ザリップス家出身 ザック 504066 Edit

qst084376.pngID:504066
名前:ザック
出身家:ザリップス
年齢:24
性別:
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前職:
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理由:
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状態:
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方針:
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難易度:
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信頼性:
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所属:便利屋事務所

事務所内コメ2 Edit

ザック>名簿/504066
お名前:
  • 【No One Lives Forever】 -- 2013-10-09 (水) 22:47:39
    • (明かりを点ける)
      (緩慢に反応した電灯が、気だるげに仕事を始め、緩やかに室内を照らす)
      (昼間から酔っぱらいの喧騒が遠くに聞こえている。どこかの親切な輩が鎮圧したのかガラスの割れる音を最後に、人の声は消えた)
      (静かにその『便利屋事務所』という擦れてギリギリで読めない看板の掛かった部屋へと足を踏み入れる)
      (積もった埃の臭いが鼻先に漂い、家主の長期の不在を親切に知らせてくれた) -- 2013-10-09 (水) 22:52:11
      • (家主は戻らなかった。あの夜を最後に)
        (まるで闇に魅入られた者がそれを欲す余り、暗がりに足を踏み入れて戻れなくなるように、ザックという男は忽然と姿を消した)
        (事務所の更新手続きの直後に失踪したこともあって、日数の経った今でもこの事務所は法的に彼の物であるが、それも時間の問題だ)
        (――『前例』があるように、またこの土地と建物が発する腐臭に釣られて群がってくる小蝿が、やがてその身を食い尽くすだろう)
        (跡形もなく。土は土に、灰は灰に) -- 2013-10-09 (水) 22:56:32
      • (シズという男の正体は、分からず終いだった。ただ、目撃者の証言によれば、あいつはザックと共に海へと消えたらしい)
        (吟遊詩人と俺の前で謳ったあいつが何を以ってザックを道連れにしたのかは分からない)
        (それを想像するには、俺はあいつのことを何も知らなすぎたし、あいつもだから、あえてそれを知らせようとはしなかったのだろう)
        (ギリギリまで、その思惑を隠して、本当に欲しい物を奪っていくのが、あいつの仕事のやり方だったから)
        (ただ、もし、ザックがシズに『選ばれた』のだとしたら。その決断をさせたのだとしたら)
        (あいつは、それはそれで嬉しかったんじゃないかと思う)
        (あいつの背中を、長い間見てきた俺だから言える。あいつは他人と居ても、いつだって孤独だったから)
        (だからあいつは、本人に自覚はなくとも、そういう孤独を共有できる相手を、側に置きたがったのだから) -- 2013-10-09 (水) 23:03:32

      • ――嘘つきだらけだな。 -- スネイル 2013-10-09 (水) 23:04:40

      • (それは、分かっていた事だった。嘘を吐くのが上手いことが、この業界で長く生きるコツだ)
        (それは他人に吐く嘘だったり、自分に吐く嘘だったり、時には顔も知らない誰かに吐く嘘だったりする)
        (そういう嘘を作ることが上手い奴が、他人をその嘘に巻き込み、正直者が損をするんだ)
        (善良な第三者はいつだって主役に振り回されて蚊帳の外へと追い出される)
        (――今回の事件に限って言えば、俺は最初から蚊帳の外だった。たった一歩を、踏み込まなかったばっかりに)
        (ザック。シズ。ランディ。この事務所の中で、便利屋を営んでいた者たちは、もう誰一人として帰ることはない)
        (永遠に生きる者などいないし、永遠に生きれたとして、その中でデランデルの語るような物語の中のような冒険譚を、どれだけの人間が紡げるだろう)
        (糞溜めのような世界で、なんとか空気を吸うために必死で藻掻く糞虫が俺たちだ)
        (輝ける一握の人間の為の土台が俺たちだ。しかも、ご丁寧にクソッタレたその人生は最悪の終わりを迎える以外に強制終了をする手段はない) -- 2013-10-09 (水) 23:10:26

      • (――と、唐突に電話が鳴る)
        (どうやら、電話の契約も切れていなかったらしい)
        (一度破壊の跡が生々しく残すその電話は、けたたましく音を奏で始める)
        (俺は何かに導かれるようにその受話器に手を伸ばすと、耳に当てて返答をした) -- 2013-10-09 (水) 23:13:10

