名簿/494969
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- …見つけました、オフェリヤ。久しぶりです、リルヴィーゼです(てくてくやってくる) -- リル
- お久しぶりです、リル。どうぞ、上がって。(にこにこと笑顔で出迎えると、部屋に招き入れる。)
来てくれたの、嬉しいわ。ありがとう。今日は、ハダリーを見に来たんですよね?(オフェリヤの部屋は机の上にある大量の吸血鬼関連の資料以外は、かなり無味乾燥した、あまり物のない部屋であった) -- オフェリヤ
- ええ、その通りですオフェリヤ。ハダリーは、無事に現存しているのでしょうか?
…さびしい部屋だと、そう感じますね(どことなく、自分の拠点と似たようなものを感じる。あるいはこの人形にも、そういう機微を悟る力がついてきたのかもしれない) -- リル
- 無事よ、壊れてなんかいないわ。ハダリーはいるわ、ここにね。(そう言って指さしたのは部屋の奥にある大きめの旅行鞄だった。機械人形の姿はそこにはない。)
……ええ、そうね、寂しい部屋。引っ越した時からあまりかわっていないの。吸血鬼の本は増えるんだけどね……うん、私はこういう部屋が、いいの。(薄く笑う。)
本当は、もっと女の子らしい部屋にしたいけれど……今は、無理ね。
……じゃあ、ハダリーを見せるわ。いつもは、あの中にいるのだけれど……起きて。起きて、ハダリー。
(オフェリヤが旅行鞄に向かってそう呼ぶと、旅行鞄がカタカタと揺れ始め、一気にそれが開き、中から人型のものが飛び出してきた。いや、正しくは人型になるためのパーツとなるものが飛び出した。
それが空中で組み合わさって行き、一人の美しい金髪碧眼の麗人の機械人形として顕現した。それは目を開かず、口も閉じたままだ。それはイスの上に降り立つと、そのままうんともすんとも言わなくなった。
まるで人間のような容姿だが、生気はなく、球体関節が人形であることを示していた。)
……これが、「ハダリー」よ。私は、この子を操って……吸血鬼と戦っているの。 -- オフェリヤ
- む―(思わず身構える。それだけの唐突さと、異常さを兼ね備えていた。しかしよく見れば、容姿には自らと似た部分が見て取れる)
…理解しました。これがハダリー、なのですね。…会話や視界機能は、どうなっているのでしょうか?(そっと近づいていきながらオフェリヤに問いかける) -- リル
- (この女性の姿の機械人形ハダリーは、旅行鞄の中から一緒に飛び出したドレスをも着込んでいた。その球体関節はリルのそれともよく似ている。)
……私は、いままでこのハダリーが会話しているところを見たことがないわ。きっと、そういう機能はないのよ。貴女のように、感情をもって会話するなんてことはしないわ。
視界機能はよくわからないけれど……戦うときは目が開いているの。鞄から飛び出た時に少しだけ見えたでしょう? きっとあの目で見ているわ。ハダリーは吸血鬼を前にしないと……私の命令でも、動くことはないわ。
私もハダリーの事はよくわからないの……とある偉大な発明家が、一人の女性を愛する貴族の青年のために作った自動人形らしいの。それがどうして、吸血鬼と戦う機能を備えているのか……私にはわからないわ。 -- オフェリヤ
- 感情、というものがあるかどうかはリルヴィーゼには判断不能です。そういうものがあるかどうか、確認する術を持ちません。
確かに、その経緯はよくわかりませんね。どうしてそうなるのか…その女性というのは、天寿を全うしたのでしょうか?(ハダリーの側をうろうろしながらその様子を確かめる) -- リル
- そうね……確認する術は確かにわからないわ。でも、私は……貴女に、感情があると思うわ。
どうでしょうね……私も詳しい話は知らないの。きっと、その青年貴族と女性の恋愛は叶わないものだったのでしょうね。その代わりにこのハダリーが作られた……それくらいしかわからないわ。
どうかしら、ハダリーは貴女と同じ自動人形だというけれど……全然違うわ。今は見えないけれど、この体の中には対吸血鬼用の武器も仕込まれているわ。……あなた自身のことを知ることにも、参考になればいいけれど。
(ハダリーは一向に動く様子を見せない。まるでその姿は人形そのものだ。これが戦う姿など、あまり想像はできないだろう。) -- オフェリヤ
- 代用品、として生まれたということでしょうか。確かに、そのいきさつでは吸血鬼と結びつくものはないように思えます。
手合せはできそうにないのが残念です。ですが、参考にはなります。ありがとうございました、オフェリヤ(僅かに頭を下げて、礼を伝えた) -- リル
- 私にこのハダリーを与えてくれた人は、何も説明してくれないの。きっと、吸血鬼と関連する話があるはずなのだけれど……。
ええ、ごめんなさいね。出来れば私も戦って欲しくはないけれど……まだ私が上手くハダリーを制御できないだけかもしれないわ。もしかしたら、完全に操れるときが来るかもしれない。そのときは、貴女と手合わせ、しましょう。
参考になったのならば嬉しいわ。私はこのハダリーに感情があるのかどうか、わからないけれど……きっと、喜んでいると思うの。自分と似た存在を、見つけられたんだから。 -- オフェリヤ
- (描いてくれた地図と、目の前の扉を見比べ、クラリスは不安そうにノックをした)……ここで会ってるわよね -- クラリス
- はい……どちらさまでしょう?
