[[:端書]]

-&color(SteelBlue){――話がしたいね。}; -- [[ラムロッド>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 06:00:26};
--&br;メモに何やら綴っている若者の対面に、初老の男が腰掛ける。 --  &new{2016-04-13 (水) 06:08:43};
---&br;&color(firebrick){まぁ、構わないぜ。断ってもアンタ勝手に喋るだろうしな。&br;でも、どうせほとんど独り言みたいなもんだろ。&br;そういう他人を使った自慰行為は出来れば余所でやってほしいんだがね。}; -- [[ヴェイロス>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 06:13:15};
---&color(SteelBlue){自慰行為じゃない事が一体この世界のどこにあるというのだね?&br;なんだって結局は最終的に自分の『快』の為に行っているのが人間の営みじゃないか。&br;そこから目を背ける事が良い事とは、私には思えないな。}; -- [[ラムロッド>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 06:17:49};
---&color(firebrick){まずアンタが暗に自分を『人間』だと思ってるって事自体が最高に笑える最低のジョークだが、まぁそれはどうでもいい。&br;だが、それはそれとして、気持ちいいからって人前で恥部曝け出されたって見せられてる方の気分が良いとは限らないんだぜ。&br;自分に嘘をつかないことが悪いとは俺もいわないが、他人にはもうちょっと都合の良い嘘を吐けよ。&br;アンタの言に乗っかるなら、俺の『快』の為にもやめてほしいもんだね。}; -- [[ヴェイロス>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 06:30:08};
---&color(SteelBlue){おや? あくまで『己の快』に従うという私の『回答』に同意してくれるということかね?&br;君とは一生分かり合えないと思っていたんだが、意外な回答だな。}; -- [[ラムロッド>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 06:33:18};
---&color(firebrick){そりゃ少しは同意くらいはするさ。アンタの主義と俺の主義は対立するが、対立する以上、同調できないわけじゃない。&br;視界に入れば気に入らないと思える程度には理解しているってことだからな。&br;だからこそ、その上で、それだけ理解して同意して同調した上でアンタのその他者に『適当に同調して悦に浸る』っていう自慰行為は俺にとって不快だといっているんだ。&br;いったところで無駄な事も理解してるけどな。&br;俺の不快がアンタの快なのだとすれば、『自己の快』を優先しているという事実が互いにあるだけだ。&br;誰かを気持ちよくさせてやるより誰かを傷つけてやるほうが楽な事は俺もよく知ってるから、そこについては目を瞑ってやるよ。&br;そこだけは俺はお互いに同類だと思っているからな。}; -- [[ヴェイロス>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 06:40:32};
---&color(SteelBlue){なるほど、道理であるし私にとっても好ましい『回答』だ。&br;何より、話をしに来たのは私のはずなんだが、君の方がそれだけ話してくれると私にとっては実に楽でいいな。&br;君のそういう所が私は堪らなく好きだよ。&br;君の話は面白くないが、君との会話は面白い。}; -- [[ラムロッド>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 06:46:47};
---&color(firebrick){話を書く人間への最低の賛辞をどうもありがとう。&br;俺からすればアンタの全てがつまらないけどな。&br;アンタが話を書いてないのが唯一無二の救いだ。&br;アンタが話を書いてたら今すぐにでも刃物を持ち出しかねない。}; -- [[ヴェイロス>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 06:51:14};
---&color(SteelBlue){おお、怖い。&br;元から話を書くつもりなど更々ないが、そう言われると尚更書く気がなくなってありがたいね。&br;話を書く必要なんて何一つ無いという私の考えと行いが正しいと確信できて日々喜ばしい限りだよ。}; -- [[ラムロッド>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 07:00:28};
---&color(firebrick){ハッ。『私の考え』だなんて、またよくもまぁ、いけしゃあしゃあと言ってくれるもんだな。&br;さっきから俺の言葉にただ相乗りしてるだけじゃねぇか。&br;だからアンタはつまらねぇんだよ。勝手にしゃべらせりゃ勝手にしゃべらせたで自己完結して、こうやって話したら話したで鸚鵡返しの連続だ。&br;アンタの話には芯がないんだ。その都度楽な方に舵を切ってるだけで、考えも行いもクソもない。&br;暖簾相手にシャドーボクシングでもしてたほうがまだいくらかマシってもんだ。}; -- [[ヴェイロス>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 07:13:04};
---&color(SteelBlue){ははは、君の云う事は全く持ってその通りだよ。逐一何も間違っていない。&br;でも、それこそが私なのだから『私の考え』はそれでいいのだよ。&br;その『楽』そのものが私の『快』であり『回答』であるのだからね。&br;だって楽じゃあないか。&br;私が言うべきことも、私が考えるべきことも、私が答えるべきことも、君達が勝手にやってくれるんだ。&br;私は外部記憶装置をうまく使いこなしているだけなんだよ。}; -- [[ラムロッド>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 07:18:25};
---&color(firebrick){そして最後にその成果物だけ掻っ攫って馬乗りして、『反論がなければ私の勝ちだが?』ってか?&br;確かに殴りつけるためだけとなれば死ぬほど楽な方法だろうな。&br;大半の人間はそれで自分は何もしなくても簡単に殴りつけて蹴り飛ばして『楽』に悦に浸れるってわけだ。&br;何一つ自分は持っていなくてもいいんだからそりゃあ楽ではあるだろうな。&br;大した面の皮の厚さだぜ。こんなところいないで盗賊にでもさっさと転職しろよ。}; -- [[ヴェイロス>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 07:30:17};
---&color(SteelBlue){誰の手にも取られない成果物など誰の手にも届かなかったものだけさ。&br;しかし、他者の成果物を手に持ってそれを己のモノとするなど、それこそ私に限らず誰でもやっていることじゃあないか。&br;そして、私の知る限り、そうやって他者の発見した価値観に『相乗り』してそれを好き放題振りかざすなんてのは……むしろ、人間の習性の根本にしか見えていないよ。&br;中でも、それの最たるものは、まさに君達のような創作を行う人間ではないかね?&br;外部からの刺激をうけて、その刺激と感性を掻っ攫って馬乗りして、そこから生まれる『何故』とやらをぶつけているのが君達じゃあないか。}; -- [[ラムロッド>:端書]] &new{2016-04-13 (水) 08:02:18};