OSP/0011

  • -- 2025-06-02 (月) 21:22:35
    • (どすん、と重ねた本をまとめて運び、置く。以前の自分だったらよろけていただろうな、という量も今では苦も無く運べる)
      (その頬には、大きな爪で裂かれたような傷痕。それは、かつての自分を、測り知れぬ未知を乗り越えた証)
      (傷の多さの割に熱も出さず治りが良かったのは妖精の加護のおかげだろう。それでも傷は残ったが、それで、いい)
      こっちの本は一旦倉庫に運ぶか…本棚も再利用しやすいように分解して、と(大量に納められた本棚の本も分類しつつ取り出す)
      後の事を考えると目録も作っておいたほうがいいな…出来ればどんな本がどんな内容なのかの解説集も作って…。
      (これらの本はこれからは図書室で管理されていくようだ。次に繋がる知識の架け橋となってくれればいいのだが)
      (別に二度と孤児院に戻らないという訳でもない、時折来て蔵書と付随する資料の刷新はしておこう)
      一通り整理が終わったらとりあえず街の宿屋に移って…エグと時間合わせて騎士団に行って…
      ある意味じゃ教会って世界最大の団体の極北だ、用心はしておこう。それ以上に絶対面白そうなところだし。
      (と、念の為読み返しておいた聖書は図書室送りもなので机の上に。シスターが何度も読み聞かせてくれた思い出が蘇る)
      そしたら一旦他の仕事は止めて…冒険業に専念するか。いつゲルベル兄さんと遠出してもいいようにしないと。
      呪術についても予習しておかないとなぁ。もしグラントの解呪に結びつくような何かがあったとして扱えませんでしたじゃ間抜けだし。
      …体力ももっとつけないとな。予想以上に兄さんの冒険は破茶滅茶みたいだし何があっても振り落とされないように。
      (よし、と気合を入れて本の山をまた一つ片付ける。書房に商会に役場と、引き継ぎ資料もきちんと用意しなければ)
      (そうやって段々と、あんなに沢山あった本が消えていく。それに少しの物悲しさと、それ以上の喜びを覚える)
      (そんな片付けの最中に、ふと、一冊の本で手が止まった。それは、古い絵本だ)
      うわ懐かしいなぁ。これ初めて読んでもらったやつだ。
      (それは、竜退治の伝説。数百年以上前に恐るべき存在であるドラゴンを討ち果たし、英雄となった者の物語だ)
      (あの獣を知っていた自分は、それ以上の存在など本当にあるのかと、ただのおとぎ話だろうと斜に構えて聞いたのを覚えている)
      (でも、今は。笑みを浮かべて、その絵本も本の山に加えて…片付けは済んだか、と、ぱんぱんと手を叩く)
      …次が、決まったな。
      (書を捨て、街に出よ。とは誰の言葉だったか。聞いた時は勿体ないと思ったものだったが)
      (違うのかもしれない。荷物を背にして、ドアに手をかけ…真新しい一冊の新書の表紙を開くように扉を開いた)
      (書を胸に、(世界)へ出よう。その先へ、綺羅星のような未知を、知に変えるために)
      -- ヴァルク 2025-06-02 (月) 22:12:34
  •   -- 2025-06-01 (日) 23:56:23
  •   -- 2025-05-29 (木) 21:15:40
    • なんてことのない仕事のはずった。役場から依頼された役人の同僚と組んで行う地質学調査。
      特段困難な事もなく、王国郊外のある森と山を調査して、同僚と合流して帰る、それだけのはずだった。
      けれども、この前役場で見つけた、未分類特例調査案件、その資料の事が気になった。場所としてはこの近くではある。
      巨大な狼型の魔物の目撃情報、要約してしまえばそれだけの案件。でも、それが引っかかって念の為山の中腹辺りまで上がり、周囲を見て廻ることにし…。
      見つけた。見つけて、しまった。
      相当な距離を取っていても分かる、家ほどもあるような大きな獣の姿。体のあちこちに黒曜鉄という特殊な生体金属を纏う…黒い狼の姿
      対象は伏せたまま動いていない。恐らく睡眠を取っている。運が良かった、のだろう。けれども、呼吸は浅く、汗が滲み出てくる。
      脳裏に浮かぶ、血の匂い。荒い息の記憶は、今は自分の物。…間違いない、特級警戒種、異質個体識別名…スケィルだ。
      あの時の、あの。…無理矢理にでも深呼吸をし、頭を回す、冷静になれ、落ち着け。本当に運が良かった。
      突然の遭遇ではなく一方的にこちらが発見し、かつあちらは動かない状態だ。あの時とは違う、突然の災厄に成すすべも無かったあの時とは。
      ……最善は、今すぐ街へ戻り、報告することだろう。話が広がり衛兵なり冒険者なりが討伐隊を組めばどうにかなるはずだ。
      そうだ、それが一番いい。無難で安全だ。今から離れれば、自分が追いつかれる事もないだろう。そう考え、振り返り、足を進めようとする。が。
      「……この、方向、は」
      その時、気付いた。ここから街へ戻るならば…一番最初にたどり着くのは…郊外の、孤児院だ。
      無論、目を覚ましたスケィルが真っ直ぐに人里を目指す可能性は低いだろう。その理由もない。以前ならいざ知らず、今の孤児院には
      戦える者もそれなりに居る。籠城でもして持ちこたえれば討伐隊が間に合う可能性は高いはずだ、はず、だが。
      踏みとどまる。自分の足で最速で報告をしたとして、それから討伐隊が編成される時間はどれほどだ?そう早くはあるまい。
      院に戦える者が居ると言っても、常に留まっている訳でもない。その間に罷り間違って、あの獣が、何かの気まぐれで院まで辿り、着けば。
      「……」
      息を飲む。向き直る。…覚悟を、決める。長く息を吐き、深呼吸をする。眼下の黒き獣を、見る。
      思い起こされるのはあの日、焼き付いた複雑な思い。何も出来ぬ己の矮小さ、優しかった両親を失った悲しみ。
      けれども、憎みきれなかった、その、太古の時代から変わらぬ理を体現するかのような、姿を。
      「……やる、か」
      ぼそり、とひとりごち、灰色の髪の男は、山を降りていった。 -- 2025-06-01 (日) 23:56:59
      • それからしばらくの間は、時間との勝負だった。こちらが認識されぬ距離から魔術で見張りを立て、森の中で備えをする。
        主なリミットは二つだ。スケィルが目を覚ますまでと、日が落ちるまで。奴が目を覚ませば何処へ行くかは分からなくなるし、
        日が落ちてしまえば鋭い嗅覚を持つ魔狼には夜目の聞かぬ人間では大幅に不利となる。
        元々の仕事が早朝からのもので幸いした。少なくとも日が落ちるまでの時間には余裕がある。
        休み休み魔力、体力を回復させつつ、多層的な想定を加え、森の中が戦うための"場"となっていく。
        「…そりゃいつまでも寝てちゃくれないよな」
        見張りからの感応波での知らせだ。相手が相手だ、幾らでも備えはしたかったが、やれることはやった。
        魔導書を片手に、森の中を駆ける。あの日、出来なかったことをするために。 -- 2025-06-01 (日) 23:57:17
      • 森が途切れた場所で寝ていたはずのスケィルは、こちらを睥睨としていた。警戒も、動揺も微塵もない、深い湖の底のような落ち着いた視線。
        まさか、寝ている間でもこちらに気付き、既に存在を捨て置いて良いものだと判断していたのかと思わせるような。
        「久しぶりだね…って言っても君は、こっちの事を覚えてないだろうけど」
        黒き狼は、あの日の記憶よりも小さい気がした。無理もないだろう、幼い子供が凄惨な場で見たのとでは印象が違う。
        しかし、こうして冷静な目で見たとしても、やはり大きい。体高は5メートルを超えたという所だろうか。
        「あの時も、君は悪くなかったのかもしれない。けれども…倒させて、もらうよ!」
        魔導書が捲れ、一つの頁が開かれ、一つの式を記述する魔術文字が、青白い光を放ち詠唱を行えば、
        手のひらから氷の槍が生まれ魔狼へと放たれる、が、魔狼は避けもせずその肩の黒曜鉄で受けた。
        「…!?」
        《Lance de Givre/霜氷の槍》で生まれた槍は当然のように黒曜鉄を貫けず弾かれ、貫けずとも当たれば周囲を凍らせるそれも、
        鉄の表面に霜を纏わせた程度で明らかに痛痒となっていない。普通の鉄鎧程度ならば、直撃すれば安々と貫く槍が、だ。
        「これは…予想以上かも…ね!」
        その結果を見た瞬間、力いっぱい走る。やはり真正面から当たっては分が悪い。備えをした森の中へ、と。
        そんな男を魔狼は少しの間ただ見ていたが…ややあってのそり、と歩き出した。
        寝起きの獲物は、慌てず、味わって食べねば、とでも言うように。
        -- 2025-06-01 (日) 23:57:40
      • 「くら、えっ!第五十八頁《Glissobombe de Gravier/岩礫の滑砲》!」
        片手を振り地面を指す、こちらへ迫る魔狼の歩みが止まる。そして叫べば突き出した手から人の胴体ほどもある岩の塊が、幾つか生まれ、
        森の中の木々をすり抜けるようにして、動きが止まった魔狼の巨体へと叩きつけられ、その体が僅か傾ぎ、呻く。
        魔狼の身体能力であれば避ける事も容易かっただろうそれがまともに直撃したのは、足元の地面が泥沼と化していたから。
        その正体は地面に貼り付けられていた《Boue Molleuse/ぬめる泥沼》の一頁。魔導書から切り離したそれを、罠として設置していたのだ。
        「か、ら、のっ。潰れろ!」
        続けざまに横の木を蹴れば…太い木が倒れてくる。事前に限界まで切れ込みを入れておいたそれがメキメキと倒れ、
        その下敷きにする算段だったが…魔狼が一つ鋭く吠え、身を弛めて力を溜め…飛んだ。かつて兄が行ったのと似たように。
        獣の瞬発力で泥を蹴り、これ以上足を取られるのを避けたのだ。飛ぶ先は、その倒れてくる大木。幹を蹴って、三角飛びのようにこちらへ迫り、
        「…ぐあっ!」
        横っ飛びで避ける。拳法の修練を続けていてよかった。以前の脚力だったら今頃真っ二つだったろう。
        けれども魔狼の爪は、腹を浅くだが割いて血が滲む。そのまま転がり、勢いのままに過ぎ去った魔狼へと手を差し伸べ
        「《Voile de Serein/夜霧の帳》…っ」
        ぶわ、と霧が膨らんで自身の周囲を包む。追撃を防ぐためのそれ。続けて腹を抑えたまま、思念を飛ばす。
        その時霧の中の近くの木から、灰色の髪の男が駆けた。魔狼にはそれが霧からヴァルクが飛び出したように見えたろう。
        咆哮を上げて一本一本がナイフのような牙を広げて飛び出してきた男に噛みつく、も、その瞬間ヴァルクの姿は消えた。設置済みの幻の魔術だ。
        「《Rugissement de Feu/灼光の咆哮》…そこおっ!」
        霧の中から、一筋の閃光が走った。炎の力を一点に集中させ、直線的に放つ炎系魔術。威力は高くとも性質故にピンポイントでの射撃が必要になる魔術。
        相手が見えぬ状況では当てること自体が難しい、が、幻の自分の座標を狙えば、今だけはその点を無視できる。
        「────ッ!」
        獣が、唸った。収束した光線のような炎が、黒曜鉄の皮膚を貫き、その肉を焼いたのだ。
        「よしっ……でも、浅い」
        炎魔術で薄くなってしまった霧を抜けて、呻くスケィルを冷静に観察する。
        あちらの毛皮は下手な刃は通さぬだろうし、黒曜鉄で鎧われた部分などはなおさらだ。それでもダメージを与えれない訳ではないことに、
        光明を見出すも…また、咆哮。背中を丸める黒き獣。その背中の尖った黒曜鉄が、逆立つ毛のように立っていって…。
        「マズっ!…ぐ、おおおっ!」
        即座に《Bouclier de Force/理力の盾》を発動。魔狼の背の棘状の鉄が、黒き弾丸となって幾つも放たれる。
        ぎぎ、ががん、と魔力によって構成された疑似物質による盾が、鉄の棘を防ぐも…全ては防げず、肩を一本がかすめて血が舞った。
        「でも…まだ、まだだぁっ!!!」
        やれる。今の自分はあの時の無力な自分ではないのだ。力を込めて、魔導書を握った。
        -- 2025-06-01 (日) 23:58:09
      • 落とし穴による回避方向の誘導。爆裂系魔術を設置し衝撃での打撃を、魔術の蔓と自生の蔓を組み合わせた罠も僅かだが効いた。
        本で読み知った仕掛け、冒険の間に作ったことのある罠、大量に覚えた獣系魔物の習性、そんなものを全て駆使して戦う。
        戦えている、戦えているがそもそもの地力の差が出てくる。本来は討伐隊を組んで戦うような相手なのだ、無理もない。
        荒い息を吐きながら冷静でいようと務めるも、徐々に胸の内に焦りが出てくる。それを噛み潰して飲み込む。
        「このままじゃジリ貧だ……やるしかない」
        お互い、体の各所に傷を負っているが、明らかにこちらの方が多いし、圧倒的な体躯の差は傷のダメージにも差を生んでいる。
        間違いない。時間をかければ夜を待たずに息絶えるのはこちらだ。ならば…賭けに出る。
        森の中でも少し開けた場所へと走り込む。その奥へと追い込まれるように。
        実際、追い込まれているのだ。演技というならば迫真の演技になるだろう。己が決めた、決着の場所へと走る。
        細い木をなぎ倒しながら巨大な魔狼が迫っているのを背中に感じて、ただ走る。
        必死に、ここ半年の修練を思い起こし感謝しながら、首筋に走る怖気を振り払って。そして
        「ここだ…こい!」
        滑り込むように、森を僅か抜け山肌が立ち上がるその場所へ付き、振り返って岩壁を背にする。
        一見にはもはや逃げ場も無く絶体絶命の、そんな場所。そして眼の前には、巨大な魔物。だが…間に合った。
        「……今度は、やらせないよ」
        地面に積もっていた葉っぱに隠されていた魔導書の頁が、仄かに光を滲ませる。事前に魔力を込め、励起状態まで済ませていた、最大の罠だ。
        《Attraction Tactile/触る引力》、《Pomme Folle/狂える林檎》、《Chaîne de Glace Scintillante/煌めく氷鎖》、《Serpent de Feu Ondulant/のたうつ炎蛇》。
        まだ、まだだ。鋭敏たる獣である魔狼に悟らせてはならない。確実に、捕らえる。迫る、巨大な獣の、獣臭い息までが届かんとする距離。
        震えそうになる足で踏ん張って、所々が汚れたレンズ越しに、魔狼を睨む。そして、スケィルが、己に追いつき、黒曜鉄で覆われた爪を振り上げた、瞬間。
        「大儀式級術式《Conflit Entrelacé/絡み合う相克》!!」
        発動。巨狼の体ががくん、と揺れて爪が振り下ろされた。狙いは外れ、頬を切り裂くにとどまる。その四肢、体には…、
        質量付加され実体を持った大蛇のような炎の蛇と、煌めく結晶をちらつかせる丸太のように太い氷の鎖が巻き付いていた。
        凄まじい熱気と、凍てつくような冷気の相反する力が、お互いを相殺し合うこと無く相乗して魔狼を縛り、
        更にはそれらが纏う対象の重さを十数倍にも増す超重力に加え、重力方向を狂わせる異常重力を備えたそれが巨大な魔物の動きを止めた。
        -- 2025-06-01 (日) 23:58:25
      • 一つだけ、長い息を吐いた。早鐘のような心臓を落ち着け、熱の籠もった脳髄を冷やすために。
        ここが正念場だ。事前に用意していた罠は殆ど使い切った。ここでスケィルを倒せなければ、死ぬのは自分だ。
        眼の前で、巨狼がもがいている。驚異的だと思う。大儀式級魔術でさえ、完全に動きを止められないのかと。急がねばならない。
        魔力を全て魔導書へと叩き込む。第一頁がまず現れ、ぱららら、と続けて三つの頁が凄まじい勢いで示されて。
        「第一頁《Chapitre de la Genèse/新生の章》、今ここに新たなる力を示す。あらゆる根本、その先往く様を閉じて。
         第二十一頁《Lumière Lointaine/遥かなる灯火》遥かなる可能性を照らす光を。収束座標を導出し、我に示さん。
         第五十七頁《Œil Résonant/響応の眼》触れ得ぬものを見せ、我が眼に写し、終わりを視覚し、顕せ。
         第八十六頁《Dé d'Ivresse/酩酊の賽》運命は盲目に非ず、御手にて廻り、選ばれるべき目を、ここに」
        スケィルは詠唱の最中も重力と氷炎の鎖の内であらぬ方向であろうとその爪を振るい、鋼鉄の棘を放ち、何もかもを諦めていない。
        幾つかの試みは、更に自分の身体に傷を作る。その強い意思、強靭な肉体を振るい、今まさに鎖をちぎろうとする姿に感動まで覚える。
        今なら分かる。あの日、幼い自分が感じていたのは…憧れだったのだと思う。圧倒的な力。圧倒的な、未踏。
        知らぬ事数あれど、それらを置き去ってなお示された原始の力、そのもの。両親の死も一瞬、忘れてしまうくらいの。
        人の道を外れた思いだ。サキには見透かされていたな。もしかすれば、あの時はまだ彼の中に居た、人を超えた者の言葉だったのかもしれないが。
        でも。それでも。知りたいと、思ってしまった。心の中で湧き上がる疑問符に、見てみぬ振りができなかった。
        だから、自分は、自分なりに力を求めた。獣としてではない、人としての力を。…知を。
        魔導書が。ミレソルネルの青白い光が溢れる。千の術を紡ぐ手引書が、術式超構造を組み上げる書の働きを遺憾なく発揮する。
        全ての頁の魔術文字が頁から離れ、男の周りを周回し、加速し、大きな一つの術を生そうとしている。
        ミンチで混ぜられたように頭が痛い。かつてない規模の術式だ。魔力だけでなく生命力さえ燃やしているのが分かる。
        だが、確実たる勝利を得るために、この先を、見なければ。未知を…未来を、知るために。
        「……第百頁《Chapitre Guide/手引の章》。ごめんな。ありがとう。…母さん」
        ただの一度も開かなかった最後の頁が開かれた。母の残した本を、父の残した眼鏡を通して見る。百頁目の魔術文字は浮かび上がり光を放ち一つの形を取る。
        それはひとりの女性の姿。年の頃二十代後半にも見える、優しげな微笑みを浮かべた…今は居ない、母親の姿。
        仮想的に魔術師の魔術制御と増幅を司る部分のみを魔術式と化し、ミレソルネルを使用する者の魔術補助を行うもう一人の外付けの魔術師。
        かつての母が、魔導書を持つ手に、その輝く手を重ねた。頭が軽くなった気がして…母が、微笑んでいるのが見えた。
        「俺はまだ知る訳にはいかないけれどスケィル……終わりを、知ってこい。……秘典儀級術式《Veritas Terminale/終極の真理》」
        途端、魔狼の周囲の空間に、魔狼自身を写したような残像が、幾つも幾つも現れた。それは、瞬く間に百を超え、千を超え、万を超えた。
        そして、その残像のうちの一つが…血を吐いて倒れた。かと思えば別の残像は黒曜鉄が崩れ落ち、別の者は痩せ細ろえて。
        全ての残像に、それぞれの形の崩壊が訪れる。それは、因果の形。ありとあらゆる因果線を辿り、その結末を写した姿。
        無限かと思える程に増加する残像。そして例外なくその残像は、死ぬ。一瞬なのか、とても長い時間をかけてなのかも分からぬ
        時間感覚もぼやけたその世界の中で…ある瞬間。残像が全て消える。それど同時に、因果の起点たる魔狼に…終わりが訪れる。
        細胞どころか、原子の単位で崩れ行く魔狼。この世界の汎ゆる存在はいずれ滅する。────真理に、到達したのだ。
        -- 2025-06-02 (月) 00:00:53
      • 「…げほっ」
        落ち葉の上に、ゆっくりと仰向けに倒れた。スケィルはもはや塵も残さず消えた。
        体中傷だらけではあるが、致命傷は負っていない。むしろ自分の限界を超えた魔術の行使で、生命力まで削った方がヤバい。
        激闘でもはや良くわからなくなっているが、予定通りならば役場の同僚との合流時間が近いはずだ。
        運が悪ければ見つかるのが遅れ野垂れ死にだろうが、まあ、たぶん大丈夫だろう。今日の自分は運が良い。
        傷みを堪えながら片手を持ち上げ、自分の手越しに空を見る。かつて憧れた力の象徴に、自分と親が積み上げてきた物は勝利した。
        頂きを超えた景色は、なんだか胸がすくようで、見上げた空を埋め尽くすような爽やかな気持ちに包まれていた。
        「さあ、次は何を知ろうか」
        笑みを浮かべ、そんな一言を呟いて。
        -- 2025-06-02 (月) 00:01:11
  •   -- 2025-05-29 (木) 21:15:38
    • 一番強い記憶は、血の匂いの記憶だ。泥と混じった血の匂い、焦げた炭と同じように炙られた血の匂い。
      そして…今もなお数々の死骸から流れ出ている、新鮮な、血の匂い。
      俺の眼前では所々に傷を負った母さんが背を向け立っている。片手に杖を持って、もう片方は動かないのかぶら下げたまま。
      抱きかかえてくれているのは父さんだ。頭から血を流し、赤く濡れた短剣を向こうに突きつけるようにして威嚇している。
      周囲には沢山の倒れ伏した獣の姿。殆どの血は彼らが流したものだと知っていた。
      二人共、普段は剣なんて見るのも怖い、なんて質だったのに。本と金貨以上に重いものなんて持った事が無いなんて言っていたのに。
      荒い息が幾つか聞こえた。両親のものと、もう一つ。重く、太い、大きな、獣の、もの。
      それらの息が少しだけ、止まった。方や雄叫びを上げんとするための短い溜めで、方やそれに気づいた二人が息を飲んだからだ。
      父さんが俺を突き飛ばした。俺を少しでも危機から遠ざけたかったのだろう。殆ど同時に母さんが俺に杖を向けた。
      母さんは何事かを呟いて、その言葉が進むたびに俺の体の周りに青白い光が増していった。
      二人共、笑っていたように思う。その時、母さんの背中で余り見えていなかった大きな獣が、見えた。
      たった一匹残った獣は吠えた。高く、高く。その遠吠えは、どこまでも長く響いて───。 -- 2025-05-31 (土) 21:02:40
      • …っ(がくん、と重力を感じて目が覚めた。頬杖をしていた手が外れたらしい。ついでにもう片方に持っていたペンも転がった)
        あー…いけないいけない…。ちょっと根を詰めすぎたか…(役場の自分の席。仕事の分を済ませて私用の調査・研究に没頭していれば既に深夜だ)
        (孤児院の資金周りや将来の教育プラン。家族に近しい裏社会や異端集団への備え、そして自身の魔術研究成果と実証計画…)
        (考えるべき、考えなければいけないことは山程にもある。が、体を壊しては元も子もない。そろそろ帰るか、と手を伸ばして背伸びをする)
        にしても…久しぶりにあの時の夢みたな。いつ以来だ…(複雑な顔をしながら、手を下ろせば、おろした先に偶然紛れ込んでいた書類が、一つ)
        未分類特例調査案件…?(訝しげな顔をしながらも、ぱらぱらと捲って速読すれば少し目を細ませ)…一応持ち帰りとしますかね。ふぁーあ。
        (と大きなあくびを一つ書類を雑嚢に収めて席を立ち、とっくに消えていた灯りの後始末をし、戸締まりをして役場を去っていった)
        -- ヴァルク 2025-05-31 (土) 21:02:52
  • おっしゃおっしゃおっしゃ!!(孤児院の部屋にて窓から男が忙しく右往左往しているのが見える)
    (棍棒一本持って孤児院を出ていったかと思えばへし折れた棍棒と肩に担いだ大きな猪を持ってまた何処かへ)
    (戻ってくると何か嫌な気配を放つ瓶と小麦袋や何かが包まれた麻布を抱えて戻ってきた)エール!エールはねえか…まあいいかぁ! -- ゲルベル 2025-05-28 (水) 23:23:02
    • 酒はないんじゃないかな多分…?(今は例外的に大人であるトゥールやゲルベルが居るが、基本的に未成年しか居ない場所だ。少なくとも常備はしていまい、と)
      何やってるのゲルベル兄さん。冬の備え…はもう足りてるけど…(窓から忙しなく動いているゲルベルを見て言う。猪を取ってきた辺りは何かしらの食料か?と類推するが)
      …それにしては付随する物が多いね。あといつも思うけど棍棒の方が負けるのはどうなの兄さん(彼がこの手の獲物を持ってる時は大体駄目になってる気がする、と苦笑し)
      -- ヴァルク 2025-05-29 (木) 00:01:43
      • 足りてるから必要ないは救世主の教えに準じる惰弱な考え方だぜ!真の男は美味いモンが食えるなら食う、だヴァルク!
