名簿/501690

&COLOR(#ea5532){★}; イヴ>名簿/501690 文通でも何でもどんと来いです。
お名前:
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-28 (日) 20:10:49
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-28 (日) 20:10:46

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相談欄

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  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-28 (日) 20:11:02
お名前:
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-28 (日) 20:10:49
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-28 (日) 20:10:46
  • (止めどなく小さく喀血を続け、薄れる意識につられるように目を細めたまま……それでもなお、薄く笑う)
    (小さく自嘲の笑みを浮かべて、ベッドの上に歪な朱の斑点を散らす)
    (豪雨の影響で医者はすぐにはこれないらしい。当然屋敷にお抱えの医師もいるが、そちらではもう手の施しようもない)
    (無理もない。ここまで生きてきた事そのものが奇跡にも等しいのだ)
    ……今まで薬でなんとかしてきたが……いい加減それも限界か
    ハッ! まったく付き合いの悪い身体だ…… -- ジェイムス 2013-07-28 (日) 03:54:52
    • (彼が倒れてからどれくらいたったのか)
      (アーロンデルク家専属の医者が来ても少女はずっと苦しそうな彼を抱きかかえていて)
      (今もベッドの上で彼を抱いたまま背中をさすり続けている)
      (喀血を受け止め続けているからエプロンはほとんどが赤く染まっていた)
      (泣くのを必死にこらえてジェイムスを抱きかかえる姿は鬼気迫るものすらあり)
      (血に怯みながらも他の使用人が少女に交代を申し出ても断固として首を縦に振らなかった)

      喋ったら駄目です。舌をかんでしまいます…。
      ジェイムス様の持っていたお薬をうちましたから、またすぐに楽になりますよ。
      限界なんて、言わないで……大丈夫よ。いつもの発作だわ。
      (涙をためて、微笑みかけて、タオルで彼の額と口元を拭う)
      -- イヴ 2013-07-28 (日) 04:09:09
      • ごほっ……断る……今喋るのをやめたらお前ともう喋れなくなっちまうからな
        (口調こそいつもの調子だが、今までのような覇気は感じられない)
        (十数年分突然歳をとったかのように……ジェイムスの体から生気が薄れていく)
        (それでもまだなお爛々と輝く碧の瞳と……長年、余裕を演出する為に貼り付けてきた不敵な作り笑いだけが、嫌に生々しい)
        イヴ……俺の財産は、屋敷に預けるようにいってある……触れるのはお前とティレットとノーリだけだ、三人で分けろ
        普通の貴族なら7度は働かずに一生過ごせる程度はもぎ取ってきた……それを使えばお前一人自由にするくらいは楽にできるはずだ……
        お前は表舞台に出るな。貴族の世界じゃ女はそれだけで舐められる……ティレットを引っ張り出してあいつに物をいわせろ……あいつは甘すぎるがバカじゃあない。部下にも慕われている……きっと力になってくれるだろう……
        頭を使うときはアリステアに頼れ……あれは本来なら当主になっても可笑しくない器の男だ……残念ながらその意志は奴にはないようだが……かわりにしっかり使ってやれ。あれは使われることを喜ぶ
        それでも、本当に……本当にどうにもならなくなったら、ノーリを……ノーリ姉さんを利用しろ。頼るんじゃない、利用しろ。あれは猛毒だ
        人の形をした猛毒のバケモノだ……しかし、毒は薬にもなる……だからこそうまく利用しろ。劇薬には劇薬にしかできないことがある……
        (そっと頬に触れて、体温を求めるように、弱弱しく指を這わせる)
        少し冷えるな……イヴ、手を握ってくれるか。指先が悴んでたまらない……
        (弱り切ってなお、笑みは陰らない。まるで呪いのように……余裕ありげな笑みを浮かべ続ける)
        (そうであることを強いられた少年の、悲壮な笑みであった) -- ジェイムス 2013-07-28 (日) 04:37:44
      • (やめて)
        (そんな遺言みたいなことを言わないで…!!!)
        (遮って泣き出したい気持ちを必死にこらえる)
        (少女にだってわかっていた。人の死は、自分の手を汚した時に嫌というほど見たのだから)
        (血で濡れる唇が乾いて、顔は紙のように白い……命の火が消えていく時の人の顔)

        (もうできることはない医者は、ひとつ頭を下げると部屋の外へと出た。使用人達もそれに続く)
        (部屋にはもう二人だけ。雨の音がやけに大きい)

        (頬に触れるジェイムスの手が冷たい)
        (死の淵に立っても尚、崩れない笑みが、悲しくて)
        (ずっとずっと、この人はこうやって「死」を見つめて戦ってきたんだろう)
        (頷いて彼の望むままに片手で手を握った。もう片方の手はジェイムスを強く抱きしめる)

        (自分にできることは、微笑むこと)
        (死なないで、置いていかないでと泣き叫んだってきっと彼は許してくれた)
        (だけどこれは少女のプライド。彼が笑い続けていられるように、怖くないように、しっかりと抱いて)
        (手を握ったまま親指で擦り、温めながら穏やかに微笑んだ)

        雨だから…冷えるのです。くっついていればあたたかくなります。
        ……そんなに心配しなくても、大丈夫よ。私だって貴族として上手く生きてきたのだから。
        したたかで、恐ろしい女なんです。だから、上手くやっていけます。
        それに、ジェイムス様が守ってくれるんでしょう?他の人を頼れなんて言うの、貴方らしくないですよ。
        なんでもかんでも、自分でやるのが貴方だもの。
        お話しするなら、これから一緒にする楽しいことを考えるのがいいな。
        雨の季節が明けたら近くの村で夏至祭があるんですよ。
        去年はティレット様と行ったんです。今年は三人で一緒に…行く、約束……しましょう?
        (声が震えてしまう)
        (涙が滲んできて)
        (いやよ、泣きたくない。ジェイムス様の顔が見えなくなってしまうもの)
        -- イヴ 2013-07-28 (日) 05:21:16
      • バァカ……守れない約束を女とするほど、俺は落ちぶれちゃいねぇよ……
        そういう約束はティレットとしとけ……あいつなら俺と違って死んでも守りそうだ
        (以前からただでさえ軽かったその身体は……もう麦袋よりも少し重い程度にしか感じられない)
        (冷たく、青白くなっていく肌……それでも、あまりに急速すぎる衰弱であるが為に、瑞々しさは失われていない)
        (幽鬼のような相貌となってなお、ジェイムスはジェイムスのままで笑っている)
        (憑き物が落ちたかのように、穏やかに)
        悪いなイヴ……夢を見させた途端にこの有様だ
        最期まで、かっこつかねぇよなぁ……やっぱり俺は、当主の器じゃないってことなんだろうな……忌々しいクソジジィ共の言った通りだ
        悔しいけど、この体たらくじゃあ、認める他ねぇやなぁ……? ははははは
        (頬に少しずつ落ちる、温かい雫が心地いい)
        しっかし、お前が強かで……恐ろしい、だぁ? はっ! どこがだよ……
        本音も言えずに泣いてばかりで……その癖、助けを求める方法すら碌にしらない……
        どこにでもいる意地っ張りの寂しがりじゃねぇか
        (はっと笑えば、また血が飛び散る。それでも、嬉しそうに目を細めて)
        俺と……同じだな
        (開いた手で、そっと頬を撫でて、そのままそっと顔を寄せて)

        最期に1つだけ……欲しいものを貰うぜ、お前がイヤつってもな

        (喰らうように、貪るように、もぎ取るように)
        (口付する。血の味しか……こぼれる命の味しかしないキス)
        (朱色の糸を引いたまま、少年のように笑う)
        ひひひ……大事な時にとっとくつもりだったんだけどなぁ、やっぱりそういうのは俺はむいてねぇな……もっと早くこうしときゃよかった
        時間がないのはわかってたんだからなぁ……変なところ俺もイヴに似ちまったってことか、ははははは

        なぁ、イヴ……まだそこにいるか? わりぃな、まだ寒いんだ。もうちょっと傍にいてくれ
        もう少しでいいんだ……もう少し、眠くなるまででいい

        なぁ、イヴ。お前は生まれたことを後悔しているか? この世を憎んでいるか?
        俺は後悔なんてしてない。恨んでもいない。この世界のすべてが大好きだ
        大好きすぎて全部欲しくなっちまうくらい……大好きなんだ
        だから、お前もこれからどんな嫌なことがあっても……どんな苦しいことがあっても……俺の好きだったこの世界を嫌いになったりはしないでくれ
        嫌われると……やっぱり、ちょっとだけ、本当にちょっとだけだけど……

        寂しい、から……な

        なぁ、イヴ、聞いてるか? 聞こえてるか?
        大事なこというから聞いてろよ……一回しかいわねぇからな、また言ってなんていわれてもぜってぇいわねぇからな……だから、ちゃんと聞いてろよ……

        なぁ、イヴ
        好きだぞ

        だから、どこにも……どこにも……いくな

        もう俺を……一人にしないでくれ

        -- ジェイムス 2013-07-28 (日) 06:12:49
      • 駄目ですよ、そういう時は……嘘でも…約束しておくものです。
        (ぽたぽた瞳から涙が零れ落ちる)
        (抱きしめている手を、握った手を離したくなくて、拭えない)
        (震える声ももうごまかせない)

        (それでも少女はいつものように話す)

        いいじゃないですか、当主じゃなくても。
        私、こういうの考えてたの。ティレット様が当主になって……ジェイムス様が補佐について。
        結構上手くやっていけると思うんですよ。正反対なお二人だけど。
        真面目すぎるティレット様に必要なずるい部分を……ジェイムス様が担当して。
        二人が喧嘩しそうになったら、アリステアさんや私が止めるんです…ほら、なんだか楽しそうでしょう……?

        (夢だと思ってたことを話す。でも、もしかしたら叶うかもって、いつも見ていた夢だった)
        (もう、叶わないのだと…はっきり解ってしまった)
        (ぽたぽた ぽたぽた あたたかい雨がジェイムスの頬に降る)

        (ずっと強いふりをして生きてきて、どうやって強がりをやめていいのかわからなくなってしまった私達)
        (ただの平凡な人間の、私達)
        (同じだねと笑おうと思ったのに、彼の吐いた血に、上手く喋れなくなってしまう)
        (笑わなきゃ)
        (そう必死に思っている少女の頬に手が触れて)
        (寄せられた顔に微笑もうとした瞬間…………)

        (………………唇が触れた)

        (何度も、それこそ星の数くらいに色んな男として来たキスなのに)
        (経験のない女の子みたいに、言葉が出なくなった)
        (血の味がするキス)

        (それは)

        (この意味は………………)

        (ぎゅうと胸が苦しくなって、もっともっと、声が出なくなる)
        (だけど、答えなきゃ)
        (………………彼はもう、光を失っているようだった)

        大丈夫、ここにいますよ。眠るまで、そばにいますから。
        (強く抱いて、彼の額に頬擦りをする)
        駄目ですね、私達……肝心なことだけはいつも奥手で。
        こんな風に、追い詰められないと、できないの。

        不器用な人。

        (私達はよく似ている。でも、一つだけ違う)
        (私は世界を呪って生きてきた。全てを恨んだ。命がけで産んでくれた自分の母親でさえも憎らしくて)
        (皆大嫌い。全部消えてしまえばいいって、父に連れられていく日曜日の教会で祈っていた)
        (でも)
        イヴに、貴方に会えて…この家の人達に会えて、世界が少しだけ好きになったわ。
        だから、この先もきっと、少しだけ好きよ。
        全部は、無理。

        (だって、世界は貴方を奪っていってしまうんだもの)
        (最後の一言だけは、胸が詰まって口にできなかった)


        (額にキスをして、なぁにと子供のように答えて……………………キスの意味を知った)


        (ここまできて、こんなにそばにいて、どうして誰かの顔が浮かぶんだろう)
        (なんて酷い、女)

        行かないわ
        眠ったってそばにいるわ
        起きるまでずっと、抱いていてあげる
        朝になったら起こしてあげる
        だから安心して……。

        (もうきっと、何も見えない彼に精一杯の微笑を)
        (体が震えるくらいに強く、強く抱きしめて)
        (手が白くなるくらいに強く、強く握り締めて)

        http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst084225.jpg 

        (ひとつだけ、嘘をつく)

        (彼につく最後の、嘘)

        私も…好きよ。ジェイムス。
        -- イヴ 2013-07-28 (日) 07:25:08
      • (静かに、満足気に……碧色の瞳が閉じられる)
        (ジェイムスの体から力が抜けて……『物』の重みが静かにイヴの体にしな垂れかかる)
        (口元に張り付いた笑みは穏やかなもので、無理に作った今までのそれではない)
        (心の底から安心した、子供が浮かべる笑み)
        (まだ二十歳になるかならないかの、歳相応の少年の笑み)
        (駆け抜けるように、ただ手を伸ばし続けた一人の少年は、最後に1つ欲しいものを手にして……眠りにつく)
        (安らかに。穏やかに)
        (最後に笑ってくれた大事な少女の袂で眠る)
        (同じように笑ったまま)

        (何もかもやりたりない人生であったにも関わらず、それでも尚、悔いはないと……その顔は誇らし気に語っていた) -- ジェイムス 2013-07-28 (日) 07:59:40
      • (そっと手を離して、頭を撫でる)
        (もう何も、答えてくれない)
        (聞こえただろうか、最後の一言)

        …聞こえてたよね。だって、笑ってるもの。
        嬉しくて、笑ったのかしら。
        嘘つきだって、笑ったのかしら。

        (それはもう永遠にわからない)
        (子供のように笑うジェイムスの頬を撫でて、シーツをかける)
        (眠っているこの人に、いつもしてあげていたように)

        おやすみなさい、ジェイムス様。
        良い夢を……。

        (母親が子供にするように、キスをして)

        (少女は静かに涙を流した)




        (外は雨が止んで、深く澄んだ青い空。ジェイムスの瞳と同じ、青い色)
        (もうすぐ命の季節、夏になる)
        -- イヴ 2013-07-28 (日) 08:41:26
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  • アーロンデルク邸(施設から移植してきました)
    • 玄関
      • (自分の主人がこの家に来ることになった。数日前、ジェイムスの部屋を掃除しながら伝えた)
        (遠くの国からはるばるやってくるので到着は真夜中の12時くらい)
        (使用人をそろえて大仰に出迎えというのは嫌と言う主人のために、イヴ一人で主を待つ)
        (……と言うのも少し寂しいので、同じ家の者が一人くらいいて欲しいとイヴはジェイムスに頼んだのだった)

        (もうすぐ、真夜中の12時)
        (外はこの冬最後の雪。少女は玄関の前でそわそわしていた)
        ……まだかな。来ないですねー。 -- イヴ 2013-07-25 (木) 00:17:38
      • (草木も眠る深夜零時前。普通ならそろそろ瞼が重くなってくる時間だが、元々それほど眠らないジェイムスにとってはそれほど問題でもない)
        (チラチラと粉雪降りしきる雪夜。イヴの横でため息をつく)
        真夜中に来るとはしかし妙な主人だな
        夜の到着になるくらいなら、近所で宿でもとってから昼間に来ればいいものを
        (ぶちぶちと文句を垂れながらマフラーを巻きなおす)
        よほどの変人のようだなお前の主人は
        (だからこそ興味を持ち、イヴの嘆願を快諾したわけではあるが……) -- ジェイムス 2013-07-25 (木) 00:27:09
      • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst084207.jpg 
        (少女はマフラーを巻いたジェイムスを見上げるとくすくす意味ありげに笑って)
        理由はきっと、すぐにわかるのです。あんまり来ないようでしたらジェイムス様だけいったん中に……。
        (言いかけると馬のひづめの音が遠くから響いてきて…ほどなくして館の前に白馬の引く白い馬車が止まった)
        あ、ついたようですね。綺麗でしょう、あの馬車。
        (白と銀で装飾の施された、童話に出てくるような美しい馬車の扉が開く……)
        (降りてきたのは召使いらしき少女。赤い髪をふたつに結った、遠目から見たらイヴと見間違えるような)
        (赤毛の少女は一度お辞儀をしてから玄関側の扉を開いた)

        (……けれど、馬車の中にはもう、誰もいない)
        qst084206.jpg



        ……この時間がいいんですよ。
        魔法が解けるのはいつも、真夜中の12時。
        そう決まっているでしょう?

