公共施設/個人イベント会場
- 夏の帰路 --
- それは8月初頭、魔女カレリアの依頼帰りのこと。街の門を抜けて中心街までの間、田園地帯を急いでる時に起こった…… --
- バササササッ!
(カレリアの元へ伝書鳩が飛んでくる。依頼帰りを見計らって、誰かが緊急に連絡を取ろうとしたのか? 伝書鳩はどこかで見たような…具体的にはレクトールのような帽子を被っており、脚には当然手紙が巻きつけてある) -- 伝書鳩
- 急いでたら私飛ぶわよ(カメラ目線でツッコミつつ鼻歌交じりに道を行く)
あら・・・?ふふっこんにちは鳩さん?なんだか私の友達みたいなお帽子ね?・・・足、何かついているわよ?(手紙を解き、開いてみる) -- カレリア
- ポッポポッポ……
(鳩は何も語らず、だが手紙がカレリアに事態を告げる 「翼人の少年と、獣翼人の巨漢に気をつけろ。俺のことは気にするな――」 端的な内容だった。そもそも「俺」とは誰なのかも書いていないし、不躾である。それだけ急いで書いたということか…?) -- 伝書鳩
- 翼人の少年と獣翼人の巨漢・・・獣翼人って何かしら?(貴方知ってる?と問うても鳩が知る由もなく)
差出人も書かないのは失礼よねぇ?(なんてレクトールっぽい帽子の位置を直してあげつつくすくすと)さぁって気を付けろだの気にするなだの言われてもさっぱりだわ・・・これは本人に聞きにいかないと(うんうんと頷くと足はレクトールのすみかへ向かって) -- カレリア
- ポル…? バササササッ!!
(カレリアの肩で羽休めしていた伝書鳩だったが、何かを感じ取ったのか飛び去ってしまう…) -- 伝書鳩
- ねぇ、そこの綺麗なお姉さん
(カレリアを呼び止める声。今の今まで気配は無かったというのに……その少年は夕焼け色に染まる麦畑の中から悪戯っぽく顔を見せた) 貴女がカレリアさんですか? (少年の耳は翼になっている。一般的な翼人の特徴だった) -- アミール
- ばいばーい(ぱたりと手をふり)・・・?(はてと足を止めて振り返る)
翼人の少年・・・(手紙と少年を見比べて)ふふ、こんにちは、えぇそうよ私がカレリア・・・それで、私の事を知っていそうな貴方は? -- カレリア
- (麦畑から道に歩み出た。背中の翼もあらわになり、その姿は警告にある翼人の少年と完全に被る)
僕の名はアロイスと申します。実は、貴女がレクトールさんの知り合いだと聞いて……是非、彼の新しい住所を教えて欲しいのです (少年が名乗ったのは偽名…いや、昔の捨てた名前なのだが…それは少年にしか分からないことか 何にせよ、一見丁寧な物腰の少年だ。しかし伝書鳩で送られてきた手紙のこともある……カレリアはどうするだろうか) -- アミール
- (見た目ほど若い喋り方じゃないわねなんて失礼な事を思いながら)
よろしくアロイス・・・レクトールの?ふふっ彼ったら急にすみかを変えたから驚いたでしょう?(急に野宿とかしちゃう人なのよと笑って) えぇそれは構わないけれど・・・これって貴方の事?(なんて言って今しがた届いた手紙を差し出す)ふふっ一体どんな怒らせ方をしたの?それと、こういう時は「自分はレクトールの知り合い」って言った方が信用されるわよ? -- カレリア
- (手紙を見せられると涼しい顔をして) さて?私は何も知りません。怒らせるようなことなどしていませんよ……
そして、実際私は彼の知り合いではありません。まだ会ったことすらないのです。だからカレリアお姉さんに助けて欲しいのですよ お手間は取らせません、彼の住所さえ教えていただければ他に貴女に求める事はありませんので…… (手紙にはこうも書いてあった。「俺のことは気にするな」と……この手紙の主は、遠回しにカレリアへ「自分を優先しろ」と言っているのだ そのために手紙の主を売っても構わないと。カレリアがそこまでの意図を読み取れるかは無論別の話だが) -- アミール
- そう・・・嘘つきなのか正直なのか、よくわからないわね貴方(苦笑しつつ肩をすくめて)
ダメよ、会った事もない人の住所を教えても、その人がそうかだなんて分からないでしょう?それに彼ったらさっきも行ったみたいに一所に留まらないの・・だから案内して、紹介してあげる・・・その方がスムーズに行くでしょう? (そのまま歩き出しながら)それにしても不思議ね?・・会った事もない人に会いたいだなんて・・・貴方彼の事どこで知ったの? -- カレリア
- 僕は――いえ、私は嘘吐きが嫌いなんですよ… (少なくとも、人につかれる嘘には殺意を覚える)
そうですか、一箇所に留まらない……それは、実に厄介ですね? ではお願いしますカレリアさん(そう言って少し後方からついて歩く) 彼は、私の国ではおとぎ話になるほどの有名人なんですよ。巫女姫様を護って死んだ、英雄として語り継がれています… でもそれは表向きの話。こうして生きているという噂を聞きつければ、会わないわけにはいかないでしょう? ふふっ♪ -- アミール
- 随分強く主張するのね?・・・ふふ、僕は誰かに嘘でもつかれたのかしら?・・なら聞くけれど、一つ、獣翼人に知り合いはいる?二つ、この街に来てから誰に、どんな風にレクトールの居場所を聞こうとしたの?
