梟
- 黄金暦245年11月 --
- 「やる気ねぇならもう帰ってくんじゃねーぞテメー」
冒険から帰ってきて、自室の扉を開けた直後に、投げ遣りな調子の面罵がシュエットに浴びせられた。 罵声の主は寝台にどっかりと腰を下ろし、憮然とした面持ちで鋭い視線をシュエットに注いでいる。 --
- 「これからミーティングがあるから」
シュエットは事も無げに言い放って、ベッドに腰掛けた男の目の前で旅装を解き始める。 「あれあれ? おかしいな? 言葉が通じてないのカナ? 共通語分かる? ハロー? レッツファック?」 軽口とは裏腹に男の眉間の皺が深まる。お構い無しに所持品の点検と整理を手早く行っている女を目にして、目付きの悪さに磨きが掛かる。 --
- 「先生、何しに来たの?」
「お前こそ何してんの?」 男は懐から出した紙束をベッドの上に放り投げる。シュエットが一枚拾い上げると、それは今まで自分が受けてきた冒険の記録であった。 「言ったよなァ? 3年半以内に『剣の名手』の称号獲れなきゃクビだってよォ」 --
- 「こっちは『為替大市』控えてるクソ忙しい時期だから、手短に済ませてやる」
クソボケが、と付け足すように吐き捨てる男に、シュエットは動じる気配も無くコクコクと頷く。 一見険悪に見える雰囲気も何という事は無く、この二人の間ではお決まりの光景であった。 シュエットに至っては面罵無しでは物足りなさすら感じるほどである。 --
- 「簡単なテストだ。不合格なら、オメー、回収屋も冒険者も止めろ」
「でも」 「でもとしかしは無能の口癖だから止めろっつっただろうが。久しぶりにお稽古つけてやろうってんだよ、枯れた大地のちんくし」 ちんくしゃ、と男が言い終える前に言葉は強制的に断たれた。 銀閃が瞬く。男の顔があった空間に、刃物の軌跡が煌いた。 --
- 刈り取られた男の毛先が宙を舞う。初撃を大きく仰け反って避けた男は、ヘラヘラ笑いを口に浮かべた。
「おぅ、テメーにしちゃ上出来の不意打ちだ」 「胸は1センチ成長したもん」 シュエットの視線がいつに無く鋭さを増す。男との相対距離は既に二間。 回避の勢いそのままに、男は転がり退いて大きく間を空けていた。 --
- 「そういやオメー、腕回りも太くなったなァ。成長したのは胸っつーか胸囲じゃねーの? ゴリウーおめで」
男の軽口は、またも中断を余儀なくされた。その原因はシュエットが抜き様に投げ放った投擲用の短剣。 が、敢無く男が手にしたレース付きのクッションで叩き落とされる。 破れたクッションからは羽毛が舞い散り、シュエットは声にならない悲鳴を上げた。 --
- 「お気に入り? 知るかボケナス。予備動作丸出しのクソみてーな投擲しやがって」
男は呼吸するように罵りを続けながらクッションを放り投げる。部屋の窓までスタスタ無造作に歩み寄ると、肘撃ちで窓ガラスを叩き割った。 「室内は動き辛くて本気出せませんでした、とか言い訳されちゃ堪ったもんじゃねーしな。表出ろよ」 男の言葉にシュエットは投擲で応えた。それを見越したように男は外へ飛び出す。 --
- シュエットは立て掛けておいた剣帯を手に取りながら疾走。男が飛び出した予測地点に再び投擲を放つ。
使い慣れたスクラマサクスを吊帯から引き抜くと、窓の木枠に足を掛けて跳躍。 路上に突っ立っている男へ目掛けて、飛翔の勢いに任せた剣先を繰り出す。 --
- 「飛ぶなっつってんだろ。いい的だって教えただろうがドアホ」
男は僅かに半身を逸らして突きを避け、シュエットの鳩尾にそっと掌を押し当てた。 「はい死んだー! Cカップひとつ消滅! 世の中の平均女性バストサイズの向上成功! イェーッス!」 シュエットは構わず空いた左手で腰のダガーを抜き放ち、男の首目掛けて斬撃を放つ。 --
- 横薙ぎの一閃を前に男の右手が鋭く動いた。ダガーの側面を掬い上げるように平手で弾き、斬撃は逸れる。
