//Campanella

//|BGCOLOR(#000000):1000|c
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|RIGHT:[[http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp002053.png>編集::対象a]]  /  [[http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp002052.png>差分::対象a]]|


-ある日ある時の邂逅あるいは憧憬との別れ
--&color(darkblue){血だらけの通路を、一歩ずつ。&br;歩みと共に洗い流す水の群れが、足音を殺している。&br;もう、誰もいない。&br;この奥の二人を残して、誰もいない。&br;&br;ある所から、水は進みを止めた。&br;拒まれ留まるのではなく、そこから先へは遠慮しているようにも見えた。&br;その水が己の中身であれば、つまり。&br;&br;一度足を止めた。&br;窓のない通路の中。天井を見上げ、そして床を見て。&br;硬い足音が響いた。一歩分だけ。&br;二歩目は絨毯に受け止められて、響かず。};
---&color(darkblue){「あぁ、ヒューイ。やっと来たか」&br;足音に返事するように、室内からの声。主は、部屋の隅置かれたベッドの傍ら。&br;スツールに腰掛け、入り口へは振り向かず。後ろ頭が見えた。&br;黒い髪に執事服。くぐもった声は、その顔が仮面を着けていることを知らせる。&br;&br;「悪い、遅くなった」&br;応えて声を出した。&br;思いの外普通の声を出せたことに、自分のことながら驚いて。&br;懐かしい制服姿の己が、ここにいる妙を再度感じた。&br;&br;ゆっくりと、ベッドの傍へと近寄っていく。&br;不意に、頬を風が撫でた。&br;隙間風ではない。春の丘を撫でるような、柔らかな風。&br;ベッドの上、眠っている女の姿が、目に入った。&br;紫赤の長い髪。その顔には微笑が浮かんでいる。};
---&color(blue){ベッドの上に眠る、愛しい女の手を握っていた、両の手。&br;右手だけを離し、己の顔を覆う仮面を取った。&br;あの日から幾年が過ぎただろう。&br;隣の男を見上げた。&br;同時、こちらを見下ろした相手の顔。&br;視線が合う。&br;あの頃と変わらぬその顔立ち。&br;そこから年をとっているはずの己の顔。&br;己の過去が、今まさに、隣に立っていた。};
---&color(blue){「俺は、偽者だった」&br;眠るタルトの顔を見ながら、ぽつりと。&br;「価値のない奴隷。その奴隷の偽者」&br;言葉を継いでいく。ゆっくりと。&br;「贋作。フェイク。模造品。なんだっていい」&br;思い出しながら。一つずつ。&br;「けど」&br;目を閉じた。&br;「こいつだけは、俺を」&br;右手に持っていた仮面が地面に落ちる。&br;「俺を望んでくれた」&br;再び両の手で、タルトの手を握った。&br;「俺の全てを知って」&br;握った手へと、顔を寄せる。&br;「それでも俺の頬を張って」&br;流れる涙がこの手を濡らす事が、申し訳なくて。&br;「口付けてくれた」&br;言い終えたと同時、あぁ、と喉から漏れた声があった。};
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---&color(darkblue){   佇む己の隣から声が聞こえた。};/&color(blue){腰掛ける己の隣から声が聞こえた。};&br;&color(darkblue){              「俺は幸せだ」};/&color(blue){「お前はもう一人の俺だった」};&br;&color(darkblue){    「あらゆるものの思惑なんて」};/&color(blue){「あの日お前のお陰で」};&br;&color(darkblue){        「俺には関係なかった」};/&color(blue){「俺はあいつと歩き出せた」};&br;&color(darkblue){ 「例えそれが父母への裏切りでも」};/&color(blue){「例えそれが日の当たらない道でも」};&br;&color(darkblue){   「こいつがいれば、俺は幸せだ」};/&color(blue){「あいつがいれば、俺は幸せだ」};&br;&color(darkblue){                  「だから」};/&color(blue){「だから」};&br;&color(darkblue){   「一緒に終わらせてくれないか」};/&color(blue){「お前を救いに来たんだ」};&br;&color(darkblue){                 「ヒューイ」};/&color(blue){「ヒュー・アンソニー・ジングラ」};
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---[[&color(#ff9c80){もう、さみしくないよ};>http://www.youtube.com/watch?v=igky5NYW7qg]]
-続く、続く道。&br;異常すぎた。こんなに長い道は、この建物の中にない。&br;何時しか電気の回復した、白一色の通路を駆けながら、男は周囲に向けて剣閃を飛ばす。&br;切り裂いた壁面。時折崩れるが、その向こうに光は見えない。&br;変わりない廊下。走る。走る。そして。&br;「っ、貴様ァ!」&br;叫んだ理由は実に単純。通路の先。佇んでいた一人の青年。&br;クロニカを一度殺し、白の少女から腕を奪い、そして返した医師。&br;「白一色だから、楽でもあり、難しくもあった。お前がそこまで消耗していたのが、嬉しい誤算だ」&br;茫洋とした視線は、氷塊によってぼろぼろにされた男を捕らえている&br;「繋ぐのはあちらの方が得意だ。やはり役割を入れ替えるべきだったかな」&br;手に持っているのは、一本の筆。&br;何も変化せずに続く廊下の中ではある意味異常な青年、シャスカ・ディランディは、その無愛想な表情を男へ向けて。&br;「ようするにお前は、神の何たるかを知りたかったのさ」&br;シャスカの無表情な目が、男の姿を観察するように眺めた。&br;どう見ても、放たれる剣閃に比べて只人にしか見えない、その男。けれど。&br;「神の持つ二面性を活かして、影面の弱体化を避けるために、この建物に篭ったのか」&br;よく見れば。その男には、影がなかった。&br;一様に全方向から照らされるこの空間。地面に影が出来ることはないだろう。&br;けれど。&br;「影の出来ない空間であれば、表に出るのは光の当たる一面だけ」&br;まるで子供が絵の具で描いたように。喉奥まで紅く染まっているのは異常だ。&br;「闇に篭らず光の下を選んだのは、今でも暗黒街で求められることが多かったからか?」&br;かつん、と。シャスカの靴底が地を叩く。&br;どこか苛立たしげに感じられたのは、勘違いだろうか。&br; 「神が己を復権するために、神を研究する。面白い話だ」&br;嘲笑うような言葉に対する返答は、怒りを交えた叫びであった。&br;白衣を着た青年は、男の雄叫びに応えて宙を迸った空の銀線三条に身を晒す。&br;左肩、右脇腹、左大腿部。シャスカの体を通過する。&br;神の刃。鋭利なそれは、シャスカが一つ吐息を示すと同時、通り過ぎた肉体を切断した。&br;表情の薄い顔に僅か浮かんだ痛痒。&br;どしゃり、と地面の上に、左足を失った体が崩れ落ちた。&br;それを省みることなく、男は通路を駆ける。&br;真っ白な通路が血の色に染まらなかったことを、果たして男は気づきえただろうか。&br;「信仰を失った神など、魔物と変わらないのに。…後は、頼んだよ」&br;何者か、その声を聞いたものは居ただろうか。
--ぜぇ、ぜぇ、と。惨めな呼吸音が足音と共に反響する。&br;電燈などないのに白く明かりを灯す通路の上。必死に駆ける男。&br;走る。走る。目的地などない。ただ、逃げるために走るのだ。&br;目的地のない逃走を、果たして人は何と呼ぶのか。&br;即ちそれは、終焉と呼ばれる。&br;&br;まるで瞼を閉じたように、周囲が闇に包まれた。&br;走り続けていた男は、足を縺れさせて、転ぶ。&br;闇の中。男の呼吸音だけが確かで。けれど、もう一つ。&br;&br;ばるん。 それは、機関の始動音。&br;「剣神ホナギ。立会いを、戦場を司った戦いの神」&br;ばるばるばる。 それは、機関の駆動音。&br;「力への信仰が硝煙に彩られる中で、お前は居場所を失った」&br;漆黒の闇が、仄赤の。赤熱する鉄の色に照らされる。&br;「消えるのを恐れたか。断ち切る快楽に、身を焦がしたか」&br;そこにあるのは、腕へと大きな布地を巻きつけた、和装の少年の姿。&br;「堕ちた神ホナギ。裁定を下す。何にも依らない、俺の裁きだ」&br;赤光の源は、その両の手が握った長物。刀の柄。&br;轟音の源は、その両の手が握った長物。その刃。&br;&br;「待って、ジン。それは君だけの裁きじゃない」&br;沙汰を止めたのは、幼さの残る声。少女のようにか細く。&br;「それは、力ない神の…ボクの裁きだ。人に寄る辺を求める、ボクの」&br;闇より姿を示したのは、長い黒髪を制服姿の身にまとわせた、一人の少年。&br;「つるぎを捨てたつるぎの神が、&ruby(ふるのつるぎ){古の剣};が、新しい剣に乞うよ」&br;悲しげな表情で、そっと、ジンの背へと手を当てた。&br;「錆びた剣は、折られなければならない。どうか、断ち切って」&br;それを受けて、機関の駆動は一層疾駆したようにも思えて。&br;ジンの手袋をつけた手が握り締めた刀の柄。赤光は周囲を赤く、赤く照らす。&br;赤光の中。沙汰の時。&br;&br;「おの、れ。おのれおのれおのれぇぇぇぇぇーーーーーーーーーッ!」&br;「鉄へ、還れ」&br;&br;&br;死なぬはずの神を殺す。それは神殺しの刃。自動の回転鋸にも似た。&br;振り上げられ、振り下ろされたそれは神を断ち切り、悲鳴をその駆動音の中に飲み込んで。&br;神は死んだ。真っ二つに断ち切られて。死骸は空へと、溶け消えて。&br;世界の遺伝子を正すドメインが、神を還す。それは道理。&br;&ruby(かみは バラバラになった!){世界の道理は守られた。};
-そこには何もなかった。少なくとも、意味のあるものは。&br;かつて多くの人が住んでいただろう村落。焼け焦げた瓦礫が所々に残る。&br;人の暮らした痕跡も、二十年という月日、風雨に晒されれば容易く自然へと還って。&br;落葉広葉樹の間、唯一形を留めて残る、歪んだ教会。&br;天辺の十字架は片腕を落とし、不具の形でこちらを見下ろす。&br;その姿を、木漏れ日の下、目を細めて見上げていた。&br;&br;「ヒューイ」&br;ぐいっ、と。シャツの背が、勢いよく背後から引っ張られた。&br;首が絞まり、喉から漏れる、ぐぇ、と、鶏の絞められたような声。&br;予想外に強い力で、思わず後ろに倒れこんだ。&br;「ぐぇ」&br;あまり嬉しくないお揃いの声が、己の背中の下から聞こえる。&br;慌てて起き上がった。&br;「悪い、大丈夫か、テイリス」&br;地面に横たわったまま、眉間に皺を寄せてへの字口の相手へと、手を伸ばす。&br;こちらの手を握り、立ち上がった相手へと、小さく笑うと同時。&br;「てい」&br;鳩尾に衝撃。普段に増して変な表情になるヒューイ。&br;具体的には口から何か出てきそうなものを押し留めるような。&br;「一回は一回」&br;ふふん、と得意げな笑いを浮かべるテイリスの姿を見下ろしつつ。&br;「最初、お前が、引っ張ったん、だろうが」&br;絞り出すような声。深呼吸をゆっくりと三回。&br;まだ少し息は荒いが、落ち着いた様子で、大きくため息をついた。&br;そこにぽつりと。&br;「どこかに行きそうな顔をしてるほうが、悪い」&br;聞こえた言葉。不思議そうに眉を上げながら、テイリスの顔を見下ろす。&br;どこか、むっとしたような表情を浮かべている。&br;少しだけ考えて、それから、笑った。&br;「何で笑う そのリアクションは おかしい」&br;不機嫌そうにこちらを睨むテイリスに、ヒューイは笑ったまま。&br;「行かないさ。どこにも」&br;テイリスの頭を、がしがしと撫でた。&br;少し首を竦めて目を閉じるテイリス。&br;乱したその髪を、撫でたその手指でちょいちょいと整える。&br;「でも ヒューイは放っておいたら すぐに一人で落ち込んでどこかに行くよ」&br;「俺は末期の患者か何かか。いや…否定しきれないのが駄目だな」&br;苦い表情で、左手で己の顔を押さえる。&br;溜息一つ吐いて、口を開こうとしたところで。&br;「ん」&br;かけられた声と、差し出された左手に気づいた。&br;視線を手の先から、その手の持ち主、テイリスの顔へと。&br;「ん」&br;意味のある言葉はない。ただ、促すように、声をかけてくる。&br;すっと息を吸った。口元。恐らく、僅か笑みが浮かんでいる。&br;言葉なく、右の手を伸ばした。随分とサイズの違う手。&br;節の目立つヒューイの手が、柔らかなテイリスの手を包み込んで。&br;それから、互いに指を絡めた。&br;何時の頃からだろう、こうするようになったのは。&br;すべては少しずつ変わっていく。&br;「行こうか、テイリス」&br;「ん 行こう ヒューイ」&br;教会へと背を向けて、歩き出す。&br;どこからか一つ、からん、と鐘の音が聞こえた気がした。
-拡散する。&br;拡散していく。&br;ばらばらになる。&br;ばらばらに。&br;己を溶かしていた水に、己が融けていく。&br;師の教えを思い出す。&br;仙の行く末、世界に合一化する。&br;部屋を埋める水蒸気。散らかる水。&br;乱雑に乱雑に。乱雑さは増していく。&br;エントロピーの増大。&br;崩壊に向かう。
--不意に外から加えられる力。&br;散らかる水が纏められ、二度と散らばらないように、固められる。&br;凍る。誰が。&br;いくつもの自分。密に。&br;飛び交っては二つに別れ、四つ、八つ、また一つに。&br;分かれては一つに。断たれては一つに。&br;覚えのある働きかけ。&br;千々に磨り潰された中に覚えのある、覚えのある意志。
---けれど、足りない。幾度も断たれる。&br;足りない。力が足りていない。&br;もっと。もっと、もっと一つに。&br;一つに、一つにならないと。&br;不意に、柔らかな感触。&br;接続される。意識が、体に。
-終着だった。&br;部屋の壁際、すとん、と腰を下ろす。&br;左の掌は、己の脇腹を抑えている。&br;徒でさえ不機嫌そうな表情が、さらに顰められて。&br;大きく溜息を吐いた。やれやれといった調子で、暗闇の中、天を仰ぐ。&br;かつかつと、靴音を鳴らしてこちらへと近づいてくる、剣の主。&br;「それにしても、君も強情だな、黒猫。君にとっては据え膳だったろう」&br;闇の中でもわかる。眉を上げて、顰めて。見下している。&br;こちらを完全に馬鹿にしきっているのだろう。むかついてくる。&br;男は己の間近で足を止めた。その靴音が湿っているのは、今も噴出し続ける蒸気ゆえか、それとも、俺の血液のせいか。&br;「そんなにアレが…あの魔法少女が嫌いだったかな?君にも満足してもらえると思ったのだが」&br;アレ。そうだ。この目の前の男は、あいつの名前を覚えてすらいないのだ。&br;貴重な献体。それ以上でもそれ以下でもなく、最早唯一の献体となった以上は、ナンバリングで呼ぶ必要もないのだろう。&br;嫌いなのか。そう問われれば、答えは一つだ。&br;「別に嫌っちゃいない」&br;事実だけが、口から流れ出る。 -- [[ルドルフ>名簿/473052]]
--「なんとか捕縛を逃れたのにも関わらず、アレを助けにやってきた辺りを見れば、嫌いではないというのは嘘ではないようだが。では、何故?」&br;理解できない、といった調子で首を振っている男。&br;なぜかと問われれば、理由は一つだ。&br;けれどそれを話せば、目前の男は笑うに違いない。&br;どうしようか、一思案。&br;まぁ、どうせ、最後だ。それもいい。そう思った。&br;「しいて、言うなら」&br;この期に及んでも、口に出すのが気恥ずかしい。&br;「親の愛情に飢えた餓鬼を、男の所に放り込んで」&br;けれど、それ以上に己の中にあるのは。&br;&br;「充足を恋愛と勘違いさせて、国に繋ぎとめようとする」&br;それは怒り。向けるは眼前の男へ。&br;&br;「手前の性根が死ぬほど嫌いだ、大統領。そして」&br;それは怒り。その持ち主は――――&br;&br;「その勘違いを訂正しないで、それを手に入れて満足しそうな俺の小汚い心も、大嫌いだ」&br;己への怒りを声に乗せて、憎い眼前の男へと。憎い己自身へと吐き捨てるように、言い切った。&br;&br;「ならば、どうするかね、黒猫」&br;それを聞けば、やはり男からは予想通りの反応。&br;声に混ざっている笑い。何も出来ないこちらを嘲笑う。&br;面白いのだろう。面白いのだろう。&br;「決まってる。責任を取るのさ。」&br;俺が今、お前を笑うのと同じように。&br;笑う。口元が歪む。元より暗中。血が減って視界が歪めど関係なかった。&br;「アレと結婚でもするのかね?祝儀でも送ろうか」&br;男は既に己の目前。致命の己を見下ろしている。&br;ごみの様な命の最後を、間近で観察している。&br;「いいや?話はもっと単純だ。」&br;だから、こいつは愚かしいのだ。&br;だから、俺は勝負に挑める。&br;喉を鳴らして笑う。黒猫が笑うなど、不吉にもほどがある。&br;けれど、猫は果たして、意図を持って笑っているのか?&br;「ほう?では、どうする?」&br;男も喉を鳴らして笑う。&br;足掻こうとする俺の無様を笑う。&br;人は猫の中に、己の不幸を見る。&br;けれど、猫は、人など歯牙にかけているのか?&br;笑いながら、俺は、男にとっては馬鹿な考えを口にする。&br;「俺とお前が共倒れになれば、あいつにはもう、何のしがらみもないだろ?」&br;単純な、たった一つの、冴えないやり方。&br;それを聞いて、男の笑いは大きくなった。&br;俺も、笑う。笑う。笑う。&br;脇腹の痛みを無視して、肺の息をすべて吐き出すように。&br;こんなに大笑いをしたのは、何時振りだろうか。&br;そして、思う。&br;人の不幸を思って大きく笑う俺は、やはり、黒猫には相応しくなかったのだろう。&br;&br;黒猫は魔女の隣に寄り添うもの。&br;魔女の不吉さを受けて、幸福の象徴が、不吉の象徴へと推移した。&br;猫には何も、意図などない。&br;人がただ、そこに己の不幸の理由を求めるのだ。&br;で、あるならば。&br;眼前の男の不吉となろうと、己で思うような人間だからこそ。&br;俺は、黒猫にはなりきれなかったのだろう。&br;&br;笑い声は高らかに。二人分、室内に響いて、そして。&br;腰の後ろから引き抜いた拳銃の弾を相手に叩き込むのと、相手が俺を袈裟懸けに切るのは、同時だった。 -- [[ルドルフ>名簿/473052]]
-暗中を凪ぐ剣閃が、暗中漂う蒸気の白を断ち割る。&br;乱れ荒れる蒸気は広い室内の中一杯に充満し、そして今もその量を増している。&br;蒸気の噴出す音と、物の断ち割られる音だけが響く室内。&br;その中へと、ランダムに撒き散らされる剣閃。&br;黒猫はそれを、先程までの惨めな姿が嘘だったかのように、避ける。&br;まるで見るものの居ないサーカスのよう。&br;&br;「神気を水精で上書きしたか」&br;&br;剣閃の主は忌々しげに呟けば、飛来して己の肌に触れた弾丸を切り裂いた。&br;白のみで埋められた建物。違和感と魅了。作られた清廉。芽生えるヌミノーゼの欠片。&br;即ち擬似的な神気に満ちる。&br;部屋の中を埋める蒸気は、同色の白をもってそれを上書きした。&br;満ちた水。すれば、精霊に同化する者にとってその場は己に満ちた空間となる。&br;&br;「しかし、無駄だ。そちらの弾は有限だろう」&br;&br;言葉と同時に再び飛来した弾丸。男の肌に触れると同時、切断される。&br;この近距離であれば、音とほぼ同時に着弾する拳銃弾。&br;先程から弾丸が男へ辿り着いた回数は六度。傷をつけた回数は零。&br;単純な話、弾丸では足りなかった。&br;数が。威力が。そして何よりも単純に。&br;「神を殺せる武装ではないな」&br;投げつけられた弾の切れた短銃を断ち割りながら、男は嘲るように笑った。
-ぞっとした。&br;何に、と問いかけられれば、簡単な話。闇に落ちた室内で、己の周囲を飛び交う剣閃にだ。&br;呼吸ひとつにも気を使う。息を吸った後にもう一度吐けるかどうかも危うい。&br;三十路を過ぎた中年にさせるには、随分と酷な軌道で宙を跳ぶ。&br;闇の中。足場は不確か。着地はかなりの運任せだ。&br;ずだん、と着地すると同時に身を反らせば、毛先が断たれて散った。&br;一方、宙で無理な姿勢のまま放った銃弾は、恐らく断たれて逸れている。&br;&br;既に室内の床は、壁はずたずたに切り裂かれ、そこにあった調度品、あるいは実験器具も。&br;「その椅子は随分と値が張ったのだが、ね」&br;また一つ、真っ二つに切断された椅子を惜しんでか、闇の中、男は首を緩く振った様子。&br;「自分で壊して人のせいかよ。性格曲がってんな」&br;黒猫は悪態を吐いて、飛んできた剣閃を避けつつ、足元に転がっていた電灯の残骸を蹴飛ばす。&br;一度天井にぶつかってから男の頭へ向かって飛んだそれは、宙で二つに割れた後、男の左右を通り過ぎた。&br;蹴った瞬間には走り出した。足音を追うように剣閃が背後を通り過ぎ、急停止して身を伏せた上を横凪の一閃。&br;&br;剣閃。男を中心に、宙を走る。それは本当に剣閃なのか。&br;射程の概念もなければ、威力の概念もない。それに、男は剣を振るっていない。&br;部屋が闇の中にあるから見えないのではない。&br;男は無手だ。なのに、切断される。気を抜けば己の身も確実に。&br;遮蔽物が遮蔽物として機能しない相手なんて、無茶苦茶過ぎると切に思う。&br;弾篭め要らずの野砲を相手にしているような気分だった。&br;何かのトリックなのか。それを見破らないと、死ぬだろう。&br;かわすのもそろそろ限界だ。相手の攻撃には、予備動作が一切ない。&br;衣擦れの音。踏み込み。何でもいい。けれど何もない。&br;現状かわせているのも、完全に運がいいだけの話。&br;で、あるならば。&br;&br;「それで。何をしに来たのかね、黒猫中尉」&br;&br;一つ。地面を強く蹴った。壁に向かって走る。&br;&br;「猫らしく曲芸をしていれば、妻が助かると思っているのかな」&br;&br;二つ。転がる何かの残骸を意図せず蹴飛ばした。慌てて飛んだ足元に剣閃。&br;&br;「君にはもう、用はないんだ。大人しく死にたまえよ」&br;&br;三つ。舌打ちしたら顔面に向かって一閃来た。心が狭いのか、そうじゃないだろう。&br;&br;「一つ訂正するが、あれは俺の嫁じゃねえ」&br;&br;手の中の短銃の銃口を、天井に向けて一発。&br;かろうじてぶら下がっていた電灯の残骸が、男に向けて落下する。&br;当然のようにそれは真っ二つにされて。それと同時、金属音。&br;金属音に続いて、何かの噴出す音。&br;「やっと、この部屋のを切ってくれたか」&br;断たれた蒸気配管から噴出す白が、部屋を埋めた。&br;「目晦ましのつもりかね。けれど、元より闇の中。意味があると?」&br;「目じゃなくて耳だよ。やっぱりお前、五感は人並みだな?」&br;&br;それを最後に、室内から黒猫の立てる音が消えた。
-「誰一人永遠になど生きはしない」&br;響いた声は乾いて冷たく。同時、室内に。建物の中に、闇が落ちた。
-目の前の卓上で、体内に別生物がいるかのように腹を波打たせる肌の白い女を見て、その男は満足そうに頷く。&br;手足を拘束されたその女は、拘束ベルトを引き千切りそうな程に体を跳ねさせ、数秒の後に沈黙した。&br;この室内には男一人。女はいなくなったから。&br;微笑を表情に湛えたままに、少しばかり眉尻を下げて、残念だ、といわんばかりにゆるく首を振る男。&br;「また、駄目でしたか?」&br;聞こえた声は艶めいた女の。&br;気づけば室内には、褐色の肌の、背の高い女。&br;緩く波打った黒い髪を揺らしながら、男の傍へと近づいて。&br;「あぁ。いけるかと思ったんだがね。北の山脈部族の白巫女だというから期待したが」&br;卓上に身を横たえたままの女の亡骸。男の指がその首に触れた。&br;裸体のまま息絶えたその体の上を、首、乳房の中心、臍と下って、最後に。&br;「何のことはない。ただ両性具有だったというだけの事だ」&br;「原始的な合一信仰、ですか」&br;褐色の肌の女は、冷たい目で卓上の死骸を見下ろした。&br;瞳の奥。揺蕩うのは憎悪。&br;それは、死者が男の期待に答えなかったからか。&br;それとも、男の指先が触れる肌に相応しくないと考えた故か。&br;「しかし、今度の素体には、期待しているんだ」&br;不意に、男の声が僅かな喜色を帯びた。&br;「幼形成熟かと思えば、違う」&br;死骸から手を離し、視線を卓越しの壁へ向ける。&br;そこに、幻灯機のような灯りが浮かび、その中に映り始める光景。&br;「名無しと同じ部屋に入れさせたが、アレであれば、もしかすれば」&br;壁面に映し出されたクロニカ・クロニクル。&br;それを見る男。男を見る褐色の女。&br;「万古不易を、再びこの手に」
-強すぎる光は闇にも似て。&br;白亜の中に黒の一粒。&br;混ざる。
-思い返せばいつからだろう。&br;味を感じなくなったときに、はっきりとわかった。&br;俺は実感を失っている。&br;&br;見えること。&br;聞こえること。&br;匂い、味。&br;そして触れること。&br;&br;人は生きる限りにおいて、外からの働きかけを受けて、反応する。&br;諸説あるだろうし、俺の考えでしかないけれど。&br;何をも必要とせず、何にも必要とされないのなら、死んでいる。&br;&br;生きている実感が薄れているのか。&br;精神的なものなのか。&br;軍人のかかる精神疾患なのか。&br;理由はなんなのか、わからない。知らない。&br;けれど、まるで、長く。長く生き過ぎたように。&br;果てなく歩き、目的地を通り過ぎてもなお行き過ぎたように。&br;足の感覚は消え、周囲を流れる風景は目に入らなくて。&br;ただ、いつか訪れると信じている目的地だけを目指して身を揺らす。&br;呼吸さえも、もしかすれば必要としていないのかもしれなくて。&br;俺はただ、実感を失っている。&br;まるで、どこにもいないように。
--木々の間をすり抜けながら。&br;遮る結界を通り抜けながら。&br;ただ、何をも見定めずに歩く道行。&br;だからこそ、留めるものは何もない。&br;雑踏の中に紛れ込んだように。&br;人の波に溺れる迷子の子供のように。&br;誰もが。何もが。幾度となく。&br;通り過ぎる。通り過ぎる。きっと通り過ぎている。&br;森は深く。闇に閉ざされて、時折の木漏れ日。&br;足を止めて、空を眺めた。&br;木の葉の隙間から覗く色。光の白。
---視界の中、強い光は傷跡の如く視野に残る。&br;残光をかき消すように、強く目を閉じて俯いた。&br;土の匂いがする。風の音が聞こえる。&br;水の中。息継ぎをするようにそれらを認識して。&br;再び歩き出した。&br;目的地は、もう、そう遠いわけではなかった。&br;森中の、白亜の建築。&br;己の身とはそぐわぬ、ひとつの建築物。&br;神学研究所。
-森の中。遠く戦の音が聞こえる。&br;ブーツの紐をきつく締めた。爪先で地面を叩けば、懐かしい感触。&br;黒い手袋をはめて、手を握ったり開いたり。&br;そっと横から差し出される、タクティカルベスト。&br;しっしっと追い払うように手を振ってそれを拒む。&br;「大尉。装備の充実は戦争の基本ですよ」&br;眉を寄せて、青年が再びベストを差し出した。&br;けれど黒猫は首を横に振る。&br;「嫌っていうほど知ってる。お前らの物資の増援にどれだけ苦労したか」&br;「なら」&br;尚も言い下がろうとする相手に、溜息。&br;「それ使うくらい長引いたら、もう、手遅れって事だ」&br;ぐいっと伸びをする。体の節々からぱきぱきと音がした。&br;「じゃあ、自分も行きますよ」&br;「足手まといだからついてくるな。めんどくさいしな」&br;軽いストレッチひとつとっても、身体が随分と鈍っているとわかる。&br;歳はとりたくないもんだ。最近何度考えただろう。&br;「……やっぱりあれですね。大尉、あの人のこと愛してるんですね」&br;「馬鹿じゃないのかお前は」&br;「そうでもなきゃ、神学研なんて、行かないでしょう」&br;その場所の名を呼ぶ声に混じる、嫌悪と僅かな恐怖。&br;黒猫の顔に浮かぶ、心底嫌そうな表情。&br;「好きとか嫌いとか。お前は女か」&br;「実はそうです、って言ったら、行くのやめます?」&br;すました表情で青年は問いかける。&br;「無理だな」&br;即答。&br;「ですよね」&br;わかっていた、という表情で頷いて。&br;はぁー、と。深く溜息を吐く青年。&br;「責任があるからだ」&br;ぽつり呟いた声。&br;「え?」&br;きょとんとした表情の青年が顔を上げようとしたところへ。&br;「もう行く。元気でな、アレクシア少尉」&br;その言葉を最後に、青年の視界にはもう映らず。&br;黒猫は姿を消した。&br;森の中、一人残されたその人は、そっとさっきまで黒猫のいた場所を見て。&br;口を少しだけ開いて、逡巡した後、何も言わず、そっとその場を後にした。
-重い音が周囲に響く。&br;遭遇戦はこちらの勝利。起きるはずのない実戦闘であれば、当然の帰結だ。&br;次いだ戦力展開も、こちらの想定通りに事は進んでいる。&br;本陣というには小さな集まりの中、箱に腰掛けたルドルフの手が、卓上の地図に刺さったピンを移動させる。&br;「第三を西進。そろそろ敵のタンクが出てくる。かち合えばこっちの負けだから迂回させろ」&br;「了解しました。第五は一旦撤退させます。そろそろ弾切れでしょう」&br;赤と青、入り混じっては取り除かれて。&br;「兵站と人員に不安のある戦いってのは嫌ですね」&br;「俺は戦い自体がめんどくさい」&br;チェス染みた、現実感のない卓上のやり取りの中、時に取り除かれていく青のピン。&br;そこでは確かに犠牲が出ている。けれど戦は続く。&br;夜闇に潜んでいた頃の方が、どれほど楽だったろうか、と内心で溜息。&br;&br;そうしてしばらくの後、盤上は様相を変えていく。&br;徐々に増える赤のピン。青は初期から増える様子はない。減っていくだけ。&br;最初はバランスの取れていた赤青の対比が崩れ始める。&br;ルドルフは瞼を閉じて、一思案。目を開いて立ち上がった。&br;「……潮時だな」&br;「残念ですが」&br;頷いた部下の青年。その様子を見て、同席していた一人が駆け出した。&br;通信兵へと走り寄れば、撤退の命令を伝え始める。&br;「思いの外長くもったもんだ」&br;がりがりと頭を掻いてルドルフは歩き出す。前線の方角に背を向けて。&br;「部下がよかったからでしょう」&br;それに続いた青年がさらりと言った。&br;ルドルフは肩を落として、溜息。&br;「そこは思ってなくても指揮が良かったっていうもんじゃないのか」&br;「部下殺しの腕を褒められても、大尉は喜ばんでしょう」&br;返された言葉に、物凄く嫌そうな顔で、右掌で顔を覆った。&br;「その気の効き具合……お前が女だったらなぁ」&br;「加齢臭を消してから言ってくださいよ、大尉」&br;「馬鹿お前無臭だぞ俺は。嗅いでみるか耳の後ろ」&br;頭を寄せるように身を青年へ傾ける。&br;黒猫より背の低い青年は、眼前に近づけられた耳元へ鼻先を寄せて。&br;「うわっ加齢臭」&br;「ぶち殺してえ……仮にも元偵察兵が体の匂いなんか残す訳」&br;顔を顰めた青年へと拳を硬く握ったルドルフへ、小走りに寄る人影。&br;「大尉殿」&br;かけられた声に眉を上げ、そちらを振り向く。&br;「ん。どうした。村に連絡ついたのか」&br;「はい。ですが…」&br;なにやら困った表情の若者は、言葉を濁して。&br;その様子を見て、ルドルフの眉間に皺が寄る。&br;「言い渋る暇があったら報告しろ」&br;「はっ。村の住人が言うには、『奥方が西の森へ向けて移送された』と」&br;「俺に嫁はいないから家帰って寝ていいか」&br;「良いですが、既に大尉殿に家がないことと、見捨てた女に呪い殺されそうなのが難点ですね」&br;その言葉に、はぁー、と深く溜息を吐きながら、非常に、尋常でなく、これ異常ないほどに嫌そうな顔。&br;&br;「あれが」&br;「クロニカ殿が」&br;「村の西の森に」&br;「えぇ、西の森に」&br;「移送?」&br;「移送です」&br;そこでしばしの沈黙。&br;わかっている問題をあえて掘り返したくはないが、部下の視線が痛すぎた。&br;「……西にあるのは?」&br;「神学研究所です」&br;「だよなー!くっそがァ!」&br;森へ紛れる直前。&br;ルドルフ大尉は、足元の石ころを罵倒の言葉とともに思いっきり蹴飛ばした。