      • ――こちら、便利屋。 -- スネイル 2013-10-09 (水) 23:14:23

      • (何故、そう口走ったかは分からない)
        (ただ、その言葉は自然に喉から出てきて、ありえたはずの今を思い、喉の奥に苦い物が走った)
        (電話は、公共機関からだった。こちらが、家主の不在を説明する前に、その男は興奮気味に用件を伝えてきた)
        (その剣幕と、勝手に電話を取った罪悪感に後押しされ、その用件をメモに残す) -- 2013-10-09 (水) 23:16:40
      • (それは、依頼の電話だった)
        (なんでも、長崎剣友会の内紛によって治安のバランスが崩れたことで、再び裏社会の低年齢化が深刻化してきているらしい)
        (その象徴ではないが、現在俺たちのいた路地裏は三人の少年によって牛耳られているという)
        (どうにか、元路地裏の出身として少年たちの補導に当たってくれないかという依頼だった)
        (俺は、面映ゆいものを感じた。かつて、そうしてオルカに補導され、捕縛されてきた少年を、二人知っていたから)
        (俺が何かを返す前に、概要は後で端末に送るというお役所仕事な対応を以って、その電話は切れた)
        (クライアントはいつだってプレイヤーの意図なんかお構いなしに事を進めていく) -- 2013-10-09 (水) 23:20:23

      • (家主の不在を嘆く)
        (いつだって、俺はあいつの尻拭いだ)
        (あいつが居なくなった後でも、それは変わらないらしい)
        (日々が、人の死で何も変わらないのと同じように)
        (誰かが居なくなっても、この世界は廻り続けるのと同じように)
        (失った部分は補完され、足りない部分は補足される。そうして、世界はただ一歩の後退も許さないまま、前へ前へと進んでいく)
        (俺はサングラスを指で持ち上げると、大きく嘆息をした)
        (これではまるで――主役不在時の主役の役割(外伝のPC1)じゃないか)
        (嘆息に、誰も返事を返してくれなかったので、俺は一人でその書き留めた少年たちの名前を呟いた) -- 2013-10-09 (水) 23:24:57

      • ――ウィレム・サクマ。

        ――カイセ・ミツェーリ。

        ――レィジー・ヒルベルト。 -- スネイル 2013-10-09 (水) 23:31:26

      • (覚えるまでもない。きっとこいつらにとって、名前よりも何よりも、生き様こそが重要で)
        (そういうはしゃいだ子供は、鼻っ柱を一撃してやる方が、百の説法を浴びせるよりも効くだろう)
        (己を何者だと思っているかは知らないが、所詮は井の中の蛙であることを知り、大人として正しく腐らせてやらなければならない)

        (俺はサングラスを上げると、ショットガンを背負い、蛇腹剣の柄に手をやった) -- 2013-10-09 (水) 23:34:06

      • (急がねばならない。夜には、またルゥがあの屋敷で俺を待つことだろう)
        (そういえばデランデルも同席したがっていた、勝手にすればいいと俺は思う)
        (別件の依頼についてもそろそろ話を先に進めなければならないし)
        (単車の月賦の支払いの為に入金にも行かねばならない)
        (やることは山積みだ)
        (それでも、この依頼はこなさなければならない)
        (……何故かって?) -- 2013-10-09 (水) 23:37:03

