ID:512966
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魔導書【万象忍術秘奥(通称)】 Edit

形状タイトルの書かれていない一巻の巻き物
著者古代の伝説的忍者カシン
来歴現存する忍術の元を作った伝説的忍者カシンによって描かれた巻き物
カシンによって施された封印は強固で、誰一人それを破ることが出来ない(後述の彼を除いて)
そのため内容は不明だが噂がひとり歩き、エスカレートし、カシンの創りだした忍術の全てが収められているとも、どの忍術とも全く違う新しい術だとも、果ては森羅万象全てがそこに描かれ、その術を持って自在に世界を作り替えるとも言われ、誰もが求め争った
その結果、書の行方はわからなくなる
内容しかし、実際はカシンが自身の理想のくのいちを描いた、いわば黒歴史巻き物である
書のタイトルは、後世の人間が勝手にそう呼んでいるだけの通称
偽物そんな書物であるから偽物の多数確認されている
当然多くの偽物は本物とは違い、まっとうでかなり高ランクの忍術の秘伝書である
現在流れ流れて、とある田舎の旋盤工の家でつっかえ棒や鍋敷きなど便利に使われている(旋盤工の手によって封印は破られ、旋盤工も巻物の価値をわかっていない)

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人の姿齢12の少女
少々幼くみえる体型(お腹ポッコリ系)で、生意気そうな表情をしている
一度実体化すれば、契約が切れるまで本の姿には戻れない
実体はほぼ人間と同様の生理機能
楮(コウゾ)
一般的な和紙の原料である
性分生真面目で従順
実力に比してやや自信過剰で生意気な面もあり、ドジ
服装魔導書として力をふるう時は専用の巨大な巻物を背負った忍び装束
基本的には人間と同じ体なので、普段はマスターより買い与えられた物を身に着けている
能力魔導書としての能力は、巨大な巻物から武器を取り出したりといった具合
忍者としての一般的なスキルは(だいたい)身につけている
武装銃刀付き短筒:装弾数いっぱいの特殊な短筒
手裏剣:普段は円盤状だが展開式
クナイ
小型の諜報用式神
契約者湊陽介

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個人コメント Edit

お名前:
  • 対魔忍ックス! -- 2014-05-11 (日) 09:31:23
    • ロリくのいちックス! -- 2014-05-11 (日) 09:49:21
      • イカ腹ックス! -- 2014-05-11 (日) 10:37:52
      • 風よ光よックス!! -- 2014-05-11 (日) 12:45:56
      • 某は殿のものですからノー!ノーです! -- 2014-05-11 (日) 18:38:59
      • して・・・夜伽は可能なのか? -- 2014-05-11 (日) 18:39:48
      • 某は殿のものでありますから、殿が望めばそれは…しかし…殿は、本当に…そ、のようなことが、お望み…なのですか…? -- 2014-05-11 (日) 18:49:01
      • どうもこうもねえよ!
        くのいちがいたら!
        セックスをする! -- 2014-05-11 (日) 18:58:46

