洋上学園都市/《大鐘楼》
- 洋上学園都市 -《這い寄る混沌、降臨》- --
『我が主、アザトースのかけらたる《黄金瞳》を以て』
『来たれ、もう一つの、《私》よ。《窮極の門》は開かれた』
『にゃる・しゅたん! にゃる・がしゃんな!』
『《機械仕掛けの神》、《這い寄る混沌》、《月に吼えるもの》』
『旧神の設けし境界は既に解かれた――もはや、我々を阻むものはない』
『悲劇を。悲劇を。滑稽なる悲劇を』
『今――時は満ちた』
(終末時計が時刻を告げる。遂にその時が来た。世界の終焉だ。)
(学園都市だけではない。この全世界の崩壊を告げる音が、響き渡ったのだ。)
(古の邪悪な神々の復活。レーチェルの《黄金瞳》、そしてこの学園都市にあふれる異能全てを生贄として)
(あらゆる時空を超えて――《神》が降臨する)
(――千の異形、這い寄る混沌)
(――機械仕掛けの神)
(――ニャルラトテップ)
ああ――
それは、来てしまう。
それは、やって来てしまう。
にゃる・しゅたん、にゃる・がしゃんな。
学園都市に蔓延る異教徒たちが、涙を流して天を仰ぐ。
天に出現したるは巨大な、異形の門。
名状しがたき、宇宙の扉。
その門が開き――
混沌が、溢れ出す――
巨大な、あまりに巨大なものが、学園都市を、見下ろしていた――
-- チクタクマン
- ……馬鹿な……。
(学園都市の誰も彼もが空を見上げていた。学園都市を見下ろすように立つ、巨大なものを)
(異世界の化物、宇宙からの狂気、神々の使者――それが、この学園都市を、見下ろしていた。)
(見たものを狂気に追い込む、混沌そのもの。すべてを何もかもを嘲笑う混沌の化身)
(無数の触腕蠢かせ、チクタクマンの背後に立つ邪悪なものが、嗤う。)
(異世界のチクタクマン。ニャルラトテップの化身たるもの。)
(それが、この世界に呼び出されてしまった。レーチェルが《鐘》に捧げられたことによって、門が開かれたのだ。)
(まず最初に、門たるものが蘇り、混沌の化身がこの世界へと帰還した。次はルルイエに眠る邪神か。それとも地の底で眠るツァトゥグアか)
(ニャルラトテップは神々の使者として、神々の復活を告げようとしていた。)
(そして、この学園都市と黄金瞳すべてを生贄に捧げ――)
(世界をも生贄に捧げ――)
(盲目白痴の王、《アザトース》を蘇らせようとしているのだ。この宇宙に)
……こんな、ものに、勝てるわけが……ない。
(レーチェルの顔に絶望が満ちていく。体も動かない。見ていることしかできない。)
(たとえ、この鐘の中から出られたとして、何が出来よう、学園都市など、踏みつぶせてしまえそうな巨神に)
……ここまで、来て、諦めるのか……
(レーチェルの眼に涙が浮かぶ。絶望的だった。何もかもが。あのような存在に対して、何が出来ると言うのだ) -- レーチェル
『――まだだ。きみにはそんなひげきをくつがえせるちからが、あるはずだ』
『かがやいたひびをおもいだせ、このようなけつまつなんて、かえられるはずだから』
- (――天より、声が聞こえた。)
(誰よりも絶望を知り、嘲笑う混沌に弄ばれ、苦しんだ者の声が。)
(まだ終わりではない。遥か時空の果てから声が響く。かつてこの世界を訪れ、そして再び輝きを取り戻した誰かの声が。)
だ、れだ……。
(その問いを完全に終える前に、レーチェルの意識は白く、染まって行った――) -- レーチェル
- 大鐘楼頂上 -《機械仕掛けの神の玉座》- --
- --
(音――。聞こえるか、あの音が。宇宙の外側の萬神どもの呻く声が。)
(響き――原初の混沌の響きだ。あの忌まわしきフルートの音色にも似た、歓喜の響きだ。)
(時間を告げる音だ。裁定の響きだ。)
(――それは――)
(――すなわち――)
(鳴り響くは、異形の鐘。学園都市を嗤い続ける、異形の鐘。)
(この世ならざる音響をもたらす異空の鐘。機械仕掛けの、邪悪なる響き。)
(そして、時計。チク・タクと時計が鳴り響く。)
(異形の空に浮かぶ鐘。時計。誰がこれを見るだろう?)
(今なお、学園都市の邪悪と戦う10万の学生たち?)
(すべてを嗤い、すべてを戯れでしかないと嘯く時計鳴らすもの?)
