#navi(../)
* アナタガ家出身 キライ 433833 [#k8002806]
|ID:|433833|
|名前:|キライ|
|出身家:|アナタガ|
|年齢:|17|
|性別:|#listbox3(女,server,sex)|
|前職:|#listbox3(旅籠の下働き,server,job)|
|理由:|#listbox3(故郷に錦を飾りたくて,server,reason)|
|状態:|#listbox3(冒険中,server,state)|
//////////
|方針:|#listbox3(特になし,server,type)|
|難易度:|#listbox3(危うきに近寄らず,server,diff)|
|信頼性:|#listbox3(気にする,server,conf)|
|その他:|[[ステータス>ステ:433833]]/[[戦歴>戦歴:433833]]/[[名簿>名簿/433010]]|
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// ※ ご注意「//////////」より上は変更可能個所以外はそのままにして下さい。
// タイトルの「家出身」の記述も含まれます。

-イヤ、じゃ…ない…カモ
--やっぱりイヤですー!

~
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CENTER:おまもり↓~
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***直流ぶらっくひすとりいぞーん [#q9c644f7]
#region(きらいさん回顧録(※くそながいゾ!))

始まりは、里に一人の商人が訪れて。~
その頃の私は今よりも幼く、他の子供たちと共に~
見知らぬ言葉を話す異国の人間に興味を抱いてばかり。~
~
初めは、辛うじて共通語を解する大爺様と。~
やがて、文法や文体に大きな差はないと理解した商人は~
徐々に私たちの言葉を分解してゆき、里の人々と打ち解けた。~
(もちろん、私も含めて)~
~
やがて、彼は、いくらかの特産品…~
…例えば焼き物、例えば織物、例えば薬草…~
…それらを物々交換にて積荷と換えて、里を出てゆく。~
~
それが、始まり。~
~
そうして、季節を一つ二つ、跨いだ頃。~
商人は戻ってきた。今度は、何人もの仲間を引き連れて。~
~
焼き物か、織物か、薬草か。もしかしたら、それ以外の何かか。~
とても『お金』になったらしい『それ』を求めて、彼らはやってきた。~
~
彼らは、決して悪辣な商人ではなかった。~
『それ』の価値を里へ伝え、利を還元して。~
『里を豊かにできる』、そう嘯いては、また里の人々の心を解いてゆく。~
~
そうして再び去っていった商人たちは、~
季節を跨ぎもしないうちに、さらに人数を膨らませて戻ってくる。~
~
道中には熊や虎が出ることもあるが、この地には険を冒す価値があると。~
冬場こそ、厳寒に覆われる山々を越えることは難しいが、~
それ以外ならば確実にこの地へと到達できる『道』を作ったと。~
~
閉ざされた世界、小さな里は、確かに豊かになっていった。~
か細かった人の流れは一回りも二回りも増えたし、~
外より持ち込まれた道具や知識は、それまでより生活を楽に変えた。~
~
里は変わった。~
その変化は、多く、悪ではなかったと思う。~
大爺様たち、大人は商人たちに寛大だったし、~
商人たちも損なわざるべき線引きをわきまえていた。~
~
多くの商人たちは、決して悪辣ではなかった。~
けれども、真に善良な商人など、この世にいるのだろうか?~
~
『最初の商人』は、大爺様の曾孫である私に、よく気をかけてくれた。~
外界の人間。整った顔立ち、狐のような細目、絹糸のような、風変わりな髪の色。~
決して悪い気はしなかったし、むしろ好意すら抱いていた。~
~
一時、私は──里の子供たちに先駆けるようにして──彼に共通語を教わっていた。~
初め、誰が切り出したのだろうか。恐らく、大爺様が頼んだのだろう。~
~
言語学を修めていたらしい彼は、懇切丁寧に、~
里の言葉と共通語の違い、同じところ、独立したもの、~
一つ一つを分解しては組み立てて、私に伝わるように努力した。~
~
あの頃の私は莫迦だったろうが、その努力に応えられるだけの頭はあった。~
~
拙い共通語で(……それは今でもだが)、少しずつ会話を覚えてゆくことは、~
