名簿/478508

  • （三年目終了）
  • 　
  • 　
  • 【問６　８】　ション・チャンインタンの問題　〜全ての法則に例外がある理由〜 -- 2012-12-09 (日) 04:42:21
    • （営業時間は過ぎているが、まだ灯りが消えていない店内へと足を踏み入れる）
      （少しだけ驚いたような顔をする店の店主は、こちらが片手を上げると溜息と共に笑った）
      （その笑顔は、本質的に昔から何も変化はない。それが僅かだけ疼痛を呼び起こしたので、気づかない振りをしながら店主と僅かだけ距離を開けた席に座った）
      ……ただいま。
      （それは、二十年以上前にして、今にいたるまでずっと続いている約束の言葉である）       -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:10:23
      • おかえり。
        （店主は小さく笑うとこちらも約束になっている言葉を返す）
        （十年後も、二十年後も、帰ってきて最初に言う言葉はこれであれば）
        （どんな事情があっても再会の言葉に迷うことを理由にして疎遠にならないだろうという思惑による約束だった） -- 2012-12-09 (日) 21:11:59
      • （それが、自分が20年という年月を経てもこの国やこの町、この店と疎遠になっていない理由であるのだとしたら）
        （幼馴染であるところの彼女が言う言葉は、やはりいつだって自分にとっては正しくあるのだろうな、と思った）
        （もう、この国に、この町に未だ残る昔馴染みという物は少ない。ある者は旅立ち、ある者は帰らない）
        （それでも、自分が生まれ育ったこの国に、こうやって時々帰ってくるのは、この年にしても僅かばかり郷愁というものが胸に残っているからだろう）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:14:38
      • お客さん、大、一丁？
        （笑いながら店主が訪ねてくる） -- 2012-12-09 (日) 21:15:17
      • 40過ぎのおっさんの胃殺す気か。食べれるかそんなもの。
        冷酒を二つ。まあ……忙しくなければ、だけど。
        （やはり、時間を置いての再会というものは、面映いものがある。顔を背けながら言う）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:17:28
      • ま、何かあったのかなとは思ったけどね。付き合ってあげようじゃないか。
        丁度色々終わったところだしね。お店畳んで家帰ろうとしてた矢先だったしね。
        （両手をタオルで拭きながら）……おっさんになったね、セータは。 -- 2012-12-09 (日) 21:18:54
      • 最近良く言われるが、少なくとも僕より年上の人間が言っていい言葉じゃないな、それは。（冗談に苦笑いを返す）
        ……健勝そうで何よりだ。店も僕が当初見込んでいた時期より長く営業も続いてるようだしな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:21:15
      • お、言うようになったなー。子供の時に捻くれてたのって大人になってもそのままなんだね。
        お陰様でね、一人で切り盛りしてるにしてはちゃんと食べていけてるから心配しなくていいよ、セータ。
        心配かけるような人間に見えてた？ -- 2012-12-09 (日) 21:22:48
      • 冗談。
        僕もキーも、誰を心配しなかったかって、この店の店主程何の心配もなかった人間はいなかったよ。昔から。
        店がダメになっても、何がダメになっても、また１から積み上げられる男らしさはあると思ってたし。
        まあ、だからこそその歳で未だ独り身なんだろうさ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:24:30
      • そしてそういうこと言っちゃうから、セータもこの歳まで独り身なわけで。
        でも、そういうのも悪くないと思ってるからこそ、冗談に出来るんでしょう？
        （冷酒を一つ、セータの前に置きながら） -- 2012-12-09 (日) 21:26:30
      • ……まあな。
        僕とじゃcanとmustくらいは事情が違うだろうけどな。
        互いの人生の不出来を肴に酒が飲める年になったっていうのは、ちょっと寂しくはあるな。
        この町から、人も居なくなるわけだ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:28:31
      • 寂しい？
        （少しだけ酒盃に口をつけながら） -- 2012-12-09 (日) 21:28:51
      • 少しな。
        帰ってくる家も、僕にはもうないわけだからな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:30:01
      • 姪ちゃんの、なんだっけ、あの子の家がまだあるじゃない？
        それに、アデルとか大地とかもまだ街にいるし、そんなに寂しいかな？ -- 2012-12-09 (日) 21:30:58
      • それぞれに、それぞれの人生があるだろう。
        寄る事は出来ても、そこに帰ってくることは出来ない。
        元々、両親だってこの国の人間じゃない僕にとっては、新しい人間が遊ぶ公園も、人のいなくなったこの店も、
        立ち寄る事はできても、帰ってくることなんて出来ないよ。
        だからまあ、それが……寂しいといえば、寂しいかな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:32:37
      • 私はいつだってここで待っててあげるけどね？　なにせセータのお姉さんなわけだし。
        そして毎回注文してくれたら尚良し。 -- 2012-12-09 (日) 21:33:42
      • 実姉なんて一人で十分だし、義理の姉だってミーニャがいれば充分だよ……。
        それにな、頼むから僕の胃に無理させないでくれ。とんかつなんて40超えた胃で食べるものじゃない。
        ……なあ、二つ、聞いていいか。
        昔馴染みのよしみで、さ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:35:22
      • まあ、だろうと思ったけどね。
        人嫌いのセータくんがわざわざこんな夕刻に私の店に来るなんて相談事でもなければ不自然だし。
        聞かせてごらんなさい。答えてあげるわね。おほほ。 -- 2012-12-09 (日) 21:36:42
      • （妙な演技は無視して）
        ……一つだけ、分からないことがある。
        今回の事件に於いて、僕が辿り着けなかった唯一が……ションが何故こんな周りくどいことをして、ユニーク認定を回避しようとしたか、だ。
        その理由が、分からない。
        ユニーク認定というのは、自由の一部が制限されて、プライベートが多少侵害を受けるという不利益はあるが、
        逆を言えばある側面としては有益なことも多いんだ。
        今回、本人がそれを嫌がっているという前提を以って、それを回避する方向に動いたが、よくよく考えてみれば、他者からの勝手な認定であったとしても、
        ション自身が何らかの手段によって16階梯足る実力を持っているのだとしたら、その認定が不利益である理由が、僕にはわからない。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:41:39
      • 元々、ションがゴーゴンであり、言霊使いという隠れた技術の使い手であるという前提があるとして、
        それが諮問官に知られていない時点であればそれを隠蔽する理由は理解できるが、
        この場合、既にその存在が公的な機関に補足されているのであれば、今更の隠蔽が何かの意味を生じさせるとは思えない。
        むしろ、エストナの魔術師名鑑に載った上で希少技術の保護という方向で魔術大国の庇護下に入った方が、よっぽど安全だろう。
        でも、ションは固くなにそれを拒み、最後はシロマルエフェクトを使用するという暴によってそれを回避した。
        それは……何故だ。
        なんで、ションはそれ程までにユニーク認定を回避したかったんだ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:45:21
      • 今回のこの問題は、出題も、解答欄も、何もかもちぐはぐだ。
        本当に出題された問題の本質が常に宙に浮いているような気さえする。
        本当に回答すべきことが何か分からないまま、最初から選択肢の中にあった解答を当てはめたような気がしてならない。

        ……僕は、この問題、解けたのか解けていないのかもわからないんだ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:49:39

      • ……何もかもわかんないけど、
        そういうときは論理的に考えるといいんじゃないかい、セータくん。（指を立てて言う） -- 2012-12-09 (日) 21:52:31
      • 今何か凄い面白いジョークが聞こえた気がするが、年取ると耳もおかしくなるんだろうか。
        論理、的……とは……？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:55:04
      • よし。
        問題を単純化すると、誰かが何かをした理由がわかんないってところなんでしょ？
        そういう時は論理的に考えてみるといいと思う。 -- 2012-12-09 (日) 21:56:33
      • ……良く聞けば正論なのが異様に腹立つ上、論理的に考えるのは僕なのな。
        行動の理由は、まあ、論理的に考えれば、その行動に何らかの利益があったから、だな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:57:55
      • それだ。 -- 2012-12-09 (日) 21:58:01
      • どれだよ。
        ていうかむしろ知りたいのがそれだよ。一歩も議論進んでないからな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 21:58:34
      • その誰かっていうのは、男性？ -- 2012-12-09 (日) 22:01:15
      • ……そうだな、何も説明してなかったから分かるはずないよな。
        男だよ。隣国の大学の生徒だよ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 22:02:05
      • じゃあ……問題は簡単に解決すると思う。
        その年代の男子が行動の目的にすることって、食事か女の子だよ。多分。
        そのどっちかなんじゃないかなー。 -- 2012-12-09 (日) 22:03:12
      • ………。
        否定……できないだと……。
        全男子を代表して否定したいが、否定の言葉が出てこない……。
        いや、というよりだな……そんなに単純な問題じゃない気がするが。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 22:16:49
      • いやー、この年まで生きてるとさ、なんとなくわからない？
        問題ってさ、当人にとっては難解で、何処から手をつけていいか分からなくて、複雑な物に見えるけどさ。
        その実人間一人が抱えられる悩みって意外と外から見たら大したことのない解答だったりするんだと思う。
        だから、多分そのなんとか認定されたくない誰かも、それをされてしまうと「好きな女の子が助けられない」とかそんな理由でいいんじゃないかな？
        ほら、そういう色恋の話なら、セータがピンとこなかったことの理由にもなるしさ。 -- 2012-12-09 (日) 22:22:24
      • それは……なんというか、らしい言葉だな。凄く。
        （どうにも、その発言は姪の旦那である剣馬の単純明快さを思い出す）
        （昔から……そうだ、この手の人間は、とても苦手だったんだ）
        それも、お互い様だと、思うけどな。（小さく呟き、冷酒を喉に流す）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 22:24:23
      • ん……？　それって、どれ？
        （年齢不相応にきょとんとした顔で聞いてくる） -- 2012-12-09 (日) 22:25:14
      • ………。
        色恋の話に、ピンと来ないところ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 22:25:47
      • 馬鹿言うない。鈍感代表のセータに言われたらオシマイじゃないか。
        私は単にそういう機会にあんまり恵まれなかっただけだよ。
        ほら、色気より、食気みたいな女の子、一般的には特殊性癖だから。 -- 2012-12-09 (日) 22:26:54
      • （けらけらと笑う、自分を姉と謳うその彼女に、冷酒を傾けながら少しだけ苛立ちを覚えた）
        （昔、キエルド・バカリズムと、一度だけ……一度だけ柄にもなく、肚の内を見せ合うような会話をしたことがある）
        （その会話の内容が、彼女の事であったと知ったら）
        （彼女は……あの時、自分が『家族』であるからと、キエルドが『同属』であるからと諦めた思いに対して）
        （何を思い、何と言うのだろうか）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 22:29:16
      • （酒精が僅かに回る頭で、その可能性に思いを巡らせ）
        （それが口を突いて出る前に、静かに冷酒を喉に重ねて流し込んだ）

        （互いに、もうその言葉を冗談にするには、独りでいる時間が長すぎた）
        （一つの冗談が何かの起爆剤になってしまわない可能性も、零ではない）
        （どこか、それを期待している自分も確かに存在して、それがどれだけ卑怯なことであるかを自覚していたからこそ）
        （その一言は、言わずに胸の中に仕舞い込んだ）

        （キー。やっぱり僕らは、臆病者だ）

        まあ、参考くらいには、なった。ありがとう。
        助かったよ。（言いながら立ち上がり、笑う）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 22:34:48
      • そう、良かった。
        またおいでよ、セータ。なるべく胃にもたれない揚げ物用意しておくからさ。
        ああ、それと、聞きたいこと二つじゃなかったの？ -- 2012-12-09 (日) 22:35:46
      • （暖簾を潜りながら言う）
        ……聞きたいことっていうより、言いたいこと、だな。

        ……早く結婚しろよ、サラ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 22:36:48
      • あんたもな。セータ。
        （店主は笑い、時間外の客に対して、小さく手を振った） -- 2012-12-09 (日) 22:37:46



      • 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――ション・チャンインタンの問題　未了 -- 2012-12-09 (日) 22:39:05
  • 【問６　７】　ション・チャンインタンの問題　〜全知のパラドックス〜 -- 2012-12-09 (日) 02:45:21
    • 「と、まあソンナコンナでナンヤカヤがあって、カクカクシカジカ結局そのション言う男は、
      　教授の尽力もあって何とかユニーク認定を逃れ、
      　なんと退学処分も免れて無事大学生活を全うできるようになりましたとさ。
      　めでたしめでたし。うわ、めっちゃ泣ける」       -- ション 2012-12-09 (日) 02:50:33
      • 「ちょ」
        思わず、口を挟み、意外にもその暇つぶしのはずの男の話に聞き入っていた自分を恥じた。
        こほんと咳払いをして、あくまで冷静に言う。
        「……最初に、絶対にスベらない話である、と言った前提は何処に行ったのかしら。
        　肝心のどうやって問題を切り抜けたかっていう山場を省略するなんて、片手落ちもいいところじゃないの」
        それでも、どこか非難めいた口調になってしまったことが、更に腹立たしい。これでは話に引き込まれて続きが気になる子供みたいではないか。 -- 2012-12-09 (日) 03:00:41
      • 「えっ！？　オモロなかった！？　おっかしいな……。
        　本気でウケる思うて話してたんに……。
        　ああ、別に最後の解決編は何も面白ないよ、ホンマに力技でどうにかしてしもうてんから。
        　何の冒険活劇もない、唯全力で押したら扉開いたみたいな話聞いて誰が笑うねん。
        　……せやけどそうかー……オモロなかったか……。
        　ああ、じゃあこういうんはどうやろ……。
        　実はな……この話の中で、ボクまだ一個だけまだバレてない嘘吐いてんねん。
        　それ、何か分かる？」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:24:27
      • 「それは。
        　語り部としての貴方が、という意味でしょうか。
        　であれば、その現場を知らない私には分かりようがありませんが」 -- 2012-12-09 (日) 03:25:46
      • 「ちゃうちゃう、そこまで性格悪ないて、話の中に出て来たボクやわ。
        　んー、でもまあなんや漠然とした問い過ぎてあんまオモロないかもしれんね。
        　勿体ぶらずに順序良く話してしまったほうがええかもしれんね。
        　なっがーい話に付き合ってもろうて、これ以上引っ張るのなんやし。
        　正解言うで。

        　ボクな、実は、最初からこういう流れでこの問題が終わるであろうこと、知っててん」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:29:34
      • 「……まるで、デウスエクスマキナですね。
        　全てが自分の手のひらの上であった、とでも言うつもりですか？
        　あれだけ尽力してくれたシロマル先生や某評議長のことも差し置いて。
        　あまり、面白い話だとは思えないです」 -- 2012-12-09 (日) 03:32:10
      • 「せやろなあ。
        　ボクもそう思うわ。
        　やから、ちょっと腹立ってんねんで、今。
        　なんでこんな嘘吐かなあかんのかとか、理不尽な境遇とか、やっぱ温厚なボクでも腹立つねん。
        　ああ、ごめん、言うてること無茶苦茶やったな。
        　『しばらく黙って聞いててんか』」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:33:36
      • 「ホンマはな。
        　ボクは最初からシークエンス教授や、その背後に居る国家属の誰かまで、この話を知らせる気満々やってん。
        　やから、これも嘘言うたら嘘になるかもしれんなぁ、シロマルセンセには聞かれたことが誤算言うてしまったし。
        　でも、ちゃうねん、最初から、シロマルセンセからシークエンス評議長には話しが行くもんと思ってたし、行ってもらわな困る事情もあってん」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:35:54
      • 「ここで唐突にナゾナゾするで。
        　まあ有名な問題やから知っとるかもしれんけどさ。
        　『キリンを冷蔵庫に入れる方法とは、何でしょう？　答えてんか』」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:37:37
      • 知ってる。
        「冷蔵庫の扉を開ける、キリンを入れる、冷蔵庫の扉を締める」 -- 2012-12-09 (日) 03:38:15
      • 「おお、流石、お姉さん教養あるやん。
        　言うかそれ知ってんねやったら、象を冷蔵庫に入れる方法も知っとるんやろな、ええで答えんで。
        　答えは冷蔵庫の扉を開ける、キリンを出す、象を入れる、冷蔵庫の扉を締める。やね。
        　ほんでさ、自分でたどり着いたんかなんかで答え知ったんか知らんけど、このナゾナゾの答えをこれだって思うたのってなんでやと思う？　答えんでええで」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:40:39
      • 「よう考えてみいや、別にキリンを冷蔵庫に入れる方法への答えって、大きすぎて入れられないとかでもええやん。
        　それを、わざわざお姉さんがそんな回りくどい意地悪問題の【解答】として覚えてたんは、なんでやと思う？
        　ボクはこう思うねん。
        　お姉さんは、その解答にたどり着いた時、それに納得したからやって。
        　問題の趣旨と合わせて、ああ、そういう問題でそういう答えなのか、って納得したから、正解やて思えてん。
        　別に冷蔵庫にキリンが入らないいう解答も、間違いではないのにやで」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:43:55
      • 「問題いうのは、少なからずそういう側面を持ってんねん。
        　それが、仮想世界で条件を与えられて解答を導くナゾナゾでは単純化されてるのと同じように、
        　全ての問題に対して、回答者はその解答に納得したがっているいう側面がな。
        　自分で答えに辿り着いて納得したい、納得のできる解答が欲しい。
        　つまりな、問題に対しての答えって、いつだって正しいことが求められてる訳やなくて、納得が行くかどうかで飲み込みやすさが変わんねん」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:48:00
      • 「でもな。納得って中々他人にさすの難しいねんで。
        　人は皆自分の定規持ってるし、価値観や人生観も違うから共通認識があるとは限らへんし。
        　いきなり初対面でお姉さんに「お姉さん綺麗ですね」言うていきなりお姉さんかて納得して「私って可愛いんだ」ってならへんやろ。
        　もし、なるとしたら「自分でもそう思っていた」か「以前にも言われたことがあったか」言う別のバイアスが必要になってくる。
        　つまりな、言霊でも使わん限り、一つの発言だけで他人を納得させることって、出来へんねん」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:50:28
      • 「やからな。
        　ボクは二つの経路を使ってん。
        　一つで納得できへんことでも、二つなら照らしあわせて納得行くかもしれんやろ。
        　やからボクはシークエンス教授を、真実への裏付けとして使うことにした。
        　あのおっさんよう分からんけど、真実を見抜く目みたいなモン持ってるみたいやしな。
        　何かの方法でボクが隠したがっていることくらいは暴いて、納得出来る形に咀嚼出来ると思うてたよ。
        　実際、それは成ったわけやし。大したおっさんやで、あの人。
        　ただ……だからこそ、足元掬われることになってんけどな。別に転んでも痛ないやろうけどさ」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:54:09
      • 「納得が、一つのバイアスから成り立たへんように、真実だって一つの側面しか持たへんわけやないねん。
        　でもな、人って分かりやすく差し出された解答に飛びつくもんやねん。
        　それが、評議長のように自分で導き出した解答であれば、そしてボクがやったように秘匿から暴かれた真実であれば、尚更。

        　意味なくバラすとボクはな、言霊使いでもあり、ゴーゴンの血も入ってんねん。
        　やから、別に声だろうが目だろうが、操ろうと思えば誰でも操れんねんな。
        　ついでに言うなら、別にシロマル教授の力添えがなくても、諮問官が張った防護魔術くらい簡単に無防備化できるくらいの魔力持った魔術師やねん」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:58:34

      • 「気づくやろ。そろそろ。
        　声、出せへんの。
        　ボクが、出すな、言うたもんな」         -- ション 2012-12-09 (日) 03:59:33
      • 「ついでにな。
        　会ってすぐ、初めて会った言うたけど、あれも言霊やってん。
        　そんなわけあらへんよな、初対面な訳がないねん。
        　そんで、こうも言ったわな。
        　ちょっと仕事なんか忘れて、て。
        　当たり前やんな。
        　仕事のこと、少しでも覚えてたら、ボクの話の最中に、なんか突っ込むべきやねん、お姉さんは。
        　なんでか、もうそろそろ分かったやろ。

        　諮問官の、お姉さん」         -- ション 2012-12-09 (日) 04:02:17

      • 「ごめんな。
        　単純に、これ意趣返しやねん。
        　今回のこと、悪いんはそれを失念してた自分と、周囲を信じ切れてない自分のせいやねんけどな。
        　エストナとこの国は魔術師協定を結んでるせいで、ユニーク認定を隠蔽することて出来へんねんな。
        　実際、ボクのゴーゴンの血言うんは、種族そのものではないせいで、精密に調べられてしまうたら、十分にユニーク認定に足る条件としての人には該当してしまうんやわ。
        　やから、国と繋がりのあるシークエンス教授を通じて、国側に明確な解答を与える必要があった。
        　大学は異種族の受け入れを明確にしてる以上、事を荒立てるつもりはない、いう見込みの下に、
        　退学処分とエストナへの不義理を天秤に掛けさせてん。
        　結果、分かりやすいゴーゴンの説を風聞として聞き流す選択肢を取りやすい状況を作ろうとしてん。
        　結果的に諮問官に対する行動としては、なんにも変わりなかったけど、ボクはそれでもシークエンス教授の後ろにいる存在が、怖くて仕方なかってん」         -- ション 2012-12-09 (日) 04:09:31
      • 「まあ、それでも互いに人やからな。そして、もう既にシークエンス評議長を巻き込んだ時点で、身内の問題と化した。
        　これで、国側が自分の痛みを伴ってでも誰も幸せにならない方法採るいうんやったら諦めるわ。
        　やれることはやったし、そんでどうしようもなかったらそれまでやわ。
        　でもな。
        　ホンマに、お前らユニーク認定諮問官にちょっと腹は立った。
        　お姉さんが機関の指先であることを含めて考えて、何やノルマがあるのかもしれんとか思うても、それでも許せへんかった。
        　誰かが自分を裏切るんやないかって疑念を、ボクに抱かせたんが、許せへんかった。
        　巻き込むべきやない人間を巻き込まざるを得なくなったことが、許せへんかってん        」         -- ション 2012-12-09 (日) 04:13:13
      • 「アカンのか。
        　優れてることが。
        　他人の脅威になるいう理由で、何もかんも奪われてしまうくらい、罪深いんか。
        　……普通に、人として生きよ思うことが、そんなにアカンのか。
        　職業の自由もなくなって、魔術師いう型にハメられてしまうくらい、ボクらは異質なんか。
        　ただ、普通に、平穏にあいつらと一緒におりたいことが……そんなに許されへんことなんやろか」         -- ション 2012-12-09 (日) 04:15:32
      • 「………・。
        　その目が、答えなんやろな。
        　……シロマルエフェクトを加えて、ようやく他人が張った防御を突破できる能力だと、教授も評議長も思うてくれたけど。
        　ホンマは、ボクが囁くだけで、目を見るだけで他人の心も行動も自由に出来る化物て知ったら、
        　きっと、お姉さんと同じ目を向けるんやろな。
        　ボクと普通に話してるあいつらかて……そんな目でボクを見るんやろな。
        　……これが、ボクが背負う罪と罰じゃ、あかんのかな」         -- ション 2012-12-09 (日) 04:18:00
      • 「もっと……簡単な解決方法はあってん。
        　ただ一言……どんな一言でもええねん。
        　ボクに、この件を不問にする言葉を投げる事が出来たら、
        　言霊を、シロマル教授やシークエンス評議長に投げれるようやったら……ッ！！
        　何も、何も難しいことせえへんでも、一発で解決した問題やねんでッ！！
        　自分らの諮問で、ボクはその行動にまで思考を巡らせてしもうた……それが……何より、許せへんかったッ……！！
        　やから、これは、単なる異種返しやねん……。
        　すまんな、お姉さん」         -- ション 2012-12-09 (日) 04:22:09

      • 殺される。
        殺される、殺される。
        殺される、怖い、殺される、助けて、助けて、嫌だ。
        諮問官なんかになるんじゃなかった、この人達は違う、人じゃない、人の形をしているけど、人ではない。
        魔術師だ。
        人の形をした魔術師だ。
        ユニークとは、こんなに。嫌だ。
        こんなことなら。
        もっと。

        耳元で。
        悪魔が。
        『狂言回し』が。
        ション・チャンインタンが。

        『言霊』を、呟く。 -- 2012-12-09 (日) 04:25:40



      • 『――よしなに』         -- ション 2012-12-09 (日) 04:26:07


      • ふと、時計を見る。
        どうやらぼんやりしていたようで、時計は三時を指している。
        昼前には終わらせるつもりであった仕事だったが、珍しく仕事を終えた安堵感で呆けていたようだ。
        いけない、諮問官ともあろう者がこんなことでは。公務員の自覚なしに行動するなんて糾弾対象になってしまう。

        出来るだけ、仕事を早く終わらせて、帰ろう。
        報告までが、クローズまでしっかりこなしてこそのプロフェッショナルだ。
        仕事を終えたら、また次の仕事が来る。
        ただ、それだけのことなのだ。
        ――頑張ろう。 -- 2012-12-09 (日) 04:39:38
  • 【問６　６】　ション・チャンインタンの問題　〜全能のパラドックス〜 -- 2012-12-09 (日) 00:47:30
    • ……それが、解答なのか。ション。
      （二人きりで話したい、と研究室へ赴いてきたション・チャンインタンに、俺は静かに言葉を投げる）
      （ションは、乾いた笑いを零して、両肩を竦めてみせた）       -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 00:49:49
      • （胸の内を多少は吐き出せたことで柄にもなく安堵したのか、教授の対面に座った身を、僅かに椅子に沈み込ませる）
        スンマセン。……ホンマは、もうちょいはよ踏ん切りつけとくべきやったんやけど。
        そんでも、まだ『今の段階』でもなんにもリスク犯さずに結果だけ手に入れられるんやないやろかって、心の何処かで思ってました。
        ……でも、あかんわ……先生ら、必死やったから、言えへんかった。
        こんなん親切にされておいて、最初から解決の方法があったっていうのを、隠しておくことなんて、できへん思うたから。         -- ション 2012-12-09 (日) 00:56:22
      • そんなとこに気使ってどうすんだよ、って言ってやりたいけど……それでも俺は地力じゃ解答に辿りつけなかったからなんにも言えないわ……。
        しかも……同じ悩みを抱えていた時期もあったのに、気づいてやれなかったのは、俺の単純な落ち度だ。
        ……悪い。
        お前も、異種族だったんだな。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 00:58:04
      • 因果なモンやわ。……ホンマ、こんなことになるんやったら、何もせなんだらよかってんな。
        まさか、自分が人間として入学を決めた年に、大学が異種族取り始めるとか、この国で夢にも思わんかってん。
        せやから、受験は人で通って、人として大学生活送って、人として大学卒業したろ思うたんに……この時期に、まさか階梯認定の通知来るとか。
        ホンマ、ギリギリでヤられた気分やわ。         -- ション 2012-12-09 (日) 01:01:10
      • エストナの階梯認定は、魔術師……人と、人が現象へと成った者への物だ。
        人以外であれば、最初から認定の対象ではない
        この問題は、最初から問題の趣旨が違っていたんだな、ション。
        だからお前にユニーク認定への危機感はなかった。
        代わりにあったのは、問題の本質に向けてではない努力を、俺たちがしてたことへの危機感と……。
        ――退学処分への危機感か。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:04:56
      • 合うてますよ。
        こんな力持った種族に生まれてきて、逃げるようにして暮らしてきたから、逃げ癖でも着いとったんかもしれませんわ。
        あと一年やねん。あと一年で……あいつらと一緒に卒業できる思うたら。
        どうにも、これが最後の試練みたいな気ぃして……何とか逃げられたら思うたんですけど。
        そんで、尽力してくれとるセンセや評議長見て後ろめたい思いしとんやから、本末転倒やなって思って。         -- ション 2012-12-09 (日) 01:08:35
      • （自分の両手を膝の上で重ねる）
        お前は……馬鹿だよ、ション。
        俺が、最初からそれを知っていたら、話をシークエンス評議長に持って行く事もなかった。
        問題を最小化することが出来たはずだ。
        なんで、それをしなかった。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:11:16
      • それは……センセが一番よう分かっとるんちゃいますかね。
        （皮肉に聞こえてしまったかもしれない。だが、偽らざる本心だった）         -- ション 2012-12-09 (日) 01:12:02
      • ……そういう、ことか。
        （対外的に、シロマル・ルーデンスという魔術師は、『シロマルエフェクト』に起因する優れた能力を持ちあわせていて）
        （尚且つ異種族であることを原因として、一度退学処分に追い込まれ掛けたことがある）
        （それは、ゼンアード・ギュスネイブルの策略の内ではあったが、同じ事だ）
        （その策略は、中核であるセータ・シークエンスは勿論、レネスにも、ギアにも、エクアにも告げずに唯一人で俺は遂行しようとした）
        （置かれた境遇が似すぎていて、そしてそれに対して行った行動も同じであるなら）
        ……俺は、本当に最初から、お前に何も言う資格はなかったんだな。
        （椅子に深く座り、溜息を零した）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:30:24
      • ……世の中には、似とる人言うんは、三人おるらしいけど……まさかボクにとってはセンセやったとは思わんかったです。
        別に、何の意味があったわけでもないゼミ選択んときに、異種族受け入れようとしとる教室ある言うて覗いて、
        適当に決めたゼミにそんな人がおることに気づけ言う方が無理でしょう。
        やから……ボクがもし、最初から正直に異種族やて言うてても、結局のところ結果は変わらんかったかもしれへんですね。
        ただ……徒に、センセの心労だけ増えるだけで。……センセを、問題に巻き込むだけで。         -- ション 2012-12-09 (日) 01:33:04
      • だろうな……結局のところ、それを最初に聞かせられたとしても、その問題の解決の為に奔走して、結局何にも出来ずに頭抱えてただろうな。
        （それは、認めなければならない）
        （生徒が自分を認めているのを前にして、自分が自分の無力を認めない訳にはいかない）
        俺は。
        セータ・シークエンスには、なれないから。
        あの人みたいに上手くやらないといけないとずっと思ってた。
        くたびれた中年に見えるだろうけど、教授時代には実際その何倍もくたびれてくれてな。
        凄い、教師だと思った。
        生徒の事を、本気で考えて、何もかも投げ出して力になってるように見えて、正直当時は見てられなかったよ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:37:33
      • ……凄い、教師でさ。
        俺が優れた魔術師って呼ばれてる、七割くらいは最初にその力を認めてくれた、あの人のお陰なんだ。面と向かっては死んでも言いたくねえけどさ。
        だから……まあ、自分もおんなじ様なこと出来るかもしれないと思って、教師になったんだが……。
        この三年間、お前たちには申し訳ないくらい、失敗の連続だったな。……悪い。
        当たり前だとも、思う。俺が俺にしか出来ないことがあるように、シークエンス教授にはシークエンス教授にしか出来ないことがあるってことを、三年間も忘れたままだった。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:40:37
      • （偽りの問題に）
        （生命を支払う解答を投げ出したあの魔術師を。……自分は、どれだけ魔術師として大成しても、恐らく永遠に超えられないだろう）
        すまない。
        本当なら、一番信頼されてないといけない相手が出してる、救難信号に、気づけず。
        その上で、俺は正直に頼む。
        ……力に、ならせてくれ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:42:45
      • ……気持ちだけ、貰っておくことは、出来んやろか。
        正直言うて、何かええ案とか思いつかへん、ホンマに袋小路の問題やねん。
        しかも、ボクが抱えてる宝だけ放棄すれば解決する簡単な問題でもあるんですよ。
        ……これ以上、自分のワガママで迷惑掛けたないんです。
        センセにも、あいつらにも。         -- ション 2012-12-09 (日) 01:45:14
      • 迷惑くらい、いくらでも掛けていい。
        助けなら、いくらでも呼べばいい。
        ……ション。
        （そうだ）
        （自分の『シロマルエフェクト』という能力が、誰にも認められず）
        （実値として観測できないかという最大問題に、何ヶ月も取り組んで来た男が自分に掛けてくれた言葉は、これだった）

        俺は……お前を見捨てたりしない。
        ……俺に、任せろ、ション。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:48:36
      • ……あかんて、それは。
        そんなん言われて、断れるわけないやん……。
        ……ホンマに、敵わんわ（額を、手で覆う）         -- ション 2012-12-09 (日) 01:49:51
      • ……俺も、もうそろそろ肩肘張ってる場合じゃねえってことに、気づいたよ。
        シークエンス教授みたいにスマートなやり方じゃなくなるだろうけど、悪いな。
        俺が、お前らの教室の教師だから。俺が、解決しないといけない問題だからな。
        ……解決、してみせるさ。
        任せとけよ。
        『シロマルエフェクト』が味方についたんだ。出来ないことなんかあるかよ。
        （学生の頃のような犬歯を剥きだした笑顔で嗤った）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:53:48
      • （ああ、成る程）
        （多分そっちが、シロマルセンセの本性なんやな、と苦笑して）
        ……そうですね。
        すんません……助けて下さい。         -- ション 2012-12-09 (日) 01:55:05