(ただ、ただ、鐘と時計は音を鳴らし続ける。)
(狂気の調べが響く。神なる調べが響く)
数式領域展開
数式領域集束
数式領域拡大
数式領域変容
規定数の願いを確認
規定数の悲劇を確認
お前たちは失敗した
あまねく悲劇がわが身を成す
顕現条件を達成
規定時間内に条件を達成
数式領域拡大変容を開始
終末時計の起動を開始
《大偏方二十四面体》の起動を開始
ゴールデンロア実験の発動を確認
『時間だよ』
--
(巨大な機械式の門を超えて――レーチェルはたどり着いた。)
(《大鐘楼》の頂へと。)
(空はいまだ異形の赤に染まっている。赤い空には、巨大な文字盤が浮かんでいた。そして――)
(巨大な《鐘》が浮かんでいた。鳴り響いていた。時計と同じく。)
(邪悪なる時計と鐘が、学園都市に響き続けていた。)
(広大な、《大鐘楼》の頂上には、機械式の、黒い黒い玉座があった。無数の時計によって造られた玉座の上に、男が座っていた。)
(――クラック=クラックの体を依り代として、この現実世界に顕現した邪悪。)
(時計人間が座っていた。邪悪な、機械的な笑みを浮かべて)
――僕は、たどり着いたぞ。チクタクマン!
-- レーチェル
『ようこそ』
『レーチェル』
『よく、来てくれたね』
『私の実験が始まる』
『そして、この悲劇の舞台が終わる』
『チク・タク、チク・タク。時間だよ』
『予定は違ってしまったが、君は計画通り、私のところへ。大鐘楼の頂上へと来てくれた』
『鐘のために……』
(鮫のような邪悪な笑みを見せて、淡々とチクタクマンは言う。喜んでいるかのようだが、彼に感情など存在しない。)
(チクタクマンの背後の空に出現した巨大な《終末時計》)
(それが、時刻を示していた。それが、時刻を示していた。)
(偉大なる、実験の始まり――《現象数式実験》が始まるのだ。)
『故に、君は何も救うことができない。何も、守ることはできない』
『時間が来てしまった。時間が来てしまった』
『輝けるものなど』
『美しくあるものなど』
『そう、すべて』
『あらゆるものは、意味を持たない』
(残酷に告げる。神のごとく。この世界の全てが、自分のものであるというような、傲慢さを伴って)
『彼の、マルセイユ実験の再現たるこの洋上学園都市』
『この都市の悲劇は、私に力を与えてくれた』
『だから、始めよう。ゴールデンロア計画』
『《現象数式実験》を』 -- チクタクマン
――させるものか。
(機械なる神と対峙したレーチェルは言い放つ)
(途方もない恐怖が押し寄せる。目の前の存在はあまりに危険、人間では到底かなう存在ではない。)
(正真正銘の《神》であると、右目の黄金瞳が告げる)
(震えがくる。目の前の存在から目を背け、逃げ出したくなる。それほどの恐怖が、レーチェルに押し寄せていた。)
(だが、レーチェルは毅然として立ち、目の前の存在に言い放つ。たとえ、たとえちっぽけな人間でも。)
(――神を名乗る邪悪に、この学園都市を、滅ぼされるわけには、いかない。)
僕は、僕達は、怪異を退けた。学園都市は、怪異によって滅ぶことなんてない。
僕はたどりついた。この大鐘楼の彼方へ。《白い男》の幻想も、僕は振り切った。
神を名乗る邪悪なものめ、僕たちの学園都市を、お前の悲劇の材料になんて、去れてなるものか!
――異空の果て消え去れ、チクタクマンッ!!
マルセイユ実験がなんであるとか、君がどういう存在なのかとか、僕は知らない。何も。
だけど、やることは一つだ。
――お前を、倒す!
(レーチェルは再び機械帯を臨界させようと、機関カードを差し込む。)
(邪悪なるもの。ただの人ではなにもできない。だが。)
(レーチェルには《異能が》ある。《黄金瞳》がある。そして、その二つにより完全体となった《機械帯》と《機械籠手》がある。)
(この輝きの前には、邪悪は存在することはできない――)
チクタクマン、覚悟するがいい!
(――その時であった) -- レーチェル
『残念ながら、無駄だ』
『君が、黄金螺旋階段を駆け上り、ここへ来てくれたことが既に』
『私の実験の成功を、意味しているのだから』
《黄金瞳》の出現を確認
《黄金瞳》の出現を確認
我らが主の実験は果たされれる
《鐘》の生贄が満ちたりたことを確認
――《黄金瞳》の少女、《悲劇生み出すもの》、レーチェル・ダイオジェネス
計画の成功を確認
計画の成功を確認
誘導は、完了した
――学園都市の終焉を執行する
(カチリ。終末時計が動きを止めた。奇怪なる針と文字盤のそれが、時刻を告げた。)
(レーチェルがこの場に来たことによって、条件は全て揃った。レーチェルが来てしまったことにより、実験は成功を告げる)
(――邪悪なる神の鐘が、鳴り響くのだ)
(レーチェルの周りに、突如奇怪な魔法陣――否、クルーシュチャ方程式だ――が出現する)
(レーチェルの一切の抵抗も無意味に)
(空に浮かぶ鐘から無数の機械の腕が飛び出して――)
(レーチェルの体を捕える。それが、決定事項であるかのように)
(そしてそのまま、レーチェルの体が沈んでいく。闇の中に。)
(《黄金瞳》は邪悪に対して輝き、レーチェルに告げていた)
(――逃げろと) -- チクタクマン
……くっ!? これ、はっ……! く、あああっ!!(レーチェルもわかっている。ここまで自分を呼び寄せるために、わざわざここまで仕掛けを行ったことを。)
(だが、それでもレーチェルは行かねばならなかった。この邪悪なるものの野望を防ぐために)
(――自分を生贄に捧げようとしていることはわかっていた。だが、その手腕はあまりにも早く、あまりにも、計画されていたもので。)
(抗う事、叶わなかった……)
(レーチェルの体は一気に拘束され、自らの足元に広がっていく闇の中へと、無数の機械の腕に捕まれて、引き込まれていった。)
……ここ、は……!?
