シュバルツイェーガー家出身 シュヴェアート・バルムヘルツィカイト 329829 †
酒場の小噺 †
あれは127年の事だったかな
いや、それとも128年だったか?
まあ昔の事さ、特に命を切った張ったの俺たち冒険者にとっちゃな
兎も角、あの時の事だ・・・冒険者が一人消えた
良くも悪くもこの街じゃあ、よくある事だ
そいつは変な奴で、どこかからフラッと現れて荒れた墓地の管理小屋に住み着いててな
どこから来たかなんて、誰も知らない・・それこそ本人も、だ
律儀な奴で、毎日墓地や花壇の世話をしててな
「呪いの墓場」なんて近所のガキに揶揄された墓地が、ちょっとした散歩コースになった位だ
奴が死んでから、墓地も小屋も荒れ放題だった
だけれど不思議なのはここからでな?
荒れ放題だった墓地が、ここ数か月で急に整い始めた
それこそ、「あの頃」に戻る様に・・・一体どこのどいつの仕業だろうな?
確かめたけりゃ、行ってみると良い
最も、最近「幽霊」を見るって専らの噂だがね・・・
手入れが始まった町外れの墓地の管理小屋 †
時軸変革
数多の屍を積重ね、血刃を以て、拓くは・・・ †
深紅の巨剣を手にし、身長2m40cmを優に超える巨躯を持った男。
あまりに長大さに、「剣」というよりは「槌」の方が相応しいと言われるほどであった。
体は金属とも骨とも付かぬ装甲に覆われており、その上ぼろ布と外套で身を包んでいるため、表情を窺い知る事は出来ない。
既に100を上回る人間を殺害しており、その容赦の無い戦い方は周囲の味方にすら恐れられる。
長大な剣から繰り出される一撃は、斬殺というよりむしろ「轢殺」と言うに相応しいダメージを相手に与える。故に、「潰し屋」との呼称も持っているらしい。
時折、北欧の鬼族に似た風貌の女性と行動を共にしている。
依頼を終えた後は、町外れへ消えていく。
その方向には、森と墓地しか無い筈なのだが・・・・。
精神を共鳴させる// †