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殿との共通コメント Edit

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  • 「……」
     真っ白に燃え尽きた、というわけでもないが……なるほど、こうまで精神的にくるものだとはな……
     あの店員のゴミを見るかのような目は中々耐え難い。そしてそれを知り合いに見られるというのはいいコンボだ。即死するわそんなん
     ふらふらと帰る帰り道。荷物は服で結構増えたので、最終的には半分こという形になった。 -- 陽介 2014-06-12 (木) 19:23:30
    • 買い物を終えると、もうすっかり機嫌も治ったようで軽やかな足取りで陽介の前を歩いている。
      服屋は目新しい刺激にあふれていたようで、しきりに綺麗だのかわいいだのと陽介に話している。
      「さぁ、急ぎましょう。陽向さまもきっとまってますよ!」 -- 2014-06-12 (木) 23:37:23
      •  隣のこいつは、どうやら俺のそんな様子には意を介さずしきりに嬉しそうに話しかけてくる。
         来る前は不機嫌だったのだから、なんにせよ結果オーライ……いや、俺のダメージでかすぎてそう思えないぞ……
        「ああ、そうだな。きっと美味い飯を作って待ってくれて……ん、あいつは……」
         こちらに向かい走ってくる人影。見覚えがあるその姿は、こちらに気づき更に速度を上げて目の前で止まった。 -- 陽介 2014-06-14 (土) 21:07:46
      • 「よ、陽介さん……! お探し、しました……っ!」
        「ハチか、なにやってんだそんな急いで。また『あいつ』の雑用か? 大変だな。つーか、今度はどんな依頼持ってきたんだ?」
         今日は勘弁してほしいんだがな、とうんざり顔をするも、
        「それどころじゃないんですよ! 陽向さんが……!」
         続く言葉は、そんな疲労や倦怠感を吹き飛ばすものだった。
        「陽向さんが、攫われました……!」 -- 陽介 2014-06-14 (土) 21:08:06
      •  行動はすぐだった。荷物をハチに押し付け、二人に構わず全力で事務所へと向かう。
         裏道、近道、それらを駆使して事務所に戻り、待っていたのは一人の女。
        「おかえり、陽介。随分と早く戻ってきてくれたようでよかった」
         黒いパーカーでフードを被り、そこからのぞくのは金色の髪。その顔には薄い笑顔が張り付けられているが、大した理由などない。
         そうした方がいいから。それだけだ。それだけなのだが、今それを見るのは大層腹が立つ。
        「状況は?」
        「拉致されてから30分。ほら、これが原因のようだぜ」
         放り投げたそれを空中でキャッチする。キャッチしたそれは、黒い小さな長方形。
        「それで盗聴されてたようだ。キミのコートから見つかった。GPSの代わりにもなっているようだ、すごいねこれ。というわけで、どうやらいつも通りヘマ踏んだようだね、陽介」
         くつくつと笑う。それもまた嬉しそうに笑うのだからまったくもって耳障りだ。
        「あれかな? 新しい【魔導書】にご執心だったせいかな? どちらにせよ、キミは本当に馬鹿だな。実に度し難い」
         感情を逆撫でするような口ぶりで俺にそう囁く。だが、今更怒りなど湧かない。これがいつもで、こいつはそういう奴だから。 -- 陽介 2014-06-14 (土) 21:30:35
      • 慌ててついては来たものの、状況がよくつかめない。
        どうやら話しているのは主の知り合いのようであり、その様子からあまり仲はよくなさそうだと感じた。
        二人の間で通じる会話であり、当然自分には何を言っているのかわからない。かと言って、紹介しろとも言いづらい切羽詰まった雰囲気に、荷物を手に首を傾げる。 -- 2014-06-14 (土) 22:43:20
      •  ちらりと、気配を感じて後ろを見ればどうしていいかわからないと言いたげに楮が立っている。
        「アリス。俺をいじめるのは後にしてくれ。陽向はお前にとっても大事な友人だろ」
        「そうさ、そして妹分でもある。だから、今回はお金ではなくいつかタダ働きしてもらうことで返してもらうことにするよ」
         そう言ってポケットからメモ帳を取り出してさらさらと何かを書けば、そのメモを俺に渡してくる。
        「ありがたい限りだよ。近日、妹がお前を食事に誘いに来るだろうよ。その時にきちんとこいつを紹介する。行くぞ」
         最後の言葉は楮に向けて言って、楮が持っていた荷物をアリスに渡して事務所をあとにする。
         メモに書かれているのは陽向を拉致し、捕らえている連中のアジト。全くもって手際がいい。今度から未然に防いでほしいものだ。
        「それはできないよ。僕に力はないのだぜ? 君の不始末なんだから、君が気を付けるべきだ」
         背中にそうかけられる声はなんとも正論すぎて耳が痛い。が、しょうがない。緩んでいたのは事実だ。
         一日で色々あって、疲れていた。そういう言い訳がこれを招いたのだとすれば……今後は少しは改善していかなければならないだろう。
         なんにせよ、まずはやることをやるだけだ。
        「今からするのが、俺たちのやる最初の仕事だ。陽向を救い出す、お前の力……貸してもらうぞ、楮」
        -- 陽介 2014-06-14 (土) 23:36:17
      • 行くぞ、という言葉に「あ、はいっ」と戸惑いがちに応え、ペコリと女にお辞儀をして主の後を追う。
        主に不信などはない。ただ、よくつかめていなかったがゆえに戸惑っているのだ。
        状況が理解できていなければ、自然と応えも曖昧になる。具体的な指示らしい指示もないのであればなおのこと。
        だが、主の言葉はそんな楮を奮い立たせた。
        「はいっ!お任せください殿っ」
        腹立たしいほどにこの状況に不釣り合いとも言える笑顔で応えた。 -- 2014-06-15 (日) 11:53:54
      •  これから行うのは荒事だ。きっと修羅場であり、おおよそ碌なことにならない。
         それを知っているのか知らないのか、笑顔で応える楮を見てなんとも頼もしいと思う反面、大丈夫かと思う気持ちもあった。
        「その言葉、頼りにさせてもらうぜ楮」
         強めにその頭を乱暴に撫でて、目的の場所へと向かうのだった。 -- 陽介 2014-06-15 (日) 20:11:43
      • 「お任せください!」もう一度、はっきりと応える。
        果たしてどんな役目を与えられるのだろうか?今現在与えられている魔力でできることは少ない。魔力が供給されれば様々な術も使えるだろうが、必要となるような事態でなければよいのだが。 -- 2014-06-15 (日) 21:22:46

