'''世界全土を電子ネットワークが覆いつくし、サイバネティック技術が普遍化した未来。&br;宇宙殖民など稚気じみた夢。人々は灰色のメガロシティに棲み、夜な夜なサイバースペースへ逃避する。&br;政府よりも力を持つメガコーポ群が、国家を背後から操作する。&br;ここはネオサイタマ。鎖国体制を敷く日本の中心地だ。'''
~~
         ''―――「メリークリスマス・ネオサイタマ」より''~
~
*■概要■■お豆■ [#h6abc8cf]
ドーモ、コヤス=サン。当ページはTwitter上で全世界2000万人以上(翻訳チーム調べ)の支持を受けて連載しているサイバーパンクニンジャ活劇小説~
「NINJASLAYER(twitter.com/njslyr)」をもとにしたIRC企画のまとめコーナーです。~
「ニンジャナンデ?」というニュービー・ヘッズは公式ファンサイトであるネオサイタマ電脳空間(d.hatena.ne.jp/NinjaHeads/)を重点する。~
単純に用語やアトモスフィアを体験したいだけであればニンジャスレイヤー@wiki(www10.atwiki.jp/njslyr/)も実際オススメです。ユウジョウ!
#region(ニンジャ存在登録画面)
|~ニンジャネーム|~名簿|~ニンジャ名鑑|~ステ/戦歴|
|プレインタッチト|■|ザイバツ・ニンジャ。ムシアナ・ジツを唯一生き延びた、ダークドメインの懐刀。&br;おぞましきアンタイカラテを用いる。|[[ステ>ステ:470055]]/[[戦歴>戦歴:470055]]|f
|ドアノッカー|■|アマクダリ・セクト所属のニンジャ。ワンインチ距離を得意とするホクハカラテの使い手。&br;懐に踏み込まれた時相手は爆発四散する。|[[ステ>ステ:470056]]/[[戦歴>戦歴:470056]]|f
|ドラムマガジン|■|ソウカイヤ・ニンジャ。名前の通りドラムマガジン型のスリケンマシンガンを武器として戦う。&br;シックスゲイツ候補だったが就任前に爆発四散した。|[[ステ>ステ:470057]]/[[戦歴>戦歴:470057]]|f
|ソウルスティール|■|INW計画の副産物として生み出されたズンビーニンジャ。&br;ニンジャソウルを引きぬく恐るべきジツの使い手だが、見切られると弱い。|[[ステ>ステ:470058]]/[[戦歴>戦歴:470058]]|f
|ホエール|■|ヨロシサン製薬が作り出したバイオ・ニンジャ。ビッグニンジャ・クランのニンジャソウルが憑依しており、&br;またスプラッシ・ジツを用いて遠距離の敵をも殺す。|[[ステ>ステ:470059]]/[[戦歴>戦歴:470059]]|f
|スレッジハンマー|■|オムラ・インダストリ子飼いの巨大なニンジャ。その姿は山に例えられる。&br;身の丈を夕に超えるスレッジハンマーの打撃と、それに似つかぬ俊敏さで繰り出されるカラテは実際一撃必殺である。|[[ステ>ステ:470322]]/[[戦歴>戦歴:470322]]|f
|フォレスト・サワタリ|■|ヨロシサン製薬のバイオ研究員にグエン・ニンジャのニンジャソウルが憑依&br;極めて不安定な精神状態にあり、自身を元ベトコンと錯覚している|[[ステ>ステ:470061]]/[[戦歴>戦歴:470061]]|f
|サラリマン|■|アイエエエ|[[ステ>ステ:446423]]/[[戦歴>戦歴:446423]]|f
|スモトリヤクザ|■|ドッソイオラー!|[[ステ>ステ:446424]]/[[戦歴>戦歴:446424]]|f
|レッサーニンジャ|■|ドーモ|[[ステ>ステ:446422]]/[[戦歴>戦歴:446422]]|f
|クローンヤクザ|■|スッゾオラー!!|[[ステ>ステ:446421]]/[[戦歴>戦歴:446421]]|f
|クローンヤクザ|■|イヤーッ!!|[[ステ>ステ:446420]]/[[戦歴>戦歴:446420]]|f
|クローンヤクザ|■|ザッケンナコラー!!|[[ステ>ステ:446419]]/[[戦歴>戦歴:446419]]|f
|エンプティラック|■|ソウカイヤ・ニンジャ。自分の運を犠牲に相手の運を動かすフースイ・ジツの使い手。&br;自身の凶運が危険なため監禁されているが、好物のバイオ・カレーを求めて抜け出すことがある。|[[ステ>ステ:470147]]/[[戦歴>戦歴:470147]]|f
|フォーティメーター|■|ザイバツ・ニンジャ。キョジョ・ジツにより巨大化した自身の幻影を見せ、怪力で周りのものを使い相手を押し潰す。&br;見上げると実際ビジン。|[[ステ>ステ:470235]]/[[戦歴>戦歴:470235]]|f
|サイレントイタマエ|■|ザイバツ所属、キョートで働いていた軍人上がりの無口なイタマエにスシ・ニンジャのニンジャソウルが憑依した。&br;デバ・ドス・ダガーを用いたイタマエ・ジツのウデマエはタツジン。回転スシ・スリケンは実際美味い。|[[ステ>ステ:470242]]/[[戦歴>戦歴:470242]]|f
|マネータイガー|■|ヨロシサン製薬の野心あるニュービー・サラリマンにニンジャソウルが憑依。得意のネマワシ・ジツでシュッセ・ロードを邁進する。&br;非戦闘タイプのニンジャでありながらジョック・カラテをも使いこなすが、ケジメニンジャには通用しなかった。|[[ステ>ステ:464354]]/[[戦歴>戦歴:464354]]|f
|レッドシャドウ|■|ザイバツのマスター(上級)ニンジャ。マスクめいたメンポを装着しており口癖は「実際坊や」&br;短時間だけ通常の3倍のスピードで動けるスリー・バイソク・ジツを用いたアンブッシュを得意とする。|[[ステ>ステ:470319]]/[[戦歴>戦歴:470319]]|f
|ストップウォッチ|■|アマクダリ・セクトのニンジャ。&br;ニュービーであり時間を3秒止められる脅威のユニーク・ジツ「テイタイ・ジツ」に頼っておりニンジャとしてはウカツである。|[[ステ>ステ:470320]]/[[戦歴>戦歴:470320]]|f
|レインボー|■|ヨロシサン製薬のカチグミサラリマンにニンジャソウルが憑依。&br;ヤミ・ジツ、ヒカリ・ジツ、コオリ・ジツ、ホノオ・ジツという相反する二組のジツを使いこなす様子は実際多彩。&br;だがその分単純な戦闘力は低い。|[[ステ>ステ:464328]]/[[戦歴>戦歴:464328]]|f
|ホワイトウルフ|■|NSPDの美人警官にニンジャソウルが憑依。&br;ニュービーだがニンジャドッグが憑依したマッポドッグとのコンビネーションは「犬も飼うと実際カワイイ」のコトワザに例えられる。&br;バウリン・ジツで犬と念話する他、カラテ、アイキドー、ケンドー、ジュー・ジツに長け、法と秩序を重んじる。バストが豊満。|[[ステ>ステ:470415]]/[[戦歴>戦歴:470415]]|f
||■| |[[ステ>ステ:]]/[[戦歴>戦歴:]]|
||■| |[[ステ>ステ:]]/[[戦歴>戦歴:]]|
#endregion
***過去エピソード重点 [#m29de0bf]
登録ニンジャ存在の死亡に伴いエミュレートされたエピソードはこちらに収納されます。~
ロイヤリティは発生しないし、閲覧は自由。実際合法。
#region(オール・カチグミ・ティングス・アイ・ヘイト)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:26:48};
--(短編集「テイルズ・オブ・ジ・エイトミリオン・ニンジャソウルズ 1」より 「オール・カチグミ・ティングス・アイ・ヘイト」) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:27:42};
--- 
---夜。ドクロめいた模様を浮かばせる月は分厚い黒雲とトーフ工場から排出される有害な煙に覆い隠され、重金属酸性雨がネオサイタマの地を濡らす。このような時間に外を出歩く者は滅多にいない。いるとするならば、ヒョットコ・クランの殺人嗜好者どもか、あるいはペケロッパカルト、もしくはニンジャだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:31:18};
--- 
---しかしその例外が、今まさに人気のない路地を無警戒に進んでいる。スーツを身なりよく着こなし、赤ら顔でヨタヨタと歩くのは、カチグミ・サラリマンである。商談の一つでも上手くいったのか、あるいはベテランオイランのヨイデハナイカ・パッションを堪能したのか、その表情はオタフクめいて上機嫌だ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:34:44};
--- 
---普段であれば、カチグミ・サラリマンがこんな場所を一人で歩いていようものなら、ハイエナめいてむらがる強盗どもに囲んで警棒で叩かれ、財産と命を奪われているところだろう。しかしいかなるブッダの気まぐれか、今宵にそのような物騒な存在はいない。無論、それにも理由はある。より凶悪な理由が。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:37:29};
--- 
---「オホホ! ウフフ、ウフフフ」夢遊病者めいてよろよろ歩くサラリマンは、時折気が狂ったような笑い声をあげる。おそらく、屋形船の中でオイランドロイドやマグロ、バサシを用いた豪華な接待アトモスフィアを成功させ、取引相手や上司の印象をよくしたのだろう。出世を約束されたのかもしれない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:39:56};
--- 
---そんなカチグミ・サラリマンのモトギは、そのまま自宅とは逆の方向にもたもた歩いていく。ヨイデハナイカ・パッションと、出世の喜び、そしてオーガニック・ビールの酔いが、彼をいまだ夢の世界から帰していない。ある事件により人の寄り付かないこの通りを選んでしまったウカツも、それが理由だ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:43:56};
--- 
---「アレェ? ナンデ? 行き止まりナンデ?」気がつけばそこは袋小路。モトギはアカチャンのように揺れる頭で状況を理解しようとする。明日の仕事も朝早い、こんなところでもたついていては、ただでさえ短い睡眠時間を失いバリキに頼らざるを得なくなる。カチグミの社会において遅刻はムラハチである。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:47:17};
--- 
---「早くゥ、帰らないとねェ。イッヒヒ!」屋形船の中で激しく前後したオイランの声音を真似しながら、モトギは振り返り来た道を戻ろうとした。「アレェ?」するとそこに、人影が一つある。いつから?酔いの覚めない浮かれたモトギの頭ではわかろうはずもない。その人影がメンポをつけていることも。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:50:36};
--- 
---「ドーモ」その人影は老人のようにしわがれた、嫌悪感を催す声とともにオジギした。「貴様、カチグミだな」「どちら様ァですかァ?」張り詰めた謎の男の声にもモトギは臆さない。もし彼が酔いもせず、あるいはパッション重点していなければ、今頃モトギは失禁しその場にへたり込んでいたことだろう。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:53:21};
--- 
---「カチグミだな」人影はもう一度同じことを問いかけた。「だったらなんですかァ?強盗?強盗ナンデ?エヘヘ!」意味もなく笑うモトギに、謎の男が一歩近づいた。「エ?強盗ですか?素子はないです、使いきりました」本能的な恐怖を感じたモトギは一歩後退る。謎の男が一歩近づくたび、モトギも下がる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:56:56};
--- 
---謎の男が一歩近づく。モトギが下がる。謎の男が一歩近づく。モトギが下がる。じらすように繰り返されたそのやりとりは、モトギの背が冷たい壁にぶつかったことであっけなく終わった。「アイエッ。ナンデ?強盗ナンデ?素子はないです、使いきりました」「強盗ではない」謎の男が肉薄する「ニンジャだ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:58:28};
--- 
---「アッハハハハ!ニンジャ!ニンジャナンデ?」その言葉にモトギは笑う。自らニンジャを名乗る者など、ニンジャかぶれの狂人くらいなものだ。無論、そのような狂人も非力なサラリマンにとってはニンジャと同じくらいに危険な存在なのだが、酔いに麻痺したニューロンはそのような思考に辿り着かない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 16:59:59};
--- 
---だが謎の男、ニンジャを名乗った存在は怒りもせず笑いもせずにさらに詰め寄り、モトギの酒臭い息がかかるほどに顔を近づける。それでようやくモトギの目にも、男のメンポと、ソクシンブツめいてひからび変色した肌が認識できた。「ア、アイエエ……素子はないです、使いきりました」「素子などいらぬ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:01:47};
--- 
---男の老人のようにしわがれた声が、あっさりと言葉を切り捨てた。「ヤメテ、ヤメテ」異常なアトモスフィアにようやくモトギのニューロンが冴え渡り、逃げ出そうとしたその時!男の手がモトギの顔面をアイアンクローめいて掴んだ!「アイエエエ!?」その異様な冷たさ、皺だらけの感触にモトギは失禁! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:05:19};
--- 
---「アイエエエ!アイエエエ!」おお、なんたることか!オーガニック・スシによって一般のネオサイタマ市民より大きく肥え太ったモトギの肉体を、自称ニンジャ存在は片手で持ち上げる。「素子はないです、ヤメテ!」「素子などいらぬ!イヤーッ!」「ヤメテ、ヤメ……アバッ、アババババ!?」ナムサン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:06:49};
--- 
---気合とともに自称ニンジャ存在が力を込めると、邪悪な輝きが両目に灯り、モトギの体から生命エネルギーめいたものを吸いとっていくではないか!「アバッ、アバババ!ヤメテ!素子ナイデス、ヤメテ!」「素子などいらぬ!」自称ニンジャ存在は憎悪のこもった声で叫ぶ!「カチグミめ、干からびて死ね!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:10:16};
--- 
---「アイエエエ!アバッ、アバババーッ!」「死ね!」おお、ナムアミダブツ!みるみるうちにモトギの全身から力が失われ……ブッダ!みずみずしく張りのあった肉体がしわくちゃにしぼみ、血色のいい肌がサバンナの荒野めいた土気色に変わっていくではないか!ソクシンブツ!「アババーッ!」断末魔! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:12:13};
--- 
---やがてモトギの体は枯れ木のように細く折れ曲がり、両手足も力を失いぐったりと下げられた。当然即死だ。「フン」自称ニンジャ存在はさもつまらない遊びを終えたように鼻を鳴らすと、もはや見る影もないその骨と皮だけの残骸を投げ捨てる。残されたのはそのソクシンブツと、失禁のシミだけである。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:15:47};
--- 
---すでに賢明な読者諸氏はお分かりであろう。この男は自称したとおりニンジャに他ならず、哀れなカチグミの命を奪ったのは紛れもないジツである。男の名はソウルスティール、リー先生が率いるINW(イモータル・ニンジャ・ワークショップ)によって生み出された、恐るべきズンビーニンジャなのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:17:24};
--- 
---ソウルスティールは生前、ありふれたカチグミ・サラリマンの一人であった……ムラハチにされ、マケグミへと転落していく最中だった点を含めても。彼がサラリマンだった頃の名は、本人も覚えていない。狡猾な手口に騙され、自ら実験を志願した彼の戸籍は、すでにネオサイタマのどこにも存在しないのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:20:09};
--- 
---実験は成功した。だが、ソウルスティールと名付けられ、ニンジャという上位存在、それも不死のズンビーとなってなお、彼がカチグミになることは許されなかった。ニンジャソウルを吸い取るという彼のジツは実際恐ろしいものだが、発動には密着と多大な時間を要するのだ。リー先生は男を廃棄処分とした。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:23:24};
--- 
---(((俺は憎む)))ズンビーニンジャとしては実際驚異的な知性を残すソウルスティールは、しかしそれゆえに憎悪の度合いも他のズンビーどもを超えていた。(((おごり高ぶったカチグミどもを。俺を蹴落とし、平気の平左でいやがるカチグミどもを、俺は憎む!)))ニューロンに怨嗟が木霊する。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:25:49};
--- 
---そして施設を脱走したソウルスティールは、こうしてカチグミだけを狙った殺人を繰り返してきたのである。もっとも、カチグミでない者を捕まえたとてやることは変わらない。ジツを応用し、人間の生命エネルギーを奪う。奇怪な連続殺人事件が相次いだことにより、いつしか路地には誰も近づかなくなった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:28:00};
--- 
---久方ぶりの狙い通りの獲物をこうしてむごたらしく殺してなお、ソウルスティールの憎悪は静まるどころかむしろ燃え上がっていた。(((もっとだ、もっと多くのカチグミどもを殺してやる!そして、そのあとは、俺を見下すニンジャどももだ!)))狂ったズンビーの憎しみは、相手を選ばないのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:29:23};
--- 
---だが、その凶行を止める者あり。見よ!虚空から放たれた四枚のスリケン!「ヌウッ!?」ソウルスティールはニンジャ感知能力を一瞬遅れて働かせ、スリケンを片腕で振り払う!二本のスリケンがその腐った腕に突き刺さっていたが、痛みを感じないズンビーニンジャにとっては軽傷ですらない。「誰だ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:31:54};
--- 
---暗闇に怒りのこもった声が反響し、やがてそこから赤黒のシルエットが現れる。蒸気口の存在するメンポには、堂々と「忍」「殺」のレリーフが描かれているではないか。「ドーモ、はじめまして」突如として現れた、明らかにニンジャとわかるその男は奥ゆかしくオジギする「ニンジャスレイヤーです」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:33:36};
--- 
---「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ソウルスティールです」ソウルスティールもまた両手を胸の前で合わせオジギし、笑った。「馬鹿げた名前だ」「馬鹿げてなどいない」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツの構えで答えた「オヌシが連続ソクシンブツ事件の犯人だな。慈悲はない、ニンジャ殺すべし」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:36:14};
--- 
---「殺す?ニンジャを?ナンデ?」「答える義務はない。イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが疾駆!相手はズンビーニンジャ、爆発四散させるためにはスリケンよりカラテだ。素早くワン・インチ距離に踏み込み、ポン・パンチを放つ!「イヤーッ!」ソウルスティールはすかさずメンポを掴もうと手を伸ばす! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:38:58};
--- 
---「!?イヤーッ!」その手に危険を感じたニンジャスレイヤーはポン・パンチを連打!「グワーッ!」一撃では揺らがなかったソウルスティールの肉体が吹き飛ばされた!モトギの時より遥かに強烈に背中を壁に叩きつけ、コンクリートに蜘蛛の巣めいたヒビが走る。「イヤーッ!」さらに二枚のスリケン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:41:02};
--- 
---「バカめ!イヤーッ!」実際牽制だ。ニンジャスレイヤーの想定通り、ソウルスティールは片腕を無造作に振り回してスリケンを防御。その隙に三連続バク転で距離を取り、ジュー・ジツの構えで敵を観察する。幾度ものイクサをくぐり抜けてきたフジキドのニューロンが、何らかのジツの存在を予見したのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:43:29};
--- 
---「オヌシのジツ、触れねば発動出来ぬようだな」フジキドは不敵に言い放つ。「ならばどうした」コンクリート片を纏いソウルスティールは立ち上がる。肋骨と肩甲骨が粉砕されているが、ズンビーニンジャにとって支障はない。「俺のヌスット・ジツに敵はない。お前もソクシンブツにしてやる!イヤーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:46:44};
--- 
---賢明な読者諸氏に、今一度ネクロカラテの恐ろしさを説明せねばならないだろう。通常、我々人間が発揮できる筋力は、本来の数%程度である。全力を出すとその力で筋肉が破壊されるからだ。ニンジャ達の強靭なニンジャ筋力を以てしても可能なのは数十%、一方ズンビーニンジャ達は100%の力を発揮! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:49:45};
--- 
---そして見よ!両足のニンジャ筋力を100%働かせたソウルスティールは、ニトロエンジンめいた速度で赤黒のニンジャへと肉薄!「イヤーッ!」「イ、グワーッ!」クロスカウンターを狙うフジキド、だがソウルスティールが早い!恐るべきネクロカラテが鳩尾に叩きこまれ、フジキドの体を吹き飛ばした! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:53:08};
--- 
---ズゥン!対面の壁にフジキドの背中が叩きつけられ、蜘蛛の巣めいたヒビが広がる。そして再度、ソウルスティールが迫る!すでにその両足の腱は負荷に耐え切れずちぎれ飛んでいるが、ズンビーニンジャは意に介さない!「イヤーッ!」「グワーッ!」ナムサン!立ち上がろうとしたフジキドの胸に掌底! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:55:45};
--- 
---「イヤーッ!」「イグワーッ!」連撃!カウンターを狙うフジキドの顔面を干からびた拳が打ちすえる!「イヤーッ!」「イグワーッ!」さらに連撃!「忍」のレリーフをネクロカラテが殴打!「イヤーッ!」「イグワーッ!」追撃!「殺」のレリーフをネクロカラテが殴打!「イヤーッ!」「イグワーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:57:25};
--- 
---「イヤーッ!」「イグワーッ!」「イヤーッ!」「イグワーッ!」「イヤーッ!」「イグワーッ!」「イヤーッ!」「イグワーッ!」「イヤーッ!」「イグワーッ!」「イヤーッ!」「イグワーッ!」「イヤーッ!」「イグワーッ!」「イヤーッ!」「イグワーッ!」「イヤーッ!」「イグワーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:57:49};
--- 
---おお、ナムアミダブツ!コンクリート壁に半ば体をめり込ませたまま、フジキドは立ち上がることも出来ずに左右からの殴打に弄ばれている!これこそがソウルスティールの怒りなのだ!「イヤーッ!」「イグワーッ!」そしてひとしきり憎悪のカラテを叩き込んだソウルスティールが、がしりとメンポを掴む! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 17:59:31};
--- 
---「これが俺のヌスット・ジツだ!イヤーッ!」ブッダ!やはり軽々とニンジャスレイヤーの体を持ち上げたソウルスティールは、両目を邪悪に輝かせジツを発動!ニンジャスレイヤーの体からその力の源、ニンジャソウルが吸い取られていく!「グワーッ!」「お前もソクシンブツにしてやる!」「グワーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:01:56};
--- 
---このままフジキドはニンジャソウルを失い、復讐を果たさぬまま哀れなソクシンブツとなってしまうのか?その時である!見よ、もがいていたニンジャスレイヤーの両手が、がっしりとソウルスティールの腕を掴むのを!「何!イヤーッ!」「イヤーッ!」おお、ゴウランガ!ブレーサーを黒い炎が包み込む! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:04:08};
--- 
---「何!?イヤーッ!」「イヤーッ!」黒炎はそのままソウルスティールの腕へと燃え移る!「何!?グワーッ!」「イヤーッ!」なおも万力めいてソウルスティールの腕を握るニンジャスレイヤー、アイアンクローされたその目は……ナムアミダブツ!センコのように細まり、赤く邪悪に瞬いている!ナラク! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:06:58};
--- 
---「グワーッ!」「イイイイイヤァーッ!」ALAS!ネクロカラテをも上回るニンジャ握力が、ついにソウルスティールの腕を粉砕!すでに肩口まで上りつつあった黒炎がその左腕を焼き尽くし、片腕を失ったソウルスティールはごろごろと転がり退避!ジツから解放されたナラクもまた地を転がり距離を取る。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:09:50};
--- 
---「ウオオオ!俺の腕がァーッ!」狂乱するソウルスティール。一方のナラクはどうか?すでに起き上がったその目は邪悪さを失っている。「スゥーッ!ハァーッ!」鋭いチャドー呼吸を開始したフジキドのニューロンで、邪悪なナラク・ニンジャの残滓が蠢いていた。ジツは完全に発動しなかったのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:11:08};
--- 
---(((愚かなりフジキド!カジバ・クランのジツにかかるなど、危うくワシそのものが)))(((黙れ)))激昂する邪悪存在を、フジキドは冷淡に切り捨てる。(((それよりも奴の倒し方を教えよ、協定は二度と破るな)))(((なんたる傲慢!)))ナラクは苛立ちを露にし、しかしすぐに静まった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:15:18};
--- 
---(((愚かなフジキドめに教えてくれるわ。ヤツに憑依しているはネズミ・ニンジャ、名前だけのコソドロよ。厄介なジツだが、一度見切ればベイビーサブミッション)))(((どうすればよい)))(((よかろう、こうすれば……)))邪悪な気配がニューロンで囁き、現実では数コンマ秒の対話が終了! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:18:40};
--- 
---一方のソウルスティールは?残る右腕を怒りに震わせ、三度目の踏み込みで突進!「ウオオオ!死ねーッニンジャスレイヤー!」ゴウランガ!音の壁を超えた反動で周囲のコンクリートに蜘蛛の巣めいたヒビが走る!もはや一帯はニンジャ神話のタペストリーめいた有様だ!「イヤーッ!」右手がメンポを狙う! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:21:23};
--- 
---半端な発動とはいえ、ニンジャソウルを直接吸いだされたナラクの力はもはや期待できない。万事休すか、ニンジャスレイヤー!「イヤーッ!」だが見よ!迫る右手に対し、フジキドはニンジャの基本回避行動であるブリッジで応戦!掴むべきメンポを逃した右手は虚しく空を切る!「バカなーッ!?」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:23:01};
--- 
---「イヤーッ!」だがソウルスティールも歴戦のズンビーニンジャである。ネクロカラテを応用し、物理的に不自然な姿勢でフジキドの頭部を狙う!「イヤーッ!」「グワーッ!」ゴウランガ!乗りかかってきたソウルスティールの腹部にフジキドのケリキックが炸裂!伝説の空手技、サマーソルトキック! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:24:36};
--- 
---上空に吹き飛ばされ、慣性の法則に従い地面に叩きつけられるソウルスティール!「ウオオオーッ!」痛みを知らぬズンビーニンジャのタフネスにより立ち上がり、再びメンポを狙う……だが、おお、ゴウランガ!サマーソルトキックの回転を終えたフジキドはなおもブリッジ姿勢!これではメンポが掴めない! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:25:54};
--- 
---(((これぞフーリンカザン!コブラニンジャ・クランのフドウカナシバリ・ジツに比べれば、この程度恐れるに足りぬ!)))自らの策がうまくいったことに、ニューロンで邪悪存在が快哉を上げる。(((さあ殺せフジキド!ネズミ・ニンジャを殺すのだ!)))(((黙っておれ))) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:27:50};
--- 
---「ウオオオーッ!」万策尽き果てたソウルスティールは、四連続バク転で後退を試みる!「イヤーッ!」ナムアミダブツ!フジキドはブリッジ姿勢のままニンジャ平衡感覚を発揮、コックローチめいてそれを追う!「バカなーッ!?」「イヤーッ!」ソウルスティールの背中に硬い感触。行き止まりだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:30:06};
--- 
---「俺のヌスット・ジツが!そんなバカな!」現実を認めることができないソウルスティールは、残った右腕で頭を抱えて苦悩する。その間にもコックローチめいたニンジャスレイヤーが無慈悲に接近!ソウルスティールを追い詰めると、両手で体を支え、両足を閉じて体を縮こませる。投石機めいた姿勢! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:31:46};
--- 
---「俺は!俺はカチグミになるんだ!カチグミどもを殺して!ニンジャを殺して!」「オヌシはここで死ぬ。慈悲はない、ニンジャ殺すべし!」さらにフジキドの両手に力が込もる!「イイイィィ……ヤァーッ!」そして爆発!ニンジャ筋力を推進剤に、ドロップキック姿勢のフジキドがソウルスティールへと飛来! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:34:00};
--- 
---「ウオオオーッ!」残る右腕で防御を試みるも、バネの要領で放たれたニンジャスレイヤーの攻撃はその腕ごとソウルスティールを串刺しにする!「グワーッ!」「ニンジャ殺すべし。イヤーッ!」壁まで貫通した両足が引きぬかれ、頭部に追撃!頭蓋骨が粉砕!「サヨナラ!」ソウルスティールは爆発四散! -- [[企画チーム>>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:36:28};
--- 
