マフィアイベントスペース
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- 闘技場 --
- (闘技場の袖、見えるか見えないかのところから、トラ男を覗く) -- リム
- うおおおおぉぉぉぉぉ!!!!!
(闘技場に歓声が響く 人だかりの中央には虎の顔をした獣人 面対するは手にハンマーを担いだ男、こちらは人間でどちらも190Cmほど 筋肉隆々のハンマー男は力任せに獲物を振り回している だが、虎男にはまるでかすりもしない 代わりにハンマー男の体に 虎男の爪が少しづつ、弄ぶように切り刻んでいく) --
- なるほどなるほど…獲物はやっぱり爪、場合によっては拳もか…金属インサート3倍の効果はあったかな?
あれじゃあハンマー君の方が圧倒的不利だわ、ま、この試合が終わるまでは見物させてもらいましょうか。 -- リム
- (徐々にハンマー男の動きが鈍く、動きがもつれるようになってきた 大量に出血したせいだろう 顔面は蒼白で冷や汗まみれだ
そしてついに、重たいハンマーを地面に落とし、がっくりと膝を点く) 殺せ!殺せ!殺せ! 狭い倉庫内にすし詰め状態の観客たちは口々に叫ぶ 彼らはショーを見に来たのだ ローマのコロッセウムの様に 人が、文字通り死に物狂いで見せるショーを しかし虎男は首を横にふった 不満気な観客は一斉に罵声を浴びせたが虎男はまるで気にした様子もない ただいまの試合はタイガーキッド・シャムロックの勝利!! さぁ、次のチャレンジャーは誰だ!? 会場に拡声器のアナウンスが響く と、そこに観客の中から2人、小さな乱入者が現れた シャムロックと呼ばれた男と同じ、虎顔の子供 シャムロックの足にしがみつくようにその勝利を讃えていた) --
- あっちゃー、子供いるのかヨ…聞いてねぇよ…そんな事…まぁ、仕方ないか…
(予め用心のために車においてきた無線機に電波を飛ばす)ねーねーおっちゃん、予定外のチッコイ子どもが二人いるんだけどさ、再起不能にして街から放り出すだけじゃだめかな?あのトラ男(ダメもとで無線を飛ばしてみる) -- リム
- (しかし、無線機にプチプチとホワイトノイズが帰ってくるだけだった 返答は期待できそうにない) --
- 仕方ない、報酬上乗せだかんね、おっちゃん!
はーいはーい!チャレンジしまーっす! -- リム
- おっと!これは小さな挑戦者が現れたぞ! 「お嬢ちゃん、あんたの名前は?」
アナウンスをしていた中年太りの小男がリムに近寄り話しかける 会場にどよめきが起こり、観客と、輪の中央のトラ男が 一斉にリムの方に向けられる --
- そうだねぇ…謎の女、名乗るなら「トントン・マクート」かな?(わざと大っぴらに格好をつけて言う)
小さいからって甘く見くびってると怪我するよ?山椒は小粒でもぴりりと辛いってね。 -- リム
- 謎の美少女・トクトン・マクートがシャムロックに挑戦だ! さぁはったぁっ!!
(威勢の良い掛け声とともに 周りの観客たちが金を手に騒ぎ立て、2色の札を持つ係員に殺到する) 片方は「王者」であるシャムロック そしてもう片方が「挑戦者」のリムだ オッズは15:1だ! さぁっ始めろ!! (ゴングも無く、決闘が始まる 虎男は片足だけを膝から上げた独特のフォームで構えている その瞳孔は細く、油断なく集中していた) --
- (二本のマシェット鞘からを取り出すと、連結させ、まるで薙刀のような形を作る)
(ヒュンヒュンと2回ほど薙刀を回し、牽制、いきなり相手のレンジに飛び込んでもいいが、手は見えたほうがいい、此処からは、殺し屋としてのカンが勝負だ) しっかし15:1とは、また随分となめられたもんだねェ…(そんな軽口を叩いてみる) -- リム
- 「なめられたもんだねェ」(リムが言い終わると同時に、男が前に出た
片足のバネだけで、巨体はロケットの様な勢いで距離を詰め リムの顔面に向けてあげた足でそのまま正面蹴りに足を突き出す もちろん、足にもナイフの様な爪が鈍く輝いている --
- (とっさに両手で顔面をガードする、腕のケブラーの裂け目から覗くのは、暑さ数ミリはあろう鉄板、それもひしゃげて少し曲がっている)
いきなりの顔面蹴り!しかも鋭利な爪つきかよ!やることエグイなぁ!(が、入られたならこちらの間、即座に攻撃を開始する) ま、オッサンも楽しめよ!この闘争をなぁ!(分離したマシェットを片方は振り上げる、こちらはフェイントだ、当たらなくてもいい、もう一本を深く突き立てようとする、その腹めがけて) -- リム
- ガチンッ (鋭い音 硬い物同士がぶつかり合う鋭利な響き 真正面から受け止められた事が男には意外だったようだ 一瞬、体が硬直する
そして閃く鉈の一撃 即座の男は体を翻し、背中を沿って後方にバク宙 鮮やかにコンクリートの床に着地した その石膏細工のような腹筋の上に薄い一線 皮一枚が破れ、かすかに血が滲んでいた --