      • 「新しい魔導書……か」
         二人の後姿を見ながら、そんな言葉をアリスは呟く。
         いつかの時も、同じような姿を見送った事があった。そう思えば感慨深くもあり、なんと言えばいいのかわからなくなる。
        「願わくば、次こそは幸せな結末であることを祈ろうか」
         その言葉を吐き出した時に見せた笑顔。貼り付けられた笑顔と違い、しかしその顔は…… -- アリス 2014-06-15 (日) 23:05:43
  • 「それじゃあ作戦を説明するぞ、といってもそこまで難しいもんでもないけどな」
     目的の建物を前に堂々と説明を始める。監視をしていただろう人物は、目につかないところで意識を失い倒れている。
     もちろん、最初からそうだったわけではなくそうしたわけなのだが。
    「まず、俺が正面からあいつらの下にいく。その間お前はこの建物を探り、陽向を見つけ出せ」
     指差したのは長らく人が入っていないと思われる廃ビル。
     アリスから渡された地図。それには廃ビルとそれに隣接された廃工場が示されていた。
     どちらかに、陽向がいる。どちらにいるとは書かれていなかったのはそういう事なのだろう。急場に調べたにしては充分すぎる情報だ。
    「おそらく、どちらにも人員は配置されている。だけど俺が隣のこっちで暴れる事で目を引く。少しはこっちに人も割かれるだろう、その間にお前の技術を駆使して助け出してくれ」
    「単純な陽動作戦だけど、お前が本当に優れた忍だとしたら俺よりも潜入するのは得意だろ……? だから、頼むぞ」 -- 陽介 2014-06-18 (水) 22:05:05
    • 「お見事です、殿っ!」手際の良さに喝采を送る。
      「それは…」主の作戦は、現状においては最善だろう。だが…。
      「すこし、すこしだけ某に気をいただければ、陽向様がどこにいるのか見つけ出してみせます。」
      陽介から奪い取った膨大な気は現状、人としての姿を形作ることに全てが費やされており、体術等は人並みには可能だが忍の本領である忍術を使うには足らない。少しだけ足らない。その状況においてはおそらく最良の作戦だろう。
      しかし、廃ビルと工場それなりの大きさはあるが、広大と呼べるほどではない。諜報に用いているあれを使えば、おそらく中の様子を探ることはたやすいはず。 -- 2014-06-19 (木) 03:03:06
      • 「魔力を分け与えるということか……」  確かに、こいつの力を見るというのであればそれは悪くないかもしれない。
         魔力を分け与え全力を振るってもらうのはこいつを測るには丁度いい。だが……
         脳裏をよぎるのはいつかの記憶。自分が、魔導書を使役した結果に起きた事象。
         あの頃から、少しは俺だって変わった筈だ。もうそんな不手際なんてしない。
        「わかった。だから、必ず成功させてくれ。傷一つつけさせず、助けてやってくれ」
         そういって、楮に向かって手を翳す。主従のリンクができているのなら、こうした形でも魔力は流れていくだろう。
        「お前の真価、見せてもらうぞ……!」 -- 陽介 2014-06-20 (金) 21:08:38
      • 「ん…」かざされた手に額を当てる。
        小さな波のような感覚。わずかに閉め忘れた蛇口のように、楮の中にゆっくりと、ゆっくりと魔力が流れこむ。
        どれだけそうしていただろうか?まだ、全然足りない。足りないが……。「十分です、殿。」
        これ以上の時間はかけられまい。殿の感情を感じる。
        タンクの壁面を湿らせる程度の気をかき集め、片手で印を結ぶ。
        ポゥ……
        楮の開いた手のひらに小さな武者人形―陽介が見ればロボットに見えるだろうか?―が現れる。
        同時に鈍い光を放つ半透明の巻物が現れ、開かれる。巻物はモニターのようになっており、そこに目の前の景色が映る。
        楮の指令を受け、小さな人形が跳ねる。人形の動きに合わせて巻モニター中の景色がうごく。「まずは、工場を見てきます。」とは言うが、おそらくこの気の量では片方の建物を偵察するのが限界だろうが……。 -- 2014-06-21 (土) 01:15:34
      •  時間にして10分も経っていない。だが、時間をかけ過ぎればその分陽向は危なくなる。
         だが、この魔導書を満たすだけの魔力が俺には足りていない。鍛錬不足。その言葉が頭をよぎる。
         ようは魔術師として不十分なのだ。今の俺では、楮を使いこなすことができない。
         そして、不十分にも程がある魔力供給に対して楮は充分と答える。なかなかに情けないな。
         だが、充分だと言われればその言葉の意味を汲み取るしかないだろう。
        「それなら……よかった」
         今はそう答えるしかない。そして、目の前の楮が印を結ぶ。
         淡い光とともに出現したそれは「デウスマキナ……か?」サイズが小さすぎるが、しかし楮が魔導書だとすればそう考えるのが妥当だろう。
         これで偵察するのだと、楮は言う。だが、俺が供給した魔力では両方偵察を行うのは難しいだろうし、時間もかかるだろう。
        「工場の方はいい。そっちは俺が受け持つ。さっきも言った通りだ」
        「お前は廃ビルの方をこいつを使って探りつつ、陽向を救い出せ。頼んだぞ」 -- 陽介 2014-06-21 (土) 21:08:13
      • 普段からためておけばなんとかなるだろうが、いずれもっと効率よく気を分けて貰える方法が必要になるかもしれない。
        「でう…?えっと、これは忍者がよく使う式と呼ばれる使い魔です。」と簡単に説明する。
        「え?」片方だけでも探ってあたりかハズレか判断できれば、有利な状況に持ち込める気がしたが「わかりました。」ここはひとまず殿の作戦に従うことにする。
        偵察用の式を、廃ビルへと飛ばす。 -- 2014-06-22 (日) 15:49:54
      • 「むぅ、なかなかお前は規格外だな……」
         そもそもが巻物だったわけだし、よく考えれば通常の魔導書とも違う部分が多々ある。それはそれで、悪くはないのかもしれないが。
        「陽向は、おそらく廃ビルの方だ。これも探偵の勘というもんだ」
         もちろん嘘だ。単純に、陽向に仕掛けていた魔術。それでわかっている。かけている眼鏡に映るのは周囲の状況と、赤い、人の塊をしたなにか。
         壁越しからでもこの距離ならば、見通すことはできる。とはいえ距離の制限があるから、場所を教えてもらえなければ役に立たない魔術なのだが……そして問題はそこに行くまでのルート。
         透視できるのは人物。それもその人物に備わったオーラが見えるというだけだ。建物の内部までは把握できない。
         ゆえにそこからは潜入というものが必要だが、今の俺にそれができるか甚だ疑問だ。
         けれど隣のこいつは違う。自称忍者。どこまで信じていいか迷うし、最愛の妹の命をこいつに預けるのはありえないが……。
         最悪の場合、自分ひとりでどうとでもできるから、構わない。試すなら今だろう。
        -- 陽介 2014-06-23 (月) 15:12:36
      •  楮の飛ばした偵察用の式神は、廃ビルの中の様子を映し出す。
         最短で最速。一階から各部屋を覗き次々と階層を上げていく。
         式神から送られる様子を固唾を飲み覗き込みながら、式神は遂に陽向を見つけ出す、しかし……
        「警備は……なかなか厳重だな」
         場所は最上階。その隅に位置する部屋で、入口はもちろん固められているし室内にも2,3人銃火器で武装をした人間がいる。
         忍び込む隙はあるのだろうが、容易ではないようにも窺える。少なくとも、陽介では無理だろう。
        「楮……いけるか?」 -- 陽介 2014-06-25 (水) 22:38:13
      • 「なるほど、勘ですか。」主が、すでに人質の居場所を特定していることなど全く気づかず、その言葉に納得した素振りを見せる。
        主の目算など見通せるはずもなく、のんきに自分は頼られているのだと嬉しそうな笑顔を浮かべる。
        そして
        「あ、いました!いましたよ、陽向さんっ!」巻き物に映しだされたモニターに、式神が見つめる陽向の姿が映る。
        「ずいぶんいっぱい居ますね。」

