名簿/470062
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- (正体不明のバグによりサーバーは一時閉鎖、内部データの修復が終わり次第接続を再開します。という公式の告知以降謎のバグAIDAについては何の進展も見せなかった)
(ひとまずは私の新たなスキル(?)のお陰であのAIDAは消滅。仲間達との大将の弔い合戦は私達の勝利で終わったが・・・なんだろうか、この釈然としない空気は) (タチバナはその後バトルアリーナへと戻り今まで通りスキル不使用の「無冠の帝王」を続けていた) (アハトはと言うと再び接続をし始めた元パンドラのメンバーを引連れ極東へと戻っていった、なんでも龍王の帰還という集団クエストを攻略するらしい・・・) (私はと言えば・・・相も変わらず日記を追い気ままに暮らしていたのだった) -- エア
- Ω 蒼天の 引裂かれし 星座 --
- (昼と夜が混じり合い紺色の空に散りばめられた星がうっすらと輝いている)
(その空の下に廃墟となった城下町が広がる。激しい戦闘が行われほぼ更地になったその街に多くのPCがログインしてくる) (そのいずれもが頭上に深紅の名を表示している。一同は何も言葉を発さずに半壊した闘技場へ向かう) (舞台には獅子の顔をしたPCが腕を組み無言で佇む、時折吹き抜ける風がたてがみを揺らす) (このフィールドに集結したPK群はすでに400を超え、たった一人のPCを取り囲んでいた) --
- (人の波を裂き、2人のPCが前へ出てくる)
(一人はフードを深く被った筋骨隆々の拳術士、スキルを一切使用せず闘宮の上位に君臨し続ける無冠の帝王タチバナ) (もう一人は蝶の羽を模した眼帯を身につけた褐色のダークエルフ、魔法剣士エア) (タチバナが獅子の顔をしたしたPCを見てため息を漏らす) 「こりゃぁ・・・アカハックだな。間違いない」 (その一言に失意の念が広がると同時にモニタ越しに伝わるほどの殺意が吹き荒れる) (降り抜かれた武器からプレイヤー達が廃レベルであることを示す) (タチバナが拳を打ちならし、エアが剣を抜き叫んだ) 全員聞けェ!!!此処に居るのは俺達の大将じゃねえ!!大将の名を騙るクソ野郎だ!!!! あの野郎は大将の名を貶した!!そんなこと・・・許せるか? (怒りにまかせ怒号が響き、武器が打ち鳴らされる) だよなぁ・・・じゃあ決まりだ!!!行くぞ!!!! (そう叫んだと同時に神速の移動術でケイオスの背後に回り込み抜刀した) (赤い軌跡を残しケイオスの身体を何十と斬り付ける、後続の重槍士達のチャージが突きぬけ、魔導士達の高位魔術が降り注ぐ) 「オォオオオォオォオォ!!!!!!!」 (天高く飛翔した拳術士タチバナが幾年振りかにスキルの封印を解き閃光を放つ拳を叩き付ける。その衝撃が地を裂き砂塵を吹き飛ばした) -- エア
- (天地を揺るがした一撃を片腕で苦もなく受け止める一つの影)「ヘッ、流石は旦那のアバターってかぁ!!!アァアァァ!!!仁王槌!!!」
(怒涛の連撃により相手の防御を崩す技を全て片腕で受け流される) (火花を散らしながら双拳を撃つ。)「まだまだァああああ!!!エア!行くぞ!!!」 ッシャァ!!(火の属性を持つアバターに対し氷のエンチャントをタチバナと自分にかける)
「金剛羅刹!!閻魔獄道!!」「流星剣!!白亜!!!」
(黒化した巨体から放たれる必殺コンボ、氷雪を纏い目視すらできない斬撃、それらを全て造作もなく受け返す) 「グッ・・・」 なんっ、だと・・・! (至近距離でケイオスの顔を睨みつける。ケイオスの目は黒く奥から黒点が溢れだしている) チート、か・・・?(「音」が響き、エアとタチバナを2区画先にある廃城まで叩き飛ばした) -- エア
