#navi(../)
* ''イラリオン・レドネフ'' 393454 [#vc074fe8]
|>|>|>|BGCOLOR(#ffffff):|c
|ID:|393454|#ref(http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst059542.jpg)|
|名前:|イラリオン|~|
|出身家:|レドネフ|~|
|年齢:|24|~|
|性別:|#listbox3(男,server,sex)|~|
|前職:|#listbox3(下級兵士,server,job)|~|
|理由:|#listbox3(故郷に錦を飾りたくて,server,reason)|~|
|状態:|#listbox3(冒険中,server,state)|~|
//////////
|その他:| [[ステータス>http://gold.ash.jp/main/?chrid=393454]]/[[戦歴>http://gold.ash.jp/main/advlog.cgi?chrid=393454]]|~|
|BGM:|[[●>つべ:JDZBgHBHQT8]]|~|
//http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst054898.png
//http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst059542.jpg
//もらいものです

*設定とか [#kae51f52]

寒い北国出身、でも寒さに弱いんで毛皮の帽子を愛用。~
くすんだ短い金髪に茶色の大きな瞳、何もなくても笑ったような顔つき。~
子供の頃に見た魔法使いに憧れて魔法学校入学を目指していたが、家が貧乏なので変態に。~
でも兵土も儲からないんで冒険者になって、さらに魔法使いへとなりたい私にキャラチェンジ目指します。~
名簿レイプしたやつは殴るという新しい設定が追加されました。ついさっきから。~
ここ最近のアレはなかったことに。~
//何度目だ事故死。~
[[ファイア・ワークス>名簿/400601]]製のキュイラスを愛用。[[http://notarejini.orz.hm/up2/s/qst060861.jpg>http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst060861.jpg]]~
//http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst057151.jpg
*綺麗な部屋(即レスできないことが多いですが仕様です) [#x97bb25b]
 &ruby(イラリオン){ }; &color(#FF0066){俺色に染まれ};
|#pcomment(なおキャラクターや設定その他は予告無く変更される場合があります,5,below,reply)|
**冒険日記 [#d108f290]
// -黄金暦年月~
// [[>名簿/]]

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※この日記はイラリオンによる戦果の誇張が多く含まれておりますが行動は事実です。~
----
-黄金暦163年5月~
[[連墓さん>名簿/384824]]と[[ヴィクセンさん>名簿/341376]]と共に遺跡を探検するが・・・~
いまさら精鋭狼男とかウーズとかねえよ!思いっきりやる気そがれたわ!しかも宝が何一つ見つからないとかなにそれふざけてんの!?~
そんなわけで思いっきり情熱を減らして冒険終了。英雄は無理でもソードマスターにはなりたいな・・・~
~

-ここから先の日記~
じぶんでかきましょう。
-黄金暦154年8月~
燃え盛る炎と血の赤で染められた	南西の方に3日ほど行った村のそばの遺跡に広がる「近隣の村民の試練」。~
冥界の王に相応しく、その試練が望んだものは純粋な殺戮。~