        主の問に、不安になるほど自信満々の様子で「はい、任せてください、殿」と答えた。 -- 2014-06-26 (木) 01:34:31
      • 「……ああ、任せるぞほんとに」
         一抹の不安、どころの話ではないが今回は一人でやるよりも二人でやった方が楽に済む。だからこそ、信じたいのだが……
         まぁ、最悪の場合のことも考えてないわけではない。力を見るが、妹の安全もかかっている。
        「お前も陽向も、無事に戻ってこい。それがお前に達する任務だ」
        「稼げる時間は10分、それまでに陽向を救い出し安全な場所へと連れて行ってやってくれ」
        「それじゃあ、行くぞ……!」 -- 陽介 2014-06-29 (日) 23:20:54
      • 主の合図で廃ビルへとかけ出す。
        式を使いルートの安全を確認しながら進む。
        動きは素早く機敏だが、今の戦闘力ではおそらく銃を持った相手に勝つことはできまい。なにせ、こちらは武器を持っていないのだ。
        時に天井を伝うパイプに捕まり、時に外階段を使い、最上階を目指す。
        そして…
        足を止める。最上階は厳重に守られている。さて、どうしたものだろう。扉からは入れまい…。 -- 2014-07-09 (水) 23:25:38
      • 最上階には武装した男たちが集まっている。もっとも、銃火器を持っている者は少ないようには見える。
        しかし守りといっても階層を巡回するような真似はせず、部屋の前で気だるげに集まり喋っている。
        とはいえ正面から行くのは無理だ。しかし、下の階層を通った際に気づいた部分があるだろう。それは階層自体や部屋の作りは似たようなものであり
        おそらくそれは、エアダクトの通気口も一緒であるだろう事が。もしかしたら、そこから部屋に向かう事も可能かもしれない。 -- 2014-07-10 (木) 19:46:35
    • ―廃工場前―