ふふっそうなのよ(此処からだと少し距離があるから、のんびり行きましょうと) まぁっ誰か思い人がいたような事は仄めかしていたけれど、そんな事があったのね?(肩をすくめ)彼ってば自分の事を話したがらないから それで?アロイス坊やは彼に会ってどうするの? -- カレリア
- そうなんです……昔、最愛の人に嘘をつかれて……とても悲しかった――
(言いながら、少年はカレリアに背後からピアノ線をかけて拘束を仕掛けてきた!) 私が貴女の質問に答える必要はないですね。貴女はこれから人質になるのですから……! -- アミール
- 人質?(ぶわりと襲い来るピアノ線・・・その軌道が)
「ウー・・・・」 (唸る様な犬の鳴き声と共に何かにからめとられて曲げられる) (横に捌かれるピアノ線を気にも留めずに振り返る)そう・・それってひょっとして、貴方のお母様?(悲し気に、同情するようにアロイスを見て) -- カレリア
- 犬っ…!? (いや、そんなものは見えない。ただ相手が魔女なのは知っている。使い魔的なものか…と考えつつ距離を取る)
ふぅ……流石に上手くは行きませんか。大人しく縛られていれば、痛い目に合わせずに済んだのですが…まぁ、私としては楽しみが増えましたか 私のことはどうでもいいのですよ。愚かな女のことなど、最早ただの過去です……それよりも、いいんですか? (不敵に笑う少年。気付けばカレリアの周囲には無数のピアノ線が舞い踊っており、再び拘束せんと締まる!) -- アミール
- (周囲を舞い踊り、一気に締まって来るピアノ線それを同じく無数に伸び、絡み取って軌道を曲げていく何か・・・)
(距離を取ればその正体は判る、髪の毛だ、一本一本が異様な強度を誇るそれが触手の様に伸び蠢き、彼女の動きを邪魔しない) いいって・・何がかしら? (心配そうな、優し気な笑みを変えないままやんわりとアロイスに歩み寄っていく)どうでもいいなんて言われて、はいそうですかなんて言えないわ?ほら、そんなにツンケンしてたら上手く彼に紹介出来ないわ(おいでと手を差し出す) -- カレリア
- なるほど……髪の毛、ですか。一筋縄ではいきませんね…まったく (焦りはしない。魔女という敵を見縊ってはいないのだ)
紹介なんて頼んでいませんよ。私はただ、彼の住所を教えろと言っているのですから……困りましたね(観念したように頭を振って) それほど丁寧にされては、応えないワケにはいきません。分かりました……そちらに参ります (そして差し出されたカレリアの手へと向かい、近寄る。右手を伸ばして…カレリアの手を掴もうとするその手の中には―― 毒針だ。刺されば全身を麻痺させる薬が塗られている…角度的に、カレリアからは見えない暗器。果たして手は重なるのか…?) -- アミール
- あら?その方がスムーズに行くから紹介してあげると言って、貴方了承したじゃないの(強情ねぇと困った様に)
(観念したように首をふり、手を伸ばせば「うん」と嬉しそうに微笑みこちらも手を伸ばし・・・・・・) 「わふ」 (今度は服だ、布の端の様な物がひゅんと動いて毒針を弾き・・・) (その手をとる、その手は陽だまりの様な温もりを帯びていて、少年を包み込んでいく・・・アロイスが何を持っていたか、アレックスが動くまでカレリアは気づいてもいなかった)ふふっ悪戯っ子ね?知ってて言わないのは嘘をついているのとは違うのかしら?(そのまま抱き寄せようとする) -- カレリア
- 私は「お願いします」としか言っていませんから♪ (毒針を弾かれるが、またも悪戯っぽく笑う)
ええ、嘘ではないでしょう? 聞かなかった者が悪いのですよ…気付かなかった者が悪いのですよ、こういうことは (カレリアが抱擁を試みれば、意外にも少年は黙って成すがままにされる……) 貴女こそ変ですよ。これだけ攻撃をされて、反撃もしない……それどころか、「僕」にこんなに優しくしてくれる…… 本当にいいんですか…? (その問いは、悪魔の問いだ。そしてカレリアに警告をした手紙の主がこの場にいても同じ問いが来るだろう…「本当に」これでいいのか…?) -- アミール