- っふふ!(殺しの時の笑み、その男の一瞬の隙を、リムは逃しはしない。コンクリートの着地を見切ったかのようにワイヤー付きのナタを投擲する
(勿論これも、弾かれると読んでの攻撃、全ては相手の懐に入り込むための布石に過ぎない) シィィィアァァァァ!!(そしてその後を飛ぶように走ってくる姿は、まるで弾丸、それそのもののようで…) -- リム
- (虎顔の双眸が怪しく煌く 肉食の獣の瞳 人にはありえぬ動体視力と反射
戦い慣れた男の行動は素早かった 放たれた鉈 その鎖をわざと腕に巻きつかせる! そして、思い切り左へ右へ、剛碗を大きく振りかざす) --
- 残念☆ナタのワイヤーは伸縮性に優れた巻き取り機能付きの長いものなのでした☆ミ(等とおどけてみせるが、流石に豪腕を振りかざされれば、ワイヤーはそっちに引っ張られるもので、)
(ナタの一本は仕方なく手放す、が、その間合いは、既に男の内へと入っている) (腕には既にワイヤーが巻き付いている、防御動作も回避動作もままならないだろう) (腹に一閃!そこから上に突き上げる、まるで内臓を抉らんする動き) イレギュラー要素は抹消する、ファミリーはそう判断した。(同時に男に耳元で囁く) -- リム
- (横腹に突き刺さり、さらに上に向かいえぐりこむ鉈の一撃 虎男は小さくうめき声をあげつつも踏みとどまった
その顔には笑みさえ浮かんでいる…-肉食の動物は痛みに対して人間ほど敏感ではないのだ- 脇腹から胸にかけて、血を滴らせつつも、虎男は反撃に出る その両腕を大きく開き 勢いを付けて、リムの頭を合掌の形に挟みこもうと) --
- SAVE --
- LOAD --
- マジかヨ!?(とっさに頭を後ろに下げ、合掌を回避する、が、鋭利な爪はこめかみを掠め、そこから血が噴出する)
(そのままナタを引きぬきつつ後方にバク転し、距離を取る) それだけ食らってもまだ立ってられるんだ(事実、かなり深くマシェットを突き立てたつもりだったのだが)いいねぇ…そのダイ・ハードな感じ、気に入ったよ。 -- リム
- お前もなかなかやるな だがシャムロックはこの程度で死なない(喉でうがいをするような、低いしゃがれた声だった)
(虎男は構えを変え、今度は両手を軽く開き、真正面から低い体制で飛び掛かる レスラーか、あれいは獲物を狙う猫のようだ) --
- 初めて話してくれたね、虎のオッサン。うおっと(闘牛士のように、真正面から跳びかかる男を、左にひらりと回避する)
(その隙にも、男の腹に蹴りを入れることを忘れない、足には飛び出し式の仕掛けナイフが入っており、これも刺突となる。) (その蹴り上げたままバク転し、もう一本のナタを拾いに行く) でもねぇ、オッサンはやり過ぎちゃったんだよ…残念だけど、此処で消されてね? -- リム
- なかなか素早いな だがシャムロックはまだこの程度ではない
(牙を剥き出しに、ニタリと笑う ぞわぞわと毛が逆立って) 面白い、シャムロックは戦士だ 血と金のために戦う 死など怖くはない ぐるあああぁぁぁあ!!!(咆哮そして一瞬のうちに男が視界から消える 身を隠す場所など当然無い とすれば空…舞い上がった虎男は空中で側転し、頭を下に リムを飛び越しざまに 両肩を狙い鋭い爪を繰り出した) --
- へぇ、本気モード…それならこっちも、答えないとね…(すぅっと黒い髪から色素が抜けていく。目はギラリと赤く輝き、まるで獣のそれだ)
上か!(とっさの判断、上からくる、確実に、抉りに来るのは、頭か、肩か) シィィィ!(両方をカバーできるように、爪をナタで弾く、だがその衝撃は大きい、一瞬の隙が生まれる) -- リム
- (爪と鉈とが弾き合う金属音、飛び散る火花と血液 周囲の歓声が、遠くで響くように聞こえる…
男の一撃をしのいだリムだったが、その背後で空気が動くのを感じた 虎男は持ち前の柔軟さと敏捷性を活かし、空中でさらに体勢を変え リムの背中に向けて蹴りを繰り出したのだ --
- (初撃は何とか弾いた…!だが次が来る!衝撃を受けたこの体制では、次撃をかわすことも出来ないだろう。)
かはッ!!(思ったとおりだ、素早く背中が蹴られる、金属のインサートが3倍になっていても、伝わる衝撃は大差ない、背骨がきしむ) (そのままゴロゴロと地面を転がり、再び距離を取る、今奴のレンジの中にいるのは危険だ、それに一撃は内臓まで届いているはず、長期戦になれば有利なのはこちらのはず…) -- リム
- どうした? 貴様は戦士ではないのか? 何を恐れている お前は何のために戦っているのだ?(しかし男は即座に行動する
左右に体を揺らし、両手を大きく広げて真正面から迫ってくる 「さぁ、いくらでも打ってこいよ」) --
- 戦士…か、いつ捨てたかなぁ…そんな称号…私が戦ってるのは、二束三文の金と、私自身の快楽のためだ!
