名簿/500652
- 若さま、その後はいかがですか?(年明け間もない頃にとある公文書を届けて以来、三月あまりの時が過ぎている)
(たまには気晴らしに誘い出してみようかと思案しつつ、アフタヌーン・ティーの折、ふと何気なく尋ねて) -- アリステア
- ……ああ、兄さん。(自分の部屋の奥におかれていた絵本を読んでいたところ、アリステアより声をかけられる。)
兄さんが届けてくれたものは役に立ったよ。僕の方の調査も少しずつ進展してはいるよ。 (彼へ対する経緯は顔には現れず、笑顔を「作って」言う。) ああ、後……あのマドレーヌは中々美味しかったよ。 -- クラウス
- イヴが申しておりました 差し上げたい方がいると…成程、クラウス様がお召し上がりに(お口にあいましたかどうか、と恐縮した様子で)
マドレーヌの香りは失われた時の記憶を呼び覚ますとか 同じ説明をいたしましたので、若さまのことが思い当たったのでございましょう もしも終生、忘れえぬ傷を忘れられたのだしたら?(空いたカップを緋色で満たして)幸せと思う者もおりましょう 箱の中には災厄が眠っているかもしれない それでもあなた様は、開けずにはおられぬものと仰います エルナお嬢様は特別なお方、血を分けた実のご兄妹でいらっしゃいました 仲睦まじくなさっておいででしたね -- アリステア
- あの子は優しい子だな。あの池で会った時にマドレーヌを貰ったんだ。
僕よりは兄さんの方が彼女についてよく知ってはいるだろうけれど、よく見てやってほしい。危なっかしい気がする。 (カップに注がれていく緋色を見つめ)……そうだ、前に言った通りだよ、兄さん。何も変わらない。 その先が何であろうとも、真実がどれほど酷なものであっても……俺は知らなければならない。たとえ、この家の兄妹を敵に回しても、だ。 ……そうらしいね。エルナは実妹だ。話を聞けば、いつもいつも僕の傍にいたようだがね…‥。 本当なら、妹のことで心を痛めるべきなのに、今の俺にはその感情も沸いてはこない。 -- クラウス
- かしこまりました、仰せのままに(説明のつかない感覚、危惧にも似た何かをクラウスは「危うさ」と呼んだ その通りだとうなずいて)
世に絶望が溢れようとも、箱の中には希望が残ると? ご立派なお覚悟にございます ですが、私どもを敵に回すには及びません 今のあなた様であれば、あるいは(どこからともなく手中に収まった一冊のファイル、サイドテーブルに置いて) お嬢様の検死記録ございます あくまで公式のものではございません 法医学的な証拠能力はそれなりのものにございましょう 私的な書付の域を出ませんが、当時を知る方より内々に写しを頂戴して参りました ですので、写真資料の類は一切ございません さて、いかがないますかクラウス様 若さまは対価を払わなけばなりません 物事には相応の代償というものがございましょう(漆黒のまなざしを向け、問いかけて) -- アリステア
- ……これは?
(アリステアがサイドテーブルにおいた一冊のファイルを見て言う。そして) エルナの検視結果、だって……!?(《張り付いた皮》の異能の力で、感情が顔に発露するのを抑えた。驚いた顔にはなっているが、実際の驚きよりは控えめになっていた) ……なるほど、良い仕事だ、兄さん。まさか、検死結果を持ってくるとは思いもよらなかったよ。 ……検死の結果がわかれば、自殺か他殺か、わかるというものだ。次のアリステアの言葉を聞き、静かに薄く笑いを浮かべて、彼を見る) ……対価、だと。僕に何を払えというのかな、兄さん。これで満足して、嗅ぎまわるのはやめろとでもいうのかな。(ファイルを取ろうと手を伸ばす) -- クラウス
- は、さようで 推理の助けにはなりましょう 私はただ、手がかりを差し上げるのみ 答えがここにある保証もございません
ですが、衛兵すらも知りえず、見過ごされてきた真実が眠っているかもしれません ご自身の目と耳と、お心を頼りになさいませ いずれ「出所を申し上げられぬ」記録が手に入ることもございましょう その折には、改めましててご報告を いえ、いいえ、若さまがお決めになることかと 何をお示しになろうとも、相応の対価と認められればお譲りするまでのこと 私ならば、とつまらぬ望みを申し上げてみたところで面白味がございますまい それとも、魂でもいただきましょうか? -- アリステア
- 後は僕次第と言うわけか……これが真実であるか否か、推理する……確かに兄さんは、手掛かりをくれるだけのようだ。
……もとより、そのつもりさ。(自分の目と耳、心を頼りにしろと言われて、双返す) ほう……「出所を申し上げられぬ記録」か。それは実に楽しみだ。かなり有力な手掛かりになりそうだ。 ……僕が決める事だと? 君は難しいことを言う。これに釣り合うような代償を捧げよというわけだ。 ハハ、冗談はいいよ、兄さん。記憶もなくして魂もなくしたんじゃあいよいよ僕は案山子だ。 さて……何を差し出したものかな。
これに目を通してもいいかな、兄さん。 -- クラウス
- 物の値打ちは人それぞれにございましょう 安いと思えば求め、高いと思えば忘れてしまうまでのこと
手札を見せろと仰いますので?(お戯れを、と微笑んで)ですが、ご無理は申しません 後払いも結構にございます ただし、若様には案山子になっていただきます 魂を担保にお預かりいたしましょう なるべくお早く請け出されます様 (貸し一だ、という比喩だろうか 特別何かをするでもなく、制止もかけずに)では、これを持ちまして約定の印に 憚ることはございません、クラウス様 私はあくまで執事ですから -- アリステア
- ……いいだろう。全てが終わったそのとき……すべての真実を僕が知ったそのときは……僕の魂を、兄さんにくれてやろうじゃないか。