(レーチェルは闇の中にいた。無数の手に囲まれて。邪悪なる手が、レーチェルの体を這いまわっていた。)
(混沌が、レーチェルの体を包んでいた。)
(こここそが、そう、《鐘》の内部であった。)
『そこが鐘の内部だ。君は、生贄となった。《黄金瞳》とともに』
『我が愛しの探偵君。我が、《悲劇》を生み出すためのものよ、君は、良く働いてくれた』
『故に、そこで見ていると良い。君という黄金瞳を得た今、君自身が鐘だ』
『この、学園都市が……否、この世界が滅ぶ様を、君に見せて』
『我が主を、この世界へと呼び出す、最後の《悲劇》としよう』
(チクタクマンの冷徹な声が響く。無数の機械が駆動している音が聞こえる。レーチェルは確かに、鐘の中にいた)
なん、だと……くっっ! はなれ、ろっ!!
(レーチェルの体は動かない。《鐘》の中に潜む、混沌の手がレーチェルに伸びる。レーチェルの右目を、求めるように)
(すると、突如、レーチェルの周りの闇が晴れた。レーチェルの視界、360度に学園都市が広がっている。)
(レーチェルが、それを見下ろす形となったのだ。《鐘》となって) -- レーチェル
『君という黄金瞳を得たことにより、我が鐘は完成を迎える。我が終末時計は完成を迎える』
『……レーチェル君、君は、素晴らしい。私のために、良く働いてくれた』
『私は、君に異能を与えた。私の《鐘》によって――』
『それは、悲劇を生み出す力』
『君の異能。君の行く先々には、あらゆる悲劇が起きる』
『君が探偵として今まで解決した事件も全て、君が行動した故だ』
『私は、君に異能を与えた』
『君の行く先すべてで、事件が、悲劇が起こる』
『私は、与えたのだよ、君に異能を。君に、私の力となる、悲劇を生み出してもらうために』
『《探偵小説》――探偵には相応しい異能だ』
『君は、悲劇を生み出すものだ、レーチェル・ダイオジェネス』
『学園都市を、《黄金瞳》をきっかけとして滅ぼす……その、最上の悲劇を以て』
『我が主を、この世界に呼び出させてもらおう』
『――素晴らしい。レーチェル。すべては、私の手のひらだ』
(感情のない、冷徹な笑いを浮かべて、チクタクマンは、言い放つ――) -- チクタクマン
- ……なんだって……!? 僕に、《異能》を与えただと……!!
悲劇を生み出す異能を……!?
(思い当たる節は確かにある。自分の往くところ、事件があった。悲劇が生まれ、それを解決せんと奔走していた。)
(――まるで、「探偵小説」の探偵のように)
そんな、なら、僕は……
君に、力を与えるために、ひたすら動いていたとでも、いうのか。
(レーチェルの顔が青ざめる。今まで学園都市を守るためにと、戦ってきたことすべてが、悲劇につながると言うのなら――)
あ、ああ……
(レーチェルの眼下に映る学園都市を見る。皆、怪異と戦っている。学園都市を守るために)
『では、見ているといい。君の今の絶望と、学園都市の終焉を、最大の悲劇として――』
『《私》を、召喚しよう』
-- レーチェル
- 《黄金螺旋階段》 --
- (超高度な現象数式――否、魔術か――で隠された《大鐘楼》の入り口をレーチェルは抜ける。壁はレーチェルを受け入れるようにして、飲みこんだ。)
(レーチェルはたどり着いた――《大鐘楼》内部へ!)
(そして――)
(塔の内部には永遠とも思えるほど長い長い、螺旋階段が屹立していた。)
(それは塔内部を駆け巡り、頂上へと続いている。黄金色に輝き、歪み、曲り、果てしなく続く――)
(《黄金螺旋階段》であった。)
……この先に、あれが待つのか。果てに待つのか。
学園都市をこんな混沌に陥れた報いは受けてもらうぞ、チクタクマン!