      • ――仕事だからさ。 -- スネイル 2013-10-09 (水) 23:37:40

      • 【つづく】
        【――死ぬまで】 -- 2013-10-09 (水) 23:38:31
  • 【never beginning story】 -- 2013-10-09 (水) 22:55:35
    • (染みの酷い、天井が見えた)
      (見慣れた天井だ。もう何回見上げたかしれない天井だ)
      (見上げて安心する、酷く小汚い天井だ) -- 2013-10-09 (水) 23:00:08
      • (顔を包帯で覆った男が笑う。あざ笑う)
        (一通り嘲笑い、コケにしたあと、『回覧板』だけおいて帰っていく)
        (一度も振り返ることもなく。その結果を見てただ嘲笑い、帰っていく) -- 2013-10-09 (水) 23:03:41
      • (慣れたものだという様子でベッドの上で男は嘆息し、ベッドから起き上がりもせずに『回覧板』をひっつかむ)
        (そして、寝転がったまま一瞥してからゴミ箱に放り投げ、寝返りをうった)
        (もう済んだ事だ。夢は終わった)
        (否も応も関係ない。願おうが願うまいが関係ない。夢は終わった)
        (なら、それだけだ。それ以上もそれ以下もない)
        (夢の続きを望んで横になったところで、同じ夢は見れない)
        (子供でもわかる簡単な話だ) -- 2013-10-09 (水) 23:13:19
      • (大きく溜息をついてから、再びまどろみに落ちようとすると……柔らかな声がかかる)
        (声に導かれるまま、首だけをそちらに向ければ……そこに居たのは銀髪の少年だった)
        (限りなく白に近い、銀色の少年がそこにいた)
        (彼は問い掛けてる。どうしてあんなことをしたのかと) -- 2013-10-09 (水) 23:18:13
      • 仕事だからですよ -- 2013-10-09 (水) 23:22:48
      • (そうそっけなくいえば、少年はそっと首に手をかけて、きつく首を絞める)
        (そして、笑顔のまま、優しくまた言葉をかける)
        (嘘を吐かないでと) -- 2013-10-09 (水) 23:23:45
      • (皮膚に食い込むほど、爪跡がはっきりわかるほどきつく首を絞められても、男は咳き込みもしない)
        (慣れてしまっているからだ)
        (やがてゆっくりと拘束がとかれ、発言の自由を与えられた男は漸うゆっくりと喋り始める) -- 2013-10-09 (水) 23:26:48
      • 本当に、仕事だったからですよ
        それが僕の仕事だったからです
        今回は仕事が特に多かったんですよ
        まず、テロリストであるランディ・レッドフォードの監視
        彼はこの辺じゃあ名前が通ってませんが、故郷だと中々有名な人でしてね
        ただの凡人だの普通の人間だのいっておきながら、大したカリスマを持った男でしたよ
        国一つ1人で傾かせる程のね
        そんなのがこの辺に乗り込んできて裏世界を纏め上げでもしたらどうなるか……そう懸念した人は多かったわけですよ。外にも中にもね
        おかげで、荒稼ぎさせてもらいました -- 2013-10-09 (水) 23:34:11
      • 次に、裏社会の掃除
        ここ最近、少しばかり長崎剣友会の力が大きく成り過ぎていましたからね
        彼等は暴力装置であればいい。それ以上をする必要はない。本心ではきっと彼等もそう望んでいる
        だからこそ彼等の上層部が我々委員会に組織の規模縮小を依頼してきた
        彼等の内面は我々が想像している以上にシンプルだ
        彼等はヤクザであってヤクザではない
        金も、面子も、任侠も……本心では求めて居ない
        全て、争う為の建前でしかない
        刃を振るい、銃弾を捻じ込み、臓腑を喰らい、そして最後に……己ですら肝を吐いて死ぬ
        今の混沌こそが彼等が求めた構造であり、腐り落ちない為の本当の自浄作用なんでしょう
        獣を支える為の力は、暴力だけで十二分……いいや、暴力だけであるべきだ。それが獣というものです -- 2013-10-09 (水) 23:45:42
      • 結構苦労したんですよ?
        デュラハンの首送りつけてみたり腐った幹部連中を炊き付けてみたり、ピュアテイルに媚を売ったり……
        育英会の方には流石に顔をだせないんで、ランディを通して間接的にコンタクトを取ったりと色々しました
        まぁ、おかげで仕上がりは上々といったところですけどね -- 2013-10-09 (水) 23:50:19
      • そして最後に自分の存在の抹消
        そういう工作員がいたという記録を根こそぎ抹消すること
        生きた事すら、死んだ事すら、その全てを曖昧にしてあやふやにして無かった事にすること
        まるで『瞬く』かの如く、消え去る事
        どんな記録からも消える事。記憶した人間すら『瞬く』間に忘れる人間像を作る事
        まぁ、最後のこれはいつも通りの仕事ですけどね -- 2013-10-09 (水) 23:55:02
      • (聞き終わり、銀髪の少年は悲しそうに慰めの言葉を呟く)
        (そしてそっと頭を撫でて、男の満足する言葉を送ってくれる)
        (いつも通りだ) -- 2013-10-09 (水) 23:57:03
      • ははは、ありがとうございます
        でも、大丈夫ですよ。いつもの事ですから

        いつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつもいつも(いつもって言葉の意味忘れちゃうくらい)……そう、いつもの事ですから

