[[名簿/437739]]


-【終劇】
-宇宙。月と地球の狭間では今、多くの鋼と鋼がぶつかり合い火花を散らして砕けては斬り散っていく。&br;たった7人の剣士達が有象無象と現れる兇鋳物達を前に悠然と雄雄しく刃金を振るう。&br;進むは月へ、行くは破壊。
--「無音の世界と聞いていたが…伝わる振動は確かに存在するな」&br;成層圏を瞬時に貫き宇宙へと出た黒鋼の鎧は翼を広げて戦場へと飛ぶ。こちらに気付き目を向けた鋼の鬼は目玉を黒い羽に打ち抜かれて蟻を散らすかのように落ちていく
---「しかしここまでまさかほんの数秒で到達するとは…些か侮っていたか、やつの力を。このまま月まで突っ切るぞ!活路を開く!」&br;細い補助腕を使い腰のライフルから重力の渦が放たれるとその渦を起点に吸い込まれるように機械の鬼達が引き寄せられて押しつぶされて自壊していく&br;膠着した戦線に穴を開けた鋼の鎧はそのまま推進器を噴かして月にまで落下するかのように前進する。&br;制動をかけず蹴り込むように抜き放たれた鋼はクレーターを作る以上に穴を開けて表面を貫いた。
---強烈な砂埃の嵐、月の表面をえぐるような着地はまさにその通りであり。&br;そこはまさに前哨基地というべきか 鋼の通路が縦横無尽にかける 異世界。&br;「月の内部はここまで侵食されていたのか。ディア、中心部はわかるか」&br;「さらに奥だな…途中の雑魚は蹴散らしていくぞ!壁など障害にならんわ!目指すは中央制御棟!」
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---既に幾度目かの剣戟が爆ぜる。備え付けてきた大太刀は崩れ、無手。&br;捉える先の巨体には未だ傷一つ付かず悠然とたたずむ姿は神々しさは感じられず。&br;悪鬼の顔、邪悪の骨、外道の剣がそこにあった。
---「…あのでかいのはどうにかならんのか」&br;二倍以上の長さの胴体。胴から上、上半身だけの制御体。しかしその力は魔剣を手に入れてか途方も無く強い&br;既に武器はへし折られ、推進器も重いためはずした。ライフルなど当にへし折られた&br;じりじりと削られ続け、最後の決めてか、武器のない鎧に向けて巨人が両手を握り振り下ろした。
---「今だ!グラビティ・ブースト!」&br;両手を突き出し偏在させた重力により巨人の両手の内側をすべるように加速する。&br;目指すはその胸部、腹にある中枢部。そこに宿る 魔剣。両手が差し込まれると機械部品が散乱するようにブチまけられた&br;「むぉらったぁぁぁぁあ!」
---その手に握られて実体化する大太刀。内在するシステムを開放しつつあるのか光球がいくつも爆ぜるように巨人の体をえぐって行く&br;暴発するかのように巨大化した光は容易に巨人を貫き、消し炭すら残さず消して&br;「このまま月ごと拠点をぶち抜く!レールビームライフル行使!」 「委細承知!」&br;これが最後の魔剣 魔導剣 エンチャントブレイドアーツ 「星穿ちの太刀!」
---穿ち、撃ちぬかれた月。ここに魔剣により惑星を焦土とかして新たに人の住みやすい環境に作り変える&br;惑星侵略システムの実行は防がれた。そのシステムもろとも破壊され、元から持つ魔剣もまた砕け星の海から&br;蒼の星へと堕ちてゆく。
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---「やはり耐え切れぬ体だったか…許せ仕手よ」&br;熱く燃える大気の層との摩擦。外装もほぼ朽ちかけて魔術も使えない姿。&br;だがその姿は確かに以前の破壊の剣。白く輝く美しい装甲の鎧があった。&br;大気の層に焼かれながらも、装甲が剥がれ落ちようと悠然と漂いながら地表へ向かう。
---「構わん。未練はないか。」&br;目をつぶれば走馬灯のごとく。出会いから時間がゆったりと流れるように感じる。これも魔剣の恩恵なのだろうか。&br;思えば幾重もの戦場と人と戦ってきた。どれもまた悲しみしか生まず憎しみしか生まなかった。
---「貴様が女と共に生きる未来が見れんのが未練だ…なんてな。さらばだ仕手よ」&br;この後の生は。願わくば、人の喜びを。人ならざるもの達の喜びを生み育てるような人生を。&br;旅を続けてほしいと祈って目を瞑った。
---「さらば。」&br;短く目を瞑り、再び目を開ければ。大地に転がるように落下する。&br;瓦礫などない、海岸。鎧の破片は役目を終えたのか粒子となって消えてゆく。&br;ただ残るのは仕手であるヨシュアと、一本の大太刀だけだった。&br;疲れた体を引きずりつつも、大太刀を拾い上げて砂浜を歩いていく。