      おそらくは既に侵入が開始されているだろう。稼げる時間は10分、できることは限られているが……なんとかする手段は持ち合わせている。
      まずは……と廃工場の入口周辺を固める連中ににこにこしながら近づいていく。
      「ん、なんだおま」
      言葉は最後まで喋らせない。笑顔のまま一撃で殴り倒す。地面に激しく叩きつけられるそいつを見ている連中も一人ずつ。
      そして、鳴り響くのは人数分の銃声。倒れた奴らの足を撃ちぬき、無力化し
      「最後まで喋れなかったお前にビッグチャンスだ。俺の到来を知らせる役目を授けよう」
      笑顔を張りつけたまま、足を抑えている男を掴み持ち上げれば思い切りよく入口へと叩き付ける。
      作りが頑丈ではなかったのか、老朽化が進んでいたのか、理由は定かではないが扉はいともたやすく破られ、壊れた扉と共に転がり入る男の跡から悠々と 中へと入る。
      「待たせたなお前ら。探偵の湊だ。お呼び出しありがとうよ、さて、早速だが妹を返してもらおうか」
      「穏便に済ませるつもりがあるならいいんだよ。きちんとしたおもてなしをしてくれたのなら尚よしだ」
      「ただ、怪我の一つでもつけていたらお前ら……ただじゃ済まさないなんてそんな生易しいものではないと知っとけ」
      足元で呻いている男を足蹴にして
      「慎重に答えろよ。なにするかわからないのはこっちも同じなんだからな」
      そう告げれば、廃工場の中からはぞろぞろと得物を持った男たちが囲む様に現れる。
      チンピラのような風体をした人間ばかりの中から、上等なスーツを着た小太りの男が一人陽介の前に姿を現す。 「恐れずに現れるとは見事だな。この界隈のトラブルシューターを気取るのもわかる」
      「だがな、はしゃぎ過ぎれば相応の報いを受ける。今回は特にそうだ、あの誘拐は俺たちにとってはビッグビジネスのチャンスだった。成功していれば、路頭に迷うこともなかった」
      「やりすぎたんだよ探偵。まずは、お前も大事なものをなくせ」
       そう言って指を鳴らせば後ろに控えた男の一人が持っていた携帯を取り出して告げる。

      「女を殺せ」

        最初から、取引の材料でもなかった。彼等は陽介に思い知らせたかったのだ。自身の無力を、そして全てを奪い取ろうと思っていた。
      今回は確かに陽介も思慮が足りなかったし警戒も足りていなかったのかもしれない。だが、彼等もまた無警戒だった。
      十数人を返り討ちにした男。それらを聞き、人質を取り銃火器で武装し人数も総勢30人の戦闘要員。
      しかしそれだけでは足りない。圧倒的に足りない。
      電話を持つ男の顔色が変わる。そして 「ボ、ボス……! 駄目です、繋がりません!」
      「ならほかの奴のを」
      「繋がるわけねーだろ」
      割って入るのは陽介の声。一部始終のやり取りを聞き、聞いた上でその顔には以前笑顔が張りついている。
      「そんなもん、最初っから封じるに決まってるっつーの」
      -- 陽介 2014-07-10 (木) 19:40:21
      • 「そのとおり」
        場所は変わり廃工場より遠く離れた建造物、その暗い暗い一室。機械の音で埋まるその部屋で先程の少女アリスが呟く。
        陽介が持っている小型マイクで音を拾い、状況に合わせてその場一帯を強制ジャミングして通信機器を遮断。
        「ふふ、妹関連だと無茶してくれるから嬉しいよ、おかげでまたタダ働きしてもらえそうだ」 部屋の一室でくすくすと笑う声が響くのだった。

        -- 2014-07-10 (木) 19:46:56
      • 慎重に式を飛ばし、建物を探る。妹様はまだ移動されていない。最初に探った場所に、最初に探った時と同じように監禁され、銃を持った見張りが油断なく監視している。
        その入口も変わらず銃を持った見張りによって守られている。
        こういった状況では下手に動けない。自分だけなら3人くらいなら相手にできるだろう。だが、今は話が別だ。
        見張りを倒す場合、全てを同時に一瞬で倒さねば人質に危害を加えられてしまう。
        戦うことよりも救出することを先に行わねばならない。
        見張りが守る扉をどうやって抜けるか・・・。慎重に式を飛ばし、建物の構造を探る。
        「あった!」程なくして、それは見つかった。小さな換気ダクト。それは、陽介が通れるような大きさではないゆえに、彼らの警戒からは逃れていた。楮にも少し狭いが、頑張ればいけないこともない。 -- 2014-07-23 (水) 20:03:42
      • 式を使い見回りの目を逃れながら、身軽に天井のダクトに進入する。途中、何度も引っ掛かって脱げそうになるズボンを直しつつミシミシと音をたてる狭いダクトを腹ばいになって進む。
        式を先行させ、現在地を探り。進む。
        (そろそろだ・・・)
        しかし、全くこの狭さは嫌になる。途中で直すのも面倒になったが、さすがにそのままで降りることはできない。物ぐさからそのままですすみ、膝までずれたズボンを直そうと手を伸ばした瞬間
        バキッ
        ぎりぎりのサイズだったダクトは身体を丸めようとした結果、接合部から折れ、楮は頭から部屋の中へと落ちる。 -- 2014-07-23 (水) 20:16:33
      • 騒然とする工場内。しかしその様子を陽介は黙って見ている。しかし
        『やぁ、陽介。緊急事態だ』
        耳から聞こえてくるのはこの事態を作り出した本人からのもの。念のために魔力を介して音声をキャッチする小型のイヤホンを装備していたが、何かあった時以外は連絡するなと言ってあった。
        なにかがあった。しかし声からは少し楽しげなものが聞こえてくる。ハッキリ言って相当不快だし、あんまりいい報告じゃあなさそうだ。
        「一体なんだよ、陽向になにかあったか」
        『妹ちゃんは無事だよ。ただねぇ……ふふ、どうやら君のニンジャちゃんがやらかしちゃったみたいだね』
        『身柄は確保したようだけど、盛大に侵入がばれたみたい。どうするの?』
        どうするもこうするも……何故このタイミングでそんな事を……というかあいつ、しのべてねぇ……!
        「とりあえず、陽向の身柄さえなんとかなってるんなら脱出くらいはなんとかなるだろ。お前はナビをしてやってくれ」
        『りょーかい、追加料金ってことで、いずれ払ってもらうから』
        「そこはサービスってことにしといてくれよ、と」
        独り言のように喋っていた陽介に視界の男たちの持つ得物。その銃口が向けられるのを見て手を上げる。
        「何を話している……! どうやって連絡をとっている!!」
        「さぁね、お前にゃ関係ねぇよ。それよりも、だ。取引してやるって言ってんのにてめぇら、反故にしやがったな」
        にこりと笑う。人間怒りを通り越すともう可笑しくて可笑しくて仕方がなくなるものだな。少なくとも陽介はそう思ったようだ。
        その様子を見て周囲の空気が変わる。目の前にいるのは常人のそれではないと、そう言いたげだ。
        「ビビるな! 殺す順序が変わっただけだっ!! どちらにしろ、こいつも殺すんだ。それに変わりはねぇ!!」
        手下のチンピラたちを鼓舞するように小太りの男が叫ぶ。そう、優位は変わっていない。どれだけ小賢しい事をしてもこれだけの人数と銃器があるのだ。
        目の前の男など容易に殺せる。生殺与奪の権利は――

