善の名簿へ/スヴェトラーナの名簿へ

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  • (黄金歴237年。木更木善ことマーカス・オルネットが過去へと発ったその日から、店の片隅には大きな柱時計が置かれていた)
    (この時代、この場所にいない者の願いで運び込まれた柱時計は半世紀のあいだ沈黙を守り、ひそかに時の移ろいを刻み続けていた)
    (よく晴れた日の昼下がり、ランチの客が帰って静かになった頃……長針短針秒針がひとりでに回りだし、0時0分00秒をぴたりと差して)

    (文字盤の下の戸が開け放たれ、機械じかけの柱の奥から吐き出される人影がひとつ)……ほいご到着っと! -- ??? 2014-07-24 (木) 21:53:33
    • (冒険者としてほぼ極みに達した者特有の人らしからぬ感覚故だろうか、それとも親だからか)
      (針が回る少し前に男は時計の前に椅子を置いて足を組み待っていた、その時が来るのを)
      (そして掛けられる言葉は…)遅えよ、人を老衰させる気か? -- フェリックス 2014-07-24 (木) 22:15:15
      • はっはー、老けたなフェル! 一足とびに白髪の爺さまになっちまってる(くしゃくしゃと掻くその髪は黒々として)
        (出かけていった日の姿のまま、木更木善はそこにいた)今、何年の何月何日だ?…いや、待った、言わないでくれ 黄金歴270年だろ
        店が残ってるってことは、イコールまだまだ現役ってことになる 立派なもんじゃないか あいつはどうしてる? マリーは? 兄貴も姉貴もそろそろいい年だよな -- 2014-07-24 (木) 22:33:58
      • ハズレだ今や黄金歴2000年だよ(からからと笑う)冗談だ、それでもハズレの284年さ
        まっマリーちゃんもアーブルもフェリーシアもジュゼッペも…(名前をどんどん血族の名を連ねる、それだけ善が離れていた時間が長い事を示すように)
        お陰でただの人間な俺はこの通りってね(両手を広げる様は言葉とは裏腹に飄々としていて)…終わったんだな? -- フェリックス 2014-07-24 (木) 22:54:08
      • なんだと!? ああてっきり一周回った後の世界とかそういうのかと…(心底安心したという顔をして)284年、てことはいくつになったんだ?
        んじゃ、劫も因果も有理も刹那も……俺よりでっかくなってきれいな嫁さんだとか旦那を捕まえて…孫は? フェルのひ孫だ! いるのか!?
        こっちの時間でざっと50年、道を探して駆けずり回ってきた 主観時間じゃもっとかもしれん まあ、時間はかかったが片付けた もう何の心配もいらなくなったさ
        (血を分けた旧友を抱きしめ、老いた背中に手を宛がって)あとは最後の始末をつけるだけだ トラは? あいつはどこにいる? -- 2014-07-24 (木) 23:14:42
      • 親の歳ぐらい覚えとけや!97だよ97、100歳まであと一息だってーの!
        居るさそりゃあ、うちは長女が晩婚気味だったが他はそうでもなかったしな?お陰で楽しい人生だったよ
        (老いていながらも歳とは見合わぬ力強さを見せる抱擁を済ませると肩を竦める)さてね、スヴェトラーナちゃんに関してはお前の領分さ
        探すのも結果もどんな事があってもお前の領分だ、俺が立ち入る事じゃない(敢えて把握していない事を語る) -- フェリックス 2014-07-24 (木) 23:25:29
      • 知るか! 急に284年とか言われたってわからないだろ!(ひらきなおった)長生きしろよな!!!
        いつか、元いた世界のことで責めるようなこと言ったよな 蓋を開けてみたらどうだ、俺の方がずっと酷い父親だった
        50年だぞ もう顔も忘れられてる 俺はあんたみたいな父親になれなかった…ただ、あいつのいる未来を守りたかっただけなのにな
        そう簡単に教えちゃくれないか(背中を抱いたまま、静かに呟いて)待つには長すぎる時間だ あいつは、どんな気持ちで待ってたんだろうな -- 2014-07-24 (木) 23:37:52
      • 無茶を言ってくれるねぇー、150まで生きるとは公言したが実際ステイシス一族でも俺が最長だかんな!親父は80!ジジイは73!
        けどお前は顔を忘れちゃいないんだろ?だったら謝って謝って謝り通せ、ケツが軽いのが俺の血のいいとこだ
        俺だっていい父親じゃねえさ、お前らの生活を守れれば十分な男なのにもっと広く守ろうとしてこの歳まで生きてきた
        (善の胸を軽めに拳で叩く)そいつを自分の耳で確かめな、…少なくとも俺はそうするし俺は子供には俺以上の勇気を持って欲しい -- フェリックス 2014-07-24 (木) 23:51:23
      • ふぅ…暑いですね! 今日はちょっと気になることが……(小さく音を立てて開く店のドア。日よけの麦藁帽の下から白銀色の髪が覗く)
        (もとより真白い髪から老化を読み取る事はできない。年月を経て顔立ちも少々大人びてはいるものの、それでも実年齢の半分以下だろうか)
        (以前と変わらず、飾らず、純朴でまっすぐな瞳が二人の姿を交互に見つめて、それからすっと細まった)
        ………やっぱりそうでしたか!(しっかりと張ってよく通る声も変わらず、喜色満面で嬉しげな声を上げた) -- スヴェトラーナ 2014-07-25 (金) 00:51:24
      • 今からでもやり直せるのか? お楽しみはこれからだって言うんだな、フェル…全く、碌でもない親父どのだな!
        (時間酔いの感傷から立ち直り、元気を取りもどした矢先に声が聞こえた)………トラ……?
        (幾星霜を経てなおも変わらぬ面影に茫然自失して、言葉にならない言葉がうめくような声になってこぼれ出て)……どう、して
        お前、なんだな…スヴェトラーナ!!(足がもつれそうになりながら駆け寄り、腕いっぱいに抱きしめた)ごめん、待たせたっ! 会いたかったさ!! -- 2014-07-25 (金) 01:13:11
      • (善が向かいやすいように一歩下がって見守る、50年の歳月は自分から見れば十二分に長い歳月だ)
        (その果てに積もる物がどういった物なのかは想像も出来ないが…同時に50年経とうとも消えない物がある事も分かっている)
        (行く末を見守るように静かに二人を見て) -- フェリックス 2014-07-25 (金) 01:20:32
      • 野生の勘…というやつでしょうか! なにやら胸騒ぎがしたもので…えへへぇ…(待ちに待った想い人を受け止める。間近に見せる笑顔もまた、過日の面影を色濃く残していた)
        はい、自分も会いたかったです! …もう、本当に…待ちくたびれそうでしたよ。(抱きとめるその身体の崩れも少なく、包容力を秘めた弾力でしっかりと受け止めながら)
        ………善さんがここに居ると言う事は…全部、終わったんですか? もう…どこにも行きませんよね?(甘える子犬のように頬を摺り寄せる。目じりには光るものがあった) -- スヴェトラーナ 2014-07-25 (金) 20:53:30
      • はは、なんだそれ(強く強く抱きしめ、懐かしい匂いを胸いっぱいに吸って)元気そうだな よかった、本当によかった…
        ああ! 終わった終わった、もう大丈夫だ だれも何も心配しなくていい 散々無理してきたツケもきっちり払ってきたさ
        ただ…(目尻のしずくを指ですくい、柱時計の方へと振り向いて)答えはノーだ あと一箇所だけ行かなきゃならない時代がある
        …お前やフェルの知ってる善は、237年のマーカスと一緒になった おたがい相手のことを知った 何をすべきか話しあった
        俺は次の次の周の俺を探して、過去に飛ばした それから、お前と過ごす未来のために二人分の人生にちょっかいを出して回った

