洋上学園都市/違反部活動/売買部
- 対策支援室に流れてきた風紀警察の捜査状況から、モールとウィドウの二人が
洋上都市を抜け出し、逃走しようとしているのを確信した貴方達は、売買部の残党や落第街の情報屋達の情報から 二人がこの黄金橋、もしくはこの付近から、何らかの手段を用いて逃走するのを知り、三人で待ち構える事にした… --
- (以前の酒場「タイムマシン」における戦いのあと、少年はリゼットらに頼み決戦に備えた道具などを用意していた)
(一方にランタンが備え付けられた無骨な超鋼製の合金鎖がその一つだ。周囲にはすでに、その合金鎖に絡みついた細い鎖の網が幾重にも張り巡らされている) ……逃がすわけにはいかない。狩人は獲物を逃さない。この狩りからは逃げちゃいけない……そんな気がするんだ。二人はどう思う? -- レジェム?
- 私も同じ気持ちだよ、レジェム。(防弾防刃のコートを着込み、対悪魔拳銃の銃弾をたっぷり用意してある)
あいつらをこのまま逃がしてしまうのは、正しくないことだと思う。私の中の正義を黙らせたままには、できない。 この街を巣食う闇を駆逐するんだ。(魔法薬をポケットに入れて)グリゼア先輩も準備はいいですか……? -- 雨宮千尋
- (腰に吊ったナイフを今一度確認しつつ、問いかける二人の後輩に笑みを向ける。歯を剥いた、鮫のような笑みだ)
当然だろ。これでも風紀だぜ アイツは。”モール”はルゥの命がけの行為を「しらける様な事」と断じやがった。落とし前はつけさせなきゃいけねえ (そうして、鋭い視線を周囲へと向ける。油断は無い。レジェムが語る通り、これは狩りだった。対象は猛獣、掛金は己の生命と、信念) -- グリゼア
- 三人がそれぞれの決意を語り終えるのと同時、暗闇の中から、声が聞こえてくる…
「ハッハー!ほらネ?ミーの言った通りでショ、皆必ず来るっテ!」 その特徴的なイントネーションとともに現れた男は、普段と違い黒のシャツ、スラックスに、ワインレッドのジャケットを羽織っていた 「…だからあの時始末しときゃよかったんだ…ま、ここで消せば同じ事だけどよ」 対する女の方は、いつも通りの白い拳法着、結んでいた髪はほどかれ、長い髪が海風に揺れる 「やーやー皆!お見送りに来てくれテ嬉しいヨ!」 ドレッドの男…モール・グリードは、まるで普段と変わらない様子で 三人へ向け気軽に挨拶をかける、対する女…ウィドウの方は、今にも襲いかからんばかりの殺気を、三人へ向け放つ… --
- ああ、遅れたらいけないからね。あいにく、ボクはお前たちが化けの皮を被ってた時のことを全く知らないけどさ。
(身振りすれば、じゃらりとかすかに鎖の音。装いの下には油断なく鎖が巻きつけられ、チェインメイルのように体を守っているのだ) でもお前たちが行く場所はこの街の外じゃない。この街の中でずっと過ごすか、あるいは……(瞳に漆黒の殺意が浮かんだ。それに呼応するように、オイルも何も注されていないランタンに炎が灯る)黄泉路のどちらかだ。 -- レジェム?
- (ウィドウ・グリードの殺気を真っ向から受けながらも険しい顔と共に視線を外すことはせず)
ルゥの鎮魂のため……あなたたちに弄ばれた全ての命のため……(拳を握り、前に突き出す) 私はあなたたちグリードを許さない!! 変身ッ!!(髪の色素が薄くなり、翠色の光の粒子が放たれる) -- 雨宮千尋
- 手前ェの態度は前からムカついてたんだ。モック……いや、モール・グリード
(足元から、パキパキと赤い結晶が身を覆う。砕けた部分から黒銀の鎧装が現れ、足をつけたアスファルトに自重で罅を入れていく) 消えるのは手前らだ。精々ルゥへの詫び口上、今の内に考えておきやがれ (赤光と共に鎧装が完成し、全身を覆った。タングステンの黒銀の上に、葉脈のようにルビー製光ファイバーの赤い光が明滅し) (唯一変わる事の無い琥珀の色彩が、殺意の視線を飛翔させる) -- グリゼア
- (時を同じくして、黄金橋の反対側に一つの大柄な影があった)
・・・・ここか(あの晩戦ったキメラ。醜き怪物。しかしアンによって、知らされた真実。彼がもともと人間であったこと、そしてその悲壮な最期) ・・・赦すわけ、いかない(だから調べた。他に動くものもいるとは知っていたが、あの時仕損じた自分の責として独りで探りを入れた。そして偶然にも、彼は他の3人と同じ時、この場所にたどり着いたのだ―――!) -- シュンク
- モール「ふふふ、いいねいいネ、倒れた友の敵のため立ち上がる三人!