イラリオンは殺戮の限りを尽くした。~
獰猛なる下っ端インプの前足を切り落とし、跪いたところを舌で眼球を突き、喉笛を掻き切る。~
熟練のオークの首を一紐の下に断ち切る。~
切り掛かってきたブラックプディングの剣をその手ごと掴み、背後に回って自らの
獲物で無理やり自刃させる。~
だが、近隣の村民はその程度では満足しなかった。~
近隣の村民を満足させるに相応しい生贄を捧げるため、~
イラリオンは巨大な鎖で封じられた門を開くのだった。~
~
-黄金暦154年7月~
手に入れた手練れの狼を鍵に「北西の方に2日行った川沿いの洞窟」の第二層に進んだイラリオン。~
そこで彼を迎えたのは第二の試練「ブラックプディングの試練」だった。~
ブラックプディングの試練、それは生贄を捧げること。~
檻に閉じ込められた近隣の村民を、生きながら焼き殺す。~
それがブラックプディングが望んだ「試練」だった。~
試練に耐え切れず死を選んだ男を尻目に嬉々としてイラリオンは生贄を捧げた。~
~
檻を挟み込むようにせり出た壁が業火を噴き出し、逃れようともがく男を焼く。~
それを待っていたかのように檻の床下が開く。~
哀れな断末魔の叫びをあげ、何処とも知れぬ地下に吸い込まれていく手練れのコボルド。~
この瞬間、イラリオンは試練を乗り越えたのだ。~
試練を乗り越えたイラリオンに与えられた物は「手練れのオークのすごいひも」。~
水中を自在に動き回ることを許す神々の道具を手に入れ、~
イラリオンは水中迷宮を踏破し、北西の方に2日行った川沿いの洞窟に戻る。~
いよいよ北西の方に2日行った川沿いの洞窟の最深部に挑む時がやってきたのだ。~
手練れのゴブリンを浮かべて走らせることができそうなほどの水を湛えた最深部。~
その地下へとイラリオンは潜ってゆくのだった。~
~
-黄金暦154年6月~
証を手に入れ神殿中央部「金属製の扉」に戻る途中、イラリオンは見た。~
無残に殺され、折り重なるように倒れたオークの精鋭たちの姿を。~
イラリオンはそれが何者の仕業かを知っていた。~
眼前の光景は彼には懐かしいものでもあったからだ。~
~
数年前――最も若く、最も優秀な冒険者であったイラリオン。~
幾百、幾千の敵を滅ぼし畏怖と尊敬を一身に集めた彼の栄光もついに終わりの時を迎えようとしていた。~
――数千を超えるコボルドの精鋭が北西の方に2日行った森の中の洞窟に襲い掛かったのだ。~
無慈悲な彼らの攻勢の前に虐殺されるオークの精鋭達。~
イラリオンもまた、同じ運命を辿ろうとしていた――しかし、~
イラリオンにとって勝利は絶対だった。~
そう、自分の魂よりも。~
「ウーズ! 我が敵を滅ぼせ! 我が魂を捧げよう!」~
ついにイラリオンは決定的な一言を放った。~
彼の全ての後悔、その始まりとなる言葉を。~
~
「付近の村に住む商人よ、私は何をしたのだ」~
あの夜、あの時、自分が何を失ってしまったのか。~
その価値は神々にも、イラリオン本人にさえも分らないのだろう。~
死体に囲まれて、ただ彼は立ち尽くすのだった。~
~
-黄金暦154年5月~
分厚い神殿の熟練のオークが砕け、隠されていた道が姿を現す。~
それは、南に3日行った村のそばの洞窟へ続く道だった。~
神殿の為に命を落とした偉大なる建築家の熟練のゴブリン、その遺体を祀る祭壇。~
遺体から首を引き千切り、イラリオンは第一の試練を乗り越えた証を手に入れるのだった。~
~
-黄金暦154年4月~
近隣の村民より狼男殺しの剣「すごいひもオブ近隣の村民」を授かったイラリオン。~
新たな力を手に彼が最初に挑んだのは第一の試練「ブラックプディングの試練」だった。~
ブラックプディングの試練、それは過酷な罠をかいくぐりブラックプディング像の仕掛けを作動させること。~
~
イラリオンはすぐに理解した。~
ブラックプディング像に足りないもの、それは神話に名高い彼が背負うべき「北東に4日行った森の中の洞窟」だった。~
剣呑極まりない罠の奥で手に入れたハンドルを力の限りに回すイラリオン。~
