瓦礫城/農業区画『ラフレシア』?
- 一通のチラシが投函される。それは転移祭の開催が近付くことを知らせるものだった
(メインストリートに競い合うように並ぶ露店、祝祭の仮面をつけてを練り歩く人々。そしてミスコンテストが祭りを沸かせる!) (ミスコンの優勝者にはトロフィーと賞金が授与される予定となっておりますので、ふるってのご参加をお待ちしております) --
- (ルクスリア従業員であり、ミスコン2位となったヤン・マーの元に店主より金貨1000枚相当の寸志が届いた)
エホッ、エホッ!こちらの区画に来るのは一苦労ですなあ…(むせつつ後にする) -- 娼館店主
- --
- ・・・あれ?ここ農業区画?迷い込んじゃった?
「(ぐ)もやし工場と繋がってたみたいだね・・・僕ここ嫌だよフォルミィ鞄に入れさせて」 しょうがないなぁ‥(鞄を開き、毒ガス対策用マスクを取り出すと同時にグリマルを中に入れて) (シュコー)・・・そう言えば・・前に来た時は薬草園しか見てなかったな・・・ちょっと探索してみようか?(きょろきょろと歩いて) -- フォルミィ
- 極端に視界の悪い農業区画。奥からはなにかを叩きつける音が一定に聞こえてくる。 -- ヤン・マー
- 凄い・・改めて見たら完全に迷路だよこれ・・・(右手・・左手?の法則で進みながら思わず呟く)
「(ぐ)方角判ってる?さっきから同じとこ回ってるよ」 む・・・ぐりまる判ってるなら案内してよ・・・(そんな感じに彷徨っていると、奥から聞こえてくる音)・・・なんだろ? 「(ぐ)あんまりいかない方がいいとおもうなー!」 大丈夫大丈夫(黒猫の忠告をスルーしつつ音の方へと向かってみて) -- フォルミィ
- (近づいてゆくと、音は細かに移動しているのがわかる。また、何かが折れ砕け潰れるような音も混じっていることがわかる。)
(更に進めば、その音の発生源。一心不乱に何かに拳を叩きつける小さな女の子を見つけることができる。) -- ヤン・マー
- (シュコー・・)誰かいるね・・・女の子だ
「(ぐ)結構やばい音に聞こえてならないんだけど・・・」 うん・・私もうすうす・・・(こくこく頷きつつ・・・女の子に声をかけてみる)こんにちわです・・何をしてらっしゃるので? -- フォルミィ
- (潰しては、撒く。潰しては、撒く。)
(声をかけられても、熱心にその作業を続ける。) (ようやくその作業が終わったのだろうか?フォルみぃの方を向き、ペコリとおじぎをするガスマスクの女の子。) -- ヤン・マー
- あぁ・・・
「(ぐ)あぁ・・・」(使い魔と共に思わず呻いた・・・以前線香屋に感染の話をしたが‥その原因の一端は間違いなくこれだろう) (かといってこの地で他に適した肥料があるとも思えず、ただ今は肥料と化した物のかつての姿を想い、手を合わせるしかできなかった) 此処の管理者さんです?お疲れ様なのです・・・私は魔女見習いのフォルミィ・・・(鞄をぺろりと開けて黒猫の頭だけ見せて)この子は使い魔のぐりまる ・・・実を言いますと、もやし工場さんの見学から帰る折り、此処に迷い込んでしまいまったのです・・・外まで案内して欲しいのですが‥ -- フォルミィ
- (はい、そうです。というように頷く。)
(自己紹介されたのが嬉しいらしく、ためらいがちに右手を出す。こういう場合、友好の証に握手をするものだという知識はあった。) (もやし工場?先日線香屋さんが言っていたアレだろうか?小さく首を傾げ、迷ったのだと聞くと。分かりましたと元気に頷き、歩き出す。) (根の張り、葉が生い茂る床は非常に歩きづらい。) -- ヤン・マー
- (こちらも手を差し出してにぎにぎと・・・自分より幼く見えるが‥なんだか敵う気のしない手だった)
えぇこんな感じの所?で・・・(身振り手振りで説明) んっしょ・・ほっ(これでも森暮らしだ、道なき道を進む事自体は慣れていた・・・それでも床と植物が混在する地面と方角の分からない人口灯の元では中々難儀して) こ、ここは何処もこんな感じなのです?通路的な物はないです? -- フォルミィ
- (コクリと頷く。)
(もともと増築に増築を重ねられた瓦礫城だ。人間が快適に通行することは考えられていない。) (そのうえ、ここにはよくわからない植物が生い茂り、植物学者が見たら激怒しそうな脅威の共生が行われている。) (ある場所は子供が四つん這いにならないと通れないほど狭いが、ある場所はまるでホールのように広々としている。全く無秩序な構造なのだ。) -- ヤン・マー
- //ごめんなさいっ文通でも大丈夫です? -- フォルミィ?