実に面白いヨ!これは敵役としても気合入れないとネ」 心から楽しそうに笑うモールに向け、反対にウィドウは訝しげな表情で ウィドウ「おいモール、こいつ等の言ってるルゥってのは一体何の事だ」 と、短く問う モール「そういえば、ウっちゃんには説明してなかったネ、どうせだからYOU達にも教えて上げるヨ アレはうちで新しく売り出そうとしてるキメラネ、YOU達も知っての通り、人に擬態できるのが特徴ヨ でもアレは自分で変身を制御できない失敗作でネ、ほんとなら処分されるとこだったんだけド 何か面白い事にならないかなーって、友達に頼んで記憶を消してもらって、ここに放り込んでみたのヨ! 結果は…この通リ!やはりミーの予想に間違いはなかったネ!…まあ、折角皆が綺麗に殺してくれたのに みっともなく生きてたからミーがとどめ刺す羽目になったのだけは誤算だったけド…ホントあんなしらけるよネーああいうノ」 笑いながら語るモールに、ウィドウは険しい顔を向ける ウィドウ「任務じゃなきゃ俺がお前打っ飛ばしてたよ…クソ野郎」 と、短く呟いた -- モール&ウィドウ
- ああ(なるほど、と少年は思った。まるで日常でふとしたことに気づいた時のような、当たり前に感じられる気づきだった)
(こいつらは人間じゃない。人間だったとして―――これが人間の可能性の最悪の発露だったとして―――、自分はけして迎合してはならない手合いなのだ) (そういうものがいることを少年は知った。ならばどうする? 決まっている) もういい、黙れ。お前らはぶちのめしもぶん殴りもしない。"狩って"やる、月の光に震えて果てろ、強欲の輩(グリード)……!! -- レジェム?
- (雨宮の感情は今、激昂するに至った)う、うううう……!!(悪魔寄生体が衝動を暴発させるのを、必死に押さえ込んだ)
モール・グリード、貴様ぁぁぁぁ!! ルゥは、ルゥの苦しみは!! お前なんかに捧げるためのものじゃない!! 悪魔にこの身を食わせてでも貴様は倒す!!(怒れる悪魔は光翼を広げた) -- 雨宮千尋
- 胸糞悪ィと思うなら今すぐお縄頂戴してもいいんだぜ、メガネちゃん
俺としちゃ叩きのめす大義名分が無くなって残念だがな (嫌悪を示すウィドウにそう言って、楽しげなモールへと琥珀の瞳を向ける) 手前の遊びも終わりにしてやる。
……どうやら、頭に来てるのは俺ら以外にも居るみてぇだしな (橋の反対側、其処に佇む怒れる戦士へと、視線を向けた) -- グリゼア
- 成る程、そうか
(語る二人の背後から、風にのって声が響く。同時にGRUUUUUUと地響きのように唸る声) 今、失敗作呼んだな。つまり、オマエ等造ったか(進む。踏みしめた小石が砕ける。一体どれ程力が篭っているのか) 失敗作言うなら、それオマエラ。ヒト形した汚れた「ケダモノ」。自然還るいい。俺、オマエラ還すしてやる (ドン、と抑えていた気配を開放した。狼は、狩りの体制に入ったのだ) -- シュンク
- ウィドウ「これと一緒にすんな…っつっても、無理な話か…」
モールを一瞥すると、グリゼアへ向け構えをとる 「そうしたいとこだが、生憎こっちも仕事ぶん投げられない訳があってね… それと、お前には顔やられた恨みもあるからな…ぶっ殺してやる」 そう短く告げると、まるでグリゼアを誘うかの如く、敢えて後退、鎖の網から逆に相手を誘い出す形に 「オー!意外なゲストが来てくれたネ!こりゃ、ちょっと人手を増やさないと、ネ!」 男が魔力を両の掌に乗せ、地面へ叩きつけるように送り込む、すると、一瞬の地響きの後に、大地がメキメキと隆起し やがてそれは、土でできた巨大なクレイゴーレムへと変化を遂げる! モール「ハッハー!飛び入りゲストとか嬉しいサプライズはミーは大好きよ〜確かシュンク君、だったかナ?YOUの相手はこっちがしてくれるヨ! ああ、シカトしたらこの子寂しがりだから、街へお友達探しに行っちゃうんで、気をつけてネ〜!…さて」 レジェムと雨宮へ振り向く、その両腕は、片方が剣を模した形に、片方が盾の様に日々つに広がり、膨れ上がる 「それじゃあ、始めようカ!」 それだけいうと、男は二人へと一気に駆け寄ろうとする! -- モール&ウィドウ
- その両腕を異形の姿へ変化させたモール・グリードが、大地を砕きながら駆ける!
その体はやはり、何かしらの改造を受けているのだろう… このままいけば、レジェムの張った鎖の網に真っ向から突っ込む形になるが、それでもあえて突進してきたのは、何かしら狙いがあるのだろうか? --
- その姿、きっと名前の通り欲深く手に入れたものなんだろうな。けど残念だったね、"そういうの"こそボクの得意分野だ!
(グリゼアやシュンクを一瞥。頷いた。彼らならやってくれる。ならば自分たちは自分たちのなすべきことを!)千尋、行こう! (彼女の寄生体の力は知っている、ならば魁は自分がなすべし。鎖の網を狭め、モールの両足を絡めとるように操作しながら、合金鎖を鞭のようにしならせ袈裟懸けに見舞う!) -- レジェム?