(レーチェルは黄金色に輝く螺旋階段を登り始めた。果ての見えない階段を――) -- レーチェル
- (レーチェルは黄金螺旋階段を上る。)
(レーチェルは知らないことだが――階層都市の数式医のように、蒸気都市の諦めないことを誓う黄金瞳の少女のように、
大消失した街の塔を駆けのぼった二人の少女のように、そして、こことは違うもう一つの学園都市で、双眸の黄金瞳の少女がそうしたように。)
(螺旋階段を上る。上るのだ。)
(時にはそれはねじれ、曲り、奇怪な軌道を描く。)
(大鐘楼の中自体が、一つの異界であるかのような、そんな雰囲気さえ感じるのだ。)
……まだだ、頂上は、まだ――!
(黄金色に輝く螺旋階段は不気味ですらある。一つの錬金術の成果。魔術の成果。これを上ったものは、一つの願いを叶えると言う。)
(何のためにこのような階段があるのかは不明。統治会でなければ知りえぬこと。)
(だが今は、レーチェルは上るだけだ。――この螺旋階段を)
はぁっ、はぁっ……!!
(機械帯の力を使って加速しても。それでも頂上は遥か遠い。レーチェルの足音のみが響く。外の音は何も聞こえない。まるで、断絶されたかのよう)
(――ぐねぐねとした廊下を、階段を。)
(右目に黄金瞳を発現させた少女が、ひたすら、駆けあがる――) -- レーチェル
- (――どれほどの距離を上っただろう。長い長い黄金螺旋階段。狂った階段は永遠に続くかと思われた。)
(だが、ついに。遂にその時は訪れる。)
(かつて、黄金螺旋階段を上ったものたちは、その手に輝きを手にした。この探偵も、そうなれるのか。)
……見えたぞ!
(――《黄金螺旋階段》の最上階、巨大な門がそこには見える。)
(黒々とした奇怪な門が、そこにはあった。)
(レーチェルがそこへ向かわんと、全速力で、加速した、そのとき――)
(《輝き》が現れた。)
(《雷電》が現れた。)
(白き、軍服めいた衣装を身に纏い。機械の帯と機械の籠手をその身に着けて。)
(長いマフラーめいたものをたなびかせるもの)
(ああ、これこそ――)
(《白い男》が立っていた。レーチェルが最上階へと訪れるのを阻むように。)
(黄金螺旋階段に、降り立っていた―― -- レーチェル
- (――5年前に。レーチェルが一年生だったときに。)
(レーチェルは、時計鳴らす怪学生に襲われた。そのときはまだ、黄金瞳も異能も無き、ただの女生徒だったレーチェルは、襲われた。)
(死の危険が迫っていた。時間だよと告げる邪悪な笑みが、レーチェルに迫ってきていた。)
(レーチェルは涙し震えるしかできなかった。根源的な恐怖をレーチェルが襲っていた。大好きな探偵小説のようになど、行かない。)
(だから、諦めるしかない。死ぬしかないのだ。脆く、儚く、愚かしく)
(――その時に、《白い男》は顕れた。レーチェルの前に立ち、《輝き》たる雷電を放って。)
(レーチェルはその男に心奪われた。レーチェルはその男に憧れを抱いた。)
(男の一撃の前に、怪学生は消えた。並ぶことなき雷電の男の力によって。)
(……そして、レーチェルは探偵となった。《白い男》のように、邪悪と戦い学園都市を守り、真実を知るために。)
(無謀なまでの勇気を伴って――《黄金瞳》と《異能》を得た少女は、戦いを始めたのだ。)
(《輝き》を守るために――だけど)
(それは、チクタクマンの仕掛けだった。《白い男》になど、レーチェルは助けられていない。)
(――偽りの記憶を、レーチェルは植え付けられていた。《白い男》など、彼女の前に現れてはいないのだ。)
(レーチェルが、大好きだった、彼など――) -- レーチェル
- (レーチェルは《白い男》と対峙する。思い出の中の、幻想の中のものだったはずの彼と。)
(チクタクマンが与えた幻想。レーチェルの黄金瞳と異能の発現を促すために。)
(レーチェルに統治会を追わせ、正義の味方を目指すように仕向けるために。)
(――チクタクマンの《鐘》、《時計》の生贄とするために。)
(チクタクマンが回転悲劇を演出する為に、用意した存在。)
(いないはずの彼が、そこにいた。雷電を伴って)
(――黄金螺旋階段の、先に)
――無駄だよ。僕はもう、振り切った。
僕は、もう。憧れだった貴方を。
大好きで、大好きで……仕方なかった貴方を。
振り切った。別れを、告げた。
だから無駄だ、チクタクマン。くだらない幻想などやめたまえ。
二番煎じなど、僕には通用しないぞ。
――貴方が僕の前を阻むのなら。
――輝きをもって、貴方を打ち倒そう。
……大好きな、貴方。
(レーチェルの両手に、《輝き》が満ちる。マシンベルトの計器が次々と振り切れていく)
(駆動音が高く響き、蒸気が溢れ出していく)
――ここで、ケリをつける。僕は、先に行かなくちゃいけない。僕の過去の幻想に縛られることなど、あってはならない。
――だから、さようならだ。《白い男》
……大好きでした。 -- レーチェル
- (《白い男》が嗤う。邪悪な笑みを浮かべて。かつて、レーチェルに見せたような、輝ける姿ではなく。)
(男の機会籠手から雷電が走る。それはまぎれもなく輝き。レーチェルが憧れたものそのもの。)
(チク・タク。諦めろとささやく。)
(チク・タク。立ち止まれとささやく。)
(時計鳴らす、偽りの《白い男》の――クリッター・《鋼鉄の男》の電刃が、レーチェルに向かって走る!)