(ノックの音からしばらくしたの血、扉の向こうから声がする。そして、ガチャリと扉が開けられた。)
あっ! クラリス……! まあ、来てくれたのね!(オッドアイの少女が扉の向こうから姿を現した。クラリスの姿を見れば、笑顔になって)
どうぞ入って……といっても、貴女の部屋のように本がたくさんあるわけではないのだけれど…‥さあ、どうぞ。いらっしゃい。
(そういって部屋の中に案内しようとする) -- オフェリヤ
- なかなかこっちにくる機会がなかったけど、ちょうど用事があってね。(と差し出したのは手土産。紙箱の中にケーキが入っている)
でも私方向音痴だから、ここであってるのかあなたの顔を見るまで生きた心地がしなかったわ
もし、違う誰かが出て来たらどうやってごまかそうか、なんてシミュレーションまでしたのよ。
(おじゃまします、と部屋の中へと) -- クラリス
- わあ、ありがとう……! 嬉しいわ、クラリス。一緒に食べましょう? お茶も淹れるわ。
(部屋に案内する。年頃の少女とは思えないような部屋だ。非常に簡素で、必要最低限の者しか置いていない。本棚には本がまばらに置かれており、机の上には吸血鬼関連の書物が並べられていた。)
さ、どうぞかけて。(そういって椅子を差し出す)
ふふ、かわいい。そんなシミュレーションまでしてたなんて。それならもっと丁寧に教えてあげたのに……。
(楽しそうに笑いながら紅茶を淹れていく。)
はい、どうぞ。あまりお茶を淹れるのはうまくないのだけれど……甘いのが好きと言っていたから、砂糖は多く置いておくわね。
(そうして、クラリスににっこりとほほ笑んだ。)
ごめんなさい、あまりおもてなしを出来るような場所ではないのだけれど。
//申しわけない、今日はここらへんで寝ます! 続きはまた今日の夜にでも! -- オフェリヤ
- 別に私に気を使うことはないのよ……といっても、自分の方から菓子折りを持ってきて説得力無いわね
ありがとう。私知ってるかもしれないけれど、甘党なの。砂糖はいっぱいいれて甘くしてカロリーは見なかったことにするのよ、いつも
(と、そこで机の上の書物に気付く。吸血鬼ばかり……。よほど好き、というにはちょっと何か違うような)
……ねぇ。オフェリヤ、あなた吸血鬼の本の種類は本当にすごいわね。少し読ませてもらっていいかしら?
//りょーかいでーす! -- クラリス
- (カップとミルク、そして砂糖の入った小瓶をクラリスの前に置く)
ええ、私も甘いのは好き。だから私もいっぱいいれるわ。(自分の方のカップも机に置いて)
……ええ、一応、吸血鬼ハンター、だから。(苦笑するように言う。置いてある本は吸血鬼ついての伝承や吸血鬼の生体や、吸血鬼を科学的に分析した本など様々だが、どれもこれも吸血鬼に関するものばかりだ。)
いいわよ、何でも読んで。私も……吸血鬼についての知識をつけないといけないの。……彼らを、殺さないためにも、(最後は小さくぽつりとつぶやいた) -- オフェリヤ
- (吸血鬼一つとっても、これほど書物を集められるものなのね、と、雑食気味なクラリスは呑気な感想を抱きかけ――そこで一つ疑問がわいた)
(どれもこれも吸血鬼だが……これらの本に共通するのは、伝聞や生体、弱点、科学的に考察等。なんといといえばいいのか……なにかが少ないような)
(そうだ、「創作物」「物語風」の小説が少ないのだ。客観性が高い書物ばかりといえばいいのか)
(――これは吸血鬼が好き、というよりも……もっと根本的な「正確な情報が欲しい」?)