- うん、レジェム!!(光翼を広げてジグザグに移動、戦闘機動だ)
(両手の中に光輝を集め、集中していく)はぁぁぁ……!(天使の怒りが凝縮したような閃光の槍が形作られていく) 閃光槍!!(レジェムの鎖が相手の足を絡め取るであろうタイミングを見計らい、連携の閃光槍投擲) -- 雨宮千尋
- ハッハー!!欲こそ人間の原動力ヨ!悟った気になって何も楽しまないなんて、勿体ないネ!
っとっとっと!?(鎖の網はまさに意思を持つかのように、がっちりとモールの足に絡みつく、剣となった腕を突きさし、転倒を避けるものの) っとぉ!?(一瞬対応が遅れ、その鎖が胸を袈裟がけに引き裂く!だが、その威力は十分にも関わらず、男の体はせいぜい皮膚が裂けた程度) っぐぅ!(更に、雨宮の放つ閃光槍が男を貫く、致命傷に至るもののみを盾と化した腕で防ぎ、残りは回避は無理と悟ったのか、避けるそぶりも見せず直撃を受ける) お〜いた…やっぱ喧嘩売ってくるだけはあるネ〜、じゃあ、次はこっちから、かナ (あちこちを負傷した男は、まるで怪我など意に介さないように立ち上がる…と、男が喋り終えると同時、レジェムの周囲の大地が槍の様に鋭く隆起し、その体を突きさそうとする!) (雨宮の方は、地面から石柱が突如突きだし、雨宮を叩き落とそうと次々突きだしてくる!) -- モール
- (少年は隆起した地面の槍を一瞥さえしない。駆け抜ける彼の動きはそのまま槍の紙一重を避けていく!)
見せしめが過ぎたな。ルゥを殺す時に見た力なら(こめかみを貫こうとした槍を踊るようにかわし)わかりきってるんだ。 (よく見れば、彼の辿る軌跡の先には、まるで導くように浮かぶ鎖に繋がれたランタンがある。その赤々とした炎と同じ真紅のマフラーが現れたかと思えば、さらなる鈎つきの鎖がモールへ投擲された!) -- レジェム?
- 直撃を受けたのに!?(モール・グリードの生命力は桁外れのものだった。歯噛みしながら回避機動に移る)
(光翼をはためかせ、翠色の光の粒子を放ちながらジグザグに飛行して地面からの石柱を回避しようとする) (が――――)うう!?(石柱の一つが雨宮の腹部を直撃、悪魔はそのまま地面へと落下していき) -- 雨宮千尋
- 「はは、よっぽどあの失敗作が気に入ったみたいネ〜、何ならクローンでも作ってきてあげようカ…ん?」
鈎付きの鎖を、盾で弾きながらレジェムの隙を待ち構える…その奇抜な容姿とは裏腹に、とる戦法は典型的な重武装の魔法戦士型といってもいい男の戦法、だが一つ違うのは 「ううむ、流石というべきか、隙が無いネ〜…じゃあ、作っちゃわないとネ!」 男が剣で指の様に指示した先には、石柱に被弾し地面へ落ちた雨宮の姿 「チキンサンドイッチは好きかイ、ミーは大好きヨ!」 そう告げた直後、雨宮を挟み潰そうと巨大な石壁が雨宮の左右から現れ、襲いかかる! そう、ただ違うのは、この男は卑劣な戦法を使うにも、全く戸惑いが無いのだ -- モール
- (舌打ちをする。このやり方、智慧のついたモノビーストやハンターキラーと同じだ)千尋!(叫んで、躊躇する。千尋を引き戻すか? 壁を抑えるか?)
(駄目だ、壁の迫る速度が早すぎる!)くそっ!(身を翻し駆け出す。壁がまさに千尋を押し潰そうとしていたその瞬間、間に割って入って壁に両手を突き立てた) ぐ、ぁがああ……ッ!!(未だ名付けられぬ異能が花開く。ルベウスとの戦いでも見せた超常の膂力が発揮され、壁と拮抗しあうが……あまりに無勢、そしてあまりに隙だらけ!) -- レジェム?