        何も問題はありません。何もありません。そう、なぁんにも
        (乾いた笑顔を貼り付けて、男は目を閉じる) -- 2013-10-10 (木) 00:06:05
      • (銀髪の少年は、満足したように、それでもどこか悲しそうにその言葉を聞く)
        (聞きながら、静かに問い返す)
        (あのザックという青年はどうだったのかと)
        (猛獣のようでいながら……その実、猫ようなきまぐれさとそっけなさを持った彼はなんだったのかと。興味深そうに) -- 2013-10-10 (木) 00:09:02
      • (その質問に対して、男は……黒髪の男は、うんざりと言った様子で……それでも、口元を吊り上げたまま、目を閉じて呟く)

        アイツは……仕事とは関係ありませんよ

        たまたま、お互いのやりたい事と、お互いの敵意がかち合ったから斬り合った
        そういう義務があったわけじゃない
        それによるメリットがあったわけでもない
        ただ、そうしたいからそうした。それだけです
        僕はアイツを殺したかった
        アイツも僕を殺したかった
        叩き潰して磨り潰して泥沼の奥底まで(シズ)めてやりたかった
        そうするべきだと、思いました

        だから、そうしたんです -- 2013-10-10 (木) 00:22:04
      • (少し冷たい声で、それでも面白そうに少年は呟く。理由になっていないと) -- 2013-10-10 (木) 00:23:41
      • そうかもしれませんね
        でも、アイツとばっかりは、まぁそういう理由なんですよ
        殺しても殺し足りない
        殴っても殴り足りない
        裏切っても裏切り足りない
        アイツが猫を装って韜晦を続けているように見えて、気に入らなかったのかもしれません
        本当に猫だったのか、それとも虎だったのか、今となっては分からず仕舞いですがね -- 2013-10-10 (木) 00:28:12
      • (珍しく熱の篭る男を前にして、近親憎悪って奴なのかな、と面白そうに少年は聞き返す)
        (面白そうに) -- 2013-10-10 (木) 00:31:41
      • いえ、それだけは絶対ないです
        (きっぱりという)
        そう思いたいですが……まぁ、否定したくなるということは、どこかそうなのかもしれないですね -- 2013-10-10 (木) 00:35:11
      • (剥きになるってことはそういうことじゃないかなと、面白そうに笑って呟く)
        (そして、でもやっぱり仕事以外にも理由があったねと少年は小さく呟き、柔らかく微笑んでから……男の望む言葉を紡ぐ)
        (黒髪の男はそれで満足する。それでいい。そうであるべきだ)
        (少年がそう言うのならそれでいい) -- 2013-10-10 (木) 00:40:40
      • (それきり、男はまたまどろみに落ちていく)
        (深い、深い、海の底に(シズ)むように、眠る)
        (また、別の夢を見るために)
        (この幸せな悪夢を見続けるために) -- 2013-10-10 (木) 00:47:10
      • 【つづく】
        【何も終わらないし始まらない】
        【ただただ、つづく】 -- 2013-10-10 (木) 00:49:39