- 捕まえた・・・そう・・・聞かなかったのね・・・気づかなかったのね・・・(そのままそっと、慰める様に頭を撫でて)
良い悪いで言ったら・・・良くないわね、多分・・きっと後悔するわ・・・でもね、こうしたかったのよ ほら・・・そろそろ教えてくれない?レクトールに会って何をするつもりなの?内容によっては協力できるわ -- カレリア
- (撫でられながら、少年は目を伏せる…) 暖かい……人の温もりとは、本当に心地良いものですね……貴女は本当に優しい人です。だから――
(少年の心の中にある、ドス黒いナニカが膨らんでいく……少年の、歪んだ情愛。焼けるような、焦げるような、激しい狂気が 破 裂 し た )
カレリアさんを、僕のお母さんにしたくなっちゃった
(瞬間、カレリアが抱いていた少年が焼きゴテのように熱くなる! いや、熱くなったかと思えば既にそこに姿は無い。まるで猛暑の空気に同化したかのように カレリアが呼吸しようとすれば喉や肺を焼くような酸素が流れ込んでくるだろう。そして少年の声だけが響く……) お姉さんが悪いんだ…僕にこんなに優しくするから。優しくされたら僕のモノにしたくなるのは当然でしょう? だから僕のモノになってよ、永遠に―― (焦熱の空気の中、さらにカレリアの全周囲から赤熱化したナイフが飛来する! その数は50本は優に超えている その「見える刃」を囮として、さらにカマイタチとなった風の刃もカレリアを斬り裂こうと踊り狂う。そちらは見えないが故、数を特定するのすら困難だ) レクトールはお姉さんを「僕のモノ」にしてからゆっくり探すとするよ……アイツの血はそれからだ -- アミール
- っ!?(少年が熱く、広がって行く・・・息を吸う度に口が喉が体内が熱く焼ける)
は・・・ぁ・・っ(流石に膝から崩れ、その場にうずくまる) (アレックスにもどうにかできる類の攻撃ではない・・・せめてと周囲から襲い来る刃に髪や服を伸ばして弾きにかかるがカマイタチに関しては実体のあるナイフと違いそのまま切り裂かれる) (飽和攻撃はアレックスの処理量も超え、一本二本と赤熱した刃も体に刺さり始め)ぅ・・・ぁ・・あ・・・ (体の内外から苛まれながら震える手を伸ばす)ふ・・ふふ・・・いいわよ・・受け入れてあげる・・・(それは恐ろしく乱暴だったが、同時に自分の中の足りない何かが満たされた瞬間だった・・ただ、このままやられる訳にもいかなかったのが残念な所か) (不意に、その手に一本の杖が握られていた、白く、長い・・・「光の杖・シリウス」・・・それが放つのはそれはアンデッドを滅し、生者を癒す清浄なる光だ) (急速に刺し傷が、裂傷が、火傷が癒え始める)けほっ・・っは・・・えほ・・ひゅー・・(焼け付く喉に無理やり酸素を通しながら焦熱に急速な癒しで対抗する) ざで・・・ごごがら・・どうじまじょうね・・・(酷い声だと自嘲しながらゆるりと座り込むと目を閉じる・・・今はつりあっているが、このままではジリ貧だ・・・今声での対話は難しいから、幽界側から彼に干渉する必要があるか) -- カレリア
- (気付けば少年は再びカレリアの前に姿を現していて) へぇ……泣いたり、命乞いしたりはないんですね? 良かった…ちゃんと僕の気持ち、通じてるんですね…
そう、殺したりなんてしません。ただ抵抗できなくするだけ……また僕に嘘をつけないよう、ちょっと動けなくするだけなんです (今も舞い踊るカマイタチがカレリアを斬り刻んでいく…それはシリウスの力で癒された上からまた、魔女の肌を走る。いたちごっこだ) 駄目ですよぉ……ちゃんと大人しくしてくれないと。母さんは動く必要ないんですから……仕方ないなァ!! (声を張り上げる少年が更なる攻撃を仕掛けようとする! が、しかし――) -- アミール
- 止まれ、アミールッ!!