- (左右から迫る壁、確かにこれを受ければ少女一人簡単にサンドイッチになってしまうだろう。だが、その時)
レジェム!?(少年が自分を身を挺して守っていたのだ)くぅ……(再び光翼をはためかせ) (その場を切り抜けるたった一つの方法、レジェムを抱えて上空へ飛翔した)レジェム、大丈夫!? (背後で閉じる石壁)ここから仕掛けるよ、できる?(雨宮の瞳が異能使用の前兆として、蒼く輝いた) -- 雨宮千尋
- 「ハッハー!!身を挺して仲間を守る!感動的だネ!」
いいつつも、攻撃の手は緩めない、レジェムへ向け数本の石で出来た槍状の隆起が襲いかかる!更に… 「ほらほら、でも突っ立ってるだけじゃあの失敗作みたく守れないヨ?」 倒れた雨宮へも、容赦なく隆起する大地は襲いかかる、レジェムより明らかに数が多いのは反応を見て楽しむためだろう だが、それらは雨宮により避けらる、それも男は気にとめた様子もなく 「ならお次はこれヨ!」 無数の突き出した大地が砕けると、今度は自在に飛ぶ飛礫の大群となり、再度二人へ向け襲いかかる! -- モール
- (雨宮が飛び立つ直前、飛来した石の槍が鎖の防護を貫いて少年の体のあちこちを穿っていた)
(だが抱えられた少年の目に燃えるのは怒り、そして決然たる殺意。狩人の表情である)やってやるさ。あいつを狩ってやる……ッ!! (飛礫が飛来する)回避は任せるよ!(互いの手首を鎖で巻きつけ、空中での軌道を雨宮に任せる。彼女の異能ならばおそらく飛礫の予知ができるはずだ) (自分がやるべきは、彼女が回避しきれない飛礫の撃墜。そして……)いつまでもいい気になるなよ、獲物がッ!! (少年の瞳もまた、ほのかに金色を帯びていく。鎖が熱を帯びて燃え上がる……何もない場所を掴んで、引いたと思えば) お返しだ、受け取れ!(地上のそこかしこに張り巡らされた鎖の網が「解け」、鉄の飛礫となってモールに全方位から飛来するのだ!) -- レジェム?
- うん……あいつを狩ろう。ルゥがそうされたように、あいつに同じことをしてやるんだ……!!(瞳の蒼が輝く)
ダブルでいくよ、『涙に浮かぶ未来』!!(落涙しながらも4秒先の未来を読む) 視えたッ!!(そしてホルスターから対悪魔拳銃を抜き)ここだぁ!! (5発の装弾を全て吐き出し、自分とレジェムに当たる大きなサイズの飛礫を撃ち砕く) -- 雨宮千尋
- 「ははははは!いいねいいねえ!今のサイッコーにかっこよかったよ!」
剣と盾をぶつけ、拍手を送る…挑発ではない、心からの賛辞を送っているのだ 「なら次は…っがはっ!!」 そして次の攻撃へ移ろうとした瞬間、レジェムの罠…鉄の嵐はモールを飲み込み その体を容赦なく切り裂き、抉り、貫く!だが… 「はッはッはッは!!いやあすごいよ君達、こんな罠まで用意してたなんて、それじゃあ、こっちはボスらしく、もっと頑張らないと、なあ!!」 男が地面を殴りつけると、一瞬の地響きが起こる 少しして止まったそれは、再度揺れが始まると、急激に大きくなり…ついには地面が赤熱し始める…やがて一瞬の間の後 「どーん!!!」 地底から無理やり魔術で引き上げられたマグマが、まるで間欠泉の様に雨宮とレジェムめがけ勢いよく吹きあげた! -- モール
- (致死的な予感がした。狩りの中で何度も感じた、死の近づく音)
(ここで死ぬのか? ルゥの遺志を果たせず、グリゼアとシュンク、そして手を貸してくれたアンの意志を無駄にして、千尋をオニキスのもとへ返すことも出来ず) (いや。違う。……だがどうすればいい? この状況、迫り来る溶岩をどう避ければいい?) ("わからない"。ならば……!!)千尋、ごめん。ちょっと行ってくる。 (銃声がやんだのと同時に少年は言って、鎖を切り離した。宙に放り出された少年の体が、間欠泉のごとく吹き上がり迫るマグマへと近づいて) (飛び退るようにした衝撃で、千尋を突き飛ばしてマグマの軌跡から逃してやった代償に、少年の体はマグマに呑まれ) (消えた) -- レジェム?
- (即座に異能を発動させておけば、あるいはマグマの噴出を見抜くことができたかも知れない)
(しかしそれはたらればの話だ。目の前に迫るマグマを前に、死を覚悟した) えっ………?(次の瞬間、自分の体は突き飛ばされるようにマグマの直撃コースから離れていた) レッ…………(頭の中が真っ白になる)レジェムー!! (確かにレジェムはマグマの中に消えた。自分を救うために。悔恨が雨宮の心を支配する) (だがそれも一瞬のこと、すぐに隙を作らぬように地面に着地した)お前……お前ー!!(全身が怒りと強いストレスによって外骨格化が始まり) -- 雨宮千尋
- 「なーんだ、避けれないのか、つまんないの…ま、あっちはもういいとして」
既にレジェムは死んだものと思い込んだのか、噴き上がるマグマは気にも留めず 「ササ、続き続き!さあて、君は頑張ってくれるよねえ!!」 雨宮の異形化が進む中、男は足場を隆起させ押し上げつつ、地を蹴り跳躍する! 「その羽もらうよ!!」 そして振り被り、雨宮の羽を一刀両断せんと勢いよく剣を振りおろす! -- モール
- !!(モール・グリードの一撃が思念波で作られた光翼を散らす)
(だが―――)お前は私を怒らせたッ!!(そんなこと意にも介さず、雨宮は右拳を突き出す) (その腕が眩い白の輝きに包まれ、インパクトの瞬間に威力を高める。聖光撃だ) -- 雨宮千尋
- (振り下ろされたとき、モールはいやに手元が軽い感触を憶えるだろう)
(それもそのはずだ。振り下ろした剣は、綺麗サッパリ刀身部分がなくなっているのだから。その柄本は、ぶすぶすと焦げ付いている) (二人の間を逆巻いたのはマグマだった。吹き上がるマグマが蛇のようにのたくったかと思えば……いや、違う。それはまるで、鎖のように) (燃え上がるマグマが鎖の形を取り、虚空により集まる。無数の鎖が集まり、それが人型を形作り……それが、少年の姿となった) なるほど(少年は自分の手足を見た。さっきまでと違うのは、その髪が燃え上がるような真紅になっていること。そして、その瞳が金色に燃え上がっていること) どうやらこれがボクの力らしい。……これだと落ちるな(ふわり、と髪がたなびいたと思えば、燃え上がる炎の翼が背から伸びていた) (拳を振りぬいた雨宮は少年を見るだろう。鮫のように笑う赤髪の少年を) ……さて、どうしてやろうか? -- レジェム?