        (ジェイムスの隣の少女はそう言って、胸に下げたペンダントを彼に差し出す)
        はい。お嬢様にお会いしたいのならこのペンダントの後ろに掘ってある文字をお読みください。
        ちゃんと、口に出して、ですよ?
        (ペンダントの裏には小さくこう書かれている)


        All the world's a stage.(この世は舞台、) And all the men and women merely players.(ひとはみな役者)) -- イヴ 2013-07-25 (木) 00:56:39
      • (拵えだけでもため息が出そうになるほど立派な馬車と、値段を聞くのがバカらしくほど見事な白馬)
        ああ、俺でもアレほどの物を準備するのは難しいな
        (貴族とは、身に纏うものから使っている品々に至るまで一流で揃える)
        (見栄にすら値がつき、利益となるのが貴族の世界だ)
        (貴族にとって身だしなみは盾であり、財産は矛である)
        (それを正しく理解しているイヴリィンに警戒心を抱くと同時に……赤髪の召使……一見すれば傍らの少女と見違えそうなその召使をみて目を見開いた後)

        (誰もいない馬車と……イヴの言葉に小さく微笑む)

        ガラスの靴を拾った覚えはないんだが……まぁいいだろう
        俺も『お前たち』の魔法には興味がある
        (差し出されたペンダントを受け取って、浪々と読み上げる)

        All the world's a stage.(この世は舞台、) And all the men and women merely players.(ひとはみな役者)
        (そして、小さく笑って)

        but……All of mine.(しかし……全ては己の手の内にある。)

        俺も、お前も……そうしてきたんだろ?
        なぁ、『お嬢様』 -- ジェイムス 2013-07-25 (木) 01:39:01
      • (傍らの少女は何も答えない。ただ微笑んで彼を見るだけ)
        (ジェイムスが“その言葉”を口にしたと同時に)
        (二人の後ろ、玄関の大時計の鐘が鳴った。魔法の解ける時間を知らせる鐘の音が)

        ……イヴ!!
        (少女は玄関の軒先から雪の中へと踏み出す)
        (馬車の傍に佇んでいた少女も、彼女の傍へ駆け寄って……そっくりな姿の二人は抱きしめあった)
        (「イヴ」と呼ばれた少女はイヴのヘッドドレスを外して緑色のリボンを解き、一歩下がる)

        qst084209.jpg


        (燃える様な赤い色の髪は風になびいて)
        (雪と同じ色になっていく……そして)
        (雪の中、長い銀髪の少女が振り返る)
        (その瞳の色は、菫と同じ色をしていた)

        そうよ。
        いつもそうしてきた。
        貴方と(わたくし)はよく似ていると思った。
        だから魔法を解く王子様には貴方を選んだの。

        ……ああ、服にも魔法をかけておけばよかったわ。
        その方がきっと雰囲気が出たはずなのに。

        (銀の少女は残念そうに呟いて、エプロンドレスのスカートを広げ優雅にお辞儀をしてみせた)
        (髪はさらりと肩から落ちて、ガラスの靴のような輝き)
        (わたくし)がイヴリィン。イヴリィン・ヴィクトロヴナ・ミハイロフ。
        ……はじめまして、お兄様。

        ……と言っても、皆さんよりは血が遠いんですけれどね?
        貴方の姉に当たる人の娘だから…おじさま?
        すっと騙していてごめんなさい……えへへ。しばらくこの家でお世話になります。 -- イヴリィン 2013-07-25 (木) 02:09:58
      • (挑発的な笑みを返す……銀髪の少女に不敵な笑みで返す)
        (何度目かのため息の後に小さく首を降って、2人の少女に向かって肩を竦める)
        わざわざ俺を選ぶなんて良い趣味してるじゃねーか
        (白銀を思わせる銀髪を靡かせる少女にあわせるように、こちらも仰々しく会釈して返し)
        俺は、ジェイムス・アーロンデルク
        ……お初にお目に掛かる、傾国の魔女にして俺の可愛い妹

        ……まぁ他人行儀な挨拶はこれくらいにしといてだ。おじさまはやめろ、まだそんな歳じゃねぇ
        あと、謝るな。貴族の世界も商人の世界も、騙されたほうが間抜けだ
        今回は俺が間抜けだったってことで素直にお前たちの手腕を褒めてやるよ
        褒めるついでに幾らでも世話してやるから覚悟しとけ
        (そういってにやりと微笑み、そっと銀髪を撫でるように手を伸ばす) -- ジェイムス 2013-07-25 (木) 02:31:20
      • (青年の手が頭に触れて、くすぐったい感覚)
        (こんな風に撫でられたのは何年ぶりだろう。気持ちよさそうに瞳を閉じて)
        (彼の手が離れればくすりと笑い)
        ジェイムス“お兄様”が私をスパイだといった時は肝を冷やしたけど…大成功だったわね。うふふっ。
        あら、今まで通りで結構ですよ?ティレット様の庭のお花のお世話も、貴方の世話も、私がやりたいし。
        流石にそれ以外はやらなくなると思うけれど…この手荒れとやっとお別れできそうだわ。

        (はしゃぎながら体の雪を払う。傍の赤毛の少女の肩に手を置き)
        …この子が本当の「イヴ・リデル」よ。私よりは早く帰るけどしばらくは一緒。
        (双子のようだった少女達は二人で笑い合う)

        私はね、貴族と言うものがすべて、私の思っているものと同じなのか確かめたかったの。
        メイドになって、貴方達の飾らない本当の姿を見てみようと思った。
        ……私の知っている貴族は、傲慢で、強欲で、色に狂ったひとでなしばかりだった。
        ここの人間も同じだったら……
        (少女の視線が、一瞬だけ“大旦那様”の部屋に向けられる)
        (窓には人の影。こちらを誰かが見つめていた)
        ……同じだったら、皆殺してやろうと思ってた。

        でも、違っていたわ。
        案外お人よしばっかり……貴方もよ。

        (ふふんと胸を張って、挑発するような笑みで右手を差し出す)
        さ、部屋までエスコートしてくださいな、お兄様。場所は知ってるけど、ね? -- イヴリィン 2013-07-25 (木) 03:02:47
      • (あっさりと……そして淡々とそうのべる少女の言葉と瞳)
        (底に宿る光は本物で……彼女の台詞もまた嘘偽りがあるようには見えない)
        (余程の憎悪と絶望を味わったのだろうか。それすら推し量ることは難しい)
        (それでも、そこまでわかってなお……いや、だからこそ)

        人間皆、自分の欲に従って生きているだけだ
        俺は俺の欲に従ってそうしてた。それがお人よしに見えるのなら、それが分かったお前だって結構なお人よしって事だぜ
        (いつも通り、不敵に笑って返した)
        (少しだけ、ほんの少しだけ優しく表情を緩めて、差し出された右手を握り)
        俺の世話をするっていった傍からそれかよ
        まぁ、いいけどな
        俺も妹の世話をするのは吝かでもねぇ
        (少し強めに手を引く。いつも通りに)
        (イヴリィンにするのではない。イヴにそうするように)
        (恐らく、彼女が望んでいる通りに。自分も望んだ通りの同じ事をする)
        (傲慢で、強欲に、ただ今を喰らう自分達にはそれこそが相応しい)
        (内心で少しばかり自嘲して、初対面の良く知った妹に微笑むのだった) -- ジェイムス 2013-07-25 (木) 03:38:16
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-25 (木) 00:24:58
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-25 (木) 00:24:55
  • (雑踏の傍ら、速度を落として少女の歩みに併走する二頭立て馬車 窓が開けば正装に身を固めた執事の姿がのぞく)
    イヴ、ちょうどいいところに 良ければ乗っていきませんか?(軋みひとつあげずに静止する馬車、扉が開いて黒の男が降り立つ)
    先にお願いした件、お遣いの首尾はどうなりました?(当然の務めとばかりに手を差しのべて) -- アリステア 2013-07-21 (日) 23:32:25
    • (買い物の紙袋を両手で抱えて、重そうによたよた歩く帰り道)
      (どこのお屋敷のかなと思うような立派な馬車が隣に止まり…ああこれ、うちのお屋敷の、と気付く前に窓が開いた)
      (メイド服の黒いワンピースを着て、その上に青いコートを羽織った少女がきょとんと瞬き)
      あら、アリステア様。大丈夫です……といいたいところですがお言葉に甘えてもいいでしょうか…流石に重くて。
      頼まれたものは何とかそろえられました。他にも色々…料理長の好きなお酒まで。
      (差し伸べられた手に自分の手をそっと載せて、にっこり笑う)
      アリステア様はどこへいってらしたんです?ふふ、正装姿初めて見ました。お似合いです。
      -- イヴ 2013-07-21 (日) 23:47:36
      • なるほど、成果は上々の様で 出来合いのスパイスセットもありますが、やはり当家のモルドワインは秘伝の調合でなくては
        新大陸の幌馬車には叶いませんが、一応荷台が付いているんです 置ける分はこちらに載せてしまいましょう(御者と二人、荷捌きを手伝って)
        (車輪が緩み、新たな轍を描いて進発する二頭立て馬車 クッションに似た柔らかな感覚、座席は緋色のベルベットに覆われて)
        私の様な従僕は敢えて大旦那様より一段劣るもの、流行りから遅れたものを身につけます 紳士に使える紳士の定めという訳です
        イヴもよくお似合いで 組み合わせひとつでずいぶん印象が変わるものですね 素敵だと思います(雲間の見えぬ曇天の下、空の色を思って)
        これからですよ 大旦那様の名代でお届けものがありましてね 付き添いをお願いできませんか?
        後の仕事はこちらでお預かりします 日没までには帰りますから、たまには遠出してみるのもいいでしょう -- アリステア 2013-07-22 (月) 00:18:34
      • (女の力で持ち歩くには大分無茶だった荷物から開放されて、馬車に座ると息をつく)
        (すわり心地のいい椅子に落ち着きなさそうにしながら)
        ありがとうございます。重すぎて落としちゃったら台無しですから、助かりました。
        (見た目どおりの素朴な少女の笑顔。あの夜のことなど無かった事のように、今まで通り従順なメイドとして振舞い続けていた)
        アリステア様はお顔が綺麗だから、最先端のものでなくても素敵で……わっ 私のは、その
        古着ですから…でも、この青い色が空みたいで気に入って…ありがとうございます。
        (笑顔のまま頬がほんのり赤く染まり、青いコートの裾をもじもじ触る)
        こ、こんな格好ですが、お手伝いできる事でしたらっ…!
        えへへ、この頃遠くへは行ってなかったので嬉しいです。夏至のお祭り以来かな……。
        あ。何をお届けするんです?……聞いても大丈夫かしら…。
        -- イヴ 2013-07-22 (月) 00:43:56
      • 花を、届けに行きます(純真にして無垢なる白い花束を示し)どれも冬に咲く花ばかり、決して高価なものではありませんが
        (一路西へと進路をとり、建物もまばらになり始めた頃 低く垂れ込めた鈍色の空から粉状の雪が舞い降りはじめる)
        案の定降られましたか すみません、日を改めるわけにはいかなかったもので 今日でなくてはいけない用事なんです
        使いますか?(窓ガラス越しに染みこむ冷気 備え付けのひざ掛けをすすめつつ、なだらかに広がる丘陵地の風景を眺めて)
        イヴ、一言…といわず二言か三言かわかりませんが、謝らせて下さい 私はあなたを疑いました 今、この時も信じきれずにいます
        もし先代がこの場にいたならば、恥ずべきことだと言うでしょう お互い、信を置かずにいい仕事ができるものですか
        当家に仕える者たちに信頼できない人物がいれば、然るべき処置を下す役目も負っています ですが、その決断もできずにいました
        甘いと思いますか? ええ、怠慢もいいところでしょう それからもう一つ、あなたには心無いことを言いました 傷付けてしまったと思います
        過去を否定されて気持ちのいい人はいません それを承知で口にするなど紳士にあるまじきこと 信を置けないと思われても仕方のない振舞いでした
        まだ間に合うのであれば、謝りたいと思います(二つの仮面の向こう側、無意識の海に沈んだ何かを見つめる様に)仲直り、しませんか? -- アリステア 2013-07-22 (月) 01:44:14
      • 冬に花束、素敵ですね(青年の傍にある花を見て目を細め、そのまま彼の肩越しに、窓の外の雪を見る)
        (雪かきなど雪の後の仕事を考えればいやそうな顔をしてもおかしくないのに、少女はそれでも瞳を輝かせている)
        (懐かしそうな、そんな表情。膝掛けを素直に使って、冬のせいでまたさらに荒れた手をそっと膝掛けの下へ隠す)
        ありがとうございます。そんなに厚着してこなかったから…ほどほどに止んで、ちゃんと帰れるといいんですけど。
        (お礼を言いながらも少女の視線は窓の外。けれど謝罪の言葉にぱっと青年を見て)
        えっ あ…………(続く言葉に、戸惑いを隠せない。その黒い瞳から逃げるように顔を伏せて、しばらくの沈黙)
        (コートの下の銀のペンダントを取り出すと、その翼を模した飾りを撫で)
        (緑の瞳は、青年に向けられる……)
        (……普段の無邪気なメイドとも、あの夜の娼婦のような女とも違う。穏やかに笑うただの少女がそこにいた)

        ……本当に優秀な番犬ですね、貴方。
        信用できないのは、(わたくし)が咎人だと直感で解っているからかもしれません。正しい判断だから、謝る必要は無いの。
        それでも追い出さないのは、確かに怠慢ね……でも、それは貴方の優しさ。だから大旦那様も何も言わないのかも。
        謝るのは私の方。貴方の本性を暴こうと土足で踏み込んだ。
        舞い上がっていたの、貴方を私と同じだと思って。
        傷ついたのもその勝手な思い込みのせい。自業自得だわ(ぽつり、ぽつりと、独り言のように語り、窓の外の雪を見る)
        ……心を押し殺して、貴族と言う存在を憎みながら生きてるって思ったの。完璧な振る舞いも、弱みを見せるのが嫌だからって。

        そんな失礼な女を、愚かな女を許してくださるというのなら…喜んで。
        (恥ずかしそうに微笑んで、淑女のように右手を差し出す)
        -- イヴ 2013-07-22 (月) 04:07:09
      • (薄まっていく色彩の水底で、寒色の光が少女の顔を作り物めいて浮かび上がらせる その瞳は明るく、深い緑色をして)
        嫉妬には、よく効く薬があるのだそうで それは、抱いてきた恐れが確信へと変わること
        そこには命の終わりか、恋の終わりが待ち受けている 荒療治であれ、疑いや邪推にかられるよりはいいと書き残した人物がいました
        己に無いものを羨むばかりに、心の底から希ったばかりに たとえば愛ゆえに、願いの強さゆえに、かけがえの無いものを壊してしまう
        悪い夢から抜け出てみれば、全てはとうに過ぎてしまったこと 後の祭りというわけで 二日酔いの朝みたいなものです
        (車窓を流れゆく景色は薄化粧をまとい、全てがあいまいな白へと沈んでいく 旧悪をほのめかす言葉が静けさに染みて)
        推測は一片の真実を含んでいるかもしれない とはいえ、それが全てではありません(身をかがめ、手の甲に口付けして)
        あなたには今を生きていてほしいと思います 時計の針を止め、過去を生きる者のなんと多いことか
        贅沢なことだと思いませんか? いかに今を生きたくとも、叶わぬ人々が大勢いるというのに
        (そして、馬車は絵画のような田園風景を行く 小高い丘の頂き、尖塔を備えた建物をめざして)イヴ、降りる準備を -- アリステア 2013-07-22 (月) 23:40:32
      • (彼の唇の触れた手を膝の上に戻す)ごめんなさい、こんな手にキスさせて。
        貴方はこの手を綺麗だと言って下さったけど……やっぱりちょっと恥ずかしいわ。ふふっ。
        (窓の外の雪を眺める。粉雪は景色をどんどん塗り替えていき…故郷のどこかに被って見えた)
        ……綺麗。雪を見ると故郷を思い出します。雪の多い場所だったから。
        いい思い出なんてないのに、雪なんて冷たくて嫌いだったのに、こちらに来てから雪が待ち遠しくなった。
        皆さんが、この家を守ろうとする気持ちが少しわかったような気がします。
        生まれた場所は、いい思い出がなくても恋しく思うものなんだわ。
        (曇ってきたガラスを、ハンカチで拭いながら、青年に視線を移して微笑む)
        ……私はまだ悪い夢の中にいるの。
        真っ白な雪で閉ざされたお屋敷の中。いつか誰かがそこへきて、全てを暴いて私を断罪するんじゃないかと、怯え続けている悪夢。
        貴方の言うように、この恐れが確信に変わったら…この夢から抜け出せるのかしら。
        でも、悪夢は幸せな夢でもあって、もう少し見ていたいとすら思ってしまう。
        夢から抜け出してしまったら、あたたかいお屋敷から出て行かなくちゃいけないから。
        ……だからもう少し、時計の針を止めたままで。
        (呟いて、膝掛けを畳む。遠くに目的地らしき場所が見えた)
        (青年は花を誰に届けるのだろう。女性だとは思うけれど……コートをととのえて、馬車が止まるのを待つ)
        -- イヴ 2013-07-23 (火) 00:45:14
      • ここまで来ればあと少し、目と鼻の先です(先に降り立って手を差しのべ、花束を任せて 黒い傘をさせば二人分すっぽりと収まった)
        (尖塔から見て反時計回りに弧を描き、白亜に染まった丘陵地を行く 展望が開ければ無数の墓標が出迎えて)
        (点々と刻まれた足跡を新たな雪がぼかし、覆い隠して)無理に起こしはしませんよ 私も人のことは、とやかく言えませんから

        「そしてあの門の奥へと進み、あの家の中に住むことになる。
         そこには雲も太陽もなく、闇も輝きもなく、ただ一つの等しき光があり、
         騒音も静寂もなく、ただ一つの等しき音楽があり、
         恐れも希望もなく、ただ一つの等しき想念があり、
         敵も友もなく、ただ一つの等しき相関と分立があり、
         終わりも始まりもなく、ただ一つの等しき悠久がある」