---四連続バク転で爆風を逃れたフジキドは、戦闘の痕跡を一瞥し、遺されたソクシンブツを簡素に弔った。散り際のソウルスティールの言葉がニューロンに反響する。ニンジャを殺す。自分もまた、あのズンビーと同じ感情で動いている。だがその憎悪は誰のものだ?あるいは邪悪な同居人、ナラクのものでは? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:39:20};
--- 
---もしヌスット・ジツが発動し、ナラク・ニンジャの存在がニューロンから失われたとして、憎悪の感情までも消え去ったのだろうか?答えはわからない。確かなのは、それが己のものだと信じて復讐を続けることだ。「Wasshoi!」ソクシンブツだけを後に残し、赤黒のニンジャが夜闇に消えていった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:40:39};
--- 
---(「オール・カチグミ・ティングス・アイ・ヘイト」おわり) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:41:05};
--◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#1&br;【ソウルスティール】&br;INW計画で生み出されるも廃棄処分となり、施設を脱走したズンビーニンジャ。&br;高い知性を有するがカチグミへの憎悪が色濃く、その精神は狂気に塗れていた。&br;ニンジャソウルを吸い取る恐るべきヌスット・ジツの使い手だが、見切られると弱い。&br;◆殺◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-19 (月) 18:43:16};
#endregion
#region(アイ・モストリー・コピー・アザー・ニンジャ)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:19:48};
--- 
--(第二部「キョート殺伐都市」より:「アイ・モストリー・コピー・アザー・ニンジャ」#4) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:21:04};
--- 
---(あらすじ:ザゼンドリンクの常態化によりほとんど植物めいた昏睡状態に陥ったナンシー・リー。盟友である彼女を救うため、ニンジャスレイヤーはヨロシサン製薬が開発したミンミンワクチンを狙う。しかし施設に侵入した彼の前に現れたのは、狂気のベトコンニンジャ、フォレスト・サワタリであり……) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:23:24};
--- 
---「ドーモ、フォレスト・サワタリ=サン。ニンジャスレイヤーです」タケヤリ・アンブッシュを回避したニンジャスレイヤーは、素早く胸の前で手を合わせ電撃的な速度でオジギした「よもやオヌシが生き」「イヤーッ!」オジギが終わらぬうちに、フォレストはマチェーテを投擲!なんたるスゴイ・シツレイ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:26:17};
--- 
---「イヤーッ!」だがニンジャスレイヤーもまたタツジン!シシオドシめいて背を反らしブリッジ姿勢!首を狙ったマチェーテは彼方へ飛んでいく!「何をする」「サイゴン!」さらにタケヤリ!フジキドは二連続バク転で攻撃を回避!古事記にもある通り、オジギはニンジャのイクサにおける神聖な儀式なのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:28:44};
--- 
---「バカめ!」タケヤリを構えるフォレスト・サワタリは吐き捨てた。「ナムはジゴクだ、オジギしてる間に敵兵どもに蜂の巣だぞ!」皆さんご存知であろうが、フォレストは自らが元ベトコンだと錯覚している狂気のニンジャである。彼に宿ったグエン・ニンジャはアンブッシュとゲリラを得意とする。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:31:33};
--- 
---しかし不可解!フジキドはその違和感に妙な疑念を拭いきれない。フジキドは二度この狂気のニンジャと戦った経験を持つが、フォレストはオジギを無視するほどのシツレイなニンジャではなかったのだ。これは彼が従えていたサヴァイヴァー・ドージョーの面々にしても同様である。例外は一人いたが殺した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:33:47};
--- 
---(((ついにそこまで狂ったか)))だとしてもやはり奇妙だ。ズンビー・ニンジャなどの知性を失った者であれオジギはする。それは彼らに宿るニンジャソウルの、いわば平安時代から連綿と続くニンジャ遺伝子の作用なのだ。狂気は理由となりえるのだろうか?「ジェロニモ!」思考を遮るようなタケヤリ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:36:34};
--- 
---「イヤーッ!」タツジン!フジキドはスリケンを防御するときのように人差し指と中指でタケヤリを挟み攻撃をいなす!「モッチャム!」タケヤリを手放したフォレストの回し蹴り!「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーはこれをカラテで迎撃!ケリキックとブレーサーがぶつかり合い反発する! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:38:39};
--- 
---半円状に弾かれあった両者は流れるように五連続側転を行い、タタミ10枚分の距離を取って停止。「イヤーッ!」「ジェロニモ!」同時にニンジャスレイヤーは片膝をついたバズーカ兵めいた姿勢となりスリケンを投擲!その時にはすでにフォレストの腰からマチェーテが投げられている!空中で両者が激突! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:42:09};
--- 
---スリケンとマチェーテが完全粉砕した時には、二人の姿は消えていた。上を見よ!無数のパイプが剥ぎ出しとなった天井をクモめいて這い進むサワタリ、そしてドウグ社製ロープを用い、やはりクモめいてそれを追うニンジャスレイヤー!「イヤーッ!」「サイゴン!」追撃のスリケンをマチェーテで叩き斬る! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:45:15};
--- 
---「待て!イヤーッ!」「待たぬ!ジェロニモ!」ガキン!やはりスリケンは叩き斬られる!これではまるでトコロザワ・ピラーにおけるライク・ア・オーガ(訳註:鬼ごっこの意か)のリフレインではないか?逃げるようなサワタリの行動にフジキドは確信を得る!(((ワクチンは奪われたあとか))) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:47:18};
--- 
---「なぜオヌシがワクチンを盗む、イヤーッ!」「ヨメのためだ!サイゴン!」ガキン!二枚同時に放たれたスリケンも破砕!タツジン!「まだそのようなことを!イヤーッ!」「サイゴン!」四枚連続で放たれたスリケンも破砕!ワザマエ!どこで聞きつけたのか、サワタリはナンシーの容態を知っているのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:49:35};
--- 
---「死んだかと思えば何も変わっておらぬな、サワタリ=サン。イヤーッ!」「黙れ!俺が新たなサワタリ=サンとなるのだ!ジェロニモ!」ガキン!六枚連続で放たれたスリケンも叩き斬られる!……新たなサワタリ?フジキドはその発言に、やはり奇妙な違和感を覚える。ただ狂っただけ、とは考えづらい。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:51:41};
--- 
---やがて両者は研究施設を抜けジャングルへと移動。ウカツ!ここはサワタリの得意戦場!フジキドは誘い込まれていたというのか!「ナムの恐ろしさを教えてやる」逃走態勢を継続していたサワタリがぞっとするような声で言い、ジャングルの闇へと姿を消す!「ヌウ……」フジキドは油断なく周囲を警戒する。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:53:47};
--- 
---その時頭上で異音!「イヤーッ!」ニ連続前転でその場を脱したフジキドは頭上めがけスリケンを連続投擲!「ブモーッ!」一瞬あとに絶命したバイオ・スモトリが先ほどまでフジキドが立っていた場所に落下!サワタリではない!「何?」「イヤーッ!」「グワーッ!」ナムサン!背後からのアンブッシュ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:56:11};
--- 
---ククリナイフによる斬撃だ!ニンジャ危機感知能力を働かせたフジキドはかろうじて致命傷を避けるも、左肩を切り裂かれ実際重傷!「イヤーッ!」「サイゴン!」振り返りざまのメイアルーアジコンパッソもバイオバンブーを薙ぎ払うだけにとどまる!「これがナムの恐怖だ!」どこからかサワタリの声! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 16:59:36};
--- 
---フジキドは恐怖を煽るためであろう声に耳を貸さず、その場でアグラ・メディテーションを行う。「スゥーッ!ハァーッ!」チャドー呼吸を短い間隔で繰り返し、ニンジャ直感を鋭敏化させようとしているのだ。(((フーリンカザン、チャドー、フーリンカザン……)))フジキドの脳裏に師の教えがよぎる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:01:45};
--- 
---メディテーション中であるにもかかわらず、チャドー呼吸を繰り返すフジキドに隙は実際存在しない。四方八方、ありとあらゆる方角から何者かの気配が感じられる。(((だが、宿るニンジャソウルは一つのみ)))フジキドは意識を集中させ、ニンジャソウルの痕跡を探し続ける。「スゥーッ!ハァーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:03:32};
--- 
---同時にフジキドのニューロンが加速し、イクサの中で覚えた違和感に関する思考を開始する。(((オジギを無視したアンブッシュ、そしてあの不可解な言葉。実際奇妙だ)))同情するわけではないが、サワタリは一種の好敵手めいた腐れ縁の存在だ。何かがおかしいと、ニューロンのどこかで誰かが囁く。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:06:16};
--- 
---トコロザワ・ピラーの激闘は、サワタリがアンブッシュを食らう形で幕を閉じた。フジキドはダークニンジャに注意してサワタリの傷のほどを確かめてはいなかったが、実際かなりの重傷を受けていたはず。仮に生き残ったとして、これほどの短時間であそこまで回復するのはアーチニンジャでも困難だ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:08:20};
--- 
---(((そしてなにより)))デッドムーンと自分しか知らないはずのナンシーの容態を知るような言動。一体どこでそのような情報を入手したのか?サワタリのカラテはフジキドも認めるところであるが、所詮は野良ニンジャ。ザイバツのような大組織の後ろ盾もなく、ヤバイ級ハッカーの内情を探れるものか? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:10:20};
--- 
---(((加えてあの発言。新たなサワタリ=サンとは一体……?)))ただの狂ったニンジャに対し、なぜここまで思考を続けるのか、それはフジキド自身にとっても不可解なことであった。ニンジャ殺すべし。それが自分のなすべきことだというのに。一瞬、いつかの女子高生ニンジャの姿が浮かんで消えた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:14:25};
--- 
---(((まさかあの狂ったニンジャに感情移入しているというのか?私が?)))ありえないことだと切り捨てる。これは明らかなニューロンのノイズだ。ニンジャ殺すべし。相手が誰であれその決意は揺らがない。それよりも今はサワタリの謎を解くことが先決だ。(((何かが違う、一体何が……)))違う? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:17:52};
--- 
---何が違うというのか?フジキドはこれまでのイクサにおけるサワタリの特徴を思い出す。狂った思考、ナム、ククリナイフ、タケヤリ、アンブッシュ、サヴァイヴァー・ドージョー、マチェーテ、サイゴン、ヨメ、バイオインゴット、迷彩服、そして!「ジェロニモ!」ナムサン!地中からタケヤリが飛び出す! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:19:52};
--- 
---「イヤーッ!」ゴウランガ!チャドー呼吸により極限の臨戦態勢にあったフジキドは、跳躍でアンブッシュを回避!さらに体操選手めいた月面宙返りでその場に着地、引っ込められようとしていたタケヤリを両手で掴んだ!「イイイィィヤァーッ!」「グワーッ!?」シュウカク!サワタリが引きずり出される! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:22:49};
--- 
---「イヤーッ!」畑のバイオカブめいて引きぬかれたサワタリめがけ、フジキドの踵が落下!スゴイ級カラテ奥義・ネリチョギだ!「グワーッ!」そのままブッダディーモンめいて踏みつけられたサワタリを見下ろし、ニンジャスレイヤーは疑念が確かなことを理解する。「オヌシ、サワタリ=サンではないな」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:25:58};
--- 
---「グワーッ!何故わかグワーッ!」もがくサワタリを踏む足に力が籠もる。「忍」「殺」のレリーフが施されたメンポから、ジゴクめいた蒸気が吹き出した。「オヌシの変装は実際完璧だ。いかなるジツかわからぬがカラテも申し分ない。だが一つ足りぬ」「そ、それは」「編笠だ。イヤーッ!」「グワーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:29:16};
--- 
---ナムアミダブツ!ストンプにより偽装サワタリの両腕が破壊される!しかしその隙に偽装サワタリは地面を転がり拘束を脱出!起立したその姿にIRCノイズめいた不可解な線が走り、狂ったニンジャの変装が剥がれていく!「ドーモ、はじめまして」フジキドは皮肉げにオジギ!「何者だ、名乗るがよい」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:32:43};
--- 
---「……ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン」そして正体を現した謎のニンジャ存在が忌々しげにオジギする。「コピーキャットです」その姿はもはや迷彩服の偽装サワタリではなく、灰褐色のニンジャ装束に身を包むニンジャだった。メンポが顔全体を覆っており、そこには「パクる」の文字が書かれている。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:34:56};
--- 
---「なるほど、らしい名だ」「俺のトレス・ジツを見破るとは」破壊された両腕をぶら下げつつ、コピーキャットは毒づく。賢明な読者の皆さんにご説明するが、コピーキャットはヨロシサン製薬が産み出した新たなバイオニンジャであり、体液を採取した相手に変身するトレス・ジツの使い手なのだ。コワイ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:37:32};
--- 
---「なぜサワタリ=サンに化けた」「サワタリ=サンは死んだ」コピーキャットが顎でフジキドを示す。「だから俺が新たなサワタリ=サンとなり、ドージョーの奴らを従える。俺を除け者にしやがって!」コピーキャットはサワタリらの脱走後に生み出されたバイオニンジャであり、その認識は誤りである。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:41:18};
--- 
---コピーキャットがサワタリに化けることが出来たのは、社員時代のDNA情報が登録されたままだからである。なぜニンジャソウルが宿っていない頃の彼の体液によって今のサワタリをコピーできたのか、それについてニンジャ神話を紐解き、グエンニンジャの謎を解かねばならぬゆえ、今はお伝えできない! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:42:55};
--- 
---「ダイダロスとかいうニンジャの体液もあったからな」コピーキャットがくぐもった笑い声を漏らす。「おかげでヨメのこともわかった。眠れる姫を激しく前後して起こす、白馬のニンジャの再現さ」ナムアミダブツ!なんたる下卑た欲望!「それは叶わぬ」フジキドは構え、続けた「オヌシはここで死ぬのだ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:46:02};
--- 
---「……ふざけるなよ」コピーキャットは呻いた。トレス・ジツには実際大量のバイオインゴットを必要とする。一度見破られた以上、もはやサワタリには変身できない。両腕も破壊され、形勢は完全に不利だ。だが止まらない!「オレはヨメと激しく前後するんだァーッ!」獣めいてフジキドへ飛びかかる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:49:42};
--- 
---「スゥーッ!ハァーッ!」瞑目しチャドー呼吸を行うフジキド、そこへコピーキャットのケリキックが首を狙う!「ニンジャ殺すべし!イヤーッ!」「グワーッ!」ゴウランガ!伝説のカラテ技、サマーソルトキックが炸裂!コピーキャットの頭部がちぎれ飛ぶ!「サヨナラ!」ジャングルを飛び出し爆発四散! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:52:20};
--- 
---ブッダエンジェルめいて着地したフジキドを、ニンジャソウルの爆風が撫でた。ジャングルに静けさが戻り、バイオ・スモトリや実験生物達の息遣いが聞こえる。フジキドが片手を空へ伸ばすと、その手の中に一本のアンプルが落ちてきた。ミンミンワクチンである。これがナンシーを救う鍵となるのだろうか? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:55:07};
--- 
---(((ナンシー=サン)))今やフジキドは再び孤立無援の状態だ。ニンジャに目覚めたばかりの頃と同じように。だがあの時とは違い、ニューロンには不安が渦巻く。はたしてそれは彼が弱くなったせいだろうか?ナラク・ニンジャは未だフートンに篭り、ナンシーもまた目覚めない。頼れるものは自分だけ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:57:19};
--- 
---ふと一瞬、フジキドはサワタリが率いるサヴァイヴァー・ドージョーのことを思った。彼らは決して許せぬ存在だが、仲間がいるという点では幸福だといえるだろう。ニューロンに一瞬走る、羨望にも似た気持ちを振り払い、赤黒のニンジャはバイオバンブーを飛び石めいて伝い、闇へと姿を消していく。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:58:43};
--- 
---「Wasshoi!」ドクロめいた月が照らす夜の空に、孤独なニンジャの声が静かに響いた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:59:11};
--- 
---(第二部「キョート殺伐都市」より:「アイ・モストリー・コピー・アザー・ニンジャ」終わり) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 17:59:40};
--- 
--◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#2&br;【コピーキャット】&br;サヴァイヴァー・ドージョーの脱走後に生み出された、ヨロシサン製薬のバイオニンジャ。&br;他ニンジャの体液を摂取することで、カラテも含めた全ての性質をコピーするトレス・ジツを使う。&br;編み笠の存在を忘れたために正体がバレるなど、頭は悪い。&br;◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 18:02:27};
---本日死亡したフォレスト・サワタリは現在翻訳されているエピソードでも活躍重点な既存ニンジャであるため、このようなエピソードをエミュレートしました。&br;登録の際には気兼ねなくスレイ(殺す)出来るよう、オリジナリティ溢れるニンジャ存在の登録を実際推奨します。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-20 (火) 18:03:53};
#endregion
#region(ユーズ・ユア・スリケンマシンガン・アームズ)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:16:08};
--(第一部「ネオサイタマ炎上」より:「ユーズ・ユア・スリケンマシンガン・アームズ」) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:18:15};
--- 
---ネオサイタマ市街、ソウカー地区。市内はおろか、日本全土に流通するバイオ・ネギは、実にその99%がこの場所で培養、輸出されている。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:19:52};
--- 
---バイオ・ネギはトーフやスシに欠かせない、現在の日本においてはありふれた食材である。しかしそれ以上にバイオ・ネギの価値を高めさせているのは、バイオ・ネギから抽出される特殊なエキスの存在だ。このエキスは、ある種の興奮作用をもたらす効果があり、バリキドリンクの原材料の一つでもある。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:22:29};
--- 
---ネギ・エキスの抽出には、オートメーションだけでなく人力での工程も必要とされる。そのため、製薬会社の実験施設でエキスを抽出することは難しく、大量の人員を調達、酷使できるヤクザクランがそのシェアを握っているのだ。ソウカー地区の闇では、はるか昔からヤクザ達の血で血を洗う抗争が存在した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:24:54};
--- 
---だがそのマッポーめいた抗争も、ここ最近はなりを潜めている。総理大臣を暗殺したとも云われるレジェンドヤクザ、ドゴジマ・ゼイモンありし頃のキルストームヤクザクランが、支配によって抗争を終わらせたのだ。それからソウカー地区は、薄氷にも似た危うい平和の上に成り立ち、ネギを育て続けてきた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:27:15};
--- 
---地平線の彼方まで、高さ2m以上のバイオ・ネギが植えられたソウカー地区の一角。そこでは身に覚えのない借金や罪、あるいはインガオホーによって強制労働の憂き目に遭わされている労働者達の姿がある。薄汚れた格好の彼らを指揮するのはリアルヤクザであり、背後にはクローンヤクザY-13が並ぶ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:29:53};
--- 
---「ダッコラー!!キビキビ働けコラー!!」「アイエエエ!もう無理です休ませてください」「アッコラー!?スッゾコラー!家族どうなってもいいのかコラー!!」「アイエエエ!」労働者には満足な食事や休息も与えられない。倒れても放置されやがて死ぬ。屍体はそのままバイオ・ネギの肥料になるのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:32:19};
--- 
---(親愛なるこやすの皆さんへ:現在偽エピソードのエミュレート中ですが、翻訳チーム=サンのアトモスフィアが実際重点であり、ニンジャリアリティストーム回避のために一時的にエミュレートを中断します。決して本編が気になり作業が手に付かないわけではありません。ワタアメ=サンは豊満カワイイ!) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 16:34:33};
--- 
---(親愛なるこやすの皆さんへ:ただいま企画チームもIRCシステムを利用し、翻訳チーム=サンの更新終了を確認しました。ニンジャリアリティストームの危険は回避されましたし、スシも補給したので、エミュレートを再開いたします。サワタリ=サンカッコイイヤッター!) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 19:38:00};
--- 
---いかめしいスパイク・コケシを振り上げ労働者達を威嚇するリアルヤクザの怒りは激しい。そもそも現在ソウカー地区を一手に取り仕切っているのはキルストームヤクザクランだが、その全盛期は終わって久しい。クローンヤクザの登場によりリアルヤクザが排斥され、ヤクザの時代は変わってしまったのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 19:40:56};
--- 
---有り体に言えば、バイオ・ネギの培養管理など、いわば転落を余儀なくされたカチグミ・サラリマンに与えられるタコ・セッション(訳註:タコ部屋のことか)めいたムラハチ業務なのだ。実際、リアルヤクザの背後に並ぶクローンヤクザ達は、退屈気にアクビをするか、タンを吐くかしかしていない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 19:43:10};
--- 
---「休みたい」「スシ、スシ」「ブッダ……」「テメッコラー!チェラッコラー!」「アイエエエ!」退屈な仕事に苛立つリアルヤクザにとって、労働者達の泣き言は「火は油をかけるとよく燃える」というコトワザ通りのノイズでしかない。「カー、ペッ!」倒れた労働者に痰を吐き捨て、その頭を踏み潰した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 19:49:54};
--- 
---その時である!突然東の方から火の手!バイオ・ネギが燃え上がり、その勢いは広まりつつある!「アイエエエ!?」「ナンデ!?火事ナンデ!?」「ミズ!ミズ!」炎に巻かれまいと労働者達は逃げ惑う!「アッコラー!?ドグサレッガコラー!誰が火ィつけたコラー!?スッゾコラー!」労働者達の反乱か? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 19:51:33};
--- 
---違う!そもそも労働者達は火を起こすような道具を持っておらず、このバイオ・ネギ達がなくなればいよいよジリー・プアー(徐々に不利)であることを知っている。これは敵襲だ!「ヒャッハー!」「燃やせ燃やせー!」「ゴウランガ!」おお、なんたるマッポー的な雄叫びか!奴らは群れでやってきたのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 19:56:11};
--- 
---「ダッコラー!!アッコラー?テメッコラースッゾコラー!」逃げ惑う労働者達をスパイク・コケシで殴り殺しながら、リアルヤクザは謎の襲撃者集団へと接近する。バイオ・ネギを守ることも大事だが、それ以上にこの襲撃!数十年続いてきた均衡を破ろうというブッダをも恐れぬ所業!犯人達は何者なのか? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 19:58:12};
--- 
---やがてバイオ・ネギをかきわけ現れたのは、ナムアミダブツ!一目でヤクザとわかる紫色のスーツに、レインボーめいた極彩色の頭巾という出で立ちの男達である!異様の襲撃者集団が背負うノボリには「ぶっ壊す」「混沌」「決まりは嫌いです」「ダボハゼ」「実際凶暴」などの威圧的なミンチョ体!コワイ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:02:25};
--- 
---「アッコラー?テメーらどこのモンダッコラー!スッゾスッゾコラー!」リアルヤクザはこれまで溜め込んだ怒りを爆発させるように叫び、背後のクローンヤクザに号令を出す。タンカスを吐き捨てたY-13型が一糸乱れぬ動きでチャカを構えたその時!襲撃者集団が構える。火炎放射器だ!「ヒャッハー!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:05:41};
--- 
---「「「スッゾコラー!!」」」クローンヤクザが一斉にトリガを引く。同時に火炎放射器からすさまじい火炎が吹き出す!ゴウランガ!バイオ・ネギを挟み、恐るべき暴力の坩堝が出現!「アイエエエ!」「アババッ、アバーッ!」「オフクロサンーッ!」ナムアミダブツ!巻き込まれた労働者達は次々に即死! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:07:25};
--- 
---もはやバイオ・ネギ培養場は、古事記に残されているバルログ・ニンジャの寝床めいたすさまじい火炎地獄と化していた。無数のクローンヤクザが怒号と共にチャカのトリガを引き、あるいはドス・ダガーを振り回す。一方の襲撃者集団も、一種の狂信者めいた狂乱によって突撃し、次々に死んでいく!コワイ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:10:01};
--- 
---「ヒッヒヒー!」「ナマッコラー!!」襲撃者をドス・ダガーで刺殺し、指揮官であるリアルヤクザは戦場を動き回る。バイオ・ネギから出た煙の興奮作用と脳内物質が男のニューロンを極限まで活性化させ、バリキ・ハイめいたドーピング状態を齎す。「ダッテメコラー!」「アバーッ!」襲撃者の首が飛ぶ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:13:30};
--- 
---火炎放射器と狂信めいた蛮勇をもってしても、数の利は覆しがたい。やがて襲撃者集団の数が減り、キルストームヤクザクランが優勢となり始めたその時!BLAMBLAMBLAM!鋭い銃声!「「「ザッケンナコラグワーッ!?」」」縦列発射していたクローンヤクザ16体が即死!額には……スリケン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:17:15};
--- 
---これは一体!?「「「ダッテメコラー!!」」」銃声にクローンヤクザ達が向き直り、チャカを連発!BLAMBLAMBLAM!しかしやはり別方向から銃声!「「「ザッケンナコラグワーッ!?」」」横列発射していたクローンヤクザ32体が即死。股間には……スリケン!犯人は何者か?ニンジャである! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:19:31};
--- 
---「アッコラー?ドグサレッガコラー!」興奮によりニューロンが麻痺したリアルヤクザは、銃声を恐れずドス・ダガーを構える。そこには、設置型機関銃めいた巨大なマシンガンを担ぐ、縦縞模様のニンジャの姿!「ドーモ、キルストームヤクザクランのゴミども。ドラムマガジンです。まだ生き残りがいたか」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:23:24};
--- 