(薄く笑って言う)後払いも構わないならそれもありだね? ハハ……そうだな、これでは僕は案山子だ。なるべく早くに、取り返しにいくとしようか……。 ……では、見せてもらうよ。エルナの検死結果をね。 (そうして検死結果に目を通す。専門的な知識はクラウスにはないのでわからないところも多いが……) (暴れた形跡もなければ、何か特別な外傷があるわけでもなかったという。穏やかな死相であったとも書かれていた。) ……殺人の線は薄いか……。これが真実とは限らないがね。 -- クラウス
- よろしいので?(賽は投げられたり この一石はいかなる波紋を広げていくだろうか? 全てはクラウス次第だろう)
(救いの無い結末に望みを失い、虚無へと転がり落ちていくかもしれない あるいは、しかし) 請け出して下さるのでしょう? お待ちしておりますとも(箱の中を探してみれば、希望が残っているかもしれないのだ) 法医学に関わりのございます手引書がこちらに 大旦那様よりお借りして参りました(手ごろなものから大冊まで何点か並べる) お嬢様に縁の品とはいえ、慰めを得られることはございますまい ご休息のお時間もどうか、大切になさいます様(どこかで呼び出しがかかったらしく、クラウスの私室を後にして) -- アリステア
- --
- --
- --
- (屋敷近くの池。クラウスがそこへたどり着くと、珍しく先客がいた)
(メイド服姿の赤毛の少女が、ボートをつなぐ桟橋の先、) (木の柱にくくりつけてあるロープに捕まって身を乗り出し、水面に手を延ばしている) んー……あと、ちょっと……で…(その指先に触れるか触れないかの距離に、睡蓮の白い花) (ギシっとローブが軋むのにも少女は気付いていない。今にもロープが千切れそうな事にも) -- イヴ
- (屋敷近くの池――クラウスが記憶と実妹を失った池――にクラウスは足を運んでいた。記憶を呼び戻すための療法として)
(そこに先客がいた。赤毛の少女だ。少女はボートを繋ぐ桟橋の先でロープに捕まり、手を伸ばしていた。) あれは、この間のメイドか……少々、危ないな。(今にもロープが千切れそうだった。間もなくロープは切れ、少女は水面に落下することだろう。) (クラウスは最初、助ける気もなかぅったが、その様子を見ると、妙に胸騒ぎがした。軽い頭痛が襲ってきていた。)く、ぅっ……なんなんだ、これは……ち、っ。 (クラウスは駆け出していた。何かが想起される。それに突き動かされるようにして。ロープが切れ、少女が落ちようとする瞬間、その手を掴む) ……まだまだ水泳には早い時期だと思うが、如何かな。そこの池は深い。気をつけ給え。 -- クラウス
- (あと少し。さらに身を乗り出した時ロープがちぎれ、がくんと体が水面へ落ちる……寸前、誰かに手を掴まれた)
きゃあ!!……あ、あれ、落ちてない……あっクラウス様…!!ありがとうございますっ!! (振り返ればそれは、見覚えのある人で、これから会いに行こうと思っていた人) (ちゃんと自分でたつと、ぺこぺこ頭を下げる) す、すみません…とても綺麗だったからお部屋に飾ろうと思ったのです。 ……また、助けられてしまいました。えへへ。クラウス様には助けていただくばっかりですね…。 (嬉しそうに明るい緑色の瞳を細め「また」と少女が言ったのはジェイムスが来た時、クラウスに助けられたと思っているからで) (少女の目にはクラウスは「使用人にも優しい貴族」とうつっているのだった) 丁度、クラウス様のところへ行こうと思っていたのです。こないだのお礼がしたくて! バスケットにお菓子と……あれ?クラウス様、なんだかお顔が青いような…具合でも悪いのでしょうか…? -- イヴ
- ……成程、そういうことか。だが、あまり危ない真似はいけない。冬の池に落ちるのは洒落にならないからな。
……ああ、君は危なっかしいからな。(薄く笑みを「作って」言う。クラウスは心に思っていないことであっても、自在にそれを表情に表すことができるのだ。 (何にせよ目の前のメイドには好意的に自分は受け取られているらしい。であるならば、これを崩すことはない。家督を得るためにもと、クラウスは判断した。) お礼? ああ、そんなものはいいよ。別に大したことはしていない。ジェイムス、か。俺はどうにも覚えていないからわからないが‥…。 (顔が青いと言われると、行けの方を見つめて)……君があまりにも危なっかしかったからな。……と言うのは冗談だ。まあ、なんだ。 ……あまり、いい思い出がないというだけだ。この池にね。 -- クラウス
- (彼の微笑み。それをそのまま受け取る。人の気持ちに敏感な少女も綺麗に『作られた』笑顔だという事には気付かなくて)
(前の怯えた様子とは違う、はしゃぐ姿を見せる) 前のお屋敷でも、危なっかしいとか、よく言われていました…で、でもこれから!大人になっていくに連れて立派な淑女メイドになりますからっ! (冗談だと言うけれど、心配してくれたんだ。人の善意を素直に信じる少女は嬉しそうに小さなバスケットを抱えて) (池を見つめる青年の横顔を見る。新人でも彼の噂話は聞いていた。妹が……ここで死んだのだと) あ……っ ご、ごめんなさい……私のせいで、悲しい事、思い出してしまったのでしょうか…。 (さっきまでの元気な仕草は消え、しょんぼりと小さくなる。おずおずとバスケットを差し出して) ……あの。あの時、記憶がないって、お話してたの気になって…メイドの先輩にも色々クラウス様のこと、聞きました。 このお菓子、マドレーヌなのです。「マドレーヌの香りには、『失われた時』への想いを呼び覚ます力があるとか」ってアリステア様が言ってて クラウス様のこと思い出して、試作品を少し分けていただいたのです。 ……悲しい記憶も、はっきりと思い出してしまうかもしれないけど…でも、それでも、思い出したいと私だったら思うから。 このお菓子が、きっかけになったらいいなって……ご、ご迷惑でしたら、持って帰るのです。 (自分の勝手な思い込みも沢山混じっている。不安げに青年を見上げる) -- イヴ