-下された命令は単純で一つ。
--「最後の命令で、俺からの誘いだ」
---その男は最後まで面倒くさそうで、気だるげで、やる気なく。
---「お前ら、派手にやれ」
---時代の一つの節目、そのきっかけとなる言葉を口にした。
--- 
---冷戦状態であった二国家はその日、一方の国の大規模な軍事活動を機に、兵力による激突を開始。
---そのきっかけとなったのは、矯正された思想犯を中心とした防衛軍所属第四武装偵察中隊であるといわれているが、残存する記録中にはそのような部隊の記録は存在していない。
---歴史の常から言うならば、開戦の口実にでっち上げられた部隊か、それとも一人残らず消されたか。
---その答えを知るものは戦火の中に姿を消して久しく、事実は夜闇の中である。
-『中隊総員、傾注!』
--森に程近い広場。ずらりと並ぶ軍服姿の若者たち。
---彼らの視線は整列正面、壇上に向かっている。
---そこに人影はない。先ほど声を張り上げた青年は、壇の隣に立っている。
---皆が誰かを待っている。壇上に姿を現すであろう誰かを。
---ある意味狂信的な光景。宗教の類と何が違うと問われれば、確実なのは一点だけ。
---居並んだ兵士の表情に浮かんだ、笑いを堪えるような表情。あからさまににやついている者も少なくない。
---しかし、誰一人言葉を発さない。彼らは誰かを待っている。
--- 
---がつ、がつ、と。地面を硬い靴底が叩く音。足音は金属製の階段を上る。
---その男は気だるげだった。面倒くさそうなのを隠そうとしない態度。
---壇上へ上る階段を一歩一歩上るごとに、その眉間に刻まれた皺が深くなる。
---そして、いよいよ壇上へ辿り着いて。眼下、居並ぶ兵士たちを一度睥睨した後。
---『30秒だけ私語を許す』
--- 
---瞬間、広場に声が爆発した。
---罵声、からかい、笑い声、口笛、その他。種類は違えど、要するに一つ。
---壇上の男。本日ヒトフタマルマルをもって国家反逆罪に問われた”らしい”ルドルフ大尉へのリアクションであった。
---『いつかこうなると』『ばーか!』『やっぱりか』『心当たりしかねえ』などなど、愛情溢れる言葉はしばらく続いて。
---三十秒の後、それらはぴたりと止んだ。
---目を閉じてそれらの声を聞いていた壇上の黒猫の目が、ゆっくりと開く。
---『俺が今一番悔しいのは、お前らを一人残らず減給にしてやれなくなったことだ』 不機嫌そうなへの字口から、一度の悪態。
-その凶弾が己の脇腹を薙いだとき、男の浮かべた表情はどのようなものだったろう。
--黒猫と呼ばれた男がいた。猫と呼ばれるには随分と可愛げなく、似たところといえば、精々髪色が黒い程度。
---幾度の戦を越えただろう。細かなものまで含めれば、両の手足がどれだけ要るか。
---よくよく考えれば異常な話だ。それだけの間、死なないことが異常であり、戦が続いたことが異常であり、そしてなによりも。
---『大尉殿。すまないが貴方には死んでいただく』
---運の悪さが異常だ。後頭部に突きつけられた銃口の感触に、口をへの字に曲げながら、ルドルフ大尉は溜息を吐いた。
---&br;不運の象徴、黒猫が一匹。戦場に生まれ、戦場に死ぬまでのお話。
---&br;『要するに、戦場とはすなわち利権と――聞いているのか、おい、黒猫』
---ちょび髭軍服姿の壮年が、むっとしたように問いかける。言葉の先、無愛想な青年は、手元に目を落としたままに生返事。
---『聞いてますよ大佐殿。で、なんでしたっけ。ナツメグは少なめで?』
---『聞いてないだろう!? わしの話完全無視だろうお前!? あ、少なめで頼む』
---溜息を吐きながら、近くの椅子に腰掛ける、大佐と呼ばれた男。無愛想な青年の手元に目をやってから、しばしの沈黙の後。
---『本当に退役するのか?』『します。マジでします』
---返答に要した時間はほんの僅か。それから青年は、大佐と呼ばれた男をそこでようやく見て。
---『俺、退役したら飯屋をやるつもりなんです』無愛想さを薄れさせる、小さな笑みで。青年は言った。
--- 
---たかが猫一匹。されど猫一匹。人は惑う。不幸の原因を求めて。
--- 
---走馬灯染みたその情景に意識を奪われたのは、ほんの一瞬。
---『どこからの命令だ?』軽い口調で問いかける。
---『死に行くあなたが知る必要はない。時間を稼ぐのはやめることだ』帰ってきたのは冷たい言葉。ひでえなぁ、と呟いて肩を竦める。
---『…あのおっさん、まだナツメグ大量にぶち込んだこと恨んでんのかね』
---『は?』
---ずどん。銃声は一つ。崩れ落ちる男。
--- 
---どうして黒猫は不吉の象徴なのだろう。
--- 
---『仮にも、仮にもですが軍の将校が、暗殺対策くらいしてないはずないでしょうに』
---安全装置のかかった短銃を手の上でくるくると回しながら、部屋の入り口で笑う青年。
---『上からの命令だから、話が通ってると思ってたんだろ。所で誰だったんだ、これ』
---黒猫は椅子から立ち上がって、背後に崩れ落ちた男の顔を覗き込んだ。側頭部がぐずぐずに破裂しているそれを見て、一つ唸って。
---『…あぁ、この間営倉にぶち込んだ阿呆か』
---『ところで、どうするんです大尉』手の中の銃を腰元へ収め、青年は問いかける。
---『こいつの持ってた銃、消音機がついてます。うちの隊以外でこれ持ってるの、直属隊の連中くらいですよ』
---黒猫の拾い上げた銃には確かに青年の言うとおり、消音機がついている。しげしげと眺めてから、黒猫はそれを懐に収めた。
---『あっ。着服だ』 上官に対するとは思えない態度で軽口を叩いて、にやにやと笑う青年。
---『どうせ今頃、反逆罪あたりついてる。このくらい誤差の範囲だ』 肩を竦めてため息一つ。
---『えぇ。トラフのやつから連絡入ってますよ。大尉に国家反逆、内乱陰謀その他、まぁ、要するに助からない罪がかかってるって』
---耳元につけたピアスを弾く青年。そこに着いた小さな宝石が、仄か光る。
---『めんどくせえ。こんなんなら、戻ってくるんじゃなかったな』
---がしがしと頭を掻いた。かつてと違い、整髪料でまとめられた黒い髪が乱れる。
---『やめてくださいよ。大尉がいなかったら、俺たち今頃川の中ですよ』
---『その代わりに問題児ども押し付けられた俺が川の中に沈みそうだぞ。どうなってんだ』
---顔をしかめた黒猫を見て、青年はししし、と笑ってから。
---『トラフはこっちに報告を上げた後、隊をまとめに走りました。上の命令が伝わるまでは、聞かなかった体で動けます』
---青年から表情が消える。がつっ、と踵を床に鳴らして、姿勢を正した。
---『命令をお願いします、大尉』
---黒猫は、右手で顔を覆って、深く溜息を吐いた。最悪だ、と呟いたのは、聞かなかったことにしてもいいだろう。
---その日、ルドルフ大尉の指揮する第四武装偵察中隊は、最後の作戦を開始した。
-&color(#1a1a1a){海の底。深く、深く。};
--&color(#333333){それは。};
---&color(#4d4d4d){浮かび上がる。};
--- 
--- 
---&color(#ffffff){新たな研究対象を手に入れたことにより、彼らは願いの先へとまた一歩近づいた。};
---&color(#ffffff){それは崇高であり、悲嘆を越えた場所にあり、そして何よりも偉大な願い。};
---&color(#ffffff){聖杯を手に入れるべく送り込んだ肉人形は失敗した。けれど。その失敗を補ってなお余りあるだけの、手に入れた素材の価値。};
---&color(#ffffff){何百という年月を超えて擦り切れた老人たちの心の中にすら、熱を呼び覚ますような。};
---&color(#ffffff){薄暗い部屋の中。彼らは思案し、そして語る。手に入れたそれを有効に使う方法を。};
---&color(#ffffff){人が耳にすれば、嫌悪感を抱く程度では済まないような。倫理観という言葉が彼らの中から消えたのは、願いを抱いた最初期の話だ。};
---&color(#ffffff){どろどろとした。まるで煮詰められたスープのように。彼らの願いは、この薄暗い部屋の中に満ちている。};
--- 
--- 
---&ref(https://lh4.googleusercontent.com/-EGDOd6F4lNs/Ts0sykio9jI/AAAAAAAAAHU/tOzX9TO5iDA/s300/01.jpg, );
--- 
---&color(#ffffff){闇が満ちた。};
---&color(#ffffff){何事かとざわめく老人たち。室内に僅か燈っていた灯が消えたのだ。};
---&color(#ffffff){それが消える一瞬。囁く様な何かを聞いた者は居ただろうか。};
--- 
---&ref(https://lh4.googleusercontent.com/--r5kc_e-ucI/Ts0syqYktVI/AAAAAAAAAHI/j_JESsQCcmk/s408/02.jpg, );
--- 
---&color(#ffffff){こぽこぽと。水面へと浮かび上がる泡の音。};
---&color(#ffffff){老人たちは異変を悟る。魔導に長けた老人たちが、灯り一つ生み出せぬ事を。};
---&color(#ffffff){囁きが異変を生んだのか。あるいは異変が囁きを生んだのか。因果の過程と帰結を知るものは居ただろうか。};
--- 
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--- 
---&color(#ffffff){どちらでもいいのだ。どちらでもいい。そう。};
---&color(red){既に潮は満ちたのだから。};
--- 
---&color(#ffffff){室内は既に海へと姿を変えている。水が埋めたわけではない。けれどそこは、海であった。};
---&color(#ffffff){老人たちの鼻に届くのは、生物の死骸と排泄物、体液の混ざり合った、原初。潮の香り。};
---&color(#ffffff){異界へと変わりゆく室内。そこに居る彼らは、既に言葉無く。逃げることも無い。};
---&color(#ffffff){知っているから。感じているからだ。};
---&color(#ffffff){この海が先触れであって。};
--- 
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--- 
---&color(#ffffff){訪れる王から逃れることは、できないのだと。};
--- 
---&color(#ffffff){そして、匂いが消えた。};
---&color(#ffffff){死の海。ただ冷たく、暗い海。その、底から。};
---&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;
---&ref(https://lh6.googleusercontent.com/-nE4bl5mdzxM/Ts0jp1ZpibI/AAAAAAAAAHA/c-IRJGP2Zgk/s500/sea.jpg,みつけた。);
---&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;
---&br;&br;&br;&br;&br;&br;&br;
-音の無い世界の中。ガラスの割れるような高い破砕音が聞こえた。&br;次いで訪れたのは頬に触れる冷たい感触。&br;それは柔らかな女性の掌。頬をさらりと撫でて離れる。&br;はっとしたように目を開けば、眼前で全てが光へと変わる光景。&br;隣に立っていたはずの執行人である己の、或いは罪と罰の姿も光へと消えていく。&br;その手に握られていたレイピアの刀身は砕けて、まるで戦いの中で辿った道筋をなぞるよう。
--
-- 
---風が吹いた。溶けるように宙を舞う光の群れはそれに誘われるかの如く、天へ向けて上り行く。&br;それらを追った視線を横へずらせば、消える寸前の執行人の顔は僅か微笑みかけていて。&br;確認したと同時に完全に光へと変換された。&br;浮かぶ。浮かぶ。光が滞空して、風に押されて舞い上がる。舞い踊る。天へと。&br;全てが光に埋め尽くされようとしている。&br;黒く黒い人影もその端から光へと変換されて。歓声の絶対量が減ってようやく、それを音として耳が捉える。&br;世界に戻る音。徐々に数少なくなる歓声。それはまるで天に召されることを喜ぶ狂信者の群れにも見える。
--- 
---ごう、と風が一際強く吹き付ける。痛む目を閉じ、顔を腕で庇った。&br;強風に髪が掻き乱される。瞑った目、瞼を通して光が強く網膜を刺し、そしてそれは突然終わった。&br;閉じた目の中。再び戻った暗闇から逃げるように目を開いて。&br;顔を庇うように翳していた腕を下ろす。
--- 
---柔らかな風の吹く草原に一人。膝をついている。&br;頭の中が疑問符に埋まる。ここが聖杯の中だというのだろうか。&br;おぞましいまでの血臭の中にはこのような光景が広がっているというのだろうか。&br;違う。頭の中の誰かが訴えかける。&br;それが誰の声なのか分からなくとも、心はそれを信じることに決めたようだ。&br;地面を覆う下草。柔らかなそれは春の芽吹き、その直後のよう。&br;幼子の頭を撫でるように地へと触れる掌。&br;何故こんなにも懐かしさを。郷愁を想起するのだろう。&br;わからないことばかり。世界はそういうものなのだとは知っているけれど。
--- 
---「ヒューイ」
--- 
---聞こえた声に動きを止めた。声の主は己の背後。&br;わからないことばかりの世界の中。わかるけれどわからない。そんな、聞き覚えのある声。&br;その主を知っている。何時だって心の中に。忘れることはなかったから。&br;後ろから。己の名を呼ぶ声。幼き頃の、他愛のない遊び。
--- 
---かごめ、かごめ。籠の中の鳥は、いついつ出やる。&br;&br;夜明けの晩に、鶴と亀が滑った。&br;&br;うしろの正面だあれ。
--- 
---振り向かない。ルール違反だから。だから、そのままに。&br;視界の中。草原。遠く見える丘。耳に届く河のせせらぎ。空から降る光は優しく。&br;覚えている。この風景を。遠く、失われた、今はもうない。&br;ここまで来るのに。還ってくるのに、何年の時を費やしたのだろう。&br;ようやく。だから呼ぼう。その名前を。
--- 
---アリー。
--- 
---そっと。肩越しに後ろから差し伸ばされる手。&br;見慣れた肌の色。それは己の胸の前へと回されて。ぎゅっと抱きしめられる。&br;今の背丈の己を抱くほどに、アリーは大きかったろうかと不思議に思うけれど、疑問は直ぐに溶けた。&br;アリーの手へと触れた己の手は小さく。&br;確かに。この場に還るのであれば、それが必然であり十全だろう。
--- 
---「みんな待ってる」&br;&br;わかってる。長く。ずっと待たせてごめん。&br;&br;「うぅん、いいよ。楽しかった?」&br;&br;すごく。すごく、楽しかったよ。&br;&br;「よかった。それじゃ、行こう」&br;&br;うん。
--- 
---少年は立ち上がる。振り向いて。少女の手をゆっくりと握った。&br;走りだしたのは少女が先。&br;手を引かれて。少年も走りだした。&br;&br;少年と少女。手を繋ぎ二人、草原を駆ける。
--- 
---[[遠く丘の向こう。失われたものに、再び出会うために。>http://www.youtube.com/watch?v=HMByuVqXPNI]]
-街は記述する。住人の全てを。&br;それを読むのが誰なのか。そもそも読み手がいるのかどうか。&br;誰も知らない。知る筈がない。神さえ知り得ぬ不思議の一つ。&br;当然だ。神程度なら、この街には溢れ返っている。&br;神には何の価値もない。天使も悪魔も、価値なしだ。&br;この街こそは、神すら及ばぬ理である。&br;&br;今、街は新たな死を記述した。&br;曖昧に書き損じていた記述が今、確かな筆致で書き記された。&br;ヒュー・アンソニー・ジングラの死は、この聖杯戦争の敗北をもって、確かに。&br;人と認められ、僅かな時を生き抜いた者の死を、街は確かに記したのだ。&br;&br;&br;それを邪魔するものが居るのだと。そう訴える声がある。&br;記述の内で、十六の死と十七の生を持った人の声。&br;街の住人が、叫ぶように訴えている。&br;許さぬと。聖杯に帰ることなど、許さぬと。聖杯が死を汚すことを、許さぬと。&br;&br;もしかすればそれは。青年の示した理の、その具現の一つだったのかもしれない。&br;造られた者。手を伸ばし、天へと触れずとも。人の座へと触れ、生を手に入れた者。&br;その意思。世界を塗り替える、人の意思。&br;街は聞いた。意思を聞いた。&br;&br;&br;なれば。街は今。筆を置き、手を伸ばした。&br;聖杯如きが。神程度の持ち物の一つ如きが。街の所有物に手を触れること許さぬと。&br;神ではない。天使ではない。悪魔でも無い。意思があるかも分からない。&br;その手が今、何かを、掴んだ。
-かつん、かつん、と。足音が聞こえる。
--頭の片隅、それが何かと己の記憶へ問いかければ、木製の階段を靴の裏が叩く音。
---要するに、階段を上っているのだ。誰が。
---そこで、ようやく。周囲の光景が。音が、匂いが。己の意識へと入り込んできた。
---覚えがあった。音にも。匂いにも。けれど、光景だけは少し違う。
---あの日。そう、あの日。全てを失った日に。俺はこの音を聞いた。熱狂する民衆の叫び。重い球体の転がる音。
---あの日。そう、あの日。全てを失った日に。俺はこの匂いを嗅いだ。つんと鼻の奥に刺さる、血の匂い。
---そしてそこで、俺は見たのだ。13階段を上って。その最後に、首を落とされた両親の姿を。
---光景だけが違う。その光景だけは今、己の目には映らない。何故か。当然だ。
---13階段を上る。死へと続く一歩一歩を踏みしめる。そうだ。今階段を上るのは俺なのだから。傍から見れる訳が、ない。
--- 
---これを上り終えたその場所に何が待っているのだろう。問うまでもない。首を落とされ、死ぬのだろう。
---首は落ち、転がって。あの日両親の頭がそうであったように。俺の頭は、桶に受け止められる。
---あぁ、なるほど。
---あの桶こそが、聖杯なのだ。
--- 
---首を落とし、流れ落ちた血液と共に受け止めて。それをもって魔力とし、願いを叶える。
---おそらく俺の前にも、この階段を上った人たちがいる。それは見知らぬサーヴァントであり、己がこの手で葬ったサーヴァントたち。
---この風景は、己だけのものなのだろう。彼らが何を見たのか。それとも見なかったのか。何れにせよ聖杯は、複製されたその身を糧に、顕現する。
---やはり、ルールはいつでも同じ。世界は人殺しの夢でできている。
---
--- 
---13段など、終えれば一瞬。階段の最後の一段を踏んで。壇上へと、登った。
---わぁ、と。遮るものが無くなり、正面から叩きつけられる、群衆の熱狂。
---音は大気を震わせ、肌をびりびりと震わせる。声高らかに叫ぶ彼らの台詞は、僅かな差は在れども、ようするにたった一つ。
---''罪人を殺せ。罰を与えろ。■■■■のために。''
---■■■■に当てはまるのは、国家であり、民草であり、殺された者であり、あるいは世界であって。
---黒塗りの群衆が叫ぶ。顔は見えない。泥のように見える。囲う。囲う。処刑台を囲っている。幾重にも幾重にも。その中心は、粗末な木桶。即ち聖杯。
--- 
---恐怖はなかった。理由はわからないけれど。だから茫洋と立っていたのは、感慨故、だ。
---遠い日に両親は、この光景を見ていたのか。ふと、視線を飛ばす。先は、あの日幼い自分が見上げていた所。処刑台の傍ら。
---再び視線を正面へと戻すと同時。誰かの手で壇上に跪かされた。後ろは見ない。恐らくは刑吏。
---ずるずると。引き摺られるように、処刑台の端まで連れて行かれる。
--- 
---端まで来れば、いよいよそこは血の匂いが立ち込めている。壇下。桶から立ち上る血臭。
---見えないけれど、恐らくそれに底はない。全てを飲み干す底なしの盃。
---刑吏たちの腕で姿勢を固定される。首を前へと投げ出すように。切断するに容易いように。
---そして、わぁ、と歓声が一際大きくなった。己へと近づく足音。執行官。首切り役人の、御出座しだ。
---隣で止まった足音。そちらへと、俯いたままに視線をやる。何かの制服を纏った足が見える。獲物は斧か。違う。あれは、レイピアだ。
---驚き、つい、と頭を上げた。直ぐに頭を押し下げるように、後ろから手が伸びる。けれど、確認など一瞬で良かった。
---悪趣味な話だ。けれど道理だ。己の始末は己でつける。なれば俺を殺すのは、俺以外にいないだろう。
--- 
---歓声が聞こえる。耳鳴りがする程に。けれど不思議と、心は静かだ。
---己の隣、衣擦れの音。恐らくはレイピアを振り上げた。刺突のための剣。けれどそれはきっと、斬首の役を見事に果たす。
---両親は最後に何といったのだろう。眼下の隅、己の居た場所へ向けて、何かを言ってくれたのだろうか。
---記憶にない。忘れてしまったのか、それとも今と同様に。群衆の声が煩くて聞こえなかったのか。今となっては確かめようもない。
---ここに来ればわかるかとも思ったけれど。どうやら最後まで、わからないまま。
---走馬灯。立ち上る血臭が脳内の風車を回したか。蝋燭に照らされた影絵芝居の如く、駆け巡る。
--- 
---一瞬が永遠に引き伸ばされる。生まれて死ぬまで。全ては見ない。この期に及んで思い出すのは幸せな記憶たち。
---両親に。アリーに。学友に。アルムに。感謝する。届かないありがとうを、口にして。
---目を閉じた。夢のような日々の名残は消えて、暗闇だけが、視界を。けれど失われない。想いだけは。
---刺突剣が、風を切り裂いて振り下ろされた。さようなら。
-(眠りの中だろうか。誰かが、黒衣の男――サーヴァントの身体を、揺り動かしている)&br;(そもそも、サーヴァントに眠りが必要だっただろうか。これはいつだろうか。様々な思考が回るであろう中、意識は徐々に覚醒へと近づいていき)&br;(気がつけば、少女の声は、鮮明になっていく)――きや。――起きや。&br;なあ、そろそろ、ホンマ、起きてくれへんかな……一緒に遅刻、言うのは、ほんま叶わんで。(ぼやける視界の中、腰に手を当てる少女の姿が見えるだろう) -- [[???>名簿/451338]] &new{2011-10-12 (水) 22:21:50};
--(サーヴァントに睡眠は必要ない。戦闘行動をとらずに活動する限りにおいて、睡眠欲も、食欲も、況や性欲も無い。)&br;(それでも毎夜眠りにつくのは、生前の己に近づけることで、少しでも意識を研ぎ澄ませていたいからだ。特に、敵ばかりのこの環境では。)&br;(けれども、自分は眠りに落ちただろうか。最後の記憶は、…わからない。思い出せない。)&br;(でも、思い出す必要があるのか。どうでもいいことなのかもしれない。思い出せないことは、無理に思い出さなくとも。)&br;ん…ぁ。(意識が浮上する。体を揺り動かす、何者かの手の感触。布団の中で、深く深呼吸をして、意識を覚醒に近づけて。)&br;(鼻に届く、己の部屋の匂い。そして、それに混ざり合うように。何処からか届く、己以外の匂い。)&br;起きる、起きるから。起き――…え?(目覚めを促す声。誰だろう。聞き覚えのある声。懐かしい。何故懐かしいのだろう。今、確かに親しげに、話しかけられているのに。)&br;(薄く目を開けて。視界に入る、見慣れた服装。まず目に入ったのは、横向きに寝転んだままの視線の先にある、相手の腰元。)&br;(こちらを叱るような姿勢で立つ相手の、その正体を確かめようと、寝起きのぼんやりとした視界を、上へと、上げていって。)&br;&br;……ふろ、にー?(視界に入った相手の顔を見て、その名を、呼んだ。) -- [[   >名簿/451418]] &new{2011-10-12 (水) 22:46:59};
---&ref(http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst075083.png);&br;&br;(名前を呼ばれ、呆れたように微笑を返す)はいはい、なんやの。まあ、朝一で名前呼ばれんのは悪い気はせーへんなぁ、隔日で献身的に迎えに来よる身としては。&br;(腕を組み、したりげな顔で人指し指を立て、自分の頬をノックしながら言葉を続ける)&br;ほら、あれやん? 男子にとってはこういうシチュ言うんは、憧れのシチュなんやろ? ■■■■。&br;(その、聞こえない四文字に重なるように、酷く耳障りなノイズのようなものが入り、言葉が耳に入るのをを邪魔する)&br;(呆れるほどころころと変わる表情、苦笑のようなものを浮かべて、右手を腰に手を当てて、左手で頬を掻く)&br;まあ、朝ごはんとかよう作らんし、一般的なそういうん求められても困るかなー、とは思うねんけどな。&br;それこそ、そういうんは、偶数日の■■■■にでも頼みぃや。なんだかんだで、少しずつ上達してきてんねんで、■■■■。&br;(笑顔に被るように、再びノイズ。吐き気すら催すレベルの耳障りな音が、たった四文字を耳に届けまいと彼の耳骨を揺らす) -- [[    >名簿/451338]] &new{2011-10-12 (水) 22:57:13};
---(己の意識の欠片が、脳の中で叫びをあげる。その理由もわからない。溢れそうになる感情の正体は、何なのだろう。)&br;(対照的に、意識の中心は少しだけ混乱している。わからない。けれど、ここは自分の部屋で、起きたらフロニーがいて、そして。)&br;隔日…そりゃ、憧れのシチュエーションって奴だけど。その仮面じゃ…いや、なんでもない。&br;(相手の顔を見て、口に上らせようとした言葉を留めて、首を振る。今、己の前で相手はその表情を露にしてくれている。)&br;(かつて隠れていたそれを、己は今見ることができて。それはきっと、相手が自分の事を信頼してくれているということで。)っ、つ…。&br;(ざりざりざり、と。脳を削るような混信の音に、思わず眉間に指を当てた。)&br;(寝ぼけているのだろうか。意識は混濁し、完全に覚醒する様子を見せない。)&br;(疑問ばかりが湧いてくるのを感じる。昨晩は酒でも飲んだだろうか。余程の深酒に違いない。)&br;いや、別に、朝ごはんとかそういうのは、いいよ。お前そういうキャラじゃないし、そういうお前、嫌いじゃないし。&br;偶数日、の(ぐらり、と身体が揺らぐ。いよいよ頭痛が酷く。脳に響くノイズ。混濁する脳内を荒らして回るそれ。)上達って、え。誰が上達したって?&br;(疑問。浮かぶ疑問。親しい、目の前の相手へと問いかける。頭痛がひどい。起こしに来てくれたこいつには感謝しないといけない。) -- [[   >名簿/451418]] &new{2011-10-12 (水) 23:28:14};
---……ホンマやで、まあ、これも優柔不断な自分が未だに何も決められへんからなんやけどな。罪作りやで、自分。&br;(口では責めるがまるでそれすらも認めているような、幸福な口調。母親が子供の悪戯を許すような、そんな響きの混じった言葉)&br;(少しの間きょとんとして。……きょとんとしてからだ)仮面て。(本当に楽しそうに笑う。笑う。笑う。――笑顔で)&br;ほんま、今日の自分、おかしいで、なんや熱でもあるん? いつの話やねん、おかげさまで、うちもちゃんと人並みに笑えてるやろ?&br;(くるくるとこめかみの周りで指を回し、弾けるような笑顔で楽しげに、本当に楽しげに笑う)&br;でも、ホンマ、感謝してんねんで。■■■■がおらんかったら、きっとまだうちは、二重の仮面の下で泣いとったやろし。&br;分かってる、言うか、なんやの、デレ期? うっわ、さっぶ。朝から■■■■がデレよった。さっぶいのに、顔あっつうなってきたわ。くそう。&br;偶数日は、■■■■に任すわ。……うちと違って、ホンマええ子やし、もうちょいデレたって欲しいねん。そこは、うちに気ぃ使わんでええよ、最終的に選ぶんは、■■■■やし。&br;(どこかぼんやりしている相手に向かって、首を傾げる。ふむ、と小さく口の中で呟く)&br;料理やって、料理。■■■■が最近料理頑張ってるの、知っとるやろ? ホンマな、見てて涙出るねんであれ。それもこれも■■■■に美味しい言うてもらうためだけにやな。&br;この幸せもんが。(笑顔。笑顔。笑顔。笑顔笑顔笑顔。笑顔であるという情報。表情は今笑顔。本当に幸福そうな、笑顔) -- [[    >名簿/451338]] &new{2011-10-12 (水) 23:45:27};
