霊質 Edit

源霊を始まりとして存在するもの。
目に見え難くも世界の基礎を司る存在であり、そして世界全てに行き渡っている
方向性を定めることによってその性質を獲得し、形態を変え、その与えられた方向性を保とうとする
神はこれによって存在を構築されており、それもまた神と言う方向性が与えられているからである
これの方向性を決定することができればそれにしたがって現象は発生し
物質だけではなしえぬことを可能のものとすることが可能
自分自身を変化させることはそう難しくなく、その他の定まったものを変化させるのはまだ楽であり
何も無いところへ書きこむのは難しく、生体の霊に干渉するのはさらに難しいとされる
故にこれを容易くなしうる大きな霊的存在こそは神と呼ばれるのである
なお、方向性の定まっている霊質は、常に周辺の希霊質へと影響を与えている
源霊というひとつの大きな源より全ての霊質は存在しているが
世界によって霊質には若干の差が生じる。これは異なる物の接触に変化を期待するが故であるらしい

希霊質 Edit

方向性の希薄な霊質のことをこう呼称する。
これは世界に満ち満ちているものであり、方向性の定まっている霊はこの中を泳いでいる形と言ってよい
まだなにも情報の入っていないこの存在は干渉しやすい存在であるが、その干渉しやすさも比較的に過ぎず
普遍的に存在しているこれを認知するところからが俗に言う魔術、霊質干渉の一歩目なのだが
そこまで到達するまでにはかなり個人差が存在している
方向性の定まっている霊は全て霊質干渉を行うことが可能のはずではあるが
方向性の定まり具合、この存在との隔たり具合の差によってその習得速度の差が発生すると言われている
一説では、肉体が自身のうちに内包する霊へ絶えず方向性の情報を注いでいるため
肉体の強いものはそちらの方が疎く、逆にそうでもないものは出力することが容易
さらにいえば、肉体が強いものがそれを操作できたなら、融通は効かないものの強力な霊質干渉が行え
そうでないものは強力ではないが多彩な霊質干渉を行えると言われている

希霊質のありかは、各種物質的世界構成要素の隙間である。大気中であれば、大気成分の隙間に存在する
物質と重なっている霊質は、その物質の方向性を持つことになるが、当然大気成分も例外ではない
いかにも密なものでさえ、隙間には希霊質を持ち合わせていると考えられる

魔力 Edit

一般的に魔力と呼ばれるものは、他の世界から流れこんできた霊質のことを指す。
これには希霊質も含まれる。
基本的に霊質というものは異界の霊質からの影響を受け易い存在であり
魔力は流れ込んだ先の世界に存在する霊質と侵しあってその場に存在し続けるものである
ただし方向性のある巨大な霊質の手にかかれば物量差もあって次第にその存在は消滅、馴化に向かい
この場合の巨大な霊質とはつまり星霊のことを指す
異世界から魔力は絶えず流れこんでおり、同時に異世界へと耐えず流れ出しているのだと言われている

魔力もまた術を用いるにおいて使えるのだが、世界の異なる霊質は互いに影響しやすいだけに
生物、非生物にかかわらず有害なものであり、全く融通がきかず
過剰に接触すれば中毒症状を起こし、大抵の場合術者が昏倒してしまう
異界人の場合、こちらの世界の術を行使することで同様の中毒症状を起こしやすく
微弱であるとは言え常にこの影響を受け続けるため、常に倦怠感が体に満ち満ちた状態になる
ただし魔力の塊とも言えるため、ひとたび霊質干渉を行えば爆発的な現象を起こすことが出来るだろう
異なる霊質同士の接触からなる霊質干渉であるため、ほとんどただの爆発である
なお、異界人はあくまで肉体と同じ形で霊質が存在するため、異界人の至近でも霊質干渉を望む形で行うことが可能だが
魔王の場合は肉体周辺のある程度の範囲まで鎧うように霊質が存在しているので
至近で霊質干渉を行うと爆発現象が起こってしまう
苦しみから解放される方法は、自分の世界の魔力が流れ込む場所を探し出して避難するか
星霊とこの世界に帰化する契約を交わし、直ちに馴化して世界の一部になること
後者は当然本来の世界の霊質が今度は苛性の存在に成り果てるため、帰還することは難しくなる。
契約の際に本人の魔力はその世界の霊質に馴化するためである。

