* グラハム家出身 エネマ・グラハム 16983 [#f2a34a82] |ID:|16983| |名前:|エネマ・グラハム| |出身家:|グラハム| |年齢:|29| |性別:|#listbox3(女,server,sex)| |前職:|#listbox3(学者,server,job)| |理由:|#listbox3(やむをえない事情により,server,reason)| |状態:|#listbox3(野垂れ死に,server,state)| ////////// |その他:| [[ステータス>http://gold.ash.jp/main/?chrid=16983]]/[[戦歴>http://gold.ash.jp/main/advlog.cgi?chrid=16983]]| ~ ~ CENTER:部屋の中央に残された一冊の本~ ~ CENTER:白昼の陽射しを受けて純白のページが映える~ ~ CENTER:風もないのに~ ~ CENTER:まるで読み人の手が繰っていくように~ ~ CENTER:頁が翻っていく~ ~ ~ ~ * エピローグ[#u0bf025b] 今にして思えば、こんな役目が与えられる日が来るのを私は知っていた節がある。~ 彼女の人生を締めくくる祭礼は縁者の仕事だが、込み入った遺品整理となると旧知の私にしか務まるものではない。~ ~ 小柄な彼女の容姿を思い起こせば滑稽なほど不釣合いなデスクの端に、手製の装丁が施された手記が残されていた。~ 彼女がキャンバスを去ってから数えるほどしか連絡の取れていない私には、「最後の数ヶ月」を知る手がかりとしてこれほど貴重なものは無い。~ 吹けば飛ぶような私の研究室と比べても至極慎ましい、しかし書物の管理には適したこの閉架式書庫に足を踏み入れた時から、私は一つの不安を抱いてきた。~ 彼女が( そう呼ぶのは嫌っていたが )冒険者としての生活を送った部屋を私が壊して良いものだろうか?~ ~ 例えば~ 足元に転がったままの空ろなナイトグラス~ 黒々としたデスクと好対照を成しコントラストを主張する、書きかけの草稿~ 翠色を縁取る真鍮が柔い光を放つ万年筆~ ~ 瀟洒なデザインの眼鏡が斜陽を透過して輝き、私を押し包むように林立する金文字の群れには私の知らない言葉も多く見受けられる。~ 気をつけて眺めれば、この部屋は私の知らない言葉、私の知らない時代の遺物で溢れていた。~ その多くに見覚えが無いのは、おそらく「フィールドワーク」で彼女が収集してきた品々である為だ。~ 学生達に入り混じって、この部屋への引越しを手伝わされた時のふとした眼差しが思い起こされる。~ 彼女はこの新生活を悲観しないばかりか、未知の新天地を歓迎さえして、双眸を炯々と光らせていた。~ 断言しても良い、外道の魔手に掛かったその瞬間まで彼女はこの生活を楽しんでいた。~ ~ その痕跡を私が壊しても良いものだろうか?~ 小さな手記に手を伸ばすまで、私はそれだけの逡巡を要した。~ ~ 人は二度死ぬという。~ 今の彼女のように生を終えたとき、そして忘れられる時だ。私に出来る事はいくらでもある。~ 無秩序に積み上げられた草稿を活字に直して世に問う事さえ、彼女の著述の水準を考慮すれば難しいものではあるまい。~ ~ 折りしも沈思にふけっていた私の背後から、勢い良く扉の閉まる強い音がした。~ 震える曇硝子の向こうで、ちょうど彼女ぐらいの人影が去っていくのを見届ける。~ 何かを携えていた様にも見受けられるが、声をかける前に走り去ってしまった。~ あるいはその人物もまた、[[彼女を知る人>http://2d6.netgamers.jp/nota/d/dice4113.txt]]であったかもしれない。~ ~ 何もかも、私が伝えなければならない。~ 研究者として彼女は、恒常的に怪物が跳梁跋扈する危険な遺跡に赴き多くの結果を得た。~ 彼女は彼女の仕事を果たしたのだ。~ 私は私の仕事を果たすとしよう。