名簿/484537

  • 黄金歴227年 4月 -- 2012-09-04 (火) 23:45:55
    • あれ程の激戦に次ぐ激戦を繰り広げた帝国との戦い、その幕切れは呆気ないものであった
      もはや統一連合の敵たりえなくなった帝国の兵等は、それでもなお必死に抵抗を続ける。
      そのような敗残兵を、親帝国派となった村や集落共々粛清していくヴァイド達、だが、あの王都決戦を境に
      六手の青年の様子がおかしいのに、何度目かの粛清の際に気づくのであった
      -- 2012-09-04 (火) 23:53:14
      • 『王都決戦にて巻き返して以降…黒山羊傭兵団の活動は表舞台にその場所を移す』
        『南方候が従えし第三軍ブラックゴート…彼らの活動もまた統一王朝の軍としてのものであり』
        『今行っている粛清もまた粛々とした国益に適うための行為であり任務でもある』
        『正直なところ消化試合、ただの残務処理…それらの言葉が似合うだろう。憎悪もなく、ただ生きるために戦ってきたこの黒山羊らはまた』
        『王都決戦以降、やはりどこか何かが違うという印象を受けていた』
        『最もそれは彼らの王であるヴァイド…南方候もまた同じくであり、ゾドを落とした後は戻ると公言するほどであった』
        『冷静とした己らのあり方を見つめているが故に胡久美の変化もまた気付いており…粛清の際に、問うた』
        『特に元々契約事態はゾド包囲のときぐらいまでであった。態々伸ばしてここまで共に来てくれた胡久美である、故に』
         
        抜けるか、胡久美
        (咎める、諌めるではなく 飽きたから帰るか というそんな風に 投げた) -- ヴァイド 2012-09-05 (水) 00:21:45
      • ああ、世話になったな
        (何の事は無い、実にあっさりとした返事であった)
        (王都においての決戦後、青年はどこか物足りないものを感じていた。)
        (向かってくるものだけを残さず皆殺しにし、敵意の無い物は目もくれない、その様は文字通り眼中にないと言った有様)
        (あれだけ派手に行っていた略奪も、女に手を出す事もなくただ言われた通り金目のものをとってくるだけ)
        (特にここ最近は上の空な事が多く、ひどい時は少年兵頭の少女を奴隷と間違え連れてくる事もあった)
        (仲間内では今も笑い話だが、その後夜中に三回程謎の襲撃者がやってきたのは、彼以外誰も知らない)
        どうにもなあ…あんだけ楽しい事が続いちまったせいか、これじゃ物足らなくなっちまってね… -- 胡久美 2012-09-05 (水) 00:36:20
      • 以前よりも武人という雰囲気に近くなったようだしな胡久美は
        (副官であるネリスが金貨袋を手渡し授ける)
        (そのほかにもいくつかの書面があった。胡久美の姉がいる孤児院についてであったり周辺で戦争が起きている国、起きそうな国など…)
        (そう、この男 胡久美は。戦いを求めている。何よりもその価値観の上位を占めているといってもいい。)
        俺もだ。優位不利、国益国家の存亡…それらではない。燃え上がるものが消えてしまった後の祭のような…
        むなしさを感じる。 何より、つまらなさをな…
        さておき改めて礼を言おう胡久美。楽しかったぞ。
        (傭兵へのねぎらい、部下への礼ではない。同じ楽しみ遊ぶ友人にありがとうと告げるように礼をもって送る) -- ヴァイド 2012-09-05 (水) 00:47:52
      • よしてくれよ、俺が正々堂々とかいう柄じゃねえのは、あんたも知ってるだろ
        (苦笑する男、だが、以前からすれば戦以外において苛烈な行動に走る事は、確かに少なくなった)
        っとと、いいのかい、こんな貰っちまっても。(王都も、今回の掃討戦も、頼まれてついてきたとはいえ)
        (特に目覚ましい活躍をしたわけでも、敵将の首を取ったわけでもない。にもかかわらず袋に入った金貨は、かなりの量)
        …やっぱあんたもか。まあ東の事や、帝国のお家騒動もあるし
        少しすりゃまた戦には困らないだろうが…これだけのモンは生きてるうちにまた味わえるかどうか。
        (渡された書面に、またも苦笑する。どこまでも目の前の人物には、剣以外で勝つのは無理だという事を、青年は痛感する)
        勝手に入って勝手に抜ける奴相手にまあ…最後まで、世話になるな。
        (姿勢をただし、頭を下げる。青年の知る限りでは、最大限の礼を表す所作)
        こっちこそ、あんたのおかげで最高に楽しい時間を過ごせた、礼を言うぜ…姉貴の事も、あんたがなけりゃずっとあのままだったしな
        さて、堅苦しいのはここまで(それだけ言うと、サッサと頭を上げ)
        …これからどうすんだ?(ゾドに戻った後の事であろう、やはり気にはなるようだ) -- 胡久美 2012-09-05 (水) 01:07:57
      • そうか、ではなんと呼べばいいのやら。ともかく…これらでは満足できない至上の味を見たのだろう
        (略奪も、抵抗する兵士も 下らぬといわんばかりのものを味わった。いわばこんなものらで腹は膨れぬぞと)
        既に王都では後の政争だ。挿げ替え、首を置きかえ…余力のあるものには見せしめと統治、後の領土主張のために働かせる始末
        常套である政治的な流れだ、それを阻害するものなど何もない…大爛のようにな。
        勝手にやったことだ、気にするな。これほどの、とはいえないが近いうちに統一連合は再び四散し争いを始めるだろう。
        統合のためのな…その時ぐらいに戻って来い、ならばこの戦いを生き残った者らと戦えるかもしれんしな
        (そんなことまでする必要などないのにな、と微笑み肩を叩く)
        (実際に戻ってくるかはわからない。だが先のことなどどうでもいいのだ。今…生きて、愉しみ至上を過ごせればと)
        そうだな、一応は中央の意向に沿いつつアルメナとの関係のためにコレまでどおりとするが。
        何、先の先の戦いのためにこれからも続けるだけさ、変らず、愉しみのためにな
        次はもっと楽しく、次の次はもっともっと愉しくするために… -- ヴァイド 2012-09-05 (水) 01:20:34
      • あくまで今が大事、か。あんたはホント変わらねえな(笑いながら、鞘に入れたままの妖刀で肩を叩き)
        俺はその辺りからっきしだからわからねえが、政治屋様は政治屋様で忙しくなりそうみてえだな…ああ、それなら…期待できそうだ。
        へへ、そん時はまたよろしくな…いや、いっそ敵に回るのもありか、あんたと再戦したいって約束、今回は結局果たせなかったしな
        俺はどうすっかな…ああ、これを機に大爛でも寄ってみっかな、あっちで傭兵しつつ、色々見て回りたいし
        美味いモンとかあったら今度会った時報告しとくぜ、旦那 -- 胡久美 2012-09-05 (水) 01:33:04
      • 今を楽しめないなんて、人生損だからな(カラカラと笑いさも当たり前のように…そして)
        この西爛戦争、大爛はさておき統一連合が受けた影響は非常に大きい。今後の戦争、政治の有り様を揺らがせるほどであるといえる
        次…そう、この西方で領土争い、国の線引きのための戦だろう何であろうと起きればこの戦を習いにした戦いが起きる
        新しい時代の始まりだ…ハハハハ、いいな、それは。次は敵として戦うのも面白そうだ。また愉しみガ増えたぞ、うむうむ
        で、あるか。俺も本爛の墓ぐらいは見てやりたいしな冥府に行く前に。
        遊びに行くときは案内を頼むぞ(からからと笑い…そして、最後に)
        達者でな -- ヴァイド 2012-09-05 (水) 01:41:40
      • 城の真上だけが一瞬曇ったあれ、多分旦那だろ?絶対あれ使わせてやるからな…(冗談めかしていう青年、だが、言うからには本気なのだろう)
        ああ、出る前に…あの少年兵のチビに伝えといてくれ、急所ばっか素直に狙うなってのと、その体で色仕掛けはねーよってな(けらけら笑う、一瞬後方から物凄い殺気が湧いた気がするが、敢えて無視した)
        ああ、任せときな…(同じく、長年の友と笑い合うかのように笑い、そして)
        そっちこそな(それだけいうと、ヴァイド達の元から離れ…と、一旦足を止め振り返り)

        旦那ー!武人じゃなけりゃ何だって言ったけどさー!!
        どうせなら阿修羅もいいけど、剣鬼がいいわー!鬼とか強いし、かっこいいしなー!!


        じゃーなー!(それだけ最後に告げると、今度こそ男は振り返りもせず、傭兵団の元を去っていった) -- 胡久美 2012-09-05 (水) 01:50:52
  •   -- 2012-08-29 (水) 00:35:59
  •   -- 2012-08-29 (水) 00:35:55
  • 黄金歴225年 6月 -- 2012-08-26 (日) 23:58:04
    • 宗爛率いる軍がゾド要塞へ戻ってくる。その時、砦の中から一人の人物が姿を現す。
      その時出てきたのは…彼の右腕たる狗面の戦士では無く
      血の滴り落ちる何かを包んだ布と、狗面を持った異形の青年であった
      -- 2012-08-27 (月) 00:03:20
      • (一度レムザにまで退き、返す刀で援軍をつれて戻ってきた宗爛)
        (レムザは親帝国側の都市であり、尚且つ既に将義が血路を開いていてくれたお陰で手早く戻ってくることができたのだ)
        (しかし……戻ってきた矢先。ゾド外周の要塞の1つ……狗面に任せていたはずの要塞に戻ったとき)
        (その男とであった)
        ……
        (巨大な黒山羊にのった6つ目の鬼は、黙ったままその有様を眺めている) -- 宗爛 2012-08-27 (月) 00:08:32
      • あぁ?(一目見てわかる、この男はいましがた、この砦の中にいる誰かと、刃を交えたのだと)
        よーあんた、見たとこ東のモンみてえだが…
        あんたんとこに(狗の面を突き出し)これ被った妙な奴がいたりとかしなかったか? -- 胡久美 2012-08-27 (月) 00:13:19
      • (背後に無数の兵を従えて尚、そうなんでもなく語る目前の男)
        (その男がこれまた、なんでもないように掲げたその狗の面を見れば、小さな声で答える)
        (その声は余りに小さくて、男の耳に届くことはなかった) -- 宗爛 2012-08-27 (月) 00:21:04
      • あぁ?聞こえねーよ、てめえ見たとこそこそこ偉い奴みてえだが…大丈夫かぁおい?
        (あろうことか敵へ向けずかずかと歩み寄ると、更に大きな声で)
        これ被った妙な兵士がいなかったかって聞いてんだ、知らねえなら知らねえで構わねえよ
        (若干いらついた様子を見せ、仮面をひらひらと左右に振る。その逆の手に持った包みからは、ぽたぽたと血が滴り続ける) -- 胡久美 2012-08-27 (月) 00:29:29
      • ……ふむ、丁度良い位置だな
        (一件見当違いなそんな言葉を返せば)
        (次の刹那、無数の水銀矢が胡久美へと飛来する)

        そこまで近寄ってくれれば俺の声も聞こえるだろう
        改めて答えておこう。それは俺のモノだ
        悪いが、返してもらってもいいか?
        (低くも高くもない、無機質な声が響く) -- 宗爛 2012-08-27 (月) 00:37:27
      • 嫌だね(声は水銀矢の振った中心地から、見れば、降り注いだ水銀矢は、まるで青年を避ける様に)
        (彼の周りだけ、矢が降る前のまま、そして青年の頭は、いつの間にか兜がつけられている)
        嫌なこと思い出させてくれんなおい…ま、そんだけキレるとこ見ると、確かにこいつの飼い主みたいだな(狗面をしまい、代わりに包みを見せつける様に差し出し)
        残念だったな、お前の愛しの子犬ちゃんは、この様だぜ(水銀でトラウマを刺激された反動か、兜の奥で邪悪な笑いを浮かべ)
        い〜い女だったなあ…傷ありコブ付きとはいえ、あれほどの上玉なかなかいねえ
        た〜っぷり楽しませてもらったぜ、ギャンギャン喚く様をよぉ… -- 胡久美 2012-08-27 (月) 00:55:05
      • (その包みをみれば、もう意図は理解できた)
        (その言葉を聞けば、もう始末も理解できた)
        (そして、その言葉を聞けば)

        そうか……いい女だったか
        (小さく、微笑んだ)

        (差し出された包みを見つめたまま、ポツリと呟く)
        いくつか、聞きたい事がある
        聞かせてもらってもいいか?
        (先ほどの凶行など、まるでなかったかのように自然に、そう尋ねる) -- 宗爛 2012-08-27 (月) 01:00:28
      • 何だ、女取られたのがそんなに悔しいか?(きき、と笑い声を洩らし)
        ああいいぜ、何でも聞いてくれよ
        ああ、返せは駄目だぜ、ヴァイドの旦那と酒の肴にするつもりだからよ、首以外なら中に残ってるぜ -- 胡久美 2012-08-27 (月) 01:06:45
      • なら、いくつか聞かせてもらおう
        (そういって、一歩近寄ってから)

        あの女はどう啼いた?
        あの女はどう苦しんだ?
        あの女はどう喚いた?
        あの女はどう嘆いた?
        あの女はどう悼んだ?
        あの女はどう駆けた?

        あの女はどう死んだ?