――遅い。
(レーチェルは呟く。黄金瞳は見る。目の前の《白い男》は真なる《白い男》ではない。)
(彼は、遥か遠き学園都市にいる。だから、今はここにはいない。)
……君は、本物の輝きじゃない。だから。
僕には勝てない!
(雷電が走る! 直撃すれば即死するほどの強烈な雷電が!)
――来い。
――僕に、力を貸してくれ。
輝ける力! そう、そうだ。いつも、僕の背後で、僕を守ってくれた力!
我が異能! 僕の力! そう、君の名こそ――
「輝く炎の神!!!!」
(機械帯が臨界に達する! オーバーヒートする! 炎のような、太陽のような輝きが、レーチェルの前身に満ち満ちていく!
古代の神話に現れた――神さえ殺す神の、輝ける力が、機械帯から解放される!
(そして、レーチェルの足元で爆発が起こる! 輝ける光が、爆発して、レーチェルを高く天へと押し上げる!)
(そして、レーチェルは、空中で輝ける両手をクロスさせ、その右足をクリッター・《鋼鉄の男》へと向ける!
――バリツ式・《草薙》!!!!
(輝ける雷電がレーチェルを包む。対するレーチェルの輝きは「炎」! 燃え盛る輝きが、空覆う暗雲から生まれる雷電を切り裂いていく!)
――受けろぉぉぉおぉっ!!!
(レーチェルが男目がけて、空中から落下していく! 神なる炎を身に纏って! 強烈な、蹴りを、放つ!) -- レーチェル
- (燃え盛る炎――輝きの蹴りが、《鋼鉄の男》を貫く!)
(眩い輝きが、あらゆる物理法則を超えて、世界の外側から襲い掛かる。)
(男の放つ雷電を打ち砕いて。男の鋼鉄を打ち砕いて。)
(炎の神の力が、邪悪なるチクタクマンの力を打ち砕く――)
――――――!
(白い男は消え去っていく。チクタクマンの戯れのために。レーチェルに悲劇をもたらすために、生み出された、《白い男》の偽物が、消える。)
(……笑みを、残して)
はぁっ、はぁっ、はぁっ……!!
(男を蹴り貫き、再びレーチェルは黄金螺旋階段へと降り立つ。荒い息を突く。機械帯と機械籠手からは、煙が噴き出す)
……いいんだ、これで。
これで、いいんだ。彼は、偽りの正義だ。僕の、僕の、憧れた、彼は、いないんだ……。
(思い出との別れ。憧れとの別れ。自分が、学園都市を守ろうと決めた、原因の存在が、消えた。)
(レーチェルは体を震わせる。涙さえ、その目に浮かべていた。)
……さようなら。
チクタクマンの幻想で、僕を弄ぶために生み出された、貴方。
――でも。
それがあったからこそ、僕はこうして戦っている。守るために、戦っている。
……墓穴を掘ったな、チクタクマン。君は、自分を倒す存在を、自分で生み出したんだ。
だから……無駄じゃなかった。白い男への、憧れもっ!
(自分に言い聞かせるように、強く強く、言い放って。)
――ありがとう。そして。
――さようなら。
――僕の、大好きな……貴方。
(黄金瞳で眼前の巨大な門を視る。わかる。その先に、あの邪悪なものがいる。時計の音を鳴らしながら。)
(皆も戦っているんだ。この学園都市を、守るために。だから、僕も!
僕も戦うんだ、皆を守るために……皆と、戦うために!
――チクタクマン! 今いくぞ!!
(そしてレーチェルは再び駆けだした――黄金螺旋階段を。)
(そして、遂に)
(黄金螺旋階段の、頂へ――) -- レーチェル
- 黄金歴250年3月 卒業式前日 洋上学園都市 --
- (――数式領域は壊れ、邪悪なる哄笑とともに、チクタクマンは消え去った。)
(今や彼は高みにいる。天高き、《大鐘楼》の彼方へ)
(そして、レーチェル達は戻ってきた。この現実世界へ)
(4人が戻ってきたのは、クラックがいた時計塔ではなかった。落第街、その通りへと飛ばされていた。)
もどってきたのか……?