        覚めない夢に囚われるなら、せめて幸せな夢を見ていたい そして、眠りの安らかならんことを祈ります
        (物寂しくも荘厳な墓所の敷地内にぽつんと離れて設えられた墓碑の前 跪いて雪を払い、隠された名を露わにする)
        (黒の瞳は黙して語らず、しばしのあいだ瞑目して過ごして)イヴ、花をこちらへ お役目を果たす時です -- アリステア 2013-07-23 (火) 01:55:17
      • (促されるまま並んで歩くのは、時の止まった場所。雪で色が消えて、すべてがモノクロの世界)
        (隣を歩く人も、白と黒。自分が抱く花も白い。ただ、少女の赤い髪と青いコートだけが鮮やかに色づいて)
        貴方のような人にだったら起こされるのも悪くないです。
        女の子は素敵な王子様のキスで眠りから覚めることに、憧れるもの。
        (傘の下、彼を見上げる。舞台でお芝居を演じているような、そんな気分)
        夢から覚めたくないけれど、覚めたいとも思ってる。……きっと、今の私は死んでいるのと同じだから。
        ああでも少し違うわ。死はもっと優しいものね。恐れも希望もなく、心静かでいられるんだもの。
        …少しだけ、憧れてしまいます。本当に、少しだけ。
        (この場で、墓地で口にすべき事ではないと思ったけれど、呟く)

        (目的の場所にたどり着いた。花を持ったまま、ただ、彼を見守った)
        (墓碑に刻まれた名前を見ようと目を凝らし…名前を呼ばれてはっとなる)
        (そっと墓の前に花を飾り)
        何も聞くことも見ることもできない世界で眠っていても、香りは届くから、人はお墓に花を手向けるのかもしれませんね。
        (一人だけ色を持った少女が振り向く)
        ……このお墓は…?
        -- イヴ 2013-07-23 (火) 03:03:51
      • (買いかぶりすぎですよ、と困った様な顔をして)憧れずとも、いずれお迎えが来るでしょう 天命の尽きたその時には
        ええ、ここは――(足音がして振り向けば、墓所の入り口に人影がひとつ 上等の仕立てに身を固めた青年が傘も差さずに立ち尽くしていた)
        (年の頃はアリステアとほぼ同年代か 栗色の髪をした男は言葉を失うほどの激情に身を焦がし、瞳を憤怒に燃やして)
        イヴ、お祈りは済みましたか? 夫人もきっと感謝しています 行きましょうか(交わらぬ視線、黒の執事は存在すら認めようとせず)
        (貴公子の顔は青ざめ、土気色に変わりはじめる 手にした花束を握り潰せば、場の重圧は流体金属のごとく質量を得て)
        馬車に温かい飲み物の用意があります お菓子みたいなものですけどね ホットチョコレート、お好きでしょう?
        (淡々とイヴをエスコートし、二人の青年は正反対の態度を取りつつ行き交って 憎悪の邪視がつかのま逸れたかと思えば)
        (黒の執事の背中に白い花束が散った)…すみませんが、先に戻って待っていてもらえませんか? 私もすぐに追いつきますから
        (諦観の漂う静かな表情 解れた花を一輪ずつ拾い集め、雪を落としもう一度捧げて 二人の青年ははじめて対峙の時を迎える)
        (振り返って見たならば、胸倉を掴まれ詰られる姿が垣間見えたかもしれない それに応える冷淡なまなざしも、また) -- アリステア 2013-07-23 (火) 04:19:11
      • (黒衣の青年の肩越しに、もう一人、色を持つ青年が見えた)
        (知り合いかと訊ねる前にその表情に気がついて、口をつぐむ。アリステアが何か言うと思ったから)
        (けれど現れた色に気付かないかのように振舞う姿を見て、戸惑いを隠せない)
        (挨拶すらしないなんて彼の普段から考えればありえないこと。大切な人のお墓なのだと少女もわかっていたから余計に)
        …あっ、あの…?いいんですか、お知り合いなのでは……。
        (少女が口を開いた瞬間、静かな墓地の中に相応しくない音がして、花が散った)
        (青年の言葉に素直に頷いて、何度か振り返りながらも離れていく)
        (その場にいたほうがいいのではないかと、迷ったけれど)
        (振り返って、かろうじて見えたアリステアの表情が変わっていないことが、なんだか不安だった)


        (馬車にたどり着いたけれど、中に入る気にもなれない。その前で立ちつくしながら、墓地を眺めていた)
        (冷たくなった手に息を吹きかけて、心細い気持ち)
        ……あの人は、誰なんだろう。喧嘩になっていたら……どうしよう。
        (一人でいると不安は大きくなっていって、戻ろうと足を踏み出す)
        -- イヴ 2013-07-23 (火) 04:43:47
      • 気を揉ませてしまった様で すみません、お待たせしました(その矢先、身だしなみには諍いの跡もなく、けろりとした顔で帰ってきて)
        ずっと外で待っていたんですか? 早く切り上げて正解でしたね 帰りましょう、イヴ 温かい食事が待っています
        (手を差しのべて乗車を促し、着膨れした御者に一声かけて 自分も雪を落として乗り込めば、方舟は生者の世界へと舵を切る)
        …ああいうのを幼馴染というのか、古い友人です 小さな頃はよく遊びに来ていましたから、覚えておいでの方もいるでしょう
        いい時代もあったんですがね(約束のホットチョコレートにアマレット・ディ・サロンノを少量加えて勧める)
        (黒の執事は多くを語らず、代わりに今度は聞き手に回って しばしの間、メイドたちの噂話に聞き入って過ごすのだった) -- アリステア 2013-07-23 (火) 23:12:07
      • (心底ほっとした顔で青年を迎える少女。質問攻めにしたいところだけど凍えてしまいそうだったから素直に従った)
        (馬車の窓から見える景色はモノクロの世界から少しずつ色のある世界へ……)
        (初めは言葉少なく。けれど段々といつもの通りによく喋る少女に戻っていった)

        (……結局、幼馴染と言う人と何故あんなに険悪な雰囲気だったのかも、お墓の中で眠る人が誰だったのかも聞きそびれてしまった)
        (二人で飲むあたたかいチョコレートドリンクの湯気はアマレットの香り。後味はほんのり苦いお酒の味)
        (まるで今日の出来事のようだと思いながら、二人はまた日常へと帰っていった)
        -- イヴ 2013-07-23 (火) 23:39:47
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-21 (日) 17:14:15
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-21 (日) 17:14:11
  • (どかどかと床を乱暴に踏みしめる足音が廊下に響く)
    (他など一切省みない。ただ自分がそうしたいからそうするとでも主張するような謙遜も遠慮もない足音)
    (ただの足音だけでもそれだけ自己を主張しながら、男は乱暴に扉を開ける)
    いるかイヴ -- ジェイムス 2013-07-20 (土) 23:04:29
    • (休憩時間、自室であたたかい紅茶を飲みながら、手紙を書く)
      ええと…そちらはとっくに雪だと思うけど、風邪ひかないように…ん?何この音…地震?
      (きょろきょろ、その音が足音だと理解するまでちょっと時間がかかって)
      (理解した瞬間、ノックもなしに開け放たれる扉。振り向かなくてもわかるけれど、振り向いて)
      ……い、一応レディの部屋なんですからノックくらいお願いしますよ?!
      何か御用です?呼んでくだされば私が行くのに…(筆記用具を片付けながら ぶつぶつ)
      -- イヴ 2013-07-21 (日) 00:08:26
      • さっさと来い、厨房にいくぞ
        (返答も謝罪もせずにそう言って、不敵に笑う)
        今日は水の味がした。物が食える
        逃す手はない -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 00:13:53
      • えっ えっ えっ?(きょとん。その言葉の意味がなんとなくわかるまでだいぶ時間がかかった)
        あ………は、はいっ!!(飲み物すら満足に口にできない人が、「食べられる」と言ったのだ)
        (慌てて立ち上がって、彼についていくことにする。嬉しそうに背の高いジェイムスを見上げて)
        何かおつくりしましょうか?
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 00:18:34
      • (それに対して、またしてもニヤリと得意気な微笑みで返し)
        バカを言うな。俺も作る
        こんな楽しい事をお前だけにさせるほど俺の心は広くない
        急ぐぞイヴ、珍しく俺は空腹に苛立っている
        (といいながらも足取りは非常に軽い)
        (普段満たそうにも満たせない食欲が満たせるのだ)
        (欲の権化とも言えるこの男からすれば筆舌に尽くしがたい歓喜である) -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 00:23:15
      • !?……お料理、できるんです?(衝撃。最近ようやくまともなものが作れるようになってきた娘)
        じゃ、じゃあお手伝いいたしましょう…(ショックの余韻を引きずりながらも隣を歩く)
        (苛立っているというのに、顔はとても嬉しそうだ。思わず自分も笑ってしまうくらいに)
        (もしかしたら、病気良くなっているのかな、そんな淡い期待すら抱いて)
        ジェイムス様は何が好物なんです?私もしってる料理だといいんですけど。
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 00:30:03
      • 当然だ。いつ物が食えるかわからねぇんだ。食える時しか楽しめない事を逃せるほど俺は我慢強くねぇんだよ
        (味身も満足に出来ないジェイムスがそれを習得するにはとんでもない労力と時間が掛かったはずだが、そんな辛苦の片鱗すら億尾にもださない)
        (当然と言った様子でつかつか廊下を歩く)
        あ? 好物? なんでもに決まっているだろう
        普段何もくえないんだぞ? 俺からすればまともに食える物は全て美味だ
        わかったらお前が一番得意で一番美味いと思うものを作れ。いいな?
        (わざわざ指をさして念押しする) -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 00:43:00
      • む、難しい理屈なのです…(そういうものかなぁと考えながら頷く。少女にも彼が料理をできるようになるまでの苦労は想像できた)
        (誰かいつもそばにいて、作る人がいなかったのかな。そういえばこの人はここに一人できたんだっけ……横顔を見ながそんな事を思い)
        え…得意料理、得意料理ですか…うーん…(どれもそれなりだけどこれと言うものはいまいちなくて、悩む声)
        ……あ。鶏肉のシチューのポットパイなんてどうでしょう?今朝いいお肉が入ったとお肉屋さんのおばさまがわざわざ来ていたし。
        パイシート、丁度沢山作って冷蔵庫にはいってるんですよ。それが使えます!
        (消化にいいもの。食べやすくて、食べ応えがあって…そんなものを提案する。普段食べないのだから急に食べたら胃が受け付けないと思って)
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 00:54:00
      • ほう! それは……うむ、実に美味そうだな
        それでいい、むしろそれにしろ、想像したら食いたくなった
        確実に作れ。今更メニューを変えたりしたら酷い目にあわせるからな?
        (矢継ぎ早に捲くし立て、厨房の扉を蹴り開ける)
        なら俺は魚でカルパッチョでも作るか
        いや焼き物も悪くないな……面倒だ、全部作るか
        (ぶつぶつと呟きながら、カツカツと使用人たちがまだいる厨房の中に押し入る)
        (集中しているので彼等のことは目にはいっていない) -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 01:00:46
      • はいはい変えませんよ。なんですか、子供みたいですよ(くすくすからかうように笑う)
        お魚はすぐそこの冷蔵庫に今日使う分が入ってますので、お好きなものを……っと、あ…。
        (厨房に入り、話しながら男性用のエプロンを取ってこようとして、周りの使用人の視線に気付く)
        (なんて説明しようかしばらく悩んで、料理がしたいと彼が言ったという事だけ伝えて出て行ってもらう)
        (自由にさせてあげたかったし、幸い夕食の下ごしらえは終わっている。簡単なメニューでもあったから)
        ……はい、ジェイムス様、お召し物が汚れますから、エプロンをどうぞ。必要なものが見つからなかったら言ってくださいね?
        (水色のエプロンをテーブルに置いて、彼の傍らの椅子に座りジャガイモの皮むきを始める)
        ふふ、ジェイムス様とお料理なんて、なんだか変な感じなのです。
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 01:14:06
      • ほう、気が利くな。褒めてやろう
        (そういって乱暴に頭を撫でてからエプロンを受け取り、ジャケットを脱いでからさっとエプロンを付ける)
        (絶妙なミスマッチである。普段の言動が言動であるためか、全くといっていいほど似合わない)
        (それでも気にした様子はなく、魚と調理ナイフを手に取れば、手馴れた様子で下拵えを済ませ、あっというまに切り身にしてしまう)
        やはりカルパッチョなら鯛がよかろう
        ソースはどうするか……バジルベースでいいか? いや、折角臭みのない良い鯛だ。香草の強い風味を押し付けるのは勿体無いな
        さっと塩をふってレモンベースにでもしたほうがより良い気も……いやしかし……
        (ぶつぶつ言いながらも手早く調理は済ませていく)
        (片手間に野菜を洗って切ればサラダが出来上がり、さっとテリーヌとチーズを切り分けてソースをかければ彩り鮮やかなオードブルになる。ソースは先ほどぶつぶつ言いながら作ってボツにしたバジルソースだ)
        (鼻歌を歌いながら作るその手際は非常に良い) -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 01:27:45
      • きゃっ…?!(わしわし撫でられても、髪を直す発想がなかなかでなかった位にその行動に驚く)
        (手を拭ってからジャケットをそっとはなれた場所の椅子にかけ、ようやくもつれた髪を直した)
        (あっけにとられながらも彼の手伝いでも、とその様子を眺めていたけれど……手を出す場所がない)
        (流石に言うだけあって、魚をさばくのも上手い。自分よりも……)
        ……あっ、いけない、見とれてる場合じゃないわ!
        (慌ててお肉と野菜を軽く炒めて、鍋で茹でる。油は限りなく少なめにしておいた)
        (少女の手際はいたって普通。若干もたつく程度。ぐつぐつ茹で上がるまで彼を見ることにした)
        私のは後は煮えるのを待つだけなのです……お上手ですね?皆に見せてあげればよかったかも。
        きっと親しみやすくなると思うんです。ジェイムス様、怖がってる人多いから。
        (小麦粉とバターをこねこねクリーム状に混ぜながら笑う)
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 01:46:10
      • 食えないのが悔しかったからな。その分より力を入れていた事は否めない
        (鱈を切って白身魚のムニエルを作りながら、皮肉気に口元を歪める)
        貴族にとって畏怖は必要不可欠なものだ。それを俺が備えられているというのなら、わざわざそれを濁す必要もない
        それに……いくら畏怖を振りまこうとお前みたいにこちらの甲斐が無くなるほど畏れない奴だっている
        俺を畏れないのはそういう奴等だけで十分だ
        (また得意気に微笑んで、さっと皿に料理を盛りつけていく)
        さて、こっちはこれであがりだな
        (香草と雑穀を軽く散らしたサラダ、鯛のカルパッチョ、チーズとテリーヌのオードブル、白身魚のムニエルを並べて、イヴの料理を待つ)
        スープ類はイヴのシチューがあるから作らなかった
        つまりそれだけ期待しているということだ……楽しみにしているぞ? -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 02:16:06
      • (あたためたオーブンにパイ生地をかぶせたシチューの器を入れて、タイマーをセットしつつ振り返る)
        じゃあ今日はおなかいっぱい食べましょうね?大丈夫、消化にいいものですし、油も少ないから全部食べられますよ。
        (お皿を出すの位、手伝おうと思った頃にはもう盛り付けが始まっていて、もう素直に見ていることに決めた駄メイド)
        慕われた方がいいと思いますけどね…?ティレット様みたいに。
        味方は多い方がいいです。私だけだと心配じゃないですか。
        (ひろげられた料理を眺めながら、頬杖をつく)
        …ふふ、いいにおいですね。ちょっとしたコース料理です。
        私の方はもう少し……い、言っておきますけれど私の料理は普通ですよ?悲しいくらいに…!!
        ちょ、ちょっと怖くなってきましたね……
        (そんな事を言った瞬間、オーブンのタイマーの音が鳴り響く)
        あ……観念しましょう…不味くてもおいしいって言ってくださいな。
        (思いっきり後ろ向きなことを言って、けれど楽しそうに、ポッドパイが料理の一段に加わる)
        (使用人が使う小さなテーブルに豪華なコース料理。誰かがコップに生けた花を真ん中に飾ってみた)
        ……よし、さ、あたたかいうちに召し上がってくださいなジェイムス様。
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 02:37:55
      • あったり前だろぉ? 腹が裂けるまで食ってやるぜ
        普段食えない分まで此処で楽しまなきゃ損だ
        (そういっていくらか明るく笑ったが、ティレットの話題になれば少し寂しそうに微笑み)
        『時間』があれば俺もそうしたのかもしれねぇな
        来世とやらがあるなら参考にしてもいい意見だ
        (事も無げにそういって、肩を竦める。この話はそれで終わりだと言わんがばかりに)
        (彼からすれば、他人に慕われるために根回しする時間も惜しいのだ)
        (その時間の間に、手から毀れるものは余りに多い)
        お、出来上がったか
        はっ! 悪いが俺は数少ない食事の機会に気を遣えるほど、人間が出来ていない
        不味かったら思いっきりしかってやるから覚悟しとけ
        というわけで審判の時間だ
        (飾られた花が揺れるほどの勢いでポドパイを手元に手繰り寄せ、いの一番にスプーンを突き入れて早速一口)