---「ダッコラー?ニンジャッコラー?」「そォだよ」小馬鹿にしたようなスラングに対し、ドラムマガジンと名乗ったニンジャは皮肉げに答える。胸元にはクロスカタナの意匠、ソウカイヤ・シンジケートだ!「テメッコラー!ナワバリダッコラー!」「知るか」ドラムマガジンは銃口を向ける「いいから死ね」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:27:29};
--- 
---「「「ザッケンナコラー!」」」リアルヤクザの背後、バイオ・ネギに隠れたクローンヤクザが出現、即発砲!BLAMBLAMBLAM!「イヤーッ!」ドラムマガジンはブリッジ姿勢で弾雨を回避、機関銃の砲口を向けトリガを引いた!BLAMBLAMBLAM!「「「ザッケンナコラグワーッ!?」」」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:30:00};
--- 
---ナ、ナムアミダブツ!マシンガンから放たれたのはスリケンである!その名の通り、ドラムマガジンは特製のスリケンマシンガンを武器とするのだ!マシンガン速度でばらまかれるスリケンはクローンヤクザの股間や両目に命中!「ドグサレッガグワーッ!?」リアルヤクザも同様にスリケンの直撃を受け即死! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:32:05};
--- 
---キルストームヤクザクランの構成員を全滅させたドラムマガジンのもとに、謎の襲撃者集団が集まり跪いた。その背後には、逃げるところを捕まった労働者達の姿がある。「センセイ」「うん」ドラムマガジンはマシンガンを担ぎ頷いた「これでここはお前らのモンだ」「ハハーッ!」襲撃者達はドゲザした。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:42:21};
--- 
---この謎の襲撃者集団こそ、近年急速に成長を遂げた過激派ヤクザ集団であるケイオスケジメクランなのだ。構成員はいずれもヤクザのシノギやナワバリといった過去の概念を嫌い、その名の通り混沌を生み出すことを目的としている。カルトめいた狂信性を併せ持つ、危険なヤクザクランである。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:46:10};
--- 
---ではカルトヤクザ達にソウカイヤが肩入れしている理由とは?答えはバイオ・ネギにある。以前からラオモトはヤクザによってシェアリングされる供給ルートを狙っていたが、ソウカイヤとして手を出せばヤクザ達の不信を煽るという理由により静観していた。そこに現れたのがケイオスケジメクランである。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:49:10};
--- 
---狂った集団が起こしたイッキということにしておけばソウカイヤの支配は揺るがない。それどころか、さらに狂信者達を絶滅させることで、ヤクザ達にその力を見せつけるという狡猾な計画なのだ!ドラムマガジンはその為に派遣されたニンジャであり、ケイオスケジメクランを全滅させる役割も担っている。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:53:03};
--- 
---一方でケイオスケジメクランのカルトめいた構成員達は加工前のバイオ・ネギを齧り、エキスがもたらす興奮作用に耽っている。囚われた労働者達はいずれもこの過酷環境にあって美貌を失わなかった生娘達であり、その胸は豊満だ。おそらくは激しく前後するつもりで残したのだろう。なんたる下卑た欲望! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 20:56:07};
--- 
---「センセイ」「うん」気怠げに欠伸をしながら、ドラムマガジンは囚われの娘達へ近づく。縛り上げられたことで豊満な胸が強調されており、満足にフートンで寝ることも出来ない生活のなかでなお、美しさは衰えていなかった。「アイエエエ」「タスケテ」「ナムアミダブツ……」か細い悲鳴が口々に漏れる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:01:48};
--- 
---「さて、誰を頂こうかね」ニヤニヤとメンポの奥にいやらしい笑みを浮かべ、少女の前にしゃがみ込む。「お前にするか?」「アイエエエ!」怯える少女の顎を掴み、実際豊満な胸に手を伸ばす!「センセイ、ここでは」「うるせえなァ」「アイエッ」ドラムマガジンの不興を買い、ヤクザは静かに失禁した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:05:00};
--- 
---このまま少女達は、卑劣なニンジャの欲望のままに激しく前後されてしまうのか?カルトめいたヤクザ達を止めるものはいないのか?否である!「イヤーッ!」「「「ヒッヒヒグワーッ!?」」」夜闇を切り裂く鬨の声!同時に上空から放たれた四枚のスリケンが、バイオ・ネギを齧るヤクザ達を即死させる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:07:02};
--- 
---「ダッコラー!?」「ヒッヒヒー!」「エキス!」突然のアンブッシュにカルトめいた構成員達は色めき立つ!「イヤーッ!」その隙にさらなるスリケン!だが狙いはヤクザ達ではなくドラムマガジン!「イヤーッ!」「「ヒッヒヒグワーッ!?」」ナムサン!ドラムマガジンはヤクザを盾にしスリケンを防御! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:08:35};
--- 
---股間にスリケンを喰らい即死したヤクザ達の死体を投げ捨てるドラムマガジンの前に、襲撃者が姿を現した。「忍」「殺」の文字がレリーフされたメンポから、ジゴクめいた蒸気が吹き出す!「ドーモ、はじめまして。ニンジャスレイヤーです」赤黒のニンジャ装束を纏い、ネオサイタマの死神がアイサツした。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:10:59};
--- 
---「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ドラムマガジンです」ドラムマガジンもまた素早くオジギし、スリケンマシンガンの銃口を向ける。「ニンジャスレイヤー!聞いているぞ、ソウカイヤに反逆する愚かなネズミのことは」「それはこちらの台詞だドラムマガジン=サン。ネズミのようにオヌシは死ぬのだ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:14:23};
--- 
---「ハッハハー!」哄笑するドラムマガジンを守るように、カルトめいた構成員たちが並ぶ!「これまでのシックスゲイツの6人どもは所詮雑魚。新たなシックスゲイツとなるべき俺に敵うとでも!」「くだらぬ強がりはよせ」ニンジャスレイヤーはジュー・ジツの構えを取り、言い放った「ニンジャ殺すべし!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:16:45};
--- 
---「「「ヒッヒヒコラー!!」」」カルトめいたヤクザ達が火炎放射器を構えトリガを引く!VOW!古事記に残された伝説のフレイム・タンめいて火炎が襲いかかる!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはブリッジ姿勢でこれを回避!さらに三連続バク転で後方へ飛び退き、流れるようにスリケンを三枚投擲! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:18:56};
--- 
---「「「ヒッヒヒグワーッ!?」」」ゴウランガ!火炎放射器を構えた三人のカルトめいた構成員の額にスリケンが突き刺さり絶命!その死体をなぎ払いスリケンマシンガンの銃口が出現、火を放つ!「ハッハハー!」BLAMBLAMBLAM!マシンガン速度でスリケンが連射!バイオ・ネギを切り裂く! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:20:21};
--- 
---「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはあえて回避行動をとらず、絶命したヤクザから火炎放射器を奪いスリケンを焼き尽くす!タツジン!さらに用済みとなった火炎放射器をドラムマガジンに投げつける!「ヌウーッ!」BLAMBLAMBLAM!スリケンが燃料タンクに命中!カブーム!両者の間で爆発! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:21:57};
--- 
---爆炎がフスマめいて視界を遮る!「アイエエエ!」すでに少女たちは、ニンジャ同士のイクサを間近で目撃した恐怖とリアリティショックにより失禁している。だが彼女らを巻き込むことがないよう、ニンジャスレイヤーは実際精密な計算により敵の注意を惹いているのだ!ワザマエ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:24:58};
--- 
---そして爆炎に消えたニンジャスレイヤーは何処か?「何処にいるニンジャスレイヤー=サン!」「イヤーッ!」スリケンマシンガンを振り回すドラムマガジンの背後!首めがけて死神の鎌めいたニンジャスレイヤーの回し蹴りが襲いかかる!「イヤーッ!」だがドラムマガジンはマシンガンの銃身でこれを防御! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:27:05};
--- 
---「イヤーッ!」ガキーン!鋼鉄とぶつかり合ったニンジャスレイヤーは、その回転エネルギーを殺さぬままに逆側へ回し蹴りを見舞う!「イヤーッ!」だがまたしてもドラムマガジンはこれを防御!「イヤーッ!」そして反発エネルギーを用いて再度の回し蹴り!「イヤーッ!」ガキーン!やはり鋼鉄が防ぐ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:28:52};
--- 
---「イヤーッ!」反発エネルギーを利用した回し蹴り!「無駄だ!イヤーッ!」ガキーン!鋼鉄が防御!「無駄ではない!イヤーッ!」回し蹴り!「無駄だ!イヤーッ!」ガキーン!鋼鉄が防御!おお、ゴウランガ!防御のたびに勢いが増すも、スリケンマシンガンがその攻撃を防ぎ続ける!高速の左右連携! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:30:24};
--- 
---「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ゴジュッポ・ヒャッポ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:32:03};
--- 
---見よ!攻撃と防御のコンビネーションがもたらす風圧によりバイオ・ネギがタンザクめいてちぎれ飛ぶ!そして二人のニンジャが生み出す破壊的ニンジャ竜巻に巻き込まれ、その残骸が周囲を飛び交うのだ!ゴウランガ!チェリー・フブキめいた美しい光景だが、それは実際致命的なバランスに成り立っている! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:35:09};
--- 
---「イヤーッ!」回し蹴り!「無駄だ!イヤーッ!」ガキーン!鋼鉄が防御!「無駄ではない!イヤーッ!」回し蹴り!「無駄だ!イヤーッ!」ガキーン!鋼鉄が防御!ナムアミダブツ、このままニンジャスレイヤーはニンジャ体力を使い果たし、志半ばに敗れ去ってしまうのか?どうするニンジャスレイヤー! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:38:07};
--- 
---「イヤーッ!」ナムアミダブツ!なおもニンジャスレイヤーは回し蹴りを繰り出す!「無駄だ!イヤーッ!」ガキーン!やはり鋼鉄が防御!「無駄ではない!イヤーッ!」回し蹴り!「無駄だ!イヤーッ!」ガキーン!鋼鉄が防御!ドラムマガジンは無傷で健在……いや、見よ!スリケンマシンガンの銃身を! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:40:42};
--- 
---「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガキーン!「イヤーッ!」「イヤーッ!」ガギーン!「イヤーッ!」「グワーッ!?」ナムアミダブツ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:41:20};
--- 
---はたして何が起きたのか?ニンジャスレイヤーの左回し蹴りは鋼鉄に跳ね返されることなく叩き込まれ、ドラムマガジンの頚椎が大きくずれる!賢明なる読者の皆さんはすでにお分かりだろう、答えはスリケンマシンガン!防御に使われ続けた銃身もまた、風に揺れるバイオ・ネギめいて曲がっている! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:43:35};
--- 
---本来、銃器というものは弾丸を発射するために強固であり、防御には適さない。特注のバイオ・タングステン製のスリケンマシンガンであれそれは同様!ニンジャスレイヤーは防御の上から攻撃を叩き込むため、ひたすらに回し蹴りを繰り返し続けたのだ!ゲンドーソーのインストラクションの成果!タツジン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:44:48};
--- 
---「イイイィィヤァーッ!」「グワーッ!」さらに反転しての右回し蹴り!ずれ込んだ頚椎が強制整体され、その勢いでドラムマガジンはバイオ・ネギ畑へと突っ込む!厳かに立ち上がったニンジャスレイヤーが、カイシャクのためにゆっくりと歩み寄り……いや違う!片手をあげ、挑発するように手招きした! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:47:18};
--- 
---「これまでのシックスゲイツとは違うと言ったな」「アバッ、アバッ……」吐血し悶え苦しむドラムマガジンに対し、ニンジャスレイヤーは無慈悲に言い放つ。「ならば見せてみるがいい。オヌシのこすずるいオモチャの威力を。その上でオヌシを殺す。慈悲はない、ニンジャ殺すべし」なんたる残酷! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:48:55};
--- 
---ドラムマガジンはバイオ・ネギを支えに立ち上がり、マガジンを取り替える。ネジ曲がった銃身はニンジャ握力によって修復!「ナメやがって……」「ノーカラテ、ノーニンジャ」挑発的にニンジャスレイヤーが言った。「自らのワザマエを認め、ネズミのように死ぬがいい」「イヤーッ!」銃口が火を噴く! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:51:47};
--- 
---長大なスリケンマシンガンを脇に構え、ドラムマガジンがトリガを引く!BLAMBLAMBLAM!だがそこにニンジャスレイヤーはいない!「何ッ……」上だ!バイオ・ネギのフブキとドクロめいた月を背負い、赤黒の死神が襲いかかる!「ウオオオーッ!」照準を補正するも、すでに遅し!「イヤーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:55:23};
--- 
---ゴウランガ!空中で体を捻ったニンジャスレイヤーは高速のソバットを放つ!「グワーッ!」スリケンマシンガンの弾丸ごと、ドラムマガジンの首が360度回転!そのまま胴体からちぎれ飛び、バイオ・ネギの真上を飛んでいく!「サヨナラ!」スリケンマシンガンもろともドラムマガジンは爆発四散! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 21:58:39};
--- 
---爆風にさざめくバイオ・ネギ畑に、再び死神が降り立つ。2mあまりの浅葱色の波の向こうから、かすかな少女たちの悲鳴。どうやらイクサには巻き込まれずに済んだようだ。片手を振ってスリケンを放つと、少女達を拘束していた縄がちぎれ飛び、やがて彼女たちがこけつまろびつ逃げ出す足音が響いた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 22:00:41};
--- 
---これでよい。ニンジャスレイヤーは賞賛や名誉のために戦っているのではない。ニンジャを殺す、殺された妻子のための復讐なのだ。殺めた中にはリアルヤクザも少なからず存在したが、それを意に介するフジキドではなかった。立ちはだかる者はニンジャでなくとも殺す。それがニンジャスレイヤーなのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 22:01:51};
--- 
---やがて赤黒の復讐者もその場から姿を消し、あたりには無数のバイオ・ネギだけが残された。ドクロめいた赤い月が、夜の風にさざめくバイオ・ネギ達を照らし続けていた。ニンジャスレイヤーの戦いは続く。ソウカイヤを壊滅させ、全てのニンジャを殺すまで。走れ!ニンジャスレイヤー!走れ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 22:03:40};
--- 
---(第一部「ネオサイタマ炎上」より:「ユーズ・ユア・スリケンマシンガン・アームズ」終わり) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 22:03:54};
--◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#3&br;【ドラムマガジン】&br;ソウカイヤ・ニンジャ。名前の通りドラムマガジン型のスリケンマシンガンを武器として戦う。 &br;シックスゲイツ候補だったが就任前に爆発四散した。&br;余談だがスリケンマシンガンはジツの副産物であり、他ニンジャによる使用・量産は実際不可能。&br;◆殺◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-21 (水) 22:06:15};
#endregion
#region(スプラッシ、ターン、タツマキケン)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:05:57};
--(短編集「テイルズ・オブ・ジ・エイトミリオン・ニンジャソウルズ 1」より:「スプラッシ、ターン、タツマキケン」) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:07:57};
---  
---キョート・リパブリックよりおよそ20海里。殺人マグロとバイオ・ズワイガニ、そして環境汚染が産み出した酸性メイルシュトロームに守られるようにして、その海上施設は存在している。ヨロシサン製薬の外部実験場、通称「アナバ」である。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:10:54};
---  
---表向きにこの施設は存在しない。ヨロシサン製薬内には少なからずアナバの実在を知るものもいるが、彼らにとってもここは単なるバイオワカメの培養場であり、輸出も含めて完全にオートメーション化された無人施設だとされている。真実を知るのは謎めいたヨロシサン上層部らか、あるいはニンジャのみだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:14:20};
---  
---真実はどうなのか?それは読者の皆さんに、その目で確かめてもらうとしよう。酸性メイルシュトロームと殺人マグロの回遊によって波立つ海に、さながらフジミ・ニンジャの胸を貫く白木の杭めいて屹立する不気味な施設。海上油田めいた表層部には生物の姿はなく、確かに自動化されているようにも思える。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:19:12};
---  
---アナバ内部。そこには……おお、ナムアミダブツ!なんたる科学的邪悪!最低限の照明のみが設置された薄暗い廊下には、無数の培養ケース!ただしそこにみっしりと詰められているのはバイオワカメなどではない!ニンジャだ!彼らは胎児めいて丸まり、何らかの栄養を与える緑色の液体に包まれ眠っている! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:22:06};
---  
---この時点でアナバの正体に気がついた、鋭敏な対ニンジャ感覚をお持ちの読者の方々もいらっしゃるだろう。いかにもここはヨロシサン製薬が誇るバイオニンジャの培養場なのだ。無数のニンジャが人工的に生み出され飼育される光景!どうか心を強く持っていただきたい!これは科学がもたらした現実なのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:24:01};
---  
---はたして彼らは完全自動で生み出され続けるのか?それは否である。事実、薄暗い廊下と、そこから繋がった研究室を行き来する影が複数あり!彼らは誰もが威圧的な埋め込み型サイバーサングラスを装備し、スーツの上から白衣を羽織るという不気味な格好をしており、全く同じタイミングで痰を吐き捨てる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:27:17};
---  
---そう!彼らはやはりヨロシサン製薬が誇るバイオ製品、クローンヤクザ!戦闘用のY-13らとは異なり、バイオニンジャの開発と調整に特化したYW-2型であり、その存在を知る少数の者達間では「ヤブイシャ」の異称で知られている。バイオ存在がバイオ存在をメンテする、なんたる反ブッダ自然的機構! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:30:41};
---  
---研究室に詰めるヤブイシャ達のサイバーサングラスに、「目覚める」「最終段階です」「アカチャン」などの科学的単語が浮かび上がる。どうやらまた新たなバイオニンジャが調整を終え、今このマッポー的な世に産声をあげようとしているのだ!おお、ブッダよ、作られし命をあなたは肯定するのだろうか!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:33:06};
---  
---プシュー!立ち並んだ培養ケースの一つから、調整完了を知らせる真白い蒸気が吹き出す!そしてケースが……おお、なんたることか!本来であれば自動的に開かれるはずのケースが、内側からこじ開けられようとしている!ゴン!ゴン!このバイオニンジャはどれほどまでに凶暴な存在なのか!?ケースに罅! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:35:04};
---  
---「ダッコラー!」「強制冬眠ッコラー!」ヤブイシャ達は混乱し、暴走を防ごうとする!ゴン!ゴン!その間にもケースに走ったヒビが広がり、隙間から緑色のバイオ液体が流れだす!「ヤメッコラー!」「ダマラッグワーッ!?」ナムアミダブツ!内側から破砕したケースの破片で二体のヤブイシャが即死! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:39:06};
---  
---なんたる凶悪!はたして濁流のように溢れるバイオ液体から現れたのは、8フィートはあろうかという巨体!「FWWWWW……」頭部に首らしきものは存在せず、顔面の横幅は肩幅とほぼ同等。藍色のニンジャ装束も相まって、古事記に残された伝説の海洋生物、クジラが二足歩行したかのようにさえ思える! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:44:44};
---  
---「FWWWWW……ドーモ、ホエール……です」威容に失禁するヤブイシャ達を睥睨、圧倒的ニンジャ存在は重々しくオジギした。「ダッテメコラー!」「アカチャン!」どうやらホエールはまだ目覚めるべきではない存在!再冬眠させようと、電磁ジュッテを構えたY-13型クローンヤクザが背後から強襲! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:48:40};
---  
---「イヤーッ!」「「グワーッ!?」」ゴウランガ!8フィート近い巨体を意外なまでに柔軟にブリッジさせたホエール!その頭頂部に奇怪な穴!さらにそこからバイオ液体が噴出され、Y-13型クローンヤクザの股間を貫く!電磁ジュッテを構えた二体は即死!これがホエールの持つ、スプラッシ・ジツだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:50:23};
---  
---そして再びホエールが立ち上がると、ヤブイシャ達は再失禁する。研究用バイオ脳を搭載された代償として、彼らは限りなく人間に近い感性を持っており、ニンジャリアリティショックへの耐性を持っていないのである。「ナンデダッコラー!バイオニンジャ反乱ナンデダッコラー!?」狂乱にして疑問の声! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 16:53:20};
---  
---ヨロシサン製薬の開発したバイオニンジャ、サブジュゲイターの持つヨロシ・ジツ。既に特許の取得も完了しているこのジツは、ヨロシサン製薬によって開発されたバイオ存在に埋め込まれたヨロシDNAコードを強制的に支配、操作する力を持つ。この技術を応用した処置がバイオニンジャには施されている。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:08:10};
--- 
---すなわちバイオニンジャは上位のヨロシDNAコードを持つ存在に逆らうことが出来ず、ヤブイシャ達を殺害することは実際不可能なはずなのである。ではなぜそれが今まさに起きているのか?その答えはホエールに憑依したニンジャソウルにある!「FWWWW……」頭頂部の穴から蒸気が吹き出す。コワイ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:09:58};
--- 
---これまで当作品をご覧になってきた親愛なる読者の皆さんであれば、アースクエイクやレッドゴリラといったパワーニンジャのことを覚えておいでだろう。彼らに憑依したニンジャソウルは、いずれもビッグ・ニンジャ・クランに属する、何よりも力を重んじる凶暴なニンジャ存在である。ホエールもまた同様! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:15:26};
---  
---「……何事も……」メンポの奥から、煮え立つような声が響く。「何事も暴力で解決するのが一番だ……」ナムアミダブツ!これこそは平安時代、ビッグ・ニンジャ・クランがこよなく愛したインストラクションである!「イヤーッ!」「「「グワーッ!」」」ホエールのチャージによりヤブイシャ8体が即死! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:23:50};
--- 
---バイオ血液によってジゴクめいた有様となった研究室を、ホエールが重圧的に行軍する。もはやこの施設にその凶暴な闘争心を満たす存在はしない。「FWWWWW……」ホエールはフトマキのような指でコンソールを操作し、キョート・リパブリックの位置を特定する。メンポの下の横長の口が笑みに歪んだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:26:47};
---  
---ナムサン!アナバを囲む海の城壁も、クジラめいた水泳が可能なホエールにとってはベイビー・サブミッション!このまま全てを薙ぎ払う凶暴なビッグニンジャがキョートに上陸し、ガイオンを血とゴウランガで染め上げてしまうのか?いや、見るがいい!そのキョートから来たる空飛ぶ影を!あれは一体!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:30:30};
--- 
---ニンジャ第六感によって何かを察知したホエールは、電撃的に表層部へ移動!ザザーン!メイルシュトロームに荒ぶる海の飛沫を浴びつつ、それはやってきた!片手をヘリコプターのプロペラめいて回転させ、空を飛ぶ赤黒の影!「ドーモ、はじめまして!」ネオサイタマの死神!「ニンジャスレイヤーです!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:32:42};
--- 
---ゴウランガ!他ならぬ復讐ニンジャ、ニンジャスレイヤーである!「目覚めていたか!」驚愕するフジキドのニューロンで邪悪存在が蠢く。ナラク!(((やはりおったぞ。あれこそはクジラ・ニンジャ、ビッグ・ニンジャ・クランのアーチニンジャよ!実際キンボシ・オオキイ!)))(((黙っておれ))) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:35:19};
--- 
---ニンジャスレイヤーはどこでホエールのことを知ったのか?その答えは本編エピソードにおいてご確認いただきたい!フジキドは他ならぬホエール、そこに憑依したクジラ・ニンジャを殺すためにやってきたのだ!「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ホエールです!」対する凶暴ニンジャは威圧的にオジギ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:38:12};
---  
---(((よいかフジキド、クジラ・ニンジャはカラテのワザマエもスゴイが、何よりスプラッシ・ジツに注意せよ)))(((どうすればよい)))(((ムシアナ・ジツ同様、触れてはならぬ!あれを防ぐことはオヌシのニンジャ耐久力では不可能よ。だが完全なワシのジツなら)))(((黙っておれ))) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:40:10};
---  
---「イヤーッ!」フジキドとナラクのニューロン対話が終わらぬうちにホエールのアンブッシュ!フジキドめがけスプラッシ・ジツを見舞う!「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーは回転させていない方の腕を振るう!ドウグ社製の鉤爪がアナバの出っ張りに噛み付き、巻き上げ機能によりジツを回避!タツジン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:44:17};
---  
---「イヤーッ!」しかしホエールも早い!跳躍し、フジキドの着地予想地点めがけた両足ストンプ!アブナイ!「イヤーッ!」フジキドは着地と同時に鉤爪を回収、さらに別の出っ張りめがけて射出!強靭なロープがその肉体を巻き上げた次の瞬間、ホエールのカラテがつい先程まで立っていたタンクを破壊! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:47:37};
---  
---そしてフジキドは別のタンク上に着地。ジュー・ジツを構えホエールを警戒……いない!残されたのは凹んだ残骸だけ!「イヤーッ!」「ヌウッ!」ナムサン!下だ!恐るべきことにホエールはタンクごとフジキドを持ち上げ、アスファルトに叩きつける!「イヤーッ!」フジキドは跳躍し地面との衝突を回避! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:50:45};
---  
---「イヤーッ!」狡猾!逃げ場のないフジキドをスプラッシ・ジツが襲う!万事休すか、ニンジャスレイヤー!「イイイィィ……」だが見よ!跳躍したフジキドの体に浮かぶ縄のような血管を!ジュー・ジツの奥義、ツヨイスリケン!この状態を想定していたのだ!「……ヤァーッ!」ツヨイスリケンが放たれる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:56:01};
---  