今になって思えば、とても気持ちの良いことだった。~
私は、彼に対して、悪い気は無く、むしろ好意すら抱いていた。~
~
それが、ある日のこと。~
ふと、聞いた、それが。~
~
『──キミの名前?ああ。こちらでは、「嫌い」と同じ音だよね。』~
『わかるかな?HATE、イヤ、拒絶……──だけど』~
~
──だけど、なんだっただろう。~
私は、かぁ、と顔が熱く、紅くなる感覚を覚えて。~
心臓の音以外、何も聞こえなくなって、その場から逃げ出していたと思う。~
~
それから、彼と会うことはあまり無くなった。~
~
どころか、いつしか子供たちに根付き始めた、あの言葉たちが。~
私の名を、死んだ大婆様の下さった、その名を、穢してゆくように感じられて。~
屋敷から出ることは、ずうっと減った。~
~
里は変わった。~
その変化は、多く、悪いことでは無かったと思う。~
~
私も、変わるべきだったのだろうか。~
~
ミ☆~
~
秋の深まる頃だった。~
里を発つ、とある商人の荷馬車に乗って、~
私は、里の外へ通じる道を、離れてゆく里を、見ていた。~
~
その頃、『最初の商人』は里にいなかった。~
いたとして、その『荷馬車の商人』のように、~
相乗りを申し込んでは、里を出る手引きを頼めたかもわからないが。~
~
卑屈な山羊のような顔つきの『荷馬車の商人』は、~
初め驚いていたが、やがて快く引き受けて、私を荷台の片隅に置いてくれた。~
~
いくつかの山を越えた頃、他の商人と合流したようだった。~
町はまだ遠くだったし、不安こそあったが、~
この『馬鹿げた旅』の始まりには、心が躍っていた。~
~
私は、里と、共通語を捨て、彼方へと行こうと決意した。~
~
秋深まり、染まりきった葉が道を染める頃。~
いくつもの山を越え、いくつもの町を過ぎ、~
国を越え、また山を越え、町を過ぎて、その先の彼方を目指そうと、考えていた。~
~
──けれども。~
里へ訪れた、『多くの』商人は悪辣ではなかったが。~
真に善良な商人など、この世にいるのだろうか?~
~
いくつの山を越えた頃だっただろうか。~
街道に出た荷馬車たちが、一宿を明かそうとしていた時。~
~
まどろみの中、男たちの声が聞こえる。~
~
『転がり込んできた、東国の娘を──』~
『かの黒髪、透き通る白い肌は──』~
~
『今に、冬が訪れる』~
『里への道は途絶え、春が訪れる頃に──』~
~
『“新たな特産物”は、金貨と変わっているだろう』~
~
息が苦しくて。~
手と足は、上手く動かせなかった。~
~
私は、狭い荷馬車の中に押し込められて。~
『馬鹿げた旅』への後悔を、強く、強く、覚えていた。~
~
◎夢オチにつづく
#endregion
#region(つづき(※ながいゾ…書き散らかってるゾ…))


空気が冷たいといえば、商人は毛布を寄越した。~
息が苦しいといえば、荷馬車の場所を少し広げた。~
食事は粗末だったが、朝夕と欠かさず与えられた。~
~
彼らが、『それ』の扱いに慣れているのかどうかはわからなかったが。~
きっと、他の荷物と同じく、丁重に扱っていたことは確かだったと思う。~
~
明くる日に、しんしんと、白い粒が空より舞っていた。~
既に、私が自分の境遇に気付いているであろうと考えたらしい商人は、~
この調子なら、里のほうは既に白銀と染まっているだろう、と云う。~
~
私は、といえば。~
その頃には、後悔し飽きて……そう、『馬鹿げた旅』を続ける手立てを考えては、~
──それは、例えば町に着いたら逃げ出すとか。~
──それは、例えば時たま通りすがる他の行商に、縋りつくとか。~
──いっそ、このままでいれば、何もせずと遥か彼方へ行けるかもしれない。~
そう考えては──それはもう、現実逃避の域だったのだろうが。~
どうせ現実とて、降りしきる粉雪と、灰色の空。~
不規則に揺れて、街道を進む、荷馬車の中だったのだから。~
~
そうして、町が近づく。~
遠目にも、町を囲む城壁を見るのは初めてだったし、~
見たこともない色の屋根、知りもしない灰色の建物は、~
荷馬車の中でかさかさになった私でも、少しは感動できたと思う。~
~
けれど、あの町で、自分の運命が決まると思うと。~
それは陰鬱でもあったし、僅かな光明を見出してもいたかもしれないが。~
~
その陰鬱さは、僅かな光も余さず私の心を塗り潰すようで。~
それでもまだ、天地が入れ替わるほどの奇跡が起きることを祈ると。~
~
『馬のいななき』『車輪のねじれる音』『落ちてくる灰色の空』~