        (すると、途端に渋い顔になり、眉間に皺を寄せてイヴの顔を睨み付ける)

        おい……イヴ……

        (低い声で、声をかける) -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 03:03:22
      • (時間があれば、そう笑う彼に何か言おうとして…思い浮かばずにそのまま口をつぐんだ)
        (ごめんなさいも、きっと余計な一言。気休めみたいな言葉も余計で、だから)
        その分、私が頑張りますから、いいんですけどね。
        (いつも通りにちょっと拗ねた様に笑うだけ)
        (子供みたいに勢いよくスプーンを使う姿に苦笑しつつも、不味かったら、と不安な気持ちはどんどん大きくなっていく)
        (一応味見はしたけど、料理長の作るものには程遠く。忙しい母親の家庭料理にギリギリ届くかなと言うくらいで)
        (はらはらしながら見守る)
        (睨みつけられると、ああやっぱりと言う顔になって)
        …ひっ ご、ごめんなさい!!や、やっぱりあんまりおいしくないですよね…!!油少なめにしてしまったし、その…ごめんなさいっ!!
        (ことばの続きを聞く前からぺこぺこ頭を下げる)
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 03:21:20
      • バカを抜かすな
        (突如謝り始めるイヴを殊更強い眼光で睨み付け、不機嫌そう……というか、少し拗ねたように声を絞り出す)
        ……悔しいが、美味い。腹が立つほどな
        パイの焼き加減から味付け……それこそ油の具合まで良い出来だ
        駄目出しの一つもしてやろうと思ってたのにいうことねぇじゃねーか……俺じゃあこの味はどうやっても出せない
        (そう、心底悔しそうに呟く。彼は生来負けず嫌いの気もあるのである)
        (故に、どうやっても自分では作れそうにないシチューを作ったイヴを羨んだのだ)
        あとでレシピを洗い浚い教えろ
        主人としての命令だ。いいな?
        (そういうと、また黙々とシチューに手を付ける)
        (自分の作った料理にはそれなりに手を付けるだけで、ほとんどシチューに掛かりっきりである)
        (よっぽど気に入ったらしい) -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 04:14:27
      • はい?!…あんまりおいしくないどころか不味……(言いかけると、彼の言葉の続き)
        (思いがけないめいいっぱいの褒め言葉。怒られてる?と錯覚するほどに予想外で)
        (今でこそ食べられないとはいえ、沢山おいしいものを食べてきた人のはずなのに)
        ……あ、そっか。
        (ぽんと手を打つ)
        それは、母様の味なんです。子供に食べさせるために考えてたものだって。
        母様は私が生まれてすぐ亡くなってしまったのですが、
        残したレシピを参考にお屋敷の料理長がよく作ってくれたんです。
        ……素朴な、家庭の味。
        ジェイムス様には珍しい味だったのかもしれませんね。
        (照れながらエプロンをもじもじ指で遊んで)
        後で紙に書いてさしあげますね。えへへ…ありがとうございます。
        こういう感じのものがお好みでしたら、もっと色々ありますので!また作ります!
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 04:29:53
      • 母の、味……?
        (聞けば目を見開き、暫し興味深そうに器の中のシチューを見つめてから、少し寂しそうに笑う)
        そうか……これが母の味か
        なるほど、確かにそれなら、俺が物珍しく感じ、そして美味いと思ったのも納得できるな
        (ジェイムスも、今まで全くものを食べてこなかったわけではない)
        (むしろ貴族である彼は、常人と比べれば遥かに恵まれた美食の中で育っている。最初から物が食べられなかったわけではないのだから当然だ)
        (しかし、それらはどれも……健常者の為の食事)
        (彼を労わる食事はそこには無かった)
        俺の母親も、俺を産むと同時に死んだ
        母の味とやらには縁無く過ごすと思っていたんだが……意外なところで出会えたものだな
        何はともあれ気にいった、これを食い終わったら早速2杯を頼むとするか
        (嬉しそうにそう微笑んで)
        (またシチューに手を付けるが)
        ……?
        (怪訝な顔。そしてもう一度スプーンで掬って口に含めば……)
        ……もう……今日は駄目か
        (ただただ寂しそうに笑って首を左右にふり、スプーンをテーブルに置く)
        作りすぎちまったな。少し舞い上がりすぎた
        俺とした事がとんだ失態だ
        (軽くいって嗤ってみせるが、表情は暗い) -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 05:22:45
      • もう1杯分くらいならありますから、全部食べ終わったらまた出来立てをお出ししますよ。
        さっきより味がしみてもっとおいし……えっ?
        (準備しておこうかな、パイ生地だけでも。そう思って冷蔵庫を開けようとして……)
        (彼の言葉に振り返る)
        (どういうことなのか、仕草を見ればすぐにわかった)
        (落ち込む様子も、理由もよくわかって……胸がずきんと痛む)
        (彼が自分で作った料理はまだ、一口も食べていなかった)

        (優しくジェイムスの髪を撫でる。母親のように)
        (…母親が撫でたら、こんな風なんじゃないかなって、思う通りに)
        少しでも、おいしい食事ができたのならよかったのです。
        残っちゃったのは私がしっかりいただいて、感想をいっちゃうのです。
        …ね、また一緒に作りましょう?それを楽しみに、体を大事になさってください。
        (一生懸命、慰める言葉。今日の彼は子供みたいだったから、素直に接する)
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 05:55:06
      • (されるがままに髪を撫でられ、静かに笑って頷く)
        (いつも、不敵に笑っているジェイムス)
        (こんな時ですら、嘲笑を浮かべる彼の顔は……能面のようにも見えた)
        (表情豊かに不敵な笑みを象る面)
        (その奥底で一度だけ嘆息して、そっとイヴを撫で返す)
        ああ、勿論だ
        次は俺がこのシチューを作る
        当然レシピそのままじゃない、俺なりにアレンジを加えてお前を見返してやる
        首を洗って待ってろ
        (そういって立ち上がり、いつも通りの足取りで扉の前まで歩いていく)
        イヴ、もし食いきれなかったら……お前が作ったとでもいって使用人どもにも振舞ってやれ
        俺が作ったなんていったら連中恐がって食わないだろうからな
        それじゃあ、後始末は頼んだぞ
        (そう、何時も通りの口調と、堂々とした態度で指示を出して、厨房を後にする)
        (ただの一度も、振り向くこと無く)
        (その相貌を隠すかのように) -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 06:08:05
      • (器用に浮かべられた笑顔。誰も本当の気持ちに気付けないくらい、上手に)
        (だけど、自分にはわかる)
        (悲しくて、傷ついていること)
        (撫でられながら目を伏せた。自分の方が表情を隠せないなんて、我ながら情けない)
        (彼が立ち上がる頃には何とか笑顔を作って見せた)
        ……はい。約束です。
        食べたら、レシピを届けがてら感想を言いに行きますからね?
        私も厳しく行きますから!皆に分ける時もしっかりと感想聞いてきますから!

        だから…ちょっとだけ、待っていてください。
        (背中にそう投げかけて、一人、厨房に残る)

        (追いかけたかった、ちゃんと笑えるまでそばにいたかった)
        (誰どそれは彼のプライドを傷つける。振り向かなかったのは表情を見せたくなかったからだから)

        (彼の座っていた場所に座り、残りと、彼の作った魚料理を口にする)
        (料理長顔負けの味付け。どれだけ努力したのかがよくわかる)
        (だから、だから悲しくなって、ぽろぽろ涙が出てきてしまった)
        ……駄目ね、泣いたら味がわかんなくなってしまうのに。
        ちゃんと、後でどんな風においしかったか、話してあげなきゃ……いけないのに。
        早く行ってあげなきゃ…… ひっく、 ぅ……

        ……神様は、どうしてこんなに不公平なの。
        (子供の頃から言い続けていた言葉)
        (それを口にしたらもっと涙がこぼれてきてしまって)
        (心配した使用人達が様子を見に来るまで、止まる事はなかった)
        -- イヴ 2013-07-21 (日) 06:36:08
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
  • (6月の湿り気を帯びた夜の空気の中、見まわりついでに二階のテラスにある植え込みの面倒を見ながら近くにいたイヴに声をかける
     この時期に花が咲くよう、種類を選んで植えられていたことを仕事を引き継いだ青年は記憶していた)
    …すまないな、もうじきに眠る頃だろうけど、話をしていると俺が落ち着くから。 -- ティレット 2013-07-15 (月) 22:46:29
    • (仕事は終わりの時間なのでヘッドドレスだけ外して、花の世話のお手伝い)
      (ランプでティレットの手元を照らしつつ、隣で微笑む)いいのです、どうせ遅くまで本を読んでいることが多いので。
      それにティレット様が働いてらっしゃるのに私が先にお休みするのも嫌ですもの。
      ……終わったら、お酒でもお持ちしましょうか?綺麗に咲いてくれたお花を見ながら花見酒、なのです。
      -- イヴ 2013-07-15 (月) 23:01:53
      • もう就寝の時間だ、私服でいい。…持っていたっけ。
        (そう言えば給金は出しているはずだけど、何かに使っていただろうか…と思い出してみるが中々思い当たる節がない)
        働くというか…。勝手にやっていることだから、いいんだ。
        (イヴだけではなく、召使いとの距離感をもっと近くありたいと青年は思っているのだが…)
        酒は…コーヒーに入れるだけのブランデーがあれば持ってきてくれ。(酒にはあまり強くない事を何度かの飲酒で自覚しているため、体がリラックスするための飲酒にとどめようと) -- ティレット 2013-07-15 (月) 23:17:23
      • えへへ…私も、勝手にやってることだからいーんですっ!
        (胸を張って答えて、ランプをそばの手すりにおく。しゅるりとエプロンも外して)
        じゃあとっておきのブランデーにしましょう!少なくて行き渡らないからお茶の時間にお出しできなくて、しまってあるものがあるんです。
        お言葉に甘えて、ついでに着替えてきますね?
        (何着ようかな、なんて小さく漏らしつつパタパタ走っていく)

        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

        (しばらくして、お盆に薔薇をモチーフにした綺麗な瓶のブランデーと、小さなグラスをふたっつのっけて、白いワンピース姿の少女が戻ってくる)
        (二つにしばった髪は解かれていて、風にさらさらとなびく。ワンピースは真新しくて細かいレースの飾りがある少し高価なもの…つまり、よそゆきの服)
        (お金をためて買ったとっておき。貴族の前で見苦しくないようにと、少女の小さな見栄だ)
        (テラスの白いテーブルの上で嬉しそうにお酒を注いで、隣にお手拭)…はい、準備ができました、ティレット様。
        ……あ、あの。私もすこーし、いただいてもいいですか…?こ、これは飲んだことがなくて……(怒られるかな、そう思いながら長いワンピースをもじもじ握る)
        -- イヴ 2013-07-15 (月) 23:42:15
      • (資産が減ったとはいえブランデーを潤沢に揃える余裕もなかったか、と改めて家の現状に苦笑が漏れる)
        こんな家を誰が欲しがるんだろうか…。(着替えに向かうイヴを見送り、湿った夜空を向こうにコーヒーを淹れながらつぶやく)
        (愛着はある、潰れてしまったほうが良いというわけではない しかし、世の流れというものは覆せないのではないかとも、青年は思う)

        そんな服も持っていたんだな…。
        (使用人の着る物では、着ることによる痛みを許容できるような値段の物ではないことは分かった
         よそ行き用か…あるいは元の家から失礼がないように着てきた?と考えてから、「なぜここでその服を着たのか」という疑問にあたり
         それはそのまま、一言で終わらせず何か感想を言うべきだろうと自分の尻をひっ叩くように思えて)
        ああ、すまない。こういう時に口が回らないと何を言ったらいいのかまず考えてしまうんだ。とても召使いとは思えない、よく似合ってる。
        (コーヒーの入ったカップに自分は注いでもらい、軽く揺らすようにスプーンで混ぜて香気を鼻に寄せる)
        …うん、香りをかぐのはいいな…?ああ、いいよ。瓶を持ち出すほど沢山飲むつもりはなかったし…どうせ出すなら誰かに飲んでもらったほうがいい。 -- ティレット 2013-07-16 (火) 00:08:36
      • (服のことを褒められると、髪の色と同じくらいに赤くなって、さらにもじもじ)
        (少し高いものとはいえ、所詮はメイドが手に入れられるようなものだったから、言ってもらえるとは思わなくて)
        っ?!わ、私にそんなお気をつかうひつようはないのでっ……で、でも ありがとうございます…。
        夏至のお祭りに着ていこうと思って買ったんです……メイド服以外で綺麗な服ってこれくらいだったので、おろしてみました。
        (嬉しくてにやける顔を手で押さえて、ブランデーの瓶をいじいじ)
        で、ではっ わたしもちょっとだけ……お酒、好きなんです。ティレット様はあんまりそうでもない、ですよね。
        (植え込みの傍の手すりに腰掛けて、小さなグラスに注いだブランデーを口へ)
        いい香り…少し薔薇の匂い…(ほふ、とため息。頬がほんのり赤くなった。好きだけどあまり強くはないらしい)
        あの、ティレット様…。
        話をしていると、落ち着くって、言ってらっしゃったけど……何かあったんですか?
        (何か悩みがあって、眠れないのだろうか。そんな風に思って。心配そうな顔で、彼を見る)
        -- イヴ 2013-07-16 (火) 00:31:21
      • うん、そういう服を着てる時は褒めてあげないといけない。人にはそれぞれの身の丈にあった特別なものがあって、それは誰にだろうと誇りたいものなんだと。
        母さんからそう教わったのについ忘れてしまう、すまない。祭りか…そう言えば近くの村や町で毎年この時期にやっている、もうじきだったか。
        (特別扱いするには自分が給金を出しているわけでもなく、新しい服でも…と言うのは押し付けがましいことだろうと思った)
        よかったら、祭りに行く時は声をかけてくれ。もう一度その服を見るついでに小遣いぐらいは渡せる。(もう一度見たいとはいえず、ごまかし気味に)
        (ブランデーの溶け込んだコーヒーを飲む、一見するとそうは見えないが口に含むと確かにそこにいることが分かる
         自分もこのように、見かけはどうでも良いが確かに何かを支え引き立てることができれば…と黒い水面を見ながら思った)
        …ああ、いや、うん。別に何かがあったわけではなくて。
        (答えに詰まる、こういう説明しづらいモヤのような不安とそれを晴らしてくれる相手をどう表現したものか迷うのだ)
        俺自信は特に何もない。だけれどこの家がどうなるかとか、家督を相続する者がこの家を「善い」ほうへ導かなかったら、その時どうするかとか…。
        仕事をしていないとつい頭にのぼってくる。だからなのか、君が来てくれて俺は助かってるよ。話していると将来のことは頭から消えてしまう。 -- ティレット 2013-07-16 (火) 01:01:20
      • (あまりにも真面目でまっすぐな答え。お酒のせいもあってくすくす笑ってしまう)
        ティレット様は真面目すぎです。う、嬉しいですけどね?頑張ってお給料ためて買ったものなので…。
        夏至のお祭りはお花の輪をつくって髪に飾るんですって。お花のコサージュも作って胸に飾るから、真っ白がいいなって。
        (グラスを手すりに置いて、床に降り立ち長いワンピースを広げて見せる。レースの飾りも何もかもが真っ白だ)
        お、お小遣いなんてそんな、いいのでしょうか…わ、私振る舞いのお酒飲みにいくだけですし、むぐぐ
        (慌てて口を塞ぐ。少女にあるまじき発言だったので)…え、えへへ…じゃあ、ワンピースを見せには、お伺いします。
        (かわいそうなくらいに小さくなって、こくこく頷く)
        (彼といるとついつい、浮かれてしまう。気をつけなきゃ、はしたない子だと思われたら悲しいし)
        (……そんな子供っぽい悩みとは違う、彼の悩み。ゆっくりと傍によって)
        私がお役に立てているのなら嬉しいです。ティレット様は何でもできるから、なかなかお役に立てないんですもの。
        ……大丈夫です。このお家には、このお家が嫌いな人はいらっしゃいません。
        皆さん色々思うところはあるようですが……私はそう感じます。皆それぞれ、ここが好き。
        (少し屈んでにっこりと笑う)
        きっと、ずっとおうちにいるから考えすぎなのです。お出かけしたりして気分転換を…あ、そうだ!
        夏至のお祭りよかったら一緒に!ほんとに、ほんとに、庶民のお祭りですけど…。
        -- イヴ 2013-07-16 (火) 01:35:24
      • よく言われる。お前は川の流れに逆らって居続ける巌のようだって。
        (ようやく年相応に安心したような、少し笑ったような顔を見せる だけど口ぶりからはこの評価を好ましく思っているようだ)
        なるほど…白ならどんな花でも引き立てられるのか。
        …。(裾をつまんでワンピースを広げるイヴと、霞がかったような空と僅かな風の気配 それらが相まって、何か神秘的なものがここに降り立ったような錯覚を起こす)
        好きだなあ、酒…。生きていて楽しむものがあるのは、いい事か。
        (あまり指摘するべきではないかも、とは思うが思わず口から出てしまい…)