……いま、なんて言ったのオフェリヤ。 -- クラリス
- (よくある吸血鬼の登場するゴシック小説のようなものはほとんどない。有名なものが一つ二つあるくらいである。)
(そのほとんどは、吸血鬼を科学的に分析したものや、調査報告書の類、学術的なもの、現実に存在する吸血鬼に関するものばかりだった。)
(そう、「創作物」の中の吸血鬼ではないのだ。吸血鬼の「正確な情報」を求めるためのものにほかならなかった。)
……えっ!?(最後の言葉を聞かれていたのかと、びくっとオフェリヤは体を震わせる。)
う、ううん、何にも。何にもないの……ほ、ほんとよ?(薄く笑ってごまかすように首を横に振る) -- オフェリヤ
- (嘘だ。そんなもの子供だってわかる。とクラリスは思ったが、同時に迷った。これは踏み込んでいい領域なのか)
(オフェリヤとは友人だ。そこは疑いようはない……が、どんな間柄にも触れてはいけない部分はある)
(自分には友人が少ない。こういう場合もっと社交性の高い人なら……とクラリスは臍を噛んだ。結局彼女がとった行動は)
……そ、そう。気のせいならいいの、気のせいなら。
(聞こえなかったフリ。オフェリヤ同様、子供でも分かるようなその態度が二人の間に気まずい空気を作り出した) -- クラリス
- (本当は、人に話したくてたまらない事である。人に相談を持ちかけたいことだった。)
(しかし、それによって目の前のクラリスに何が起こるかわからないのだ。彼女が危険に晒されるかもしれない。)
(“彼”との契約の中に、この契約の話を他人にするなということは特に言われてはいないが……何をするかわかったものではないのだ。)
う、うん。そう、そうなのよ……(しばしの間、どこか気まずい空気が流れていた。)
……(そして、それを破ったのはオフェリヤだった。) ……変なこと、聞くのだけれど。クラリスは、吸血鬼が悪い存在だと、思う……? -- オフェリヤ
- ……どうかしら。私は書物の中でしか吸血鬼をしらないけれど……恐怖の対象として、あるいは少し耽美な意味を含ませて退廃的に書かれることは多いわね。
そういう意味であれば悪い、とも言えないわけじゃないわ。(と、机の上にある資料を見て)……事実はどうかは別としてね。
ねぇオフェリヤ、聞くかどうか今の今まで迷っていたのだけれど、貴方……吸血鬼に対して何か特殊な事情でも?
(空気が幾分、その問題に対して問いかけてもいいような、そういう流れになったとクラリスは感じた。手に滲んだ汗をごまかすように手を握る) -- クラリス
- ええ……物語の中ではそう。吸血鬼は退廃的な魔物、恐怖、ホラーの対象となっているわ。
でもそれは、物語の中だけの話。……私も、これまではそういう吸血鬼しか知らなかったの。でも、この街には……そういう吸血鬼じゃない……普通に人として暮らす吸血鬼もたくさんいるみたい。私は、そんな吸血鬼……いえ、吸血鬼すべての存在を、悪だとは、思えないの。
(そして、投げかけられる問い。それを耳にすると、しばらく目を伏せて、息をゆっくりと吐く。目を開くと、あたりを見回し、“彼”がいないことを確認すると、口を開く。)
特別な事情……あるわ。私の家族は……吸血鬼によって、皆殺しに、されたの。私が吸血鬼ハンターになったのは……その吸血鬼に復讐するため。それが、理由の、ひとつ。
(左の黄金の瞳が鈍く光る。) -- オフェリヤ
- (最初はあまりに突拍子もなく、また文章のつながりで聞き間違えたかと思った。「皆殺し」「家族」「悪だとは思えない」)
(クラリスの頭の中にその単語がぐるぐると回り、混乱する)……ちょっと、まって。今なんていったの?
貴方、今、たしかに、家族を……その……(言いよどんで)皆殺しにされたって、言ったわよね? …悪だとは思えない?
