[[名簿/419392]]

-……ここで五件目か。(黒いスーツに身を包んだ長身瘦躯の男が、今は誰も済むことのない廃屋へと足を踏み入れ、静かな足跡を虚空に響かせた。)&br;そう、こういうところでいい……(帽子を取って古びた机の上に置くと、鞄諸々もその机の上に置き、居間に置かれていた長いすに男は腰をかけた。&br;この廃屋は男がとても安い値段で買い入れたもので、この街での一時的な拠点とするものである。このような不気味で綺麗でもない廃屋を買おうとするものはおらず、町外れではあるが、破格で手に入れることが出来たようだ。)&br;すぐにまた別の街に行くのだからな……(そう呟くと、色々なものが散乱した家の掃除を始めて行ったのだった。) -- [[幸彦>名簿/419392]] &new{2010-08-26 (木) 00:10:55};