- 『っざっけんなおらぁあああああああ!!!!!!』
(余りの猛攻に手を出せずにいたPK達が叫び濁流の様にケイオスを飲み込む) (各々が怒りにまかせ攻撃を振るうかのように見え、急速にPTを組み連隊を編成していく) (術士たちは距離を取り断続的に支援、回復魔法をかけ続け、空からは攻撃魔法が雨のように降り注ぎケイオスの動きを制限する) (一瞬の隙もない連携をとる戦いぶりはある種の美しさがあり、これが群れることを嫌うPK達の業と誰が思うだろうか) (この場に居る誰もがあの日、獅子王ケイオスを止めることができずギルドの終焉を悔いていた) (そして今繰り広げられる光景はあの日の焼き回しだからこそ、アカハックにより現れた王が許せない) (撃剣士と重槍士が連なり、城壁を打ち破った隊列でケイオスを討ち滅ぼさんと突撃した) (が、ノイズの走った右腕が一番槍を止め押し返す。墓標のように武器が地に突き刺さり多くのPK達が地に伏す) (しかし彼らはそれを善しとはしない。即座に立ち上がり、仲間の武器を手に取りケイオスへ挑む) (楽しかった日々、どのプレイヤーも成し遂げなかった栄光、鮮烈に生き自分達を導いた王、その王の名を汚すハッカーなどに負ける訳にはいかないのだ) -- エア
- (そこから遠く離れた古城。玉座の間の瓦礫を吹き飛ばしエアとタチバナが立ち上がる)
見たか・・・あの目 (タチバナに世界樹の実を投げ渡し、遠くから巻き上がる爆煙を見る) 「アカハックにチート行為とはな、俺達のコンビネーションを平然と受けやがって・・・アレが旦那だったらなぁ・・・」 (胸倉を掴み睨みつける)タチバナ!!!何を言ってやがんだい!!!大将は・・・!!!! (くしゃりとエアの銀髪を撫でる)「ああ・・・分かってる。分かってるよ・・・だから許せねえ、腸煮えくりかえるぜ・・・」 「死んじまった旦那を騙るなんざよ」 -- エア
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- パンドラが解散した次の夜、三悪のエア、タチバナ、アハトにメールが届いた。その差出人はケイオス。明日この場所へ来て欲しいと子安市市内にある病院の病室番号と名前が書かれていた。
何をいまさら・・・と泣き腫らした目を擦り携帯電話を投げつけたエアのPLであるアリーシャはベットに蹲った その次の日悪態をつきながら病院へ向かうと入口の前でウロウロしている大男を見て吹き出した。タチバナだと一目で分かり後ろから蹴りを入れてやった。 最初は戸惑い、私がエアだと知って仰天した様子が愉快だった。それからまだグダグダと言うタチバナ(本名プレイだったらしい)手を引き病室へと向かう ノックをして病室を開けるとメガネをかけた車椅子の青年と、何本ものチューブに繋がれた初老の男性が目に入った 車椅子がアハトだと分かり、そして・・・やせ細った男が私達の王だと知って倒れそうになった -- エア
- 細く、途切れ途切れに紡がれる言葉
最初にあんな形でパンドラを終わらせたことへの謝罪。そしてギルドの幕引きを行った事の真意 PKが横行し、荒廃しきったGLOの世界。緩やかにPCが減り始め終焉を感じさせるサーバー全体の空気をどうしても変えたかったのだと 突如登場した大規模PKギルド。それらを率い国を乗っ取りサーバーを代表するギルドとなり・・・崩壊させることで一つの転換期を迎えさせたのだと 確かにパンドラの崩壊からサーバーの空気は変わった。後は誰かがひと押しすれば・・・きっと良い方向へ向かうと思う。 私達3人は納得がいかなかった、PKが好きかと言われれば好きな方だしストレスの発散にもなる けどこんな状態の王を前にして文句を言う事も出来ず黙り込んでしまう -- エア
- なにも言えずに床を見つめる私の頭を枯れ枝みたいな手が撫でた