- //は、はい!ごめんなさい。 -- ヤン・マー
- (以前線香屋と来たときは此処までとは思わなかった・・・どうやらかなり気を使ってもらっていたようだ)
無法であっても無秩序はどうかと思いますです・・・管理しやすい育て方をしないと(よっほっと巧みにヤン・マーの後をついて歩く) (途中ちらちらと植物の生え方目に入って)凄い・・・こんな風に育つものなんだ・・・ 「(ぐ)森じゃ考えられないね」(思わず感嘆の声を上げたり) (小柄で良かったと思いつつ四つん這いで狭い道を進みながら)そういえば・・管理者さんのお名前を聞いてなかったです・・・ -- フォルミィ
- (ピタリ。足を止める。)……楊。楊馬…。
(進んでるうち、霧の濃度が薄くなってゆく。周囲の様子も金属やセメントで出来た壁の割合が多くなり。足を止める。) (すぅと右手がその先を指し示す。どうやら出口のようだ。) -- ヤン・マー
- ヤンマーさんですか?よろしくです(こくこく)
「(ぐ)きーみっとぼくとで♪」 (歌う黒猫をぎゅっと鞄に押し込んで)・・・ぁ・・出口・・・(ほっと息をつくとペコリ) ありがとうございましたなのです・・・私、魔女見習いとは言いましたが近隣の村々に人や農作物の薬を売って生活してるのです なので何か困った事があったらここに・・・いつかお礼をしたいのです(そう言って住所を渡すとまた頭を下げて帰って行った) -- フォルミィ
- --
- (やんまーちゃん想像図と描かれた紙が落ちている) --
- (ありがとうございます。これでフードをかぶっていたらほぼ完璧です。といった様子で写真を飾るのだった。) -- ヤン・マー
- --
- さて。話は通しておかないとね(網の目のように拡がる農業地区の中央付近。鎚を打つような音を探り、尖った耳を澄ませる)
…居るかな? -- 「線香屋」?
- (白いきりに隔たれ、その先に霞む人影はまるで幽霊のよう。)
(人影は立ち上がり、地面からすくい上げたそれを周囲にばらまく。) -- ヤン・マー
- …ああ、居た居た。いつもご苦労様(ばら撒かれる「それ」に当たらないよう気をつけながら、近付いて)
奥の畑を借りてる者だけど、ちょっといいかな? -- 「線香屋」?
- (話を聞く様子もなく、熱心に肥料をまいている。)
(足元のそれがなくなると、やっと少女は男に顔を向けた。) (ペコリとお辞儀をし、なんだろう?というように首を傾げる) -- ヤン・マー
- 改装したいんだ。オーナーには許可を得てるけど、人を雇って入れるから(言葉を切って、「何か」があった少女の足もとをチラリと見る)…君に、話をしておかないと
作業員にはちゃんとしたパスを持たせるし、申請した通路しか使わせないから。別の場所で見かけたりパスを携帯してなかったら野菜泥棒同様に処理してもらって構わない …暫くのあいだ面倒だと思うけど、どうか宜しく(銀髪頭をぺこりと下げる) -- 「線香屋」?