---(%%違う!違う!違うだろう!?気づけよ!お前はなんでこんな!そんなに!そんなに未練があったのか!お前は!おかしいだろう!?なんで気づかないんだ!?%%)&br;(がつんがつんと頭の内側を突き上げる頭痛。どうしてこんなに。)&br;罪作りって、そんな、人のことプレイボーイみたいな言いようはやめろ。惨めになる。そういうのは、ウィンとかだろ。&br;(軽口を叩きながらも、口を閉じれば奥歯を強く噛み締めて。襲う頭痛を堪えて、いつも通り。そう、いつもの通りに。)&br;(相手を見る。相手の姿を、視界の中心に捉えている。互いの間に遮る仮面は無く、その表情は確かに互いの間に交わされて。気づけば己も笑を浮かべているのがわかる)&br;(%%お前は!お前は汚すのか!?お前は!お前の妄想や思い込みや妄執でアイツを汚すのか!?やめろよ!何でだ!何で気付こうとしないんだよ!%%)&br;(確かに見える相手の笑顔が、胸の内側へと染み入る。かつて見ることの出来なかったそれを、今、自分は手に入れて。)&br;(うるさい。ノイズがうるさい。なんでこんなに。フロニーの言葉が聞こえないじゃないか。フロニーの言葉すら時折ノイズになるのに。)&br;なんで。感謝とか別にいらないし。今のお前の表情見れただけで、満足だよ俺。&br;(相手を誂うように、そんな言葉を口に上らせる。照れた様子の少女の表情に、声を出して笑って。)&br;(%%やめてくれ。やめて。やめてください。おねがいします。やめてください。どうして。どうしてこんな。惨めな俺と、俺の、未練を。%%)&br;(ざりざりとノイズ混じりの会話。でも、確かに互いの間に言葉を交わして、そう。)&br;デレて、って。そんなお前、俺がデレとか気持ち悪いだけすぎる…料理、頑張って…あぁ、そっか。うん。料理を頑張っていたのはあいつで、そう。&br;(他者のことを語りながらも、こちらへと向けられる笑顔。暖かな。幸せそうな。これを、俺がこいつに浮かべさせて。)&br;(俺がこいつと、仲良くなって、関係を気づいて、幸せを、幸せに、幸せな学校生活を、もうすぐ卒業で、それから俺はきっと)&br;(%%やめろ%%)&br; (この学校を卒業した後のことはわからないけど、きっと俺はこいつらと)&br;(%%わかってるんだろう%%)&br;(こうやってこいつらにもらった、手に入れたものは確かに俺の中にあって、フロニーに、そしてあいつにもきっと何かを与えられたはずで)&br;(%%お前がそれを失ったことは%%)&br;(こいつの笑顔も、何もかも、かつて失った、幼い頃の喪失を埋められるほどに。だから。)&br;(%%だからもう、やめてくれ%%)&br;(こいつの笑顔をこうして見ていられるだけで、俺は、幸せだ)&br;(%%やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめ%%ろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろ&size(18){やめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろやめろああああああああ''あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!''&br;&br;&br;''誰だ!お前は、お前は誰だ!?''};&br; -- [[   >名簿/451418]] &new{2011-10-13 (木) 00:15:10};
---       、             。               !    。&br;&br;(笑顔で、肩を竦める。何事かを言う。もはや声も聞こえない。遠い場所の活動写真のように)&br;&br;      。           、            。&br;&br;(笑い、照れ、怒り、拗ね、許し、はにかみ、つつき、つつかれ、おちょくり、おちょくられ、笑い合う)&br;&br;(幸福で、幸福で、幸福で、幸福で、幸福で、幸福で、幸福で……たった一つだけ間違っている世界)&br;&br;         。        !         !!     ……。&br;&br;(少しずつ、少しずつ、少しずつ、少しずつ。声に振り払われるように雲散霧消し、削り取られていく)&br;&br;            。                     っ。   !      !!&br;&br;(勇気が幸福を壊し、覚悟が優しさを抉り、決意が未来を遠ざけ、自身が自身を否定する)&br;&br;(最後の質問)&br;(少女は、きょとんとして。あまりにもいつもどおりきょとんとして)&br;(その顔を――仮面のように、外す。顔のない、顔)&br;&br;(そして――''嘲るように、哂った'')&br;(少女が絶対にしない、暗い、沌い、昏い笑みを――'''''零した''''')&br;&br;(――――――幸福な闇は、人の強き意思で、切り開かれる) -- [[    >名簿/451338]] &new{2011-10-13 (木) 00:44:23};
---'''くくく……成程……実に甘美な叫びだ'''&br;(嘲笑は哄笑となり……闇を振るわせる声となる嗤い声が四方八方に反響し、実体の存在を把握させない)&br;(顔亡き顔のフロニーは……■■■■へと変わり……妹の■■■の顔にすら変わり……死んでいった学校の仲間の顔に変わっていく)&br;'''汝の絶望の叫び……慰みにするに値する……至高の美味であった'''&br;(夢かと思われたその空間は……幻術によって歪められていた只の現実空間で……)&br;(魔王の姿は徐々に形を持ち……闇が収束するような幻惑の中……黒髪の少年へと変貌する)&br;(その顔には。愉悦の笑みが張り付いている)&br;'''礼を言うぞ……■■■■'''&br;(残酷な魔王の笑みが嘲弄するように嗤う) -- [[黒髪のセイバー>http://notarejini.orz.hm/?%CC%BE%CA%ED%2F461479#yeca3df3]] &new{2011-10-13 (木) 02:08:50};
---https://lh6.googleusercontent.com/-wuPvUE0slHY/TpbrgKMHa_I/AAAAAAAABm0/xe8G5VtIhYs/s614/assassin2.jpg &br;お前、お前は、お前が…これを、やったのか。&br; (終りを迎える幻惑の中。ぞっとするほど。冷たい目が、眼前の相手を捉えている。)&br;(気づけば着衣はラフな夜着から、かつてまとっていた制服へと姿を変え、最終的に、黒衣へと姿を変えた。)&br;俺の中を、覗いたな。俺の、大事なものたちを、慰み、に。&br;(そして相手の顔が次々と入れ替わるのと逆に、黒衣の顔を、仮面が覆う。)&br;(笑顔でもなく、怒りでもなく、のっぺりとした、感情の読み取れない一枚の面。)&br;(己を自己の中に封じ込め、全てをぐしゃぐしゃにかき回した後、強引に封をする。)&br;(結果、仮面の内側から滲みでるのは、ただ一つ。)&br;''殺してやる。''&br;(冷酷な殺意だけが、残った。これまでに発露させたことのない、その感情。)&br;(その時、ここに来て、ようやく、初めて。殺したいから殺す。その感情を、知った。)&br;(色彩の似た二人が対峙する。殺意は一方的に。喜悦も一方的に。断絶された関係性。) -- [[黒衣>名簿/461487]] &new{2011-10-13 (木) 02:37:29};
---(少年の姿をした魔王は泰然とその様を……漆黒の殺意を睥睨する)&br;ほう……そうか……狂わず静かに怒るか……害意でも悪意でもない殺意……此れほどまでに漆黒の殺意……久方ぶりに垣間見たわ……&br;何を怒る……何時で在ろうとも……分岐は汝の手中に存在していた筈だ……&br;今更何を『選ぶ』……選んだ末の帰結がこの終端であろう&br;(瘴気が渦巻きその身を覆う……哄笑はなお高らかに溢れ出る愉悦すら隠さず)&br;(同色の色彩の中喜悦と殺意の色が交じり合い……中空で漆黒がうねり合う)&br;最早その意思は此処に在りて無為……汝の怒りは届かずただ霧消するのみ……&br;それでも……汝はその偽りの感情を余に向けるというのか? くくく……&br;''届くか……その刃が''&br;(睨みつけるその瞳は視線に纏わりつく瘴気すら孕み……滲み出る冷徹な殺意に向けて誘うように剣の鍔に手を掛けた) -- [[黒髪のセイバー>http://notarejini.orz.hm/?%CC%BE%CA%ED%2F461479#yeca3df3]] &new{2011-10-13 (木) 03:17:18};
---うるさい。それ以上、喚くな。&br;(目前のサーヴァントの言葉は、己の中にある後悔を一つ一つ抉り出し、分解するように。)&br;そうだ、確かに、全ての選択は、俺の意思だ。結果も全て、俺の中にあって、終端も。&br;(けれど、仮面の内側から、相手の行為によって揺らいだ感情が漏れ出でてくることは無い。)&br;(後悔でもなく、悲嘆でもなく。先ほどから変わらぬ、ただ殺意のみが。己の相手に対する感情を示し続ける。)&br;だからこそ。それは全部、俺のものだ。一つ余さず。誰にも、渡してなんてやらない。それを、引きずり出して、慰み、だ、と。&br;(黒衣に包まれた細身の体が、動く。コートの内側、腰元から、鈍く光る金属光沢。引き抜かれたのは、凡庸な、ありふれたレイピア。)&br;(業物でもなければ、何らかの曰くもない。ただ、殺すのに丁度良いだけの獲物。)&br;(けれど、余計な装飾なんていらない。目の前の相手を殺せるだけの硬さと鋭さ。それだけあれば、己の手には、十分だった。)&br;例え、ただ、溶けて消えるだけの怒りでも。偽りだろうと、なんだろうと。この熱は本物だし、その熱は、お前を溶かして消すには、十分だ。&br;(右手の中のレイピアを、だらりと地面へ向けて垂らす。)&br;届くか届かないかじゃない。(ふらり、と。熱に浮かされたように一歩目を踏み出す。そして二歩。ぐん、と急に速度が上がり、三歩目でトップスピードに乗る。)&br;ただ、殺す。(誘うように剣へ手を掛けた目前の闇へと、そのレイピアの切っ先を突き刺さんと、踊りかかった。愚直なまでに狙いは相手の喉下。ただ、早い。) -- [[黒衣>名簿/461487]] &new{2011-10-13 (木) 03:41:14};
---(単純な軌道は単純な殺意だけが乗り……無駄も間隙も余白も感情もない……故に最速)&br;(鞘からの抜刀による防御は愉悦の分だけ間に合わず……後方に跳ぶ)&br;(単純な殺意が瘴気を切り裂き……受肉した身体を浅く捉え……肉の裂ける音がする)&br;ふふふふ、ははははは……はーっはっはっはっは……!&br;(愉しげに腕を押さえ……溢れ出る愉悦も隠さずに黒髪の少年は嗤う。嗤う。ひたすらに嗤う)&br;届くか……只の殺意で……届かせたか……!!&br;余の懐から簒奪せし記憶が……其れほど迄に大事か……!!&br;くくく……'''ふふふふ、ははははは……はーっはっはっはっは……!'''&br;(少年の姿が歪み……黒い霧と化していく)&br;(空間を取り囲むような瘴気は……部屋一面を包むようにして広がり……姿なき声だけを落とす)&br;'''くくく……汝の苦しみより……其の何処までも人としての意思……余に届かせた殺意こそ&br;余に届きうる最高の刃となる……汝の本質は黒き殺意也……再び見えることを心待ちにしているぞ……'''&br;(高らかな哄笑を残し……魔王はその瘴気ごと姿を消す……人の意思がその身につけた傷を……まるで愉しむかのように) -- [[渦巻く瘴気>http://notarejini.orz.hm/?%CC%BE%CA%ED%2F461479#yeca3df3]] &new{2011-10-13 (木) 03:56:52};
---(飛び退る相手の喉へと喰らい付かんとする蛇の様に、撓り、伸びるレイピアの先端。)&br;(相手の撒き散らす瘴気の闇の中へと、踊り入るように体ごと飛び込み、追う。染み入るような怖気の塊は、自動的に発動した宝具が遮蔽し、かき消して。)&br;(剣の切っ先が、相手の身体へ、触れた。柔らかくも硬い人の肌を裂く感触。)&br;(けれど、そこまで。アサシンの技術は、想いは。目前の相手を屠るにあたわず。)&br;(完全に、攻撃のために延ばしきった全身を、地へと着地させて。反撃の無いのを訝しく思いながら、次を狙うその時。)&br;(相手の変化を捉えて、僅か動揺する。己の身へと纏わりつく瘴気。視界が覆われ、相手の姿を見失う。)&br;く、そっ!(相手の上げる哄笑に対し、舌打ちとともに吐き出す、罵倒の言葉。手の中のレイピアを、何処へとも無く、宙へ向けた。)&br;覚えておけ。名も知らないセイバー!お前がこの戦いに例え勝ち上ろうとも、俺がお前を、必ず、殺してやる!必ずだ―――!&br;(それは宣言。相手の言葉の通り、確かに己の本質は殺意であると。それを認めた上で、刻んだ。)&br;(まみえた回数は僅か。それでも、あれは殺すべき己の敵であり。その存在を掻き消すことで、取り戻さねばならないものがあるのだと。) -- [[黒衣>名簿/461487]] &new{2011-10-13 (木) 04:15:23};
-  --  &new{2011-10-12 (水) 21:52:16};
-ちー こーくー  した(約束の時間よりだいぶ遅れて、日が登り始めた頃。木箱を抱えてよたよた歩いてくる、本人は走っているつもり)&br;ヒューイ ちこくした(キョロキョロ) -- [[テイリス>名簿/451361]]
--(――――――――――――――――――――………)&br;(名前を、呼ばれたような気がした。待ち合わせ場所の高木の一本。その上。木の枝に腰掛け、幹に寄りかかっていた身を起こす。)&br;(ずるり、と腰を滑らせ、そのまま地面へと自然落下した。ずだん、と大きな音とともに地面に着地する。)誰か、呼んだか。(辺りを見回して、木々の間に動く姿を見たように思って)…なぜ木箱。 -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---(思ったより大きな音に目を丸くしてのたのた駆け寄り)ん 呼んだよ ちこくちこく&br;待たせて ごめんねヒューイ(木箱を抱えたままこくこく)&br;…んー んー(木箱に目を落として首を傾げて)…貰った(こくこく)本当は もうちょっと荷物持ってきてたんだけど&br;んー 無くしちゃった -- [[テイリス>名簿/451361]]
---あぁ、そっか、時間…ん。大丈夫、今来たところだし。(冗談染みた口調で笑いながらそんな台詞。場にそぐわぬ様で、ある意味正しい。)&br;もらったて。またそんな持ち運びしにくそうな形態の…持ってやろうか?&br;無くし…(へんにゃりした顔)俺もこの服(制服のすそを引っ張る。一張羅。)とレイピアだけしか荷物ないし、お前も木箱だけだし。&br;なんか格好つかないなぁ。(言いながらも、なんだかおかしそうに笑った) -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---今来た所なの?(きょとんとして)…ヒューイ ちこくとか どうかと思う…&br;ねー(頭の上に木箱をのっけてゆらゆら、意外と軽いらしい)んーん、大丈夫 持ってもらったら 手つなげなくなるから いい&br;ほんとだねえ(こちらもへにゃへにゃ笑って)&br;でも 必要なのは 大体ここにあるから いいかなーと 思うよ ん(こくこく) -- [[テイリス>名簿/451361]]
---すみませんテイリスさん私が遅刻しました…意味わかっていってますよね?(相手のおでこを人差し指でぐいぐいとつっつきつつ)&br;頭の上に乗っけて転がり落とすよりはいいと思ったが…ま、持っておきたいならそのままで。&br;まぁ、俺ら格好つけるのあんまり似合わないだろうし、こんなもんか。こんなもん。うん。&br;…ここ、って何。木箱?(不思議そうに) -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---んもー ヒューイは しょうがないなあ 次から気をつけ ぶえー(仰け反る)&br;テイリスさんの バランス感覚をなめたら 火傷する うん ん…(ゆらゆら)ヒューイが 頭の上にこれ乗っけれるなら 持っても良いけど…&br;こんなもん(両手で頭の上の木箱を抑えながらこくこく)…?&br;これは んー、なんていうか 予想外に 貰っただけだよ?&br;ヒューイは 全部言わないとわかんないかなあ もー(眉を顰めて顔を見上げ)ここっていったら、ここだよ&br;(見上げながら自分の瞳を指さす)今ここに映ってるのが 必要なもの ん、これでわからないなら この箱の角で打つ -- [[テイリス>名簿/451361]]
---(頭の上の木箱が転がり落ちないように抑えつつしばらく突っついて満足した)&br;お前のバランス感覚なんてモイリーがセクシーであるくらい信用できない過ぎる…いや、乗らんし。俺の頭平たくないし。任せるさ。(がりがりと頭を掻いて)&br;予想外に木箱のプレゼントってなんかこう、あれだな。中からばりばりぃー!ってなんか出てきそうな…あぁ、なんか懐かしいこういう感じ。(一人しみじみするだめ人間)&br;俺の鈍感っぷりを舐めちゃあいけない、テイリス。言われても時々わからない。(怒った様子の相手にけらけらと笑って)んー?&br;どこよどこ。映ってるものって。いまいち位置が遠くて見えないんですけど。(40cm分、腰を折って、相手の瞳を覗き込む。眉を寄せて怪訝そうに、相手の目をじぃっと見て。)&br;(おもむろに、相手の額に軽く口付けた) -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---そん なに ちょっと待てよ 流石にそれは 私に失礼 謝るべき セクシーもいもいよりは 信用できるはず(ゆらゆらしてる木箱を指して)&br;かかったな 馬鹿め(ばりばりぃー)って 私が出てくるとか どや(どや) ん?こういう感じ?(きょときょとして)&br;自慢することではない ヒューイはもうちょっと 敏感になるべき なるべき(笑う様子にますます眉を顰めながら)&br;ヒューイ もっと縮め 私と同じぐらいになれ むー こ、お お?&br;https://lh5.googleusercontent.com/-H0BcEbSSwDY/TmJXCafZHtI/AAAAAAAABfE/6nQdjn4p0Y0/%2525E3%252582%252580%2525E3%252582%25258A%2525E3%252581%2525A0%2525E3%252581%25259F.jpg &br;(頭から木箱が落ちて地面に転がる)ぶえ(額の感触に何をされたか理解した瞬間びっくりするほど色気もへったくれもない声が出た。それこそ自分が一番びっくりした)&br;わー(よたよた後退り)…わー -- [[テイリス>名簿/451361]]
---ごめん、ナナツがホモじゃないくらい信じられないわ、に変更する…&br;それだとテイリスさん増えますよね。箱もちテイリスさんと箱の中のテイリスさんですよね。シュレディンガーの猫どころじゃないですよね。俺ドン引きですよね。(いやそうな顔)&br;いや、うん。なんか、言葉にできないんだけど、意表をついた感じが、懐かしくて。そんだけ。(なんとなく、照れくさそうに笑った)&br;敏感になんかなれないし。だから俺は言いたいことは言うし、聞きたいことは聞くさ。(勘違いはしたくないし、と開き直ったように)&br;ぶえ、て。そんなパイぶつけられたみたいな。(折っていた身を起こす。ししし、と悪戯に成功したように笑って)この間、帰り際にちゅーがどうこう言ってたろ。&br;どうしてやろう、と思ってた俺からの、ってなんで距離を置く。傷つくぞ、俺は。 -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---(よたよた後退り続けて、ごちんと木に後頭部をぶつけて止まる)ひ&br;ひきょーものー そういうのは 準備とかそういうのが&br;(額を抑える。遠目に見ても分かる程赤くなって)ひ ヒューイのほうがおおきいから 不意打ちしやすい しやすくて、ひきょう&br;ひ ひきょう ひ …ふへ(ずりずりしゃがみこむ)&br;なんでも かんでもないし びっくりしたし はずかしいし -- [[テイリス>名簿/451361]]
---卑怯ってちがくねえか!?準備って…テイリスさん今から俺ちゅーするからちょっと準備しろよ、とか言えと…&br;(えー、と文句ありげな表情をしていたが、相手の照れた様子に満足げに笑って)&br;悔しかったらテイリスもでかくなればいいんだ。ヒューイ君はテイリスさんからの不意打ちをお待ちしています。&br;(けらけら笑いながら、地面に転がった木箱を拾い上げる。よっこいせ、と左肩に担いで)&br;お前、自分から恥ずかしいことするくせに、されるのは慣れてないのなぁ。(面白い、といった表情で、相手のそばまで寄って、己もしゃがみこめば、右手を伸ばした)&br;ほら。そんなところしゃがんだら、スカート汚れるぞ。 -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---いうべき(キッ)&br;でっかくなるけど 今すぐはむりだし でもそのうちでっかくなるし んー…うー…(ぐぬぬ…と赤い頬を抑えて睨みながら)&br;(伸ばされた右手を取る、と見せかけて左腕を思いっきり引っ張り) -- [[テイリス>名簿/451361]]
---        https://lh6.googleusercontent.com/-Q-5zXMbBXWw/TmJiJWs-EjI/AAAAAAAABfY/PPruVe7C5t8/%2525E3%252581%252590%2525E3%252581%252582%2525E3%252583%2525BC.jpg
---(ガチンッ)&br;ぐえーっ(おもいっきり歯をぶつけて悶絶する) -- [[テイリス>名簿/451361]]
---それ言っちまったらただの変態じゃねーか!やだよそんなの!今後とも不意打ち戦法を行いたく思います。(キリッ)&br;ま、先は長い。時間なんて、いくらでもあるんだし、っと。(左腕を引かれ、左肩に何とか担いでいた木箱が落ちた。)&br;おい、こら箱割れ―――……(固まった。口を塞がれれば、言葉の続きも出ない。)&br;(感触は頭の中に確かに伝わっている。暖かさもわかる。ついてこないのは思考だけ。)&br;(あ、間近で見ると、こいつ思いの外まつげ長いんだなぁ、という呆けた感想が頭の片隅によぎる。ここまで一瞬。)&br;(硬質の音。同時に痛み。)ぐあぁ!?(思わず仰け反って、地面にごろごろと転がった)&br;お、え、あ、お(口元を押さえながら悶えた後、起き上がって)加減しろ馬鹿!(赤いのは、痛みからか恥ずかしさからか)
---ふいうち(左手で口元抑えながら右手でピース)&br;(よたよた立ち上がると、相手の反応に余程満足したのか、幾分赤みの引いた頬を緩ませる)&br;(よいしょと落ちた箱を抱え)ヒューイ いつまで寝てるの 本当にヒューイは しょーがないなあ&br;ちゅーぐらいで そんなにうろたえて 子供なんだから(どや どや)&br;いつまでも寝てると 置いてっちゃうよ? 置いてったら 困るよ? 私が -- [[テイリス>名簿/451361]]
---不意打ちって言うか、なんかもう、なんか、えー(つい癖で、歯がぐらついてないか確認してから、必要ないことに気づいて肩を落とした)&br;お前ー!いつまでって、お前がやったんだろうが!こいつちゅーより先のことしたろか…(口をへの字に曲げて、ふらふらと起き上がる。体中についた落ち葉を払い落として)&br;お前が困るのかよ!いやまぁテイリスさんなんか生活能力に欠けた30代みたいな生活スタイルだけど…(痛みも引いたのか、顔色はもう、元の通りに)&br;まぁおいていかれたら俺も困るし、仕方ない。(己の肩に手を当てて首を捻れば、こきこきと間接のなる音。一息。)&br;ん。(手を差し出した。) -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---私 何もしてないよ ヒューイが 勝手に転がってた ん(どや顔しながら背中の落ち葉を落とすのを手伝って)&br;……(ぷるぷる首を振る)そういうことは 夜じゃないとしたら駄目なんだよ ヒューイの えっち&br;困るよ 私 食べるの全部置いて来ちゃったし 食べれる草とか わかんないし&br;教えてもらうこと いっぱいあるし&br;それに好きだし いないと 困るよ …ん(差し出された手を両手で握って)&br;…違う(ふるふる) ん(ぎゅっと片手で握り直す)行こ ヒューイ&br;…どこいこっか 決めてなかった ヒューイ、どっち行きたい? -- [[テイリス>名簿/451361]]
---お前こそが俺の前歯に致命的な一撃を与えたトロルチーフじゃねーか!ありがとう。(一通り汚れが落ちれば、満足げに頷いた)&br;(思いがけない相手の台詞に、ちょっとびっくりした表情)夜ならいいんだ…あらやだテイリスのエッチ…&br;完全に俺が食の調達元と看做されているこの現状…しばらくは草と、せいぜい魚になるぞ。金もないし。&br;……それだと俺たちこの場で動けないんですけど。(両手で手を握られて、その前の言葉も合わせて、どこか照れた風にそっぽを向いてぼそりと。)&br;ん、よし。(手をつないで並ぶ。そしてこけそうになった)行き先考えてなかったのかよ!?&br;(空いている手で、頭いたい、というように額を押さえてから)…そんじゃさ。西でもいいかな。(ぽつりと提案した)
---えー… だって好きと好きなら そういうことするんだよ 勉強したし ん、んー… 漫画とかで(こくこく)&br;ん いいよ お金、お金… ん、お金とかは… 私ちょっと持ってるから、心配しなくて平気&br;…うん 世界中回ろうと 思ってたから 全然、どこからとか考えてなかった(額を抑えているヒューイを見上げながら頷く)&br;西 ん、良いよ じゃあ西&br;…西って 何かあるの?(頭の上に木箱をゆらゆらさせながら歩き出す) -- [[テイリス>名簿/451361]]
---いや、うん。そうですけど。何も間違ってはいないけど、こう。え、なにこれ。俺思わぬところで自分から追い込まれてる系なの?(思わず動揺しながら)&br;マジか。…ごめんな。俺の貯金はたぶんもう接収されてるだろうし…やばい俺ヒモじゃん。(ヒモである)&br;なるほど。まぁ、世界って丸いっていうし。ぐるっと回れば、そのうち同じところ戻ってくる、か。&br;(問いかけられれば、握った手に少しだけ力がこもった。)今はもうない。でも、昔はあったんだ。俺の生まれたところ。(表情は、穏やかに笑っている)&br;たぶんもう、森の中に消えてるだろうけど。でも、ちょっとだけ。うん。未練だな。 -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---ふふん(動揺しているのを見てどやっ)&br;マジ(こくこく)ん、ヒモ ヒモでも、良いよ 結んでおけば無くさないから 便利&br;(こくこく こくこく)どのくらいかかるか わからないけど のんびり一周しようかなと 思う、 ん&br;(握る力が強くなった手をじっと見て)ヒューイの生まれた所? ふーん そっか…&br;見てみるまで わかんないよ?私も 見てみたいし、じゃあ西に決定 ん、未練でもいいじゃない&br;じゃあとりあえず ん、森抜けて 西の方、ヒューイの生まれた所に出発 ん&br;んー 野宿、あんまり好きじゃないし どこかの街、夜までにつければいいな(行こ行こ、と手を引っ張って歩き出す) -- [[テイリス>名簿/451361]]
---(こいつ意味わかってないままに言ってるんじゃないだろうか、という視線で相手を見てから、ため息をついた)&br;いや、ヒモってそういう意味じゃなくて、うん、まぁ、それでいいや。俺がんばるわ…(何か決意を新たにした様子)&br;でもあれだぞ。同窓会。出たいなら、途中で帰ってこないとな。お前だけでも馬車か何かで。そう考えるとあんまり早足になれない、か。&br;何年もたってる。きっと今頃、ぼろぼろの廃屋がたくさんと、生い茂った雑草だけになってるさ。&br;…さんきゅ。そんじゃ、西に。行こうか。実は道は覚えてないけど、多分いける。多分。&br;森抜けて街道に出れば、きっと宿場町もあるだろうし。なんとかなるだろ、っとと。&br;(最初は手を引かれて、少しよろけるように。それから、隣に並んで歩き出した。相手の小さな歩幅、歩調に合わせて。)&br;(ふと、思いついた。)そうだ。暇つぶしにクイズしようぜ。 -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---同窓会 ヒューイはでないの? ヒューイが出ないなら 私も出ないよ そう 決めました(こくこく頷きながら歩を進めていく)&br; 生まれた場所には 変りないよ もしかしたら 復興してるかもしれない ん、見るまで わからないよ&br;(いい天気だねえ と空を見ながらのんびり歩く)クイズ?&br;…フライパン(キリッ) -- [[テイリス>名簿/451361]]
---俺でるとなんか、こう、恐ろしいことに、なりそうで、俺どうしよう…(げんなり)でもテイリスは出るべき。モイリーとかとも約束したろ?たぶん。&br;復興…いや、人は一人も残ってないし。ま、後入りで入植してたらしてるかな。(複雑そうに小さく笑って、隣の相手と一緒に空を眺めつつ)&br;そう、クイズ、ってはえーーーーーーーーーーよ!答えるのが!しかも不正解だよ!問題!&br;抱くこともできるし重さはあるけど固体じゃない。注ぐこともできるけど液体じゃない。消えることもあるけど気体でもない。&br;さて。一体何でしょう。 -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
---んー? 何かしたの?(げんなりしているのを見ながらきょときょと)でも もいもいの家の住所とか 聞いたし&br;会いたいと思ったら 会いに行けば良いし… あ、ヌルにも 会いにいかないと…&br;残ってないの? んーそっか… でも 生まれ故郷は大事(こくこく)行くことに 意味がある、ん&br;えー… じゃあ、春になる…&br;…ん んー…(首を傾げて考えこむ)…むずかしい 個体じゃない 液体じゃない 気体じゃない…んー&br;…ひんと -- [[テイリス>名簿/451361]]
---実質俺失踪してるし、他にもしたといえばしたというか、うん…うん。(森の中にいたときの色々を思い出して、空いている手で頭を抱える)&br;他にも一杯いるだろ。行ったほうがいいさ。折角だし。俺は…ちょっと考える。うん。&br;うん。ということで、西へ西へ。ってお前雪が溶けたら何になるかって水になるわ!人の話し最後まで聞け!?&br;ヒントー?ヒント出すとすぐだからなぁ…街が見えたら、ヒント出すよ。それまで精々悩んでおくがいい。&br;(くくく、と意地の悪い表情で笑って)
--- ふーん… 良く分からないけど 皆会いたがるよ きっと、考えておいて くだし(こくこく)&br;いざ 天竺 んー(繋いでいない方の手を上げて)違いますー 雪が溶けたら 春になるんですー&br;なにそれ ずるいよ …だって難しい(むむむ、と考えこむ)…街が見えたら ヒントね ん&br;じゃあ 先急ご どんな大きさでも建物があれば 街 ん(繋いだ手を離して、頭の上の箱を抑えながら駆け出す)&br;(少し進んだ所で振り向いて)ヒューイ ヒューイ ヒューイが何でも 好きだよ それは忘れないでね&br;ん ほら 早く来ないと 先行っちゃうよ 私を一人にすると 私が困るよ 迷子とかになって&br;(早く早く、と手招きしながら再びパタパタ走りだして) -- [[テイリス>名簿/451361]]
---天竺までは行かないな。というかそうなると食い意地的にテイリスさん猪八戒で俺河童か…&br;ずるくないずるくない。そして俺は考えているテイリスさんを尻目に、色々話を振って気を紛らわせるという遊びにこれから入る…!(空いた手をぐっと握ってろくでもない宣言)&br;そうそう、街が見えたら。いや待てよ!?突然炭焼き小屋とか見えても街じゃないからな!?っておい!&br;(急に空いた手。少しの間繋いだだけなのに、なんだか離れると寂しく感じてしまう。弱くなったのか、柔らかくなったのかわからない自分。)&br;おう、なんだ?……ん。さんきゅ、テイリス。(突然の相手の言葉に、少し目を大きく開いてから、微笑みかけた。)&br;(目の前の少女が自分の名を呼んでいてくれる限り、自分はきっと自分でいられると、そう思う。)&br;こら、お前それ探すの結局俺で、困るの俺じゃねーか!後箱が!箱が落ちるぞお前!?&br;(慌てて相手の背中を追って駆け出した。身長差ゆえ、どうせすぐに追いつくのだけれど。)&br;&br;(ここまでくるのに、色々なことがあった)&br;(これからもきっと、色々なことがある)&br;(でもまぁ、なんていうか。あらゆる物語のテーマは結局のところ愛だよなぁ、と)&br;(そんな風に思いながら、クイズの答え、それを言うのは、街についてからでいいかな、なんて。そんな風に考えた) -- [[ヒューイ>名簿/451418]]
- 
-夢を見ない。夢は見ない。
--冷たい冬の海を眺め、誰かの言葉を思い出す。
---人の生き死にを決めるものは何だろうか?