        教えてくれ。包み隠さず。余りなく。一切合財事細かに教えてくれ

        (堰が切れたように、男は一気に捲し立てた)
        (声色は平坦で、口調はまっさらで)
        (それでも、目の色だけは血の様に真っ赤で) -- 宗爛 2012-08-27 (月) 01:38:53
      • は…ひゃはは!!無理すんなよあんた、顔真っ赤だぜ!?
        (無論、仮面に覆われたそれは見える筈がない。だが、それでもわかる、わかってしまう程…目の前の青年からは、無表情の仮面の奥から、感情が溢れだしていた)
        捕まえられたら…教えてやるよっ!(包みを振り回し勢いをつけると、宗爛へ向けパスする様に投げつける!)
        きひゃひゃひゃ!なっさけねえなあ!女一人守れないで、その仇も取り逃がす
        断言してやる、お前はそうやって一生をかけて、全部失っていくんだ…
        あばよ、生きてたらまた会おうぜぇ!(首の包まれた布が届くころには、男は入り口付近に待機させた馬に乗り、走り去っていた)
        (ただ、呪いめいた言葉を残して) -- 胡久美 2012-08-27 (月) 01:56:38
      • (近衛達が怒号をあげながら胡久美を追いまわしているが、あの男が捕まる様子は微塵もない)
        (しかし、そんなことは俺にとってはどうでもよくて)
        (ただ、放り投げられた狗面の身体を受け取る事で精一杯で)
        (体液と埃に塗れたその身体は、思った以上に軽くて)
        (投げて寄越された首は、思った以上に安らかな表情で)
        (そのまま首を繋げて寝かせておけば、またおきるのではないかという錯覚にすら囚われる)
        (全ての物事が遠くに聞こえる。遠くに見える。今は目の前の首と身体しか見えなくて。他を見る心算もなくて)
        (ただ、既に物言わぬ側近の身体を抱き締めて)

        遅れて悪かったな。ちゃんと迎えに来たぞ

        約束だったからな

        (そう、ポツリと呟いた) -- 宗爛 2012-08-28 (火) 09:40:16
  •   -- 2012-08-26 (日) 23:57:36
  •   -- 2012-08-26 (日) 23:57:31
  • 黄金歴226年 6月 -- 2012-08-26 (日) 00:03:02
    • (帝国において、最後の防衛線とされるゾドの要塞の一つの砦)
      (度重なる進撃すらも跳ね除けた強固な扉は、その突撃で呆気無い程にあっさりと突破をされた)
      (砦の内部は恐ろしいまでに静まり返っていて、無人であることが突入をしてきた誰もが知るところとなった)
      (唯一、胡久美が率先して足を踏み入れた訓練所のような施設に限り、息遣いすら殺した一人の将が座をして来客を待つ以外は)
      (すぅ、と面の下、閉じていた目を開き、その姿を捉える)……偶然だとしたら、これは幸か不幸か……どちらだろうな。
      それとも。鼻が利くという「狗」の存在意義すら潰してくれたか? ……胡久美。 -- 狗面 2012-08-26 (日) 00:14:08
      • そりゃあ…あんたみたいな人種だったら、最高にラッキーなんじゃねえか
        (暗闇の中から現れるのは、大爛より更に東、侍と呼ばれる国の者達が身につける甲冑を纏った、あの男)
        (母衣を背に身につけているのは、決して単なる矢避けではないのは、かつて対峙した狗面の戦士なら分かるだろう)
        折角奇襲用にちょっとばかし小細工したのに、あんた相手じゃあんまり意味ねえなあ…
        (互いに軽口を交わす様は、およそ敵同士の行う会話とは思えない)
        (だが…その空気は、高ぶる互いの殺意がぶつかり合い、渦を巻いている)
        安心しな、偶々だよ…まあ、あんたと会えたのは、俺にもラッキーだったけどな…(刀を抜きながら、顔には愉悦の笑みを浮かべ)
        会いたかったぜぇ、狗ころちゃんよ…誰かに獲物取られてねえかって、冷や冷やしてたぜ…?(右手の、薄紅色の刀身の刀を舐めなると、男は語りかける) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 00:33:35
      • 左様か。これが幸運とは、つくづく皮肉な人生だ。
        (かちゃり、と脇に立てて置いた槍を取る)……見ての通り、殿(しんがり)だ。半分は残念だったな。
        確実に貴様だけは仕留めておかねば、六稜兵の寝覚めが悪い。その暴、此処で止めさせてもらうぞ、異形。
        (槍を構える)……かつて貴様のような強者と出会えた折りは、一つの例外なく心が踊ったものだが、此処に至っては笑みの一つすら出んな。
        分かるか、胡久美。この私が享楽でも自己目的のためでもなく、単純に貴様を殺すためだけにここに在ることの意味が。
        ――確実に殺してやる。地獄で此の名を思い出せ。
        (狗面を、取る)……

        exp022200.png

        exp022201.png

        ――ハリウカ・バチスカーフ。推して参る。
        (獣が――その真名を取り戻す) -- 狗面 2012-08-26 (日) 00:54:28
      • ―ブラックゴート傭兵団、胡久美・逆剥…いざ、勝負―
        (珍しく、相手の名乗りに応えたのは何か思う所があってか、或いは単なる気紛れか…)
        っしぃい!!(先手を取ったのは阿修羅と呼ばれし青年。)
        (左の袈裟斬りから、素早い右手の横薙ぎの二連撃を繰り出す)
        っは!まさか女とはな!とか言いつつ、本当は俺に惚れでもしたんじゃねえの?
        足舐めて懇願すりゃあ子種位幾らでもつけてやるぜ…(嫌味な笑みを浮かべる青年、あからさまに誘っているのはやはり、彼の奥の手の間合いへ誘うためだろう) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 01:20:42
      • 抜かせ。子を成したいのであれば死体より子宮でも引きずり出して事を成す、男らしさを見せてみろ。
        女一人腕力で屈服させられぬ男の子種など、話にもならん。
        (右目に『千血』の血液を集め、駒落としで二連撃を視る。最初から全力で当たる、かつての生き様がそうであったように)
        吸血鬼に阿修羅に、つくづく化物に縁のある人生だ。
        類は友を呼ぶというのであれば、歓迎するところではあるがな……!!
        (その間合いに踏み込み、右手の短骨槍で一撃で仕留めるために心臓を狙う!) -- 狗面 2012-08-26 (日) 01:28:04
      • (顔が醜悪に歪む。醜く、凄惨に)
        (背の母衣を突き破り、もう一対の腕の、左腕が短骨槍の先を斬り飛ばす!そして右腕は狗面…ハリウカの左肩に迫る)
        (そして、現れる、男の奥の手…)
        悪いが、これで終いだ
        (その背から現れる更にもう一対の腕が、ハリウカの両太腿狙い、鋭い一閃を放つ!) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 01:48:47
      • (両太腿を貫かれて尚、剣呑に女は嗤った)
        (その痛み、傷すらも悦であるかのように)
        これが、私の終いか?
        (一歩。その状態で。――女は進んだ)
        (貫かれた左肩に食い込む胡久美の五指が鮮血を吹き)
        (両太腿の切創が止めどなく血を流して尚、進み、嗤う)
        重ねて問う。これが、私の終いか?
        これが、バチスカーフの女の終いかと――私はお前に問いたい
        (前蹴り。かつて戦った吸血鬼が初撃にしてトドメとして使っていた、胸板への一撃を放つ。その反動で肩肉を引きちぎられながら、距離を稼ぎ、大声で嗤う)
        ハハハハハハハッ!! 笑わせるな、喉笛一つになったところで、貴様の喉を噛みちぎるがバチスカーフの女だ!!
        (全身を血が巡る。幾千、幾万の種族の利点を重ねてきた千血のバチスカーフの血が、廻りに回る)
        (傷を「戦闘の支障なきよう癒し」、血を「戦闘の支障なきよう増やし」、息を「戦闘の支障なきように整える」)
        (戦のための在り様を如実に示すかの如く、戦いのための応急の整えを身体に施していく。傷を治すのではなく、ただ繋ぎ、戦闘だけは出来るようにするというえげつなき生き様)
        (足を踏み鳴らすと、地面に埋めておいた銀槍が、素材全てが銀製の特別な槍が起き上がってくる)
        ――三度、問おう。――これは果たしてどちらの終わりであるか、胡久美ィ!!
        (乾坤一擲、踏み込みと同時に空気すら千々に散らす勢いの突きが、放たれる) -- ハリウカ 2012-08-26 (日) 02:06:40
      • く、は…!!(まるでサッカーボールの様に飛び、無様に転がりつつも、しっかりと威力は後退して殺したのか)
        (咳き込みつつ立ち上がる、驚愕の後に続きその顔に現れるのは…狂喜)
        訂正だ犬ころ…今のが試合開始のゴングだ。(六本の腕が構えをとる、甲冑の背は所々穴が開き、そこからは目が覗かせている。)
        思いあがるんじゃねえぞただの薄汚ねえ狗が…
        (それは形こそ奇形であるが…三面六臂に鬼の如き形相を浮かべたそれは)
        狂犬風情が阿修羅に、敵うものかよ!
        (まさしく、東に伝わる悪鬼の頭目にして、争いを司る神の姿そのものであった)
        は、随分芸のねえ攻撃だなあ!(構えた6の剣の内、二本が迫るハリウカの手元へ、一本は喉笛、二本は足、そして残る一本…右手の、あのあらゆるものを容易く切り裂く、薄紅色の妖刀が、銀の槍の穂先へ、あろうことか真っ向からぶつかりに来る!) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 02:22:00
      • (握り手の釦に力を込める)その薄汚い狗に喰われて骸を晒せ魍魎……!!
        (先端部が、火薬の炸裂によって弾丸の勢いで胡久美の顔に向けて射出される。仕込み槍、踏み込みを一歩で殺し、攻撃を視る)
        (手は引けばいい、足は跳ねればいいと判断し、あの絶対領域を纏う刀の返しで両断されるのは不味い)
        (あれは他者を完全に排斥しうる呪い(まじない)の類の武器であると先刻承知している)
        (だとしたら、選択は一つ)
        (その攻撃を見切った上で、かわさない)
        (踏み込んだ足をわずかだけ無理やり下げ、刃が肉を抉る感覚をコマ落としの世界の中で味わう)
        (腕も然り、左手は薬指より先の二本、右手は小指が逃げ遅れ、宙を舞う)
        (喉笛は僅かに引き、皮一枚だけ斬らせて凌ぐ)
        (空中に冗談のような量の血しぶきが舞い、それでも剣呑に獣は嗤う)
        (最初から死を覚悟していれば、死ななければどれだけ消費したところで戦っていられる)
        (お前を殺す前に私を殺せるか、胡久美。――これはそういう勝負だという嗤いで、そのコマ落としの世界の中槍を引き寄せる) -- ハリウカ 2012-08-26 (日) 02:35:09
      • (世界が止まったかの様に感じる、その瞬間には覚えがある。)
        (生死をかけた極限の状況下、或いは精神を限界まで研ぎ澄ました際、不意に踏み込む事の出来るその領域)
        (死線の境目に踏み込み、まず最初に感じたのは熱気と、まさしく爆発的な加速で、己へ迫る銀の槍の穂先)
        (辛うじて首を傾け、避けた青年の頬は、飛び出した穂先に切り裂かれ、血が流れ落ちる)
        (その流れる血が頬を伝う感触を感じながら、青年は嗤い、ハリウカに合わせる様、六つの刃を引き戻す)
        (舐めるな、ハリウカの笑みを理解した男は、口を開けばその時、きっとそんな言葉を口にしていただろう)
        (青年の必殺の間合いからは、あと三歩程遠い。敵は槍を引き戻し、自身は既に構え直している…)
        (ハリウカに先んじて更に一歩踏み込んだ青年は、複腕四本を逆手、左右を順手で持った)
        (防御よりの構え。狙うは、後の先) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 03:05:44
      • (狙うは、先の先。身体の傷を鑑みてもう数合もこの死合を続けることは出来まい)
        (だとすればこの理合を逃せば、恐らく自身の張り詰めた気すらも切れ、散々無視を重ねてきた身体の警告のツケが一気に振りかかる)
        (そうなれば槍すら振れぬ、ただの骸を晒す羽目になる)
        (誰一人守れず、何も成せず、意味のない骸に)