      • ………。
        ……格好良く言っておいてなんだけどな。
        悪い。
        まず、何の異種族か聞かせてくれ、そういや何にも聞いてなかった。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:56:31
      • そっ
        から         -- ション 2012-12-09 (日) 01:57:41
      • ……悪い、なんとなく話は分かったけど、細かいとこそういや聞いてなかったなって。
        まぁ、なんか糸口になるかもしれないし、なんだっけ？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 01:58:36
      • 言うか、確かちゃんと言うたと思うんですけど。
        ゴーゴンやってゴーゴン。ほら、目線で石に変えるあれ。あれの末裔やて、何の話聞いとったん？
        種族守る為に視線に乗る特別な力を「言霊」言うて逃げてきたてちゃんと言ったと思うんやけど。         -- ション 2012-12-09 (日) 02:00:23
      • あー……ああ、聞いた気がする。
        ああー……だから教授んときあれだな、目ぇ見て言霊投げてたんだっけか。
        ……でもそれって逆に使えるんじゃねーのかな。この問題解決に。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 02:02:44
      • ……どういうことですのん？ -- ション 2012-12-09 (日) 02:03:11
      • 諮問官ってお前の「言霊」への対策は完璧だろうけど、お前の力って目力なんだろ？
        だったら、その魔術的干渉の少ないところ目掛けて思いっきり能力使ってみたら諮問官操れるんじゃねーかな……。
        せつなに協力してもらって、シロマルエフェクトをションにぶち込む勢いで。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 02:04:52
      • めっちゃ暴論出て来た。知性の欠片もない。 -- ション 2012-12-09 (日) 02:07:32
      • ……大抵の事は力押しでなんとかなるだろ？ -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 02:08:29
      • 強者の理論やろそれは！！　もうちょい知性働かせてくださいよ！！
        うわこの教授に任せたん不安になってきた！！         -- ション 2012-12-09 (日) 02:09:25
      • 自分より強い相手に勝つ方法が、一つだけあるんだ、ション。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 02:09:56
      • ほう、聞かせて下さい。
        今後の参考にするんで。         -- ション 2012-12-09 (日) 02:10:39
      • より、強い力を身に着けて、ねじ伏せることだよ。
        俺はそうしてきた。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 02:11:04
      • そんな生き方して味方に殺された東方王が歴史上におる気がする！！
        せめて助言は誰でも実践できるもんにして下さい！！         -- ション 2012-12-09 (日) 02:14:36
      • そうか……？
        じゃあ、それは取り敢えず置いておいて案２について考えよう。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-12-09 (日) 02:15:39
      • しれっと可決側に置いたで！！　取り敢えず置く場所ちゃうやろ！！
        ……っていうか、センセ、マジでホンマ勘弁してもうちょいなんか知性と論理が――         -- ション 2012-12-09 (日) 02:16:36

      • 研究室の外の廊下 -- 2012-12-09 (日) 02:18:46

      • （本当に、入りにくい話題をしているものだ）
        （同時に、そのションの行動と言動によって、自分の存在はもうこの問題に不要なことを知った）
        （後はション本人と、シロマル・ルーデンスという教師の問題であり）
        （自分がそれに対してできることは、何一つないことを少し寂しく思う自分に小さく笑い、その場を辞した）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-12-09 (日) 02:23:15
  • 【問６　５】　ション・チャンインタンの問題　〜テセウスの船はどこへ消えた？〜 -- 2012-11-15 (木) 23:51:01
    • ……老けましたわね、貴方。
      （典雅に運ばれてきた紅茶を口にして言い放つ） -- グレナデン姉 2012-11-15 (木) 23:54:54
      • （歯ぎしりする）……開口一番それか。生憎とただの人間なんでな、生命も時間も超越した魔女と同じ時を歩めないで悪いな。
        老けるさ。幾度と無く腕を折って来た相手と同じ席に座って茶が飲めるくらいにはなったんだからな。
        （簡易治療を施された右手はそれでもまだ痛みが残る。怒りに変えないようにしながら魔女と同じように紅茶を口にした）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-15 (木) 23:58:22
      • あら、私（わたくし）の方は、初めて会った時はまだしも、それから今に至るまで好ましく感じていたのですが、どうやら片恋慕であったようですわね？
        思わぬ所で失恋を経験出来て、より一層の貴方への責め苦へ昇華出来そうですわ。 -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:01:50
      • そんな腕や指の骨だけに来たモテ期嬉しくないんだが。あのな、僕はまだしも初見の人間がいるところでは魔女行為は辞めろ。
        一定期間の間にノルマ的な回数の奇行に走ることが１６階梯の条件か何かなのか？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:03:52
      • はぁ……相変わらず品のない失礼な男ですわね。口が食物を摂取する機関でなければ永久に縫いつけて差し上げるのに。 -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:06:10
      • 僕が栄養を取るのはお前に提供する新鮮な腕の骨の折り具合のためじゃないぞ！？　それを僕のレーゾンデートルにするなッ！
        ……話がどんどんお前のペースになっていく……店なんか入らずに手短に聞くべきだったか。
        （グレナデン姉の目を見て言う）
        質問だ、魔女。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:08:35
      • 答えましょう、魔術師。
        （泰然と、目を瞑ったまま答える） -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:09:08
      • ……キャスレイク。お前が１６階梯に認定された経緯を聞かせてくれ。
        手札は全部見せる。……十四教室に、一人認定に掛かってる生徒がいてな。
        どうにか、その認定を回避してやることは出来ないかと思ってる。正直、僕やシロマルの力だけじゃ手詰まりでな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:11:29
      • （静かに、ティーカップを置き）
        もし、その質問をされたのが……二十年前であれば、この場で生皮剥いで、柑橘類の汁で二十年掛けて溶かしてましたわ。 -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:13:15
      • なんでいきなり逆鱗触った……今のそんなに地雷源に踏み込むような発言じゃなかったろ！？
        その殺人法で死刑が執行された場合でも死んだのが今日っていうのがなんか凄い嫌だなその殺し方っ！
        なんでだよ！？　逆鱗どれだよ！？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:15:20
      • 嗜虐の魔女も丸くなったもの、と失笑されてもおかしくはない甘さですわね……本当に。
        答えると言った手前、お答えしますわ。……貴方がたの教室、旧第八教室初代副室長が先に認定をされていたから、というのが正直な回答になるでしょうね。 -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:18:54
      • ………ああ、そっか、ジード先輩か。（納得した）
        （同時に、それが踏み込んだどころか触れただけで大爆発を起こすレベルの地雷であったことを知り、寒気が走る）
        （かつて、嗜虐の魔女を御前試合で失禁に追い込んだ魔術師の存在は、20年以上経つ今でも彼女の汚点であるはずだから）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:22:20
      • 私も若かったですからね。アレが１６階梯と認定されるのであれば、私もされてなくばおかしいと本気で思っておりましたから。
        それよりの努力で一年という遅れを以って功を成せたのは偏にグレナデンの魔術師としての血に感謝するところではありますが。
        ……あまり、思い出したくはない話ではありますわね？（何らかの催促のような視線をシークエンスに投げる） -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:24:55
      • ああ、これこの後僕腕を肩らへんから折られるわ。ううんそういうのわかっちゃう。
        ……本当は、ジード先輩が居てくれたら最良だったんだろうけど、連絡つかないしな……あの『最強女子高生』。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:26:57
      • 間違っておりますわ、シークエンス評議長様？　彼女のことは正確に『女子高生最強』と称して頂かないと。
        その言い方ではまるで本質を捉えておりませんもの。……それに、意外ですわね。
        貴方、彼女の連絡先、ご存知ありませんの？（首をかしげる） -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:29:32
      • ……いや、ジード先輩が旅出る時、一応、旧型の端末は持ってたんだが。
        …………女と、アドレス交換が……出来……（ちょっと泣く）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:30:50
      • ……（ぞくぞくぅ）……その卑屈な表情のまま小指だけでいいから折らせていただけません？ -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:32:12
      • 泣きっ面に蜂もいいとこだろ。さきっちょだけだから！みたいな感じで言うなお前。
        ……僕にとっては、お前にジード先輩と交流があったことの方が驚きだよ。
        和解したわけじゃないんだろ、『嗜虐の魔女』と【鈍ら刀】は。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:34:21
      • 無論ですわ。……今でも直接顔を見せた瞬間、妥協なく葬送の列に捧げたいとは思っております。
        （ふぅ、と嘆息し）ただ、こちらから手綱を握っていなければ、永遠に放浪し続けるでしょう、柊侍童は。私も、妥協案としてですわ。
        それで、満足な回答を得られましたでしょうか……評議長様？ -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:38:14
      • 明らかになったのは意外な交友関係とこの場にいない古い友人の身の上だけだよ。待て。我慢しきれない顔で近寄ってくるな。後で折らせてやるから。やるのかよ。
        ……横道に反れついでに聞かせろ。
        お前がジード先輩の連絡先を知ってるのも、彼女がユニーク認定されているから情報をエストナ本国に問い合わせるだけで手に入れられるという、
        柊侍童個人プライバシーと引換にされた衆愚の安全性に恩恵を受けたものだろう。
        強い力に対しての対価として、周知という形で安全を支払うのが、ユニーク認定の制度の骨子だ。
        僕らみたいな凡俗の魔術師にとってそれは安全性の向上という形で恩恵に当たるが、お前は逆に自分の情報を他者に引き出される立場でもある。
        ……それを、枷だと思ったことはないのか？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:45:00
      • 質問の内容が作為的ですわね。その問い方ではどう答えるべきかを返答者に思案させてしまいますわよ、評議長。（ふふ、と嗤い）
        ただ、その上で忌憚なき意見を述べるならば、枷と思ったことはありますわ。前置きを置きながら期待通りの答えになってしまって申し訳ありませんけれど。 -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:49:10
      • 以後気をつけよう……。
        含みがあるな。単純な返答では説明しきれないか。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:50:00
      • 外部より見れば、そう見えるのも無理はないと、私も思いますわ、評議長？
        ただ、これは私見が大いに交じる意見なので一般的ではありませんけれども、
        現行敷かれていながら様々な問題点が指摘されている１６階梯以上におけるユニーク認定という制度ですが、
        受けた側にとってもそう悪いことばかりであるとは思えませんわね、嗜虐の魔女を十年以上も続けていると。
        （黒いマニキュアを塗った細い指先でカップの縁をなぞりながら言う） -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 00:55:47
      • 具体的に、何か保護が与えられるわけでも、それによって金銭的な利益があるわけでもないだろうに、
        そこになんらかの利を覚える感覚は、すまないが理解し難い。説明出来るだろうか、キャスレイク。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 00:58:07
      • ふふ……講義は長いことしておりませんのよ……？　贅沢な方ですこと。
        例えるならば、ユニーク認定というのは、このカップのようなものといえば単純化できるかもしれませんわね。
        貴方、何故ユニーク認定が二つ名を与えられるか、ご存知でしょうか？　時代錯誤も甚だしきこの制度が、上の気まぐれで付随した装飾であると思っておいででは……？
        私は、この二つ名を付ける制度は、大きな力に外枠と有り様を与える、一つの儀式であるのではないかと考えているのです。 -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 01:03:26
      • 私達は他者より定義付けられなければ成らぬ程の力を行使しうる存在として、魔術師を名乗っております。
        ですがその有り様さえない者たちにとっては人の外枠以上の力に内側から食い破られてしまう物なのです。
        これは、魔力であるとか、能力の強大さが直接身体に作用するものではありません。
        もっと概念的な物によって、人の形が維持出来なくなるのです。
        （ぱき、とカップに罅が入り、中の紅茶が外のソーサーに漏れる） -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 01:07:08
      • ……いまいち、想像しづらいな。
        それを、二つ名という名称で定義付けることによって、抑える事が出来るのか……？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 01:08:04
      • 私達は存在するだけで大きな力であるために、そこに指向性を持たすだけで十分なのですよ。
        流転の五芒星の方が停滞を二重に重ねた六芒星より早く存在していたのと同じように、停滞で留めておける力というものは流転のそれより遥かに小さいのです。
        故に、私達の魔力や存在に名称によってラベルを貼り、定義することによってユニーク魔術師は自分の有り様を確認できると、そういう意図で残っている制度であると私は思いますわ。
        魔術師の成り立ちについて今更貴方に講義をするのは時間の無駄でしょうから省きますが、
        元来人間に備わっていた能力を属性という形に定義付け、魔術師とした延長線上にある制度としては、利に適っているとおもいますわよ？ -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 01:13:21
      • ……古い考えではあると思うがな。
        正体不明の現象に妖怪の名前をつけて解釈してしまうような古い話に聞こえるな。
        じゃあ、ユニーク認定それ自体は、過度に力を持ちすぎた人間をユニーク魔術師として定義することで、人の器に収める制度と言いたいのか。
        ……荒唐無稽が過ぎないか、それは。僕なんかから見たら１６階梯の魔術師はお前も含めて人外魔境としか思えないぞ……。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 01:16:50
      • まあ、こればかりは理解していただけないであろうことは私も予想がついておりましたわ。
        過ぎた力を持つ者は、それだけで外形が不安定になりがちなのです。
        それを観測によって等しく人の形に留めておけるのであれば、多少のプライバシーの侵害にも目を潰れるというもの。
        少なくとも、この制度があるがゆえに、人の死を超越し、無より生命を生み出す『嗜虐の魔女』であっても、貴方に人として見ていただけるのであれば、
        それは私にとっては有難いものですしね……？ -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 01:21:25
      • ……人の形をして、人の言葉を喋る存在は、僕じゃなくても人として認識するだろう。 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 01:22:50
      • では尋ねましょう。
        （小さく笑みを零すと……その笑みが、顔の中央から割れる）
        （すぅ、と音もなく刃によって縦に切り裂かれたように美貌の中央からキャスレイクの身体は二つに裂ける）
        （断面には半分に分かれながらも丸で何事もないように脈打つ心臓や、蠢く内臓が切り口を見せていて、シークエンスの吐き気を煽った）
        ……こうなった場合、私という存在は人として認めていただけるのかしら？
        その場合（左半身が喋る）私がキャスレイクでしょうか。（右半身が喋る）それとも、私がキャスレイクでしょうか……？　ふふ……。 -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 01:26:55
      • （目の前で、奇術師が箱の中でトリックを用いて行う芸当を行われ、軽い吐き気を催す）
        趣味、悪いにも程があるな……。
        問いも、矛盾命題で、最悪の問いだな……。（机に肘を乗せ、手のひらで顔を覆う）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 01:28:54
      • 斯様に、人の身を超えた力という物は、外界から定義されるからこそ人や、魔術師足りえるのですよ、評議長……？
        （言い終わると、右半身と左半身がそのまま左右に分かれる形で地面に倒れこみ）
        （思い出したように臓物が溢れ、やがて生命活動が完全に失われ、分断された死体となった） -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 01:30:42
      • （流石に酷すぎるその光景にドン引きしていたところに、入り口のドアが開いた）
        （新しく現れたキャスレイクは何事もなかったかのように血まみれの椅子に座り、こちらを見る）
        （同時に、指を鳴らすと半身×２に分かれていたキャスレイクの死体は血の一滴も残さずに消える）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-16 (金) 01:32:26
      • さあ、こうなった場合、構築する体組織ややり取りする電気信号の質が同じであるというだけの肉の塊を、
        先ほどここで死んだキャスレイクと同一の物であると、貴方は定義できるのかしら……？
        （心底面白い物を見るような目をシークエンスに向ける） -- グレナデン姉 2012-11-16 (金) 01:34:11
      • ………もう、いい。……見た目もグロいわ、理解も超えてるわで……（頭を抱える）
        勝手に脳がお前の魔術の構成式追い出して頭痛がしてきた……。お前、それダミーの身体じゃないし、どうやって同一性を……。
        いや、もういい。ホントいい。このままお前のペースに持っていかれるのは困る。（眉間を指で叩きながら）

        ……全てに納得はいってないが、お前が言うに１６階梯、ユニーク認定はそれ相応に魔力を蓄えた存在を、
        魔術師や人間たらしめてる外枠みたいな物、という認識でいいのか。
        ……完全なる自由よりも、束縛の下でこそ生きる自主性もあるのは、この学び舎に在籍してた僕も認めるところだが。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-20 (火) 21:49:14
      • ですわね。概ね、その認識で合っていると思いますわよ。
        外より有り様を定義されるということは、観測によって正しい身の丈を定義されることと同意ですからね。
        要は人という形を形成するには、自己の端の内枠を人間の枠とするか、自己を観測されているという外枠を人間の枠にするかどちらかに依るというお話です。
        （す、とテーブルに備えられたナプキンを取り）貴方の頭脳を過小評価してわかりやすく説明すれば、ここに正方形の紙があるとします。
        その任意の辺上の中点と、それに隣接する辺の中点を結んだ線で断ち切った場合、出来る図形はなんであるか、貴方に分かりますかしら？
        （黒いマニュキュアの塗られた指で、魔女は正方形の上から横に、斜めに線を下ろす） -- グレナデン姉 2012-11-20 (火) 21:55:45
      • （正方形の一辺の任意点とその隣接する辺の任意点を斜めに断ち切れば、それが中点であろうがなかろうが、出来る図形は決まっている）
        ……五角形だ。つながるのか？　この喩え話は。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-20 (火) 21:58:31
      • ご心配なく……既に術中ですわ。……それは、間違いなのです。
        （魔女は言うと、先程の仮定通りに指先を再び紙の上で滑らせ、微笑む。ナプキンの一部が切れ、ナプキンと紙片になる）
        正確に、述べるのであれば、五角形と三角形……そう、述べるべきでしたわね、シークエンス評議長。
        内面が構築する内枠と、外観が観測によってつくり上げる外枠の違いが、まさにこの図形の認識と同じであると思うのですが、いかがでしょう……？ -- グレナデン姉 2012-11-20 (火) 22:02:13
      • ニュアンスは伝わるが、諸手を挙げて支持できる説得力に欠ける話だな。
        外枠と内枠との違いについてどう説明するんだ、その説は。
        それに……お前の言う通り外枠によっても人間の形が定義されるのであれば、身の丈に合わない魔力を持って生まれた者が、ユニーク認定によって魔術師以外の道が閉ざされる事例によって、
        お前が支持するユニーク認定が魔術師を守っているという説とは矛盾を起こすだろう。生き方を外界が定義している。これは不自由以外の何物でもない。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-20 (火) 22:09:42
      • 齟齬についてはどちらかに依るというのが正しいでしょうね。時間が是正するというのが正しい観測でしょうか。
        後者については、それだけの魔力を以って生まれてきた者は、もはやユニーク認定があろうがなかろうが魔術師として生きるしかない、という前提となりますわ。
        故に、ここでもユニーク認定によって、身の丈に合った生き方を提示されるという「保護」が働いていると言えるのではなくて……？ -- グレナデン姉 2012-11-20 (火) 22:12:18
      • ……お前の論理はお前の主観の中で構築された物なんだろうな。理解するにはもう少しばかり別に時間を設けるべきだったな。
        一つ、引っかかるところがあったんだが、いいか、魔女。
        ……お前が言うように、ユニーク認定、ひいては階梯認定というのは、「本来力を持たない人間が、その身の丈以上の力を持ち合わせた時に、魔術師として定義するための指標」の側面があるんだな……？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-20 (火) 22:15:15
      • ですわね。
        そちらが本来の意味であり、今日私達が主としている、「自己の能力の上限を外界から定義し、比較する」という機能は、
        むしろそうした側面を逆説的に利用したものであると、私は思いますわ。 -- グレナデン姉 2012-11-20 (火) 22:16:51
      • ……成る程。
        あくまで、個人の主観が自己の能力を知るためのものじゃなく、他者がその対象を観測するために定義した物だったのか。
        ……だとしたら、一つだけ、ションが僕達にその相談を持ちかけてくる理由が思い当たる。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-20 (火) 22:18:44
      • ……何か、お力になれまして？ -- グレナデン姉 2012-11-20 (火) 22:19:14
      • 残念なことにな。
        ……ある意味、僕が最初に立てた仮説への、弱いながらの裏付けにもなってる。
        理由を、そこまで単純化していいのかは少しばかり悩むところだが……。
        魔女。最後に教えてくれ。
        ……『魔術師』の定義は。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-20 (火) 22:21:04
      • 『人ならざる異能を持ちあわせた人』、ですわね。
        それが、何か……？ -- グレナデン姉 2012-11-20 (火) 22:21:59

      • ありがとう。
        ……少しばかり、残念だ。（うんざりした顔で呟く）

        ション・チャンインタンが、人じゃない可能性が出て来た。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-20 (火) 22:23:28
  • 【問６　４】　ション・チャンインタンの問題 〜ヘンペルのカラス〜 -- 2012-10-16 (火) 03:01:35
    • （ことん、と、慣れない手つきで、来客の前のお茶を置く）
      ………（気まずい間）       -- ゼニス 2012-10-16 (火) 03:02:40
      • あの。特にそんなに緊張せず、ふつーでいいんですがにゃー。ふつーで。 -- 芝虎 2012-10-16 (火) 03:03:36
      • （青い顔で膝に手を置き、冷汗を垂らしながら下を向く女性が、お茶に気づいて余りに卑屈な愛想笑いを返す）
        あっ、えっ、あっ、す、すいません、私なんかに、その、はい。………。 -- エルティア 2012-10-16 (火) 03:05:18
      • （丁度ションについての資料を両手に教室に帰ってくると、教室の空気が弛緩したのに気づき、眉根を上げる）あ？
        ああ、っていうか、エル。なんで大学に？（中央の女性に声を掛ける）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:06:43
      • シ、シロくん……っ！　私、ず、ずっと待って、待ってて……っ！！（涙目でよろよろと近寄る） -- エルティア 2012-10-16 (火) 03:07:20
      • あははー。……おべんと、届けに来たそうですよ？　奥さん（苦く笑いながら） -- ウィッカ 2012-10-16 (火) 03:08:12
      • ……ただ、それだけの為にここまで空気を重くして待っててくれたのか、おい。何だこの通夜みたいな空気。（抱きついてくるエルティアをそのままに、資料を机に置く）
        っつーか、今日学食で食うから要らないって言ってなかったっけ、エル。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:09:34
      • そっ…！！　そう、だよね……言われた、よね……ごめん、ね、シロくん、私、その……一人で、ひと、りで舞い上がっちゃって……。
        もし、お昼を、食べられなくて……お腹を空かせてると思ったら……私っ……私っ……！（顔を覆う） -- エルティア 2012-10-16 (火) 03:11:19
      • ……とても差し出がましいですけど、教授。……ルーデンス家は上手くいっているんですか、これで。 -- ゼニス 2012-10-16 (火) 03:12:02
      • 十四教室の誇る三人娘が、自分の個性の薄さに、各々ちょっと悩み始めてましたんですけど。 -- 芝虎 2012-10-16 (火) 03:12:44
      • 変な語尾とかつけたほうがいいかなって、ちょっと三人で話すくらいには〜……。 -- ウィッカ 2012-10-16 (火) 03:13:18
      • 教師の嫁を変人扱いとは三年目にもなると肝が据わるもんだな、おい。これでも多少は改善されたんだぞ、マジで。
        あー、いいから、泣かなくていいから、俺にとってはエルが届けてくれた弁当を食べれる事以上の幸せなんてないよ。エル。（棒読み）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:15:05
      • そんな事言って……また私、貴方の優しさにつけ込んで……迷惑ばっかり掛けて……もう私っ……私なんてっ……。 -- エルティア 2012-10-16 (火) 03:16:09
      • うわあこいつめんどうくせー -- ゼニス 2012-10-16 (火) 03:16:38
      • キャラ崩壊してオブラート全剥がしで突っ込んじゃったよ！！　今まで作り上げてきた常識人ポジションかなぐりすてる程ムカついたの透けパン！？ -- 芝虎 2012-10-16 (火) 03:17:49
      • 透けパン履いてないから。
        ……今まで出会ったことの無いタイプの相手だから、ちょっと本音が出ちゃっただけです、すいませんでした。         -- ゼニス 2012-10-16 (火) 03:19:04
      • ……いや、まあ俺も面倒臭いとは思うし、思ってるけど、まあそれも含めてエルだからな……。
        ああ、よしよし、大丈夫だからな、魔女の妹だからって夜道で誰もお前の背後から硬い棒で殴ったりしてこないから。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:21:00
      • え……１６階梯のユニークを姉に持つとそんな事されるんですか（ドン引き） -- 芝虎 2012-10-16 (火) 03:22:48
      • いや、なんかそんな気がするらしい。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:23:11
      • うわあめんどくせぇ！！ -- 芝虎 2012-10-16 (火) 03:23:35
      • でも良く教室分かったな。研究室の方ならまだしも、なんでゼミ室の方で待とうと思ったんだ？ -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:28:02
      • それは……その……私、シロくんの仕事場来たことなかったから、学務課ってところで聞いたんだけど……。
        丁度シロくん……研究室にいなくて……何処に行けばいいのかを、姉さんに聞きに行って……。
        この後の授業がゼミだって聞いて……じゃあゼミ室で待ったほうがいいわね、って、姉さんが……。 -- エルティア 2012-10-16 (火) 03:31:27
      • ああ…………もう義姉にはエルが学校来てるって気づかれてるのか。ちょっと不味いな。
        何かすげー嫌な予感するわ、この流れ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:32:28
      • （？と頭の上に疑問符を出して首を傾げて）シロマルせんせーのお義姉さんって、第七教室のキャスレイク先生ですよねー？
        妹さん来ていると、何か不味いことでもあるんですかー？         -- ウィッカ 2012-10-16 (火) 03:36:13
      • ……『嗜虐の魔女』は、身内に甘いんだよ。あんな独特の性癖持ってるけど、過剰な自己防衛みたいなもんでな。
        まあ、だからこそ俺とエルが結婚するってなっても、大して口出しして来なかったんだろうけど、言葉や態度に表れない形で過保護を表現してくるんだよ、義姉さんは。
        俺も、なんだ、生徒の前でこういう話すんのもなんだけど、付き合い始めの頃夜道で数十回、謎の影に襲われて、十回以上は流血沙汰になった。
        最初はシロマルエフェクトの解析狙いの他の魔術師かと思ったけど、どうもエルが言うに「自分と付き合う相手に自然に起こる現象」らしくて……そこで初めて、エルの姉がキャスレイクだって知ることになったんだ。（青白い顔）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:41:48
      • 付き合っていた相手が、姉の知り合いだった、なんて……ちょっと運命感じちゃうよね……。 -- エルティア 2012-10-16 (火) 03:42:40
      • 破滅に突き進む類のな。 -- 芝虎 2012-10-16 (火) 03:43:07
      • 恐ろしい地雷の埋まり具合ですね。 -- ゼニス 2012-10-16 (火) 03:44:07
      • まあ、いろんな意味で有名人だからなキャスレイク教授。大学が誇るユニーク三柱の一人だし。
        一応生死すら超越した本当の意味での『魔法使い」は彼女くらいなんじゃないかな。
        １５階梯止まりの人間はゴロゴロいるけど、１６階梯となると、ちょっとレベルが違いすぎる人外魔境の世界だし。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:46:48
      • え〜。でも昔、シロマルエフェクトの教授も、１６階梯認定されそうになったって聞いてますけど……？
        もしかして、ご謙遜でしょーかぁ？         -- ウィッカ 2012-10-16 (火) 03:47:50
      • 謙遜とかしねーよ、純粋に俺はその検査に弾かれただけだ。ユニーク不適合って烙印押されてな。
        シロマルエフェクトは、まあ民間企業や魔術的意味においてはそこそこのモンではあったけど、ユニーク認定されるほどの強大な力ってわけじゃなかったからな。
        周囲の人間が最高のコンディションを発揮する、っていうのはユニーク認定としてはちょっと弱かったとか聞いたけど、正直キャスレイク教授の法律の縛られ具合見てると負け惜しみに聞こえるかもしれんが、安心した部分もある。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:50:02
      • ……16階梯ってそんなに縛りきついんですか？　まだ私達も階梯的に遠い話ですけど。 -- ゼニス 2012-10-16 (火) 03:51:03
      • 遠いっていうかな。多分と言わず絶対たどり着けないから安心しろ。１６階梯っていうのは、そういうレベルの話じゃないんだ。
        今度名鑑貸し出してやろう、人外魔境すぎて自分がどうして１６階梯に辿りつけないかが分かるだろうし。
        まあ、制限だが、渡航の制限はまず出てくる。自由に国外旅行できずに、ある程度の明確な審査を求められることになる。これは、御せる理性を持つ魔術師に限るけどな。
        あと、査察官が付くのでプライバシーはほぼないと見ていいかもしれない。流石に細かい生活部分まで見るようなことは、理性持ちの魔術師にはしないだろうけど、それでも現在位置は把握され、情報として纏められる。
        そういう制限もあって、１６階梯以上となると、だいぶ毛色が変わってくるのが、エストナ式の階梯制度なんだよ。（肩を竦める）
        （だからこそ、それに足る実力だけを持ったションを、どうしても救ってやりたいとも思っていた）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-10-16 (火) 03:55:13
      • ほほう。
        なんかどっちかというと認定っていうよりは執行猶予みたいなマイナスイメージに聞こえますにゃー。         -- 芝虎
      • ……まあそうだな、どっちかというとそのイメージが強いのは否めない。
        その権利と義務が入れ替わる感じを『階梯の拗れ』って言ってて、エストナ魔術師階梯が広く一般に受け入れられてない理由でもあるんだよ。
        正直、権利と義務とは分けるべきだっていう派閥と、優れすぎた力は何らかの制限があってしかるべきだっていう派閥が毎年のように論争起こしてるしな。         -- ｼﾛﾏﾙ

      • （ノックの後返事を待たずに扉を開け）
        ……？　なんだ、変則型の授業か？　真面目な話してるんだな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ
      • んにゃ、うちらは単に実験の谷間でダラダラしとるだけですよが？
        あっ、ごめんなさい、シークエンス叔父さんに谷間なんて、刺激が強すぎましたよね。         -- 芝虎
      • ……シロマル、忙しくないならでいいが、ちょっと相談乗ってくれないか。
        教師タミーのことなんだが。（嫌々と言った感じで首を振る）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-14 (水) 22:46:02
      • 無視……っ！　流れるように、無視っ……！！ -- 芝虎 2012-11-14 (水) 22:46:32
      • なんでちょっと嬉しそうなのよ……。 -- ゼニス 2012-11-14 (水) 22:47:01
      • いやー、毎回こんな感じで冷たくあしらわれてたら、逆になんか気持ちよくなってきてしまって……。うちの中の新しい扉開いたかもしれない。
        ねえねえゼニス目の前で脱いでいったらどの辺まで無視されるかな……！　されるかな……！         -- 芝虎 2012-11-14 (水) 22:48:28
      • ごめん、そんな興味沸く話じゃないから興奮気味に乗り出して来ないで。伝染ると怖いし。 -- ゼニス 2012-11-14 (水) 22:49:16
      • ああ、いや……なんとなくタミー教師に何の用件かは分かるけど、無理でしょう。相談に乗れることなんかないですよ正直。
        あれをどうこうしようとか、あれから何かの情報を引き出すっていうのは、ちょっと無理なんじゃないかなって……。
        その、１６階梯の話でしょう？　っていうか……（諦めたような表情で）
        相変わらず、タイミングすっげーわりーな……シークエンス評議長。（大量の汗を流しながら）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-11-14 (水) 22:53:02
      • 苦肉の策だよ。……正直に言えば目に見えてる地雷を踏むか、見えない地雷を踏むかの違いくらいにしか思ってないが、
        ジード先輩に連絡が取れない今、１６階梯で所在が分かってるのが魔術塔の教師タミーか……。
        お前の、義姉だけだからな。ホント、これだけは、頼りたくないっていうか……最後の手段にしないと、僕はもう無事な腕一本しかないわけだし、年も年だから骨折治りにくいし……。
        って、何がだよ。タイミングって。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-14 (水) 22:55:47
      • ……ひっ……ひぃっ……ッ！！
        （自分をかつて暴行した男が味をしめて再びその身体を求めて部屋へ乗り込んで来た時のような表情） -- エルティア 2012-11-14 (水) 22:57:23
      • ………（理解した） -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-14 (水) 22:58:12
      • （この世の全ての女の敵であるところの許しがたい婦女暴行犯を見るときようなの目でシークエンス教授を見る） -- ゼニス 2012-11-14 (水) 22:59:29
      • （かつて性衝動に負けてそのエルティアの豊満な身体を貪った性欲に負けた猿以下の人間の敗北者を見るような目でシークエンス教授を見る） -- ウィッカ 2012-11-14 (水) 23:00:37
      • （自らの歪んだ性欲をいたいけな人妻に立場の上下を利用してつけ込んで幾度となく体を差し出すことを強要してきた外道を見るような目でシークエンス教授を見る） -- 芝虎 2012-11-14 (水) 23:01:47
      • ご、ごめんなさい……ッ！！　生きててごめんなさい……ッッ！！
        今、今死にますからッ……す、すぐ死にますからッ……ふ、普通の人間みたいなことしてたとか、烏滸がましかったですよねッ……！！
        な、何やってたんだろう、私……ッふ、普通の人みたいに、こんなッ……！！（ボロボロ泣きながらシークエンスから逃げるように教室内を尻で這う） -- エルティア 2012-11-14 (水) 23:04:26
      • （悪いのはお前だからこの行為は当然のことなんだよという前提で縛っておいて何日も何日も陽の光すら届かない地下へと幽閉し）
        （最終的に自分に依存する位まで何度も何度もその身体をいたぶって陵辱の限りを尽くした反吐が出るゴミ虫を見る目でシークエンスを見る）         -- ゼニス 2012-11-14 (水) 23:09:47
      • （精神的優位に立つような事を引き合いに出して肉体関係を強要し続けただけでは飽きたらず）
        （その罪悪感すらも責め句として用いた結果一人の女性の人生を完璧に破壊してしまったがそれすらも悦びに変えてしまった外道を見る目でシークエンスを見る）         -- ウィッカ 2012-11-14 (水) 23:10:50
      • （せつなに手を出していながら他の女にも手を出していた男を見る目でシークエンスを見る）　 -- 芝虎 2012-11-14 (水) 23:11:22
      • 芝虎後で殺すわ。
        （頭を振ってからエルティアを見て）……ああ……面倒くさすぎる……（頭を抱える）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-14 (水) 23:12:34
      • エル……ほら、シークエンス教授、怒ってないから。（溜息混じりに言う） -- ｼﾛﾏﾙ 2012-11-14 (水) 23:16:19
      • う、嘘よッ……だ、だって……！！　い、意味なく、腕を折られた相手を、許してくれるような人なんて、いるわけない……ッッ！！
        に、肉親の罪は……ひっ……わ、私の罪、みたいな、もの、だし……や、やっぱり、死にます……ッッ。
        あっ、それとも、ぬ、脱げばいい、のかな……ご、ごめんね、シロくん……わ、私、汚れ、汚され、ちゃう、けど……ごめんなさいッ……。 -- エルティア 2012-11-14 (水) 23:19:02
      • 脱げば解決する話なの？ -- 芝虎 2012-11-14 (水) 23:19:31
      • お前じゃねえ、座ってろ。トラ脱ぎたいだけだろ。 -- ゼニス 2012-11-14 (水) 23:20:15
      • うーん、でもなんとなくどういう関係かはわかってきたような〜、そうでもないような。
        あっ、わたしが脱ぎましょうか？         -- ウィッカ 2012-11-14 (水) 23:21:37
      • お前でもねえ、座ってろ。脱げば解決するなら良かれと思った、みたいな顔しないでウィッカ。 -- ゼニス 2012-11-14 (水) 23:22:49
      • ……今50年近い自分の人生を振り返ってる最中なんだが、女性関係が円満に円滑に進んだ記憶が一つたりとも思い出せないのは何故だ？
        絶対あるはずなんだが、甘酸っぱい思い出。ないと人としておかしいよね？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-14 (水) 23:26:07
      • ……今日、昼奢ります、先輩。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-11-14 (水) 23:27:04
      • やめろ！！　無闇に優しくすんな！！　４０超えた男の心は三ヨウ化窒素より繊細なんだよ！！
        ……とにかく、僕は別に、まあ、根に持ってないとは言わないが、君の姉の所業を君の責任にすることもないし、
        それでどうこうしようと思ったことなんて一度も、         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-14 (水) 23:35:11