--- &br;「このグズめ!いつまで寝ているつもりだ!」&br;明け方前の暗い砂浜を歩く。漣のざわめきが聞こえる。&br; &br;「根暗め!そんなことでは剣が曇るわ!」&br;ブーツが砂を踏み、漣を踏む。日が明けてきた。&br; &br;「貴様もこれでようやく一人前か。魔剣の仕手としては二流以下だがな!」&br;寒空を緩やかに昇る太陽が顔を照らす。&br; &br;「我には人も人でない者の心は分からぬ。しかし家というものはよいものだな。」&br;口元が歪む。笑え、笑おう。笑えと笑おうと&br; &br;「騒々しい連中だ!おまけにあのテイリスとかいうガキも!家族が増えたなどと喜ぶ間抜け具合は変わらんな!」&br;前は見えない。それでも家に向かって歩く。&br; &br;「本当に変わったな仕手よ。人でない者であれどあそこまで心を開き…こじ開けてか。所帯を持つとはな。」&br;涙が溢れてとめることができなかった。&br; &br; &br;「幸せにな、ヨシュア」
-「もう良いのか。体の方は」&br;月が冷たく夜空にたたずむ時間。庭先にたたずむ鋼の蜥蜴の側へ寄り問う。&br;先の戦いで負傷した際に彼女を構成する要素の術式の殆どが奪われてしまったためこの蜥蜴の姿になる以外体を変えることはできなくなっているのだ。&br;以前であれば少女のような小さき姿にもなれたものを。それ以前に翼のある蜥蜴、翼竜ともよべる勇壮な姿を今は見ることができなかった。
--「うむ。問題はない。そろそろ適応が終わる。それより話を聞かせてもらったぞ。お前があんなことを言うとはな」&br;いまだ痛々しく傷口が残る鋼の鎧が冬の空気に軋みを立てて振り向く。&br;今は大袖も飾り毛も術式装飾もないただの鋼の体。しかし心はまだ尚、勇壮な武者の太刀としての誇りを失ってはいなかった。&br;目的はただひとつ。敵陣に討ち入りその首を刎ねること。
---「伝えるつもりだったからな。人は私が、魔は彼女がいれば話も通じやすくなる…いや。彼女がいるからこそ選べた道なのだろう」&br;人のためだけに剣を振るうのではなく。この歪で混濁した世界だからこそ…できるであろうこともある。&br;ただ二人で安寧に過ごすよりも、この安寧が少しでも広く。暮らせる人や人でないものが多くなればと 願い刀を取る。
---この男と共に戦いはや15年過ぎようとしている。まさにあのような契機がなくとも、このまま理念と共に戦うのが定めであろうが&br;この後の旅にはどうしても。ついていくことはかなわなかった&br;「すまぬ。私はその旅を共にすることはできない」
---当然。ついてくるのだと思っていた。共に旅を続け悪しき欲の人でなしを、悪魔を狩るのだと&br;だから、なぜ共に旅にでれないかが言葉にだして問いただすことができなかった。ただひとつわかっているのは…この相棒は嘘偽りを口にしないこと&br;「そうか…この戦いが最後の戦いとなるか」
---「あの重力操作の術式を組み入れるに当たって大きくいじりすぎた。二度と同じ姿には戻れぬだろう」&br;卵の殻を割るように鋼の背を破り黒き翼が生まれて広がり&br;「何より月のジェネシスごと破壊するならば再度魔剣を使う必要あり…そうなればこの体では相殺させる覚悟なければ使えぬ」&br;そして羽化するかのように、黒き髪と赤い瞳の成人女性が姿を現した。衣服や装具は別といえどその顔と声はディアそのもの
---「委細承知。ではただいまより月へ、兇き者の首を取りにいくぞ!」&br;挨拶はよいのか、という言葉には言わずもがな。言う必要など無しと短く答えた
---「黒き刃金の理にて!悪しき刃金を振るう偽神を撃つべしなりやと魂鋼が震えているわ!」&br;その体が大きな漆黒の翼を持つ烏と蜥蜴が混成した獣となって使命を叫ぶ&br;体は装具に、太刀に、翼に兜へと姿を変える
---「「我がツルギの理ここにあり!」」
---黒の刃金が空を切って宇宙へと貫いた
-''創世計画''
--(そうこうして月日はたち、テイリスが家を出て少しとなる)
---…まだ、体は戻らぬか。(居間で相棒の体を見る。あの日から体は人型にも戻れず、消えることもできぬ) -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---あぁ。エンチャントブレイドアーツも使えぬ…だが、それより問題はある -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---''創世計画'' …それがディアが作られた本来の目的だと。彼らはいっていたな -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---うむ…私もまさか、真の魔剣があのような目的のために作られたとは -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