- (わかった。というように、ヒョコンと頷く。)
(作物を盗もうとするものは当然肥料であるが、なにか用事がある人間までは叩いたりしない。きちんとした従業員ならばなおのことである。) (何事かをいい出しづらそうに、スラリと伸びた両の足をもじもじと落ち着きなく揺らしている。) -- ヤン・マー
- …良かった。これで安心して人を雇える(一つ肩の荷が下りた。と微笑んで)
此処もやっぱり、この街の心臓部の一つだからね。君みたいな子が居てくれて、頼もしいよ (マスクの向こうに顔は見えねど、何か言いあぐねている様子は伝わって) …あれ?僕の顔に、何かついているかい? -- 「線香屋」?
- (褒められた。マスクの下で、はにかんでいるのが動きからも手に取るようにわかる。)
あ…あの…。(マスクのせいでくぐもっているが、鈴がなるような声をしている。) ど、どんな人がくるんですか? -- ヤン・マー
- ああ、そうか。外見が判ったほうが間違いも少ないね… 人足はこれから雇うんだけど、決まったら真っ先に特徴を教えに来るよ
腕のいい工務店は、いくつか目星をつけてるんだ。そう時間はかからないと思う(可愛らしい声だと、いつも思う) …たぶん でも、僕の人を見る目も絶対じゃないから… 聞いたとおりの人相風体でも、もし妙な動きをするようなら…(笑顔で) よろしくね -- 「線香屋」?
- (わかりました!とばかりに力強く頷く。仕事というのはいい。金銭ではなく、こういった責任や信頼関係があるのが気に入っている。誰かに認められ、頼られるのが好きだ。) -- ヤン・マー
- それじゃあ、余計な面倒をかけるけど… (再度その頭を垂れて、男は帰って行った)
(しっかり脅されたのか、工事に入るようになった人足たちはとてもお行儀がよく、ヤン・マーを見かければ進んで挨拶をする有り様だったという) -- 「線香屋」?
- --
- (ビルとビルの合間なのか、ビルの中なのか。外壁なのか内壁なのかも判らない壁に囲まれ、迷路のような曲がりくねった路が幾本も交差する)
(天井は低く、当然空は見えない。点々と見える太陽光ライトを頼りに進めば、地下墳墓か下水道かというすえた匂いの中を薬品臭のする厚塗りの霧が漂う) (壁には蔦とも根ともしれぬものが這い、蟲や小動物の気配がそこかしこに潜んでいる。ここが、農業区画。その小部屋のような畑と畑を繋ぐ、通路) --
- (腰を屈めて前を歩く細身の男が振り返って尋ねる)まだ、もう少し先なんだけど… 大丈夫かな? -- 「線香屋」?
- (線香屋から受け取ったごついマスクを装備する)
(シュコー・・・)自然光・・ではないのですね・・・面白いです・・・こんな場所もあるんですね(きょろきょろ見渡す) えぇ、問題はないです(シュコー・・・こくこく) -- フォルミィ
- (靄の晴れたところでは、地面に「何か」を引き摺った跡がいくつも残っているのが見える。踏みしめる土からは「肥料」の怨嗟)
…おまたせ。着いたよ(一本の通路の行き止まり、開けた…といってもタタミ12畳分程度だろうか。ビニールハウスのようにアーチ状の空間) (整えられた畝に力なく植わるのはまっとうな作物ばかりではなく、魔術に使用される類の薬草。とりわけ、瘴気を孕んでよく育つものがチラホラ) ようこそ、僕の薬草園へ(苦笑しながら) …ひどいものだろう? 特に、蟲が多くてね -- 「線香屋」?