- ハハ……期待しているよ、イヴ。
(立派な淑女、メイドになると意気込む少女を見ておかしそうに笑って見せる。) ……いいや、大丈夫だ。「思い出してはいない」――ここは俺にとって悲しい所のはずだが、まだ実感がわかなくてね。 そうか、メイド連中に聞いたのか。……俺はここで妹と事故に遭った。そして記憶を失った。 だからこそ……君が、落ちそうになるのを、どうしても止めたかったのかもしれないな。 (自分に言い聞かせるようにして言う。先ほどの胸騒ぎはそれであろうか。) ……マドレーヌか。なるほど、アリステア兄さんがそんなことを。 ……ありがとう、イヴ。迷惑などではないよ。俺も、たとえ悲しい記憶であったとしても――取り戻す。(それには、とてもとても強い意思が込められていた) そう、思っているからね。俺も、『失われた時』を取り戻したい。 だから、いただこう。とても嬉しいよ、イヴ。(バスケットを受け取り、感謝の笑みを「作る」) そうだな、このマドレーヌの香りにいざなわれて、俺の記憶が戻れば、それが一番だ。 君はよくできたメイドだ、イヴ。わざわざすまないな。 俺も家の再興に尽くさないといけない。そのためにも、俺の記憶が、必要なんだ。 -- クラウス
- (バスケットを受け取ってもらえると、またさっきのような笑顔に戻る。ほっとため息すら漏らして)
よかった…私もできることはお手伝いするのです!クラウス様の記憶も、お家の再興も…!! 私、このお屋敷の皆さん大好きですから、ずっとお仕えしたいのです。 …優しいクラウス様のお力にもなりたいのです。 とてもお互いを大切に思っていらっしゃった兄妹だったって、雑貨を持ってきてくれるおじいちゃんが言ってました。 エルナ様との悲しい事件を思い出して、苦しくなったら私がお慰めします。お一人で泣いたりはだめですからね? ……約束です。 (彼の強い意思の宿る瞳を真っ直ぐに見つめる。彼の妹と同じ、鮮やかな緑色の瞳) ……じゃあ、そろそろ仕事に戻りますねっ!あ、そうだ。 (少女は唇に人差し指を当てて、子供みたいに悪戯っぽく微笑んで) マドレーヌ。試作品なので内緒だそうです。きっとそういうのは使用人以外に食べられると恥ずかしいって思われるでしょうから だから、食べてないってことにしておいてくださいね?二人だけの秘密なのです。 (そう言ってお辞儀をすると、ぱたぱたと桟橋をかけて行く。一度だけ振り返って) ……クラウス様、昔はもっと無邪気に笑う方だったって、聞きました。 記憶が戻ったら、その笑顔きっと私に見せてくださいねー! (手をぶんぶん振って、そして屋敷の方へと少女は消えていくのだった) -- イヴ
- ……ああ、協力してもらうことになるだろうな。
俺の記憶を取り戻すこと……そして、この家の再興。それを成すためには、俺だけでは無理だ。 ……そうだったらしいな、俺とエルナは仲がとてもよかった。そのエルナがいた家だ。守らないわけにはいかない。 ……ハハ、そうだな。約束だ。(嬉しそうな笑みを「作る」)
成程、そういうことか。試作品か。ならばそうだな、内緒にしておくとしよう。 ……二人だけの秘密だ。(にこりと微笑んで)ありがたく、いただかせてもらおう。
ああ……そうだな、記憶が戻れば、その笑みを、君に見せよう。 (そういって、彼女は消え去るまで見送る)
……これで記憶が戻るのならば、苦労などしないがね。(ぷらぷらとバスケットを振って) ……しかし、あの胸騒ぎ、頭痛…… ……記憶が、戻りかけたのか……? ……まだ、わからんか。 しかし、これでまた、一人……味方が出来たか。 家督を得るための下地は、築けつつあるな……。 (冬の寒い頃、クラウスとエルナが沈んだ池を、静かに見つめながら、言った――) -- クラウス
- --
- --
- --
- アーロンデルク家の者だな?(それは唐突な問いかけだった 時は夕闇、場所は人気のない街角) --
- ……如何にも僕はアーロンデルク家の末席に名を連ねる者だが。(唐突な呼びかけに動じず声のする方を振り向く)
名乗りもなしにこちらに問うとは中々無礼ではないか。……僕に何か用かな。(夕闇の中、クラウスは問う) -- クラウス
- 君個人に用はないが、家名には用がある 悪いが、諦めてくれ
アーロンデルクを継ぎ繋げる意思を持つのであれば、此処で切り伏せる(剣に手をかける 未だ、抜いていない) --
- ……そうか。君が最近家の者を襲っているというやつか。
斬り伏せる、か。(嘲笑めいた笑みを浮かべ) 君は家の誰かからの刺客か? それとも家に恨みをもつものか。さて、今の俺にとっては家督などというものは手段にすぎないが…… それで、君が俺の邪魔をするというのならば……(懐から素早い動作で黄金の銃を取り出す) 何人たりとも、赦しはしない。生憎、ここで死ぬつもりはないのでね(戦闘意欲も怒りも恐れもその何もかもを現さない無の表情のままで、剣に手をかけた男目がけて、引き金を引いた。) (ズドンと黄金に輝く弾が発射された) -- クラウス
- アーロンデルクに縁がある者さ 手段、それで何を成すかは気になるが、見てみたくは無い 貴族家として絶やさなければならない
(表情は変わらない、常人ならば、まだ脅し程度に銃を出したものだと考えただろう しかし、次の瞬間には、クラウスは引き金を引いていた 日常の挨拶と変わらない動きで) (唐突に放たれた銃弾は男の脳天か、胸か 命を食い破って抜ける はずだった しかし、男は既に動いていた 建物の壁を蹴り、素早く横へ) 貴族はこれだから嫌だ、面の皮の下でどんな顔をしてるかわからない 覆面で覆っている俺の方がまだ親切なもんだ (避けていた いや、銃弾は発射される直前に跳んでいた 右手に握った袋をほうり、切りつける クラウスに飛び散る胡椒やからしの粉 目潰し、くしゃみ!) -- 覆面の男