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---創世計画とは即ち。星砕きが可能な魔剣にて惑星を破戒し、その後新たに惑星を再構築し&br;人類が住みやすく改修(テラフォーミング)する計画。だが最も怖ろしいのはそこに住む生命体ごと滅ぼしてから構築するというもの&br;本来許可あってしか使えぬ兵器を許可なく使えるようにした魔剣による帝の勅を外れた惑星占領計画…それが創世計画なのだ -- [[希望<ツインエッジ>>:プロジェクト・ジェネシス]]
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---そしてその魔剣、ディアに埋め込まれたシステムを奪取するのが目的だったとは… -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---うむ…本来ただ活動しているだけでは探知はできぬ。連中はそうせざる負えないようにこの惑星の環境や生物に干渉を行ってきたのだろう… -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
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---観測してきましたが貴方の仕手の縁者を取り込んだ魔物。あれもまた彼らの仕業&br;そうすることで発見を急いでいたのでしょう…茨の魔人もまた、彼らが作り出した悪魔 -- [[慈愛<リジェネレイター>>:プロジェクト・ジェネシス]]
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---くそ…!やつのせいで私の師匠が!罪もなき人々が食われていったというのか! -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---最後に魔剣の使用にロックをかけたが。解くのは時間の問題だ…黄金歴でいえば200年には、とかれてしまうな -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---何か…何か、打つ手はないのか!我々だけ手をこまねいて見ているなど…すでに彼らは月に向かう準備を整えているというのに! -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---無理だ。斥力操作もエンチャントブレイドアーツもヤツラの手…我々には、私には何一つ残されておらん -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---(ただここで手をこまねいて200年が過ぎるのを待つだけなど耐えられるはずもなし)&br;(なんのために我々は戦って来たのか。なにをもって戦うのか…) -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---いや、いやいやまて。まさか…そうだ、生きている。生きているぞ。忌々しいことにあの魔物の重力制御の魔術が残っている!&br;斥力操作とは別のインデックスに収めていたのが幸いだったか…!これを主体とした制御体とフォルムにすれば、月まで行って戦えるぞヨシュア! -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---…まさか、ここでヤツの力を使うことになるとはな。だがそれもまた僥倖。どのくらいでいける? -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---しばらくは掛るな。それに無重力圏内で動くための推進器が必要だ。199年までには仕上げる。ほかにも補助火器が必要だしな…&br;貴様はそれまで身辺を纏めておけ -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---…委細承知 -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
-''天地貫く魔導の剣''
--予定通り。武剣ディア=フィル=トゥーラと仕手を確保。これより魔剣の回収に入る -- [[???>:プロジェクト・ジェネシス]]
---(赤い機械の単眼が光り、鋼鉄の体が唸る。装甲したヨシュアと同じ体格。いやより機械的なフォルムを映し出す魔導鎧がヨシュアを捻り上げて拘束&br;似たような機械の鬼<オーガ>が刃金の飛竜ディアを射抜く槍に力を込める