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事務所内(共用コメ欄) Edit

ザック>名簿/504066
お名前:
  • 【よくある話 4】 -- 2013-10-06 (日) 17:27:51
    • (宵闇に紛れて、街の外れまでやってくる。いつかのお嬢様の時のようなヘマはない。どこかのだれかと違って、俺は追っ手はきちんと完全に撒く)
      (街の出口。巨大なゲート前に美少女をつれて、溜息をつく)
      (フードの内側にまで侵入して来た雨が、前髪から雫となって垂れる) -- シズ 2013-10-06 (日) 17:34:57
      • お疲れ様ね(無愛想にそれだけいって、抱いていたすねこすりを渡してくる)
        (此処を通るときはこいつを連れていると目立つので、シズに預けてこっそり外に出して貰う手筈なのだ) -- 美少女 2013-10-06 (日) 17:48:55
      • (コイツ……即ちすねこすりを受け取り、小さく頷く)
        (ここを抜ければ、もうお互い会う事も無い。仕事も終わりだ。成功報酬はあとで指定の口座にでも振り込んでおいてくれ。と、事務的に伝える)
        (仕事は、もうすぐ終わりだ。必要以上に喋る事もない) -- シズ 2013-10-06 (日) 17:57:20
      • いいのかしら。私、報酬をこのまま振り込まないかもしれないわよ -- 美少女 2013-10-06 (日) 17:59:29
      • (ああ、きっと振り込まないだろうな。知ってる。でも構わないよ) -- シズ 2013-10-06 (日) 17:59:55
      • 前金しか持ってない事わかってたのね -- 美少女 2013-10-06 (日) 18:00:14
      • (着の身着のまま来た組織に追われる女に、それ以上を期待するほうがどうかしてる) -- シズ 2013-10-06 (日) 18:00:47
      • そう -- 美少女 2013-10-06 (日) 18:01:05
      • (そうだよ) -- シズ 2013-10-06 (日) 18:01:16
      • なら、何も遠慮しなくていいのね。便利屋さん -- 美少女 2013-10-06 (日) 18:02:25
      • (ああ、何も遠慮しなくていい。これでさよならだ美少女。コイツは適当なところに流しておく) -- シズ 2013-10-06 (日) 18:03:43
      • 何でもお見通しなのね -- 美少女 2013-10-06 (日) 18:04:08
      • (美少女ほどじゃない) -- シズ 2013-10-06 (日) 18:04:25
      • そうなの -- 美少女 2013-10-06 (日) 18:12:50
      • (そうなんだよ) -- シズ 2013-10-06 (日) 18:13:02
      • じゃ、その子。良い人の所に、頼むわね -- 美少女 2013-10-06 (日) 18:13:51
      • (払いが良い客は愛玩用に欲しがる金持ちだけだ。約束するよ。さぁ、いけよ) -- シズ 2013-10-06 (日) 18:14:31
      • (いわれて頷き、美少女が歩みを進める)
        (雨の中、ゲートに向かってゆっくりと。ゲートとは名ばかりの打ち捨てられた大門に、もう検問官はいない。こんな腐った街なのだ。出入りなんてその気になればフリーも同然だ)
        さようなら。便利屋さん -- 美少女 2013-10-06 (日) 18:31:57
      • (ああ、さようなら。美少女)
        (そう呟いて、踵を返そうとした直後……丁度、日が昇り、朝焼けに美少女の姿が照らされた瞬間) -- シズ 2013-10-06 (日) 18:34:06

      • (空気を鋭く切り裂く音だけが響く。7.62mmの鋼鉄の弾丸が螺旋を描き、ハニカムで偽装されたスコープのレンズ越しに)
        (──女の胸を撃ちぬいた)
         
        (いい仕事だ、と自分と目標を導いたシズを静かに称える)
        (この手法は何度やってもおもしろいように成功する。そこに面白さを求めたら人として破綻するが、シズの実力は確かであり)
        (こうして行える虚無的な恐ろしさを俺は他に知らない)
        (セミオートライフルのボルトが自動的に次弾を装填し、スコープ越しに女を覗く)
        (動けば、頭を撃ちぬくために) -- ランディ 2013-10-06 (日) 18:55:25
      • (……そう、面白いように成功する)
        (最も効率的な、賞金首の殺し方)
        (逃がしてやるといって取りいって、そいつから報酬をせしめた上で始末する)
        (一粒で二度美味しい、いつも通りの……よくある話だ) -- シズ 2013-10-06 (日) 18:59:25
      • (胸から、真っ赤な大輪の華を咲かせて、美少女の矮躯が舞う)
        (余りの衝撃に反転する美少女の体。そして、否が応にもこちらを向く少女の顔)
        (だいたいの場合。その顔は動揺と恐怖と絶望に塗れた、酷い顔をしている。シズも、ランディも……そして恐らくザックですら見慣れた、この裏路地にありふれた最後の顔)
        (しかし、美少女のそれは……違った)
        (彼女は、笑っていた。穏やかに。全て認め、受け入れた上で笑っていた)
        (彼女の小さな唇が震える。小さな言葉を呟く為に。今際の際に最後の言葉を囁く為に)

        ――――

        (届くはずがない。雨音でその声は誰にも届くわけが無い。本来なら、誰もその言葉を聞く事はない)
        (だが、シズにも、ランディにも……その言葉は届いてしまう。なまじ読唇術が出来るばかりに)


        ありがとう、さようなら


        (そう満足気に、優しく笑う彼女の言葉が) -- 美少女 2013-10-06 (日) 19:05:17

      • (死に際の言葉として不可解である。しかし、わかっている)
        (この街のごみ溜めのような世界の端で。それでも何かを失わず。それでもとそうあった人間の顔)
        (そして、静かになった女に歩み寄り。シズに向かい合う)
         