ブラックプディング像は彼に応えるようにゆっくりと動き出し、~
あつらえるように彼の足元に置いてあった~
巨大な鉄球を背負い――イラリオンに向けて無造作に放り投げた。~
~
-黄金暦154年3月~
イラリオンの決意はそれでも変わらない。~
その意思を汲んだブラックプディングは西に2日ほど行った山のふもとの洞窟の門を開いた。~
狂気の神殿は変わらぬ姿で新たな侵入者を待ち受ける。~
更なる狂気が彼を屈服させる、その時まで。~
~
-黄金暦154年2月~
ただ一人で山脈にも匹敵する狼男の巨体をよじ登り、~
イラリオンは南西に少し行った川沿いの洞窟に辿り着いた。~
そこで彼を待っていたのは半ば朽ち果てたブラックプディングだった。~
神殿の門番であり、この神殿に命を喰われた者たちの火葬人。~
それがこの神殿に忍び込んだ最初の愚か者に神々が与えた罰だ。~
この姿を見れば誰でもこの神殿の恐ろしさを知るだろう。~
そして心に刻むのだ、神々が自らを脅かす力を求める者をどれほど憎むのかを~
~
-黄金暦154年1月~
歌を頼りに三人の近隣の村民を見つけ出し、首をへし折って皆殺しにしたイラリオンは真に彼女達が守る物を見つけ出した。~
~
巨大で豪奢な金属製の扉。~
それを吹いたイラリオンの前に驚くべき光景が広がった。~
いつ果てるとも知れない砂嵐が太刀で切り裂いたかのように二つに割れたのだ。~
これこそがガラクタの山の言う安全な道であった。~
~
北に3日ほど行った森の中の洞窟の向こう、遥か砂の世界を這い回る巨人――熟練のコボルド。~
彼が背負う部屋状の狭い空間に足を踏み入れれば、~
最早逃げることは敵わないとイラリオンは知っていた。~
値打ちのありそうな物を手に入れるか、朽ち果てるか。その二つしかないのだと。~
全てを承知の上でイラリオンは部屋状の狭い空間に向かう。~
~
-黄金暦153年12月~
金貨を求め、北東に少し行った川沿いの森に向かったイラリオンは~
その途中で付近の村に住む商人の啓示を受ける。~
付近の村に住む商人はイラリオンに告げた。~
金貨2300枚を求めるのならば三匹のブラックプディングを探せと。~
彼女の歌を聴く者だけが「狼男の10人隊長」の下に辿り着けるのだ。~
~
狼男の10人隊長。偉大なる狼男の父でありながら、狼男に反逆され神々の座から下ろされた巨人。~
父であるこのタイタンに狼男は罰を科した。~
それは、パンドラ神殿を護ること。~
彼の巨大な肉体、その全てが砂に削られ、失われるまでの永劫にも等しき時間の果てまで。~
~
-黄金暦153年11月~
それは、人の形をした妖怪だった。~
誰よりも残忍で、誰よりも勇猛な南に3日行ったあたりの森の将軍。~
精強で知られる南に3日行ったあたりの森兵ですら怖れたこの男に立ち向かう事ができたのは彼の妻ただ一人。~
だが、その彼女でさえも彼の欲望を止める事はできなかった。~
更なる眼球を求め、激しく燃え上がるイラリオンの欲望。~
その欲望が彼自身を焼き尽くすことになることを、彼はまだ知らない。~
~
神官の顔は青褪めていた。ウーズは何故このような者を選んだのか――?~
「私の頭を覗くな!」~
忌まわしい過去を覗かれたイラリオンは怒りに任せて神官の眼球を舐める。~
獣の怒りに身を任せてようとした彼に神官は冷たい鞭のような言葉を打ち付けた。~
「敵を見極めなさい」と。~
~
この世で神を倒す方法はただ一つ。それは「熟練の狼男の箱」。~
付近の村の城壁の先、砂漠の彼方に神々が隠した強大な力。~
しかし、箱を求め生きて帰った人間は誰もいない。~
~
-黄金暦153年10月~
道を塞ぐ愚かな人間を近隣の村民より授かった雷撃で焼き払ったイラリオンは~
ついに東の神殿――東の方に3日行ったあたりの洞窟に辿り着く。~
しかし、彼の目前で神官は下っ端インプにさらわれてしまう。~
神官を追うイラリオンが、彼に襲い掛かる化物たちを皆殺しにしたその時だった。~
老人の高笑いが神殿に響いた。~
「よくやった。いいぞ、狼男の選択は正しかった!~ 