---これはシステムの介入…やめろ!話せ!くそっ!(ミシミシと貫かれた部分からひび割れが広がり瞬く間に装甲や武具が分解されていく) -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---何を…何をしている!離せ!(すでに腕が曲がらぬほど両方の腕は拘束され、機械が軋む音と共に腕が釣り上げられる)&br;(魔剣の力を使ったためか体に力が入らない挙句、拘束されては…だらりとしなだれる柳のように抵抗もむなしいものだった) -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---何を?星砕きの魔剣を回収しているだけだ。くくく…よもやまたも惑星で貴様が魔剣を使うとは思っていなかったぞ&br;待ち続けた甲斐があった…これでようやくこの星を砕き新たな惑星に生まれ変わらせることができる。真の創世計画が始まるのだ&br;(つづく魔剣の回収。ついには初期のトカゲよりも貧相な四足竜に姿を貶められてしまったディアがガレキのように横たわる) -- [[???>:プロジェクト・ジェネシス]]
---(体の半身以上を抉られたような酷い喪失感が覆う。目を開けることもできぬ。相棒の声が木霊するように聞こえるが、どう返事を出せばいいか口に出すことも辛い) -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---これで仕舞いのようだな。ならば…仕手も鎧も残す必要はなし。砕け。&br;(命令と共に三体の機械鬼<オーガ>が槍を引き抜き振り上げて 降ろした) -- [[???>:プロジェクト・ジェネシス]]
---おのれ…離せ! ッ   ディアーーーーーーーーッ!&br;(間に合わぬ。今手持ちの武器がまったくといってないほどのこの状況で、破戒されるのを見るだけしかないのか。時間は瞬く間に消えて) -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---──────────────────────
---(次の瞬間。3つの光の矢が機械鬼<オーガ>の体を射抜いていた) 
---…まさかこの反応は!全員出陣!来るぞ、魔剣装甲士達だ!&br;(いつのまにかいたのか上空に待機していた巨大な船からわらわらと光を発しながら落下してくる機械鬼<オーガ>達。しかしその光目掛けて矢が雨のように降り注ぐ) -- [[???>:プロジェクト・ジェネシス]]
---(なんだ、何が起こっている。気が付けば地に投げ出された形で転がり、空を見上げていた)&br;(機械の炎が降り注ぐような夜空。4体の、魔導鎧が降り立つのが見える) -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---<ぬはははは!些か遅れたが無事なようだな破戒の剣よ!かようなデクどもいくら現れようが我らの敵ではないわ!>&br;(四本腕の槍と竜の双頭を持つ僧兵のような魔導鎧から高らかな笑い声が響き) -- [[正義<ブレイド>>:プロジェクト・ジェネシス]]
---<蘇生措置は私が行います。揚陸艇の撃墜をお願いします。データ修復まで攻撃を受けるわけにはいきません>&br;(神官と騎士を混ぜたような盾を持つパラディンの魔導鎧がディアを護るように立ちふさがり) -- [[慈愛<リジェネレイター>>:プロジェクト・ジェネシス]]
---<兇鋳物(マガイモノ)がいくら束になろうと適わぬことを知らしめてくれる!押してまいる!!>&br;(鮮やかな双剣が機械鬼達を両断しては火花を散らし蹴散らしていく。鮮やかな花が蓮華のように咲き乱れ) -- [[希望<ツインエッジ>>:プロジェクト・ジェネシス]]
---<一切合財意抜かれて消えろ、兇き者達よ!魔剣をもって破を進めるものたちに未来はないとしれ!>&br;(光の矢が次々と機械鬼<オーガ>を射抜き揚陸艇まで打ち抜くのは瞬く間の出来事であり) -- [[審判<アーチャー>>:プロジェクト・ジェネシス]]
---(騒乱は開けて、時間は戻る)
-''燃え盛る大地''
--'''赤い帯が黒い夜の空を切り裂き、炎が舞う夜'''
---『なす術もなく茨の山は枯れ、崩れ落ちる。先から炎に焦がされて』&br;(有り得ない、赤い帯を掴もうと手を伸ばせば毒を塗られたように痺れては崩れていく)&br;(新たな茨を生もうとすれば命の雫、生贄の生命力が吸い取れない。寧ろ吸われていく…なす術が、ない)
---(いつもと違うものではない…だが、わかる。魔力集束索から流れ込む魔力が尋常ならざる力であること)&br;(周囲の魔力ではなく、生命力を集束して力と変えていること…しかし、体感する時間の流れが怖ろしく遅い。なぜかと考える前に頭はただ考えることをただひたすらにあの怪物を討つことへ捻じ曲げていく)&br;「&ruby(エンチャントブレイドアーツ・デーモンズブレイドフォーム){魔導剣・魔技の構え};… -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---≪いかん…!既に汚染が始まっている!聞こえているかヨシュア!すぐに狙い放て!これ以上は余裕がない!≫&br;『魔剣形態、本来の性能を発揮するにはただ目標を討つことだけを思考するよう変える必要がある』&br;『いかなる場合もいかなる状況でも斬るために存在する…それが魔剣、魔術の剣、魔導の剣ではない。