        これから俺は、あの出発の日に戻る この50年をやり直すためだ 今度こそいい父親になってやる 歴史のほころびはそのうち消える
        トラ、選んでくれ! お前にはふたつの道があるんだ ひとつは俺を送りだして、失われた時間を無かったことにする道だ
        それでも俺は帰ってくるし、もう一度ふたりで…子供たちと一緒にやり直して、歴史を作り直した結果としてここにいることになる
        もうひとつは……離ればなれでいた間の孤独も痛みも…何もかも大事に抱えて、俺と一緒に帰る道だ
        忘れたいか、忘れたくないか…お前にしか決められないことだ(両手を包むように握り、まっすぐな目をして)
        お前がどちらを選んでも、俺は自分のたどった道を忘れない 過去は消えないし、覚えていたいんだ…トラ、お前はどうしたい? -- 2014-07-25 (金) 22:14:43
      • この50年を…やり直す…?(すぐにはピンと来なかった。50年前の善の旅も、何度も何度も頭の中で噛み砕いて、理解するのには随分掛かった)
        (だが、続くその言葉を聞けば、どんな旅になるかを理解するよりも早く、頭は答えをはじき出していた)
        ……もう。そんなの決まっているじゃないですか。(涙を拭われ、静かな微笑と共に最愛の相手を見つめ返す)
        自分は…善さんと、何もかも分かち合いたいです。 50年の歳月も、善さんがそれだけの時間をかけて辿り、作り上げた歴史も、その記憶も。
        それに…今度こそ、一緒に行きたいですから。(頭に浮かんだとてもシンプルで素直な答え。それをしっかりと、告げた) -- スヴェトラーナ 2014-07-26 (土) 00:02:49
      • よし、決まりだ! お前がこっちで積み重ねてきたもの何かも、一緒に持っていこう(手の甲に口付けして)ついて来てくれ、スヴェトラーナ
        お前はあの日に戻って、いつまでも待つことを決めた自分に出会う お互いのことを知って、理解しあってひとつになる
        でもって、俺みたいに「時計」が壊れる(黄金歴237年当時のマーカス・オルネットの姿で可笑しそうに笑った)
        あんたはどうなるだろうな、フェル 地続きの世界線だから…今の話を覚えてるかもしれん 忘れてる可能性の方がずっと大きいけどな
        じゃあ、また50年後だ! あんたにとっちゃ瞬きひとつの時間を、俺たちは一から生き直してくる(もう一度抱擁を交わし、イタリア式に頬をあて)
        マリーにもよろしく言っといてくれ!(学生時代よろしくスヴェトラーナをお姫さま抱っこして)…この感触ひっさびさだな!! -- 2014-07-26 (土) 00:37:45
      • (最も大事な言葉を交わす二人を見ればフー…と安堵の溜息を吐く、一つの重荷が降りたと言うように)
        へいへい忘れられたら忘れとくぜ、俺の子供の中でここまで親不孝な奴は他に居ないからな?
        キチンと出直して孝行者の記憶をよろしく頼むぜ、因みに俺が喜ぶのは幸せな家庭を築いて孫が生まれる事だ
        (抱擁を終えるとスヴェトラーナにも同じ抱擁をして)どうしようもない馬鹿息子だが宜しく頼むなスヴェトラーナちゃん
        俺は君の変わらない愛情を義父として誇りに思う(そう告げれば善に了解と伝えて手を振る) -- フェリックス 2014-07-26 (土) 01:01:58
      • はい! ついていきますとも、どこまででも!(元気の良い返事。白銀の尾がパタパタと揺れる)
        今度は自分の番ですか! なんだか…わくわくしてきますね。(しっかりと抱き合い、目を見つめて笑い返す。いつものように)
        えへへぇ…本当に、不思議な縁ですよね。 任されました…大丈夫です! 貴方のお子さんとなら、何度だって幸せになってみせる自信がありますから! 行ってきます…お義父さん。
        (順当に歳を重ねた級友であり義父としっかりと抱擁を交わし、善の腕に抱かれる。見た目にそぐわぬ高密度の重量がずっしりとした存在感を伝えた)
        やっぱり…ちょっと重いですよね!(苦笑めいた笑みを向けてから、想い人の首へと腕を回して抱きついた) -- スヴェトラーナ 2014-07-26 (土) 22:45:33
      • (文字盤の下をくぐり、最後に振り返って片目をつむる)じゃあ俺も…行ってきます また次の世界でな、親父どの!
        (いきおいよく扉が閉ざされ、ふたつの時空が隔絶された刹那、世界線は47年前に遡って新たな分岐へと進路を変える)
        (かくして因果はめぐり、ド・マリニーの奇怪な柱時計は痕跡すら残さずに消滅したのだった)