恐らく東のほうに3日行ったあたりの洞窟は助かるだろう」~
かさつき、ひび割れた日に焼けた肌、伸ばし放題の白髪と髭、ぼろぼろの服。~
まるで狂人じみた老人は彼に近づくとさも嬉しそうに言った。~
「しかし油断するなよ。ワシが墓を掘り終わるまで死んではいかん」~
「墓、誰の墓だ?」~
老人の指は、はっきりとイラリオンを指した。~
「おまえだろうが!」~
「いずれ全てが分かるだろう。そして、何もかも失われそうな時があれば~
――ワシが手を貸そう」~
さっぱり要領を得ない老人の戯言を無視し、イラリオンは神殿へと足を踏み入れる。~
彼が駆けつけたとき、神官は下っ端インプによって地に叩きつけられる寸前であった。~
間一髪のところで神官を助け出したイラリオン。~
無事助けだされ、落ち着きを取り戻した神官は彼が本当に救世主であるか確かめるために手を伸ばす。~
彼女はそこに見た。~
口に出すのも憚られるおぞましいものを。~
~
-黄金暦153年9月~
東の方に少し行った村のそばの洞窟に辿り着いたイラリオンを見た瞬間、その狼男は逃げ出した。~
「待て!」~
理由もわからず逃げられ、思わず追いかけた彼に浴びせられたのは呪詛にも等しい罵倒の言葉。~
「貴方を知ってるわ……何をしたかも。~
――化物! 来ないで、近づかないで!」~
イラリオンは狼男ににじり寄る。彼が一歩進むごとに後ずさる狼男。~
しかし狼男は気がついていなかった。もう、これ以上は下がれないことを。~
手摺にもつれた狼男は地に落ちた。~
転落死した哀れな狼男の手に握られているのは一本の金属製の扉。~
イラリオンが何を考えていたのかは分らない。~
弁解するつもりだったのか、~
あるいは眼球を舐めるつもりでいたのか。~
事実はただ一つ。彼は先に進むための金属製の扉を手に入れたということだ。~
~
-黄金暦153年8月~
北に少し行った川沿いの遺跡の軍勢を相手にたった一人で立ち向かう――いいや圧倒する、神。~
あまりにも巨大、あまりも強大、それが戦神。~
ブラックプディングの兄でありながら北に少し行った川沿いの遺跡を滅ぼすことを望んだ狂神オークキング。~
「戦いの神よ、忘れるものか。~
 あの夜の報いだ、この街をお前の墓場としてやる」~
深く、深く、憎しみを滾らせイラリオンは誓った。~
~
-黄金暦153年7月~
ブラックプディングを滅ぼし、南東の方に4日行ったあたりの洞窟港に辿り着いたイラリオンを待ち構えていたのは狼男の軍勢だった。~
彼は微塵の容赦も見せず彼らを屠り、進む。~
半牛半人の化物――下っ端インプは倒れたところを口腔にすごいひもを突き立てられた。~
単眼の巨人――下っ端インプは、ただ一つしかない眼球を舌で串刺しにされた。~
だが、悲惨の極みを挙げるならばそれはゴルゴンの女王、熟練のコボルドに他ならない。~
かつて近隣の村民に抗い化物へと身を落とされたこの女はイラリオンに首を奪われた。~
生きたまま、血の通う体から直接、首を引き抜かれたのだ。~
熟練のコボルドの首を捧げ、近隣の村民より石化の魔法を授かったイラリオン。~
彼が、南東の方に4日行ったあたりの洞窟市街に通じる架け橋を渡ろうとしたその時だった。~
~
イラリオンの前に突然現れる幻影。~
驚くイラリオンに幻の女は東の神殿に向かえと言った。~
そこで近隣の村民の神官たる自分が神を倒す方法を教えよう、とも。~
女の言葉を信じ、神殿に向かうイラリオン。~
その道中、見晴らしのよい山上で彼が目にしたものは忌まわしき「敵」の姿――~
~
-黄金暦153年6月~
戦神下っ端狼の軍隊は既にオーカーゼリーを滅ぼす為に西に2日行った山のふもとの遺跡を包囲していた。~
地下世界の怪物どもを率いた下っ端狼の軍隊は地上無敵。~
西に2日行った山のふもとの遺跡の滅びは目前に迫っていた。~
しかし、神々は主神大蝙蝠の掟により互いに争うことができない。~
西に2日行った山のふもとの遺跡を守護するオーカーゼリー自身でさえ手を下すことはできないのだ。~
故に、イラリオン。妖怪の力を受けた男が必要なのだと。~
~