---殺す側と殺される側に分かつものは何だろうか?
---罪は関係ない
---善悪ではない
---必然性もない
---おそらくはただの運不運
---世界にはアンラッキーな死体と ラッキーなひとごろしがいるだけだ
---なにもかも言い訳だ
---何もかも都合のいい幻だ
---すべては幸運なものが安全なベッドの上で見ている夢物語だ
---殺されていった数え切れないものたちは夢を見ない
---世界は人殺しの夢でできている
---夢を見ない。夢は見ない。
---冬の海を眺める。
-自我の薄れを感じる。それは実に小さく、そして時に大きな変質。
--面がなくなり、分け身を作り上げることが難しくなり、己自身で訪れるものの相手をせねばならない。だからこそ気づいたこと。
---腕を吹き飛ばされても、頭を吹き飛ばされても、体中に穴が空いても、死にはしない。中核も外殻もない。
---ここにこうして存在している俺自身が、どこかに茫洋としてある俺自身の投射であるということはわかっている。
---そして、この投射の中には、俺がいて、海王がいて、そして海に連なるいくつもの生き物がいることもわかっている。
---要するに、こういうことだ。今の俺は合議であり、声高に俺が自我を叫んでいる。
---右腕を吹き飛ばされた。そのまま傷口から腕を生やし、固定する。鮫の頭が相手の右腕に喰らいついて、もぎ取った。
---殺さない。殺さない。それが約束だった。約束。ころさないこと。
---俺の名はもうない。誰も呼ぶものがいない場で、俺に名はない。化け物とだけ。呼ばれるのはそれだけ。
---俺が自我を叫ぶ必要性が薄れる。ただ、殺さない。殺さない。それだけを叫ぶ。
---海王が囁き、幾つもの生き物は飢え、右腕の鮫頭はのたくった後に元の右腕の形に戻った。
---並列する自我。殺さない。殺さない。呼ばれなければ多数のどれを選んでも同じ。
---わき腹に穴が空く。傷が塞がり、そこから湧き出たイカの足のような長いものが相手の足に絡み付いて、締め上げ、砕いた。殺さない。殺さない。
---目の前に転がるベルトリンク。打ち込まれる火弾。火薬に着火し、てんでばらばらな方向へと銃弾が打ち出される。
---体中に幾つもの穴が空く。シャツもジーンズもとうにぼろぼろ。肌があらわになっている。そこかしこから溢れ出す、よくわからない何か、長いもの。
---水は使えない。相手がよろけただけでも、殺してしまう。殺さない。殺さない。砕き、食べる。口が相手の身体中に喰らいついた。
---怪我人を作る。看護で手勢を裂く。殺さない。殺さない。手隙がいなくなれば帰る。殺さない。殺さない。食べる。肉を。殺さない。
---殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。食べる。殺さない。
---餌がなくなった。帰った。殺さない。陸は面倒くさい。殺さない。眠る。
---価値なくして生存が成るのであれば、自問自答を失えば、大多数の自我と自己の中、必要とされるものが生きればいいのだ。
-  --  &new{2011-08-29 (月) 00:51:34};
-慣れちゃいけないものに慣れている過ぎる…素晴らしい機能が悪用されている…(恐れおののく)&br;喜んでもらったのなら、よかったけど。うん。はい。&br;(相手の方を見て、目が合ってしまったのでまたそらして。中学生のような素行。)&br;あんな諦めモードで言いやがったくせにこいつは…(しょうがない奴め、といった表情で見るが、口元は少しだけ笑っている)&br;…………。&br;(照れた相手の様子を見て、なんとなく手を伸ばしてテイリスの頭をがしがしと撫でた。)&br;ん?(こちらはようやく少しだけなれてきたのか、相手の顔を見て)&br;……おう。でも、お前確か、街を出て(相手からの問いかけ。ん、と一つ呟いて、少し考えた後。)&br;…一緒に行くか? --  &new{2011-08-26 (金) 04:07:42};
--それに 女同士だから あんまり恥ずかしくない(こくこく)&br;うん はい 喜びました ん あきらめモードっていうか んー… &br;…いーや ん、嬉しいから 良い(緩んだ頬を抑えながら頷く)&br;ぶえー…(ぐわんぐわん)&br;…へへぇ(乱れた髪を直しながら、返事に満足そうに笑った。ポケットからくちゃくちゃになった地図を取り出して)&br;一緒に行こ あんまり 安全じゃない旅だし 私といたら多分 もっと追われるし&br;危ないから 本当は良くないと思うけど んー… 本当は 街で待っててねって言うのが&br;…んー 正しいのかもしれないけど…&br;んー…… 私の隣で生きて欲しい だから、一緒に行こ -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 23:54:37};
---恥ずかしいとか恥ずかしくないとかそういう問題でもない気がするが、いいや…(諦めた)&br;なんだその気になる感じの切り方は。…ま、詳しくは聞かないことにする。&br;ぶえー言うなぶえー(ぐわっしぐわっししてから、自分もちょっと乱した髪を整える。手つきは優しい)&br;お前ポケットに紙入れるときは、ちゃんと折りたたんでだな…地図?&br;安全なんて、お前、今更だろう。追われるのも、今更だ。(苦く笑って、首を緩く振って)&br;っていうか、追われるのも危ないのも、俺がいるほうが酷い可能性が…いいのか、一緒に行っても。&br;…正しいとか、正しくないとか、もう、よくわからないからさ。&br;お前が一緒に行こうって言ってくれるのなら、俺はお前と一緒に行きたいと思うよ。&br;行こう、テイリス。 --  &new{2011-08-27 (土) 00:32:10};
---ちゃんと 折ってたけど ずっとポケット入れてたから(開いた地図を見せる。街から安全に森を抜けるためのルートが書いてあり)&br;ソーマにねー 貰った(事細かに書かれた注釈を見せて)これで 森は安全に抜けれる(こくこく)&br;その先は 分からないけど… でも多分 二人なら大丈夫だと思う ん、多分…&br;大丈夫じゃなくても 一緒がいいな ん、だから一緒に来て欲しい&br;(本当に嬉しそうに笑って、何度も頷く)…へへぇ&br;…んー、あのね んーと…じゃあ 明後日の朝&br;だと…急すぎる? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-27 (土) 00:48:09};
---…アイロンあれば伸ばしてやれるんだが、流石に今はないな。これルート身間違えそうじゃないか…(紙の皺とルートの線を見分けるように目を細めて)&br;ソーマにか。それならまぁ、ある程度は安全か…(地図に目を通して、自分の中の記憶と照合して)…変な道も通ってないな。&br;そこ多分っていうなよ…多分でも、無理かなーと思っても、大丈夫っていうと、少しくらい勇気出るらしいぜ。(地図からテイリスへと視線を移して)&br;あぁ。一緒に行こう。俺らなら大丈夫だ。(にかっと笑った)&br;ん、明後日?いいよ。俺が一週間待ってくれ、って言ったんだ。別に急でもないさ。&br;特に荷物もないしな。昔から、身に付けるもの以外はほとんど持たないし。&br;このテントも、別に俺のでもない…けど持っていくか。 --  &new{2011-08-27 (土) 01:05:51};
---大丈夫 私ちゃんと覚えてるから(こくこく)沢山見たから 頭に入ってる&br; うん、朝早くなら このルートで大丈夫だって だからねぇ えーと…朝早く、出てきて…えーと、どこで待ち合わせしよう&br;…ん? んー そういうものなの? そっか、成程…ん(こくこく)&br;ん 私たちなら 大丈夫だ(ふにゃふにゃした笑顔をみせて)&br;ん じゃあね 明後日の朝…んー、んー…6時くらいにね えーと…(地図を見ながら考えこむ)&br;…このへん(ルートの終着点の一歩手前辺りを指差し)&br;…で 待ち合わせ&br;それで 一緒に森、抜けよ ん(こくこく) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-27 (土) 01:24:08};
---ほんとかー?ほんとにおぼえてるのかー?(少し疑った風にしてから、緩く笑って)&br;…まぁ信じるさ。お前の後ろについてけばいいってことだな。&br;わざわざ俺が一度街の中に入るのも危険だろう。街の外で待つよ。&br;朝六時な。…どの辺りかねぇ。(一緒に地図を覗き込んで、考えて)&br;…その辺な。(思い出すように上を見て、んー、と一度唸って)&br;そんじゃまあ、その辺りの木の上で、お前が来るのを待ってるさ。高木がそれなりにあったはずだ。&br;……やり残すこと、ないようにな。 --  &new{2011-08-27 (土) 01:52:59};
--- ほんと ほんと(こくこく)…ん、成るべく 早く行くから 待ってて(こくこく)&br;見つからないように 気をつけてね? んー…人殺すのも だめだけど…&br;怪我したりも やだから&br;うん、大丈夫 それに もう二度と 戻れないわけじゃないから へーき&br;(地図を丁寧にたたんでポケットにねじ込み)…んー じゃあ 私 帰るね&br;…んー(帰ると言ってから、何故かその場でそわそわしている)&br;ん(タックル と見せかけて良い勢いのハグ。勢いが良いので実質タックル)んーー…&br;へへぇ(むぎゅー)好きー -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-27 (土) 02:16:25};
---焦らなくていいさ。転んで怪我したりするほうが問題だろう。直ぐ治るにしても。&br;大丈夫大丈夫。いざとなったら、変わり身作って逃げさせるよ。3分はもつはずだしさ。&br;…そだな。また、戻ってくればいいのか。そんじゃま、忘れ物だけないように。&br;あー、こら。そうやって手荒く入れるから、ぐしゃぐしゃになるんだ。(丁寧に畳んだのにねじ込む相手に眉を寄せて)…あぁ。それじゃあ、あさっての、朝。&br;(僅か笑んで、相手を見送ろうとして)ん。どした。何か忘れもnげふぅ!&br;(相手の頭が鳩尾に突っ込んできたので大ダメージ。ぶっ倒れそうになるのを辛うじて堪えて)&br;お、お前突然の打撃は準備できない俺の体に深刻な被害を…&br;(抱きしめられて固まる。その後の言葉に更に硬直する。)……う、うむ。&br;(手が泳ぐ。相手の背に寄ったり離れたり寄ったり離れたり寄ったり離れたり寄ったり離れたりして)&br;…ん。(相手の背にそっと回した。己よりも随分と小さな相手。) --  &new{2011-08-27 (土) 02:34:41};
---うん あのねぇ 同窓会とか あるって聞いたし それにやっぱり 皆にもたまに 会いたいし&br;…ん 気をつける 忘れ物したら 格好悪い うん(こくこく)&br;んー ヒューイは 大きいね(大ダメージを与えたことも硬直していることも気にせず、体に頭を押し付けるようにして)&br;うむ(背伸びする)んー(見上げる)…んー(元に戻る)&br;…もーちょっと 縮んでも良い(こくこく)背伸びしても ちゅーするの 難しい&br;(むぅ、と唸りながら体を離して)ん じゃあ 今度こそ本当に帰る&br;…ばいばい ヒューイ また明後日(ひらひら手を振り)…ん 気をつけてね?&br;おやすみなさい(幸せそうな微笑を浮かべて、ふわふわした足取りでテントを出ていった) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-27 (土) 02:59:52};
---同窓会、か。(もにょもにょと口を動かして複雑そうに)…でも、会えるならそれに越したことはないな。&br;取りに戻ってソーマにでも出くわしたら、もう、えらい格好悪さだしな。(悪戯気に笑う)&br;……そりゃでかいよ。俺だし。(緊張しているのか、そんな答えにもならない答えを返して。)&br;ん?(こちらを見上げた相手と視線を合わせる。夜故に暗いので、顔色は分からないだろう。)…どしたよ。&br;いや、縮めないって。骨でも抜かないと…ちゅ(が、と硬直する。)&br;(相手が離れても、その姿勢のままに硬直している。声をかけられてようやくよろよろと動く)&br;あ、あぁ。夜道、気をつけてな。また、明後日。(こちらもひらひらと、手を振って。)あの場所で、待ってる。&br;おやすみ、テイリス。(こちらに向けられた微笑に、再び硬直して。見送ってから、力を抜いた)…なんか端から見てたら多分俺面白いんだろうな。 --  &new{2011-08-27 (土) 03:24:32};
-(厚い雲が月を隠して、酷く暗い夜。夜の闇に紛れるようにして森を歩く)&br;(あの夜から丁度一週間、返事がどうとかそういうことより今は 約束を守ってくれているかの方が心配で)&br;(自然と早足にテントまで辿り着く)&br;…(ゆっくりとテントへ歩み寄り)…ヒューイ 来たよ -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-25 (木) 23:50:28};
--(テイリスの歩く道々は、先日に比べ、端的に言うと荒れていた。)&br;(木々は所々折れ、以前にはなかった道のようなものができており、しかしそれもある程度先で途切れているのがわかる。)&br;(そして広場は、相変わらずがらんとしていた。テントだけが相変わらずぽつん、とそこにある。)&br;(テイリスが近づいて、声をかけても、テントの中から返事はない。) --  &new{2011-08-25 (木) 23:59:02};
---…(恐らく、その荒れた原因にこのテントの主に無関係ということは無いだろう)&br;(返事の帰ってこないテントに手を掛けようとして、先日の様子が頭に浮かぶ)&br;(またもし この中に死体が並んでいたのなら)&br;(その時は、と無表情に覚悟だけは決めて)…開けるよ? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 00:07:01};
---(ゆっくりとテイリスがテントの入り口を開ければ、中には一つ、人の体が転がっている。)&br;(ぼろぼろに擦り切れたシャツとジーンズ。所々に穴が開いて、焼け焦げた後も見える。)&br;(いびき一つ立てず、寝息の音すらもほぼ聞こえないくらい、死んだように静かに。)&br;(ヒューイはそのテントの中で寝入っていた。) --  &new{2011-08-26 (金) 00:19:41};
---(テントを開けて、一気に緊張から抜ける)&br;(何が起こったのかまでは、良くわからないけれど でもきっと約束を守ってくれたのだ)…良かった&br;(こくこく頷きながら、もそもそテントの中に入って)ヒューイ、ヒューイ 来たよ&br;(脇にしゃがみ込んで肩を突付く)きーたーよー ヒューイー&br;(ゆさゆさ)おい ヒューイ山 おい -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 00:32:49};
---(テイリスが近寄っても、青年が起きる気配はない。目を瞑って、静かに動かないまま。)&br;(肩を突かれても反応を返さなかったが、揺さぶられれば、僅か眉間に皺を寄せる。)&br;(体がふるり、と震えて)う、ぐ、ぐぐぐ……(眉間の皺が深くなった。顔を左右にゆっくりと振る。)&br;や、やめろナナツ…(呻くように歯を食いしばりながら) --  &new{2011-08-26 (金) 00:40:08};
---(ゆさゆさ)ヒュー…(イラッ)&br;誰が ナナツだ この ホモ野郎 オラ 起きろ オラ(額にチョップ連打)&br;さっさと起きないと ひゅい顔ダブルピース させるぞ(がっ がっ) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 00:47:06};
---ぐああああああ!(ずだだだだだだ、と額に連打されて地面で痙攣する)&br;げふっ!がはっ!(脇腹に蹴りまで入れられて壁際まで蹴り転がされてよろよろと起き上がった)&br;な、なんだこの痛み…寝床に侵入してきたナナツをぶん殴っていたはずなのに…あれ。テイリス。&br;(周囲をきょろきょろと見回して、姿に気づいた。)今ここにナナツが居なかったか…アレは怨霊だったのか…? --  &new{2011-08-26 (金) 00:53:13};
---とりあえず よりによって 性別すら違う ナナツと 間違えられたことによって 傷ついたので 蹴る(蹴った)&br;…なんだかんだいって ヒューイは ナナツのことが 忘れられたなかったんだ&br;一週間も待って こんな返事 聞きたくなかった…(沈痛な面持ち)&br;……という 反応を せざるを得ないけど どうか?&br;おはよー(見上げて手をひらひら振りながら) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 01:04:32};
---違うんだ&br;テイリス&br;聞いてくれ&br;後今噛みましたね?&br;俺の寝床に潜り込もうと目論むのなんてナナツくらいのものだったから、寝起きに誰かいたらナナツかと思ってしまうトラウマの産物なんだ…おう、おはよう。(ひらひら)&br;あぁ、そっか。今日で一週間か…三日目くらいから時間間隔消えてた…さっきようやく寝た気がしたんだけど…(首を捻ればごきっと音がした)&br;で。えーと。うん。 --  &new{2011-08-26 (金) 01:11:14};
---聞きたくない&br;言い訳なんて聞きたくないし&br;噛んでない(ふるふる)&br;(え…マジでそういう関係だったの…?というショックを隠そうともしない表情)&br;そーだったんだ ん、朝まで 待ってればよかったねえ なんかごめんね&br;あと 約束 守ってくれてた うん、ん ありがと(こくこく)&br;うん -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 01:22:35};
---そういう関係っていうかどう見ても俺被害者過ぎる関係でしょうこれ。テイリスさん完全に脳みそホモに侵食されてませんか。&br;いや、いいよ。一週間時間くれ、って言ったの俺だし。&br;(大きく伸びをしようとして、テントの天井に手が当たるのに気づいて苦笑。後ろに腕を回して、伸びを一度。)&br;あぁ、うん。殺してない。殺さないとあんなに来る人数増えるのな…(げっそりした表情)&br;うん。&br;……。&br;……。&br;……。&br;……。&br;ぶっちゃけよくわからなかったんだ。 --  &new{2011-08-26 (金) 01:30:21};
--- そういうのから 始まる恋もあるって 読んだし…(漫画で)&br;そうだよ 増えるよ でも、殺さないほうが 楽だと思うんだ うん(薄く笑いながら頷いて)&br;お疲れ様&br;うん&br;…&br;……&br;………(ジト目でじーっと見た後ため息をついて)ん&br;まー 良いんじゃないかな それで 自分のことで いっぱいいっぱいだと思うし&br;ただ、白黒ぐらいは ハッキリさせるって 自分で言ったのに どうかとは 思うよ?&br;ん、じゃあ とりあえず それが答えで 良いかな? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 01:35:52};
---レイプから始まる恋とか実質ねえよ!せいぜいがなんちゃら症候群だよ!しかも俺ノーマルだし!&br;とりあえず初日で制服を着るのはやめた。危うく全焼しかけたし。(今着ている服も、よく見れば穴だらけだ。)&br;ちゃうねん。最後まで聞けって。(即結論に持って行きそうな相手に、掌を向けておしとどめて)&br;…俺、前にも言ったけど、色恋のこと良く分からないんだ。したことないし。&br;周りにも、そういうことに精を出してる人間がいたわけでもないし。&br;せいぜいがヤンとリース、ピピルンとセイヴィーアくらいだ。恋とか愛の気持ちとか、よくわからない。&br;だから、単純に、横にお前がいるの想像したんだ。&br;……そしたらなんか、うん、なるほど、ってなった。 --  &new{2011-08-26 (金) 01:46:35};
---なんか ロックな感じの服装になってるね(焦げたり穴が開いたりしている服を見ながら)&br;自分で服 作ったり出来ないのは 不便だね …今ヒューイ お金無さそうだし&br;何が ちゃうねん 一週間 待って、よくわからなかったっていう答えは 流石に 蹴られても 文句言えないレベル(こくこく)&br;(眉をしかめながら最後まで聞いて)&br;なるほど? …良くわかんないけど なるほどっていうのは どういうなるほど? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 01:56:54};
---残念ながらロックミュージシャンへの転向は考えてないので…ただぼろっちくなっただけだな。&br;服作れないではないけど、直ぐに溶ける。気づいたら全裸。核がないと難しい。(苦笑して肩を竦めて、シャツの裾をつまんだ)&br;なるほどっていうのは、なんか、納得いったって言うか。&br;なんだろう。お前が隣にいて、って状況を色々思い浮かべてみたんだけどな。&br;首を傾げなかった、っていうか。…説明が難しい。(がしがしがし、と頭を掻く)&br;……前に他の奴に、好きだって言ってもらったとき。そいつが隣にいて、っていうのを、自分でイメージしてみた。&br;でも、しっくり来なかったんだ。イメージできなかった。だから、ごめん、って言った。&br;それで、テイリスで考えてみた。そしたら、イメージできた。しっくりきた気がする。後、俺を他人に置き換えたら、考えるのを止めたくなった。&br;愛や恋がどういう気持ちか、わからない。でも、もしこれがそれなのだとしたら、俺はお前を愛してる。 --  &new{2011-08-26 (金) 02:09:12};
---あー かのかの(全裸と聞いて思い出したのかこくこく)ヒューイはまだまだ 未熟 んー 慣れだよ 慣れ&br;(無表情で聞きながら、やっぱり溜息をつく)ヒューイは 馬鹿だな 本当 馬鹿だな&br;そういう時にさ 他の人の事なんて 言うものじゃないよ&br;まして 比べたなんて 言うものじゃないから そういうときは 最後の一個だけ言えば良いよ?&br;私が欲しいのは その最後の一言だけなんだから&br;(顔を見上げて)…もっかい、ちゃんと 言って?&br;あと 今更 嘘ですとかいったら&br;私の最初で最後の 人殺しが起きる -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 02:28:00};
---懐かしい名前だ…まぁ、あんな感じになるので。服は普通に着る。(うむうむ、と頷いてから)熟したら一人ファッションショーできるのか…いや、やらんけど…&br;(溜息をついた相手を見れば、顔を顰めて)いや馬鹿なのは認めるけど二回言うほどでは…はい。(言い返せなかったので、口を噤んで緩く俯いた。)&br;まぁ、そんな感じで……(見上げた相手の視線と此方の視線がかち合う。)……ん。&br;いや、嘘とは言わんし。殺されるの嫌ですし。…………―――。&br;(むすっとした表情になる。素の顔なので、照れているのだろう。視線をそらして、あー、と一声出してながら頭を掻いて。)&br;(一度大きく息を吸って、吐いてから、相手の方を向いた。)&br;愛してる。 --  &new{2011-08-26 (金) 02:40:03};
---隣に 全裸連れて歩くのは ちょっと勇気がいるし…(こくこく)&br; (じーっと顔を見上げながら、その一言が来るのを待って)……ん(満足気に頷く)&br;愛してる ん、愛してる(無表情に何度も繰り返す)愛してる、成程…&br;そっか んー 成程、愛してる…(こくこく)&br;そっか 両思い ん、ん…んー(嬉しいのかどうなのか判別付き難い表情のままひたすらこくこく頷いて)&br;…あー&br;……なるほどー うん んー…(ほっぺたを抑える)そっかー…&br;……んー(ほっぺたを抑える手が顔を覆うようになって)んー…なんか 恥ずかしいねぇ… -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 03:06:07};
---その割にはカノの格好に俺以外最後のほう何も言いませんでしたよね。何あの俺アウェー環境…。&br;(言ってから、相手の頷きを見て、口元をもぞつかせてまた視線をそらした。頭をがりがり掻く。)&br;…なんでそんなに繰り返す。(なんとなくからかわれている気分になって、居心地が悪そうに顔を顰めて。)&br;…恥ずかしいのはどう考えても言ったこっちのほうなんですけど。&br;うわ、なんかすげえはずい。なんだこれ。&br;(眉間を右手の親指と人差し指でぐっと押して、ぐりぐりと力を入れる。)&br;まぁ、うん。そんな感じ。です。はい。 --  &new{2011-08-26 (金) 03:20:09};
---慣れって 人間がもってる 素晴らしい機能の一つだよ?&br;ん、ん… えー… うん…(顔を覆った指の隙間から、ちらっと見上げて)んー… 嬉しいから うん…&br;先に 好きっていった私のほうがずっと 恥ずかしいよ んー…(ごしごし袖で両目を擦る)&br; (ぱっと顔から手を離して顔を上げて)はい&br;…わー(また顔覆う)&br;……へへぇー なんか うん なんか …えへへぇー…&br;(徐々に赤くなってきたほっぺたを抑えて、上目で顔を見る)…んー あのさー…&br;あの んー… 一緒に生きよう&br;ずーっと なるべく できるだけ、一緒に生きよう&br;だから その あのね んー… 旅とかさー 好き? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-26 (金) 03:36:51};
-夢を見なくなった。単純にして大きな変化。&br;ただ、その代わり、海を見る。&br;夢ではないはずだ。それは、確かに、今在る海だ&br;流氷を遠くに眺める。吹く風が、剥き出しの肌を切り裂くように冷たい。&br;波と波がぶつかり、飛沫を上げて、その飛沫が気中で凍って宙に舞う。&br;冬の海。 --  &new{2011-08-25 (木) 22:28:13};
-それは忘れろ。むしろ思い出のページ全部破り捨ててしまいたいくらいになるから忘れとけ。(ぎりぎりぎり)&br;…そっか。お前がそれに気づけたなら、それでいい。&br;化け物と人が関わっちゃいけない…?&br;(相手の発言に眉を寄せて、首を傾げて、唸ってから。)言ってない。(ふるふると首を振る。)&br;テイリスさんさぁ。なんなの。俺さっきお前に言われた言葉をそのままお返しすればいいの?(暫く鼻をつまんでから手を離す。)&br;…殺しませんよ?(そっと視線を空に向けて)&br;ここを離れて、どこでもない、安住の地を探して彷徨う?…戻れないのなら、それも、あるのかな。&br;志向性のあるのが飛行で、逃避が浮遊だって言ったのは誰だっけなぁ。 --  &new{2011-08-25 (木) 02:37:01};
--例え サキュバススーツを着て 悦ぶような どうしようもない変態でも 好きだよ(慈愛に満ちた表情)&br;ヒューイが 今の自分に価値を見いだせないっていうのは&br;私を そのまま 否定してるようなものだもの 言ってるようなものだよ&br;ぶえー… なんなのって かわいい ていりすちゃんですよ(赤くなった鼻を撫でながら)&br;……本当に? 本当に殺さないって 約束するなら 待つよ&br;世界って 広いらしいし あるんじゃないかな ここで、腐ってるぐらいなら&br;そういうところを目指すほうが ずっと良いよ 何れ忘れるっていうのも 人の良い特徴だもの -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-25 (木) 02:48:18};
---あのスーツ着て喜んだのは俺じゃなくて本物のサキュバスさんでしたし…俺の貞操危機でしたし…&br;テイリス。俺とお前は違う人間だ。人間じゃないよとか言ったら一ヶ月間鼻フックな。&br;お前に求められてるものと俺に求められてるものは別で、だからこそ、同じものが別の意味を持つ。&br;可愛い(笑)答えいらないとか、答え聞く前から分かってたのでとか、馬鹿みたい。&br;言ったところで解決すんなよ。理由を聞いたのはそれだよ。(溜息を吐いて、空を見上げる。)&br;お前にとって俺は周囲にいた、失恋しやすそうな相手だったんじゃないかって疑ったんだ。言ったのなら、傷つくの承知の上でどきどきしとけ。俺は便利に使われて常に喜ぶマゾじゃない。&br;…殺さない。(右手を緩く上げて、宣誓する様に一言。)&br;でも、それでもきっとここよりも懐の深いところは、中々ないだろうけど。……群れた人は、中々忘れないさ。 --  &new{2011-08-25 (木) 03:04:41};
---人間じゃ…(鼻押さえる)&br;なんか 小難しくて 良く分からないけど… 自分が 求められてるものなんて、自分でわかるの?&br;私には良く わからないよ&br;真似すんな 真似すんな(イラッ)&br;好きな人に疑われた ということで 今傷つきましたし 失恋しやすそうな相手なら&br;もっと 他にいますし&br;…そもそも 最初の あれで もうだいぶ 傷ついてるよ&br;好きな人が 人殺してたっていうのは それはもう だいぶショック&br;んー まあ、いいや 信じるよ&br;これ以上 人さえ殺さなきゃ何れ忘れる 大丈夫 大丈夫…(のろのろ歩き出し)&br;じゃーね ヒューイ また一週間くらいしたら 来るよ …約束 守ってね&br;(ばいばい、と手を振りながらすれ違って、そのまま森の中へ消えていった) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-25 (木) 03:22:09};
---(相手が途中で言うのをやめたので残念そうに舌打ちする)&br;なんとなく、だけどな。それに…出発点も、違う。&br;真似してないよ 真似じゃない ん ん(こくこく)&br;そういう傷つくじゃないんですけど!?思いも寄らぬところで傷つけてしまったようだが。そうじゃなくて。&br;…悪いな。人を殺してたのは、あの学校にいた頃からだ。&br;ありがとう。約束は守るさ。俺の数少ない自慢の一つだ。&br;あぁ。またな、テイリス。(隣を通り過ぎる少女が去っていくのを、瞳を閉じて待って。その姿が消え、足音が聞こえなくなった頃。)&br;さて…(茫洋と空を見上げて、右の手を突き上げる。月明かりが翳った。空に、月光を遮る何か。暫くの後。山が、揺れた。) --  &new{2011-08-25 (木) 08:06:35};
-(倒れた男達の背後。木々の間から現れた、シャツにジーンズと言う軽装の青年。)&br;(先程までテイリスと話していた「あの頃の」青年より、僅か手足が伸びたように見えて。)&br;(そしてその右腕に、見慣れない、黒い刺青のようなものが走っているのが、月明かりの中、分かる。)&br;目の前で、お前が粉々に磨り潰されるのを見てろって?無理に決まってる。&br;テイリスには凄く申し訳ないが、俺は知らない奴の命より、知ってる奴の方が重要だ。&br;(地面に転がった死体が、水に包まれる。水は血液の汚れを洗い流し、流れ出る血液を受け止め、僅か赤く染まって。)&br;(地に転がったライフルも、水に浸される。潮の香り。恐らくはもう、二度と使い物にならない。)&br;……驚かないんだな。&br;(素足のまま、広場を歩く。4年前と逆転したような、格好。) --  &new{2011-08-24 (水) 03:11:36};
--なら 見なければ良かったのに&br;この人達は 殺したと思ってたんだから そのまま逃げれば良かったんだよ&br;(顔を上げる。生きていた、という喜びよりも)&br;(殺させてしまった、という感情のほうが強く)…違う うん、違うね ごめんなさい&br;(殺させたくないなら、自分の手を汚すか逃げるべきだったと今更分かってもすでに遅い)&br;(そのどちらもしなかった自分に責める権利も、悲しむ権利も無い)&br;私のせいだ ごめんね、ヒューイ&br;…?&br;…うん んー そのおしゃれ あんまり似合ってないねえ(困ったように首を傾げて、素直な感想を述べた) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 03:32:34};
---その台詞、多分、俺以外が聞いても怒るから。あんまり言わないほうがいいぞ。&br;それに、もうこの山の大半は、俺の腹の中だ。見ないとか無理だな。&br;(肩にくっついていた木の葉を払い落として。一息つけば、テイリスの服へと目をやった。)&br;(先程まで水に浸って濡れていたスカートの裾が、さぁ、と乾く。それとほぼ同時。死体の傍までたどり着いた。)&br;…謝るなよ。お前が悪いわけじゃないだろ。&br;ひでえ。別にオシャレじゃねえし…手に入った服着ただけだし…こっちのが、いいか。&br;(テイリスの背後。テントの中から、水音がする。ばん、と破裂音が一度。テイリスの横を放物線を描いて、制服が飛び、ヒューイの足元へと落ちた。)&br;アレを固定するのに、服と、仮面が必要だった。だから俺はこの格好、って訳だ。&br;(おもむろに今着てる服を脱ぎ始める21歳男子。) --  &new{2011-08-24 (水) 03:44:50};