(レーチェル達は確かにこの現実世界へと戻ってきた。がやがや、がやがやと人の騒ぐ声が聞こえている。)
(落第街の人々が――否、他の地域含めた学園都市の全ての学生が――叫んでいた。《鐘》が鳴っていると。)
(《大鐘楼》の鐘が学園都市に鳴り響いていた。学園都市を祝福するかのように。)
『チク・タク、チク・タク』
『時間だよ』
(天高くから響く声が、無情にも告げる。《現象数式実験》の開始を。)
(――そして――)
(――世界は一転する――)
(空が赤く染まっている。空が赤く染まっている。)
(学園都市を、邪悪な瞳が視ている。空には、邪悪な笑いを浮かべるものと、巨大な時計の文字盤が浮かんでいた。)
(――終末時計)
(あれが時刻を指した時――学園都市は終焉を迎えるのだ)
……行こう、義光君、ロジャー君、恵美君! 《大鐘楼》に、奴がいる!
-- レーチェル
ついにやりやがったな…!あいつが出てきたってことは…野郎もいるってことだろうな
つーわけだ、急ぐんで借りるぜ!(ここは落伍街の通り。即ち蒸気機関式ガーニー…蒸気自動車ももちろんある)
(その所有者らしき裕福そうな違反学生の頭を掴んでそのままソレで自動車の運転席の窓をぶち割り、その主を道端へ放り投げると相乗りしていた女も蹴り出して席を開ける) -- 義光
- では足を…というまでもなかったか。レーチェル君、恵美君も乗りたまえ。
運転は僕が引き受けよう(アクセルを踏みエンジンを蒸かし、悲鳴や叫び声を切り裂く) -- ロジャー
- え、えぇとはい!大丈夫なんですか…?(後部座席に義光と乗り込み、レーチェルへ助手席を促す)
(既に義光は後部の窓をたたき割っていた) -- 恵美
- (悲鳴と叫びが木霊する。空に浮かぶ巨大な時計に、邪悪な瞳。チク・タクと時計の音が鳴り続ける。)
(《現象数式実験》は既に始まっている。現実が捻じ曲げられ、学園都市は異界と化す!)
(学園都市に《大復活》を遂げるものたち――異形の怪物たちが、空を! 海を! 大地を! 跋扈していた!)
(魚人めいたものたちが町を跋扈し、建物を破壊し、空を往く馬の頭をもった鳥が、暴れまわり、海からは無数の蛸のような化物が学園都市へと乗り込んでくる。)
(あらゆる《幻想》が、あらゆる《怪異》が。かつて学園都市に存在した《化物》たちが、復活を遂げて! おとぎ話の怪物たちが、学園都市を包み込む!)
(ドラゴンが吼え、機械の人間の兵隊が迫りくる。科学ならざるものたちが、学園都市に降臨したのだ!)
(皆、その体の何処かに《時計》を備えたものどもが!)
――にゃる・しゅたん! にゃる・がしゃんな!――
――にゃる・しゅたん! にゃる・がしゃんな!――
(奇怪な装束に身を包んだ集団が、邪悪なる神の名を称え、空に向かって祈っている。邪教のものどもが。)
(それらすべてが学園都市を襲い、狙っているのだ。)
(――レーチェルたちの、《大鐘楼》への到達を阻止することを)
(レーチェルはガーニーに飛び乗る。助手席へと。機関式拳銃を構え!)
出してくれロジャー君! 立ちふさがるものは僕たちが何とかする!
こんなふざけた茶番は、すぐに終わらせるんだ!
――いあ! いあ! くとぅるー・ふたぐん!――
――いあ! よぐ=そとほーと!――
――いあ! いあ! いあ! いあ!――
――黙れッ!!
(邪悪なる神々の復活を喚起する者たちの声を遮り、レーチェルは黄金瞳を光らせ、《大鐘楼》を見据えた。) -- レーチェル
- では出発進行!迎撃を頼むよ。尚、恵美君は義光から離れないでくれ
(ギアを入れ替えガーニーは道路を駆ける!駆ける!)
(落伍街の通りを駆け抜け、その道を邪魔する魚人やら機械人形の兵士を轢いていく) -- ロジャー
- きゃぁ!えっ…!?上!上に! -- 恵美
- ザッケンナコラー!
(刀を天井に突き立てると天井にのしかかった異形の怪物が両断され、そのままルーフが斬り外された)
これでちったぁ見晴らしはよくなったろ!しっかしなんだこの量は!アホか!
ロジャー、クラウ・ソラスを呼んだほうが早い!ディフにつく前にこのままじゃ足止め食らうぞ!
(刀で飛び掛かってくる魚人をナマスにしながら叫ぶ、些かどころか怪異の量が多すぎるのだ) -- 義光
- ……何という数だっ!!
(ガーニーが走る。全速力で駆ける! この広大な学園都市を!)
(迫りくる邪悪達。《クリッター》が、《怪異》が、《ホラー》が、《御使い》が! かつての現象数式実験で現れた異形たちが、再び《復活》する!)
(異形の邪神の眷属だけではない。学園都市を襲ったモノビーストなるものどもの模倣、DCと呼ばれる機械兵をも操られて。)
(吸血鬼なるものどもの影が闇を舞い、《結社》が学園都市に送り込んでいた機関人間さえも狂わされて)
(学園都市は、魔界と化した)
(レーチェルが機関式拳銃で、クラッキングの力で異形を光に変えても、なおも追いつきはしない。)
(義光が刀にて切り裂き、ロジャーがガーニーで異形を跳ねても。まだ追いつきはしない。)
(周り全てが異形! 異形! 異形!)