        (何か猛烈な涜神的な事を言い放つ駄兄、その瓶から香る独特な香りは…血だ。レイモンドが居たら反応をしたかも知れない)
        棍棒は仕方ねえ一期一会って奴だ、折れるまでぶん殴る為の道具だからな(そう言いつつ男は臭いを気にしてか外で麻布を開いてまな板でそこに在る物を刻みだす)
        (豚の舌と玉ねぎ、そして切り分ける際に余った屑肉を細かに刻み出すと小麦粉と一緒に瓶に入れて棒でぐるぐる混ぜだす)
        おう丁度いいや、これからブラッド・ソーセージ詰めるから手伝ってくれ(漏斗型の陶器を手に示して) -- ゲルベル 2025-05-29 (木) 00:15:55
      • 孤児院(ココ)でそれ言う?(苦笑が出る。今は関係が薄まったとは言え、十字教を持って成り立った場所で流石の物言いだ)
        …よっ、と(窓から、ひらりと飛び出して危なげなく着地して外へ出る。一階ではあるが、魔力切れでなければこのくらいは難なく出来るような体は出来てきた)
        へぇ!血の腸詰め!本では読んだことあるけど食べたことないやつだよ。そんなの作れるんだ兄さん?血の一滴まで無駄にしないのは、
        むしろ神からの恵みを無駄にするな、って教えにはめちゃくちゃ即してるよね。他とプラマイして敬虔度ゼロにならないかな兄さんの。ダメか。
        (冗談めかして笑いながら陶器を手にする。作る物が腸詰めで、この形、ということは…)これで捻り出す感じ、かな?(とりあえず広い口を上向きに覗き込んだり)
        -- ヴァルク 2025-05-29 (木) 00:29:04
      • おっ(義弟の動きが軽やかになるのを男は見て取った)随分鍛えられてきたな、昔は窓から飛び降りようもんなら足くじきそうなもんだったが
        (笑いながら香辛料と塩を入れた後小麦粉で血の硬度を確認しながら混ぜていく)つっても血は山の神に捧げよってのもあるから敬虔度数えてマイナスじゃねえかな?ひひっ
        この作り方は北と東のを混ぜた感じだな、この辺りでも聖なる教えが根付く遥か古代だと食ってたそうだが…
        (豚の腸をセットして)行くぜ、因みにお前の仕事は陶器と腸を支えつつ途中で腸が曲がってて詰まったら速攻で直す事だ!俺より責任は重えぞ!
        (そう言って重々しい瓶を軽々しく持って陶器へと注いでいけば…捻り出すなどではない、ドロドロの真っ赤な物が凄い勢いで腸へ入り込んでいくのだ!)
        いやーしかしこの時期を待ってたんだよ、メスの猪はこの時期が一番の旬だからな -- ゲルベル 2025-05-29 (木) 00:41:59
      • トゥール姉さんに教えてもらった足を鍛える拳法の訓練、ずっと続けてるからね。本の整理も兼ねて重いものも持つようにしてるし(近頃部屋の本が整ってきた男の顔)
        山の神はこの場合ノーカンでは…ふむふむ。血を食べる技法にしても複数地域あるのは読んでたけど、それらを合わせられるのは見事だねぇ。
        …えっ(漏斗を持っているだけの簡単なお仕事なのでは?と思っていた眼鏡は意表を突かれた。ので)うわわわっ!?(結構な勢いで血の匂い漂う液体が流れ込む)
        (必然、腸が膨らむ速度も早く、重量も増し)ぬっ、えっ、これ直すの片手になるよね!?む、むん!(片手で腸と陶器を掴んで気合を入れて空中に固定し)
        よいしょっ!(もう片手で捻られて空間が狭くなり詰まった箇所を逆捻りにして液体が流れるようにする)…け、結構大変なんだけどこれ!?(主に片手維持が。という様子)
        …むむ?そうなの?猪の時期って冬眠に備えるための秋って読んだなぁ(メスだとまた違うのだろうか、という顔しながら、時折せいっ、と捻りを直したり)
        -- ヴァルク 2025-05-29 (木) 00:56:20
      • 土地によっちゃあ血オンリーとか余った内臓全部とかかなり人を選ぶのも多いからな、これは北の冒険で知り合った奴からかなり近い作り方教えて貰ったのをアレンジしたんだよ
        おうそうだ!少しでも腕が疲れたからって傾かせたりすればあっという間に血生臭えモンが石畳にぶち撒かれるぜ!!溢れても同上!
        (などと脅しながら悪い笑みで言うがある程度流量は調整している、硬さの塩梅を整えてあるので流れ込む速度は常に一定なのだ)
        ああオスは11月…遅くて12月じゃないとそも臭いで食うのもキツイがメスはこの時期が繁殖期で脂が一番付いて美味いんだ
        とはいえ狩り過ぎれば全体の数が減っちまうから年に一度の贅沢だけどな(そう言っている間に血は全て腸に)
        (手早く紐で縛ってくるくると捻ってしまえば見覚えのある腸詰めに早変わりだ)んじゃあ早速茹でてくるわ
        今日の晩飯はうんまいブラッド・ソーセージを楽しみにしときな!本当はエールも混ぜてもっと美味くしたかったんだがなー
        (などと男は食堂へ消えていった…子供達はちょっと恐れたが味は絶品だったという) -- ゲルベル 2025-05-29 (木) 01:12:54
      • ぬぬぬぬ…!(傾けば終わり、と知らされてより気合を入れるもぷるぷると片手は震える。元の腕力が腕力だ、重そうな瓶を軽く持っている兄とは比べ物にならない)
        そ、それは知らなかったっ、覚えておくよっ、まあ実際、繁殖しようとしてる所を仕留めたら数が増えなくて後が困る…よねっ
        (ぷるぷるぷる。途中で調整が入っているのに気付き、もしかしてこっちの限界も分かってるのでは?なんて疑念が湧き上がって来た頃に、ようやく終わりが見えて)
        た、耐えきったぁー!(両手を上げてビクトリーのポーズ。あ、いや陶器持ってた方だけ上がりきってないし痙攣してる)はー…ある意味鍛えられて良かったとも言えるけど。
        はーい、この苦労の結晶をたっぷりと待ち望んで頂かせてもらいますよー。良い感じにお腹も減りそうだしね!(なんてテキパキと仕上げて食堂へ向かう兄にひらひらと手を振りつつ)
        (痙攣が治まった我が手を見る。以前ならばあんな作業、十秒も持たなかったのではないだろうか。ゆっくりと手を開き、閉じ。その感触を確かめて)
        ……こういう味わいも、またアリ、か(なんて使った道具の片付けをしながら自分の成長を一人噛み締めていたとか)
        -- ヴァルク 2025-05-29 (木) 01:29:17
  • (夜遅く、皆が寝静まった時間帯を見計らって…静かにヴァルクの部屋の扉をノックする)
    ヴァルク兄…まだ、起きてるですか…? -- サキ 2025-05-28 (水) 20:53:59
    • (節約のため、以前エグマリアと回収し再利用したロウソクの火を灯しながら資料を読み込んでいる中、控えめなノックの音に気づき)
      …ん?サキだね。大丈夫、起きてるよ、いらっしゃい(資料を机に置いて、ドアを開いて彼を部屋へ招く)
      -- ヴァルク 2025-05-28 (水) 21:07:10
      • お邪魔しますです(ドアの開閉も静かに、そっと入室した。その手には一通の封筒)…前に、待って欲しいって言ったお話、今でも…大丈夫です? -- サキ 2025-05-28 (水) 21:13:36
      • (封筒を手にした彼を見て、目を細める)ああ、もちろん大丈夫さ。まだ今夜は調べ物をしていてね、寝るのはだいぶ先になりそうだ。…けど(言いつつ、少し申し訳なさそうな顔をし)
        …君の事については…ギルベルト会長に、ある程度話を聞いている。勝手ながら、急を要するかもしれないと判断してしまった。待つと言ったのにね。申し訳ない(そう頭を下げる)
        -- ヴァルク 2025-05-28 (水) 21:20:47
      • あ……(ドキッとした表情で固まる)じゃあ、大体はもう知ってるです…ね……?(最初に切り出そうとした言葉を一旦飲み込む事になり…間が空く)
        かいちょーさんなら、ほんとのことを…ありのまま話してると思うです(そこに私情を挟む様な人柄ではない、と思っているがゆえ)
        ほんとに、時間がなさそうなのです……僕の親が、迎えに…来るそうなのです。 僕の知らない、はずの…誰かが。 -- サキ 2025-05-28 (水) 21:27:03
      • ……そういうことになるね。君の口から聞くべきだとは、思っていたんだけど…いや、言い訳になるか。許してくれとは言わない。でも、贖いはしよう。
        しかし……やはり、本当なんだね。会長さんが言っていたことは(まず無いと思っていたが、万が一、彼が会長から聞いた事を否定してくれれば、と考えた事もある)
        ということは…それは、ディザストロからの、手紙、か(彼の持つ封筒を見やる)そう言うということは…いつ頃、その迎えを寄越すかにも触れていたのかい?
        -- ヴァルク 2025-05-28 (水) 21:39:22
      • んー、そこまで深刻に考えないでもいいのです…ヴァルク兄は、知りたいと思った事を我慢できなくなるのは、よく分かってるのです…
        かいちょーさんが、ヴァルク兄をからかうために嘘を吹き込んだー…って風には見えないですです…
        読んでみていいのです…(封筒を差し出す。中身の便せんには、簡素な文面で実の親が迎えに来ること、孤児院に手紙が届けられなかったのでリーチェル商会宛てに送った事などが書かれており…3月下旬に迎えに来るとの事だ) -- サキ 2025-05-28 (水) 21:49:37
      • う。…重ね重ねごめん。サキは俺のことよく分かってるね…(痛い所を突かれたものの、本人がそこまで言っているのだ、と気分を切り替えたが…)
        (差し出された封筒。その内容を素早く、しかし一言一句の見落としもないように読む。そうすれば、眉根に深い皺を寄せて、ぎり、と歯を食いしばり)
        早い…!早すぎる…。ディザストロの調査もまだ途中なのに…!(視線を、先程まで読んでいた資料に視線を向けた。それは、マフィア「グロワール」を追うのにも使っていた、世の暗部に繋がる資料)
        ……俺の調べた限りでは、あの組織はその危険思想を持ちながら活動を続けているだけの危険さと…その力を持ってる。翻ってそれは…その首領の力の程も知れる(苦々しい顔をして口にし)
        -- ヴァルク 2025-05-28 (水) 22:05:58
      • 何年も一緒にいるですから、それぐらいは分かるのですっ(ふふん)
        調べてたのですか…あんまり危ない事には、関わらないのが一番なのです…って、僕が言うのは説得力ないかもですけど…
        親を名乗っても疑われない、そういう見た目の人が迎えに来るはずなのです…僕が考えたら、それは僕自身。僕じゃないボク…よーするに…シヅキ本人なはずなのです。
        僕はそんなとこ行きたくないのです。でもでも…どーしてもダメそうな時は…僕が連れてかれるだけで、みんな助かるかもなのです。 -- サキ 2025-05-28 (水) 22:16:36
      • (だろうな、と思う。調査からの類推ではあるが、穏やかに事が済まない場合もまた、シズキ本人が来訪するのは想像に固くない。食いしばった歯が、軋む)
        …これだけの重要案件、確実に達成しなければならないだけのコストも、時間もかかってるだろう。それは、分かる。分かるけど…(手を伸ばす。彼の…自分よりもなお、細い肩を掴む)
        それだけは、いけない(ぐ、と力を込めた。決してあってはならない事と言うように)……そんな風に言わないでくれ。君は…君の出生は、尋常ならざる物かもしれない。
        けれど…それでも君は、この孤児院で過ごし、育った、サキであってそれ以外の誰でもない。…俺達の、俺の弟の、サキなんだ。頼むから…そんな事を、言わないでくれ。
        (口元を引き結び、絞るように言う)そんな事には…させない。俺や…家族が、そうは。だから…君も、抗ってくれ(と、彼の顔を覗き込んで、祈るように言った)
        -- ヴァルク 2025-05-28 (水) 22:28:41
      • むー、僕自身を向こうにとっての人質に使えないかなーと思ったのですが…ダメですかー…
        (肩に置かれた手の温もりと、力を感じる)でもでも、僕は…ここに来てから、ずーっとみんなに黙ってたのです。知ってたのに。
        それでも、そう言ってくれるですか…? まともにやりあったって、僕じゃぜーったいに勝てないです…それでもです?
        (ヴァルクのこんな表情は初めて見た。少し困ったような顔でそう問いかける) -- サキ 2025-05-28 (水) 22:41:38
      • …駄目だ。危険すぎる(頭の中の冷静な自分は、その作戦も一考の余地ありと考える。が、兄としての自分が、それを即座に押しのける)
        ああ。俺は何度でも、何千回でも何万回でも言うさ。君は、サキだ。シヅキなんて奴は関係ない。俺の弟の、サキなんだ。
        ……一つ、教えようか。この世界には絶対なんて存在しない。仮定としての計算では有り得ても、本当の意味での100%なんて何処にもないんだ。
        だったら、俺は残るその1%に賭ける。それが0.1%でも、0.0001%でも、だ(全くもって馬鹿げている、分かっている。でも、合理性なんて糞食らえ、だ)
        -- ヴァルク 2025-05-28 (水) 22:54:06
      • 1%っていうのはー、100回やったら必ず勝てるって意味じゃないのです…ヴァルク兄らしくないのです。
        それに、チャンスは一回きり…やり直しなんて無いのです。なら、一番被害の少ない方法をーって思うのです…神は奇跡なんて起こしてくれないですし(ふー、と溜息をついて)
        でもでも…グラント兄もそうですけど、ヴァルク兄がそこまで僕のこと…気にかけてくれるなら、やるだけやってみるのです。
        僕は孤児ですけど、もう家族は居るから親とか間に合ってるのです!って突っ返してやるのです
        そうなるとー…待ち合わせの場所は、街とか孤児院からは離れた場所にした方がよさそうです… -- サキ 2025-05-28 (水) 23:06:51
      • (らしくない。その通りだ。聡い子だと思う。今の自分より、よほど自分の事を分かっているではないか、と、こんな時なのに笑顔が漏れてしまう)
        …ああ、グラントも、か。彼も…やっぱり…そうか…(ギルベルトが彼の名を出した時、もしやとは思ったが。あの無骨な少年の想いに笑みは深くなり)
        そうさ。君にはもういっぱいの家族が居るんだ。いまさら親ツラをして出てきたってもう遅いって蹴っ飛ばしてやれ(彼の肩を掴んでいた手を離し、ぱん、と小さな背中を叩く)
        うん、それがいいと思うよ。荒事になったりした時を考えれば、なるべく被害を及ぼさず、場合によっては逃げやすい場所を。俺もそこに出向くよ。頭の中が湧いたイカれ野郎の面を拝んでやらなきゃ。
        (くつくつと笑った後…その顔はサキと大体同じなのではないか?と気付き)……いやね、あくまでシヅキの性根の悪さを見たいというだけでね?(と変なフォローを入れて)
        -- ヴァルク 2025-05-28 (水) 23:28:52
      • グラント兄もですけど、かいちょーさんも、フラヴィさんも、守ってくれるって約束してくれたのです!(流石にヴァルク本人にはそんな事伝えなかった商会の約2名が含まれた)
        そうなのです、名乗り出て来るのが7〜8年遅いのですっ(うん、と深く頷いて)
        んー、僕が成長するとこんな感じにー?って顔じゃないかと思うのですけど…ふっふっふ(なんか思いつく限りの悪そうな顔をして見せた)
        絶対なんてない…っていうのは、絶対に勝てると思ってる相手には、案外効くかもですし…色々準備してみるのです
        それじゃ、予定が決まったら色々お知らせするです!あんまり夜更かしして明日起きれないとダメダメなので…僕はそろそろ部屋に戻るです…(眠そうに眼を擦り)
        おやすみなさーいです…ヴァルク兄も、ちゃんと寝るですよー?(そう言って部屋を後にする。扉を閉じる直前、声には出さず口の動きだけで「ありがとう」と伝えた) -- サキ 2025-05-28 (水) 23:39:01
      • んんん…?なにか心当たりでも…?(と悪そうな顔…が、むしろ可愛らしくなってしまっている感じのサキを見て首を傾げつつも)
        いいねいいね、その意気だ。兵は詭道なり…なんて、トゥール姉さんやゲルベル兄さんが言いそうだけど、格上にこそ有効な手だ。
        これだけの相手なら、慢心が無いとも考えづらいし…俺も調査と魔術のしゅーれんを頑張るとするさ。この間、ようやくコツを掴んだんだ。
        (ぐ、と拳を握り、さあ資料を再読み込みだ…と手に取ろうとしたところ、で)…えっ。あ、うん、そうだね。寝ないと駄目だよね(手が止まる)
        ああ、寝るよ、寝ます。寝るってば(教えているつもりが教えられて、見ているつもりが見られているものだな、なんて笑いながら彼を見送り)
        (ぱたん、と扉が閉じてから、机の書類を片付けて寝床の準備をし…)こちらこそ(なんて呟いて床に付いたという)
        -- ヴァルク 2025-05-28 (水) 23:53:06
  •   -- 2025-05-26 (月) 21:34:17
  •   -- 2025-05-26 (月) 21:34:12
  • ヴァルクにぃに、この前の商人さんとのお話すごかった!(うんうんと頷いて)
    どうしたらああいう風にお話しできるようになるの? -- フェリ 2025-05-25 (日) 22:03:27
    • いやいや大したことないよ。本当にすごいのはあれだけの薬草を育てたフェリだからね。俺はちょっと横から茶々入れただけさ(と苦笑しつつも)
      …どうしたら…?(言われてとおいめをしながら)……場慣れ、ですかね……(何か絶妙に嫌な思い出がよぎったらしい)
      -- ヴァルク 2025-05-25 (日) 22:17:56
      • ・・・?(ヴァルクの視線を追ってみたりしてる、勿論何もない)場慣れ…沢山やったって事だね!