---殺されるような状況に 友達巻き込むのは きっとこれが最後だから へーき&br; …良く分からないけど 食べ過ぎと 覗きは 良くないよ?(特に覗きは、と眉を顰める)&br;(乾けばスカートの裾は風に揺れて)悪くないかもしれないけど&br;何だか 私は卑怯だと思ったから ごめんね&br; 服じゃなくて(右腕に目をやる)あんまり 似合わない おぅふ(ビクッ)&br;暫く会わないうちに 何だか色々 便利な感じになってる(おもむろに靴を脱ぐ)&br;(靴ぶつける)いくらなんでも 目の前で脱ぐのは 無い&br;この 脱ぎたがり(反対側を向いてしゃがみながら)終わったら 教えて -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 04:01:49};
---……どういうことだ、それ。(眉を寄せて、少しきつく問いかける。)&br;食べすぎてるように見えるか?(相変わらず細い右腕をひらひらと振って。)&br;覗きは…まぁ、不可抗力と言うことでどうですかね。(そっと目を逸らしつつ)&br;卑怯…お前の言うことは難解すぎて、頭の悪い俺には良く分からん。(苦く笑って、相手の言葉に肩を竦めた。)&br;あぁ、これか。オシャレならもっと別の形にするんだけど、残念ながらそういうのじゃないんだ。しるしみたいなもんでさ。&br;便利は便利だけど、まぁ、中々加減に困るところとかもあって、難しい。(まず上から脱ぐ。相変わらずの細い体。黒い印は右腕だけのようだ。)&br;いてえ!(顔面に命中してぶっ倒れた。靴の形の痕が残る。)すみません…完全に頭が学校来る前に戻ってるな…(顔をなでつつ立ち上がって。)&br;脱ぎたがりって普段から脱いでるみたいに言うのは止めてくれないか!?あいあい。&br;(テイリスの背後から、しゅるしゅると衣擦れの音がする。纏っていた衣服の落ちる音。チャックを下ろす音。ベルトの金音。それらが鳴って、止まって。)&br;ん。多分着れた。ネクタイ曲がってねえかな…(どうやら終わったらしい) --  &new{2011-08-24 (水) 04:13:31};
---うん 街、出るから だから、こういうふうに 誰かといるときに襲われるのは きっとこれが最後&br;………そういう性癖は 感心しない(真面目な顔でふるふる)&br;すごく簡単だよ 私は ヒューイにこういうことをしてほしくなくて&br;でも 逃げたり、立ち向かったりしなかったから ヒューイがこういうことをしたわけで&br;…それで私が きれいごとの文句言うのは 卑怯だと思っただけだよ&br;(跳ね返ってきた靴を拾って履き直しながら)なんか 普段から脱いでたような気がする 脱いでた&br;覗きが趣味とか 脱ぎグセがあるとか 私は そっちのほうがショックです(反対側を向いてしゃがみながらため息をつき)おわった?(立ち上がって、そっちを向く) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 04:32:49};
---それ、他の奴には言ったのか。……っていうかお前、もう、直ぐに出るんじゃないだろうな。&br;いや性癖じゃありませんし…覗きは学長ととっしーの性癖ですし…温泉のときも俺は男風呂でニルカーナ先生とバトルしてましたし…懐かしい。&br;(テイリスの説明の言葉を聞いて、青年は少し考えた後、口元を掌で覆って。小さく笑った。)&br;いや待てよ!脱いでねえよ!誰がこんなみすぼらしい体晒して喜ぶか!(テイリスのおでこに勢い良くぶつかる小さな水玉。)&br;俺はテイリスさんが完全に俺のことを誤解していることの方がショックですわ…四年間の付き合いなんだったのって感じですわ…&br;終わったよ。(テイリスが振り返れば、かつての通り。制服を着た、ひょろ長い青年の姿。袖が少し短く感じる所だけが、以前と違う。)&br;ん。(右手を上げれば、ざざ、と地面の遺体と銃が、水に包まれて動き出した。地面をずるずると進んで、テントの中へと入っていく。) --  &new{2011-08-24 (水) 04:45:22};
---言ったよ 皆に言ったし っていうか、卒業式の日には もう言ってたよ&br;うん、近いうちに 出ようと思ってる だから、探してたら んー… こんなだし&br;(じっと顔を見ながら、バカにされたような気がしたのでむっとした顔)&br;誰がって そりゃあヒューイ ぶえ(ばちゃー)&br;覗きをしてるのも 脱いだのも 事実だし、4年間一緒にいたのに&br;ヒューイだって 皆のこと 誤解してるし、イーブン(振り返れば、懐かしい姿に何とも言えない表情になるが)&br;…?背 伸びた? んー…??&br;…その人たち どうするの?(目でテントの中へ移動する死体を追いながら) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 04:55:27};
---(卒業式の日、と聞けば、色々な事を思い出したのか、遠くを見るように視線を宙へと彷徨わせた。)&br;マジか。すぐか。こんな言うな。(相手の頬をむいーんと引っ張る。相手の表情の変化に気づいて、笑ったまま)&br;悪い悪い。いや、ただ、俺たちはどちらも自分勝手なんだな、と思っただけだ。…一月とは言わない。一週間街を出るのを待てないか。&br;喜びませんし…俺はむしろ心も体も秘するタイプですし…(襟元を手で寄せて、身を守る風な格好)&br;お前は事実と真実の違いと言うものをそろそろ学ぶタイミングなのではないかと思うよ。&br;誤解…うん…誤解…(頭を掻いて、視線を逸らしつつ問いかけに眉を上げる)あぁ。多分ちょっとだけ。半年くらい栄養状態よかったからさ。&br;こいつら?テントの中に寝かしておくよ。お前が見た連中と同じように。 --  &new{2011-08-24 (水) 21:40:01};
---本当は卒業式の後 色々話したいことあったんだけど いなくなるふぃ(むにー)&br;ひゅーひほ いっひょに ふんな(首を振って離脱しながら)…一週間? 何で?&br;秘するタイプ だからこそ 脱いだ時の喜びが強いとか そういう極まった性癖 テイリス覚えた&br;(濡れてべっちょりなった前髪を指で絞りながら首を傾げる)ふーん 今はまた 野草ばっかり?&br;…寝かしておいて どうするの? そうしておけば 死体が無くなるわけでも無いし 腐っちゃうよ&br;せめて仲間のところに 返してあげれば 良いのに -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 22:19:55};
---不可抗力だ、不可抗力。俺が一人で決めていなくなった訳じゃない。&br;残念ながらそんなに変わらない気がするよ。あっ。(離脱されてほっぺたぱちーんってなる。)&br;何で、って。学生時代から、貰い物は返す主義だから…つーのはおいておいて。言い逃げする気かよ。&br;極まりすぎて天元突破して次世代から過去にタイムワープした挙句に実は自分の御先祖になってるぐらい極まってるわその性癖…覚えんな覚えんな&br;野草と…魚、かな。(脱いだシャツで、相手の前髪をぐしぐし拭う)&br;腐らないさ。どうせ、数日で次のが来る。(テントの中へと入り込めば、水は溶けて、死体は地面の上へと落ちた。水の一滴も残っていない。)&br;毎回毎回、持って帰れって言うのに、来た奴まで死体の仲間入りをしたがる。 --  &new{2011-08-24 (水) 22:40:24};
---(ほっぺた痛かった)違うよ ぜんぜん違うよ&br;言い逃げ?(少し考えて)…あー うん、なんか どさくさに紛れて 好きとか言ったね(こくこく)&br;別に もともと返事はわかってて ただ伝えないで 行くのも何かなー と思っただけだから 気にしなくて良いよ&br;ぶえー…(拭われながら顔を顰める) もっと 丁寧に拭くべき&br;そりゃあ だって、仲間の死体なんてみたら 仇、うとうとするよ&br;死ぬとわかっててもさ わからないけど、人間って そうゆうものでしょ? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 22:57:25};
---何が違うのか頭の悪い俺にはいまいちわかりませんな。(肩を竦めつつ)&br;どさくさて。どさくさてお前。(眉間に皺を寄せて、頭痛い、といった風に、額を抑えた。)&br;さっきまでの俺よりもお前の方が自己完結型じゃねえか…訂正するわ…俺とお前全然違うわ…テイリスの方が酷いわ…&br;もっと丁寧にって中々難しいことを言ってくれる…(がしがしがしがし)&br;ここで死体持って帰らない奴は、返してもやってくるさ。&br;それに俺はこいつらの家を知ってるわけでもない。直接返すほか、仕様がない。 --  &new{2011-08-24 (水) 23:14:35};
---ばーか ばーか(びゃっと指さしながら)&br;だって どさくさだったし (額を抑える様子を見て)もっかい 言ったほうが良い?&br;好きだよ ヒューイ 多分、街を出て 覚えてる限りは 好きなんじゃないかなーと 思うよ&br;流石に 100年とか そのぐらい経ったらわかんないけど 初恋は 実らないものだから しょーがないかなーと 思うし&br;なんか知らんが 褒められた(どや)いた いたいいたい いたい(じたじた)&br;それも 仕方ないよ だって、仇なんだもの&br;ヒューイだって 友達がもし殺されて 死体があって 眼の前にそうした奴がいたら 殺そうとするだろうし&br;しょーがないよ なんか そういうしょーがないは やだなーと思うけど -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 23:29:34};
---(イラッ)&br;いや、話は覚えてるから―――(止めようとしたところで好きだ、の言葉が聞こえて動きが止まる。)&br;………………。(暫くの沈黙。それから、手を額から離して。)何で、俺を好きになったんだ?&br;(まじめな口調で問いかける。先程、テントの中での会話と比べ、純粋に疑問に思ったような声で。)&br;褒めてねぇし。褒めてねぇし。ふけたぞオラッ!(シャツを手元に戻した。うむ、と頷く)&br;そうさ。仕方ない。俺だって同じ事をするだろうし、しょうがない。&br;だから、元の場所に返そうとしても返しようもないし、むしろ増えるだけだ。&br;なら、万が一でも返せるのは、この方法くらいだってことさ。 --  &new{2011-08-24 (水) 23:49:01};
---ばーか(例のポーズ)&br; そんなの 知るかバカ 私が聞きたいよ(大真面目な顔で、大真面目に答える)&br;ヒューイ なんか本当に馬鹿だし 自分勝手だし 死にたがりだし なんかなーと思うし&br;優しいところは良いとこかなと 思うけど それも悪いところでもあるし&br;何で好きなのか 私もよく分からないけど なんかずっと一緒にいたいなーと思った うん(こくこく)&br;ちゃんとした 理由がないと 好きになっちゃ 駄目なの?&br;つまりヒューイがこの場所にいる以上 ずーっと人殺して 生きていくってこと?&br;…なんかなー やっぱり ヒューイ 街に戻ったほうが良いよ そんなんじゃ そのうち 潰れるよ -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-25 (木) 00:06:16};
---てめえ。(鼻の穴に小指の先端サイズの水球を打ち込む)&br;馬鹿って。馬鹿って。(何ゆえに好きな理由を聞いているのに罵倒の言葉が並んでいるのか分からなくなって段々と背筋が猫背になり始めて表情が沈鬱になってきてぐったりし始めて月が綺麗なのを見上げて一人物思いにふけりながら話を聞いていたところで最後の結論が聞こえてはっと我に返る。)&br;…聞いた立場でなんなんだが、コメントに困る。いや。俺も恋愛とか知らないし。大体好きになるのって理由があるもんだと思った。(頭をがしがしと掻いて)&br;でも、そっか。うん。ありがとう。…うーーーーーーーん。(腕を組んで唸る)&br;相手が殺しにかかってこなければ、殺さない。かかってきたら、俺だって正当防衛くらいする。&br;…それでもやっぱり、街には戻れない。少なくとも、俺とソーマの行動範囲が被る。あいつにとっちゃ、それはあんまり良くないことだろう。 --  &new{2011-08-25 (木) 00:33:57};
---(むせる)&br;困るぐらいなら 聞くな ばか 私もそう思ってたけど、なんか そうでもないみたいだよ&br;だって私 別にヒューイのかっこいいところとかみて ドキッ とかしてないし きゅんとか そういうのもないし&br;…んー あえていうなら 側にいて 一緒に生きて欲しい人って考えて 浮かんだのがヒューイだった みたいなかんじだよ&br;どういたしまして ん(こくこく)&br;でも死体を見たら 殺しにかかってくるのは分かりきってるから 結局 殺すつもりでここにいるんじゃん&br;じゃあ 別の町に行きなよ 少なくともまだ、ヒューイは人として 生き直せるよ&br;私は 今更気にすることも無いと思うし …皆のいる街に戻るほうが 良いと思うけどさ -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-25 (木) 01:01:04};
---(中田笑い)&br;まぁ俺もお前に格好いいところ見せた覚えもないしな…きゅんってされてたら俺がびびるわ…&br;ん…(相手の言葉に、ぐむ、と黙り込んだ。)…でもお前、旅に出るんだろ?&br;どういたしましてとかそういうのじゃなくね。おかしくね。後一週間待てるのかどうか答え聞いてなくね。&br;別に殺すつもりではいないんだが…やっぱり一度圧倒的に叩かないといけないんだろうか。(思考が悪いほうに移動していく)&br;残念だけど、監視がついてる。どこかに行っても、その監視から情報が流れて、同じことになるだろうな。&br;気にするというか。俺の危険性を組織に報告したのはあいつだ。で、俺とあいつが繋がってると、どうなるか。想像するに難くない。 --  &new{2011-08-25 (木) 01:22:53};
---(弁慶の泣き所キック)&br;サキュバススーツ ひどかったね(こくこく)&br;うん 街を出るよ っていうかそもそも 私、人じゃないし 生まれつきの化物だし&br;それで ヒューイが化物のことを どう考えているかは さっき良くわかったし 一緒に生きて行けないのも わかったので&br;というか 分かってたので うん ん(こくこく)&br;待てっていうなら 待つけど… 何で?&br;うーん… んー…&br;死にたい? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-25 (木) 01:36:55};
---いてえ!?(地面にぶっ倒れる)&br;やめろよ思い出すなよアレマジで俺の中の黒歴史と言うかまだ黒歴史の方が生ぬるいわ…(よろよろと起き上がる)&br;……人間になるんじゃなかったのか。さっきわかった、って。何だそれ。&br;…………………………………………(イラッ)&br;(テイリスの鼻をつまみあげる)&br;俺は色恋がわからない。少なくとも今までの人生の中で経験はない。&br;お前の思いを俺は聞いた。聞いたからには答えを返す。お前が答えはいるいらないどうこうじゃなくて、俺の中のこだわりだ。&br;死にたいとは、思ってない。俺を送り返した奴に、申し訳が立たない。(目の中に、確かな意思の光。) --  &new{2011-08-25 (木) 01:48:56};
---私の 忘れられない思い出の一ページにちゃんと 加えてあるから…(優しい表情でこくこく)&br;なれたら良いなと 昔は思ってたけど 単純に私は 人の輪に入れてほしくて そう思ってただけだから&br;今の私のままでも 良いかなって 今の自分を否定してまで そうしようと思うのは違うかなって、思ったから&br;ん、でも ヒューイは 化物は人と関わっちゃいけないと 思ってるようだから… 一緒には生きていけないなと思いました&br;ぷえー(つまみあげられる)&br;これ以上 街にいるのは 正直 望ましくないけど うーん… そもそも、一週間の間に ヒューイまた人殺すでしょ?&br;殺さないっていうなら 待つよ&br;…そっか、じゃあ さっさと逃げなよ&br;今のままじゃ 体より先に 心が駄目になるし こういう生き方 そもそも送り返してくれた人は 望んでないと思うよ -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-25 (木) 02:08:28};
-(広げた地図を見ながら夜の森を歩く。どうしてこんな街から離れた場所にテントを構えているのか、そもそも卒業してから今まで一度も会えなかったのは何故か)&br;(ソーマのあの時の物言いといい、どうにも嫌な予感しかしない。夜に街の外に出るというのが危ないということは知りつつも、ただ今は一刻も早く何が起きているのか確認したかった)&br;&br;んー…ん? んー…(不思議と一度も撃たれたり、斬られたり襲われたりせず、教えられた場所の近くまで辿り着き)&br;…ハンターにもお休み あるのかな んー…(首を傾げながら、足を進める) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-20 (土) 01:57:48};
--(夜の森。夜露に濡れた木々から届く湿った空気が、テイリスの服を少し湿らせた。)&br;(周囲にハンターの気配はない。時折鳴く夜鳥の声だけが聞こえてくる。)&br;(何もおかしな所のない夜の森。しかし、テイリスの五感の何かが、何処かに異常を訴える。)&br;(おかしな風景でもない。異様な物音もしない。ひやりとした肌触りの、夜の森。) &br;(テイリスの進む先。不意に森が開けた。木々に覆われた広場。)&br;(下草は少なく、まるで整地されたように平らな土地。その中央。月明かりに照らされて、テントが一つ。) --  &new{2011-08-20 (土) 02:08:22};
---(不意に これ以上進まないほうが良いのかもしれない という考えが頭をもたげて、歩みは鈍る)&br;(何故かと問われればハッキリとは言えないけれど、これ以上進めば望ましくない物を見るだろう、という予感がして)&br;…んー(辺りを見渡す。何もおかしいところはない、しいて言えばハンターが襲ってこないことがおかしいといえば、おかしいけれど)&br;(辺りをキにしながら、のろのろと歩めを進めて)&br;あー…(テントを見つける)……うー(すんすん鼻を鳴らして、自分の体を抱くようにして立ち止まった)&br;んーーー… …ヒューイー いる? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-21 (日) 00:37:15};
---(すんすんと鼻を鳴らしたテイリスに、青年の匂いは感じられない。)&br;(森の匂いと、それに混ざってなぜか'''周囲に濃く満ちた、海の匂い'''だけが感じられる。)&br;(青年を呼ぶ声は、広場に小さく響いた。一秒たち、二秒が過ぎ、しばらくしても返答はない。)&br;(テントの中に何者かがいたとして、この沈黙は、別人だという意味なのか、それともあえて返答を避けたのか。寝入ってしまって聞こえていないのか。)&br;(あるいは最初から、灯りのないテントの中には、誰一人いないのか。)&br;(広場の中にはただ、テイリスと、沈黙と、テントだけがある。) --  &new{2011-08-21 (日) 00:53:24};
---(その場に立ち尽くす。きっとこのテントは何処かの旅人のもので、こんな時間だから寝ているのだろう)&br;(そんな一番楽な考えが頭に浮かんで 迷う。このまま帰ってしまおうかと)&br;(楽しかった思い出だけを胸に抱いたまま、街を出るべきなのかと、その場に立ち尽くしたまま、迷った。)&br;うー(首を振る。まるでこのままここにいると、楽しかった思い出も何もかも壊れてしまう、そんな確信めいた予感を振り切るように首を振って)&br;…ヒューイ 寝てる?(鼻につく潮の香りを振り切るように、テントへ一歩一歩近づく) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-21 (日) 01:06:34};
---(テイリスが歩み寄る足元で、枯れた下草がかさかさと踏み潰されて、音を立てる。)&br;(願いとは裏腹に、テントに近づけば近づくほど濃くなる潮の香り。夜露の湿度と相まって、夜の砂浜のよう。)&br;(ふと、テイリスの足元に光を反射する何かがあった。小さな、コインほどの大きさ。)&br;(閉ざされたテントの入り口に程近いそこ。養成校の制服のボタンが一つ、そこに転がっていた。)&br;(返事はない。返事はない。閉じたテントの中からは何も聞こえない。) --  &new{2011-08-21 (日) 01:17:04};
---(足元のそれを拾い上げる。潮の香りはますます濃くなって、それと同時に いい加減に認めなくてはいけなくなってきた)&br;(感情とは別の部分、本能的な部分でもうずっと前からかんじていた事。)&br;(ここには 化物がいる)&br;(それがヒューイを殺したのか、若しくは それがヒューイなのか、それは分からないけれど)&br;…(また首を振る。そんなことは考えるまでも無かった。拾い上げたボタンを握り)&br;開けるよ?(テントの入口に、手を掛けた) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-21 (日) 01:34:40};
---(ボタンは取れてから暫くたっているのか、土で汚れている。拾い上げたテイリスの手に、茶白色の砂を残した。)&br;(手をかけたテントの扉は、あっけないほど簡単に開いた。採光窓を閉めて暗いテントの中に、入り口からの光が入る。)&br;(三人いた。過去形なのは、それが既に命を持っていないからだ。まだ新しい死体。)&br;(白目を剥いて舌を出した苦痛の表情を浮かべたまま、テイリスに見覚えのない死体が、テントの中にごろん、と三つ、転がっている。)&br;(それと同時。不意に、テイリスの耳に届いた潮騒。足元に、波が寄せる。)&br;(冷たい、冬の海の漣。季節にはそぐわないかもしれないそれが、テイリスの足元へと、テントの内側から湧き出すように寄せ始めた。)&br;(続々と湧き出す水によって、周囲が、海に染まり始める。) --  &new{2011-08-21 (日) 01:47:35};
---(月光に照らされた3つのそれを、ただぼんやり見つめる。そんなことはもう ずっと前に知っていた)&br;(随分苦しかったろうと思う、溺死は苦しい それが冷たい海の水なら、もっと苦しかったろうと、ぼんやり見つめて)&br;(頭に浮かぶのは楽しかった思い出、どれも皹が入って色褪せている)&br;(ああ、壊れてしまった 私が今、壊してしまった)&br;(ボタンを握った手には不思議なくらい感覚がなくて、今自分が後悔しているのかそれすらもわからない)&br;(スカートの裾を濡らす海水が、冷たいのか暖かいのかそれすらも) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-21 (日) 02:08:43};
---(テイリスの葛藤を知らぬかのように、ただ周囲の環境は激変していく。)&br;(徐々に水嵩は増し始め、死体はぷかり、と浮いて、テイリスの隣を通り抜けた。)&br;(続いて、テイリスの後ろ、来た道を残して、周囲が濃霧に染まった。)&br;(この広場は水に満ちている。濃霧が視界と嗅覚を殺し、波の音が聴覚を塞ぐ。テントから流れ出す水は足場を殺す。)&br;(ふいに声がした。聞き覚えのないであろう、低く、響く声。テイリスの頭の中に、直接に届く。)&br;(帰れ、帰れと声は告げる。声と帰り道を残して、水が全てを封鎖していく。) --  &new{2011-08-21 (日) 02:20:33};
---https://lh5.googleusercontent.com/-2u4UnnzE8Wk/Tk_upi6v8OI/AAAAAAAABV8/Nm2Sr1Q_iNw/%2525E9%25259C%2525A7%2525E3%252581%2525BE%2525E3%252581%2525A7%2525E3%252581%2525AF%2525E4%2525BA%252588%2525E6%2525B8%2525AC%2525E3%252581%252597%2525E3%252581%2525A8%2525E3%252582%252589%2525E3%252582%252593%2525E3%252582%252588%2525E2%252580%2525A6.jpg --  &new{2011-08-21 (日) 02:40:28};
---(少しずつ死んでいく空間の中、水の中で瞬き一つせずそのままでいて)&br;(後ろは振り向かない。帰れと言うには 遅すぎる。もう後戻りなんて出来ない)&br;(ここで帰れるなら、そもそもこんなところまで来なかったのだから)&br;…ヒューイー…帰ろうよ…&br;(帰れない、けれど何をしたら良いのかなんて全然わからなくて)&br;(ただ素直に思ったことを口にする) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-21 (日) 02:40:44};
---(ざぁ、ざぁ、ざぁ、と大きな音がする。溢れ出した水が、低いほうへ、低いほうへと移動し、恐らくは河へと流れ込んでいる音。)&br;(そこに届くごつん、ごつん、という低い音は、死体がその辺りの樹木にぶつかって立てる音か。)&br;(帰れ、帰れ、とただ繰り返す声は、命令なのか、あるいは懇願なのか。そこから、見知った青年の色は感じられない。)&br;(ただ、居心地の悪い空間だけを用意して、それ以上には及ばない。そんな、断絶に満ちた空間の中。)&br;(大きな水音は、テイリスの呟くような声を掻き消してしまう。濃霧の密度と合わさって、殆ど周囲へは響かなかった。) --  &new{2011-08-21 (日) 02:59:06};
---帰ろうよ…&br;ヒューイはそっち側になんていたら 駄目なんだよ 帰ろうよ…&br;皆待ってるし 探してるよ 学校は無くなっちゃったけど ウィンがね&br;BAR とか、そういうのを開いて みんなで集まってるんだって この間、クリスマス会もやったって 聞いたよ&br;だから、帰ろう ここにいても このまま進んでも 苦しいだけだよ&br;(震える唇から漏れる声は、重い霧に潰されて、波音に掻き消される)&br;(例えこの声が響いた所で、あの人間だった物が木を打つ音のほうが大きくて)&br;(あの音の前ではどんな言葉も届くような気がしなくて、知らず流れていた涙が落ちて水に混ざる)&br;帰れないよ 帰ったら もっとそっちに行っちゃう だから帰れないよ… -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-21 (日) 03:30:01};
---(足元を流れる水はテイリスから体温を奪い続けていく。果てしなく、とめどなく湧き出す冷たい水。)&br;(帰れ。帰れ。それだけを言い続ける声。低く重い声。頭の中に直接届く。)&br;(それに混ざって、とても小さく、か細く。絞り出すような声がした。六つの子どもが膝を抱えて、暗いところで呟くような。)&br;'''どうして帰ってくれない'''&br;'''どうして放っておいてくれない'''&br;'''どうして どうして どうして'''&br;'''俺が金になるからか そんなの知ったことじゃない'''&br;'''人を殺したからか そんなのずっと前からだ'''&br;'''化け物だからか だから関わるつもりもない'''&br;'''居場所がないんだ みんなの中にも戻れないんだ'''&br;'''ここにも居ちゃ駄目なのか どうして どうして'''&br;(テイリスの声が届いたのかどうかは分からない。一人呟くような言葉の中身であれば、ただの独白に過ぎないのかもしれない。)&br;(溢れ出す水に混ざって、重なり合う声がする。聞き覚えのある声が、どうして、どうして、とすすり泣く様に呟いている。) --  &new{2011-08-21 (日) 03:53:16};
---戻れないんじゃないよ 戻らないだけだよ&br;ヒューイは私よりずっと 頭が良くて 何でも知ってて なんでも出来るのに なんで分からないの&br;そこは楽かもしれないけど 楽しくないよ&br;ずっと同じはないから ずっとそこにはいれないよ そこから何処に行くの?&br;(水音に混じって聞こえる呟きにますます涙が溢れて)&br;(手は、ボタンを握りしめすぎたせいか、水にずっと浸かっていたせいか真っ白で)&br;どうしてだなんて そんなの自分で考えてよ 私だって良くわからないよ&br;ただ私は ヒューイにそんなところで一人になって欲しくなくて&br;(何でこんなに胸が掻き毟られるようなのかといえば、それは多分 その呟きが自分も、自分のあり方も否定されているようだったから)&br;…ヒューイが本当はずっとそこにいたくて ずっと一人が良いなら 帰るよ&br;でも私は そうじゃないし だから、ヒューイも同じであって欲しいから 帰れない -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-21 (日) 04:26:41};
---(帰れと囁きかける声の中に、徐々に多くなる呟き声。)&br;'''戻れるもんか。俺の価値は、きっと、あの学校だからあった。'''&br;'''あの場所を卒業して生きる中に、俺の価値はきっと、存在しない。'''&br;'''誰にも、何も、してやれない。あの校舎の中に、輪の中にいない俺に、価値があるとは、思えない。'''&br;'''どこにも行かない。どこにも行けない。きっと俺は、ここで朽ちる。'''&br;(濃霧の中。不意に月が雲に覆い隠され、陰り、周囲が闇に染まる。)&br;(それがあけた後。うっすらと。テントの中に、片膝を立てて座り込む陰があった。)&br;(仮面を付けた、黒髪。養成校の制服を纏った体は、肩口までが水に浸っている。)&br;……どうして。&br;(仮面の奥から、くぐもった声。頭に直接響かせるものではない。空気を伝う声。)&br;……なんで。&br;(呟きに続く、疑問符の重なり。それまでのものとは違う。)&br;(どうして話がしたいのかであり、どうして一人になってほしくないのかであり、どうしてそれを望まれるのかである、理解の出来ないことを問う声。)&br;(価値など持たない己を引きずり出そうとする相手が、己に何を見ているのか。わからないから問いかける。) --  &new{2011-08-21 (日) 04:52:37};
---価値が無いなんて そんなことあるわけ無い&br; ヒューイがいなくなって あんなにいろんな人が心配してて それなのに価値が無いなんて&br; 何でそんなこという 何でそうやって自分のこと ちゃんと認めてあげない&br; (苛立つ。思っていることや伝えたいことの半分だって言葉に出来ない自分の頭に)&br;(そして現れたその姿に、苛立ちも忘れるぐらい悲しくなる)&br;どうしても なんでも無い&br;そんなの、私がヒューイを好きだからだよ&br;(もうその姿を見たときに自分の思いが叶わないことなんてわかってしまった)&br;(それでも何で、と問われれば伝えるしか無いから、そう応える)&br;好きな人には 幸せ出いて欲しいからだよ&br;人じゃなくなっても 人殺しでも もうそんなのどうでもいい&br;ただ私がヒューイを好きだから どんなふうになっても 幸せになって欲しいし 笑ってて欲しいからだよ&br;だから、そこでそのまま死ぬつもりなら 許さない&br;そこで死んだら きっとどこにも行けない&br;そこで死ぬつもりなら せめて私が殺す -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-21 (日) 22:45:24};