……どういうこと? 貴方、矛盾しているわ。
(と、そこでクラリスは気づく。吸血鬼の情報を求めるのはもしかするとオフェリヤ自身、迷っているのではないのかと)
(相反する二つの感情がオフェリヤを責めさいなみ、不安定にしている。そうして確かなものを求めているのでは、と)
(だが、クラリスは納得できなかった。通常であれば家族を殺された時点で吸血鬼は憎むべき対象であるほかないはずだ、と) -- クラリス
- ……私の家族は、吸血鬼に、殺されたの。血を吸われて。殺されたの。
(暗い表情で言う)
ええ、矛盾しているのでしょうね。普通なら、吸血鬼を憎んでもおかしくないわ。私も、その時は、吸血鬼に対する怒りや憎しみが当然あったわ。吸血鬼を殺したい、許せないという思いが。
でも、でもね、よく考えれば私が憎いのは、私の家族を奪った吸血鬼。吸血鬼全体が憎いわけじゃないとわかったの。ここに来る途中で……色んな吸血鬼を出会ったの。当然、邪悪な存在もいたけれど……普通に生活している吸血鬼だっていたわ。それらすべてが、悪だなんて、思えなくなったの。悪い人がいれば良い人も居る。人間と同じよ。
……でも、それなら私は別に吸血鬼ハンターをする必要はないわ。私の家族を殺した吸血鬼を追えばいいだけだもの。
……私は、理由の一つといったわ、吸血鬼に対する憎しみ。そして、もう一つ理由があるの。
私の家族が吸血鬼に襲われたとき、私はかろうじて生き残っていたわ。そこに、一人の男が現れたの……私はその時吸血鬼化しかけていた。その男……“彼”は私に吸血鬼を倒す力を与えようといった。吸血鬼化を止めようともいった。そのかわり、吸血鬼全てを殺せと……契約をしろといったのよ。
もし私が吸血鬼化すれば、彼は私を殺すといったの。私が彼と契約すれば、私に吸血鬼と戦う力を与え、吸血鬼への復讐の手助けをする……吸血鬼全てを殺すという条件つきで。もちろんわからないことだらけだし、契約なんていえないもので、私に選択権なんてなかった。……だって、死にたくなかったんだもの。
それで……私は吸血鬼ハンターになったわ。私が吸血鬼を殺さなければ、彼が私を狩る……彼は吸血鬼の全ては邪悪だと私に言うの。滅ぼすべきだと。でも、でも、私は、わからないの。本当に、そうなのか。
もう、数人の吸血鬼を、殺したの。この手で。子供の姿の吸血鬼だって、いたわ……正直に言えば、吸血鬼に対する憎しみは、今もあるわ。だって、家族を殺したんだもの。いつ、他の吸血鬼がそうなるか、わからないわ。
でも、私は知りたい。吸血鬼が本当に悪なのか。私のやっていることは正しいのか……だから、こうやって調べてるの。もしかしたら、“彼”の力を借りなくても、解決できること、なのかもしれないから…
(長い話を涙目になりながら語る。感情の相克により、そして己が命を常に狙われているということにより、吸血鬼ハンターをやめられないのであった。) -- オフェリヤ
- (想像していたよりも、というか想像だにしなかったというのが正解か。苛烈な生い立ちに二の句が告げず)
(口の中に知らずたまっていた唾液を飲み込み、その音がやけに耳に響いた。ごまかすように冷めた紅茶をのどに流し込み、ひとつ咳をした)
……それで、もし……もしも、の話なんだけれど、吸血鬼が悪じゃない場合……あなたはどうするつもり?