- ……お前が何者かは俺も興味がある。話を聞かせてもらおう。……そうだな、まずは脚からだ。
(避けられた後も男へ目がけて射撃を続ける。クラウスの顔は能面のように変わらない。) ……極東のニンジャめいた道具を使うのか。(即座にそれが何かを判断するとハンカチで口を押える。しかし目には故障などが入り、クラウスは目を閉じる。しかし痛そうな表情などは一向に見せない。) この拳銃は特別性でね、追尾式というやつだ。(片目を閉じて後ろに飛びさがりながら、あらぬ方向へと引き金を引く) (当然銃弾はあらぬ方向へと飛んでいくのだが……それは軌道を変え、覆面の男へと向かっていく!) 話してもらうぞ、何もかもな。 -- クラウス
- 断る 俺は何も言わず、お前も何も言えなくなる それで良い(乱発する銃、放たれる銃弾が壁やタイルを傷つける 舌打ちをする、避けてるばかりで近づけない)
いいや、飛び道具使う相手には、これくらいの用意はするってだけさ …追尾式、だと?(あさっての方角に向けた発砲を見て一瞬足を止める それが仇になり、腿を銃弾が掠める 血が跳ねる) は、やだね(しかし男は、痛みに声を歪めながらも、路地の大きな酒樽を掴んで)うおおっ!(軽々と投げつける) -- 覆面の男
- 洋上学園都市では便利なものが揃っていてね、この拳銃もあそこで手に入れたものだ。
ふむ、自分の要望のみを述べてこちらの意見は聞かないとは愚かなことだ。……まあ、いい。どうにもお前はあの事件について知るものではなさそうだ。 俺も面倒は御免だ。死ぬがいい(相手の桃を銃弾がかすめた隙を狙い、追撃しようとしたときだった) ……さすがに威力が足りないか。面倒なことを。(酒樽が持ち上げられ、こちらへと投げつけられる。拳銃で鬱も、完全に砕くことはできない。) チッ(舌打ちはするも、表情は変わらない。感情が表に現れないのだ。体を大きく捻り、地面をすべるようにして酒樽を避けようとる。) 落ち目の貴族の家を狙ってなんとするつもりだ。誰が家督を都合が、再興するとも限らないというのに。 (地面に伏しながら、再び男目がけて引き金を引く) -- クラウス
- 唯言うならば アーロンデルクの家に恨みを持つ者
(酒樽を避けた青年が銃口を向けた先に姿は無い 既に建物の上、屋根の上 跳躍か、壁のぼりかはわからないが) 再興するかどうかわからないのならば、いっそ潰れてしまうが良い あの男の後を継ぐ者など、現れなければ… (マントを翻す 追尾した弾丸はそれを貫く しかしその向こうに既に男の姿はなくなっていた クラウスの前に、持ち主を失ったマントだけが残った) -- 覆面の男
- お疲れではございませんか?(書見するクラウスの傍らに置かれる瑠璃色の茶器 林檎のコンポートが添えられて) -- アリステア
- (家系図やら家の記録やらが机の上に並べられていた。最近は書庫に籠りがちであった。)
ああ……アリステア兄さん。すまない。ありがとう。(いつの間にかそこにいて、自分の傍に茶とコンポートを置いた執事に少々驚きながら言う) 疲れてなどいないですよ。何せ、自分の過去に纏わることですから。 (アリステアの方を向き直る。過去、彼とどういう関係だったのかは覚えていない。ただ自分の兄であるとしか。) (かつてはどのように接していたのかはクラウス当人はわからないことであったが、今は執事とはいえ血を分けた兄であった。そして自身は一歳下の弟である。) ……記憶を失ってしまいましたからね。記憶が戻るまではこうして自分で学んでおかないといけない。家督を継ぐにしろ継がないにしろ、家の再興には必要なことだ。 -- クラウス
- 我知らず、根を詰めてしまうこともございましょう 時々は、お休みをとられてはいかがかと(柔和な物腰、にこりと微笑んで)
過去の手がかりがこちらに眠っているとお考えに? なるほど、そういうこともあり得る話 仰せの通りにございますね 及ばずながら、お探しの資料などあればじいやにご相談を しかし、なぜ記憶を失くされたのです? それすらもおわかりにならないと? -- アリステア
- ああ、そうしたほうが良さそうだ。(本を閉じて。しばし休息することにした。目の前の執事が淹れてくれた茶を口にする)
そう……僕の過去の手がかり。それを探しているわけです。実際は家の復興のことよりも、今は自分のことを知る方を優先してはいるんですが(苦笑する。) ……探している資料か……ならば、5年前の「クラウス・アーロンデルクとエルナ・アーロンデルクの事故」に関する資料が欲しいね。&br:僕が記憶を牛なった原因は「知って」いる。「覚えて」いるわけじゃないですが。5年前、僕と実妹のエルナは屋敷近くの真冬の池に落ちたそうです。僕は事故だと説明されましたが……それで、僕は記憶を失ったようです。妹は死にました。 気づいたときには屋敷のベッドの上で寝かされていました。それが、今の僕の覚えている限りの記憶の始まりです。 そしてそのまま事故について碌に説明されないまま、僕は洋上学園都市に留学させられた……何か裏がある、そう思って調べてるわけですよ。 あの事故についての詳細な調査がされた形跡がない……もしくは、どこかに隠されているのか見る事が出来ない。その真実を僕は知りたい。 -- クラウス
- //文通スイッチを押します! -- クラウス
- クラウス様、私は大旦那様にお仕えする身にございます 大旦那様のご都合に照らし、もしも障りがあると思われたら何とします?