        じゃぁフェリもああいう事沢山すれば、ヴァルクにぃにみたいに商人さんとお話出来るんだ -- フェリ 2025-05-25 (日) 22:37:27
      • そうそう。強制的に。突然。何も教わらず(更にとおいめ)……右も左も分からない俺に、フェリを可愛がってくれたあの商会長が課した試練だよ。そりゃもういっぱいやらされた(と苦笑し)
        まあ、うん、そうではある、ね。だけどフェリには、少しは知識をつけてからやってほしい…!いや商会長フェリにはきちんと教えながら商談させそうだけど!(扱いがね、根本から違うからね)
        -- ヴァルク 2025-05-25 (日) 22:42:58
      • ・・・?(無邪気に聞いていたが、ヴァルクの様子を見ていれば不思議そうになって)ヴァルクにぃには嫌だったの?
        知識・・・お勉強するの?ヴァルクにぃにのお部屋にあるご本をいっぱい読んだり? -- フェリ 2025-05-25 (日) 23:06:18
      • …嫌かどうかで言えば…(ちょっと悩んでたが)…嫌だったかな!まあでも、少しでも早く稼げるようになりたかった俺にはそれが必要な事だって今は分かるから…感謝もしてはいるんだけどさ。
        うんうん、そうだね。本を読むのもいい。後は、実際にやり取りしてる所を見せてもらう、とかね。フェリが必要なら、商会長に言ってみようか?(文字通りの見習い、ということになるだろうか、なんて思いながら)
        -- ヴァルク 2025-05-25 (日) 23:12:11
      • (嫌だったと聞けば少し残念そうな顔をする)でも、フェリだけじゃきっと商人さんを困らせちゃってた様な気がするの(気がするというかそうなのだが)ヴァルクにぃにがやってくれて、フェリは良かったって思うよ(子供なりに一生懸命フォローしてる)
        商会長さん…あのおじいちゃん?いいの?(行ってみたいとわくわくしてる) -- フェリ 2025-05-25 (日) 23:27:54
      • (ん?と彼女の反応にはてなを浮かべたのち)…あ、あの時は違うよ?あくまで嫌だったのは修行時代の最初の方の話。あの時はまあ、そうだね、嬉しかったとさえ言えるかな?(苦笑して言い)
        もちろん、商人はいくら居てもいい、ってのがうちの商会長の口癖だからね。フェリの事も気に入ってるし、二つ返事でOK貰えるよ。最初は俺の商談とか見てもらおうか。
        -- ヴァルク 2025-05-25 (日) 23:57:11
      • 本当!?嬉しかった?(よかったぁと安心)
        うんっフェリ、頑張るね?(えいえいおー!と気合を入れつつお願いするのでした) -- フェリ 2025-05-26 (月) 00:04:13
      • そりゃもう、フェリの力になれたからね。無理矢理やらされる無茶振りなんてのとは大違いさ(と微笑みつつも)
        …いやホントもうね。下手な話持ってくと簀巻きにされて川に投げられるって評判の強面商会に一人でぶち込まれた時なんかね…(またとおいめ。最近似たようなことあったな、って顔もしてる)
        はは、まあ幾つか見て出来そうだったら、でもいいさ。あの契約した商人さんもいい人そうだったし、しばらくは大丈夫だろうしね。
        ああ、でもフェリ自身が商売できるようになったら、もっと色んなところにも売り込めるか…迷う所だね?(なんて、微笑んで言って…)
        (後日、テラヴィス商会にまたも訪れた小さな娘を、また猫可愛がりする初老の男性の姿があったという。もちろん指導も実にしっかりやり、眼鏡に睨まれていたとか)
        -- ヴァルク 2025-05-26 (月) 00:12:35
  •   -- 2025-05-21 (水) 01:36:41
  •   -- 2025-05-21 (水) 01:36:39
    • (蝋を薄く塗った蝋板を片手に、孤児院の小さな子供の横について同じく蝋板に尖った木の棒で文字を書く子供を見ている)
      ああ、うん、そこはちょっと違うかな。この文字はね、こういう風に…いや申し訳ありませんサー!とか言わなくてもいいから。俺サーじゃないから。
      (これ多分ゲルベル兄さんの講義の影響だな、と苦笑しながら蝋の表面を平たい木でならして間違えた文字を消し、子どもの手を取って正しい書き方を教える)
      (兄の講義は集団に教えるには効率が良いが、集団であるが故にどうしても学習レベルには差が出てくる。その中でも遅れてしまっている子や)
      (逆に進みすぎて退屈になってしまった子などに個別指導をしているというのが今の読み書き学習の実情だ)
      ん?ドラ猫(例のタイトル略)面白かったって?ああそれは良かったねぇ。頑張って読んでたもんね。今度は書けるようになるともっといいね。
      (進度が高い子たちには、既に写本の仕事を任せている。書房から今回ってきている本は、どれもが文字数が少なめでテンポのいい短めの軽小説だ)
      (一冊一冊が重厚な長編という訳ではなく難しい言い回しや表現も少なく、写本をするにも向いている本とも言える)
      …これで教育的な内容であればもっと…いやそれは今は忘れるか…。
      (内容はお手軽にチートな力を手に入れた主人公が、討伐しに行った竜に何故か惚れられてしまい、その竜が可愛らしい女の子になってひたすらベタベタするもの)
      (最初は本自体の内容に興味が無く写本が苦行になってしまったらどうしようかと思っていたのだが、そんな子はおらずその意味ではホッとした)
      (聞くにその辺りはグラントの絵本の読み聞かせが功を奏していたようだ。丁寧なそれは本の物語に対する感受性を育てていた)
      (もちろん子供達の書く文字は綺麗とは言い難く、その分割引されて販売されているが、読めればいいという層がむしろ選んで買っている側面もありで)
      うん、そうそう。何が実になるか分からないものだからね、頑張ろう。俺も頑張るからさ。
      (微笑んでお手本の文字をさらさらと書く灰色の髪の男の姿があった)
      -- ヴァルク 2025-05-21 (水) 01:36:55
  • (孤児院のヴァルクの部屋を静かにノックし入室)邪魔するよ。こないだの話の続きをしようか
    と言って、何から話したものやら。マフィアの連中は基本ぶん殴って悪さを最小限にさせてるとかの話?(ヴァルクの不安を解消させるためにやや誇張した表現!) -- トゥール 2025-05-20 (火) 22:43:41
    • それはこの前の話とは関係なくやってそうじゃない…?(いつも通り過ぎて、思わず笑みが漏れた。つかみとしては上々だろう)
      …そうだね、やっぱり気になるのは、あいつらみたいなのと協力して、何かヤバいことを姉さんが引き換えにやらされてない?ってところだけど。
      -- ヴァルク 2025-05-20 (火) 23:10:40
      • まぁそうなんだけど。連中のボスが何時でもビビるように音もなしにアジトに上がり込んで情報提供を迫ったり、とかかね
        基本的に力関係を分からせたうえで、だからね。連中も他所のゴロツキの情報を流してシマを守れれば上々、て踏んでるわけ 危ない橋は渡らないしそんな提案は飲まないよ
        (……と、一度話を切って)とはいえ、連中からそうも行かないかも知れない話が流れ込んできててね。貴族街で会ったろ(気分のためにタバコを吸っても?と取り出して示す 孤児院ではNGとしているが、それだけ重い話と見える) -- トゥール 2025-05-20 (火) 23:17:49
      • なるほど…姉さんにしてみればうちのやんちゃ坊主を叱りつけて躾けてたのの延長線ってところかい?…いや格が全然違うけどさ。
        ならちょっとは安心だ。まあだとしても気をつけてはほしいけどさ…(と、示された煙草には視線だけでどうぞ、と答える。話題が話題だけに窓を空けられない所ではあるが)
        ……あー…、もしかして、あそこに居たのって…そういうことなの?珍しいところに居るな、とは思ってたけど(あれも予兆だったということか、気づけていなかった自分が少し情けなくなるが)
        -- ヴァルク 2025-05-20 (火) 23:42:28
      • ある程度はそうだね。街の人間の困りごとを解決してるうちにどうしてもそういう連中にたどり着いちまうのもあるし、そういう連中を全滅させても別の連中が湧き出すだけなんだ
        ……そういう不安を覚えさせないために、立ち回ってたつもりだったんだけどね(情けない、と視線で許可を得てタバコに火を付ける)
        そ。貴族街の裏を仕切ってる連中こそが、親父の仇らしい。それにどうやら連中は親父から「宝」を奪ったらしく、それをどうにかするのにあたしが必要、とかなんとか。
        親父が何故西に来たのか。親父の持ってた「宝」が何なのか。そして、放っておいてもあたしはいずれ狙われる。だから、早いうちに打って出て決着をつける。……つもりだったんだけどね(そこで頭を掻いて)
        そのマフィア、グロワールって連中はかなり出来る連中のようだ。尻尾を掴むのが難しい。一人でやるのはどうも不安なのさ(情けない話だけど、と眉尻を下げた つまり)
        ……大事な家族にこんなこと頼むのは碌でもないのはわかってる。でも他に手がない。手を貸して欲しい(タバコを口元から離し、頭を下げた) -- トゥール 2025-05-20 (火) 23:58:18
      • ……あんな華やかなところに。いや、だからこそか(光が強くなればまた、闇も深くなる。それは歴史書から知る人の営みからでも充分に分かることで)
        親父さんが"宝"を持ってて…奪われた?うーん…色々と謎が多いね。親父さんって強いんでしょ?それがなんで安々と…かは分からないけど奪われちゃったのかもまた謎だよね。
        でも…姉さんが狙われてるってのだけは確か、と(腕を組んで眉根を寄せる。気になる。疑問符が浮かぶ。そして、少し場違いに…)…ごめん、そういうんではないんだろうけど、
        俺としてもかなり気になってきたかな。そのどれもが謎めいていて、関連性があるのか無いのかさえ分からない。でもそこには確実に、何かが、ある(僅か、胸が高鳴った)
        だから、頭を下げることなんて無いよ、姉さん。俺は俺が知りたいから、手を貸す。…もちろん、姉さんを助けたいってのもあるけどね(なんて苦笑して、眼鏡を直しながら言うのだ)
        -- ヴァルク 2025-05-21 (水) 00:12:16
      • 貴族の子飼いの賊かも知れない、って話もあってね。親父にやられた昔の被害が未だに癒えてなくて規模は貴族街に収まる程度のようだが
        昔のことは想像しか出来んね。実際、連中も親父と同等かそれ以上に強かったのかも知れないし、何か卑怯な手を使ったのかも(なにせ16年も前の話だ)
        (ヴァルクが事件の経緯を探る姿に微笑んで)いや、らしいなってな。首を突っ込んじゃまずいことだってあるけど、知りたいって欲を止めるのは難しいもんだ
        ありがと、手伝ってくれるなら百人力だ。まずは件の商会の配送業とかからでも連中の影を探っておくれ 貴族街のどこかに痕跡はあるはず
        あたしも花屋の仕事で連中の目を探ってみる。長くなるだろうけど、アジトを見つけたらこっちから殴り込みだ(ぱし、と拳を打ち付けた)
        とはいえ、焦ってやることじゃないさ。今しばらくは孤児院のことを一番に気にかけながらやってこう。借金返済、それと自立営業の確率ってね(協力を了承してくれたヴァルクに感謝の一礼をし、タバコを消してヴァルクの部屋を後にした) -- トゥール 2025-05-21 (水) 00:26:20
      • もしそれを知るなら、それこそ連中に聞くしかない、か。…いや、もちろん分かってるけどね、まずは姉さんの身の安全を確保するのが第一。
        親父さんのことや宝のことはその次。けど…(眼鏡が煌めく。薄く笑みが漏れる)…もし知れるならば、その機会も逃すつもりはない、って所で。
        特に…宝、かな…。もしかすればこっちに親父さんが来たのも、その宝が理由かもしれない。少なくとも奪われるということは何かしら形のある物質…?
        いや譲渡可能な加護とかってセンも…何にしろ情報が足りなすぎる…(ぶつぶつ。と少考状態になっていたが、彼女が拳を打ち付ける音に、は、と覚めて)
        そ、そうだね。とにかく情報を集めないと次の動きも取りづらい。仕事の合間に出来るだけ探りを入れてみるよ。姉さんも気をつけてね。
        (いいと言うのに律儀に礼をする彼女に苦笑して手を振り見送る。そして本が山と積まれた部屋には、紫煙の燻るような香りと…謎だけが残った)
        -- ヴァルク 2025-05-21 (水) 00:50:09
  •   -- 2025-05-19 (月) 01:28:02
  •   -- 2025-05-19 (月) 01:28:00
  • ヴァルク兄さんの部屋を訪れる。僕の顔にどんな表情が張り付いているのか。今はわからない。
    「ヴァルク兄さん、僕にできそうなことってあるかな」 -- レイモンド 2025-05-17 (土) 21:58:12
    • (訪れた彼の顔は…ああ、よく知る顔だ。この孤児院にやってきた孤児の大体が浮かべる顔。それは、何かを失った人間の顔だ)
      ……そうだね、まずはよく休むことだ。何をするにも、立ち上がるための力を備えなければ、人はそう簡単に立ち上がれるものじゃない。
      -- ヴァルク 2025-05-18 (日) 21:11:06
      • 「でも……」
        「今は孤児院の危機なんだ、何かを………何かをしなくちゃ…」 -- レイモンド 2025-05-18 (日) 21:16:11
      • ああ、俺達にどんな災難が訪れたからといって、それまでの災難は消えた訳じゃない(施設は大分改善したとはいえ、借金は未だ残った状況。それは変わらない)
        でもね、だからこそ、休むんだ。また頑張るために。次のために。パン屋の復旧だって俺達を頼って良いんだ(静かに淡々と、けど柔らかく染みるような声で、そう言う)
        …君に頼めるような他の仕事は、あると言えばある。けれど…俺は、君にはパンを焼いてほしいんだ。少なくとも、今は、ね。
        -- ヴァルク 2025-05-18 (日) 21:29:10
      • 「………うん」
        壁に背をつけて、ため息をついた。今の僕に脱力は甘く染み込んでいった。
        「わかっている……ワガママを言って目上を困らせて、甘えた態度で優しくしてもらおうとしている自分がいる」
        「それが吐き気がするくらい気持ち悪いのにね……ごめん、悪かった」 -- レイモンド 2025-05-18 (日) 21:42:22
      • (重症だな、と感じた。無理もあるまい。ここ半年の…いや、もしや前から独立を考えていたのであればずっと前からの夢が文字通り焼き払われたのだ)
        ……君の悪い癖だ。いや、違うよ。君の言ったことじゃない。君が自分を卑下することだ。良いかい。不幸が訪れたんだ、弱るのは当然で、優しさを求めるのも当然だ。
        そしてもしそれを君が俺に求めてくれたなら…むしろ嬉しいよ。嘘じゃない。それに…俺達は家族なんだ。助け合うのも当然。そうだろう?(ゆっくりと彼に近づいて力の抜けた彼の顔を見つめる)
        -- ヴァルク 2025-05-18 (日) 21:54:00
      • 「でも……」
        涙が溢れた。あれだけ泣いても、涙は枯れてはくれない。
        「僕は孤児院が大事な時に選択を間違えてしまった…!」
        「僕はマフィアに頭を下げて少しの猶予を得るべきだった。その間に年長組に声をかけて対策をするべきだった」
        「でも……僕の選択は間違っていても」
        「僕は間違ってない……!!」
        泣きながら、ボロボロの言葉を口にした。傷ついて、血が滲んでて。みっともなくて、可哀想な。心からの言葉だった。 -- レイモンド 2025-05-18 (日) 22:00:28
      • (こんなに泣いた彼を見た事はない。見つめる端正な顔立ちからは、真珠のような涙がぼろぼろとこぼれ落ちて床に弾けて)
        (彼の肩に、手をそっと置く。自分以上に細い肩。その力は比べ物にならずとも、今にも折れそうなそこに)
        大丈夫。君は間違っていない(断言する。冷静に、けれど力強く。ああ、思い出す。ある意味では彼と正反対にマフィアと手を組むことを良しとしたトゥールの姿を)
        君は、君の中の守るべきものを守っただけだ。選択なんて間違えてもいいんだ。その大事な譲れ得ぬものさえ守れれば、それでいい。
        (彼女もまた、選択を間違えた。だけどもそれは同じ。彼女の譲れぬ物を守った結果だ)選択はやり直せる。けれど、やり直せない事もある。よく…頑張ったね。
        (柔らかい笑顔を見せて、肩に置いた手に少しだけ力を入れる。彼の、彼女の傷ついた姿に尊敬の念を覚え、それを讃えたくて)
        -- ヴァルク 2025-05-18 (日) 22:14:49
      • 泣いた。ずっと、ずっと。そして泣き終わる頃に。
        顔を上げて彼の顔を見た。
        「大丈夫になるまで、少し……休むよ、休んだら」
        「次のことを……考えようと思う。どうなるか、わかんなくても……次」
        そう言ってドアノブに手を伸ばして。
        「ヴァルク兄さん…ありがとう」
        今は傷ついた苦笑い。でも、誰かを笑顔にするためにまたパンを作れたら。きっと。
        そのまま静かにドアを開けて、部屋を出ていった。 -- レイモンド 2025-05-18 (日) 22:25:22
      • (自分の顔を見つめ返してきた彼に、頷き返す。泣いてもいい。情けなくてもいいんだ、と言いたげに)
        …うん。今は何も考えなくていい。休んで、休んだら…また歩き出せるように。俺はそんな君を支えるのも、兄としての役目さ。
        (などと、普段はあまり吹かさない兄貴風を吹かせながら、そんな事を言う。彼が早くまた、立ち上がり、パンを焼けるようになるために)
        礼を言われるような事じゃない。…なに、俺も君に焼いてもらいたいパンがあるからね。自分のためだよ自分の(少し気恥ずかしそうに言いつつ)
        …だから、君も皆のためじゃなく、自分のために生きていいんだ。…またね(そう彼に言葉を送り、微笑んでその細い背中を見送った)
        -- ヴァルク 2025-05-18 (日) 22:42:34
  • ういっ今回の成果の余り物(そう言ってヴァルクに投げ渡したのは藁で編まれた円形の座布団だ)
    (この時代椅子に敷くものは色々とあるがこれもまたポピュラーな物ではある、いつの時代も尻は人類の友であり敵であるために優しく接してやらねばならないのだ)
    本当は養蜂箱編もうと思ったんだがあんまり量作れる程には残ってなかったんで座布団にしちまったわ -- ゲルベル 2025-05-13 (火) 23:35:25
    • (ぽす、と座布団を受け止めて、おお、と喜ぶ)やあこれは有り難いね。俺座り仕事が多いから尻は痛くなりがちだし(さっそく腰の下に敷けば程よい固さとクッション性)
      まあ最近は冒険行ったり配達したりで動くことも増えてるけど…って養蜂?ああなるほど…ちょっと気の長い話だけどいいねそれ(定着すればたくさんの蜜が手に入るだろう、と口を綻ばせ)
      それをお手本に皆にも作ってもらえば次の年にもまた取れるし……ハチの扱いは危ないから年長がやらないと駄目だろうけど(その辺りは困りものだ、と苦笑も浮かばせる)
      -- ヴァルク 2025-05-14 (水) 21:06:38
      • 座り仕事は一時間に一度は立たないと駄目だとか言われてっからねえ、俺ぁ腰を据える事自体滅多にねえけどな!ハハハハッ!