「浅い」 それまでとは異なる男の声音に、シュエットはびくりと身を震わせて反射的に距離を取る。 男の口元に張り付いていた軽薄な笑みは何処かに消え失せ、ただ鋭い視線だけがシュエットを射抜く。 --
- 「軽い敵とばかり戦って忘れたか? 深く突っ込みをかけて回転力と速さを活かせ。一度殺し間に入ったら殺すまで離れず喰らいつけ」
男は大きく息を吐く。何かを思い出すように視線を逸らした男に、シュエットは小首を傾げた。 「……6人のチーム感覚は忘れろ。依頼次第じゃ前衛後衛の編成すらままならん相手と組まされる。散開しても一人でやれるようにしろ。今のままじゃ軽量相手は誤魔化せても、オーガ相手は死ぬ」 何度も静かに頷くシュエットに、男は深く深く溜息を吐いた。 「……お前、冒険者の才能ねぇからなァ」 --
- 「冒険者の才能って?」
「オメーの母親は、剣の才能は最っ低だったけど冒険者の才能はあったのになァ」 むっとシュエットが膨れ面を作る。母親を引き合いに出されて、何かは良く分からないが無性に腹が立った。 「わたし、お母さんより強いもん」 「強さなんて冒険者に必要ねーんだよ」 --
- 「何が必要なの?」
「身体で教えてやろう」 また先生のおふざけが始まった、とシュエットは一瞬の内にその認識を改めた。 先生がこの場に至って、初めて剣の柄に手を添えていたのが見えたからであった。 「お前も抜け」 男はシュエットが剣帯に吊るしたブロードソードを見遣って短く言い放った。 --
- ──母の知人の家に預けられて10年。その間に先生が長剣を抜いてみせたのは2回。
シュエットは右手に持ったスクラマサクスを器用にクルクルと回転させながら思い起こす。 立ち合いの時、先生の得物は常に棒切れや短剣だった。先生はいつだってやる気無く、そのくせ間の短い得物で此方の打ち込みは的確に捌いていく。 終ぞ長剣の切っ先を向けられることは無かった。その必要すら無かったのだということは当時から分かっていた。 ひゅるひゅると空気を切り裂く音が高鳴る。柄に付いた輪に指を掛けて、くるくる剣を回すのはシュエットに染み付いた癖だった。 --
- 「早く抜けよオメー。3カウント以内に抜かねーと、こっちから斬るわ」
シュエットは尚も腰に佩いたブロードソードはそのままに、刃渡り50センチの刃物を回し続ける。 ──先生が常日頃から私に言っていたのは、あの言葉だ。 「いーーーーーーーち。オメー、俺が本気出さないと思って舐めてんだろ。ふざけろテメー、ド素人に舐められるくらいならプロのお姉さまナメナメ30分コース満喫してやるぞコノヤロー」 シュエットは目の前の男が放つ言葉はまるで聞こえていない様に、右の手先を休ませることなく動かし続ける。 ──隙を衝け。初撃で殺せば、それで勝ち。 --
- 「にーーーーーーーーーーー。オメー、俺がこの街に来るまで何日掛かったか分かってる? 1週間、1週間だぞ? 往復で2週間だぞ? なんでオメーみてーなケツの青くて小さくてその上パイオツの小さい色気の欠片も無いクソガキの面倒見る為に年末のクソ忙しい時間調整しなくちゃいけないの? あークソ、すげぇイライラしてきた俺の殺すパワー高まってきた。殺す殺すマジ殺すわお前。そしたら俺殺されるけどもう何もかも面倒になってきたし」
長いカウントだ、とシュエットは素朴な感想を胸に抱きつつ一歩二歩と間を詰める。 ──隙を衝け。先んじて動け。殺すまで止まるな。 「慈悲深い俺でも流石に忍耐の限界だぞ、ちんくしゃ。俺ァ、コイツでの手加減忘れちまったからマジ殺すかんな。今抜けば小指で相手してやるから天井知らずの俺の優しさに涙流して感謝しながらさっさと抜け」 ──隙を衝け。何もさせるな。隙を衝け。 --
- 冗長な警句は聞き流して、シュエットは無造作に間を詰める。着実に剣戟の間まで、歩を進めていく。