---俺の何を認めればいい。環境も変わって。俺自身も人じゃなくなって。&br;バーの扉を開けたとき。皆が、俺を見る目が怖い。&br;少なくともソーマの俺を見る目は、あの頃のものじゃない。エニルだってこうなった俺を見て逡巡した。&br;後は、どんな目を向けられればいい。どうせ、知れば、変わる。&br;例え、万が一、あの頃の俺に価値があったとしても。今、それがあるのか。&br;(声に僅か滲んだ、恐れ。それを反映するように、テントの外の濃霧が、一層濃くなる。)&br;(そして不意に、漣が動きを止めた。さらさらと、水が低いほうへ流れていく音だけが聞こえてくる。)&br;(仮面に隠れた向こうから、唖然としたような雰囲気が伝わってきて、それを反映するように、周囲の大気が僅か揺れて。濃霧が揺らいだ。)&br;(周囲を支配する水が揺らぐ中、暫くの沈黙の後。)&br;……………お前、ソーマのことが好きなんだと思ってたんだけど。&br;(完全に予想外の言葉に、頭の中身が真っ白になったらしい。そんな、この場にそぐわない言葉がぽつりと飛び出す。) --  &new{2011-08-23 (火) 21:33:45};
---…私 もっとヒューイは 頭がよくて強いと思ってたよ&br;(水の中で身動ぎもせず、黙って聞き終わると 心底がっかりしたように呟く)&br;でも そーでもないね&br;やらないうちから怖いとか 余計なことばっかり考えて 馬鹿みたい&br;価値がないとか あるとか そんなこと考えないと 生きていけないなんて 馬鹿みたい&br;大事なことだから 2回言ったよ ばか、ばーか(表情の無い顔で、仮面を指さして)&br;そんな心配しなくても 皆今のヒューイだって受け入れてくれるし&br;少なくとも私が好きだって時点で 今のヒューイにも価値があるんだよ&br;(その先を続けようと開いた口が、予想外の名前が出たので閉じる)&br;(眉を顰めて、何か言おうとまた口を開いてため息をついた)&br;…そうだね ソーマも 好きだよ 勉強とか教えてくれたし 先生として すごく好き&br;でも ヒューイが好きの好きと ソーマが好きの好きは 種類が違うんだけど&br;1から? 1から説明しないと 駄目? そこまで 馬鹿? -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-23 (火) 23:36:19};
---…買いかぶり過ぎだ。(仮面の向こう側から、小さく笑う気配。)&br;そうだ。価値がなければ生きれない、そんな馬鹿みたいな世界で、俺は生きてきた。&br;失敗すれば死ぬ。働けなくなれば死ぬ。気に障るだけでも死ぬ。気が向けば死ぬ。&br;人の命には値段がつくんだ。お前が思うほど、人間は綺麗な生き物じゃない。テイリス。&br;綺麗な上澄みがいれば、煮詰めたヘドロのようなやつだっている。なのに、どうして、どうしてお前は―――&br;(混乱を示すように、一度止まった波が再び、今度は不規則に生じだす。)&br;種類がって、いや、説明と言うか。あー…(仮面の上から顔を押さえる。あまりに予想外の状況過ぎて、思考が追いつかないらしい。)&br;説明はいい。ちょっと待て。待て。(エニルのときもこのような状況であったことは想像に難くない。)&br;(混乱に伴った変化に併せて、周囲を覆う濃霧が、少しだけ薄れ始めたようにも思える。) --  &new{2011-08-24 (水) 00:07:02};
---ねえヒューイ 自分の価値を下げるためだけに 人を褒めるのは 変だよ&br;ヒューイは結局 自分に生きてる価値があるだなんて どうやっても認めたくないんだ&br;…(ちら、と後ろに目をやり)…それなのに どうして殺したの?&br;…私は 私に優しい人だけじゃなくて 私を嫌いな人も好きになりたいから&br;無理かもしれないけど でもやってみないうちから 諦められないから&br;(忙しく状況の変わる水面に目を落とす)だって ヒューイ馬鹿だから ちゃんと説明しないと わからないみたいだし 馬鹿だから&br;人に物を頼むときは もっと丁寧な言い方をすべきと思う(ふるふる)&br;それに 別に良いよ 答えが欲しかったり、そういう期待がある 告白ではないから&br;ただ、馬鹿でも 水浸しでも 引きこもりでも 人殺しでも 好きだからしょーがないなー と思うくらいには好き&br;…ということを ちょっとだけ覚えておいてくれれば 良いよ -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 00:34:18};
---認めたくないとかそういうのじゃない。ただ、信じられないんだ。俺は…&br;……。(理由を問われれば、口を噤んだ。自分勝手な理由を口にする前に、言葉を止める。)&br;お願いですので少々お時間をいただけませんでしょうか…いや…(面を抑えた手に力が篭る。)&br;(続いた相手の台詞に逡巡し、僅かの沈黙。濃霧は徐々に薄れていくようにも感じられる。)&br;(動揺を映す様に揺れる水音だけが、やけに大きく聞こえて、そして。)&br;……どうして、どうして、お前はそんなに――――&br;(顔を上げると同時。乾いた破裂音が三回。着弾も三発。テイリスの眼前で赤が弾ける。)&br;(一発は側面から頚部を貫通して通り抜けた。)&br;(一発は背後から左胸を貫通して通り抜けた。)&br;(一発は後頭部から侵入して額から抜け出た。)&br;(首と胸部には大きく穴が開いたが、血が噴出す様子は無い。ダメージはない。傷は水で埋まり、戻ろうとする。)&br;(頭蓋内に侵入した弾丸は、後頭部から侵入したときよりも大きな穴を額に開けて、飛び出した。)&br;(その勢いで、顔に付けた仮面が赤く染まり、宙に舞う。)&br;(数度回転した後、仮面は着水する前に、弾痕を中心に粉々に砕け散った。)&br;(それと同時。仮面の粉砕が原因であるように、ヒューイの体がどろり、と溶ける。)&br;(涙痕のある頬。曖昧な表情を浮かべたまま、制服の中の体が溶け崩れて、消えた。)&br;(水位が下がり始める。テイリスの膝までを浸していた水が、踝までになり、遂には地面を濡らす程度にまで。)&br;(テントの中には割れた仮面の破片と、制服だけが残る。テントの中に、人の気配は、ない。) --  &new{2011-08-24 (水) 00:59:04};
---じゃあもう 今のヒューイを好きだった …人間、じゃないけど そういう物が居た&br;っていうのだけ信じれば良いよ&br;化物の好意に 意味なんて無いし 価値を感じない というのなら それはもうしょうがないけど&br;さしあげません&br;とにかく もうこんなとこいるの やめて 戻ってきなよ&br;(ここは、と続けようとした言葉が赤色に掻き消される)&br;(何が起きたのかわからないまま、駆け寄ろうとして)&br;(よく見慣れた顔にようやく会えたかと思えば、すぐに消えた)&br;(ぽかんと、ただまず思ったのは自分のせいだ、ということで) あ …う?&br;(長居しすぎて、自分を追っている人間に見つかったのか)&br;(だとしたらどうして自分が無事で、ヒューイが?)&br;(困惑した足取りで、湿った地面の上をよたよた歩いて、地面に膝をつく)&br;(残された仮面の破片を恐る恐る拾い上げて、辺りを見渡し)ヒューイ?&br;(まるで今の今までのことが全て夢だったように気配が消えて、途方にくれた) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 01:20:23};
---(気づけばテントの外に、三人の人影。ずんぐりとした、似たような顔の三人組の男。)&br;(すっかり霧の晴れた夜の森。月影を背後に、三人はライフルを肩にかけたまま、テントの入り口から中を見て。)&br;「やったか。仮面が本体だったようだな。梃子摺らせやがって」&br;「ありがとうございました、お嬢さん。化け物も女には弱いんでしょうかね。」&br;「長話してくれたおかげで、狙いが定まった」&br;(にこやかに笑いかける三人組。テイリスのことを知っている様子は無い。)&br;(テイリスの会話していた視線の動きから、狙いを定めたらしい。手練のハンターのようだ。)&br;(ソーマの言葉の通り、理由が何であれ、殺しすぎた。それだけの話だった。)&br;「そいつは、俺らの仲間を何人も殺してましてね。狙ってたんですよ」&br;「霧が薄れたのが有難かった。油断が命取りだな」&br;「報酬でやられたやつらの墓を立てよう。ニコルには嫁さんもいた。少し融通してやらんとなぁ」&br;(獲物を仕留めた安心感故か。にこやかに談笑しながら、達成感と共に互いの肩を小突いたりしている。)&br;「さ、お嬢さん。ここは危険ですから。街まで送りましょうか」&br;(笑顔で、しゃがみこんだテイリスに手を伸ばす男。) --  &new{2011-08-24 (水) 01:31:30};
---(男たちの会話を背にして、ただ現実感のない指先で破片を寄せ集める)&br;(ただハッキリわかったのは、やはりこの自体を引き寄せたのは自分であるということ)&br;(伸ばされた手に、ぼんやり目をやって 首を振る)あのね&br;…友達だったの&br;おじさんたちにも 殺すだけの理由があったのは わかってる&br;でも 友達だったんだ(視線を戻して、破片を集める作業に戻り)&br;化物だってね 訳もなく 人を襲ったりしないんだよ&br;おじさんたちのしたことは 正しいんだと思う でも、せめて&br;…もう少しだけ 待って欲しかった&br;……私は ここに居たいから 良い(首を振って)&br;あのね 私も化物だから 殺していいよ&br;それが出来ないなら 帰って&br;一人にして欲しい(怒りより何より、酷い喪失感で胸が空っぽで) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 01:50:34};
---「そうですか。でも、その化け物が本当に友達と思っていたかどうか」&br;(吐き捨てるようにそんな台詞を口に上らせる男。周囲の二人も、舌打ちしたり、鼻で笑ったりと、否定の様子で。)&br;「食われてたかもしれないな」&br;「食われるならまだいいけど、辱められてたかもしれんぜ」&br;「やめなさい。本人の前で。こらこらお嬢さん、そんな簡単に化け物なんて……――」&br;(くつくつと喉を鳴らして笑う一人を、リーダー格らしい男が止めて。それから、テイリスの言葉にはっと目を見開いた。)&br;「……どうした」&br;「こいつ、この餓鬼……首の王冠……32番だ!」&br;(叫ぶと同時、三人が飛び退く。ライフルをテイリスに向けて構えて。)&br;「今日は大量だなぁ。一日に二体か。しかも両方とも抵抗はないときたもんだ」&br;「化け物は化け物同士つるむということだ。報酬が増えるのは有難い」&br;「無駄口は要りません。折角殺せといってくれているのです。これ以上増える前にやりましょう」 --  &new{2011-08-24 (水) 02:07:43};
---(撃たれて粉微塵に散ったパーツがあるせいで、仮面はどうやっても埋まらない穴ができてしまっていて、困る)&br;(お墓、というのは死んだ人間の骨を埋めるらしいと聞いたけれど、骨一つ残さず消えてしまったから)&br;(せめてこれぐらいは、ちゃんとした形でと思ったが、流石にこんなに粉々になったものは組み合わせられない)&br;殺せるなら 殺していいよ&br;(殺せないだろうな、という確信に近い思いはあったし 万が一殺されたとしても別にいいかな、と思った)&br;(いや、むしろ殺されなかったとして この3人と話し合うだけの気力がもう残っていなかったから)&br;(せめて自分を殺せるだけの腕があるハンターなら良かったのに)&br;(泥のついた手を払って、立ち上がる。3人に向き直り)&br;心臓や頭を狙っても死なないよ&br;どうやったら死ぬのか、私にも良く分からないから ごめんね 頑張って -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 02:30:11};
---「それはどうも御丁寧に。では、死ぬまで弾丸を叩き込みましょう」&br;「一匹目が一発ですんだから、弾丸は余ってるんでなぁ」&br;「粉々になるまで、続けてやる」&br;(三人の目が細められ、引き金に指をかけて)&br;人に、ここで死ぬくらいなら自分が殺す言っておいてさ。何死のうとしてるんですかテイリスさん。アホかお前は。&br;(三人の指が引き金に触れたと同時。とすん、と何かが刺さるような音が一度。テイリスの眼前で蒼が舞った。)&br;(さぁぁぁぁ、と水が穏やかに渦を巻くような音。空中から突き出てきた蒼。)&br;(一人目は頚部に側面から水の槍が貫通した。)&br;(二人目は左胸に背後から水の槍が貫通した。)&br;(三人目は後頭部から額へ水の槍が貫通した。)&br;……悪い。学生時代から、貰い物は、返す主義なんだ。&br;(突き刺さって後、どろり、と溶ける水の槍。それの引き起こした結果は、先程とは異なる。)&br;(一人目と二人目は、傷口から勢い良く血液を噴出して地面へと倒れこんで。)&br;(そして三人目は、後頭部から突き刺さったのと同じ大きさの穴を額に開け、ぐるん、と白目を剥いて地面へと崩れ落ちた。) --  &new{2011-08-24 (水) 02:36:06};
---(それが良いことなのか悪いことなのかはわからないけれど、銃口を向けられるのは慣れたことだった)&br;(撃たれるのだって慣れたことだったから、さして騒ぐこともなく、ただ動いて的が外れては大変だと)&br;あ(危ない、と言おうとしたのか、それとも避けろと言おうとしたのか、しかし言い始めるより早くそれは終わった)&br;(鮮血を散らして次々倒れる人間と、次いで地面に溢れる生き物特有の柔らかいパーツ)&br;…私は 死なないんだよ&br;少なくとも 銃で撃たれただけじゃ 死なない(役目を果たす事無く地面に落ちたライフルに悲しげな目を向ける)&br;だから そのまま じっとしていれば良かったのに&br;…自分とか 人の生命を守る以外の 人殺しなんてしたら 駄目だよ&br;(責める風でもなく、ただ悲しげに目を伏せる) -- [[テイリス>名簿/451361]] &new{2011-08-24 (水) 02:59:22};
-  --  &new{2011-08-16 (火) 02:01:28};
-(調査任務が回ってきた。内容は大量の行方不明者が出ているポイント、別組織のハンターも手を出したらしいが、いずれも死んだとの事)&br;(正直捨て駒に近い気もするが、討伐ではなく様子見だけだと割り切って装備を抱えて森の中を進む。保険はかけておいたが当てにならない、慎重さが要求されるな、と思いながら短刀で邪魔な草を切り払いながら進む) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-15 (月) 21:37:25};
--(鬱蒼と茂る森の中。報告されたポイントは、河から程近い、森の中の広場。)&br;(ただ、どこかに違和感。五感の何かが、ソーマの中に警鐘を鳴らしている。)&br;(おかしな風景でもない。異様な物音もしない。冬の寒さがソーマの肌をちりちりと炙る。) &br;(歩く内、比較的開けた獣道に出た。何人もの人間が、そこを通った後のような、踏み固められた道。)&br;(方向的に、その獣道の向かう先は、指定されたポイントだ。)&br;(周囲の草は、奥へ、奥へと向かってのみ、何度も倒された所為か、まるで誘うように生えている。) --  &new{2011-08-15 (月) 21:43:39};
---(チリチリする感覚は、既にソーマの本能に引き返せと告げていた。第六感というのを彼は意外と信じている、何度も救われたからだ)&br;(何も感じないのに不吉を感じる。危険を五感が感じ取らずとも体が震える。寒さだけでは…ない)&br;…どいつもこいつも同じ道を。分かりやすいが…(開けた道に出ると呟いた。短刀を仕舞い、拳銃をチェック。動作に問題無し)&br;さぁて。鬼が出るか蛇が出るか…(行かない。という選択肢は排除した。誘いこまれる様に奥へ、奥へと足を進めていく) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-15 (月) 21:56:21};
---(しばらく続いた獣道の先。巨木を過ぎた所で、急に視界が開けた。近くを流れる河の音が、これまでより大きく聞こえる。)&br;(木々に囲まれた、公園ほどの広場。冬場ゆえか枯れた下草が、地面を覆っている。)&br;(その中央に、それはあった。入り口の閉ざされた、一つのテント。)&br;(周囲にかまどや水場といった生活の気配はない。そのテントだけが、そこにぽつんと存在している。) --  &new{2011-08-15 (月) 22:03:34};
---……っ(日の差し込む広場、聞こえる河の音…その大きさに違和感を覚えた)&br;…テント?(思わず声に出す不自然さ。生活感もなく、入口も閉ざされたそれ。だが、事件の起きているポイントはここだ。日が差す可能性がある時点で、日を嫌う手合いではないと判断)&br;(背を伸ばす様に両手を上げ…降ろす。屈伸運動のような動きを経て)……調べてみるか(周囲への警戒を怠らず、広場に踏み込む。目指すはテント) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-15 (月) 22:09:05};
---(踏み潰された枯草の立てるかさかさという音が、周囲に消えていく。何もおかしな様子は無い。歩むソーマの足取りを邪魔するものは何もない。)&br;(どこか遠くで鳥の鳴き声が聞こえた。冬の日差しは明るく、数人は入れるであろう大きさのテントを明るく照らしている。)&br;(そのまま歩みを進めれば、何事もなく、テントの前までたどり着く。入り口のファスナーは閉ざされ、中の気配は伺えない。) --  &new{2011-08-15 (月) 22:13:14};
---…静かすぎる(何か…自分は罠に既に嵌まった後なのでは。という感覚を、強いて押し殺してテントの前へ)&br;(討伐任務なら銃弾をとっくに撃ちこんでいる所なのだが。今回は違う、分を弁えないで死んだ奴の数は上げていられない)&br;…(人の気配もないが。ともかく周囲に気を配りながらファスナーに手をかけると開こうとする) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-15 (月) 22:25:04};
---(ファスナーを開けば、苦しみに顔を歪めた死体が三つ。まだ新しい。喉にナイフが突き刺さっている。出血は少ない。。)&br;(死臭はしない。冬場で腐敗がない以前に、既にソーマには感じられない。''随分前から周囲に満ちた潮の匂い''が、血腥さを掻き消している。)&br;(不意に、テントの中からソーマの足元に、波が寄せた。まるで砂浜のように。冬の海の、身を凍らせる冷たさ。周囲が、海に染まる。) --  &new{2011-08-15 (月) 22:33:03};
---…(死体が3つ。微かに驚くが、動揺するような精神は持っていない、知り合いでもないのを見える顔の分は把握。ナイフによる殺傷である事も)&br;……匂いが(おかしい、と続ける前に全身に警戒心。異常だ。異常が起きている)&br;……っ、波…にこの匂い海か…!(敵の攻撃を受けている。と直感した体はテントから離れる様にバックステップを数度。腰から短刀だけ引き抜いて周囲を警戒するのと同時に、広場から脱出する策を立てるべく周囲を見回す)&br;(「森の開け方からして、少なくともテリトリーは広場の範囲はあるとみていい。脱出出来なければ不利だ…やられた!」) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-15 (月) 22:46:30};
---(今思えば下草の枯死は塩害ゆえであり、既に広場一面は踝丈の水に覆われている。体温を奪い続ける冷たい水。)&br;(続いて周囲に濃霧が立ち込めた。水が満ちている。波の音が聴覚を塞ぐ。濃霧が視覚と嗅覚を塞ぐ。テントから寄せる波が足場を殺す。)&br;(ソーマの周囲、濃霧はソーマのやってきた獣道の方向のみ薄い。ふと、声がした。)&br;(低く、響きのある、聞き覚えのない声。帰れ、帰れと脳に直接声が届く。) --  &new{2011-08-15 (月) 22:54:54};
---(水を使う敵は厄介だ。水流を自在に操る存在なんてものがいたら悪夢だと思ってもいい、それがハンターとしてのの見解)&br;ちっ…(咄嗟に拳銃を引き抜くと、頭上に向けて威嚇するように3発、あるリズムを持って射撃。どうせ、この後火薬は湿り使えなくなる)&br;(外に伏せた保険との連絡をそこまでにした所で、視界に濃霧が満ちる。方向はこのまま真っ直ぐ下がれば広場を出られるはずだが…)&br;(迂闊に動けなくなり、霧の薄い方を見る、出口はあちらで足を止めれば聞こえるのは帰れという言葉。「交渉が出来る相手だ」)&br;……帰る前に何者かくらい聞かせてくれないかね(油断はしないまま。聞こえているだろうと声を投げた) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-15 (月) 23:12:21};
---(銃声に呼応するように、一気に水が勢いを増した。踝丈だった水嵩が膝丈になり、太股まで上る。腰に届いた。)&br;(水が体温を奪い続ける。凍るような冷たさの水が、じわじわと敵を殺しにかかる。)&br;(テントの中から流れ出た死体が、ソーマの隣を通過した。問いかけが届いたのか、低い声は僅かの沈黙の後、そっと言った。)&br;'''その反応は6人いた。一人は仲間の暴走に協調せざるを得ず死んだ。3人は対話のフリをして期を狙い死んだ。残り二人は可能な限り情報を得た後逃げ出そうとして、死んだ。お前はどれだ。''' --  &new{2011-08-15 (月) 23:22:02};
---ちょっと過剰防衛じゃないかねぇ…(股下まで上がった水に苦笑する。着衣泳は養成校で習ったが戦闘する想定は無い)&br;(ちらりと流れる死体に目をやる。やはり知り合いではない。なら、怒りを見せる必要もないし、冷静でいていい)&br;さすがに何十人も殺してる奴は言う事が違うな…どれでもないさ。俺はお前の事を一つ知って生きて帰る(来たのはそのためだ)&br;答えろ。お前はまだ、無実の街の人間は殺してないはずだ(その報告はない。あれば最初から仕掛けていた) お前の攻撃は自衛か! 侵略か!(虚勢の様に声を張り上げた。少なくとも、怯えての行動ではなく意思があると伝える必要がある) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-15 (月) 23:33:40};
---(ソーマが大声を張り上げた瞬間。帰れと告げ続けていた声が止まった。次いで、ソーマの視線の先。テントのあった位置に水柱が勢い良く上がった。)&br;(吹き飛んだテントのあった場所。水面の上に片膝を立てて腰を下ろした、細身の人影。纏った養成校の制服は濡れず、顔の仮面は感情を見せない。)&br;…自衛か侵略か。お前が決めろよ、ソーマ。四年間の付き合いだ。そして、ハンターのお前はどうするのか。&br;(聞きなれたであろう声。続いて、その右手が、面を取った。感情を浮かべなければ、むすっとした愛想のない顔。) --  &new{2011-08-15 (月) 23:40:57};
---(視界の先から弾けるように水柱が登った刺激しすぎたか、と思い不利な戦闘に入る覚悟を決めようとした時だ。)&br;顔も隠してるとは随分……&br;…っ…!?(死んだと噂された知り合いが、居た。驚きを隠しきれたのは精神が警戒心から戦闘向きに切り替わっていたおかげに他ならない)&br;これだけの水をいつ操られる様になったんだお前。魔術師ならどこの国でも宮廷魔術師になれるぞ、大出世だ(まずは軽口を叩く&br;…やっぱりヒューイなんだな。あの死体どもが、お前を殺しに来た奴なら殺されても仕方ないだけだ。自衛だろうよ…悪いが質問追加だ、ここで何してる(短刀を納め、銃も納め、視線はヒューイだけに向けた) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-15 (月) 23:50:46};
---そりゃいいな。儲かりそうだ。…でも、宮廷魔術師になる前にお前みたいなハンターが、俺を狩りに来るだろうさ。後ついでに、暗殺者も。&br;(水面に座っていた姿勢から、立ち上がる。足を水面に付ければ、沈み、水の下の地面に立った。水嵩が下がっていく。どんどんと水は流れ去り、気づけばそこは元通り、広場へと戻っていた。)&br;もしかすれば、外見を奪った化け物かもしれないけどな。(こちらも軽口を叩いて肩を竦めて、手の中の面を懐に仕舞った。)&br;何をしてる、と問われれば、生きてるだけさ。生きてたら、客が来た。(視線をソーマの後ろへやる。低木に引っかかった、厳つい男の死体。)&br;大方テイリス狙いのハンターが、小銭稼ぎに俺に目を付けたんだろうさ。だから殺した。大概が狂信者か金の亡者だった。逃げろといったのに聞かないから。 --  &new{2011-08-15 (月) 23:59:32};
---ハンターに狙われるねぇ…つまり魔術じゃないってか。それに暗殺者…? ガゼットみたいに実はやんごとない身分でもあったのか、お前(わけがわからん、と息を吐き)&br;…やれやれ、下半身ずぶ濡れで帰るはめになったぞヒューイ、なんとかしろ(冗談めかして水が引いた事に軽く安堵し)&br;いちいち思い出話して確かめてもいいけどな。養成校の屋上でシャンプーしにきたの結局誰だったんだとか&br;生きてるだけで金になるもんになっちまったのか…お前はただの人間だと思ってたんだけどな&br;正解でもあり間違いある、テイリス狙いのは無駄に街にいやがるし、それがついでで足を延ばしたかお前のうわさが広がってお前目当てかはわからんだろ…(厳つい男の懐を探り)ハンターか、阿呆め。何かを殺そうとした奴は殺されても仕方ない、そこはいいんだが&br;いつまで続ける気だ。悪人だろうと狂信者だろうと、殺し続ければお前を狙う奴も多くなる。逃げ続けろとはいわんが場所くらいたまに変えたらどうだよ -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-16 (火) 00:15:00};
---ま、色々事情があるってことだ。…あながち間違っちゃいないさ。(苦笑いして、肩を竦める)&br;上半身も濡らしてやることしか俺には出来そうにないが…(右手をすっと上げて)&br;あぁ、あれ。シャンプーしに来たのJIRO。最後に白状してたから鯖折りしておいた。(いい笑顔)&br;ただの人間だったよ。お前と四年間同じ教室に居た俺は、人間だった。(自分の着ている制服のブレザーの襟元を掴んで、少しだけ寂しげに笑った)&br;いつまで、か…この辺りが一番考え事するには落ち着くんだ。河も近いしな。&br;後移動して襲われると、戦った跡地の草が枯れるから、その、野草が取れない…(切実な表情で言う野草イーターヒューイ) --  &new{2011-08-16 (火) 00:24:44};
---細かく聞いてもいいが…ま、今日はいいか。お前も色々抱えてたんだな…&br;やめい。脱水出来ないのかよ不便な能力者だな…!(シャンプー云々と笑顔を見て)…ああうん、疑う必要ないわ本人だわ、ナイス鯖折り(サムズアップ)&br;……ま、深くは聞かねえよ。必要があるならそっちから説明頼む…本人ではあるが、変わっちまったと&br;…ああ、塩害か。お前そんなん気にしていちいちここにいたんかい!(思わずツッコミ)…はぁ、仕方ないな。とりあえずうちの組織にはテイリスと同じく「手を出さなきゃ害はない」タイプだと報告させて貰う。これでうちからは監視以外は出て来ないはずだ、襲いはしない&br;それよりも…街に居る皆には、どーすんだ? お前の生存 -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-16 (火) 00:32:45};
---別に抱えてはいないさ。話す機会が、なかっただけだ。(四年間を思い返して、小さく笑った)&br;脱水出来ないではないけどそっちの方が面白いし… ま、あの鯖折りが、あいつとの最後の会話だった。いい思い出だよ。&br;簡単に言うとそんな感じだな。どこまで俺なのか、おれ自身では判別がつかないけど。&br;気にするわ!俺の四年間の食生活を支え続けてくれた野山だぞ!?大事にするに決まってんだろ!(広場の端のほうに、ずどん、と勢い良く水柱が立った)&br;(あー、と頭をがりがり掻いて。)…監視も余りきついとなんとかしちゃうから、まぁ、程ほどに言っておいてくれ。&br;…エニルとピピルンは知ってる。この間来た。でも、他には黙っててくれると有難い。(苦く笑って)俺の居場所はきっと、もうない。 --  &new{2011-08-16 (火) 00:43:01};
---機会くらい作れよ…ったく…脱水出来るのにしないだけで討伐していい気がしてきた…! やらんけど…そういや、あいつとも会って無いなぁ…&br;ヒューイが野草ラブすぎて正体を疑う余地がない…(遠い目)&br;了解。組織の奴全員庇い立てする気はないが、知り合いを殺されたらさすがに穏やかじゃいられない。ちゃんと監視には気を使えと言ってみる…実際の権限なんてないんだけどな(苦笑いしながら)&br;…ああ。それで俺への警戒解くのが速かったのか。エニルとピピルンね…それでも俺が着たら交戦したと思われかねないからとぼけとくかな…そうだな。相手が悪人だろうが死んでもいい奴だろうと殺しすぎたよ、お前は(糾弾する声音では無く、残念そうに)&br;…それでも、居場所を探してみるのを勧めるよ。少なくとも、養成校の奴で、今の事情を話してもお前を突き離す奴はいないだろ。元通りの居場所は二度と戻れなくても、何か作れる…とは思うぜ(ヒューイに背を向けて、去る姿勢を見せ)&br;任務完了だ、俺は風邪引く前に帰る…どうしても街に用がある時は俺に連絡取れば見つからないようにする手伝いくらいはする。なんか他にあるか? -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-16 (火) 00:58:37};
---キャラじゃないだろ、俺の。(肩を竦めつつ笑って右手を下ろせば、ソーマの衣服から水分が抜け、宙に消えた。塩も残った様子は無い。) あいつなら、あいつらしくやってるだろうさ、きっと。&br;いいえ、野草は世界共通の重要物資…俺以外でも大事と言うはず…(拳を握る)&br;四六時中見てられたんじゃ、俺にどうこうする気がなくても、どうにかなっちまうかもしれない。すまない、頼んだ。(此方も苦笑いで返して)&br;殺しすぎ、なんて。(口元に笑みを浮かべて、緩く空を見上げた。)護衛任務の頃から、この手はとうの昔に汚れてたさ。(申し訳なさそうでもない、乾いた笑顔。諦めと慣れが感じられる。)&br;あの校舎の中に、輪の中にいない俺に、価値があるとは、思えない。……襲って、悪かったな。(相手を見送る様子を見せたが、問いかけに、眉を上げて。)&br;ありがとう。そう、だな……(少しだけ考え込んだ後、ポツリと)テイリスは、どうしてる。(問いかけた。) --  &new{2011-08-16 (火) 01:08:30};
---サンキュ(脱水された服を見て一言) 綺麗なもんだ…そうだな。それくらいは願ってもいいよな…&br;気持ちは分かる、ま、本気で24時間…って事もないからさ。本来ならいつでも見張ってると脅かすべきなんだが正直に言っとこう(肩を竦め。まぁ本気で凶悪な相手なら24時間の監視もありうるのだが)&br;…それでもお題目があれば殺人をしても守られる。恨まれる度合いは変わらんかもしれないけどな…それに、汚れた手でも出来る事はある(それは本音だった)だからそんな顔するもんじゃない&br;…自分の価値なんて自分で決めるもんじゃないと思うがね。自分の可能性にあっさり見切りつけるなよ…他人から諭されなければ、俺もお前と同じ事考えてたんだけどな(背中を向けたままでも苦笑いと自嘲している雰囲気は伝わるだろう)&br;(テイリスの事を聞かれると、歩きだした足を止め)…追われてる。お前よりよっぽど苛烈に。それでも、あいつは死なないのをいい事に反撃も逃げすら拒む有様だ…あっちもどうにかなるといいんだけどな…(答えて、今度こそ歩き去っていった) -- [[ソーマ>名簿/451424]] &new{2011-08-16 (火) 01:25:13};
---溶けた汚れも抜いといた。クリーニング代金は後払いでいいぞ。&br;そりゃよかった。男には見られたくない瞬間もある…てのは冗談にしても、俺の意思外でどうにかしちまったら寝覚めが悪い。(けらけらと笑って、懐から仮面を取り出した。手の中で弄ぶ)&br;題目があれば、罪のない人間の首を落としても守られる。俺はそれが大嫌いだ。(珍しく。青年の声にどす黒い色の感情が混ざった。しかしそれはぱっと消えて、笑って)ま、考えは人それぞれだわ。&br;これまでの17年。価値の評価は常にされてきた。その中で思ったのさ。(相手の苦笑いに、こちらも苦く笑って。仮面を再び、顔へとつけた。)&br;…そっか。ありがとう、ソーマ。それじゃあ。(去っていく相手を見送って。姿が見えなくなった後、水音。ごうごうと、広場は大渦に包まれた。) --  &new{2011-08-16 (火) 01:34:24};
-  --  &new{2011-08-13 (土) 18:19:31};