        (口ではそう言うがこういった作業は腰を据えて丹念にやらねば成し遂げられない、地道な作業は好む所なようだ)
        乱暴な言い方だが教会と言えば酒ってな所もあるから蜂蜜酒なんか作るのもアリかも知れねえな、蜜蝋は集めて損はねえし
        (とはいえ教会が醸造を許されているのはワインだからという面が大きい、あまり考えずに口にしているのだろう)
        まあ今のとこは狩猟罠作りに精を出す予定なんで養蜂箱はまた後になるだろうが…女王蜂放り込む時期もとっくに過ぎちまったしな -- ゲルベル 2025-05-14 (水) 22:23:46
      • 良い感じだよこれ(と感触を確かめて満足しつつも)の、割には結構細かい作業も得意だよね兄さんは。壁の修繕だって随分しっかりしてたし。
        (得手と好みは違う、という所か)実際、作るより壊す方が得意だろうけど…藁だと養蜂箱も壊さないといけないよね確か。楽しそうに壊しそうだ(なんてくつくつ笑い)
        酒かぁ…うん、それもいい手だとは思う。でも売るまで考えると俺達は目をつけられてる立場でもあるから、法的許可が降りるかが微妙だね…役場でもよく却下されてるの見るよ。
        (酒、それに纏わる税はどこでも結構な税収だ。だから通常、勝手に酒を作って飲むのはともかく、売るのは敷居が高いだろうな、と思う)…まあそもそも、うちじゃ飲める人も少ないよ?(と苦笑し)
        へぇ、狩猟も?罠っていうのは流石に兄さん目の付け所がいいね。それなら腕っぷしが無い子でも日々の糧を得られるようになるかもね(ふむ、と納得する)
        -- ヴァルク 2025-05-14 (水) 22:39:19
      • 戦場によっちゃあそれこそ一度も鉄火場に出会えないまま延々道路を作り続ける事もあったからな…流石の俺も忍耐ってえ奴を学んだのよ
        (結局普通の土木よりずっといい賃金を貰うだけの作業員だったと苦笑いをしながら男はその日々を語る、傭兵を辞めてそのまま土木作業員に転職した奴が居た事を笑い話として語り)
        おいおい俺を壊し屋みたいに言うじゃねえの?勿論壊すのは大好物だが壊してる時に採れる蜂の子も大好物だぜ?
        あー…けどそうか、酒税はただ上納って形じゃなく貴族を一旦通すから今の俺等じゃあ銭には出来ねえか…
        飲む分には俺が樽ごと飲むから構わねえけどよ…まあやるにしても来年からだし落ち着いてる事を祈りますか、レイモンドの材料に卸すのもアリではあるしな
        ああ川と山用にな、それとお前んとこで余った木材で簡易な燻製器でも組んじまおうと思ってる。比較的安全に長期保存出来る食糧作りを子供らに教えられるからな -- ゲルベル 2025-05-14 (水) 23:03:06
      • (笑い話に、失敗した話なのか成功した話なのか分からない、などと楽しそうにそれを聞きつつも…蜂の子には、ああ、と頷いて)
        あれかぁ…うちでも何度か出たことはあったけどね、俺は虫を食べるのはちょっと……もちろん食べたけどさ。勿体ないし。
        (言っても孤児の身柄である。食べられるものは大体食べた、がこれもまた得手と好みは違うという話か、と苦笑を浮かべて)
        そうだね、醸造とかもするんだしそれまでにはうちの借金なりがどうにかなってないと本格的には手を付けられない話だ。…まあそもそも蜜を取るのが時間かかる。
        うんうん、まずはパンに使ってもらうのがいいと思うな。それで…燻製か。いいね。今からなら冬にも間に合いそうだ。腹が空いちゃ借金返すも何も無いからねぇ(と遠い目をしつつも)
        あ、そういやさ。ゲルベル兄さんって文字書ける?(などと、そんなことを聞く。彼の生活を考えると特に書けなくてもおかしくはなさそうだが)
        -- ヴァルク 2025-05-14 (水) 23:31:34
      • まー苦手な奴は苦手だよな、聖書にあるイナゴの類だって食いたくねえ奴いるぐれえだもん。俺はあのナッツみたいな味好きなんだがねえ
        (であればナッツを食べるという者達がいるのも理解出来るのかうんうんと頷いている、実際ナッツを口に出来るならそちらの方が日持ちもする)
        その分蜜を抜き出せれば日持ちするんでそういう意味で食糧的には助かるがな、とはいえ結局手間、手間だわなあ
        (そういう方向性でも男は色々と考えてはいるらしい、罠についても子供達が仕掛け直しやすく怪我のしにくいものを考えているように)
        ついでに余った分は売りに出しちまえばいい、高い値段で売れるもんじゃねえが需要自体はあるからな…ん?書けるぜ、上手い字ではねえけどな
        文字が書ければ戦闘のねえ時期の帳簿付けて小金稼げるし碑文読む時にも解読の助けになるからな、んでそれがどした?(不思議そうにする) -- ゲルベル 2025-05-14 (水) 23:54:12
      • そういう意味ではヤギとか飼って乳が取れればチーズを作って保管が出来るんだけどね…流石にそれはちょっと高望みか。
        高いものとかならうちの商会で保存の魔術をかけたりする事も出来るけど…ああそいやこの前希少種の魔猪をエグと仕留めて保管してもらってるよ。月虹猪って奴。
        そういうんじゃなくて日常的な食料だもんね。いやぁなんて言うか…(改めて思う。彼の顔をまじまじと見て)やっぱ兄さんって地に足ついた展望考えられるんだねぇ…。
        (メガネには、なんでそれを考えられるのに自分自身はアレなのか?なんて不思議そうな光が宿っている。燻製にしたって安全なやり方を考案するだろうに)
        …帳簿付け!?(びっくりした)解読はともかくそーゆー仕事もやるんだ兄さん…(たぶんここ最近で一番驚いた顔)い、いやね、俺も少し考えてて、
        うちの書房って、結構写本の仕事もあるんだよ。印刷機なんてのもなくはないけど遅いしあんま簡単に使えるものでもないし、そうなると手っ取り早いのは、ね。
        たまに一気に売りたいときに、俺だけじゃ手が回らないから…いっそのこと、うちの子たちにも手伝ってもらおうかな、ってさ。読み書き出来ない子は教えながら。
        (どうかな?なんて彼を伺ってそんな話をする)そうすれば…皆に学もつくし、安全な口ぶちもある程度はできるからさ。
        -- ヴァルク 2025-05-15 (木) 00:13:47
      • ほぉーん?月虹猪っつーと大型の牙なんかは魔法剣の材料にもなったりする奴だな?並の鉄剣なんかだと折るどころか斬る事もあるぐらいの奴だ
        やるじゃねえの…(素直に感心した様子を見せつつも)とはいえエグマリヌと組んだのは正解だぜ、あいつの聖剣ならかち合っても平気だったろ
        (保存の話をしていたのに魔物の方にばかり食い付く、根本的に戦闘脳。元より孤児院で保存用の倉庫を作るのは長期間見る必要があるのもあるが)
        なんで自分の事になると破滅的でその日暮らしばかり優先するのかって考えてるだろ?破滅的でその日暮らしなのが好きだからだよ、単純に(ナチュラルに心を読む義兄)
        驚く事!?数字は戦争の花形の一つだぜ!兵隊にゃ馬鹿にされがちだけどきちんと付けりゃ飯の量で困る事もねえ(つまりは戦時中の小遣い稼ぎらしい)
        まあそれは置いといて…ああ教会でもやってるとこあるよな写本、いいんじゃねえか?数字もセットで教えられりゃ何処でも食っていけるだろ
        その分教えながらになるとヴァルクの負担デカくなるとは思うけど、ん?いやもしかして俺も教えろって言ってる? -- ゲルベル 2025-05-15 (木) 00:41:51
      • そうそう。煎じれば魔法薬にもなったりする奴。今回は剣にするほどの大きさじゃなかったけど…質はかなり良かったからちょっと考えがある感じ。
        (あはは、と褒められれば照れくさそうに喜びつつも)かち合う以前に当たりさえしなかったよ。すっごい綺麗に躱してた(とそれを思い出したのか、しみじみと頷き)
        読心力が凄いね!?いやこれは俺が分かりやすすぎるだけか…(と苦笑しつつ)ほんとそれさえ無ければ、どこに出しても恥ずかしくない立派な兄なのに。
        (と苦笑して言う。それでも、尊敬できる兄であることは確かだ、と思うそれも、彼には読み取られてしまうのだろうな、と考えてしまうが)
        いやちまちま書き起こしなんてやるなぞ性に合わないってタイプかと……(などと言いつつ自分の尻の下にはちまちま作ったものがあることを思い出し)
        申し訳ございません兄上(先入観ってダメですね、という顔をしたものの)ふふふ、そこまでは思ってなかったけど、そうしてくれると嬉しいな、と今は思ってるね!(ドヤ。尻馬には乗るタイプだ)
        兄さんは俺とは違う方向性で教えるの上手そうな感じするしねぇ。まあ最初は頭のいい子に教えて、次からはその子も教えられるように…ってすればそこまで負担は大きくなりすぎないとは思ってるけど。
        -- ヴァルク 2025-05-15 (木) 01:01:47
      • へえ…魔猪とはいえ軽く躱してたかい。いつかいっちょ手合わせしてえもんだな(家族の成長を喜びつつも大分顔に険の混じる笑み)
        人間ちょっとぐらい穴がある方が魅力的になるもんだぜ?ちょっとドジ、ちょっとエッチ、ちょっと戦いが大好き、な?
        (そう言って笑いつつもやはりヴァルクの考えている事は兄弟な為何となく分かる…がこちらは顔に出さない、家族だからこそ踏み込みすぎないのだ)
        ん、まあ金か冒険が絡まないなら否定しない…(ちょっとしぶそうな顔で認める…ならばこの座布団は?単に家族だからだ)
        あー?面倒くせえとは言っとくが孤児院の価値を上げる意味合いでもでけえんで必要になったら言えよ
        戦技教官みてえにホーンブック(黒板の原典に当たる物)で皆に教えるぐれえはやってやるよ、個人個人はお前に任せるわ
        (案外乗り気で教えるようだ、やはり孤児院の子供には優しいのだろう)さてそんじゃ罠作りしますか…んじゃなー一時間に一回は立てよ!(去っていった) -- ゲルベル 2025-05-15 (木) 01:21:57
      • そこで手合わせに行くあたりがゲルベル兄さんだね…(とおいめ)同じ剣の使い手としてはどうなるのか俺も興味はあるけどさ。
        ドジとエッチはともかく戦いについては絶対ちょっとじゃない…。そのおかげで助かってる部分もあるから強く言えないんだけども!
        (実際、彼が強いことは分かっている。分かっているがいつ死ぬともしれぬ生き方というのはやはり気になってしまう)
        ありがとう兄さん。まずそうやって講義の形で広く教えるって発想自体が地味になかったから、相談してよかったよ(と微笑みつも)
        …でも戦争の作戦説明するノリで子供に教えようとするのはどうなのかなぁ!?勉強の姿勢が前のめりになりすぎないかなぁ!?
        (ちょっと心配になりつつも、彼の頼もしさをまた感じ、彼が居てくれてよかったと思いつつも…)
        とりあえず…立つか(よいせ、と去っていく彼に手をひらりと振りながら少しその場で軽く体操をしていたとか)
        -- ヴァルク 2025-05-15 (木) 01:37:04
  • ヴァルク兄って、実は戦える人だったのです? こないだトゥール姉に聞いてビックリしたのです
    (ヴァルクの部屋を訪ねてきたちっこいのは、開口一番そう言った)どんな戦い方するか聞いてもいいです? -- サキ 2025-05-12 (月) 21:01:32
    • ん?あぁ、そうだね。一応、戦うすべは持っているよ。言っても…実戦経験はまだあんまり、だけどね。近頃は冒険者も初めて増えてはいる。
      (ちょっと苦笑。実際、自分でもそんなに戦いをするようには見えない、と思いながら、机に置いてあった魔導書を取り出し)
      この魔導書…ミレソルネルを使った魔術を使って戦う感じだね。俺自身は大したことないけど、この魔術書はちょっとすごいから(なんて誇らしげに言う)
      -- ヴァルク 2025-05-12 (月) 21:11:17
      • 実戦経験あるだけでも更にビックリなのです…ヴァルク兄、とっても平和主義そうで…(争いを好まないイメージが先行していただけに)
        み、みれそ…なんです?(一回では覚えられなかった!)つまりー、その本自体が、魔導器になってる感じなのです?
        どんな感じにすごいのか説明がほしいですっ 全属性を使えちゃうとかそういう…? -- サキ 2025-05-12 (月) 21:19:34
      • はは、戦わずに済むなら越したことはないのはそう思う(笑いながら、魔導書を開いて見せてみる。そこには独特な文字…ある種の古代文字で緻密な文章が)
        Millesornel。千の術を紡ぐ手引書。うんうんそうだね。俺は魔術師としては術式が全くと言っていいほど構築できなくてね。その代わりに…俺の母親が作ってくれた本さ。
        属性としてはそうなるかな…?この本に記されている魔術は、大凡90種類あるから。代表的な四元素を含むような属性はほぼ網羅してると言っていいと思う。
        -- ヴァルク 2025-05-12 (月) 21:29:03
      • この前みたく、話し合いで済むならいいのです…そうでなかった時、僕はお荷物なのです むむ、読めないです…(全く知らない言語の本を見せられたかのような反応)
        千の術…これ一冊でそんなにできちゃうですか!?ヴァルク兄のお母さんは、もしかして歴史に残るよーな大魔術師なんです…!?
        90種類……あれ?910個程足りてないですが、いいんです…?(それでも魔術書としては破格の性能だ、というのは言ってから気付く) -- サキ 2025-05-12 (月) 21:36:10
      • そうかもしれないね。けど、それを恥じるような事はないよ。いずれ…サキも背が伸びて、強くなれるはずさ。焦らずともね(と柔らかい笑みで言いつつ)
        あはは、そこは千…出来る、はず。という話になっちゃうね。実際俺もそこまで使える訳じゃなくて、俺の母さんにそう望まれた、という感じというか…。
        まあ、そのへんにはからくりがあってね…百聞は一見にしかずか、えーと…(と頁を捲り、ある頁と、ある頁を示す)これは、それぞれ、霧を発生させる魔術と、音を消す魔術なんだけど…
        …ちょっと集中する。そこそこ難しい事をやるからね(目を閉じ本に手をかざし、精神を研ぎ澄まして魔力を集中する。さすればその二つの頁の文字はうっすらと仄かに光を放ち始める)
        -- ヴァルク 2025-05-12 (月) 21:46:56
      • 背が伸びるのとー、強くなるのは関連があるです?(最近、孤児院の外周を走っている姿を見るようになったかもしれない 体力づくりの一環だ)
        えーっと、完全に使いこなしたら千種類ぐらい行けちゃう!みたいな感じってことです…?
        むー、やっぱり何が書いてあるのかサッパリなのです……(集中するヴァルクの邪魔をしないように一旦口を閉じ、何が起こるか見守るのだ)
        (霧と、無音…その二つの魔術で起こる現象は…何だろう、と考えながら) -- サキ 2025-05-12 (月) 21:56:10
      • …第十二頁、第三十七頁、連結処理、水粒子を霧状に拡散、局所視界と音波の回折を制御。指定、周囲五メートル。霧よ、音を抱き、気配を包め…複合術式《Brouillard sans son/鳴らずの霧》
        (ぶわ、と魔導書を中心にし霧が膨らむ。それは机の周囲を除き部屋を満たし白く覆い…そして同時に、部屋の外から聞こえていた雑音…子どもの声、風の音、そんな音が消えた)
        と、いう感じで二種類の魔術を合わせる事で辺りを見えなくさせ、音も遮断してしまう魔術になる訳だね。単頁で使うより難しくなるけど(辺りは見えず、二人だけの視界で男の声だけがし)
        まだ、単純に組み合わせの種類だけで言うなら四千くらいにはなるかな。そもそも成り立たないものもあるのであくまで単純に、だけどね(と笑って言って)
        もちろんその全てを試した訳じゃないし使える訳でもない。君が走り込みをして鍛えているように、俺もまだまだこの本を解き明かして上手く使えるようになってる最中さ。
        -- ヴァルク 2025-05-12 (月) 22:11:57
      • お、おぉー…?(声がはっきりと聞こえる…周囲の環境音の一切が遮断されたからだと遅れて気付く)
        なんかこう、秘密のお話をする時とかに使えそうなのです わわわ…(霧を手で触ろうとわしゃわしゃ)
        4千!?どれが使えるのか、全部試していったらきりがないのです…色々組み合わせられるっていうのが一番すごい気もするのです
        むむ、ヴァルク兄もシューレンの最中なのですね…僕は足が筋肉痛で毎日つらいのです… -- サキ 2025-05-12 (月) 22:19:38
      • (霧は手で払おうとしてもまとわり付きなかなか消えない。そのわしゃわしゃしている様が綿で遊ぶ猫のように見えて口元がほころぶ。いや狐だけど)
        確かにこそこそ話にもつかえるね(と微笑み)用途としては敵に逃げ道を確認させず、仲間を呼んで増援も呼ばせず、みたいに追い詰める時に使う感じになるかな?
        俺もすごいと思うよ。色んな魔術が使いたい、なんて俺の希望をよくも必要以上に叶えたもんだなって(懐かしそうにそう言うと、魔導書を持って、ぱたん、と閉じる)
        (さすれば霧は消え、また孤児院の喧騒も耳に届く)ふふ、良いことだよそれは。筋肉の傷みは成長の証だからね。もし戦えるようになりたいなら、何か武器を試したり…色々やってみるといい。
        -- ヴァルク 2025-05-12 (月) 22:31:10
      • (触ろうとしても手ごたえらしい手ごたえを感じられず…その内飽きてストンと手を下げた)
        本当の使い方が思ったより怖かったのです…一人ずつ確実に倒してく様子が想像できたのです…!