        家の中のことは確かにだいたいできる、そう教えられて育ってきたし母さんもそれらが得意だった。
        けれど俺が考えていることに、そういった細かなことは…あまり役に立つとは言えないから。だから先のことを考えて焦る。
        …イヴが言うなら、そうだと思ってやってみるかな。気が滅入ったまま動くよりは、そっちの方が多分問題を解決する力になると思う。
        祭りか。…あの時は結局行かなかったな、それからも。
        (コーヒーを喉へと流し、脳裏に浮かぶのは幼い頃の景色 母さんが行ってこいと言ったけれど、兄さんや兄弟達は行ったけれど、
         自分は半ば意固地になって召使いたちと一緒に掃除をしていた事を思い出す
         母さんに理由を尋ねられて、黙り込んだまま半刻も過ぎた頃、ようやく「屋敷においてもらうために、仕事ができる所を見てもらう」と答え
         頬を勢い良く叩かれ泣かれたことも…一緒に思い出した)
        一緒に見に行って面白くできるような奴じゃないけれど、俺でいいなら行くよ。(まずは前向きに進んでみよう、そう思って申し出を受け入れた) -- ティレット 2013-07-16 (火) 02:00:16
      • ティレット様がお家を継いだら素敵だなって、私は思っているのです。
        でも、こう言ったらがっかりされるかもしれませんが、どなたが家督をお継ぎになってもいいとも思っています。
        独りで全てを背負わなくても、皆さんで手を取り合っていけるお家だと思うんです、ここは。
        (ランプに照らされ、オレンジ色に染まる花を背に、呟く)
        (胸にしまってある翼の形の銀のペンダントを出して、指でなぞりながら)
        …私が、前にお世話になっていたお屋敷はそれはもう皆さん仲が悪くて、足の引っ張りあいや、命のやりとりすら…
        …ごめんなさい、こういうこと、使用人が漏らすべきではないですよね。
        だけど、そういう場所を見てきたからこそ、今のこのお屋敷はとてもいいところだと思うのです。
        手を取り合える可能性のある、素敵な場所。

        (握っていた銀のペンダントを離す。使用人の持ち物とは思えない、見事な細工)
        (目を伏せて愛しげにそれを眺めて、そして、青年を見つめる)
        (夜の闇と同じ色の黒い髪、夏の木々と同じ、緑の瞳。ペンダントを見つめた目と同じ瞳で、愛しげに…悲しげに)
        貴方みたいな人が、あのお家にいてくれたら…私はきっと、幸せでいられたのに。
        ……なんて。今幸せですけどね?
        (本気だったのか冗談だったのか、あいまいに一言)

        (あの時、と懐かしそうに口にする彼。少しだけ自分と同じような目をしていた)
        (何か理由があって行っていなかったんだ。それはなんとなくわかった。すこしだけ悲しい思い出かもしれないことも)
        (だから少女は目いっぱい明るく笑って)
        ……もしかして、一度も見物にいらっしゃった事ないんです?
        じゃあ、引っ張ってでも連れて行かないと…!!じ、実は私もこっちのお祭りは初めてだから。同じなのです。
        花輪の作り方お教えしますから一緒に作りましょう?
        振舞い酒、沢山の種類があるんですって!ティレット様のお口にもきっとあうようなの見つかると思いま……あっ。
        くう、またお酒の話……や、約束です!(恥ずかしそうに身悶える)
        -- イヴ 2013-07-16 (火) 02:32:19
      • 俺が…家督を。それは…。
        (自分がそうなった時の事をちらりとでも考えてみれば、それは容易ならない困難を伴うのは誰がどう見ても明らかである
         自分自身、今まではずっと継ぐべき人が継いでくれたら、後はその人に従い自分のなすべきことを淡々とし続けるのだと思っていた
         だから「誰が家督を継いでも…」というイヴの主張には賛同できる、幾つかの点を覗いては
         大事そうに取り出したペンダントをなぞる姿を見ながら、自分の考えを話しておくべきかと思い)
        継ぐべき人が家を破滅へ向かわせるような人でなければ、俺もそれでいいと思う。
        誰かの個人の資質に左右されるよりは、全員で修正して良い方へ持っていくべきだと。
         
        …イヴ。
        (青年は頑迷ではあるが愚かであったり察しが悪い訳ではない、だから彼女の過去に何かがあったことや、それによって深く傷付いた事は理解できた
         だけど相手の心の傷に触れるだけの資格が自分にあるのか、それを確信できる程の自負、またはうぬぼれを青年は持ってはいなかった)
        君は…以前はこの屋敷にいなかった。俺も君を知らなかった。だから幸せじゃなかった、って言うのなら。
        そうであった事は変えられないけれど、今変わりつつる何かは変えられると思う。だから…ダメだな、口下手だとうまく言い表せない。
        (自分の舌の才のなさに歯痒い思いをしつつ、どう表現したらいいのかを諦めずに探しながら)
        だから変わっていこう、俺も考えることを止めてしまわずに前を向いてやってみるから。

        遠目から眺めたことぐらいはあるんだけど…。(祭りの意味も知らないようなつまらない奴ではないと流石に年相応の口調になる)
        酒、酒か…そうだな、酒よりは花輪の方が俺にはいいかもしれないし、そうではないかもしれない。
        何事もまずは試してみないと分からないよな、じゃあ約束する、今年の夏は一緒に行こう。 -- ティレット 2013-07-16 (火) 11:38:47
      • (自分は別の人間の飼い犬。ジェイムスとの取引もある。だから誰にも必要以上に肩入れはしない。そう決めていたのだけど)
        (使用人にも慕われているこの人なら、といつからか思うようになった)
        (誰が主になってもかまわないのは変わりない。だけど……この人なら)
        (自分の言葉にまっすぐに答えてくれる彼の顔を見つめながら、そう思う)

        (思わず漏らした言葉にも、気付いてくれる。優しい人)
        (傷つけないように考えて話してくれる。それが嬉しくて……少しだけ、もどかしい)
        (でも、この人に本当の自分を知られるのも怖くて)
        (不器用に慰めてくれようとする彼に、少女は微笑む)
        大丈夫、伝わります……ティレット様が、私のこと大事にしようとしてくれること。
        ええ、変わっていけたらいいなって思います。今まで苦しかった分ずっと、幸せに。
        ここでだったら私は幸せになれると思うから……。

        (少年のように話すティレットにくすりと笑う。そう、この人も自分よりひとつふたつ年上なだけなのだ)
        (背負っているもののせいかずっと年上に見えるだけで……)
        じゃあ夏至祭の朝に迎えに行きますからね?忘れちゃ嫌ですよ?
        (彼が約束を破るわけなんてない。そう解っているけど、からかうように)

        ……ところで、もう一杯だけ珈琲いかがですか?今度はブランデー多めで。

        (もう少しだけ、こうやって話していたい)
        (笑顔で付き合ってくれるティレットと他愛ない話を続けて、夜は更けていくのだった……)
        -- イヴ 2013-07-16 (火) 22:23:49
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
  • (丁度、夜も更けてきた頃。メイドの仕事もあらかた片付いた時間)
    (部屋にイヴが戻ると、扉の前にその男は立っていた)
    よぉ、待ってたぜイヴ
    こんな時間まで仕事してるたぁ、お疲れさんだなぁ
    (ニヤニヤ笑いながら、珍しく労いの言葉などをかけてくる) -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 13:22:05
    • (エプロンを外し、髪のリボンを解きながら屋根裏への階段へ)
      (少しだけお酒でも飲もうか、そんな風に思っていたら……思いがけない来客)
      …ジェ、ジェイムス様…っ?!
      えっ あっ ありがとうございます……御用でしたらお呼びいただければ伺ったんですが…
      って、いうかなんです、殺されたりするんです?労われましたよ私っ!!
      (盛大におろおろしながら彼の前、ちょっとだけ後ずさる)
      -- イヴ 2013-07-14 (日) 13:31:40
      • 普段俺の事どういう目で見てんだよてめぇ……いや、でも無理もねぇよなぁ、お前はそういう目で最初から俺を見るのが仕事だもんなァ?
        (終始、笑顔は崩さず……能面のように不気味に張り付いた不自然な笑みで近寄る)
        (普段よりも上背が大きく見えるのは、その妙な威圧感ゆえだろうか)
        (碧の瞳の奥に垣間見える光は……少なくとも友好的なものには見えない)
        なぁ、そうだろう? イヴ。お前はそれが仕事だもんなァ、俺やティレット、いや、この屋敷にいる連中をよぉく見るのが……本当の仕事だもんなぁ?
        (ニヤニヤと笑いながら、自然と退路を塞ぐ) -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 13:38:17
      • だ、だっていつも口を開けばいじめっ子です…し……(いつものやり取り)
        (だけど)
        (違和感。この人はこんなに怖かったっけ。ティレット様と言い争いしてる時ですらこんなに怖くなかった)
        (屋根裏部屋への入り口がとても狭いせい?少女はエプロンとリボンに顔を隠すようにして青年を見る)
        メイド、ですから、皆さんのお手伝いをできるように見てます…けど。
        ……わ、わたし、何かいけないこと、しましたか?ジェイムス様怒らせるような…。
        (怖い。泣き出しそうな顔になる)
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 13:48:42
      • 知らばっくれるなよ……もう分かってんだよ
        (その泣き顔をみても、ジェイムスが動じることはない。むしろより一掃笑みを深くして、片手にずっともっていた書類袋を床にぶちまける)
        あの酒も、そのペンダントも使用人が気軽に持ってていいもんじゃねぇ
        だからどうにも妙だとおもってなぁ……ちょいと調べさせてもらったんだよ
        転ばぬ先の杖だと思ってやったことだったんだが……いやぁ、まさか大当たりたぁ驚いたぜ
        なぁ、お前もそう思わねぇか? イヴリィン・アーロンデルクの間者さんよぉ!
        (くつくつと肩を揺らして嗤う。普段よりも嬉しそうな顔で、今まで見た笑顔の中で最も悪意と敵意に満ちた笑顔で)
        いやぁ、見事な手腕だったぜ。そのバカさ加減がまさか演技だったとは流石の俺でも見抜けなんだった
        俺はこう見えて商談じゃあ、騙されたことは殆どねぇんだけどな。その俺を此処まで綺麗に謀ったっつーんだから大したもんだ
        (以前とは違う、微妙に間合いの開いた距離でなじり続ける。この間合いはジェイムスの拳の間合い。イヴがもし凶行に至ろうとすれば瞬時に首の骨を折れる間合い)
        (つまり……完全に敵とみなした相手に対してとる間合いだ)
        さぞ、良い気分だったろうなぁ。嫌味なボンボンを掌で転がしてみせるのはよぉ? -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 14:10:50
      • (ばさばさと鳥の羽ばたきみたいな音をさせて、紙の束が広がりながら落ちた)
        (その時にはもう、わかっていたのだ)(ばら撒かれた書類を拾い上げなくても)
        (少女は呆然とした顔で、その光景を見ていた)
        (イヴリィンという名前を聞いて、その瞳に光が戻り、ぽろぽろと涙を零す)
        ちが…違うんです…っ!
        たしかにお嬢様に、皆さんのことを調べるように言われました。
        でもっ…だますとか、そんなつもりはなくて……!!
        (少女にごまかすという選択肢はなかった。いつもまっすぐに、正直に話していたから)
        (それは秘密を抱える後ろめたさからだったのかもしれない。他のことではいつも正直にいた)
        (エプロンを取り落として、黒いワンピースの少女が白い紙の上を一歩踏み出す。胸に下げた銀のペンダントが涙をはじいて光った)
        わたし、本当に……役に立ちたくて。お嬢様の家族になってくれるかもしれないひとだったから…。
        (意地悪ばかりだったけど、自分には優しくすることもあった、その人に)
        (憎しみの篭った瞳で見られるのは耐えられなかった。両手が彼へと伸ばされて、触れずにそのまま床に座り込んでしまった)

        (泣きじゃくり俯いた顔が青年に向けられる。もつれて顔にかかった赤毛越しに、青い瞳を見つめて)
        (その瞳はもう、涙を流していない。紅をひいたように赤い唇が、微笑みの形になって)
        (少女の雰囲気が、大人の女性のようなものに変わる)
        ……楽しかったわ。どいつもこいつもお人よしで。わたくしのいた屋敷とは大違い。
        倒れてみせれば手を差し伸べられて…あかぎれになった手に高価なクリーム。笑いが止まらなかったわ。
        馬鹿みたい。使い捨ての使用人に、そんな事。

        でも……嬉しかった…ここが好きだと思ったわ。守りたい、とも。
        それは……本当よ。

        (暴かれた秘密の、その先を思わせるように。少女は淑女のように、優雅に微笑む)
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 14:39:38
      • (突然……少女が目前で変異した)
        (少女から、魔女へと)
        (諧謔と苦悶の何たるかを知る、淑女の笑み)
        (今でも嘘をいっているようには思えない……しかし、今の今まで自分を騙していた女だ)
        (一度騙されたのなら何度騙されるかわからない。その笑みが本物かどうかすら今のジェイムスには判断できなかった)
        (直感は本物と告げる。しかし、猜疑心はお前が見抜けないだけだと囁き続ける)
        (どちらでも構わない。ジェイムスはそう自分を嗤う)
        (自分のする事は変わらない)
        (小さく微苦笑したのち、目の前の魔女に答える事はなく腕を片手で捻り上げて壁に押し付け、もう片方の手で口をつかんで強引に親指を口内に捻りこむ)
        (舌を噛み切らせない為だ)
        正体を現しておいて、よくもまぁいけしゃあしゃあといったもんだなぁ、間者
        立場がわかってねぇようだから教えてやるけどな……お前はこれから俺に忠誠を誓ってイヴリィンとかいうのを裏切るか、ここで俺に殺されるかの2択しかねぇんだよ
        特別に選ばせてやる、さぁ、選べ
        ここで俺に殺されるか……洗いざらい秘密を吐いて主を裏切るか
        賢い選択を期待しているぜ
        (酷薄な笑みを浮かべたまま、強く腕を捻りあげる) -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 15:04:31
      • (秘密が暴かれもまだ、少女はどこかほっとしていた)
        (もっと、もっと、奥の秘密……それに触れられることに比べたら、スパイ疑惑なんてかわいいもの)
        (少女の「主」イヴリィンの外見が、イヴによく似ていること、そして…彼女の家族達の不審な死)
        (ちらりと見た書類にはそのことにも触れていた。でも、目の前の青年は)
        (『イヴが裏切った』ことで頭がいっぱいで、気付いていないんだろう)
        (……少しは好かれていたのかな。酷薄な笑みも、強がりのように見える)
        っ…ぐ…
        (壁に打ち付けられて、口に指が入った。少しだけ血の味。指が入ったときに唇の端が切れたのだ)
        (それは本気だということ。押さえつけられた腕が酷く痛む)
        (しばらくの沈黙。睨みつけて笑う青年。無表情な少女)

        ……ん…っ
        (……ちゅぷと水音が狭い廊下に響いた。少女の小さな舌が青年の親指を這わせている)
        (深く口に迎え入れてひたすらに。それは愛撫によく似ていて)
        (彼を見つめる瞳は細く。娼婦のように笑った)
        (たっぷりと親指を弄んでから顔を背けて、唾液で滑る親指から唇を離す)
        ……ふ…ぁ。…女の子はもっと、優しく扱わなきゃ駄目よ。
        ふふ……言ったでしょう?「経験がないわけじゃない」って。
        (濡れた唇を舌で舐めて、熱の篭った吐息混じりの囁き)

        ねえ、第3の選択肢なんてどうかしら?