(豪風が吹き抜ける!いや、この風は突然現れた男の拳圧だ。カレリアを包む熱も、カマイタチも吹き飛ばしてアミールと呼ばれた少年すらも) -- 老騎士
- (静かに、目を閉じたまま、しかして微笑む)
──どうして泣く必要があるのかしら・・・どうして請う必要があるのかしら・・・(その声は少年との繋がりを通して響いてくる) (更なる風の刃も気に留める様子もなくただ何かに集中するように瞑想する・・)貴方こそ、暴れる必要はないのよ・・・ただ静かに、気を落ち着けて御覧なさい?(不意にアミールの脳裏に現実とは別のビジョンが浮かびあがり・・・・・・かける)
(魔女が何かを仕掛けようとしたタイミングで強烈な拳圧が少年の気配を弾き飛ばす)・・・あら?(はてと目を開けると老騎士の方をみて) -- カレリア
- (何故泣く必要があるのか? 何故乞う必要があるのか? それは少年が今まで「母にしてきた」犠牲者がそうだったからなのだろう
最初に犠牲になった「本当の」母親も含め、彼の「母」となり壊れていった女性は何十人では済まない…だがその対話も妨害を受けた) クッ! お前……ブラハム…!! 僕と母さんの間に割り込む気か!? お前はいつだってそうだ……大事なところで水を差す! 元十二将軍の分際で、現十二将軍の僕に楯突こうってのか!? (と、啖呵を切るが…攻撃を仕掛ける様子は無い) -- アミール
- (一方、サングラスの老騎士の方は少年を無視してカレリアに声をかける)
……お嬢さん、彼の心を見ない方がいい。アレは可哀想な少年ではあるが……飲み込まれる (そう話しかけながら、本当に前へ出て2人の間に割って入った) 私はブラハム……レクトールには、かつて世話になった……彼を助ける為、私は此処へ来た -- ブラハム
- そう・・・貴方、寂しかったのね・・・お母さんに嘘をつかれて、それに気づけなくて・・・それを知って絶望した・・・ずっと代わりを探していたのね・・・(可哀そうにと続くもその繋がりは絶たれてしまい)
ブラハム・・・(攻撃の手がなくなればシリウスの力が完全にカレリアを癒しきる・・・声も戻り、ゆっくりと立ち上がれば) 飲み込まれるのは覚悟の上よ・・・それでもしたかったの(肩をすくめる、放っておけば更に続けていそうな程だ) アロイスよりは幾分分かりやすい人が来たわね・・・で、アミールだったのかしら?(どういう事と) -- カレリア
- くっ……もう少しで僕のモノになるところだったのに…(と、ここで興奮気味だった呼吸を整えて最初の穏やかな表情に戻る)
……まぁいいでしょう。ブラハム元将軍、貴方が立ちはだかるというのなら…殺すまでです。レクトールの血は必ず手に入れますから せいぜいその老いた身体で頑張って下さいね? それじゃあカレリアさん、次はちゃんと僕のモノになってもらいますから…フフッ (妖しく笑ってそう言い残すと、また陽炎のように透明になって姿を消すのだった……) -- アミール
- (アミールが消えるのを確認すると、ブラハムはゆっくりとカレリアへ振り向き)
……そんな覚悟は駄目だ。貴女もきっと、レクトールの大切な人の一人……その覚悟を通せば、私は彼に顔向けできない む……アロイス、は知らぬな。彼は私やレクトールの故郷の十二将軍の一人、アミールに相違無い… -- ブラハム
- (ばいばいと手を振って見送る)
ふふ・・そうね・・・きっとレクトールはそう思ってる・・・そして、私がそういう女だって事も分かってる(これはもはや業ねと) そう・・偽名なのかしら・・・そんな風には思えなかったけれど(消えた空を見て一息つく) (ぱっぱと衣服を整えると改めて向き直り)それで?ブラハム、まるでレクトールの味方みたいな口ぶりだけれど・・・それを証明できる物はあるかしら・・ -- カレリア
- (自嘲気味に語るカレリアをサングラス越しにじっと眺めていた。注目するのは彼女ではなく、彼女のレクトールに対する親密度の具合なのだが)
……分からぬ。私とて、アミールの総てを知っているわけではないのでな…すまない……む? (証明できるものはあるか、というカレリアの問いには少しだけ押し黙った後) 無い (と、あまりにも正直に答える…) カレリア殿、私を疑うのならそれでも構わない……いくらでも拘束してくれ。武器も奪ってくれてもいい…その上で、彼の所に連れて行ってくれ。お願いだ (さぁ!とばかりに手を挙げて無抵抗をアピールする。なんだかとても不器用そうな老人だった……) -- ブラハム
- まぁ無いでしょうね・・そして自分から縛れと誘導すれば自然と流れは縛る方向に向かう・・・貴方が縄抜けなんて持ってたらそこまでだわ
疑うとキリがないから、「情報」でいいわ? (そう言いながら付いてきなさいと歩き出す・・・なにやら紙を出して書き物をしながら)十二将軍ってなに?・・彼らはなんでレクトールの血を狙うの? -- カレリア
- むぅ……それもそうだな。すまない、浅慮だった……(わざわざ頭を下げる老騎士)