自我 Edit

星の上に存在するすべての物体は並べて星霊の一部であり
人類種で言うところの体毛のようなものでしかない
そしてそれぞれは強弱こそ違えども、自我と呼ばれるものによって自身と世界を分けて存在している
霊質干渉はこの敷居を下げることによって世界と一体化し、超常の現象を行うことを指す

例えを用いるのならば、存在を風船に例えるのが適当である
あらゆる存在は風船そのものという壁と、固有の霊質という詰まった大気を持ち
霊質干渉はその口を緩めることによって世界とつながり影響を与え得るようになる。当然ながら相応の負担を受ける
若いうちは大気を吹き込むことで回復することも可能ではあるが、老いれば膨らみに耐えることが出来ない
口を緩めることが無くとも自然と中に詰まった大気は漏れでていき、死へと近づいて
加減を誤れば開いた口から自分自身が漏れでて行って、世界に溶けこみ消えてしまうということになる

異なる霊質同士による霊質干渉が爆発現象を起こすのに
生理現象という一種の霊質干渉を起こしているはずの異界人が爆発しないのも
これによって保護されているのが大きな要因となっている
自我は肉体からある程度離れた範囲まで存在しているとされていて
そこから中に入った自我薄弱なものはより自我が強いものに支配され、取り込まれる
これは片方が異界人がであるほど顕著である
異界人が無事に食事をすることが出来るのはこのため
星や世界にも自我は存在しているのだが、生命程度に自我が存在して居ればまず呑まれることはない

これの厚さがそのまま霊質干渉の得手不得手につながる部分もあり
自我が強ければ霊質干渉を行うのが不得意となる反面、逆に影響も受けづらく「自分」を保ちやすい傾向にあり
希薄であるならば得意となって、影響を受けやすく「自分」が弱いということになる

霊質干渉 Edit

世界に満ちる霊質へと干渉し、自らの望むがままに変化を起こす技法
その全般の総合的な呼称である。
所によっては魔法とも呼ばれるものであり、体得には修練による習熟が必要
世界の根源に根ざしたものであって、練習すれば大抵の存在はこれを行うことが出来るという
ただし向き不向きはやはりあるようだ
これを用いる上では想像力と体力と気力こそがモノを言い、十分な体力と気力と想像力を兼ね備えていれば
「何でもできる」という言葉も決して夢物語ではない
無論、広範囲に影響を与えるとなれば比例して要求される力も上昇していくため
種族などによる差などは大きい

一部の異界人には、なにかしら体内に保持する別種の力を消費すると考える者もいる
しかし霊質干渉によってなにかしら、そうした別種の力が消費されるといったことなどはなく
あくまでも消費されるのは体力と気力であり、未知のエネルギーが発見されたりということも報告はない

世界との一体化を深めて行う技術であるため、あまり意識を深く潜らせすぎると世界に溶けてしまう危険がある
基本的には眼に見える範囲を対象として行われるもののため、普段は誰からも意識されることではないが
大きな自称を引き起こそうとする際には、必ず留意しておかなくてはいけない
一度世界に意識が溶けてしまうと、その意識をサルベージするのはほぼ不可能である

創造式 Edit

間に何の仲介を挟むこと無く、直接何も無い所へ自らの想像した概念をぶつけて干渉する方法
希霊質に干渉する霊質干渉のなかでも自由度は特に高く、無限に等しいともと言われる
その分だけ難しいにもかかわらず広く普及している方法もでもあり
空想を現実にする究極の技としても広く認知されているものであって、その所以はやはりその自由度
想像力、体力、気力さえあれば「なんでも出来る」ので、全能の技と言われることもある
世界の理に沿って現象を起こすように干渉すれば難度は下がる傾向にあり
全能を目指す一部の術者を除けばそれらを用いるのがごく一般的
想像が緻密に、巨大になっていくにつれて世界に溶けてしまう危険性は高まり
情報が流出して帰ってこれなくなるといったこともあるため、使いすぎは命に関わる

やりようによっては特定の範囲を封鎖してしまうことも出来、これを結界と呼び表す
結界の性質や構造と規模によって難易度は大分変わってくるが、可能な者はかなりの力を持つこと間違いなく
当人周りが規模として精一杯であっても、そうされてしまえば手出しするのは難しい
結界の中は術者の支配下にあるようなものとも言えて、閉じ込められれば通常それで勝負が決まる