        『貴方がイヴリィンに忠誠を誓って、この家を捧げる』の。

        悪いようにはしないわ。わたくしを殺してこの家だけ手に入れるよりもずっと……いい思いができるわよ?
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 15:47:17
      • (指先を這い擦る舌先の感触に、思わず目を細める)
        (ともすれば高級娼婦の愛撫のような、手馴れた陰徳につい笑みも深くなる)
        最初からそっち側での篭絡も狙ってたってわけか? 本当におっかねぇ女だぜ
        (血の混じった蟲惑的な笑みを浮かべる魔女の提案に対して、僅かに逡巡するように目を伏せた後)
        (狂笑を浮かべて腕をぐいっと捻りあげる。足が地につかなくなるほどに高く。手首に後が残るほどに強く)
        男を誘うのは思ったよりヘタクソだなイヴ
        いいか? 俺みたいな男はな、すぐにヤれなきゃ嫌なんだよ
        そんな先まで我慢できるほど俺は気が長くねぇんだ
        第一……忠誠だなんてもんは俺が捧げるもんじゃねぇ……
        俺が『欲しい』もんだ
        どうしてそれをどこぞの小娘にくれなきゃならねぇ? 俺のものなんだぞ?
        いいか、そいつは俺のモノである以上……お前達が俺に厳かに捧げてしかるべきもんなんだよ
        (暗闇の中、碧の瞳が妖しく光る。傲慢と強欲が入り混じった捕食者の瞳)
        (歪なほどに捻じ曲げられ、真っ黒になるまで穢されたノブリス・オブリージュ)
        (宗家の嫡男。その本物の威圧が、イヴの身体を締め付ける)
        (依然、余裕が崩れる事は無い。彼にとってはそれらが当然なのだ) -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 16:16:27
      • (男の力に対抗する気はない。かないっこないってわかっているから。腕の痛みに一瞬だけ顔をしかめる)
        (この青年にこんな手が通用するとは思っていない。それでも『女』は挑発するように、誘うように笑う)
        ん……っ 痛いのは嫌いじゃないけれど、ベッドでがいいわ。
        残念ね、これで『お嬢様』のお兄様はわたくしに夢中になってくださいましたのに。
        (くすくす。媚びる女の声)
        『そういうこと』もちゃんと教わって育ったのよ?
        今すぐにだって、天国へいるような気分にさせてあげる。
        他の女を抱きたくなくなるくらいに、夢中にさせてあげる。
        ねえ、ジェイムス様……考え直し………
        (不意に言葉が途切れた。また、少女はくすくす笑い)
        ふふっ、やめた。貴方は頑固だものね。
        (堕ちるわけがない。そうわかっているけれど)
        (……わかっているから誘う、駆け引き遊び。でもそれももう終わり)

        ……傲慢な人。貴族の男は皆そうね。
        わたくしはそんな男達が大嫌いだったわ。
        貴方は違うと思っていたけれど……やっぱり同じなの?
        貴方がティレット様のように優しかったら、秘密を守ってもらう代わりに全てを捧げても良かったけれど……嫌よ。

        (殺されることも、冗談ではないとわかっている。だけど、その炎のような髪の色と同じく、激情の宿る瞳で睨みつけ)

        わたくしはわたくしのものだわ…もう誰の言いなりにもならない!!
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 16:53:50
      • ベテランたぁ恐れいったぜ
        どいつもこいつもそうやって骨抜きにしてきたわけか、主の命に従い、政敵を片っ端から取り殺してきたわけだ!
        思った以上のいい女じゃねぇか!! ははははは! ぎははごはっ!
        (心底愉快といった様子で、噎せ返るほどに激しく、高らかに笑う)
        (魔女の嘲弄と同じ嘲弄。ただそうすることが当然であるという風にそうしている)
        がふごほっ! ひ、ひはははははは! 傲慢、強欲結構!
        んっひひ、ごふごほ! 俺は我慢するのが大嫌いなんだよ
        我慢したって……がはひひ! いいことなんざ何も無かったからなぁ! お前にもわかるんじゃねぇか? イヴ
        そんだけ堂に入った挑発してんだ……お前、ただの使用人じゃねぇだろ
        (捕食者の嗅覚が……赤髪の少女の匂いに気付く)
        (強欲と傲慢に塗れた、血に縛られた者の匂いに)
        妙なところで気があうところは評価するが……その答えは俺の期待した答えじゃねぇな、イヴ
        俺もお前も、誰の物にも、誰の言いなりにもならない
        なら……
        (静かに啖呵を聞き入れ、吟味するようにそういって、腕に力をいれようとしたところで)
        ごふっ……!
        (ジェイムスの体が、ゆらりと揺れ……腕から力が抜ける) -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 19:05:39
      • (今まで、こんなこと誰にも話したことがなかった。仮面を被って、男の求める何かを演じて)
        (同じなんだ、この人は自分と。だから話した。もしかしたら、解ってくれるんじゃないかって)
        (血にまみれても幸せを求めたわたくしの気持ちを)

        (青年の嘲弄。それは少女にとっては賛辞だった)
        (自分で自分の道を切り開いてきた。血塗られた道でも。それを認めてくれるひとなんて誰もいなかったから)
        (誰も彼もが少女のやってきたことを知れば彼女をただ非難するだろう)
        (だけど、目の前の人は認めてくれる……笑いながら詰って)
        (柔らかく気高く、少女は微笑む)
        さあ、どうでしょう…私はイヴ。この家の方々の…貴方のメイドです。
        今は、ただそれだけ……それは本当よ。
        (ただの使用人ではない。それを認めたも同然の答え)
        (それでも少女はうろたえることもなく、毅然とした態度をとる)
        貴方の言うとおり。我慢したっていい子でいたって何もいいことなかったわ。誰も守ってくれなかった。
        ……だから、わたくしはもう我慢しないわ。男の言いなりになんてなってやるものですか。
        殺したければ、殺すがいい。

        (悔いはないと言ったら、嘘になる)
        (だけど……ひた隠しにしていた本当の自分を、認めてくれたから)
        (……………………………………この人に殺されるのも、悪くない)

        (そこで少女はようやく気付く……ジェイムスの咳が、笑いすぎて咽るというよりは、なにか……)

        (……不意に彼の腕から開放されて、つま先がトンと床に触れた)
        えっ…………
        (開放してくれたのか。一緒思ったけど、そうじゃない)
        (濁った咳をして、さっきまで威圧感に溢れていた男がよろめく)
        ……ジェイムス様?!
        (抱きつくように、青年の体を支えようと……)
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 21:09:07
      • (ぐらりと揺れたジェイムスの体が、そのまま無防備にイヴの腕の中に落ちていく)
        (その長躯は……驚くほど簡単に支えられた)
        (あれだけの怪力を発していたとは思えない程に軽く、細い)
        がふっ! ごほっ! こ、はっ……!
        (ジェイムスの口から朱が毀れ、イヴのワンピースとエプロンをしとどに濡らす)
        (鉄錆びに似た匂いを放つ鮮血……演技とは思えない)
        (先ほどまでの威圧感が嘘のように鳴りを潜め、臨終も近いのではないかとすら思わせる蒼ざめた相貌の少年が代わりに顔を覗かせる)
        (呼吸すらままならないと言った様子で己の胸を握り締め、それでも口端には不敵な笑みを貼り付けたまま、虚空を見つめる)
        チッ……よりによって、こんなときに……
        ……しまら、ねぇな……はははは -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 21:27:45
      • (自分の小さな体では支えきれないかもしれない。そう思ったのに、腕を回したジェイムスの体はびっくりするくらい軽くて)
        (怪我の手当てをしたとき見た、痩せ細った体を思い出す。この気性で、あんなに強いのに、筋肉は最低限程度で)
        (その答えが今、胸にぶちまけられる。少女の髪よりも赤い、鮮やかな色をしたが)
        しっかり…しっかりして……っ!!ジェイムス様!!
        (夥しい量の血に濡れるのもかまわずに、ぎゅうと抱きしめて青年の頬に触れる)
        (見つめる少女の顔は、いつものよく表情の変わる娘に戻っていた)
        ああ、どうしよう……い、今お医者様を呼んできますから……嫌…死なないで……!!
        (彼を壁に寄りかからせて、立ちあがろうとする)
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 21:45:36
      • やめろ
        (力強く、拒絶の意だけをしっかりと伝える)
        (それでも、腕に力は入らないようで、未だに喀血を繰り返しながらイヴの腕の中に納まったままでいる)
        医者に見せても……無駄だ
        (抱きしめられれば、筋張った硬い体から血の香がより強く漂う)
        これくらいで死にゃしねぇよ、慣れてる……おい、イヴ。取引だ
        お前の事は不問にしてやる……代わりに、俺のこれも黙っておけ
        誰かにいった瞬間に殺す
        承諾するなら部屋にいれろ……拒絶するなら、そのままほっとけ
        (なんとか立ち上がりながら、壁に手をついて弱々しくそう提案する)
        (しかし、目は未だ爛々と輝いており……まるで悲壮さを感じさせない) -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 22:07:13
      • (血の混じる拒絶の声。びくっと肩をすくませて、離れるのを止める)
        (繰り返される喀血。それは、自分が最大の罪を犯したときの光景に似ていて)
        (父が、義母が、兄が……血を吐いて死ぬ。それを思い出し、胸がかきむしられる)
        (だから本当は駆け出して、医者を呼んだ方がよかったのに)
        (立ち上がったジェイムスに抱きつくように支えることしかできなかった)
        (こんなに弱弱しくなっているのに、瞳の輝きだけは失わない彼を苦しそうに見上げて)
        ……ずるいです。条件飲むしかないじゃないですか!!
        こんな貴方を…ほっとけるわけないじゃないですか…!!
        (悲痛とも思える叫び。そして少女は俯くと彼を支えながら、ゆっくり部屋の扉を開ける)
        (泣きじゃくれば、上手く処置できなくなる。だから必死に涙をこらえて、唇を噛み締めて………………)


        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


        (小さなトランクと、布でできた人形。それ以外にはベッドと小さな机。質素な部屋)
        (粗末なベッドの上で、青年を壁にもたれかけさせて、何重にもシーツをかけて、隣には自分が寄り添って座る)
        (寝かせたら血で喉を詰まらせてしまうかもしれないから。血を失うと寒いって聞いたから)
        (少女は自分の持つ精一杯の知識をつかった。これが正しいかなんて解らない)
        (青年の咳が止まるまで、ずっとずっと背中を撫で続けていた)
        ……ジェイムス様…あたたかいお湯いりますか?欲しい物があったら言ってください。
        (自分を殺そうとした男だというのに……)
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 22:30:58
      • (軽く、本当に軽く驚いたように……柔らかく微笑む)
        はっ……自分を殺そうとした男にそんな言葉をかけるなんて……お人よしにも程があるぜ

        (その後のジェイムスは、まるで借りてきた猫のように大人しかった)
        (導かれるがままに壁際に下ろされ、そのままシーツにくるまる)
        (イヴの問いには、喀血を続けながら、首を小さく左右に振る)
        ごほっ……いらねえぇよ。俺はもう飲んだり食ったりはそんなに出来ねぇからな
        丁度いい機会だ、覚えとけ
        (咳き込むたびに幾重にも重ねられたシーツに血が飛び散り、歪な斑模様が生まれる)
        (あんなにも大きく、威容を誇っていた悪漢が……まるで小さな部屋にあわせるかのように身を縮めている)
        イヴ……俺の懐に無針注射と薬瓶が入ってる
        両方とってくれ、注射は腕に頼む
        薬瓶にゃ錠剤が入ってる。瓶の蓋だけあけてくれりゃいい
        あとは自分でやる -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 22:49:53
      • (青年の答えに、今までの疑問のひとつが解けていく)
        (お茶を用意しても、お酒を持っていっても彼は口にしなかった。……口にすることができなかったんだと)
        (このプライドの高い男が、そんな姿を見せるわけない)
        ……そういうことは、私にだけでも言っておいて下さったらよかったのに。
        こんなになるまで、独りで我慢してたんですか。苦しいのに。
        我慢、嫌いじゃなかったんですか。
        (体を温めるように肩に腕を回して、また背中をなでていた)
        (彼の姿が、いつかの自分にも重なって胸が痛い。父に乱暴されるのが怖くて、小さく部屋の隅で体を抱える自分に)
        (ジェイムスに話しかけられると、はっとなって、滲んできていた涙を拭う)
        (言われたとおりに懐から注射器と薬瓶を出して、ベッドの上に広げる)
        あ…このタイプなら、私にも使えますね。任せておいてください。
        (弱りきった青年の変わりにそっと袖を捲り上げて、針のない注射器を押し当てる……)
        (処置が終わると、薬瓶を開ける両手で持って、言われたとおりに差し出した)
        ほんと、私、なにやってるんでしょうね。お人よしって、貴方達を馬鹿にできないわ……。
        (苦笑したあと、優しく微笑む)
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 23:17:27
      • (筋肉こそついていて、かなり引き締まった体に見えていたそれは……触れて見れば驚くほどに弱々しい)
        (まるで、弱さを補う為に……少しでも強くなる為に無理につけたかのような筋肉)
        (おそらく、体力を少しでも付けて健康状態を改善する為につけた筋肉なのだろう)
        お前に知れるほうが我慢ならなかったんだよ
        まぁ、バレちまったんじゃあもうしょうがねぇけどな
        それに別に苦しいとか痛いとかもあんまりねぇんだよ
        んなもんは食欲よりも先にとっくに鈍ってる
        (種明かしをするマジシャンのように気軽に、気安く告げる)
        (何でもないというように不敵に笑い、大人しく看病を受ける)
        (そして最後に無針注射を受ければ、いくらか楽そうに表情を緩め、薬瓶を受け取ってザラザラと錠剤を飲み込み、噛み砕く)
        (しっかり噛み砕いてから老人が粥を嚥下するようにゆっくりと飲み込み……やっと一息ついた)
        ま……見りゃわかると思うけど、これが時期当主候補から外された本当の理由だ
        こんな(身体)じゃ当主にゃ相応しくねぇってことで放逐されたってわけだ
        中々間抜けで笑える話だろ?
        (自嘲気味に口端を歪める) -- ジェイムス 2013-07-15 (月) 00:09:38
      • 理由は、よくわかりました…貴族の家では、よくあること、です。
        でも……それでも私は悲しい。納得できません…!!
        病気の家族を大事にできない人間なんて…酷いです。
        (同情されることはきっと彼にとっては何よりも嫌なこと)
        (だけど突き動かされるように口に出してしまった)
        ……ごめんなさい。私が怒っても仕方のないことなのに。
        (ため息をひとつついて、見上げた顔で優しく微笑む)
        呼吸、落ち着いてきましたね。
        横になるのはまだちょっと心配なので、私に寄りかかってください。
        支えながらそばにいたら、変化があったらすぐに分かりますから。
        ……ほら、秘密を守ってほしいなら、言う事聞いてください。
        (母親のようにジェイムスの頬に触れて、そっと、自分の胸に頭を乗せる)
        (シーツをかけなおして、頭を撫でた)

        (軽い口調で、青年は自分の病状を話した。それがなんでもないかのように)
        (でも、血は沢山吐いたし)
        (ごはんもちゃんと食べられないし)
        (今だって、こんな、殺そうとした使用人の部屋に逃げ込んで)
        (薬を噛み砕く姿をじっと見つめながら、少女は恐ろしい考えにたどり着いたのだ)
        (苦しいとか、痛いとかがない、それは………もう)

        (少女は、そばの青年の髪を撫でながら、震える声で訊ねる)
        ……なおります、よね……?
        -- イヴ 2013-07-15 (月) 00:42:42
      • そう言われると弱ぇな
        (微苦笑して、素直にイヴの矮躯に身を預けて……されるがままに頭を撫でられる)
        (秘密がバレてしまえば、無理に気張る必要も彼には無い)
        (脱力する事でいくらか生まれた重みで、ジェイムスはイヴの身体に沈み込んでいく)
        まぁ気にするな
        俺は気にしちゃいねぇ
        気にしてもはじまらねぇしな

        (そう不敵に嗤う青年の顔には、悲観の色はない)
        (だからこそ、逆に不気味に写ってしまうのかもしれない)
        (それを察せたイヴには……余計に)
        (そして、彼はこれまた、何でも内容に……気軽に、気安く、明日の天気でも言うかのようにあっさりと答える)

        医者に見せても無駄って……さっきいったろ?
        つまり、そういうことだ

        (いっそ薄ら寒くなるほど明朗に、青年は可能性を否定する)

        医者の話じゃ、どんなに頑張っても三十路はこせねぇってよ -- ジェイムス 2013-07-15 (月) 01:25:22
      • (ジェイムスが身を預けてくれて、体に重みがかかる。それは思ったより軽くて…胸が締め付けられた)
        (青年は笑う。いつもみたいに)
        (だから、だから、大丈夫なのかなって……思ったのに)
        (彼の口から出たのは、残酷な真実)
        (……………………………頭を撫でていた手が、止まる)

        ……そう…なんだ…。
        (さっきよりもさらに、震える声)
        (それ以上言葉を続ける事ができない。ずっと我慢していた涙が溢れてきてしまって)
        (胸にうずもれる彼の頬に、一滴の涙)
        (なんでもないことのように言うジェイムス。それは、ずっとずっと死を見つめてきたから、そう振舞えるのだと)
        (少女は思ったから)