---カブーム!圧倒的カラテを含む二つのジツがぶつかり合い、爆発が起きる!爆炎さめやらぬ中、飛び出したのはホエールの巨腕!そしてフジキドのブレーサー!「「イヤーッ!」」ゴウランガ!古事記におけるツチノコとタイガーの戦いめいて、天空と地上のカラテがぶつかり合う!まさしく爆発的カラテ宇宙! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:58:26};
---  
---「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 17:59:25};
---  
---これぞまさしくドングリ・コンペティション!ホエールの持つ生来のビッグカラテを、数々のイクサとインストラクションによって鍛えあげられたフジキドの洗練カラテがことごとく受け流す!カラテのぶつかり合いにより荒波が沸き起こり、メイルシュトロームや殺人マグロがニンジャ潮流に飲み込まれる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:02:44};
--- 
---「イヤーッ!」フジキドが上空からアビレゲリ!「イヤーッ!」ホエールはこれを弾きポン・パンチ!「イヤーッ!」拳を踏み台にした足刀蹴り!「イヤーッ!」あえて受け止めてのラリアット!「イヤーッ!」致死的カラテを回避したフジキドがチョップ!「イヤーッ!」対するホエールのポムポム・パンチ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:07:58};
--- 
---「イヤーッ!」回避してのケリキック!「イヤーッ!」受け止めてのパンチ!「イヤーッ!」受け流しからのチョップ!「イヤーッ!」スリケン!「イヤーッ!」いなしてのソバット!「イヤーッ!」クロスガードからの反撃!「「イヤーッ!」」両者がカウンターを狙い「「グワーッ!」」ともに吹き飛ぶ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:13:57};
--- 
---ズズーン!ホエールの巨体がアナバを揺らし、フジキドの背がタンクに激突!致命的カラテ旋風は両者のニンジャ体力を大きく削っている。だがタフネスはホエールが有利!立ち上がり、スプラッシ・ジツの予備動作に入る!「ヌウーッ!」(((愚かなりフジキド!チャドーだ!)))(((黙っておれ))) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:17:00};
---  
---「スゥーッ!ハァーッ!」鋭いチャドー呼吸とともに、フジキドのニューロンから邪悪な嗄がれ声が消え、その両目に赤いセンコめいた光が宿る。ナラクとの共鳴!「スゥーッ!ハァーッ!」迷いなき殺戮の意志に応じ、腰に巻かれた聖なるヌンチャクに燃え上がる「忍」「殺」の炎!鎖が伸びる!解放の時だ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:20:15};
---  
---「SYUUUUUUU!!」ホエールは動かない!おそらく最大最強のスプラッシ・ジツをぶつける構え!「スゥーッ!ハァーッ!」対するニンジャスレイヤーのチャドー呼吸も最高潮に達する!「イイイイヤァーッ!」ゴウランガ!腰から放たれたヌンチャクが蛇めいて逆巻き、その両足に絡みつく!一体!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:22:17};
---  
---フジキドは大きく腰を落とし跳躍態勢!その全身に凄まじい力がみなぎる!「FWWWW……イヤーッ!」ナムアミダブツ!頭頂部の穴から放たれる最大最強のスプラッシ・ジツ!同時にニンジャスレイヤーは跳躍!チャドーの大技、タツマキケン!死神の鎌めいて振るわれる足には、やはり逆巻くヌンチャク! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:24:40};
--- 
---御存知の通り、タツマキケンは横方向に回転して敵の首を刈り取るものである。ではそこにヌンチャクの縦回転が入ったならばどうなるか?答えは二重カラテ竜巻!襲い来るスプラッシ・ジツを、メイルストロームめいて切り裂いていく!『モータルの怒りを知るがいい!』フジキドのものならぬ超自然的咆哮! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:26:21};
--- 
---「イイイィィヤァーッ!!」「グワーッ!!」ゴウランガ!ゴウランガ!ゴウランガ!最大最強のスプラッシ・ジツをモーゼ・ニンジャめいて切り裂き、聖なるヌンチャクとタツマキケンの合わせ技がホエールの巨体を十字切断!「サヨナラ!」大音声が響き渡り、バイオ血液を撒き散らしながらの爆発四散! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:28:46};
---  
---散り散りになったホエールの肉片は、致死的ニンジャ渦巻きを生き残ったズワイガニやバイオメダカの滋養分となる。拮抗したカラテアトモスフィアが失われたことにより、アナバが静かに崩壊を始めた。この知られる事無き秘密施設は、記録もされず闇へ消えていくだろう。未だ目覚めぬバイオ存在もろとも。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:32:26};
---  
---たとえ反自然的バイオ存在の坩堝であれ、海の藻屑と消えれば生命を育てる巣窟となるのだ。まさしくショッギョ・ムッジョ。再びメイルストロームが吹き荒れ始め、自沈するアナバがその身を海中へ沈めた時には、赤黒のニンジャ存在の姿はどこにもなく、ただ海上を飛んでいく一陣のタツマキだけがあった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:34:50};
---  
---(短編集「テイルズ・オブ・ジ・エイトミリオン・ニンジャソウルズ 1」より:「スプラッシ、ターン、タツマキケン」終わり) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:35:27};
--◆忍◆ &br;wikiニンジャ名鑑#4&br;【ホエール】&br;ヨロシサン製薬が作り出したバイオ・ニンジャに、ビッグニンジャ・クランのアーチニンジャが憑依。&br;近距離ではビッグカラテ、遠距離ではスプラッシ・ジツを用い敵を殺す。&br;ヨロシ・ジツを凌駕する程の凶暴さを秘めた暴力存在。&br;◆殺◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-22 (木) 18:39:28};
#endregion
#region(アット・ラスト・ニンジャ・ウィル・ハブ・リヴェンジ)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:06:42};
--(第二部「キョート殺伐都市」より:「アット・ラスト・ニンジャ・ウィル・ハブ・リヴェンジ」#3) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:07:22};
--- 
---(「イヤーッ!」アンブッシュ!フジキドはニンジャ反射神経で背後からの袈裟懸けチョップを逆ブリッジ回避!「イヤーッ!」さらにしゃがみこんだ姿勢からメイアルーアジコンパッソでアンブッシュ存在の首を刈りにかかる!「イヤーッ!」タツジン!襲撃者はブリッジ姿勢でそれを回避、三連続バク転!) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:11:49};
--- 
---(タタミ十枚分の距離を取り、謎の襲撃ニンジャ存在は両手を胸前に置いてオジギした。そのニンジャ装束は宇宙空間めいて虚無的な黒であり、ニンジャスレイヤーに一人の強敵を思い起こさせる。グランドマスター位階にあった恐るべき異空間ニンジャ、ダークドメインである!相手はそれに酷似している!) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:14:03};
--- 
---(「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。プレインタッチトです」ダークドメインの面影を強く残したニンジャの額には、血染めの赤文字で「身勝手」のハチマキ!それが意味するところは一つだ。「ドーモ、プレインタッチト=サン。ニンジャスレイヤーです」ニンジャスレイヤーもまた電撃的にオジギした) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:17:13};
--- 
---(「仇討ちか」ニンジャスレイヤーがうっそりとした声で言う。プレインタッチトの両目には復讐の炎。ニンジャスレイヤー、いや、フジキドが浮かべるそれとよく似た昏い殺意が燃える。「ダークドメイン=サンを殺したのは貴様だな」プレインタッチトが構え、言った「インガオホーを受けてもらうぞ!」) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:19:50};
--- 
--- −−−−−− -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:20:14};
--- 
---ザイバツ・シャドーギルドの選ばれし精鋭、圧倒的なカラテとジツを持ち、ニンジャ威圧感で弱者を支配し、チャやハイクにも通じる闇のグランドマスター達。彼らは突然グランドマスターとなるわけではない。彼らにも個人差はあれど、アデプトやマスターニンジャとしてシタヅミした頃があるものなのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:22:51};
--- 
---だが、ダークドメインはいささか変わっていた。彼のジツはことさら凶悪な攻防一体のユニーク・ジツであり、他の組織のニンジャはおろか、ザイバツ内で自らの出世の邪魔となるニンジャを殺すのにも向いていたためだ。彼は何も信じず、己のジツとカラテのみを信じていた。グランドマスターとなる前から。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:25:01};
--- 
---サラリマン社会と同様、ザイバツのサツバツとしたニンジャ上下社会において出世する一番の近道は、様々な位階に自分のシンパを作り出すことである。「友達を持っておくとムラハチされずに済む」というミヤモト・マサシの残したコトワザは、このマッポー的な世においても真実をブルズアイしているのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:27:26};
--- 
---だがダークドメインはそうしなかった。当時、のちのグランドマスターとなるイグゾーション……彼もまたニンジャスレイヤーに殺された……が狡猾な政治的手腕によってシンパを作る一方、ダークドメインはただひたすらに敵を殺し、邪魔者を殺した。それでも彼の出世は早かった。何故か?強いからである。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:29:36};
--- 
---そんなダークドメインがめったにアプレンティスを持たなかったのは当然といえよう。そもそも彼のジツはニュービー・ニンジャにとって得るものがなく、しかも味方でも危険なジツだ。おまけにダークドメインはいささか気難しいところがあり、機嫌を損ねることはすなわち死を意味する。セプクですらない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:32:04};
--- 
---その一匹狼めいた素質を好んだのは、同じく短気で粗暴なレッドゴリラくらいであった。それでもなおダークドメインに師事を乞う向こう見ずなニンジャも少なからず存在したが、そのうち見所のある者は同じシテンノであるブラックドラゴンが引き取った。二人のカラテはダークドメインも認めていた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:37:24};
--- 
---しかし、それだけである。ダークドメインはシテンノをみじめなトランスペアレントクィリンの飼い犬としか見ていなかった。比較的ニンジャ同士の繋がりが強いザイバツにおいて、ダークドメインを崇め、あるいは好意的に見るものは実際皆無だったと言っていい。ただ一人、プレインタッチトを除いては。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:39:51};
--- 
---プレインタッチトにはかつて別の名前が存在した。それがなんであるかは、もはや語る必要のないことだろう。他のニュービー・ニンジャ同様、プレインタッチトもまた何らかの原因でニンジャソウルに憑依され、強壮たるニンジャ存在へと変貌し、おそらくは喜んでザイバツの支配を受け入れた。それだけだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:42:04};
--- 
---だがプレインタッチトを語る上で欠かせないのはここからである。彼はザイバツの一員となるなり、ダークドメインを熱烈に崇めた。かつてのトゥールビヨンの狂信のよう、あるいはそれ以上の熱意をもって。ダークドメインがどう応じたかはわからぬが、「フン」と鼻を鳴らし見下したのは確かだろう。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:44:13};
--- 
---当然のごとく、プレインタッチトはダークドメインのもとでカラテを鍛えることを望んだ。周囲の者は視野の狭いアワレなニュービーの戯言だと笑ったが、不思議なことにダークドメインもこれを認めた。アプレンティスをめったに取らず、誰も信用することのないダークドメインが。周囲はこれを訝しんだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:46:19};
--- 
---「なぜ俺をそこまで崇める」アプレンティスとなったかつてのプレインタッチトに対し、ダークドメインは言った。マスター位階にありながら同位ニンジャをはるかに超えるニンジャ存在感を放っている。だが狂信者は臆さずに答えた。「私のニンジャソウルがアナタを求めるのです、ダークドメイン=サン」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:48:48};
--- 
---「フン」ダークドメインは鼻を鳴らした。弱者を見下し、その力量をあざ笑う時の癖である。「俺は誰も信じぬぞ」「構いません」狂信者は即答する「これは政治的駆け引きだとかの話ではないのです、ダークドメイン=サン。私はアナタに仕えるためにニンジャになった、そう思えてならないのです」「フン」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:50:29};
--- 
---ダークドメインは言葉通り、一切アプレンティスを信用しなかった。だが狂信者は実際よく働いた。師のカラテをメイルシュトロームのように吸収し、しかし手柄を横取りすることはない。敵をアンタイ空間に取り込むためアラバマオトシめいた捨て身の戦法を取ったことさえある。まさにメッシ・ボッコだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:54:18};
--- 
---ある日、ダークドメインは同じ事を問うた。「なぜ俺をそこまで崇める」と。狂信者はやはり跪いて答えた。「アナタを私のニンジャソウルが求めているのです」と。「俺が死ねと言えば死ぬのか」「もちろんです」やはり即答。「アナタのご命令ならば、あの恐るべきムシアナ・ジツにかかることも」「フン」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:57:09};
--- 
---「ならば落ちるか」「構いませぬ」片手をかざすダークドメインに対し、狂信者はドゲザさえして言った。慈悲を乞うているのではない、恭順である!ナムサン!なんたるニンジャ忠誠心!「……」ダークドメインは力を込めた。狂信者の足元に暗黒の銀河めいた空間がぽっかりと口を開け、そして飲み込んだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 14:58:59};
--- 
---だが、おお、見よ!そのまま音もなく閉じて消えるはずのアンタイ空間の間口は開かれたままだ。ダークドメインがその違和感に眉根を顰めると……ナムアミダブツ!今しがたアンタイ空間に落ちたばかりの狂信者が這い上がってくるではないか!彼のニンジャ装束は、師のそれめいて暗黒に染まりきっている! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:00:35};
--- 
---「貴様」「ドーモ、ダークドメイン=サン」僅かに困惑するダークドメインに対し、狂信者の成れの果ては奥ゆかしくオジギし、そしてドゲザした。「やはり直感は正しかった。私のニンジャソウルはこの時を待ち続けていたのです」「何?」「これからは私のことをこうお呼びください、プレインタッチトと」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:03:12};
--- 
---そして名も知られぬ狂信者はここに死に、ダークドメイン唯一の懐刀たる忠実な下僕、プレインタッチトが誕生した。彼がアンタイ空間で何を見たのか、そしてなぜ奇怪な変貌を遂げたのか、それはプレインタッチト自身も語る所ではない。ダークドメインも聞かなかったし、あえて訪ねるものもいなかった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:09:59};
--- 
---確かなのは、ダークドメインは言葉なくともプレインタッチトを信頼し、ただひとりのシンパとして重用したということである。だが、彼の一匹狼めいた気質は、ニンジャのイクサにおいてプレインタッチトを使うことはなく、主にザイバツ内の政治的闘争においてのみ従僕を利用した。従僕もそれに応えた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:12:03};
--- 
---ダークドメイン死すの報がザイバツに届いた時、プレインタッチトは嘆きもせず怒りもしなかったという。主に捧げるための「アンタイ」のショドーをしたため、次に己の血で身勝手のハチマキをしたため、これを巻きつけた。ザイバツの意向に背き、私怨によって仇討ちをなすことの意思表示である。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:14:01};
--- 
---そして旅立ちの直前、親愛なる読者の皆さんも御存知の通り、プレインタッチトはシャドウウィーヴと謎めいた会話を交わした。彼がどんな心持ちでいたかはわからぬが、ネオサイタマへ向かう新幹線の中、ただ一人ゼンをするプレインタッチトの双眸に、静かな復讐の炎が燃え上がったことは言うまでもない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:16:10};
--- 
---−−−−−− -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:17:00};
--- 
---そして時間は現在に戻る!今や両者は互いにジュー・ジツとカラテの構えをとり、タタミ五枚分の距離を保って円を描くように足踏みしていた。ダークドメインの従僕であるなら、あの触れること叶わぬアンタイ・ウェポンと似たジツを使うのだろうという、フジキドの直感ゆえである。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:19:23};
--- 
---(((ナラクよ、奴に宿るニンジャソウルはなんだ)))珍しく一言も意思を発さぬ邪悪存在に、フジキドは自ら語りかけた。だがニューロンの中で、その嗄がれ声は退屈そうに呻くばかりだ。(((知らぬ。おそらくは名も無きレッサーニンジャよ。実際雑魚よ。何をしておるフジキド、さっさと殺せ!))) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:21:47};
--- 
---プレインタッチトは攻めない。フジキドのカラテを警戒しているのか、あるいはそれが謎めいたジツの前提なのか。いずれにせよ、フジキドはナラクの力を不要と判断し、しかし油断はしないよう心がけ、拮抗した間合いへと強く踏み込んだ!「イヤーッ!」タタミ三枚分を一気に踏み越えてのポン・パンチ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:23:39};
--- 
---「イヤーッ!」ゴウランガ!見よ!雑魚と呼ばれたニンジャの首を520度回転させると思われた拳は、まったく同じ位置に繰り出されたプレインタッチトの拳と激突!さらに奇怪なのは、その瞬間フジキドのカラテエネルギーが消え失せたことである!「ヌウッ!?」「イヤーッ!」カウンター!狙いは鳩尾! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:25:55};
--- 
---「イヤーッ!」フジキドは回避せず、チョップを打ち込むことで弾き返そうとする!だがやはりカラテエネルギーが消失!「ヌウッ!?」「イヤーッ!」さらに追撃!ハイキックがこめかみを狙う!「イヤーッ!」フジキドはこれを肘打ちで迎撃!打ち込んだ瞬間、カラテエネルギーが消失した!「これは!?」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:27:59};
--- 
---かつての敵、トゥールビヨンの用いたエスケープメント・ジツとよく似た現象だ。だが違う!トゥールビヨンのジツは、あくまで衝撃力を外部に逃がす受け流しのカラテである。プレインタッチトの足場に今失われたカラテエネルギーが受け流された形跡はなし!運動量がそのまま何処かへ消え去っているのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:30:13};
--- 
---「イヤーッ!」驚愕するフジキドを打ちおろしのチョップが襲う!「イヤーッ!」フジキドはこれをクロスガード!チョップを上段へ押し上げ、プレインタッチトの守りを崩そうと試みるが……ナムサン!チョップを叩き返すカラテエネルギーが消失!バイオタンポポの綿花めいてふわりと両者の体が離れる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:32:26};
--- 
---再びタタミ五枚分の距離をとって両者は対峙する。双方ともにダメージはないが、カラテエネルギーを突然打ち消されたフジキドの体には奇妙な徒労感が残っている。(((愚かなりフジキド!あの程度の敵に勝てぬとは!ブザマ!)))(((黙っておれ)))あざ笑う邪悪存在を切り捨てフジキドは構えた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:34:17};
--- 
---「イヤーッ!」今度はプレインタッチトが口火を切った!前転で距離を詰め……いや違う!踏み込みから空中前転に入ったプレインタッチトの右踵が、フジキドの脳天を狙い鋭く振り下ろされる!タツジンのみが可能とするカラテワザ、アビレゲリである!バッファローすら両断する恐るべき一撃だ!ワザマエ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:36:48};
--- 
---「イヤーッ!」フジキドはこれを三連続バク転で回避!地面とプレインタッチトの右踵が激突した瞬間にスリケンを投げようと構えるが、不可解な現象!床を叩き割って余りある威力を持つはずのアビレゲリだが、プレインタッチトはまるで軽く足踏みしたかのように着地、足元の床に対するダメージはゼロ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:39:56};
--- 
---おそらくはこれこそがプレインタッチトのジツの正体であろう。師のムシアナ・ジツが暗黒のアンタイ空間への扉を開き、全てを削り取るアンタイ・ウェポンを生み出す一方、プレインタッチトはそのカラテにおける運動量だけをどこかへと消し飛ばしてしまうのだ。だがこれはさして強力なジツではない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:41:36};
--- 
---真に恐るべきはそのカラテのワザマエ!運動量が消失するということは、たぐい稀なニンジャ平衡感覚とニンジャ反応速度がなければ自ら隙を生み出すだけのインガオホーと成り下がってしまう。プレインタッチトはカラテエネルギーの喪失も計算に入れ、的確なカラテを放っているのだ!なんたる繊細さ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:44:18};
--- 
---「イヤーッ!」しかしフジキドは迷いなくスリケンを投げる!「イヤーッ!」プレインタッチトは飛来するスリケンに平手をかざす!すると、おお、ブッダ!スリケンは肌に触れた瞬間カラテエネルギーを失い、ぽとりと落下!「イヤーッ!」さらにフジキドがスリケンを二連投擲!「イヤーッ!」これも落下! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:47:45};
--- 
---あえて読者の皆さんに強く印象づけていただきたい!高速で飛来するスリケンを絡めとるのは、それだけでも熟練のカラテを要求される。加えて、瞬間的なジツの発動も考慮するなら、プレインタッチトのカラテはマスター級と見て相違ないワザマエ!そして見よ!優れたカラテ同士がぶつかり合う結果を! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:49:36};
--- 
---「イヤーッ!」フジキドがスリケンを四連投擲!「イヤーッ!」ゴ、ゴウランガ!プレインタッチトはその全てを平手で迎撃、アンタイカラテによりカラテエネルギーを喪失させ、スリケンはぽとりと地面に落ちる!「イヤーッ!」なおもスリケン、今度は八枚!「イヤーッ!」だがやはりどれもぽとりと落下! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:51:00};
--- 
---「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:51:58};
--- 
---ナムアミダブツ!もはや一度に十六枚のスリケンが放たれ、フジキド自身も円状にプレインタッチトの周囲を駈け回って死角を狙うにも関わらず、この反応速度!プレインタッチトの周囲に、カラテエネルギーを失い落下したスリケンが瓦礫の山めいて積み上がっていく!どれだけのスリケンが放たれたのか!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:54:06};
--- 
---(((ええい、何をてこずっておるかフジキド!)))(((黙っておれ!)))(((ブザマ!ワシの力を貸してやろう!)))ニューロンからナラクの気配が消え、フジキドの両目に赤いセンコめいた恐ろしい光が灯る。ナラクの力が共鳴しつつあるのだ。途端にスリケンの量と速度が加速!「イヤーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:56:29};
--- 
---だが見よ!プレインタッチトはなおもスリケンを迎撃!一度に三十二枚放たれたそれらはすべて地面へと転がり落ちる!「イイイィィヤァーッ!」ゴウランガ!瞬間的なチャドー呼吸からの奥義・ツヨイスリケン!ダークドメインのアンタイ・ウェポンを相殺した八枚同時投擲だ!これならば爆発四散なるか!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 15:58:12};
--- 
---ゴ、ゴ、ゴウランガ!「イイィィヤァーッ!」プレインタッチトもまたこれらを迎撃!恐るべきことに、全てのツヨイスリケンがカラテエネルギーを失い落下!チャドーの奥義もアンタイカラテには通用しない!「イイイィィヤァーッ!」しかしニンジャスレイヤーはゲンドーソーのインストラクションに従う! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:00:11};
--- 
---両手に八枚ずつのツヨイスリケン!共鳴状態で放つダブル・ツヨイスリケンだ!合計十六枚のツヨイスリケンがプレインタッチトに襲いかかる!「イィィィ……グワーッ!!」ナムアミダブツ!12枚までを相殺するも、残る四枚がプレインタッチトの両目と股間を貫いた!アンタイカラテ敗れたり! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:01:36};
--- 
---フジキドはこの隙を逃さず踏み込む!プレインタッチトがなんらかのカラテで迎撃しようとするも、それをわずかに紙一重で制して懐で潜り込んだ!「ニンジャ、殺すべし!イヤーッ!」「グワーッ!!」まっすぐに放たれた手刀が胸板を貫く!「サ……サヨナラ!」プレインタッチトの肉体が爆発四散!決着! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:03:48};
--- 
---フジキドはしばし、手刀を突き出した姿勢のままで微動だにしなかった。両目を閉じ、その場の静謐に耳を傾ける。共鳴を終えたばかりのナラクは一時的に休眠しニューロンから気配を消す。そこには勝ち残った復讐者と、無数のスリケンの山だけが残っていた。イクサの跡にしては、綺麗すぎる光景であった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:06:48};
--- 
---プレインタッチトはなぜ仇討ちを挑んだのか?師を討たれたから?フジキドにはそう思えなかった。プレインタッチトのワザマエはともすれば師と同等、あるいはそれを超えているかもしれなかった。このコンビがマルノウチ・スゴイタカイビルにいたのであれば、あるいはフジキドも危なかっただろう。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:08:32};
--- 
---ナラクが名も無き弱小ニンジャと罵ったニンジャソウルで、それだけのカラテを身につけるのは想像も出来ぬほどの鍛錬が必要だったに違いない。もはや殺した敵の考えていたことなどわからないが、フジキドはその飽くなき克己心にのみは、一種の敬意を払った。プレインタッチトもまた、孤高だったのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:09:46};
--- 
---やがて何者にもアンタイした忠義厚きニンジャの痕跡はこのマッポーめいた世から消え失せ、それを討った復讐者のニューロンからも消えて失せた。ただ一筋、カラテへの敬意を残し、赤黒の復讐者は次なるイクサを目指す。すべてのニンジャを殺すために。「Wasshoi!」弔いのスリケンだけを残して。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:11:34};
--- 
---(第二部「キョート殺伐都市」より:「アット・ラスト・ニンジャ・ウィル・ハブ・リヴェンジ」終わり) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:11:54};
--◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#5&br;【プレインタッチト】&br;ザイバツ・ニンジャ。ムシアナ・ジツを唯一生き延びたダークドメインの懐刀。おぞましきアンタイカラテを用いる。&br;その力の源はジツの威力ではなく、孤高なまでに鍛え上げられたカラテのワザマエである。&br;仇討ちを目論むも敵わず爆発四散した。&br;◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-24 (土) 16:14:59};
#endregion
#region(ア・サイオー・ホース・ウィズ・ノー・ラック)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 18:44:53};