- モール・グリードとの激戦の最中、噴き上がるマグマの中へ消えたレジェム
雨宮はその死を嘆きつつも、襲い来るモール・グリードを迎え撃つ…だが、その翼を断たれようとしたその時 灼熱の鎖が突如割り込み、剣と化したモールの腕を焼き切る! 反撃を加えた雨宮が鎖を見れば…その鎖の持ち主、否、その鎖は人型となり… やがてマグマの中に消えた筈のレジェムが、姿を現したのであった --
- 振り抜いた筈のその手に感触は無く、避けられたかと相手を見る…だが、雨宮はというと
今まさに反撃の一撃を己に叩きこもうとしており 「っぐぅおお!!」 咄嗟にシールドバッシュで内払おうとするも間に合わず、地面へ落ちる男、だが、その程度では神聖騎士である彼に、この程度の衝撃はたいしたダメージではない 直ぐに離れて立とうとし…自分の腕が、強力な炎に焼かれたかのように、焼失してしまっているのを、ようやく理解する そして、空に浮かぶ炎に目をやれば…そこには、消えた筈のレジェムの姿が その様子を身動きもせず眺めているのは、驚愕か、或いは別の… -- モール
- レジェム……!?(拳を振るった姿勢のまま驚愕の表情を浮かべる)
死んでない……ううん、それどころか強大な『力』を感じる……! 革新したんだね……それならっ(無事な姿に微笑むと拳を構えて)負ける気が、しない!! -- 雨宮千尋
- ずっと疑問だったんだ。ボクが力を発現させた時、この炎はどこから来るんだろうって。
(革新、という言葉を発した千尋に少年が笑いかける。様々な感情が綯い交ぜになっていた)でもようやくわかったんだ。この炎を燃やすものが何か、をね。 (ふっ、とその姿が炎に散って消えた。かと思えば次の瞬間、モールの眼前に陽炎が寄り集まって再びレジェムとなり、顔面めがけて拳を振るう。その拳は燃え上がり、まるで猿の手のように強靭としていた) ルァッ!!(これまで少年が見せたどんな拳よりも早い、目的と結果を入れ替えたような最速の一撃!) -- レジェム?
- 「消え…!?」
意識の外からの一撃に、耐えようと構える間もなく吹き飛ばされる 「くは、ははは…」 よろけながらも立ち上がる男…顔は焼けただれ、身体はふらつき今にも倒れそうだ…だが、その目は爛々と輝き、新たなる力を手に入れた レジェムを、食い入るように見つめる 「ハッハッハッハ!!!凄いよ、君本当に凄いなあ!!まさか、生きて帰るどころか新たな力を手に入れるなんて…」 そう言って、満足げに笑う男…と、不意にその顔に、髑髏の様な模様が現れ始め その周囲には黒い霧が充満し始める… 「素晴らしいものを見せてくれたお礼に…僕も、特別に見せて上げるよ 僕がここで手に入れた異能を…僕のもう一つの力をね…」 そう言って二人を指差せば、黒い霧が徐々に二人へ向かい伸びてくる…何かを仕掛けようととしてるのは明らかだ! -- モール
- す、すごい……モール・グリードの反射速度を凌駕している…! 私にも見えない一撃だった!!
(いける。これなら勝てる! モール・グリードを完全に討伐し得る力―――――しかし) な、なに……この黒い霧は……?(両手に集めた、閃光槍のための生命エネルギーが雲散霧消する) ううっ!? こ、この力……生命そのものを吸い取っている!? エリザベート先輩と同じタイプの異能ッ!!(咄嗟に距離を取り) -- 雨宮千尋
- (追撃を加えようと一歩霧に踏み込んだ瞬間、がくりと足から力がなくなった)
これ、は……なんだ……!?(退却するために足を動かそうとする、だが体が動かない) (炎が弱まっていく。背後を振り返る、千尋は距離をとっている。蛮勇が仇になったか) なんだこの力、は……一体、何をした……グリード……!! -- レジェム?