- ・・・(少し立ち止まり、地面に手を当てては何かを悟る様に)なんと・・まぁ・・・(言葉がでなかった)
蟲云々の問題でしょうか・・(早速作業にかかる・・鞄を開いて器具を取り出していく・・・ナイフに板に、小瓶にピンセット・・よく分からない薬品の数々) (葉を手に取り・・表裏をよく確認する・・・状態を見て、虫を探し、採取しては小瓶に詰めていく) (一匹をナイフで切って薬品に浸したりしながら)・・・線香屋さんは、『接触・感染の原理』をご存じです? -- フォルミィ
- (農薬の改良と突然変異のイタチごっこを繰り返す蟲は、その半分以上の種がこの男の焚く虫除け香を嫌い通路からこちらには入ってこない。だがそれでも、採取された蟲もまた見たことのない変種ばかりで…薬品から逃れようと際限なくもがくタフなものもいれば薬品と反応して沸き立つものも)
やむなく手を染めたものの、故郷じゃこういうのは決まった氏族の専業だったから…(正直、サッパリだよ。と新しく耳にした農業用語に首を振る) ナイトシェードなんかを育てるにはいいって聞きかじりで此処を借りたんだけど、風通しが予想以上に悪いみたいで -- 「線香屋」?
- (神経系の毒を使ってようやく動きを止めるのを見て)・・むぅ・・・通常の調合薬では無理ですね・・・魔法薬か・・・(流石に唸る)
(首を振り)農業用語ではなく、民俗学の用語です・・人間の文化が科学を産み出す前段階・・経験を積み重ねた結果見出された未熟な法則性の事です ・・未熟でも広く浅い範囲で十分納得の出来る考え方でして・・魔女のまじないのベースでもあったりします・・・ 前置きは兎も角・・・要するに「触れ合う物、触れ合っていた物同士は互いに影響を与える」という考え方です・・・ 此処は殺した者と殺された者の因縁が深く渦巻いてるです・・・自然の太陽と風の因縁に触れられない事でそれが滞留して・・逆に瓦礫城全体の因縁と触れ合いつづけた事でどんどん濃縮されているのです
(有体に言えば環境が悪いと言いたいようだ、判り切った事だが) ・・・正直、今この状態で真面な栽培は不可能です・・出来たとしてもそれをした事でより大きなひずみを生みかねませんです・・・ ・・それでも、此処で育ててみたいです?(方法が無いわけではないらしい) -- フォルミィ
- ちょっとしたモンスターだよ。ここの蟲たちは(無農薬を理想としての香での防除もそろそろ限界を迎えつつある)
…ふむ。民俗学?(ふんふん。と話を聞いては頷く) ケガレ、とか言われるものかな? 殺されたものに力があるというのはピンとこないけど、殺した側や生きている人間でそれを知る者のの忌む心なんかは霊的な影響力を持ちそうだね。確かに で、それが問題の根幹にあるというわけか…(ふうん…と腕を組んで考え込む。この少女が言うのならば、確かなことのだろう) もとより、理想的な状態というのは判っているし根本的な解決が無理なこともわかっていて君を頼ったからね。何か手があるのなら、是非聞きたいな(待っていました。と笑顔を見せた) -- 「線香屋」?
