残滓の魔剣 †
新たに強力な魔剣が観測されました
当該魔剣は取り込んだ魔剣を自在に投影、合成、変化させる等
非常に強力な力を持っています、討伐に当たる際は十分に注意ください
当該魔剣は名称不明であり、その特性から仮称として魔剣「八十禍津」と命名されました
当該魔剣について情報を持つ方は百魔剣禍対策室への提供をお願いします
シン・三行 †
仇
死すべし
(なお、殺された大事な人も仇の姿も記憶は無い)
魔剣の軌跡 †
かつて異世界にて魔剣士として無数の魔剣を扱う事に長けた男がいた
男には大事な人がおり、何に変えてもその人を守りたいと思っていた
ある時その大事な人を殺された男は、復讐に狂い仇とその手下や仲間、果ては無関係な
者達まで見境無く殺して回り、遂に仇と対峙する
だが、力及ばず男は敗北、仇の手により大事な人と仇に関する記憶だけを奪われ、更に自身を魔剣に変えられ、虚数空間に討ち捨てられた男は
ありとあらゆるものを呪い続ける日々を送っていた、そうしてどれほどの時間がたったか数えるのもやめたある日
かつて男であった魔剣は百剣爺に拾われ、彼に封印される事となる。
だが、百魔剣禍の際に彼もまた解放され、その際他の魔剣の干渉か或いは偶然か、肉体の再構成と記憶の喪失を起こした状態で
都心に放り出される
かろうじて覚えていた単語から、酔ったホームレスに読みをマサギと聞いた男は、その言葉を自らの名前とし
記憶を取り戻すため都心を彷徨う事になる
そして記憶を取り戻した今、再び全てを失った果てに残った憎悪をも思い出した男は
魔剣としての自分を取り戻し、活動を再会する
魔剣を集め、蓄えた力で元の世界に返り…最早思い出せない者の為に、顔も声も覚えてない仇とその仲間を皆殺しにするために
能力 †
魔剣を取り込み影とでも言うべきコピーを生み出す、更には魔剣のコピー同士を合成させたり元々持っていない能力を追加する事も可能
作り出せる魔剣は生前の男が持っていた魔剣の他、都心で集めた魔剣も能力の範囲に入る
元々魔剣士として強力な魔剣を数多く所有していた上、更に都心で件を蒐集した事により厄介な魔剣のレパートリーが増えている
生態 †
鋼で出来た人型の獣のような外見、前腕部や背部には魔剣が生えており、更に自分の意思で自在に出し入れできる模様
危険そうな見た目だが意外にも平時は大人しい、また、知能もあるのか会話も可能
ただし金属を擦り合わせるような声のため非常に聞き取り辛い
攻撃しない限りは見逃してくれる事も多いが、前述の目的のために魔剣使いには高い確率で襲い掛かる
また何かのきっかけで仇と認識されると地の果てまで追いかけて殺そうとする
(会話や何らかの手段により誤解を解く事は可能)
ただ、精神が非常に不安定であり何時何のきっかけで仇と思われるか分からないため
基本的には近寄るのは非推奨
今まで使った、出会った魔剣一覧 †
・大望剣カルミア
能力:剣身の変化
解説:剣の幅や大きさを自在に変化させられる魔剣、クセがなく、マサギがよく使う魔剣の一つ
・延斬剣タチアオイ
能力:斬撃の拡張
解説:カルミアと同じくよく使う剣、能力は簡単に言うと「斬る」という行為限定で何らかの能力を付与させる(付与させられるものは限られる)
(斬撃を飛ばす、斬る際に刀身を延ばす等)
・清浄剣ヒソップ
能力:浄化、邪気退散
解説:所謂退魔の剣、悪魔や不死者、不浄なものに特に強い、また、淀んだ水の浄化等も可能
・守護剣カランコエ
能力:結界
解説:地面に刺せば数人程度が入れる結界を張り、握れば使用者を守る結界を自動で張る魔剣、能力を抜きにすればややよく切れる剣程度
・閃光剣サンフラワー
能力:熱線の放出
解説:刀身の無いレイピアのような奇怪な形の魔剣、剣の代わりに熱線で敵を「突く」
強力だがチャージが必要なため使いどころが限られる
・寄生剣ヤドリギ