- 「なあに、ちょっと君達の生命力を頂いているのさ…
でも驚いたよ、これだけ抵抗されるなんて、君達余程意志が強いんだね…」 モールの周囲に出ている霧に触れた木々は、急速に枯れ始め、代わりに彼の切断された筈の腕と、焼けただれた顔は徐々に修復を始める… 「これが僕の異能、人や物から命を奪ったり、逆に命を与えてよみがえらせも、治癒もできる… なかなか凄い異能だろう?
『絶頂する生と死』
って、僕は名付けてるよ…」 異能の効果により、さらに霧は広がり、手当たり次第に命を奪っては自身へと還元している、ただ レジェムと雨宮には、この異能が先のモールの言葉から 意志力次第で抵抗できるものというのがわかるだろう、直ぐに死ぬ危険はないようだが、留まり続ければ命は無い… -- モール
- レジェム!(足が動かないレジェムを連れて逃げるよりも、今は『モールを後退させる』ことが先決だと判断し)
トリプルで押し込む、『涙に浮かぶ未来』!!(脳と視神経に限界まで負荷をかけながら6秒先まで未来を読み) 視えたッ!!(ホルスターから対悪魔拳銃を抜けば、その黒光りする悪魔の銃口は相手の体の中心点を狙って5発の銃弾を全て吐き出す) (その一発一発が狙撃の精度であり、避けた方向に必ず弾丸が飛び込んでくる狂気の五連射) -- 雨宮千尋
- 生命力を奪う、だって……?(まさに神のごとき力。これがある限りヤツを殺すことは出来ない)
(それどころか、自分たちさえも危うい……もはや意識が途絶え、完全な死の闇に抱擁されようとしたその瞬間、頬を弾丸がかすめた) -- レジェム?
- ――――成程。「理解」する、した。礼言う、「能力」教えるしたこと
(モールが絶対的自信を以て嘲笑を上げ、雨宮が能力を限界まで行使し、レジェムの意識が暗黒に飲まれんとするその瞬間、頭上から声が響いた) オマエの「力」命奪う霧。なら、命無いモノ、どう防ぐ? (頭上。なんということか、モールの直上にはH鋼や岩石、パイプやエンジンなど「マン・ウィズ・ア・ミッション」で停滞させられごくゆっくりと降下を始めていたッ。そのうちの一つの柱の上に狼人は立ち、狂人を睨みつける) すまない、レジェム・・・「準備」手間取った だがもういい、喰らえッッ!爆風で消え散るいいッ!! ドドドドドドドドドドッ!!!!(能力を解除された、大質量の砲弾が直下へ向けて放たれた!) -- シュンク
- 「っと!」
雨宮の銃弾を遮るように、地面より出現する土の壁…それだけではない、シュンクの放った無数の飛来物を 同じく地面から突きだした無数の石柱が、迎撃する様に弾き、そのままシュンクへと勢いよく迫っていく! 「異能を発動させたからって、魔術が使えなくなるわけじゃないんだ…そうそう、それで思い出したよ」 不意に、モールが空を指差し 「僕が少し早くここに来た理由はね、万が一僕等にとってここが危険な場所だった場合、ここを破壊する準備をするため っていうのもあったんだ、そう、こんな感じでね」 そのまま、上げたほうの手で指を鳴らす 魔力を感知できるものなら、一瞬強大な魔力が嶋から天に昇ったのが察知できるだろう 「今のは僕のとっておき、隕石を落とす古代の魔法さ…準備に丸一年以上もかかるから、普段は使えないし、壊し過ぎるから使わないけど 今日は特別だからね、大盤振る舞いって奴さ!さあ、早く僕を倒さなきゃこの島が無くなっちゃうよ!!」 楽しくて仕方ないという様子で、男は霧を更に上空のシュンクにも伸ばし始める! -- モール
- くっ……未来を読んだはずなのに、攻撃を防がれた………?
(答えは簡単、雨宮の未来予知は視覚からの情報から推察する高度な先読みでしかない) (もっとも、その先読みを外されたのは今回が初めてのこと。そして6秒先の未来を読もうとした反動は確実に視力を蝕む) シュンクが来てくれた……後は、勝ち目を拾うだけ……(レジェムに向けて両手を向ける) 全力全開だ!! 治癒光!!(自らも黒い霧に蝕まれながら、生命エネルギーそのものをレジェムに送り込む) 隕石なんて、絶対に落とさせない!! 私は、私たちはモール・グリードを倒すんだ……!! -- 雨宮千尋
- ガルゥ!!(腕を振るい、「ACT-1」の能力で大気を「停滞」させ、霧を避けて着地する)
・・・・風、精霊が泣くしている・・・(轟々と風鳴が聞こえ、空に在り得ぬ気配が現れる。まさに世界の終末と言っても過言ではない、精霊たちの悲嘆。だが彼は戦意を失わない) レジェム、女!「能力」、「原則」ある、知っているか・・・一番シンプル、「本体」殺す事ッ(目に宿る、「漆黒の炎」。守るためならば、殺害は厭わない覚悟だ) 諦めるするなッ!此処には俺達、友多くいる・・・全員、力合わす、勝つッ! 女、オマエ「先読み」している見えた・・・まだその力、無理使うな。”確実な一手”で使うしろッ (バッ、と服の内側から数本のトマホークを取り出す。既に「停滞」させ、加速を加えた斧弾だ) 行くぞッ!!(5本の斧を同時に放ちつつ、「マン・ウィズ・ア・ミッション」を展開し、モールへ突撃する) -- シュンク
- シュンク……(弱々しく顔を上げた。漆黒の殺意の炎は、少年のうちにもたぎっているものだ)
(そして治癒光の輝きが自分に活力を与える。能力の原則、本体、降り注ぐ隕石……) (立ち上がる。シュンクの後に続き、一歩を踏みしめた。緩慢な一歩、しかし確実な一歩) (じゃらり、と鎖が鳴る。空から来たる破滅? そんなものを気にしないように) (片手に持つランタンの炎が揺れた) -- レジェム?