--(第一部「ネオサイタマ炎上」より:「ア・サイオー・ホース・ウィズ・ノー・ラック」) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 18:45:27};
---「アカチャン。カワイイ、アカチャン、カワイイ」ノイズ混じりの合成マイコ音声が、退廃的で物悲しい旋律を垂れ流す。ボンボリ・ライトが淡く夜のネオサイタマと夜景を映す水面を照らし、その光を一隻のサイレント屋形船が横切った。ここはマイコ歓楽街、ノビドメ・シェード・ディストリクトの運河だ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 18:48:50};
--- 
---サイレント屋形船の利点は、表向きは移りゆく景色を肴にサケとスシを堪能するという奥ゆかしく合法的なものである。だが実際のところ、こうしたガジェットを用いてやりとりされるのは、けして日本的なワビサビのある宴ではなく、ネオサイタマの闇をより濃くする違法な裏取引の会合が大半を占めている。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 18:51:19};
--- 
---そして今まさに、運河を静かに進む慎ましやかなサイレント屋形船こそ、その闇取引の会場であった。それも、とびきりのVIPを乗せての。よく見れば、運河に沿った歓楽街の各所にクローンヤクザ達が警備をしており、裏社会に詳しいカチグミ・サラリマン達はけしてその屋形船を視界に入れようとしない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 18:53:47};
--- 
---はたして屋形船の中には誰がいるのか?ヨロシサン製薬の中級サラリマンでさえ見て見ぬふりをしなければならないほどのVIPとは?実際に裏取引の現場を見ていただければ、その疑問の答えは出るであろう。締め切られたフスマの先、防音加工された船内で、この上なく退廃的な光景が繰り広げられている! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 18:56:45};
--- 
---「気持ちいいドスエ」「もっとしてください」「ンアーッ!」フスマ一枚隔てた船外の不気味な静けさとは打って代わり、取引場に艶やかな声がいくつも響く。高級オイランロイドやマイコがはべる中心部、哄笑するものあり!「ムッハハハハ!」皆さんはこの特徴的な声に聞き覚えがあるはず!金色のメンポ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:00:32};
--- 
---いかにも!匂い立つような色気を放つ女性らに包まれ大笑するは、上等なスーツに身を纏い、ニンジャめいた金色のメンポで顔を包んだ異様な男!その胸にはやはり金色のクロスカタナの意匠!ネオサイタマの黒幕にして7つのニンジャソウルを憑依させしデモリッション・ニンジャ、ラオモト・カンである! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:03:03};
--- 
---「ドーモ、ラオモト=サン、ドーモ」暴君の威風を放つラオモトの前には、タタミに額をこすりつけるようにドゲザを続けるサラリマンの姿。「ムッハハハ!頭を上げよ、ヨシマ=サン」「ハハーッ」男の名はヨシマ。ラオモトが支配するネコソギ・ファンド社の子会社であるオサナイデ・スシ社の社長だ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:08:25};
--- 
---社内では全社員を顎で使い、采配一つで従業員を家族もろとも路頭に迷わせることが出来るヨシマでさえ、ラオモトの前ではアワレなカチグミめいてドゲザしなければならない。相手は親会社の社長にしてネオサイタマを影から操る巨大権力者であり、ニンジャだからだ。失禁していないだけでも賞賛に値する。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:12:10};
--- 
---「ムッハハハ!頭を上げよと言うておろうにヨシマ=サン!」「イエ、私はこれで」上機嫌に言うラオモトに対し、ヨシマは頑なにドゲザを続ける。顔を上げれば失禁は免れない。そうなればケジメ……いや、セプクは確実だろう。「ならばそのままでおれ」ラオモトは表情を変え、鋭い目で言った「ハハーッ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:15:09};
--- 
---雰囲気の変化に恐怖したマイコ達がすりつくと、ラオモトの表情は再度、下卑たものへと変わる。だがその目は笑っていない。「それで、ヨシマ=サン。例の件だが」「ハハーッ」「条件次第で請け負おう」「条件……と、申しますと」ヨシマは思わず顔色を伺おうとし、足まで見えたところで頭を下げ直した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:18:03};
--- 
---「今月売上の150%をネコソギ・ファンドに上納せよ」「アイエッ!?そ、それは」150%という数字は、ネコソギ・ファンドの高い融資利率を支払った上での数字だ。従業員を相当数カットしてようやく支払うことが出来るか否か……「出来ぬと申すか」ラオモトの声が剣呑なアトモスフィアを帯びる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:23:38};
--- 
---「アイエエエ……」ヨシマは額だけでなく顔面全体をタタミに押し付け、恐怖を押し殺す。もし顔をあげていたのなら、今頃失禁どころか心臓停止で即死していたことだろう。「出来ぬのなら」「イエ!出来ます!なせば成るです!150%といわず200%でもお支払いいたします!」ヨシマは即座に答えた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:32:35};
--- 
---「ムッハハハ!」途端に張り詰めた険悪アトモスフィアが消失し、ラオモトの哄笑が響き渡った。「それでよい、ヨシマ=サン!で、確認しておこう」「ハハーッ!」「バイオカレー屋を潰せ、であったな?」「ハハーッ」ヨシマはひたすらにドゲザを繰り返した。そもそもの事の発端は、一ヶ月前にまで遡る。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:34:46};
--- 
---――――――― -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:35:28};
--- 
---オサナイデ・スシ社は「スシ屋なのにスシだけじゃない」という売り文句のスシ・バーチェーン経営会社である。普通のスシ屋がマグロやタマゴなどを扱うのに対し、オサナイデ・スシ系列の店ではスシ・ソバのようなオーソドックスなものから、バイオカレーのような変わったメニューを取り扱っているのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:38:55};
--- 
---バイオカレーは本来、バイオカレー専門店でのみ取り扱われる特別なメニューだ。それをスシ・バーで食す!反ブッダ的とも言えるこのパンクな組み合わせが若者の興味を惹き、オサナイデ・スシ社は大いに繁盛していた。そして、思い切ってスシ・バイオカレー専門店を作ったのが、ちょうど一ヶ月前のこと。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:40:52};
--- 
---多額の資金と自社保有のバイオカレー製造工場を建設してまで行ったこの大プロジェクトは、しかし不調続きだった。なぜか?それは新店舗が設置されたニッザ・ストリートに、別のバイオカレー専門店が存在していたためだ。人力でバイオカレーを作れる技術の持ち主は、僅かだが現代にも存在している。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:45:31};
--- 
---強気な価格設定が災いし、スシ・バイオカレー専門店である「オカライ」の売上は散々なものだった。ただでさえ高コストなバイオカレーの製造ラインを維持するためにはあまりにも足りない。内情を耳にした時、ヨシマの胸に燃えたのは歪んだ憎悪だった。「ウチに喧嘩を売りやがって!」なんたる逆恨み! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:49:05};
--- 
---クローンヤクザY-11を使って地上げを試みたが、何者かの妨害により失敗。困り果てたヨシマは、こうしてラオモトに泣きついたというわけである。一度動き出したプロジェクトは、頓挫させればさらに大きな損失を産み出してしまう。バイオカレー工場の設置のために、多額の借金まで背負ったのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:50:32};
--- 
---それに比べれば売上の200%程度どうということはない。そのためには相当数の社員をクビキリせねばならないが、致し方ないことだ。事が終われば新事業も軌道に乗り、さらなるカチグミ・ロードを進めるはず。なにより、他ならぬネコソギ・ファンド、そしてラオモトの庇護があれば間違いはありえない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:52:37};
--- 
---これは最後の手段だった。だがラオモトを頼ることができたのだ!それこそ幸福!ヨシマの心中には、追いつめられた者特有の自己肯定的な思考回路が構築されつつあった。「安心せよヨシマ=サン」そんなヨシマに、悪魔めいた声でラオモトが囁く。「ワシに任せておくがよい。全て上手くやってやろう」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:55:15};
--- 
---読者の皆さんはお気づきだろうか?これはカルト教団や共産主義集団が信者獲得のために行う、スパルタめいた懐柔テクニックに他ならない!「ハハーッ!ラオモト=サン、バンザイ!ラオモト=サン、バンザーイ!」見よ!感涙に咽び泣きバンザイを繰り返すヨシマ、その表情は狂信者めいた熱を帯びている! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 19:57:27};
--- 
---「ムッハハハ!ミヤモト・マサシはこう言った、「困ったときはワラを掴むと実際助かる」とな!」「ハハーッ!」敬愛するミヤモト・マサシのコトワザを引用し、ラオモトはマイコの胸を揉みしだく。「アアッ、イイーッ!」ニンジャの殺気に極限まで緊張していたマイコは、怪鳥めいた甲高い声で絶頂した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 20:00:32};
--- 
---熱狂的アトモスフィアの中、いつのまにか一人のニンジャがラオモトの前に跪いていた。「どうした、ダークニンジャ=サン」ラオモトは悶絶するマイコを放し、闇色のニンジャ装束を一瞥する。「エンプティラック=サンが施設を脱走したとの報告が」「何?」ラオモトの目がカタナのように鋭く殺気を放つ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 20:04:57};
--- 
---「アイエエエ!」「アイエエエ!」「アイエエエ!」オイランドロイドとダークニンジャを除き、その場にいた全員が失禁!だがラオモトは意識を向けない。「警備はどうした」「全滅したとのことです」「ヌウーッ!」あまりのニンジャ威圧感にオチョコが割れ、ヨシマはマグロめいてパクパク口を動かした。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 20:07:14};
--- 
---「行き先はわかっておるのか」「おそらくはいつものように……」「……フム」先程までの激しい闘気がウソのように消え失せ、ラオモトは沈思黙考する。その邪悪な瞳が、いまだニンジャリアリティショックから立ち直れないヨシマを一瞥した。「ヨシマ=サン。手間が省けたようだ」「アバッ、アバッ……」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 20:09:00};
--- 
---「ワシはこれにて失礼する。例の件については任せておくがよい」「アバッ……ハ、ハハーッ」カエルめいて飛び上がりドゲザするヨシマを無視し、ラオモトは屋形船のフスマを開く。するとヨシマの用意したサイレント屋形船より大きさも装飾も倍は豪華な巨大屋形船が横付けされており、そちらへ乗り込む。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 20:11:51};
--- 
---そして巨大屋形船がサイレント屋形船を置いてノビドメの運河を進みだすと、ダークニンジャの差し出したIRC端末を手に取った。「ワシだ。オサナイデ・スシ社の株を全て売却しろ。バイオカレー工場を差し押さえておくのだ」ナムアミダブツ!なんたる無慈悲な采配!これが支配者ラオモト・カンである! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 20:15:29};
--- 
---はたしてエンプティラックとは何者なのか?ブツメツめいた不吉な名前!まさかニンジャだというのか?ソウカイヤ・シンジケートをして監禁せねばならないほどの危険な?ブッダ!それを野放しにするラオモトの策とは一体何なのか!読者の皆さん、全ての謎が明かされるまで今しばらく耐えていただきたい! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 20:18:25};
--- 
---【NINJASLAYER】 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-25 (日) 20:19:05};
--- 
---【NINJASLAYER】 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 14:42:07};
--- 
---ニッザ・ストリート。ここはネオサイタマでは珍しい部類の、比較的平和な地区である。いくつかの合法オイラン施設やメガコーポ系列のバイオ工場は存在しているものの、タマ・リバーほどに汚染が進んでいるわけでもなく、さりとてノビドメめいた退廃アトモスフィアでもない。地理的利益が低いからだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 14:45:25};
--- 
---一世代前のサイバーウィンドウやIRCスピーカーが街角を彩りはしているが、むしろこの地区がネオサイタマの先進性から取り残されつつあるというショッギョ・ムッジョを示す。時折壊れかけのスピーカーから規則的なモッギョ・ビートとともに、忘れ去られたオコト・バンド「ネコノテ」の曲が流れ出す。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 14:47:32};
--- 
---「バイオ猫は鍋に入れるな、バイオ猫は刺身にしろ……」男が音楽に合わせ歌詞を口ずさむ。ターバン・ハチマキを巻き、ハカマ・トンガを纏う姿はインドめいていながら日本的だ。「ドーモ、アラヘド=サン」「ドーモ、モリタ=サン」ハンチング帽にトレンチコート姿の男がアイサツし、男もそれに応えた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 14:52:35};
--- 
---いかにも中東系の浅黒い肌をしたアラヘドは、実際日本人ではない。彼は遥か遠く、インドからこの鎖国状態の日本へとやってきた数少ない外国人の一人なのだ。むろん、非ニンジャである。アラヘドにとって他人に誇れるものといえば、バイオ・カレーの人力製造技術と、美しい娘アエカくらいのものだろう。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 14:57:00};
--- 
---「あれから何かありましたか」「いえ、お陰様で何も」ハンチング帽の男に対し、アラヘドは人のよさそうな笑みを浮かべて答える。「モリタ=サンがいなければどうなっていたことか。アリガトゴザイマス」「いえ」ハンチング帽を被り直し、イチロー・モリタと名乗る男は奥ゆかしく謙遜した。「私は何も」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 14:59:37};
--- 
---二人が会話している場所は一軒のバイオ・カレー専門店だ。正しくはバイオイモ・カーを改造した移動屋台で、アラヘドは娘とともにそこで生活している。「モリタ=サンのおかげです」柔和に言ったアラヘドは、「辛くない」「おいしいし、健康によい」「ターメリック」と書かれたノーレンを軒先に下げる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:03:13};
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---「……では、私はこれで」イチロー・モリタは足早にその場を去ろうとする。「おや、お食事は」「いえ」目的は食事ではない。数日前、旧型クローンヤクザに恫喝されていたこのインド人を助けたのは、あくまでなりゆきだ。ニンジャとの関連を疑ったが、そうでないなら関わる意味はない。男はそう考えた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:06:21};
--- 
---イチロー・モリタと名乗る男はアラヘドに背を向ける。するとそこにはいつの間にか、美しい顔立ちをした褐色の少女がいた。オイランめいた扇情的な服装ではなく、あくまで慎ましやかなハカマ・トンガである。その胸は豊満だ。「ドーモ、モリタ=サン。パーパーのバイオ・カレーはお気に召さない?」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:12:12};
--- 
---「いや」「じゃあ食べていってよ!大丈夫、恩人からお金を取ったりやしないわ。そうでしょ?パーパー」「ああ」父が頷くと美しく豊満な黒髪の少女、アエカは明るく笑い、ノーレンをくぐりイチロー・モリタを誘う。男は逡巡ののち、それに続いた。少女の横顔に今は亡き我が子の面影を見てしまったのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:15:12};
--- 
---この外国人の親子には、ネオサイタマから失われて久しい「情」があった。だがそれに甘んじるとどうなるか、イチロー・モリタと名乗る男はよく知っている。ニンジャであることを忘れさせてくれた老人の悲劇を……そう、男はニンジャなのだ。ニンジャでありながらニンジャを狩る者、ニンジャスレイヤー。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:22:44};
--- 
---ニンジャスレイヤー、フジキドは、ソウカイヤが監禁する一人のニンジャを探していた。名はエンプティラック、爆発四散した古代ローマニンジャによれば、おそるべきフースイ・ジツのタツジンだという。ソウカイヤがあえて監禁せねばならぬほどの敵、それが脱走したとの情報がナンシーから得られたのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:25:57};
--- 
---ともあれ、ここにニンジャの痕跡はない。バイオカレーを一皿食べたらニッザ・ストリートから離れるべきだ。あのクローンヤクザはソウカイヤが派遣したものとは思えないが、どこからでも繋がる危険性はある。そうなれば、ソウカイヤに真っ向から敵対する自分の存在自体が彼らを危険に脅かすのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:35:40};
--- 
---情にサスマタを突き刺せば、メイルストロームへ流される。ミヤモト・マサシのコトワザは実際正しい。イチロー・モリタを名乗る復讐ニンジャは再度自戒した。物思いにふけりながら席につき、バイオカレーを待っていると、外からけたたましい怒号が響いてきた。「アッコラー!店主出てこいッコラー!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:48:57};
--- 
---ブッダ!ノーレンをくぐって外を見ると、そこにはいかめしいスキンヘッドの黒人!派手派手しい色合いのハッピを羽織っており、背中には大きく「オカライ」の文字。オサナイデ・スシ社の人間だ!だが、相手はどう見てもただの店員ではない。おそらく、荒事のために配備された企業ヤクザの類だろう。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:54:27};
--- 
---フジキドが腰を浮かせると、バイオカレーの仕込み中だったアラヘドが現れそれを遮る。「アラヘド=サン」「大丈夫です。話し合いでなんとかしますよ」インド人の男はミロク・ブッダめいた優しい笑みで言った。「アエカ、モリタ=サンのそばにいなさい」「でも」「いいから」ノーレンをくぐり出ていく。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 15:57:19};
--- 
---「ダッコラー!誰に断って商売してんだッコラー?」「ここは自由商業区ですよ。届出は必要無い」「アッコラー!スッゾコラー!」ヤクザスラングを野卑に飛ばし、黒人企業ヤクザは手近なドラム缶を蹴り飛ばす。サイバネ置換がされているのか、ドラム缶はくの字に折れ曲がり破壊!中から角棒が出現する。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:00:04};
--- 
---黒人ヤクザは角棒を拾い自身の頭に叩きつける!頭蓋骨をサイバネ強化しているのか、角棒の方が粉砕!コワイ!「さっさと立ち退けコラー!」「言われずともしばらくしたら」「アッコラー!」黒人企業ヤクザは手近なドラム缶を蹴り飛ばす。ドラム缶はくの字に折れ曲がり破壊!中からタケヤリが出現する。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:06:16};
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---黒人ヤクザはタケヤリを自身の腹に突き刺す!腹部をサイバネ強化しているのか、タケヤリの方が屈折!コワイ!「さっさと立ち退けコラー!」「言われずともしばらくしたら」「ダッコラー!」黒人企業ヤクザは手近なドラム缶を蹴り飛ばす。ドラム缶はくの字に折れ曲がり破壊!中からカタナが出現する。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:09:19};
--- 
---黒人ヤクザはカタナで自らの腕を切り裂く。腕をサイバネ強化しているのか、カタナの方が破砕!コワイ!「さっさと立ち退けコラー!」「言われずともしばらくしたら」「チェラッコラー!」黒人企業ヤクザは手近なドラム缶を蹴り飛ばす。ドラム缶はくの字に折れ曲がり破壊!中から鉄パイプが出現する。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:12:10};
--- 
---黒人ヤクザは鉄パイプを自身の股間に叩きつける!サイバネ強化しているのか、鉄パイプの方が破砕!コワイ!「さっさと立ち退けコラー!」「言われずともしばらくしたら」「ドグサレッガー!」黒人企業ヤクザは手近なドラム缶を蹴り飛ばす。ドラム缶はくの字に折れ曲がり破壊!中からナイフが出現する。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:15:10};
---  
---黒人ヤクザはナイフをアラヘドに向ける!コワイ!「アッコラー?スッゾコラー?」「アイエエエ……言われずともしばらくしたら」「スッゾスッゾコラー!」万事休すか!フジキドが助けに入ろうとした、その時である!「アんた、そこまでにしときなよ」「ダッコラー?」ヤクザが振り向いた先に女の姿。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:19:23};
--- 
---しかしその全身は、緑が鮮やかなカラクサ・サリーによって覆い隠されている。かろうじて見える目元と声の特徴から、それが女であり、日本人であることは分かった。「やめときなって言ってんのサ」「ダッコラー!ファックすっぞコラー!」黒人ヤクザの下劣な脅しに対しサリー女は言った「ヤってみなよ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:22:03};
--- 
---女はさらに、サリーから手を差し出してみせ、くいくいと指を曲げて挑発した。「ダッテメコラー!スッゾコラー!」「だから、ヤッてごらん」「ドグサレッガー!!」挑発に乗せられたヤクザが女に襲いかかる!「イヤーッ!」だがその時!女は差し出した片手を男に向け、気合を放った!威嚇か?いや違う! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:24:33};
--- 
---見よ!気合が炸裂した瞬間、黒人ヤクザは偶然足元に転がるドラム缶の残骸によって転倒!「ダッコラグワーッ!?」ゴウランガ!さらに偶然、ヤクザがへし折ったタケヤリの先端が喉を貫く!「アバーッ!」「言わんこっちゃなイ」女は肩をすくめた。「ホラね」頭上には偶然ヤクザの手から離れたナイフ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:26:59};
--- 
---「ワカッちゃいるけどさ。イヤーッ!」女は人差し指と中指でそれをつまみ……おお、ナムサン!いかなる天文学的確率か、ヤクザの転倒で空に舞い上がったカタナがさらに落下!女はそれを腕で防御しようと「イヤーッ!」した瞬間、真横から飛来した何かがカタナを破壊!パラパラと破片だけが降り注ぐ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:29:50};
--- 
---女はノーレンの奥を見た。そこには座ったままのモリタの姿。アラヘドやアエカのような非ニンジャには知覚出来なかったが、カタナを破壊したのはスリケンだ。モリタが投げたのである。そして女はそれに気づいている!つまり、この女はニンジャなのだ!「アんた、面白いね」サリーに隠された目元が笑う。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:31:53};
--- 
---モリタは既に背を向けており、それに答えない。失禁していたアラヘドはアエカに支えられ立ち上がると、カラクサ・サリーの女に頭を下げる。「アリガトゴザイマス」「イイのよ。それより」女はノーレンに書かれたミンチョ体の文字を見た。「バイオカレー、アル?お礼ってならタダで一皿もらえるかしら」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:34:08};
--- 
---そして二人目の恩人であるサリーの女は、モリタの隣に座った。ハンチング帽の奥、鋭い瞳が女を睨む。「ワカってるわよ」「……」女の視線がモリタを見返した「バイオカレー、食べたあとでネ」「うむ」モリタは短く答えた。そして、バイオカレーが出来るまでの間、二人は一言も言葉を交わさなかった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:36:39};
--- 
---「パーパー、もうあんな無理はしないでね」「わかっているよ」心配そうなアエカをよそに、アラヘドは失禁したハカマを着替えて上機嫌だ。「しかし、まさしくサイオー・ホース!もう一人お客さんが増えてくださった」「サイオー・ホースね」サリーの奥で女が笑う「インガオホーめいたコトワザだわ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:43:00};
--- 
---「インガオホーですか?」「そオよ」カラクサ・サリーを揺らし女が笑う。「運がないのよアタシは、いつでもブツメツなの。ワカル?」「はあ」アエカは首を傾げつつも父の手伝いに戻った。やがて、他のバイオ食品とは異なった、良い意味で刺激的な香りを漂わせ、バイオカレーが二皿出された。「ドーゾ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:50:25};
--- 
---「ドーモ」「アリガト」モリタと女は言葉少なに受け取り、ハシ・スプーンを手に取る。サリーをずらした女の口元にメンポの端がちらついた。「アラ」黙々とバイオカレーを食すモリタに対し、女は口元を綻ばせる。「今まで食べた中で一番美味しいワ」「ダンニャワー」インド人親子は自国の礼式で応じる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:56:09};
--- 
---「モリタ=サン、どうですか?美味しいですか?」アエカが目を輝かせ聞いた。モリタはちらりと女を横目にしたあと、わずかに首肯する。「美味しいってパーパー。ヤッター!」「今日のルーはアエカがブレンドしたんです」喜ぶ娘の姿に目をほころばせ、父が付け加えた。「そうか」モリタは短く答える。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 16:58:42};
--- 
---モリタが口を開いたのはそれきりだった。女の方は明るくインド人親子と会話を楽しんでいたが、やがてモリタがバイオカレーを食し店を出たのに気づくと、バイオフクジンを片付け、綺麗になったドンブリをカウンターに置いた。「ネ、二人とも。ここで商売するのは今日きりにしたほうがいいわヨ」「え?」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:01:11};
--- 
---「アんなことがあったあとじゃ、お客も来ないでしょ。いい知り合い、知ってるから」「ホントですか?」アエカの問いかけに女は頷く「キョートよ。これ、使ってちょうだい」女がドンブリの横においたのはクレジット素子だ。「そんな」「イイから。バイオカレー、美味しかったワ」ウィンクして女が笑う。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:03:49};
--- 
---素子を手に取ったアラヘドは驚愕した。新幹線の乗車賃を差し引いても相当の額が入っていたからだ。「これは一体、アレ?」二人が素子から顔を上げた時、そこには誰もいなかった。ただ、「辛くない」「美味しいし、健康にもよい」「ターメリック」と書かれたノーレンが、風に揺れているだけだった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:05:41};
--- 
---――――――
--- 
---ニッザ・ストリート郊外。ネオサイタマが東京湾を埋め立てて作られたばかりの頃、開発途中で計画が頓挫した廃墟に二つの影あり。一方はトレンチコートにハンチング帽を被った男、もう一方は緑が鮮やかなカラクサ・サリーを身に纏った女である。両者は廃墟で対峙し、同時にその装いを放り捨ててみせた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:08:22};
--- 
---そして現れたのは、ブッダ!ニンジャである!男の身体を包むのは血液めいた赤黒のニンジャ装束であり、顔を覆うメンポには「忍」「殺」のレリーフ!一方の女は不吉な薄紫色のニンジャ装束であり、メンポは口を覆うのみで、艶やかな黒髪がウェーブを描き風に流れる。そして両者は、胸元で両手を当てる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:11:21};
--- 