      • ――愚　弟　掌　握　呪　文 -- グレナデン姉 2012-11-14 (水) 23:39:31
      • （呪文の発動と同時に地面に叩きつけられて四肢の自由を奪われて完全に動けなくなる）
        （懐かしさすら覚えるその呪文の感触に、唯一自由が利く首から上を動かして背後を見る）
        （天敵グレナデン姉。エルティアの姉にしてこの大学の誇る１６階梯の魔術師が悠然と立っていた）
        （問題は、その行使した呪文だが）…………………あ、ん、の、クソ実姉………！！
        僕の自由を奪う呪文を、一般公開しやがったなッッ！！？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-14 (水) 23:42:37
      • ……おや、冗談のような魔法登録ではありましたが、それなりに有用に使えるではありませんか。感謝いたしませんとね、魔術登録者様には。
        （当然のようにorzの姿勢に蹲るシークエンスの背中に腰掛けながらエルティアを見て）
        貴方の姿を見たという話を聞いて駆けつけてみれば……いけませんよ、エル。大学という場所は怖い場所なのですから。 -- グレナデン姉 2012-11-14 (水) 23:45:33
      • ……女難ってレベルじゃねえよこれ。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-11-14 (水) 23:46:52
      • お、お姉さま……！！（助けが来た！みたいな顔で）
        ご、ごめん、なさい……どうしても、シロくんに……その、お弁当を……。 -- エルティア 2012-11-14 (水) 23:48:19
      • ………何故僕は、教え子と、教え子の教え子の前で、こんなことになってる。 -- 椅子 2012-11-14 (水) 23:49:57
      • （椅子を見る目） -- ゼニス 2012-11-14 (水) 23:50:19
      • （椅子を見る目） -- ウィッカ 2012-11-14 (水) 23:50:34
      • （椅子を見る目） -- 芝虎 2012-11-14 (水) 23:50:49
      • シロマルさんも、余りエルに無理をさせないであげていただけますか……？　昔から気の弱い子だというのは、シロマルさんもご存知でしょう。
        世間一般では嗜虐の魔女の妹というだけでも肩身が狭いでしょうし、貴方には期待していますよ、シロマル・ルーデンス教授。
        （シークエンスの右手を取って指を一本ずつ折りながら） -- グレナデン姉 2012-11-14 (水) 23:55:22
      • 何されてるか見えない上、痛感覚ないからはっきり断言できるわけじゃないけどお前何か折ってるだろおいお前何か折ってるだろ。
        中年男性のカルシウムと密度の若干少ない骨がスナック感覚でポキポキ折られてる音が聞こえてるから、花占いの花弁くらい適当な扱い受けてる音が聞こえるから。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-14 (水) 23:57:37
      • エアーキャップってご存知？ -- グレナデン姉 2012-11-14 (水) 23:59:01
      • 梱包材のプチプチの正式名称と今の状況に何の因果関係があるのか聞かせろッ！！　頼むッ！！ -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-15 (木) 00:00:04
      • ……精進します。一応、俺もグレナデンの名を刻んだわけですし、伴侶なんで。（肩を竦める） -- ｼﾛﾏﾙ 2012-11-15 (木) 00:01:44
      • し、シロくん……っっ！（抱き合うルーデンス夫妻） -- エルティア 2012-11-15 (木) 00:02:16
      • この世界作ったやつ死なないかな……。（目が死ぬ）
        天井のシミ数えれないからせつなのことでも考えてよう……ハハ、アイスばっかり食べてたらまだ晩御飯食べれなくなるぞ、遊園地楽しかったな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-15 (木) 00:03:37
      • そこまで遡るの。 -- 芝虎 2012-11-15 (木) 00:03:58
      • そこまで遡らないと現実を乗り越えられる幸福な思い出に辿りつけないの。 -- ゼニス 2012-11-15 (木) 00:04:39
      • ……はぁ。
        おい、魔女。指折りついでにちょっとこの後付き合ってくれ。この際、奇人ならお前でもいいというか。
        最初から、こうなる予感はしてたが……真面目な話がある。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-15 (木) 00:07:40
      • 男って40超えたら椅子にされてても凄めるんだな……ちょっと感心した。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-11-15 (木) 00:08:24
      • あら……20年来の付き合いですが、貴方から誘って頂いたのはこれが二度目ですわね。（面白そうに嗤い）
        ええ、いいでしょう。やはり痛覚のない指を折ったところで面白くもなんともないことも分かりましたし……。
        魔女に誘いを持ちかける貴方の度胸を買うとしますわ（ふわりと立ち上がる） -- グレナデン姉 2012-11-15 (木) 00:11:05
      • 指でも腕でもくれてやるし、魔女でも変態でも相手にするさ。……生徒の危機があって、僕が教師であるうちはな。
        （右手に戻ってくる痛覚に脂汗を掻きながら立ち上がり、シロマルを振り返り）……ちょっとこいつと出てくる。
        シロマル。もしかしたらだが……この件、キーマンはお前になるかもしれない。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-15 (木) 00:13:08
      • 俺が……ですか……？（少しだけ驚き、聞き返す） -- ｼﾛﾏﾙ 2012-11-15 (木) 00:13:40
      • 今のところ……何にもわかってないがな。ただ、あいつが、どういう形でこの問題を収めようとしているか。
        どういう結末に誘導しようとしているかを辿った時、お前や僕を巻き込んだ理由に対して、
        『シロマル・ルーデンスの能力が必要だった』という解答が一番しっくりくるんだ。
        だから……もし、僕が結論にたどり着かなかった場合、アイツ自身からその打診があるかもしれない。

        その時は、上手く騙されてやってほしい。
        今回、僕がお前や、この問題に対してできる回答は、こんなところだ。
        ……頼んだぞ、シロマル。（言って、ふらふらと教室を後にした）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-11-15 (木) 00:16:59
  • 【問６　３】　ション・チャンインタンの問題　〜例外のない規則の内部に存在する例外の存在〜 -- 2012-10-07 (日) 02:45:36
    • ……嘘だな。
      （マイクより、低音の声が漏れる） -- 布織 2012-10-07 (日) 02:47:21
      • （余りの断言っぷりに嘆息し、聞き返す）
        どういうことだ。主語を抜かしてツーカーであるほど仲がいいつもりはないんだが、フオリ。
        ……誰の、どの言葉が嘘なんだ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 02:48:22
      • さあ。分からんが、直感だよ。……ションという青年は嘘を吐いてる匂いがする。
        少なくとも、提供された情報で状況を作り、その全て鵜呑みにするのは危険だと、私は思う。……出来過ぎているだろう。状況が『言葉』にしやすすぎる。 -- 布織 2012-10-07 (日) 02:50:46
      • （私事に映像出力の費用を捻出するのは馬鹿馬鹿しいので、音声だけの遠距離通信であることがもどかしい）
        （相手がどういう意図でその発言をしているのかを、言葉尻から探さなくてはならないのはかなり億劫だ）
        今に始まったことじゃないが、曖昧が過ぎるな。明確な根拠なしに他人を推し量ることこそ、危険であると僕は思うが。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 02:54:08
      • ブラフとはいえ、僕には他人を見る目があるキリッみたいなこと言ってた奴の言葉じゃないなそれは。
        悪魔の証明、のような『言葉』遊びであるなら後で幾らでも受けよう、嘘を吐いていることも、いないことも証明するのは現時点では不可能だ。
        だが、恐らくだが同じ事を思っているのだろう？　状況が、僅かな説明で逼迫し、諸条件が簡単に与えられすぎている。
        問題が分かりやすすぎるんだ、彼の言う条件を全て鵜呑みするならば、だが。 -- 布織 2012-10-07 (日) 02:58:42
      • ションは、１６階梯（ユニーク）認定に曝されようとしている。そしてその実力は、他人の意思に介入する１６階梯の資質を持ち合わせている。
        前もって、認定回避の為の費用が五千万Gと教えられていたが、実際は五億Gで個人に支払える額ではない        。
        こんなところか……？　確かに、どうすれば回避出来るかわかりやすく道が提示されて、そして明確に潰されている。
        この分かりやすさが不満か、フオリ。（こつこつ、と机を叩きながら尋ねる）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:01:36
      • 質問に質問で返そう、セータ。
        もし、この条件において、彼が嘘を吐いているとしたら、どの部分だと思う？ -- 布織 2012-10-07 (日) 03:02:43
      • ………。前提条件である、ユニーク認定自体が嘘である場合。
        １６階梯相当の実力を有していることを、わざわざ僕達に晒す必要がない。それ以前に、混乱と問題に巻き込んで得られる物は少ないと思う。
        万が一、別に目的があった場合でも、あれだけの力を持ち合わせているのならば、その真実を晒すこと無く目的に達することができるだろうしな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:06:00
      • 実際に目にしている、ションが１６階梯の実力を持ち合わせていることについても、嘘であるとは思いがたい。
        例えそれ自体が嘘であっても、僕をしてそれと同様の効果を示せるような何かの存在が背後やションの中にあるのならば、それは１６階梯に認定されるのと同義の話になる。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:07:57
      • 金を以って解決する方法が存在するということは、僕がションの話を聞く前から知識として持ち合わせていることから、嘘ではないだろうな。例え嘘だとしてもその情報を僕に信じこませる何十もの策が必要だ。
        ション個人にそれを支払う能力がないというのが嘘だという説が一番考えやすいが、どうもこれもしっくりはこない。
        五億を支払いたくないから、僕達に知識を捻出させるのであれば、その遂行の為にそれ相応の対価を支払うべきだと思うがね。
        或いは、その資産の幾分かを守りたいのであれば、僕らに頼るようなフワフワとした案ではなく、もっと堅実な案もあるだろう。それなりの機関に相談するなりな。
        あくまで、あいつの相談の仕方は、個人の問題として僕らに解決策がないか訪ねに来るようなレベルだった。僕の目からはそう見えた。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:13:25
      • そこだな。思考を纏めてもらって助かる。昔から感覚に頼ってきたせいで、こういう理路整然としたものは苦手でな。
        ……ユニーク認定されるか否かの死活問題にいるにしては、ション青年の態度は悠長過ぎる。
        私が引っかかっているのは、恐らくそこだ。
        人は問題に直面した時、解決のために足掻くか、達観して受け入れるかの二択を迫られる。
        わかりやすく言うなら、そうだな……前者が有耶先輩やウル先輩で、後者がサイラスやデュラル先輩だ。 -- 布織 2012-10-07 (日) 03:19:31
      • ああ、わかりやすい。前者がクラージュやスタッドで、後者がレオンやキエルだな。 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:20:39
      • そうだ。
        ……つまり、彼自身の危機感が、行動から察しても余りに少ない。
        問題の程度が甚だしいにも関わらず、それに対する対処があまりにも場当たり的過ぎる。
        そこがチグハグであったから、恐らくそれが違和感になったのだろうな。 -- 布織 2012-10-07 (日) 03:23:39
      • （こいつスルーしたらスルー返しやがった）
        だが、じゃあションが吐いた嘘っていうのは、何なんだ……？
        この状況に僕らを囲い込む理由が見当もつかない。ションにとって、ユニーク認定の回避以上に、この状況に僕等を巻き込むことに利益を発生させる何かがあるっていうのか？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:26:02
      • ……或いは、だが。
        こういう方向から考えることも必要かもしれない。
        ションにとっては、１６階梯認定は、他者から出題された問題ではないんだよ。
        考えてもみろ、あいつはあれだけの能力を持っている。解決しようと思えば幾らでも出来るのかもしれない。
        『言霊』というものはセータが実感したように、人ならざる力にふさわしい絶対性を持っているのだろう。
        だからこそ、この状況を利用して、彼はシロマルとセータを試そうとしている、とか。 -- 布織 2012-10-07 (日) 03:29:29
      • 突飛だが、頭から否定してかかれるほど理解出来ないわけでもない。
        他人を騙す、ということはその可能性が低ければ低いほど信憑性が増してやりやすいからな。
        大体のマジックは簡単なことをすると見せかけて大掛かりな仕掛けを施しているから他人を驚かせるに足る何かを成す事ができる。それと似た話だ。
        故に、この状況がションにとって危機であるからこそ、ボクらを見極める何かを行うには足ると……僕のような性格の悪い人間であるなら、考えついてもおかしくはない。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:32:08
      • 相手は、プロの『言葉使い』だからな。実際、同じ土俵で戦わないといけないのであれば、敵か味方かは見極めておく必要はある。 -- 布織 2012-10-07 (日) 03:33:37
      • なので、尻尾から否定しよう。
        ションが言霊で認定担当官をどうにかできる説はないだろう。
        論理的に考えても、認定をする側の人間が、認定をされる側の技術でどうにかできてしまえば、担当に割り当てられる意味がない。
        それに、幼い頃から目をつけられていたのであれば、ションの使う言霊に対して防御機構を備えた人間を寄越して来ているだろうことも予測できる。
        なので、もしションが僕等の何かを試そうとしているという説を採るにしても、１６階梯認定を独力で退けられるという説ではなく、１６階梯を問題としていないという突飛な理論の横に添える必要がある。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:37:40
      • この野郎一回肯定しておいて否定するとかお前の性格の悪さを侮っていたよ初恋がBARローラウェイのティナお姉さんだったセータ・シークエンス評議長 -- 布織 2012-10-07 (日) 03:40:43
      • そんなに褒めても何もでないぞ可愛い可愛い後輩の恋心に直接言われるまで一切何にも全くこれっぽっちも気づいてなかった尿道爆発野郎の布織椛島・教育宮長官特別高等司祭。 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:42:31
      • ぐああ！これ苦しいの俺だけじゃねーか！！
        やめよう。今私たちはかなり不毛なことをしてる。 -- 布織 2012-10-07 (日) 03:44:22
      • ……だとしたら、もう少し通りいい説はあることにはある。
        １６階梯認定以上の問題が、背後に隠れている説、だ。
        考えたい話ではないがな。……連鎖的に、ションの今見えてる問題を解決することで、そちらも解決するような何かがある場合、より痛まない部分を露出して目をそらすのはかなり効果的ではある。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:47:07
      • それも、考えづらい話ではあると思うがな。
        １６階梯の問題を解決することが出来ない人間が、そちらの問題を解決できるとは思えない。
        仮にその問題が連鎖的に解決する何かであるとするなら、尚更だ。しかもこの場合は、セータたちに解決させることに意味のある問題でないといけない。
        正直、そんな問題が背後に隠れているとも、思えないがな……私には。 -- 布織 2012-10-07 (日) 03:50:45
      • ……だけど、検討してみて、僕も引っかかる部分ではある。ションの余裕それそのものに。
        恐らく、どういった問題かを机上で論議しても詳らかになることはないだろうが、あいつが何かを隠した上で相談を持ってきているであろうというのは、なんとなくだが理解は出来る。
        状況をシンプルに提示したがゆえに、回答が解答に至るまでの道筋も、ただ一本見えればそれで終わるような親切な問題が過ぎる。
        そのシンプルさを、問題自体の難解さで誤魔化してはいるが、どうにも作為の匂いを感じざるを得ない。
        ……どういう視点で、ションがこの問題を僕等に提示してきたかは分からないが、或いはその問題の裏にある意図まで読む必要がある複雑な問題であるように思えてきた。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 03:56:22
      • 他人の曖昧さを追求するくせに自分の曖昧な発言に疑問は抱かないのか、セータ・シークエンス評議長。 -- 布織 2012-10-07 (日) 03:58:17
      • 机上で答えが出ない限り、証明は悪魔の証明で、論理は机上の空論だ。当人が居ない中、ロートルが二人議論を交わしたところで出てくる物なんか欠伸だけだろう。
        出題者がションであったとしても、それに回答するか否かの選択まで含めての回答権だ。しっかりと見極めるさ。
        悪いな、フオリ、壁に話すよりは有意義だったよ。こちらの考えと方針も纏まった。
        歳を取ると、思索を巡らせてからでなければ動けなくて辛いな。（すでに行動を始めているシロマルを思い、呟いた）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 04:01:04
      • ……しかしいいのか。
        先ほどシロマルとション青年との会話の中で、国と直接繋がりのある私には陳情しない、という言葉を耳にした気がするが？
        （小さく笑いながら）加えて、情報漏えいに気を使って評議長室に二人を集めたという割には、しっかりとこちらに話している内容が伝わるように、通信ボタンが押されていたようだが。 -- 布織 2012-10-07 (日) 04:03:57
      • 僕は、友人に相談したまでだよ。
        加えて、ボタンはミスだ。まさかそちらに通信が伝わっているとは思いもしなかった。（肩を竦める。悪趣味な遊びが好きなのは、お互い様だろうと思う）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 04:05:30
      • そうか、では聞かなかったことにしよう。
        これでも公務に忙しくてね、明日になれば忘れているだろう。そこは安心していい、シークエンス評議長。
        もし、何らかの善意を期待していたのだとしたら、それに応えることはできない。君がそれを期待しているとは思っていない前提で、はっきりと言っておこう。 -- 布織 2012-10-07 (日) 04:07:25
      • 歳を取り過ぎると耳も遠くなるようですね。もしくは頭の方ですか。
        評議長として、はっきりと返しましょう、教育宮長としての権限で何かを行なっていただく必要はありません。
        どの様な結果が出ようが、何かを思っていただく必要はない。僕らはそういう関係のはずだ。
        そして、貴方の思惑から逸脱するようであれば、直ぐにでも切れるように、ゼンアード評議長から僕への交代劇に、僕の後任としてのシロマルを巻き込んだんでしょう。
        誰が嘘吐きかといえば……あんたが一番嘘吐きだよ。フオリ・カバシマ。（笑いながら言う）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 04:11:34
      • そう思っているのならそれもいい。私は個人的にお前のそういう性格の捻くれ曲がったところが好きではある。
        故に、逆にこちらから期待しよう。互いに許容できる結果を、行動にて齎すことを。
        では、失礼しよう、評議長。
        （胸の前で十字を切る。かつて自分を拾ってくれた恩人の真似をして）
        ――君の行く先に、輝かしい栄光と益々の繁栄がありますように。 -- 布織 2012-10-07 (日) 04:15:51
      • ……男に好きだと言われたのは、これが三回目だな。（自分の人生を思い返して、嘆息した）
        ああ。僕の人生、それしかして来なかったが故に、それならこなせるさ。
        （小さく笑った後、席を立ち、部屋を後にした）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-10-07 (日) 04:17:46
  • 【問６　２】　ション・チャンインタンの問題　〜物的一元論による独立二元論批判・あるいはクオリアの不存在証明〜 -- 2012-09-23 (日) 17:11:22
    • （大学評議室。下の階の小会議室や五〜六人規模のゼミ室と同程度の広さを持つそこに、男三人が顔を突き合わせる光景は、一種異様であるといえる）
      （元々、この部屋の照明にはプロジェクターを使用するために明かりの光度を調整する機能がついているが、先代からの伝統で、私用に使う場合は節電のために光量を最小にする決まりが今も続いている）
      （ほの暗い部屋で手元の明かりを手繰り、書面に一通り目を通した僕は、軽い眩暈を覚え、頭がふらついた）
      （余りにも。……前説明なしに持ってくる問題にしては、程度が酷すぎる）
      シロマル。……このションの報告について、どう思う。
      いや、問題に対する回答を早急に出さなきゃいけないことを鑑みて、藁を掴むつもりで聞くが……この問題は、どう解決したらいい。       -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 17:17:21
      • （その恩師の言葉に、頭痛が激しくなる。都合のいい相談であったことは自覚していたが、やはり、この問題は余りにも）
        ……正直、分からんです。見当もつかない……どこから手をつけていいのかすら、どこに触れていいのかすら分からないです。
        ユニーク認定なんてデリケートな問題、査定にこそ掛けられたものの、俺にとっても世界が違いますから、これ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 17:22:40
      • （黙して、目を伏せる。恐らくは見るまでもなく、シークエンス評議長もまた、最初にボクがこの問題を持ちかけた時のシロマル助教授と同じような顔をしているのだろう）
        やっぱ難しいんやな。……すいません、ええですわ。やっぱり、金策の方向でなんとかしてみます。         -- ション 2012-09-23 (日) 17:25:42
      • 待て……。急ぎはするが焦るな。方策を決めるにしろ事実関係を整理させろ、とりあえず。
        この書面に書いてあることは事実なのか、ション。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 17:29:04
      • 概ね、事実ですよ。危険性、の部分は自分ではよう分からん言うか、正確に測れてるかはちょっと分からんけども。
        産まれた時から、言霊使い、言う単語と共にあったし、生き方としてもその先に敷いてあったレールをそのまま進んできた感じやわ。
        一子相伝言うわけやないけど、ある程度自分の中でその能力が根付いたら放逐されんねん、やから親の顔とかもう忘れたけど、何代目かいう宗家の家やったと思うよ。         -- ション 2012-09-23 (日) 17:47:30
      • そうか……ありえん、と断じてしまいたいが、事実であるのなら、僕やシロマルがションという人間を測り間違えていたんだろうな。
        まさか……言霊使いとは。魔術師の、前身……しかも宗家。
        （額が痛んだので、揉む。魔術とは、能力を理論によって分解し、普遍的な体系と再現性によって齎された、いわば『道具』、あるいは『方法』だ）
        （それより以前、まだ呪文が呪文でなかったときですら、言葉を言葉として相手を使役せしめる魔術の大本となった能力。……それは、言霊と呼ばれている）
        （起源としてはいくつも傍流があるが、宗家となれば少なくとも50代以上は続いているだろう。そこに蓄積された、異能としてのノウハウによって引き出された力は……恐らく魔術のそれよりも強力であるはずだ）
        （だとしたら、この認定調査通知が間違いだと断じてしまえなくなる。……16階梯という、本物の天才であったはずのシロマルですら手が届かなかった領域に……手が届いてしまう可能性がある）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 17:53:13
      • 何ですぐに言わなかった。……お前が自分が言霊使いであると知っていれば、もっと早くから俺らだって対策は立てれただろ。
        それを、何で今になってこんな形で俺に伝えることにしたんだ。……正直、認定審査までの一週間でどうにか出来る問題だとは、俺は思えない。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 17:56:53
      • 言えんて、先生。執行猶予期間中やったんやから。
        今回のこれも、突然やったけど、唐突ではなかってん。……元から、ボクの存在は魔術階梯士協会にはバレててん。
        一度だけな、言霊の力を公で使わなならんときがあって、やむを得ず使ったせいで、その危険性を認められてしまってな。
        ずっと観察はついてたんやけど、このままやったら金でどうにか出来たかもしれんかったんやわ。けど……今になって催促が来た、いう話やねん。         -- ション 2012-09-23 (日) 17:59:18
      • （訝しげに眉根を寄せて）
        ……さっきからお前金って言ってるけど、金でどうにかなるのか……？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 18:01:59
      • ……エストナの階梯システムは二神竜戦争の相互敗戦で、国機能の一部が大帝国をはじめとする諸外国に移譲されたときに、完全な国有組織ではなくなったんだ。
        システムとしては優れていたので、中央権能だけを剥奪した上で実働を第三セクターとして民間組織に委任する形で組織の体裁を保った。
        ただ、完全に国が維持を行なっていた時に比べて宙に浮く予算分を集めるために、新しいシステムを作ったんだ。
        戦争の敗戦国が言うには最高の冗句だが、平和を金で買えるシステムだな。
        表向きに言えば、16階梯以上の災害に対して一般市民の安全を保証できるような社会投資があれば、その存在の是非は問わないという即物的なシステムだ。
        16階梯、17階梯のユニークにのみ許されるこの権利は、数年前にゼグルーンとエストナの戦争が相互敗戦という形で集結した直後に出来たものだ。
        お前への査定があったころにはなかったシステムだよ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 18:12:32
      • せやな……ボクが十年以上前に言霊を使わざるをえん状態に追い込まれた時には、実はなかったシステムやねん。
        その当時ボクはまだ16階梯には届くほどの力なかったって判断されてんけど、どうにもいつでも認定できるように泳がされてた気がしてならんわ。
        ただ、数年前、そのシステムが出来た直後に、ボクの担当である魔術階梯士から連絡があって、そういうシステムができた、言う話を聞かされてん。
        正直、その額はまともなことして溜められるような金額やなかったから、この大学にいる内に言霊について研究でもして、自由になろうか思うてたんやけど……なんで今になってこないことになっとんのか、自分でも分からんわ。         -- ション 2012-09-23 (日) 18:22:50
      • 体制が変わったか……あるいは、ションを観察状態だった担当官が何かを判断したかの、どっちかだろうな。
        だとしたら、もうこの試問認定審査通知は事実上詰みだろ……こんなもん。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 18:24:17
      • ……現状は大体把握できたが……やはり僕もシロマルと同じ心境ではある。
        何らかの策を講じようにも、相手が余りにも大きな組織過ぎる。エストナ式魔術階梯を採用してるこの大学や、この国の庇護下にありながら、それと敵対しようとすることは、僕のこの立場を犠牲にしたとしてもかなり辛いところがある。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 18:28:06
      • それは、フオリさんへの、フオリさんからの陳情も含めて、ですか……？ -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 18:28:53
      • バカ言え。お前の時と、この問題が根本的に違うのは他国との関係まで絡んできているところだ。エストナ式魔術階梯の認可を出した国王の顔に泥を塗って、魔導国との関係を悪化させる策を、あの狡猾な男が採るはずはない。
        それに、元々がエストナのこのユニークシステムは、魔術師という危機に対して武力で牽制をかけるために作られた防衛システムみたいなもんなんだ。
        下手にそこを踏抜けば、最悪その武力の矛先が僕等に、あるいは僕等を守ろうとする盾そのものに振りかかることになる。
        もっと現実的に考えて、その陳情を僕が上げたところで、何故か急速に人事異動が決定してトントン拍子で更迭に追い込まれるだろうな。
        防音、防魔機能を備えた評議室で話をしている意味くらいわかっているだろう、シロマル。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 18:33:47
      • いや、ええわ……ホンマ、すいませんでした。
        変な義侠心で、事がなければそれでええとか楽観的に考えてたボクが悪かったんやと思うことにします。
        もしかしたら、明日、買ってもない宝くじ当って莫大な金入ってくるかもしれへんしな……はは。（乾いた笑いをこぼす）         -- ション 2012-09-23 (日) 18:41:00
      • （冗句には耳を貸さず、椅子に深く腰をかける）
        もう一つ、確認しておきたいことがある。
        ……ション、お前の言霊は、本当に16階梯に認定されうるほどの力を持っているのか？
        その前提が崩せれば、或いは道はあるかもしれないぞ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 18:44:51
      • ………。
        （自分こそが、その能力が16階梯に足るかどうかを一番良く知っていた）
        ……一回しか、ようやらんから、それで理解してください。
        （瞳を開き、シークエンス教授の目を見る）
        ――『右手を上げ』。         -- ション 2012-09-23 (日) 18:46:57
      • （右腕が、脈絡なく稼働した）
        （僕の意思も、普段から展開している魔術障壁も、その存在すら認めない強制力で、右手が高く上がった）
        （まるで、脳の統制から外れたかのように、完全にコントロールを奪われた状態で、ただ右手が真上に垂直に上がっている）
        ……お、い。……ちょ、っと、待て。
        （頭が混乱して、言葉すら切れ切れになる。その能力を初めて目の当たりにしたからではない）
        （その能力は、明らかに魔術の理論や体系、法則すらも超越して僕の身体に、ただ絶対的な結果として作用していた）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 18:50:43
      • ……酷いやろ。（その様子に、暗い笑みが漏れた）
        言霊やねん。呪文やったら、人間が本来持ち合わせてる魔術障壁が邪魔をして、こんな風にはいかんやろうけど……これが、人に対する言霊やねん。
        呪文が外界に励起を及ぼすように、言霊は他人に自発的な励起をさせる。……やから、こういう芸当ができてまうねんな。
        『自由に』（シークエンス教授の目を見て付け加えた言霊で、挙手の言霊を打ち消す）         -- ション 2012-09-23 (日) 18:55:34
      • （ようやく、そこで腕が解放される。戻ってきた右腕の感覚に、目の前で五指を開閉させて存在を確かめるように握りこむ）
        成る程……お前の言うとおり、酷い強制力だ。
        （同時に、自分の体の主導権を奪われるというおぞましいまでの不快感が、このションへの執拗な追い込みに繋がっているのだとしたら）
        （あるいは今回に限っては、何らかの解釈によって煙に巻く形では、勝ち目は薄いかもしれない）
        （暗雲が立ち込める中、静かにしまっておいた言葉を返す）……これだけの能力だ。16階梯になれば奪われる物は、自由だけでは済まないと思うぞ、ション。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 19:25:55
      • ……やろうな。最悪言葉を全て奪われるかもしれん。
        エストナにとっても、言霊使いの権能言うんは恐らく垂涎の品やろうし、阿ってしまったが最後、もしかしたらバラバラにされて言霊袋みたいなもん探されてしまうかもな。
        ……ホンマ、別にボクかて好きで言霊使いに産まれたわけやないんにな……。         -- ション 2012-09-23 (日) 19:29:29
      • （その、何処かで聞いたようなセリフは、俺の胸中を僅かに、でも確かに揺らした）
        （シロマルエフェクトという逃れられない才と付き合ってきた人生が抱く疼痛に、胸が疼いた）
        ……諦めるな。まだ道がないって完全に決まったわけじゃないだろ、ション。
        シークエンス教授。ションの認定を回避するための費用はどれくらい必要なんですか。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 19:32:13
      • （尤もらしい提案だが、僅かにズレがある）……聞いてどうする。
        ションに支払い能力がない以上、誰かが肩代わりしてこの場を凌ぐか？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 19:33:15
      • 最後の手段としては、考えていますよ。一番頼りたくない方法ですが、それにすら頼れないよりは全然マシだ。
        全力でどうにかしてはみるが、それでもダメだった時の保険として考えるのはダメですか。（彼岸より反論するような姿勢の教授を糾弾するように言う）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 19:34:38
      • ……五千万Gや。
        一つの革新的特許が持つ価値と等価らしいわ。         -- ション 2012-09-23 (日) 19:35:43
      • （辛い金額だった。正直なところ、革新的特許を持つ自分ですら、今所持する個人財産を切り売りしなければ届かない額である）
        （それでも、届かない額ではないことが、少しだけ安堵を齎した）……分かった。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 19:37:02
      • （シロマルの返事は無視し）……ション。それは、誰から聞いた。
        （書類を捲りながら尋ねる）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 19:38:19
      • そりゃ、一人しかおらんでしょう。
        ボクを担当しとる階梯士ですわ。……ホンマ、たまにしか連絡取らへんけど、その情報だけは例の制度が制定されて直ぐ聞かされたんで、はっきり覚えとるわ。
        五千万G用意すれば、自由になる手段もある、みたいなこと言うてたから……。         -- ション 2012-09-23 (日) 19:40:47
      • 正直辛いが、それは俺の方でなんとかしておく。とりあえず、何か別の方法がないかは考えるけどな。
        教授、明日の定例会、俺は不参加にさせてもらいます。ちょっと報告を上げてる場合じゃなくなったので。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-23 (日) 19:43:38
      • （書面をたどる指が、怒りで少しだけ書類を歪ませる）……ション。
        お前の担当官はクズだ。（唾棄するように言葉を投げる。内側に湧いてくる怒りで、口調が乱れる）
        （そこに存在する意図が、性格の悪い僕の考えるそれと全く同じであるのならば）
        （この茶番劇には、最初から台本があったことになる）……お前の、認定回避料は五千万Gじゃない。