十二将軍とは、ここより東方に存在するル・クァヴィー国の中でも指折りの実力者に与えられる地位だ……私もかつては列席していた …そして、十二将軍は国王アバーズ王からその実力を称えられて不死鳥の血を賜ることが出来る。故に、私は今年で1083歳となる… 十二将軍は、その後も功績をあげればそれだけ血を賜ることが出来る。だがかつて……十二将軍という枠も無い時代に 不死鳥の巫女ル・クゥ様から直接血を受け取った男がいた。それがレクトールだ……当時生きていた者にも、あまり知られていない話だがな それをどこからか探り当てたのだろう。恐らくアミールと、獣翼人のアブドラはその血を欲している…己の血をより濃くするために―― (彼は寡黙な男だが、尋ねられれば必ず答える。ここにある情報であればレクトールの過去以外は全てを…) -- ブラハム
- ふふっ律儀ねぇ貴方・・・(わざわざ頭を下げる様にくすくす笑って)
不死鳥の血・・(不死であるなら、アンデッドに相当するだろうかと今は光その物と変じている「光の杖」を見やる) 彼らだって十二将軍であるのなら不死鳥の血をもっているのでしょう?・・・濃さってそんなに重要なのかしら・・・
レクトールへ 警告文をありがとう、アミールは良い子というにはちょっとやんちゃだったわね ブラハムさんという素敵な老紳士と一緒にそっちに行くから、ふらふら出歩いてたりしたらダメよ? 貴方の事が色々聞けそうで楽しみだわ”巫女姫様を護って死んだ英雄”さん? ──カレリア 追伸;この手紙に追記して投げ返せば返事が出来るわよ
(と、此処までさらりと書いて最後に「אמת」を付け足すと、そのまま紙飛行機に折り畳んでレクトールに向けて飛ばす・・・これで彼から反応があれば裏が取れるという物だ) (あれこれと聞きながらレクトールの待つであろう住処に向かって) -- カレリア
- ……血の濃さは侮れない。そもそも、十二将軍に与えられる血はアバーズ王からのもの。だが王の不死は後天的なものだ
本来、我が国には不死鳥の巫女、ル・クゥ様以外に不死者はいなかった。だが王はいつからか彼女の血を飲み、不死王となった…… 直接巫女様から血を受け取ったレクトールと十二将軍では恐らく、「質」が異なるのだと私も見ている…いや、そこは彼の意見も聞いてみたいところか…… (と、話し込んでいるとレクトールからの返信らしきものが届き――)
は? マジで? 故郷じゃ俺、そんなナイト様になってんの……な、なんで??? それにブラハムってまさか…と、兎に角早く帰ってこい! 怪我はしてないだろうなカレリアさん!?
(と、殴り書いた文章が綴られていた) ……うむ。ちなみにアミールが語ったと思われるおとぎ話は…当時の事件を知る私からすれば事実無根だ……すまない(※謎の謝罪) -- ブラハム
- いうなれば子と孫ね・・・王様とレクトールは子で、貴方達は孫・・・いえ、王様とレクトールの質もまた異なっているのかも・・・
(返信の内容にくすくすと笑って)まぁそうなの?・・・ふふっ何を謝ってるのよ・・・おとぎ話なんてそんな物じゃない・・・それにこうしていた方が面白いわ(うんうん頷くひどい) (「怪我はしてないだろうな」の一文を見れば)あ・・いけないわ・・・ごめんなさい先にちょっと寄りたい所があるから・・・(そう言って自分ちでシャワー浴びてドレスを着替えてから改めて向かったのだったとか) -- カレリア
- ……ふむ。私も貴女の見解があながち間違っていないように思う… (王とレクトールの血の質…その違いは果たしてあるのだろうか)
む?何か不都合があったか…(※あまりデリカシーは無い模様) 了解した。後は彼と会うだけだ……急ぐ必要もない(※レクトールの気持ちスルー) 私が近くにいればアミールもすぐには襲ってこないだろう……安心めされよ (その日、カレリアの部屋の前にガードマンが立ったという…) -- ブラハム
- --
- 夏の夜長 --
- (日が落ちた後、不死鳥の血を狙う武人は目立たぬよう街外れを歩いていた。行き先は、情報屋リカルドの部屋……)
あの男、「眼」が死んでおらんかった……いずれ、我等の邪魔となる。今一度力の差を教えてやらねばな… -- アブドラ
- (リカルドの住んで「いた」うらびれた裏通りの安宿。あまり治安の良い場所ではなく、日陰者立ちが集う場所だ。
大きな通りならば蝋燭持ちが道を照らしているのだろうが当然、こんな所にそんなものは居ない。暗く、薄汚れた道並に佇む少女の姿があった) あまり見ない顔じゃが…何か用かね? -- イェチン
- む? なんだ小娘、そちらこそ此処にはあまり似つかわしくないと見受けるが……まぁいい
オレは情報屋のジャッカル…いや、ハイエナを探しておる。知っているのならば案内せい。知らぬのならば去れ -- アブドラ
- なに、これは私の仕事ってもんじゃ。(路地に立つ女の「仕事」といえば相場は決まっているものだが…)ハイエナ?さぁ、知らんな。
それより、ここいらは最近物騒だから気をつけた方がええぞ。つい最近通り魔が出たそうじゃ。 ……ハイエナと言えば、屍肉をあさる浅ましい生き物だが…お前からも血の匂いがする。 浅ましい、死体あさりの匂いがな。(瞬間、「気」が溢れる。瞬時に少女は「闘いの姿」へと変容する) -- イェチン
- ほう……(その溢れる闘気、この街に来てから初めて出遭う「強者」の気配を感じ取った。思わず口角が上がる)
確かにオレは血の匂いがするだろう。だがそれは死肉を漁るからではない……敗者を踏み均して歩んできたからだ 小娘……いや、既に闘士だな? 去らぬのならば――お前もオレの轍とするまでよ! -- アブドラ
- はっ、このあたりで私を知らぬのは「余所者」だけよ。お前には吐いてもらうことが山程ある。だからその身にたずねてやろう!