---「ドーモ、エンプティラック=サン。ニンジャスレイヤーです」ジゴクめいた蒸気を吹き出し、先んじてオジギしたのは赤黒の復讐者、ニンジャスレイヤーである。女もまたそれに応じてオジギした。「ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。エンプティラックです。アタシを知ってるんだネ」驚いた様子はない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:13:54};
--- 
---「知っている」「誰から?」「古代ローマカラテの使い手、といえばわかるか」「アあ」エンプティラックは得心いった様子で頷いた。「爆発四散したのネ」「ああ」「アんたが?」「ああ」「そう」エンプティラックの目元に一瞬悲しげな光が浮かび、そして消えた。「ホント、アタシって毎日ブツメツね」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:16:18};
--- 
---「なぜソウカイヤを抜けだした」ニンジャスレイヤーの問いに対し、エンプティラックは髪を撫でて答える。「別に、バイオカレーが食べたくなっただけヨ。はじめてじゃないワ」「そうか」「アの店、行きつけなの?」「いや」フジキドは首を横に振る。「偶然だ。オヌシとは偶然遭遇した。追ってはいたが」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:18:38};
--- 
---「ブッダファック」気にした様子もなく、むしろ目元に笑みさえ浮かべてエンプティラックは呟いた。「道理でバイオカレーを食べてる間何も起きなかったわけだワ」「何?」「アんたに遭遇したのが一番の不幸ってことよ。まったくブッダファックだわ、ニンジャスレイヤー=サン」エンプティラックは笑う。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:19:53};
--- 
---「なぜあの親子を助けた」「ワカってて聞いてる?」フジキドは冗談ではなく真剣そのものの表情である。エンプティラックはかぶりを振り「バイオカレーが食べたかっただけヨ。それに、アんたこそ」「あの親子にサツバツとしたイクサを見せたくなかった。それだけだ」「そう」女ニンジャは肩をすくめる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:22:30};
--- 
---「で、ドウするの」風が吹いた。フジキドは無言でジュー・ジツを構え、言った「オヌシを殺す。ソウカイヤ・ニンジャ全てみな殺すべし。存在するだけで凶運をバラまくオヌシは危険な存在だ」「また牢獄に戻るって言っても?」「殺す。逃げたなら追いかけて殺す。慈悲はない、ニンジャ殺すべし」「そう」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:24:53};
--- 
---「だったら、死にたくないから戦うしかないわネ」その言葉にニンジャスレイヤーは眉根を顰めた。「私を殺しに来たのではないのか」「違うって言ってるでしょ?ラオモト=サンはそのつもりでアタシを放っておいてるんだろうケド」エンプティラックは自嘲する。全てを諦めた人間の浮かべる笑みだった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:30:15};
--- 
---「……だが殺す。ニンジャ殺すべし」「ワカってるわヨ」そしてエンプティラックもまた構えた。およそカラテが強力とは思えない、しかし何らかのジツを前提とした構えである。「女相手には気が引けるカシラ?」「……」「ならこっちから行くわヨ。イヤーッ!」エンプティラックが間合いを詰める! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:34:43};
--- 
---跳躍してのアンブッシュ!平手を伸ばし、ニンジャスレイヤーの体を掴まんとする!「イヤーッ!」フジキドはポムポム・パンチで迎撃!「イヤーッ!」上空のエンプティラックは両手でフジキドのカラテを捌く!熟練のニンジャあるいはカラテファイターが見れば、状況はフジキドが有利とわかる筈だ。だが! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:38:20};
--- 
---ズズズ……ゴウーン!おお、ナムアミダブツ!二人の頭上、廃墟の天井が偶然に崩壊し、瓦礫が降り注ぐ!「ヌウッ!」フジキドはエンプティラックを弾き飛ばし、三連続バク転で瓦礫を回避!ズズーン!粉塵が周囲を包み込む!「……」フジキドはジュー・ジツの構えを崩さず周囲を警戒する。しかし見よ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:40:40};
--- 
---キュルキュルキュル!何の音か?廃墟に放置されていた工業用スクリューブレードツルギである!偶然電力供給が復活し、老朽化でジャイロ部分が破砕し、飛び出したスクリューブレードツルギがフジキドに襲いかかる!「イヤーッ!」これに気づいたフジキドはスリケンを連続投擲!ブレードは爆発四散! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:43:15};
--- 
---そして見よ!破砕したスクリューブレードツルギの破片が飛び散り……おお、ナムアミダブツ!偶然に廃墟のダイコク鉄柱の根元に突き刺さり、全高30フィート超の鉄塊がゆっくりとフジキドに倒れかかってきた!「スゥーッ!ハァーッ!」フジキドはチャドー呼吸!またスリケンを握り、満身に力を込める! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:47:05};
--- 
---さらに全身に浮かび上がる縄のような筋肉!ゴウランガ!チャドーの奥義・ツヨイスリケンだ!「イイィィ……ヤァーッ!」鉄塊に向け威力を放つ!バキーン!太さ10フィート以上のダイコク鉄柱が真っ二つになるも、その残骸はフジキドを直撃!「グワーッ!」クロスガードに成功するも、ダメージは甚大! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:50:01};
--- 
---ズズーン!さらなる粉塵巻き上がるイクサ場に降り立つ影あり。エンプティラックだ。彼女もなんらかの偶然的不幸に見舞われたのか、肩口に鉄パイプが突き刺さっている。「……ここまでアタシのフースイ・ジツを凌ぐとは、さすがネオサイタマの死神」鉄パイプを引き抜き、エンプティラックはうめいた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:52:03};
--- 
---これらの出来事は偶然ではなく、起こるべくして起こった不幸なのだ。これこそがフースイ・ジツ、エンプティラックが己の運気を犠牲にして敵の運勢を自在に操作する恐るべきジツである。だが彼女は副作用として慢性的なニンジャ凶運状態にあり、余波を防ぐためスガモ重犯罪刑務所に閉じ込められていた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:55:25};
--- 
---彼女はニンジャソウル……コフク・ニンジャを名乗る奇妙な女ニンジャ……を宿らせて以来、フースイ・ジツを自在に操れるようになるまで何度もこうした必然的な偶然に悩まされてきた。ソウカイヤの支配をあっさり受け入れたのも、ニンジャ集団ならば自分をなんとかしてくれるという希望があったからだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 17:58:44};
--- 
---だがそれもまた杞憂であった。サイオー・ホースなどというコトワザは彼女にとっては偽りでしかなく、ラオモトをして厄介者と判断し、スガモ重犯罪刑務所での監禁を余儀なくされた時、彼女は全てを諦めた。自分のような凶運存在はこうして、暗闇の中で一生を終えるべきだろう。そう悟ってしまったのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:01:14};
--- 
---時折その凶運を利用してバイオカレーを食べに行くと、そのたびに何らかの不幸が起こる。あるいはそれも、このような運命を背負わせたブッダに対する復讐だったのかもしれない。アンタイセイ。自分がまだ非ニンジャであった頃、そんなフレーズをパンクス・ソングの中で耳にしたのを覚えている。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:02:16};
--- 
---だが今回は何かが違った。行く先々で起こるはずの不幸は最小限で失われ……いや、違う。不幸はそこにあったのだ。ニンジャスレイヤー。ニンジャでありながらニンジャを殺すもの。シックスゲイツを次々に抹殺し尚もソウカイヤに挑むもの。自分を殺そうと立ち向かってきたもの。赤黒の復讐者、彼こそが。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:04:13};
--- 
---その実感があるからこそ、わかる。あの男は死んでいない。そしておそらくは……。「イヤーッ!」思った通り、瓦礫の山から現れた赤黒の影!空中三連続前転ののち、未だ粉塵晴れぬスクラップの頂上に降り立つ。その様はドクロの山に降り立ったコーン・ニンジャめいて威圧的であり、死の象徴めいていた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:06:26};
--- 
---ニンジャスレイヤーは満身創痍である。ジゴクめいた蒸気をメンポから吹き出し、その体でまだジュー・ジツを構える。エンプティラックはくすりと笑って、同じように構えた。「ニンジャじゃなかったらイイ男なのに」「……イヤーッ!」ニンジャスレイヤーが跳躍!上空からスリケン四枚を投擲!タツジン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:08:31};
--- 
---「イヤーッ!」エンプティラックはフースイ・ジツを発動!偶然、巻き上がったスクラップが礫めいてスリケンの前に立ちはだかり、四枚全てと激突して粉砕!運気を犠牲にしたエンプティラックもまた、飛んできたスクリューブレードツルギの残骸を左足に受ける。「イヤーッ!」さらにニンジャスレイヤー! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:10:44};
--- 
---自身に降り注ぐ瓦礫をカラテで撃墜し、エンプティラックに肉薄!致死的チョップを袈裟懸けに振るう!「イヤーッ!」フースイ・ジツ!エンプティラックの足元の瓦礫が崩れ果て、フジキドとの距離を離す!「ンアーッ!」だがこれもまた不幸!転げ落ちた先に工業スパイクがあり、右足を貫かれる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:12:41};
--- 
---フジキドは敵が動けなくなったことを悟り、ゆっくりと歩み寄る。「イヤーッ!」そこでフースイ・ジツ!ブッダ!もはや隕石級の災厄!ネオサイタマ市内で発生した事故の余波か、フジキドの頭上から降り注ぐもの!それは!衝突事故によってセンベめいてペシャンコになった大型タンクローリー!巨大! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:14:47};
--- 
---「……イヤーッ!!」ゴウランガ!見よ!フジキドは両手を掲げてそれを受け止める!超衝撃に足元の瓦礫がひび割れる!「……ウソ」呆然としてつぶやくエンプティラックをよそに、フジキドはニンジャ筋力を完全発揮し……「イイイィィヤァーッ!!」ナムアミダブツ!タンクローリーを彼方へ放り投げた! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:17:03};
--- 
---ズズーン!はるか後方で残骸が着地する轟音。ニンジャスレイヤーは三度ジゴクめいた蒸気を吹き出す。その目には殺意の炎。「ニンジャ、殺すべ」「ワカってるわよ」エンプティラックは両手を晒して笑った。降参の合図だ。「アんたはアタシ以上の悪運の持ち主なのね。ちっとも死にゃしない」「……」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:18:59};
--- 
---「カイシャクして、って言ったら応じてクレル?」「……いいだろう」フジキドが片足を掲げた。エンプティラックの頭蓋を踏みつぶすつもりなのだ。エンプティラックはその無慈悲なカイシャクに目を丸くしてから、笑う。「ハイクを詠むがいい」「待ってよ。得意じゃないの。今考えてるから、もう少しネ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:20:48};
--- 
---「エート。一つ質問いいカシラ」「……」奇妙な光景であった。ニンジャを殺すはずのニンジャスレイヤーが、殺されるニンジャに質問を受けている。それは、エンプティラックがはじめから全てを諦め、殺されることに何の感慨も抱いていないからこそだった。フジキドはそれを見抜いていた、だから頷いた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:22:09};
--- 
---「アんたはこれからもニンジャを殺すの?」「ああ」「全員?」「ああ」「自分が爆発四散したら、とか思わない?」「私は死なぬ。全てのニンジャを殺すまで」「そう」病的とまで言えるはっきりとした物言いに、エンプティラックはただ肩をすくめるばかりだった。「羨ましいわネ。自己肯定が強いのって」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:24:13};
--- 
---「じゃア、最後の質問」自由な右手で人差し指を立て、エンプティラックは訪ねる。「アタシがニンジャじゃなかったら、どうしてた?激しく前後したいって思った?」「……」ニンジャスレイヤーは何も答えない。その虚無的な瞳を見返して、エンプティラックは首を振った。「冗談ヨ、冗談」「……」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:26:02};
--- 
---「戯れは終わりだ。ハイクを詠め」フジキドの言葉にエンプティラックは何かを答えようとして、そのぞっとする表情を見つめ返し、やめた。「……ブツメツな、サイオー・ホース、イイ男」扇情的な、人をバカにしたようなハイクであった。「サヨナラ」ニンジャスレイヤーはそれに答えず……「イヤーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:28:50};
--- 
---――――――
--- 
---その後、アラヘド親子はイチロー・モリタという男を探した。だがアパートに人はなく、誰に聞いてもそんな男は知らないという答えが帰ってきた。アエカは同時に一人のカラクサ・サリーの女を探そうとしたが、やはりそれも見つからなかった。名も知らぬ恩人のことをせめて覚えていようと、二人は誓った。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:31:52};
--- 
---その後しばらくして、オサナイデ・スシ社は多額の負債により倒産。株を売り払っていたネコソギ・ファンド社は大きな利益を得るが、クレジット素子が何者かに盗まれていたことが判明。ヨシマ社長も含め関係者らがセプクを余儀なくされる。スシ・バーチェーン店は閉店し、バイオカレーブームが終焉した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:33:50};
--- 
---ただ一人、闇の世界を駆け抜ける赤黒のニンジャを残して。状況は、全て終わりを告げたのだった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:34:48};
--- 
---(第一部「ネオサイタマ炎上」より:「ア・サイオー・ホース・ウィズ・ノー・ラック」終わり)
--◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#6&br;【エンプティラック】&br;ソウカイヤ・ニンジャ。&br;自分の運を犠牲に相手の運を動かすフースイ・ジツの使い手。&br;自身の凶運が危険なため監禁されているが、好物のバイオ・カレーを求めて抜け出すことがある。&br;そのジツの凶悪さゆえ、諦観アトモスフィアを纏っていた。&br;◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-26 (月) 18:37:38};
#endregion
#region(フー・ウォント・トゥ・ライブ・スシ)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:35:55};
--(第二部「キョート殺伐都市」より:「フー・ウォント・トゥ・ライブ・スシ」) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:36:56};
--- 
---キョート・リパブリックは積層型の地下都市である。観光客の知るキョートはあくまでアッパー・ガイオンと呼ばれる地表部分でしかなく、その下には逆ピラミッドめいて開発されたアンダー・ガイオンが無数に存在しているのだ。無論、そこに住む人間の社会的地位や生活リズムもそれに則したものとなる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:39:43};
--- 
---すなわち、上に行くほど裕福に、下に行くほど猥雑に。貧しく持たざるものは相応の地下生活を余儀なくされ、カチグミは地表でヨイデワ・ナイカ・パッションやオーガニック・ビール、あるいはマグロに満ちた生活を送る。財力という決定的な要素が両者をアトモスフィアする。まさにショッギョ・ムッジョ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:42:48};
--- 
---だがときには例外もある。たとえば、スシ。極稀にだが、アッパー・ガイオンでやっていけるだけの腕前を持つスシシェフやイタマエがアンダーガイオンでこじんまりとした店を開いていることがあるのだ。オーガニック素材の調達が困難化し、粉末による成型が主となった現代、彼らの居場所はあまりない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:44:35};
--- 
---一般においてスシシェフといえば、スシ成型用UNIXをIRCメンテナンスする技術者のことを指す。日本的な奥ゆかしいアトモスフィアを保つためにイタマエ・ランゲイジなどを習得してはいるが、あくまで自分でスシは握らない。そんな文化は江戸時代の頃に絶えてひさしい。衛生面の問題が多いからだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:46:25};
--- 
---アンダーガイオン第八層、かろうじて中流階級を保つ労働者達はこの層で妥協するか、あるいはそれ以上の堕落を防ごうとする。この下にはさらに猥雑としたディストピアが何層も存在し、さらにその下にはニンジャ達の暗闘を物語るコフーン遺跡が連なるのである。平安時代からの歴史の積み重ねだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:51:31};
--- 
---ドラゴン区画。そこに数少ない例外たるスシ・バーあり。一般に知られるスシ・バーは無人が常だが、ここは一人のイタマエによって切り盛りされている、今時珍しい形態の店だ。軒先には「お」「こ」「と」「わ」「り」のシンプルなミンチョ体が記されたノーレン。いわゆる「ニュービー殺し」の店舗だ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:53:37};
--- 
---通常であれば、スシ屋のノーレンには「お」「い」「し」「い」や「や」「す」「い」などの、客の食欲を煽る文字がアトモスフィアされる。なぜこの店はそうしないのか?おそらくイタマエは、そんなことをせずとも客が来るという自信があるのだ。このマッポーめいた世に、なんたる大胆不敵であろうか? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 14:56:12};
--- 
---だがその自信は実際結果を出している。今日に至るまでこの店、サイバー化した現代においてはむしろ珍しい有人スシ・バー「ニギル」はヤクザやゴウランガの影響を受けることなく店舗を構え、現に今新しい客がやってきていたのだから。新客はカソックコートにウェスタンハットという奇妙な風体である。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:01:08};
--- 
---「と」のノーレンをくぐり店内に入った客を、奥ゆかしいシシオドシの音が出迎える。5人も客が入れば一杯になるであろう狭い店内で聞こえる音といえばそれくらいで、時折イタマエがスシを作る作業音が耳に届くくらいなものだろう。そして、店の中央にはヒノキ板で仕切られた席が合計で四つ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:06:14};
--- 
---それぞれの席にはドラゴン・ゴリラ・タコ・イーグルの緻密な墨絵が描かれている。それらの席がぐるりと囲む中央のキッチンにイタマエがおり、客の注文にあわせてスシを作るのだ。平安時代の古ぶるしいスシ文化を思わせる、マンツーマン・スシ・宇宙がそこにあった。新客は空いていたゴリラの席に座る。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:10:20};
--- 
---「……」イタマエは客を一瞥すらしない。彼に許されるのは客の注文を正確に遂行することだけであり、それこそがイタマエにとっての客とのコミュニケーションなのだ。スシ・UNIXとは異なる、無言の対話がこの空間には存在する。包帯を巻いた客が酒臭い息を吐いた時には、ショチューが出されている。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:14:24};
--- 
---この客は、変わり者ばかりの客の中でことさらに奇異であった。スシ・バーにやってきているのにも関わらず酒ばかりを頼み、帰り際にスシをひとつだけ食べていく。およそスシ・バーには似合わない類の客だが、イタマエは何も言わず注文に応える。たとえ1つだけでも、スシを頼むならばそれは客なのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:16:24};
--- 
---むしろこのカソックを着た客も、ただスシを楽しむのではなく、アイサツのような感覚でスシを注文しているフシがある。日によってスシの種類が違い、タマゴの時もあればマグロやウナギ、あるいはチャシューのような変わった品を頼むこともあるためだ。スシにこだわりがあるなら、そんな頼み方はしない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:19:12};
--- 
---この「ニギル」で注文以外の言葉を発するような、作法のなっていない客はいない。いるとすればそれはニュービーであり、無言のムラハチアトモスフィアに耐えかねて退店してしまう。そんな一種攻撃的なゼンめいたしきたりにも慣れたもので、カソックを着た客はショチューを無言で煽り始めた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:22:59};
--- 
---「タマゴ」「ハイ」イーグルの方向からかすかな注文の声。イタマエは短く答え、素早く丁寧にスシを握り出す。それだけだ。そのやり取り自体が、無人スシ・バーに流れる合成音声による雅楽のような、ワビ・サビを感じさせる奥ゆかしいBGMである。「イカ叩き」「ハイ」ドラゴンの方角から注文が一つ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:25:11};
--- 
---平安時代の哲学者にして剣士・ミヤモトマサシも、「人は外見で判断できないが、好きなスシを聞くと人となりがわかる」という有名なコトワザを残している。スシにこだわりがある者ならば、注文するスシによってその客の社会的地位や性格、悩みなどがわかるのだ。これは客同士のコミュニケートでもある。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:27:58};
--- 
---たとえばタコの方角に座る客は、来店してから「アナゴ」「マグロ」「ビンチョ」などの高級かつ定番なスシを注文しているにも関わらず、最後に頼んだのは「キウイ」という変わり種だ。これは客がオイランであり、最近ストーカーめいて付き纏う厄介な客に悩まされていることを表す。キウイはその暗喩だ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:30:39};
--- 
---それに対し、イタマエは何も言わずキウイ・スシとともにシメサバを出した。客をシメる、つまり店のヤクザに相談せよというアドバイスなのだ。オイランはこれを堪能し、軽い足取りで店を出ていった。ポエット!なんたる奥ゆかしい日本的コミュニケーション!これをワビ・サビと呼ばずして何を呼ぼうか? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:32:27};
--- 
---それだけにショチューを煽る客の腹の底は読めないものがあった。だからといってスシを強請るのは二流のイタマエがやることだ。客もそれを理解しているがゆえに、退店前にスシを頼むのだ。それが最低限かつ十分な礼儀であり、そうある限りイタマエも客を拒まぬ。暗号めいたスシ・コミュニケーションだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:37:11};
--- 
---その時である!シシオドシめいた静謐なスシ空間に闖入者あり!ノーレンをやにわにくぐって現れたのは、赤ら顔のサラリマンだ。「アッヒヒー!スシ・バー?スシ・バーナンデ?スシシェフナンデ?」夢遊病患者めいた足取りとその顔つき、言葉遣いから見るに、どうやらかなりの量の酒を飲んでいるらしい。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:39:46};
--- 
---このあたりのマケグミはこんな酔い方をしない。おそらくキョート外からやってきたキョート・ニュービーであろう。取引先の相手に勧められるがまま酒を飲み、ヨイデワ・ナイカ・パッションにほだされ、前後不覚のうちにアンダーガイオン行きのカーゴに乗り込んでしまったのだ。極稀にある一種の事故だ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:41:37};
--- 
---いかんせん迷い込んだ場所が悪かった。合法オイラン施設ならまだしも、ここは特異なアトモスフィアに守られたスシ・バーである。客たちは無言のうちに排他的な威圧感を醸し出すが、酒で麻痺したサラリマンのニューロンには届かぬ。「アッヒヒー!イタマエナンデ?時代遅れですよ?」ヤバイ・シツゲン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:45:21};
--- 
---これにいち早く反応したのはゴリラ方角の客だ。「……なめやがって」ブツブツと包帯の奥から酒臭い息を吐き出し、両手を床に向ける。すると袖からゴトリ、と音を立て落ちるものあり。だがそこで男の前に出されたのは、ショチューだ。「あ?」イタマエである。無言のイタマエがサラリマンを睨んでいる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:48:14};
--- 
---「ニュービー=サン、寒くならないうちにお帰りください」ポエット!一見すると相手の身体を気遣っているように見えるが、この場合「寒くならないうちに」とは、これ以上の剣呑アトモスフィアにより店の空気が悪くならないうちに消えろ、という意味である!奥ゆかしくも攻撃的な退店勧告だ!だが! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:50:03};
--- 
---「アッヒヒー?私ニュービーじゃありませんよ?ニュービーじゃありませんよ!」ナムアミダブツ、サラリマンはその深い意味を汲むこともなく逆上する。こうしたカチグミは、社会のチャめいた複雑怪奇な礼儀作法を解することもなく転落していくものなのだ。おそらくは親類のコネで会社に入った類だろう。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:52:39};
--- 
---「イヤーッ!」「アイエッ?」その時である!イタマエが鋭い気合を発し、手元の刃物で何かを行った!「……!」それを知覚できたのはゴリラ方角の客のみだ。他の客は何が起きたのかも理解できず、そしてサラリマンはヨタモノめいた足取りで、来た時同様に店から出ていく。「アイエ?エ?アイエエエ?」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 15:59:48};
--- 
---そしてシシオドシの音が、店に静謐を取り戻させた。客達はまた無言のスシ・コミュニケーションに戻る……ただ一人、ゴリラ方角のカソック男を除いて。「……」ウェスタンハット越しの威圧的な視線に臆することもなく、イタマエは何かを拭っている。……血だ。イタマエの握る刃物には血が付着している! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:06:23};
--- 
---無論、スシ調理に使っている包丁ではない。それはデバ・ドス・ダガーと呼ばれる特徴的な暗器である。暗黒時代、スシ・ニンジャをはじめとするイタマエ・ニンジャ・クランが用いたとされる恐るべきニンジャ武器なのだ。……そう、ニンジャ!このイタマエはまさかニンジャだと!?ニンジャナンデ!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:11:10};
--- 
---だとすればそのジツを知覚したタコ方角の客は一体?「……」無言のうちにショチューを飲み干したカソック客は、酒臭い息を吐き出した。ため息のつもりだろうか。そして言った。「カニ」「ハイ」ナムサン!カニ・スシは「お前を挟み殺す」という隠喩を持つ危険な注文だ!はたしてイタマエの返答は? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:13:10};
--- 
---カソック客に出されたカニ・スシの横には……ナ、ナ、ナムアミダブツ!オーガニック・ガリである!これは平安時代のスシ文化において「その言葉をそのまま返す」という意味を持った隠されたスシに他ならない!やはりニンジャ!この二人はニンジャなのだ!そして静かなるイクサのやりとりが今なされた! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:15:12};
--- 
---カソック客はしかし、味わうようにしてスシとガリを咀嚼した……とうに腐りきった味覚器官を満足させるかのように。そして自らの濁った食道をスシが落ちていくのを知覚すると、どこからか奪ってきた素子を机に置き席を立つ。すでに他の客の姿はない。おそらくはサラリマンの闖入で興を削がれたのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:17:35};
--- 
---「ニギル」からさして離れぬ路地裏。退店したカソック男はそこへやってきた。足元には無残にも斬殺された、サラリマンと思しき男の死体。その屍はキンタロ・キャンディめいてバラバラにされている。ニンジャでなければこれほどのワザマエは不可能だろう。犯人は分かる。これは先の酔客の死体だからだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:21:36};
--- 