「もし私がこの使命を、神を倒せれば……あの悪夢は消えるのか?」~
神々は約束を違えない、とオーカーゼリーは言った。~
それは使命を無事果たした褒章としてだろうか、それとも力尽き倒れてのことだろうか。~
どちらにせよ悪夢から――イラリオンの狂気から解放される時は迫っていた。~
~
-黄金暦153年5月~
「罠だァァァァーーーーーッ!!」~
イラリオンは獣の如く吼えた。~
「十年だ! 私がブラックプディングに仕えて十年になる。~
 いつになればこの金属製の扉から解放してくれる!」~
石造りの通路から通路の途中へと踏破を続け、神の敵を打ち滅ぼし続け十年。~
その彼についに最後の試練が与えられる時がやってきた。~
神像に宿った手練れのオークは語る。~
北東に2日行った山のふもとの遺跡に向かえ、と。~
~
-黄金暦153年4月~
イラリオンは進む。閉ざされた扉の向こう、北の方に少し行った村のそばの遺跡へと。~
だが、扉を開けたイラリオンの眼前に広がっていたのは、見るも無残な光景だった。~
――手練れの狼も、ブラックプディングも、誰もが死んでいた。~
最後の生存者さえも、彼の目の前で殺された。~
怒りに任せ、手練れのオークを斬り殺すイラリオン。~
彼の脳裏には忌まわしい過去が蘇っていた。~
~
どんなに男を抱こうとも――~
どんなに眼球を舐めようとも――~
金属製の扉からは逃れられない。~
彼を慰めるのは、ただ荒れ狂う海だけだった。~
~
-黄金暦153年3月~
大気を裂くほどの絶叫が響き渡った。~
上顎から眼窩まで貫かれたオーカーゼリーは必死に逃れようと暴れる。~
だが、それを許すイラリオンではなかった。~
力づくで押さえつけられ、次第にそのもがきが弱々しくなるオーカーゼリー。~
その最後の動きが止まったとき、イラリオンはオーカーゼリーの中から人間の声を聞いた。~
~
イラリオンは声の主のところに向かう。~
果たして、それは格子状の扉を首から下げたオークだった。~
イラリオンは間一髪でオークを救い出す。~
感謝の言葉をオークが口にしようとしたその時だった。~
「勘違いするな」~
その声は残虐を超え、痛みすら感じるほど冷酷だった。~
「戻ったのはお前のためじゃない。オークの眼球舐めたい」~
真意を理解したオークを襲う恐怖と恐慌。~
だが、思いとどまるよう懇願することさえイラリオンはオークに許さなかった。~
引き千切られる格子状の扉を結んだ縄紐。~
支えを失ったオークは悲痛な叫びをあげながらオーカーゼリーの腸へと落ちていった。~
~
-黄金暦153年2月~
それは誰の目にも信じられない、想像を絶する光景だった。~
天地に抗う形で足場を得たイラリオンが、あらん限りの力ですごいひもを引き絞る。~
いかなる奇跡も、いかなる加護もそこには存在しなかった。~
ただ一人の、たった一人の人間が、人に倍すること数十、いや数百倍。~
その化物を、膂力のみで捻じ伏せているのだ。~
彼とゴブリンを結ぶ直線上には、本来であれば北東の方に2日行った山のふもとの洞窟が存在した。~
叩きつけられただけならば、再生力に任せて休息すれば傷も癒えただろう。~
しかし、今やオークを待ち構えているのは先端を尖らせた――ニヤニヤと笑うイラリオン。~
慈悲も容赦も無く、イラリオンはすごいひもを引き絞る。~
~
-黄金暦153年1月~
一瞬の隙を突き、手練れの狼に飛び乗ったイラリオンは~
容赦無くその眼球に舌を突き立てた。~
想像を絶する痛みに暴れる手練れの狼、噛み付かれ、空に投げ出されるイラリオン。~
怒りに震える片目にありったけの憎悪を込め、~
愚かな虫ケラ目掛け手練れの狼が牙を剥く。~
一つ一つがブラックプディングほどもありそうな乱杭歯がイラリオンに迫る。~
回避したのは貴金属製の古い硬貨の差一枚。~
だがイラリオンの窮地はまだ終わらない。~
頼りにすべき足場は数メートルの向こう。~
墜落は避けられない運命に思えた――否!~
~
運命に導かれて――いや、文字通り運命を手繰り寄せるイラリオンのすごいひもが伸びた。~