        五億Gだ。（書類を机に叩きつけるように置く。そこにはしっかりと、五億と……絶望的なまでの記載があった）
        （最初から……逃げ場など用意されていなかったのだ、この状況は）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-23 (日) 19:46:36
  • 【問６　１】　ション・チャンインタンの問題　〜嘘しか吐かないという嘘吐きの証明〜 -- 2012-09-22 (土) 19:32:24
    • 「ここ、相席ええかな、『知らないお姉さん』。
      　なんや店入ったはいいけど、席開いてへんねやもん、困るわこういうの。注文してしまったし。
      　『初対面』でこんなこと頼むのもなんやけど、ちょっとだけ相席させてくれたら嬉しいなあ」       -- ション 2012-09-22 (土) 19:35:22
      • 正直、面食らった。饒舌に喋る男というモノは昔から信用するなとお祖母ちゃんに言われてきた私だったので、まず警戒が先に立つ。
        切れ長の目、高い背、軽薄そうな顔、耳に聞こえが良すぎるテノールの声質。言うとおり間違いなく初対面の男だ。
        自分の地味な顔立ちは理解しているが、恐らくこの手の男からはカモに思われてるのだろうなあと思うと、仕事中だというのに気分が憂鬱になる。
        そもそも、書類をテーブルの上に広げているのだ、他の席が埋まっていたとしても相席の相手に選ぶには不適当だろうに。
        頭の中でそこまでわかっていたにも関わらず、生来の負けず嫌いが先に頭を出し、「どうぞ」、と了解を返答してしまう。
        田舎娘と思われているのなら、それはそれでこれくらいの反抗心を持ってもいいとは思うし。 -- 2012-09-22 (土) 19:39:49
      • 「おおきに！助かるわ、大学の昼の講義終わってからソッコーで来たんにこれやし、どうしよか思うたわ。
        　ごめんなぁ、仕事中やろうに。ホンマ、ナンパとかそういうのやないから、安心してほしいわ、今女の子に興味ないねん。
        　というわけで、これ食い終わったらもうそこでさよならでええから、それまで話に付き合ってくれへん？　なんや無言で向きあって食事言うのも寂しいやん」         -- ション 2012-09-22 (土) 19:42:16
      • 溜め息を吐く。どう返そうがもう最初から決まっている口調ではないか、それは。
        厄介な男に目をつけられたものだと、自分の絡まれやすさが嫌になる。
        数日間、こんな辺鄙な国に来て行なっていた仕事がようやく今日の昼で片付きそうだったのに、私に安息の午後は訪れないらしい。
        時計を見る。集中して仕事を終わらせるタイプなのでそういえば長いこと休憩を取っていない。
        これでも、人間を相手にする仕事をしているので、こんなところで素人相手に気後れする自分も、何か腹立たしい。
        すっかり氷が溶けて水の層が出来ているコーヒーをスプーンでステアし、「いいでしょう。ただ、私が既婚であることを前提におねがいします」と宜なく言い放ち、左手の薬指を相手に見せた。 -- 2012-09-22 (土) 19:48:26
      • 「だからナンパちゃうて。お姉さん外見通りお固い人やんな。個人的に人妻も守備範囲やねんけど、ええよ、全然構わんし。
        　『まあ仕事のこともちょっと忘れて』世間話に付き合って欲しいんやわ。ちょっと絶対スベらんネタ仕入れて誰かに喋りたくて仕方ないねん。
        　……なあ、姉さん、魔術階梯士協会て知っとる？         -- ション 2012-09-22 (土) 19:52:35
      • どれだけ教養がないと思われているのだろう。一般常識の部類だろうに。それを知らないと思われていることに何故か腹が立ち、言い返す。
        「知っています。エストナ式魔術階梯の更新を司る協会ですよね。常識の範囲ないですよそれは。
        　任意で年に三回、試問で三年に一回の階梯更新がある、その試問部分を司るエストナの一大機関です。
        　……それが何か？」 -- 2012-09-22 (土) 19:55:54
      • 「お、めっちゃ詳しいやん。話ここで終わってもええくらいやこれ……どないしょ。
        　いやあ、でも一般常識ではないと思うんやけど、もしかしてお姉さん魔術師か何か？」         -- ション 2012-09-22 (土) 19:56:59
      • なんと答えようか、少し考える。
        「違いますよ。ただ、どこかで耳にしただけです。
        　……この辺で大学ということは、貴方こそ魔術師なんですか？」 -- 2012-09-22 (土) 19:58:35
      • 「おお、ビンゴ。凄いやん、何で分かったん？　まあここで自己紹介するのも何やけど、ション言うねん。
        　そこの国立大学で三回生やっとるわ。まあ、やから正確に言えば魔術師の卵みたいなもんやんな。
        　っと、話横に逸れまくって崖から転落するとこやった。んでな、実はここだけの話、その魔術階梯士がな……今この界隈に来とんねん。
        　何やそんなこと、言う顔してるけど、ちゃうねん、試問での来訪ちゃうねんて……ホンマ何を勘違いしたか、ユニーク認定のために来とんねん」         -- ション 2012-09-22 (土) 20:02:15
      • ユニーク認定。魔術師ではない私ですら、その単語にも聞き覚えがある。
        エストナ魔導国が魔術師を管理するために制定したエストナ式魔術階梯は、全23段階の階梯に区分けされている。
        １５階梯までのそれは、細かく分野分けされており、自分が何の魔術を専門としているか、何の魔術を修めたか、という指標になり得る。
        故にその魔術階梯の事実上の最高峰である１５階梯を目指して勉学や研究に励む魔術師は多い。

        ただ、１６階梯以上になると、ガラっと話は変わってくる。
        元々魔術師を管理するために作られた階梯分けであったその名残りで、ある程度以上の階梯を持つ魔術師を観察対象として分類する意味を持ち始めるのだ。
        １６階梯以上の魔力を持つ魔術師は、担当の階梯士の認定により、『ユニーク』と呼ばれ、二つ名というラベルを貼られ、管理下に置かれることになる。
        人々にとって過ぎた力の存在や所在を詳らかにしておくことはある程度までは注意喚起になるという思考に基づいての制度だ。
        事実、この国に滞在するユニークの所在は、エストナの専門の階梯士が随時監視を続けることである程度の動向は押さえることが出来る。
        一度何か不穏な動きを見せれば、本国お抱えの殲滅魔術師が多数動員され、その撃退に当たるというシステムを構築したエストナは、そのシステムの加盟料が国庫の半分を支えている。
        これに関しては魔術がまだ一般的ではなかった時期に、上手くやったものだと、私も思う。 -- 2012-09-22 (土) 20:10:56
      • だが、引っかかる。
        「ユニーク認定は衆目を避け、誤認定による人権の侵害に配慮して、ある程度は秘密裏に行われる物ではないでしたか？
        　火がないところに煙が立っていると嘯く人は、それ自体が火種になりえますし」 -- 2012-09-22 (土) 20:16:42
      • 「それがなあ。
        　……ちょっと自慢してええ？
        　………認定されかかってんの、ボクやねん」         -- ション 2012-09-22 (土) 20:18:16
      • 話が。一気に胡散臭くなった。
        １６階梯と言えば、半数は人外魔境、もう半数は狂人であると聞く。
        現に私でも知っている『鈍ら（バルグレイヴ）』やら『常態図書館（フォレストオブワード）』なんかは、常にその所在が気にされているし、噂によればそれらとコミニュケーションを取れた人間はいないとされている。
        少なくとも、目の前の軽薄そうな男が、それら人外魔境と同じ存在であると聞いたところで、俄には信じがたい。というか、明らかに嘘であると私でも分かる。
        これは、やはりバカにされているのだろうか、田舎娘となめられているのだろうか、流石に少し頭に来た。
        何より、言ったではないか、この男は。自分が魔術師の卵であると。そんな魔術師の卵が１６階梯であるというダブルスタンダードな嘘に呆れ返る他ない。そこまで私の気を引きたいのか。
        もしそれが本当であるならこんなところで悠長に昼食をとっていられるわけはないのに。馬鹿馬鹿しい、田舎の友人に自慢出来ますね、１６階梯と喫茶店で相席したと。 -- 2012-09-22 (土) 20:25:53
      • 「うっわー！　きっついわ、完全に信じてへん！　まあ無理ないけどな、ボクかて信じんわそんなん。
        　それになぁ、認定されかかっただけで、実際はちゃうかってん、実は。笑えるやろ、お前らちゃんと仕事せいや！言う話やっちゅーねん。
        　見てみ、ボクどこから見たら１６階梯の魔術師に見えんねん！　なんやの、細目は強キャラとかいうやつで、目開いたらめっちゃ強いとか、そんなんファンタジーやし、もはや使い古されとるっちゅーねん！
        　でもちょっとだけ二つ名つけてもらうん楽しみにしとってんけどな、なあ姉さんどういうんが似合うと思う？」         -- ション 2012-09-22 (土) 20:31:23
      • 成る程。真面目に聞いていた私がバカだったのだと考えを改める。
        呆れて小さく笑い、「『狂言回し』（アンサートーカー）とかいいんじゃないですか？」と冗談めかして肩を竦めた。 -- 2012-09-22 (土) 20:33:24
      • 「お、ええやんええやん、ちょっと格好いいやん、もしやっぱり認定することになった、言う話になったらそれ採用してもらおかな。
        　しかもなんやお姉さんエスパーか？思うくらいボクにピッタシやねんそれ。
        　ええよ、狂言回し。ボクそういうの大好きやわ。実際、口先だけで生きてきた自覚あるしなあ。
        　こんなん今こうやって調子よく話してる時点で分かるっちゅーねん、ってツッコミしてええよ。ボケとツッコミいうのは最高のコミニュケーションやからな。
        　いやあ、狂言回しか。『言霊使い』のボクにはちょっとジャストフィットすぎるわ」         -- ション 2012-09-22 (土) 20:38:38
      • 時計を見る。どうせ今日一日はこちらに滞在するのだ、仕事は夜にでも終わらせることにした。
        狂言回しと自分が称した青年は、流暢にペラペラと喋り、そのあまりの下らなさに張っていた気が解れていくのを感じた。
        一時の出会いなどこんなものなのかもしれない、と気持ちを切り替える。真面目に相手をするのではなく、せいぜい楽しませて貰う方にモードを切り替えた。
        「言霊使い、ですか？　……そっちは聞いたことないですね」 -- 2012-09-22 (土) 20:41:33
      • 「ド・マイナーやからね。普通は音声魔術師とか言われとる類の能力やし。
        　ボクもあんまり知らん人に上手く説明できるか分からんけど、言語魔術師言うのは、発音に意味を持たせて魔力を使って魔法を励起させる、まあつまり呪文で魔法を使う類の魔術師なんやねんけど、
        　言霊使いは言霊自体に意味があんねん。
        　あかん、その説明わかりません先生！　ちょっと黙ってろション、言霊だけに。はい。
        　ああ、いまの言霊のダマと黙るの、ああ、ええの？　説明。
        　まあなんちゅーか、言語魔法の呪文は『手段』やねん、火を付けたい、だからマッチを擦る、火がついた、っていうマッチの部分やね。
        　でも言霊はどっちか言うたら、火を付けたい、っていう意思をそのまま着火に結びつけるみたいな感じやねん、上手く伝わるかなー」         -- ション 2012-09-22 (土) 20:46:23
      • 「一度、他の方法を経由せずに目的を達成させる、ということでしょうか？」
        合っているかは分からないが、一応聞いてみる。 -- 2012-09-22 (土) 20:47:19
      • 「せや！そうやねん、そう言いたかったんやって。ホンマありがと、次から知らん人にはそれで説明するわ。
        　例えば口にする『火を付けたい』、っていう言葉自体に、もう着火の意味があんねん。
        　まー、一節によれば言語魔術の前身に当たる能力みたいやいうことを授業で聞いた気がすんねんけど、そんな大層なもんやとは思わんわ正直。
        　だって言葉の意味って地方によってちゃうやろ。加えて言葉自体も違うときたら、通じんかったら意味ないし、そもそも相手に耳がない場合完全に無意味やんこれ、ってなるよな。
        　言葉っていうもんは元々相手に何かを伝えるために発達したもんなんやから、それをそれ以外の目的で使うんやったら、やっぱりそれは呪文になってまうねん。
        　やから言霊使い、言うんはどんどん廃れていった。産まれた時から言霊使いとして生きてるけど、正直インディーズから知ってたバンドがメジャーになってファンやめたみたいな心境やで、今の魔術師ブームは」         -- ション 2012-09-22 (土) 20:52:10
      • 最後の例えばちょっと可笑しかった。相手もその様子に満足したのか、どんどん饒舌になっている。
        「でも、希少であるなら、ユニーク認定の試問が来ても、おかしくはないんじゃないですか？
        　ほら、レアキャラみたいな感じで。もしかしたらサンプルとして本国に捕らえられたりとか」 -- 2012-09-22 (土) 20:53:48
      • 「ほんでエストナでボクのクローンが量産されて兵士になるねんな。あかん、どう考えてもボクの勝利フラグやこれ。
        　まあ、希少いうんは間違いないけど、さっきも言った通り、使える手段が超限定的やし、物に言葉を理解させるんは無理やから、火ぃ付け、みたいなんは普通の魔術か、もしくは着火器使ったほうが全然楽やねんけどな。
        　やから、やっぱり誤認可やったんやないかなぁ、思うよ。正直ユニーク認定されてる他の１６階梯の先輩にどんな挨拶してええか分からんし。楽屋とかあんのかなあの人ら」         -- ション 2012-09-22 (土) 20:56:34
      • 「彼らクラスになると、一人一部屋くらいは割り当てられているかもしれませんね」 -- 2012-09-22 (土) 20:57:02
      • 「ロケ弁もボクらよりちょっと豪華やねんな。はよ雛壇卒業したいわ、って誰が芸人やねん。

        まあ、ここまでが初心者向けの話やねんけど、もうちょい笑える話あんねん。……時間、大丈夫？」         -- ション 2012-09-22 (土) 20:58:21
      • 今更だと思う。もうションと名乗った彼が話し始めてから二十分余りが経っている。
        少し呆れたように笑ってから肩を竦め、先を促す。
        「どうぞ、良い休憩になりますし。面白い話がある、というハードルをどう飛び越えるかが楽しみです」 -- 2012-09-22 (土) 20:59:25
      • 「おう、更にハードル上げられてどないしょ。まあええわ、きっと面白いで、ここ数日ボクも笑えてしょうがないから誰かに話したくてしゃーなかったし。
        　せやたら、ちょっとお付き合い頂きましょうか。
        全部戯言だと思って聞き流すくらいで丁度ええんで、そのつもりで聞いてな」         -- ション 2012-09-22 (土) 21:01:07
      • ションは椅子に深く座り直すと、噺家のように落ち着いた口調で、微笑みながらその話を始めた。 -- 2012-09-22 (土) 21:02:06

      • 「……最初は、うちの大学の評議室に呼ばれたところから始まんねん――」         -- ション 2012-09-22 (土) 21:02:51
  • 　
  • 　
  • 　
  • 【閑話２】　布織・椛島がセータ・シークエンスの前に立った理由 -- 2012-09-19 (水) 22:11:12
    • ……は？
      （間の抜けた声が出る。水滴で指が滑り、二杯目の酒盃をカウンターに取り落とすところだった）
      （酒の席というのは、当たり障りのない話題から入るものだが、当たり障りのない話から入るお約束だけこなした後に突拍子もないところに着地を決めた）
      （その歳で、そしてその立場で、ただ僕と呑みたいという理由だけで大学の周辺汲んだりまで出向いて来る奇人、教育宮長・フオリ、布織・椛島は笑いながら僕の反応に片方の眉を上げた）       -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 22:16:18
      • （仕事上ではクールでクレバーな人間だと評価していたが、実際に面と向かって話すとところどころ抜けている辺り人間味があってセータという男は面白い）
        （やはり、面と向かって話をすること以上に相手を推し量る術はないな、と内心思い、笑いながら酒盃を傾けた）
        驚くほどのことか……？　一度制服変わっただろう、あの学園。
        その転換期に丁度あそこの学園に通ってた、卒業生だよ。何か証拠でも見せるべきかな。 -- 布織 2012-09-19 (水) 22:24:54
      • ………いや、いい。嘘を吐く理由がない。
        （首筋を掻く）……やられたな、僕がこっちの大学で不祥事を起こした後、何故かもう一度声がかかった時点で不審に思うべきだったんだ。
        学園の交換教師……そうか、そこにフオリのコネがあったから、あんなにすんなりいったのか。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 22:28:15
      • あそこまで周到に用意されていた、評議長の席だぞ。その為に置かれた布石など、芽吹かなかった物を含めれば膨大な数になる。
        セータ流に言えば時効というやつだろうと判断して漏らしてみたわけだ。同窓となれば腹を割って話せるだろう。
        （空になった酒盃を振り、バーテンに同じ物のおかわりを求める） -- 布織 2012-09-19 (水) 22:31:40
      • 酔ってもいないのに頭痛がし始めたがな。……忌々しい、得られた物が他人に施されたものであったからって捨てられるような大きさじゃないぞ、あそこでの体験は。
        フオリ流に考えるなら、恐らく切欠は与えたが道程は任せた、という形に収めようとしているんだろう。……ぐうの音も出ないな。
        教育機関への拘りもそこから来ているのか？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 22:34:46
      • それが半分、だな。残りの半分は、恐らくそれこそ今までの道程で拾い上げてきた俺の価値観だろうな。（砕けた口調で言い、酒盃を取る）
        これでも昔は冒険者もやっていてな、そういうわけで、セータの経歴を洗っている時に何度か顔が綻んだよ。
        恐らくこの男なら、ゼンアードの後任に据えても遜色ないだろうと、いや、むしろゼンアードより良くやってくれていると思うよ。 -- 布織 2012-09-19 (水) 22:37:39
      • 世辞は要らんぞ。寒気がするし酒が濁る。弁の立つ、褒めるのが上手い奴は男女問わず信用しないことにしてるんだ。（皮肉げに言って笑う）
        額面通り受けたとしても、ここまでは用意されたシナリオの配役を演じているだけに過ぎない。自動人形でも果たしうる仕事だからな。
        正直今を以っても甘い汁を吸わせてもらっている感覚に、心の何処かで危機感を覚えてるよ。僕の人生でこんなに何かが順調に行ってるなんて、持ち上げて落とす準備のように思える。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 22:42:07
      • （小さく笑い）随分とまあ苦労の多い人生を送ってきてるようで。見た目にも表れてるのが一層皮肉だな。（遠慮することなくセータの失われた右目の話題に触れる）
        （書類では聞いているが、その右目はかつて生徒のために自分で摘出した物らしい。この国の技術でも、再生、あるいは義眼くらいは入れられるにも関わらず、そのままにしているのには、彼なりの理由があるのだろう） -- 布織 2012-09-19 (水) 22:46:42
      • ……８０年生きていても、隻眼は珍しいか？（片手で杯を回しながら、自虐と諧謔を込めて尋ねる） -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 22:48:06
      • いや。見慣れてる。
        うちの嫁が隻眼だった。セータと同じ、後天的に欠損してな。 -- 布織 2012-09-19 (水) 22:49:24
      • ………（その一瞬、声質が僅かだけ変わったのに、気づいてしまえる自分を呪った）
        （以前、初めてフオリと名乗った交信の時も、この男は確かフオリという名を「生涯で、一番愛した人が、一番愛してくれた名前だ」と過去形で語っていた）
        （そして今回も、隻眼だった、と過去形で語り……その原因がなんであれ、隻眼になる程の何かが起こったのだとしたら、自分の邪推はあながち外れていないだろう）
        ……そうか。（相槌を打つに留める）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 22:52:43
      • この世に、何かが欠けることで輝きを増す物があるのだとしたら、そういう類の人だったよ。元々明るい人だったが、そうなってからも何も変わらずに在る、強い人だった。
        彼女が、傷物の笑顔を向けたことで、救われた人を隣で見ていたから、尚更その尊さを知ることになった。
        いろんな国を見てきたからな、戦争が起こっている国、法による規制で縛られた国、差別のある国……。
        人もそうだ……国を追われた者、世界を嘆く者、中には戦争によってついた傷跡にずっと苦しんでいる子供もいた。
        そういう人間にとって、彼女の存在は……と、悪い……（目元を拭い、笑う）　惚気はこの年になると自分で呟いても眠気を誘うみたいだな。思わずあくびが。 -- 布織 2012-09-19 (水) 22:59:55
      • （饒舌に喋りながらあくびが出る者がいるものか、と内心で呟く）特に、独身の身で聞くには余りにもきついものがあるな。（言って肩を竦めた）
        （涙の理由や所在を指摘するほど、男は器用に誰かを思いやれない。冗談めかして酒精に溶かすことが関の山だ）
        異種族だったんだろう。……以前そう聞いたが。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:04:25
      • ああ、悪魔だな。生物学上なんて分類されるのかは分からないが、十四教室の面子よりは、ひと目で異種族と分かる姿をしていたよ。
        肌の色だけは隠しようも誤魔化しようもないからな。
        だから、北方から迂回して隣国……学園のある国に戻ろうとした時、この国で石を投げる者がいたんだ。
        悪魔だもんな。そりゃ、この国の人間は、石くらいは投げる。 -- 布織 2012-09-19 (水) 23:07:16
      • （過去、大学が出来るよりはるか以前のこの国の体制は、異種族排他、異種族が齎した異能の排他を徹底していた）
        （かつて異種族によって支配されていたこの国の暗黒の歴史が齎した、皮肉にも逆向きの弾圧が起こした氷河期だ）
        （人に無き者は人にあらず。魔女狩りどころの話ではない、徹底的に根切りにされた種族は、一つや二つではない）
        （そのピリピリとした空気と氷が溶けはじめたその時期ですら、まだ人々は柔軟に人間以外の種族を認めることはできなかった）
        （伴侶に石を投げられることを、仕方がないと表現しうる程度に、この国はねじ曲がっていた）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:11:50
      • キレたよ、生まれて初めて。その石が、当たったか当たらないかが問題じゃなかった。誰が石を投げたかも、どうでもよかった。（静かに、笑顔のまま呟く）
        誰かが、この国で、石を、俺の伴侶に向かって投げた……それだけで、俺には十分すぎた。そういうことが起こりうるこの国を、心底憎んで、価値観ごと殺してやろうと思った。
        ……昔の話だけどな。嫌だ嫌だ、この年になると過去の栄光と惚気しか話すことないんだなぁ、おい。 -- 布織 2012-09-19 (水) 23:16:10
      • ……多分、同じ立場であれば、僕も同じような義憤には駆られていただろうな。
        だが、そこで実行に移し、何十年と掛けてそれを成すのは、僕の目から見ても正当に評価するに値する、一流の馬鹿だと思うよ。
        理解も共感もしやすい。伴侶のいない身では説得力に欠けるけどな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:19:36
      • バランスとって一個失敗談もしないとな……まあ、なんだ、ここまで聞いただけだと清純かつ精錬な愛妻家に見えるかもしれないけど、
        なんだ、一度だけ浮気をしたことがある。いや、浮気ってほどのことでもないが、なんだ、その、まあ、仕事の上でな。どうしても死ぬほど速攻で出世しないと不味くてな……分かれよ。 -- 布織 2012-09-19 (水) 23:23:46
      • 分かんねーよ。いきなり話が俗っぽくなりすぎだろうが、別にバランスとって貶める必要あるのかそれ。 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:24:37
      • 体力持て余してた20代のときだったからな、必死に勉強して……ああ、嫁さん結構身体ボロボロでな……その、無理もさせられないというか、一応配慮もしてたのと、使える物はなんでも使おうくらいに追い詰められてたせいもあってだな。
        で、即効でバレたわけだ、悪魔の嗅覚って他人の女の匂いだけで外見まで大体想像出来るらしい。いや、本当かどうか知らないけどな……。
        殺されると思った。少なくとも怒られるかと思った。でもな、現実はもっと非情でな。
        ………謝られたんだ。こんな身体で、我慢させてしまってごめん、って。（カウンターに突っ伏する） -- 布織 2012-09-19 (水) 23:29:56
      • （カウンターに突っ伏する）……重　い。
        なんでその話を、酒の席でしようと思った…………。もう、味分かんないだろう、酒…………………。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:30:53
      • いや……80年生きてて死にたくなったのは、あの時と、ミアンが死んだ後に金送りつけてきやがったときと、テロアをフったときだけだったわ……。三回もあんのかよ。
        まあ、そんなわけで、それからは実力で全部こなせるよう努力したよ。……本気で愛してたのに改めて気づいたからな。
        ただ、あれから忘れたみたいに明るく振舞ってたが、もしかしたら気にしてたのかもしれんと思うと、少しだけそれが心残りではあるな。（酒盃を振って笑う） -- 布織 2012-09-19 (水) 23:33:52
      • 羨ましい話だよ。いや、どちらが羨むべきかで比べられるものではないんだろうがな。
        恐らく僕は子孫は残せそうもない。mustで出来ないのとcanで出来ないの、どちらが不幸かという笑い話にしかならないな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:35:48
      • そうだな、不幸ではあったとは思うが、それも含めて愛せる自分が好きではあるよ。間違いながらも最後まで歩いて来た結果がここなら、何回繰り返してもまたここにたどり着くさ。
        それに、あのサプライズ好きな悪魔のことだし、一度死んだと思って戻ってくるくらいのサプライズやってのけたんだから。
        いつの間にか出来てた子供が尋ねて来たり、もしくは世界の何処かで幸せに暮らしてたりするんじゃないのか、とは思ってるしな。
        可能性がゼロじゃないかぎり、夢想は無限大だ。（かつて、ソーニャが死んだとき、何処かで生きているかもしれないという、自分でも信じていない嘘を吐いたときと同じ声で呟いて笑った） -- 布織 2012-09-19 (水) 23:39:18
      • お前の世界は奇跡で出来てるのか。なんだそれ。いつの間にかできてる子供とか、いや、何かそういう都市伝説聞いたことあるけどな僕。（特に学園で）
        ……まあ、その可能性を信じれる阿呆がいるのなら、あるいは僕がそれと同じ物を得る可能性も、絶対にゼロとは言い切れないわけだな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:42:16
      • いや、ゼロだろ。まず伴侶見つけろよセータお前。 -- 布織 2012-09-19 (水) 23:42:43
      • お前は夢物語で転ばして、現実で斬りつける鎌鼬か何かか。薬担当何処だよ。
        何なの、わざわざこんな大学周辺まで来てお前は僕にお見合い写真持ってくる親戚のおばちゃんみたいなこと言うの？
        いや……まあ、自分でもわかってるよ、それくらい。無理だってことは。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:44:45
      • まあ、お前の人生だけどな……。いいぞ、嫁さんは。特に姉さん女房は……。 -- 布織 2012-09-19 (水) 23:47:07
      • 選択肢激烈に狭まったぞその条件加えると。……まぁ、なるようになるだろうさ。
        今までもそうだったし、これからも何も本質に変わりはない。
        そのフオリの夢想の中に、僕の娘も加えておいてくれ。（皮肉げに笑い）それで自分を慰めることにするさ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:49:03
      • 優秀で面白いが、寂しい男だな。（同じように冗談めかして笑う）
        まぁ俺とソーニャさんの娘だ、捻くれたお前の血を引く娘とも、仲良くやれるだろうさ。そのゼロではない可能性の中で出会えたならな。（酒盃を煽る） -- 布織 2012-09-19 (水) 23:52:03
      • （同じように酒盃を傾け、静かに笑った。全てがままならない人生を肴にできる歳になった事実を、苦笑で笑い飛ばせることを大人になるという） -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-19 (水) 23:54:21
  • 【閑話】　夏といえば？ -- 2012-09-17 (月) 11:05:52
    • ……男連中のほうが準備簡単なはずなのに、遅いわね？ -- ゼニス 2012-09-17 (月) 11:07:41
      • んー、まあ据え膳前にしてもなんやかや理由をつけて手を付けないみたいなフニャチンばっかりだしにゃー。
        大方何か牽制しあって出てくるのが遅れてるとかそーいう。         -- 芝虎 2012-09-17 (月) 11:08:25
      • ………（黙々と牙城建設中） -- エスト 2012-09-17 (月) 11:09:20
      • わぁ、上手だねぇ、エッちゃん。
        後でわたしも混ぜてもらおうかなぁ〜？　エッちゃんがやってるの見てるとすっごいたのしそう。         -- ウィッカ 2012-09-17 (月) 11:10:13
      • あっ、来た来た。
        おーい、こっちだよ！（ぶんぶん手を振る）         -- せつな 2012-09-17 (月) 11:10:48