        (一歩踏み込む。それが最後の踏み込みになることを祈りながら、必殺の間合いの一歩外から、先の先を取るべく、銀槍の石づきの一撃を、喉に向けて放つ)
        (踏み込みに、身体の至るところから血が線を描く)
        (神速の一撃はわずかだけ下方より、抉るように放たれた) -- ハリウカ 2012-08-26 (日) 03:18:38
      • (放たれた石突きの一撃は、満身創痍の体から放たれたとは思えないほどの速度と正確さで、青年の喉めがけ飛び込んでくる)
        (名乗りの時から核心はしていた、この目の前の猛犬は、挑まれれば勝負せずにはいられない。下がるという事も、引く事も、一度火がつけば己の矜持が許さないのだろう)
        (何よりも誇りや矜持を尊ぶその姿勢は、嘗て戦争に理想を持ちこみ、無様に敗れた騎士達を、青年に思い出させた。)
        (そうしている間にも、石突きは喉に迫る、そして、今まさにその一撃が喉に達しようとした瞬間!)
        (青年はまたも寸での所で、体を捻り致命傷を避ける…その首は余りの威力に皮が割かれ、やはり血が滴る…)
        く…ぅ!!(ここへ来て今だそれだけの力がある事に脅威を覚えたのか、青年は右手の剣を残し、全ての剣で防御の構えをとる。やはり純粋な身体能力で不利を感じたのか、持久戦に打って出る構え…)
        (だが、青年とて疲れが無いわけではないのだろう…堅牢な刃の砦の中、一点だけ、その防御に穴がある)
        (首元、先程の攻撃で次は無いと踏んだのか、僅かに防御に穴が見える…普通であれば気づかないような穴だが、ハリウカのその目であれば、視手、気づく事もできるだろう) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 03:53:18
      • (交錯により舞ったどの鮮血が地面に落ちるより早く)
        (思考すら追い抜いて、身体が奔る。死を賭して、漸く至れることの出来た境地)
        (コマ落としですらない。ドクドクと脈打つ眼球が捉えるのは停止画像の連続。過剰な集中に視界が鳳仙花のごとく赤く染まる)
        (見える。視える。見得る。――幾本もの剣の重ねによって堅牢に守られた砦の僅かな綻びが)
        (石突の刺突を避けられたことで、もはや銀の長槍は一拍の引く動作を必要とする無用の長物と化す)
        (それが、単なる長槍であるならば、だ。石突部分が遅れて射出される。槍の外装を真っ二つに引き裂きながら、中から生まれ居出る仕込み短槍)
        (一歩で位置を修正し、三段構えの変形の最後の一突きを――その防御の穴へと放った)-- ハリウカ 2012-08-26 (日) 21:17:28
      • (やはりか、と予測通り防御の穴をついてきたハリウカを、その必殺の一突きを見て、思う)
        (かつて黒山羊の長と、正気ではないまま戦った事を聞かされた時、無傷で捕獲できた秘訣を戯れに聞いた。)
        (彼からは、獣だからとだけ、短く答えられた。その時はいまいち理解しきれなかったが、今なら分かる。)
        (獣は、獣であるが故に手を抜かない。冷静に隙を伺い、機械の様に相手の弱点を見抜き一撃で仕留める。)
        (その、機能美すら感じさせる鮮やかな技の一方、そこには重大な欠点をも、同時に抱えている。)
        (そう、例えば…その隙が、相手が意図的に作り出しているのだとしたら?
        (コマ送りの世界で、一瞬フィルムが飛んだかのように、男の姿が変化している。)
        (右手の妖刀を持った手は振り下ろされ、必殺の一撃を放った筈の短槍は…その穂先を斬り飛ばされ、明後日の方向へ回転しながら、飛んでいく)
        来ると思ったぜ…(斬られた穂先から目を移せば、そこには防御の構えを解き、今まさに必殺の剣を放たんとする男の姿。)
        (男は、端からこの展開を読み、そして狙っていたのだろう。攻撃に使うと見せた、唯一攻めの型を取った右の剣はフェイク、本命は…)
        (ハリウカ程の者なら、本能が感じとるだろう、全身を包む冷たい死の感覚に。)
        (そこは修羅の間合い、相対する者は生きて抜ける事の許されぬ、闘神の領域)
        五月雨
        (ただ一言、そう聞こえた次の瞬間、剣閃の波とでもいうべき、圧倒的な速度の連撃が、ハリウカの眼前に迫る!) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 22:07:23
      • (ぞくりと)
        (その画像を目が捉えた瞬間、全身の毛が逆立つ、吐き気にも似た感覚が襲いかかって来る)
        (幾本もの剣の重ね。その幾本の数を、視界で捉えていたにも関わらず、瑣末と切り捨て、数えようとしなかった事が、その絶望的な感覚を呼び起こしていた)
        (重ねられたのが五本であると認識し、数えていれば、或いはそれが誘いであることを看過し得たかもしれないのに)

        (そうか)
        (またも、届かなかったか)

        (刃が、肉を削ぐ感覚が、生々しくも身体の内側から聞こえてくる)
        (すれ違い様に重ねられた刃の全てが身体の内部を通り、冷ややかな感触だけを残して、無音の一瞬を作り出す)

        (膝をつき……ふと、顔を上げると、いつか何処かで見た佇む男の幻が見えた)

        ……何だ、その顔は。……笑え、誰彼を知らぬ化物(メイヘム)。

        (それに向かって手を伸ばした瞬間、懐に熱を感じ、続いて地面に何か質量のあるものがぶちまけられる音が聞こえ)
        (最後に……幻に伸ばした二指を失った手首から先が、血だまりの中に落下した)

        (ばしゃりと、自らの腸が散らばる血だまりの中、微かな呼吸音を残して、静謐が戻ってくる) -- ハリウカ 2012-08-26 (日) 22:24:15
      • (六本の刀を、鞘に収め。頬を伝う血を指で縫い、舐める)
        …もうちょい、俺みたいな連中に慣れとくべきだったな
        (試合を終え、倒れたハリウカの顔を覗きこむ。微かに聞こえたその言葉は、誰に向けたものか)
        何だよコブ付きかよ…(じっくりその顔を見れば、その顔は美人と呼ぶに値する容姿、その醜い傷も、人によっては不完全さにより惹かれるものを感じるだろうと、顔を眺め思う)
        …惜しいな、まあいい。おいあんた、何か言い遺す事あるか
        (刀で残った体のパーツを突き刺し、無理やり覚醒させると、ただそれだけを問いかける) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 22:42:05
      • (刺し貫く痛みも、もはや全身を巡る激痛で認識すらも儘ならない)
        (壁に罪人のように磔にされ微かに呻く)
        (血に塗れた男の姿は最期に見る映像にしては、趣味が悪すぎるが)
        (それでも唇を動かす)
        ……直ぐに貴様の番だ、雑言はその後でいい。
        (ガフ、と血を吐き、嗤った) -- ハリウカ 2012-08-26 (日) 22:55:27
      • (その言葉が耳に届くかの刹那、ハリウカの首を刀が刎ねる)
        (転がり落ちる狂犬の首は、その最期…凄絶な笑みを湛えたまま)
        気の長い直ぐだなあ、おい(髪を掴み上げ、切り取った今際の一瞬を見ると、満足そうに口元をつり上げ)
        (その首を、残った母衣の布で包み、その場を後にした…) -- 胡久美 2012-08-26 (日) 23:14:44
  •   -- 2012-08-25 (土) 23:52:20
  •   -- 2012-08-25 (土) 23:52:15
  • 黄金歴???年 ??月 -- 2012-08-22 (水) 22:44:16
    • …んー…どこだ、ここ
      (目が覚めれば、そこは知らない場所であった。足下を水が覆い、あちこちに大小の蓮が咲いている様は、幻想的な雰囲気に包まれている)
      …あー、とうとうくたばっちまったか。(周りを見回す。どこまでも蓮の咲く水面が続く様は、確かに死後の世界を思わせる) -- 胡久美 2012-08-22 (水) 22:58:06
      • しかし…(辺りを見回し)
        てっきり地獄行きかと思ったら、まさか極楽浄土とは…まあ、俺じゃあ
        地獄行ったってやる事変わらねえし、これでいいのかもしれねえけど
        しかし、やっぱ早いよなあ〜…まだやる事あったんだけどなあ…ま、死んじまったもんはしょうがねえ。(腰には、普段から下げていた刀が鞘に収まっている)
        幸い武器はあるし、こうなったらあの世で最強でも目指してみっか!っても修行しようにも相手も道具もねえしな…どうしたもんか
        (辺りを見回す、あるのは蓮ばかりで、とても修行に使えそうな物等無い) -- 胡久美 2012-08-22 (水) 23:02:26
      • さっすが俺、こんな時でもやる事変わらねえなあな
        (唐突に、青年の声が別の方向から聞こえてくる、見れば)
        よお俺、元気してるかい?(そこには、自分と似た姿をした、白い靄の様な影が立って?いた。)
        (まるで青年の似姿を取った霧に、口だけをつけたかのような奇妙な靄は、音もなく水面を歩き、青年へと近寄り…)
        お?
        (あっさりと袈裟切りに両断された)
        -- 2012-08-22 (水) 23:08:51
      • (抜いた剣を鞘に納めると、ため息をつき)
        …どこのだれが化けて出たんだか…しかも人の声まで真似やがって、趣味悪いぜ(それだけ言うと、靄を背に去ろうとして)
        おいおいおい待てよ俺、つめてえじゃねえか…
        (いつの間にか目の前に現れた靄に、歩みを止められる)
        …(四本の腕が、即座に剣を抜き構える。死んだせいか、妙に体が軽い、まるで余計な物が取れたかのような)
        おい、俺
        (さて、目の前の怪異をどうすればよいかを考え込む。この手の怪異は大抵、ただ斬るだけではいつまでも倒せない)
        なあ、俺ってば!
        だーうるせえな!!サッサと斬り殺してやるから大人しくしてろ!(苛立ち紛れに、4本の腕で切り刻む)
        (三つに斬られた靄は、消え去る事無く相変わらず漂い)
        …三つ?(そこまで来て、ようやく重大な事実に気づく。足りないのだ、己の腕が、あるべき筈の複腕は、根元から消失しており、感覚もない)
        …大人しく話を聞くなら、腕の事も話してやっていいぜ(同じ声を放つ靄が、目の前でにやついていた); -- 胡久美 &new{2012-08-22 (水) 23:22:49
      • …で、お前が俺に取り込まれてた、俺の双子の片割れって事か?
        (あれから大体の事情を靄から聞いた青年は、蓮の葉に座りこみ、靄の話を(いやいや)聞いていた)
        (それによると、目の前の靄は、俺の双子の片割れで、生まれてくる際に母が魔術汚染を発症したせいで)
        (体内で俺に取り込まれてしまったらしい。それが、今こうして目の前に現れているという事だそうだ) -- 胡久美 2012-08-22 (水) 23:27:11
      • そういう事、文字通りの一心同体、寝る時も食う時もどんな時も、ずーっと一緒にいたんだぜ?
        (けらけら笑いながら、目の前の靄は青年に語りかける)
        さて、腕の話だったな…とその前に、まずお前、自分が死んじまったと思っているようだが
        そいつは間違いだ。確かにくたばりかけてはいるが、まだ死んじゃいねえ…ここはお前の中、正確にはお前の中にいる、俺の中…つまり俺の心の中ってわけだ
        どうよ、なかなかすげえだろ(両手?を広げ靄が大袈裟にアピールする)
        -- 2012-08-22 (水) 23:34:50
      • へー -- 胡久美 2012-08-22 (水) 23:35:36
      • 反応薄いな俺!?というか、折角の感動の再会何だし
        もうちょっとこう、涙流して抱き合うとか、ほら、そういうのねえの?
        (余りの青年の反応の薄さに、今度は靄の方がしどろもどろに)
        -- 2012-08-22 (水) 23:37:24
      • いや、だっていきなりこんなとこで
        俺はお前の兄弟だったんだよ!!(集中線)とか言われても…
        (話自体は、子供の頃何度も父親から聞かされた。殴られながらやれ片割れを食い殺して生まれた鬼の子だの)
        (お前のせいで妻が死んだだの、罵倒されていたのを覚えている。)
        っていうかお前が俺の双子だって言うなら証拠見せろよ、証拠。例えば俺しか知らねえような -- 胡久美 2012-08-23 (木) 00:07:05
      • 初めて買った娼婦が、脱がせてみたら実は男だった -- 2012-08-23 (木) 00:26:39
      • きっついのきたなー… -- 胡久美 2012-08-23 (木) 00:27:02
      • しかもやたら強くて危く掘られかけた -- 2012-08-23 (木) 00:28:12
      • や め て -- 胡久美 2012-08-23 (木) 00:28:34
      • 他にもあるぜー、疑うってなら一つ一つ、その時の状況までじっくり語ってやるが -- 2012-08-23 (木) 00:30:46
      • わかった、信じる、信じるからやめてくれ…(げんなりした顔) -- 胡久美 2012-08-23 (木) 00:32:34
      • ちぇー、ああそうそう、腕の話してたんだったな。簡単にいえば
        お前に複腕がないのは、本来の持ち主である俺が、この世界で使っているからだ(ほれ、と手の形の様な靄を差し出して)
        ここは俺の頭の中だからな、俺のイメージで全てが決定しちまう、で、腕を返してもらった自分をイメージした結果
        お前の複腕がとれて、俺にくっついたわけだ…ま、俺自身が自分の姿ってのをイメージできないから
        こんな靄みたいな格好になっちまってるけどな(はっはっはと笑い)
        -- 2012-08-23 (木) 00:36:47
      • つまり元々お前の分だったモンを俺から取り外してくっつけたってわけだ。
        (滅茶苦茶な話だが、何故だか疑う気になれないのは目の前の、己の影の雰囲気故だろうか)
        まあ、腕の話はわかった。まあ正直完全に信じる事は出来んが、まあそういう事にしておこう。
        だが、それとは別にもう一個気になる事ができた。今までずーっと俺の中にいただけのお前が、何でまた急に
        俺を、お前の頭の中なんて場所に呼び出したんだ。っていうか俺何でここにいるんだ?夢的なアレか? -- 胡久美 2012-08-23 (木) 00:52:08
      • まあ、本来ならこんな事無理なんだけどな、まあ水銀毒の件とか、色々あって、こういう事ができるチャンスが巡ってきたわけだ…
        で、最後のお別れ位、一言言っておこうかと思ってよ。
        (靄がまたも笑う。だがそれは、先程までの意地悪な笑いでは無く)
        -- 2012-08-23 (木) 00:56:41
      • お別れ…?(急な言葉に、何があったのかと思い当たる節を探し)
        …水銀毒、か?(己を蝕み、死の淵へと追い込んでいく、あの忌々しい毒を思い出す)
        おいおい…まさか俺の片割れともあろう者が、あんなちゃちな毒でくたばるとかいうんじゃねえだろうな?
        (笑いながら、冗談を言うように語りかける青年、だが、頭の中では)
        (死への恐怖と、不安がよぎる。自身が弱っているから、体の主導権を握られていた自らの半身も、こうして自分を己の中へ呼ぶ事ができたのでは、と) -- 胡久美 2012-08-23 (木) 01:00:57
      • はは、安心しな、このまま何もしなくたってお前は助かるよ
        (そんな不安を見透かすかのように、靄は青年へ語りかける。どことなく、その言葉は不思議な安心感を青年に齎した)
        そうじゃなくて、近い内、俺はお前の中から出て行こうかなと思ってさ。このままお前と一緒に
        戦場を駆け抜けるのもいいけどやっぱり、どんな形であれ生まれてきた以上は
        自分の目で見て、鼻で嗅いで、口で食べて、耳で聞いて、肌で感じて…
        自分自身の体ってモンを持って、生きてみたいって最近思ってな、丁度いいタイミングで体も用意できそうだしさ
        …今まで世話になったな、つっても、俺もただいたわけじゃねえんだぜ?お前が本当にやり過ぎそうだったり、やばそうな時は助けたりもしてやったんだ
        偶に急にやる気無くなったり、やたら体が調子よくなったり、勘がよくなる時とか、あったろ?
        -- 2012-08-23 (木) 01:09:26
      • アレお前かよ…(自身の実力だと思っていたものが、他人の助力だと知った青年が肩を竦ませる)
        はは、やれると思ってたのは自分だけって事か…俺もまだまだだな…
        (続く、己が半身の独白。止める気は無い、目の前の半身は、体を奪われ、自身の内に閉じ込められて尚)
        (何度も、自身の知らぬ所で、影ながら自分を助けてくれたのだ。いかな悪鬼とて、全く恩義を感じないわけではない。)
        (ただ、気になった点が一つだけ)
        …腕はどうすんだ、元々お前のモンだ、返せっていうなら返すぜ
        (それは、普段の青年であれば、絶対に口に出す事は無い言葉であった) -- 胡久美 2012-08-23 (木) 01:25:53
      • …いいのか?(短く、一言だけ、靄が訪ねてくる。) -- 2012-08-23 (木) 01:27:59
      • ああ全然、どいつもこいつも、四本腕じゃ余裕過ぎて何も楽しくねえ
        むしろ二本でちょうどいい位だぜ、それに4本腕もいい事ばかりじゃねえしな、注意しねえと腋とかスッゲエ蒸れるし
        合う服や鎧探すの苦労するし。
        (冗談めかした様子で、青年は語る。彼なりに己の半身を思っての行動なのだろう) -- 胡久美 2012-08-23 (木) 01:31:00
      • …申し出はありがたいが、やっぱ俺はいいわ(だが、靄の方は、青年の申し出をきっぱりと断る)
        この先、もう俺はお前を助けてやる事もできねえしな、それはお前にやるよ。
        後ついでだから、おまけも少しつけといてやる。俺が弟にしてやれる最後のプレゼントだ
        大事に使えよ?
        (徐々に、まるで夢から覚める様に世界が白い光に、ゆっくりと包まれていく…)
        -- 2012-08-23 (木) 01:38:56
      • (直感が告げる、恐らくこの機会を逃せば、もう目の前の人物とは、話す機会は無いだろうと)
        ま、待t
        (靄を呼び止めようとした時、不意に頬に触れる柔らかい感触)
        (視線の先には、あの白い靄…)
        〜〜〜〜〜っ!!!!(自分の半身にキスをされるという、希有な経験をした青年は、阿呆の様にぽかんと口を開けた後、奇声を上げて後ずさった)
        な、ななな…お、お前…(まるで生娘の様に顔を赤くした男が、動揺した声を上げる) -- 胡久美 2012-08-23 (木) 01:43:46
      • アッハッハッハ!!!いやー最後の最後で面白いモン見れたわ(白い靄が、腹を抱えて大笑いしながら、青年を見やる)
        ああ大丈夫大丈夫、俺そっちの趣味はねえから…っていうか、あたし女だし
        (そう言うと、靄が急に濃くなり、その後一瞬で霧散する。そこにいたのは)
        (青年と似た顔、同じ格好をした、黒く長い髪をした女の姿)
        じゃあね、弟…梅毒に気をつけなね、後悪さもいいけど程々に、偶にはいい事もしなよ
        後、仮にもあたしがもらう筈だった名前名乗ってんだから、余り恥ずかしい事はしない事
        最後に…(最早世界の殆どは白い光に包まれている、目の前の姉の姿も、殆ど見る事ができない)
        (だが声だけは、その最後の一言を、はっきり聞きとる事ができた)