-……(大きな門。威圧感漂うその巨大な門の前で、佇む姿が一つ。短く揃えた青い髪が、風でわずかに揺れ) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 01:30:16};
--エニルさん、お待たせしました!何があってもいいように、冒険用の装備できたのです!(息をきらせて駆け寄る)&br;…はぁはぁ、まずは、この道沿いにまっすぐ…、川がみえてきたら、その脇道を進みましょうなのです。 -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 01:35:52};
---…いえ、私もついさっき来たところです(振り返り、頷く。こちらは、普段よりさらに厳めしい姿、手に持つ杖やマントが仰々しさを増している)&br;道案内は、頼みます。脇道、すぐに見つかるといいんですが…(杖を握り締めつつ、門を出る。毅然とした表情で前を見据え、川を目指して歩き始める) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 01:40:36};
---(門から続く、鬱蒼と茂る森の中。街が近ければ獣も少なく、襲い掛かられることもない。)&br;(ただ、どこかに違和感。五感の何かが、二人の冒険者に警鐘を鳴らしている。)&br;(おかしな風景でもない。異様な物音もしない。季節は冬が近く寒い。) --  &new{2011-08-13 (土) 01:44:21};
---そうですね、水晶で見るかぎり、入り口はわかりやすそうなのですが…。その先がほとんど獣道なので、気を抜くとすぐ迷いそうなのです。&br;(しばし歩き、目当ての川に到達する) さて、この映像からすると、そこの木の陰あたりに… あった!わき道なのです。次はこの道が少し下るところで、獣道を突っ切らなければならないのです… -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 01:46:26};
---(脇道を見つけて振り返るピピルンに、頷き返す)&br;…急ぎましょう。なんだか、嫌な感じがします…。冒険の時と同じような…いえ、それより強い、何かが…(辺りを見回しながら、わずかに息を吐く。そして、脇道へ)&br;…テントまでは、あとどれくらいかかりそうです? -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 01:50:47};
---ここまでよりは距離は短いですが、獣道な上に上下にぶれているのでもう少し時間かかるかと…!&br;たしかに、なんだか変な雰囲気なのです。なるべく最短コースで急ぎましょうなのです! -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 01:54:46};
---…まあ、冒険者でよかったですよね、こういうときは。行きましょう…!(開いた魔道書から生み出した光を、杖の先にともす。暗い森を照らす、頼りない光)&br;(獣の気配を探りつつ、慎重に、けれど急ぐ。道なき道を上り、下り、また上り…気づけば、目の前には新しい風景)&br;…ついた? テント、は…? -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 02:01:03};
---……  あった!右奥のほうなのです(光を向けさせる)&br;明かりはついてないですが…、中に誰かいますかね…?(近づかず、水晶で映像ごしに探りを入れる) -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 02:06:42};
---(ピピルンの水晶の中。人影がゆらゆらと揺らめいて見える。黒い髪を持つ頭。テントの中。映像がふわりと消える) --  &new{2011-08-13 (土) 02:08:36};
---……エニルさん、中に誰かいるみたいなのです…、 どうします? -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 02:12:03};
---……います、ね(そう、呟く。ただし、その視線はピピルンの持つ水晶ではなく、テントそのものを見つめていた) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 02:12:16};
---(呼び掛けには、少しだけ考え込んでから、肩を竦めた。それから、緊張の欠片も見せずに一歩を踏み出す。そしてテントの入り口、手を伸ばし……わずかな躊躇いをかき消すように、その入り口を、開いた) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 02:13:40};
---(テントの中から特に反応はない。光と、喋り声は、とうの昔にテントの中に届いているはずだろう) --  &new{2011-08-13 (土) 02:14:15};
---(エニルの開いたテントの中。死体が三つ転がっていた。屈強な男。手の中には小銃。)&br;(それと同時、'''先程から漂い続けていた、森にそぐわぬ潮の香り'''が強くなる。)&br;(不意に二人の足元に、水が寄せた。) --  &new{2011-08-13 (土) 02:15:52};
---!! エニルさんあぶないっ! (1秒後を予知してエニルに体当たりし、横にふっとばす) -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 02:20:13};
---(息を呑んだのは、想像していた光景とは違うものが見えたため。足元が濡れる感覚と、さっきから覚えていた違和感の正体を悟るのと、ピピルンに体当たりをされるのとでは、どちらが早かったのか)&br;く、う…!(わずかに打ち所が悪いと感じたが、場合が場合だ。そのまま揉み合うように、二人とも湧き出る水から離れ、地面に転がる) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 02:23:31};
---(既に二人の周囲は水に覆われている。踝丈の高さの水面。穏やかな波。潮の香り。冬の冷たい水。)&br;(ピピルンがエニルを突き飛ばした先、そこも、次の瞬間には水が流れ込んできた。)&br;(増水した川が溢れたかのごとく、水が揺らいでいる。)&br;&br;(&ruby(帰れ){二人の脳に直接響く声がする。};&ruby(帰れ){低く響く声。二人に聞き覚えのない声。};&ruby(帰れ){ざざざ、と波が荒くなる。威嚇するように。};) --  &new{2011-08-13 (土) 02:25:43};
---く…! 季節外れもいいところです、こんな怪談じみた…!(脳の中で、木魂のように翻っては響く、その声。頭の中を弄繰り回されるような不快感を、息を吐いて無視した)&br;ピピルンさん、気を付けて…! 予想以上に、まずいかも…!(懐から取り出した魔術書と、杖を改めて構える。その背に、手の甲に、靴先に描かれた魔法陣が、芒、と光を宿し始めて) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 02:34:54};
---え、エニルさん…!テントの中にはヒューイ君はいなかったのですか?はやく見つけて逃げないと、危ないのです…!(水晶であたりの人影を探りながら) -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 02:35:40};
---一瞬見えたのは、ヒューイさんじゃなかった…(わずかに、息を呑み)…人の、死体が三つ…!(視線を、辺りに走らせる。右往左往したそれは、最後に開いたままのテントをとらえて) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 02:37:23};
---(さぁ、と周囲を霧が覆った。濃霧。1m先すらも見通せないほどの。)&br;(水が満ちている。波の音が聴覚を塞ぐ。濃霧が視覚と嗅覚を塞ぐ。)&br;(帰れ、帰れと囁きかける、頭に響く声だけが続き、それ以外の全てを封鎖し始める。) --  &new{2011-08-13 (土) 02:37:49};
---な、何も見えなくなったのです! エニルさんどこですか!? こわいのですー!! -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 02:43:23};
---(五感が、浸食される。息苦しささえ覚える濃霧の中、女は、無理やりに鼻を鳴らした)&br;…帰れと言っておきながら、この仕打ちですか。誰だか知らないですが、矛盾もいいところです…! -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 02:51:23};
---(エニルの挑発に応えるかのように、さぁ、と濃霧が割れる。一部晴れたその先は、二人のやってきた獣道。)&br;(足元の水面から忍び寄る冷気が、二人の体温を奪い始めた。) --  &new{2011-08-13 (土) 02:54:51};
---(帰れ帰れと声が止まない。二人の脳に直接囁きかける低い声。それに混ざって、頼む、と一言、聞きなれた青年の声がした。)&br;(水面が水嵩を増した。徐々に水量が増え、二人を押し流そうとし始める。) --  &new{2011-08-13 (土) 02:59:25};
---い、今の声…!エニルさん!!(押し流されそうになりつつ、エニルを見る) -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 03:01:28};
---(かの、海を割った賢者の逸話のように、視界が割れる。共にきた親友の姿を探して瞳を巡らせるが、その脳裏に、声が、一つ)&br;――!(奪われる熱。吐息は白く、体は震える。真冬すらも超える凍てつく水の世界の中、女は、一歩を踏み出した。……嵩の増す水のほうへ。まだ残る、簡素なテントのほうへ) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 03:02:54};
---(テントに近づけば近づくほど、水面は荒れ狂う。そこが湧水源であるかのように、水はテントから外へ、外へとあふれ続ける。) --  &new{2011-08-13 (土) 03:05:02};
---くっ…! ホントに、…頭に、きます…! なんで、私がこんなことをしないといけないんですか…!! あんな人のために!!&br;(水を飲みそうになりながらも、悪態を吐く。堰を切ったかのように飛び出し続ける罵倒じみた声が、女に、前に進む力を与えているかのようだった)&br;(宿した魔法陣と、水の壁へと突き出した杖が、輝き始める。何かが溶けるような音が響き、煙が立ち上る。高熱での、蒸発)&br;…何が、「頼む」ですか! 言葉足らずもいい加減にしてください、''ヒューイ・ジングラッ!!''(怒声を響かせ、杖を振り上げる。まるで夜を塗りつぶす、白い太陽のような熱が、辺りをくまなく照らし始める) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 03:13:57};
---(エニルの杖から迸る熱で蒸発した水蒸気が、空気のうねりを作り上げ、周囲の濃霧を拭き払った。)&br;(閉ざされていた視界が一気に晴れる。元通りの森。灯りに煌々と照らされた広場。)&br;(エニルの叫びに呼応するように、テントから水が拭きあがる。死体と布を吹き飛ばしながら、水柱が立った。)&br;(水柱が途絶え、周囲に水を撒き散らした後の、テントのあった位置。)&br;(渦の中心。片膝を立てて地面に座り込んだ、仮面の男の姿があった。)&br;……。(ゆらりと仮面越しの視線が、エニルを向く。周囲の水位が下がり始めた。)&br;(何処かへ水は流れ去り、元通りの森が戻る。)……。(ぽつりと、相手の耳には届かないほどの小声で、何か囁いた。) --  &new{2011-08-13 (土) 03:20:17};
---うわ、エニルさん眩し…!(慌てて対魔力シールドを作りつつ)  …この量の水を蒸発させるって、ものすごい出力の光なのです…!さすがエニルさん…! -- [[ピピルン>名簿/16942]] &new{2011-08-13 (土) 03:20:36};
---(魔法陣による威力超強化。その代償は、かなり重い。肩で息を繰り返し、倒れそうになるのを杖に寄りかかることでこらえる。そうしながら、ピピルンを見て、仮面を見た)&br;(あれを見たのは、いつだったか。まだ養成校にいたころだったか。だから、わかった。あれが、探していたものなのだと)&br;…だっ・かっ・らっ! ''聞こえないんですよッ!!''(靴先の魔法陣が輝いた、次の瞬間には、仮面の男の顎を蹴りあげる勢いで、ハイキックが迫る。彼は、覚えているだろうか。この、加速の魔法陣を) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 03:26:47};
---(茫洋とした、ゆっくりとした動きでエニルを見上げる男。続いた動きにも、そこに展開された魔法陣にも、動く様子は見せなかった。)&br;(エニルの蹴りは、男の顔面へとクリーンヒットした。蹴り足の機動そのままに、顔面が、抉れる。)&br;(蹴り飛ばされた仮面は遠くへ飛び、どこかに乾いた音を響かせ、落ちた。)&br;(エニルの足の通過した、顔の右半分がない。断面は赤黒い組織を覗かせる。左目だけがエニルを眺める。血は迸らない。)&br;(次の瞬間には、宙に凝集した水が顔面を形作り、見慣れた、男の顔を形作った。)&br;……そんな声、出せたんだなって、言ったんだ。(仮面が消え、届く声。) --  &new{2011-08-13 (土) 03:33:11};
---(勢いがつきすぎた、と後悔したのは半分。あとはまあ、いろいろな感情がごちゃまぜ。ただそれらすべてが、一瞬後には驚きに代わる)&br;(まるでよくできた映像のように、欠損から巻き戻るその姿に、息を呑む。ゆっくりと足を戻して、ふん、とそっぽを向いた)…おかげさまで(それから身を翻し、ピピルンのもとへ。怪我がないかだけを確かめて、肩を貸して立ち上がらせる) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 03:39:21};
---そりゃ良かった。エニルはもうちょっと我慢しなければいいのにって、ずっと、思ってたんだ。(ゆるく笑って、ピピルンを庇う姿を眺めて。)&br;悪かった。(座ったそのまま、頭を下げた。)ハンターかと思って、何時もの通りにトラップにかけた。(遠くへ飛んだ三つの死体を眺めながら、手元の仮面を弄ぶように弄る。) --  &new{2011-08-13 (土) 03:44:11};
---…私が何を我慢していようが、貴方には関係ないでしょう?(つっけんどんな言い方にならないように、気を付ける。言いたいことは山ほどある。けれど、それらすべてを飲み込んだ)&br;…とんだとばっちりです。探しに来なければよかった…本当に、私はバカでお人よしで、どうしようもない…(心底、自らの愚かさをかみしめる。そう、振る舞う) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 03:53:02};
--- そんなことない。エニルには、幸せに生きて欲しい。あの教室で、一緒に過ごした、仲間……だった、から。(へらり、と笑って。仮面を頭に載せた。)&br;そっか。探しに来てくれたのか。…ありがとう。でも、すまない。(何に対して、とは言わない。再び頭を下げる。深々と。) --  &new{2011-08-13 (土) 04:04:16};
---(仲間。その言葉に、わずかに胸の痛みを覚えた。そんなことでどうするのだと、頭の中のもう一人の自分が叫ぶのを聞きながら、女は不機嫌そうに鼻を鳴らした)&br;…ええ、生きてみせます。生きてみせますとも。別に貴方に祈られなくたって、幸せに生きてみせます。…こうして、死んだと思っていたら生きていた貴方のように。&br;それに、何をどう勘違いしてるのかは知りませんけど。別に、私は貴方を連れ戻しに来たわけじゃありませんからね。…伝えたいことがあっただけです。&br;…テイリスに、顔を見せてやってください。 -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 04:10:00};
---そっか。なら、よかった。うん。よかった。(心底安心した、と言うように、一息吐いて。嬉しそうに笑ってから、表情が強張った。)&br;…生きてた、か。うん。生きてるんだよな、俺。(頭の上の仮面を再び顔へと付けて、立ち上がる。服の汚れを軽く払って。)&br;あぁ、それはよかった。エニルとこれ以上、喧嘩したく、なかったし。(面を付けても届く声。何時も通りの声。そしてそのまま、首を傾げた。)…伝えたい、こと?&br;(不思議そうな声色のまま、問いを繋げる。)どうして。 --  &new{2011-08-13 (土) 04:19:42};
---簡単な話です。テイリスが、逢いたがっているから。…それが答えでは不服です?&br;(…ふと、自分がどんな表情を浮かべているのか、気になった。うまく、笑えているだろうか。小馬鹿にしたような、憎らしい笑顔で、笑えているだろうか) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 04:24:08};
---(目に映る、エニルの表情。それがどう伝わったのか。仮面に隠された男の表情から読み取ることは出来ない。ただ、ゆるりと首を振って、一言、無理だと、応えた。)&br;俺はもう、あいつに料理を教えてやれない。あいつが俺に会う理由は、もう、ない。 --  &new{2011-08-13 (土) 04:28:33};
---(その言葉に、小さくため息を吐く。予想していたパターンの一つだ、何の狂いもない)&br;…料理を教えることだけが、テイリスとのつながりだったんです? それに…自分を基準にして考えるのは程々にしてください、イライラします。&br;貴方がどう思うのかは、この際どうでもいい。テイリスが、逢いたいと、ただ側にいてもらいたいと、笑いながらそう言ったんです。それが全て、それでいいじゃないですか…!&br;(詰め寄る。その襟首を両の手でつかみ、引き寄せる。仮面をかぶるその男に、食い掛かるように) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 04:37:10};
---俺があいつにしてやれたのは、それだけだ。俺は、他に何も、あいつにしてやれてない。(己にとっての事実を告げると共に、自嘲の色が混ざる。)&br;(襟首を引き寄せられ、軽い身は相手の思うままに動く。その姿勢のまま、ぽつりと語る。)&br;そばにいても、あいつに何もしてやれないのに?もう養成校もない。更地になってた。&br;養成校がなくなって、食堂を開くでもなく。これから先、あいつのいる広い世界の中で一緒にいて、俺があいつに、何をしてやれる。(あの場所でしか、己の中に価値はなかったのだと。疑うことのない口ぶり。) --  &new{2011-08-13 (土) 04:48:22};
---……だからっ! 自分の基準で物を考えるなって言ってるんです!!(吼える。今までの彼女からは想像もできないだろうほどに、それは、激昂していた)&br;してないのは当然です、貴方はいつだって、人に歩み寄ろうとせずに、逃げ腰で…!!&br;やれ人を殺したから会えない、もうしてやれることがないから会えない、今まであった自分の居場所が消えたから会えない!&br;そんな言葉しか口にしない…!! いつだって自分に理由をつけて、楽な方に逃げようとする! 人と正面切って向き合うのを、誰かに思われるのを恐れている!!&br;…もう、いいでしょう? 自分を蔑むのも、誰かの思いを見て見ぬふりをするのも、止めにしましょう…!&br;…''誰かの想いを、自分の都合で踏みにじるな! 逃げるな! ヒューイ・ジングラッ!!''(言葉を、叩きつける。肩で息を繰り返しながら、視線は逸らさない。その目尻が、わずかに潤んでいるのは…きっと、先までここに存在していた大量の水の名残、なのだろう) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 05:00:47};
---(これまでに見たことがないような、相手の感情の爆発。それに圧され、少し呆けたような雰囲気が、仮面の向こうから伝わる。)&br;俺、は…(糾弾する相手の叫びが、刺さる。矢継ぎ早に己の感情が切って捨てられる。)&br;違う、俺は、俺は――(否定を、拒絶を、説明をする間もなく、己の行動の全てを否定され、臆病だと断じられる。)&br;(否定することすらろくに出来ないのは、相手の言葉に継ぎ間がないからなのか、それとも、それを否定できる理由をもたないからなのか。)&br;俺は、逃げてなんか……ッ!(名を呼ばれ、逃げを指摘されて。茫洋とした思考のまま、手をゆるり、と上げて。)&br;(エニルの背後から、重いものの倒れる、どさり、という音がした。) --  &new{2011-08-13 (土) 05:15:51};
---…!?(音に気が付いて、振り返る。掴んでいた襟首を離して、その音の正体をうかがう) -- [[エニル>名簿/445650]] &new{2011-08-13 (土) 05:19:46};
---(エニルの背後。今にも投げようとしていたかのようなナイフを手の中に握ったまま、顔をぐっしょりと濡らして死んでいる女。恐らくは、ハンターの一人。)&br;(そしてエニルが其方に気を取られている間に、青年は、ふらり、と身を離して。)&br;……考え、させて、くれ。(小さく、以前と似たような台詞を吐いて。立ち上がった水柱の中に、姿を消した。) --  &new{2011-08-13 (土) 05:22:57};
-  --  &new{2011-08-13 (土) 00:19:35};
-店の前に立てば、喧騒が聞こえる。小奇麗な外装。洒落た看板。ウィンらしい店構え。&br;BAR Alberich。店の名を、口の中で呟いた。&br;懐かしさがこみ上げてくる。店の中から聞こえてくる声には、聞き覚えのあるものも。&br;半年振りの気分はない。俺の中では、数日前に分かれた友人たちが、この中にいるのだ。 --  &new{2011-08-12 (金) 22:44:40};
--希望と恐れが同居している。扉へと手を伸ばす。取っ手を握ろうと。 --  &new{2011-08-12 (金) 22:47:56};
---動きを止めた。手を引く。&br;そこでぼぅ、と突っ立っている俺を邪魔だというように押しのけて、見覚えのない冒険者が、店へと入っていった。&br;どうして、扉を開く手を止めたのだろう。&br;わかっている。&br;理由は知っている。&br;俺はもうあの輪には戻れないのだと、俺は知っている。&br;化け物になったから。違う。&br;不義理をしたから。違う。&br;迷惑をかけてしまうから。違う。&br;答えは一つで、単純に。&br;俺の居場所は、あの学校の中にいる間だけのものだったのだと、知っているからだ。 --  &new{2011-08-12 (金) 22:54:57};
---バーに背を向ける。歩き出し、駆け出した。&br;肺は直ぐに悲鳴を上げる。&br;筋肉が強張り始める。&br;それでも駆けた。逃げるように、夜の森へ。 --  &new{2011-08-12 (金) 22:58:43};
-体が重い。動かしていなかった筋肉が軋みをあげる。&br;また体重が減ったんじゃないだろうか。歩けないほどの衰弱ではないのには少し安心した。&br;路地裏で服を着る。コート一丁の男なんて、笑い話にもならない。&br;恐らく懐かしいのであろう制服に袖を通せば、なんだかくすぐったくも感じてしまう。&br;もう、学生ではないのに。 --  &new{2011-08-12 (金) 01:49:49};
--腰に剣帯を付け、レイピアを吊るす。その上にコートを羽織、逡巡した後に仮面を付けた。&br;この街の多様性を、今だけは有難く思う。こんな格好でもそう、怪しまれは&br;「ひぃっ!」&br;怪しまれた。 --  &new{2011-08-12 (金) 02:19:18};
---あ、すみません。仮装パーティーの帰りで。&br;「あぁ、なるほど。びっくりしました」&br;ははは。それじゃあ&br;「あはは。それでは」&br;危ないところだった。しかし今ので納得されるこの街に俺はそろそろ疑問しか抱けない。&br;畜生俺の馬鹿。そりゃ仮面は怪しいわ。一つ前の段階で止めとけよ。仮面とかないわ。&br;懐に仮面を仕舞いなおして、街を駆ける。夜闇の中、路地裏を縫って走った。 --  &new{2011-08-12 (金) 02:24:39};
---途中、ゴミ捨て場にほうり捨てられていた新聞を拾い上げる。&br;足を休めるのも含め、目を通した。十月の終わり。口元が歪む。半年寝ていた。&br;先程の相手の納得は、ハロウィンか。運が良かった。&br;不意に意識を失い、目覚めてみれば、人ですらなくなっている。性質の悪い冗談過ぎて、笑いしか出てこない。&br;けれども、俺は、ヒューイだ。あいつが俺をそう呼んだのだから。 --  &new{2011-08-12 (金) 02:57:25};
-がつんと頭を殴られたような感覚。続いて嘔吐した。液体しか出てこない。 --  &new{2011-08-11 (木) 20:38:30};
--まずは意識を取り戻せよ。海王に取り込まれてるんじゃ、話にならないだろ、お前。 --  &new{2011-08-11 (木) 20:41:18};
---耳鳴りが酷い。歯を食いしばって酸味を飲み下し、壁に手をついた。 --  &new{2011-08-11 (木) 20:45:59};
---折角お前にでかいほうが残ったんだ。制御できないままだともったいない。 --  &new{2011-08-11 (木) 20:46:52};
---最初は浅く。続いて深く呼吸する。息をする度に吐き気が襲う。吸い込む空気がおぞましく感じる。 --  &new{2011-08-11 (木) 20:47:47};
---そうだ。落ち着いて息をしろ。少しくらい、助けてやるから。今回だけだが。 --  &new{2011-08-11 (木) 20:48:47};
---呼吸が少し楽になる。喉を通る空気が清清しい。嘔吐感が少しましになって、鼓動が落ち着き始めた。 --  &new{2011-08-11 (木) 20:54:04};
---…、…、…。はぁ…少し楽になっただろ。で。理解は出来たか? --  &new{2011-08-11 (木) 21:00:51};
---理解もクソもないだろう。事実を叩きつけておいて。そうだ。理解も何もない。これは、あまりにも --  &new{2011-08-11 (木) 21:02:39};
---おぞましい、か。俺もそう思うよ。当たり前だけど。でも、こうなったんだ。仕方ない。 --  &new{2011-08-11 (木) 21:03:16};
---…悪夢みたいだ。 --  &new{2011-08-11 (木) 22:44:00};
---でも、真実だ。ほら。 --  &new{2011-08-11 (木) 22:44:20};
---っと、これは。制服と…俺の --  &new{2011-08-11 (木) 22:44:57};
---レイピアだよ。なぁ、剣の名手。似合わない称号、持ってるだろ。それもお前に必要なはずだ。 --  &new{2011-08-11 (木) 22:45:40};
---…なんで仮面まで押し付けてくる。これ完全にお前の趣味だろ。 --  &new{2011-08-11 (木) 22:48:11};
---つまりお前の趣味だ。ここまでお膳立てしてやったんだからさ。行けよ、ヒューイ。 --  &new{2011-08-11 (木) 22:48:53};
---行けって、お前――……名前、おい、お前は、どうする気だ。 --  &new{2011-08-11 (木) 22:49:41};
---お前は行けよ。どこまでも行け。俺は海王を目覚めさせられなかった。旋風は俺の中にある。だから、お前に、ヒューイをやるよ。 --  &new{2011-08-11 (木) 22:51:58};
---…いいのか。それで、お前は。お前はそれで納得できるのか。 --  &new{2011-08-11 (木) 23:05:28};
---ばか。納得できるできないじゃない。お前も俺ならわかるだろ?だから、行けッ! --  &new{2011-08-11 (木) 23:06:19};
---ッ、く、天井…!?ここは、そうか、地下か! --  &new{2011-08-11 (木) 23:06:50};
---俺はお前とぶつかった。流石に海王には旋風では勝てず、戦闘中の施設破損もあって逃げられた。そういうことだ。 --  &new{2011-08-11 (木) 23:07:42};
---…なんて顔して笑うんだよ、お前。 --  &new{2011-08-11 (木) 23:08:18};
---それと同じことを、俺たちの周りのやつらは、きっと、思ってたんだろうさ。さぁ、さよならだ。もうじき来るぞ、増援が。 --  &new{2011-08-11 (木) 23:09:19};
---…ありがとう。それと、さよなら。ヒュー・アンソニー・ジングラ。お前の上に、幸せがありますように。…っ! --  &new{2011-08-11 (木) 23:12:07};
---あぁ、さよなら、ヒューイ。お前の上に幸せがありますように。…、…、…。派手にやるな、あいつも。海王は流石に力の桁が違うか。 --  &new{2011-08-11 (木) 23:21:11};
-格好をつけてはみたものの、一番最初に俺がしたことは単純に、肺の中の水を吐き出すことだった。&br;徐々に味覚が回復してくる。舌は俺の稼ぎ頭の一つだから、これは素直に嬉しい。&br;肺の中身を全て吐き出して、残った液体の味。海水と混ざり合った薬品の匂い。&br;大方麻薬の類。これが俺の思考を奪っていたのだろう。 --  &new{2011-08-11 (木) 14:36:24};
--自分の身を見れば、何も着ていない。夢の中では普通の格好だったのに。&br;夢って何だろう。なぜ突然そんなことを考えたのかを思い出せず、首を傾げる。&br;ざ、ざ、ざ、と。俺の周りに波が起きる。床に散らばったガラスの破片が洗い流される。&br;何処からか湧き上がる水は、部屋の出口を示すように流れ出していく。 --  &new{2011-08-11 (木) 14:38:57};
---誘導灯に従うように、歩き始める。どうでもいいが、裸と言うのは思いのほか、気持ち悪い。&br;服に包まれた感覚に慣れていると、こんな風に思うのだなぁ、となんとなく納得しながら部屋を出て。&br;鉢合わせした。 --  &new{2011-08-11 (木) 14:42:59};
---服装自体はそう目新しいものではない。地味な暗色。だが、手に持っているものは違った。&br;ウィンが持っているのを見た覚えがある。あぁ。銃だ。&br;現代では火薬の生産は随分と楽になったのか。&br;ん。何かおかしなことを考えた気がする。まぁ、いいか。 --  &new{2011-08-11 (木) 15:02:28};
---突然全裸の俺と遭遇したことによって、一瞬だけ相手の中に逡巡が見えた。&br;しかし、相手もプロなのだろう。丸腰の俺に大しても油断する様子無く、銃を向けて。&br;溺死した。 --  &new{2011-08-11 (木) 15:03:36};
---呟いた一言と引き換えに、バケツ一杯にも満たない水が、相手の顔面を覆い隠し、驚愕の呼吸と引き換えに肺の中へと押し入り、殺す。&br;静かな殺しだった。周囲の色を変えない。死体の表情が苦しみに歪んでいること以外は。&br;裸が落ち着かない。相手の纏っていたコートを剥ぎ取る。中に何か色々と付帯していたが、全部捨てた。 --  &new{2011-08-11 (木) 15:06:47};
---靴のサイズは合わなかった。素足の俺を庇うように、静かな波は俺の行く先を先行して進んでいく。&br;廊下の先から、先程の相手と同じ配色の人間が四人。&br;今度は躊躇せず、こちらへと引き金を引いた。破裂音。&br;ばしゅっという音と共に、弾丸は水壁にめり込んだ。地面から立ち上がった水は複雑な流れで、弾丸の勢いを削ぎ、進路をそらした。 --  &new{2011-08-11 (木) 15:10:07};
---相手は引き金を引き続ける。弾が俺の後ろへと流れていく。銃撃が止まった。&br;弾切れではない。マガジンの中身はまだあるはずだ。完全に濡れた火薬と共に。&br;コートの中に手を差し入れた一人を最初に。続いて三人同時に。&br;先程と同様に水が顔を覆い、海の中に命を吐き出して死んでいった。 --  &new{2011-08-11 (木) 15:12:26};
