多くの区画が瓦礫と成り果てた教会に一人の女が立っていた
その顔は何処か寂しそうで、何処か満足気で ……最後の戦いを見届けた 彼らの願いは叶うのだろうか、それは分からない けれどもきっと悲しい結末になる事は無いだろう… 彼らはより良い明日を目指し歩み続けているのだから 瓦礫を下り歩み始める、終わりの見えない永い永い道を歩む為に 後悔はある、何故なら自分は凡人に過ぎず… きっと彼らや彼女らの様には強く在れないから それでもあの日夢見た願いは何時か叶うと今は信じよう 永劫と等価となる皆の笑顔がこの世界にはきっとあるのだ 彼が今も尚目指し歩み続ける先に そして自分がこれから歩む道の先に ふと風が小麦色の髪を撫でる その風には炎の様な熱と鉄の香りがして…
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