いや、悪だったとして「そういうこと」を続けていると、近い未来……身を滅ぼすわ。命を奪うというのはつまりはそういうこと
……ごめん、だからといって私が解決策をぽんと出せるわけじゃないんだけど……。 (おそらく本人もわかっているのではないか、だから葛藤しているのではないか、と感じたが問わずにはいられなかった)
-- クラリス
- ……私は大よその推測はつけてあるの。吸血鬼は悪ではない……というより、悪でも善でもないわ。人間と同じようにね。悪い存在も、善い存在もいると言うだけの話。
私のいたところでは吸血鬼は確かに、魔物で幽霊じみた、化物のような存在だったわ。でも、この国だと違うみたい。……“彼”がいうように、全ての吸血鬼が悪なんかじゃないわ。吸血鬼に関する謎は多いけれど……そう、思うの。(か細く震える声で言うと、自分に用意した紅茶を一飲みする)
吸血鬼が悪でないとしたら……私は、止めたいわ。私が殺したいのは、私の家族を奪った吸血鬼だけ。でも……
でも、仕方ないの。だって、彼と契約してしまったもの……私が、吸血鬼を殺さないと、私が、彼に殺される……私が、“彼”の力を、契約を何とかしない限りは、私は“彼”の言うままに、吸血鬼を殺すしかないわ。
だって……私、まだ、死にたくない。みんなの、仇も討っていないのに。(静かに涙が頬を伝う)
……ええ、クラリス。貴女の言うとおりよ。こんなこと、きっと神様は許してくださらない。きっと、罰が下るわ。……もう遅いのかもしれないけれど。私は、私で吸血鬼について調べて、仇の吸血鬼を見つけるわ。そうして、殺すの。本当の私は非力で、吸血鬼なんかには敵わない。でも、“彼”の与える力があれば、吸血鬼を殺せるの。……私が独自に仇の吸血鬼を見つけて、殺せば、もう“彼”の力を借りる必要も、吸血鬼を殺す理由もなくなるわ。
仇を討ったのだから、未練は、無いもの……でも、わからないわ。ねえ、クラリス……私は、正しいことをやっているの? 私は、間違っているの? もう、わからない、わ……きっと、彼は、私にまだ、何か、かくして……。
(そう言葉を漏らしたときだった。オフェリヤの背後に突如、黒い影が現れた。黒衣の長身の男。顔は帽子の影に隠れてよく見えない。オフェリヤが言う“彼”の容姿と合致する男が、冷たい空気と共に、突如、オフェリヤの後ろに現れたのだ。)
「……他人にそこまでぺらぺらと話せなどという契約はなかったはずだが」(オフェリヤに向けて男はそう言った。瞬時に、オフェリヤの顔が蒼白の色に変わる。)
「……クラリスとかいったか。私は吸血鬼ハンターだ。この娘の、オフェリヤの手伝いをしている者だ。全て、邪悪なる吸血鬼全てを滅ぼすものだ。これは、私とオフェリヤとの契約……お前が立ち入る場所ではない。お前が知るべきことなど、何もない。」(帽子の影の中で、赤い瞳が光り、クラリスを視る。)
「余計な詮索はするな。この契約は合意の上だ。この娘の復讐の手伝いをする代わりに、この娘は吸血鬼全てを滅ぼす。簡単なことだ。……話は私が聴こう。質問があれば答えよう。この娘の精神は吸血鬼の事件で不安定だ。まともに聞くことはない」
(オフェリヤはかたかたと震えながら、クラリスに向けて声を発さずに、唇の動きで言葉を告げようとする。「逃げて」と) -- オフェリヤ
- ふざけないで!!(クラリスは怒った。彼女は珍しく驚くほどの大きい声で)
あなた未練がないなんてよくも、よくも……私を友人といってくれたのはあれは嘘なの? 友人と思うなら……(と、そこで黒い闖入者にさえぎられ)
……貴方が件の。よくもまぁしゃあしゃあと顔を出せたわね……。話は聞いたけれど、ろくに説明も無くああいうのは契約とはいわないのよ。脅迫というの
(オフェリヤの訴えを目の端に捉えたが無視。日ごろは冷静なクラリスだったが今は別だった。気丈にオフェリヤの前に立つ。震える手をぐっと握り、隠すようにして)
そんなに吸血鬼狩りがしたいならあなた一人でしなさい。見たところオフェリヤなんて必要はなさそうだけれど? -- クラリス