        例え何があっても、どんな奴になろうと、あんたはあたしの大事な、可愛い弟だよ。それだけは、覚えていてほしいな…

        -- 胡久美(姉) 2012-08-23 (木) 01:59:55
      • (自分でも何が言いたかったのかはわからない。だが、最後の言葉を聞いた瞬間)
        (体が勝手に、姉の元へと駆け出していた。血に塗れた手の事や、剣の事、何もかも全て、その時だけは忘れて)
        …!!(何を言ったかは覚えていない、今となっては全てが夢に思える。だが、記憶が確かなら、あの時自分の姉は、困った様な顔をして、笑っていた…そう覚えている)

        (そして世界は、白い光に包まれた)

        -- 胡久美 2012-08-23 (木) 02:06:09
  • -- 2012-08-21 (火) 23:03:33
  • -- 2012-08-21 (火) 23:03:27
  • 黄金歴225年 9月 -- 2012-08-19 (日) 00:26:01
    • それはヴァイドにとっては何の事は無い、簡単な依頼であった。
      戦場の狂気に当てられた、四本腕の神殿騎士が一人、暴れて回っているので始末して欲しい、その討伐依頼に
      かつての知り合いが脳裏をよぎったヴァイドは、最初は気乗りのしなかった依頼を引き受け、ゼナン近く、廃虚同然となった砦へ向かうのであった
      -- 2012-08-19 (日) 00:31:57
      • (終始ため息であった)
        (枢機卿から聞かされもしやと思っていたが。)
        (砦に近づくたびにその気配を強くさせる。大方彼が言っていたのは)
        (治療目的も含めてアルメナだったのだろうが…とある枢機卿一人が殺害されたのも関連があるのかと)
        (なんでこうなったのかと、いよいよ水銀の毒かとため息をまた1つついた) -- ヴァイド 2012-08-19 (日) 01:25:50
      • 辿りついた廃虚からは、ヴァイドになら分かるだろう、尋常ではない怨霊の数。
        少しでも霊感の強い者なら、確実に発狂するであろう、それほどまでに霊的に負の念に汚染された場。
        怨霊の気に当てられたのか、砦の付近では物狂いの老人が叫んでいる。
        「ふひゃひゃ、逃げろ逃げろ!ここは悪鬼の住処じゃ!近づく者皆斬り刻む、天から追われた阿修羅の住処じゃ!」と
        人を拒むのは何も霊だけではない、砦からは、惨劇の場には慣れた傭兵団ですら嗅いだ事のない、凄まじい腐敗臭と悪臭が漂ってくる
        -- 2012-08-19 (日) 01:38:50
      • …もういい、私以外は後方の村で待機しろ
        「しかし砦に篭城しているというのなら…」
        (と副官であるネリスとブレストンが至極真っ当なことを進言する)
        (何人いようが少数でも包囲、監視する人員が必要であるし…と)
        構わん。コクミであるなら私以外相手にならんし、そうでなければ顔を見せる前に始末するだけだ
        (では、と潔く引き下がるのもまた訓練されているか、信頼の証か…とりでの付近には物狂いの爺とヴァイドと馬だけが残る)
        しかしここまでやるとは我々のようなものとも思えんが…どうだ、何者が、ほお…そうか…
        (見るものが見ればまたこの男も物狂いの男か、と思わんぐらいに一人呟きつつ砦へ馬を進める)
        (霊化したものと言葉を交わせばまた、見えてくるものもあるがそもそも怨嗟が強すぎるのもある)
        (大体は把握できるが確証に近いものも、遠いものもしばしば) -- ヴァイド 2012-08-19 (日) 21:19:41
      • 「うひゃひゃひゃ!喜べ修羅よ!またお主への供物がやって来たぞ!
        さあ、思う存分切り刻んでやれ!わしの息子にしたように!孫娘にしたように!!」
        それだけ言うと、老人はヴァイドを眺めながら、姿が見えなくなるまで笑い続ける。
        怨霊達は、有益な情報を齎す者もいるにはいるが、大抵は痛みと恨みを訴えるだけ。
        そうしている内に、とうとう廃砦の入口に着く
        間近で見れば最早建物と呼ぶのすら戸惑われる程崩れた砦は、入口の門はとうの昔に朽ち果て無くなり、ぽっかりと闇が口を開けている。
        だが、一見何の変哲もないそれは、臭気と瘴気が入り混じり、一寸先を闇が覆っている様子は、さながら地獄の入口を思わせる有様であった
        -- 2012-08-19 (日) 22:31:51
      • ふむ…これを正気で行ったとあれば酒の肴足りえる宴であるが
        (正気か狂気か、そんなことは誰が見ても確かなものである)
        (何の指令も軍事目的も略奪の意図もなくこのような結果をもたらしたというのは…)
        (末期か、まともなものが考えるものではなく、最もまともでないものでも考えないことである)
        (いわば猿か、蛮族以下か…獣か狂犬か…それがまた腹正しい)
        (顔に怒りを露にしつつ平然と地獄へ馬を走らせるのはそこが住処か、常在戦場など生ぬるい精神であった…) -- ヴァイド 2012-08-19 (日) 23:00:17
      • 地獄の門をくぐり砦の中に一歩踏み入れば…そこはまさしく地獄と呼ぶに相応しい場所であった。
        無数の死体が平積みにされ、腐臭を放っている。
        死体には老若男女見境が無い…また、花を持った少女の手や、鎧をつけた胴体と思える部分はまだ判別がつくも、中には原形をとどめないほど腐ってしまい、最早何であったかすらわからないものもある。
        時折腐肉と骨で作られた、意味不明のオブジェはこれを行った者が作ったのか。床はどす黒く変色した血で覆われ
        大量の蛆が這いまわり、室内は無数の蠅が己が縄張りを主張するかのように、飛びまわっている。
        壁面は腐肉、血、擂り潰された胎児に、犠牲者の糞便までも使って、これもまた意味不明の、何かの模様にも見える絵が描かれている…よく見れば、それは無数の顔を露しているようだ。
        この様な場所で人が生きていられるのも、あちこち崩れた壁から空気が流れているおかげだろう、そうでなければとても人の住めるような状況ではない…仮にこの場所に住みたいものがいれば、だが
        -- 2012-08-19 (日) 23:18:33
      • ふむ…
        (そんな地獄の最中の間であっても平然と周囲を眺めていく)
        (ちらりと死体を見ればわかる。腐敗の進んでいないものから取れることだが…)
        (相手が気付かぬうちにこの殺戮を行っている。数人との間なら鼻歌交じりにやることなど容易いのはわかる)
        (しかしこの大衆の中で…それらを行ったというのは、よりまた磨きがかかったか)
        (無論…花を持って逃げている最中であったり抵抗する気があったかもしれないが)
        (ここまでの規模でやると如何様であれとその剣の切れ味が以前より磨かれていたことが伺える)
        (確信がもてた。ここまで出来るのはあの男しかいないと)
        (最も…このような気狂いでもやらぬことを続けているというのならば別だ)
        (馬を進めていく…ここまで末期となると、やはりあれを使い治療するしかないかと) -- ヴァイド 2012-08-20 (月) 00:21:14
      • ヴァイドが思考に結論を出し、顔を上げた時だった。あれだけ我が物顔で砦を這いまわっていた蛆も
        やかましく騒いでいた生えも、いつの間にかいなくなっている…途端、馬が怯え始め…
        ふと、気づいた時には)
        馬の首が、根元から断たれていた。
        「う゛う゛う゛う゛ぃぃいいい゛い゛い゛い゛」
        (そして、目的の人物が現れる。)
        (狂気に陥った思考が、いかなる結果を出したのか)
        (犠牲者に作らせたのだろう顔の皮を縫い合わせて作った羽織を纏い)
        (犬の様に涎を垂らし、目だけを爛爛と輝かせ…) -- 胡久美 2012-08-20 (月) 00:37:47
      • (そのままゆっくりと馬は崩れ落ちたが、男はそのまま滑るように降り立った)
        (なんたる無残なことか、今の男はただ暴れ狂う凶刃となっている)
        (一本の刀といれば美しいが、道具は人が持ってこそ輝くものである)
        (その持ち手がいるからこそ…だからこそであるが狂犬となった姿は非常に不愉快極まりなかった)