若さまのお話をうかがって、私が手がかりの隠滅、真実の隠匿に走る危険をお考えになられなかったのですか? (唯一の主人と利益相反が生じる可能性、つまりは味方になれない可能性を公然と示唆している 執事の流儀なのだろう) 権謀術数は尊き血筋の常と申します ご懸念やお疑いの点は直言なさらず、それとなく仄めかされるのがよろしいかと ですが、先に申し上げた条件に触らぬ限りにおいて このアリステア、クラウス様のお力となりましょう 委細お任せを -- アリステア
- 昔の僕にならそういう策謀みたいなのもあったんだろうが、今は随分と素直になってしまっていてね。
成程、そういう可能性もある。確かに兄さんはこの家の長に仕えるものだ。そういう危険があってもおかしくはない。 だが、わざわざそんなことを言ってくれる程度には兄さんも僕の味方らしい。そうだな……そういう駆け引きも必要だ。(薄く笑う) こうして、そちらが我らが父親の味方というのは知れたわけだ……当然と言えば当然ですが。 さて……その条件に触らぬ限りとはいうが、果たしてそんなものがあるかどうか。あの事件の過去が秘されているというのは、そういうことなんだろう。 ……僕も、うまく兄さんを使う必要がありそうだな。 -- クラウス
- ですが、真実を知って何となさいます? 知らなければ良かったと悔やむことなど、世に星の数ほどございましょう
忘却が救いではないと、どうして言い切れましょう 赤ワインの澱のごとく、古い家ほど後ろ暗い話には事欠かぬもの それでもなお、クラウス様は真実を探求なさいますか? 若さまの方から手を伸ばしたならば、いずれ追いすがって参りましょう 対決のときは刻々と、避けることなど出来ますまい 遅かれ早かれ、時間の問題かと そしてあなた様は痛みを知る …その先に、何かを得られることもあるでしょう(心折れずにいられましたならば、と付け足して 書庫の暗がりへと溶けていく) -- アリステア
- 勿論だとも。忘却が救いであったかどうかなど、君が決める事じゃあないんだ、兄さん。
後悔なら後で散々やればいいさ。僕は僕を知りたい。僕の過去を知りたい。僕に何があったのかを知りたい。 阻むのなら容赦はしない。全身全霊を以て、兄さんを退けよう。貴方がこの家の犬である限りは。 ……痛みならとっくに知っている。ただ過去を知らないまま過ごすなど、出来るはずもない。 ……折れるものか。どんな過去でも、僕が取り戻すべきものだからな。……兄さんがあの事件の何かを知っているのならば。 吐かせるだけだ。この俺が。 (書庫の蔵がりへと消えていく姿を眺めながら) ……さて、用心したほうが良さそうだ。事件の何かを握っているのがやはり家の上の者だと言う確信が出来た。 ……真実に、近づいたぞ。 -- クラウス
- ――整理しておく必要があるな。これまで知りえたことを。
(クラウス以外は誰もいない書庫にて、クラウスは一冊のノートと一本のペンを机の上に置く) 過去の俺と例の事件について――俺の記憶を奪った事故について、知る必要がある。 -- クラウス
- まず一つ……過去の俺、「クラウス・アーロンデルク」についてだ。
兄弟たちの話を聞いている限りだと…… ロロアロの話から推察すれば、俺は特に秘密主義というわけではなかったらしい。ナルツィスの話では、明るく快活、自信にあふれ、ある意味貴族的。 ディアの話によれば、今の俺は昔に比べ落ち着いたようだ。レジーナの話は……おそらく盛っているんだろう。しかし弟や妹には優しかったということだろう。 そして……エルナという実妹が常に俺の傍にいた。皆そう言っていたな。 ……俺は昔は明るく活発で自信にあふれ貴族的……そして、弟や妹には優しい人間だったということか。 どこまで真実かはわからないが成程……確かに、今とは随分違う。 (ノートに書きだした自分のかつての姿を見て薄く笑う) -- クラウス
- 二つ目……俺の実妹だった、「エルナ・アーロンデルク」について。
俺の二歳下の実妹。いつも俺の傍に寄り添っていたとのことだ……ほかの兄弟とは仲が良くなかったようだな。 俺も随分とこの妹を大事にしていたらしいが……今ではその一つも思い出すことができない。非情な兄だな。 そして、5年前の「事故」により死亡――か。 -- クラウス
- 三つ目……五年前の「事故」
俺とエルナが真冬の池に落ち……俺は記憶を喪失、エルナは死亡……これは「事故」として処理された。 ……そして、公式な記録はまともに残されていない。調査も詳しくされたわけではないらしい。 ――不可解な点が多い。何故俺たち二人は真冬の池にわざわざ向かったのか……なぜ碌に調査もされずに事故と断定されたのか。俺の記憶が戻れば一発でわかることのはずだが……。 ……やはり、これは陰謀めいた臭いがする。俺は有力な跡継ぎ候補だった。この事件の一年前に母が死んでいる……そして、この事件だ。 跡目争いに巻き込まれた……そう予想して間違いないはずだ。兄妹はその犠牲となったのか。 ……そうであるならば、許してはおけない。これを仕組んだものを見つけなければならない。 俺が洋上学園都市にすぐに飛ばされたのも厄介払いか……となると、誰が敵であってもおかしくはない。 ……信じれるものは俺一人か。 ……無論、本当に事故の可能性、あるいは……心中しようとしたなどという可能性もあるが。 ……おそらくは、ない話だ。 (そんなことをまとめ上げながら、今後の計画をたて、夜は更けていった――) -- クラウス
- 5年前の冬の寒い日に --
- 二つの影が、半ば凍っている池の中へと --
- 消えていく姿があったという―― --
- まぁ、お兄様も帰ってらしたのですね?学園生活を送っていらしたとか…いかがでした?何か得るものはありまして?