- 「ハハハハハハ!!!!皆が一丸となって一つの敵に立ち向かう!!いいよいいよ!
サイッコーにこっちも燃えてくるよ!!!」 何もかもが楽しくて楽しくて仕方ないとばかりに、壊れたように笑い続ける、例え光の槍で貫かれようと、銃で撃たれようと 高速で迫る斧が己の手足を吹き飛ばし、腹を皮1枚残して切断しようと、その笑いは止まらない… 傷は受けた橋から修復され、黒い霧は暴風の様に荒れ狂い、全ての命を吸い尽くす! 己が愉悦のためならどのような悪事も善行も嬉々として行い 他の全てを、自身の命すら自身を満たすための道具としか見なしていない…それは、ある意味で最も純粋で、最もねじ曲がった 自覚の無い邪悪そのものであった 「ハハハハ!!」 だが、彼は一つ致命的な自身の異能の欠点を忘れている、そのいのうは命の量を自在に操るのみで、決して使える命の量は無限ではないという事を その証拠に、微かにだが、傷の治癒速度は徐々に低下し始めている… 「楽しいねえ!!さあ、君は何をして僕を楽しませてくれるんだい!!」 レジェムに気づいたモールが、黒い霧をレジェムめがけ放つ! -- モール
- 能力の原則……(シュンクの言葉に頷く)確実な一手を打つ時まで、異能を温存するよ……
レジェム、シュンク!! ある程度生命力を吸われても私が治癒光を送り込んで補う! 『奇跡』だって起こしてみせる……だから、決して諦めないで!!(対悪魔拳銃に銃弾をリロード) -- 雨宮千尋
- ・・・・(まずは「観察」だ。狩りの時、「観察」しろと父に教えられていた。復元力の低下には気付いていた。だが接近攻撃以外では効果が薄く、接近すれば生命力を奪われる。「一手」ミスをすれば、死ぬのはこちらだ)
(あの霧の中で、最も耐えられるのは恐らく狼人である自分であろう。だが最も効果的なのは、恐らくレジェムの”炎”に違いない。だが憔悴している彼に、遠距離から確実に命中させ燃やす手段があるか―――) (そして、突入したが最後、やり直しは効かない。確実に命中させるには、雨宮の「眼」が必要となる) ・・・・・レジェム、オマエ一つ聞く。その「炎鎖」、俺巻きつけて燃やせる出来るか?「右腕」だけ、良い -- シュンク
- (黒い霧は、文字通りに雲散霧消した)
(少年はただランタンをかざしただけだ。それだけでひときわ炎が強く燃え上がったかと思えば、黒い霧を喰らっていったのだ) 生命力を奪う。それがお前の異能だったな、モール・グリード。異能っていうのは、つまり生命力そのものだ。 (金色の瞳がきらめく。赤い髪がたなびいて、新しい炎が浮かび上がった。黒い霧を更に一回り、炎が食らっていく) (それはまるで、モールの異能が生命力を奪うように。少年の生み出す炎が霧を食らっているのだ) (妖しく輝く金色の瞳が、シュンクを見返す。そこに漆黒の殺意はない。あるのはただ、「ヤツを屠る」という、当たり前の結果が在るのだと超然と佇む王者のような瞳である) わかった。そのほうが確実だね。キミがあれに、ボクの炎を届けてくれ。 この炎が何で燃えているかわかるかい、グリード。この灯火を燃やすのは、可能性そのものだ。 (もしかしたら、少年には別の異能が発現していた"かもしれない"。そのかすかな可能性は、一であり同時に無限だ) (その可能性と言う概念そのものを燃料として燃え上がる赤い炎。先にモールへ叩き込んだ拳は、ヴィル・ライプニッツの持つ異能「最善世界」が"もしレジェムに発現していたら"という可能性を燃え上がらせたものだ) (そして今、モールの異能を徐々に喰らう灯火は、モールの異能という概念そのものが持つ可能性によって燃え上がっている) (炎が異能を喰らっているのではない。異能そのものが燃料となって火炎を燃え上がらせているのだ) これから(ランタンをモールへ向ける)お前の魂を燃やす。お前が幾多の人間を踏み躙って得てきた、その力そのものをボクの炎で焼き尽くす。 (炎から生まれた鎖が、シュンクの右腕に絡みついた。炎はシュンクを燃やすことはない―――その炎はレジェム自身の、未来という無限の可能性を燃料としたものだから) このままじわじわ、お前の異能が燃え尽きるのを待ってたら日が暮れる。だから、彼にやってもらおうと思う。 (炎は破壊であり、創造を司る。世界を構成する最小単位、可能性を焼き尽くすことも、炎が燃え上がることでそれを増幅することも、今の少年にとっては自在) (万物を支配する王の如き力。されどその炎は無から有を生み出すことは出来ない、ゆえにこう呼ぶ) "偽りの王(レジェム・フィクタス)"、それがボクの力の名だ。……それじゃ、あとは頼むよ二人共。ボクはただ、そこに火をくべるだけだ。 -- レジェム?