        先、覚えていることになるかは解らんが告げておこう
        7割欠けても元通りになる可能性はある。
        切り刻むが良いな。
        (返事などないのは明白である)
        (何事か呟くと周囲の怨嗟の声、怨霊、死霊、血肉が馬の荷物に集まり…)
        (収められていた鎧を浮かすと男に向かって運び、纏わせた)
        (目の前の男がどんな凶刃でもアシュラの化身であろうが気にも留めぬ態度は獲物が狩られるのを待つが如く)
        (愚かな自殺行為にしか見えなかった) -- ヴァイド 2012-08-20 (月) 00:58:14
      • キヒャヒャヒャヒャヒャ!!!
        (狂犬が嗤う、狂犬が吠える、まさしく犬の如く手足を使い、血と腐肉の絨毯を四足歩行で駆ける。)
        (普通の人間なら、ここから出来る事等限られてるが、この男は違う。その背に生えるは禍々しき、魔術汚染の証)
        (複腕の持つ剣が狙うは、足。恐らく砦を襲った際も、初撃はこうして奇襲を仕掛けたのだろう) -- 胡久美 2012-08-20 (月) 01:13:29
      • (ため息)
        (オリハルコン製の全身鎧を完全に纏った男は今日何度目かしれないため息を吐いた)
        (いつかは剣を混じるときがあるかな、と些かに期待を持っていたための失望)
        (狂犬、犬。動物。蜘蛛か、まぁどちらでもよいが。技のキレはさておきこの程度ではな、と)
        (感じ、考え、その技を輝かせるセンスもない動物では今の私をどうこうすることなど適わないだろうと)

        (地を爆破したかのような衝撃音と同時に胡久美の前に現われた)
        (まるで待ち受けるのではなく迎撃のために放たれた砲弾かのごとく、今目の前にいた)
        (そのまま振り上げた足は胡久美の腹から頭のライン目掛けて放たれた)

        (オリハルコンとは)
        (魔力の伝導率が高いため加工するには専門の魔術師や錬金術師が行うのが通例な物質である)
        (そう、通例。普通ならその後はただの頑丈な鎧で高価な鎧である…で済むものだが)
        (魔術の媒介としても一流以上の素質を持っているものであるからして)
        (魔力を存分に使えるものであるならば、自由に浮かしたり飛ばしたりとできるわけだが)
        (そのようなことをするものなどおらず。だが発想を変えれば、進めれば別だ)
        (全身鎧、重厚なその鎧…オリハルコンを自由に操れるのならば、この鎧も自由に扱えるわけだから)
        (自らの手足の如く動かせる、即ちある種の自然物理法則を無視した操作といってもいいかもしれない)
        (魔力という筋肉で、オリハルコンという体を自在に動かす。全身オリハルコン製のゴーレム以上の柔軟さと自在な膂力を持つ戦士と化すことが可能であり)
        (男はその自在に魔力を操る力と、ことこの周辺にある怨霊というあふれ出す力を手にしていたこともあり…)
        (単独でいえば比類なき怪物が現出したのだ)

        (本来ならば戦場でも、傭兵としてでも出すには強すぎる力であるが)
        (ことこの胡久美と戦いには使うことも辞さないと決めていた…もっとも狂犬を叩き敷くためとは)
        (思ってはいなかったが…) -- ヴァイド 2012-08-20 (月) 01:45:37
      • ぐるがぁあああああぎぃぃいいい!!!
        (ヴァイドの蹴りは完璧と言っていいタイミングで、狂犬の動きを捉え、その腹部へ蹴りを打ちこむ)

        (筈であった)

        ぇひゃはあ!!!(どれ程の身体能力を、どれ程の目を持っていればそれは出来るのか、青年はあろうことか)
        (その蹴りに、錆びた剣の柄を横から叩きつけ、軌道を逸らさせたのだ)
        (直進する力は横からの力に弱い、言うだけであれば至極簡単なこの事柄を、実戦、しかも全身を鉄より固い鎧で覆い、更に超人的な運動能力を持った相手にこの様な芸当を行って見せたのは)
        (この男の技が、研纉が、毒に蝕まれてなお、狂い果ててなお磨かれ続けている事を、証明して見せた)
        っひぃいい!!(ヴァイドの蹴りを逸らさせた剣は柄が完全に砕けてしまっている。)
        (青年は奇声を上げ、その剣を正確に鎧と鎧の僅かな隙間に投げつけつつ、自身はその枯れ木の様な複腕でやはり、具足の隙間目掛け、アルメナ産と思わしき剣を振るう!) -- 胡久美 2012-08-20 (月) 02:19:50
      • (些か以外であったが、それは逆に獣じみた感性を鋭敏化させているか、理性がないためか)
        (どちらにせよここで朽ちるにはあまりに惜しいものであるし、獣が振るう剣としてよいものではなかった)

        惜しいな

        (と呟く声は蹴りが当たらなかったからではない。ここまでの使い手でありながら…何度も繰り返す)
        (ただの剣士ではない、魔術汚染が生んだこの世界の1つを表す稀有な存在、至宝の剣といっていい)
        (それがこのような犬ともなれば…なるほどそうか、剣であるならば)
        (打ち直すことができると)

        あの剣があるならば、3本か。いや4本腕を切り取らねば…ううむ、達磨にするべきだな
        (解き放たれた自在剣が唸る。投げつけられた剣を微動だにせず蛇のごとく蛇腹剣が掃うと)
        (足を切断せんと走る剣が一閃されるが、破砕音が響く。アルメナ産らしき神聖騎士が使うだろう剣は踏み砕かれた)
        (目視するも不可能かもしれない剣をなぜ踏み砕けたか、簡単である)
        (獣であるから。同じ狩りの方法しか使わないのだ。)
        (これが以前の胡久美の頭であれば五体は容易く切断されるため■■■■■にて■の■■を■■せねばならなかったが…)

        技量を見るに充分
        あと一本剣を折り、腕を四本、足を二本切断するのも手間だ。
        早々に終わらせるぞ

        (と、蛇腹剣を最大限伸ばし、何か呟くと…繋ぎ目が全て開放され)
        (何本もの刃が虚空に舞う)
        (獣の相手は終わりだ、と最後の通告である)

        我が指先にして冥王の屍指。自由剣アステルマよ。我が声、我が御手に従え。

        (総勢10本の刃、両手の指が虚空を舞い、狂犬と貸した胡久美へと舞踊る)
        (自由に大気を切り裂き飛び荒ぶオリハルコンの刃は四肢、複腕、あの剣以外の剣や腹部目掛けて疾駆する) -- ヴァイド 2012-08-20 (月) 02:55:06
      • ひっひひひ!!きひゃははは!!
        (放たれる十本の死の刃、恐らくは初見で受ければ理解すら出来ぬまま即死するそれを)
        (この狂犬はただの錆びた剣で打ち弾く、何度刃が飛んで来ようと、或いは避け、或いは弾き)
        (武器が駄目になれば砦に転がった別の武器を取り、更に避けつつ、信じられない事に徐々に距離を詰めてきてる)
        きっひい!(だが、如何な闘神といえど、人の身に堕ちた以上、何れは限界が来る。)
        (あしてそれが毒にむしばまれ、いつ果てるともしれぬほど衰弱してるなら、それは必然であり)
        (徐々に、動きは鈍り、その刃に体削がれていく。指が飛び、腕がちぎれ、足を裂かれ…だが、目だけは、目だけは未だに狂気と闘争心をむき出しにして、そして右腕以外の全ての腕を斬り飛ばした刹那)
        ヴぁぁぁぁああああいいいどぉぉおおおお!!!!
        (思い出したかのようにその名を叫んだ青年が、あの赤い妖刀を構え、突進!死にかけとは思えぬ速度で駆けよる…全てはこの時のためか)
        (そして、決死の胴体を両断する様に払い抜けようとし…)
        ぎ…(妖刀が斬り込むほんの、ほんの僅かの間に、全身を刃で刻まれ、倒れ込む)
        ぐ、けは…かひ、は…い、でえ…なんだ、これ…(そして、極度の苦痛と、闘争心が…偶然というべきか、青年の正気を一時的に取り戻させる)
        (本人からすれば、目がさめればいきなり知らぬ場所で満身創痍という状況のためか、混乱しているようだ) -- 胡久美 2012-08-20 (月) 03:10:50
      • (素材もある。当然だがこれが開放されれば正規軍が一個大隊集まろうが死体の山を作るものだ)
        (一本一本が死を招く指先として働く。戦場をかき回し地獄に落とす手の如く)
        (無論自由に如何様にも動かせるのであるが、その速度についてきているのは驚きだ)
        (まさに解き放たれた魔獣、こやつも戦場に解き放たれれば同じくして死を薪散らかすだろう)

        (しかし。予想の通りか。水銀に蝕まれた体はもう長くないのだろう)
        (一撃殺出来なければ…あとは持久力も関わる。それらがない今であれば、いかに届く寸前であろうと…)
        (全身に死をもたらした。)
        (床に転がる妖刀を拾い上げ、自身の名前を読んだ胡久美を一瞥すると驚いた)
        (瀕死の最中、意識を取り戻したのだろう…正気の如き言葉が出た。実際正気だったのだろうが…)
        (鎧も装着を解除し、馬の死骸のところまで死霊に運ばせると…ごぷり、と泉が沸くかのようにドス黒いものが噴出し)
        (馬の遺体と積荷、死霊からオリハルコンの骨格を持つ鋼屍馬オライオンと化した)
        (硬質な音を響かせ自身の元へ招くと医療道具等を取り出しつつ胡久美に向かう)

        目が覚めたか胡久美、俺だ。水銀毒が相当回っていたようだな…安心しろ、次に目が覚めたときは
        七体満足で再び蘇れる。だから今は静かに眠れ
        (切り口に薬品で満たされた袋で蓋をし、口から薬品を流すと眠りにつかせる)
        (そうして積荷として馬に乗せ…一路、そのまま急ぎ馬を走らせた。部下には引き上げさせ、自身は街道を破壊する恐れがあるため道をはずれ南方都市…そう)
        (あの研究を行っていた街へ)

        (こうして砦は平穏さを取り戻した。死臭と死骸を残して) -- ヴァイド 2012-08-20 (月) 03:31:08
  •   -- 2012-08-19 (日) 00:25:39
  • 黄金歴225年 7月 -- 2012-08-17 (金) 01:36:38
    • (月の綺麗な夜だった、あれから数ヶ月、無事依頼を終え、ターゲットを全て始末した男は)
      (嘗て依頼を受けた場所とにて報酬を受け取るべくやってきた) -- 胡久美 2012-08-17 (金) 01:40:20
      • 「まさか本当に一人で全て…いや、一人だけ、我らで手を下したものもあったか」
        (あの時の神殿騎士が、再び姿を現す)
        「しかし、あの三対一は、素晴らしい手際だったな…どうだ、我等の仲間として、騎士になってみる気は無いか」
        (冗談なのか本気なのか判別し辛い調子で、神殿騎士の男が語りかける) -- 2012-08-17 (金) 01:44:04
      • お世辞はどうでもいいから、報酬をさっさとくれねえかな
        (対してこちらは、若干いらついた様子で神殿騎士の問いに、投げやりに答える)
        (体は枯れ木の様にやせ細り、目は落ちくぼみ酷い隈ができている)
        (誰が見ても廃人一歩か二歩手前のその様子は、とても神殿騎士を3人纏めて切り捨てた人間には見えない) -- 胡久美 2012-08-17 (金) 01:55:07
      • まあそう焦るな…(男が指を鳴らすと、小屋の中に数人の神殿騎士が入りこんでくる)
        …悪いが、報酬は払えなくなった。上からの命令でな、真相を知る貴様を、始末しろという事だ
        悪く思うな
        (リーダー格の神殿騎士がメイスを手に取れば、他の神殿騎士達も各々の武器を手に取り、胡久美を囲う様に迫る)
        せめてもの慈悲だ…苦しまぬ様死なせてやる(抑情の全くない声に、初めて感情が乗る…これから起こるであろう事に昏い喜びと期待を馳せる)
        (嗜虐の色であった) -- 2012-08-17 (金) 02:04:16
      • まあ、んなこったろうとは思ってたけどよ…
        (こうまで予想通りだといっそ笑いたくなってくる。神殿騎士の数は4人、加えてリーダー格の男)
        …しっかし、何というか…(ため息をつく)
        (顔を手で抑え、盛大にため息をつく様は、諦めたようにも見えるが…) -- 胡久美 2012-08-17 (金) 02:17:43
      • 多対一だが…卑怯というなよ、これも戦法なのでな。
        (じりじりと、距離を詰めていく。既に先の神殿騎士暗殺の件を参考に、胡久美という男の戦い方は対策してある)
        (目の前の男は魔術汚染による低俗な異形でありながら、その剣の腕前は目を見張るものがある。)
        (加えて、その異形化の象徴とも言える複腕は、己の本当の腕の如く使用可能であり)
        (まともに一対一で戦っては、彼と同等以上の技術と、その襲い来る4つの剣閃を捌く速度が無ければ勝つのは難しい)
        (だが、全く弱点が無いかといえば、それは違う。まず第一に、その四つ腕は戦う敵が増えるごとに当然)
        (対応を分散させなくてはならなくなり、そうなれば一本一本の腕は片手でしか振るえない、軽い剣でしかなく)
        (神殿騎士の膂力であれば一本一本の腕なら件ごとへし折る事等、造作もない。更に、彼の体は水銀毒に侵されており)
        (まともに戦えるのは薬で痛みを押さえている間のみ、つまり長い戦いを行う事は、不可能である。)
        ではいくぞ…(取るべき作戦は、持久戦。決して敵に攻めさせず、且つ五人がかりで徐々にその毒に侵された体にダメージを与え)
        (最終的に何も出来なくなった所一気にトドメを刺す。身長に慎重を重ねた作戦であるのは、つまりそれだけその剣の腕を脅威と認めているのだろう)
        …?どうした、諦めたか?(不意に、顔を手で覆う胡久美に、不信感を覚える) -- 2012-08-17 (金) 02:31:36
      • (顔を覆う手を離す、そこに刻まれた表情は…悪鬼の如き笑みを浮かべ)
        ちげえよ…俺も随分、舐められたもんだなって
        (きん、と剣を抜いた音が聞こえた瞬間には、全てが終わっていた)
        (リーダー格の男を含めた神殿騎士達は、斬られた事実に気づきすらしないまま)
        (倒れ伏す。) -- 胡久美 2012-08-17 (金) 02:36:47
      • 「がはぁ!!がぁ、ば、ばかな…!!」
        (信じられない、という様子で、斬られた部分を押さえた、リーダー格の騎士が胡久美を睨む)
        特務隊の者達との戦いは…本気では無かったというのか…!
        (脅威を感じる、この男の底が見えない。目の前の人物は、本当に毒に侵された死にかけの人間なのか)
        …こ、殺さないのか…(見れば自分含め、配下の者達も皆致命傷は避けている)
        (自分ですら追い切れぬ太刀筋で斬られたのだ)
        (この男の技量なら、両断する事も容易い筈)
        (にも拘らず自分達を活かしたのは何故か、報酬か…或いは、黒幕を探るためか) -- 2012-08-17 (金) 02:42:55
      • いや、殺すけどよ…(薄紅色の妖刀で肩を叩き)
        人様騙す様な悪い奴には、お仕置きが必要だろう(刀を、神殿騎士の足へ突き刺す、悲鳴が小屋に木霊した)
        …足から寸刻みにしてってやろうかなーって。こいつで…な(妖刀をベロリと一舐めし)
        けけ、隊長さんよ…