(マシェットを片方仕舞い、数本のスローイングナイフを、コートから取り出す、) シャァァァァッ!!(それを弾丸のようなスピードで駆け寄りながら、トラ男向けて一気に放つ、) -- リム
- 横薙ぎに腕を一閃 投げられたナイフを一撃で振り払い 逆側の腕を振り上げ迎え撃つ! --
- (ナイフがすべて弾かれることは読めていた、だが弾かれるスピードが、思いの外早い!)
ラァァァァ!(そのまま男に弾丸タックルをかます、ナタは再び男の腹に突き立てるように、) (そのまま男のもう一撃が来る前に、ナタで肉を抉ろうとしながら、慣性に任せてバク宙する) -- リム
- (鉈をもつ腕に伝わる、ずしりと重い、肉の感触…… しかし、逃れようとするリムの頭が巨大な虎の手に鷲掴みにされる
ギリギリと万力のごとき力でその両手が頭に食い込んでいく…… しかし…… ふいにその力が弱まり、手から頭が落ちる 見れば虎男の目は虚ろに 口から大量の血を流している 腹に突き刺さった鉈 その傷口からどす黒い血が流れだしていた…… ) --
- (華麗にバク宙を決め、背後に立つ…そんな大技が決まるはずもなく、リムの頭は男に鷲掴みにされる)
(両手が頭に喰い込み、鋭利な爪は容赦なくリムの皮膚を切り裂いていく) (こうなったら奥の手を使うしか無い、腰のサバイバルナイフに手をかけ、男の手を目がけて刺そうとしたその時、不意に力が弱まる) (見れば男の腹からは、どす黒い血が流れ出している、勝った…のか、だが警戒は怠らない、依頼はこの男を「始末」すること…) -- リム
- (男は膝から崩れ落ちた すでに辺りは血溜まりとなっており、男は意識を失っていた)
パパァァアア!!(脇に居た子供が飛び出し、動かなくなった男に縋りつく) …… こ、こいつは番狂わせだ! この勝負はトクトン・マクートの勝利だ!! (会場に声が響く そして熱狂の観客は口々に叫ぶ) 殺せ!殺せ!とどめをさせ! --
- どきな、子供たち…(そうだ…これはファミリーへの忠誠を誓う試験でもある、此処で男を始末しなければ、追われるのは自分だ)
(最後にもう一回だけ、一路の望みを託して聞いてみる、無線に)おっちーゃん、倒したは倒したけど、子供持ちだよ、コイツ、手足切り落として街から放り出すだけじゃ駄目ー? -- リム
- 好きにしろ お前に任せると言ったはずだぜ -- トニー
- 了解、さ、これも仕事だ。悪く思わないでね。(マシェットでトラ男の手足をすっぱ切る)
(腹からも大分血が出ているが、今直病院に送ってやれば、一命は取り留めるだろう、まぁ、手足がない体では、そのご相当不自由するだろうが…) 今すぐこの男を病院に運んでやれ!闇医者でも何でもいい!すぐ近くの病院へだ! (最後に子供たちへ、一言)誇ってやれ…君らの親父さんを、それが手向けだ。) -- リム
- (そうして、虎男は「主催」の人間たちに引きずられていった その後どうなったのかはここでは語られない
ただ、観客の歓声と罵声 そして、まだ小さな子供の殺意の視線がその場に残ったのだった) --
- 終劇 --
- 現場にほど近い路上 --
- (無数の倉庫の連なるスラムの一角 側で車を止める)
………俺はここまでだ 俺は目立っちまうからな 試合でやつを仕留めるのも、試合を終えた後に殺るのもいい お前に任せる -- トニー
- 折角だから試合で仕留めちゃうよー、闇討ちって柄じゃないしね、死体の片付け面倒だろうしー、
そいじゃーね、おっちゃん、私に賭ければ大勝ちできるヨ! -- リム
- やれやれ……(車から降り、葉巻に火を付けると 車に体を預けて煙を吐き出す)
どうなるやら…… -- トニー
- テスト --
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