        それじゃあ、とっても大事にしないといけないものですね…それは(聴覚が元に戻って行く感覚…遮断されていた分、急にうるさくなったと錯覚してしまう)
        足が痛いのにお仕事もあるのでつらいのも倍になるです…そうですねー、僕も魔導器を使うつもりなのですっ -- サキ 2025-05-12 (月) 22:39:01
      • ふふふ、俺は魔術しか使えない関係上、これで相手と限定空間で近めの距離にいるとなると実はちょっと困るんだけどね…?(なので仲間の居る時の支援魔術にも近い、と補足し)
        ああ、俺の命と孤児院の皆と、その次くらいには大事にしなきゃいけないものさ。…まああと眼鏡もか(ちょっと格落ちの眼鏡。それでも優秀なアーティファクトなのだが)
        お、魔導器かい!うんうんいいねぇ、君は体力よりは頭の方が回るから向いてると思うよ。魔力量も俺より高そうだし…これは先が楽しみだね(と嬉しそうに言うも)
        あ、でも扱いに気をつけてね?魔術は強力なものだけど、それだけ危ない。特に魔導器とかを使うとその力に振り回されるかもしれないからね(年長として念押しをしておく)
        -- ヴァルク 2025-05-12 (月) 22:49:21
      • 接近戦に持ち込まれてるのです…追い詰めていると思ったら、追い詰められていたのはこっちの方でしたァーッ!なのです…!?(確かに1対1では不利な状況だ)
        ヴァルク兄の宝物なのですっ って……眼鏡も特別な何かなのです?(眼鏡自体が高価な品ではあるが、そういう意味ではなさそうなのは察せられて)
        うーん、戦いに関してはまだまだ全然わかんないのです…今の魔法みたいな、組み合わせとかひらめかないのです
        うっかり巻き込んだり巻き込まれたりしたら、死んじゃうかもですです…(現に、出力の調整もおぼつかない。大剣の重さに振り回されるような危うさで)気を付けるのですっ
        もーちょっとシューレンをして…ちゃんと使えるようになったら、その時はヴァルク兄にも見てほしいのですっ(そう言うと、部屋を後にするのだった) -- サキ 2025-05-12 (月) 22:58:46
      • 範囲広くすると制御が難しくなるし…魔力消費量がね…(とおいめ。術式の種類には富んでいるが、やはり限界はあるのだ)
        こっちは俺の父さんが遺跡から見つけてくれた奴。視力が悪くなっても自動的に合わせてくれて俺の読書ライフを守ってくれるやっぱりすごい奴さ(とこれも自慢げに)
        はは、君の魔導器がどんなものか分からないけど、そういう使い方も一つ一つ見つけていって、知り、学んでいくものだよ。同じようにね。
        …だからね、ほんっとーに気をつけてね?死んじゃうって思ったよりもはっちゃけたやつみたいだしね?ほんとにね?(元気よく返事してるけど大丈夫かなぁ!?という顔になり)
        うんうん、その暁にはぜひ見せて欲しい。すごく楽しみだ。…でも本当に気をつけてね?(と心配になりながらも、小さな弟の頑張りを祝福して見送ったとか)
        -- ヴァルク 2025-05-12 (月) 23:27:59
  • -- 2025-05-11 (日) 12:25:31
  • -- 2025-05-11 (日) 12:25:29
    • (テラヴィス商会。夜、自身に割り当てられたデスクで、書類の束に向き合ってペンを片手に紙に何かを書き付けている)
      ……スラム地域への酒類配達。危ないな。これは商会の人にお願いしよう。ん、食器の配達か…(少し考え)
      丁寧な仕事をできるのは…あの子かな。愛想もいいし適任だろう(商会で新しく始まった配達業。力を入れているだけあって給金も良い)
      (とにかく人が足りない。一人で歩き回れて、街の構造が分かっている子。院のそんな子供にも需要は十分ある)
      少し慣れてきたら…その子とまだ街に慣れてない子を二人一組にして慣れてもらって、次に繋がるように…。最初は俺がついて教えるか。
      ん、倉庫の在庫配分微妙だなこれ。飲食街の方に食料品や台所道具を寄せよう。配達時間の短縮になる。後は…注文書を…。
      (記載、訂正。依頼、指示。発生する給与計算なども含めて、さらさらと必要な情報をまとめ、整理して整えていく)
      (ロウソクの灯りのもと、灰色の髪の少年は淡々とペンを踊らせる。皆のために…そして、自分のために)
      -- 2025-05-11 (日) 12:26:18
  • (あらすじ、ヴァルクに紹介された仕事を一生懸命こなしたフェリはバイト代と情報を手に入れる事に成功した!可愛がられてお小遣いもらっただけとかそんな事はない…と思う)
    ヴァルクにぃに、市場に買い物に行きたいの。でも・・・(フェリの視点から見れば市場は賑やかで活気づいている半面、自分の倍くらいデカい大人たちがひしめき、怒鳴り合う場である…シンプルに怖い)
    その、一緒に行って欲しいの。(ダメかな?と躊躇いがち) -- フェリ 2025-05-08 (木) 22:05:23
    • (実際可愛がられてはいたが、そこは新興でのし上がった商会の主。仕事ぶりの評価自体はきちんとしていた。色はついたとしてもその代価は適正なものだったろう)
      あ、商会長に教えてもらったとこかい?いいと思うけど…(と言っていれば、どうにも歯切れの悪い彼女。その様子である程度を察する。だから、対して厚くもない自分の胸を叩き)
      まっかせなさい!もちろん全く問題ないさ!(と彼女の逡巡を吹き飛ばすように言う。実際、小さな子一人で行くには少し心配な場所だ。見てあげられるならば、自身もそうしたい)
      -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 00:59:57
      • (任せろと胸を叩くヴァルクを頼もし気に見て)ほんと?やったぁ!(ばんざーいってする)
        じゃぁいこ!(此処だってさっと教えてもらった場所のメモを見せたり) -- フェリ 2025-05-09 (金) 22:00:50
      • (喜ぶ彼女に和みながらも、メモを確認してふむふむと。場所自体は知っているところだ、更に年嵩か、戦いに長けた家族に協力を求める必要もない程の場所)
        (そんな市場に──…しばらくの時が過ぎ、二人は居た。溢れる物、そして、溢れる人、人、人だ。もちろん、その殆どが大人である)
        …こいつはいつもより盛況だな。ええと……フェリ、手を繋ごうか?逸れるといけないしね?(一応彼女の様子を伺いながら提案する。彼女もレディだ。僅かだろうが怒る可能性を考慮した)
        -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 22:20:50
      • わ・・・わぁ・・・(人の、大人の多さに圧倒されてる)
        う、うんっ(実際フェリも一人で行けるとは思っていないようで、きょろきょろしながら手を掲げ・・握る)
        (手を繋いでいれば大丈夫、無邪気にそう信じている表情で)お願いね、ヴァルクにぃに -- フェリ 2025-05-09 (金) 22:51:25
      • (良かった。嫌がられたらどうしようかとほんのり思っていた所だ)君もいずれは、こうやって手を繋いでくれなくなってしまうのかもしれないね…。
        (なんて、彼女にしてみれば何のことやらなことを呟きつつ、小さな小さな手を引いて、市場を進んでいく。大声で客を呼び込む露天、屋台を覗き込む客)
        (荷車に満載の果物、色とりどりの天幕がはためき、普段見ないような色彩が目に飛び込むだろう。けれど、それで彼女が目を回してはぐれぬよう、手をしっかと)
        …さっきのメモによればこっちの方だ。大丈夫かい?気持ち悪くないかい?(搔き分ける、という程ではないが油断すればすぐ人にぶつかるくらいには人は多い。人いきれだけで酔うことも有り得る)
        -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 23:12:18
      • ・・・?(なんで繋がなくなるんだろう?と不思議そうにしつつ一緒に歩く)
        (初めは気圧された市場だが一度入ってしまえばその賑やかさに興味を引かれて)わぁ…(手をしっかり握られてるので離れてはいかないが歩くたびに果物の屋台だの天幕だのに意識が行ってちょいちょい腕がひかれる)
        ん、大丈夫ー(夢中になってるので自分では気づかないが、帰ってからくたくたになるパターンだ)こっち?(目的を若干忘れかけていたがちゃんと思い出して) -- フェリ 2025-05-10 (土) 00:00:05
      • (そうやって目的の屋台にそろそろ辿り着こうかという直前で…一人の厳つい男が現れる。しかも全身毛むくじゃらの大男であり、その背はゲルベルよりも大きい)
        (二人の前に飛び出してきたそれは熊の獣人だ。我が物顔で真っ直ぐに突き進み…)…危ないっ(その丸太のような足がフェリに当たりそうになり、とっさに身を入れてかばう)
        (「ああん?んだよガキがよ。テメェみてぇなのがこんなトコで道の真ん中歩いてんじゃねぇぞコラ」と、傷走った顔で凄みながら因縁をつけてくる)
        …すいませんこちらも気づかずに。フェリ、痛いとこはない?(とヴァルクが声をかければ、それで熊人はフェリに気付いたのか)
        (「ハッ!ガキがガキつれてらぁ!くくく、小せぇ小せぇ、オイオイオイ、こんな小さくちゃ踏み潰しちまっても気づけねぇなぁ!」と下卑た笑いをフェリへ投げる)
        -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 00:21:24
      • (丸太の様な足ではなく庇ってくれたヴァルクがクッションになる形になって当たり、こてんとしりもちをつく)?・・?・・・?(きょとんとしてる間に何やら不穏な空気に)
        わ、わ…(謝罪し、こちらを気遣う義兄の様子にようやく状況を察する・・・すっごくデカい熊人さんに圧倒されながらも、こちらもヴァルクと一緒にぺこりと頭を下げる。前方不注意だったのは確かだからね)え、えっと・・前見てなくてごめんなさい -- フェリ 2025-05-10 (土) 21:20:39
      • (「ケッ、てめえら只人の頭なんぞ下げられてもなんの足しにもならんわ。俺の気分を損ねた埋め合わせはよぉ」ねちねちと熊人は二人を攻める、その上)
        (「それとも詫びにその身を捧ぐってんなら許さんでもないぜ?只人の幼児は柔らかくて美味いって聞くしなぁ!ゲハハハ!」牙の生え揃った大口を開け、威嚇するように哄笑する)
        ……やめてください。こんな小さな子に何を言うんですか。衛兵を呼びますよ(流石に本気ではないだろうが、度が過ぎる。ヴァルクの声色も硬くなるも男は意に介さない)
        (「今の時間は衛兵共は市の反対側よ、残念だったな。てめぇ兄貴かなんかか?どけよ」と、ヴァルクを太い腕でばし、と跳ね除け…熊人はフェリの方へゆっくりと手を伸ばす)
        -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 21:36:37
      • わ、わっ(ダリウスも笑うと怖いがそれはあくまで表面的な物で、その内面の優しさはしかと感じ取れた・・・この熊さんは違う、どうしようもない悪意があった)
        え、えぅ・・・に、にぃに・・(今にも泣き出しそうな様子震えながら伸ばされてくる手を見つめてる) -- フェリ 2025-05-10 (土) 22:13:37
      • やめろって言ってるだろ!(震える彼女を見れば、よろけていた身を何とか押し留め、伸びる手と彼女の間に立つ。そして彼女にだけ聞こえるように)
        …ごめんね、もう少しだけ我慢して(言いながら、後手に懐から一冊の本を取り出す。熊男に気づかれぬように、彼女には見える位置で)
        (そうすれば…その本はひとりでに頁を捲り、ある箇所でぴたりと止まり…)第十八頁《Reflet Trouble/朧なる虚映》(ぼそり、と少年は呟いた)
        (「へっへ、お前も食われたいのかよ?ならお望み通り………ん?」と、その時、熊男が止まる。その視線は二人ではなく…少し離れた道の先を見ている)
        (視線の先を追えば…おかしなものが見えるだろう。そこに見えるのは完全武装の衛兵たち。上背こそ熊男に劣るも、いずれも精悍な兵士だ)
        (「なんでここに奴らが居んだよ!?…クソっ、ああつまらん!運がよかったなテメェら!」と吐き捨てて熊男は足早にその場を去っていった)
        ふぅ……怖い思いさせたね。ごめん(と、呟いた時、開かれていた頁の淡く光る文字の光が消え、またひとりでに魔導書はぱたん、と閉じた)
        -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 22:25:29
      • ヴァルクにぃに・・・(庇われ、戸惑ったまま開かれた本を見てる)
        (そうするうちに熊人は急にその場を立ち去って行って・・・)・・・にぃにっ(本を閉じたヴァルクにぎゅっと抱き着いた)怖かった・・・(絡まれてた時は泣かなかったのに終わったと思ったら泣き出しちゃう) -- フェリ 2025-05-10 (土) 22:43:14
      • (彼女が抱きつくのと時を同じくして…衛兵たちは不思議なことに掻き消える。それは魔術による幻影だったのだ。出来るだけ穏便に事を納めるための)
        ふう…こんな時、他の皆ならあんな男なんてぶっ飛ばして助けられるんだろうけど…はは、まあでもどうにかなったから良かったか。
        (よしよし、と彼女の頭を撫でようとして…泣いているのに気づき、慌てる)フ、フェリ!?どこか痛かったの!?くっ、こうなったら治癒魔術を…!
        (彼女が泣く所など、特に危機が訪れてからの院では見たことがなかった。いつも元気いっぱいで、笑顔を見せていて。だから、余計に慌ててしまい)
        -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 23:00:06
      • (痛い?と聞かれても首を振るばかり、応える余裕はなかった・・ただただ離れてしまわない様にぎゅーっとしがみついて)
        (小さい子供に泣きつかれてる状況はちょっと居心地が悪いかもしれない・・・結局落ち着くまで結構時間がかかった)
        (ぐすぐす)もう、大丈夫・・・さっきの衛兵さんヴァルクにぃにが出したんでしょ・・?(フェリからすれば現れ、いつの間にか消えてた衛兵とヴァルクの関連は気付きづらい筈だが、彼女の聞き方には確信めいたものがあった) -- フェリ 2025-05-10 (土) 23:21:57
      • (少なくとも怪我はしていないようだ。フェリの、小さな彼女の、幼児特有の熱い体温が感じられる。なんと居心地の良いことだ。嬉しい。そんな義妹を守れたことが)
        (しばち経ち、彼女の問には)お、そうだよ。幻を見せる魔術だね。よく分かったね?もしかしたらフェリには魔術の才能があるのかもしれないな。
        (曖昧な問いではなかった。彼女の中には、何かしらの答えがあったのだ)もし必要なら、魔術の入門書なんてのもある。読むのもいいかもね…って(そこではた、と)
        …そろそろ行かないと店が閉まっちゃうかもしれない。気を取り直して、種を選びにいこうか(そう言って、彼女の手を引いて近くまで来ていた屋台へと)
        (そこでは普通の野菜や草とは違う、薬剤師や医者、錬金術師など向けの、薬の元となる薬草の種を各種揃えた店だ。よほど特殊なものでなければ大抵のものがあるだろう)
        -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 23:53:46
      • うん・・・そうなんだなぁって(明確に言葉に出来る訳ではないが、しっかりと頷く。魔術の才能と言われてもピンとは来ていないようだが)
        (そう、そうだった!今は魔術の本より種である)うんっいこ!(そう言って朗らかに笑う、切り替えが早い)
        (気を取り直し、屋台へと辿り着けば)わぁ・・・あ、あった!これだよ!・・あとこれ!(目的の種を「これ!これ!」と見つけ、バッチリ買い物を完了したって話だ) -- フェリ 2025-05-11 (日) 00:07:04
  • 「この前の一件では説得で助けてくれてありがとう、ヴァルク兄さん。あれから色々話はしたけど、ちゃんとお礼したくて」
    「それと、ミティスに本を借りたよ。黄金の石碑シリーズ、その一巻だ」
    「冒険者たちの群像劇だけど誰も彼も精一杯生きてて感動するんだよね……」 -- レイモンド 2025-05-08 (木) 21:43:15
    • ん?(とまず浮かべたのはきょとんとした顔。次いで苦笑を浮かべ)…全く、君は義理堅いと言うのか礼儀正しいと言うのか…。礼を言われるまでもないけど、受け取ろう。どう致しまして。
      …お、珍しいね冒険譚かい?余り君がそんな本を読む印象が無かったよ。うんうん良いことだ、未知のジャンルは新しい知見を与えてくれる(うんうん嬉しそうに。そしてその本を見て)
      ミティスも良いセレクトをしてる。俺は読んだ事はないけど題だけは知ってる本だ、良い評判の本だよ。君のその感じだと…実際当たりだったようだね(素晴らしい、と微笑んでその読書体験を喜ぶ)
      -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 00:53:19
      • 「性分らしい、グラント……さんにももっとちゃんと。腰を据えて話をしないとね」
        本の表紙を撫でて。自然と笑顔になる。時に命を失い、それでも愛を失わない彼らの物語は鮮烈だ。
        「オススメされてそのままどっぷりだよ。僕は冒険者なんてガラじゃないけれど。そういう生き方をしている人へ敬意が出てきた」 -- レイモンド 2025-05-09 (金) 21:07:44
      • そうだね、今の彼なら…落ち着いて話せるはず。子供たちに悪戦苦闘してるみたいだから、そっちで手一杯かもしれないけどね?(と冗談っぽく言う)
        分かるなぁ、俺も最近冒険者始めたけど、ゲルベル兄さんへの見る目が変わったもん、いい意味で。エグも家に居たころじゃとても想像できなかった剣技なんて身につけててさ。
        (確かな尊敬の念に満ちた顔でそう言い)君も、素質自体はありそうだと思うんだけどね。粘り強く、冷静で、慎重さも兼ね備えてる。良い冒険者になりそうだ(吸血鬼としてではなく、彼自身の素養を思う)
        まあ…あまりそっちにどっぷりになっちゃったら、いつか魔物ハンバーガーとかが売り出されちゃうかもだけど…(むしろ食いたい。という顔をしているが一般受けは絶対悪そうだ)
        -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 21:21:27
      • 「あまりにもやることがないか聞いてくるから、子供の世話を頼んでしまったけれど。合っているのかどうか……」
        ゲルベル兄さんは感性と知恵を駆使して冒険者として生きている。エグマリヌ姉さんも凄腕になっていた。
        「僕はパン屋以外のことをすると、ズルズルそちらに時間を割かれてしまいそうだ。シナモンロールがちぎられて少しずつ小さくなるみたいにね」
        「魔物料理はちょっと……ああ、でもイノシシの肉くらいなら使ってみたいかも。野趣溢れる惣菜パンになりそうだ」 -- レイモンド 2025-05-09 (金) 21:28:26
      • いいんじゃないか?早く馴染むにはもってこいだと思うよ。その意味では…君も彼にもっと馴染めればいいんだけどね(微笑む。どうしてもついてしまう敬称が外れるのはいつだろうか)
        ああ、それも分からなくもない。そもそもパン屋で製造、販売、宣伝、経営までやってるんだ。ほうぼうに顔を出しているとは言え、結局は業務の一部を処理してるだけの俺よりぐっと労働時間としては長くなるだろう。
        その意味では…(ふと、気づく)…グラントに手伝いを頼めばいいのでは…?パンや経営周りは厳しくても、掃除や雑用くらいなら頼めそうじゃないか?(そういう普通の労働に慣れるのもいいだろうと)
        …ですよねっ(心底残念そう。味も見ておきたかったタイプのフリークだこいつ)あ、そういうのなら冒険の最中で狩る事もあるかも。そしたら持ってこようか。…ちなみに、魔獣の猪とかは、無し?(しつこい)
        -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 21:42:04
      • 「そうかもね。衝撃の出会いだったから、つい」
        グラントにはまだ母のことを聞けていない。知らないと言われても、知っていると言われても傷つくことが避けられないからだ。
        「そうだね、それは良いことだと思う。彼は真面目だから、頼れる。グラント…さんに声をかけてみるよ」
        「魔猪か……ギリギリありだと思う。食べればイノシシだよ、きっとね」 -- レイモンド 2025-05-09 (金) 21:48:09
      • (その意味では自身もグラントに馴染んだとは言い難いか。今度食事にでも誘ってみるか、と思いながらも)
        君と同じで、力仕事もこなせそうだしね。愛想は……愛想は…正直、厳しそうな予感がしてならない(とおいめ)まだそれほど知れた訳では無いけど、
        彼は良い意味でも悪い意味でも表裏を使い分けられなそうだし。真面目が根っこの太い所だからこそ、あんな極端な真似に出たんだろうしね…(と苦笑しつつも)
        っし!!(露骨にガッツポ)了解した!ならば魔猪を仕留めることあらば確実に持ち帰ろう!ああスタンダードなワイルド・ボアから変化球のアイスパック!
