勝負はついた…さあ我にとどめを刺すがよい、獣人よ
いや…殺しはしない。俺はお前が村の子供を庇ったのを見ている。本質的には悪い奴じゃないんだろう。 つい最近、俺の家でも「そういう類」が暴れてな…師匠やロボなら、お前を殺さず、更生を促すだろうさ
我は魔獣ぞ…また何か悪さをしでかすか解からぬぞ?
その時は、今度こそ俺がお前にとどめを刺す。だが、こう見えて化け物を見る目はそれなりのつもりだぜ? 村人の下で、犯した罪を償うんだな、兎の魔獣よ
…ククク、いいだろう。この膨大な寿命をもって、これまでの罪を償ってやろう。 …リヒター、だったな? 忘れぬぞ、貴様の名を――
「では、お気をつけていってらっしゃいませ、ウサギ様。ご武運を」
おう!長老に皆も、元気でやれよ!
…あれから40年。村も街と呼べる規模に発展し、長老たちも我に気をつかい「もう大丈夫です」と言ってくれた… これからは、我の新たな人(獣?)生! この徳を積んで身に付けた人化した豊満な体で、奴の子を孕んでやるわ! 待っていろ、我が初恋の男、リヒターよ…ふふ、ふふふふふふふ……♪
ふぇ…ぶぇーっくしょい!!! うわー!父さま大丈夫!? すんごい鼻水だよ!? お、おう、大丈夫だヴェルデ…誰かが俺の噂をしている?いやいや、そんな古典的な…
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