(全速力でガーニーは走るも、このままでは取り囲まれることは必至だった。)
クッ……このままでは。(時間がない。時計の針が時刻を告げたとき、全てが終わってしまう!)
(……その時である。)
(一斉に鬨の声が上がった。あたりかしこで、学生たちの叫ぶ声が響く)
(それは悲鳴か? 否、それは戦いの叫び。抗いの叫び。)
(学園都市の《輝き》だった)
「うおおおお!!」
(道路を滑走する路面電車があった! それはレーチェルたちのまえを阻んでいた化け物どもを一気に跳ね飛ばしていく!)
「行けよ探偵さん、何か知らんけど、行かなきゃならねえんだろ!」
「ここは俺たちがなんとかするぜ!」
(駆け抜けながら、鉄道管理部の学生が叫ぶ。)
(そして、さらに背後を、炎や水、雷などの、あらゆる《異能》の光が見えた。《異能使い》たちが戦っているのだ。邪悪なものどもと!)
「部長さん! ここは俺たちの街だ。こんな化物に好きにはさせねえよ!」
「俺たちに任せとけって、カッコいい所は譲ってやるからさあ」
「だから行け! 俺たちに任せな!」
(風紀警察が、違反学生が、あらゆる学生が、学園のために、戦っていた。)
……みんな!!
(レーチェルは一人で戦っていたのか? 違う。行動的探偵は、皆に支えられて……皆がいたからこそ、行動的探偵だったのだ!) -- レーチェル
- 頼もしい限りだ。ここの若人達もまた希望なのだろう…(と言葉を続けようとした最中、感じる。あの気配を)
義光!恵美君!
(叫ぶや早いか遅いか否か、機械の騎士、宝玉の騎士が、薔薇の銃士が後部席へ襲い掛かる!)
(それらの私兵はまさしく静かに、正確に勇猛に彼ら二人を刺し貫き打ち貫いた) -- ロジャー
──はっ!ようやく姿を見せたと思ったらこれか!テメェから先手を仕掛けてくるってのは珍しいな?えぇ?
(しかし無傷!それら後部座席にあるのは丸太が2つ…変わり身!)
(義光は車と併走して走り、その硯学と錬金術、魔術の従者を横薙ぎに切り裂く!)
伯爵さんよ!総帥の化身だか分体だろうが都合がいいぜ!
ここで決着つけてやる!ロジャー!レーチェルの送りは頼むぜ!俺はここでブチかます!
(恵美を肩に担ぎ、唱える。彼を呼ぶ声を!)
天にして地にして在りし騎士よ! 虚数方陣展開!
内なる騎士!外なる邪悪を祓う盾!魔を断つ刃!
重力騎士 ガイア!
(光の虚数演算魔法陣から突き出た巨大な鋼の腕が有象無象を薙ぎ払い、ゆっくりとその姿を現していく)
(クロガネの巨神…それが今、洋上都市に召喚された!並み居る有象無象の異形を、鎧袖一触して!) -- 義光
- よし…!飛空艇も近くまで来ている!有象無象は彼らに任せ、このまま真っ直ぐ走らせるから準備をしてくれ!
(飛び散った従者の機械腕を払いのけガーニーの速度はさらに増して…塔は、近い) -- ロジャー
- 義光君!? 恵美君!?
(突然のことだった。《機械の騎士》、《宝玉の騎士》、《薔薇の銃士》、が後部座席に襲い掛かった。)'
――なんだ、これはっ!?
(錬金術、魔術、《結社》の力の成果を切り裂くものがあった。刺し貫かれたはずの二人は後部座席にはいない! 彼らはガーニーと並走していた!)
(虚数方陣が展開される! 内なる騎士! 外なる邪悪を祓う盾! 魔を断つ刃!)
(お前の名は何だ。お前の名は何だ。学園都市に現れた《巨神》、お前はなんだ!)
(――《重力騎士 ガイア》、それがいま、学園都市の召喚された!)
(恐るべき《結社》と戦うものの力が、闇を祓う! 鉄の腕があらゆる怪異を葬り去る!)
――こんな、こんなものを持っていたなんて……さすがだ、《魔導探偵》
わかった、任せたぞ義光君!! ロジャー君、頼んだ! あと、あと少しだ!!
(チク・タク。時計はこうしている間にも、、時を刻む。)
(時計人間の至福が満ちるそのときを知らせるために)
(ガーニーは疾走する! まっすぐ、学生街を走り去っていく! そうしている間にも、次々と怪異が現れる。黄金瞳を求める怪異、破滅を至福とする怪異――)
(だが、ことごとく、それらは滅ぼされていく。打倒されていく。)
(レーチェルの友たちによって。《輝き》なるものたちが、レーチェルに声をかけながら、押しとどめていく、打ち払っていく、レーチェルの前に立ちふさがるものを!)