災厄を吐き出した箱に何が残されたかと、王が問う。体はボロボロで今にも消えちゃいそうなのにその目にはモニタから見たアバターと同じ力強さがあった 共に肩を並べ、目標を達成するのも悪くないだろう。そう言って優しく微笑む顔・・・冷たい指から力が抜けてゆっくりと降ろされる 希望は、残した。お前達にだよ・・・そう言って咳き込み血を吐きだした、私は訳が分かんなくなって泣いて、こういう場面に妙になれてるようにアハトは医者を呼んで、タチバナは座りこんだ その晩に王は死んじまって、奥さんから色々と話を聞かされた。教授として教鞭をとっていた事、GLOの世界が好きだったこと、楽しそうに私達のことを離してくれてた事を・・・ -- アリーシャ
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- 希望って・・・なんだよ・・・
(エアが漏らした言葉にタチバナ鼻で笑う)おい、エア・・・お前リアルで上手くいってるか? なんだよ急に・・・そりゃ、悪くは無いけど・・・ (カッカッカと笑うタチバナ)「俺は上手く行ってるぜ、繋がなくなった野郎どもとたまに飲んだりもするんだけどよー、皆前みたいに何か抱えて行き詰ってる訳じゃねえ」 「しっかり前に進んでんだ、歩くような速さでもよ」(収まらない噴煙を見て距離を測る) 「俺達は旦那の生き様に惚れて変わった、導かれたんだよ旦那に。つまりよー希望ってのはそういうモンのことなんじゃねえの?」(フードで目元が隠れ分からなかったが口元がニカッと笑った) 「オラッ、メソメソしてねーで可愛い部下達助けに行くぞ。3秒だ」 (タチバナの脛をける)してないし・・・ありがと。1秒だよ 「ん?あぁ、そうか・・・1秒だな」 (肩を並べ、ニヤリと笑うと二つの影が天を舞った) -- エア
- (本陣が組まれ各隊の状況を把握するオペレーター役達が近況を集約し苦虫を噛み潰したような顔になる)
(状況は停滞している。一向に減らないHP、むしろこちらが疲弊するだけだ・・・こんな時彼が居たなら・・・と、円陣を組むオペレーター役達の中央を見る。黒いマントを翻し不敵に笑うあの男が・・・) 『接近、流星と金剛・・・早過ぎだろあの二人は』『各隊、いったん引かせて休憩を、ヘタに近づくと巻き込まれるわよ!』『報告!』 『敵、アバターに変化あり・・・テクスチャに欠損!攻撃効いてます!』 『このまま押せば勝てる!』(・・・けど外層が剥がれるってどういうこと、そんなの聞いたことも・・・。ふと掲示板の噂が頭をよぎるどうにも不吉な気がしてならない) 『提案、敵アバターの変化からチート攻撃を予想、各員を一度退避』『提案、賛同』『提案、賛同』『提案、賛同』『提案、賛同』『提案、賛同』『提案、賛同』 『裁決!阿覇吐さm・・・ッ』(あの人は、本当に何を・・・!) -- エア
- 「おい、流星。さっきより敵の動きが鈍くなってないか?」
(ノイズが走り外観が徐々に削れ始めている敵を見て喋る余裕が生まれる) ああ、けど・・・嫌な感じだ。コイツただのチーターじゃないぞ (愉快犯的な嘲りが何所にもない、ただこちらの攻撃を払い跳ね返すだけだ・・・何か変だ) ッ・・・タチバナ!避けろ!!!(左腕のテクスチャが崩れ落ちた瞬間そこから黒い触手が伸びタチバナの肩を掠めた) 「ハッ、第二形態かよ!いいねボスキャラってのはそうでなくっちゃなぁ!!」 (構えを崩し、腕の動きを殺し顎を打ち上げる。ベリッと音を立てて首の外層が剥がれる) (その中から黒い影が顔を覗かせた。黒点が生まれては消え、その奥底には白い光が輝いている) 「ッ・・・なんだこりゃ・・・」(反射的に飛び退き相手を見る、チート・・・?本当にそうか?これは・・・) 『報告、通信速度に以上アリ、タチバナさん!!逃げてぇ!!!!』 (外装が完全に剥がれ落ち黒い影が膨れ上がる。獅子に似た形に変化し赤ん坊の様な産声を上げる) -- エア