- ですです(こくこく頷いて)
基本は完全にこの空間を隔離してください(アーチを見る)ああではなく、ガラスやビニールなどで完全に その上で通気口にフィルターを用意して空気だけを流すのです・・そうしないと魔法薬のコストがかかりすぎるのです 地下にも板を埋めて外から虫を完全に入れないようにすることが大事です・・汚染された土壌は・・家から腐葉土をお分けするのです (その上で・・と前置きし・・鞄から壺を取り出す・・白い粉の入った壺だ) これで薬草園の外側をぐるりと覆って下さいです・・簡単な結界で・・蟲が入るのを抑制するのです 後は・・(更にスポイト状の容器を数本取り出し)栄養剤を地面に刺して・・(さらに布で包んだポプリを数個)空気の浄化剤を吊るせば大分良くなるかと・・
(何が悪いのかを考え、それを取り除く・・・その為の薬の製作・・・この一連の作業の為の知恵と技術全てがフォルミィの魔法なのだ) -- フォルミィ
- 此処は借り物だから、オーナーに話をしないとだね(大掛かりな造園…いや改築計画になりそうだ) 予算はまあ、頑張ろうか
フィルター… さらに風の通りが悪くなりそうだけど、蟲よけ網を越えてくる不定形の蟲も増えたしアリかもしれない(うんうん。と) 蟲除け…?(ツボを受け取り) いや、結界ということはもっと霊的な代物かな。蟲そのものというよりケガレを断つための ポプリは、改装後に吊るせば風通りが悪くても空気の鮮度が落ちなくなる?(包みに鼻を近づけ、匂いをかぐと納得したように頷いて) そのうえで、風があたる必要のあるものには御香で風を呼べば万全だ。…うん 採算の取れるものしか植えられないけど… やってみよう。フォルミィ(決心した様子で、向き直って) ポプリと栄養剤、定期的に売ってもらうことはできるかな? -- 「線香屋」?
- 借りたスペースと言うのはある程度融通が利くのが常なのです(ひどい)
(風が通らないから虫がわく、虫がわくから薬をつかう、薬が滞留して空気が悪くなる、虫に耐性が付く・・・これが悪循環を起こしているのだろう) (だが風を通そうとすればどこかに大きく穴をあけなければならない・・・そんな事が出来ればとっくにやっている筈なのだった) 何処かに排気口を設けて、そこから何らかの方法で空気を排出する様にすれば、気圧差で自然とフィルターを通った綺麗な空気が通る筈なのですが‥残念ながらそう言う風を起こす技術は専門外でして・・・ (要するに自分以外の力も使える、拡張性を含めたアドバイスであったのだ) 霊的な物の定義の問題です・・柵で覆って立ち入り禁止と書くだけで人除けになりますが・・・文字が持つ意味が、人の心にストップをかける結界であるとも考えられます(「まぁ魔力が籠ってるのは確かですが」と困った様に肩をすくめ) その粉、余りたくさん口に入れてはダメですよ?(虫に対するかなり危険な類の毒の様だ・・)一応人や植物に害のない物ではありますが‥取り扱いは気を付けて・・ (香で風が呼べると知ればほっとしたように)恐らくそれで行けるかと・・・ 勿論、私が懇意にしてる農家さんにも良く売る物ですので・・・冬の間は少し割高になってしまいますが、それ以外なら結構な数を用意してますので(こくこく) -- フォルミィ
- ちょっと、怖い相手だからなぁ… うまくいけば、いいのだけどね(苦笑しながらも、やる気は充分)
…む(手についた粉を払って、ツボにフタをする) 農薬も、人や植物には害が無いという触れ込みだけど… (視界のかすむ農園の空気にたっぷりと含まれているそれは、お世辞にも無害と言えるものではない) 気をつけるよ。充分に 冬は冬で、何か考えてみよう。どのみち、この冬には改装も間に合わないからね(ありがとう。と微笑んで) それじゃあ、目処がついたところで引き上げようか。…あまり、長居させるのも悪いしね (言うと線香を一本灯し、通路近くの畑の土に刺して… またフォルミィの先に立って入り組んだ農業区画通路を先導するのだった) -- 「線香屋」?