- だめ、だめ、よ、クラリス……逃げ、て。この人は、きっと、貴女を……! 友人といったのは、嘘じゃないわ! だから、だから、貴女を、巻き込みたくないの! おね、がいっ……!(自身の前に立つクラリスに向かって、搾り出すようにして声を出す。)
「勇ましいことを言うが、私を前にして震えるような娘に、何が出来るのか」(男は帽子の陰の中で、クラリスを嘲笑う)
「お前がこれの友人であろうがなんであろうが関係は無い。我々の間のことだ。口を挟まないでいただきたいものだ。邪悪な吸血鬼を滅ぼしたいという少女の願いを、私は叶えようとしてやっているだけだ。本来ならば、その娘はあの夜に死んでいたはずなのだ。私はそれを救い、吸血鬼と戦う力を与えた……説明など必要は無い。知る必要のないことだ。私の言うとおりにすれば、それは己が願いを果たせる。契約だの脅迫だのはなんでもいい。私の条件をオフェリヤは飲んだのだ。それが全てだ」(そう言うと、男はクラリスに近づき、赤い瞳で見下ろす)
「黙れ。私には私のやり方がある。そこのオフェリヤもそれに賛同した。それが全てだ。……私が力を与え、オフェリヤが殺す。それでいい。その娘こそは、美しき血の持ち主なのだからな」(オフェリヤなど必要ないではないかという問いには答えようとしない。自ら吸血鬼に手を下さない、あるいは下せない理由があるのかもしれない。美しき血という不可解な言葉を放つと、黒衣の中に腕を入れる。そうすると、黒衣の中で、刃物がなる音が聞こえ始めた。)
「……しかし、随分と邪魔をしてくれる。これは、オフェリヤとの合意の上のことなのだがな。……そうか、貴様は吸血鬼の支配化にあるのだな。故に我々を阻みに来たか。聞けオフェリヤ……この娘は、お前の友だという娘は、吸血鬼の支配化にある者だ。吸血鬼の同胞、滅ぼすべきものだ。私がここで殺したとて、仕方の無いことだ」(オフェリヤに暗示をかけるように囁きながら、邪悪な笑みを浮かべると、男はさらにクラリスに近づいた)
だめ、よ、クラリス。逃げて。私は、だいじょうぶ、だから。だから、逃げて。この、ままじゃっ……! -- オフェリヤ
- (近づく影とその威圧感、なにやら金属を重ねる音に押され、クラリスは湧き上がる恐怖心を抑えられない。じりじりと男から距離をとる)
(もともとこういう荒事には慣れていないのだ。ただ、オフェリヤが心配だというその一点のみで奮い立っているに過ぎない。男の言葉がぐわんぐわんと頭の中で反響する)
(と、下がりすぎてオフェリヤでぶつかってしまう。思わず声が漏れた。恐怖にぬれた声が。歯がかみ合わないのかがたがたと震えるが、それでもまっすぐ立っている)
(この男への恐怖と、また憤怒、オフェリヤを心配する心が、結果としてクラリスをこの場にとどまらせてしまった。ただ一言も発すことは無かった。発せば自分が崩れ落ちてしまうことはわかっていた) -- クラリス
- 「吸血鬼に与するものは殺す。邪悪なるものだからだ。……は、は、は。私が怖いか。恐ろしいか。私は全ての吸血鬼を滅ぼす。それを阻めるものはいない。クラリス、そのような怯えで、私を止めるつもりか」(男は嘲笑う。鮫のような笑みで黒衣から腕を引き抜く。その手には刃があった)
「では死んでもらおう。そのオフェリヤを惑わすようなことを吹き込まれても困る。気丈で健気な態度だな。その怯えさえなければ、お前もよいハンターになれたかもしれんが」
(オフェリヤにクラリスがぶつかる。恐怖に満ちた声を彼女はあげるが、それでも逃げずに、オフェリヤを護ろうとしている。まっすぐ立ち続ける。その姿がオフェリヤの目に映る……。)
だ、めよ、だめっ! そんなの、絶対に、だめ……私が、許さない、わ……クラリスは関係ないもの。私の友達を殺すなんて、だめ……そんなことになったら……私は契約を破棄するわ。貴方がクラリスを傷つけるようなことがあったら……私の事情を優先して、そんなことになったのなら……契約はなしよ。私は吸血鬼を殺さないわ。そして、私を煮るも焼くも好きにするといいわ……! こんなにも、私のことを思ってる人を殺してまで、私は、復讐なんて、したくないわ……!