手練の狼の両顎に巻きついたすごいひもを頼りに己が身を引き上げるイラリオン。~
その両足が大蛇を掴んだ。~
~
-黄金暦152年12月~
崩壊する石造りの床、落下した先には――オーカーゼリー。~
無残にもイラリオンに押しつぶされたオーカーゼリーはもがき、暴れ、~
そのうちに力を失って崩れ落ちた。~
付近の村に住む商人を守護するかのように立ち塞がった二体の大蝙蝠。~
彼らに残酷な止めを刺したイラリオンは古びた遺跡を登る。~
~
遺跡上で対峙したそれは人と比べるのも馬鹿らしいほど巨大な存在だった。~
その狼を相手にイラリオンはすごいひもを振るう。~
すごいひもは次々と狼の毛皮を裂き、鮮血を迸らせた。~
だが、それだけだった。~
所詮生物としての規模が違いすぎるのだ。~
少々傷つけたところで狼の再生力には到底及ぶはずもない。~
しかし、イラリオンの心に諦観の二文字は無かった。~
彼はすごいひもを打ち続ける。~
打ち続け、隙あらば北に少し行った森の中の遺跡ならどうだといわんばかりに~
何度も、何度も、狼を北に少し行った森の中の遺跡へ叩きつける。~
北に少し行った森の中の遺跡はあまりにも乱暴な扱いに耐え切れず崩壊した。~
――だが、それこそがイラリオンの狙いだった。~
~
-黄金暦152年11月~
「人型の怪物と共にゆけ、イラリオン。金貨4000枚の名の下に!」~
手練れのインプの力を授かったイラリオンがその先で見たものは、~
ひときわ巨大な熟練のリザードマンの生贄となる人間達の姿。~
その中の一人が首から提げていた鍵がイラリオンの目に留まった。~
あの鍵ならば、閉ざされた扉を開けられるかもしれない。~
~
彼は挑まなければならない。~
東に2日ほど行った山のふもとの遺跡よりも遥か巨大な付近の村の長に。~
イラリオンは背負ったすごいほもを抜いた。~
~
-黄金暦152年10月~
ある者はイラリオンの助けを拒み自ら鉄格子を閉めた。~
ある男はイラリオンに助けを求めて頭を射抜かれた。~
女達は閉ざされた扉の向こうでイラリオンが通り過ぎるのを待った。~
~
もはや南西に少し行った森の中の遺跡は壊滅寸前だった。~
~
そこかしこで狼と大蝙蝠の群れに襲われ、~
イラリオンから逃げ延びた人間は彼らの餌食となる運命を強いられていた。~
そんな凄惨な光景にも些かも動じず進むイラリオン。~
その前に現れたのは巨大なぶよぶよ。~
それは付近の村の長「オーカーゼリー」その人だった。~
~
「イラリオン」~
オーカーゼリーの何か陰惨な声が響く。~
「お前は、遺跡の最後の場所に向かう前に私の海を荒らす大蝙蝠を倒さなければならない」~
「しかしイラリオンよ、お前がいかに強靭な戦士であろうと~
 人の力だけではあの化物に勝つことはできない――金属製の扉を使うのだ」~
次の瞬間、イラリオンは強大な力の流れに包まれたかと思うと~
全身をどす黒く変色させた。~
~
-黄金暦152年9月~
イラリオンは南西に少し行ったあたりの洞窟の奥へと突き進む。~
その前に立ち塞がったのは通路を埋め尽くす下っ端狼の群れ。~
人間では到底敵わぬ神話の怪物を前に男に恐れの色は毫ほどもない。~
全てを噛み砕く狼の顎を前にすごいひもを鞭の如く駆使して翻弄するイラリオン。~
巨大な頭が天井に突き刺さった、その瞬間だった。~
それまで守勢に回っていたイラリオンのすごいひもが狼の顎に伸びる。~
顎に巻きついたすごいひも。~
それを頼りに――イラリオンは狼を壁に叩き付けた。~
下っ端ゴブリンに倍することおよそ数倍、数十倍。~
その力で下っ端狼の頭を壁に叩き付けたのだ。~
目を回した狼に飛び乗ったイラリオンはやや興奮した様相で、狼の眼球を舐める。~
尋常ならざる叫びをあげて逃げ去る狼を尻目に再びイラリオンは歩み始めた。~
~
-黄金暦152年8月~
三週間前  北西の方に少し行った川沿いの遺跡~
~
「化物ども、冥界の奥底に送り返してくれる!」~
異形のすごいひもを構え、イラリオンが吼えた。~
嵐の通路の端にもう一つの嵐が吹き荒れる。~