        「撃ち殺せ―――」
        こちらにある、そう勘違いしていた。
        マズルフラッシュと銃声が響く。しかし目の前の光景はそう、異常。異常だ。
        その銃弾は陽介の身体に突き刺さり肉を飛ばし血を流させる。一斉に陽介を目がけて撃ち放ったそれらは全て空中で停止していた。
        物理法則などを無視したそれらは、しかしこの世界ではよくある光景であり、だがそれと遭遇し相見える事はよくない。決してよくない事が起きる。
        「魔法、使い……」
        誰かが発した言葉は、しかし的を射ていた。正しくは魔導師だが……彼らには同じことだろう。
        「どうやら、場もあったまったようだな」
        この異様な光景の前に誰もが言葉を失う中で、陽介がそう言葉を発する。笑顔を崩すことなく、コートを翻して胸元のホルダーから二挺の拳銃を取り出して。
        「それじゃあ、暴力による平和的解決を行使させてもらうぜ」
        -- 陽介 2014-08-05 (火) 20:55:01
  • 「こ、楮ちゃん!? どうしてここに、っていうか大丈夫なの!?」
    やけに天井の軋む音がするな、と思っていたら何かが降ってきた。と思ったらそれが顔見知りというのはどういう事だろう。
    そして運がいいのか、楮は室内にいた見張りの頭上に落下したようで室内には一人しかいなかった見張りを見事ノックアウトしいていた。
    とはいえ、かなりの物音だったのですぐに他の見張りが室内に入ってくるだろうが。
    「ともかく、大丈夫なら早くここから逃げないと! 私は大丈夫だから、楮ちゃんは逃げて!」
    助けに来たであろう者に対して、なんとも素っ頓狂な事を言う。だがこれが彼女の性格だ。
    自分以外のものを優先する、度を超えたそれは病的とも言える。
    ゆえに陽介はそれを心配し色んな対策を講じている為、今回の件のような事では彼女の身は実際確実に守ることができるのだが……
    しかし、楮に与えられたのは彼女の救出だ。それは陽介からの試験みたいなもので、クリアしなければいけない。
    合格の条件は、たった一つだ。だからこそ、なんとしても救わなければならない。彼女、湊陽向を。 -- 陽向 2014-08-05 (火) 20:55:34
    • 「いたた…は?一向に無事ですが?」
      天井はそれなりの高さがあったがやはり身軽で、受け身をとっているから怪我らしい怪我はしていない。それでもぶつけたところはちょっと痛かったようで、思わずつぶやいたところを心配された事に少し傷ついたらしく、言葉尻は強い。
      「それよりも見張りは…」
      部屋を見回せば、侵入前にいたはずの見張りがいない。表情に緊張が走る。何処かに隠れてこちらを伺っているのか?だとすればこちらの潜入を仲間に連絡している可能性が高い。
      一体どこに隠れているのだ。右か?左か?前か?後ろか?上か?それとも、下か?
      足の下で、伸びている男に気づく。
      ふむ…どうやら奇襲はうまく行ったようだ。
      「今、助けます!」
      急いで駆け寄り、確認。「よかった…」特に大きな怪我などは無いようでほっとひといき。だが、問題はここからだ。
      まずは気絶している男を手早く縛った。
      銃は危険な道具だ。
      それを持っているものが何者であろうとも、巨漢の男であろうが老人であろうが子供であろうが等しく…とまではいかないが、人を殺すことを可能たらしめる威力をもたらす。
      誰が手にしていても高いレベルの警戒をしなくてはいけない武器だ。手にしていれば小さな女児であろうと敵は警戒し、逆に言えば小さな女児であれば相手は油断し武器を使わず、相手たか子どもとタカをくくり全力で殺しにくることはない。
      などという計算があったわけではなく、目覚めた相手が万が一抜けだして手にとったら危ないと思い、弾を抜いて適当な場所に捨てた。