        もしやもしやの希少種、月虹猪なんてのも仕留められれば、ぜひぜひ、美味しくパンにしてもらいたい!!(ワッと来た。熱がすごい)
        -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 21:59:32
      • 「愛想はトレーニングでなんとかなるかも知れない。意外と接客もできるようになるかも……」
        「……うん、そうだね。生真面目だから、信頼されるところもあるはず。あとは彼のやりたいこと次第」
        熱に当てられてしばらくキョトンとしていたけれど。すぐにふふっと笑いだしてしまって。
        「意外な一面を見てしまったね。それなら、僕も調味料を更新しておくよ」 -- レイモンド 2025-05-09 (金) 22:05:54
      • まあ確かにそこも勉強と実践か。俺も最初はあたふたしてたのに、今はすっかり営業スマイルも使えるようになっちゃったしなぁ(スッ、と爽やかな笑みを浮かべる男。いきなりやるな)
        …やりたいこと、か。それもちょっと気になる所だね。彼は今、目的を失った状態でもある。痛みを癒やして欲しい所ではあるけど…、そういうものが無い状態が長く続くのも不味いかもしれないしね。
        (特に、目的意識を強く持って生きてきたタイプはそれが心配だ。と)…えー…ま、まあ隠してる訳でもないけどね。どうにもちょっと気が逸って(と恥ずかしそうに頭を搔いて)
        ま、まあ普通の猪かもしれないし、鹿やウサギかもしれないけど、狩りが上手く行ったら持ってくるさ。うん(ちょっと誤魔化すように言うのだ。でも魔獣を取る気満々なのは隠せてない)
        -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 22:29:36
      • 「やるじゃないかヴァルク兄さん……でも僕だって負けてはいない」
        営業スマイルを浮かべた。何故僕は対抗心をここで出したのか。
        「彼自身が償いや後悔から出る行動を止める時に自ずとわかると思うのだけれど」
        顎に手を当てて考える。わざとらしい思案顔だ。
        「味付けと香り付けに香辛料が必要だね、こっちで市場を見ておくよ」
        「それじゃ、今日はこれで。またね、ヴァルク兄さん」
        本を片手に部屋を去っていった。 -- レイモンド 2025-05-09 (金) 22:38:09
      • くっ…レイモンドに負けたっ(美形がやると営業スマイルも格が違うな!という感じで崩れ落ちる。張り合うな負け確だぞ)
        んー、自然に、か。確かにそうなってくれるなら一番良いんだけどね。難しい所だ(自身もまだまだ子供。人生の目的なんて大層なものは、簡単に示せるものでもない)
        (思案顔も絵になるなぁこの美少年は…なんて思いつつ、ひとまずそこで思考は止め、こんど外に出る時は狩りをするか、なんて自身に小さな目的を付け加える)
        そのへんはよろしく頼むよ。餅は餅屋に、パンはパン屋に、だ。楽しみにするさ(と彼にひらりと手を振って見送り)……オークはセーフか?(余計な事を考えていた)
        -- ヴァルク 2025-05-09 (金) 23:47:57
  •   -- 2025-05-06 (火) 21:11:34
  •   -- 2025-05-06 (火) 21:11:31
  • (透き通る青空というのは驚くほど人の心を軽くするものだ、どんな事があろうとも空を眺めればその一瞬心を軽くしてくれる力がある)
    (そんな青空が広がる日、その屈強な巨体でありながら屋根の上を軽快に歩き回る男がアクセントになっている)
    (ヴァルクに気付いた男から声が響く)おうヴァルク!今日はいーい天気だぜ、屋根の上だと特に最高だ!お前も来ねえか!(長大なはしごを指差して) -- ゲルベル 2025-05-04 (日) 23:11:43
    • (頭の上から振ってきた声に、そちらを見上げる。青空を背景に立つ男は、いつもより三割増しで爽やかに見えた。Q:いつもは?A:若干暑苦しい)
      あ、前に言ってた屋根の修理かい?有り難いことだね。そんな事も楽しむあたり兄さんらしいけど(苦笑しながらはしごを登る。よいせよいせとあがるも割と長い)
      ……結構疲れるね、これ(いくら体力低めとは言え、登りきれぬほどではない、が、登り切るころにはほんのり息が切れ…)
      ……高いね、ここ(ふう、と登り切った後には、景色を見る余裕もなく下の地面との差の高さにほんのり身がすくんだ。ナードには向かない場所だ)
      -- ヴァルク 2025-05-04 (日) 23:37:38
      • 気の張らねえ作業なんぞはこうやって一つ一つ楽しい所を見つけねえと逆に息が詰まっちまうからなあ!(大笑する、何でも楽しむのはとにかく退屈が嫌いだからだ)
        ここが戦場なら直す場所一つ間違えりゃその分死神が一歩隣に近付いてくるが違うからよ、つっても雑にやりゃ病気の原因にはなっちまう
        (良く見れば漆喰と均す為の道具が散見される、雲一つどこにも見えない日を選んだのは雨で流れるのを防ぐためなのだろう…風も程よく塗られた漆喰は綺麗に乾燥しそうだ)
        おいおいそんなんじゃあ攻城で生き延びられねえぞ、いや今は関係ねえか。怖えなら屋根に腰ついて眺めな、その辺りは鼠やら腐食があるから避けて
        しかしまあ…この光景は変わらねえな、のどかで普通を生きられる奴らにはかけがえのない形なんだろうよ(男は眼前に広がるのどかな光景を眩しそうに眺めている) -- ゲルベル 2025-05-04 (日) 23:51:51
      • なるほど、たまたま壊れてた場所に、たまたま投石機の弾なんてのが届いたらそれで一巻の終わりだもんね(と苦笑して言う。ならば彼の仕事ぶりはチェックするまでもないだろう)
        (幾つもの塗られた漆喰は一見で丁寧な仕事に見受けられる。戦場で手を抜いては死神が一歩どころかその指先を肩にかけてきても全くおかしくはないだろうから)
        屋根で立つのが必須になるの!?…なるか。おっそろしいもんだね…(と彼の薦め通り、脆そうな箇所は避けて腰を下ろす。そうすればさほど恐怖も無く)
        (郊外に立つ孤児院、そこから見える景色には緑も多く、抜けるような青空とのコントラストがまるで絵画のように広がっている。その美しさに目を細めて)
        まるでそうじゃない形にすっかり馴染んじゃったように言うね。…そんなに戦場は酷かった?(彼のその表情には、仰望の色が見える。かつては、彼もこの中で暮らしていただろうに)//
        -- ヴァルク 2025-05-05 (月) 00:07:36
      • (実際戦場では男の取り扱う建築材料は極めて馴染み深い物ばかりだ、速乾するこれらの物質を日々練っては身体に空く穴を減らす為に建物の穴を埋めていたから)
        (そうした戦時に愛される建築材が今は孤児院という命を育む場にて活躍しているのはなんとも不思議な話だが…漆喰などは元より教会の清廉な美を産む材料として好まれている)
        ついでに言やあはしごを登るのもだ!遅けりゃ遅い程射掛けられる矢や魔法の数は増えてって身を守る盾が砕けてくぜ!そうすっと上から来る油が防げねえ!
        (などと戦場あるあるを楽しげに語りつつもヴァルクの質問には腰に手を当てて少し考える素振りを見せる)
        酷い、酷いか…まあ酷えわな。黒と赤と茶色が一面に広がり折れた剣や槍が無数に突き刺さる光景は臭い共々人間の愚かさの煮詰めた光景だろうよ
        ただだからこそ魂が昂ぶる、それにそれだけじゃねえぞ?壁から床から大気の魔力すら黄金に満ちた古代の墓廟!
        黒と紫と青と共に光に満ちた夜空を地に落とした川!生き物から苔から原住民まで何から何まで光る不可思議な地下王国!
        人と蜘蛛を混ぜ合わせる神秘をひたすら繰り返すイカレた邪教団やら夢見たモンが無数にあった、シスターが読み聞かせてくれたおとぎ話は皆真実だったよ
        (男は何も変わっていない、いや擦れてはいるのだろう…それでも子供の頃から内に満ちた闘争とロマンは今も男を動かすのだ) -- ゲルベル 2025-05-05 (月) 00:34:10
      • あったねぇ、俺もシスターのおとぎ話は好きだったよ(彼の語る冒険の数々。ああ、覚えている。それどころか)
        (墓廟はかつて黄金郷と呼ばれた土地の忘れ形見だ。遠く北の共和国が調査団を派遣した報告書の写しを読んだことがある)
        (地下王国は太陽を手に入れた国、として一部の探窟家には知られている場所だ。なんでも、大規模な魔術儀式を成功させたとか)
        (知っている。彼の語る地の全てではないが、その幾つかは自分も後で調べたのだ。下手をすればそれらについては彼より詳しいかもしれない)
        …いいなぁ(遠くを見ながら、風に流すように呟く。だが、それがどうしたというのだ。彼は変わっていない)
        (大猪の巣を魔族の根城だなんて言って目を輝かせて突っ込んでいた頃と変わっていない。その彼が語る生き生きとした実感の籠もるそれは)
        (文字でだけ知った自分の知識などより、何倍も何倍も煌めいて思えて、屋根に後ろ手を突いて思わず天を仰いた)
        あー……ゲルベル兄さんさあ(どこか気の抜けたような顔で、言う)もし、この今の院のごたごたが上手く落ち着いたらさ。
        いつか、そんな冒険に連れてってよ。俺も…そんな、おとぎ話みたいなすごいものを…見て、感じたい。
        (彼は、黄金の匂いを胸いっぱいに吸い込んだのだろう。彼は、疑似陽光の光を眩しげに見たのだろう。その五体で。自分も、そうしたい、と)
        ま、炭と血と泥にまみれた光景の方は、一応もう見てるからさ。そっちの方を、見たい(少し冷たい風が、吹いた)
        (ゲルベルならば、ヴァルクが戦場に出たことが無いのは知っているはずだ。それでも、その言葉には嘘は無いと分かるだろう)
        -- ヴァルク 2025-05-05 (月) 20:49:26
      • んん?ほーん?ヘッお前もそういうとこはあるよな、安定した生き方望んでおきながら本の中の空想をそれだけじゃたまらないって顔で読み終える癖がある
        とはいえお前が思うより冒険ってのは甘くはねえぞ、狼が出たと聞いて腕試しに行ったら一匹狼のクソでけえダイアウルフだったなんてのは常日頃だ
        (それは孤児院に居た頃に起きた大事件だ、子供ながらに屈強であったこの男が文字通り死にかけた相手。血まみれになりながらダイアウルフの眼に木の棒を根本まで差し込んで持ち帰ったのだ)
        ただそれでも行きたいってんなら止めはしねえよ、靴底を滑りにくい魔物の皮に変えて付いてきな
        ああ、あと体力絶対に付けろ。筋肉は俺が補うが体力だけはねえと感動の一瞬もヘロヘロで楽しめねえ
        (そう笑って語りつつもヴァルクの言葉の意味を理解しようと記憶を探るが…情報は無い、弟も殺しをした事は無いと言っていた)
        あー…孤児院に来る前か? -- ゲルベル 2025-05-05 (月) 21:32:47
      • あの時のやつかー…あれはかなりの衝撃だったよ。人の可能性ってやつを考察しちゃうくらいにはね。
        (事件に立ち会った時と同じように、複雑な顔をして述べる男。いつもは猛獣を仕留めようが苦笑していただけの男が)
        (その時ばかりは矢継ぎ早に質問をしていた。狼。その獣を人が凌駕した決定的証拠。それが、男にとっては)
        それなら鉄トカゲの皮が良さそうだ。絶壁を登る登山家も良く使うって書いてたし……まあ、体力はつけるよ。うん。
        (と痛い所を突かれたという風に彼と顔を突き合わせて笑いあっていたものの、問われればまた、遠くを見やり)
        ん、そうだね。来る前というか…来ることになった理由って言うか。俺の親が魔物に殺された時のことだよ。
        あれも人間の愚かさって言えばそうだったんだろうなー(ある程度は、もはや消化済みなのだろう。淀み無くそう言うも)
        ……流石に、繰り返して感じたいって光景じゃなかったけどね。貴重な体験では、あったな。
        (複雑な。柔らかい絹糸と固い鋼線を合わせてぐるぐる巻きにしたような、歪で、けれど確かな、そんな薄い笑みを零した)
        -- ヴァルク 2025-05-05 (月) 21:55:58
      • (流石にその時ばかりはこの男も目が点になるような事態だったのを覚えている、己の心配ではなくどうやって殺したのか、どんな獣だったのかをどんどんと質問されたのだ)
        (何処か冷笑的な部分があるにせよ家族に対する情はある方だと認識していたからこそその違和感に驚いた)
        (だからこそその答えに合点がいった…家族を失いかねない程の魔物を相手に帰ってきたその事がヴァルクの感情を粟立てたのだ)
        優しい言葉を掛けるつもりはねえぜ?そういうのは口説けると思った女にしか用意してねえからな
        そういうのは酒の場で淡々と語るに限るしな、ただ冒険はそういった恐怖は飽きる程あるもんだ
        野生のモンも危ねえが昔の人間が絶対に宝を取られたくないからと用意した品の数々は俺の拳でなきゃ砕けなかった事ばかりだったぜ
        (相変わらずの自慢話、筋肉をモリモリと盛り上げる)ただ…その先にあるモンは息を呑むのは約束してやらぁ!
        (そうして盛大に笑う、ヴァルクの重い過去すらもロマンへの喜びの前のエッセンスだと証明するように)
        うっしじゃあ降りるか…あ、あとあれだ。鉄トカゲの皮は岩場には良いが膠をべっとり貼って移動する様な時は魔猪の皮のがいいぜ、良く絡むからな
        (そう言って道具の片付けに入る、慣れた手付きで紐で身体に掛けていく) -- ゲルベル 2025-05-05 (月) 22:21:51
      • それは残念。その手の口説き文句も色々読んだけど自分じゃ言える気しなくてね。実地で勉強になるところだったのに。
        (なんて、苦笑して言う。そうして、自身も腰をあげて伸びをし、ぱんぱん、と尻を叩いて汚れを落として)
        …飽きるほどあるのはちょっと嫌だなぁ。…まあ、けどそれはそれで(うん、と頷いてパンクアップする筋肉に苦笑をし)
        それもまた一つの学びだしね。そんなものだって、俺は知りたい。足がすくむかもしれないけれど(嘘の無い声でそう言う)
        (そこには危うさもあるだろう。知るべきではないことさえも知ろうとする。ある意味では破滅的な好奇心)
        …言ったね?それで見れたものが本で読んだもの以下でしかないようながっかりだったら、兄さん1ヶ月間俺の本整頓係だからね?
        (けれども、男は信じている。この兄が見せてくれるものは、身を苛むような物以上に、素晴らしい何かであることを)
        だね。ちょっと寒くなってきた…(一つ身を震わせ、はしごをよいせよいせと降りながらも…)えっ、そんな登り方あるの!?
        (知らぬ魔物素材活用法に反応したおかげで一個足を踏み外しかけて)のわっ!?(と慌てて掴み直しセーフ。好奇心メガネを殺す)
        -- ヴァルク 2025-05-05 (月) 23:03:38
  • (『銀砂の本棚』を尋ねる トゥールにとっては町の長い先達のおわす店であり、義弟が精を出す仕事先)
    栞の売れ行きはどうだい?(これでなかなか気になっていたのだ 儲けの話だけではない 彼女もそこそこに読書を嗜む身、良いものが仕上がれば良いと) -- トゥール 2025-05-02 (金) 22:29:22
    • (年季を感じさせる佇まいのそこには、高い棚に所狭しと本が納められいる。まるで古き地層が幾千もの積み重ねを経て構成されているように)
      (そしてその奥に設えられたこれまた年季の入った木で作られたカウンターの中には)やあ、トゥール姉さん(余り年季の入っていない彼女の弟が居て)
      順調そのものだよ、というか予想以上。お試しは一瞬で無くなったし、今じゃ栞がおまけじゃなくて、栞目当ての客も来るくらい。
      (そのカウンターの横の一角に、栞の販売棚がある。干されてなおカラフルな色彩を保つそこだけは、古ぼけた印象の中の書房にあって華やかさがあり)
      -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 22:50:12
      • (義理深いトゥールは店主の老女の手助けに力仕事をしたり、時折積み上がった古い本から一つを買い上げたりと馴染み深い店でもあった)
        (予想以上、という義弟の喜色の交じる声に)そりゃなにより。あたしも選んだかいがあったってもんだ。古書店にこんな色使いが加わると思ってなかったしね
        栞目当てで来た客が本まで買ってりゃ婆さんもにっこりだろうねぇ。そこまで行くのは難しいか?
        で、よ。更に売り出すならも一つ要素を足してみないかい?(ちょうどいい本があった、と書架の一つに指を掛け引き出す 『花を彩る花言葉』) -- トゥール 2025-05-02 (金) 23:04:16
      • なんせこんな陰気臭い場所だからね。俺は好きだけど、この雰囲気だけで足が遠くなるお客さんもいなくはないから、その点でも助かったよ。
        ん?いや、姉さんの言うとおりだよ。栞を買った客が、ついで買いで本も買ってくケースが増えたんだ。折角良い栞を買ったなら、良い本も、ってね。
        (嬉しそうに言いながら、彼女が一冊の本を取り出したのを見る。花言葉の本だ。それ自体は自分も目を通したことのある本ではあるが…)
        ふむ?それを使ってどんな事をするんだい?興味深いな(にこやかに、何をするつもりなのだろう、という知的好奇心の溢れた瞳が眼鏡の奥から彼女を覗く)
        -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 23:23:22
      • まぁ、新しいもの好きにゃ退屈な本屋だったかも知れないねぇ。だが自分にとって新しいものなんて、古いものの中にあるかも知れないんだ。それもいいもんだろ?
        おや意外。そこまで行ってるとは思わなかった。存外この町の連中も読書が好きなのかね?一つ流行りでも起きてくれるといいが(商売だけでなく、単純に同好の士が増えるかと)
        簡単なことさ。押し花の栞に花言葉を添えて売る。出来るだけよく作って長持ちするやつでね。で、客は好きな花言葉の栞を買う。
        (本を捲り示していく)『知恵』(オリーブの花だ)『希望』(ガーベラ)『純潔』(スズラン)『愛』(そして、バラ)
        気に入った言葉の花を本に挟めば、見栄えだけじゃなく本まで愛着が湧くんじゃないかい?(それはとても女性的な発想 らしくなく、は余計かも) -- トゥール 2025-05-02 (金) 23:39:38
      • 温故知新ってやつだね。全く持って同意だよ。俺は新しくても古くても本は好きだけど、新しくなきゃ意味がないって人も居るからね。
        栞に合わせるためだからいつもより高い本も売れてね。肌感で言っても流行りの兆候はあると言えるよ。商人でもあるからね、俺(なんて笑って言い)
        (ぱらぱらと捲れる頁。それを見て、ほう、と感心の吐息を漏らし)…なるほど。栞の綺麗さだけじゃなく、そこに意味を付加する訳だ。
        いいね、まさに価値の創造だ。何より…安く済む(とほんのりやらしい笑いで商人らしい事も言いつつも)ああ、なら、さ。
        (席を立ち、近くの棚から何冊か本を取る『無知の構造図』『光の続く明日へ』、etc)…こう言う風に花言葉に沿ったテーマの本を、
        セットにしてオススメするのなんてどうかな?さっき言ったついで書いの需要に合う。愛着もひとしおになると思わないかい?
        -- ヴァルク 2025-05-03 (土) 00:11:38
      • その辺の価値観を培ってくれるのも本だとあたしは思うが……というのはあんたにゃ釈迦に説法だったね(なにせ自分の何倍も本を読んでいる男だ)
        気配があるならもう一押しでいい流れまで持っていけるってところか。流石に色んなとこに顔出しちゃいないね
        言葉は言葉かも知れないけどね、花束だって受け取る側がどういう印象を抱くか。その色合いだけじゃなくその花の辿ってきた物語ってのも大事なわけよ
        (そしてヴァルクが新しく何冊か本を引き出すのににやりとして)ははっ、あたしの案のも一個上を行くか。やるねぇ、ヴァルク
        いいんじゃないの。手近な花からになるけど、色々と花言葉を選定して素材にしてみる。あんたが本を合わせりゃ、それで新しい読書体験の出来上がり、ってか(試してみる価値はある、と笑う) -- トゥール 2025-05-03 (土) 00:23:21
      • ふむ…なるほど。物語か……そう聞くと直接的にそれらの花が登場する小説やら冒険譚とかをセットにするのもいいかもしれないね。
        花がもともと持つ物語に、本の持つ物語が合わさって、その意味は二重にも三重にも成り得る(これも考慮してみるか、と眼鏡を直しながら言って)
        お、トゥール姉さんのお墨付きがついた。ならその方向性でこちらも選定を進めてみよう。その路線なら……栞にするには地味だけど、
        花言葉が魅力的な花、なんてのも増やすのも良いかもしれないね。そういう、脇役だけどいい仕事する、って感じの花はあるかな?
        …まあ、花そのものよりも付加価値の方を推すようなやり方は、花屋としてはどうなのかなって思うかもだけど(と苦笑して彼女を伺う)
        -- ヴァルク 2025-05-03 (土) 00:34:03
      • 芸術家は何かと花をモチーフにしたがるものだからね。一つ一つの花に意味を込め、象徴にし、時には己を示す印章にもする
        花の物語を選ぶ、か。それもまた一つ深みが出るか。そういうのはヴァルクの得手か。ミティの所感も聞いてみたいとこだ
        地味だけど花言葉のいい花、ね。白いクロッカスとかはどうだい。大振りな花ではないけど、「青春の喜び」なんて花言葉がある。若者にはぴったりじゃない?