        すまん
        (頭を撃ちぬくべきだったのか。聞かせたシズへか、女へか。言葉が先に出た)
        (出るはずのない言葉は、出た) -- ランディ 2013-10-06 (日) 19:13:57
      • (静かに……静かにハーフマスクをとって、呟く)
        きにすんなよ。いつもの事だ
        (はっきりと、シズと分かるその声で)
        俺こそ……悪かったな。ランディ
        今の今まで付き合わせて

        なぁ、ランディ、お前もうこの仕事終わったらいくんだろ?
        お互い女絡みの仕事はロクなことがないな -- シズ 2013-10-06 (日) 19:22:38
      • ザックには事務所の権利、公的な手続き書類を渡して去ろうと思う。
        すまない、シズ
        俺はお前に何も渡せない。何も渡せるものがないんだ。
        お前に伝えるべきものも、お前に遺すべきものが俺には無い。
        今のお前が、お前の結果「その様」になって、お前が承知していることだとしても
        俺はお前に何かを一つ尽くしたかった。
        こんな、女を殺した仕事の金ではなく…
         
        すまない…シー・ライムレス -- ランディ 2013-10-06 (日) 19:36:09
      • やっぱり気付いてやがったのか(小さく、苦笑を漏らす)
        まぁ、お前ほどの男が監視者の事を調べないわけがないよな
        (元々、ランディの監視のために俺はここにきていた)
        (それが仕事だから。それが、委員会が俺に課した仕事だったから)
        やめろよ、その名前で俺を呼ぶ奴はもう1人だけだ
        そして、その1人はお前じゃない
        ランディ、俺はお前とザックのお陰で十分楽しませて貰った
        仕事であることも忘れて……一時、大昔無茶やってた頃の事をなぞる事ができた
        金の次程度には、いいもの貰った気がするぜ

        まぁ、それも今日までだ。残念ながら、お前を監視する仕事はお前がこの街にいる間だけの話だ
        外に出て行くなら管轄外だ。これでさよならだな -- シズ 2013-10-06 (日) 19:42:59

      • そうだな。シズ・ブリンク…そう、お前はシズだ。俺にとっては、そうだ。便利屋にいた仲間の一人。
        三人のうちの一人…シズ
        そうだな
        俺も楽しかった。泡沫の夢と、枯れ木に芽吹く緑と知っていても尚
         
        じゃあなシズ。その女の目、閉じてやれよ
        (ライフルを背負い、手振りもせず。振り返りもせず便利屋に向けて歩き出した) -- ランディ 2013-10-06 (日) 20:41:00
      • ああ、じゃあな、ランディ
        俺も『数十年振り』に仲間が出来て、楽しかったぜ
        達者でやれよ。『依頼人』は、お前の事諦めてないだろうからな

        (そっと、美少女の目を伏せ、矮躯を抱き上げて……ランディを見送る)
        (これも、幾度もあった別れの一つ)

        (感慨はない。感傷もない)

        (少なくとも、俺たちはそういう関係だった)

        (そういう関係で……あるべきだった) -- シズ 2013-10-06 (日) 20:49:06
      • 【つづく】 -- 2013-10-06 (日) 20:49:31
  • 【よくある話 3】 -- 2013-10-05 (土) 17:22:00
    • 「いたか?!」
      「いや、まだ見つからない……さっきそっちの路地裏で見たんだが」
      「クソ……どこに逃げやがった」 -- 2013-10-05 (土) 17:27:44
      • 「『ブリンク』の野郎が手引きしてるとか聞いたぞ」
        「マジかよ、本当なら同じ事務所の連中か剣友会に頼むしかねぇじゃねぇか」
        「でもそんなことしたら稼ぎにならねぇぞ」
        「……だよなぁ、しょうがねぇ俺たちで探すしかねぇか」
        「見つけても『ブリンク』は相手にするな! 女だけを狙え! どうせアイツ、こっちの数が多けりゃ襲ってなんてこねぇ!」 -- 2013-10-05 (土) 17:29:21
      • (廃屋の壁越しに、そんな追っ手の戯言を聞き流して鎮痛剤を打つ)
        (何度か撃たれた。弾は幸いにも身体に残っていない。動く分には何の支障もない) -- シズ 2013-10-05 (土) 17:41:19
      • アナタ、大人気ね
        (色も無く呟いて、すねこすりを撫でながら、また俺の顔を隣から覗き込む)
        (二人揃って身を寄せているせいで、顔が先ほどよりも近い) -- 美少女 2013-10-05 (土) 17:43:03
      • (美少女ほどじゃないさ、そう軽口を叩いて深く壁に背を預ける)
        (連中をやり過ごすまで暫く大人しくする必要がある。例えやり過ごせなかったとしても、廃屋はそれ全体が鳴子代わりみたいなもんだ。あんな連中が踏み込んでくれば嫌でも分かる)
        (逃げるのはそれからでいい) -- シズ 2013-10-05 (土) 18:39:40
      • ねぇ、何かお話してよ
        (また、唐突に彼女はそう言い出した。彼女の話題はいつも唐突だ) -- 美少女 2013-10-05 (土) 18:55:15
      • (嫌に決まってんだろ、声でバレるかもしれないだろ。シズはそうはぐらかす) -- シズ 2013-10-05 (土) 18:55:44
      • そう、じゃあいいわ -- 美少女 2013-10-05 (土) 19:05:21
      • (いいなら最初からいうなよ、と思いつつも食いついてこないなら楽でいい。互いに黙って、ただ時が過ぎるのを待つ) -- シズ 2013-10-05 (土) 19:06:19
      • (互いに沈黙を守り続けながら、月明かりの差し込む窓越しに夜雨を見つめる)
        (未だ止む様子はない) -- 美少女 2013-10-06 (日) 04:16:05
      • (一緒になって雨を見る)
        (月明かりを浴びて輝くそれを見つめて、ただただ互いに黙り続ける)