能力:刺した相手の操作
解説:相手に刺す事をトリガーとして、傷つける代わりに対象に霊的に寄生、簡単な操作を可能とする
死ぬまで操作する事が可能だが、そうしない場合は命令が終わると同時に対象は失神し、剣も寄生先から離れる
・凍土剣ハイドランシア
能力:凍結
解説:氷の力を持つ強力な魔剣、持ち手を考慮せず能力を発揮するため、振るうに値しないものは自らが作り出した氷で
凍死することになる危険な魔剣の一つ
・断絶剣カレンデュラ
能力:空間の切断
解説:空間を切り裂く魔剣、切り裂いた空間の先はある程度指定でき、別空間につなげ移動、亜空間に繋げ放逐する事も可能
また、単純に敵を切っても防御を無視した一撃を与えられるため強力だが、剣の触れた部分の空間しか影響を及ぼさない
・エイシズハイ
能力:自立駆動する鋼の怪鳥への変化
解説:魔剣とカラクリ技術を学んだとある魔剣の鍛冶師が、習作として作り上げた剣
魔剣でありながら同時に機械に近い存在でもあり、感情はないものの自身で考え、判断し、使い手を補佐する擬似脳を持つ
ただし使い手の肉体的な限界などを考慮しない、判断の基準が意外と大雑把な設定のため、下手にこの剣に任せると却って命の危機に晒される事も多い
マサギに取り込まれた後は名を変え「翼刃剣バルーンバイン」として使役されている
・住吉三神
能力:海流の操作、及びそれに付随する現象の操作(天候等)
解説:かつてとある魔剣専門の鍛冶師が打った三振りで一つの魔剣、強大な力を有しており、自我を持つ
高位の魔剣でありながら余り戦場を経験しておらず、今回の事態で相応しい使い手と共に存分に暴れる事を期待している
その性質は善ではあるが殺し合いが常の時代に作られたため倫理観が現代に合わない事、調子に乗りやすい事
海水の無い場所ではよく切れる刀ぐらいの実力しかないのが難点(真水も操れるが海水より劣る)
高位の使い手ならば剣を媒介に海水を召喚しその場で大津波を起こす等も可能
なお、騙される人が多いが読みは本人?曰く「すみのえさんじん」だとのこと
・共鳴剣アルメリア
能力:切った相手の探知、念話
解説:音叉の様な奇妙な形の剣、戦う事ではなく切った相手を追跡する、或いは連絡手段をとる事に特化した剣
切った相手の音を記憶し、相手の追跡が可能
音は相手が近いほど強く共鳴し、離れていても反応の強弱で凡そのいる方向の特定が可能
また、お互いが許可していれば念話による会話を行う事も可能
・焦滅剣ナデシコ
能力:炎の操作
解説:まるで燃え続ける炭化した棒のような奇怪な姿をしているがれっきとした魔剣
マサギが持つなかで、炎を操る系統では最も強力な「焼き切る」魔剣
その炎は使い手によって対象を選んだり調節可能だが、全力で解放すれば最大で100万度…太陽にも匹敵する温度まで高める事ができる
(無論、その場合の被害は甚大などというレベルではすまない)
多少自我があるらしくマサギ曰く暑苦しい性格との事、ハイドランジア他氷や水系統の魔剣には嫌われてる
・呪縛剣アリウム
能力:斬った相手の機動力の低下
解説:とある魔剣の刀工が打った曰くつきの魔剣、材料には彼の娘が使われている
刀工は魔剣を打つため、結婚間近の身重の娘を手にかけ、その死体を炉に
血を水に使い一本の魔剣を打ち上げた
そうしてできた魔剣は斬りつけた相手の動きを、どんなものでも鉛を抱えてるかのように重くする力を持つ強力な魔剣となり、刀工の名は一躍有名となった
だが増長した刀工は派手な遊びと賭け事で散財し、遂には破滅、己の工房で首を括るという最期を遂げた
偶然か娘の呪いか、発見された時の刀工だったものは腐り、千切れた紐と瓦斯で膨れた腹はまるで
へその緒が首に絡まった身重の妊婦のようだったという
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