        花言葉を知ればより花の魅力ってものに気づくこともある。何にでも花言葉があることを知ったら、そこらの道端に咲いてる花にも興味が湧くだろう?こいつはどんな意味があるんだってね
        そんな蘊蓄をたっぷり詰めた花束を人に贈るのもまた一興ってね。あたしの商売にも叶うわけ。Win-Winてやつ?(にやりとした こちらもただ美しいだけでは終わらせない)
        んじゃぁまぁ、追加の花の栞用の花、選定しとくよ。あんたのお眼鏡に叶うのがあれば何よりってとこだね じゃ、婆さんによろしく(と、ひょいと手を上げて別れの挨拶として帰っていった) -- トゥール 2025-05-03 (土) 00:52:35
      • あ、確かに。俺読んだ本はほぼ覚えてるから出てたかどうかは分かるけど…物語にどれだけ合ってるのかとか、効果的に使われてるのかとかは、
        ミティスの方が上手く判断できると思う(眼鏡男がそれを行うには、どうにも機械検索のような風情となる。情緒を含めるならば彼女が適任だろうと)
        ああ、あの小さめで可愛い感じの花……へぇ、そんな花言葉が…うん、良い感じだね、若者っぽいや(と、その真っ盛りなはずの眼鏡が外野のように言う)
        (青春なんてものを感じた事が無いのか、言葉の実感は得られずとも)確かにあの花に、そんな意味があるとは知らなかった。
        もし野で見かけたら、じっくり見てみたい、そう思えたよ。はは、これは上手くいきそうだね(彼女の笑みに、こちらも笑みを浮かべる)
        ん、頼むよ姉さん。…いや、花の良し悪しは、俺が見立てない方がいいと思うよ?大体のやつ綺麗だなー、で終わるし(苦笑しながらその辺りはお任せしようと思いつつも)
        ああ、言っておくよ。それじゃ、また(と彼女を見送ったのち、栞の販売棚に手を伸ばし、一つ取ってその鮮やかな花弁を眺め)…花の魅力、か(微笑みを浮かべていたとか)
        -- ヴァルク 2025-05-03 (土) 01:25:02
  • 「ヴァルク兄さん、少しいいかな」
    孤児院の彼の部屋をノックした。とはいえ、最近は相談続きで若干申し訳無さを感じる。 -- レイモンド 2025-05-02 (金) 21:15:31
    • あ、どうぞどうぞ(と、本を片付けつつ答える)ちょっと埃っぽいかもしれないけどごめんね。
      (大量の雑に積まれた本をせめてもうちょっとちゃんと並べようとしているようだ)
      -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 21:24:28
      • 「大丈夫、失礼します」
        そう言って立ち入る。並んでいる本は学術的な価値のありそうなものから、彼の好奇心が求めたであろう物語まで。
        「僕ばかり助力を求めていて申し訳ないけれど。今度、チラシを配るんだ、広場でね。でもチラシのデザインに悩んでいるんだ」 -- レイモンド 2025-05-02 (金) 21:31:58
      • (片手に抱えていた本を、丁寧に本の山に積み上げていく。少なくとも崩れることはなさそうだ)
        はは、そう思うならこの山を移す手伝いでも後でしてもらおうかな。特に机周りのとかを脇に寄せたい(と言いつつも)
        チラシか…いいね。言葉だけで伝えるだけじゃなく情報として残り、拡散効果も見込める。デザインとなるとなるほど確かに悩み所だ。
        (ふむ、と眼鏡を持ち上げて少々考えつつ)例えば美味しそうなパンの絵とかを入れられると効果はありそうだけど…絵心の方は?(と聞く)
        -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 21:47:02
      • 「もちろん、本は重なると重量があるからね。僕の力の見せ所さ」
        「絵心は少し……」
        持っている紙にペンで絵を描いた。ホットドッグやチョコクロワッサンなど。
        「ただ、絵の配置や人の目を引く文字の大きさなんかはさっぱりだね。そういうものを学んでこなかったことを後悔しているよ」 -- レイモンド 2025-05-02 (金) 21:51:18
      • (彼が描いたパンの絵を見る)お、いいじゃないか。ひと目で何の情報なのかが分かるのは重要だからね。その意味では…(その紙を指し示し)
        まずは君の店の店名…ベイクだったっけ。それを視認性の高い場所に大きめの文字で。次に、できればキャッチコピー。売りが分かる内容を一言でこれも大きめに。
        あとはどんなパンが売ってるのかの情報を小さめにその下に記載して、場所や営業時間についても合わせて書く。絵はキャッチコピーと並べるような感じがいいと思う。
        (と、商会での経験から述べていく、が)…しかしキャッチコピー、キャッチコピーか…どんなのがいいかね…(悩み顔)もう考えてたりするかい?
        -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 22:07:03
      • 「視認性……最初がいいのかな、大きな文字で…」
        絵を描きながらパンを、そして自然とパンを焼いている人をイメージする。
        「キャッチコピー……難しいな、人が覚えやすく、聞こえが良い文章はとても難しい」
        端切れにそれっぽいものを書いて彼に渡した。
        書いておいてなんだけど。右端に描いた女性が僕の初恋の女性に似てしまった。焦る。すごく。 -- レイモンド 2025-05-02 (金) 22:29:42
      • (彼が渡してくれた紙をしげしげと見る。柔らかい感じの丸さを感じる文字、見やすくはっきりとした筆跡)
        (そして右端に書かれた女性の絵、これも優しげな印象を受けるのが、彼が作りたいパン屋の雰囲気を示しているようで笑顔が漏れる)
        うん、いいんじゃないかな。細かい情報は裏に書いてもいいだろうし、何より分かりやすい。焼き立てパンがあるってのも、
        キャッチコピーとして無難ではあるけどひとまずは悪くないと思う(時間が経ったパンを売っている店もある事だし、と思いつつ)
        ……しかし…どうにもこの女性、今さらりと描いた割には真に迫ってるというか…まるで誰かを描いたみたいだね?(誰だろう?と首をかしげる)
        -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 22:43:14
      • 「もう少し文章は熟考したいところだけれど、方向性は定まった気がする」
        「香りをアピールするべきか、味をアピールするべきか……端的に、意を尽くした文章を。これは難題だね」
        そして突っつかれると視線が彷徨う。いや違うんだヴァルク兄さん。違わないけど。
        「そ、そうかな……どうだろう………」
        ものすごく挙動不審になってしまった。
        イメージモデルはブラウン通りのパン屋で働いていたお姉さんだ。名をアイリと言った。モヤモヤしている間にパン屋を辞めたようでそれきり。
        だが言わなければバレるはずがない。そうだと言ってくれ。 -- レイモンド 2025-05-02 (金) 22:49:25
      • 難しいね…ひとまず時間帯は結構売りになると思う。夜中までパンを売ってる店は珍しいし、ニッチな客層にリーチする可能性は高いはず。
        とはいえそれをキャッチーな一言で表すとなると……王都の方じゃ、一冊の本を書くよりも、そんな一言を考えるだけで職業として成り立つ人が居るらしいよ。
        (そのくらい難しいってことだね、と苦笑しつつも、かなりの勢いで怪しい感じになっている彼を見て、眼鏡を光らせる。灰色の髪ならぬ灰色の思考回路が回転し)
        ……あー、そう言えば。ブラウン通りのパン屋の人が、こんな雰囲気の人だったよね。たまにだけどおまけしてくれたから覚えてるよ。
        (記憶力は良い。短編であれば殆ど同じ文章で一度読んだ本の写本が出来るくらいだ)ふふ、彼女みたいな、優しい雰囲気の店になるといいね。
        (しかし、パン屋としての憧れの職人さんかな?なんて思いながら言うあたり、その手の機微なんてのには思考力が及ばない眼鏡男だった)
        -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 23:00:16
      • 「それは確かに……難しそうだ」
        夕方から夜に開いているのは良い意味でも悪い意味でも特徴的だ。酒場と色街にチラシを貼ったら客足が増えたのは良いこと。
        「ぐひぁ」
        ぐひぁ? なんて? 僕の口から出たの? 今のオーガの断末魔みたいな声が?
        「そ………そうだね、その通りだ。決定稿ではデフォルメを利かせて判別はつかないようにするよ……!」
        「あ、次に来たら部屋の本の整理を手伝うよ、それじゃあね」
        それだけの言葉を速射して。僕は去っていった。 -- レイモンド 2025-05-02 (金) 23:05:52
      • 俺も何かいいのが思い浮かべば知らせるよ。……まあ写本やら書き起こしやらは得意だけど、創作は苦手だから力になれないかもだけど。
        (そういうのはミティスが得意そうだよねぇ、なんて言いつつ笑っていたが、彼が淡麗な容姿に似合わぬすごい声を上げたので)
        …ぐひぁ?(目をぱちくりさせる。カエルが潰れたみたいだ)う、うん。別にこの領地じゃ肖像権とかも整備されてないから、
        このままでもいいと思うけど…その方が良さそうなら、うん(何か地雷を踏んだらしい。こちらも若干の引きつった笑いで頷いて)
        ん、はいはい、いつでも良いよ、君も忙しいだろうからね。それよりはパン屋の経営、頑張ってね。それじゃ(などと手のひらをひらひらさせつつ)
        ………良い絵だったのになぁ(しっかりばっちり記憶はして、ぼんやりと言っていたとか)
        -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 23:41:50
  • ヴァルクにぃにっ薬草いっぱい育ったよ!(ほらーと茂った鉢を掲げて嬉しそう)
    えっとね、薬草をいっぱい作れたら、レイモンドにぃにがパンに使えるかもって言ってたんだ
    畑作るのってやっぱり大変かなぁ?どういう事をすればいいと思う? -- フェリ 2025-05-02 (金) 20:05:26
    • おー、随分育ったねぇ。これだけあれば院で使う以外にも街へ売りに行ったりしてもいいかもしれないね(わっさわさの鉢を見て顎に手を当て)
      パンにか…確かにいいかもしれない。健康にも良いパンなんてのにもなりそうだし。もし畑を作るなら…まずは場所かな。日当たりが良くて水はけのいい場所。
      それを選んで、草や木を取り除いて、土を耕して石とかを除去する、ってところかな…普通の農作物なら(どこかで読んだ農業の手引書を思い起こしながら)
      -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 21:14:16
      • えへへっ余っちゃうくらいだから、別の物を育てても良いのかも?怪我を治すようなのだけじゃなくて、元気が出る様なのとか?
        場所・・・(ふむふむと頷きながらメモを取り出して書き取ってる)そっか、石とかいっぱい埋まってる物ね?そういうの取らないといけないんだ・・・(うんうんと頷いて)お花やお野菜と同じ感じで育てられるから、普通の農作物と変わらないと思う -- フェリ 2025-05-02 (金) 21:23:03
      • そうなってくると、病気に効くようなものも嬉しい。特に薬なんて高いからね、うちじゃ病気にかかっても簡単には医者に診てもらえないし。
        後は…作る場所にもよるけど、柵も欲しいね。折角畑を作ったとしても動物たちがフェリの薬草をご飯にしちゃうかもしれない。
        その意味では虫とかが食ったりしないかも気になるけど…まあそれは薬草の種類次第か(それこそ虫除けに使う薬草などもあるだろうし、と)
        -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 21:29:34
      • 病気に効く様なのかぁ・・・あの図鑑に載ってるかな?薬草は森にいけば採って来れたけど、今度もそうだといいなぁ
        柵?(それは考えてなかったという様子で)
        (場所の選定、草木や石の除去、柵の設置積み上がる課題に少し途方に暮れてる)
        大変そうだ・・・うん・・でもフェリがんばるよっにぃにやねぇねの為だもん!(意気込んでる)
        ありがとうヴァルクにぃに、早速計画を作るねー(ばいばいっと帰っていく) -- フェリ 2025-05-02 (金) 21:39:05
      • あったと思うよ。まあそうなってくると今度はそれぞれの症状別に、とかも必要になってくるけどね(簡易的にだが、熱冷ましに、とかその程度は載っていたはずだ、と)
        柵。動物が食べないのだとしても、防犯面でもあると無いとじゃ違ってくるしね。例え簡単な柵でもそれを乗り越えるための心理的障壁の効果は割とある。
        (悩んでる感じのフェリに苦笑を浮かべつつ)うん、実際大変だと思う。だから…全部一気にやる必要もない、ひとつづつひとつづつこなしてけばいいさ。
        (気を取り直した彼女に、強い子だ、と微笑みを浮かべて)無理はせずね、少しずつやるといい。そう、それこそ計画立ててね。頑張って(聡い子だ、と小さな背を見送った)
        -- ヴァルク 2025-05-02 (金) 21:55:00
  •   -- 2025-04-30 (水) 23:36:47
  •   -- 2025-04-30 (水) 23:36:45
  • (酒場というのはいつだって騒乱を巻き起こす場だ、故にこそ混沌めいた新たな情報が集いロマンと争いを呼び込む)
    (同時に良くないのが酒というものだろう、心を昂らせ容易く夢で熱くなった男達から思考を取り払う)
    (だからこそ聖書の教えの中にも飲まれるな、と書かれているのだ…そんな酒場から現れるのは顔を腫らし鼻血を流しながら満面の笑みの屈強な男)
    (どう見ても一戦してきましたなオーラを放つ男が目敏くヴァルクを見つけて叫んだ)おういヴァルク!仕事中か!そうじゃねえなら小遣いやるよ! -- ゲルベル 2025-04-29 (火) 23:20:56
    • (酒場の前の通りをたまたま通りかかれば、聞き知った胴間声。そしてそちらを振り向けば…ああ、これだ。いつかも見た、鼻血を垂らした実に楽しそうな顔)
      …残念ながら仕事中ではなかったけど、今時点で仕事が増えた事は予感したよ。それで?遊び相手は衛兵に被害届を出しそうな軟弱男だったかい?
      ゲルベル兄さんがその顔をしたならそうでもない事を祈るけどね。役所まで届けが回ってきて処理する書類が増えるのは困りものだ(と苦笑しつつも)
      それで、その小遣いの出どころ次第じゃ、更に書類の取り回し方を考えなきゃいけなくなるけど…?(ちょっと恐る恐る言う。脳裏によぎる血塗れ硬貨。わお)
      -- ヴァルク 2025-04-29 (火) 23:37:32
      • ウワッハハハハ!こいつぁ正当な報酬だから衛兵んとこには恐らく行かねえから安心しときな!
        10人!腕自慢の奴らで拳闘して勝ち上がった奴が総取りって奴よ!その内5人は俺がぶっ飛ばしてやったんで暫く硬い干し肉は食えねえだろうよ!
        (ここで一つ話していてヴァルクは嫌な事実を知る事になる、男からは酒気を感じないのだ。シラフで拳闘を呼び掛けて勝ち残ったという相変わらずの暴力性を示していた)
        とはいえこんな臨時収入じゃ孤児院を継続的にやってけるもんじゃねえから本当にただの趣味だがよ(そう言って革袋に詰まった貨幣を渡そうとする) -- ゲルベル 2025-04-29 (火) 23:51:07
      • (胸を撫で下ろす。のち、うわぁ、って顔をする)10人!?それはまた…暴れたねぇ兄さん…。やっぱり傭兵ともなると一味違うね。
        (流石に以前はそこまでではなかった気がする。おっと、と革袋を受け取ったのち、その中からひとつかみだけ硬貨を抜き取って他は仕舞う)
        じゃ、このお金は院に入れるとして、その兄さんの正当な報酬で正当なご飯でも食べにいこうか?ありがたく奢りで俺も頂かせてもらうよ。
        ……ちなみに、酒、飲んでないよね。飲むとそれこそ衛兵にでもその"趣味"に付き合わせるような事は?(なんて、食事に酒をつけるかを考えつつ)
        -- ヴァルク 2025-04-30 (水) 00:07:59
      • (実際ここまで屈強になったのは男が院を出てからだ、薄っすらと皮膚に残る無数の傷は拳闘のそれではなく積み重ねられた日々の跡を残していた)
        おい良いのか?そんな高え本じゃなければ見繕えると思うが…(少し軽くなった袋をちゃりちゃり手のひらの上で転がす)
        (昔からこういった気風は感じさせていた事だろう、金を求めながらそれは富む為ではなく手段として使っていた)
        ハハハッ流石に街に喧嘩を売る程の力は持っちゃいねえよ!それに法の在るべき地では法の下によ
        ついでに言えば酔いに酔って目覚めた時には牢獄だった事はあるが戦友達と一緒に全裸で走り回ってたかららしいので安心しな?(ニコリ)
        (そう言いつつ食事処に向かい歩き出し…)そうだ一つ聞きてえ事が、役所周りで孤児院のゴタゴタに関する何か聞いたりしたか?なんで打ち切る方向で動いたか…とか -- ゲルベル 2025-04-30 (水) 00:25:11
      • 本か…それも魅力的だね。けど今は院に出来るだけお金を入れたいところだし(その気持ちは嬉しい、と微笑みを見せながらも)
        ………安心できない(とおいめ)脱ぎ上戸の可能性はあるんだね、覚えておくよ(やはり酒はなしにしよう。そう決意しながらも歩を進めていき)
        うーん、直接的には無いねぇ。役所って言っても末端も末端だし。ただダリウスとも話てたんだげど、しばらく前に福祉費用の圧縮がされてさ。
        孤児院周りへの予算も削られて、そんな風潮に伯爵が乗ったんじゃないかな、なんて予想は。他にも理由はありそうだけどね(もしかすれば複合的な物かもしれない、と想像し)
        そいや俺も聞く…というか頼みたい事がゲルベル兄さんにあったんだよね。兄さんの"趣味"、俺にも教えてくれない?(などと、冗談めかして言う)
        -- ヴァルク 2025-04-30 (水) 00:42:32
      • (一瞬ヴァルクの脳裏に浮かぶきららジャンプしながら夜の街を掛ける屈強な男達、そして牢獄へ)
        仕方ねえなあ、じゃあ猛牛亭にしとこうぜ。あそこは酒が無くてもたっぷりの鳥のシチューと柔らかめのパンが食えるしな
        福祉の?そりゃまた…諸々悪化させてでも銭を確保したい理由でもあんのかね、教会に手を回してるのも妙な気配はありやがるんだけどな
        長い目で見ねえ類の奴に代替わりしたって可能性も捨てきれねえしやっぱ孤児院単体でやれるようにしないと駄目か…
        ん?(笑いながらヴァルクを抱き寄せる)おいなんだよ俺は家族を殴る趣味はねえぜ?そうじゃねえなら冒険の話でもしとこうか!
        傭兵として反吐が出るような事を語るのも良いが飯時にゃあ向いてねえしな(おっあったあったと遠くに見えてきた看板を指差す) -- ゲルベル 2025-04-30 (水) 00:57:09
      • (牢へinするシュポーン、という効果音がついた)あ、いいね。昨日も家に持ち帰った書類仕事であんま食べてなかったんだ。今結構腹減ってる。
        教会に手を…か。可能性だけで言うなら教会上層部と政治的対立でもして駆け引き材料として俺達に白羽の矢が立っちゃった、なんてのも考えられるけど。
        (とか言っていれば、彼の太い腕に抱えられる。それは見せかけではない、実践と実戦で鍛え上げられた事が分かる…なんと頼もしい力強さで)
        ははっ、まあ趣味というよりは仕事のことだよ。皆の頑張りに俺も出来ることを増やしたくてね。実戦形式で一手稽古でもしてもらいたいな、ってね。
        そうすれば俺も冒険者稼業や荒事でも稼げるようになる…それに、皆の助けにもなれるかもしれない(彼ら彼女らが戦う時、それを支えられればと)
        まあ…それとは別として冒険の話は聞きたいけど。元辺境警備隊の人が書いたゴブリンの戦術分析論を読んだんだけどさ。あいつら犬や猪に乗って襲って来るって本当?
        そうなるとゴブリン達にも獲物を振るだけじゃない獣を飼い慣らすだけの知性があるってことで、一般的イメージとは若干差異がある。
        ゴブリンシャーマンなんてのも居るって見たし、案外あいつらの小さい頭も侮れないのかな(と興味深そうに言いつつ猛牛亭にたどり着き)
        …ちなみに、ゴブリンの血が馬鹿みたいに臭くて汚いなんて話してても、俺飯食えるよ?(なんて笑って横目で彼もそうだろうな、などと思う)
        -- ヴァルク 2025-04-30 (水) 01:18:30
      • 政治的対立ねえ…神父でなくシスターが賄ってたうちにか?それだけの付加価値があるとすりゃあ妖精ぐらいなもんだが…
        (正味な所男の筋肉の詰まった脳ではそれが繋がらない、宗教的価値で見るのならば建物そのものか?などと話して)
        あー?んー…止める理由はねえな?鍛えてえなら幾らでも付き合ってやらあ!けど一つ、体力的な無理はすんじゃねえぞ?
        (ヴァルクの胸板に服の上から人差し指を押し付けて)無理のしどきだが無理のしすぎは駄目だ、心の臓に影響が残っちまう
        (ゴブリンの質問には頷いて)いるいる、相当な上位個体が発生したか山岳で餌が必要になると飼い出すみてえだな
        だったら今日はゴブリンについて話しますか!これはゴブリンチャンピオンとやりあった時の話なんだが…
        (と繰り広げられた激戦を語りつつ大型化した個体こそが原種なのではないか?という魔術師の本を読んだ事を語りつつ猛牛亭で歓談しながら食事をしていったという) -- ゲルベル 2025-04-30 (水) 01:33:36
      • うん、だからそれが合うなら示威の意味合いの方が強いと思う。あくまで俺等は手始めで、対立が続くようなら次々と他の孤児院も…みたいな。
        教会本体とは違って孤児院はどうしても副次団体だしね。手を出しやすいし…悔しいけれど領民への影響も少ない。
        (どこかの教会が無くなれば民はまず動揺するだろう。しかし孤児院が無くなったとしても、『可哀想だね』の一言で終わらせるのが民衆というものだ)
        (少しだけ据えた目をして世の不条理を睨みつけていたが、胸に押し付けられたこれまた太い指先にそれを解きほぐされて…笑みを見せ)
        そりゃ、ね、他の仕事に支障が出ちゃ問題だ。どちらにしろ俺は魔術でしか戦えないから、体力的には無理できないし(若干とんちめいた事を言う)
        じゃ、稽古は今度お願いするとして…あ、やっぱ居るんだ!(と本で得た知識が信頼できる裏付けを伴った事に喜びを覚える)
        なるほどなるほど…あくまで平均的環境のゴブリンだとそんなことしないけど、特殊な環境下だとあり得ると…納得だね(腑に落ちる言葉に頷き)
        ああそれも見たよ!ゴブリンの英雄!へぇ、そんなのともやり合った事あるんだ、流石ゲルベル兄さんだ。うんうん、それで…?