        言っとくが、あんたは最後だぜ? -- 胡久美 2012-08-17 (金) 02:51:03
      • ――― -- 2012-08-17 (金) 02:52:33
      • (悲鳴響く地獄の様な処刑の後、小屋の中から青年が出てくる)
        (床一面に溢れた血は、扉を開けるや、小屋の外に流れ出てくる…)
        …くっそ、こりゃいよいよヤベエな…(薬を買う金も底をついた、毒は悪化する一方で)
        (頼みの綱のヴァイドも、今どこで何をしているかはしれない、情報を集めなければならないが、果たしてこの体が持つかどうか…)
        (幽鬼の様にやせ細った体を引き摺りながら、小屋を後にした…) -- 胡久美 2012-08-17 (金) 02:58:39
  • --
  • --
  • ぎ…ぃぃいいいい!!!!!!(無人の小屋に響く狂った様な叫び声、声の主は四つ腕の傭兵)
    (あの仮面の奴兵との戦いから、過ぎん毒の症状は更に悪化している) -- 胡久美 2012-08-05 (日) 01:56:13
    • が、はぁあ…!!ぐぅぅうう…!!!(絶えず襲い来る激痛は既に、彼の耐えられる限界を超えている。ショックで舌を噛まない様、口に巻いた布を咥え)
      (涙を流しながら、全身を掻きむしり苦痛が引くのを耐える、薬を買えればこの激痛もまだ押さえられるが)
      (異形化による苦痛を紛らわせる為か、城壁外に流れる薬は元騎士達が独占しているらしく、偶に流れてもとても手が出せる値段ではない) -- 胡久美 2012-08-05 (日) 02:02:09
      • 「無様だな、四つ腕の悪鬼も、毒には敵わぬか」
        (不意に入り口から聞こえる声に首をやれば)
        (そこには見慣れぬローブを纏った男の姿…実際にはその姿はローブに隠れ、伺う事は出来ないが、声からして男だろう) -- 2012-08-05 (日) 02:07:29
      • あぁ…?(ようやく引き始めた地獄の苦しみ、碌に寝ていないのか眼は充血し、顔は死人と見間違うほどに青白い)
        (水銀毒を受けてから、過剰に分泌される様になった涎がだらしなく滴るのを、布で拭う)
        誰だお前…(咄嗟に、空いた後ろ腕で刀を手に取る、毒を受けたとはいえ、その剣の腕まではまだ衰えていない。)
        (事実、つい最近も彼の刀を盗もうとしたならず者たちを3人、その手で斬り殺し、その死体の肉を喰らって今もこの男は生き延びている)
        物盗りってわけじゃあ…なさそうだな…
        (来ているローブは、それなりに値の張るであろう素材、加えて隠れてこそいるものの、ローブの下からはジャラジャラと独特の鎖の音…)
        (恐らくこの者達は、神聖騎士と呼ばれる者達だと、自身の直感がそう告げる) -- 胡久美 2012-08-05 (日) 02:16:24
      • 「その様子だと、気づいたようだな。そう、我等は偉大なる神国が誇る、最強の騎士団、神聖騎士団の騎士也」
        (よく聞けば、その声は合成音の様に加工された様な、独特の響きがある。恐らくローブの下は見る者を戦慄させる様な、おぞましい本性が隠されているのだろう)
        「四つ腕の悪鬼…いや、胡久美・逆剥と呼んだ方がよいか?今日は貴様に依頼を頼みに来た」
        (言いながら、大きな革製の袋を、青年に向かい投げる、服ロワ受け取られる事もなく、青年の手前二度茶と音を立てて落ちる、その中には…大量の連合国の通貨)
        「今の貴様には喉から手が出るほど欲しい物だろう?それは前金、依頼を受け成功させたなら、報酬は更にその倍だ」
        (不気味な声を響かせながら、騎士は続ける) -- 2012-08-05 (日) 02:30:04
      • (フードの下の顔は伺えないが、見えていれば恐らく嘲笑を浮かべていたであろう、少なくとも自分の知るアルメナの騎士なら、必ずそうしている)
        …依頼は何だ、どうせ断らせる気はねえんだろ、教えてくれる位いいじゃねえか
        (言いながら、さてどうしたものかと、思案を巡らせる。)
        (これだけの金を、前金で渡すという事はつまり、そういうことだ。恐らく依頼は高位の者の暗殺。)
        (しかも依頼が終われば自分は用済みとして処分されるのは、ほぼ間違いない。普段なら目の前の騎士をとっとと追い返すところだが)
        (今は事情が違う。今は金がいるのだ、薬を買うためにも。加えて、今この場で断れば最悪この場で自分が消されかねない。)
        (目の前の騎士は、アルメナの、重度の異形化を受けた騎士でありながら、その力から起きる慢心や隙が見当たらない、体だけでない、心も、恐らくは技術もかなりのものだ)
        (そしてそれほどの者が、手負いとはいえ自分の様な人間の元に一人で来るような愚を犯す筈もない、恐らくは仲間が潜んでいるのだろう) -- 胡久美 2012-08-05 (日) 02:46:09
      • 「依頼は簡単、我が神国の者でありながら、異端の宗教に加担する者達を数名、始末してくれればよいだけだ」
        (言いながら、今度は数枚の人相書きを渡す、そこに書かれているのは、数名の神殿騎士と、一人の枢機卿の姿)
        「やり方は貴様の好きな様で構わん、どうだ、受けてくれぬか?」
        (暗に断らせる気などないとでもいう様に気圧しながら、男は青年に問いかける)
        (青年の思惑通り、今の問いかけを合図に、複数の気配が小屋を囲む、恐らくはこの騎士の仲間だろう) -- 2012-08-05 (日) 02:50:06
      • …わーったよ…やり方は好きでいいんだな?(観念したように、青年は依頼を了承する。本当なら逃げ出したい所だが、断ればその首が胴から落ちるともなれば、幾ら青年といえど首を縦に振るしかない)
        こいつ等を斬ればいいんだな…で、終わったらどうすんだよ、呼べば出てきてくれんのか?(ふざけた様な調子で、青年は騎士に問いかける) -- 胡久美 2012-08-05 (日) 02:53:15
      • 「終わったらこの小屋へもう一度来い、報酬はその時に渡そう…くれぐれも逃げよう等とは思うな」
        (男はそれだけ言うと、背を向け小屋から立ち去ろうとする…最後に、期待しているぞと、心にもない言葉をかけて) -- 2012-08-05 (日) 02:58:53
      • へいへい、ま、頑張らせて頂きますよ、偉〜い騎士様
        (男が出いったのを見送ると、埃の積もったベッドに腰掛け、ため息をついた) -- 胡久美 2012-08-05 (日) 03:01:04
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  • 黄金暦224年 7月 神国アルメナ 最前線 ゼナン要塞
    (自分の連れる傭兵達などの面を見るため、前線部隊の様子をみにきていたカルロ)
    (はっきりいって儀礼的なものであり、あまり意味のある行為ではなかったのだが……)
    あ……ああああ!?
    (その顔をみたことで意味がうまれてしまった)
    おま、おまえ……えーと、えーと……あー、コクマロだったか
    お前生きていたのか。まぁいい、しぶとく生き残っているのなら外民にしては少しは使えるということなんだろう。神のためにしっかり働けよ!
    それじゃあ僕は前線配備で忙しいからこれで。あ、お前、僕の部下ってことになってるから下手なことはいわないほうがいいぞ? わかったな?
    (ニヤニヤといやらしい笑みを残して前線に戻って行った) -- カルロ 2012-08-03 (金) 04:53:14
    • え、お前まだ生きてたんだ(露骨に嫌な顔をする傭兵。無礼な言葉を口にする顔は、本当に意外そうで)
      おいなんだその調味料見てえな名前は。胡久美だよこ、く、み。当たりめえだ、そう簡単にくたばってたまるかよ
      (言いながらも、その顔は以前に比べればだいぶ痩せこけ、顔色も悪い。水銀毒に侵された体は、今もなお悪化の一途を辿っている)
      ちっ、へーへー、素敵な上司様に敢えて俺は幸せもんだなーっと、ったく、いつか吠え面かかせてやっからなあの野郎…
      (神国の者達に聞こえない様愚痴ると、自身もまた持ち場へと戻っていく) -- 胡久美 2012-08-04 (土) 00:24:24
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  • …あれ?おれ変な姿勢で寝ちまったかな…?
    (体に感じる微かな違和感、恐らくは先の戦いの疲労がまだ抜けてないのだろうと、青年は起床すると軽く柔軟を行い、鍛錬へ)
    (青年は気づかない、その違和感が、後に大きな影響を与える事に) -- 胡久美 2012-07-27 (金) 00:15:16
  • -- 2012-07-26 (木) 22:52:17
  • -- 2012-07-26 (木) 22:52:12
  • (ここは戦場、神聖ローディア共和国、首都ゾドの前。ここを落とされれば後は無いと、残った戦力をかき集められ、編成された兵士達は)
    (文字通り、決死の覚悟で帝国の兵達に立ち向かう。今更ながら多少なりとも帝国側の戦術、戦い方を理解した彼等はゾルドヴァの際よりは粘るものの)
    (それでも彼我の戦闘差は決定的であり、このままでは壊滅も時間の問題であった)
    -- 2012-07-25 (水) 00:24:36
    • (本隊はゾド近郊にて念入りな殲滅戦を繰り返している。絨毯爆撃のような侵攻は土地以外の全てを蹂躙していく)
      (まさに暴の顕現のようなその軍隊より、一歩先にて露払いを命じられていた狂犬は、小隊にて静かに息を潜めていた)
      (その嗅覚に、見覚えのある相手が引っかかる)……は(小さく笑いすら漏れた。僥倖、下らぬ殲滅戦に華が咲いているではないか)
      (あれは、なんと言ったか。名前すら定かでないが……いつぞやの「同類」じゃないか) -- 狗面 2012-07-25 (水) 00:40:10
      • (帝国兵と東ローディア兵の中に一人、見慣れない、東洋の甲冑を着込んだ男が戦いに加わっている)
        (男の方は狗面に気づく様子もなく、ただ機械の様に4つの腕で帝国兵を斬り刻んでいく)
        …きききっ!(ひくつく様な笑いと共に、帝国兵を切り捨てる男。その目は飢えた捕食獣を思わせる) -- 胡久美 2012-07-25 (水) 00:47:44
      • (隊に目配せすると、右手で進軍の合図を出し、一気に奇襲を掛ける)
        (先陣を切るようにして飛び出し、疾駆して四つの腕を持つ兇人に肉薄する。「これ」の相手は兵では荷が重い)
        (両手に構えた槍を振り、相手の注意を小隊から自分に引き付ける)
        久しいな四ツ腕! 血の気が余っているのならばこの私が飲み干してやろうか……! -- 狗面 2012-07-25 (水) 00:54:45
      • (飛びだしてきた狗顔の面をつけた者、そう、あれは確かどこぞの戦場で一度会った…)
        ひゃはははは!!いいねえ!あんたなら楽しくやれそうだ!!
        (その顔は眼は見開かれ、口は釣り上がり、今の今まで戦っていた疲労感など微塵も感じさせない)
        しぃぃいいいっ!!(四つの腕がまるでそれぞれ意志がある様に動き、迎撃の構えをとる)
        (一般に、槍と剣では剣の側が圧倒的な振りがあるとされるが、敢えてこの様な事をするからには、何かしら策があるのだろう) -- 胡久美 2012-07-25 (水) 01:01:43
      • 舐めるなよ塵芥が……(四ツ腕の醜悪な面貌に面の下で凄惨な笑みを噛み潰しながら応える)
        (自分が二本の腕を自在に操れるように、相手は四本の腕を自在に操れると見て良い。完璧で仔細な制御が見て取れる)
        (なら、間合いに入るのは不利であると考え、走駆しながら二本の短槍を連結させる)
        (踏み込んだ勢いをそのまま威力に載せるがごとく、地面を踏み鳴らして、相手の剣の間合いの外から乾坤一擲の刺突を相手に向けて放つ) -- 狗面 2012-07-25 (水) 01:08:30
      • っくひ!(直前に更にリーチが伸び、完全に間合いの外からの一撃となった槍を、紙一重で体を捩じり避ける)
        (甲冑がたやすく削られるその一撃は、直撃すれば命は無い、加えて東にはあの奇妙な毒もある)
        (目の前の様な人種が使うかは怪しい所だが、だからと言って油断はできない)
        いいのかぁ、わざわざ自分彼手を減らしてよォ!!(避けた男が反撃とばかり、右腕に持った紅色の刀身の刀を、槍に対し振り下ろす
        (連結聞こうがあるとは言え決して脆くは無い筈の槍が、その先端が容易く飴か何かの様に切り落とされ)
        いっくぜぇええ!!(それと同時に男は疾走)
        (やや前傾気味の姿勢から、倒れ込む力を利用しての右後ろ腕からの、刀の振り下ろし、直後に左足を出し、体を支えつつ直立する勢いを活かしての、左前腕の刀による切り上げの、連続攻撃を見舞う!) -- 胡久美 2012-07-25 (水) 01:20:06
      • (仕留めるつもりで打ち込んだ一撃をかわされ、舌打ちをする。抉り貫く一撃を引く寸前、刃を掠めた刀に、違和感を覚えた)
        (槍の重さが変わった。衝撃なく、切り落とされた……?)
        (疑問を形にする暇もなく、槍を引く間に距離を詰められる。槍の間合いから剣の間合いに)
        右目に力を込める)……構わんさ。最大の武器は、「槍ではない」からな。(狗面の下から、どろりと血が溢れだした)
        (振り下ろしを、紙一重で避ける。一歩下がったところで連続の切り上げが右目の視界に入り、嘆息する)
        それに、元より(避けきれない。「特別製の目」でそれが理解できた)無傷で獲物を喰らえると思うほど自惚れてもいないからな……!!
        (理解できたから、避けず、踏み込む。刀が顎を切り裂き、通り抜けていく怖気の走る感触を覚えながらも、致命傷だけを避け、拳を相手の正中線に向けて振る!) -- 狗面 2012-07-25 (水) 01:33:07
      • っだとぉ…!(双月、自身でそう名付けた上下ほぼ同時の連続攻撃を、目の前の男は紙一重で避け切って見せる)
        っがぁあ!!(故に、己の二撃必殺を避けられた動揺があったのか、辛うじて急所から微かにずらせたものの)
        (その顔に鍛えた拳がめり込む)'br;(複腕と右腕の刀を、槍の様に突き出し反撃を押さえつつも、自身はふらつき後方へよろける)