      • exp022669.jpg -- 2012-09-17 (月) 11:13:54


      • ……うん。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-17 (月) 11:14:54
      • ああ……。うん。 -- ロレン 2012-09-17 (月) 11:15:15
      • おう……。 -- カルマ 2012-09-17 (月) 11:15:48
      • なんやねんこのテンション。
        おー、めっちゃ可愛いやん、ちょっとテンション上がるわボク。         -- ション 2012-09-17 (月) 11:17:24
      • アオいいよね……いい……みたいなテンションというか、何なんだよその何かを悟って満足したような表情は。
        もうこれで充分なんじゃないの的な妥協の表情やめろお前ら。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-17 (月) 11:18:48
      • いや……何かな……人生色々あったけど、全部許そうかなって……。 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-17 (月) 11:20:41
      • カルマ、腹減ってないか、オレ何か買ってこようか？ -- ロレン 2012-09-17 (月) 11:21:26
      • いいよ、ロレンにそんなことさせるわけにいかないし、後で一緒に食いに行こうぜ？ -- カルマ 2012-09-17 (月) 11:21:53
      • 自らの在り様をもっと確りと維持せいや！！　なんやのこのぬっるい空気！！　キショイわ！！ -- ション 2012-09-17 (月) 11:22:45
      • ふっふっふ、このシバトラ様のゴックンボディを知らない田舎者がまだいたとは。
        めっちゃシコれよな男子ども！！         -- 芝虎 2012-09-17 (月) 11:24:17
      • ああごめんシバトラ、地平線が見えないからちょっとどいてくれ。 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-17 (月) 11:25:01
      • あの起伏のない曲線よりは興味そそる身体だと思うんじゃけどな！！？ -- 芝虎 2012-09-17 (月) 11:25:32
      • お前らあんまりはしゃぎ過ぎるなよ。あくまで短期合宿として来てるんだから。
        まあ、その範囲を逸脱しないんなら自由時間は好きに遊べばいいけどな。ちょっと傘立てるから手伝えション。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-17 (月) 11:28:35
      • うい。シートもこの辺に敷いときますか。 -- ション 2012-09-17 (月) 11:29:54
      • ……シートだけに？ -- ゼニス 2012-09-17 (月) 11:30:18
      • ……………！！！！！！
        ……………。（打ちひしがれる）         -- ション 2012-09-17 (月) 11:31:55
      • ああ、ションくん今の気づいてなかったんだ……。（哀れみの目） -- せつな 2012-09-17 (月) 11:32:24
      • そこまで落ち込むことか。なんかごめん、お株奪っちゃって。
        私とションの仲だから水に流してよ、海だけに。         -- ゼニス 2012-09-17 (月) 11:33:26
      • おい死体蹴りやめろおい。
        今の時点で唯一のアイデンティティみたいなとこあるのに、これから一言も喋らなくなったら責任とるのゼニスじゃぞ。         -- 芝虎 2012-09-17 (月) 11:34:31
      • あ、ちょっと目を離したらエスト城すごいことになってる……。
        エッちゃん、これは？         -- ウィッカ 2012-09-17 (月) 11:38:33
      • ベルクフリート。地下が捕虜収容所になってる。一番上が見張り台。
        そこから穀物庫に繋がってて、渡り廊下を通ってパラスに出れる。
        ツィンネの回廊に窓があって外敵が来たらここから弓で応戦できる。
        せっかく海だからヴァッサーブルクにする。堀を作ろう。（掘り掘り）         -- エスト 2012-09-17 (月) 11:42:09
      • あっ、後でわたしも混ぜてもらおうっていったのなしにしてもらおう……。混ざれない。 -- ウィッカ 2012-09-17 (月) 11:43:38
      • ……いいな。海。 -- ロレン 2012-09-17 (月) 11:45:35
      • いい……。 -- カルマ 2012-09-17 (月) 11:45:51
      • 健康美、っていうのかな……。見ているだけで充足するようなあの笑顔。
        至高と言っても過言ではないと思う。オレは。         -- ロレン 2012-09-17 (月) 11:49:12
      • いや……あの後ろ姿見ろよ、強さを内包していながらどこか守ってやりたくなるあの背中。
        究極と言っても過言ではないと思う。俺は。         -- カルマ 2012-09-17 (月) 11:50:43
      • あん？　テメエせつなの良さが分かんねえのか？ -- ロレン 2012-09-17 (月) 11:52:00
      • まぁ、エストの良さも分かンねえクソアイアンシールドにャ何言っても伝わんねェよな。 -- カルマ 2012-09-17 (月) 11:52:37
      • ちょっと表出ろよ……キレちまったよ、久しぶりに。 -- ロレン 2012-09-17 (月) 11:53:08
      • 上等だ……この海をお前の地で真紅に染め上げてやるよ。 -- カルマ 2012-09-17 (月) 11:55:10
      • ……何が悲しいって普通こういう類の会話って自分の彼女に対してするものなのに、
        両方明確にフラれてるっていうのが悲しさを煽るわ。         -- 芝虎 2012-09-17 (月) 11:56:07
      • （城を作りながら耳だけロレンたちの会話の方を向いている）
        （ウィッカとせつなを見上げ）……やっぱり胸大きいほうがいいのかもしれないって、エストは最近思う。         -- エスト 2012-09-17 (月) 11:57:53
      • えっ、急に何！？　（反射的に赤面しながら胸を隠し） -- せつな 2012-09-17 (月) 11:58:26
      • んー、でもエッちゃん、わたしたちより年下だからねぇ。だいじょうぶだよ、たぶん。
        そのうちおっきくなるって。よしよし。         -- ウィッカ 2012-09-17 (月) 12:00:04
      • 子供扱いするな。エストはもう結婚もできる。（ぶす） -- エスト 2012-09-17 (月) 12:01:18
      • ど、どうだろう、いろんな趣向の男の人いるから……（ちらっ、ちらっ）
        それに、もしその、胸がこれから成長したら、背が低い分あたしより凄いことになるかもしれないし。
        相対的なサイズで。あ、あんまりフォローになってないかも、だけど。（自分より背の高い義姉を思い出しながら自分を納得させるように言う）         -- せつな 2012-09-17 (月) 12:03:16
      • あっ、そうだ、せつな、ちょっと死なない？ -- ゼニス 2012-09-17 (月) 12:03:57
      • 親友からのちょっと良い助言みたいな言い方で！！？
        二年半で培ってきたあたしたちの友情が一瞬で藻屑に！！         -- せつな 2012-09-17 (月) 12:05:19
      • う -- ション 2012-09-17 (月) 12:06:19
      • 海だけにね。 -- ゼニス 2012-09-17 (月) 12:06:42
      • 〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッッ！！！！！ -- ション 2012-09-17 (月) 12:07:05
      • スゲエ、悔しさで板垣漫画みたいになってら。 -- カルマ 2012-09-17 (月) 12:08:41
      • （たたた、っと走ってきてちょっとポーズを取り）あ、あの、どうかな。おじちゃん。 -- せつな 2012-09-17 (月) 12:11:28
      • そうだな……。素材のポリウレタンとポリエステルによって編まれた素材は、撥水性が良く、伸縮性に富むため水着の素材に適している。
        プールに多く含まれる塩素によって断裂する恐れというものはもちろん付随するが、この場合海での遊泳を目的としたものであるため、
        劣化も気にするほどもなく、スパンテックスという素材のポテンシャルを充分に引き         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-17 (月) 12:15:27
      • 素材的なこと以外で！ -- せつな 2012-09-17 (月) 12:15:58
      • 身体の魔力回路は主に明確な機関に宿る事が多い、人によって脳だったり心臓だったりそれ以外の臓器だったりする。
        たいていの魔術師が軽装を好むのはその経路を必要以上に塞がないためであり、大体にしてその出口として手足の末端を使用することが人にとっては自然な思考だからだ。
        故にその水着という服装は防御の面から言えば心もとないが魔術師として         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-17 (月) 12:18:57
      • 魔術的見地から以外で！！ -- せつな 2012-09-17 (月) 12:19:25
      • いやらしい。 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-17 (月) 12:20:28
      • 本音が出ちゃった！！？ -- せつな 2012-09-17 (月) 12:20:46
      • ……とても似合ってるよ。 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-17 (月) 12:21:35
      • いや……流石にそれで１個前の最低な発言をキャンセル出来ないと思うが、教授。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-17 (月) 12:22:26
      • あ、ありがとう！ -- せつな 2012-09-17 (月) 12:23:08
      • なんでなかったことになってんだよ！！ -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-17 (月) 12:23:36
      • お湯加減はどうですかー、ウィッカ。（寝ているウィッカに土を掛けながら）
        よし、大体埋めれた。エッちゃんこの上に城作ろうぜ。         -- 芝虎 2012-09-17 (月) 12:26:45
      • 気持ちいいですよ〜？　あれ、でも、これってどうやって出るの〜？ -- ウィッカ 2012-09-17 (月) 12:27:33
      • よし。立派な城にしてやる。（ﾁｬｷ） -- エスト 2012-09-17 (月) 12:27:56
      • 一杯正の字書いておいてあげよう。 -- 芝虎 2012-09-17 (月) 12:29:00
      • えっ、それに何の意味が〜！？ -- ウィッカ 2012-09-17 (月) 12:29:26
      • 一回、100G、と。 -- 芝虎 2012-09-17 (月) 12:29:59
      • や、やめてぇシバちゃん〜。何の値段か分からないから余計に怖いよぉ〜。
        あっ、あっ、しかも本当に動けないこれ……。         -- ウィッカ 2012-09-17 (月) 12:30:53
      • ニョホホ。では胸の部分だけ砂をとってあげよう、うちってやっさしー。
        （ざっ、ざっ）……うわっ！！？　エロっ！！？         -- 芝虎 2012-09-17 (月) 12:31:55
      • （城を作ってたが顔を青くして）…………トラ。後ろ。 -- エスト 2012-09-17 (月) 12:32:42
      • 一瞬で行列できとる！！！！
        アホか！！　売らんわ！！　このおっぱいはうちらのです！！　散れ！　散れ！！（ギャラリーを追い散らす）         -- 芝虎 2012-09-17 (月) 12:34:10
      • ………（応急処置で胸を隠すためにタワーを建築する） -- エスト 2012-09-17 (月) 12:35:02
      • ……あ、あの、エッちゃん。
        胸の上にタワーは、何かちょっとわたし恥ずかしいんだけど……。         -- ウィッカ 2012-09-17 (月) 12:35:41
      • まだこんなの序の口。（頷く） -- エスト 2012-09-17 (月) 12:36:11
      • 誰が上手いこと言えと言った。 -- 芝虎 2012-09-17 (月) 12:36:37
  • 　
  • 　
  • 　
  • 【問五　�─曄／Π�会議　あるいは性格の悪い教師と性格の悪い教師に育てられた性格の悪い教師の蛇足 -- 2012-09-15 (土) 17:11:44
    • （評議長室。二年が経とうというのに未だ心安らげる場ではないその空間で、静かに頁を捲る）
      （主観と客観が織り交ぜられているが、概ね今回の事件内容、問題内容については把握できた）
      （分からないことがあるとすれば一つ。何故、この報告を報告書という形で纏め、僕に持ってきたか、だが）
      シロマル。（その報告を上げてきた十四教室室長、シロマル＝ルーデンス助教授の名を呼ぶ）
      何故、この報告を僕に上げてきた？       -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 17:18:39
      • （尤もな問いだ。流石に、それを俺が説明せずに全てを察してくれることを期待するのは甘えが過ぎる）
        （恐らく、シークエンス教授は俺が何を伝えようとしているかを知っている。だからこそ、その質問を俺にしてきたのだ）
        ……そうですね。
        カルマの問題は、カルマの手によって決着が付き、その後の顛末を含めて考えると、一応の終了を見ています。
        根本的な問題は横たわってはいるものの、それはカルマが解決していくことであり、
        その中で今回の事件や問題が一つの契機となっていけばいいと、俺も思ってますよ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 17:22:08
      • シロマル。
        僕は何故この報告を僕に上げてきたのかと、そう聞いているんだが。
        （報告書をデスクに置き、指で押す）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 17:24:28
      • 引っかかるんです。
        昔ね、俺の恩師だった人が「有体に差し出された口当たりのいい真実には必ず毒がある」って教えてくれたんですよ。
        だから、俺はこの一連の問題、未だ納得がいかない部分が……。
        いや、違う、か。……別の解釈が出来るんじゃないかって、そう思うんです。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 17:26:41
      • ……ああ。（意味のない返事を、一拍置く）
        別の解釈、か。（オウム返しに問う。まだそれでは解答として不十分だということを相手に知らせるために）
        （自分を議論の場に持ち上げるには、要素が足りないということを伝えるために）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 17:31:30
      • ……率直に聞きます。
        その、俺の報告書を読んで、どう思いました。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 17:32:31
      • そうだな……。（額に指をやり）
        シロマルエフェクトを根源属性の「絆（つな）ぐ」という属性に載せて、直接対象に付与することが出来るなんて発想は、
        余りにも自分の能力を正当評価して利用する立場、つまり魔術師としての自己が確立されていないと出来ない芸当で、
        それをそれほどの才能も持ち合わせていなかったのにたった一年でこなすせつなは僕の可愛い可愛い優秀な生徒――         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 17:34:29
      • せつな以外でお願いします。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 17:35:13
      • 冗談だ。（肩を竦め、首を掻く）
        （そんなに糾弾するような目で見てくるから、はぐらかしたくなるのだろう、という言葉を飲み込む）
        （あまり、その傾向は良くないと先に釘を打つべきか迷ったが、議論を先に進めてやることにした）
        所感を述べていいのであれば、何もないな。
        僕は、この問題に対して、観測からこれ以上の解釈を導く必要性を感じない。

        単純明快だろう。
        カルマが山に篭った理由は、自らの人食衝動を抑えるため。
        その際カルマは同種のオーガが山で一般人を捕食していた残骸に遭遇した。
        埋葬のための道具を取ってくる間に、シロマル達がその残骸に遭遇、誤解によりカルマとエストが衝突。
        何故かカルマが優勢に立つが、これはそもそも普段からカルマがエストに負けていた理由は、エストに恋慕感情を抱いていたため。
        結局山で捕食を繰り返していたオーガは、シロマルとせつなの助力を以って、ロレンとカルマが駆除するに至った。害種としてな。

        通りがいい。
        全て解決済みの問題だと思うが、お前はどこに引っかかっているんだ、シロマル。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 17:41:51
      • （その言葉に、確信する。やはり、シークエンス教授もその可能性に思考が到達している）
        （その上で、あくまで白を切る形で解答権をこちらに投げ渡してくる辺り、この人は生粋の教師で、俺はこの人の前では生徒なのだろう、とも思った）
        そうですね。教授の言う通りです。……この問題はそういう解釈の下にあることで、解決するんです。
        でも、俺はどうしても。
        どうしても、可能性を思考することを止めることが出来ない。
        この事件を別の視点から、別の解釈をしたとき、それが一つの筋道にならないかどうか。
        確かめたいんです。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 17:51:13
      • （嘆息する。深く）
        言ってみろ。議論の壁になってやる。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 17:53:32
      • （嘆息に応えるように、深く、自分も息を零した）
        ……最初に違和感を抱いたのは、山で散乱する人の手足を見つけた時です。
        カルマは、その死体の残りを埋葬するために、一時自分のログハウスに戻ったと言っていました。
        実際、カルマはスコップを持って戻ってきたわけですが、その時にエストと交戦することになった直接の理由は、
        カルマの全身が血に塗れていたことに起因します。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 17:56:40
      • 詳しく描写できるか。お前もそれは直接見たんだろう？ -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 17:57:15
      • 全身、と言いましたけど、正確には身体の全面が血で濡れてただけです。
        頭から足までじゃなく、胸板から下ってところですか。
        俺は、そこに違和感を覚えた。
        もともと食い散らかされていた死体の四肢を、一箇所に集めただけで、それだけの血に濡れるものですか？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 18:12:14
      • それこそ恣意的解釈だろう。
        千切れた複数の四肢を抱え上げ、一箇所にまとめる際に身体の前面が血で汚れる確率は汚れない確率と同様にゼロじゃない。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 18:22:21
      • 認めます。
        認めた上で、反論します。これは解釈の問題であるので、恣意的であろうが教授が言われたように、
        可能性があるとするなら考慮に値するのではないかと、俺は思います。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 18:23:56
      • お前の主観による感情ノイズが大いに入っているのであれば、それは恣意的というより作為的だな。
        可能性を否定出来ないことで選択肢に入るという論は議論そのものを形骸化させる自己矛盾を孕むが？
        確定しないことを確定させることに意味があるとは僕は思えない。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 18:25:49
      • では、暴論で構いません。論理立てて話すつもりは、今回俺にはない。
        ……その可能性が危惧されるのだとしたら、俺はあくまでその可能性に対する対策も立てなきゃならない。
        あるいは、その前段階として、立てなきゃならないかどうかを、俺は判断しなければならない立場だ。
        ……十四教室の室長として。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-15 (土) 18:27:59
      • そうか。（返事は、短い）
        （シロマルにそこまでの覚悟があるのならば。……いつか、シロマルエフェクトについて、誰も理解しようとしなかった性質について彼が悩んでいたときと同じように）
        （今はただ、シロマルの言葉を咀嚼する為だけにいればいいのだろうなと、心のなかで思う）
        ……では聞こう。その暴論。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-15 (土) 18:34:09
      • そもそもの発端はカルマが山に篭ったことにある。
        これを最初、ロレンへの短い手紙で知らされた俺達は、恐らく負けが混んでいるエストへのリベンジのための修行と判断した。
        元々放浪癖のあるカルマだったから、恐らく本人も直ぐに居場所がバレて俺達が追ってくるとは考えなかったんだろう。

        この山籠りの理由は、最初に教授が言った通り、人食衝動を抑えるため、というのが正しいと俺も思う。
        既にカルマは人食衝動期に入っていて、人を喰う衝動を抑えるために人を近くに置かない予防策を採ろうとした。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 10:42:10
      • もう一つ、考えられるとすれば、元々カルマが野生のオーガがその山に潜んでいることを知っていた可能性があるが、
        そちらについては考慮しなくていいのか？　そうなると、カルマの行動目的がズレることになるが？        　 -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 10:44:58
      • そうですね。でもここで思考経路を二つに分断するより、その伏線はあとで回収することにしたほうがいいと思います。
        どの道、それを考慮に入れたところで、カルマの行動が故意的なのか衝動的なのかの違いしかない。
        俺が問題にしたいのは。

        カルマが人を殺し、人を喰ったか、という……その一点なので。
        （自分で言い、その言葉の重さに胸が痛んだ）
        （そう）
        （俺は、その可能性を検証しなければ……十四教室の室長を名乗る事はできない）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 10:47:20
      • （小さく。それでも深く、嘆息する）
        （僕は、その行為に意味があるとは思えない。わざわざ僕に聴かせる形で、自分の、そしてカルマの罪を告白することは）
        （単純に、自罰が過ぎる。そこまでストイックに物事に向き合う必要というものが、ないように思えた）
        （恐らくそれは当事者でないからこその正確な測定であり、やはり渦中にあれば自分も同じ事をしていたのではないかという思いから、その言葉を止めることもできずにいる）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 10:50:17
      • いくつか考えられる可能性はありますが、その都度枝分かれさせて考えたいと思います。
        まず、カルマが山に登ったとき、既に死体はそこにあった。それを見てカルマはオーガの存在を知ることになる。
        ここで、最初からオーガの存在を知っていた可能性と、ルートが重なります。
        元々、カルマがそのオーガが山に潜んでいたことを知っていたことを利用したのか、
        あるいはその山で死体を見つけて初めてそれに便乗しようと思ったのか、故意か突発かの違いはありますが、その後の行動はどちらの思考ルートでも代わりはないと思います。
        山にオーガがいて、その前提があるからこそ人食のために山に篭ったのか、
        あるいは山で人食に対する飢餓状態で食い残しを発見するという、突発的な衝動によってそれを行ったかの違いはありますが、
        これも、どちらかに定めることは無理でしょうしね。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 10:56:06
      • ……可能性はここで二つに分かれます。ただ、これもカルマの背負う罪の重さにしか関わらない瑣末な選択肢ですが。
        果たしてカルマは何を見たのか、という問題です。
        あいつの身体を濡らしていた返り血の量は相当の量だった。
        これもあくまで可能性ですが、分断された四肢に詰まっている血にしては、量が多いようにも見えました。
        もちろん、実際に分断された四肢を持ち歩いて一箇所に束ねたことはないですから、推測の域を出ません。
        ですが、あるいはそこでカルマが見たものが、どの程度の「食べ残し」であったのかという疑問は湧きました。
        カルマがそこで見たモノが、どの程度の肉を残していたのか。
        あるいはどの程度のパーツだったのか。
        最悪を想定するなら、本当に息絶えていたのか。

        先に見せた報告の中にあったように、
        ロレンはログハウスで、オーガによって分断される何かの肉を見た、と報告してきました。
        例えばそれが、人肉であった場合、その人肉はいつ調達されたものなのか。
        例えばそれが……そのオーガの食べ残しを貯蔵したものであるなら。
        それを運搬する際には、身体の前面が血に塗れるんじゃないかって。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 11:05:12
      • ……だが、ログハウスから戻ってきたカルマは、その手にスコップを持っていたそうだな。
        カルマが元より主張している、埋葬のために一箇所に集めたという話はどうする？         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 11:07:42
      • （この思考は、心のなかに黒い物を蟠らせる。まるで自分が糾弾されているような心持ちになりながら、言葉を返す）
        証拠隠滅でしょうね。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 11:08:49
      • 分からんな。
        シロマルの説では、人食衝動を肯定するオーガが山にいた、という事実は覆らないのだろう？
        報告にあったように、お前もその目で見ている。
        犠牲者を出したのがそのオーガなのだとしたら、僕がカルマの立場なら、証拠の隠滅などせず、オーガに責任をなすりつけると思うがな         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 11:10:49
      • だからこそ、先の可能性に思い至ったんです。
        もし、カルマがその被害者に何らかの行動を起こしていた場合、そこにある死体に残された傷が複数の種類存在することになる
        これに関しては、全ての死体に同様の処理をすればよかったんでしょうが、元々カルマは俺たちが来るなんてことを思わなかったし、
        もしかしたらその処置を行ったことも突発的な衝動によるものであれば、計画的に自分の痕跡を処置する方法が思い至らなかったというのも不自然でないと、そう思います。
        いや、あるいは、それが突発的な衝動であればあったほど、その自分の罪の痕跡を衆目に晒すことに抵抗があったんじゃないかとも、思います。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 11:17:08
      • あくまで、可能性の話だがな。
        恣意的な目的に達するための経路に理論的に、感情的に迂回しながら届くかという思考探索に過ぎない。
        そこは念頭に置いて喋っていいぞ、シロマル。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 11:19:30
      • ………（無言で頷き、シークエンス教授の顔を見る）
        その動揺があるいは殺気になったのかもしれません。結果、証拠隠滅を図ろうとしたカルマと遭遇したエストが交戦状態に陥った。
        後でエストから証言を取りましたが、掛け値なしの本気だったそうです。
        普段からカルマはエストに対して組手では圧倒的に不利で、その原因がカルマがエストに抱いている恋慕感情であったと、笑いながらシバトラに報告をもらいました。
        ただ、その原因も人食にあったのではないかと、そういう可能性が浮かびました。
        つまり、カルマは、エストに勝利を収めた時は、ベストコンディションだったのではないかと。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 11:23:27
      • つまりは……人を喰った直後、か。
        （呟いた口の中に、苦いものが広がる）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 11:24:12
      • はい……。
        人食衝動というものが、どの程度の衝動なのか、俺には完全に理解できませんが、
        衝動と名がつくからには、俺たちが持っている睡眠衝動や食欲衝動と同じように、必要不可欠な要素なのだとしたら、
        それが満たされた状態であったからこそ、カルマはエストに勝利しえたのではないかって。……現に、帰ってきてからはまた敗退が続いてるみたいですから。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 11:27:21
      • そしてその後、せつな、俺、エストと別れたカルマとロレンは、オーガに遭遇します。
        報告書にも載せた通り、結果としてせつなと俺の助力でカルマがトドメを刺した形になりました。
        ……ロレンには何故俺がやらないのかと責られましたが、俺も見極めておきたかったんですよ。
        カルマが、どういう行動に出るかを。
        あいつは、どういう形でこの問題を決着させるのかと。
        だから俺は、カルマが行う行為に任せた。……あいつは躊躇なく、オーガを殺した。
        その判断は間違っていない。どの道人に危害を加えた害種に情けを掛けて逃せば、それを出来た可能性がある冒険者として罪を問われることになる。
        間違っていないからこそ、俺は、その可能性を考慮に入れなくてはならなくなった。
        ……カルマが、自らの罪を、オーガに被せたまま、口を封じたのではないかっていう、可能性に。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 11:33:14
      • 成る程、な。
        つまり、お前の説は最悪の可能性をたどると、この問題はこういう結論になると言いたいわけだ。

        カルマが山に篭った理由は、自らの人食衝動の隠れ蓑になる相手がそこにいると前もって知っていたため。
        そして期待通り、カルマは同種のオーガが山で捕食活動をした残骸に遭遇した。
        衝動を満たしたカルマは、シロマル達がその残骸に遭遇している現場に戻ってきて、エストと衝突することになった。
        人食により力を満たしていたカルマは、普段空腹飢餓状態であった時に劣勢であったエストに対し、優勢に立つ。
        結局、山で捕食を繰り返していたオーガの口から真実の一端が漏れる前に、シロマルとせつなの助力を以って、カルマが駆除するに至った。

        これが、最悪のシナリオだと。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 11:38:04
      • ……今回教授は問題の外側にいた。
        だからこそ、聞きたいんです。
        この、俺が考えた説が考慮にも値しない、論理的に間違っている説なのかを。
        その可能性を考えるまでもない、ただの都合のいい思考の選択によって導かれた、事実が辿るルートなのかを。
        （真っ直ぐ、シークエンス教授の顔を見る。心の何処かで、軟弱なことに、肯定を期待しながら）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 11:46:58
      • （これは……設問と見せかけて、回答だ）
        （僕にはそう思えた。少なくとも、シロマルが立てた説は論理論と感情論を交互に使い分けている時点で反証の余地はある）
        （ただ、僕は……残念ながら教師で。お前ももう、教師なんだ）
        （頭の中でその事実を反芻してから、言葉を、回答に対する解答ではなく、『回答』を投げる）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 11:50:02
      • 意見を述べるとしたら、二つだ。

        一つ。お前の提示した道筋は最悪のそれではない。
        僕の思考法を真似たのかはしらないが、厭世論は振り回すにはあと十年くらい世間に揉まれるべきだな。
        中途半端なアイロニーも身を滅ぼすことになる。

        本当に性格の悪い僕の言を借りるのであれば、最初から全てカルマの計画であったと、そう述べるべきだ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 11:54:10
      • 思考に温度はない。そこに温度を感じるとしたら、それは観測者の心の温度だ。
        冷徹を貫くのであれば、僅かばかりの情状すらも鼻歌交じりに分別する性悪さは不可欠なんだよ。
        このケースで最悪の説は、最初からカルマが人食衝動の充足のために、状況を全て利用した、という説だろう。
        オーガがいたことは事実だ。だが、その人食行動を誰かが観測したわけじゃない。
        だったら、全部カルマが殺して、カルマが食った。そしてその責任を人食衝動を肯定したというだけの、行きずりのオーガになすりつけた。
        その可能性に言及しないのは、最悪を語ったとは言えないだろう。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 11:57:35

      • 二つ目。
        言及しなかったことが意図的か無意識のものかは、どちらでもいい。ただ、その可能性に思い至るだけの頭をシロマルが持っているとしたら。
        お前がカルマにトドメを刺させた理由が少しばかりズレる。
        事実が、今まで語った全ての可能性のどの道順を辿ったとしても、その最悪の可能性を考慮の中に入れていたとするなら、
        お前は見極めようとしたのではなく、背負わせようとしたんだろう？
        ……カルマ自身に。
        ……そして、己に。

        （だから。この問題を考察することには意味がないと）
        （僕はそう思うんだ）
        （この問題は、僕の観測が必要ない）
        （新しい解釈をするまでもなく、輪が閉じ、全てがシロマルの中では『解決してしまっている』のだから）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 12:03:18
      • （ああ。ずるいな、この人は）
        （過去、一回だけ覚えた感情と同じ物が、胸に去来した）
        （シロマルエフェクトが絵空事だった頃。誰にも理解されないオーバーテクノロジーだった頃）
        （自分の言葉でしか他人に説明できなかったことを、何も知らない凡人の視点から、噛み砕いて評価してくれた人がいた）
        （彼は天才じゃない。……だから、自分が尊敬する唯一人の教師である）

        ……タバコ、貰っていいですか、先輩。
        （小さく笑いながら、その頃の口調で尋ねた）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 12:08:06

      • やめたよ。
        ……健康に気を使わないと、怒る相手がいるんでな。
        （冗談で纏めるなら、冗談で返してやろう）
        （それが、僕たちズルい大人の処世術でもある）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 12:10:45
      • そっか。……俺も、教師になるわけだ。（それだけ、もう時間は経ってしまっているのだと、言外にシークエンス教授は伝えてきていた）

        ……覚えてますか。シロマルエフェクトの最初の論文。
        二週間寝ずに仕上げたやつ。正直、大失敗でしたね。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 12:13:00
      • （苦い顔になる）……忘れられるわけないだろうが。大学生活で一番濃い二週間だったよ。
        最後尿に血が混ざってるどころじゃなく、小便器に血を放ってたみたいな身体の壊れ方したしな。何回かお前とも殴りあったな、そういえば。
        お互い徹夜でテンション高いから痛みとか感じず大笑いしながら相手の顔殴ってたな……。
        そりゃ通報も受けるわ。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 12:15:53
      • 殴り合ってたっていうか、一方的に教授が殴られてただけのような気ぃしますが。マウントしながら、うわ、こいつ弱ぇ、とか思ってましたし。
        ……まあ、でも、正直あのビリビリに破られた論文があったからこそ、今の俺があるんじゃないかとも思ってますよ。
        あの時、誰にも認めてもらわなかったら、多分俺は唯の暴の力になってましたから。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 12:18:05
      • ……まあ、美化してもらってて悪いが、普通に義憤に駆られてたってだけなんだがな。ある程度自分の論理が通じないことに酔ってもいたし。
        お前を認めてやろうと思ったわけじゃなく、正当に評価してやれる奴が一人でもいれば、自分みたいに右往左往しなくていいんじゃないかとは、少しだけ思っていたけどな。
        お陰で、二人も大学を代表する教師を生み出せたっていうのは、僕の半端な人生でも誇っていいことじゃないかとは少しだけ思う。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 12:20:51
      • ……俺も。
        同じ事を思いました。
        ただ、俺は、シークエンス教授のように上手く教師になることが、まだ出来てない。
        その問題と向き合う難しさを、今実感してるところです。
        俺は……今まで困難な障害にぶつかったとき、それを自力で解いて来た。
        世界の全てが自分にとっては大きな壁で、それを乗り越えない限り、自分の居場所は何処にもなかった。
        周囲全てのコンディションを最高に引き上げるなんて、ロレンとは逆の性質は、俺をそういう形でしか世界の中に所属させてくれませんでしたからね。
        ……世界の在り様っていうのは、それぞれの形に見合う形でしか配置を許してくれない。
        カルマの悩みを、苦悩を、苦しみを……全て理解してやれるつもりは、俺にはない。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 12:24:03
      • だからお前は、背負わせることにしたんだろう。
        カルマ自身の罪として。カルマが自分の欲求に従うことを罪として感じているのなら、それに対する正当な罰として。
        だからお前は、手を下さなかった。カルマの手を、汚させたんだ。
        そして……それを黙秘しておくという、自分の罪と一緒に、共に、そして別々に苦しむことを選んだんだな。         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 12:25:52
      • 辛いですね。こういうの。
        本当に……辛い。折れそうです。
        カルマが苦しんでいるのを助ける事もできず、その苦しみを理解していることを相手に伝えることもできない。
        それどころか、この先、あいつが人食衝動を抑えきれなくなったとき……あいつは確実に今以上に傷つく。
        もしそれが、最悪十四教室の誰かに向けられるのだとしたら……それを黙っている俺も大きな罪を背負っていることになる。
        これが。
        問題に対する回答もせず、解答も貰えず、回答をしないことも選べない、ただ一つの正解なのだとしたら。
        俺は……教師に向いてないのかもしれない。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 12:28:39
      • 三年目の青二才が良く言うな。お前は、レネスは僕を美化し過ぎなんだよ。
        分からんでもないけどな……正直、僕もゼンアードに頭が上がらないところは多々ある。
        ……お前が決めたんだろう。
        それとも、何だ。
        ここまで来て、シークエンス評議長の貴重な時間を割いてまでお前は一言貰いに来たのか？
        それを、僕が言っていいのか。
        （いつか、ゼンアードに言われた言葉）
        （いつか、レネスに言った言葉）
        ……その選択が正しかったのか、僕が決めていいのか？

        （よりよい結果のために傷つくことが必要ならば）
        （嘘も欺瞞も飲み込んで前に進むことを、人は大人と言うと、僕は思っている）
        （誰もが正しい選択を出来るわけはないから、何が正しいかを、自分で決めて進まなければならない）
        （その辛い歩みこそが、薄汚い大人になってしまった、僕らの罪であるのだから）         -- ｼｰｸｴﾝｽ 2012-09-16 (日) 12:34:34
      • ……いえ。

        （静かに、笑って立ち上がる）
        俺の、教室ですから。
        そしてあいつらは、俺の自慢の生徒ですから。

        （一礼をして、評議室を後にする）

        （罪は、許されなかった。俺は認められることはなかった）
        （それこそが、もう自分とシークエンスの関係が教師と生徒のそれでない何よりの証左で）
        （自分を一人の教師だと認めてくれているのだと思ったら……笑わないわけにはいかないじゃないか）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-16 (日) 12:36:45



      • 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――シロマル・ルーデンス・グレナデン助教授の問題　了 -- 2012-09-16 (日) 12:38:26
  • 【問五　�А曄‘仔舛量簑蝓，△襪い亙�課後 -- 2012-09-14 (金) 21:49:06
    • （大学の武道場にて、満身創痍でぶっ倒れる） -- カルマ 2012-09-14 (金) 21:50:03
      • （鼻息荒く道着を整える） -- エスト 2012-09-14 (金) 21:50:32
      • はーい、何の波乱もなく勝者エストやな。（白い旗を振る） -- ション 2012-09-14 (金) 21:51:36
      • ていうか負けてんじゃねーよお前。
        ……？　お前本気出したらエストより強いんじゃないのか？　山でのアレは何だったんだよ。         -- ロレン 2012-09-14 (金) 21:52:32
      • ここ数日でエストちゃんがすっごい強くなったとかかな？　山から帰ってきた後修行してたみたいだし。 -- せつな 2012-09-14 (金) 21:53:42
      • ……何もしてないぞ。
        こいつが弱いだけだ（死体蹴り）         -- エスト 2012-09-14 (金) 21:54:14
      • やったげてよぉ！ -- 芝虎 2012-09-14 (金) 21:55:00
      • さり気なく推奨してるんじゃないわよ。……どういうこと？
        今回エストのリベンジって聞いて来たんだけど、前の連勝の時と同じで一方的だったんだけど。         -- ゼニス 2012-09-14 (金) 21:55:51
      • あはは〜、ぼっこぼこだったねぇ、カルマくん。だいじょうぶ？ -- ウィッカ 2012-09-14 (金) 21:56:21
      • ……おかしい、手も足も出ねェ。
        あ、こいつ実は強いんじャね？　って印象かなり植え付けたような気がしたが別にそンなことはなかったぜ。
        つーか俺ですら納得いかねェんだが、なンでだ？         -- カルマ 2012-09-14 (金) 21:59:49
      • 山の地形効果とかか。 -- ロレン 2012-09-14 (金) 22:00:14
      • ヤダよそんな地属性みてェな特性。 -- カルマ 2012-09-14 (金) 22:00:46
      • カルマくん今お腹空いてるとか？ -- せつな 2012-09-14 (金) 22:01:16
      • 昼飯は牛丼おかずに天丼食ったぞ。 -- カルマ 2012-09-14 (金) 22:01:52
      • 主食や。どっちも。
        なんやろな、ははん、さては昨日家でやりすぎたな？         -- ション 2012-09-14 (金) 22:03:10
      • おおっと！これは何をでしょうか！清純乙女のうちには分かり兼ねますが、解説のゼニスさん！
        （マイクを向けるとハーフエルフの肘が叩き込まれる）         -- 芝虎 2012-09-14 (金) 22:04:08
      • ……本当に謎ね。
        肉体的な物が関係ないとしたら、精神的な物を疑うのが筋だろうけど、
        正直この男に精神という物や神経というものが存在してるとは思えないわ。         -- ゼニス 2012-09-14 (金) 22:05:11
      • さりげに酷いこと言ってるにゃー、このノーパン。 -- 芝虎 2012-09-14 (金) 22:05:47
      • まあ、もしかしたらエストが強くなったっていう簡単なオチかもしれないけど。 -- ゼニス 2012-09-14 (金) 22:06:29
      • （あ、あれ、い、いつもの○○パンじゃねえよっていうツッコミが来ない、とオロオロし始める） -- 芝虎 2012-09-14 (金) 22:07:11
      • うーん。何でしょうねー？
        わたしたちには、いつもと変わらないように見えてしまったんだけどー？         -- ウィッカ 2012-09-14 (金) 22:08:15
      • ふん。
        本気出してないとかだったらエストは許さんぞ。
        この一週間エストがどれだけ悔しかったと思ってる。         -- エスト 2012-09-14 (金) 22:09:29
      • バカ言え、何で手ェ抜かなきャなんねェンだよ。
        っかしーな。身体どっこもおかしくねェはずなんだが、何故か力入んねェんだよ。         -- カルマ 2012-09-14 (金) 22:11:10
      • マラソン前に足挫いたとか言い訳するガキかお前は。
        ……っつーか、お前アイアンシールドの上からダメージ与えてくるような攻撃出来てただろうが。
        明らかにその時の威力から比べたらカスみたいな攻撃だったが、やっぱりどこかおかしいのか？         -- ロレン 2012-09-14 (金) 22:12:26
      • この際エストは言っておく。
        エストを傷つけたくないから本気を出さないとかいうのだったら、絶対に許さない。
        全力で組手出来ないのはエストへの侮辱だ。         -- エスト 2012-09-14 (金) 22:13:21
      • あ？
        （その言葉に、顎に手をやって考え始める）あ〜？
        あーーーーーーーーーーー。         -- カルマ 2012-09-14 (金) 22:14:21
      • いかん、壊れた。誰か修理を。 -- 芝虎 2012-09-14 (金) 22:14:47
      • ……もしかして、あんた、私達とそこそこ打ち解けてきたから、
        組手で相手を傷つけたくないって心理が働いて自然に手抜いてたとか、そんなオチじゃないでしょうね。         -- ゼニス 2012-09-14 (金) 22:15:57
      • おい。なんやそのクソみたいなオチ。
        認めへんぞボクは！　こんだけ引っ張ったんやし、もっとこの場におる人間が全員腰抜かすような理由やないと納得できひんわ！！         -- ション 2012-09-14 (金) 22:16:56
      • ……あ、あれ、あたし結構ジーンときて泣きそうなんだけど、あたしだけ……？ -- せつな 2012-09-14 (金) 22:17:31
      • せっちゃんはかーわいーいなー？（ぎゅむ） -- ウィッカ 2012-09-14 (金) 22:17:54
      • いひゃー！！何かに飲み込まれるあたし！！（飲み込まれた。肉に） -- せつな 2012-09-14 (金) 22:18:26
      • ああ、いや、そうじゃなくてよ。
        いや、そうなのか？　でも、なんか悪い。多分分かったわ。

