名簿/108586

  • それはさかのぼること十数年。一人の女が自らの騎士を連れて街を去る時のことだった。
    友人に見送られ街を出ていくらか歩いた頃、呟くように口にする。
    「いるんでしょ、バニッシャーさん。私はこの街でたくさんのことをしてきた、良いことも、悪いことも。でも、一つだけやり残したことがあるんだ」
    女――ミシェル・ハイラーグは祖国解放のために街を去った。その彼女がやり残した事とは。
    「あなたが人の敵になるのなら私は、切る。行くよメル」
    腰に差したレイピアをぽんと叩いて起こす。 -- ミシェル 2009-05-30 (土) 13:32:26

Last-modified: 2009-05-30 Sat 13:32:26 JST (5443d)