(傍らの大樽を片手でつかみ、アブドラに向けて軽々と投げつける、中にはぎっしりと芋入の樽 同時にイェチンの姿が消えた。女は樽の影に隠れる様に同時に飛び込んだのだ。) -- イェチン
- 腕に覚えアリ…ということか。良い自信だ! あのハイエナ風情に貴様の爪の垢を煎じて飲ませたいものよ!
ハァァァァ…… (と、腰を低くして気合を溜める。飛来する樽目掛けて、少し早いタイミングで拳を突いた!) 覇ァッ!! (撃圧!それはサザンカが使うのと同じ遠当てだ。不可視の衝撃が、しかし空気に激震を響かせ樽に着弾。中身の芋ごと木っ端微塵に! 樽の破片も粉々で、そこに乗じて奇襲する腹ならば無意味に終わる。だがイェチンがそこまで素直だろうか?) -- アブドラ
- (四散する木片と砕け散る芋。一撃で、まるで暴走した馬車にでも轢かれたかのような衝撃だ。
しかし、破散する向こうにはすでに構えを終えた女の姿があった、輝きを放つ両の掌。無言のまま、その力をアブドラに向けて放つ! 意匠返しか、それは同じく遠当て、しかし十分に「溜め」を終えた恐るべき破壊力を持った一撃である!) -- イェチン
- 囮……いや、これは勝手に釣られただけに過ぎぬか。ならば甘んじて受けようッ!
(あろうことかこの武人、十全に気を溜めたイェチンの遠当てをそのまま防御姿勢を取って受けんとする ドゴォッ!!という凄まじい衝撃音。オウルベアに匹敵する巨体を持つアブドラは石畳を足裏で削りながらその拳圧に飛ばされる 止まる頃には軽く50メートル後方まで押し下げられていた。逆に言えば50メートルで済んだ、とも取れるが……何にせよ、ダメージは甚大だ 全身から白煙が立ち上る。だがその負傷は、不死鳥の炎により癒されていく……) 成程、これは重い……遅れ馳せながら名乗らせてもらおう。我が名はアブドラ、「不撓不屈のアブドラ」の異名を持つ十二将軍が一人! そなたを最高の武人として認めるが故、問おう! そなたの名を是非伺いたい!! -- アブドラ
- ほう。(真正面から自らの「功」を受け止め、まだ立っている相手を見て目を釣り上げた。
50メートルの距離があるが仙人視力を持ってスレば目の前にあるのと同じ。女は駆け出しながら答えた。 所有国土の一切の餓鬼に申す!我が冠は仙!名は葉青。功夫をつみて500余年!我が力を受けよ!(数歩の跳躍、瞬く間に距離が縮まっていく!) -- イェチン
- (相手が仙人の視力ならばこちらは猛禽の視力…レクトールほどではないが、50メートルが目の前同然なのは奇しくも同様)
イェチン…! 見た目は小娘なれど、その研磨は500年とは……これは重畳。これほどの使い手と出遭えるとは、オレは運がいい! 憤ッ! 憤ッ! 憤ッ! 憤〜〜〜〜ッ!! (武人はその場を動かない。速度では敵わないと既に理解している…故に、駆けてくるイェチンに対しては左右の拳で遠当ての連打! 一撃一撃が破城槌が如き必殺の威力。だが簡単に当たるまい…いや、当たっては困るとでも言いたげな無数の拳を飛ばし続ける!) -- アブドラ
- (路地の遣物を積み木の如く切り裂くアブドラの連激。イェチンは意にも介さず、あえて地を蹴り宙を舞う。
連続される遠距離攻撃の前に空とは、本来悪手。しかし不思議なことに空中で突如機動が代わり、さらに高く舞い上がる。 アブドラの放つ遠当ての気を見切り、「踏み台」としたのだ!頭上をとったイェチンはそのまま両膝を折りたたんで勢いのままに落下する! -- イェチン
- やりおるッ――!!