        (なぁ、美少女。そう問い掛ける)
        (彼女を喋るとき、そうやって沈黙を破るのはだいたい俺の方からだった) -- シズ 2013-10-06 (日) 04:21:24
      • なぁに -- 美少女 2013-10-06 (日) 04:22:16
      • (お前、そいつ好きなのか? 彼女の腕の中で眠る妖怪を一瞥してそう問い掛ける) -- シズ 2013-10-06 (日) 04:23:13
      • ええ、大好きよ。私の愛する子供だから -- 美少女 2013-10-06 (日) 04:27:43
      • (妖怪の旦那との間に作った望まれない子か) -- シズ 2013-10-06 (日) 04:29:28
      • ええ、誰もこの子を望まなかった。だけど私だけは望んだの。だって私の可愛い子だから -- 美少女 2013-10-06 (日) 04:30:00
      • (母の愛は偉大だな) -- シズ 2013-10-06 (日) 04:46:12
      • 当然じゃない。この子を守る為に私は夫も実の両親も、そして幼馴染も皆殺しにしたわ -- 美少女 2013-10-06 (日) 05:14:23
      • (そして最後に俺を殺すんだな) -- シズ 2013-10-06 (日) 05:47:41
      • そうよ、アナタを殺して私も死ぬわ。そしてこの子は私達の屍を食べて大きくなるのよ -- 美少女 2013-10-06 (日) 05:48:40
      • (安いホラーじゃねーか) -- シズ 2013-10-06 (日) 05:49:06
      • そうね。私も自分でいっててそう思ったわ -- 美少女 2013-10-06 (日) 05:50:41
      • (自覚があるなら大したもんだ) -- シズ 2013-10-06 (日) 05:51:18
      • わぁい -- 美少女 2013-10-06 (日) 05:51:32
      • (いや、褒めてねぇからな) -- シズ 2013-10-06 (日) 05:52:02
      • そう
        (それきり、また黙り込む。彼女とシズの会話はだいたいずっとこんな調子だ) -- 美少女 2013-10-06 (日) 05:52:45
      • (確信に触れる話は、互いに一つもしなかった。虚言と戯言だけで会話し続けた)
        (不思議と、悪い気はしない。中身の無い会話のほうが気が楽だ)
        (空気だけで膨らませた風呂敷は、存外に座り心地が良い) -- シズ 2013-10-06 (日) 05:55:03
      • 静かになったわね -- 美少女 2013-10-06 (日) 08:59:12
      • (いわれて、初めて気付く。そういえば、もう追っ手の気配は感じない。ひとまずやり過ごせたようだ)
        (なら、長居する必要もない。彼女の手を強引に引いて、立ち上がる) -- シズ 2013-10-06 (日) 09:00:11
      • 強引ね -- 美少女 2013-10-06 (日) 09:00:37
      • (お前にだけさ) -- シズ 2013-10-06 (日) 09:49:11
      • 告白かしらそれ -- 美少女 2013-10-06 (日) 09:49:29
      • (そう受け取ってもいいぜ) -- シズ 2013-10-06 (日) 09:50:51
      • じゃあそう受け取らないでおくわ -- 美少女 2013-10-06 (日) 09:51:14
      • (賢明だな) -- シズ 2013-10-06 (日) 09:51:41
      • そう -- 美少女 2013-10-06 (日) 09:52:50
      • (ああ、そうだよ) -- シズ 2013-10-06 (日) 09:53:07
      • 【つづく】 -- 2013-10-06 (日) 09:53:28