- (モール・グリードの黒い霧を喰らう炎)
(それならば、私は皆にただ生きる力を与えるだけでいいはず) (祈るように両手を組む)モール・グリード。あなたが貪った全ての命を、私が補ってあげる。(翠色の光の粒子が、周囲に満ちた) 最終能力………聖なる息吹!!(それはレジェムとシュンクのダメージを回復していく) (それと同時にシュンクに前に進む活力を与える、悪魔寄生体が成せる奇跡の顕現) ……燃え尽きろ、モール・グリード。(シュンクに視線を向けて)やっちゃえシュンク!! -- 雨宮千尋
- (右手に「炎」、背中に「生命の息吹」。そしてどんな能力よりも強力な、三人の「意志」。翔ける。狼は翔ける。風と共に、風そのものに、怒りを纏った弾丸となってッ!!)
(霧は大半がレジェムに焼き払われ、残留した分は雨宮の「聖なる息吹」の前に意味を成さない) 「マン・ウィズ・ア・ミッション――――ACT2」ッッ!!! (「悪霊」を展開、「悪霊」の拳と自身の燃える拳を重ねあわせ力強く握る。そして、大きく力強く、しかし力み過ぎたのかほんの少しの隙を見せた拳をモールめがけ放ち―――) 女ッ!!今だ、「視ろ」ッ!!奴が避ける「先」をッ!! (叫び、問う。少女の「能力」は、モールの0・5秒以内の「回避点」を導き出すッ) ガ ォ ン ッ ! ! ! (的確な雨宮の指示。その瞬間、モールの「未来位置」へ向かって、「マン・ウィズ・ア・ミッション」の右腕が振るわれた) ――――第二の能力、「マッシュ・アップ・ザ・ワールド」・・・圧縮された時の中、攻撃「繰り返される」 これは、オマエに弄ばれるした、命の怒り。可能性ごと「燃やされ続ける」良いッ!!グラララララララララララララララァッ!!!! (縦横無尽に腕をふるい、「繰り返される破壊のライン」でモールをメッタ打ちに、そして止めと言わんばかりに燃えた拳をモールの心臓へ叩き込んだッ!) -- シュンク
- その顔が、驚愕の度合いを物語る
「"可能性"を…燃やす…?は、はは…出鱈目もいいとこだな…」 自身の奥の手たる異能が、触れるもの全ての命を弄ぶ死神の霧が、レジェムの炎に食らい尽くされていく… 残る霧も焼き払われ様とする中、不意にこちらへ近づく影…あの亜人の姿が 命を奪う死神の霧をものともせず、突き進む人狼に対し、引き攣った笑みを浮かべる男 「ひ、ひははは!!上等!いいぜ、かかってきな!!」 だが、その炎の脅威を身を持って知った男は…正面から挑まず、避けて攻撃をする事を選択する… それは致命的な判断ミス、敵に予知能力者がいるにもかかわらず、このようなミスを犯したのは、それだけ炎の力が彼にとって強大に見えたのだろう そして、その拳が吸い込まれるように男を殴りつけると シュンクの力によりその全身に無数の拳をたたき込まれ続ける、余りの威力に体が宙に浮き、そして 「ガッ!!ブファッ!!!」 とどめとばかりに叩きこまれた心臓への一撃、そして全てが終わった瞬間、男の体は燃え盛る炎に包まれる! 魂までも焼きつくす炎が、男を糧とし燃え上がる、異能の霧は焼き払われ、もはや男に打つ手はない 「は、はは…まさか、こんなところで…死ぬ羽目になるとは…まあ、いいか…」 既に全身は殆ど焼き尽くされた男は、最後に 「ははは…あー…楽し、か…った…」 と満足げに呟くと、灰となり崩れ落ちた…残った霧は男が死ぬと同時に霧散する 再生するのに最も重要な、核たる魂を燃やしつくされた上に、異能の力をほぼ焼かれた今、もはや再生する事は敵わないのだろう… -- モール
- こうして、激戦は4人の勝利で幕を閉じる…と、いつの間にか夜空に無数の流星群が降り注ぐ
男の大魔術が、術者の死亡により失敗したのだろうか…空一面に降り注ぎ続ける流星は 貴方達の勝利を祝福しているようでもあった… --
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