(拳圧までも利用して機動を得るとは、アブドラも舌を巻く。だがそれは「血湧き肉躍る」という感情に付随するもの… そしてここまで防戦気味なのも否定できない。相手への敬意は反撃でもって示すべきものと武人は心得ている…腰に提げた短槌を右手に持ち――) 獣王破岩槌……チェリアアアアアアッ!! (力強く足元を叩きつける!瞬間、石畳の地面に直径5メートルのクレーターが出来るほどの衝撃!!その衝撃の反作用で武人は後方へ跳ぶ 一方、落下してくるイェチンが受けるのは…ハンマーで破壊された石畳。つぶてとなったそれは、下から上へ発射された散弾だ!) -- アブドラ
- (楔の如く研ぎ澄まされた膝、しかしそれが異形の男の頭に打ち込まれる前に、防御姿勢を余儀なくされる。
破砕された道は礫となって体に、顔に当たる。)ちいいっ!(苦々しく歯をかむとその場に着地し、残心する。おそらく、アブドラはこの着地直後の硬直を狙うだろう。) -- イェチン
- 怒ぅぅぅぅぅぅンッ!!
(後方斜め上へ跳びながら、アブドラは使ったばかりの槌を投擲した! それは孤を描き、着地したと思われるイェチンの後ろへと……狙いは一体何か? 言わずとも石畳へ着弾した槌が物語る。直接獣翼人が叩いたわけでもないのにまたも衝撃がクレーターを作る!そして、当然破片の散弾も発射された! 投擲でそれほどのパワーを有するのも凄いが驚く暇はない。散弾と同時に建物の「壁に着地」したアブドラはそこを足場にイェチンへと真っ直ぐ跳ぶ! たった一人の獲物を仕留めるために、大規模な散弾を発生させて自分さえもその中へ突っ込もうと言うのだ!) 覚悟ォォォォッ!! (自分すらも撃つであろう散弾を気にも留めず、イェチンへ向けて全力の拳を振るう!!) -- アブドラ
- !?(自分の体をかすめ、背後へ飛ぶ鎚、明らかにあえて外した軌道だ。一体なぜ?その答えはすぐに判った、まさに後門のタイガー、前門のバッファロー!猛烈な礫と迫り来る巨鳥の挟み撃ち!
ズンッ(まるで津波にさらわれるが如く、小さな少女の体が巨体の体当たりを受け、礫の散弾の中へともまれる。飛来する石、それに突っ込んでいく体、その相対的破壊力はいかほどか 千切れ舞う少女の衣服、しかし衝撃と礫の洪水に揉まれながらもイェチンはっきりと見ていた。)ハッ、この距離が、「私の距離だ。」 絶招(イェチンの双眸が、両手が金色に輝き、両側から挟み込むようにアブドラの頭部を穿つ!) -- イェチン
- (決死の挟み撃ち。だが拳は小さな目標をふっ飛ばすことなく…敵は丸太のような巨腕にしがみ付いていた
それもその筈。イェチンにとってはこのゼロ距離こそが必殺の距離なのだから…だが武人は怯まず、こう漏らす) 奇遇よな……オレの必殺も、この距離よォ! (少女の…いや、達人の腹部に今もめり込んでいる拳が熱を持ち――) 焔掌ッ!! (イェチンの絶招が発動するのと同時、プラズマ化するほどに高まった熱がアブドラの「腕ごと」炸裂した! 爆発は周囲の家を焼き飛ばし、イェチンをアブドラ自身の腕の肉ごと吹き飛ばす!) -- アブドラ
- (両者の力が放たれあい、凝縮された猛烈な斥力となる。すなわち、それは爆発。 夜の街が一瞬、光に包まれ、強大なエネルギーが周囲を駆け抜けた。
まるで砲撃を受けたかのように周囲にはもうもうと砂埃の立ち込め、視界を覆う。瓦礫を押しのけ、コホリと咳を一つ突くのはイェチンだ。) おのれ、味な真似を。ふん、だがこの程度で私が!……ぬぅ、やつはドコだ!?(衣服は焼け焦げほぼ半裸) -- イェチン
- (辺りを砂塵と熱波が包む……うっすらと爆心地に現れるのは、右手と頭部が半分なくなった獣翼人の将軍だ
シュウシュウと全身から煙を立ち上らせ、傷口は炎が覆う。不死鳥の再生力がある彼にとっては、相打ちはむしろ定石 ゆったりと歩み、近くに転がっていた短槌を拾う。そう、既に右手は再生を果たしている…レクトールにも再生の力はあるが、アブドラのような早さは無い 同じ不死鳥の血の持ち主であっても、そこには差異があるのか? そしてイェチンは気付く…アブドラが、最初に見た時より大きくなっていることが) ……オレの身体は、死に瀕する度に肥大化する。血の副作用らしいが…こんな副作用ならばむしろ望むところ さて、仕切り直しといくか? 500年の研磨と聞いたが……なるほど、100年か200年の差ならばこの程度か。「視」ている内にいずれは捉えようぞ? (殺し切れないダメージを与えると巨大化し、どんどん強くなる。それに加えて猛禽の眼…動きは遅いが、確実にイェチンの動きを学習できる それは即ち、戦えば戦う程このアブドラを強くしてしまうということに他ならない――) -- アブドラ