~ ~ RIGHT:&size(14){――王立大学文学部 史学科教授 '''[[Archibald.E.Hastings>名簿/49253]]'''};~ ~ ** 追記 [#h671270b] 先年、歴史学者アーチボルド・E・ヘイスティングス教授の主導により上代文学のコレクション「グラハム文庫」が創設され、~ 革命的な新資料の数々は王立大学の国史研究に黄金時代をもたらしたのは賢明なる読者各位も周知の通りである~ グラハム博士の足跡はそれまで敬遠されてきた「冒険による実地調査」に挑む研究者を増やし、~ ひとつのパラダイムとして学会の主流を大胆に動かしていったものであると主張する者さえいる~ ~ この風変わりな学者につき、「失われた三冊」は彼女の遺した最大の謎の一つとされているが、~ グラハム博士の再評価を主唱してきたヘイスティングス教授は頑なにコメントを避け続けている~ ゴシップ紙の中には禁書の存在を秘匿するものであるという陰謀論を唱えているものもあるが、~ 一方で小紙編集部には少女をストーキングしていた氏の奇行を目撃したという証言も入っている~ ~ 小紙は今後もこの現代のミステリーを鋭意追って行きたい~ ~ RIGHT:&size(14){――『失われた三冊』 インテグラル・タイムズ紙 黄金暦88年2月18日 朝刊 文化面連載コラム「現代のミステリー」より};~ ---- #comment(below) -(正直なところ、まだ覚えていてくれた方がいた事に少し驚いています これからも変わらず、ご活躍なさって下さい)-- [[グラハム(故)>名簿/16983]] - [[■>http://2d6.netgamers.jp/nota/d/dice2784.jpg]]以前同じ冒険に出た時の絵です。遅くなりましたがお納めください。そしてご冥福を。 -- [[シボー>名簿/13546]] &new{2008-02-11 (月) 02:38:58}; -(元気に冒険を続けているのがわかってすごく嬉しいです 応援していますよ!)-- [[グラハム(故)>名簿/16983]] - あの本、めずらしい物だったんですね……けれどももう少し預からせてください -- [[リンド>名簿/18257]] &new{2008-02-05 (火) 16:27:22}; - おぉぉいでげぇぇぇえええぇえぇー…じゃなくて~ 「果実は甥達が収穫するだろう」 指輪に彫刻されていた章句です~ 後のことはお任せしましたから、これからのご活躍を楽しみにしていますね -- [[グラハム(故)>名簿/16983]] &new{2008-01-25 (金) 20:07:46}; - 遅くなったけれども、挨拶に来ました。色々とお世話になりました。[[SS:http://2d6.netgamers.jp/nota/d/dice4113.txt]]を書いてみたのでお暇なときにでも読んでやってください -- [[リンド>名簿/18257]] &new{2008-01-25 (金) 17:43:11}; - 気に入った「」!~ 家に来て私の蔵書を読んでいっていいぞ!…ってもう来てますね~ ようこそ、ヘイスティングス教授の片づけが終わるまでゆっくりしていって下さい~ あいにくとお茶は出せませんが -- [[グラハム(故)>名簿/16983]] &new{2008-01-24 (木) 23:05:40}; - ご冥福をお祈りします…DEKEEEE -- &new{2008-01-24 (木) 22:21:05}; - エネマグラさんのご冥福をお祈りしております -- &new{2008-01-24 (木) 19:16:44}; - ちょっ!姐さーん! -- &new{2008-01-24 (木) 18:06:40}; - これにてエネマ・グラハムの調査活動は終劇を迎えます~ [[この部屋>http://2d6.netgamers.jp/notarejini/?%CC%BE%CA%ED%2F16983]]を訪れてくださった全ての人に感謝を捧げます~ ※蔵書の行方が気になって化けて出るかもしれませんが無害です -- [[グラハム(故)>名簿/16983]] &new{2008-01-24 (木) 17:37:50}; - 凄く嬉しいです。凛々しく描いていただいて本当にありがとうございました -- [[リンド>名簿/18257]] &new{2008-01-23 (水) 22:51:10}; - いつでも大歓迎だから い い の よ >[[dice2984.txt>http://2d6.netgamers.jp/nota/d/dice2984.txt]]-- [[グラハム>名簿/16983]] &new{2008-01-22 (火) 06:12:19}; - SSに唐突にだしてしまいました ゆ、ゆるして! -- [[リンド>名簿/18257]] &new{2008-01-22 (火) 01:02:27}; - だんだんキャラの立った「」と一緒になる事が増えてきて嬉しいのも私だ -- [[グラハム>名簿/16983]] &new{2008-01-17 (木) 02:33:25};