      脱出するか、それとも籠城するか。

      かなり大きな音を立ててしまった。このフロアどころか下のフロアにも音は響いたろう。
      このフロアに、この部屋に向かって来ているのは確実だ。
      式をつかい、慎重に進めば敵の動きもわかるのだが、そんな余裕はなさそうだ。
      ここは迷路のたぐいではなくビルである。フロアのレイアウトも利用しやすいようにできている。追いかけっこになれば数にまさる敵のほうが圧倒的に有利だ。
      「手伝ってください、陽向様!」
      机、椅子、棚、家具という家具を扉の前に積み上げる。かなりの重労働だ。
      籠城は、この場合脱出よりもさらに誤った選択肢だ。
      閉じこもっていても、扉はいつか破られる。閉じ込めている限りその準備もできる。こちらの行動が制限される。敵は自由に動き思案することができる。
      だが…
      だが、楮には半ば確信めいた気持ちがあった。
      それは、魔力でつながった小さな絆のようなものだったのかもしれない。 -- 2014-09-03 (水) 06:19:46
      • 「さて、こいつでちょうど30、だな」
        最後の一人となった男の首に、閃光のような蹴りが刺さる。悲鳴と共に壁に叩きつけられ力なく倒れるそいつは、一向に動き出す気配もなく呻いているだけだ。
        廃工場の中は元々古びていたし、荒れている部分もあった。依然荒れているのだが、今やその光景すら整然としていたと思えるくらいに室内は破壊されていた。 壁のあちらこちらに穴があき、積まれていたであろう廃材が地面に散らばっている。
        それらと一緒に30人近くの人間が地面に倒れ伏している。中には壁を破り外に転がっている者もいた。その中には銃弾を浴びて倒れている者もいるがどれも致命傷ではないものの、動くには支障のでるダメージを負っている。
        誰一人、この場の人間の命を奪うことなく収めた。というには些か場の状況は凄惨なものだったが。
        残っているのは陽介と小太りの男。出てきたときはなんとも腹立たしい笑みを浮かべていたこの男も、恐怖に顔を引き攣らせて陽介を見ている。
        「で、どうする? 妹を返して、俺の前に二度と現れないなら……なしにしてやるよ、今回の事は」
        加えて、顎で倒れている奴らを指し、それともお前もああなるか?と言外に相手にそう示す。選択の余地を与えているだけ優しいくらいだ。
        「………ゆ、許してくれ。もう……お前には二度と……近づかない……!」
        時間にして一分程経ってから、顔をゆがめ苦々しく男はそう告げた。
        歯を噛み締める音がこちらにも聞こえてきそうなくらい悔しそうな顔をこちらに向けながら。
        「……ああ、そうしてくれ」
        ようやく終わったか、と安堵すると同時に、今度は隣のビルに視線を移す。
        人質は確保できたが、この分だと一人人質を追加しただけになってしまうかもしれない。
        とりあえず状況が酷いものにならないことを祈らないと、そう考えながら男から背を向けた時だった。
        背後から空気を震わす発砲音が鳴り響く。ゆっくりを首を回して後ろを見れば引き攣った笑いを浮かべた小太りの男と、その手には拳銃が握られていた。
        「……はぁ、お前もつくづく小悪党だな」
        コートを翻し男の方を向く。その際に銃弾が音を立てて床に落ちる。残念ながらその程度の銃で俺のコートは貫けない。
        「でも痛いことに変わりないんだがな」
         一閃。男の顎先をかすめるように掌底を打つ。大きく首が揺れ、崩れそうになるところを支えれば工場にあった鎖で縛りあげてその鎖に魔術刻印を刻む。
        そうしてそのまま男を高く高く天井めがけて投げてやる。男自体は天井にぶつからなかったが、鎖の先が天井を掠め、まるでぴたりと溶接されたように鎖と天井が繋がる。
        ひとまずこれで誰かが起き上がったとしても救えないだろう。少しの時間は稼げるはずだ。 「あとは、助けるだな」
        陽向と、あの使えるんだか使えないんだかよくわからない忍者と名乗る少女を。
        -- 陽介 2014-09-06 (土) 22:28:31
      • ビルの中へと入るのは容易だった。なにしろ、見張りがいない。
        どうやら楮と陽向を捕まえる為ビル内を捜索なりなにかしているのだろう。
        で、あればこの状況は二人がまだ相手の手に渡っていないということだ。それを知れたのも大いにありがたい。
        眼鏡に映る陽向の姿。といっても身体から滲むオーラしか見えないのだが、見間違えることはない。
        そしてもう一つ、近くに大きさは小さいが明らかに人とは違うオーラを纏ったなにかが傍にいるのがわかる
        「どうやらはぐれていないようだな……」
        もしも逃げる際に再びはぐれていたら面倒だと思ったが、そこは流石になかったようだ。
        籠城してるのだろうか、だとしてもこのビルには現在十数名の人間がいる。となればその籠城もすぐに壊されるだろう。
        赤い影はどんどん2人と同じ階に集まっている。銃器もあるだろうし、たやすく破られてしまう可能性もある。
        ならばやることは一つだ。あの壁が破られる前に全員片付ける。
        いつも通りだ。やることは変わらない。
        階段を駆け上がり、目的の場所へと走る。途中、まだ最上階に向かっている最中の人間を一撃で片付けながら、上る。
        障害と呼べるものもなく、足は最上階へと辿り着くが扉を開ければ目の前には銃器を構えた男たちの姿。もちろん、こちらに向けているわけではない。
        陽向たちを探しているところだったのだろうが、みな扉を開けた俺の方を注視していた。
        人数は六人程度か、全員ではないようだ。
        一瞬の隙。それを突いてまず前方一番近くにいた男の喉を突く。その隣にいた男が掴みかかろうとするが身体を斜めにずらし、相手に半身を向けそれを躱しその勢いのまま相手の頭を壁に叩き付けた。
        事態に頭が追いついていない、という顔をしている男達だったがようやく把握する。目の前の男は、資料として渡された自分たちの敵だという事を。
        一気呵成に来ようとするところを喉を突かれ、崩れる男を掴んで前方へと投げ飛ばして怯ませる。
        その投げた方とは反対にいたその隙を突こうとして果敢に接近してきた男の膝を前蹴りで砕く。悲鳴を上げて倒れる男の後ろで拳銃をこちらに向ける奴がいるのが見えた。
        もはやそれは意識して行った動作ではなく、身体が反射として動いた。懐から拳銃を取り出し、撃つ。その動作が単純に相手が引き金を引くという動作よりも早く、その銃弾は相手の手の甲を貫き銃を落とす。
        そしてそのまま奥の方で声を上げようとしている男の太腿を撃ち、最後に前方でようやく投げつけられた男を押しのけこちらを向いた哀れな男に膝蹴りを見舞う。
        陽介を見つけた男達は全員倒したが、しかし銃を使ってしまった。銃声を聞けば敵も警戒度が増す。特に今回みたいな場合は面倒だ。
        適当な所に身を隠して眼鏡に魔力を通し、フロアの様子を探る。二人がいるであろう部屋。その扉の前には数人が扉であろう所に群がり集まっている。
        あとは他にも何人かが警戒しながら動いているが、一人ずつ動いている。
        「……ま、こんなもんだろう」
        兵士というわけでもない。あくまでもごろつきの集まりで、指示をくれる人間もいない。だが、もし警戒しているならもう少し固まって歩いているといいのに。
        銃器を持っていることが自分達を安心させているのかもしれない。だが、それが通じない相手だとしたら?
        なんにせよ、好都合には違いない。一人ずつ潰していく。それだけだ。 -- 陽介 2014-09-06 (土) 22:29:01
      • フロアで銃声がどれくらいが経過したか。時間にしては僅かだろうが、しかし籠城している二人からすれば体感としては長く感じているかもしれない。
        ドアが軋み、強く叩かれているが、それもまた限界が近いようだ。その様子からもこれ以上はもたない事が伺える。
        そして遂にはそのドアが破られ、一人の男が息を吐きながら二人を見る。
        「手こずらせやがって……ガキ共が……!」
        怒りが滲むその面持ちは、対象となる二人に向けてその手に握る銃器を向けようとする。しかし――