        (興味深い考察に、ならば上位体は先祖返りであり、現在のゴブリンは進化した種であるとも言える。ならば何に適応したのか?などと話しながら食事を取った)
        (あまりに話が盛り上がりさして大食でも無い身で食べすぎたので、その日は別の意味で気持ち悪くなってしまったりもしたのだが)
        -- ヴァルク 2025-04-30 (水) 02:00:01
  • (ノックノック)ヴァル兄ぃ、いる?
    その、借りてた本…返しに来たよ。そんで、新しいの借りたくて…入ってもいいかな
    (趣味嗜好の割と近いヴァルクの部屋に尋ねるのは、少女にとっては比較的難易度が低い) -- ミティス 2025-04-27 (日) 23:29:41
    • (ノックの音に手にしていた本──『実践・魔物追跡学』と書かれている。を、定位置である広い机の上に置いて顔を上げる)
      居るよ。遠慮なくどうぞ、ミティス(少しおずおずとした少女の声。実の所ノックの仕方で扉の向こうが誰かもう分かっていたのだが、声を待って返答する)
      貸した本はどうだったかい?君のお口に召したならよかったのだけれど(さて、自身と同じく読書家の彼女のお眼鏡にかなったろうか?と少女に向き合い様子を伺う)
      -- ヴァルク 2025-04-27 (日) 23:47:58
      • (招き入れられて扉を開き、室内に他の人が居ないか一通り見渡してから中に入る。いつもの光景であった)
        ん、うん。魔術とか、そういう才能はないけど…知識欲は満たされた、かな?
        (はい、と机の上に積み重なった本の上に、借りていた数冊の本をさらに重ねる。「魔術入門」「魔術体系学概論」等々初歩的なものばかり)
        ヴァル兄ぃのそれは……魔物追跡学?なに、ヴァル兄ぃフィールドワークでもして肉体派になるの? -- ミティス 2025-04-27 (日) 23:59:14
      • (馴染みのあるルーティン。左右に首を振る彼女の動きに遅れ揺れるふたつのおさげ。それもまたいつもの光景で)
        素晴らしい。俺は常々知識欲とは人間の三大欲求に加わっていいと思っていてね。むしろ一大欲求にして他をおまけにしてもいいと思うくらいには。
        (つまりは、美味しく平らげてくれたということだ、と嬉しそうに微笑み)しかし…俺の記憶が確かなら今回は少し趣が違うね?
        魔術に手を出してみようと思ってるのかな?(更に積まれてバランスの悪くなった本の山の題を視線で追って眼鏡を指で上げ言う)
        はは、肉体派なんて俺とは対極の派閥だよ。その辺りはトゥール姉さんやダリウスやエグやゲルベル兄さんに任せておけばいい(割と居るな?って顔しつつ)
        ただ…知識だけで終わらせるには少々行かなくなったな、というのが実情かな(ぽん、と本の表紙を叩いて苦笑する)
        -- ヴァルク 2025-04-28 (月) 00:15:05
      • ん、手を…出せたらいいなって思っただけ。ほんの思い付きだよ。体力ないし、こっちなら行けるかもーって
        (少し照れ臭そうに視線を外してうつむいた。そして―)まぁ、結局知識欲だけが満たされたんだけど(苦笑する。教本通りにいろいろ試してはみたものの、やはりうまくはいかなかったようだ)
        —どういうこと?別に…ヴァル兄ぃはさ、今でも十分……皆の役に立ってるじゃん。ほら、物知りだし、仕事もしてるし…ね? -- ミティス 2025-04-28 (月) 00:34:06
      • (俯いた彼女を直視はしないように眼鏡の端っこに捉えるに止め、その口が開くのを待つ。そうして、苦々しい笑みと共に現れた回答には、柔らかい微笑みを)
        重ねて素晴らしい。古く東方に、学びて然る後に足らざるを知る、という言葉がある。端的に言えば学んだ事で不足していた事が分かった、という先学の教えだ。
        つまりミティスは魔術の知識を得た上に、自身の不得手を自覚できた。二重に"知"を得られた事になる。その学びを俺は祝福したい(と微笑みを崩さずしみじみと言う)
        …まあ、俺もその点では似たようなものだよ。俺も俺の知識を活かしてある程度稼ぎは確かに得られている。けどそれじゃ…足りない。それを知ったから、知識を知恵に変えようとね。
        -- ヴァルク 2025-04-28 (月) 00:49:30
      • ―ん、ありがと。ヴァル兄ぃ(柔らかな表情と温かい言葉にふ、とこちらも表情を崩した)
        (励ましともとれる言葉ではあるが、彼の口から聞くと真実味が増すから不思議なものだ)
        …すごいね、ヴァル兄ぃは。まだ自分に出来ること増やそうとしてるなんて
        (自分からすれば外に出て働いているだけで十分尊敬出来るのだ。その上、さらにとは)
        ん、んー……やっぱ、本借りるのまた今度にしとく。ちょっと、色々考えてみたくなっちゃった
        ごめんね、突然。…それじゃ、またね
        (居心地悪そうにそわそわしながら去っていった。ヴァルクの姿勢に何事か思うところがあったようだ) -- ミティス 2025-04-28 (月) 00:58:50
      • …どういたしまして(ほんの少しだけ、苦笑する。口にした言葉に嘘はない。無いが、折角得た学びを彼女で悪いものにしてほしくないという思いが無かったと言えば嘘になる)
        (ミティスはその思いを察したのだ。聡い子だと思う。本の塔を積み上げ、並べて固めて強固な台座を造り上げた自分などより、よっぽど)
        出来ることをしてるだけさ。…ちょっと背伸びをしているのは、認めるけどね(そわそわしている彼女を静かに見守る。彼女の、彼女自身の思考を邪魔したくないと)
        うん、いつでも幾らでもここの本は持っていって構わないよ。思いを、考えを巡らし、君が手を差し伸べ開こうとする君だけの扉。
        その扉に、俺の本の頁がなれるのなら、こんなに嬉しいことはないからね(笑顔で心よりの言葉を送り、去っていく彼女を見送る)
        (そうしてまた机に向き合い、先程まで読んでいた本をまた開く)…さーて、オークの足跡の見分け方は身についたから、次はリザードの排泄物分析でも覚えるかな。
        (実地で扱えるよう、叩き込んでいく。知を地に足つく恵まれたものにするために。そして…その先に、さらなる知があることを信じて)
        -- ヴァルク 2025-04-28 (月) 01:32:00
  • (図鑑を見せて貰いに来ました、本を見上げて)おー…ヴァルクにぃにのお部屋はいつも本でいっぱいだね -- フェリ 2025-04-27 (日) 22:03:37
    • いらっしゃいフェリ(と歓迎するように手を振って……崩れそうな積み本を抑える)…せ、セーフ!まだ崩れてないからセーフ!(セーフのポーズ)
      フェリの小ささだとこんなでも命取りだからね、俺が悪いね(本は綺麗に。戒めを自分に課しながら本棚から一冊の本を抜き取る)それで…薬草についての本だったね。
      -- ヴァルク 2025-04-27 (日) 22:29:53
      • んもーお片付けしないからだよ(崩れそうな本を抑えてセーフのポーズをしてるのを見て余裕そうに言ってるが…ヴァルクが抑えてないとたちまち下敷きである、危険予知が出来てない!)今度フェリがお手伝いしてあげる
        うんっヴァルクにぃにが良ければ、暫く貸して欲しいの(いつでも見返せるようにしたいようだ)良いのあるかな? -- フェリ 2025-04-27 (日) 22:42:08
      • 助かる(ほんと助かる)どの本がどこにあるのかは俺の灰色の頭脳が完璧に把握してるんだけどね。把握してるから片付けなくてもいいかなってね(めそらし)
        (そうして差し出すのは、『暮らしに寄り添う薬草録』と題された一冊の本)普通の人が生活の上で出会うような薬草については大体載ってる本だよ。
        育て方も簡単には乗ってたりするし、危険な毒草についてもきちんと抑えてる(開けば、挿絵が中心であり、それを解説する文章も簡潔でわかりやすいもの)
        (しかし見れば気づくだろう。元々の文章とは別に、流麗な字でちらほら書き込みがある)それと、難しい単語とか、分かりづらい表現には俺が解説をいれておいたよ。
        これ、一般向けとはいえ大人対象だからね…全部読むにはフェリには難しいだろうから。分からない所とかあれば遠慮なく言って。また書くからさ。
        -- ヴァルク 2025-04-27 (日) 23:00:37
      • そうなの?フェリには散らばってるようにしか見えないけど(きょろきょろ)ヴァルクにぃには凄いね!でも本が傷んだりしちゃうだろうから、やっぱりちゃんと片付けないとだね
        (差し出されれば嬉しそうに受け取って)わぁっありがとうにぃに(受け取ると、その重さとページ数にやや苦戦しつつもしっかり開いて)うん!フェリにもわかりそう(にこーっと笑って)
        これ、全部ヴァルクにぃにが書き足したの?大変だったんじゃない? -- フェリ 2025-04-27 (日) 23:14:53
      • (本を頑張って開く様にちょっとはらはらとする。ちょっと手を出しかけたり、引っ込めたり。けれどしっかりと開いた様を見て満足そうにし)
        そっか、なら良かったよ(幼子らしい満面の笑みにこちらも思わず笑みが漏れる)ん?大変って?ああ、大した事ないよそのくらいなら。
        お茶を沸かして飲み終えるまでに書けるくらいだよ。…やけどしないくらいに時間をかければ(と冗談めいて言って)
        実際、俺は薬草そのものの知識はあんまり無いから、情報を書き加える必要はなかったしね。噛み砕くだけならお茶の子さいさいさ。
        -- ヴァルク 2025-04-27 (日) 23:27:41
      • 凄いなぁ(簡単だと言ってのける様子にそんな風に素直にいって)
        じゃぁまた、分からない所があったら聞きに来るね?お礼に、ヴァルクにぃにのお部屋のお片付けをお手伝いするから、遠慮しないで言ってね?
        (うんっと頷くとそれじゃぁねっと嬉しそうにそそくさと部屋を後にする) -- フェリ 2025-04-27 (日) 23:43:57
      • これしか取り柄がないだけだよ(肩をすくめて苦笑する。写本の仕事もするのに比べれば、実際どうということは無いのだが…)でも、ありがとう。
        (童女の純粋な称賛は、白い紙にインクが吸い込まれるように、胸に染みて自然、微笑みを作った)ああ、なんでも聞いてくれて大丈夫…
        …うん。片付けも、うん。いつかお願いしようかな。うん(めそらし。実際お願いしたいのだが、その前に彼女を潰しかねない本の塔を処理せねばならない、という大仕事が笑みを固める)
        (そうして、それじゃ、また。と彼女を見送ったのち)……やるかぁー(重い腰を上げてまずは自身の身長ほどもある知の塔を攻略にかかったとか)
        -- ヴァルク 2025-04-27 (日) 23:59:54
  •   -- 2025-04-26 (土) 19:57:19
  •   -- 2025-04-26 (土) 19:57:17
    • なんとなくだけどちょっと領主の政治体系のイメージが違うような気がしてきた俺。
      俺は領主とは別に議会みたいなのがあって、領主がトップであることは違いないけど半分くらいそっちでも政治やってる、
      みたいに何故か思ってたけど(思えば根拠ない。なので役所は直接領主との繋がりがないイメージ)
      いわゆる中世ファンタジーなら封建社会の方が普通か。
      だから取り敢えず企画共通的に考えられる権力構図としては、(国の)王→公爵→伯爵→子爵、とかで
      ほかの権力としてはまず教会、あるなら魔術師協会みたいなの、あとは冒険者(や商工、職人)ギルドとかかな。
      じゃその感じで脳内路線変更…と思ったのち実際のフランスってどうだったっけ…と思って調べると
      出てくる「三部会」(貴族、僧侶、平民の三種類の議会)。ああこれだ多分!見たことある!たぶんこれの印象だ!
      と思いつつこれ取り入れるか…?けどあんまり複雑でもな…などと考えながらとりあえず路線は変更したままスヤァ。 -- ヴァルク 2025-04-30 (水) 02:32:42
  •   -- 2025-04-30 (水) 23:36:51
    • まずゲルベル兄さんの体重だと穴が空きそうだよね?と思ったけどそのへんも考慮して歩いてそうなのが底しれぬ兄よ…
      とか思いながら文通スイッチをぱーん!(GW?ほぼ関係ないですが何か?という顔をしてスヤリ) -- ヴァルク 2025-05-05 (月) 00:10:18
      • 軽気功!とかでなく単純に鼠や風雨で劣化していない場所を選んで歩いてるだけだぜ(行間で)
        よく休め…(男を見た顔をしつつ撫でり) -- ゲルベル 2025-05-05 (月) 00:14:33
  •   -- 2025-05-06 (火) 21:11:37
    • なおエグの所でトレントを出して木材をゲットしたけど、木材が必要だから出した訳ではなくほどほど強そうな雑魚で林とかにいそうな敵…
      かつあんまり動き回らなそうで(長くなるから)エグの索敵能力が活かせそうなやつ…トレントだな、と、無関係に思いついたのでただの偶然であり
      木材化の方向に行った時自分で出しておきながらナイスアイディア!と感心していたという奇妙な感覚に陥っていましたまる。 -- ヴァルク 2025-05-07 (水) 00:06:00
  •   -- 2025-05-08 (木) 00:17:53
    • 文通スイッチを入れようという時に折角だからと展開を入れてしまう俺。ごめんねフェリ文通スイッチだ!(ぺぺぺ、と連打) -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 00:23:56
    • あ、一応。日曜日夜勤でおらず、そこから一日おきに夜勤で夜は不在です。二週間くらい。と書いとこう。 -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 00:31:30
      • 気付くのが遅れちゃってごめんねーわかりましたー一体どうなってしまうんだー!?(ガチ無力) -- フェリ 2025-05-10 (土) 22:14:53
      • こう…頼れる兄貴っぽい所を見せたかっただけでした。あと怖がってたからせっかくだしきちんと怖がってもらいたいなって(若干のゲス顔) -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 22:27:37
      • おかしい・・・人にぶつかったらごめんなさい、人として正しい事ができて偉いねって話になると思ってたのに・・このゲスぅ! -- フェリ 2025-05-10 (土) 22:44:37
      • 助けた妹にめっちゃ抱きつかれる…なんと素晴らしいことか(ツゥーと流れるうれし涙)
        は、いいとして、寄り道しすぎて目的の種が!とりあえずこうしておくので、良い感じに選ぶか選んだ風でそのまま締めてもらっちゃっていいのだ。 -- ヴァルク 2025-05-10 (土) 23:55:26
      • もしかして:ロリコン
        特定の名詞を出すよりは融通が利くようにしておこう!お疲れ様でしたにぃに! -- フェリ 2025-05-11 (日) 00:09:58
      • は?可愛い妹が可愛すぎるだけですが?(きっとお日様の匂いがするんだゼ!とか思いつつ)
        こうここで俺があんまどうのこうのやりすぎると後でちょっとめんどいことになるかもだしね。ではではこういう感じで!ありがとねフェリ! -- ヴァルク 2025-05-11 (日) 00:14:24
  • -- 2025-05-11 (日) 12:25:36
    • 本日夜勤で夜不在。明日は居るけど。のちそんな感じで二週間ほど一日おきに夜不在です。と念の為。 -- ヴァルク 2025-05-11 (日) 12:30:21
      • そろそろどの頁使ってどれ使ってないのか分からなくなってきたぞ…!まとめるか…?(めどい顔しながら)
        もしいずれ頁が被っても生暖かい目で見守ってほしい -- ヴァルク 2025-05-13 (火) 01:04:26
      • ちなみに、写本絡みで今想定してる世界観(印刷技術)は、初期の木版印刷技術はあるけどそこまで一般的ではなく、
        一部の大手ギルドや、行政や教会が使ってて、一般的には写本でどうにかしてる、というようなイメージ。
        マジカル印刷とかは更に更に一部であるかもだけど、一旦考えない。というような感じでおりますと一応。 -- ヴァルク 2025-05-15 (木) 01:44:52
  •   -- 2025-05-19 (月) 01:28:06
    • ギャース!色々やってたら更新に気づいてなかった!ごめんねワ=タ!そして次は明後日だスマヌェ(この後しばらく起きてるけどって顔) -- ヴァルク 2025-05-23 (金) 01:19:17
      • 同じく今気づいた 本日夜更かし族 (いいのよ&おはよう)
        既に寝ていたら文通スイッチだねぇ
        いつも遊びに来てくれてありがとぅねぇ -- 『ワ』 2025-05-23 (金) 04:09:44
      • これは…ありがたい…(五体投地しながら)
        寝ちゃってたのでお仕事前にまたお返事。まだ夜勤慣れてないから寝る時間もランダム気味なのが悔しいところだ。
        いやいやこちらこそお相手してくれてありがとう、という所で改めてスイッチぺちぺち(ぺちぺち) -- ヴァルク 2025-05-23 (金) 15:16:44
  •   -- 2025-05-26 (月) 01:31:26
    • はんせい。魔術はそれぞれ基本1頁に一個の性質のものがあり、基本それを使ってるけど、複数同時発動をすることでその二つが複合する魔術が…!
      というのをやってたりやりたかったんだけど、今回ゲル兄とでやらせてもらったのにあたり、以前から薄々思ってたけど、これただの連続発動じゃね!?
      という感がどうしても否めなくなりましたので(マンモマウマウの時が一番うまく行ったかな?)元のページの効果を余り尊重しすぎないようにして
      良い感じに一つの効果の魔術にしてしまうかもしれませんかしこ。いや連続発動でもいいパターンもあるかもだからそれはそれでやるかもだけど。
      というか3つを新規でその場で考えてかつ複合にするのはちょっと無理あった結構待たせちゃってすまぬぇゲル兄ぃー! -- ヴァルク 2025-05-26 (月) 01:31:57
      • 大事なのは派手さと面白さで時間とか細かい事は良いんじゃねえか?(超脳筋)
        その点俺はちょいと地味めなので次は派手な奴にしようと思いました、まる! -- ゲルベル 2025-05-26 (月) 01:44:13
      • ありがたい…アンチマジックなら魔力っぽい雷通りづらそうだから、その前に敢えて魔力の塊みたいので飽和させて通りやすくしてとか考えたりしたのは面白かったでしたはい。
        と、ここまで考えた時点で飽和、麻痺、射撃の段階踏むから必然れんぞくまになる!と気づいたけど後のフェスティバルだったので続行したんよ。とてもありがとうございます。
        まあ通常なら一個ずつ使わなきゃいけないけど連続発動出来る、という意味での複合≒連携魔術という形もあることにしよう。そういうことになった。
        というか気の技も結構あってむしろこういうの好きだわーって思ったよ俺。それにゲル兄ぃはビジュアルがまず派手で充分絵になると思う弟だよ(鼓膜破れそうな声とか派手では?という顔でお暇しておく。あり!) -- ヴァルク 2025-05-26 (月) 02:08:49
  •   -- 2025-05-26 (月) 21:34:10
    • 日曜辺りに個人イベントとして強い魔物をどん!と倒すだけの感じのやつをやろうかと考えてはいるんだけど、
      参加者いるだろうか…?最後の金稼ぎネタとしてやるつもりだったから直流もしくは行間でも問題ないんだけども。 -- ヴァルク 2025-05-27 (火) 00:52:04
      • よし直流にしとこう!魔術なに使うか考えやすいし!(1頁目と100頁目を特殊なのにしようと思ってたが未だに100頁目を確定できていない顔) -- ヴァルク 2025-05-29 (木) 01:32:02
  •   -- 2025-05-29 (木) 21:15:44
    • よし終わり長ぇ!
      あんままとまってない感はあるけどまあいいかぁ!あと我ながら父親関係が割とないがしろになりちょっと無理があったな、と思いました。 -- ヴァルク 2025-06-02 (月) 00:03:23
  • -- 2025-06-02 (月) 21:22:38

Last-modified: 2025-06-02 Mon 22:12:34 JST (17d)