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三行 †
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掃除忍とは文字通り、あらゆる意味での掃除を引き受ける精鋭中の精鋭である！
その精鋭振りたるや、かつてふたつの里のほかにもう一つ存在したという隠れ里、『杉賀』を地図上から跡形もなく抹消し、何人の記憶にも記録にも残さぬほどの徹底ぶりであり敵味方から恐れられている。
が、実際は他の忍者の残した痕跡の隠滅、物品の回収という地味な役回りを専門に行い、始末し損なった獲物をハイエナ行為で打ち取るというセコい事をしている。…風説を流布することでハッタリを利かせるのも忍者なのだ。
ススギはそんな掃除忍の一族『御手洗家』に生を受け掃除忍としてのイロハを叩き込まれ、忍具とは名ばかりの掃除用具で今日も掃除に励むのだ。
なぜ掃除用具を用いるようになったのか？忍は潜入任務の際に薬売りや大道芸人など外部から流れてきてもおかしくない者になりすます術を心得るものであり、御手洗の一族の場合それが掃除人だったからだ。
忍装束には見えない女中めいた服装は周囲にモブとして溶け込み、相手を油断させることに一役買っていることは言うに及ばず、掃除の際にも機能的で一石二鳥である。
前述の通り掃除用具を用いた戦法を得意とし、ホウキを用いた棒術、ハタキを用いた十手術、雑巾を用いたスリケンジツ、桶や霧吹きを用いた秘伝調合薬剤の噴霧…掃除用具は掃除忍が用いることで凶器と化す。
もちろん掃除用具だけでなく通常の忍具も必要なら使用する、相手が投擲するなどして手放した忍具を回収し投擲し返…それでは自分からゴミをまき散らしていることにならないか？あとで相手の死体ごと片付けるので問題はない。
上中下で言えば下忍の一族、掃除忍全般に言えることだが目立った活躍もなく『後片付け担当の地味な連中。』という認識である。
掃除を行う関係で秘伝の薬剤の調合の知識が多少あり、『まぜるな危険』とされる薬剤を好んで掃除に用いる。
ススギは中でも『酢』にドハマリし、とにかく酢を用いて汚れを落としたいお年頃である。
見ての通りのメガネ、貧相な身体、ヒマさえあればホウキ片手にそこかしこで掃除に勤しんでいる
気付けばそのへんにいる掃除メガネ程度の存在であり、ある意味忍びとしての才能に恵まれているとも言える。
その存在感の希薄さは周囲の認識はもとより自身のアイデンティティさえ曖昧という状況に陥っており、キャラのぶれ、これからどんな性格になっていくか成長途上である。