- 遠くから何かを叩きつける音が一定のリズムで響いている。 -- ヤン・マー
- --
- さてこの区画にも女の子がいるそうですがどこに居ますかなあ
女の子の姿どころか今来た道も見当たりませんな、いけませんなあめったに足を踏み入れない区画はワタシも迷ってしまいますな (さてどうしたものかと決めかねうろついている巨漢) -- 娼館店主
- 農業区画は農薬が霧状に漂い、すこぶる視界が悪い。
壁を突き破り、根や幹や蔦が這い絡まり、他の区画以上の迷路となっている。 遠くから遠雷のように何かがぶつかる音が一定間隔で響く。注意深く見れば、薄靄の先に小さな動く影が見える。 -- ヤン・マー
- ゴホゴホ、なんだかむせる霧ですなあ…煙と言う訳ではなさそうですが息苦しいですぞ
おやこんな所で鍛冶の音ですかな?(どうやらハンマーで金属を叩く音と勘違いしたらしい) しかしそれらしいものは影も形も…ややっ、何か居ますな、おーい(動く影に向かい、声をかけてみる) -- 娼館店主
- 響く音に、グチャッとかベチャッとか湿った音、更にはパキッなどのかわいた音が小さく混じっている。
人影は男の声など聞こえないかのようにその作業に没頭し……立ち上がって腕を振るう。もし、現実で言う日本の文化に近い物を知っているのなら土俵入りの力士を思い出す動作に見えたかもしれない。 そうしてからやっと、人影が男のほうを無いた。小さな影が首を傾げ、体型に比して大きめの右手を上げて男に答える。 -- ヤン・マー
- おやおや、音の質が変わってきましたなあ(鍛冶?いいや、それならこんな湿った音はしないはずだ)
(結局何かはわからず、小さい人影の様子を見ている)何をなさってるんですかなあ…(力士は知らないようだが、その様になる所作に目を細め) やあどうもどうも(同じように右手を上げて答える)アナタがこの区画のヤン・マーさんですかな? フホホホ…ゴホッ、咽ますなあここは、いやいや実は女性がここで働いているとお聞きしましてな、もしよければうちで働かないかとスカウトに来たんですなあ -- 娼館店主
- //申し訳ありませんが1時間くらい席を外しますぞ -- 娼館店主
- ドクロのような面差し。近づくと、それはガスマスクであることがわかる。合否なのかゴムなのか、独特のつやをもつ服には血がべっとりとついていて、霧で鼻がやられていなければその濃厚な臭いが嗅いで取れる。
「こんにちは。」ペコリと礼儀正しくおじぎをする。「楊・馬です。」 「作物に肥料を上げてました。僕の仕事。」こもった声は、若いというよりも相当に幼い。「おじさんは誰ですか?」 //わかりましたー。 -- ヤン・マー
- (幸か不幸か、ここまで接近して色が目に入るまでそれが血であるとわからなかったのは農薬の霧のせいなのだろう)
(人死を幾度となく見てきた龍にもそれは、小さい子の様な者が返り血らしきものを浴びているそれは戸惑いを生むのに十分であった) これはこれはご丁寧に、ワタシは龍=対々和と申しましてなあ、娼館と言うお店をしているものでしてな わかりますかな娼館は(幼そうな相手、仕事のことすら知らないのかもしれないと) ところで肥料と申しますと…?(いったい何を、と覗き込もうとする) -- 娼館店主
- 「肥料は、肥料だよ」周囲にはちぎれた着衣、ボロボロのジーンスや靴が赤く染まって散らばっている。それを身につけていたと思われる存在は、どこにもいない。
「娼館…?」少し考えこむ素振り。「ああ…。いいよ。」快諾する。 「お仕事の合間らな」と付け加えて。 -- ヤン・マー
- (どう見ても人間の遺留品のようなもの、この小さな子は男の想像する内で最も驚異的なことを行ったに違いない)
フホッ(想像以上にあっさりと、子供を連れ込むのはと思ったがこの戦闘能力…恐らくは背丈から想像される年齢ではないだろうと) ええとその良いとは娼婦になる事を了承して頂けると言うことですかな? でしたら一つ申し訳ないのですが、そのマスクですかな?外した素顔を拝見させていただきたいのですなあ 美貌を売り物にする商売ですからな、顔を隠されてはあまり…(全くだめと言うわけではないが、あまりに恐ろしい様相で立つものも立たないと) -- 娼館店主
- 「うん。いいよ。お仕事、だいじ」コクリと頷く。この街で暮らすものである。それがどういうことかも理解しているし、経験もある、忌避する気持ちは薄い。
「そ…それはダメ…。その…恥ずかしい、し…」金属の両手でマスクを抑え、恥ずかしそうに体を揺らす。ついたばかりの血が一滴、丈の短い防護服の裾から落ちる。 -- ヤン・マー
- 体を売るより素顔を晒す方が恥ずかしいのですか、ムホゥ!なにやら興奮してきましたぞ!