        馬鹿な…完全に避けきれねえタイミングで出した筈…(言いつつも、既に考えは謎の超反応の対策へ) -- 胡久美 2012-07-25 (水) 01:47:58
      • (苦し紛れの胡久美の攻撃も、右目で視て、致命傷にならない程度にかわす。空中にいくつかの血の花が咲いたが元より血の気は多い、問題はあるまい)
        (それより……深刻に顎を断たれた、左手で面の下を触ると、唇まで両断された感触に震えが走る)
        防ぎがたい攻撃を防げぬタイミングで放つか、厄介な……。
        どうやら、ただの気狂いではなさそうだな。……侮っていたことを認めよう。
        (槍を振り、再び双槍に戻した状態で回す)四ツ腕貴様。名は(剣呑な声色で呟く) -- 狗面 2012-07-25 (水) 01:55:14
      • (仕掛けはわからぬが、どうやら敵は恐るべき目を有しているらしい)
        ち、やってくれるじゃねえか…(ぶ、と口の中に溜まった血を吐けば、そこには己の歯が一本混じっていた)
        そっちこそ、ただのお面被った変な奴だと思っていたが…大した腕してるじゃねえか
        俺の名は胡久美、胡久美・逆剥だ(口から溢れる血を拭いながら、男はにやつき顔で狗面の言葉に答える) -- 胡久美 2012-07-25 (水) 02:05:13
      • 世辞は相手の死骸を前に言わねば格好がつかんぞ兇人。(嘲るように嗤い)
        (周囲を伺う、明らかに自分の采配ミスで、相手の小隊を仕留め損なった。これ以上の損失は行軍も危うくするだろう)
        左様か。では次は墓碑に刻む名の心配もせずに、双槍にて脳髄を貫き、ブチ撒けてやろう。
        名乗りに律儀に応える義理も、誇りなき戰いで名乗る名もないのでな。
        欲しければ暴いてみせろ、我が狗面が無貌。貴様は殺す。必ず――私が戮す。
        (身を翻すようにして疾駆し、戦線を離脱する。立つ鳥跡を濁さず、去る狗尾を見せず) -- 狗面 2012-07-25 (水) 02:13:47
      • きき、名前がわからなきゃ祟り様もねえだろ?
        その点こっちは楽でいいぜ、なんせ負け犬って墓に刻めばいいだけだからよ
        (敵の部隊が引いていく、恐らくは体勢を整える為の一時撤退だろうが、共和国兵はまるで勝利したかのように歓喜の声を上げる)
        別にななんざ知らねえし、知りたくもねえよ。男か女かは興味あるがな
        次会う時は、手前の首と体がおさらばする時だ…精々その時まで、無様に死んでくれるなよ…
        (それだけ言うと、狗面が去ったのを見てから、自身も兵の中に消える)
        …ああ、やっぱ楽しいなあ、殺し合いってなあよ、たまらねえわ…(そう呟く男の顔は、嗤っていた) -- 胡久美 2012-07-25 (水) 02:24:10
  •   -- 2012-07-25 (水) 00:19:49
  • どう見る(胡久美に声を掛ける 其処は丘陵の茂みの中 その先には、東ローディアの兵と帝国の部隊が交戦していた)
    虫は居ないけど、随分と立派に渡り合ってる あのままじゃあ、東ローディアの味方はジリ貧で壊滅するだろうけど? -- アベル 2012-07-24 (火) 01:17:06
    • どう見るってもな…(片や戦に理想や浪漫を持ちこみ、戦争ごっこに明け暮れた夢想家達。)
      (片や純然たる侵略者として、常に生死をかけ戦いを切り抜けてきた兵達)
      木の枝持ってチャンバラしてたガキと、剣持った兵士を戦わせてる様なモンだ。
      ま、このまま放っておけば大体あんたの予想通りになるだろうな
      (大爛の兵士達を眺めながら、男は答える。) -- 胡久美 2012-07-24 (火) 01:29:01
      • 判り易いな そして、歯に衣着せぬ 東ローディアのお貴族さん方が聞いたら顔を真っ赤にして怒鳴るだろうな
        (胡久美の言葉にクツクツ笑って、単眼鏡を側近に返す そして、部隊の一部を遊撃に回し、先に動かす)
        其れを、帝国側も判ってるみたいだな 上手い具合に相手を動かして、流して戦ってやがる……なぁ、胡久美
        (にぃ、と口の端を挙げる 戦闘続きで垢汚れた疲れた顔に、獰猛な獣の笑み)
        そんな奴等の横っ面を、いきなり張り倒してやったら、相当気持ちがいいだろうな?ええ?
        (胡久美の後ろに馬を引く傭兵 赤毛の剣士も馬に跨る)行くか 俺達本隊は突貫 後に遊撃部隊が背面を突いて、包囲陣を作る -- アベル 2012-07-24 (火) 01:45:59
      • こんなとこでんな奴等に遠慮してどうなるってんだよ(軽口を叩きながらも、意外だという表情を浮かべ)
        張り倒すだけで満足たあ随分慎ましい傭兵もいたもんだ…どうせなら斬れるだけ斬っちまおうぜ
        …東の奴等は、斬ったらどんな声で鳴くかね…(四本腕の青年が、甲冑の仮面の下で舌滑ずりをする)
        …俺、何か知らんけど馬には嫌われんだよな…返してやれる保証はねえぞ(言いながらも、既に自分のものだと言わんばかりに、馬に乗り上がっている) -- 胡久美 2012-07-24 (火) 01:56:40
      • 違えねえや(戦の前であるのに軽口を叩き合う 戦場で合流した傭兵同士であるが、互いに、軽い)
        おお、怖い怖い 俺みたいな臆病者は、そんな事思いもしないぜ(肩を竦めながら立ち上がる 背負った剣を抜く 馬上でも扱えるバスタードソードは、竜骨剣)
        なぁに、元々、帝国から奪った馬だし 好きに使ってくれりゃ良いさ あ、でも、(視線を交わし、冗談めかして)恩にはきれよ、今度飯奢ってくれ
        (見れば、帝国優勢 敗走を始めたローディア群を追い、進撃を始めるのを見れば、剣を掲げ)
        我が傭兵団に告ぐ!側面から全力突貫!(馬に蹴りをくれる 嘶き棹立ちになる馬の上、剣を振るって、切っ先は、帝国軍!)
        胡久美!どっちが一番槍か競争しようぜ!景気良く行くぜぇえええっ!!!(そして、先陣を切って駆け出す赤毛の剣士 団長が、最先端を駆ける!!) -- アベル 2012-07-24 (火) 02:09:11
      • 威勢のいい事で…そんじゃまあ、行きますかあ!!(続く様に、アベルを抜かんと馬に蹴りを入れ、勢いよく帝国兵の元へ!)
        (全く予想もつかない突然の奇襲に、散々共和国の兵を惑わせてきた大爛の兵達が)
        (今度は自分達が混乱させられる。)
        っしゃあ!!(馬の腹と背を、器用に足で挟む様にし、馬の側面に垂直に跨る様な形に。)
        (両手は手綱を握りつつ、その後ろに生えたもう一対の腕が持つ刀で、早速二人、敵兵の首を刎ねる) -- 胡久美 2012-07-24 (火) 02:24:17
      • うおおおおおおおおおおらああああああっ!!!(剣士が叫ぶ 後に続く傭兵達が声を揃えて叫ぶ 100に満たぬ小隊だが、しかし、勝利に酔っていた帝国を混乱させるには十二分)
        あ、くそっ(胡久美が跳ねた敵の首が落ちるまでに、やっと一人 振るった剣が敵の首を断つ 血の帯を宙に吹き上げる兵を後ろに、横目で胡久美を見た)
        ヒュウ♪器用だな、四つ腕ってのは!(手綱を片手で繰り、ぐるりと馬を回す その勢いを切っ先に乗せ、左右の敵兵を切り払う)
        (二人に遅れた傭兵団が一丸となり、帝国軍に打ち付ける 陣形が乱れ、混乱が恐慌を呼ぶ その間に、遊撃隊が丘陵の上に立ち、ラッパを吹いた)
        (快走を始めていたローディア兵達が、その音に気付き引き返す 逆襲は怯えを怒りに変えて帝国兵に襲い掛かる 乱戦) -- アベル 2012-07-24 (火) 02:28:45
      • (アベルの目に映る青年は、たった今人の命を奪ったにもかかわらず、無表情なまま…否)
        …くひっ…(笑っていた、引きつった様な笑い声を上げ、その口は歪む)
        ああ、やっぱ斬るなら、こういう連中に限るわ…(堪えていた物が溢れるかのように、青年はおかしくてたまらぬとでもいう様に)
        (その前の両腕で馬を操り、後ろの腕で敵兵を切り捨てていく)
        はっはー!なああんた、次は殺した数で勝負と行こうぜ! -- 胡久美 2012-07-24 (火) 02:39:07
      • (戦闘狂い 笑いながら人を切り伏せていくその姿は、混乱する帝国兵にはどのように写ったか)
        敵には回したくねえな…っ(力を手の中に溜める 馬に蹴りをくれ、一足加速すればその勢いに載せて剣を振るった)
        (大気が揺らぐ 遅れ、虫の鎧で身体を固めていた大柄な重歩兵が真っ二つに割れた 竜の刃と剣の腕)
        熱中しすぎて、足元掬われるなよぉっ!(と声傭兵団に向き直って体制を整えた帝国兵 今度は、戻ってきたローディア兵に側面を叩かれる)
        撃墜数で競いたいのは山々だけど、……まずは、式をしなきゃいけないのが、団長のつらい所か?ひひひ、さあ、戦だ 喧嘩しようぜ大帝国!
        (馬を走らせ、丘陵に向かう 緑の丘陵の中腹で、遊撃部隊とすれ違えば)押し包めぇええええっ!(戦場でなお響く声で、鼓舞する)
        (傭兵とローディアンにぶつかった帝国兵の逃げ道 其処に、遊撃隊の槍のチャージ 歩兵は壊滅状態だ 勝ち鬨をあげながら、傭兵達が猛る) -- アベル 2012-07-24 (火) 02:47:42
      • おらおらぁ!つれないじゃねえか、もっと仲良くしようぜぇ!!
        (破れかぶれ気味に迫る帝国兵を、馬で駆け、すれ違い様に斬る。)
        (その腕もさる事ながら特に、右後ろ腕に持った刀の切れ味は絶大で)
        (雑兵程度なら、不安定な馬上からの一撃にも拘らず、敵を鎧ごと両断する。)
        はは、隊長ってなあどこも大変みてえだな!同情するぜ!
        (乱戦の合間を縫う様に、馬で駆け抜け、敵を更に斬り捨てていく…と)
        っとぉ!(帝国兵の放った矢を、屈みこむ事で自身は回避するも、馬は頭に直撃し、もんどりうって転倒する)
        っくしょー…珍しく使いやすい奴だったのに…な!(立ち上がり様、襲い来る帝国兵の頭を、中程から真っ二つにすると)
        (アベルを見やれば、勝鬨の雄叫びをあげ、帝国兵へと雪崩れ込むような傭兵団の姿)
        …こりゃあ、決まったか?(呟きながら、帝国兵達へ視線を移す) -- 胡久美 2012-07-24 (火) 03:09:17
      • (壊走を始める帝国兵を、丘陵の上から眺める その視界の中で、一際奮迅するのは、四つ腕の戦闘狂い)
        ……判ってる(影のように付き従う老騎士が何かを言おうとするのを、止める うずうずと身体が疼く)
        判ってる、判ってるけどさ……!ああ、畜生(浮かぶのは笑み 胡久美が浮かべた物と、同じ笑み)
        俺は、あいつと戦いたい……!(疼きは震えに変わる 武者震い あの強さ、あの恐ろしさを、真っ向に向かい、打ち倒したい それは、味方となって近くで見つめたからこそ沸きあがった欲求)
        (剣を振るう者としてのサガ 其れを感じながら、しかし、歯を食いしばり)伝令!深追いはするな!ローディアの兵達を纏め、負傷兵は馬車に乗せろ!友軍の退却を優先させるんだ!
        (指示が跳べば、従い散開する傭兵団 丘陵を降りれば、徒歩で帝国兵を追う胡久美に追いつく)胡久美、退こう!殲滅は俺達の人数では無理だ 奴等が本隊をつれてくる前にズラかるぞ! -- アベル 2012-07-24 (火) 03:24:12
      • ちっ、もうちょいいけると思ったが…(獲物を逃した捕食者の様に、悔しげに一時撤退する帝国兵達を睨む)
        まあ、流石に今増援が来たら俺等じゃどうしようもねえか…おうよ、そいじゃずらかるとしようか
        …ああ、楽しかったなあ…でも足りねえ、もっと、もっと強い奴がいりゃあ…そう、あん時の、あの魔法剣士の様な…
        (脳裏に浮かぶのは、以前戦った呪術師の様な大爛の剣士の姿)
        …んじゃ、帰るか(その回想も一瞬、既に興味を無くしたとばかり、男は戦場を後にする。無骨な鉄の鎧は、数多の血で朱塗りの様に赤々と、滑つく様に輝いていた) -- 胡久美 2012-07-24 (火) 03:32:30
      • 随分と汚れたな まったく、良い顔で笑いやがるよ、お前は(馬上、胡久美の姿を眺め、そう言ってから)
        その腕を別の生き物の様に使い、人と剣で入り組んだ戦場を縦横に蠢く 胡久美、お前はまるで《赤い蜘蛛》だな
        (褒めてるんだぜ、と言い置いてから酒の袋を渡し)いつかお前と戦う事があったら、その腕には精々注意しよう さ、行こうぜ(手綱を繰り、先に隊に戻る)
        (血に濡れた剣を采配の様に振るい、敗残兵の手当てや輸送の指示を飛ばす そうして、前線からローディア兵を退却させていきながら、己は地獄の最前線に向かっていくのだった) -- アベル 2012-07-24 (火) 03:40:00
  • あの野郎…いっつ!!(斬りつけられた脇腹と左後ろ腕に包帯を巻きながら、一人ぶつくさと呟く)
    あーくそ、まともに斬られたのなんざいつ以来だっけな…
    (独り、先月の戦いを振り返る。あの妙な術を使う剣士との戦いを) -- 胡久美 2012-07-21 (土) 23:41:24
    • (久々の真剣勝負であったと、素直に思う)
      (犯し、殺し、奪うだけの日々では、ただ抵抗する弱者や、一山の雑魚共を切り刻むだけの日々であった。)
      (それはそれで楽しい毎日ではあったが、同時にどこか物足りなさを、青年は心のどこかで感じていた。) -- 胡久美 2012-07-21 (土) 23:45:22
      • …(何らかの力で形作られた、蛇にかまれた左後ろ腕の傷を眺める)
        (互いに持てるものを使った、全力での命の奪い合い。そこには、今までの日々の中で久しく忘れていた、興奮が、悦楽があった。)
        楽しかったなあ…また、やりてえなあ…(思えば、より多くの人を、より強き者を斬るために進んだ修羅の道であった。それがいつの間にか、色々な物に影響される内に、己が真に求める物を見失ってしまっていた。) -- 胡久美 2012-07-21 (土) 23:58:45
      • …ちっと、気合入れ直さねえとな(羽織りを背中にかけると、複腕を隠した青年は、刀を手に取る)
        (元より色を、金を、貪欲に求めるのは己が性分である、今更それを否定するつもりも、矯正するつもりもない)
        (だが、己が本当に求めるはそんなものではない)