(自らにぶつかったクラリスを後ろから護るようにひしと抱きしめ、向こう側にいる“彼”をオフェリヤは睨む。これまでになかったことだ。これまでは、“彼”に怯えることしかできなかったのだ。それが、明確な意思を持って男を睨みつけていた。刃物の鳴る音が消えた。男は面倒なことになったというような表情で二人を見つめる。)
「……まあ、いい。その娘が何をしようとも、契約を止めることなどできはしない。オフェリヤは私の契約に従うほかないのだからな。お前が何をしようと無駄だ。精々、オフェリヤの友として、精神安定でもさせることだな……お前が何を言おうが、何をしようが、同じこと。オフェリヤは、吸血鬼を殺すことしかできまい。オフェリヤ……私がお前の吸血鬼化を押し留めているのを忘れるな。お前の命は私の手に握られていることを忘れるな。今は死者として墓で眠るお前の家族も、私が術を解けば吸血鬼となり生者を襲う。お前は仇も討てなくなる……よく考えるがいい。お前が、邪悪な吸血鬼の味方をする理由は、何も、ないのだ」
(それだけいうと、忌々しげに二人を睨み、男の体から黒い輝きが発せられ……男の姿は消えていた。オフェリヤの命を握っているというわりには。オフェリヤに死なれるのは男にとっても都合が悪いことのようだ。)
はぁ、は、ぁ、……ごめん、なさい、クラリス……だい、じょうぶ?(荒く息をついて、抱きしめていたクラリスを解放し、声を震わせながらクラリスに言う) -- オフェリヤ
- (オフェリヤに抱きかかえられ、男が去り、ようやっと息を吐いた。そこで自分が呼吸すらも忘れていた事に気づいて、肩を上下させる)
(そしてしばらくして、気持ちも少しずつおちつき)……こっちこそ、ごめん。何にも役に立たないのに……私、意地はっちゃって
は、はは、今になって怖くなってきちゃった。私こういうの専門外だから……(ぶるり、と肩を震わせ、ぽつ、ぽつと話す)
でもね、オフェリヤこれだけは言っておくわ。私はまだ付き合いの短い友人だけれど、私は友達が少ないの。だから困ったら絶対相談して。
(ぽん、ぽん、とオフェリヤの背中をたたいて話した)
何もできないとは思うけれど、それでも一人よりは二人だわ。それだけでも違うはずよ。わかった?
(事情をしりそして今日の出来事に精神的に疲れたクラリスは、少し休ませてもらうと、最後にそういってオフェリヤの家を後にする) -- クラリス
- ……いいの、ありがとう。貴女を危険に巻き込んじゃって、ごめんなさい……あんなふうに、私のことを思って前に立ってくれる人なんて、初めてだったわ。ありがとう、本当に……。
うん、ありがとう……相談、するわね。もう貴女には話、してしまったもの。私も、きっと、まだ、ハンターは続けないといけないわ。“彼”に抵抗する術を持っていない……でも、きっと、貴女と一緒なら、一人より二人なら何か思いつくかもしれない。
だって、そう……友達、なんだもの。私も、友達は少ないの。だから、大事にしたいの。……うん、わかったわ。
(そういって小さく笑顔を見せながら、クラリスを見送ったのだった。) -- オフェリヤ
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- (オフェリヤは敬虔なる神の信徒であった。定期的な祈りは欠かさない。オフェリヤの神は、彼女の吸血鬼殺しの罪を果たして赦すのか。)
神様、神様……私のやっていることは、正しいのでしょうか……“彼”に操られるようにして、私は……
罪なき、吸血鬼を……殺して……。(耳元、否、脳に直接呼びかけてくる声がある。“彼”の声が聞こえる。「吸血鬼を殺せ」という彼の声が、ただ響くのであった) -- オフェリヤ
- オッドアイいいよね --
- ま、まあ……! あ、ありがとうございます!! こ、こんな可愛らしい絵を…‥! ありがとうございます!(びっくりしたように)
そういっていただけると嬉しいです。この目は珍しいですから……良いと言われるとなんだか、嬉しいです。(にっこりと笑みを浮かべて)
この絵、大事にします。こやすさん! -- オフェリヤ
- あら(ふと、町中ですれ違った女性が呟いた)オッドアイ……珍しいわね。
(一方の女性は眼帯で両目を隠している。こちらも別の意味で珍しい)失礼、つい口に出ちゃったわ。あまりみないものだから。 -- リル?
- ……えっ?(すれ違いざまに何か言われたようなのでそちらの方を振り向く。そこにいたのは眼帯を両目で隠した女性だった。)
いえ、大丈夫です。よく珍しがられますから。昔は、こんな目じゃなかったんですけど。(苦笑しながら言う)
あの、私はオフェリヤ・ブラックウッドって言います。貴女は……最近街でやってるアイドル候補生の方ですか? なんだか、見たことがある気がします。 -- オフェリヤ
- あら!(見たことがある、と聞くなり喜色満面の様子で擦り寄り)本当に? 本当に!?
いやーやっぱり私ほどのアイドルになるとわかっちゃうのねえ! でっしょー?(突然得意げになった)
ふふふ、私はリル、ルー・リル=ラ=ノイシュタルトよ! よろしくねオフェリヤ、ええと、どこで見かけたの!? -- リル?
- え、えっと……(勢いに押され若干引き気味に言う)
街でよく歩いているのを見かけましたし……えっと、あの事務所……? でしたか、あそこに出入りにしているのも見たことがありましたから。そ、そこでお見かけを……!