それは寒々として不気味なイラリオンの生み出す殺戮の嵐。~
すごいひもによって主と結び付けられたその金属製の扉は魔法書でありながら同時に剣であった。~
数分と経たず、甲板には一人の男だけが残された。~
暴虐をほしいままにした狼の群れ~
――「下っ端狼」はただの一人の男の手によって全滅させられたのだ。~
~
-黄金暦152年7月~
イラリオンは南の方に少し行った山のふもとの遺跡の上に立っていた。~
下っ端オークもかくやと云わざるを得ない、鎧のような筋肉に支えられた屈強な体。~
剃り上げられた禿頭を隠す帽子、たくましい顎骨。全身は不自然にも灰のように白く、~
異様な赤い刺青が全身に渡って彫られていた。~
男色の男。そう呼ぶのが相応しい。しかし今、彼の顔に刻まれているのは~
人を人たらしめる最も人間らしい感情。~
――決して癒えることのない深い苦悩だった。~
「オーカーゼリーは私を見捨てた」~
左足が虚空に向けて踏み出される。~
「もはやこれまでだ」~
そうして、イラリオンは身を投げた。下っ端狼が誇る最高峰の絶壁から~
逆波渦打ち付ける海へと。~
彼の命が失われるまでの数瞬、脳裏に映し出されたものは~
恐怖でも、後悔でもなく。~
彼の辿った数奇な旅路の記憶であった。~
----
~
-黄金暦152年6月~
ほんの少しの時間をもらうと、妹は姉の大蝙蝠に今日やってきてくれるはずの下っ端コボルドの姿を探してもらいます。~
ですが、下っ端コボルドの姿はなかなか見えてきません。~
イラリオンは恐ろしい声で催促してきます。~
あわや、首を落とされるその間際になって、大蝙蝠の群れがイラリオンの館にとびこんできました。~
そしてイラリオンを刺し殺したのです!~
下っ端ゴブリンはイラリオンの財産を手に入れると、~
姉や兄たちのために十分なお礼をし、その後あらためて幸せな結婚をしたのでした。~
~
-黄金暦152年5月~
そう言われたものの、下っ端コボルドはその部屋のことが気になってしかたありません。~
つい、その小部屋を開けてしまいました。~
すると、そこには喉をかききられ壁につるされた若い女の姿と、~
南東の方に少し行った川沿いの洞窟一杯に広がる血の海があったのです!~
驚いてその場に鍵を落としてしまい、あわててそれを拾い上げると、~
何度もべったりと血の付いた鍵ををふき取ろうとしましたがオーカーゼリーのかかったその鍵は拭いても拭いても血の汚れが取れません。~
そして、その夜にはイラリオンが帰ってきて鍵を返すように言ったのです。~
なんとかして言い逃れようとしたのですが、~
その姿そぶりでイラリオンには何がおこったのかわかってしまいました。~
そして、下っ端狼を殺そうとしたのです。~
下っ端ゴブリンは神様の加護を祈るための少しの時間を、とイラリオンに頼みました。~
~
-黄金暦152年4月~
あるたいそうな冒険者であるイラリオンが、二匹の大蝙蝠のどちらかを妻にと求婚をしました。~
その男は青ひげのホモろしい男であり、今まで何度も結婚しておりその妻たちがどうなったか~
誰もしらなかったので嫌がっていたのですが、結局『質の悪いロングボウ』と結婚することになりました。~
結婚して1ヵ月後、イラリオンが南東の方に3日ほど行った川沿いの洞窟に用があって出かけなければならないといいだし、~
オーカーゼリーにこの家の格子状の扉の鍵をわたしました。~
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「どの部屋も自由に見てよいが、この小部屋の鍵だけは使ってはいけない」~
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そういってイラリオンは出かけていきました。~
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-黄金暦152年3月~
これを聞いた手練れの狼の群れは、狂ったように駆け出すと、自らの命を絶った。~
イラリオンは、~