        （立ち上がり、笑って頬をかいた。エストの方を見る）
        ……俺お前のこと好きだわ。         -- カルマ 2012-09-14 (金) 22:22:48

      • ええええええええええええええ！！？？？
        …………………はぁ！！？
        （……ああ。だからこいつ、ログハウスで無意識に『好きな相手がどうとか』言ってたのか）
        …………………………。
        きゃあーーーーーー♪
        ハァァァァ！！！？？
        おおおおおおおおおおおおおおお！！！？　 -- 一同 2012-09-14 (金) 22:24:21
      • あー……多分、そうだわ。なんかエストに対して本気出せ無くなってたなと思ってたわ。
        ……ああ、そっか、そりゃ殴れねえよ。悪ぃ。今気づいたわ。
        エスト、俺お前が好きだ。付き合ってくれ。         -- カルマ 2012-09-14 (金) 22:27:53
      • 断る。 -- エスト 2012-09-14 (金) 22:28:14
      • 瞬殺ーーーーーーッッ！！！ -- 芝虎 2012-09-14 (金) 22:28:58
      • ちょ、ちょちょ、なんであたしが照れてるのか、わかんないし、フォローするのかわかんないけど、
        え、ええエストちゃんもうちょっと、こう考えてあげたほうが……。         -- せつな 2012-09-14 (金) 22:29:41
      • 無理だ。（きっぱり言って首を振る）

        エストが好きなのはロレンだからな。         -- エスト 2012-09-14 (金) 22:33:17

      • うひゃああああああああああああああ！！？？？
        …………………はぁァァァァ！！？
        （……ああ。だからこいつ、オレが山に行くって言ったら付いてきたのか）っておいオレかよ。
        きゃあ♪きゃあーーーーーー♪
        ちょ、ちょっと待てや、なんやねんこの流れ！！！
        なにこれなにこれ、うちすっごい楽しくなってきた！！！！！　 -- 一同 2012-09-14 (金) 22:33:47
      • よりによってあいつかよ。ああ、まあしャーねェな。こういうの理屈じャねェだろうし。
        まあ気が変わったら言ってくれ、多分しばらくはお前のこと好きなンじャねえかなって思うわ。         -- カルマ 2012-09-14 (金) 22:35:44
      • 無い。（きっぱり）
        ただ、エストはそういうこと言われたのは初めてなのでありがとうとだけ言っておく。         -- エスト 2012-09-14 (金) 22:37:23
      • ……何なのこの間の抜けた会話。 -- ゼニス 2012-09-14 (金) 22:37:57
      • あ、あ、何でか知らないけど、当事者じゃないのに、顔があっつい……。（真っ赤） -- せつな 2012-09-14 (金) 22:38:31
      • あれあれ？でも、エストちゃんがロレンくんが好きだっていうなら、
        もしかしてこれって四か……むぐ。         -- ウィッカ 2012-09-14 (金) 22:39:34
      • ややこしなるから言わんとき、ウィッカ。（指で口をふさぐ） -- ション 2012-09-14 (金) 22:40:28
      • （むずむず）じ、実はうちもションちのことが……ずっと前から！！ -- 芝虎 2012-09-14 (金) 22:41:07
      • 自分、関係の中に含まれてへんからって無理にフラグ立てようとすんなや！（デコピン） -- ション 2012-09-14 (金) 22:41:47
      • で、どうするのよ。ロレン。（少しだけ楽しそうに）
        矢印の向く先はあんたになったわけだけど、答えてあげるの？         -- ゼニス 2012-09-14 (金) 22:43:01
      • うるせえ。面白がるな。（頭痛がしてきて額を抑える） -- ロレン 2012-09-14 (金) 22:43:29
      • いや、でも攻撃面のフォックステイルと、防御面のアイアンシールドだと、子供とか楽しみじゃわ。
        最強の子供が生まれるんじゃない？　男の子と女の子の名前うちが決めていい？         -- 芝虎 2012-09-14 (金) 22:44:23
      • シバトラ後でぶっ殺す。 -- ロレン 2012-09-14 (金) 22:44:44
      • （心なししおらしく）いや、男は生めない、ごめん。
        アイゼンロニーの国民の子供は、皆女なんだ。エストがそうだったように。
        ……だから。         -- エスト 2012-09-14 (金) 22:46:00
      • （謝られても困るが）……だから？ -- ロレン 2012-09-14 (金) 22:46:26

      • だから。
        ――アイアンシールドが生まれたら『レィリ』。
        ――フォックステイルが生まれたら『アヤカ』にしよう。         -- エスト 2012-09-14 (金) 22:47:36



      • 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　―――カルマ・ハルカスガの問題　了 -- 2012-09-14 (金) 22:49:45
  • 【問五　�Α曄‖琉蕕量簑� -- 2012-09-14 (金) 18:16:37
    • （――その瞬間）
      （第六感なんてものを信じちゃいなかったオレですら、その存在を確かに感じ取れるほどの）
      （絶望的な寒気が先に来た）

      （カルマはしゃがみ、オレは仰け反る。思わず反射的にアイアンシールドであるオレが防御行動を取る程に、その攻撃は鋭利で）
      （そして無駄に大きな破壊を伴っていた。ログハウスの壁が何らかの作用で一文字に抉り斬られるのが視界の中で見える）
      （余波で分断された貯蔵されていた何かの動物の肉が鍋ごと真っ二つに切り裂かれる様すらスローモーションで見えた）       -- ロレン 2012-09-14 (金) 18:20:20
      • （今まで他者に悪意を向けられたことが一度もない無垢な者でもない限り、誰でも理解できるほどの悪意を孕んだ攻撃）
        （しかも奇襲とあれば、その攻撃は明確に割り切った殺意を含んでいることが誰にだって分かった）
        （単純に、ログハウスに居る他者を殺すことそのものが、その攻撃をしてきた相手の目的であり）
        （それを目的にしている者など、この山には一人しか居ない）
        （ロレンが攻撃を避けた姿勢のまま窓ガラスを割って外に出るのと同時に、その横の壁を足でぶち破って外へと転がる）
        （両手をかばった姿勢のまま、攻撃をしてきた相手のいる方向を見る）
        （予想も、予測も、全て当たっていたというのに……全く嬉しくなかった）         -- カルマ 2012-09-14 (金) 18:25:57
      • （体躯は３ｍに少し届かない程度であろう。人としては巨躯だが、亜人としては標準的な部類に入る）
        （人が身体の成長を脳の機能で抑制しているように、より彼らの環境で暮らしやすい体躯が、そのサイズであったのだろうと予測される）
        （口の端にはどす黒く変色した血跡。隆々とした筋肉を蓄え、その爪は獲物を切り分けられるほどに研がれている）
        （尋常ならざる腕力で腕を薙ぐ、それだけでログハウスの壁ごと人間の柔肌を両断しうるその凶器を携えて）

        （そこに――オーガがいた） -- 2012-09-14 (金) 18:30:11
      • ……忌々しいが謝っとく、本当にいたんだな、オーガ。
        正直、半信半疑だった。
        （指先に意識を集中させ、軽口で緊張を解く）
        （オーガは、冒険者に対するモンスターの危険性としては中から上位種に指定されている）
        （毎年、練達の冒険者の数々がこの異形を前にして志半ばに倒れている事実が、自然にオレの喉を鳴らした）
        （アイアンシールドというアドバンテージはあるものの、６マンセルで活動する熟練の冒険者が不覚を取る相手をどうにか出来るのだろうかという疑念が沸く）
        （オーガが放ったログハウスへの初撃は体には命中していなかったが、心には命中していたようだ）         -- ロレン 2012-09-14 (金) 18:38:54
      • 野犬だとでも思ッたか、クソアイアンシールド。……だから帰れッつッたろうが。
        （舌打ちをする）
        （オーガが居ることは予想していた。そしてあちこちに自分の匂いをバラ撒けば、誘い出せることも予測していた）
        （だが、一つだけ……この状態で追撃を掛けてこないということが、嫌な事実を浮かび上がらせていた）
        おい。……テメエ、理性種だな。（隙を作る意味も込めて、言葉の牽制を投げる）         -- カルマ 2012-09-14 (金) 18:43:10
      • ………同類、いや……混ざり者か。
        ……道理で臭いと思った。 -- オーガ 2012-09-14 (金) 18:47:20
      • （少なからず予想外ではあったので、眉根が寄る）
        （外見は教科書に載せていいほどの全うなオーガにも関わらず……人語を喋るだと）
        （リセイシュ。……理性種か。魔術の集中を見出さない程度に思考を働かせる）
        （どの道、言葉が喋れようが喋れまいが、人を殺した化物で、更には自分たちを殺そうとした怪物であることには代わりはない）         -- ロレン 2012-09-14 (金) 18:50:03
      • 悪かったな、ハーフは生まれつきなんでどうしようもねェよ、クソが。
        ンだよ、野生の理性も何にもねェやつが人里に紛れ込んでるみてェなの想像してたら、
        テメエ、ちゃんと頭働いてる上位種じャねェか。なんであんなコトしやがった。他人に害与えた時点で確実に上が動いて死ぬぞテメエ。         -- カルマ 2012-09-14 (金) 19:16:11
      • （嘲るように牙を剥いて笑い）混ざり者は口にする言葉まで臭いな。
        理由など、問うまでもないだろう？
        特に、半分でも我らの血が混ざってる貴様に……何か説明がいるのか？ -- オーガ 2012-09-14 (金) 19:18:34
      • ああ……じャあ聞かねェよ。
        （心の中に、黒い渦が出来る。相手の言いたいことは、その答えなき応えで理解出来た）
        （要するにこいつは辞めただけだ。我慢を、抑制を、抑圧を。……理性で本能を抑えこむことを）
        （さぞかし――楽なこったろうよ。内心で毒吐きながら一歩を踏み出したところで、後の先を取られたことに気づいた）
        （相手の言葉はあるいは挑発だったのかもしれない。分かりやすい踏み込みのタイミングは出鼻の体重移動を押さえられ、オーガの無慈悲な斬撃が致死の領域に踏み込んでいることに気づき）
        （動けないまま一手遅い防御行動を取る）         -- カルマ 2012-09-14 (金) 19:23:28
      • （誇張無しで言う。勝手に体が動いた。心情や理解を置き去りにして、自動的に体が防御行動を取る）
        （他者の盾になるなんて発想、今まで一度もなかったにも関わらず）
        （恐らくは、そのカルマに向けられた鋭利な爪での斬撃が、確実にカルマの生命を奪うことが理解できてしまったからこそ）
        （後の先の更にその先に割り込むようにして体を滑り込ませ、両手でその斬撃を受ける）
        （両手が切り裂かれる。その攻撃はカルマのそれと同じように、アイアンシールドの防御領域を軽々と超えて来る物だったのだろう）
        （視線だけ後ろに向けようとしたが、首を回している余裕がない、背中で全力の非難をして両手の痛みを怒りで殺す）         -- ロレン 2012-09-14 (金) 19:55:19
      • （その背中が放つ非難に、舌打ちする。それはオレの失態で借り１で何より屈辱だった。明らかな自分の失点に、怒りと猛りで両腕の筋肉が音を立てて膨張する）
        （魔力回路をそのまま身体機能と互換することができるという、特殊な魔法。能力と魔法のちょうど中間領域を結ぶ魔術が発動し、ロレンの後ろから飛ぶ）
        （爪による二撃目はやはり俺に向かって飛んでくる。出鼻を抑えられた一撃目よりも、幾分素直な一撃を、体を捻ってかわす）
        （打ち込んだ右拳に返ってくる筋肉の弾力に、出力不足という解答が付随していることで、状況はまた一つ悪化する）
        （振りぬいた拳に弾かれるように後方に下がるオーガの表情には余裕があった）
        （残念な知らせだが、やはり純正とハーフには大きな隔たりがあるらしい）         -- カルマ 2012-09-14 (金) 20:01:36
      • （追撃で放とうとしていた雷撃印が、出血で乱されて宙に消える）
        （アイアンシールドはお前の弱点にもなり得るというシロマル教授の言葉の意味が理解できる）
        （アイアンシールドを突破してくる相手に対しては、オレは唯の痛みに弱い中級魔術師でしかない）
        （その焦燥が伝わるのか、オーガはカルマに殴られた姿勢のまま、攻撃を加えずに両手を広げた）         -- ロレン 2012-09-14 (金) 20:06:45
      • ……理解しろとは言わんよ。家畜に宗教を説く者がいないように、それは無意味なことだからな。
        だが、この差は何だ。軽い絶望すら抱けるよ。何故こんなにも弱い生物の敷いた法に則らねばならないのかと。 -- オーガ 2012-09-14 (金) 20:11:48
      • （両手の出血の痛みを堪えながら嗤う。体質が体質だけに、患部に対する治療魔法や治癒処置すら威力が減衰してしまう体質を恨む）
        そういう青臭い主張はジュニアスクールまでにしとけよ……。
        枠組みの中の恩恵に肖っててなお反社会が格好いいと思ってる姿勢って思ったより格好悪いぞ。         -- ロレン 2012-09-14 (金) 20:14:33
      • では不要と断ずる。……己の我儘を通せる程度には己は強いと自覚した。
        貴様らがそうしているように、私も生き方を捻じ曲げぬ事に決めた。
        己を己として体現できずに何が生だ。分かるか、この充足が。 -- オーガ 2012-09-14 (金) 20:17:22
      • 分からねェよ。分かりたくもねえ。
        ようやく、俺も悪くねェかなって思えてきたところでな、こういうの。
        文句とか、愚痴とか、そういうモン飲み込ンでもいいかって思えるくらいには、悪くねェんだよ、こっちも。
        （それは、確認のための独白のようにも聞こえるな、と内心で薄く笑った）         -- カルマ 2012-09-14 (金) 20:20:24
      • では、お前は何を以って自己を自己とするのだ。オーガでもなく、人間でもない。
        人を食らう我らを野蛮と否定すれば、人はお前に優しくするか？　お前を味方だと、友だと認めてくれるか？
        我ら害種指定を受けた種族が――人の中で生きていけるとでも思っているのか？
        お前もわかっているのだろう。ハーフであろうが、検体登録をしているのであれば。
        お前は、国に何を奪われたのだ？ -- オーガ 2012-09-14 (金) 20:24:24
      • （少しだけ、ほんの少しだけ表情が歪んでしまう）
        （顔に出せば、そして言葉にすれば相手の思惑どおりに事が進むことを知っていながら、苛立ちは正直に言葉を零させる）
        片肺
        （ロレンが）
        （横目でこちらを伺ってきてやがる）
        肝臓の一部と腎臓を片方。心臓の表面組織。歯を二本。肋骨を二対。
        骨髄を一とした再生可能な機関を随時
        ……似たようなもんだろ。テメエも。
        （投げ捨てるように呟く）         -- カルマ 2012-09-14 (金) 20:29:52
      • それだけの対価を支払って手に入る物が、安息だけとは、世界を正しく見る代償としては随分と高い買い物だな。
        不幸自慢ではないが、お前はまだ軽い方だ。純正の害種が人の中で生きる為に、何を支払えばいいと思う？
        それでいて尚、人々は我らに石を投げる。
        ……許されるのか、これが。 -- オーガ 2012-09-14 (金) 20:32:41
      • （その言葉より、クソ忌々しいアイアンシールドの顔に、僅かな同情が乗っていることのほうが、身を刻むような痛みを発する）
        （ああそうだよ。……八つ当たりだ、これは）
        ……テメエがなんと言おうが、この世界は人間の物なんだよ。
        不快な害虫は存在するだけで害と名がつく。ましてや危害を加えてくる奴に優しくできる機能はヒトにャ備わってねェ。
        だったら、そのルールに従わねェと仕方がねェだろうが。         -- カルマ 2012-09-14 (金) 20:35:53
      • 納得し得ない事が言葉の端々から伝わってきているぞ、混ざり者。お前は薄々気づいているんだ。
        自分が現状に納得することは出来ないことを。
        そこに存在しているルールが理不尽の要素を孕んでいることを。
        何より、お前がヒトの中では最後は相容れないことを。 -- オーガ 2012-09-14 (金) 20:38:10
      • 安い精神分析だこのヤロウ。どんなに否定してもそれっぽく聞こえンじャねェかその言い方じャ。
        ……分かってるさ。ンでもな。
        テメエがそうしたいように、俺はこうしたいンだ。
        ツベコベ言われる謂れはねェんだよ。（ざっ、と一歩を踏み出す）         -- カルマ 2012-09-14 (金) 20:40:50
      • 認めろ、混ざり者。
        呼吸をするなと言われれば誰もがそれを暴と呼ぶように、ヒトを食うなということもまた、我々に暴であることに、彼らは気づいている。
        気づいていながら、己の欺瞞のためにそれを気づかない演技でこの世界を作っている。
        苦しさの一端も理解出来ないはずがないにもかかわらずだ！！
        我はいずれ世界に殺されるであろうな。ヒトが敷いたルールが縦横に広がり続けるこの世界は、いずれヒトが食い尽くす。
        その傲慢が、我には許せない。安全なところから石を投げる者など誰も愛せないのと同じようにな。
        自分がけして死ぬはずがないと思い込んでいるヒトという種族に、個の強さを以って身の程を知らせてやりたい。
        我は、そしてお前は鬼なのだ。……ヒトの世界での鬼は、ヒトを喰わずには「居」られないのだよ。 -- オーガ 2012-09-14 (金) 20:46:36
      • （その言葉を聞くカルマの表情は、今まで見たこともない複雑な表情で）
        （オレは、静かにその無防備にオーガに向かって歩いて行く姿を視線で追う）
        （これは、自分は動かないほうがいいという判断で以って）         -- ロレン 2012-09-14 (金) 20:51:46

      • （静かに、オーガの元へと歩む。掛け値なしの全力の拳が効かなかった相手に、有効な攻撃手段などない）
        ……分かってんだよ。
        でもな。
        本当に捨てたくねェモンのために、何かを犠牲にすることなンざ。そうやって悲劇のヒーロー気取ってるテメエだけじャなく。
        ……誰もが背負ってることなンだよ。
        （十四教室の面々の顔が思い浮かぶ。クソみたいな連中だが、退屈することはない）
        （それぞれ問題を抱えていながらも、それでも前に進もうとする強さは、見ていて飽きない）
        （あるいは、それだけの単純な理由で、自分は本能に抗おうとしていたのかもしれない、と自嘲する）
        ……悪ィな。……これは、俺が、俺のためにする、我儘だ。
        （拳を。効かないはずの拳を、オーガに向けて、思い切り振りぬいた）         -- カルマ 2012-09-14 (金) 20:59:10

      • （内臓が）
        （その一撃で、後方に四散した）
        （鮮烈な赤を撒き散らしながら、これほどまでの量が収まっていたのかと感慨を覚える程に大量に）
        （オーガの内臓が背中から地面へとぶちまけられた）

        （真の破壊は余波を残さない）
        （研ぎ澄まされた一撃は無駄な破壊を起こさず、オーガ自身に自分の空洞となった胸を触れさせる程の余韻を与えた）
        （自己がどんなプロセスを以って破壊されたかを、その数秒で理解せよというのは余りにも酷な話だったが）
        （オーガは、何処か何かを納得したような表情で、ゆっくりと膝を折り、自分の体から流れでた血の海に、静かに倒れこんだ） -- 2012-09-14 (金) 21:08:05
      • （その凄惨な一撃は、どこか美しさすら孕んでいた）
        （自分にカルマと同等の能力があったとして、あそこまで相手の殺害を覚悟して拳を触れただろうかと考える）
        （あるいはそれこそが、カルマをカルマたらしめてる強さだとするならば）

        （その強さを信じた――あいつらの勝利であるとも言えた）         -- ロレン 2012-09-14 (金) 21:11:06
      • （ぶっつけ本番ではあったが、なんとか間に合ったことに安堵のため息を漏らし、静かに腰を下ろした）
        （タバコを探すが、ない。どうにも……シークエンス教授のようにスマートに上手く〆ることは俺には出来ないらしい）
        ……ありがとな、せつな。（小さく呟く）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-14 (金) 21:12:48
      • ……（貧血で視界が暗転しそうになる。これしかなかったと自分に言い聞かせることで、どうにか踏みとどまるけど、やっぱりこういうのは向いていない）
        い、いいえ……上手くいってよかった、です。
        （小さく笑い、自分も腰を下ろす。先にこちらに気づいていたロレン君がこちらに向けて歩いてきていた）
        ……ほんと、上手くいって、よかった……。（ふらりと、そこで世界が真っ暗になって、また意識を失った）         -- せつな 2012-09-14 (金) 21:15:44
      • （その身体を支える。微妙にロレンがこのポジションに間に合わない当たりなんとなく恩師を思い出す）
        （結果的に、せつながした決断はいい方に作用した。恐らく、ロレンとカルマだけではオーガの討伐は難しかっただろう）
        （カルマとの交戦の後期限を悪くして帰途につくエストに追いつき、エストを安全な場所まで送った後、俺はせつなを置いて戻ろうとした）
        （せつなはその時点ですでに気絶から回復していたが、あまりにショッキングな物を見たことで多少の憔悴が見てとれた）
        （だが、本人があるいは自分が必要な事態が訪れるかもしれないと、他のゼミ生の身を案じた結果、彼女を背負って山を登ることになった）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-14 (金) 21:27:43
      • ……無茶させますね。（少しだけ、非難の色が乗ってしまったかもしれない）
        （ただ、憔悴した状態で魔力切れを起こす程に魔術を酷使した結果の気絶ならば、そのくらいは許されるはずだという打算もある）
        『シロマルエフェクト』を、カルマに直接『繋げ』させるとか……。
        ヘタしたら回路焼き切れてたんじゃないですか。         -- ロレン 2012-09-14 (金) 21:30:08
      • せつなの策だよ。俺は、協力しただけだ。
        （肩によりかかり寝息を立てるせつなの頭を撫でる）……的確な判断ではあったな。教育の賜物なら嬉しいが、自己犠牲から来る本人の資質だろうな、多分。
        指向性のない周囲の全てを強化するという俺の属性である『シロマルエフェクト』を直接カルマだけに作用させるとか。
        多分、俺じゃ思いつかなかった。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-14 (金) 21:33:07
      • （腕を振りながら）……悪ィな。変なことに巻き込んで。
        あと、正直助かった。……甘く見てたところが大きい。         -- カルマ 2012-09-14 (金) 21:34:23
      • ……先生が出ていったらせつなに危険な橋渡らせる事も、
        こっちはどうでもいいがカルマが手下すこともなかったんじゃないですか？         -- ロレン 2012-09-14 (金) 21:35:32
      • （こいつ分かりやすいな、と内心で思いながら）……まあ、受け売りだけどな。
        たまには俺も、生徒を信じてみようと思ったわけだ。そろそろ、お前らも独力で解決出来る力くらいあるって、誇りたかった。
        何でも出来るってな、結構寂しいんだぜ。（最後は冗談めかしてせつなを抱え、二人の肩をそれぞれ叩く）

        ――さあ、帰るぞ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-09-14 (金) 21:38:26
  • 【問五　�ァ曄｜訖� -- 2012-07-16 (月) 19:53:09
    • （ロッジというのだろうか。ログハウスというにはあまりにも無骨なその家は、どうも的を射ないカルマの話を聞くに、彼がハルカスガ名義で借りている山ごもりのための別荘らしい）
      （どうしてこいつがそんなに金を持っているのかは深く考えるとドツボにハマるのでやめておいた）
      （ハーフオーガの検体というのがどの程度こいつ自身に福利厚生を齎しているかとか、この世には詳らかにしない方がいい情報もある）
      （ともあれ、男二人で外で待つという苦痛は、男二人でロッジで待つという苦痛に今は変わっている）
      （座布団すら存在しない、雑魚寝のためだけの空間に不機嫌に腰を下ろし、カルマを見る）       -- ロレン 2012-07-16 (月) 19:58:50
      • （いそいそと台所を漁りながら）ちょっと待ってろアイアンシールド、ちょっとだけでいいから、すぐお菓子用意するから。
        あ、その辺にある漫画とか読ンでていいからな。そっちの棚に全巻揃ってるし、なンだったらもう少し古いのも。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:00:53
      • お前は学校が変わって初めて友達が家に来て嬉しい中学生か何かか。
        なんでちょっと嬉しそうなんだよ、お前自分のキャラクターも忘れるくらいニヤついてるぞおい。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:02:14
      • バッカ！！　嬉しくねえよバカ！！　嬉しいわけねえだろバカ！！
        スマン、ルマンドとオールレーズンとエリーゼしかなかったわ（木彫りの深めの皿に入れて持ってくる）         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:04:57
      • そのチョイスは来客向けの菓子だろうが！！　絶賛楽しみにしまくってんじゃねえか！！
        変な気ぃ使うんじゃねえよ気持ち悪い。元々そういう慣れ合う仲じゃないだろう、オレら。
        （小さく嘆息する。エストが頭角を表してきてから滅法手合わせをする機会は減ったが、それでも男同士の距離を保った関係であると一方的に思っていたんだが）         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:07:47
      • 俺だって慣れ合うつもりなンかねェよ。お前スカしててムカつくしよ。アイアンシールドだかなンだか知らねェけど、殴ると超痛ェし。
        山篭り終わったら久々に付き合えよロレン。今ならエストは愚かテメエにも負ける気ィしねェわ。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:09:50
      • 上等だ……何を以ってその自信が湧いてくんのかは知らんが、喧嘩なら受けて立つぞ？（青筋を立てながら言う）
        こっちもこっちでお前に散々振り回されてフラストレーション溜まってんだ、一発や二発殴られたくらいで済むと思うなよ？         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:12:09
      • （血で汚れた服を脱ぎ、新しい服を着る）……ンじャ、まそれはそれとしてだな。
        あれやろうぜあれ、せーので好きなやつ言い合うとかそういう。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:14:01
      • だからテメエのそのウキウキ感は何なんだよ……ッ！！
        やんねーよ……！！　修学旅行の中坊かよ……！！         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:15:11
      • ……いや、どこかに泊まるときは必ずやるのではないのですか？（敬語） -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:15:54
      • なんでオレ泊まることになってんだよ！！　帰るわ！！　帰って寝るわ！！　九時に寝て六時に起きるわ！！
        お前前から思ってたけど性格と性質のせいで友達いないだろ！？　ハシャいでんじゃねーよ！！         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:17:47
      • じゃあ、せーのでいくぞ。 -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:18:36
      • 話聞けクソオーガ！！　耳付いてんのか！？ -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:19:12
      • せーの。 -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:19:33
      • ……せつな。 -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:20:01
      • ………。
        ………。
        （せーの、と言った姿勢と表情のまま、固まってる）
        ……スマン、よく考えたら俺別に好きなやついないわ。（嘘偽りなく今気づいた）         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:21:20
      • （迷いなく顔面に蹴りを入れる）
        （笑顔のまま盛大に吹き飛んでロッジの壁にぶち当たるカルマ）

        ……何が腹立つって素直に回答した自分とお前が本気で言ってから気づいたのがわかるのが二重三重にムカつくわ。
        いい加減目ぇ覚ませ、キャラ変わってんだよテメエ。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:23:35
      • 蹴られた痛みと怒りでようやく本来の自分を取り戻せた気さえするわ、ありがとよアイアンシールド。（鼻血を袖で拭って立ち、座る）
        あー……つか、なンでお前まで来てンの？　もっと言うならエストまで来てンのもバカじャねえのかって思うけどよ。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:26:36
      • ……流れだよ。なんか流れで着いて来ただけだ。（まあさっきの好きな奴の話ではないが、その話をした後に自分が来た理由がわからないとかほざいてる相手に懇切丁寧に教えてやる義理はない）
        （個包装の菓子を開けて食べながら）オレらに言わせればお前こそどうしたって言いたいんだけどな。
        オレらは、シロマル先生に全部教えてもらったわけじゃないから分からんが、何か面倒くさいことに巻き込まれてるってのくらいは分かるぞ。
        それを、馬鹿のくせに馬鹿なりに悩んで、一人でどうにかしようとしてるってのもな。生憎馬鹿じゃないから。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:31:04
      • るせェなバカバカバカバカ言いやがって……俺だって別に何にも考えずに篭るつったわけじャねえんだよ。
        テメエにャわかんねェよロレン。（ぶすくれて顎に手を置いて包装ごと菓子を食い、包装をゴミ箱に吐く）         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:37:47
      • ……分かるんだよ。
        オレも十四教室の人間だからな。
        一年目に評議長とやりあったのをお前は見てないから知らないだろうが、オレも同じような物背負ってるんだよ。
        （最もオレのそれはカルマのオーガとしての人食衝動に比べれば、アイアンシールドによる自己の忘却という内向きの被害しかないわけだが）
        （それでも、生まれによって能力や性質を「患っている」という状況は同じなはずだ）
        ……なんでエストが怒って帰ったか、お前分かってないだろ。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:41:51
      • ンだよ。全然関係ないとこに話飛びやがったな。
        エストが何か関係あンのかよ。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:43:17
      • （ため息を吐く）……その反応してる時点でお前は馬鹿なんだよ。
        お前、あのままやりあってたら確実に『エストに勝ってた』ろ。しかも圧勝って形で。それとも彼我の実力も読み切れないほどの馬鹿か？
        あれじゃ、エストは多分普段お前に手抜かれてるって思ってるだろうな。
        エストもエストで直進する思考しか持てないタイプだから、お前がそんな手心加えることはないっていう前提にすら目も行かないだろうし。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:45:47
      • ………。
        ……まあな。でもまだ繋がってねえぞ。それが何だってんだよ。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:46:58
      • 分かってない振りするのは辞めろ。もう繋がってんだよ。
        お前が実力を隠していたんじゃないんなら、何でさっきエストに圧勝できたのかって話なんだよ。
        お前は手を抜いてたんじゃないんだろ。
        抑えてたんだ。自分の中の凶暴性を。
        そしてお前は、それを抑えきれなくなったから一人で山に篭ることにした。
        その力の調整が済まない内から予期せぬ来訪があって、思わずエストに対してそれを発揮してしまった。
        そんなとこだろ。だからすぐに交戦も止めたんだ。相手が白旗振るか気絶するかまでやりあうお前が、戦うのを辞めたのは初めて見たからな。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:50:10
      • ……気持ち悪ィな、こういうの。
        考えてること読まれるってスゲェ不快だぞ。
        三年っつークソみたいな腐れ縁が恨めしい。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:53:12
      • それは、珍しく意見があったな。十四教室みたいな環境がなければ、自分からは絶対近づかないタイプの存在だよオレにとってのお前は。
        生憎、今回は何の偶然か引き合ったみたいなんで血を吐く思いで我慢してやってるだけだ。
        ……それは、あそこにいる連中の誰もが思ってることだろうよ。
        せつなやゼニスはまだしも、オレたちの性質は人間と最終的に相容れないベクトルで指向性が決まってる。
        お前が攻撃性で、オレが防御性で余りにも突出しすぎてるせいで、近づくと自分か相手が傷つくように出来てる。
        ……その点でも同じようにお前も自分を捉えてるなら、そこにある危機感も同じはずだろ。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 20:57:58
      • （小さく笑い）分かんねェよ。
        俺はアイアンシールドじャねえからな。お前がどういう風に自分の脳力と付き合っていってンのかなンてわっかンねえし。
        外側から見りゃ便利なだけの能力にしか見えねえよ。俺はお前が言うように馬鹿だからよ。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 20:59:59
      • ただの馬鹿が。組手の相手を殺すかもしれないって理由で拳を下げるもんかよ。
        （いい加減、怒りも沸点を超えた）
        （カルマの胸ぐらを掴みあげて、立ち上がらせる）
        オレはな、シロマル先生からお前の事情を聞いておけって言われたんだ。
        でもな、それ以上にお前から状況を聞き出さないと気が収まらないくらいには天辺来てるんだよ。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 21:03:00
      • ンじゃあ言ってやるよ。
        余計な世話なンだよ。テメエの気持ちが分かるなンて気持ち悪ィセリフ吐かれて擦り寄られンのはよ。
        テメエに何が分かンだよ。
        オーガの衝動の何を知ってるってンだよ。
        それを伝えてどうにかしてくれンのか？
        その苦しみの解決方法を知ってンのか？
        俺が自分で認識して、自分で拳下げる以外に何か解決する方法あンのかって聞いてんだよ。（お返しとばかりにロレンの胸ぐらを掴み上げる）         -- カルマ 2012-07-16 (月) 21:05:38
      • ようやく本性表しやがったなクソオーガ。入学時突っかかってきたときからずーっと気に食わなかったんだよ。
        自分が拳下ろせば事が解決すんだろ？　だったらずっと拳下ろしてろよクソが。
        お前こそオレの何が分かるんだよ。自分がどうしようが他人に忘却されるオレと本当に同列だと思ってんのか？         -- ロレン 2012-07-16 (月) 21:08:34
      • 奇遇だなおい、俺もテメエが気に食わなすぎて十四教室の生徒じゃなかったら五回はブッ殺してたぜ……？
        ほらみろ何にもわかっちゃいねえじャねえか。その程度の欲求だと思ってる時点で、テメエのアイアンシールドの曖昧な現象より深刻だってことは俺でも分かンだよ。
        聞くがよ、飯食わずに生きていけるか？
        寝ずに生きていけるか？
        食べたい、寝たいっていう生存に関わる欲求を抑えて生きていくのが、どンだけ苦しいか分かンのかよテメエは。
        たかだか他人に忘れられる程度の心の痛みで、他人を分かったような口聞いてるテメエなんかに、簡単に解決できるような問題じャねえんだよクソッタレ。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 21:12:11
      • たかが相手に忘れられる、としか認識できないお前の頭の脳天気さはもはや一つの芸術だと思うわ。
        お前が言う通り、食べずに生きていくことはできないな、寝ずに生きていくことも無理だわ。
        でもな、食べる量を我慢して生きていくことや、睡眠時間削って生きていくことは出来るつもりだ。
        お前は現にそうやって生きていくことが出来るから人に混じってんだろう？　人間に混ざって生きてんだろうが。
        それにな、シークエンス評議長が言ってたように、捨虫の法っつーのがあってな、それによりゃその二大欲求も魔術師として大成すれば克服できるんだってよ。
        お前が魔術師を志願してるのは、そこに光明を見たからなんだろ？
        だったらそんな深刻な話にして、独力でどうにかしようとするより、他人を頼れるじゃないか、少なくともオレよりはな。
        他人からの影響を減衰してしまうっていう性質によって分析を拒まれるオレの能力より解析は容易いだろ。
        ……結局お前は、自分でどうにかしてるっていう満足が欲しいだけのクソ馬鹿野郎なんだよ！！         -- ロレン 2012-07-16 (月) 21:18:40
      • （ミシリ、とその言葉に拳が鳴る）
        （舌戦で自分が勝てると思っていたわけではないが、そこまで言われる筋合いもないし、相手にしてもそこまで言える立場じゃないだろうに）
        ……テメエ。