(錬金的化学部は疑似賢者の石にて、敵を金へと変え、飛空艇部の遊撃部隊が上空を飛ぶ怪異を空襲する!)
(機関の蒸気吹き出す機関研究会が、《階差機関》を用いて計算し、発明品であらゆる怪異を吹き飛ばす!)
(誰も、彼もが、諦めてなどいないのだ。終わりなど、信じていない)
(誰も、彼もが、信じているのだ。《輝き》を)
「自分たちの街を、こんな怪異に好きにはさせまいと!」
(今、学園都市は。一つだった!)
――《大鐘楼》だ!!
(今や邪悪なる城と化した大鐘楼が目前に現れた!)
(あまりに高い塔。異能を発現させる鐘を備えた塔。)
(学園都市の象徴。ディフの塔。)
(ガーニーはそこへと、たどり着く!) -- レーチェル
- さぁレーチェル君、ここからは君一人で行くんだ
(塔につき、ボロボロのガーニーから降りると、レーチェルを背にして塔とは反対側へ…門へ)
(異形の有象無象が溢れ向かってくる方へ歩み…)
振り向かずにひたすらに上を目指したまえ!そこにヤツはいる!
それまでここを僕が…いや、僕らが守ろうじゃないか。
そうだろう?我が友クレイヴ…いや、我らが飛空艇。その真の名は… 光輝く剣 !
(上空に暗雲切り裂いて現れた真白の飛空艇!その姿に向かう怪物どもを薙ぎ払い、その飛空艇は力場を解き放ち…姿を変えていく)
(そう、ロジャーの掲げる左手の白亜機械篭手、に共鳴して!)
(超弩級飛空艇が変形し、その真の姿である白亜の巨体を表す!白き巨神!光り輝く剣!)
(今降臨したそれが塔を背に並み居る怪物を薙ぎ払う!) -- ロジャー
- ――すまない、ロジャー君!
ここは、任せた!
僕は上る……!! この、大鐘楼を!!
(レーチェルは駆け出した。後ろを振り返らずに!)
(レーチェルは駆け出した。あらゆるものに決着をつけるために。)
(背後では光輝なる《巨神》が姿を現していた! レーチェルの決着に邪魔をするものを、排除するのだ!)
GYAAAAAAAAAAAAAA!!!!'
(あらゆる邪神の眷属が! クトゥグアと呼ばれたものも、イタクァと呼ばれたものも! ハスターも! クトゥルフも!)
(邪悪なる神の模倣は、崩れ落ちていく!)
(数多光り。あらゆる悲劇は、悲劇でなくなろうとしていた。)
(レーチェルは大鐘楼へとたどり着いた。それには入り口はない。壁があるのみ。だが、レーチェルは気にせずに突き進む)
(《黄金瞳》が視ているから。その真実の姿を)
(壁に衝突――!! 否! レーチェルは消えた! 壁に衝突などしなかった!)
(レーチェルは招かれた。この邪悪なる塔の内部へ!)
(大鐘楼! 鐘! ディフの塔!)
(レーチェルが、黄金螺旋階段に! たどり着いたのだ――) -- レーチェル
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- 打ち合わせゾーン。学園都市に降臨した邪悪なる機械仕掛けの神を殴って倒すシナリオです。 -- レーチェル
- というわけでこちらに。では塔の前あたりで離脱しますかね僕らは -- 義光
- 了解いたした! -- レーチェル
- よし、足は調達したぞ! -- 義光
- うおー! -- レーチェル
- すげぇ量 -- 義光
- 祭りと聞いて我慢できずに駆けつけた異形ども -- レーチェル
- デタ―!! ガイアみたいなあ(チラッチラッ)するまでもなかった! -- レーチェル
- というわけで僕は結社の総帥っぽいものと戦うので後は任せる。次のレーチェルくんので到着ですかね、恵美は抱えてるので出ない。 -- 義光
- サンジェルマンとかもろそれっぽいな! アルトタス=トート=ヘルメースだな!
よし、《大鐘楼》に向かうぞ! -- レーチェル
- なぜこうなったかは今語るべきことではないので…!ついたら塔の前でロジャーが防衛しますので安心して向かってほしい -- 義光
- うおおお! ガイアかっこいいな! ついぞ来たるか! -- レーチェル
- というわけで僕らはここまで、後は頼んだぞー! -- 義光
- うおおー! ありがとうございます! ありがとうございます!! かっこいい!! あとは、黄金階段を登るんだ! そしてチクタクマンを倒すぞ! -- レーチェル
- 今日はこれくらいで寝よう。明日は黄金螺旋階段上って……決戦だ!!
思弁実践探偵部! 協力ありがとう!! -- レーチェル
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- 決戦自体に出番はないが見守りつつ待機しておこう -- 義光
- 今日は流れが鈍くなるかもしれないが階段までは上りきるぞ! 決着は明日に持ち越すかもしれない… -- レーチェル
- 世間的に言えば卒業式だしね。無理のない範囲でーコンスタントにー -- 義光
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- 時間が空きましたがこれより決戦だ! -- レーチェル
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