- 「っく、オオオオォォオォオオ!!!」(回避が間に合わない、無駄だと思っても拳を陰に向けて突き出さずには居られなかった)
(ヤベッ、これは死んだか・・・さっき掠ったかたがリアルで痛むし・・・・・・) (諦めかけた瞬間、轟音と共に天空から砲撃が飛来しタチバナを遠くへ吹き飛ばし黒い影の身体にめり込んだ) (飛行船艦隊が東の空より現れたのだ。先頭を進む爆撃機から黒いマントを翻し一つの影が飛び降りてくる) (黒いマントを翻し亀裂の様に悪どい笑みを浮かべる旧日本軍を思わせる装備で身を固めた男) 「これはこれは、なんともまぁ・・・貴兄は相も変わらず何も考えずに突撃、突撃・・・これでは猿の方がまだ戦い方を知っていると言うものですよ」 (帽子をかぶり直しオペ役達の中央に立つ) 「状況は?」 『8番と47番に欠員あり、それ以外は・・・健在です』『敵、継続して形態変化中、巨大化しています。各隊に一時撤退を提案』 『阿覇吐様・・・』「何か、報告漏れでも?」『お帰りなさいませ』「無駄口は結構、それよりも敵の懐で馬鹿をやっている物狂い共に伝令を」(涙ぐむオペ役を一蹴し指揮を取る) 「敵を一度撃ち上げます・・・その間に体勢を立て直せ・・・と」 -- エア
「天地驚動・極」
(サーバー内でアハトのみが使える隠しスキル、重力設定を180度変換し空を舞う敵を地に叩き付け地を駆ける者を天に打ち上げる呪文が発動した) (どうせチーターには効かないだろうと踏んだ彼は足元の岩盤ごと天上を覆う破壊不能侵略不能の「見えない壁」に撃ち上げて叩き付けた) (それを見上げたPK達から歓声が立ち上がる。) 『報告!金剛、流星、共に無事です!』「それは結構・・・しかし・・・」(打ち上げ、砂塵が舞う空を眺めながら背筋が寒くなる感覚を覚える) (瓦礫が何一つ落ちてこない・・・どう言うことでしょうね) -- エア
- (薄らと土煙りが消え敵の姿が露わになる。獅子の外装は剥げ落ちその面影は何処にも残っていない)
(たてがみめいた6本の触手をうねらせる巨大な影が4つ足をついて空からこちらを見下ろしていた) (オペ役の一人がモニタリングしていたサーバーのデータ状況を見て青ざめる)『このマップのデータが減少・・・同時に敵データ量が増加・・・く、食った・・・のか』 「これはこれは・・・厄介なことになりましたねぇ」 (目を細め阿覇吐はため息をつく、データを吸収するならばどの様な攻撃も無意味。この場での最善の策は即刻ログアウトすること) 「各員に告ぐs『敵動きあり!!攻撃来ます!!』―ッ!早くアレの下から引かせなさい!!」 (クラゲが捕食をする様に、6本の触手をPK達が居る盆地へ降ろし半透明の影でドームを作っていく) (大半のPKは外へ逃れることができたが何人かが内部へ残されてしまった) (しんがりを務め一人でも多く外へ文字通り蹴り飛ばしていたエアとタチバナ、そして双子のPKさらに10人が背中合わせに円陣を組み空に居座る化物を見上げていた) 参ったね、ほんと・・・ヤツの腹の中って訳だ 「・・・・おい、3人とも影に触んなよ。気のせいかも知れながな、さっき影が掠めた腕がリアルに痛む・・・多分直撃すれば死ぬぜ」 『『ちょ、ちょっとー!脅かさないでくれます隊長』』 (そう言って双子のPKが乾いた笑い声を上げながら垂れ下がってくる細い触手を避けた) -- エア
- (「音」が響いた、それに共鳴するようにエアの外装にノイズが走る)