(クラウスの事故のことを知らない少女である。幼い頃の記憶の懐かしさに頬を緩めながら親しげに話しかけてくる) -- ディア
- ……君は……。(話しかけてくる少女を見て呟く。果たしてこれは誰であったのだろう。親しげに話してくるということは、それなりに親交はあったのだろう。)
(口ぶりからすれば妹だ。そう、この顔は名簿で見たはずだ) ディア、久しぶりだな。ああ、色々あってね、学園都市に留学していた。……そうだな、中々に面白かったよ。貴族階級以外とも親交を持てたからな。 やはり外に出てみるのはいいことだ。……ディアも、外国へ行っていたんだったか。(確かめるように言う。奇妙な口調であった) (クラウスの物腰は随分と穏やかなものだった。ディアの昔の記憶からすれば、人が変わったようにすら思うかもしれない。だが、年を経ての落ち着きとも解されるかもしれない。) 君は、どうだったのかな、外国の生活は。 -- クラウス
- えぇ、私も見分を広めるために親戚筋の家に出ていたんですの。お忘れですか?
お別れの日、あんなに泣いてお兄様に縋り付いたりしましたのに(くすり、と懐かしい記憶を思い返して頬を緩めるも、クラウスにその記憶はまるでない) 色々と大変ではありましたわ…アーロンデルクの家の一員である、という誇りだけが私の支えでしたもの それにしても…お兄様は随分と落ち着かれたのですね?それ程までに学園の生活は刺激的だったということかしら? -- ディア
- ……そうだったな。色々あってな、すぐには思出せなかったよ。
(泣いて縋り付いた妹のことも、記憶がない。本来ならば、喜ぶべき場面であろうのに。) 家の誇りか……立派になったものだ。今はもう落ち目の貴族の家だというのに。 まあ……そうだな。社会経験すれば落ち着くものだ。刺激的と言えばそう、確かにそうだったな。(異能という特殊能力に纏わる犯罪などに巻き込まれた話などをディアにする) (ここで一つクラウスはこの妹に聞いて見る事にした。自分の実妹、エルナについて) ……そういえば、ディアはエルナとは仲が良かったんだったか? (実妹エルナは常に自分の傍にいたという。ほかの兄弟との折り合いは悪かったらしい。それとなしに聞いて見る事にしたのだ。) -- クラウス
- 落ちぶれていようがいまいが、アーロンデルクは私の誇りです。それだけが、私が私である理由でもありますから
…エルナ、ですか?えぇ、仲が悪かったわけではないと思いますけれど。クラウスお兄様の傍に行くといつもエルナが居て… 二人でお兄様の膝の取り合いをしたりしましたっけ(どうやら彼女はそこまでエルナと仲が悪かったわけでも無いらしい。クラウスに懐いていた者同士、それなりに交流があったようだ) -- ディア
- ……なるほど、平和的だ。(まるで初めて知ることであるかのように言う。)
エルナは……ああ、そうだ。今は遠くにいてね、屋敷にはいないんだ。だからまあ、会えないだろう。喧嘩などする心配もなくなったな。 (冗談めかして言う。窓の外の母と妹の墓に目を向けながら。いずれ気づかれることではあろう。) ……俺は、当主の座に着こうと考えている。……ディア、君は応援してくれるか? (味方は増やしておいたほうがいい。クラウスはそう考えたのだ。聞いているだけでは、目の前の妹は自分に懐いていたらしい) -- クラウス
- …そうですの?残念ですわ。大きくなったあの子とも一度話してみたかったのですけれど…
(そんな事情を知らない彼女は純粋に姉妹と再会出来ないことを残念がっているようで) …勿論ですわ。クラウスお兄様なら立派にこの家を再興してくださると思いますもの お兄様。かつてのアーロンデルクの栄光を。この家の誇りを…取り戻してくださいましね? -- ディア
- ……ああ、エルナもそう思ってるはずだろう。
(静かに薄く笑みをディアに向ける)ありがとう、そう思っていた。 ディアの言う、かつての栄光を取り戻して見せよう。我が家の誇りを確かに……俺が、この手で戻して見せよう。 (野心めいた輝きを瞳に秘めて。都合がいいとクラウスは笑う。一人、味方ができたということになる。) ……当主の座を、勝ち取って見せよう。そうすれば、エルナも、母も喜ぶことだろう。 -- クラウス
- えぇ、当主の座は…アーロンデルクの誇りを抱く者にこそ相応しいと私は思いますもの
クラウスお兄様でしたら、きっと皆から称えられる立派な当主になってくださることでしょうし…お母様も、エルナも喜んでくださいますわ 期待していますわね、お兄様(彼の野心に気付くことはなく。恭しく礼をして、貴族然とした振る舞いのまま去っていくのだった) -- ディア
- ……任せておけ。君の期待に応えてみせようじゃないか。
(そうして妹を見送った。) ハハ……なんともはや、だ。家の誇り、か。今の俺にはそんなもの……無いにも等しいが。 だが、まあいい。どうにも、俺は家族の中でもそう異端者というわけではなかったらしい。 この調子だ……家督を想像し、真実を知るんだ。俺に、何があったのかを―― -- クラウス
- (ロケーション6、自室にて)
バンッ(突然ドアが開け放たれる)いよーぅクラウス、お前も留学してたんだってな!…うおっ、留学だけじゃなくやられるところまで一緒か!?(怪我の具合を見て驚いた表情) -- ダウトゥース