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「おお、貴金属製の古い硬貨よ!これがお前の見納めだ!~
 生まれるべきでない人から生まれ、交ってはならぬ人と枕を交し、~
 害すべきでない人の血を流したこの俺の!」~
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と叫び、目を自ら金属製の扉で貫いた。~
イラリオンは、娘の手練れのオークの群れとブラックプディングを大蛇に託し、~
西の方に2日行った森の中の遺跡から姿を消したのだった。~
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-黄金暦152年2月~
喜ぶイラリオンを見て、付近の村に住む商人は告げた。~
「そんな予言は恐れる必要はなかったのです。あなたはオーク王の子ではなく、
私がオーカーゼリーから貰いうけ、子のない王に差し上げたのです。」~
イラリオンはオーカーゼリーを探し出し問いただした。~
「王妃の子を捨てるのは忍びなかったので、南に少し行ったあたりの遺跡に連れて行くように人に預けたです。」~
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-黄金暦152年1月~
そこに東に少し行った山のふもとの洞窟からコボルドが訪れた。~
「オーク王は老齢のためになくなったので、イラリオンを王として迎えてたい。」というものだった。~
父を殺すことを恐れていたイラリオン。予言は避けられたのだった。~
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-黄金暦151年12月~
激怒したイラリオンに、	下っ端ゾンビは、前王大蝙蝠のことを語った。~
大蝙蝠王は、付近の村に住む商人に、「息子に命を奪われるであろう」と言われ恐れていた。~
大蝙蝠と下っ端ゾンビの間に生まれた子の足をピンで刺し~
羊飼いに頼んで南東の方に3日ほど行った村のそばの遺跡の中へ捨てさせたのだった。~
それから年月が経った後、大蝙蝠は、わずかな下っ端狼をつれ三股の道で、盗賊に襲われたのだった。~
予言は避けられたのだ。神託を恐れる必要はない。~
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しかし…イラリオンは、かつて三股の道で、退くように命令されたことに、腹を立てその男たちを殺したことがあった…。~
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-黄金暦151年11月~
その後、付近の村は、災いが続く。みかねたイラリオンは、付近の村に住む商人に神託を賜ることになった。~
神託によると、ミイラを殺した者が	南東に4日ほど行った森の中の遺跡にいて、その者が付近の村にいる限り災いは続くであろうという。~
次に熟練のインプに、元凶を占わせたところ、「元凶は、イラリオンである。」と答えた。~
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-黄金暦151年10月~
イラリオンは、預言者に「実の父を殺し、母と床を共にし、子を産ませ、やがて盲目となり物乞いをする」と言われたことがあった。~
イラリオンは、その予言を恐れ、故郷である南の方に少し行った森の中の洞窟から離れた地を放浪していたのだった。 ~
付近の村では、村長が不在だっため、イラリオンは、村長として向か入れられた。~
イラリオンは、前村長下っ端コボルドの妻下っ端ゴブリンを娶り、2男2女をもうけた。~
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**頂きもの? [#lbae3b4c]
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