整流式 Edit

俗に紋章術と呼ばれる方式。物体に宿る霊質に形質を維持するよう干渉し
希霊質へ影響を及ぼしうる図形を描いて能力を付与することが出来る
万物はそれぞれ自身という方向性の霊質を持っていて
それは微弱ながらも常々周辺の希霊質に影響を及ぼすという性質から発展したもの
時に宝石などが術式の媒介として用いられるのは、この与える影響が望む方向性とあっていたりして
術の行使を簡単にしたり、術が強化されたりするからである
紋章術はそれを人為的に行なおうというもの
より強力に影響を与える霊質の方向性が図形に求められ、主に鍛冶屋、彫金師がこの探求に携わる
場合によっては彫刻の形を取ることもあり、立体にも及ぶことから正式名称は整流式
構築の際には物品の霊質へと刻み込んでいるが
物品そのものにも図形が描かれていたほうが影響を及ぼしやすい
刻みこむ対象にも対象本来の性質が備わっているため、素材で図形は微妙に違ってくる

再演式 Edit

特定の出来事を同じように演じることによって、同様の事を発生させるという手法
この式を行うことの利点は、霊質干渉を行うことに寄る体力消耗がほぼないことである
弱点は再演という形式上、行使が時間的にも制限されているということにある
環境や状況、行動がずれてしまうと十分な効果を見込めなくなり、効果を発揮しないこともある
これこれこうすると、このあたりのこれがこうなるので、この結果が導きだされるというのを再現するもので
消耗が少ないという利点から、一応覚えておいたほうがいいだろう程度の認識で練霊師達は修得する
だがあえて消耗する道を選び、星霊から歴史を引き出すことが出来るほどまで熟達しているのなら
歴史の再現を行って必然的な勝利を得ることすらも可能な存在である
その気になればさらに上の存在から引き出すことも視野に入るが、到達は極めて難しい
また、整流式に使う紋様はこの方式から由来するものも多くあるため
両者は極めて密接な関係にあるといえる

転用式 Edit

すでに方向性の定まったものを使うやり方。
そのものが元から持ち合わせている性質を利用し、操作するのは対象のほんの一部分なので比較的楽。
だが操作のしようによっては絶大な効果をもたらすこともあるために、侮れるものではない
具体的にどういう事かといえば、火があればその火を操って攻撃する等のことを指す
ランタンの火から炎の玉を撃ち出してみたり、水筒と水で水の刃を創ったり
簡単である分、環境によって手段が限られる上に手の内を読まれやすいなど弱点はあるが
速効性に富んでいて整流式の紋を用いたものが相手でなければまず先制可能
戦闘を行う際にはこちらがよく用いられる

これを応用することによって、指定した遠隔地の存在を指定した場所へ移し替えることも可能。
一般には召喚術と称されることが多い
対象の情報全体に干渉しているために難易度は高く
対象とも事前に話をしておいたほうがいいため、なにかと苦労することが多い
これをしておかなくては対象と喧嘩になるため必須である。ただし相手が無機物であればその限りでもない
更に話をつけておくということは双方の理解を深めるということにつながり
この理解が対象を遠隔地からでも把握できる繋がりともなる
対象の現在地捜索は、星霊に深くつながることで行われる
星霊という集合無意識を辿ることで探し当てたあと、指定の場所に転移先を指定
対象の情報をまるごと指定の場所に移し替えることでこの術式は完了となる
尤も、リスクの大きさや飛空艇等の代替物が登場したことで戦力の増強手段という概念は薄れ
敵そのものを対象にとって致命的な空間に転移させたり、相手の頭上に危険物を放り込んだりなど
極めて直接的な攻撃に用いられる

死霊式 Edit

俗にいうところのネクロマンシー。肉体から遊離した、元生物構成体であったものを使う方法。
希霊質と方向性の定まった霊質の中間にある死霊はやや扱いが難しく
なまじ意志が残っていたりもするため、運用する際には細心の注意を払わなくてはならない
主な使い方としてもともと宿っていた肉体に戻すことで再活性を促し、動くようにさせるなど
これは本人の肉体でなくとも、種族として近ければ近いほどにやりやすい傾向にある
何を目的とするのかというと、本人がやり残したことを達成させたりもすれば、私兵にすることもあり
術者の精神性が最も如実に現れる
これを扱う術者、ネクロマンサーは霊の流れを速やかにするものとして聖職者と見られることもあれば
霊の流れを滞らせる邪悪な存在と見られることもあり、一口に語ることはできない