鬼の剣である』&br;『鬼の如く牙と角を生やし、龍の如き鎧にて葬る。しかし鬼の心は人の心を食い破る。時間が長ければ長いほどその汚染は長い、即ち。神経思考の速度を高まらせるのもまた、呪いのような付与術である』 -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---「&ruby(エンディング){真・終焔};!」&br;(言霊が溢れるように口を出る。術式が、言葉が、その技を繰り出せと叫ぶ)&br;(狙うはただ一点、見えている。この全てが元になった術者、茨の中に沈む人間の形の点 それだけである)&br;(燃え盛る火炎の十字が、そのただ一点を中心に茨の巨人を四分した)&br;(まるで花火が咲くように大地は点滅するように焔に包まれた)&br;(何も憂うことはない。ただ汚染された魔力と憎悪だけを燃やし、消していく。地に生きるものらにはなんら温度を感じぬ裁きの焔であるのだからと。燃える大地をみつつだれかに聞かされた) -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---≪強制解除!≫ &br;(放り出されるように装着していたヨシュアは大地に投げ出された。温度の感じぬ炎に包まれた大地)&br;(放り出した魔導鎧は巨大な金属のワイバーンの姿をそのままに崩れるように倒れこむ)&br;(これが魔剣形態のリスクである。長く続ければ己の心まで滅ぼす諸刃の刃…済んでのところでその難を逃れた)&br;(周囲に歪な魔力を持つものはいない…危うい勝利だった)&br;お…おい、仕手よ!生きているか、返事をしろ!(仕手との繋がりは感じている。かすかに生存を確認できるが…意識まではわからない) -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---ぐ…!あぁ…まるで全身の力が抜けているようだ…眩暈もひどい&br;(自惚れていた、とは言わぬがここまでひどい副作用があるとは思いもしなかった。これがディア自身も恐れていた力、魔剣)&br;(命を永らえる怪物や不死を持つ怪物でさえも戒めの磔のように殺す…怖ろしい、力)&br;助かった、ディア。迷惑をかけた(周りには敵はいない。ディアに任せたあの少女が気がかりだが、それもただの人であるなら無事だろう)&br;(一気にキが抜けた。いつも苦難を乗り越えたときは、こんなものだ。周囲に邪悪な気配はない…あとは帰るだけだ) -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
---冷や汗ものだな全く…この惑星の原生生物や人類、文明が異常なのもあるが、これからは控えるぞ&br;使ったおかげで魔導障害が酷い、周囲に存在を感知できるセンサーが全て効かぬが、貴様のその様子なら問題あるまい&br;とっと帰り休まねば…この形態を解除できん、休息が必要だ&br;(軋みを揚げながら腰を上げるように立ち上がる。歩けば長い距離だが途中で馬か、飛べるようになればそのまま戻れるだろう。そう思ったときだった)&br; &br;≪…っ!?≫&br;(その体が三本の槍に貫かれた。巨大な黒い人影が刃金のうねりを上げて、空から降りてきた) -- [[ディア>:プロジェクト・ジェネシス]]
---ディア!?(何者だ、あの黒い 機械の鎧は。そう声にはでない。己の体が急に宙を浮き、誰かに釣り上げられていることなど 理解できなかった) -- [[ヨシュア>名簿/437739]]
-「なんと…!封を解いたというのか!魔剣の封印を!」
--「元々彼女は一番最後に作られたロットナンバー…勅無しにも発動はできた。問題は使わざる終えなかったこの惑星の魔術にある」
---「むぅ…人の欲が生み出した、いやこの惑星には悪魔や人ならざる物が多い。きゃつらめの影響もあるか」
---「人ならざる者と人との軋轢、利用し利用され…気に入らんな」
---「今は関係ないよ。それこそこの惑星の人間達の問題だ。」
---「そう…焦点はそれすら塗り変えるジェネシス計画の鍵が彼女の魔剣。それが発動されたとなれば…」
---「月に潜むジェネシスが嗅ぎつける。既に降下揚陸艇が観測された…我々も出るぞ」
---「彼女の魔剣がやつらに奪われれば…この惑星は終わる。急ごう!」
---(巨大な暗闇が二つに割れて、姿を現す7人の戦士と7機の魔剣)
---「しっかし第11装甲師団の中でも指折りの武者、会うのが楽しみじゃて」
---「目的を履き違えるな。手合わせなど下らん…己の武に芯がないもののたわごとだ 行くぞ!」
---(地上空母のキャノピーが完全に開ききると夜空の風が冷たく吹き込む…刃金の煌きがより一層鋭く冴える)
---「出陣!」
---(七つの閃光が夜空を切り裂いて飛んだ)
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