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*** [#mb4d864f]
 &br; &size( ){ }; &ruby( ){ }; \/ '''' &COLOR(#B8860B){}; -- &new{now?}; リラ>名簿/286518
#region("ログ")
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-http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp012950.jpg --  &new{2011-12-03 (土) 02:57:53};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst051942.jpg --  &new{2014-03-02 (日) 00:52:58};
--&COLOR(#B8860B){足元には遠浅の空の鏡。蜃気楼みたいに遠くに見える色鮮やかな緑の楽園。&br; 人が作ったものは何もなくて、空と鏡と、無数にいるピンク色のフラミンゴ達の鳴く声。&br; &br; 白いワンピースを翻して、鳥達の合間を走る。&br; 驚いたフラミンゴが飛び立って、空に新しい色が増えた。&br; 見上げたらとても素敵な光景が見られるけれど、視線はまっすぐのまま。&br; &br; その先には、大好きな人がいるから。&br; &br; 舞い散る桜みたいに降る羽根のむこうに。&br; &br; 「ゆるにゃー!!」&br; &br; 駆け寄って、黒髪の青年を見上げる。こういう仕草をするのも久しぶりって思った。&br; あれからずいぶんたったんだけど、目覚めるたびに隣にいる青年にびっくりする。&br; ずっと彼は自分より小さかったから。人の腕の中で目覚める事になかなか慣れない。&br; ……それはとても幸せなこと。&br; &br; 「ごはんできたよ?遅いから迎えにきちゃったにゃ」&br; 落ち着きなくて嬉しそうな顔を見せて、にっこり笑う。&br; 「……ここはきれいだから、つい時間を忘れちゃうのはよくわかるけどにゃー?」&br; 空を見上げて、寄り添う。}; -- [[リラ>名簿/286518]] &new{2014-03-02 (日) 00:54:26};
---ああ、空を見ていた。(青年は藍と青の交わる蒼穹を見ている)&br; (実際の所、ここでは空と海と、うんざりする程いる色鮮やかな鳥たちの他には見るべきものなど何もないのだ)&br; &br; 明日も快晴だな?そろそろ雨が欲しいけど。&br; 青年は恋人を傍らに抱き寄せ、風に揺れる柔らかな髪を感触を楽しむように撫でる)&br; (青年はこの場所を訪れて以来、飽きもせず毎日空を見上げていた)&br; (日に日に変わる微妙な空の色合いや、雲の形が楽しいのだと&br; (自分の生まれ育った土地の、埃の積もった灰色の空とはまったく異なる眩い日差しが、心地いいのだといつだか恋人に語っていた)&br; &br; さて、今日のメニューはなにかな?すっかり腹ペコだ。&br; こいつらも餌が待ちきれないとさ。&br; (傍らにいる一羽のフラミンゴの頭を小突く)&br; (ふたりがこの島を訪れ野鳥の楽園に居を構えたとき、はじめは遠巻きに見知らぬ闖入者を睨んでいた鳥たちも、今ではすっかり二人に馴れ、&br; 食事の時間になるとこうして集っては餌を求めるようになっていた)&br; &br; まいったな…初めは物珍しさで可愛がってたけど、こいつらすっかり図に乗り始めたぞ?&br; どうする?ソテーの材料にでもしてやるか。&br; (意地悪に笑って恋人の髪をくしゃりと撫でる)&br; (無論本気などではない。&br; (朝や夕、宵の口などベランダに腰掛け、鳥たちを眺めるのも二人にとっての日々の楽しみなのだ)&br;&br;&br;(他に住むものもいない二人だけの世界──彼らがこの地に求めたものはそれだった)&br;
(羽色鮮やかな水鳥に囲まれ、何の憂いもなく愛し合う)&br;
(聞こえるのはただ波の音と、風の音と、鳥たちの羽ばたきと虫の声)&br;
(時折嵐が吹いてバラック作りの家を揺らすが、そんな時は互いに抱き合い、身を寄せ合って過ぎるのを待つ)&br;
(やがて陽光と共に青天の空が戻れば、静かに波打つ砂浜を二人で歩く)&br;
(訪れる人も稀な鳥達の小さな島には、恋人達の穏やかで満ち足りた時が流れていた)&br; -- [[ユルナート>名簿/286618]] &new{2014-03-02 (日) 02:06:07};