男は呆れたように息を吐いて、より早口に言葉を吐き出す。 「マジでオメー成長してねーな。言うことはロクに聞かねーし、パイオツは小さいままだし、愛想はねーし、やたらと刃物を振り回す癖も直ってねーし」 歩みは一定の速度だが、シュエットの右手が作り出す刃物の風切り音はますます加速する。 ──隙を衝け。隙を衝け。隙を衝け。 「この仕事に上司の言うこと聞けねェバカは要らねぇんだよ。バカは死んでも治らねぇからな。じゃあ、死ぬしかねぇわな」 シュエットの足が止まった。 --
- シュエットが足を止めたのは、目と肌と経験で測った相手の間合いの外。
肌身に纏わり付く不穏な空気に、シュエットの足は半ば自動的に動きを止めていた。 尚もシュエットは右手の得物を持ち替えることなく回し続ける。手癖はひどく心を落ち着かせる。 ──隙を衝け。隙を衝け。 空虚に転がされた言葉はどうであれ、シュエットの視線の先の男の瞳は端から笑ってはいなかった。 男が剣に触れた瞬間から、そこには収斂した殺意を帯びる狩人の瞳があるだけだった。 --
- 殺す。
男の瞳は告げていた。 ひゅるひゅるとシュエットの剣の鳴き声が響く中、男はゆっくりと口を開いた。 「さーーーーーーーーーーー……」 ──隙を衝け。 3、と男が言い終える前に、剣の音は止んだ。 シュエットの指先から開放された右手の得物が、回転の勢いそのままに男に向かって放たれる。 指先からすっぽ抜けるように飛んでいく剣と同時に、二人の狩人は動き出した。 --
- シュエットは準備していた左手で腰のダガーを抜き様に相手に投げ付ける。
相対する男の動きはお構い無しに、身体は反射的に前に出た。 一足、身を沈めて加速の勢いを溜め込みながら、腰に佩いた剣に右手を掛ける。 瞳が捉える男の動きは守勢。身を捩って抜き付ける剣の軌道は、放たれた二本の刃の迎撃。 斬れる、と作り出した好機を頭で認識するより先に、身体は自動的に動き始めていた。 溜め込んだ加速力で跳躍、同時に剣帯から抜き放たれた銀閃が横薙ぎの弧を描いた。 --
- 男が投擲を打ち払う間に、左側面をすり抜け様に斬り付ける。
完璧に機を捉えていた。外すことはあり得ないと確信出来る間であった。 「……っ!?」 シュエットの身体は男の横合いを斬り抜けることなく、半ばで動きは止まっていた。 「だから飛ぶなっつっただろボケナス」 正しくは男に止められていた。剣は振り抜かれる前に刃の根元で男の左手に押さえつけられている。 ぽたりぽたりと静かに流れ落ちる血が、路地裏に一滴二滴と染みを作り始めていた。 --
- 「……あーーーーーーーーーー。やっぱいってぇなコレ! クソボケ!」
男は腹立ち紛れに蹴りを繰り出す。無防備なシュエットは剣を手放して、ごろごろと地面を転がっていく。 「10分経たない内に飛ぶなっつったのを飛ぶってどーいう記憶力してんだニワトリかテメー、ニワトリはテメーの母親だろうがこのちんくしゃ親子、飛んだら簡単に攻撃地点予測されるし剣の軌道も変え辛いんだよせめてもう一手工夫しろアンポンタン」 いつも通りの面罵の響きに、シュエットはむくりと起き上がって男に向き直る。 視線の先には、やたらと目付きの悪い三白眼。その瞳に、険は無い。 シュエットは小さく息を吐き、暫し何かを考える素振りをしてから小首を傾げた。 「ねえ先生」 --
- 「んだよ、不肖の弟子」
男は骨にまで達する左手の平の裂傷を涙目で舐めながら、ぶっきらぼうに問い返す。 「お母さんにあって、私には無い、冒険者の才能って何?」 「臆病さ」 その答えに、シュエットは二度三度と瞬きをしてからまるで分からないというように首を捻る。 「お前今日だけで俺に3回殺されてるからな。俺がお前に一番言い聞かせてた事、ちゃんと覚えてんのか?」 --
- こくこく頷いてからシュエットは答えた。