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表情集 Edit

  • http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst084379.png

外見 Edit

  • 無精髭・黒髪天パ
    • 特に気にしているわけではないが、天パを連呼されるとキレる。
      大体短期記憶中に三回が我慢の限界らしい。
      • 無精髭は単に剃るのが面倒なだけ。
  • 唇が触れ合う距離まで近づかなければ分からないが、左右の色が微妙に違う非常に暗い碧眼をしている。
    それ自体は深海を思わせる趣ある色をしているが、いかんせん生気がないせいで暗黒色に見える。
    • 眠りが浅いせいで常に眠たげ。
      浅い割に眠りを邪魔されるとキレる。
      何処ででも寝れるため、事務所のソファーでアホ面晒して寝ていることが多い。
  • 常に長ドスを帯刀している。
    • 元は名刀だった刀身をドスに差し替えて使っている。
  • 腰に伸縮性のあるゴム素材のカギツメつきワイヤーを巻いている。
    根元はベルトのバックルに繋がっており、五人程度の体重なら支えられる。
    金貨1254枚で購入したオーダーメイド製品。(だいぶ値切った)
  • 見る者の気分を痩せさせるシケモク吸い
    • 火を着けていることは稀で、常に口に咥えているだけ。

内面 Edit

  • 適度に守銭奴。
    • 金がないと生きていけないことを良く知っている。
  • 嫌いな物は暴力と不平等
    • 好きな物は平和と平穏。
      それらを守るためなら暴力も厭わない。
    • 公平な取引や因果が繋がっている事象を愛している。
  • 積極的に他人を見捨てることはないが、結果的に先走ることが多いために見捨てる結果になることが多い。
    • 特にそれに対して反省も後悔もない。
      他人をそこまで必要とする普通の人間が事務所にいるとも思っていない。
      • 大抵作戦の際は自分が何をしようがランディやシズの側から合わせてくれるので、本人は特にチームプレイを考えたこともない。
  • こう見えて字も読み書きできるし、この国の言葉のみならず共通語にも精通している。
    • ただ、これ以上新しく言語を覚えるだけの脳の空きクラスタは足りないらしく、
      ランディとシズが簡易暗号で話しているのを聞くと作戦中でもイライラが五割増しになる。
  • 特に女好きという訳でもないにも関わらず、女性絡みで痛い目を見ることが圧倒的に多い。
    そのため女性に対しては必要以上に警戒心が強い。
    ランディ曰く「女が利用しやすそうに見える男」であるらしい。
    • 女に甘い訳でも、隙が多いわけでも、女性経験が少ないわけでもなく、
      ただ単に警戒した状態でも世の中の女という生き物よりも迂闊で愚かなだけである。

仕事っぷり Edit

  • 5割程真面目にやるが、ある程度の閾値を超えると腕力で解決しだす。
    • 一気に解決出来ない、細々としたことが大嫌い。
      • 機械に触ると必ずと言っていいほど使用不能にまで追い込むおおざっぱな性格。
      • なので冷蔵庫以上の精密な機械に関してはランディに触るのを禁止されている。
      • 今回冷蔵庫と電話機を故意に壊したことで、
        晴れてドア以上の精密な人工物への接触が禁止された
  • 腕力特化。
    超常現象レベルの腕力を有す。
    人間離れしているが、人間の範疇程度の腕力や握力を有す。
    • 当たれば死ぬが当たらないなら死なないレベル。
      繊細さの欠片もない攻撃方法を採る。
      • 怒りによって体のストッパーが全部外れるタイプ。
  • 耐久力もそれなりにある。
    それ以上に盾にしても目減りしない程度の驚異的な回復力を持つ。
    • 痛みに対しては大いに耐性があるのか、ある程度までの痛みは無視できる。
      が、痛いものは痛いので原因は取り除く方向に動く
  • 本人は面倒ごと(雑事)はランディとシズに押し付けていると思っている。
  • 頻繁に事務所で寝泊まりしている。

Last-modified: 2013-09-29 Sun 22:23:24 JST (3858d)