- ……君は……ダウトゥースだったか。久しぶりです、兄さん。。(入ってきた男に言う。どうも向こうも怪我をしているらしい。)
ああ、留学していたんだ、学園都市にね。少ししくじりましてね、学園都市の実習でなれてはいたつもりなんですが。 (目の前の男のことは覚えていない。思い出せない。名簿は見ていたので顔と名前はわかったものの) -- クラウス
- くっ…でかくなったな…(頭半分くらい差のある背丈、少し見上げつつ歯噛みする)
学園都市?あァ聞いたことがあるな、海の上に浮かんでるんだったか…それにしちゃ日焼けしてねーな、海は嫌いじゃなかったと思ったが? -- ダウトゥース
- 学園都市に入ってから一気に伸びてね。ようやく追い越せたといったところか。
……俺は、海が嫌いではなかったのか。(独り言のように言う) 海に浮かんでるとはいえ、かなり広い一つの都市でしたからね、あまりこっちと変わりませんよ。海の方に常に出てるなら違うでしょうが。 -- クラウス
- 俺ァここ10年間くらい伸びてねぇからな…もう、絶望的だぜ
あん?当時の面子の中じゃ妹と一緒にハシャいでたと思うぜ、よくもまぁあんなにはしゃげるモンだってな、そういや妹は別の部屋に移ったのか?もう結構な年頃だろうしなァ(事故の事を知らないため、妹が居なくなった事を知らない) そんなでっけーのか?あぁそうか、学校が浮いてるんじゃなくて都市ごとだったらそうかもしれねーな!(考えて居たのはドーム球場1つくらいの小島だったようだ) -- ダウトゥース
- ……はしゃいでいた、か。なるほど、そうでしたね。(初めて知ることのように、他人事であるかのように)
……エルナは。(エルナ。実妹の名前。自分はかなり親密にやっていたらしいが、その記憶もない。) ……驚かないで聞いてください。エルナはいま、あそこにいるらしいですよ。(窓の外の墓場を指さす。) 死んだそうです。5年前に。……事故と聞いています。ええ……覚えていないんですよ、僕は。 妹が死んだときのことすら。(窓の外を見ながら、淡々と語る) -- クラウス
- …?(ダウトゥースの記憶の中に居るクラウスとは大きくリアクションなどが異なる、まるで別人のようだと思ったがそれを言うわけにも行かず)
んっ?あそこって別居でも…(指先に視線をやる、離れにでも住んでいるのかと思えばそこは墓場、言葉に詰まる)…すまん 5年…か(ダウトゥースが留学して恐らくすぐの出来事だったのだろう) …(覚えていないと言うクラウスに対して勝手な解釈が進む、きっと恐らくは妹が死んだ事で記憶を閉ざしたくなっているに違いないのだと) -- ダウトゥース
- いいんだ。どうも兄さんが家を出た後のことらしいから。知らないのも仕方がない。
死んだそうだ、冬の寒い日に。池の中でね。 僕もその場にいたはずなんですけどね、覚えていないんですよ、何一つ。 ……まあ、こういうことです。気にしないでください。5年も前のことですからね。 (ダウトゥースの方を見て薄く笑う。兄の目には、肉親の死で性格も変わってしまったように映るのだろうか) -- クラウス
- 冬に池なんかに飛び込んだら凍えっちまうだろうにな…(自ら進んで飛びこんだとは思えない、死を望むにしてもそんな確実かどうかも分からない方法で苦痛を長く味わう事も無いだろうと)
覚えて無い…か(一つの不安があるとするなら、クラウスの不注意で妹を死なせてしまった事に心が耐えきれず、閉ざしてしまった可能性) (もしこの不安が的中しているのならば、むしろ記憶を失っていた方が幸せである可能性ですら…そう思えば、安易に記憶を取り戻させようとする事も出来なかった) まァ…そうだな、記憶を封印されてんじゃなけりゃ…いつか思い出すだろ(変わった雰囲気、されど記憶を取り戻して元に戻るどころか余計にひどい事になった場合を恐れ、そう答えることしかできずに) -- ダウトゥース
- ま……気になさらないでください。妹の死因が何であれ、僕は僕でここにいます、戻ってきました。
記憶は何時か戻ればいいかなとは思っていますがね。最早いなくなってしまった人間のことについて考えても仕方がない。 ……そして僕は、僕自身すら思い出すことができない。ですが、まあ……それは、それです。人は時が経てば変わるものですから。 お気になさらず、兄さん。(きわめて冷静な口調で言った) -- クラウス
- (時がたてば変わる、それはダウトゥースも同じようなものだ…こちらは完全に別人だが)
気にしねぇなんて出来っか、家族だろオィ!(パンッ、と小気味の良い音を立てて背中に平手打ち、少し痛いかもしれない) なんてったって兄さんだからな!記憶を取り戻すってな方法は無ぇが、それ以外で困った事があればどんどん言えよ! (方法、仮に寄生による洗脳で強制的に記憶を開放させられるだろうか?可能性はゼロでは無いがリスクも分からないために実施を試みる事は出来ない) 家族を頼ってもいいんだぜ、まァ中には頼れねぇ奴もいるだろうがよ -- ダウトゥース
- ハハ……少し痛いよ兄さん。
ああ、そうさせてもらうよ。どの道この家も没落寸前なんだ。協力し合わないとな。 家族、か……ああ、わかっているよ。頼らせてもらうよ兄さん。 (その実はまだ誰も信用などしていない。何せ、誰のことも思い出せていないのだから) -- クラウス