「隙を衝け」 「勝てないケンカはするなだよバーーーーーーーーーーーーーーーーーッカ!!!」 絶叫した後に男はさめざめと泣き出した。 「もうイヤ! もういやァァァァァァ!! なんなの? お前の数少ない褒めるところってクソ度胸の良さだけどそれってまんま欠点でもあるじゃん! 俺があんな一生懸命殺すオーラ放ってたのに、お前だってかなりビビッてたし間合いの外で止まったんだから危険だって分かってたんでしょ!? なのに斬りかかってくるってバカなの!? 死にたいの!?」 「先生をぎゃふんと言わせたかったの」 「はいはいぎゃふんぎゃふん!!!」 --
- 「先生、手、痛くないの?」
「超いってぇーーーーよ! オメーのせいじゃん! もうやだカッコつけてカウェントの旦那の真似するんじゃなかった! ブラインドソードでブン投げられた剣ごとお前を叩き斬ればよかったよクソバカ!!!」 「舐め舐めする?」 「ド素人の舐め舐めいらねーんだよ俺ァこれから傷口とかアレとかソレとかプロのお姉さん方に舐めまくり吸いまくりしてもらうんだかんな! いいからテメーは大人しくしてやがれよ死んだら承知しねぇし怪我もダメだかんなホント頼んますよお願いしますよ何故か俺の責任になって怖い方々に怒られるんだから健やかに過ごしてどうぞよろしくお願いします!!!」 もう帰る! と肩を怒らせて足早に立ち去る男。 シュエットは手を振り振り、お見送りしていると、男は急に振り返って苦い顔をする。 「最後に一つ」 「なに?」 「舐め舐めする? などと猥らに口にするな。特に男の前では」 --
- 黄金暦245年5月 --
- 寝台には十数本のナイフが無造作に並べられている。
洗濯の行き届いた真っ白いシーツ。細かな刺繍の施されたレースカバーの枕。そこに当たり前のように銀光を放って、存在を主張している刃物たち。 些か不調和なその光景を、作業机で最後の1本を磨き終えたシュエットはボンヤリと見遣る。 --
- 得物の点検は冒険から帰ってきた時の習慣であった。
週に一度の点検とは別に、より念入りにその作業は行われていた。血糊を拭き取るだけでも相応の手間になる。 シュエットは最後に磨き終えた1本を手元で弄びながら、愛用の得物たちに一つ一つ視線を転じていく。 --
- 刃が欠けてきた、あれはもう換え時か、斬り味が鈍い、鍛冶に出すか廃棄か、持ち手の磨耗、加工必要有り。
取り留めなく浮かんでくる作業工程とは別事のように、シュエットの手元は忙しなく動いている。 ひゅるひゅると空気の切り裂く音を鳴らして、柄を中心にダガーはくるくると回転する。 --
- 「ちょっとだけお別れ、かな?」
乾いた音が室内に響く。回転した持ち手を強く握り締めて、制止した刃をシュエットは覗き込む。 刃は煌き、もう一つの銀光の輝きを示す。 反射された光の先にはブロードソードが一振り、作業台の上に鎮座していた。 --
- 『魔術も使えないのに、得物まで選びやがるときた。一芸特化は、この仕事に向かねーんだよ』
いつだったか、己の剣の師に言われた台詞を、シュエットは思い返した。 『何をするかは別にして。何でも出来るようにしておく。それが手段を広げ、結果を広げる』 --
- 一息吐いてダガーをホルスターに収める。次いで剣帯の空いたスペースに新たな一振りを吊り下げる。
「……これは」 感触を確かめるように、身を捩ったり、くるりと回転してみたりしながら、姿見を眺めるシュエットの顔が徐々に曇っていく。 「ぜんっぜん、可愛くない……」 --
-
過日の会話 †
- シュエットさんシュエットさん。少しお答えいただけるのであればお伺いしたいことが有るのですが、お時間よろしいですか?
シュエットさんは何故冒険者になられたのですか? そこそこに危険が伴うお仕事だと思うのですが……。 -- ヒナボリ
- マスター。うん、大丈夫 (持っていた編み物セットを机の上に仕舞う)
理由? んー…………修行? 社外研修? (自信無さ気に小首を傾げる) -- シュエット
- しゅ、修行はわかりますが、社外研修……??? むー、とりあえずは荒事の経験をお詰みになられたいということでしょうか?