- …ったく、街中で大暴れしやがって人外パワーどもが…(普通に街中でこんな戦闘起これば例え離れてても気づく訳で)
おい、イェチン…お前もしかして…いや、その話は今はいい(この場所は住んでいた安宿の場所だけに、聞きたい事はあったが) お前も武人なら…そういう血の力とか、頼るべきじゃねぇんじゃねぇの?(とりあえず言いたい事だけは武人馬鹿に) (とはいえ、言うだけでなく瓦礫に足をかけ既に両手には剣を持ってる辺り、助太刀する気はあるようで) -- リカルド
- ほう、これはこれは…(煙の晴れればそこに見えるのは健在な姿のアブドラ。その手が見ている前で再生、その体が膨張する
その姿に女の人は金色に淡く輝く)面白い、お前を縛って木人の代わりに使ってやるわ。(首を折り曲げてならし、仕切り直しとばかりに再びカンフーを構える その顔にいささかの迷いも無し、瓦礫と化した通り、再び真正面から飛び込んでいく!やはり狙うはワンインチ距離での攻防。自らの最も得意とする距離!) -- イェチン
- ほう、貴様はハイエナ殿ではないか? 加勢にでも来たか……だが貴様には既に興味は無い。怪我をせぬ内に帰るのだなッ
(と言っている間にもまたイェチンと武人の交錯が始まる。基本的にイェチンが押しているのだが…それはアブドラがより強くなる悪手 冷静なリカルドが止めなければこの街がタダでは済まないし、獣翼人の「見切り」が完成すれば仙人のイェチンと言えど危険だ) -- アブドラ
- こいつら…見事に無視してんじゃねぇぞ!(1:1のタイマンの横やりなんて、それを嫌がる事など全くなく)
(一度見せた気の斬撃、ただし今回は軌道を変えることもなく、左右の斬撃が合わさり威力を増した一撃となる) (だがしかし狙うは二人のそばの建物の貯水槽、まさに冷や水をぶっかけるがごとく、貯水槽に大穴を開け) -- リカルド
- ははははははっ!(高笑い、アブドラの顔面を砕き、腹をえぐり、足を踏みつけ、腕を折る。もはやただの血を求めるベルセルクだ。
破壊の度に増強されるアブドラに、次第に技を止められつつも、さらなる力を練らんとする)はははは!これは良い木人よ!これは壊…わっぷ!? (その時、突如濁流が襲いかかり、波にののまれてバランスを崩す。これぞまさに年寄りの冷や水だ。) -- イェチン
- (イェチンが放つ技の一つ一つを「眼」に刻む。致命傷にならぬよう、少しずつ急所をズラすのはこのアブドラがそれだけ守勢に優れているという証明
そしてこの段となって、興奮状態で言えばむしろ仙人が上。冷静なのはこの武人の方であった……) むっ!? 横槍かッ……!! (水流から飛び退き、防御姿勢を崩さぬまま距離を取る。余談だが、今回の戦闘で彼が積んだ経験値はとても大きい… 仙人の技の数々を受け、それらはもう致命打と成り得ない程度に見切ってしまった……) -- アブドラ
- 全く…戦闘楽しんでじゃねぇぞ、イェチン…あっちの方がちゃんと避けてるじゃねぇか?(イェチンのそばに立ち)
んでどうする武人さんよ、別に2:1だろうが気にしねぇんだろうが…(既にやじ馬めいた人たちも集まり始めており) (それを巻き込んで戦うのは、リカルドとしては先日のあれを思い出させるために、撤退しやがれという心境で) ま、このままでも俺は構わんのだが?(ただ、ここでおそらく来る自警団とともに倒しておけば楽になるという冷淡な面もあり) -- リカルド
- フン……相変わらず詰まらぬことをする。それほど他人が気がかりか? 己を一番に考えるのが生き物として正常ではないのか?
――分からぬ。オレには貴様のしたいことが全くもって分からぬぞハイエナ……この場でまた周囲の者共ごと殺せば、貴様は苦しむだろうに? (弱き者の分際で、何故わざわざ出てくるのか。虚勢を張ってまで…何故矢面に立とうとするのか) ……どちらでも良い。次こそは一対一の勝負を望む―― (そう言い残すと闇夜に紛れて姿を消す…だが、弱者でありながら無謀にも立ち向かってくる者の存在がアブドラの心に何故か印象深く刻まれた リカルドの考え方がどうしても理解できない。武人はこの夜、初めて「強者」ではない者へ興味を自覚し、認めたのだった……) -- アブドラ
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