- 俺ァはっきり言って頭が悪ぃから何すりゃいいかわかんねぇけどなァ、とりあえず冒険者のバイトやって稼いでるくれぇだ…(家督を継いで本格的に立て直すのは別の物の役割、彼はその助けをする程度の考えている)
おぅそんじゃまたなクラウス、なんかあったら言いに来いよ!(騒がしく出て行った) -- ダウトゥース
- そうしよう。ありがとう、兄さん。(そうして出ていくダウトゥースを見送る)
だけど……(彼が去った後に呟く) 僕は覚えていないんだ。貴方のことも。何も…… -- クラウス
- ……学園都市時代の経験があったはずなんだがな。
(結構な程度の怪我をして戻ってきた。しばらくは静養すべきだと医者には言われた。) ……こんな調子ではダメだ。家督など狙えない。……これでは、まだ。 -- クラウス
- クラウス様、部屋の掃除とベッドメイクは済んでおります(暫く空けた間に仕事を済ませて) -- ナルツィス
- (部屋に戻ると既に掃除とベッドメイクは済んでいた。)
ありがとう、ええと……ナルツィスか。すまない。まだ記憶が戻っていないものでね。 手早い仕事に感心するよ。君と会うのも久しぶり……になるはずなんだがね。 (目の前の血縁者にしてメイドの女に言う。) -- クラウス
- …そうですね、5年振りになりましょうか──もっとも、私は当時すでにメイドとして働いておりましたので、それほどお言葉を交わした訳ではございませんが
何かと戸惑う事もありますでしょうが、お困りの際には何なりとお申し付け下さい(お辞儀をして) -- ナルツィス
- そうだったか。昔の俺はもっと貴族然としていたのかもしれないな。(自分のことであるのだが、他人事のように言う。自分がどういう人間だったか、自分で理解しなければならない。)
……ああ、色々困ることもあるかもしれない。そのときはよろしく頼む。 俺も記憶を失ってすぐに洋上学園都市に飛ばされたんでね……5年間のあいだに何があったかはよくわからないままだ。(机の上におかれている実母と実妹であるらしい写真を見て言う) まずはこの家のことから学び直しだ。全く、困ったものだ…… -- クラウス
- ……記憶を失っておられる事を思えば当然かもしれませんが、5年前のクラウス様は今よりも快活で──そう、自信に溢れたお姿は、確かに貴族的と言ってもよいのかもしれません
いつもエルナ様とご一緒だったのを、よく覚えております。仕事中にもよくお見かけいたしました 祖母や母ならより昔の事、ローレ様の事なども知っているかもしれませんが…逆に知らないかもしれません。二人とも私以上に『使用人』ですので── -- ナルツィス
- 快活で自信にあふれていた、か。あまり想像できないな、自分のことながら。
(かつてのクラウスは明るく活発で、伊達男めいたところもあった、などという話は以前にも数人から聞いた。) (今のクラウスは物静かな方だ。昔を知る人間が見れば、変わったと思えるほどに) エルナ……俺の実妹か。話を聞けばいつもそばにいたらしいが、俺は……俗に言えばシスコンというやつだったのかね。そうであったなら俺は少々悲しい。 (クラウスが連れている、というよりはエルナがついてきているという感じだったのだが、クラウスは覚えていない。妹のことを思い出そうとすると、真冬の冷たい水の記憶が仄かに蘇り、クラウスを苦しめる。) ……そうか、『使用人』か。仕えるものについて詮索などしないだろうしな。聞いてみようとも思ったが無駄足になりそうだな。 母も妹も死んだんだ。俺も記憶がない。この家に未練などないはずだが……。 こうして戻ってきているのは、やはりほかの家族のことも、どこかで覚えているからかもしれないな。 -- クラウス
- エルナ様から懐いておられたようでしたが……まあ、大丈夫でしょう(近親相姦の結果の娘としてそう思う)
時間があるかないかと問われるとないのかもしれません…(それはアーロンデルク家の没落までのタイムリミットの話) ですが、思ったよりも時間はあるものです(それはここでの暮らしの話)ゆっくりとでも、いずれ全てを思い出せるよう祈っております そうすれば、他の家族──今お集まりになられている、ご子息お嬢様方もお喜びになることでしょう。それでは、失礼いたします(丁寧にお辞儀をして退室していった) -- ナルツィス
- 妹から懐いていたのなら問題ないな……それに、そうだな。普通に妹として接していたんだろう。(真偽のほどは明らかではないが。)
……ああ、思い出せるよう努力するよ。どうすればいいかはまだよくわからんが。 思い出せば兄弟たちも喜ぶ、か。そうか……。(果たして思い出すことはできるのかどうか。思い出すべき記憶なのかどうか、何も、わからなかったが。) やはり俺は、俺を知りたい。そう、だから……思い出すとも、必ずな。 これからも世話をよろしく頼むよ、ナルツィス。ああ、それではな。(そう言って退室する彼女を見送った) -- クラウス
- セックス! --
- ……低俗な奴もいたものだな。男にそんなことを言って何が楽しいのか。
帰りたまえこやす君。執事が飛んでくる前に -- クラウス
- --
- 最近流行のロケーション表でも作るか -- クラウス
- --
- 家督狙ってるムーブをしなくてはなるまい。あとは異能も考えないとな… -- クラウス
|