        本気でブッ殺すぞ。

        （それは、脅しではない）
        （散々に、自分の性質を相手に伝えていたからこそ伝わる、本気の前宣言だった）         -- カルマ 2012-07-16 (月) 21:21:04
      • （嘲笑と共に迎えてやる）
        そう言や引くとでも思ってんのか、低能。
        他人の善意に甘えんのも、いい加減にしろよ。

        ――お前じゃ、俺は殺せない。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 21:23:19

      • その言葉、二度と忘れねェ――だから死ね。

        （躊躇いは振り切れる）
        （テイクバックなしに迷いなく拳を握りしめ、全身をフルに駆動させて拳を叩き込む）
        （一瞬で限界まで肥大化した拳の一撃は軽く音速を超える音を以って空気を切り裂き、空気の破砕音を伴いながらロレンの心臓に突き刺さった）
        （エストに放ちそうになった、一撃）
        （相手を殺すための、掛け値なしのオーガの膂力による一撃を、全力で見舞う）         -- カルマ 2012-07-16 (月) 21:26:37
      • （腹部を、貫く拳の一撃は、アイアンシールドの一族の纏う魔力の障壁に突き刺さり）
        （それを突き破る勢いで胸部に叩きこまれた）
        （過去に、とある戦場で、火薬により推力を得た『銃弾』を食らったことがある）
        （人間の肉体なら軽く貫通せしめる威力を秘めた弾丸ですら、結果としては食らった腹部の『打撲』へと変換された）
        （アイアンシールドという能力は、それだけの絶対防御性を持っているのだ）
        （だからこそ種として希少種に指定され、戦争の道具として使われる可能性を常に身に纏う存在として生きてきたのだ）

        （そのアイアンシールドに打ち込まれた拳が）
        （骨を砕く音が、体の中から響いてきた）
        （そして、数年、感じることもなかった痛みという感触が胸を中心にして広がる）

        （体は、浮いた）
        （アイアンシールドを以ってしても防御し得ない攻撃という物を、初めて食らったことになる）
        （ロッジに叩きつけられて、熱さと、痛みと、苦しさがこみ上げてきて、血反吐を吐いた）
        （目眩がし、目の前が暗転しはじめる）

        （一歩だけ、足を、前に踏み出した）
        （倒れるわけには、いかなかったから）         -- ロレン 2012-07-16 (月) 21:33:19
      • （全身全霊を打ち込んだ。掛け値なしに殺意によって放たれた全力の一撃だった）
        （最強の矛は最強の盾に放たれた）
        （だが、目の前で最強の盾は一歩だけ、こちらに踏み出した）
        （どこかで、それを期待していた自分がいるのだとしたら）
        （俺は――）         -- カルマ 2012-07-16 (月) 21:35:54
      • ……見ろよ。
        お前が全力で殴っても……壊れない奴だっているんだよ。
        （再び上がってきた血反吐をロッジの地面に吐いて、苦しみの表情に顔を歪めて、それでもカルマを見る）
        （なんて面してんだ、クソ野郎。分かってて打ったくせに）
        （オレがどうさせたいか、どうしたいか分かっていたからこそ、お前は二度と忘れねえとかほざいたんだろう）

        （こんなオレを忘れないでいてくれる誰かがいるのと同じように）
        （自分が全力で拳をぶつけても、壊れない誰かがいるかもしれないという希望を以って）
        ……クソオーガが。（歯を食いしばって、気絶しそうな体を壁に預けた）         -- ロレン 2012-07-16 (月) 21:40:22
      • （もしその感情が、拳を鈍らせていたのだとしたら）
        （それはあるいは全力ではなかったのかもしれない）
        （だがそれが、十四教室という場所で自分が培った人間性からくる物であるのだとしたら）
        （俺はそれを、この目の前の、性格の悪い、鼻持ちのならない、スカしたクソ野郎に）
        （――今ここで、証明されたことにもなる）
        （……気分は、最悪だった）
        （最悪すぎて、笑いが出た）
        ……ようやく、大切なことに気づいたぜ、ロレン。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 21:43:40
      • （咳き込みながら笑う）何だよ……言ってみろよ……。 -- ロレン 2012-07-16 (月) 21:44:30

      • 俺な、テメエのこと大嫌いだわ。         -- カルマ 2012-07-16 (月) 21:45:12
      • （クソが、胸痛いんだから笑わすな）

        気にすんなよ、オレもお前が大嫌いだから。         -- ロレン 2012-07-16 (月) 21:46:19
  • 【問五　�ぁ曄々餮譴量簑� -- 2012-06-09 (土) 08:24:37
    • 現在　〜幾本かの千切れた腕の前〜 -- 2012-06-09 (土) 08:25:13
      • ……？
        （ざん、と担いでいたスコップを置き、その人影らに向かって尋ねる）
        ……オマエら？         -- カルマ 2012-06-09 (土) 08:26:47
      • （背後から声を掛けられ、その凄惨な光景を前に硬直していたせつな以外の三人、俺とエストとロレンは一斉に振り返った）
        （そこにはカルマが立っており、大学の中で逢うのと同じような顔で、だからこそその異常な場に似つかわしくない常態で立っており）
        （逆にそれが、目に見えない焦燥を煽った。恐らく、他の二人もそうだっただろう）
        （凄惨な光景により張りつめていた糸は、その状況を生み出したかもしれない相手の登場でギリギリまで引き絞られた。あと一つ、何かイレギュラーが挟まれば瓦解してしまう程に）
        （――そして誰にとっての不運か、そのイレギュラーは発生してしまう）
        （振り返って俺たちが見たカルマは、全身を血に濡らしていた）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-09 (土) 08:30:47
      • （視界の端で、小さな黄色が動いたのが見えた。遅れて音が来て、耳朶を衝撃に似た音が叩く）
        （その衝撃波がエストの踏込みの音で、小さな黄色がエスト・フォックステイル・新山であると理解していながら、初手は完全に出遅れる）
        （その状況を正しく理解していたのはエストで、正しく理解していたからこそ状況を制圧するために一手目を打ったのだ）
        （踏込みと共に下から抉るような掌底がカルマに飛び、金属が凹むような不快な音が響いた）         -- ロレン 2012-06-09 (土) 08:34:37
      • （この際、個人的な感傷や恐怖は置き去りにして、場を制圧することを優先する）
        （どうあれ、背後から声をかけられる優位性は『後の先』を『先の先』に差し込むことでイーブンまで持ち込まなければならない）
        （この状況下、一番最悪の選択肢は潰しておかなければならない）
        （この状況を作り出したのがカルマである保証はどこにもなかったが、カルマが作った可能性があるなら、制圧すべきだと思ったからだ）
        （恨み言なら後で聞こう、この状況とその姿を以て現れることを選んだお前が悪いと言い返すが）
        （――しかし、踏込と同時に放った掌底は床に差したスコップを引き上げることで防がれる）
        （掌の形に凹んだスコップに舌打ちをする、初手は、流石に後の先では追いつけなかった）         -- エスト 2012-06-09 (土) 08:39:22
      • （その一撃は、掛け値なしの本気の一撃だった。スコップで衝撃を殺してなお、80kg以上あるハーフオーガの身体を少し浮かせるほどの一撃だった）
        （地面に足が接地した瞬間後ろ脚を大きく地面を擦りながら下げ、拳を構える）
        （その拳が本気である以上、本気で迎え撃たなければヤられる）         -- カルマ 2012-06-09 (土) 08:41:55
      • （正面から迎え撃つらしい。もしそれが一種の策であるなら、バカにしているにも程がある）
        （背後から奇襲を掛けえるというアドバンテージを完全に放棄して採る策ではない）
        （故に状況と対応から『この食卓はカルマが作ったものではない』という可能性が濃厚になったが、それもブラフである可能性はある）
        （何より、この状況を前にのほほんと姿を現すカルマに、腸が煮えるような怒りが溜まっており、自身の中の『フォックステイル』の凶暴性に静かに火が着く）
        （反射神経と筋力が体の中で音を立てて最適化する。妖腕のフォックステイル。凶暴性を日常に滑り込ませる特異体質である）
        （屈み込み、身長差すら利用して下から拳で掬い上げるように急所――股間を狙う）         -- エスト 2012-06-09 (土) 08:49:41
      • （躊躇のない人の急所への強襲は流石だとは思うが、それは実力が大きく離れている相手への定石だと内心で牙を剥く）
        （一撃で仕留める攻撃は、その分軌道が読まれやすい、右足を上げて靴裏でその拳を踏み込んで迎撃をし、引きこまれるように前につんのめるエストの胸に向けて上から拳を叩き込む）         -- カルマ 2012-06-09 (土) 08:52:36
      • （その防御行動は明らかにこちらの拳が放たれてから行われていた）
        （――信じられないものを見た衝撃が、こちらの防御行動を一瞬だけ遅らせる）
        （視界を塞ぐ愚を犯しながらも両腕をクロスさせて防御し、その降ってくる拳の一撃を防ぐ）
        （そしてその攻撃もまた、明らかにこちらの予想を上回る攻撃力を秘めていた）
        （体重差は仕方ないとはいえ、それでも人一人を大きく後ろに弾くほどの衝撃を、単純な殴打で生み出すことはけして容易ではない）
        （加えて、自分の踏ん張りが地面を削っているにも関わらず、そのカルマの拳で体が後ろに流れ、最終的には五歩ほどの蹈鞴を踏まされることになった）         -- エスト 2012-06-09 (土) 08:56:09
      • （腕を折るつもりで放った一撃だったが、どうやらまだその領域に自分が達していないらしく、痛む拳を振りながら左手でエストを制す）
        待てよ。……良く分かンねェけど何なンだ？
        ちっと落ち着いて俺にも話させろこの野郎……！！         -- カルマ 2012-06-09 (土) 08:58:01
      • （その言葉の隙間に、エストの一撃が挟まるかと思い、舌打ちをしそうになるが、俺の心配を余所にエストは自分の腕を見つめたまま茫然と立ちすくんでいた）
        （なんにせよ、こちらも言葉を挟むならこのタイミングしかない）……カルマ。
        お前こそ、どうした、その格好。……他人にどうしたって言えるような様じゃないぞ。
        （血塗れのカルマの服装を見て、嘆息しながら言う。状況に危険がないと分かった以上、ペースを日常に戻さなければ、最悪の事態を引き起こす可能性もあるので、出来るだけ平静を装って言った）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-09 (土) 09:00:47
      • （拳を振りながら訝しげに顔をゆがめ）あン？　あァ、いや、そこに腕落ちてんだろ。それ拾い集めてきたの俺なンだよ。
        せめて弔ってやろうと思ってシャベル取りにいったら先生らがいて、んで、いきなりエストが殴りかかってきやがった。
        ふっざけんなよ、普通に声掛けてやったのにいきなり化け物が出たみてェな反応しやがって。（耳の穴をほじりながら言う）
        そもそもなんで勢揃いしてやがんのかわっかんねェ。ちャんと休むって連絡はロレンにしたよな？　おい。         -- カルマ 2012-06-29 (金) 22:50:34
      • ああ、悪い。迎えに来たのは俺の判断だ。……多少心配事もあってな。
        （少しだけ正直に話すか躊躇い）……カルマ、お前……なんでこの時期に山に篭ろうと思った？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-29 (金) 22:50:59
      • （そのｼﾛﾏﾙの言い方は多少引っかかるところがあった）……特に意味はねェ、なんて言葉で誤魔化せる状況じャなさそうだな。
        成程な。だからエストも警告なしにいきなり殴りかかって来やがったわけか（鼻で笑う）
        ったくよ……（がしがし頭を掻き）よっけいなことに気ぃ回しやがって節介焼き共が。
        ……本当に『その時期』だったらどうするつもりだったンだよ、先生。         -- カルマ 2012-06-29 (金) 22:52:14
      • （尋ねられて、嘆息する）……正直分からんけど、分からねえなりに俺も何かできることねえかと思ってな。
        まず、状況も状態も何にも知らないってんじゃ、動きようがない。
        お前は十四教室の生徒なんだ。そして俺は十四教室の室長だからな。心配も節介もさせろっての。
        生徒を連れてきたのは……俺の判断ミスだ。正直、ここまで切迫した状況がいきなり放り投げられるとは思ってなかったからな。

        ……お前の父親に、事情は大体聞いてる。後はお前に、お前の状況を聞いて、何の問題もなけりゃこの問題は終わりだ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-29 (金) 22:53:19
      • （更に渋い顔になる）クッソ親父の差し金かよ。もう俺二十歳超えてンだぞ？
        ……ただ、予測は間違ってない。
        たまにあるンだよ、こういうこと。先祖返りっつーか、オーガの血がそうさせンのかは知らねェけど。
        そういう……なんだ、人食に近い衝動が沸いてくる時期があんだよ。
        ……俺ァ、そんなにきつい方じゃないンだが、そんでも腹減ってるときに目の前に食い物あったら気分悪ィだろうが。
        ンで、妙な気遣わせンのも何かと思って……言わせンなよ、クソが。         -- カルマ 2012-06-29 (金) 22:57:30
      • （一歩距離を置く、というよりは倒れているせつなの身体を庇うように動きながら睨む）
        ……じゃあ、この散らばってる腕は、何なんだ、カルマ。         -- ロレン 2012-06-29 (金) 22:58:38
      • るせぇよ、『アイアンシールド』。テメエが想像してンのとはメチャクチャズレてるっつーことだけは言ってやるよ。
        本当はな、俺ぁもう『人食衝動は収まってる』んだ。昨日一日でな。
        ンで、今日下山しようとしたらこンなことになってて……どうやら、この山には俺と同類がいるらしくてな。
        まあ、何か詳しい話するのも面倒クセーンだけど、どうにもこのまま放置って訳にゃあいかねーかなとかぼんやり考えてたらテメエらが来て、
        そンでいきなりエストが殴りかかって来やがったンだ。何なンだよ畜生が。         -- カルマ 2012-06-29 (金) 23:02:24
      • ちょっと待て。お前の話は取り止めがなさすぎる。（額を指で押さえ）
        ……お前の同類ってことは……オーガがいるってことか？
        害獣指定の野生のオーガが……？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-29 (金) 23:04:35
      • （耳の穴をほじりながら）多分な。
        食卓に腕残ってんだろ、ンでも内臓とか一切ねえ。大型の犬とか虎とかならもう少し「とっ散らかる」はずだろ。
        ……あー、多分だけど、腕持って食ったンじゃねえかな。そうなると腕が使える人型の化け物ってわけだ。
        人食の習慣があって単独で山にいて二足歩行するって行ったらオーガくらいじャねえかなと……それに、なンとなくそンな気はしてたンだよ、山に登ってきたときから。         -- カルマ 2012-06-29 (金) 23:08:06
      • ……俄かに信じがたい話だが、筋は通ってるな。それに、予測が外れてたとしても人を食う化け物がいることには変わりないだろうしな……。
        じゃあ、カルマ、お前は――。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-29 (金) 23:09:33

      • なあ。
        それよりいいのかよ、アレ。
        （シロマルの後ろを嫌そうに顎で指す）         -- カルマ 2012-06-29 (金) 23:10:27
      • （シロマルが振り返る先）
        （物も言わず、小さい背中が肩を怒らせて小さくなっていっている）
        （単独で、下山を始めていた）         -- エスト 2012-06-29 (金) 23:12:07
      • ハァ！？　おい、ちょ、ちょっと待てよエスト！！
        （声を掛けるが反応はない。この距離で聞こえていないわけはないので、恐らくその歩を止める気はないらしい）
        （頭を掻く。こういう時、恩師なら巧くやるのだろうか。即座に計算して、目的を明らかにしない形で根を張り、上手にことを運ぶのだろうか）
        （……自分にない才能を強請るということは、意外にも自分はこの状況にそこそこ参っているらしい）
        （嘆息する）……ロレン。話を聞いておいてくれるか。
        相手が純粋なオーガなら、エスト単身で無傷で済むとは思えない。
        それに、どうもせつなも精神的にかなり参ってるみたいだから、この件にこれ以上関わらせたくない。
        せつなと、出来ればエストを安全な場所まで送り届けた後に戻ってくる。その時に詳しい事情を教えてくれ。ロレン、カルマ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-29 (金) 23:16:24
      • ……了解。
        こいつと二人っていう身の毛もよだつ状況に耐えられるかは微妙なんでなるべく早く戻ってきてください。         -- ロレン 2012-06-29 (金) 23:18:01
      • こっちの台詞だ、ァンこら、やンのかオラこのアイアンシールドァ！　緑髪ァ！　天パァ！ -- カルマ 2012-06-29 (金) 23:19:25
      • 天パ掛かってねえよ。口下手くそなのに無理やり悪口言うんじゃねえよ、
        この粗野粗暴が服着て歩く万年知能欠乏症兼脳不在の頭蓋の持ち主の暫定クズ選手権で鼻噛んだちり紙より僅差で上の勇ましい男め。         -- ロレン 2012-06-29 (金) 23:23:24
      • ン……！？
        それは……悪口……なんですか？（混乱する）         -- カルマ 2012-06-29 (金) 23:24:06
      • 分量的にも文法的にも圧倒的にバカにされてるのに、何で塩辛い食品に砂糖足してどうにかなるみたいな思考で許しそうになってんだお前。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-29 (金) 23:25:13
      • 今のうちにエストを追いかけていいですよ。しばらく円周率暗唱で苦しめようと思うので。
        ……まあ、嫌々ながら話も聞いておきますよ。この場合、一応は、教室の問題でしょうから。         -- ロレン 2012-06-29 (金) 23:26:45
      • この場合一回り成長したロレンを褒めるべきなのか、一回りも成長できていないカルマを責めるべきなのか、教育者として迷うところだなおい。
        ……んじゃ、頼む。悪いな、頼りない教師で。（ロレンに拳を指しだし、互いにぶつけるとすでに豆粒ほどの大きさになっているエストの背中を追った）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-29 (金) 23:28:08
      • ３． -- ロレン 2012-06-29 (金) 23:28:37
      • ぐああああ！（もう苦しむ） -- カルマ 2012-06-29 (金) 23:29:03

      • エスト・フォックステイル・新山の布石 -- 2012-06-29 (金) 23:32:43
      • （許せない）
        （許せない許せない許せない）
        （許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない許せない）
        （心の中で、ただその気持ちだけがぐるぐると渦を巻いて怒りを煮立たせている）
        （肺腑から漏れ出た熱い吐息が、灼熱の炎を纏っていないことが意外に思えるほどに、腸が煮え滾っていた）         -- エスト 2012-06-29 (金) 23:35:03
      • （許せない）
        （絶対に許せない）
        （カルマがどういうつもりでそうしていたかは知らないが）
        （カルマがさっき自分に向けてきた拳は、明らかに今までの手合せの時より重く、強い打撃だった）
        （それだけが、絶対に許せなかった）

        （あいつは、あいつはエストに対して――手加減をしていたのだと、分かったから）         -- エスト 2012-06-29 (金) 23:37:33
      • （その拳は、いつものカルマのそれとは、キレも重さも圧倒的に上で、それでいて上限が分からない程度にはまだ抑えられていた）
        （どういうつもりかは分からない）
        （コンディションの問題とか、場所の問題とか、状況の問題とか）
        （種族の問題だとか、性別の問題だとか、身長の問題だとか）
        （どの問題が間に介在していたとしても、カルマ・ハルカスガがエスト・フォックステイル・新山に手加減をしていいような理由にはなりえない）
        （バカにして）
        （バカにしてバカにしてバカにして）
        （ずっと、心の中で嘲笑っていたんだろうか）
        （エストにはこれしかないのに）
        （十四教室の誰にも負けないことだけが、教室での唯一のアイデンティティだったのに）         -- エスト 2012-06-29 (金) 23:40:49
      • （最近続いた連勝も）
        （今までの通算成績も）
        （何度も何度も行った模擬戦も、全部ウソだったんだ）
        （全部デタラメで、エストだけが頑張って、あいつはエストよりずっと強いのにそれを隠してたんだ）
        （手加減をして、エストを傷つけないようにして、負けることも覚悟で）
        （悔しい）
        （悔しい悔しい悔しい悔しい）
        （噛みしめた歯の間から血の味がした）
        （頬を流れる涙を見られないように、早足で山道を進んでいく）
        （もうこんなところにいたくなかった）
        （もう、あんな奴に関わりたくなかった）
        （誰かに引き止められる前に、山を下りて、この悔しさを何かにぶつけないと気が済まない）         -- エスト 2012-06-29 (金) 23:44:00

      • （拭っても拭っても流れてくる悔し涙を置き去りにするように）
        （早足だった歩調は競歩へと変わり、いつしか走り出していた）
        （認めがたい何かの現実から、逃げ出すように）         -- エスト 2012-06-29 (金) 23:45:14
  • 【問五　��】　理科の問題 -- 2012-06-04 (月) 01:26:25
    • 一昨日　〜発端の発端〜 -- 2012-06-04 (月) 01:27:21
      • （シロマル・ルーデンス・グレナデンは萎縮されることが多い。大学内に二十七人しかいない十五階梯格の教授であることを差し引いても、『シロマルエフェクト』の第一人者であるというネームバリューは、この国では通りがいい）
        （初めて会う教授や識者には必ずと言っていいほど「思っていたよりもお若い」という世辞が付きまとうし、その後に続く言葉もなんらかの褒めそやす意味が付随することが多い）
        （教授になるまでは何かと疎んじられてきたこともあって、最初は疑心暗鬼にも掛かったが、その生活も十年以上続けば慣れてくる）
        （――だからこそ、第十四研究室というホームグラウンドに於いて、相手に萎縮している自分というものは客観的に見れば貴重なのかもしれないと思った）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 01:34:20
      • （無理もないだろう、と思う。自分は平均に比べれば身長が高い方ではないが、それを考慮に入れなくても、その来訪してきた男は余りにも大きかった）
        （目算で身長は2m30を超えている。服によって窮屈に収められた岩石のような二の腕が動き、木材のような指がティーカップを器用に持ち上げて紅茶を飲む様は、写真にでも収めれば三日は笑えると思う）
        （巨漢というのも生温い、豪傑といっても憚りない男が、たっぷり髭を蓄えた面で背中を丸めて、それでも見下ろしてきているのだ。萎縮するなというには俺の場数が足りない）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 01:39:47
      • ――あの。
        （『カルマ・ハルカスガ』の父親を名乗ったその男に、切り出そうと口を開いた瞬間、言葉が被った）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 01:41:48
      • 先生は……大陸西部の生まれですかい。（地響きに似た重低音の音声が漏れ出す）
        （ともすれば聞き取り辛そうに聞こえてなお、胸の中で反響する「沁みる声」が中途半端に狭い教室に響く） -- カルマ父 2012-06-04 (月) 01:44:05
      • ああ……そうですね。正確には、キリシュバール海領国からの移民、になる、のですかね。
        出自は、恥ずかしながら自分でも分かってない親不孝なんですが、物心つくころにこちらの大陸に連れてきた義理の親は、そこから西部に住み着いて、十年ほど前に。（言葉を濁す）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 01:47:57
      • 茶の淹れ方が堂に入ってましたからねぇ。水がいい土地でお育ちになったのかと思いましたんでさ。当たらずとも遠からず、と言うやつですな。（目を閉じて膝を叩いた）
        生憎と、儂らぁそれほど大層な出自や育ちをしてねぇもんで、何かとご迷惑かけておりますでしょや、うちのカルマぁ。
        ありゃあうちの６人兄弟の中でも指折りの粗忽でしてねぇ。儂もアレが家におったときは手ぇ焼かされてたもんでさぁ。（ハッハッハ、と空気の破裂のような音で笑う） -- カルマ父 2012-06-04 (月) 01:52:08
      • ……まあ、お父上の前ですから誤魔化しや世辞は抜きにしますと、それなりには。ただ、そういうのを覚悟の上での受け入れですから。（思ったよりも、弁や思考が立つ相手だと、内心で少しホッとしていた）
        あくまで大学としては「互助」という名目での入学でしたから、俺なんかがしてる苦労はその消費税みたいなもんですよ。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 01:54:26
      • と、言うこたぁ……まだ大事には至ってねぇってことで、少しばかり安心しやしたぜ、先生。（額をぺちんと叩く瞳に乗る色が、少しだけ変わる）
        ちっと、気ぃつけてもらいてぇことがありましてね。突然の来訪の不作法を承知で来たわけでさぁ、ｼﾛﾏﾙ先生。
        ……先生は、その、なんつーんでしたっけ、種族的な魔法使いサンか何かでしたかい？（本題を切り出さず、そんなことを尋ねる） -- カルマ父 2012-06-04 (月) 01:58:56
      • （何を問われているかは瞬時に理解できた）ああ、いや、職業的な魔法使い、です。
        意外に思われるかもしれませんが、元々大学や大陸が「異種族排他」を根底に備えていたんで、この業界でも捨虫の法を嗜む魔術師はほんの一握りで。
        そうなってしまうと仰る通り、種族は『人間』でなく『魔法使い』になってしまいますから……それが、何か……？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 02:01:55
      • そいつぁ、少し都合がいいですねぇ、感情の真に迫ることができまさぁ。
        先生一つ当たりめぇのこと尋ねていいですかい、先生は睡眠を取らずに生きることができますかい？
        あるいは……（今しがた飲んでいた紅茶のカップを指で突く）水を飲まずに、とでも言い換えてもいいかもしれませんなぁ。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 02:07:54
      • それは……無理ですね。（答えが分かっている問いを問われると、少しだけ邪推したくなる）
        （その問いの真意を、相手に告げられる前に考えてしまう。思考の海に落ちそうになるが、来客中だということに意識が向き、思考を消して聴衆に回る）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 02:25:38
      • ですなぁ……それぁ、儂も無理な話でさ。生きてりゃあ腹も減るし、眠りも求める、少なくともこの二つは欲求として生き物なら誰でも持ってるモンでしょうなあ。
        ……オーガ、という生物も、多分に漏れずその生き物の範疇にあるんですがねぇ、それとは別に、もう一つ欲求がありまして。
        ちとこれが厄介な代物で、共感を得てもらうには結構突拍子もない話なんで回りくどいことになっちまって、すいやせん。
        今回はその話をしに来た次第でしてねぇ……カルマぁ、何か変わったところとかなかったですかい？ -- カルマ父 2012-06-04 (月) 02:30:34
      • いえ、特には……俺から見たところだけじゃなく、月に一回精密検診を、月に二回は考査検診を受けてますからね。
        その辺は……俺なんかより異種研、多目的異種族研究室の方が詳しいとは思いますけど、今のところは。
        寡聞にしてオーガという種族にそれほど造詣が深いわけではないので、カルマの今後に関わるなら、聞かせてもらってよろしいでしょうか？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 02:33:40

      • （フム、と居住まいを正すようにして顎を撫ぜた）……オーガやオーク、それにコボルドやゴブリンってぇのは、未だ冒険者にも討伐対象として指定されてる「害種亜人」であるこたぁご存じでしょう。
        大体の国では人権どころか、生存権すら認められておらず、この国でもそれらの種族は国の認可が下りなければ国境をまたぐことすらできねえ始末で。
        しかも、人里への侵入、交流にも大幅に制限が掛かってる始末で、わざわざこの国で暮らすメリットってのぁあんまりねえんですよ。
        国境をちょいと跨げば、冒険者で鳴らしたかの国が万人を受け入れてることもあって、尚更そういうのが際立つって話でさ。
        多分に漏れずこの国でも、異種族排他の思想は、文化革命後の人民にも深く根付いてて、オーガって生き物は人里から離れたところに自治区を作って生きてたりするわけでさぁ。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 02:39:25
      • そうですね。……エルフやホビットといった二種害種指定の種族より、更に厳しい世相であることは俺も否定しません。
        特に、人間と掛け離れた外見を持つ種族に対して、人は忌避感を持つ。その存在の性質も併せて考えると、けしてこの国の姿勢や体制が変わった今でも、そういった一種害種指定を受けた亜人が住み良い国ではないでしょう。
        ……隣国の、万人万種を受け入れるシステムも一長一短ですけどね。この大学で冒険者として登録している生徒は、ギルドとしては隣国の登録になってるんですが、例え種族がなんであれ、同種と戦う依頼も容赦なく来ますから。
        それは、ハーフオーガがオーガを相手に、ハーフオークがオークを相手に。人間が人間を相手にしないといけないという残酷さはあるとは思います。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 02:44:29
      • そういう意味では残酷な仕様でしょうが、まぁ略奪を前提に存在があったオーガにとっちゃぁそれほど種の根幹とズレてるわけじゃあないんでさぁ、先生（顎を撫でる）
        古来より人に対する鬼、悪鬼ですな、その象徴とされたオーガはまあ見た目も相俟って仇敵であると思われても仕方ねえ存在でしたからねえ。
        近代に入ってようやく文化や文明らしいものが築かれて、一角の地位を得たわけですが、未だ原理主義というか言葉すら介さないオーガの種族ってのぁ各地で人を殺して回ってる次第で。
        そういった背景があるうちは、個々の存在がどうあれ、相容れることはねぇとは儂の方も思ってまさぁ。
        ……どうも、人と交わって出来た子なせいなのか、カルマの坊もそういったことに気ぃ回しての大学志願だったらしいですが、こりゃ余談に過ぎる話ですな……。（ぺちんと額を叩く） -- カルマ父 2012-06-04 (月) 02:51:43
      • だからこそ、大学側も受け入れを認めたということもあるんでしょう。あの気性の荒いカルマが黙って異種研で実験を受けている理由を、一度も考えたことがないほど想像力に乏しくはないです。
        この国や、他国の研究において、オーガという生物の生態についてその全てが詳らかにされていないのは、
        そういった中途半端に認められた人権と、オーガと言う種族への忌避的無関心が齎してるのも事実ですから、彼自身そこに思うところはあったんでしょうね。
        文化革命があったとはいえ、まだまだ異種族に対する享受思想という点でいえば、この国も隣国も片手落ちの状態にある。
        例えばこれが黄金歴３００年や４００年を迎えた時、どういう形に世界が収まっているかという観点で見れば、俺たちの研究やカルマの献身は、牛歩ではありますが確実な一歩であると……まあ、信じてはいるわけです。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 02:56:16
      • そいつぁ……頼もしいこってす。（少し目を細め）細い糸ながら明日に繋げる程度の希望ってのぁ、当事者にとっては有り難ぇ話なんでさ。
        ……ただ、一つだけ勝手なことを言わせてもらやぁ、そういった享受という姿勢を取っていることも、一つの差別ではあるんですよ、先生。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 03:01:31
      • （予想外の言葉の攻撃に、鼻白む。言葉を重ねていなければ、不躾な態度に腹の一つも立てていたかもしれない）
        （返事はせずに、思考する。……異種族を受け入れ、享受すること自体が、差別……？）
        ……それは。
        （ああ、そうか）……受け入れ、という思想そのものが人間側が作り出したルールに、異種族を嵌め込むから、ですか？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 03:04:31
      • （僅かな時間で出てきた正解に、膝を叩いて微笑む）流石に、この国に於いて異種族集めて教室やるってぁ先生は柔軟な思考をお持ちで。
        いやいや、世辞ではなく、人と言う世界に順応した生物が辿り着くには、ちと価値観を離れる必要がある面倒くせぇ理屈になっちまうんでねえ。
        この世界は、人を中心に動いてるわけでしょう。
        人が握りやすいところにドアノブはつけられてますし、鋏や鋸なんてなぁ五本指の生物の為に生み出された発明だ。
        そういったインフラを作ってんのは、他ならぬ人間様だったりするんで、まぁ道理っちゃ道理ですが、人間ってのは他種族の技術まで取り込む恐ろしい性質を持ってんで。
        今や古来龍族やエルフィンといった人間以外が生み出した魔法なんてぇのまで、血や技術の中に取り込んでる始末。
        儂なんかに言わせてみりゃあそういう人間の貪欲さのほうが怖え始末でねぇ。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 03:09:27
      • （享受する、受け入れるということは、人の世界に対しての侵入を受け入れるという意味に他ならない）
        （譲歩するべきところはするだろうが、例えば略奪や略殺を前提として掲げた場合、両者には相容れない溝ができる）
        （人語を話し、人としての倫理を理解できる者だけを受け入れるという当たり前に語られている前提は、両者にとって平等ではないのも確かだ）
        ……つまり、例えばカルマの献身や、この教室、異種研の人間の努力が実ったとして、
        そこには本当の意味での共存はありえないと、そうお考えですか……？（慎重に言葉を選んだが、それでも多少の毒は載った）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 03:15:32
      • ですなぁ……（にべもなく言う）
        互いに、譲歩するという形で一定の距離を保ちながら歩くことはできても、共に歩くことは出来ないと思いまさ。
        これは、人とオーガの相の子を産み落とした片親である儂が言いますと、多少は説得力出るんじゃないですかねぇ。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 03:25:55
      • （断言されては、何も言い返せない。それも明らかに自分より実態に近い位置にいるカルマの父親をして出てきた言葉だ）
        （聞きかじりの知識と価値観で太刀打ちできる相手ではないので、正面から斬り込むわけにはいかなかった）
        ……じゃあ、その最大の障壁っていうのは、何なんでしょうか。……分かりますか。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 03:27:40

