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名簿/457774
また、王制国家とは言えその実体は人間の言う国家とは大きく異なる。 王位につく者に求められるのは国に属する者、そして妃を守るだけの力であり、政治的な才能はそれほど考慮されない。 それは政治を行うだけの制度や法が殆ど存在しない事と、そして国家としての体裁を成す求心力が王妃にこそあるからだと言われている。 つまり王妃が国家の象徴であり、国王はその傍らにいる栄誉を得られる、いわば名誉職とも言い換えられるだろう。 だが、その名誉は彼等にとっては絶対的なものなのだ。 この背景にあるのは遥か昔から続く精霊信仰であると考えられている。 かつて海の民の信仰対象であった大海の精霊、それが人の形を成し、一人の伴侶を得て今に至る国の礎を築いたとされる国興しの神話。 これは広く信じられ、また事実とされる話であり、それを裏付けるかのような事象は多数存在する。 ・第一子は例外なく女性 ・老いる事がなく生まれついての水を操るずば抜けた魔力 ・寿命を迎えるとその体は泡となり消える それ故に彼女たちは伴侶を自由に選ぶ事は出来ない、それが苦であるかどうかは本人のみぞ知る。 横道に逸れるが、かつてそれを良しとせず、自分が好きな人間を伴侶として国王として迎えた王女がいる。 ここから先はそう言った破天荒なケースを何点か上げていこう。