ぐぁっ・・・ッ、まただ・・・なんなんだこいつは・・・・・・・!! (その音と同時にドーム内の触手が一斉に暴れ出しPKめがけて襲いかかった) (最初の犠牲者は槍で撃ち落とそうと構えた重槍士だった、槍をごとずるりと飲み込まれるとピクリとも動かなくなった。) (その光景を見てパニックを起こしたPK達が次々と飲み込まれていく。ステータスには何一つ変化はないのに倒されたかどうかの報告すらないのがPK達の恐怖をさらに煽ったのだ) (3分も経たぬ内に立っているのはエア、タチバナ、そして自分とそっくりの外装を抱きかかえ泣き声を溢す双子のPKだった) 『隊長、隊長ぉ・・・ぐすっ、ぅ・・・変です・・・こんなの・・・お兄ちゃんが、隣に座ってるお兄ちゃんが動かないんです!!!』 (その言葉にエアとタチバナの顔が深刻なものになる。最近噂になっている未帰還者・・・その原因が自分達の目の前に現れたのだ) (絶対に安全な場所、暴力と言いつつも暴力とはほど遠い画面内の出来事だからこそ勇猛果敢に立ち向かえた。だが現実が絡んでくるなら話は別である) (さきほどパニックを起したPK達が良い例である。ログアウトすら自分の意思でできない現状を打破する事が本当にできるのか、そんな絶望が一瞬表に出る) 2人とも、兎に角今は1秒でも生きのびるんだ、こんな野郎の好きになんかさせてたまるかよ! 『けど・・・けど・・・』 「けども竹輪もねえんだよ!心意気でまで負けてたまるか!立て!そんでもって・・・死ぬときまで前のめりだ、そんなら・・・負けじゃねえよ」(そうだろ、旦那・・・) (あの病室での出来事、あの人は死ぬってわかってたのにこれっぽっちも取り乱しちゃ居なかった・・・) (今ここで自分が折れちまったら一生顔向けできねえわなぁ・・・!!) (覚悟を決めた二人の背中を見て双子の片割れも立ち上がる) 『うぐっ、ぅ・・・はい・・・本当に怖いですけど・・・けど、こんな奴に食べられてなんかやらない!私は美味しくなんかないんだから!!』 (その所為いっぱいの強がりを見て、噴き出し笑い始める二人) ぷっ、くっ、あっはっはっはっはっは!!「そーだなぁ!ぺったんこだもんなぁお前は!」 『ふ、2人とも酷い!立てって言ったのにこの仕打ちは無いですよ!!』 「いやーわりぃわりぃ・・・。さてと、いい感じに肩の力が抜けたところで逃げっぞ!!」 (そう言って3人がばらばらに地を駆けて無数の触手を回避していく、ほんの少しの余裕が恐怖を打ち消し外部から干渉を与えれるほどに時間を稼いだのだ) -- エア
- (また「音」が響いた。その音はひな鳥が卵の殻を破る様に、グラフィックを揺さぶっていく)&br:くっ・・・なんなんだい、この『音』は・・・これもチートか・・・!
(猛烈なめまいに襲われて足が一瞬止まる)クッ、やば・・・ (遠くからタチバナの声が聞こえる。だがもう遅かった、黒い影がエアの外装を飲みこんでいく) (極寒の大地に裸で放り出された様に全身が凍てつき身動きが取れなくなる) (全身にノイズが走り外装がゆっくりと崩れ落ちていく。何も無い世界、遠くに青白い光が見える。) (あっちゃぁ・・・こりゃもう駄目かもね・・・、旦那・・・) (フレームのみを残し外装が全て崩れ落ちた、ノイズに包まれた腕を光へと伸ばす) -- エア
- 『最後に箱の中に希望が残されたと言う事はどう言う事か分かるかい?』
『箱を開けるもよし閉じてしまうもよし・・・つまり私達の手に委ねられたと言う事だよ・・・』 『それをどうするかは・・・君たちに任せた』
(『音』が響く、その音は世界の殻を破壊し新たな力を呼び起こす) うぁああああああああ!!! 来い・・・来い!!!来いッ!!!!!
私 ハ 此 処 ニ 居 ル ゾ
-- エア
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アルヴァーーーーーーー!!!!!
-- エア
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