        より数多を、より強きを斬る

        (青年の目には、久しく灯っていなかった、暗い情熱の炎が燃えていた) -- 胡久美 2012-07-22 (日) 00:05:24
  •   -- 2012-07-11 (水) 23:43:26
  •   -- 2012-07-11 (水) 23:43:21
  •   -- 2012-07-11 (水) 23:43:16
  •   -- 2012-07-11 (水) 23:43:11
  •   -- 2012-07-11 (水) 23:43:06
  • (瓦礫、粉塵、煙、血、そして、死体…それは戦においてありふれた光景)
    (人の気配の途絶えた…否、集落の入り口付近、木のまばらに生えたそこには、生き残った人々が集められていた) -- 2012-07-08 (日) 02:08:02
    • (男達は、皆手を縛られ、抵抗できなくされた上で檻に押し込まれていく。そこには屈強な傭兵達に守られた、禿げあがった、小太りの奴隷商人の姿)
      (恐らく彼等は、奴隷として売られていくのだろう。泣きじゃくる子供、彼等の神に対し祈りを捧げる老人、憎悪の籠った瞳で睨みつける青年…奴隷商人は、そんな彼等の様子を見ては、にやにやとねばついた笑いを浮かべる) -- 2012-07-08 (日) 02:12:12
      • (辺りを見回せば、別の檻には、女性達の姿も見受けられる。彼女達もまた商品として、売られていくのであろう)
        (何人かの特に見目麗しい者達は、更に別の檻に閉じ込められている。)
        (その行先は娼館か、或いは貴族の愛玩動物か、何れにせよ檻の中にいる者達の末路は幸せなものではないだろう事は、容易に想像できる) -- 2012-07-08 (日) 02:15:27
      • 「派手にやらかしたから、商品が残っているか不安だったが…いやー大量大量!こりゃ大儲けだ!」
        先程の小太りの奴隷商人が、げらげらと笑い声を上げる。
        「それもこれも、皆あんた達のおかげだ!ありがとう、礼ははずませてもらうよ!」
        奴隷商人は、彼等を捕まえた者達…傭兵の一団へ向け、下卑た笑顔を向ける。 -- 2012-07-08 (日) 02:19:14
      • 「後は、こいつらを連れて…」「お、おい貴様!っがぁあ!!」
        突然に響く悲鳴、振り返れば、檻に押し込められ用としていた青年が、隠し持っていたナイフで縄を切ると、商人の手下の喉元を断ち切っていた。
        「お前等のせいで、俺の父さんも、母さんも…!!」青年は、怒りと憎しみに任せ、青年は疾走、日頃より自然と共に生き、鍛えられたその脚力は
        他の傭兵達の反応が間にあわない程の速度で、奴隷商人の元へ駆け寄っていく! -- 2012-07-08 (日) 02:23:33
      • 青年は、村に残った数少ない、若い男衆であった。他の者は皆征伐への抵抗のため
        兵として戦場へ赴き、皆死んだ。その中には彼の父も混じっていた、勇敢で、誇り高く、常に優しい父は青年の憧れであった。
        母はかつて村一番の美しさを誇っていた、優しかった母は、父を亡くした自分たちや、村の同じ境遇の者達を慰め、心を癒してくれた。 -- 2012-07-08 (日) 02:30:00
      • だが、目の前の連中は、父だけでなく母すら自分から奪っていった。
        目の前で抑えつけられ、何度も何度もその体を下種共に犯される母、それでもなお心折れず、自分のために、妹のため、その腹に宿る新たな命のため
        野蛮な獣共の隙をつき、奴等の剣を取り斬りかかった母。 -- 2012-07-08 (日) 02:34:00
      • だが、幾ら剣を持とうとも所詮はただの女、あっさりと捩じ伏せられ、地に倒された母を
        剣を盗まれた男が、怒りのままに何度も殴りつけた、美しかった母の顔は二目と見れないほど腫れ上がり、そのお腹の子供は蹴り殺され、腹から無理やり引き摺り出された。
        それだけではない、あの邪悪な連中は、母の体に飽きたあいつ等は、慈悲合わせだなどというと、死ににくい所を何度もさしながら、何度目で死ぬ事を懇願するか賭けを始めたのだ!! -- 2012-07-08 (日) 02:38:24
      • 父は無念と共に戦場に散った、母は絶望の中で死んでいった、そして今
        残された自分と妹は、奴隷として売られようとしている。
        こんな事が許されるか、許されてなるものか。
        否!例えどうなろうと、あの連中は、特にあの奴隷商人、この集落を襲う事に決めた、奴だけは許しておけない!
        恐らく自分は死ぬだろう、だが、あいつさえ殺せれば自分はそれでいい、父の、母の恨みさえはらせれば。
        妹の事が心残りだが、あの子は強い子だ、きっとどんな境遇でも逞しく生きていける。
        奴隷商人と青年の距離は、既にもう後一、二歩で刃が届くところまで迫っている。阻む者は、いない
        「しぃ…!!」そして青年が刃を繰り出そうとした時、不意に、世界が転がる。 -- 2012-07-08 (日) 02:44:41
      • くそ!何という間抜けな!!青年は内心、己に対し怒りを顕にする。
        よもやこの大事な時に、足をもつれさせ転ぶなど!すぐに立ち上がり、再び駆け寄ろうとして…青年は再度、無様に転げる。
        二度目の転倒に押し寄せる感情は、困惑。なんだ、いったい何が起きた?辺りを見回す。
        奴隷商人を刺そうとした自分は、そのまま転げ男を通り過ぎてしまったらしい。
        だが、幸いにも奴に一矢報いる事はできた様だ、奴を突き刺した刃から点々と続く赤い血は、自分の元に… -- 2012-07-08 (日) 02:48:49
      • そこで青年は、おかしなことに気づく。自分の持つナイフには、血が付いていないのだ。
        ではあれは何だ、誰の血だ?混乱しながらも血の跡を辿る、点々と続くその先には、赤い血だまりと、誰かの切断された片足が転がっている。
        何だ、アレに転んだのか、自分は?しかし、近づく時にはあんなもの…
        そこで青年は気づく、いや、気づいてしまった。
        己の片方の足を恐る恐る見る、そこには、ある筈のものが無く、代わりにぼたぼたと流れる赤い血が…
        牢の中の少女の一人が、喉が裂けんばかりの悲鳴を上げた。 -- 2012-07-08 (日) 02:53:16
      • 「ったぁく油断し過ぎだぜ、旦那」ふん、と鼻息をつくと、刀を鞘へとしまいこむ。
        青年の足を斬ったのは、この男。線の細く、体も小さいこの男は、いかなる技を用いてかあの疾風の如くかける青年の片足を、寸分違わず切断したのだ。
        「た、助かったぜコクミ…」奴隷商人が、小柄な男へ礼を述べる。
        「ま、いいってことよ。で、あれどうすんだ?」
        青年、胡久美と呼ばれた男は、失った片足を押さえ、絶叫する青年を指差す。
        「どうもこうもねえ、あの餓鬼ただじゃ殺さねえ…!!そうだな、さっき叫んだ奴、多分あいつはあの野郎の家族だろ。」
        男は、気が狂ったかのように青年の名前を連呼する少女を見る。「あの餓鬼の目の前で、ぶっ壊れるまで犯しまくって、それからじわじわ嬲りに嬲って殺してやる…!!」 -- 胡久美 2012-07-08 (日) 03:00:10
      • 鼻息を荒げ、怒り心頭といった様子の奴隷商人を、にやりと笑って話しかける。
        「あそ、そんじゃその時は呼んでくれよ、最近あっちも御無沙汰でさ、溜まってんだわ」
        そういい放つ胡久美に対し、奴隷商人はああ、存分に犯してやれというと部下に命じ、檻の中の少女と青年を連れて自分用の仮テントへと戻っていく。 -- 胡久美 2012-07-08 (日) 03:03:46
      • 残された胡久美は、眠たげに欠伸を一つすると、近くの岩に飛び乗り、腰かける。
        先程の一瞬の惨劇を見た者達は、皆口を紡ぎ、これから己が辿る末路に恐怖する、その様を、胡久美は満足そうに眺めていた。
        「…いやあ、いい時代だわ、ホント」誰ともなく呟いた胡久美は、伸びをすると既に廃墟と化した集落を見やる。
        テントからは先程の兄妹の悲鳴、恐らく、商人の仕返しが始まったのだろう -- 胡久美 2012-07-08 (日) 03:08:47
      • 「…ってやべ!早くしねえと一番取られるジャン!!ちょっちょ!タンマ!待て待て待て!!」
        慌てた様子で、テントへと駆けていった。 -- 胡久美 2012-07-08 (日) 03:10:32
  • -- 2012-07-02 (月) 23:07:46
  • -- 2012-07-02 (月) 23:07:42
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  • -- 2012-07-02 (月) 23:07:35
  • -- 2012-07-02 (月) 23:07:30

Last-modified: 2012-09-05 Wed 01:50:52 JST (4249d)