---進む。進む。ここはどこなのか分からない。しかし広く、窓がない。&br;鉱山で労働していたときのことを思い出した。なんとなく似ている。&br;そうして歩むうち、海水が、動きを止めた。&br;誰かがいた。 --  &new{2011-08-11 (木) 15:25:17};
---背が高い。俺と同じくらいある。黒基調の服。タキシードにも似たそれに身を包んだ、おそらくは男。&br;仮面をつけていて表情は見えない。髪型と骨格的には男のはずだ。&br;銃は持っていない。手には大きな袋を提げている。なんだか気分が悪い。&br;足元の水は波を止め、広がるに任せるだけ。水が言うことをきかない。 --  &new{2011-08-11 (木) 19:18:59};
---&br;&ruby(本当は分かっている。){なぜこんなに気分が悪いのか分からない。};&br;&br;&ruby(俺は怯えているのだ。){なぜ相手が動くのに自分が動けないかも。};&br;&br;&ruby(仮面の下の素顔へと。){相手の手は顔を覆う仮面へと伸ばされて。};&br;&br;&ruby(ほら、此方を向くぞ。){その仮面を外し一度軽く頭を振ってから。};&br;&br;&ruby(むすっとした顔立ち。){こちらへとその視線を向けて笑いかける。};&br;&br;&ruby(鏡の中で見慣れた顔。){なぜなのか少しも分からないままなんだ。};&br;&br;&ruby(ほら、アレは、俺だ。){なぜ俺と同じ顔をしているかなんてこと。}; --  &new{2011-08-11 (木) 19:24:04};
---俺の思考は固まっている。   /  こうして見ると気持ち悪いもんだ。&br;相手の姿に理解が及ばない。 /  鏡で見るのと逆に見えるとは言うけどさ。&br;俺がいる。ここに二人も。    /  実際に見てみると、言葉の意味が分かる。&br;誰か説明してくれ。俺に。    /  相手が混乱してるのも手に取るように分かるし。&br;誰でも良い。誰か、頼む。    /  時間もないから、そろそろ、やろう。&br;                ラインが繋がる&br; --  &new{2011-08-11 (木) 19:32:10};
-出会いも分かれも、交わした言葉の何もかも、今は俺の中にだけ残っている。&br;果たしてそれが、俺の中の都合の良いイメージの投射なのか、それとも本当にあったことなのか。わかるはずもない。&br;けれど、言葉を理由にせずとも。&br;決断は俺の中にあった。 --  &new{2011-08-11 (木) 02:38:52};
--耳に届く水音が大きくなる。海原へと目をやれば、大きな波が押し寄せてくることが分かった。&br;冷たく暗い、黒に似た海の色。それが俺たちへと押し寄せてきて、覆い被さる寸前。&br;懐かしい二人が隣り合ってこちらを見送るように視線を向けて。&br;水が全てを洗い流した。 --  &new{2011-08-11 (木) 02:40:28};
---  --  &new{2011-08-11 (木) 02:42:15};
---  --  &new{2011-08-11 (木) 02:42:19};
---  --  &new{2011-08-11 (木) 02:42:23};
---水。水が周囲を満たしている。 --  &new{2011-08-11 (木) 02:42:33};
---  --  &new{2011-08-11 (木) 02:42:52};
---  --  &new{2011-08-11 (木) 02:42:56};
---  --  &new{2011-08-11 (木) 02:42:59};
---不意に耳へと届く音があった。水を通したくぐもった音。人の声。&br;瞳が開く。うっすらと、目を明けた。 --  &new{2011-08-11 (木) 02:44:10};
---極端に歪んだ景色。どこかで見たことがある。思い出すことも億劫で、上手く頭が回らない。&br;茫洋とした意識。取り戻すことの難しい自我。フラッシュバックのように移り変わる記憶の群れ。&br;赤く、暗く、流れる液体。嵐の冬海。巨大な化け物。学生服。空を飛ぶ巨船。厨房。ぬめりとした人型。 --  &new{2011-08-11 (木) 02:48:04};
---水槽の中。 --  &new{2011-08-11 (木) 02:49:42};
---&br;&ruby(そうだ。お前は今水槽の中にいる。){そうだ。俺は今水槽の中にいるんだ。};&br;&br;&ruby(治療の名目ではあるが、実際はどうか分かったものではない。){ガラスの向こうの誰かと目が合った。視線があったように思うが、相手がこちらを気に留めた様子はない。};&br;&br;&ruby(時間の感覚も何もないのだな。仕方ない。随分と長く、あちらに居たようだ。){水の中に浮かんだ俺を観察するようにした後、縦に浮かんだ俺の脚の下に目をやって、メモをして、去っていく。}; --  &new{2011-08-11 (木) 02:54:16};
---&br;&ruby(さぁ、目覚めろ。){あたたかい。};&br;&br;&ruby(お前は長く寝すぎたのだ。){呟いたつもりが声にならない。};&br;&br;&ruby(ジングの末。ヒュー・アンソニー・ジングラ。){肺の中まで水に浸っている。};&br;&br;&ruby(古の許しを得た我を、再び括りし敵を討て。){麻痺した味覚は味を感じていない。};&br;&br;&ruby(刹那の時。目覚めを与えよ。){だから、一言だけ囁いた。};&br;&br;&ruby(いざ、答えを。){諾。}; --  &new{2011-08-11 (木) 03:03:29};
---&br;&ruby(清童の中、長き時を過ごしてきた。){周囲の水の色が変わる。緑だったそれが、蒼く染まる。};&br;&br;&ruby(我の意識も、半ば眠りの中にあった。){いつか見た海。どこで見たのか思い出せない冬の海。};&br;&br;&ruby(あの風景を目にしたお前が、目を覚まさせたのだ。){誰かと並び見たはずの、あの海の色。};&br;&br;&ruby(失われた海。){蒼に染まるにつれ、意識がはっきりとし始める。};&br;&br;&ruby(遠い過去の記憶。){続いて、目の前に皹が入った。周囲を覆うガラスに、蜘蛛の巣のような皹が。};&br;&br;&ruby(一度還った場所。){ガラスが一面白く染まり、そして。};&br;&br;&ruby(だから、もう一度約そう。){爆ぜた。外側へとガラスが吹き飛び、周囲の水は零れ落ちる。};&br;&br;&ruby(お前は生を選んだのだから。){重力に引かれて落ちる。台の様なその場所に、膝を着いた。};&br;&br;&ruby(さぁ、踏み出せ。){筋肉の軋みは、随分と長く、体を動かしていないことを伝えてくる。};&br;&br;&ruby(力を貸そう。ジングの末よ。){けれど、ゆっくりと立ち上がり、歩き出す力はあった。};&br;&br;&ruby(帰還だ。){水が俺を導いて、歩みの一歩を踏み出した。};&br;&br; --  &new{2011-08-11 (木) 03:14:43};
-&br;人     花     満     勧&br;生     發     酌     君&br;足     多     不     金&br;別     風     須     屈&br;離     雨     辞     巵 --  &new{2011-08-10 (水) 23:44:59};
--この杯を受けてくれ&br;どうぞなみなみ注がしておくれ&br;花に嵐のたとえもあるぞ&br;さよならだけが人生だ --  &new{2011-08-10 (水) 23:52:12};
---  --  &new{2011-08-11 (木) 02:07:40};
---さよならだけが人生ならば また来る春は何だろう&br;はるかなはるかな地の果てに 咲いている野の百合何だろう&br;さよならだけが人生ならば めぐり会う日は何だろう&br;やさしいやさしい夕焼と ふたりの愛は何だろう&br;さよならだけが人生ならば 建てた我が家はなんだろう&br;さみしいさみしい平原に ともす灯りは何だろう&br;さよならだけが 人生ならば&br;人生なんか いりません。 --  &new{2011-08-11 (木) 02:07:48};
-水の音が聞こえた --  &new{2011-08-09 (火) 20:51:02};
--川原、花園、海、白い流れ、長く続く道、踊りまわる魂、転げ落ちる下り坂 --  &new{2011-08-09 (火) 20:55:30};
---死への旅路の表現は多々あって、何を見るかは文化の違いによって異なるのだという。&br;耳に届いた水の音で、俺の死生観は水に固定されたのかもしれない。 --  &new{2011-08-09 (火) 20:57:47};
---足元へ寄せては引いていくその波は冷たく、靴の上を覆い隠す度に足に突き刺すような痛みを与えた。&br;死してもなお、生きているときと同じ服で、靴で、格好で。そこに少し、おかしさを感じた。 --  &new{2011-08-09 (火) 21:55:27};
---海。冬の海だ。遠くに流氷が見える。周囲は薄暗く、夜明けが近いのを感じさせる。&br;夕方ではないという確信があった。理由はどこにあるのか分からないが、心のどこかが夜明けが近いと訴えていた。 --  &new{2011-08-09 (火) 21:56:39};
---&br;&br;&br;https://lh6.googleusercontent.com/-QgWhmZ8PstA/TkEt196x7zI/AAAAAAAAACU/cYAlCFTmsMU/huro.png  '''「なんや。見覚えある阿呆がおる。相変わらず間抜け面やね」''' &br;&br;&br;--  &new{2011-08-09 (火) 21:59:07};
---潮騒の中に混じって、聞き覚えのある声がした。懐かしい声。一瞬呆ける。 --  &new{2011-08-09 (火) 22:00:06};
---それから、少し笑った後、そちらを向いて、苦く笑って&br;&br;&br;こっちはお前の顔、やっと見れたよ。 --  &new{2011-08-09 (火) 22:02:21};
-&size(14){&color(royalblue){'' - 屋上 - ''};}; --  &new{2011-08-02 (火) 02:46:40};
--(夜の校舎。その屋上の扉が軋む音がした) --  &new{2011-08-02 (火) 02:47:30};
---(髪も瞳も闇に溶けるように暗く、冬の乾燥した空気を通り抜けた星明りの反射だけが、影に色を与える。) --  &new{2011-08-02 (火) 02:48:47};
---(ほぅ、と息を吐いて空を見上げた) --  &new{2011-08-02 (火) 02:49:04};
---(冬の最中。雪が降りそうな張り詰めた寒さの中、防寒具もなく制服姿で。屋上の中心に寝転がった) --  &new{2011-08-02 (火) 02:50:47};
---(寒さが、肉の無い身を通り越し、骨の内側まで染み入る。けれど、馴れたものであれば、気にするほどでもなかった。) --  &new{2011-08-02 (火) 02:53:55};
---自由って何だろう。 --  &new{2011-08-02 (火) 02:55:27};
---(誰にともなく呟いた。口に出せば少しはまとまるかと思った考えも、まとまらない。臓腑の奥から囁きかける声を無視するように、もう一度呟いた。)自由って、何だ。 --  &new{2011-08-02 (火) 02:56:30};
---(じくじくと、関節が痛む。冷気に勝てない弱い部分から軋みが出る。背から染み入る冷たさが、背骨を針で突くように) --  &new{2011-08-02 (火) 02:59:07};
---人は人でしか、買えない。そういうことなのか。(呟く。初めて人を殺したときのことを思い出した。盗賊。護衛の最中に出会った連中を殺して二年。あの時に思った、ゴブリンやコボルドと殺し方は変わらないのだという感想は、今も同じまま。) --  &new{2011-08-02 (火) 03:04:13};
---…そうじゃない。そうじゃない。(選びようは幾らでもあった。討伐、捜索。なんだってあった。護衛を選んだのは、自分だ。)人は人でしか買えないんじゃなく、自分が、人で人を買ったんだ。 --  &new{2011-08-02 (火) 03:05:43};
---守るために殺したんだ。依頼主を。そして自分を。(空に手を伸ばした。冬の大三角が、掌の中に消えた) --  &new{2011-08-02 (火) 03:08:36};
---首輪は消えた。俺は、やってきたことと、これからのことを、考えないといけない。(ぐっと手を握り、星空を掴んだ) --  &new{2011-08-02 (火) 03:13:55};
-人に値段は付けられない。よく言う言葉だ。確かにその通りかもしれない。人間には、価格はつかない。人でなければ違うだろうが。&br;でも。人に価格がつくことも有る。生まれたときと、死んだ後だ。 --  &new{2011-07-31 (日) 02:41:04};
--生まれたときは戸籍の金。死んだときには埋葬の金。金金金。生老病死には、いつもそれが付きまとう。&br;しかし金さえ払えば、それらは滞りなく済まされる。さて。では一つ問題がある。&br;人ではないものが死んだとき、果たして金はかかるのだろうか。 --  &new{2011-07-31 (日) 02:44:07};
---正解は、例外以外はかからない。人以外の死体なんて、基本朽ちて消えるだけだ。&br;埋葬を手がけている教会も、奴隷の死までは管理しない。&br;でも、アリーの場合は、例外だった。&br;死から一度でも蘇った死体を、教会は決して許さない。 --  &new{2011-07-31 (日) 02:49:12};
---アリーの死体が奴隷頭を扼殺しているのを見た後、朝まで俺は呆けたままだった。&br;朝になって、異常が明らかになり、商人の前まで連行され、喋らされる。&br;この流れで正しかったはずだ。途中まで茫洋としていた意識がはっきりしたのは、商人の前だったように思う。 --  &new{2011-07-31 (日) 02:53:23};
---アリーの死体は焼却し、灰は川に流す。その言葉に、俺は意識を取り戻した。&br;それから、己が素直に話したことを悔やんだ後、冷たい目の商人へと殴りかかろうとして。&br;周囲の衛兵が動く前に、商人の指輪から迸った雷に打たれ、地面に転がった。 --  &new{2011-07-31 (日) 02:56:57};
---雷に打たれると、手足が勝手に痙攣して、床の上に跳ねる。そんなことを、俺はその時初めて知った。&br;痙攣する俺を、集まってきた衛兵が蹴りまわし、踏みつけて、そこで商人が留めた。&br;床が汚れるのが惜しい。その絨毯は気に入っている。俺は絨毯に救われたことになる。&br;再び朦朧とする意識の中、商人の足音が近づいてくるのは分かった。&br;でも、もう一度殴りかかるだけの力も無くて、ぐったりと横たわっていた俺の上に、商人の言葉が落ちてきた。 --  &new{2011-07-31 (日) 03:00:06};
---リビングデッドは焼かねばならぬ。それが教会の決まりである故に。&br;そんな白々しい言葉。嘘であると知っていた。この男が、そんな習慣に囚われるはずもない。&br;この男は、俺の口から出る言葉を待っていたのだ。しかしそれも、今であるから分かること。&br;その時の俺に出来ることは、たったの一つだった。 --  &new{2011-07-31 (日) 03:03:41};
---お願いします。なんでもします。俺の命も差し出します。なんだって、なんだってしますから、アリーを、アリーを埋めてあげてください。&br;俺は床の上で、惨めに泣きながら、そんな言葉を繰り返した。&br;周囲から聞こえてくる失笑。奴隷の子どもの命に、何の価値があるというのだ。&br;何の価値もなかった。俺の中には、何一つ価値など残ってはいなかった。&br;だが、商人は、その時初めて、俺の前で、嗤った。 --  &new{2011-07-31 (日) 03:06:15};
---ざわめきが止まる室内。それほどまでに、商人の嗤いは異様だった。そして続く言葉も。&br;ならば、お前が買い取ればいい。あの娘を。&br;単純な発想で、単純な回答。買い取ったものは、好きに出来る。資本主義の単純な論理。&br;金なら貸そう。利子はつくが。幾らでも貸してやろう。幾ら欲しい?&br;気が狂ったような商人の台詞に、周囲の男の一人が苦言を呈そうとした次の瞬間には、そこには焦げた何かしか残っていなかった。&br;ジングラの末よ。お前に金を貸してやろう。お前が望むのであれば、お前の身柄を買える金までも。&br;さぁ。&br;さぁ。&br;どうする? --  &new{2011-07-31 (日) 03:12:30};
---&br;&br;&br;&br;&br;俺は、悪魔の手を取った。 --  &new{2011-07-31 (日) 03:13:23};
---人の座を奪われて、人から転落した一人の子どもが、人の座を取り戻し、代わりに首輪に繋がれる。&br;これまでの意にそぐわぬ暮らしではなく、俺の意思で、俺は首輪につながれた。&br;果たしてそこに、救いがあったのか、それとも転落があったのか。&br;商人が価値を見出したのは、俺の中の、何だったのか。&br;何もかも分からなくて、何もかも知っている。&br;ただそこにあったのは、二人の人間の中にあったのは。妄執だ。 --  &new{2011-07-31 (日) 03:17:26};
-奴隷の牢小屋に入れられた、二人の子どもがいたんだよ。&br;二人は牢に入る前から仲良しで、牢に入ってからもずっと仲良しだった。&br;昼間の強制労働も助け合って耐えて、少ない食事も分け合って食べてた。&br;地面はむき出しの牢の中だったけど、二人で身を寄せ合ってれば寒くも無かった。暖かかった。&br; &br;でも流石に子どもに牢暮らしはきつくてさ。&br;ある日、一人が死んじゃったんだよな。死んだほうの名前は、アリーっていうんだけどさ。&br;で、残されたほうは泣きながら、小屋の隅の地面を一生懸命掘り返して、アリーを埋めたんだ。&br;明日からも労働は続くし、アリーが死んだ分、仕事も増えるけど、仲良かったから、埋めてやりたいなって。&br; &br;で、なんとか埋め終えて、泣きながら眠ったんだけどさ。&br;朝起きてみたら、真横にアリーの死体が寝てたんだよね。&br;声も出せなくて、ただ怖くて、生きてるのかと思って触っても冷たくてさ。&br;半泣きで埋めなおしたんだ。で、なんとか埋め終えて、労働に出た。&br;一日仕事を終えて帰ってきたら、今度はアリーは埋まったままで、安心して寝たんだ&br;でも翌日の朝起きるとさ。やっぱりアリーが隣に寝てた。&br; &br;同じことが何日も続いて、何度も埋めて、次第にアリーの死体も腐っていくんだよね。夏場だったし。&br;段々しんどくなってきて、ある日奴隷頭に頼んだんだ。&br;一日でいい。夜、牢を監視してくれ、って。&br;奴隷頭は舌打ちしながらも、話を全部聞いたら、一日だけ見てやるよ、っていって、牢小屋の入り口から中を見ててくれたんだ。&br;それに安心してさ。久しぶりにゆっくり眠れる。そう思って眠りについた。&br; &br;そしたら夜中、凄い痛みで目が覚めたんだ。&br;びっくりして周りを見回したら、恐ろしい形相で奴隷頭が立ってた。&br;どうやら奴隷頭に蹴飛ばされたみたいでさ。何がおきたか分からなくて、周りを見回したんだ。&br;そしたら、土の中から掘り返されかけた、アリーの死体が見えたんだ。&br;で、どう見ても埋めるのに使ったのと同じ木切れがそこに転がってた。&br; &br;そこで気づいたんだよね。あー。一人になって寂しかったんだ、って。&br;で、夢うつつで、埋めたアリーの死体を掘り返してたんだって。&br;奴隷頭はすっごくイラついててさ。&br;無駄な時間使わせやがって、ってすっごくぼこぼこに蹴ってくるんだ。&br;でも、ようやく真相がわかって安心してさ。&br;痛みの中で、意識を失ったんだ。&br;次に目が覚めたら、アリーの死体が奴隷頭の首を絞めて殺してた。&br;おしまい。長い話で悪かったね。(蝋燭を吹き消した) --  &new{2011-07-28 (木) 02:26:07};
-俺は金貨3000枚。アリーは金貨2800枚。二人合わせて5800枚。俺たちの価格はそんなものだった。&br;売り払われた対価は国庫に入る。国は国民を国民に売り払い、財貨の回収を行う。&br;金を煮詰めてどろどろになるまで濃縮するような、そんな行為。&br;なんにせよ、俺たちは労力として売り払われた。 --  &new{2011-07-26 (火) 00:28:41};
--たかだか六歳の子どもの対価に一人3000枚近い金貨は、流石に暴利でも有る。&br;しかし国を支えるのだ、という、笑える理屈の元に、人々は金を支払い、奴隷を飼った。 --  &new{2011-07-26 (火) 00:30:30};
---俺たちを買い上げたのは、貴族ではなく、豪商だった。鉱脈や農園を持ち、次々と利益を生み出す、冷たい目をした男。&br;そいつはまず最初に、俺たちの首輪を金属から皮に代えた。首の肌が擦り切れることがなくなったのは、素直に嬉しいことだった。&br;その価格、金貨60枚が、俺たちの価値、つまりその豪商の損益に追加で計上された。&br;損益を取り戻すまでは、破傷風などで殺したりはしない。価値の分は働かせると、冷たく告げられて、その男との顔合わせは終わった。 --  &new{2011-07-26 (火) 00:33:43};
---俺たちに課せられる労役に、子供であることはあまり関係が無かった。&br;鉱石のサイズ選別、農園の作業、建築の荷運び、細かな作業から肉体労働まで、あらゆる労役を、日々、食事の僅かな時間を除いて課せられた。&br;豪商は世間的には名士であり、「国を支える」ために、俺たちのほかにも多くの奴隷を購入していた。&br;それら多くの奴隷に混じって、俺とアリーは働いていた。 -- [[ヒューイ>名簿/451418]] &new{2011-07-26 (火) 00:37:40};
---働き始めは辛かった。失敗をすれば硬い靴で蹴りまわされ、痛みを堪えて働けば、サボる気だろうと罵られた。&br;子どもだからと食事量を減らされ、仕事が出来ないのだからと更に減らされる。固いパンとスープのどちらも、二人で半人前。多くてそれで、少なければ何も配給されない日もあった。&br;何も知らず、幼い日々を過ごしていた俺たちにとって、初めての労働は即ち苦痛と飢えとの戦いだった。 --  &new{2011-07-26 (火) 00:41:04};
---俺たちは数少ない食事を分け合いながら、少しでも飢えを減らそうと、食べられそうなものは何でも口に入れた。&br;その頃には擦り切れ始めていた記憶の中で、アリーとおままごとをしたときに、食物の代用にしていた野草。見分けもつかない、ただの草。&br;飢えた子どもの目には、まるでサラダのように映るそれを口に入れて、あまりの青臭さに吐き戻し、時に腹を下して、奴隷頭に足蹴にされたこともあった。&br;食べられる草と食べられない草。子どもの頭で覚えるには苦しいそれを、俺とアリーは二人で補い合うように覚え、少しでも食べやすくする方法を探しながら、口にし、命を繋いだ。 --  &new{2011-07-26 (火) 00:46:01};
---アリーはいつも、「男の子はたくさん食べないと」という言葉と共に、配給食を俺に多めに譲った。&br;最初は半分ずつだと首を振っていた俺も、アリーの強情さと、なにより飢えに負けて、いつしかその言葉を受け入れ、平らげるようになっていた。&br;その代わり、というわけではないが、労働においては、出来る限りアリーの分まで働いた。&br;そうして生きるうち、かつては柔らかだった己の肌がぼろぼろでざらつき、アリーの柔らかだった頬がこけて、俺たちはいつしか昔の自分を忘れ始めていた。 --  &new{2011-07-26 (火) 00:50:50};
---生きることは労働であり、労働は苦痛であり、即ち生きることは苦痛である。&br;それを認識しながらも、日々、命を僅かずつ僅かずつ削る生活を続ける。&br;日の出る前に起き、働き、僅かな配給を食べ、働き、夜遅くなって眠る。&br;子供心に死のうと思うことは何度もあった。アリーもきっとそうだと思う。でもそうしなかったのは、自分が死んだら、相手がどうなるのか。それを考えたくなかったからだ。 --  &new{2011-07-26 (火) 00:59:52};
---そして労役に慣れ、死ぬことすら考えることは無くなった。&br;日々はただ過ぎ、茫洋とした意識の中時間は流れ、一日の概念はなく、仕事場の移動だけ。&br;一種の逃避だったのかもしれないが、そうでもしないと子どもの心は耐えられなかったのだろう。&br;ただ、仕事に慣れるにつれ食事の配給量が少し増え、その時だけはアリーと俺は、目を合わせ、少しだけ微笑んだ。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:04:49};
---働き始めて何年がたった頃だったろう。食事量がある程度増え、野草の見分けも有る程度つくようになり始めたころ。&br;オフになっていたスイッチがオンになったように、突然、ようやく俺たちは、時の過ぎたのを実感した。&br;肉の無い細い体であれ、俺もアリーも少しずつ髪が、背が伸び、あの暖かな日々の思い出は、布切れのように遠く虚ろ。&br;そんな俺たちはある日顔を見合わせ、大きくなったね。そっちこそ。と、まるで久しぶりに会ったように笑いあい、そして久しぶりに手を繋いで眠った。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:11:15};
---人の座を剥奪された、何者でもない子どもが労働の日々を送り、人染みた感性を僅か取り戻す。&br;そんなつまらないことが生じただけの数年間の間に、俺たちの持ち主である豪商は更に勢力を拡大し、屋敷は大きくなり、奴隷の数も増えた。&br;有能なその男と顔を合わせたのは、買われた時の一度だけだが、新入りの語る話を耳にするたび、あぁ、あの冷たい目は変わっていないのだと、そんなことを知った。&br;春夏秋冬。一年を牢小屋で過ごし、寒さは互いの体温で補う。そんな暮らしを始めて、四年。&br;ある日。アリーが動けなくなった。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:24:50};
---今思えば、丁度第二次性徴前のホルモンバランスの崩れに、アリーの体はもう、耐えられなかったのかもしれない。&br;それも想像であり、正しい理由は分からないが、なんにせよアリーは動けなくなり、俺たちの配給食量は変わらず、仕事量も変わらなかった。&br;俺は一人でアリーの分まで働き、食事は二人分け合って食べ、アリーの治るのを待った。&br;それが長く続けば、もしかすれば俺も死んでいたかもしれない。でも、幸か不幸か。夏の暑さ故か。終わりは突然にやってきた。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:32:17};
---アリーが倒れるまでであれば、色々な事を話し、笑いあっていた、眠りに落ちるまでのほんの僅かなひと時。&br;しかし、増えた労働量に体力を磨り切らせた俺は、その数日、アリーと会話することも出来ずに、寝入っていた。&br;だけどその夜だけは、なぜか寝付けず、アリーの手をそっと握って、隣により添っていた。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:36:05};
---訥々と、他愛もないことを話した。アリーは喋れず、聞いているだけだったから、俺が一人喋っていた。&br;奴隷になってからのことに、特に話すことなんて無い。6歳になる前、失う前のあの頃。互いの両親がいたあの頃。&br;懐かしいな、と。己に負けず細いアリーの手を握りながら、語りかけていた。&br;不意にアリーが涙を流した。奴隷になってから、一度もアリーが涙を流していなかったことに、俺はその時初めて気づいた。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:41:05};
---俺はびっくりして、アリーの手をぎゅっと握った。ひゅうひゅうと掠れる様に、アリーの喉を空気の通る音がする。&br;泣き声かと思ったら、そうではなく、何かを伝えたいようで、俺はそっと耳をアリーの口元に近づけた。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:42:32};
---ごめんなさい。ごめんなさいヒューイ。彼女は幾度もそう呟いていた。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:43:55};
---俺は少しだけ驚いて、それから首を振って、いいんだと、アリーに言った。いいんだ。アリー、泣かないでと、そう言って、ただ手を握っていた。&br;わかっていた。アリーが何に謝っているのか。でも、それは俺と彼女の間にあることで、俺は彼女のことを許した。それで全部、終わった。&br;そうして暫く彼女は泣いて、俺は黙って、手を握って。気づけば彼女が再び、何かを呟いていることに気がついた。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:50:33};
---何だろうと、顔を近づけた俺の前で、アリーはそっと動かない腕を伸ばし、俺の背を、抱きしめて。&br;俺の初めての口づけは、死の匂いがした。 --  &new{2011-07-26 (火) 01:53:03};
---次いで口内に感じたぬるりとした感触。舌ではなく、滑らかな球体。嚥下する。&br;喉を通り、腑に落ちた時点で、感触が消えた。驚き、目を見開けば、アリーの腕から力が抜け、互いの唇が離れる。&br;水気の少ない粘る唾液が、互いの口の間に糸を引いた。 --  &new{2011-07-26 (火) 02:09:03};
---顔を離せばアリーの表情は悪戯気に微笑んでいて、六年前の、まだ幼かった彼女を思い出させた。&br;そして、およめさんになれなくて、ごめんね、と、古い約束の反故を謝った彼女の目尻を涙が伝い落ちて。&br;俺は一人になった。 --  &new{2011-07-26 (火) 02:12:51};
-一番最初の記憶はなんだったかと思い返すと、恐らく三つか四つの頃。誕生日を両親が祝ってくれたのを思い出せる。&br;その後にもとびとびで、両親が、村の人が、優しく幸せな日々をくれたことを思い出せる。&br;その中にはアリーの姿もあって、とても幸せで、満たされた日々の記憶。&br;もしかすれば、もう昔のこと過ぎて、自分の中で作り上げた記憶なのかもしれないけれど、それはそれで、俺は俺の頭に感謝してる。 --  &new{2011-07-16 (土) 14:26:28};
--次いだ記憶は両親の首が壇上を転がる記憶であり、村の人々が次々とクビを切り落とされる記憶。&br;音の記憶は無い。ただ記憶から消えただけなのか、観衆の熱狂する声が五月蝿すぎて何も聞こえなかったのか、どちらなのかは少し気になる。&br;もし前者なら、忘れた記憶の中、両親は俺に最後に何か言ってくれたのだろうか。&br;政治犯の村の処刑。一族郎党皆殺し。その後の記憶でそうやって意味づけされるイベントは、そうして見える視覚と、アリーの手をぎゅっと握っていた手の感覚。皮のついていない金属の手錠で腕の皮が擦り切れる痛覚。&br;主にそんなもので占められている。 --  &new{2011-07-16 (土) 14:31:44};
---しいて付け加えるとすれば、己の髪の色と同じ母の黒髪は、壇上にこぼれだしたあまりにも多い血液の赤に映えるのだと、そう思ったことや、アリーの両親が殺されるときに手がぎゅっと強く握られたこと。&br;後は何かあっただろうか。子どもの記憶だ。そんなに思い出せることも無い。 --  &new{2011-07-16 (土) 14:35:38};
---一つ大事なことがあった。俺の隣にはアリーが居て、その隣には他の子ども達がいた。&br;そうだ。つまりその時から俺たちは、人の座を剥奪されたのだ。 --  &new{2011-07-16 (土) 14:39:28};
---六歳の俺。人間だった最後の俺。過去と今は確固として断絶されているものであり、もうここにはいない。&br;わかっているのに、今でも思い出すことを止められない。&br;それは、遠い日の記憶。 --  &new{2011-07-16 (土) 14:59:57};