後方からの襲撃の課題を見せていただいた限り、かなりチームで動くことへのご理解があるようでしたので、気になったのですが ……もしかしましたら集団戦闘での動きの訓練などのご経験があるのですか? -- ヒナボリ
- (コクコクと肯き) デキる女になりたいの (両手で握り拳を作る)
訓練の経験? それなりに。最小単位はツーマンセル。最大は小隊規模で…… (ひいふうみい、と指折り数えだす) ……10人くらい? (両手を広げて小首を傾げる) -- シュエット
- (頭の上に!が浮かぶ)そうでしたか! やはり小隊クラスのでセル単位での活動のご経験者でしたか! 心強いです!
(釣られて小首を傾げ)となると……基礎的な部分は不要ですので……えっと、シュエットさん、貴方のアドバンス課題(目安箱参照)なのですが、 【ギルドの人間を詳しく観察し、何か気づいたことがあればわたしに報告する】というのは如何でしょうか? もし、難しいということであれば、他のものを考えますが、ちょっと気になる癖など、その程度でも構いませんので! -- ヒナボリ
- えへん (心強いと言われれば、腰に手を当て胸を張り、誇らしげに見えないことも無い表情を浮かべる)
マスターから貰った初めての任務……! スパイ、頑張る (両手で握り拳) -- シュエット
- おお、やる気十分ですね!【最終的には一発芸としてその誰かのモノマネが出来るようになるくらい】潰さに観察していただければと!
すみませんお時間とらせまして!またギルドの中でお会いしましょう!(手を振って帰っていった) -- ヒナボリ
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- よーっすシュエット元気してっかー。こないだは毛布まみれになってたけどなーわははー。(楽しそうにやってくる駄馬)
シュエットはーGL部では静かだけどー、普段どんな生活してるんだー?服はすごい整ってるけどなー? -- ムァン?
- ムァン。その節は、お世話……様 (誰かに聞いたのか、寝ている間に毛布を掛けてくれた事は知っていた)
普段? 暇な時は編み物してる (言いつつ机に転がっている、かぎ針と毛糸を指差す) -- シュエット
- わははー気にするなー、毛布はみんなもかけてたしむしろ咲碁を蹴り飛ばしたことを褒めてほしいぞー(わははー)
編み物かー、女の子らしくていいなぁ!…そういえばあたし編み物ってやったことないやー、どうやるんだー?(興味津々な様子で机に転がるかぎ針を見る) -- ムァン?
- そのシーン、ちょっと見たかった。残念 (ほんの微かに唇を笑みの形に)
やり方? 編み目を作って、こう (瞬間的に糸を結んで輪を作る) 外側に引っかけって、こう。 (最初に編んだ輪の外側に付け足すように糸が編まれ、またその外側に編まれ……瞬く間に編み目で出来た円は外周部を拡張されながら面積を増している) -- シュエット
- GL部にいればいつでも見れると思うぞー?咲碁がセクハラしたらあたしが蹴る、そんな流れはいつでも来るだろうしなー
ふむふむ、網目を作って…ちょ、ちょっと待ってね、こう、ワンモアゆっくりお願いできるかなー?うむ、早い、早かった。 いろんなことをできるようにしたいからなー、できれば教えてもらって覚えたい。…えーと、糸を結んで、外側でー…?(ぐむむ、と悩んでるような顔) -- ムァン?