え、えっと、ルー・リル……リルさんですね、よろしくお願いします。私はその、吸血鬼ハンターとしてこの街にやってきました。ですから、まだ知らないこともいっぱいなんですけど、アイドルの候補生の方と知り合いになれたのは嬉しいです。い、今のうちにサイン、とか…… -- オフェリヤ
- ……なあんだ、ポスターを見たとかそういうことじゃないのね(がっくりと落胆)
まあしかたないわね、まだ大々的に活動してないし。そこで目に留まっちゃうのも? アイドルの風格ってとこかしら!(ふふん)
さておき、あなたは吸血鬼を狩るために? 物騒ねえ、私の故郷にも【吸血鬼】はいたけど、あなたみたいな女の子で大丈夫なのかしら。
(とか言ってたらサインを求められ)えっいいわよ! どれに書く? 色紙? 帽子? それとも背中とか!? -- リル?
- ご、ごめんなさい(落胆しているのを見ると申し訳なさそうに)
ええ、今に大活躍されるのを楽しみにしています。
貴女の故郷にも吸血鬼が? ええ……私は腕力も何もないですけど……やるしかないんです、やるしか。吸血鬼と、私は、戦わなくては、いけないんです……。(吸血鬼の事を話すときになると、左目の黄金の瞳がぼんやりと輝く)
いえ、ええ、私の話はいいんです。 あっ、いいんですか? え、えと、えと、じゃあ……ちょっと待っていてください!(そういうとピューっと駆け出し家に戻ると、白い厚紙を一枚持ってきた)
はぁ、はぁ……こ、これにお願いします! -- オフェリヤ
- あ、ちょっと、何も取りに戻らなくても……(ぴゅーっと駈け出したのを見送り)……あの子の目、輝いてたわね。【吸血鬼】退治か、随分重いものを抱えてそう……(待っている間、そう呟いた)
あら早い。大丈夫?(息切れしている様子に苦笑いしつつ、受け取るとペンを取り出し)サイン求められるってアイドルって感じするわねえ。
(サッサッと自作のサインを記す)こんな感じでどうかしら? ふふふ、大切にしてちょうだいね。
いまはまだまだ下積みの身分だけど、これからどんどん有名になってやるんだから。
あなたの友達にも私のこと、売り込んどいて。アイドルはまず知られなきゃいけないもの。 -- リル?
- え、ええ、大丈夫、です。サインをもらうの、なんて、初めて、ですから。
わあ……!(サインを書くのを見ながら嬉しそうに言う。)
ありがとうございます、大事にしますね……!(サインを受け取って大事そうに手の中へ) ええ、私も応援します!
わかりました。友人にもお話してみます。アイドルは大変なんですね…… -- オフェリヤ
- あなたも狩人として大変そうだけどね(苦笑いしてサインを手渡し)あなたみたいに真摯に受け取ってもらえると嬉しいわ。
ハンターだなんて大変そうだけど、私も荒事には少しくらい覚えがあるし、手伝えることがあったら協力するわよ。ファンのためならね。
だからあなたのほうも応援よろしく(くすりと笑い)それじゃ私、レッスンあるからこれで。
また会いましょオフェリヤ、出来れば次は私がステージの上ならいいわね。 -- リル?
- いえ……私はその、大丈夫です。お気になさらないでください。
ええ、それでしたら……もし何かあったら相談させてください。吸血鬼の情報も欲しいですし……
はいっ、応援します! ええ、レッスン頑張ってください。今度はまたライブとかあるなら見に行きたいです! また会いましょう、リルさん -- オフェリヤ
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- ……お父さん……お母さん……(机の上に置かれた写真を見つめつつ、ぽつりぽつりとつぶやく。机にはほかに、吸血鬼伝承に関する本が大量に置かれていた。)
……契約、なんだもの。私がやらなきゃ、私が狩られる側になる……それなら、仕方ないじゃない。仕方、ない……
(彼に操られるがごとくして、先日殲滅した吸血鬼のことを思い出していた。あの吸血鬼は……とても邪悪そうな存在ではなかったのに) -- オフェリヤ
- セックス! --
- ハント! --
- ファッキン! --
- や、やめてくださいっ! いきなりなんなの…!?(曇る表情) -- オフェリヤ
- (69とか14とか言ってごめん) --
- 貴方がいったのね…‥でも、いいわ。許してあげます。 -- オフェリヤ