        ……ひきょうですよ。ジェイムス様。
        そんなこと、聞いたら……そんな風に、言われたら……貴方を憎めなくなっちゃう。
        (ぽたぽたと、春の雨が頬に落ちる)
        嫌よ、そんなの、嫌だわ……貴方は憎まれ口を叩いてずっと、いてくれなきゃ嫌……。
        ひどいわ。わたくしの心に土足ではいってきて、そんな……私より先にいなくなってしまうの…?
        ひどい男ね、あなた。どんな貴族の男よりもひどいわ……!
        (ぎゅうと抱きしめて、呟く。とてもとても、小さな声で)
        -- イヴ 2013-07-15 (月) 01:55:11
      • そうさ、俺は卑怯でズルくて、ひでぇ男なんだよ
        まぁでも……イヴだって相当な魔女じゃねーか
        お互い様ってところで、手打ちにしとこうぜ
        (抱きしめられたまま、そっとイヴの目元から雫を浚って笑う)
        (どうしようもない真実だからこそ、覆せない事実だからこそ)
        (それに涙してくれる彼女には、つい普通に笑ってしまう)
        (思えば彼が誰に対しても傲慢に振るまい、誰に対しても辛辣にあたっているのはそのせいなのかもしれない)
        (彼等が思うよりも遥かに早く……自分はいなくなってしまうから)
        (いつ、いなくなってもいいようにという偽善と……どうせ自分はすぐに消えるのだからという打算が綯交ぜになった感情)
        嫌でも何でもしょうがねぇことさ
        泣くなよ、別に今すぐ死ぬと決まったわけじゃねーんだ
        考えてもみろよ、俺はまだ19そこらだ。足掻けばまだ11年もあるんだぜ?
        そんでもってこの御家騒動はんな長くやってるわけがねぇ。だったら、結果がどうなろうが俺とお前はこれから家の事情で別れるまでは確実に顔つき合わせていられるってことだ
        何も変わりなんて無い。そう、前向きに考えろよ
        俺は限りなく前向きで貪欲だからこそ……こうなってるんだからな
        たった一度の人生。何時死ぬかわからねぇのは誰でも同じことさ
        俺のほうがちょっとばかしゴールが他人より近いだけでな
        むしろ、ゴールが見えてる御陰でずっと全力疾走出来て……これはこれで中々面白いぜ?
        (そう、朗らかに、少年のように明るく笑う)
        (死も、人生も、運命も……憎むでもなく、受け入れるでもなくただ蹴り飛ばし、欲しい物に手を伸ばす少年は、そういって愉しそうに微笑んだ)
        (ただ己の生が愉しいと、誇示するかのように) -- ジェイムス 2013-07-15 (月) 03:09:00
      • (涙で滲んで、彼が笑っているのにその顔が見えない)
        (でも、いつもの意地悪な笑い方じゃないはわかる。涙に触れる手がとても優しかったから)
        (彼の言うとおり、まだ11年あるかもしれない。でも、食事も満足に取れなくなった人間がそんなに長く生きたという話は聞いたことがなかった)

        (彼が乱暴に何でも手に入れたがるのは、時間がないからなんだと)
        (彼が人に対してひどい態度をとるのは……いつか、自分が置いていくことになるのがわかっているから)
        (そんな考えが、頭をよぎる)

        (だけど彼はもっと、前向きだった)
        (その人生すら、楽しむように)
        (それはきっと虚勢。だけど本当の彼の気持ちでもある)
        (涙をぬぐって、やっと見ることのできた顔は朗らかに笑っていて、まるで少年のよう)
        (……そうだ、この人は、自分と一つしか変わらないんだ)
        (その態度のせいでずっと離れた年上のように見えていたけれど)

        (少女ははじめて、ジェイムスという“人間”を見ることができた気がした)

        私は…ただのつまらない女です。感情に任せて笑ったり、泣いたりするばかりの、愚かな女。
        『イヴ』は感情を表に出すことができなかった人の、代わりなの。

        (少女は囁く。優しく少年の頬についた血の跡を拭って)
        (稲穂と同じ色の金色の髪を指で梳きながら)

        ……同情はしません、だけど…優しくはさせてください。貴方の体を心配する事をどうか許して。
        この“お祭り”の最後、イヴリィンお嬢様がお屋敷にいらっしゃったら、私はあの方のもとへ帰らねばなりません。
        せめて、それまでは……ただのメイドでここにいさせてください……。

        (ジェイムスが眠るまで、小さく子守唄を歌う)
        (安らかな寝息が聞こえてくると、少女は天窓から見える月を仰いだ)
        (穏やかな光で、ただ二人を照らす、青白い月)

        (いつの間にか、涙がまたこぼれていて)
        (彼が起きないように、声を殺して泣いた)

        (……涙の意味は、自分でもよくわからなかった)
        -- イヴ 2013-07-15 (月) 16:24:27
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-11 (木) 03:00:06
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-11 (木) 03:00:03
  • (アーロンデルクの使用人たちの朝は早い 夜はといえば、こちらもどうやらすこぶる遅い)
    (休む間もない、という言葉さえ可愛く思えるような暮らしぶり そんな生活の中にも楽しみはあるのだ)
    おや、丁度いいところに 味を見てもらえませんか?(焼きたてマドレーヌの香りで近場のメイドたち根こそぎ召喚しながら) -- アリステア 2013-07-09 (火) 00:44:00
    • (新人メイドは目の回るような忙しさにまだ馴れていなくて、賑やかなおしゃべりをしながら作業するメイド達の輪にはいる気力もない)
      (珈琲豆の仕分け作業を黙々と……半分寝ながら……こなしていると、声をかけられてはっとなる)
      は、はいっ!寝てないです!!だいじょうぶです!!おはようございます!!
      (マドレーヌを見ると眠そうだった顔がしゃっきり嬉しそうに輝き)……えっ わ、私も食べていいんです??
      (他のメイドたちがどんどんもらっていく中、ひとつだけそーっともらって口にする)
      …もぐもぐ。はふ…おいしいですねぇ(幸)あれ…これ、アリステア様が…?
      -- イヴ 2013-07-09 (火) 01:04:14
      • マドレーヌの香りには、『失われた時』への想いを呼び覚ます力があるとか(みるみる減って1/3くらい残った)
        何か大切な用事を忘れていたなら、ふとした拍子に思い出す手がかりになるかもしれません(焼き色の悪いものを選び、味見して)
        アーロンデルク家の執事たる者、これしきのことができずに何とします? 興味があれば次の機会に、お手伝い願いましょうか
        で、かれこれ二ヶ月目ですか そろそろ無理が出てくる頃かもしれません たまには街へ遊びに出てみては?
        辛くなったら先輩がたに打ち明けてみるのもいいでしょう 頼られて嫌がる人なんて、そういませんから
        イヴは可愛がられるタイプだと思いますが、もし言い出しづらければ私もいます(ハイローストのモカマタリ振舞って)何か、身の回りで気になることは? -- アリステア 2013-07-09 (火) 01:43:20
      • 素敵なお話ですね…!初めて聞いたのです。貝殻の型に入れて焼く事に関係があるのかしら?
        お話に出てくる魔法のお菓子のようですね(はしゃぎながら食べかけのマドレーヌを見て、もうひと口)
        忘れっぽい私に効果があるといいなぁ…たまに、教えていただいたことすぽんって抜けちゃって。
        あ…教えていただけるなら!が、頑張って覚えるので!!魔法のお菓子、作れるようになったら故郷の友達に自慢できます。
        (モカ・マタリのいい香り。飲むのは初めてだったので、ほうと幸せそうな吐息)…おいしい。
        お嬢様方になったような気分なのです…あ、す、すみません手伝いもせず…!お片づけは私がしますので!
        (わたわた申し訳なさそうに小さくなって、カップを両手で包み込む)
        ……い、今はとても楽しいので、辛い事なんてないです。
        こんな風に毎日が楽しいのは初めてで…だから、もっと皆様のお役に立てたらって思うくらいで。
        前いたお屋敷も、皆さん親切にしてくださいましたけど……ここは、もっとあったかいから、好きです。
        (言ってるうちに恥ずかしくなって、もじもじ。右を見たり左を見たり、落ち着きがなく)
        ……あ!そ、そのマドレーヌ、余っているの二つくらいいただいてもいいですか?
        食べさせてあげたい人がいるので……。
        -- イヴ 2013-07-09 (火) 22:20:02
      • その方にとっては、大切な思い出の味だったのですよ 小さな頃に好物だったお菓子だとか、誰にでもあるでしょう?
        味覚に限らず、見たもの聞いたもの、触れたものが眠れる過去を呼び覚ますトリガーになることは、ままある話の様で
        それが良き時代の記憶であれば「思い出」と、忌まわしい傷痕ならば「トラウマ」と呼ばれるのかもしれません
        私にとっては…駄菓子みたいなものですが、ジンジャーブレッドが母親の味ですね 夜祭に連れ出されて、ガイ・フォークスが燃える様を見にいきました
        お嬢様みたい、ですか(ハイライトの消えた目が細まって)イブもそういうの、あこがれますか? 誰かにかしずかれてみたいと?
        きらびやかな暮らしは貴き者の務めとひきかえのもの ですが、あなたなら立派に務まるかもしれません(失礼、と手をとって)
        働き者の手です あかぎれが痛むこともあるでしょう(荒れた手のひらに何かを読み取る)前のお屋敷では、すぐにお暇を?
        いいですがイヴ、これはあくまで味見のお願いです 今日のアフタヌーン・ティでお出ししますから、こっそりとお願いしますよ(詮索せずに二つ三つ包んで渡す) -- アリステア 2013-07-10 (水) 01:59:35
      • お祭りの時の食べ物って思い出に残りますよね…!毎年食べるものだったりしますし。
        ジンジャーブレッドってお人形の形にするものですよね?焚き火祭りもお話だけはきいた事があります!
        故郷は遠いもので…食べた事ないんです。思い出の味、かぁ…私のはお花の砂糖漬け、かなぁ。
        寒い国だったので、花は貴重なものだったんです。お祝いの時に皆で食べる決まりになっていたんですよ。
        いい匂いで、母様が大好きで……お花をもらうたびに作ってました。
        (懐かしそうに目を伏せる。もういない人だから、少し悲しげに。だけどすぐに笑って)
        わ、私なんか、お嬢様は無理ですよー!お世話されたりよりもするほうが好きですし…!
        お金はいっぱいあったほうがいいと思いますけど……ただ、好きな人と…自由に一緒にいられればどんな身分でもいいです。
        (ほんのり頬を染めて呟く。手を取られるとさらに赤くなって)
        …わっ わ…っ す、すみません見苦しい手で…私、荒れやすくて…!
        前のお屋敷は……えっと
        (『お嬢様』の命令でここにきてることは言わないほうがいいかな、と一瞬悩んで)
        ……そ、そうなのです。仕えたお嬢様がすぐにお嫁に行ってしまいまして…。いい機会なので、遠くへ行ってみようと、こっちへ。
        (嘘をついたので声は小さく。わかりやすい態度だけど、自分では気付いていない)
        (マドレーヌの包みをもらうと、ぎこちなくなった態度もようやく自然なものに戻り、)
        ありがとうございますっ!大丈夫です、内緒にします…!!
        えへへ…そうだ!このお礼に私の故郷のお菓子、今度作って持って行きますね!
        こっちではあまり馴染みがないみたいなので…食べてみてくださると、嬉しいのです。
        -- イヴ 2013-07-10 (水) 02:43:36
      • なるほど、いいことを聞きました では、花の季節にスミレの砂糖漬けを作りましょう
        お目覚めの紅茶に添えてお出しすれば、さぞ喜ばれるでしょう 教えていただけませんか? お母様のレシピを
        他の者たちにもぜひ手ほどきを わからなければ再現を試みるのも結構 楽しいですよ、きっと
        (深く詮索せず、うなずいて)私は占い師ではありませんが、手を見れば人となりがわかります
        仕事の慣れ、不慣れもここに現れます いかな方であれ、長くお仕えするほど肌は硬くなり、ごつごつと骨ばってゆくもの
        苦労知らずの手にも美しさはありますが、私はむしろ、働き者の手に好ましさを覚えます 美しいとも思います
        見苦しいなどと、誰かに言われましたか? 仮にいたとしても、言わせておけば良いのです 見る人は見ていますから
        私もなるべく注意を払いますが、限界が見えてきた時には一言伝えて下さい 気分が悪い時、気だるい時、熱を出した時にも同様に
        乞うご期待、といったところですか(喜んで、と応じたところで呼び鈴が鳴って 疾風のごとく仕事に戻っていった) -- アリステア 2013-07-10 (水) 03:37:56
      • すごく簡単なので、お教えするのも恥ずかしいですけど…。ちょっとだけ、コツがあったりします。
        部屋にメモがあるので、皆さんに配れるようにコピーしておきますね!
        (自分にも教えられるものがある。そう思うと嬉しくて頬の赤みは喜びの感情のためのものになった)
        (赤く醜い傷のある手を隠すように包みを胸に抱く。化粧っ気もない使用人と言えども女の子で)
        (……やっぱり、見られるのは恥ずかしかった。手のことを悪く言われた事はない。首をぶんぶん振って)
        ……そんなこと、ないです。誰も悪く言ったりはしないのです。
        でも……美しい、って…言ってもらえたのは初めてです。
        (握り締めて隠していた手が、少しだけ緩む)
        (優しい言葉にも、緊張していた気持ちが緩んでいく)
        ありがとうございます…なんか、なんか、私なんか、こんなによくしていただいていいんでしょうか。
        私なんて、ただの(続きを言おうとすると、呼び鈴の音)
        (あ、っと声を出すまもなく、青年はその場を離れていった)


        ……さすが(ほう、とため息)
        (そのうち見る見る赤くなって、ぺたんとその場に座り込んだ)
        美しい、だって。えへへ……て、手のことですけど、ね。
        (嬉しそうにあかぎれの手を見つめながら、しばらくにこにこしているのだった)
        -- イヴ 2013-07-11 (木) 01:14:48
  • (この間やって来た新しいメイドが庭の植え込みに水をやっている、理由は分からないが割合楽しそうに仕事をこなしているようだ
     青年はいつもの自分の仕事である庭木の剪定をやりつつ、一段落した所で声を掛けてみようと思い立つ
     コンコン、と自分が登っていたハシゴを剪定鋏で叩いて音を出して注意を引いてみた)
    水やりが好きな仕事…みたいだな、俺も手伝ってくれる子が増えたのは嬉しいよ。
    (やってきた日に面通しはしたものの、面と向かって話すのは初めてである 名乗らなければ誰か判らないかと思い)
    …ああ、悪い。ティレットだ、兄弟では後の方だから気楽に呼んでいい。 -- ティレット 2013-07-08 (月) 21:07:07
    • Somewhere over the rainbow(虹の彼方のどこか)Way up high(空の高いところに)
      And the dreams that you dreamed of Once in a lullaby...(かつて子守唄で 夢見た国がある)
      (緑の中に映える赤毛を陽に透かして、ワルツを踊るように如雨露で水をまく少女)
      (小さな虹を作りながら歌うのは「虹の彼方に」)
      (剪定をやっている少年には気付かず、映画の主人公になったように楽しげに歌っていて……)