- (ふむ、と一息漏らして自分が最初に教わったやり方を思い出す。毛糸をくるくると指に巻きつけてから外す)
まずは輪を作るの。その輪の中に指を入れて奥から糸を引っ張るの。新しく輪が出来るよね。 新しい輪の中からまた、指を入れて糸を引っ張る。輪がまた出来て3つになった。繰り返してどんどん輪の仲間を増やしていくの。 (ごく単純な毛糸遊びの輪っかをまじまじと見て) なんだがギルドみたい。増える友達の輪。 -- シュエット
- ふむー、輪を作ってー、指入れてー糸を引っ張り出して―?(ふむふむ、と借りた毛糸で試してみる)
新しい話からまた同じようにしてー、それを繰り返すー、ふんふん…こんなもんかな…(すいすいと、やり方さえ覚えてしまえば意外と器用にこなすケンタウロスであった) …おおー、面白いなー。ははー、ほんとだ輪っかがどんどん増えるなー、ギルドもそんなもんかもなー?また新入り二人くらい入ったしなー。 ま、楽しくやろうな、シュエット。困ったことがあったらいつでもおねーさんにいいなさーい。(えっへん)…で、輪を増やしていくとどうなるんだー?(くりくりと毛糸を弄っている) (その日はしばらく、編み物をシュエットに習っていったケンタウロスでした) -- ムァン?
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- ごどーはいの顔を確認確認、っと……えーっと、シュエット、だよな? スカウトって人員登用のあれ? -- メル
- (誰何されれば「うん」と答えて) スカウト? えっと……ていさつへい? だよね? (自信無さ気に同意を求める)
……あなたは? (だあれ? とでも言いたげに小首を傾げる) -- シュエット
- ……、そっち?(全く考えていなかった方向の単語を投げられて少し頬に朱を染めるが、こほんと咳払いし)
偵察ね、たしかに重要だよな。冒険において一番大事なのが危機回避や予測だしな、うんうん アタシはメルディエール。GL部に今月入った、まあ武闘家みたいなもんだ。同じく新しく入った連中のトコでも挨拶回りしようかな、とね。名簿片手に動いてるところ。 -- メル
- メルディエール……あ (両手を打ち合わせる) 私が名簿書いた時に新しくあった名前……先輩だ。
武闘家だけど戦術論の先生みたいなこと言う先輩…………かっこいい……。 -- シュエット
- センパイっつーほど先にいるわけじゃねーよ、まだギルマスとしか話してないしな。
へっ、惚れんなよ?(ただし身長85cmである)しかしさー、あのギルド……見事なまでに女ばっかり集まってんよなあ。名簿最新のやつなんだけどさ、見ろよ。男が一人しかいねえ。 -- メル
- しかもマスターよりちっちゃくて可愛い……ぐれーと (無表情でサムズアップ)
最新の? あれ、増えてる? 数えるのに手だけじゃ足りない……あわわ。大変。 -- シュエット
- へっ、これでも一応アイドルユニット組んでたんだぜ? その名も「放課後ちびっ子狂LOVE」ってな。聞いたこと無い?
出来立てのギルドにしちゃ結構人集まってるよなー、やっぱあのギルマスが物珍しいからかね。シュエットはなんで入ったの? -- メル
- (「聞いたこと無い?」との問いに首を横に振る) でも先輩が、あいどるおーらバリバリの可愛さだって分かる。
入った理由? お母さんに「何でもいいから団体に入りなさい」って……入ってよかったよ。先輩もマスターもちっちゃくて可愛い。いいギルド。 -- シュエット
- むーん、そっか……そこそこ知名度上がったと思ったんだけどな、残念。 あはは、そりゃどーも。良かったら今度CDとか探してご覧よ、アタシの他にも二人可愛いのがいるからさ。
まあ、アンタなんか頼りなさそーだしな……一人じゃ心配ってのも無理ねえ。って、よかった点はそこだけかよ(苦笑して)かわいいもの、好きなのか? -- メル
- わたし、流行に疎いし……でも先輩のなら頑張って探すね (両手で握り拳を作る)
そこが大事なの (今までに無い強い語調で握り拳も強張る) どれくらい大事かというと……いうと…… とにかく大事だし、好きだし、見てるだけでふわーっとした気分になるし……ふわーっと (メルを半眼で見遣る) -- シュエット
- どうしよう、先輩。ふわーっとしてきて眠たい…… (うつらうつらと舟をこぎ始める) -- シュエット
- おう、ライブ映像とかもついてるからさ、よかったら見てくれよな。
うおっ!? ……もしかしてロリでコンな人の女性版だったり……? 結構あぶねーヤツ……? (うわあ目イってんなあ……)おーい帰ってこーい、もしもーし(ゆさゆさ) -- メル
- あ、そっちか。じゃあアタシそろそろけえるわ。遅くにゴメンな、そんじゃーおやすみ -- メル
- そんな、わたしは、やらしい気持ちなんて……やましい気持ちなんて、ないない……ぐぅ。
先輩、大しておさらいもできず、もうし、もうしわけ……ごめん。おやすみ。ぐぅ……(机に突っ伏して寝息をたてはじめた) -- シュエット
- 出来るキツネであるわしは円滑な人間関係、果ては怠惰な冒険者生活のためにお隣さんへのご挨拶を欠かさないのであった…!