        「待たせたなお前ら」

        銃口を向けることは叶わず、その顔からは意識ごと怒りは刈り取られ白目を剥いてその場に倒れる。
        その背後から現れたのは、しかめっ面ながらも二人の無事な姿を見ればふぅ、と安堵の溜息を漏らす陽介の姿がそこにあった。
        「さ、帰るぞ。警察も呼んであるし、ここにいると面倒だ」
        -- 陽介 2014-09-07 (日) 21:32:31
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  • しゅくんもうしわけありません!ぱそこんがこわれました! -- ? 2014-09-17 (水) 03:14:28
    • なん・・・だと・・・!? -- 陽介 2014-09-17 (水) 22:59:53
      • 余ってるパソコンを友人にいただいてなんとかねっとだけはつながったかんじでございますっ! -- ? 2014-09-18 (木) 22:08:39
      • それならよかった……とりあえず戻るまではしばらく待っているとしよう -- 陽介 2014-09-19 (金) 07:10:48
      • しゅくん!パソコン、なおせました!おまたせしました! -- 2014-09-30 (火) 19:59:27
      • 今気づいた! おかえり、楮。待ってたぞ! -- 陽介 2014-10-08 (水) 07:36:42
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Last-modified: 2014-09-17 Wed 03:39:43 JST (3480d)