        (浅い眠りに見る夢のような余韻が去り、静けさが下りていく 観測者はそして、忘れていくのだろう 結果の全てを見届けぬままに) -- 2014-07-26 (土) 23:05:00
      • (忙しく現れ忙しく去りゆく子供達を見送る、そして何かが途切れたかのように息を吐くが…)
        (何かを引き戻すように息を吸い)生憎だが忘れねえよ、幾ら俺の想像もつかん何かがそう願ってもな
        お前らが幸せになるって希望はキッチリ墓場まで持って行かせて貰う、…それが親ってモンだからな
        (満足気に一息つくと午後の仕込みへと戻っていった) -- フェリックス 2014-07-26 (土) 23:19:04
      • (店のドアが薄く開き、獣人種の血をうけた黒髪少女が静まりかえった店内を覗き込む)
        (そのすぐ後から一回り幼い少年に背中を押され、悲鳴をあげて老店主の方へとよろけて進んだ)
        (後から後から、途切れず人がやってくる その全員の名をフェリックス・オルネットは「知っている」)
        (木更木を名乗る孫たちとその配偶者、年頃をむかえた息子娘と初々しい恋人たちに、ゆりかごに眠る赤ん坊の姿もあった)

        (最後にやってきたのは黒々としたショートウルフの青年だ その両腕に最愛の人をしっかりと抱き上げて)「───ただいま!!」
        (かくしてひとつの円環が終わる 木更木 善とその家族のひと騒動は、こうして幕を引いたのだった) -- 2014-07-26 (土) 23:30:22

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Last-modified: 2014-03-16 Sun 20:55:42 JST (3693d)