というわけで挨拶に来たのじゃ!あぁ何、わしにラブリーな尻尾とキュートな耳があるからと言って恐れることはないぞ? わしは確かに人間ではないがそこらの人間よりよっぽどフレンドリーじゃからな!というわけでよろしく頼むぞお隣さん! -- 朔夜
- …………………………よろしく。
(朔夜の狐耳と尻尾を、無表情のままに穴が開くほど見つめて) どこで買ったの? -- シュエット
- 何じゃ、随分とわしの耳と尻尾が気になるようじゃな?まぁ無理もない!このふさふさな尻尾と耳は目をひきつけ、て……ってちがぁーう!
これは天然物じゃ!マジりっけ無しの100%本物じゃよ!つまり!わしは狐の妖でな。人間ではないのだよ ほれほれ、今なら特別に触ってみてもよいのだぞ?(ふりふりと尻尾をシュエットの前で揺らして見せる) -- 朔夜
- (やや間を置いてから小首を傾げて) …………え?
いいの? 触ってもいいの? (言いつつ尻尾をもふもふと触り始めている) -- シュエット
- あぁ構わん構わん。わしは心の広いお狐様じゃからの。この程度ではなんと、も……
(余裕ぶった表情を浮かべてはいるが、もふもふと執拗に触られてだんだんくすぐったくなってきた) む、ぐ、ぬぬ……主よ、もうそろそろ良いのではないか?もう十分にわしの尻尾のフサフサっぷりを堪能したであろ? であるからその、そろそろだな……(むずむず) -- 朔夜
- うん。じゃ、次は耳を触るね (幾分、遠慮の薄れた態度で耳をくにくに) -- シュエット
- えっ(えっ)
ちょ、ちょっと待て!もう既にわしのフサフサ具合は確かめたじゃろ!?この上耳を触る意味なz― (と、抗議の声をあげたが時すでに遅し)あ、ふ、ぁぁぁぁぁ〜〜〜〜……ち、ちからがぁー… (絶妙なテクニックで腰砕けになった) -- 朔夜
- !? (!?)
……大丈夫? 具合悪いの? お薬いる? (無表情でおろおろ) -- シュエット
- そ、そういうわけではないが……お主、自分の耳をかように弄られればくすぐったいぐらいは分かるであろ?
それと同じじゃ!許可を出したのはわしじゃが加減というものがだな…もう少し大人しめに弄ってくれると助かる。OK? -- 朔夜
- ……うん……うん (もっともらしくコクコク頷く)
OK (後ろから両耳同時こねくり) -- シュエット
- ぜ、全然分かっておらんではないかぁーっ!!(その場にへたり込みつつ)
え、えぇいお主!やめよと言っておるのがわからんのかー!(がー、とシュエットから飛び退き) まったく…無口な割に遠慮を知らぬ娘じゃのう…してお主、名前は? -- 朔夜
- あっ…… (心なしか残念そうな顔) ……ちぇー (唇尖らせる)
わたし? ……シュエット (小首を傾げて) 狐さん、あなたは? -- シュエット
- えぇい、ちぇーではないわい!わしの大事な耳と尻尾じゃぞ?もっと丁寧に扱えというんじゃ…(ぶつぶつ)
ふむ、シュエットか。わしは朔夜じゃ。気軽に朔夜ちゃんとでもさっちゃんとでも呼んでくれ まぁ先の粗相は水に流してやるでな。これからよろしく頼むぞ?ではなー(と、手を振って去っていった) -- 朔夜
- ばいばい、朔夜 (控え目に手を振ってお見送り)
もう触っちゃダメなのかな? ……ちぇー。 -- シュエット
- ……ねむ。 -- シュエット
- ……寝よ。 -- シュエット
- おやすミックス --
- おはようおはようボンジュール。 -- シュエット
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