~
全身の痛み、横倒しに崩れた荷物にまみれて。~
その一瞬、天と地が入れ替わっていたことに、私は気付いた。~
~
ミ★~
~
けれど、それを奇跡と呼ぶには、あまりに凄惨な光景だった。~
彼らは善良な商人とは言い難かったが、~
真に悪辣な商人ではなかった……と思う。~
~
それは矢をも通さぬ厚い毛皮を身に纏い。~
鋼の鎧を豆腐のように容易く斬り裂く爪を持ち。~
その巨躯を支える骨格と筋肉は、如何な丈夫も太刀打ちできまい。~
~
それこそが、『熊』だった。~
餌食を求め、山を下ってきたのだろう。~
~
初めに、馬が殺された。~
錬度も足らない、碌な護衛を雇っていなかった~
(……今、こう表現することには、やや抵抗はあるが)、~
『荷馬車の商人』の仲間たちは、成す術もあるはずも無く、~
次々に、悲鳴と血しぶきを上げて、逃げ遂せることも叶わずに。~
~
私はただ、それを倒れた荷馬車越しに見詰めるだけだった。~
~
少しして、悲鳴も、呻き声も、殆ど聞こえなくなった頃。~
私のところに、血と泥にまみれ、顔をくしゃくしゃにした~
『荷馬車の商人』がやってきて、私を無理に立ち上がらせる。~
~
全身が痛い。~
商人は、私の手を引いて、引いて、引いて。~
熊が、すぐそこにいる。~
商人は、私の身体を、どん、と押して。~
~
ああ。~
『私を』、か。~
~
こんな惨いものが、奇跡であるものか。~
~
手足が上手く動かない。~
~
そっと、目を閉じる。~
~
ぴしゃん、と雷のような音が聞こえた。~
~
ミ(◞‸◟)~
~
熊が、吼える。~
焼けるような痛みを、訴えるように。~
~
いくつもの鋭い光が、次々に、熊の毛皮を、肉を、切り裂く。~
弾ける音、震える空気、そして、あれは……そう。人の影。~
~
目で追いきれない速さで、その数えられない人の影は、~
熊と戦い。熊を追い詰め。熊を、打ち倒す。~
~
そうして姿を現すのは、1人?2人?……6人。~
~
──熊を倒した彼らは、この隊商の残骸の中、まず、私たち以外の生存者を探して。~
やがて、そのうち何人かが、私に声をかける。~
生き残りは、私とあの『荷馬車の商人』だけだったのだろう。~
~
なら、きっと私は商人の最後の商品だと、台無しになった荷物を横目に見て。~
~
奇跡というには残酷で、命拾いという程に、自分の命を自由にできない。~
悲喜交々というほどに大きな喜びでもなく、いっそ無残に──。~
~
風切り音。~
~
ずっと、思うように──それこそ『枷を嵌められていたかのように』、~
上手く動かせなかった手足が、急に軽くなる。~
~
顔を上げると、近づいてきた人間の一人が、剣のようなものを手に。~
その刃からは、闇色の煙が薄らと上がっては、散ってゆく。~
~
『──自由だ』と、彼は言う。~
聞けば、『荷馬車の商人』は、当にこの場からいなくなっていて。~
既にこの隊商の残骸には、所有者がいないと言う。~
~
『そして、我々が道中で拾得したのだから、積荷の所有権は我々にあり──』~
隊商の『最後の積荷』である私をどうしようと、彼らの自由だと言う。~
~
そして、彼らは私の『枷』を外した。~
~
ミ(╹◡╹)~
~
彼らは冒険者だった。~
隊商の護衛として雇われ、進路の先に熊の影を見つけて。~
本隊に先駆け、かの熊を討伐せんと駆けつけたのだという。~
~
(後から知ったことだが、彼らにとってこの護衛は退屈極まりなく)~
(遠景に熊の姿を見つけたとき、我先にと飛び出していったそうだ)~
~
やがて、やや遅れて、彼らの護衛する隊商が合流してくる。~
~
次の町までは、まだ、やや距離があるのだから、~
せめてそこまでの相乗りは認めてほしいと、街道の脇へ立つ。~
(思えば、あんなことのあった直後なのにすごい胆力だった──)~
彼らはそれを咎める様子も無く──先頭の馬車が、間近に迫り。~
~
その御者台と、そこに座る男性の顔が目に入って。
~
私は、そこで初めて。~
『最初の商人』が『あの時』に言った言葉を思い出したのだと思う。~
~
~
『──だけど、「季、來たる」。僕は、素敵な名前だと思うな』~
~
~
(Zzzzz......)~
~
☆というゆめだったのさ
#endregion
>&size(10){未確定の設定です。&br;…おふろでおもいついて、漫画に起こせるかなっておもって文にまとめたんだけど&br;まとまってないし すごいびみょう&br;&br;ウワアーッ&br;コロセーッ};