(だが無理に剥ぎ取ろうとすれば血のシミになる恐れもあると考えるとおいそれと手出しは出来ない) ではもう一つ確認ですが、その腕は手袋か何かですかな?そうであればお仕事中は外して頂きたいのですがなあ (金属の腕ではミンチを作らないにしても、手でしごくだけで大怪我に繋がりそうで不安を感じている) -- 娼館店主
- 「これ?」と、両手を掲げてグーパーグーパー。
「大丈夫、ちゃんと外れるよ。これは、お仕事の道具。」先ほどの肥料のものであろう肉片がこびりついている。 -- ヤン・マー
- それならば問題はありませんな!ですがお仕事に入る前にはシャワーを浴びていただくことになりますなあ
真っ赤に汚れたままベッドの上に寝転がっては、シーツが汚れてしまいますからなあ、とり辛い汚れは掃除係に怒られてしまいますぞ さて!ではこちらの書類に必要事項を記入頂けますかな? -- 娼館店主
- 「これに?」ペンを握ろうとして、ぱきっと追ってしまう。
少し考えて、服の血糊を指先ですくい、書類に名前を書く。 「これでいい?」あまり綺麗とはいえない字で(間違ったあとが消してある)本名が書かれている。 -- ヤン・マー
- おおっとそれをつけたままだとペンは…血文字ですとな!
また一風変わった面持ちですがまあいいでしょうなあ、ブホホホッ、幼く見える娘もいいものですからな(実際の年齢はわからないが、見た目が幼ければそれはそれで特殊な客が来るだろうと) それでは私はお店に戻りますかな…ふむ申し訳ありませんが帰り道の案内をお願いできますかな? (道に迷っていたのを思い出し、少女の案内によって岐路に着くのだった) -- 娼館店主
- きちんと名前を書いたことを褒められた気がして、得意そうに胸を張っている。実際の年齢も見た目通り、プレティーンである。丈の短い防護服から伸びた足は、年齢通りの張りのある肌をしている。
「わかった。こっち……。」男の先に立って歩く。後ろから見ればその裾の短さがよく分かり、体格差を考慮して少し離れるか少し屈めば中を見ることはたやすい。 -- ヤン・マー
- おっと!これはいけませんな、靴紐が(伝統的な手法でごく自然に屈み込む) -- 娼館店主
- --
- (迷路の先、視界を悪くしている原因の一つ。細身の男が盛大に、香を焚き上げている) -- 「線香屋」?
- 虫除けの香では追いつかないな… こうも風通しが悪いと虫には天国だろうね(唇をへの字に曲げて不機嫌そうに)
さりとて農薬には頼りたくない… あれも、どんどん強いのにしないと虫のほうが耐性をつけてしまうとかでどこの畑も大盤振る舞いだ -- 「線香屋」?
- (農園の、奥まったこの一隅は「線香屋」と呼ばれるこの男が借り受けていた。何年も、薬草の栽培を試みているがうまくいかない)
上層の面々に屋上を借りるのも限界があるしね。とはいえ、道のりは遠いな… (食害にあった苗を引き抜き、ごちる) -- 「線香屋」?
- いずれ、ラボ?に協力を仰ぐことになりそうだね…(コツコツと畑の手入れをして、最後に不思議な色をした線香を畑の土に刺し)
こんなことしてちゃ、割りに合わないもの… (火を灯し、去っていく。その後半日くらいは、煙に耐えて近寄ってきた虫は見えない手に摘ままれて捨てられたという) -- 「線香屋」?
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