---カソック男が振り向いた。イタマエが立っている。だがその格好はイタマエの正装ではなく、真っ白なニンジャ装束である!「ドーモ、ジェノサイド=サン。サイレントイタマエです」腰にデバ・ドス・ダガーを提げたニンジャは厳かにオジギした。名乗っていないはずのカソック男の名を言い当てて。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:24:44};
--- 
---「ドーモ、サイレントイタマエ=サン」カソック男、ジェノサイドもまたオジギする。酒臭い息に混じり、かすかな腐臭が大気に消えた。「ザイバツか」「ハイ」スシの注文を受けた時のように、サイレントイタマエは短く答えた。「……どうしてアンブッシュしなかった」ジェノサイドは訝しげに問う。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:26:25};
--- 
---「お客さんに手を出すイタマエはいません」あくまで事務的にサイレントイタマエは答えた。ジェノサイドは喉を鳴らした。笑ったのだ。「クソ真面目な野郎だ」「ハイ」「こいつは余興のつもりか?」「イエ」サイレントイタマエが首を横に振る「やむを得ずです。ですが正体がわかってしまった。お互いに」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:29:09};
--- 
---あの時、ジェノサイドはサイレントイタマエの手さばきをニンジャ知覚力で捉えていた。デバ・ドス・ダガーを使ってサラリマンに無数の切れ込みを入れるところを。そしてサイレントイタマエもまた、静かなニンジャ観察力により、察知されたことを察知していた。そうなればもはや客とイタマエではない。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:31:13};
--- 
---「いちいち生真面目なヤツだ。ヤクザ上がりか?」「イエ。ですが軍隊にはいました」「ナムか」「ハイ」会話はそれだけだった。ジェノサイドが両手をだらりと下ろすと、ごとりと音を立て、袖口から何かが落ちた。バズソーである。血脂の付着したバズソーが片方から1つずつ、合計2つ現れたのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:33:38};
--- 
---サイレントイタマエもまたデバ・ドス・ダガーを抜く。通りを横切る宣伝カーの「おマミ」「タコも叩ける」「ストレス解消」というミンチョ体ネオンが二人を一瞬照らし、それぞれの得物をぎらりと輝かす。明かりに照らされ、包帯を巻いたジェノサイドの顔が露わになる。腐乱死体めいた口元は笑っていた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:37:18};
--- 
---「イヤーッ!」先手はジェノサイド!両目が緑色のゼツメツ・サインを放ち、左腕をアッパーカットめいて下から振るう!回転するバズソーが地面を舐め、足元からサイレントイタマエを襲う!「イヤーッ!」サイレントイタマエはデバ・ドス・ダガーでこれを迎撃!チュン!弾かれたバスソーが壁に跳ねる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:39:57};
--- 
---もう一撃!「イヤーッ!」右腕が振りかぶられ、今度は頭上からバズソーが襲いかかる!「イヤーッ!」サイレントイタマエは何かを投擲!スリケンか?ただのスリケンではない!マグロだ!シャリの上にマグロが乗っている!ゴウランガ!スシである!しかもそのスシは回転している!回転スシ・スリケン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:42:07};
--- 
---ギャリリリリ!横方向に回転するスシ・スリケンと縦方向に回転するバズソーは空中で激突!スリケンが破砕した時にはサイレントイタマエの姿はない!ジェノサイドの懐に飛び込んでいる!「イヤーッ!」デバ・ドス・ダガーを高速で振るう!これぞサイレントイタマエの持つ恐るべきイタマエ・ジツである! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:44:34};
--- 
---目にも留まらぬ早業で敵をセンギリ・ザクギリ・イッチョギリといったイタマエ・カットにするという、単純だが強力なジツ!彼に憑依したスシ・ニンジャの得意技だが、それを可能としているのは何より軍隊上がりの強靭な肉体とワザマエがあらばこそだろう。事実、その構えはCQCめいたアーミーカラテ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:47:35};
--- 
---「ゼツ!」ジェノサイドはこれを引き戻した左のバズソーでガード!チュン!チュンチュン!回転するバズソーと高速上下するデバ・ドス・ダガーがぶつかりあう!反応が遅れていればジェノサイドの腐乱した肉体はセンギリになっていたことだろう。「メツ!」そして右のバズソーを引き戻し、背後から襲う! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:50:15};
--- 
---回避のために前転すればネクロカラテの餌食だ!「イヤーッ!」そのためサイレントイタマエは高速のブリッジ動作でバズソーを回避!「俺は!」そこにデバ・ドス・ダガーの拘束から解き放たれた左のバズソーが襲いかかる!「ジェノサイドだ!」チュン!バスソーが肉を切り裂いた!勝負ありか!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:56:05};
--- 
---いや違う!切り裂いたのはサラリマンの肉片だ!サイレントイタマエはブリッジ姿勢から巧みに両足を使うことでバズソーめがけて肉片を蹴り上げていたのだ!サツバツ!周囲の地形を最大限に利用する、これぞアーミーカラテの真髄である!「イヤーッ!」チュン!チュン!追撃のバズソーをバク転で回避! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 16:58:37};
--- 
---そしてタタミ五枚分の距離を保ったサイレントイタマエはスシ・スリケンを四連続投擲!アナゴ、イカ、バリキ、サーモン!「グワーッ!」追撃に手間取ったジェノサイドはこれをまともに食らう!スシ・スリケンの恐るべき点は2つ。横回転によりダメージが大きく、実際美味いことだ。隙が生まれてしまう。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:01:36};
--- 
---「イヤーッ!イヤーッ!」「グワーッ!グワーッ!」さらにスシ・スリケン!ウナギ・タコ・リュウグウノツカイ・水牛!やはりこれらもすべて命中!ジェノサイドが身体に巻きつけた包帯の拘束が解かれ、ズンビーたる本性が明らかにされる!そう、ジェノサイドは不死身のズンビーニンジャなのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:03:39};
--- 
---「イヤーッ!」スシ・スリケン!「グワーッ!」美味い!「イヤーッ!」マグロ!「グワーッ!」美味い!「イヤーッ!」タマゴ!「グワーッ!」美味い!「イヤーッ!」アボガド!「グワーッ!」美味い!なんたる波状攻撃!それぞれにハイクめいた心理的意図の込められた奥ゆかしい攻撃!為す術なしか!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:06:07};
--- 
---いや、見よ!ジェノサイドの双眸!腐った眼窩から覗く緑色の不浄な輝きを!それこそはニンジャソウル、ジェノサイドに宿った伝説のゼツメツ・ニンジャの胎動に他ならない!「イヤーッ!」キュウリ!「グワーッ!俺は!」美味い!「イヤーッ!」ウニ!「グワーッ!ジェノサイドだ!」チュン!チュン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:09:07};
--- 
---唐突にスシ・スリケンの嵐が収まる。なぜか?サイレントイタマエは自分の手を見た。存在しない。手首から先が存在していない!一瞬遅れ、鮮血が吹き出す!「グ、グワーッ!?」「俺は!」チュン!チュン!両腕の肘から先が消失!「ジェノサイド!」「グワーッ!?」チュン!チュン!上腕部が消失! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:11:14};
--- 
---あれだけの暴風的スシ・タイフーンに晒されて、なぜジェノサイドは反撃できたのか?答えは彼の不死性にある!「俺はなァ」回転するバズソーを従者めいて侍らせ、ジェノサイドが酒臭い息とともに吐き出した。「もう味がわからねェのさ!イヤーッ!」「グワーッ!」チュン!チュン!両足首から先が消失! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:14:09};
--- 
---「ゼツ!」「グワーッ!」チュン!チュン!両膝から先が消失!ジェノサイドは攻撃の手を緩めない!「メツ!」「グワーッ!」チュン!チュン!大腿部が消失!肉片はサラリマンの死体と混ざるように路地裏に飛び散る!サツバツ!スシ・ボウルめいた有様!四肢を失ったサイレントイタマエが路地に倒れる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:16:30};
--- 
---「ゴボッ、ならば、ゴボボッ」「さァな」サイレントイタマエの言葉を察したジェノサイドは包帯を巻き直しながら答えた。なぜこのスシ・バーを贔屓にしていたのか?酒はあくまで腐臭を隠すためであり、スシを食べる必要はない。ズンビーとなった彼はカロリーを必要としないのだ。ショッギョ・ムッジョ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:18:10};
--- 
---べしゃり。鮮血のプールと化した路地裏を一歩一歩踏みしめ、ジェノサイドがサイレントイタマエに歩み寄る。バズソーは油断なく回転しており、今すぐにでも噛みつけるよう唸りをあげている。「ゴボッ、ゴボッ……?」そしてサイレントイタマエは気づいた。その光景、見下ろすジェノサイドの既視感に。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:20:37};
--- 
---戦場から出戻り、心機一転イタマエとしての生活を始めた自分に、手を差し伸べてくれた男のことを。裏社会のイロハと、表社会での生き方を教えてくれたヒットマンのことを。「ゴボッ……ユリ……ゴボッ」「あン?」ジェノサイドは首を傾げる。「ユリコ=サンは……元気、ですか、ゴボッ」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:25:57};
--- 
---「ユリコ……?」ジェノサイドはまた首を傾げる。聞き覚えのある名前だ、だが思い出せない。なぜだか、トビッコ・ギムレットの香りが腐りかけのニューロンに蘇った。「知らねえな」「……ゴボっ、そうですか、ゴボッ」サイレントイタマエはそれで全てを悟った。目の前にいるのはただの殺戮ニンジャだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:28:52};
--- 
---はたして自分は何のためにスシを握り続けていたのか?返し切れない恩をなしてくれたあのプロの殺し屋に、いつか自慢のスシを食わせるためではなかったか?ニンジャとなってからも頑なに昇進を拒み、こんな場末のスシ・バーを営んでいた理由は。相手は変わってしまったが、その願望は確かに叶ったのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:30:42};
--- 
---「ゴボッ……タマゴ・スシ、手足取られて、マグロ・スシ……ゴボボッ」ハイクであった。年月の経過による変貌と、自分の願いが叶ったことを喜ぶ物悲しいハイクだ。「カイシャクしろってか。イヤーッ!」チュン!無慈悲なバズソーがサイレントイタマエの頭部を切断!「グワーッ!サヨナラ!」爆発四散! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:33:48};
--- 
---ジェノサイドは一瞬、腐ったニューロンによぎったアトモスフィアに顔をしかめた。悲しんでいる?自分が?だが何度も腐った脳味噌をこぼし落としてきたズンビーにとって、その理由はもはやわからない。ツキジめいた有様の路地裏でくすねとったショチューを煽り、不死身の殺戮ニンジャは姿を消した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:36:14};
--- 
---(第二部「キョート殺伐都市」より:「フー・ウォント・トゥ・ライブ・スシ」終わり) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:37:02};
--◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#7&br;【サイレントイタマエ】&br;ザイバツ所属、キョートで働いていた軍人上がりの無口なイタマエにスシ・ニンジャのニンジャソウルが憑依した。&br;デバ・ドス・ダガーを用いたイタマエ・ジツのワザマエはタツジン。回転スシ・スリケンは実際美味い。&br;◆殺◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2011-12-29 (木) 17:38:40};
#endregion
#region(ノッキン・オン・サンズ・リバー)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:16:25};
--(第二部「キョート殺伐都市」より:「ノッキン・オン・サンズ・リバー」#2) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:17:14};
---(これまでのあらすじ:ネオサイタマに帰還したニンジャスレイヤーは、シルバーキーのIRC発信装置除去手術が終わるまでの間、行方不明のユカノ捜索を再開していた。そして亡き師ゲンドーソーの旧友であるジュドー家・マスヤマのドージョーが、バンブーハリケーンクランに狙われていることを知る!) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:20:50};
--- 
---(一方その頃、当のマスヤマ・ドージョーには、すでにバンブーハリケーンクランのヤクザ達の姿! 一人娘であるキヌエが必死に抵抗を試みるも、このままでは危険だ!ヤクザ達に激しく前後されてしまう前に、フジキドはドージョーへ辿り着くことができるのか!?走れ!ニンジャスレイヤー!走れ!) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:23:09};
--- 
---「アッコラー?スッゾコラー!」ドス・タケヤリを肩に担ぎ、バンブーハリケーンクランのヤクザ達が凄む。若いヤクザ達は、背中に彫り込んだイレズミをさらけ出して威嚇!サムライ達をタケヤリでネギトロめいた有様にしているその女こそ、古事記に残された大量殺人鬼カグヤ・ニンジャなのだ。コワイ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:26:12};
--- 
---「キエーッ!」だがキヌエは臆せずにヤングヤクザ片足をキックでへし折る!「グワーッ!?」さらに体勢を崩したヤングヤクザの顔面を抑えると、そのままドージョーの床めがけ叩きつけたではないか!ジュドーの殺人大技オソト・ガリである!ヤングヤクザは後頭部をしたたかに打ち付けられ絶命!イポン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:28:56};
--- 
---「ダッテメコラー!」逆上したヤクザがドス・タケヤリを腰だめに構え突撃!「キエーッ!」キヌエはこれを受け流し、右足でヤクザの左膝を破壊!「グワーッ!?」「キエーッ!」流れるようにしてヤクザの体を床にたたきつけ、左足刀で喉を踏み潰す!ジュドーの殺人足技・ヒザリキシャーである!イポン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:32:42};
--- 
---キヌエに良心の呵責はなかった。最愛の父を殺され、怒りにニューロンを支配されているのだ。「イヤーッ!」ジュドーの基本的な構えであるフォー・ハンドで威嚇!「ドグサレッガー!スッゾコラー!」予想外の実力にヤクザ達は気圧されつつも、じりじり間合いを詰める。数も加え、キヌエが圧倒的に不利! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:36:01};
--- 
---「チェラッコラー!」ヤクザの一人が吶喊!「キエーッ!」キヌエが豊満な胸を揺らし、これをいなす!「スッゾコラー!」だがそこに別方向から他のヤクザがドス・タケヤリを突き出す!アブナイ!「キエーッ!」「グワーッ!?」ゴウランガ!一人目のヤクザの体を盾にし、タケヤリ・アンブッシュを回避! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:38:00};
--- 
---これですでに三人のヤクザが死亡!しかしヤクザ達は退けない。なぜならば、この仕事は彼らバンブーハリケーンクランの独断ではないからだ。「セ、センセイ!センセイー!」残ったヤクザが背後を振り返り叫ぶ。いつのまにか、そこには一人の男が立っていた。腕を組み背中を入口の壁に預ける、謎の男が。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:40:45};
--- 
---男は下半身がサムライめいたハカマであり、腰に「ホクハカラテ」と書かれたブラックベルトを巻いている。そして上半身は……おお、なんたることか!ニンジャ装束である!男は茶色のニンジャ装束とメンポを身に纏っている!ヤクザ達の悲痛な叫びに、男が顔を上げた。メンポの奥から、鋭い瞳が見返す。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:43:18};
--- 
---「女一人に何を手こずる」意外なほど落ち着いた声であった。だが、その言葉と、組んだ腕を解かない男の態度から、ヤクザの求めることに応えるつもりがないのは明白だ。「センセイ!」「断る」「断るナンデ!?」センセイと呼ばれた男は気怠げに首を鳴らし、答えた。「女を殺してもキンボシにはならん」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:45:40};
--- 
---ヤクザは何かを言おうとした。だが目の前のニンジャ装束の男には何を言っても無駄だと悟り、キヌエの方へと構えなおした。なぜならば男はリアルヤクザごときが敵わない超常のニンジャ存在であり、そもそも今回の仕事を押し付けてきた上位組織、アマクダリ・セクトから派遣されたセンセイだからだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:47:25};
--- 
---「スッゾコラー!」「キエーッ!」今度はキヌエが攻める!ドス・タケヤリを奪い取るとヤクザの襟首に片腕を絡みつかせ、背後に回りこむ!「キエーッ!」「グワーッ!」ナ、ナムアミダブツ!もう一方の手に持ったドス・タケヤリでヤクザの脳天を貫いた!ジュドーの殺人絞め技・ハダカホールド!イポン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:52:37};
--- 
---「ダッコラー!」そこに横合いからのタケヤリ・アンブッシュ!「ンアーッ!」回避に成功したキヌエだが、ドス・タケヤリが胴着をかすり、豊満な胸がさらけ出される!「チェラッコラー!」「ンアーッ!」咄嗟にこれを隠そうと両手でかばった隙を突き、さらにドス・タケヤリ!ハカマが切り裂かれる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:56:03};
--- 
---「チェラッコラー!」「ンアーッ!」ドス・タケヤリ!胴着が切り裂かれ、豊満な胸があらわにされる!「ナマッコラー!」「ンアーッ!」ドス・タケヤリ!ハカマが切り裂かれ、豊満な臀部が半ば顔を覗かせる!「スッゾコラー!」「ンアーッ!」ドス・タケヤリ!胴着が切り裂かれ、白い肌が曝け出される! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 13:57:50};
--- 
---なんたる卑劣!ヤクザ達はカラテで勝ち目がないと見るや、胴着やハカマを切り裂くことで豊満な胸をさらけ出させ、キヌエの女性としての羞恥心を利用したのだ!「アッコラー?ダッコラー?」「ア、アイエエエ……」恐怖したキヌエはへたり込んでしまう。このままでは失禁はおろか、違法行為は確実だ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:00:30};
--- 
---ヤクザ達はタンを吐き捨てると下卑た笑みを浮かべ、サイバーサングラスをかけた。ブッダ!LED液晶に「激しく前後」「実際合法」と赤いミンチョ体が流れる!「ア、アイエエエ!」キヌエは豊満な胸元を寄せ上げ、失禁寸前の心を気丈に抑えこんだ!このまま彼女はマッポーめいた欲望に汚されるのか!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:03:17};
--- 
---「イヤーッ!」「ヨイデワグワーッ!?」何が起きたのか?キヌエの肌に手を伸ばしたヤクザの首が520度回転しているのだ。「エ?」残る二人のヤクザは、きょとんとした顔でそちらを見た。「イヤーッ!」「「グワーッ!?」」その顔面にスリケン!サイバーサングラスごと両目を貫き即死させる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:06:04};
--- 
---キヌエは驚き見上げた。そこに立つのは……おお、なぜだ!他でもない茶色のニンジャ!仲間であるはずのヤクザどもの死体を投げ捨てる彼こそが、電撃的アンブッシュでキヌエを救ったのだ!「な……ナンデ?」ギロリと、ニンジャの鋭い瞳がキヌエを睨んだ。「助けたとでも思っているのか。笑わせる」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:07:56};
--- 
---メンポの奥に冷笑を浮かべ、ニンジャは続けた。「お前には違法マイコという仕事があるからな。こんなところで汚されては価値が下がる、それだけのことだ」一瞬安堵したキヌエは、その言葉に警戒の色を取り戻し、豊満な胸を両手で隠す。ニンジャはさぞつまらないものを見たようにそれを一瞥した。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:10:47};
--- 
---その時である!「Wasshoi!」ドージョーの「門松」と書かれたショドーを突き破り、赤黒のニンジャが出現!「ドーモ、はじめまして。ニンジャスレイヤーです。……間に合ったようだな」ニンジャ洞察力を働かせ、一瞬で状況を把握したのだ!茶色のニンジャ存在はその男を見て、ニヤリと笑った。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:14:34};
--- 
---フジキドは対手の構えから、相当のカラテを感じていた。ナラクが目覚めていれば敵のニンジャソウルの正体もつかめようが、シルバーキーが覚醒するまでそれは叶わない。一方で、ドアノッカーはクスクスと忍び笑いを漏らしている。コワイ!「何がおかしい」怪訝なフジキドの問いかけに、笑みが深まる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:18:52};
--- 
---ドアノッカーは構えを崩さない。お互いにタタミ三枚分の距離で相対する両者だが、既に戦いは始まっていると言っていい。フジキドの背後、イクサの邪魔にならぬようドージョーの隅に退避したキヌエも、ジュドー経験者でなければとうに失禁しているはずだ。それほどのアトモスフィアが場を支配していた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:21:13};
--- 
---「風の噂には聞いている。ラオモト=サンを殺し、ザイバツのグランドマスターを抹殺したというお前のワザマエは」ドアノッカーは愉悦にまみれた声で答える。「お前とイクサをするのが楽しみだったぞ。こんなつまらん仕事を請けた甲斐があるというものだ」ドアノッカーは生まれついての戦闘狂なのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:23:11};
--- 
---「ならば私のカラテでサンズ・リバーへ旅立つがいい。慈悲はない、ニンジャ殺すべし」フジキドもまた、ジュー・ジツを構える。ナラクが目覚めぬ今、頼れるものは己のカラテのみ。ノー・カラテ、ノー・ニンジャ、カラテのワザマエが上を行くものこそがこのイクサを勝利する。それだけは確実だった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:25:41};
--- 
---キヌエは豊満な胸元を隠しながらイクサを見守る。緊張のあまり、片手に握るドス・タケヤリがへし折れた瞬間!「「イヤーッ!」」フジキド・ドアノッカーがともに踏み込む!互いにポン・パンチ!ガシーン!左と右の拳がぶつかり合い、空気を震わせる!「「イヤーッ!」」さらに同時チョップ!ガシーン! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:28:02};
--- 
---互いのカラテ威力により体が離れ……いや、これは次の技の予備動作である!弾かれると見せかけての後ろ回し蹴り!「「イヤーッ!」」ガシーン!鏡合わせに放たれたカラテはやはり激突!スモトリめいて両足で地面を踏みしめた両者は、チョップやポン・パンチなどを様々に交えた乱打を互いに繰り出す! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:30:44};
--- 
---「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:31:19};
--- 
---ゴジュッポ・ヒャッポ!だが確かなワザマエを持つものがこの戦いを見たならば、ドアノッカーが攻め込み、フジキドが守っていることが読み取れただろう。フジキド自身もまた、ドアノッカーの狙いが攻撃ではなく、さらに一歩踏み込んだ間合い、ワン・インチ距離への侵入だということを理解しているのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:33:47};
--- 
---優れたカラテ同士のイクサは、しばしばこのようなポジショニングの争いになることが多い。将棋のタツジンは自分の得意とする盤面へゲームを引き込むために高度な知略戦を繰り広げるという、それと同じものだ。ミヤモト・マサシのコトワザに言う、「いい知らせは寝てないで自分で聞きに行け」である。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:37:03};
--- 
---そして見よ!未だ互角のカラテ合戦だが、ドアノッカーが徐々にフジキドの間合いへ踏み込みつつあるのを!「ヌウーッ!」フジキドは防御的チョップの嵐を繰り出しドアノッカーの侵入を防ぐ!だがさらに間合いは縮まる!おお、ナムアミダブツ!両者の距離フクスケ3つ分!「イヤーッ!」「グワーッ!?」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:40:43};
--- 
---何が起きたのか!?両者の距離がフクスケ2つ分まで縮まった瞬間、ドアノッカーの何らかのカラテによりフジキドの体が吹き飛ばされた!「丹念」とショドーされた額縁に背中が激突し、フジキドは体勢を崩す。そこへ迫るドアノッカー!「イヤーッ!」「ホクハ!」「グワーッ!?」ナ、ナムアミダブツ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:42:57};
--- 
---やはり謎のカラテ攻撃により、フジキドの反撃は完封!まるでジュドーの大技・イポン背負いを食らったように、ドアノッカーの背後に吹き飛ばされる!「適当」とショドーされた額縁に激突し、崩れ落ちるフジキドを狙うドアノッカーの奇怪な構えを見よ!バイオカマキリめいた鋭利な両手を!あれは一体!? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:45:10};
--- 
---「これが俺のホクハカラテだ、ニンジャスレイヤー=サン。ジュー・ジツなど俺のワザマエには通じぬ」「ゲホ、ゲホーッ」よろよろと立ち上がったニンジャスレイヤーはメンポから血を吐き出す。内臓に深刻なダメージ!だがニンジャ装束はまったくの無傷!ホクハカラテは相手を内部から破壊せしめるのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:48:40};
--- 
---「スゥーッ!ハァーッ!」フジキドはチャドー呼吸でダメージの回復を試みる。だがそこへバイオカマキリめいた構えのドアノッカーが迫る!「イヤーッ!」「ホクハ!」「グワーッ!?」ナムサン!カウンターの右ストレートを払い、踏み込んだと同時に脇腹にホクハカラテ!カラテ衝撃だけが肉体を貫通! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:52:12};
--- 
---速い!フジキドのカラテをさばくワザマエも恐るべきものだが、ドアノッカーの踏み込みは実際速い!常人の三倍のニンジャ脚力がそれを可能にしているのだ!イクサを見守るキヌエからすれば、ドアノッカーは瞬間移動めいてタタミ五枚分の距離を駆け抜けているようにしか見えないほどである! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:54:46};
--- 
---「イヤーッ!」「ホクハ!」「グワーッ!」牽制のソバットがホクハカラテで迎撃される!したたかに打たれた足をカラテ衝撃が貫通、ニンジャ筋繊維がズタズタに破壊された!ホクハカラテにとっては全身これ弱点、相手のどこに触れようとそれがすなわち致命打となる!万事休すか、ニンジャスレイヤー! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 14:56:46};
--- 
---(((ナラクさえ目覚めていれば)))孤独なニューロンに叫びが木霊する。いまだフートンから目覚めぬ邪悪なニンジャ存在さえいれば、このような相手に遅れをとるはずがない。フジキドは歯噛みした。では、レッドゴリラ戦の勝利も、シルバーキーやネザークイーンがいればこそのものだったのだろうか? -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:00:40};
--- 
---「ガンバッテ!」その時である!ホクハカラテに敗れようとしていたフジキドに届いたのは、キヌエの叫びだった!「ニンジャスレイヤー=サン、ガンバッテ!」「死ね!ニンジャスレイヤー=サン!」その声を妨ぐように、ドアノッカーのホクハカラテが迫る!「イヤーッ!」「ホグワーッ!?」ゴウランガ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:03:17};
--- 
---見よ!股間めがけて振り下ろされたカマキリケンを、フジキドの両手が掴んでいる!カラテ衝撃を送り込むホクハカラテは、超接近を前提とし、かつ衝撃を送り込んだ瞬間に相手から体を離さねばならないという非常にシビアなカラテであり、さもなければカラテ衝撃がフィードバックされてしまうのだ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:05:32};
--- 
---そして今まさに、ドアノッカーの送り込んだカラテ衝撃はフジキドの体を伝いドアノッカーへとフィードバックされた!相手のカラテを利用する、これぞまさしくフーリンカザン!「……チャドー、フーリンカザン、そしてチャドー……」「グワーッ!?」ナムアミダブツ!ドアノッカーの右手が握り潰される! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:07:44};