結合式 Edit

自身の霊質と他者の霊質を繋げる手法
念話や使い魔の使役、感覚共有などと言った他社に対する干渉を行うもの全般がこれにカテゴリされる
基本的には心得のあるものが互いの同意を持って行うものであり、ごく難しい方法であると言える
同意なく行おうとすればどうしても抵抗にあい、さらに他者の方向性を読み解く必要があるため至難
やり方によっては簡単に行う方法もないわけではないが、どうしてもかかりが浅く脆くなる
洗脳、支配などといった手段としても用いられるので、デリケートな扱いを受ける側面も
さらに結合した対象とは意識が共有されたり、混じったり、自己意識が拡散してしまったりと危険な面もあって
結合した対象が多くなればなるほどに事態は加速するので、結合は必要に応じて行い、終われば切るのが普通
うけた影響もフィードバックされやすく、結合深度等といった辺りの調整技術も研究が進められていて
長期の結合を要する場合には、そちらの技術習得も必須となるものである

自然干渉による変異 Edit

知恵あるものが意識的に干渉を行わなくても、自然界そのものから万物は干渉を受け、また干渉している
これらの干渉は生物の生体や進化、環境への適応に影響を与えるものであり
長期的に受け続けることによって、干渉されているものに対し変化をもたらすことがある
例えば寒冷地に住んでいる生物が、冷気を体から放出することができるようになったり
火山帯に住んでいる生物が、炎を体から放出することができるようになったりなど
暮らしていても物質的には獲得しがたい性質を得ることなどが挙げられる
上記の事例では進化に影響を及ぼした一例であり、その辺りに住めばすぐ得られるものでもなく
こうした能力を獲得したいからと言ってそうした土地に居を構えるのはナンセンスである

デフラグ Edit

ある程度長いスパンではあるものの、不定期に発生する自然現象
何らかの方向性を得ていた霊質がその方向性を失う際
失いきれなかったものや、方向性の質によって波及した影響が断片化して残存することが多い
霊質干渉によってもそういったものは発生し、累積して霊の流れを滞らせてしまうことがある
この自然現象は星霊がそれを解決するための生理現象であるともいえ
それらの残留物をまとめたり解体したりして整流し、流れを健常なものへと正す
魔力もこの時にまとめて同化させられるらしく、前後で絶対量の変化がおきている事は確認されている
この際にまとめられたものは時に生物じみて動き出すことがあり、実際生物となることもある
こうして発生した存在はまず基本的に怪物として扱われ、時には大きな災いとなり、幾つも物語を生み出す

星霊の浄化術とも呼ばれるこの現象は霊質干渉について研究するもなら誰もが注目するもので
いかなる方法でもってこれを成し遂げているのか、解析するために発生を只管待っているものも少なくはない
魔力を任意で消去させることが出来るということは極めて重要なことであり
異界へ足を踏み出すために必ず必要なものであるということもあって、優先度は高い

神への祈願 Edit

自身が信仰している神への祈願は、一種の霊質干渉と言える
神の基本スタンスとして積極的にかかわらないというものがあるため期待できるものではなく
ちょっとした内容のことであれば気まぐれに叶えてくれることもあるが
気まぐれ以上のことは滅多に起こらない
神の格によってこの範囲も大きく変わり、下に行けばそれなりに期待してもいいが
星の神々にそれを求めるのは、求めるだけ時間の無駄というものである

言霊 Edit

練霊師 Edit

霊質干渉を行う事に長け、それによって生計を立てているものをこう呼び表す
一口に練霊師といっても幾らかの種類はあり、それらに関してはそちらの呼び方が優先され
整流式の使い手であれば紋章師
死霊式の使い手であれば死霊術師である
様々な分野に長けている場合は呼び方が定まらず少々ややこしいものとなり
また練度によっても多少呼び方が変わってくることもあるので更にややこしくなっている

テンプレ
[[>設定/340417/様々/術類]]

Last-modified: 2012-02-22 Wed 15:41:01 JST (4409d)