      • ……オーガは、人を食います。
        それが、最大要因でしょうな。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 03:32:16
      • （じわりと）
        （掌に嫌な汗が浮かんだ）
        （それは明確な危機ではない分、纏わりつくような不快感を伴って、背筋を這い上った）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 03:33:22
      • ……これは。進化の過程での一説ですがね。
        元々オーガやトロルといった亜人が低い知能しか持たなかったのは、食人による弊害ではないかと言われてる説があるんでさ、先生。
        学業に携わる先生なら、プリオンっつー名のタンパク質で構成された感染性因子は聞いたことあるかもしれませんねぇ。
        黄金歴のいつだったかに食牛に牛の骨粉を与えてたことで、脳にこの感染性因子が影響して脳がスポンジ状になるっつー話を、聞いたことがあるかもしれやせんね。
        同じことが人でも起こるんでさぁ。
        医学の大家である東の医療では肉体の不随意運動と認知症に幹なすいくつかの変性症候群が「人食」を原因にしていることは証明されてましてねぇ。
        要は、難しい話を抜きにすると、同種食いを神様ってやつも禁忌に定めるためにそういう風に作ったんじゃねえかっていう話でさ。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 03:41:20
      • こいつが厄介でね、元々中枢神経系に取り込まれたプリオンが周囲に場を設ける形で「穴」を作り出す治癒不可の病でね。
        脳という組織ってのぁ黄金歴２００年を超えた今ですらすべてが解明されていない分、そこを荒らされてしまうとどうなっちまうか分かんねえって話でさ。
        例えば先も言った不随意運動、命令と運動が切り離されてしまう病や、認知症、時には人格や性格まで変わっちまうっていう無茶苦茶さでねぇ。
        時にぁ人を意味なく襲う凶暴性すら出て来ちまうんじゃねえかって、そういう説が「亜人の成立」を語る学士の中に存在するんですよ、先生。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 03:45:57
      • ……じゃあ、同種に近い種族を食するという性質があるから、オーガやトロルといった一種害種指定を受けている亜人は、
        一定の知能を持たない害体が多いと……そういうことですか？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 03:48:09
      • そいつぁ、ある意味逆なんですよ、先生。
        同種食いをする性質をオーガが持ち合わせていたのではなく、
        同種食いをする個体があったからこそ、オーガという亜人が生まれたんでさぁ。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 03:49:52
      • ………。
        貴方は、一体。（流石に、違和感が膨れ上がったので、答えが貰えないことをも覚悟して尋ねる）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 03:51:34
      • ……いやはや、申し遅れたわけではなく、専門的な話をするつもりはなかったんですが、どうもお互い職業柄抑えきれませんなあ、こういうの。
        改めて、肩書をつけて自己紹介しますと、ゴウマ・ハルカスガ……異種族における遺伝子学を専門とする、東洋の医者、ということになりますかな。
        （節くれ立った指で名刺を器用に取り出し、改めて渡す） -- カルマ父 2012-06-04 (月) 03:53:51
      • （………）
        （そのガタイと外見で、お前がオーガじゃねえのかよ！！！！！）
        （心の中で全力でツッコミながら、名刺を受取った）
        ……流石、お詳しいわけですね。ある意味職業と婚姻が密接に繋がってる辺り、似た者同士かもしれませんが。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 03:55:45
      • お恥ずかしい、学徒であったことなど数十年前の話であったはずなのに、やはり知識と教養のぶつけ合いとは愉快なもんでさぁ。
        おっと、話の腰を折ってしまい、申し訳ありやせんね。
        ただ、ここまで言や現状と結論には聡いシロマル先生にはもう分かられているたぁ思いますが、
        この説に拠るならば、亜人というものは元々人間と同じ生命体でありながら、「人を食べる」という性質で以て袂を分かった存在である、という話になるわけでさ。
        それが何らかの形で遺伝子の中に常態化して、今のオーガという種族を形作ったんじゃねえかと。
        近似種でありながら交配によって子を成せるというのも、この説を支持する学者にとっちゃあ追い風となってる、業界においちゃあ新進気鋭の俗説ってやつでさ。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 04:01:08
      • （顎に手を当てて、その先を考える）
        ……じゃあ、あるいは、その説に拠れば人とある種共存ができる個体が生まれてきている現状は、
        人食をしない一種害種指定の種族が生まれてきているから……でしょうか。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 04:06:01
      • ですなぁ……理解が早くて助かるってもんでさ。（膝を叩いた）
        生涯の中でその欲求を抑えることができる因子を新たに備えた「オーガ」ってことになりますねぇ。
        その程度の差こそあれ、人間と共調していく可能性があるとすりゃあ、そういった「欲求を抑えうる」新しい形での「オーガ」になるんじゃねえかと、儂ぁそう思っとります。
        ただ、ある意味それでも「抑えられる」、というだけで不要、というわけじゃあねえってのが困りもんでして。
        程度の差こそあれ、その人食に対する欲求というモンは一代二代交配を重ねたところでなくなっちまうようなもんではないんでさ。
        うちとこの６人の息子は、人間としちゃあおとなしい方の儂の息子であるから、ある意味じゃ抑えつける力も強いと思うんですが、
        ちとこの期に及んでそこんところをしっかり大学の方でも見てて貰えてんのかと心配になりやして。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 04:11:20
      • それは、大丈夫でしょう。……元々、そこについては異種研は専門家ですから。俺なんかと違って。
        寡聞と無知に対して忸怩たる思いがあるので、余り俺自身が胸を張って言えないのが残念ですが。
        ……つまりは、そういう、人食に対する欲求は、先に言っていた食欲や性欲、睡眠欲に近いものがあると、そう仰りたいんですね。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 04:13:26
      • まあ儂も、人間なので実感としちゃあよう分からんのですわ、ハッハッハ。ただ、聞いた限りによれば似たようなもんなんでしょうなぁ。
        他の五人についてはそういう行為自体から知識的にも隔離してあるせいもあって、兆しすら見せねえんでカルマについても大丈夫だとは思ってんですが、
        あいつぁ大学進学も儂に言わんかったくらい、実は繊細な輩でして。ま、一つの親心ってやつですな。 -- カルマ父 2012-06-04 (月) 04:15:57
      • ……分かりました。少し注意して俺の方も見させてもらおうと思います。
        ただ、俺から見ても、一般的な害種指定されているオーガとカルマの間には、かなりの隔たりがあるように思えます。
        まあ、多少荒っぽいところはあっても、カルマはカルマですよ。俺は、そういう形であいつと接して行こうと思ってますんで。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 04:18:19
      • そりゃ、ありがてえこって……色々、ご迷惑お掛けしますが、まあ悪いやつじゃあねえのは確かなんで、よろしくお願いしまさぁ。
        では、儂ぁこの辺で……。（席を立つと天井に頭がついた） -- カルマ父 2012-06-04 (月) 04:19:23
      • ……せっかく遠路を来たのに、会っていかれないんですか？
        （カルマの父が立ち上がると目算していた2ｍ30じゃすまないことに気付いた。人間じゃねえよ少なくとも）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-06-04 (月) 04:20:43

      • いやあ。
        ……恥ずかしいじゃねえですかい。
        （巨漢は、顔を赤くして頬を掻いた） -- カルマ父 2012-06-04 (月) 04:21:16
  • 【問五　�◆曄〇賛瑤量簑� -- 2012-05-29 (火) 00:34:41
    • （山中）
      （せつなが茂みの中からそいつの手を取ったとき、連れてくる人選を誤ったことに遅まきながら気づいた）
      （いや人選、ではない。例え、どんなにせがまれようが、この場所には俺一人で来るべきだったんだ）
      （事態を軽く見すぎていた自分のミスであることを、認めざるを得ない。ここまで切迫した状況であるとは、俺も思っていなかった）       -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 00:43:09
      • （助けなきゃ、という意識と、もしかしたら、という意識が正常な判断を奪ったのだと思う）
        （本来ならあたしはそうすべきじゃなかったのに、茂みから出ている誰かの手を取って、引いてしまった）
        （もしかしたらカルマくんであるかもしれないという希望があったことも事実だ）
        （彼ならその茂みの中で寝ている画も想像しやすいくらいの豪胆さがあるから）

        （ただ、そういう楽観的な観測をしていたからこそ）
        （――引っ張った手の軽さという現実に、思い切り尻もちをつくことになった）

        （あたしが握り、茂みから引っ張り出したその手は）
        （――肩口から千切られていた）         -- せつな 2012-05-29 (火) 00:48:39
      • （気絶するせつなの身体を、充分に受け止められるくらいの時間があったにもかかわらず、その現実離れしたビジュアルにオレは一歩も動くことが出来なかった）
        （心のどこかで、自分もまた、この状況を甘く捉えていたのだろう）
        （くたりと横たわるせつなの手に握られている、明らかに千切られたばかりの人の腕から、目が離せなかった）         -- ロレン 2012-05-29 (火) 00:52:46
      • ……先生。
        （ある意味、一番血肉を見慣れている時分がｼﾛﾏﾙ助教授を促した）
        （自分が先行しても良かったが、恐らくこの助教授は視界の先に自分が進めばそれを止めるだろう）
        （だったら無駄を省くためにも、ここは冷静に教授先行で動くべきだと判断したからだ）         -- エスト 2012-05-29 (火) 01:02:02
      • ああ。（エストに促され、気絶したせつなを余所に、茂みに音もなく近づく）
        （それを成した主がそこにまだいるのだとしたら）
        （それは起きてしまった事件ではなく今降りかかっている災厄である）
        （そしてここに生徒がいる以上、自分が対処しなくてはならない『問題』でもある）

        （だから俺はその茂みの向こうを、茂みを掻き分けて覗き込み）
        （ここ数年久しく感じていなかったレベルの、眩暈を覚えるほどの寒気を覚えることになる）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 01:03:44

      • 発端　〜前日の話〜 -- 2012-05-29 (火) 01:24:27
      • 山に篭るわ。 -- カルマ 2012-05-29 (火) 01:32:25
      • ……ってよ。
        （カルマから叩きつけるように受け取った体学届をゼミ机に投げながら、席に座る）         -- ロレン 2012-05-29 (火) 01:34:24
      • （沈痛な顔）……たいがくとどけ……。響きだけ聞いたらもう二度と帰ってこなそうな届出だねこれ。
        むむむ、やっぱり昨日の模擬戦が原因なのかな？         -- せつな 2012-05-29 (火) 01:35:34
      • アホめ。（牛乳をパックにストローを指して啜りながら言う） -- エスト 2012-05-29 (火) 01:36:54
      • ……仕方ないと言えば仕方ないのかしら、こういうの。それでも、三年に上がって目に見えて勝率落ちてきてたものね、エスト戦。
        元々腕力以外に取り柄のない男児だから、少しだけ心配ね。ゼミ発表のローテーションとか。         -- ゼニス 2012-05-29 (火) 01:38:33
      • 具体的に本人について一個も心配してないだろそれ。なんか一年の時の休みもあのクソオーガ、国境跨いで旅に出てたし、山ならまだいいんじゃないか……。
        強くなりたいって言う願望に対する答えが「山籠もり」っていうのが最高に頭悪いけどな。
        あいつなんでこの学校入れたんだ？　バカなのに。         -- ロレン 2012-05-29 (火) 01:41:06
      • エストはあいつ今年から正式採用になった「異種族枠」だって聞いてる。……ハーフオーガは珍しいからな。
        月末に検体として筋力測定とか採血とかしてるって話を、前聞いた。……同じ疑問を先生にぶつけたときにだけど。         -- エスト 2012-05-29 (火) 01:46:52
      • あんまりにも辛辣すぎるよ皆……。ん、でもハーフオーガって珍しいんだ。
        でも、あたしハーフエルフとかはゼニス以外にも見たことあるけど、ハーフオークとハーフオーガはこっちきて初めて見たかな？         -- せつな 2012-05-29 (火) 01:49:00
      • 単純に、美的感覚の齟齬と、遺伝子の差異による着床率の悪さが原因でしょうね。
        エルフだって原種に近い種族は人との交配で子を宿したり宿させたりする確率は極めて低いらしいし。それに、ある種禁忌でもあるからね。異種間交配。         -- ゼニス 2012-05-29 (火) 01:51:42
      • …………お前な、仮にも昼時に生々しい話するなよ。デリカシーの欠片もない女だな相変わらず。 -- ロレン 2012-05-29 (火) 01:53:55
      • では陰茎と女陰のサイズの違いと言い直すわ。
        ごめんなさい、デリカシーのない女で。（にこり）         -- ゼニス 2012-05-29 (火) 01:55:44
      • オレの『アイアンシールド』が効かない攻撃が来たな……！やめろアホ！（胃が痛む） -- ロレン 2012-05-29 (火) 01:56:45
      • （飛び火してダメージを受けている） -- せつな 2012-05-29 (火) 01:57:32
      • ………。（狐耳がパタンと閉じている） -- エスト 2012-05-29 (火) 01:58:40
      • ……冗談はともかくとして、やはり禁忌は禁忌なのよ。種族として違う者同士が交配するって、問題が生じない理由がないもの。
        この国の価値観はある意味突飛ではあるけれど、それを抜きにして考えても、種として違う存在同士が子を成すっていうのは、短期のスパンでみれば安定を崩すことに他ならないから。
        文化的な意味でも、生物の遺伝子的な意味でも、時には宗教観だって問題になるかもしれない。
        猿と交合してみようと思い立ったバカがいなければ、エイズという免疫不全が人間に広がらなかったっていうのも皮肉な話だし。         -- ゼニス 2012-05-29 (火) 02:02:52
      • ハーフエルフが言うと、含蓄あるね、ゼニス。 -- せつな 2012-05-29 (火) 02:04:32
      • そうね。普通の人やエルフが唱えていたら二つある臓器を片方摘出したくなるくらいには腹立つだろうしね。
        ある意味私もパーソナリティに関すること以外はリアリストだから、ハーフエルフであることがそう深く私を形作っていない以上、外側から観測くらいは出来るわ。
        特にね、文化の違いや寿命の違いっていうのは、もう少し考えて見るべきではあると思うわ。
        同じ種族同士で交配することが自然なように、寿命を揃えなかったんじゃないかって思うもの。
        （それでも、告げた唇から洩れた嘆息には、「短命種のエルフを母に持った」という憂鬱が載ってしまったかもしれない）         -- ゼニス 2012-05-29 (火) 02:08:22
      • ……それも承知で乗り越えられるのが愛なんだろ。 -- エスト 2012-05-29 (火) 02:11:43
      • ………。 -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:12:06
      • ………。 -- ゼニス 2012-05-29 (火) 02:12:24
      • ………。 -- せつな 2012-05-29 (火) 02:12:40
      • なんだその目は。
        やめろ。慈しむな。         -- エスト 2012-05-29 (火) 02:13:21
      • お前の口から愛なんて言葉が出てくるとは思わなかったからびっくりしただけだ。 -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:13:57
      • ……これはトラが聞いたら凄いことになるんじゃないかしら。 -- ゼニス 2012-05-29 (火) 02:14:41
      • うん、でも、そうだよね……！　障害を乗り越えてこその愛だっていうのは、何かあたし分かるかも……！ -- せつな 2012-05-29 (火) 02:15:27
      • あんたはもっと良く考えたほうがいいと思うわよせつな。
        住宅で言ったら築四十八年なんだから。         -- ゼニス 2012-05-29 (火) 02:16:22
      • なんで住宅で言ったの！！？　一気に信頼性低くなっちゃった！！？
        っていうか特定個人のことを言ってるんじゃないから！！　そういうのっていいよねって話だからね！？         -- せつな 2012-05-29 (火) 02:17:21
      • おい、こういう状況になったときに、オレの気の置き所はどこにすればいい（エストに聞く） -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:19:30
      • 知るか、死ねアホ。（むべもない）
        ……ただ、異種族であるっていうことを受け入れた相手じゃないと、やっぱりトラブルは起こるとエストも思う。
        それは、お前だって分かってるんだろ。アイアンシールドだしな（牛乳を飲み切る）         -- エスト 2012-05-29 (火) 02:21:00
      • フォックステイルに言われるっていうのも、また意外な言葉だよ。（せつなをからかい続けてるゼニスを遠い目で見ながら）
        ただ、多かれ少なかれ普通の人間だって他人に吐露しない、墓にまで持っていくような秘密や罪を抱えてたりするんだろうし、
        異種族であること、それだけに周知の義務があるとはオレは思えないけどな。……そいつはそいつだろ。         -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:24:17
      • （自分の狐耳を、ロレンに向ける）……曝け出すなって言いたいのか？ -- エスト 2012-05-29 (火) 02:25:07
      • 違う。好きにしろってことだよ。
        確かにゼニスの言う通り、異種間交配で産まれた生き物っていうのは禁忌の産物かもしれないが、それ以上に大切なこともあるってだけの話だ。
        何に生まれてきてもそこに命があって、そこにあるんなら、そうやって生きるしかないんだろうし。
        先の苦難や種そのものの行く末を憂いて、今を楽しめないっていうのは、せつなみたいな人間に言わせればそっちの方が罪らしいぞ。         -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:27:24
      • ……そうか。お前はせつなが好きでよかったな。
        （小さく呟くと、ふい、と興味をなくしたようにパックをゴミ箱に捨てにいった）         -- エスト 2012-05-29 (火) 02:28:25
      • 同意したいところだが、この状況だと意味が分からん。（肩を竦めた） -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:28:59

      • （研究室からゼミ室に顔を覗かせる。ゴミを捨てに歩いて来たエストがいたので捕獲しながら）
        ……カルマ、はいないか。（小さく嘆息した）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:32:34
      • ちょっと待てエストなんで捕獲された（もがく） -- エスト 2012-05-29 (火) 02:33:24
      • いや、なんか視界にいたし。……そういえば何でだろうな？（離す） -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:34:33
      • エストは猫か何かか。（ｼﾛﾏﾙにローキックを入れて自分の席に戻る） -- エスト 2012-05-29 (火) 02:35:17
      • ……なんか、山に行くとか。オレもそれしか聞いてないですけど。
        （立ち上がり、机に滑らせるようにして預かっていた体学届を先生に渡す）         -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:39:10
      • ……ドンピシャかよ（体学届を受け取りながら）あー……こりゃ、ちょっと不味いな。
        時期が時期だけに異種研の連中にも声掛けたのに入れ違いか……。どのくらいで帰ってきそうに見えた？　ロレンの私見でいい。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:40:55
      • さあ。
        ただ、一年の春は丸二ヶ月でしたね。最終的にキリシュバール海領域に片足突っ込んだとか言ってましたし。         -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:42:25
      • ここからキリシュバールまでどれだけ離れてると思ってるのよ、ちょっとした行脚で片足突っ込める距離じゃないから。
        ていうか、一個『洋』渡ってんじゃない。         -- ゼニス 2012-05-29 (火) 02:43:34
      • ひっでえな、密航でもしたのかあいつ。……休学ってくらいだからな。それ相応の覚悟があってのことだろうな。
        にしても昨日の今日ってあいつ本当に脳みそ実装されてんのかこれ……いや、まあ、それはきっかけ、か。（嘆息する）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:45:33
      • えっと、何かカルマくんがいないと不味いんですか……？　先生。 -- せつな 2012-05-29 (火) 02:46:27
      • ……ちょっとな。気になる話を耳にしたんで本人に聞きたいだけなんだが……。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:47:54
      • 多分。……多分だが一年の時、夏合宿にいった山だと思う。あいつ、たまにあそこ登ってたらしいし。
        宿泊施設借りずに野宿中心だって言ってたけどな。一度だけ誘われて一緒に行ったことがある。         -- エスト 2012-05-29 (火) 02:49:37
      • あー……成程。篭るにはうってつけではあるな。別に立ち入り制限ないし。
        ……エスト明日暇か？         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:51:46
      • 忙しいです。 -- エスト 2012-05-29 (火) 02:52:05
      • そうか、悪いな付き合わせて。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:52:42
      • 忙　し　い　で　す。
        話を聞け。         -- エスト 2012-05-29 (火) 02:53:09
      • ……頼む。切実な悩みがあってな。十五階梯にして今や大学の一つの顔でもある『シロマルエフェクト』の第一人者である俺でもな。
        方向音痴には勝てないんだ。頼む、エスト……このままじゃ残りのゼミが無期限延期になる。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:55:01
      • 激烈情けないわねこの先生。迷うほどの道じゃないと思うけど。 -- ゼニス 2012-05-29 (火) 02:55:37
      • あっ、宿泊施設までの道ならあたし覚えてるのであたしが一緒に行きましょうか？
        カルマくんが長期休学するなら、話もしておきたいですし。         -- せつな 2012-05-29 (火) 02:56:23
      • ……それは、何か、困るな。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:57:05
      • えっ何に困ってるんですか！！？ -- せつな 2012-05-29 (火) 02:57:35
      • いや、何か、せつなを傷物にでもしたら俺確実にぶっ殺されるし、実力ではない陰湿な何かの手段で。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 02:58:15
      • 傷物になる可能性があるんですか！？ -- せつな 2012-05-29 (火) 02:58:52
      • お前エストに何する気だ！！？ -- エスト 2012-05-29 (火) 02:59:16
      • ……分かった、オレも行く。 -- ロレン 2012-05-29 (火) 02:59:47
      • この流れに何を分かったのロレンくんは！！？ -- せつな 2012-05-29 (火) 03:00:17
      • じゃあエストも行く。 -- エスト 2012-05-29 (火) 03:00:57
      • ……ホント意味分からんなお前ら、何の流れでそうなる。 -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 03:01:45
      • 言っておくけど、私はここで「じゃ、じゃあ私が行くわ」っていうの絶対やらないから。 -- ゼニス 2012-05-29 (火) 03:02:40
      • 俺も重ねて言っておくが、山登るんだからな。それなりの心構えは用意して来いよ。ハイキング気分で来たらその場で帰らす。
        せつな、ロレン、エストか。まあ、これ以上増えて面倒になるのは避けたいから、他の面子に言うなとは言わないが誘うなとは言っておく。
        ゼミ終わった後に集合場所決めるから、三人は残れ。……面倒増やすな、あいつは。         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 03:06:59

      • 現在　〜当日の話〜 -- 2012-05-29 (火) 03:21:23

      • （その茂みの奥）
        （存在していたのは、地獄のような絵図ではない）
        （ただ単に、そこに有る物が落ちていただけだ）
        （だがそれは、カルマの身に起きている異変を裏付ける証拠であるように思えて）
        （俺は息を呑んだ）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 03:23:08
      • （千切られた腕のその先が、ぶちまけられていたのであれば、まだ救いがあった）
        （単に大型の動物に襲われただけだとしたら、問題はあらゆる意味で単純化し、そこで終わらせることが出来たから）
        （死んでしまった誰かには哀悼を捧げるが、その程度の物でいいならいくらでも捧げよう）
        （だが、それがそういう風に存在しているのであるなら、あるいはカルマ自身がその問題の中心にいる可能性が出てしまう）
        （問題を、深刻に捉えていなかったこと、それを後ろにいる生徒に伝えていなかったことが、今頃になって悔やまれる）
        ……ロレン。エスト。……見るな。
        （声は、少しだけ震えた）
        （死体がぶちまけられているという事実以上に簡素で凄惨な物が、いくつか転がっていただけだ）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 03:25:18

      • （そこに落ちていたのは、腕だった）
        （恐らく、せつなが見つけ、手に取ったそれと同じく、何者かによって打ち捨てられた、人間の腕部）

        （それを見た瞬間、戦慄が走った）
        （腕が落ちていたことが問題なのではない）
        （――その数が、問題だった）

        （一本、腕が落ちていれば、『誰かが腕を失ったのだ』と思う）

        （二本、腕が落ちていれば、『誰かがそこで死んだのかもしれない』と思う）

        （ただ）
        （三本以上、落ちていた場合）

        （――そこは恐らく、『高確率で食卓である』と思う）         -- ｼﾛﾏﾙ 2012-05-29 (火) 03:29:32
  • 【問五】　カルマ・ハルカスガの問題提起 -- 2012-05-27 (日) 01:28:14
    • 昔々あるところに、爺さンと婆さンがいたンだってよ。
      ンで、爺さンの方は山へ芝刈りに、婆さンの方は川へ選択に行くわけだ。
      婆さンが川で洗濯をしてると、何か知らンが上流からデケエ桃が流れてきた。
      この時点でスッゲエ起承転結もあったもンだな、所謂超展開ってやつじャねえかってずっと思ってた。       -- カルマ 2012-05-27 (日) 01:32:37
      • 考えてみろよ、洗濯できるほどの水流のある川だぞ？　ぶっちャけその上流から桃が流れてくりゃ、普通手届かねえだろ。
        よしンば届いたとしても、普通そんなもん持って帰ろうと思うか？　っつーかよく考えたら洗濯物持ってンだぞ？
        すげェネタバレするけど、桃の中に赤ン坊が入ってるレベルのクソ重い桃を、上流から流れてきたからって持って帰るババアの怪力とキチガイっぷりハンパねえと思う。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 01:35:05
      • まあ、持って帰ったもんはしャーねェわな、何か知らンが木曜とかにすげえ焼肉食いたいときとかあるし、すげえ桃食いたかったンだと思う。
        ネタバレしちまったンでちっと飛ばすと、その桃から桃太郎が出てくるわけだ。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 01:41:42

      • 問題は、ここからの話でよ。
        なンか知らンが、その桃太郎とかいうやつ、いきなり鬼が島に鬼退治に行くとか言い出すわけだ。
        ……俺ァこの話を15で成人してから読んだンだが、正直その時点でなんじャこりャと思った。
        俺が読ンだ本にだけなンかそうなった経緯が書いてねェのかと思って色々絵本読み漁ったが、どれにも大して納得できる話は載ってなかった。
        精々が、「鬼っつー悪いやつが鬼が島にいることを知りました」くらいのもンで、具体的になんでそういう考えに至ったか、全くわかンねーんだよこれ。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 01:45:44

      • ハァ？　っつったね。リアルで。

        オマエ悪いやつがいるって噂を聞いて倒しに行くとか底抜けのバカか？と。
        それが正義感から来るもンならまだ納得いくけど、テメエ鬼が島から財宝持って帰った後、別に他の悪倒しに行くとかの記述もねーし、何なンだこいつ？ってすっげー思った。
        もう猿犬雉の三匹がどうとか全部話ふっとンで、その無茶苦茶さに腹立って腹立って仕方なかった時期すらあるンだわ。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 01:49:50
      • ……まあ、多分に自分の中に半分オーガの血が入ってて、奴の被害者が鬼だっつーことが関係してくるんだろうけど、それでも普通におかしくね？
        完全鬼ヤられ損じャねーか。つか、ぶっちゃけ鬼が島って名前ついてるくらいだから鬼の本拠地なンだろ？　静かに暮らさせてやれよ！？
        これが鬼の方から攻めてきて桃太郎が街守ったっつーンなら俺だって善悪考慮して鬼がわりィとは思うけどよ。
        殺して財宝まで奪って帰るとか完全に追いはぎじゃねえか。アホかこの話、なンで国民にこンなクソ話が浸透してンだよって憤ったわ。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 01:53:44
      • ぶっちゃけそこでストレスを感じすぎてよりにもよって下の毛に円形脱毛症を患ったことがある。まあ、そンだけ腹立ったってことだ。
        腹立ったなりになンつーか、溜飲下げるために色々文献当たって見た時期もあった。
        当時大学への推薦も既に話出てたから、多少大学でやることの真似事しても罰ァ当たンねえだろと思ってたしな。
        まァ、色々説あったよ、桃自体がメタファーとかいうなんか良く分からン説によりゃ、芝刈りっつーのは夜遊びみてえなもんで、
        要は爺がクソ爺で、その間に婆がクソ婆なりに盛って、子供孕んできたのが桃太郎とかいうえげつねえ説とか。
        食欲なくすわこンなもン……。逆にそれで子供たちに何の教訓植え付けようってんだ、バカか？　植えつけられンのはトラウマじャねーか。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:07:11

      • っつーか、桃太郎には昔話にしちャ教訓がねえンだよ、グリム系には人間の皮肉みてーなモン詰まってるし、
        浦島太郎とかにも約束違えンなとかまァ色々解釈しようと思えばできるもンあンだけど、
        桃太郎からは、なンつーか、その熱みてえなモンが感じられねえ。
        ありャ、なンつーかな、どっちかというと完全に自伝？いや、伝記物みてェな淡々とした空気があるンだよ。
        こういう生まれがあった、こういう風に育った、こういうことをしてめでたしめでたし、っていう流れが完全にこう、人の熱を感じねェ。
        それもまあそのはずで、結論言やこれって東方の西遊記っつー伝承を基に作ったパクり話らしくてさ、似せて作ったんなら熱も感じられねェってのは道理ってもんだわ。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:20:05
      • ……ただ、ちっと気になった部分もあってな。西遊記のパクりだっつーンなら、別に桃から生まれてくる必要なかったンじゃねえかって思うンだ。
        その部分をインパクトとして創作したっていうのはこの際置いておいても、何でそこをボヤかしたのかには理由があったンじゃねえかなって。
        西遊記のなんだ、三蔵法師だったか、ありゃ出自とかまで完璧に分かってンじゃン。だから、本来なら出自まではっきりさせておくのがパクりのルールなンじゃねえかな？　とか思ってな。
        それこそいつの時代に作られたか知らねェけど、偉い坊さんか何かの伝承にしときャ、所属してる宗教の箔みてえなもンにもなっただろうし、なンでこんな形にしたんだろうってな？         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:25:13

      • ンで、まあ数年考えて至った結論が、だな。
        ――桃太郎も鬼だったんじゃねえかって説でな。

        鬼が島に鬼退治に行く力を持っていた理由にも、
        鬼が島に鬼を退治しに行かないといけなかった理由にも、
        桃をメタファーにした何かに乗せて捨てられて『流されてきた』ことの理由にもなるんじゃねえかって。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:29:01
      • ありャ、だから復讐劇だったンだよ。
        鬼として存在できなかった存在が、鬼に復讐するための、冒険活劇だったンだ。
        そう考えると、すげえ自分の中で収まりが良くてな。
        ……まあちなみにこの話、どこで聞いたかわかんねえけどどこかの誰かさんの受け売りなんだけどな。
        この説を聞いたとき、スゲエ俺の中でしっくりと収まりが着いたんだ。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:30:54

      • 単純なモンでな、そう考えると正義漢ぶってたイケすかねえクソ桃太郎にも親近感みてえなもんが沸くじャねえかと。
        人の中に鬼が混じるには、やっぱり何か犠牲を払う必要があるンだよ。泣いた赤鬼じャねえけど。
        それが、桃太郎っつー鬼にとっては、鬼が島の鬼を退治したっつー名誉であり、俺っつーハーフオーガにとっては、人の中に混じって人と同じように学ぶことだったってだけだ。
        お互い辛いところだが、生憎とこの地上は人間様のために出来ているモンが余りにも多すぎる。
        そうでもしなきゃ、俺たちのような異物が暮らしていくことはできねーっつー、他でもない俺に向けた教訓話だったんじャねえかなって。
        まあ、『こういう国』なら尚更な。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:34:54

      • 長々と、何が言いたいかっつーと、まあそうやって涙ぐましい努力をしたところで、人と人との間に本当に混じれるかっつーとまたこれが疑問な話でな。
        肌の色が違うってだけで何十年何百年と憎み合える人間様が、俺らみてェなハンパモンを本気で寄せるかっつったら、早々そンな甘い話はねーと思う。
        だから、ある程度線引きして、自分の異物度に合わせて距離測ンのも、俺やエスト、ウィッカみてーな異物にとっちゃ必要なことなンじゃねーかって俺は常々思ってる。
        それは心情の問題じゃなくて、現実の問題だ。俺らは、人と完全に相容れることは、ねえ。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:40:04
      • 桃太郎って鬼が、末永く、本当に幸せに暮らせたンだろうかっつーのは、ずっと今でも思ってる。
        体よくどっかで追い出されるか、あるいは鬼が島がなくなるほどの力を持つ英雄様っていうのが、戦争後も英雄でいられるかみてェな、魔王と英雄のパラドクスに巻き込まれたンじャねえかなとか色々。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:42:34

      • だから、最初に言っておこうと思うンだ。

        ――これは人を食ったふざけた話で。
        きっと人間にとっちゃこの話の後味は悪いんじゃねえかって――。

        それだけは、伝えておかねえといけねえかなと、そう思ってる。
        桃太郎の作者が結局何を伝えたかったのかっつーのに数年悩まされたような俺みてえな事態に陥りたくなかったら。
        きっと、何も知らないほうが幸せなンじャねえかって、俺は思うわけだ。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:45:05

      • それでも構わないっつー奇特な人間様は。
        ……まぁ、クソ下手糞な俺の話に――少しばかり付き合って欲しい。         -- カルマ 2012-05-27 (日) 02:47:36
Last-modified: 2012-12-09 Sun 22:39:05 JST (4149d)