      ……ほぁい!?なんです?!どなたです?!…わぁ?!お水が服に…!!
      (音に気付くと如雨露を落っことして盛大な水しぶきをスカートにあびて、きょろきょろ)
      見られたからには生かしちゃおけねぇなのです!!庭師のおじさ……あ。
      こ、こんにちは、ティレットおぼっちゃま…!!
      わ、私、イヴ・リデルと申しましてこの間ご紹介いただいた新しいメイドで、その……うう
      そ、そこにいらっしゃるならはじめに言ってくださいな…!いつからみてたんですー?!
      (恥ずかしいとこをみられたので真っ赤)
      -- イヴ 2013-07-08 (月) 21:38:57
      • (良い歌声だな、と素直に思う 声をかけることでその歌声が止まってしまうことがすこし勿体ないなとさえ感じた)
        …しまった。(驚かせないように気を使って自分の存在を知らせたつもりだったが…これは悪いことをしたと急いではしごを降りる)
        (近寄って服の濡れ具合を見ると、これは着替えないとこの時期では風邪を引きかねないと見て取った)
        …悪かった、驚かせるつもりはなかったんだ。ああ…知ってる、覚えてるよ。
        (掃除だ庭仕事だ、と他の兄妹がしない事を自分がここにいても良いと思うに足る理由として、行なっているようなところがあり
         そうした仕事の最中に何度か見かけることはあったので何となく初対面という事は無いと思っていたのだが…)
        いつからと言っても…俺があの木を剪定し始めて少ししてイヴ、君がここへやって来て。…だから、最初から? -- ティレット 2013-07-08 (月) 23:09:45
      • …あ、そ、そうですよね、すみません!初めてあう方ばかりで、自己紹介が癖になってしまってて。
        じゃ、じゃあ私が気付かなかっただけなんですね…全部丸見えだったのですね…すみません…穴があったら入りたい…。
        (さらに声は小さくなって消え入りそう。両手で顔を覆う。仕えてる人に謝らなくていいことを謝らせてしまった自己嫌悪)
        (それでも落ち込みきっていたら余計困らせる!と顔を上げて、若干ぎこちない笑顔を作り)
        よ、よくお庭の仕事なさってますがお好きなんでしょうか?使用人もいるのに、不思議だなって思っていて…。
        私は花壇のお世話好きなんです!お水に触れるのが好きで…今はちょっと寒……ふぇっくしょん!!!
        ……うう、もうだめだめです、すみません…(三度目の謝罪の言葉。彼の思ったとおりすっかり体が冷えていた)
        -- イヴ 2013-07-08 (月) 23:43:41
      • …気にしてない。謝るのには慣れてる。けど、謝られるのにはあまり慣れてない。
        (どうしたらいいかな、と呟き、その後で一息入れて)
        だから、もうここでしまいにしてくれ。むず痒いからさ。
        (口下手な青年にはどうやって相手をフォローすればいいかという問題は非常に困難なものであった)
        …ああ、それでいい。
        (ぎくしゃくと硬さがどこか残る感じではあるが、ともかく笑ってくれたことで冷静に見えるが内心は狼狽えていた青年も、心のなかでほ…と安心からのため息)
        館の仕事でもやっていれば…時間も潰れるし。それにこの家は庭師を雇う余裕もなくなってしまったし、長年勤めてくれた庭師の親父さんからいくらか教えてもらっているし。
        そういう事が積み重なって、俺が今は庭の木を手入れしてる。…確かにやっていると気分が落ち着くっていうのもあるよ。
        (花壇の世話が好きだと聞いて、素直にそれは良いことだと頷いた)
        どんなに頑張っても俺は男だし、体は一つだから。だから花の手入れをしてくれる子が増えたのは、嬉しいな。
        …まずい。来て早々に風邪を引かせたらいけないな。
        (体面よりも、なにより自分がそれを引き起こしたのだから責任をもって服を変えさせ、体調を崩さないように面倒を見なければ、と思うのがティレットという青年であった)
        付いておいで、召使いの部屋に通じてる生垣の近道を実は作ってある。 -- ティレット 2013-07-09 (火) 00:09:48
      • (「貴族」に囲まれて不安だったので、町の青年のように話してくれるティレットに少女もほっとしていて)
        (同じような仕事を好む事がうれしくもあり、すっかり気が緩んでのくしゃみだった)
        私木のお世話もお手伝いできますから!一人だと危ないですし、手入れをするときはお呼び下さいね?
        (ちょっとだけ鼻声で、だけど嬉しそうににこにこ。少女がこの家に来て初めて見せた自然な笑顔)
        (今までそんな風に笑えなかったのは自分でも意識しない所で緊張していたせい)
        (……だから、風邪をすでに引いていたことにも気付いていなかった)
        これでも結構丈夫ですから大丈夫…(といった瞬間、ふらりと眩暈がして)…あれ?
        は、はい……ありがとうございます。風邪なんてめったにひかないのですけど。おぼっちゃま方にうつしたら大変…。
        (大人しくついていくことにする。意識が朦朧としてきて、顔が赤い)
        (ふらつくので無意識にティレットの服のすそを掴んで、ぼんやり歩く)
        -- イヴ 2013-07-09 (火) 00:43:25
      • 一人でやってきたし、君の先輩の…アリステア兄さんもたまに手伝ってくれる。不自由はないけど。
        (それでも好意を無碍にして頑なに断ると言うのは、これは主従関係なく女性に対して少し恥ずかしいことだと考えた)…分かった、その時は声をかける。
        (鼻声に少し赤い顔、風邪を引かせたらと思っていたが秋も深まる季節柄…それはかなり早くに訪れていた
         ひょっとしたら元々熱の気があって、水を被ったことで表に出てきたのかもしれないとも思う)
        急ごう、誰か自由時間で休んでいるはずだ。ちゃんと歩けるか…。
        (後ろを振り返り振り返り、濡れた服に顔の赤い会ったばかりの召使いを導くようにして生垣の中に作られた通り道を歩いて行く
         その先には召使いの部屋、そしてアーロンデルクの屋敷その物…上を見あげれば天高く雲のたなびく秋の空
         冬へと向かおうとしている季節を一度見上げ、次に振り返った時に言葉をかける)
        これから…よろしく。 -- ティレット 2013-07-09 (火) 00:57:12
      • (自分は必要ないかな、そうわかってはいたのだけど、勤め始めたばかりの少女は心細く)
        (頷いてもらえて嬉しそうに笑った。さっきまで寒かったのに、体があったかくなった気がする)
        (それは熱のせいなんだけれど、少女は心があったかくなったせいだと思って)
        だいじょぶです、子供じゃないんですよー?
        (振り返り気遣ってくれる青年に、また笑う。その台詞とは裏腹に足取りはふらついているけれど)
        (彼の言ったとおり、召使いの部屋が見えた。空を見上げる彼と同じように、自分も顔を上げて)
        (ティレットの肩越しに、空を見る。振り返った青年の瞳の色は緑の色。見比べて、言葉を返そうと口を開く)
        ……空が遠い。でも、鮮やかじゃなくても青い色は綺麗で、すきです。
        でも、緑が一番すき。命の色だから。
        私こそ、これからよろしくおねがいしま……

        (いい終わる前に、少女はぽてりと倒れてしまった。熱で目をぐるぐる回している)
        -- イヴ 2013-07-09 (火) 01:30:04
      • (考えてみればここに来たばかりで、まだ右も左もどこに何があるのかも分かっていないだろう
         そう信じられる程度には、館の広さと調度品の多さは確かな物である)
        (とすれば、今は何かを考えるよりもまず目の前にやるべき事を与えてあげるのが…少なくとも青年が同じ立場であるなら、それは彼女にとって「善い」事だと思えたのだ)
        …そうか。俺はまだ自分を大人だとは思えない、君は…しっかりしている。
        (心からそう思った訳ではなく、年頃らしい背伸びした発言だと分かってはいるのだが…
         それでも気を張ってそう言えることは、彼女のこれからにとってプラスである気がした)
        生命の色、か。不思議なことを言うんだな。
        (色そのものに意味を感じたことはあまりなかったが、言われてみれば普段から庭を弄っていれば納得できるところは幾つもある
         少女の感性を素直に受け止め、自分には思いつかなかった事だな…と感じたのだった)
        っと、おい!しまった…急ごう。
        (様子が妙だとは思ったがまさかこれほどとは…
         相手をよく見ていなかった自分に責があると、自戒の意識を感じながら倒れた少女を抱き抱えて、召使達のいる屋敷の一室へと向かうのであった) -- ティレット 2013-07-09 (火) 21:29:08
      • (朦朧とした意識の中、運んでくれるティレットの顔が見えた)
        (申し訳ないと思うよりも、安堵感の方が強くて。それがなんだか嬉しかった)
        (仕えていた『お嬢様』への想いと同じくらいに、この人の役に立てたらいいなとぼんやり想い)

        (そう思う事ができるようになった自分はようやく、このお屋敷の一員になれた気がしたのだった)
        -- イヴ 2013-07-09 (火) 22:33:07
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
  • セックス! -- 2013-07-07 (日) 14:53:47
    • コメント欄の名前考えてる最中だったのに!! -- いぶ? 2013-07-07 (日) 16:04:24
      • なんにしようかな名前… -- いぶ? 2013-07-07 (日) 16:18:28
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*
    • お返事しますね!おはようございます! -- イヴ 2013-07-09 (火) 21:57:04
      • よ、夜にお返事します!すみません!!(土下座) -- イヴ 2013-07-10 (水) 12:27:08
      • 思わず突っ込んでしまいましたがノープランな私なのです。
        お、おへんじしましょう。
        -- イヴ 2013-07-11 (木) 00:21:52
      • ハンドクリームをいただいてしまいました。お礼参りに行かなくては…ひとまずはお休みなさいなのです(ぐうぐう) -- イヴ 2013-07-11 (木) 02:59:36
      • この時間は流石に誰もいらっしゃらない予感がするのでお酒をいただこうかなみたいな… -- イヴ 2013-07-13 (土) 03:38:38
      • 俺は状態欄が変更されたところを見逃さない…… -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 13:22:29
      • おはようございました!わーいらっしゃいです!たまには状態欄変えてみるものですね…! -- イヴ 2013-07-14 (日) 13:27:18
      • 逃がさないムーブ -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 13:42:48
      • (びくびく)な、なんです?! -- イヴ 2013-07-14 (日) 13:49:12
      • ほんとおっかない女だぜ -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 14:11:03
      • ほんとはさらにおっかないんですよ。うふふ(時間かかったので土下座) -- イヴ 2013-07-14 (日) 14:40:22
      • 時間は俺もかけるしいいんだぜ……ほんとだおっかねー
        じゃあいじめるわー -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 15:05:14
      • おまたせしましたっ!おっかなさを主張です…いじめかえしますよー! -- イヴ 2013-07-14 (日) 15:48:23
      • 完全に別人なんですけどこれ……だが俺もまだまだいくぜー -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 16:17:06
      • 女の本性などこんなものですー(そっとおちゃとおせんべ出しながら)
        おまたせしました!そしてすみません!ちょっと席を外しますー1・2時間くらい!たぶんー!なるべく早く戻りますね!
        -- イヴ 2013-07-14 (日) 16:54:58
      • こっちもおそくなってごめんなー、つかイヴこえーおっかねー! ゆっくりでいいぜー -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 19:06:07
      • わーんすみませんいったん帰ってこれたのですがまた1じかんちょっと外します…うう21時ごろには!確実にー! -- イヴ 2013-07-14 (日) 19:17:34
      • おうお帰り。ゆっくりでいいぜー、ちゃんとやすめよー -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 19:38:10
      • おまたせしました…!今からお返事しますね…!ジェイムス様が急に弱った…!! -- イヴ 2013-07-14 (日) 20:38:02
      • 長くつきあってくれてありがとなー、そうなんだよ実は俺よえーんだよ -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 21:28:10
      • いえいえこちらこそありがとうございます!血が…!!びょうじゃくですかーなんだか正反対の秘密…(おろおろおろ 撫でる) -- イヴ 2013-07-14 (日) 21:46:38
      • 病弱だぜー、なでてくれー(なでられる) -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 22:15:32
      • しょうがないひとですね…(撫で撫で)こんなんでは怒れません… -- イヴ 2013-07-14 (日) 22:32:01
      • 病人にはやさしくしような、ひはははは -- ジェイムス 2013-07-14 (日) 22:51:10
      • 優しくしてますよー!おのれ病人!なんだかずるいのですっ! -- イヴ 2013-07-14 (日) 23:18:50
      • 貴族はずるいもんなんだぜ。かなり長い時間あそんでくれてありがとなほんと -- ジェイムス 2013-07-15 (月) 00:12:02
      • 私も一応貴族ですがジェイムス様ほどではないですっ!
        えへへ、明日までおやすみなのでいっぱいお話できて嬉しいのです。ありがとうございます…(なでる)
        -- イヴ 2013-07-15 (月) 00:44:20
      • 俺もいっきに話も設定も消化できてすげーうれしいわ、たのしいしな!
        ありがとよー(なでられる)
        イヴかわいーぜ -- ジェイムス 2013-07-15 (月) 01:26:17
      • おかげさまで私もかなりの消化率…!も、元々そんなにないですがっ!
        な、何でスほめてもなにもでないですよー!!(おせんべがついかされました)
        -- イヴ 2013-07-15 (月) 01:56:34
      • す、すみません眠くてお返事がしっかりできそうにないので起きたら…おきたらします…!!こんなじかんまでありがとうございますー! -- イヴ 2013-07-15 (月) 03:23:36
      • かわいいからいっぱいほめるぜー(煎餅はくえないのでイヴにあたえる)
        さて今日はそろそろねるわ、一杯あそんでくれてありがとな
        またな! -- ジェイムス 2013-07-15 (月) 03:23:41
      • こんな時間まで寝ていたわけではないのですおはようございますっ!…う、裏でもだめですか。じゃあジェイムス様のぶんまで食べます!!(もちもちぽんぽんフラグ)
        今からお返事して〆ておきますね、こちらこそありがとうございました!またあそんでくださいませねっ
        -- イヴ 2013-07-15 (月) 15:16:57
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-15 (月) 16:57:44
    • 長いので植え替えの相談欄です。ティレット様とジェイムス様がまた来月ご一緒に胡散臭い探検依頼…!
      陰謀の予感がするのです。家政婦は見守るのです(おせんべたべながら)…でもお二人とも無事じゃないと嫌です…。
      -- イヴ 2013-07-15 (月) 17:02:55
      • また来月ご一緒ですね。これは…陰謀の(以下略)
        家政婦は見守りつつお返事するのです。いそいそと。
        -- イヴ 2013-07-16 (火) 21:42:36
      • 本日は遊びに行こうと思ってたのですが仕事になってしまって死にます…しにますー(泣く) -- イヴ 2013-07-17 (水) 16:52:19
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-20 (土) 23:03:42
    • 今日はお休みなので、施設でまたぼんやりしようか悩むところです。 -- イヴ 2013-07-20 (土) 23:03:53
      • い、います!いますのでー!お返事します!!らっしゃい!なのです -- イヴ 2013-07-21 (日) 00:02:08
      • (朝までありがとうございました…と朝日の中で微笑むメイド) -- イヴ 2013-07-21 (日) 06:37:01
      • それはこっちの台詞だ……殆ど俺の自己満足に近いイベントだったのに朝までつきあってくれて……本当にありがとうございます
        ゆっくり眠ってくれ! -- ジェイムス 2013-07-21 (日) 06:40:52
      • こういう日常のひとつも大事だと思うのです。お休みなので大丈夫ですよ!そしておやすみなさいですーまたお話してくださいね…! -- イヴ 2013-07-21 (日) 06:45:11
      • ぞろ目ってほんと当たんないですね…おっかしいなー… -- イヴ 2013-07-21 (日) 17:15:05
      • 行数に比例して時間の飛び具合がトンデモナイことになりますね…遅いので続きはまた明日にでも おやすみなさい… -- アリステア 2013-07-22 (月) 01:57:09
      • すごい時間のかかりっぷりに自分でちょっとびっくりしてしまったりしたメイドです。はい!21時以降ならふらっと現れますのでいつでもおまちしていますっ!…おやすみなさいですー(ぱたり) -- イヴ 2013-07-22 (月) 04:09:20
      • おそくなりましたっ…!おきてますめっちゃおきてます(しゃっきり) -- イヴ 2013-07-23 (火) 00:46:06
      • すみませんそろそろ寝ておきます…!!また夜にーZZZZZ -- イヴ 2013-07-23 (火) 05:39:10
      • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-23 (火) 22:26:27
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-23 (火) 22:26:37
    • 植え替えまして、しっとり待機なのです。 -- イヴ 2013-07-23 (火) 22:27:12
      • わざわざカットまで描いて頂いて本当にありがとうございます……(どげざ) -- ジェイムス 2013-07-25 (木) 01:04:30
      • はうっ?!こっちにもいらっしゃってました!!
        こちらこそ色々お付き合いいただいて…お礼になったらいいなみたいなそんな願いです。
        相変わらずレスが遅くてすみません…(どげざ2)
        -- イヴ 2013-07-25 (木) 02:13:45
  • *★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-26 (金) 22:05:01
    • 土壇場になってPCクラッシュとはさすがの俺でも予測できなんだ……そんなわけで出先から接続しているぞ -- ジェイムス? 2013-07-27 (土) 22:03:18
      • あわわ、お疲れ様です…っ!!ど、どうしましょう(おろおろ)お、お話大丈夫なんです?! -- イヴ 2013-07-27 (土) 22:10:22
      • 問題ない オートコンプリートがないのが面倒な程度だな -- ジェイムス 2013-07-27 (土) 22:11:31
      • メモ帳にコピペしやすいようにしておくといいのです(なでなで)
        お話の前にちょっと家督についての相談が企画ページであるようなので、私の意見書き込んできちゃいますね!ちょっとおまちくださいーすみません!
        -- イヴ 2013-07-27 (土) 22:22:23
      • 了解した。俺もそのうち顔出そう -- ジェイムス 2013-07-27 (土) 22:24:56
      • かいてきましたっ!何か私にできる事があればお手伝いいたしますので!(正座) -- イヴ 2013-07-27 (土) 22:31:13
      • じゃあ家で話でもしつつ〆に向かっていろいろしようか -- ジェイムス 2013-07-27 (土) 22:39:05
      • はいっ!ええと、じゃあ私は「明日でていく」という状態で、最後なので、今まで通りのメイド姿でお相手しようと思います! -- イヴ 2013-07-27 (土) 22:43:57
      • わ、私の部屋に移動します?長くなってきてしまいましたし、(おろおろあうあう) -- イヴ 2013-07-28 (日) 03:29:35
      • 移動するか。それじゃあ最後のレスに数行、部屋に移動した描写をついかしといてくれ
        続きのレスはこっちでうつ -- ジェイムス 2013-07-28 (日) 03:33:22
      • 了解しましたっ!!(わたわた) -- イヴ 2013-07-28 (日) 03:38:31
      • というわけで死ぬまで付き合ってくれてありがとうございました、大好きだぜーイヴー
        俺はネカフェそろそろでなきゃなんで今日はこれで……朝までありがとな! -- ジェイムス? 2013-07-28 (日) 08:02:55
      • あわわありがとうございました…!ちゅーされたりすきとかあわわわわっ!!
        ありがとうございます…大事なイベントで傍にいられて嬉しかったのです。PC直ったらお返事見ておいてくださいー!!
        もー もー 本命いる子になんてことを(ぺしぺしなでなで)…ありがとうなのです。うれしい…。
        -- イヴ 2013-07-28 (日) 08:08:42
      • べそべそ指定tら何かこう普通の文章になってしまったすみません…誰かが腕の中で死ぬのすごいひさしぶりでした あうー…(泣く)
        おやすみなさいなのです。
        -- イヴ 2013-07-28 (日) 08:47:58
  • ★*―――――*★*―――――*★*―――――*★*―――――*★* -- 2013-07-28 (日) 20:11:02

Last-modified: 2013-08-08 Thu 00:18:47 JST (3913d)