--- 
---フジキドは思い出した。ナラク・ニンジャに飲み込まれた自分を、そんな自分を救い、インストラクションしてくれた師のことを。(((ナラクがいない、それがなんだというのだ)))ミヤモト・マサシのコトワザにも「環境に文句を言う奴に晴れ舞台は一生来ない」というものがある。それを理解したのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:09:44};
--- 
---ナラク・ニンジャはたしかに役に立つ、彼の命を救ったのも他ならぬその邪悪ニンジャ存在の力あらばこそだ。それは否定しない。だが、その力がないからといって、それを理由にしては終わりなのだ。先のイクサで共闘したあのニンジャ達もまた同様に。まず己のカラテあれかし。ノーカラテ、ノーニンジャ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:11:33};
--- 
---父から教わったジュドーだけでヤクザに立ち向かった豊満な胸の少女の叫びが、フジキドにそれを思い出させた!「ホクハ!」「イヤーッ!」「グワーッ!?」両目めがけて振るわれたドアノッカーの手をフジキドが万力めいてキャッチ!カラテ衝撃がフィードバックされ、ドアノッカーは血涙を垂れ流す! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:14:00};
--- 
---助けがあるならばそれを利用し、ないならばないでカラテを用いる。それこそまさにフーリンカザン、ゲンドーソーの最期の教えであった!「スゥーッ!ハァーッ!」「ハナセー!ハナセー!」もがくドアノッカーの体をニンジャスレイヤーが羽交い絞めにする!さらにチャドー呼吸!全身に力がみなぎる! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:15:54};
--- 
---「ジュドーよ、ニンジャスレイヤー=サン!」「わかっている。スゥーッ!ハァーッ!」ドアノッカーはなおももがくが、この接触状態でホクハカラテを使えば自分も爆発四散は免れない!「サンズ・リバーの門を叩くがいい、ドアノッカー=サン。イヤーッ!」「グワーッ!」おお、ゴウランガ!見るがいい! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:18:22};
--- 
---ドアノッカーのブラックベルトを両手で掴んだニンジャスレイヤーは、そのままブリッジ姿勢を描いてドアノッカーを持ち上げ、頭部を地面に叩きつけた!これぞジュドーの暗黒投技・ジャーマンスープレックスである!イポン!「サ、サ……サヨナラ!」頭蓋を完全粉砕されたドアノッカーは爆発四散! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:20:29};
--- 
---ニンジャスレイヤーはネックスプリングで立ち上がり、ザンシンをした。優れたカラテのワザマエに対する、パンクラチオンめいた礼節を見せたのだ。そしてキヌエに駆け寄より、トレンチコートを着せてやる。「ドーモ、キヌエ=サン。遅れてしまった」「ドーモ」豊満な胸を隠し、キヌエは感謝を述べる。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:23:29};
--- 
---「マスヤマ=サンは」「死にました」「……そうか」ニンジャスレイヤーはわずかに落胆し、しかしそれ以上に目の前の少女がダメージを受けていることを思い出して、気を取り直す。「じきにデッカーが到着するであろう。キヌエ=サン、オヌシはこう答えればいい。「赤黒のニンジャがすべてやった」と」 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:25:49};
--- 
---「エ?」キヌエは顔をあげ、そして「忍」「殺」のレリーフ、メンポの奥から見つめ返すニンジャスレイヤーの目を見て、すべて察した。彼はヤクザの死をも背負うつもりなのだ。正当防衛であれこれだけ派手にやらかしてしまえば、キヌエは無罪では済まない。「よいな」「……ハイ」キヌエは素直に頷いた。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:27:39};
--- 
---「ことが済んだら、ニチョーム・ストリートへ行くとよい。そこに、信頼できる者がいる」「ニチョーム……」「マイコになれというわけではない」キヌエの不安をなだめるように、フジキドは言った。ザクロとヤモト、あの二人ならばこの豊満な胸を持つ少女を匿ってくれるだろう、そう判断したのだ。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:29:57};
--- 
---やがてデッカーのサイレン音がドージョーに近づいてきた。「すまぬ、キヌエ=サン。Wasshoi!」ニンジャスレイヤーはそれだけ言って、「門松」のショドーに開けられた風穴から飛び出していった。キヌエがその穴から外を見た時には、もはや赤黒の影はどこにも見当たらなかった。 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:32:32};
--- 
---フジキドは一瞬、キヌエの姿にユカノの面影を見た。彼女ははたして今どこにいるのか?そしてナラクは無事覚醒するのだろうか?不安材料は山ほどある。だがそれでもニンジャスレイヤーは戦うのだ。己のカラテを信じ、仲間の力を借りながら、全てのニンジャを殺すまで。走れ!ニンジャスレイヤー!走れ! -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:34:32};
--- 
---(第二部「キョート殺伐都市」より:「ノッキン・オン・サンズ・リバー」おわり) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:35:15};
--◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#19&br;【ドアノッカー】&br;アマクダリ・セクト所属のニンジャ。&br;ワンインチ距離を得意とするホクハカラテの使い手。&br; 懐に踏み込まれた時相手は爆発四散する。&br;カラテのワザマエも実際スゴイが、カラテ衝撃フィードバックが弱点なため&br;ジュドーとの相性は悪い。&br;◆殺◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2012-01-07 (土) 15:37:04};
#endregion
#region(ワルツ・フォー・ニンジャ)
-◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:04:33};
--(短編集「テイルズ・オブ・ジ・エイトミリオン・ニンジャソウルズ 1」より:「ワルツ・フォー・ニンジャ」) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:04:59};
---「イヤーッ!」「グワーッ!」ニンジャスレイヤーの無慈悲なポン・パンチがスレッジハンマーの胸部を貫通!イポン!「サヨナラ!」スレッジハンマーは爆発四散!ニンジャスレイヤーは静かにザンシンする。 1 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:06:48};
---~ザンシンの間もニンジャスレイヤーはカラテ警戒を怠らない。周囲には無数のニンジャの爆発四散跡。その中には、すでに爆発四散していたホワイトウルフやフォーティメーターといったニンジャのほかに、ニンジャスレイヤーが爆発四散させたレインボーやマネータイガーのそれも含まれている。 2 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:08:24};
---~ここが一体どこなのか?ニンジャスレイヤーにも確実な事は言えない。ナラクはすでに休眠状態にあり、ヒントは得られそうにない。スリー・バイソク・ジツを操る強力なマスターニンジャ、レッドシャドウとのイクサでの共鳴が原因だろう。 3 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:10:03};
---~ニンジャスレイヤーにとってこうした経験は初めてのことではない。ザイバツ・シャドーギルドとのイクサにおいてあのポータルをくぐった最中の出来事がある。だとすればここはおそらく、コトダマ空間の一種なのだろう。 4 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:11:36};
---~確実なのはひとつ。この謎の空間には様々なニンジャ存在がニンジャスレイヤー同様に囚われ、あるものは狂い、またあるものは何らかの意図を以てイクサを挑んでくるということ。ここはいわば、古代ローマカラテ文明において生まれたといわれる殺人バッファロー闘技場めいたコロッセウムなのだ! 5 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:12:57};
---~すでに爆発四散させたニンジャは10を超えている。ニンジャスレイヤーは周囲にひとまずニンジャソウル反応がないことを確認すると、その場でザゼンをし神秘的なアグラ・メディテーションを開始した。「スゥーッ!ハァーッ!」 6 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:14:54};
---~カラテは無限ではない。ニンジャとて殺されれば死ぬし、戦い続ければいずれカロリーを失い疲弊する。この空間で戦い始めてどれほどの時間が経ったのか?非凡なニンジャ耐久力を持つニンジャスレイヤーでさえ疲労の色は隠し切れない。(((少しでもカラテを回復せねば、実際死ぬ)))死神の足音は徐々に近づいているのだ! 7 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:16:14};
---~静謐な謎のニンジャ・コロッセウムに、ニンジャスレイヤーの鋭いチャドー呼吸音のみが響き渡る。ここには吹きすさぶサップーケイの風さえない。頭上を仰げば、太陽めいて静かに回転する黄金立方体が漂っている。 8 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:18:01};
---~「イヤーッ!」 9 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:18:45};
---~アブナイ!ニンジャスレイヤーの脊髄を狙い謎のスリケン・アンブッシュ!だがニンジャスレイヤーはアグラを解こうとしない、何故だ!?……否、解かないのではない、解けないのだ! 10 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:19:51};
---~すでに賢明なる読者諸氏はお気づきだろうか。さきほど爆発四散したスレッジハンマー、その巨大すぎる生首に隠れるようにしてスリケンを投げたニンジャの影!彼はストップウォッチ、アマクダリ・セクトのニンジャである。 11 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:21:30};
---~(((獲ったーッ!ベイン・オブ・ソウカイヤも大したことはないな!)))ストップウォッチのニューロンに勝利を確信した叫びが木霊した。彼は周囲の時間をカラテによって三秒停止させるという強力なユニーク・ジツの使い手であり、これによってニンジャスレイヤーの動きを止めたのである。 12 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:24:46};
---~ストップウォッチはすでにニンジャスレイヤーよりも先に、この謎のニンジャ・コロッセウムに迷い込んでいた。ニュービーであるがゆえに確かなカラテを持たないストップウォッチは、テイタイ・ジツによって安全な場所に隠れ他のニンジャ達のイクサをやり過ごしていたのだ。 13 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:25:59};
---~そこにニンジャスレイヤーの出現!かねてよりベイン・オブ・ソウカイヤ、赤黒の死神としてその名を耳にしていたストップウォッチも失禁しかかったが、ニンジャスレイヤーが無警戒にアグラ・メディテーションを始めるのを見るなりアンブッシュを画策。そして今の狡猾なスリケンに至ったのである。 14 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:27:48};
---~(((終わりだニンジャスレイヤー=サン!このニンジャ・コロッセウムは爆発四散させたニンジャソウルのカラテが一定レベルを超えれば脱出できることも調査済みなのさ!)))ナムアミダブツ、なんたる狡猾さ!(((お前を殺して俺は脱出さ!ヒトアシ・オッサキ!)))……その時! 15 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:29:48};
---~「イヤーッ!」おお、見よ!アグラを解かぬままニンジャスレイヤーがカラテシャウトをあげる!何故だ、テイタイ・ジツは周囲の動きを止めるはず!……そしてさらに!「ナンダッテー!?」ストップウォッチの投げたスリケンは、ニンジャスレイヤーに命中する手前で瞬時に溶解し、落下! 16 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:31:19};
---~これは一体!?「……ググググ、ホイチ・ニンジャの憑依者がなんたるウカツ、弱敵……」おお、ナムアミダブツ!オバケ・オーガめいて不気味に立ち上がるニンジャスレイヤーから立ち上る陽炎、その目はセンコめいた不吉な赤い光に細まっている!「アイエエエ!」ストップウォッチは失禁! 17 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:33:34};
---~アグラ・メディテーションによる高速カラテ回復が一時的にナラクを休眠状態から覚醒させ、その自動防衛反応めいた不浄な赤黒の炎によってスリケンは溶解されてしまったのだ。ストップウォッチにより確かなカラテがあったのならば、こうしたウカツには至らなかっただろう。 18 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:35:36};
---~ニンジャスレイヤーの双眸からセンコめいた光が消える。「ドーモ、ニンジャスレイヤーです。アイサツせよ」だが依然として、赤黒の死神が持つ不気味な威圧感とジゴクめいた声は消えない。「アイエッ!ど、ドーモ、ストップウォッチです」「イヤーッ!」「グワーッ!?」 19 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:36:51};
---~ストップウォッチがオジギを終えたコンマ数秒後には、すでにその頭部は決断的チョップにより切断されていた。テイタイ・ジツによるさらなるアンブッシュを許さぬ、殺戮者の無慈悲なギロチンである。サツバツ!「サヨナラ!」ストップウォッチは爆発四散! 20 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:37:57};
---~ニンジャスレイヤーはそれ以上のカラテ警戒をしなかった。一時的に覚醒したナラクの齎した情報が、このニンジャ・コロッセウムの仕組みとストップウォッチに憑依したソウルの潜在カラテを教えていたのである。これまで爆発四散したニンジャも合わせ、カラテエネルギーは閾値を超えたのだ。 21 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:40:00};
---~周囲が01のデジタル数字へと変換されていく。ニンジャスレイヤーはその数字の羅列の中に、このコロッセウムで爆発四散した何体ものニンジャ達の残留思念を垣間見た気がした。この空間は何者がどのような意図で創りだしたのか?あるいは自然発生したのか?答えはわからない。 22 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:41:12};
---~現実は一つだ。カラテのみがニンジャを生かし、カラテによってニンジャスレイヤーは勝利した。ノーカラテ、ノーニンジャ。「イヤーッ!」ニンジャスレイヤーはもはや二度とコロッセウムを振り返り仰ぐことはなく、01のデジタル数字の奔流に身を投じ010101100101101011 23 -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:42:50};
---~(短編集「テイルズ・オブ・ジ・エイトミリオン・ニンジャソウルズ 1」より:「ワルツ・フォー・ニンジャ」 おわり) -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:43:48};
--◆忍◆&br; wikiニンジャ名鑑#29&br; 【フォーティメーター】&br; ザイバツ・ニンジャ。&br; キョジョ・ジツにより巨大化した自身の幻影を見せ、怪力で周りのものを使い相手を押し潰す。&br; 見上げると実際ビジン。&br; ◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:45:42};
--◆忍◆&br; wikiニンジャ名鑑#30&br; 【マネータイガー】&br; ヨロシサン製薬の野心あるニュービー・サラリマンにニンジャソウルが憑依。&br; 得意のネマワシ・ジツでシュッセ・ロードを邁進する。&br; 非戦闘タイプのニンジャでありながらジョック・カラテをも使いこなすが、ケジメニンジャには通用しなかった。&br; ◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:46:53};
--◆忍◆&br; wikiニンジャ名鑑#31&br; 【レインボー】&br; ヨロシサン製薬のカチグミサラリマンにニンジャソウルが憑依。&br; ヤミ・ジツ、ヒカリ・ジツ、コオリ・ジツ、ホノオ・ジツという相反する二組のジツを使いこなす様子は実際多彩。&br; だがその分単純な戦闘力は低い。&br; ◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:47:31};
--◆忍◆&br; wikiニンジャ名鑑#32&br; 【ホワイトウルフ】&br; NSPDの美人警官にニンジャソウルが憑依。&br; ニュービーだがニンジャドッグが憑依したマッポドッグとのコンビネーションは「犬も飼うと実際カワイイ」のコトワザに例えられる。&br; バウリン・ジツで犬と念話する他、カラテ、アイキドー、ケンドー、ジュー・ジツに長け、法と秩序を重んじる。&br; バストが豊満。&br; ◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:48:43};
--◆忍◆&br; wikiニンジャ名鑑#33&br; 【スレッジハンマー】&br; オムラ・インダストリ子飼いの巨大なニンジャ。&br; その姿は山に例えられる。&br; 身の丈を夕に超えるスレッジハンマーの打撃と、それに似つかぬ俊敏さで繰り出されるカラテは実際一撃必殺である。&br; ◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:50:11};
--◆忍◆&br; wikiニンジャ名鑑#34&br; 【レッドシャドウ】&br; ザイバツのマスター(上級)ニンジャ。&br; マスクめいたメンポを装着しており口癖は「実際坊や」&br; 短時間だけ通常の3倍のスピードで動けるスリー・バイソク・ジツを用いたアンブッシュを得意とする。&br; ◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:51:41};
--◆忍◆&br; wikiニンジャ名鑑#35&br; 【ストップウォッチ】&br; アマクダリ・セクトのニンジャ。&br; ニュービーであり時間を3秒止められる脅威のユニーク・ジツ「テイタイ・ジツ」に頼っておりニンジャとしてはウカツである。&br; ◆殺◆&br; -- [[企画チーム>企画/NINJASLAYER]] &new{2013-03-24 (日) 17:52:23};
#endregion
***ニンジャソウル判定 [#x28e59fc]
IRC上で不定期に募集されるニンジャソウル判定の結果がこのページに算出されます。
実際かんぜんなIRCプログラムであり、間違いはない。幸福だし、かんぺき。~
ニンジャソウル判定には「募集希望者にニンジャソウルが憑依した場合」と&br;
「募集希望者がニンジャソウルとなってモータルに憑依した場合」の二通りがあります。~
#region(格納)
|~募集希望者|~wikiニンジャ名鑑|
|[[ルキリア・トール>名簿/415974]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#8&br;【バラタナティヤム】&br;サイバースペース上で活躍するオイラン・ダンサーにニンジャソウルが憑依。&br;敵を踊り殺す攻防一体のボン・ジツの使い手で、&br;最初の標的としてIRC接続していたファン666名を殺害。&br;扇情的かつ多彩な踊りは見るものすべてを魅了する。&br;◆殺◆|
|[[紅蓮>名簿/457745]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#9&br;【グラスファイバー】&br;ザイバツ・シャドーギルド所属のマスター・ニンジャ。&br;時空間を自在操作する強大なアーチニンジャのソウルを宿し、&br;弱体化されたとはいえ強力なヒカリ・ジツを操るほか、&br;11フィート長の頑丈なクォーターシコミカタナツルギを苦もなく振るう。&br;◆殺◆|
|[[ミエル・マルミエル>名簿/414444]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#10&br;【クラッシャー】&br;全身をサイバネ置換した、狼めいたシルエットの凶暴ニンジャ。&br;サイバネ爪を使ったバンチョ・カラテは実際強いが、&br;真の能力は本人も忌避するハラミ・ジツにある。&br;憑依したニグラス・ニンジャのソウルが暴走し、おぞましい事態を引き起こした。&br;◆殺◆|
|[[カナエル>名簿/464777]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#11&br;【ビリーヴァー】&br;過酷な営業労働により死にかけたマケグミ・サラリマンにネガイ・ニンジャが憑依。&br;人々の願いを身勝手な形で叶え代償として殺すという、&br;通称「タンカットスズメ殺人事件」を引き起こした。&br;カラテのワザマエはそんなでもなく、呆気無く爆発四散。&br;◆殺◆|
|[[コロナ・ラングウェイ>名簿/469156]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#12&br;【ベロボーグ】&br;アマクダリ・セクト所属のニンジャ。&br;コリ・ニンジャ・クランと対を成すタイヨ・ニンジャ・クランのグレーターニンジャが憑依しており、&br;重金属酸性雨さえも晴らすアッパレ・ジツを使う。&br;太陽光線をまともに食らうと、犠牲者はソクシンブツと化す。&br;◆殺◆|
|[[メモリ>名簿/438888]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#13&br;【アカシックレコード】&br;神話級ニンジャソウル「メモリ・ニンジャ」が憑依、&br;暗黒時代から続くニンジャ神話の秘密をニューロンに記憶するも、&br;それにより自我が崩壊。&br;周囲にあるもの全てを「記録」しようとする&br;天災的ニンジャ存在となった。&br;インクィジターの宿敵。&br;◆殺◆|
|[[サヨリ>名簿/138855]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#14&br;【アクアダイバー】&br;タマ・リバー沿岸の貧村「マグレ」の住民にニンジャソウルが憑依。&br;マグロツェッペリンからもぎ取ったモリ・トライデントを武器に&br;何人もの犠牲者を出した。&br;同じ貧相な体格の持ち主であるヤモト・コキと&br;熾烈な女ニンジャイクサを繰り広げる。&br;◆殺◆|
|コヤス=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#15&br;【ノーフェイス】&br;社会的身分を持たない最下級労働者に&br;ノッペラボ・ニンジャのニンジャソウルが憑依。&br;あらゆる生物に変身するセイケイ・ジツのタツジンだが、&br;それゆえ自分の顔が存在しないという事実に発狂、&br;恐怖の「ツラワレ殺人事件」でキョートを震撼させた。&br;◆殺◆|
|[[マリヤン・マリオン>名簿/469108]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#16&br;【リインカーネーション】&br;リアルニンジャがテンセイ・ジツにより&br;ごく普通の青年に生まれ変わったという稀な存在。&br;ニンジャ二重記憶の齟齬に悩まされており、&br;ニンジャソウルを感知すると性格が豹変する。&br;アフリカ投げナイフめいた邪悪なドス・ダガーの使い手。&br;◆殺◆|
|[[レンリ>名簿/465595]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#17&br;【レッドブロウ】&br;ドラゴンニンジャ・クランの生き残りに&br;オクリビト・ニンジャが憑依。&br;ヤクザ天狗のバディとして、ニンジャスレイヤーがいない間&br;ネオサイタマの闇社会を駆けた。&br;だがそのリアル・カラテは変異を代償としたものであり、&br;最終的に壮絶な結果を生む。&br;◆殺◆|
|[[アキラ・アキラ>名簿/464465]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#18&br;【ブラックレイヴン】&br;カラス・ニンジャのニンジャソウルを宿した傭兵ニンジャ。&br;主にメガコーポをクライアントとし、&br;数多のイクサで培ったカラテ・サンボとハバトビ・ジツを操る実力者。&br;ブラックヘイズの商売敵にして好敵手で、&br;背中の羽はサイバネ置換したもの。&br;◆殺◆|
|[[光石怪獣ギャブルダノン>名簿/451464]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#20&br;【ハンドレッド】&br;全身にサイバー眼球を埋め込んだ異様なニンジャ。&br;コブラニンジャ・クランのソウルが憑依しており、&br;フドウカナシバリ・ジツを得意とする。&br;全てのサイバー眼球に「インガオホー」のミンチョ体が浮かぶ様は&br;伝説のオメメニンジャを彷彿とさせる。&br;◆殺◆|
|[[ジーク・ボーガン>名簿/470959]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#21&br;【アブソープション】&br;ダークカラテエンパイアのニンジャ。&br;ジツやカラテを食らえば食らうだけ&br;全く同じものを再現できるスイトリ・ジツを使い、&br;恐るべきニンジャ・ツジギリを敢行し進化を目論む。&br;ニンジャスレイヤー以外でチャドーを用いた数少ない存在の一人。&br;◆殺◆|
|[[伊吹>名簿/469493]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#22&br;【ラクーンドッグ】&br;ソウカイヤ・ニンジャ。&br;ヨウカイヘンゲ・クランのソウルを宿し&br;ワータヌキめいたサイバネ耳とサイバネ尻尾を生やす。&br;ワータヌキめいた獰猛な戦法とケダモノカラテを得意とするが、&br;薬物強化したサヴェージには通じずあっさり爆発四散した。&br;◆殺◆|
|~|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#23&br;【ドランカー】&br;カラテを嗜むアルコール中毒のマケグミ・サラリマンに&br;ニンジャソウルが憑依。&br;恐るべき暗黒カラテの一つである&br;ヨイドレ・カラテの使い手だが、&br;酒が入らない限りは実際善人。&br;ジェノサイドのスピンオフに登場し、&br;ズンビーとの奇妙な二人旅を演じた。&br;◆殺◆|
|[[イヴェール>名簿/468902]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#24&br;【フロストフェル】&br;コリ・ニンジャクランでありながら&br;ホワイトドラゴン傘下の集結を拒否した孤高のニンジャ。&br;イクサを嫌い厭世アトモスフィアを纏っているが、&br;それは己が持つフブキ・ジツのおぞましい力を封じるためである。&br;ペットのバイオ熱帯魚を愛でる。&br;◆殺◆|
|~|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#25&br;【エフェボフィリア】&br;変態嗜好のペケロッパ・カルトに&br;ビッグニンジャ・クランのニンジャソウルが憑依。&br;名前の通り思春期の女子だけを目当てとした&br;ツジギリ的殺人事件を繰り返し、&br;ニチョーム・ストリートを恐怖に陥れた。&br;ネザークイーンとの死闘の末、爆発四散。&br;◆殺◆|
|[[トマリギ>名簿/471360]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#26&br;【トゥーホーン】&br;ビッグニンジャ・クランのグレーターニンジャが憑依したパンク。&br;両こめかみから逆モヒカンめいて伸びたサイバネ角と&br;ニンジャソウル由来の豪腕を武器に、気に入らない敵を握り殺す。&br;わずか3センテンスで爆発四散したことから微妙な人気がある。&br;◆殺◆|
|[[スザク>名簿/471360]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#27&br;【ファイアーバード】&br;ザイバツ・シャドーギルドのマスターニンジャ。&br;自らを古事記にさえ記録されぬ伝説の聖獣スザクだと嘯く。&br;敵をベアバッグして全身を燃え上がらすカチカチ・ジツを使う。&br;余談だがキョートの四聖獣は&br;タコ・ドラゴン・イーグル・ゴリラである。&br;◆殺◆|
|[[クラーニオン>名簿/409385]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#28&br;【ボーンキラー】&br;ヨロシサン製薬の開発したバイオ・ニンジャ。&br;薬物強化された身体能力から繰り出されるドクロカラテは&br;並のニンジャでは三秒と保たないほどに強力。&br;反面、その代償としてバイオインゴットに加え&br;定期的な人間の骨髄液摂取を余儀なくされている。&br;◆殺◆|
|[[フィルメオ>名簿/497347]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#36&br;【プラズモン】&br;洋上学園の生徒にジワレ・ニンジャが憑依。&br;全身から超振動波を放ち、触れた相手を一瞬で分子崩壊させる。&br;余談だが、その豊満すぎる胸は原作者らの好みを逸脱しているため&br;スポンサーからの強制があったのではないかともっぱらの噂。&br;◆殺◆|
|[[ハードラー>名簿/498102]]=サン|◆忍◆&br;wikiニンジャ名鑑#37&br;【アタラクシア】&br;不運に悩まされていたパンクスにエビス・ニンジャが憑依。&br;意識せずともあらゆる出来事が都合よく働く強力なナナフク・ジツを持つが、&br;それゆえに満たされることがなくなり、カラテのぶつけ合いにのみ生を見出すようになる。&br;◆殺◆|
//|[[>名簿/]]=サン|◆忍◆wikiニンジャ名鑑#【】◆殺◆|
#endregion