//|BGCOLOR(#000000):COLOR(#ffffff):|BGCOLOR(#000000):COLOR(#ffffff):|BGCOLOR(##000000):|c
|&ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035810.png,400x400,);|~名前|ロケート＝オールドスミス&br;愛称：ロック|
|~|~性別|男|
|~|~年齢|16|
|~|~身長|155cm|
|~|~職業|助っ人サルベージャー|
|~|~BGM|[[君じゃなきゃダメみたい:https://www.youtube.com/watch?v=i1qrQWyuM3U]]|
|~|~企画|[[サルベージ船団>企画/サルベージ船団]]|
|~|~診断|[[SLV/海底探索>SLV/海底探索]]|
|~|~ほか|[[水着:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035838.png]]|
**三行 [#y8d715ff]
-あまりに設定が増えすぎたせいで
-ページが重く携帯から読み込めない事態が多発したため
-別枠で設定を管理する！！
--&size(40){[[ロックくんと話すときはこっち。:http://notarejini.orz.hm/?SLV%2F0022]]};
**ロック君のくわしいこと [#uf356353]
-孤児。多分捨て子。孤児院で幼少期を過ごす。155cm43kg。2年前から身長体重がほとんど変わってない。
-性格はバカ男子。お調子もの。年齢相応にえっち。美人でぼいんのねーちゃんとねんごろになりたいそんなお年頃。
--美人を見つけては悉くナンパを試みるがほぼすべて失敗。「ナンパ５０連敗のロック」の異名を持つ。誇れない。
-１２歳の頃にサルベージを経験。めきめき成果を上げ、中学校卒業と同時に自分の船を買えるほど貯金を貯めた。
-中学校卒業後は助っ人サルベージャーとしていろんな所に顔を出しては格安でサルベージの手伝いを行い、引き揚げた物に一喜一憂して楽しく過ごしている。
-サルベージの際には自分の勘を何より大切にする。運と勘がいいようで、３回サルベージすれば１回は何かしら引っ張れる、と豪語している。実際そう。
-好物は肉。牛＞ブタ＞鶏≧魚。でも魚以外の肉はお高いよね…つらい
-サルベージの腕はいいのにお金はいつもあんまり持ってない。娼館の前で羨ましそうに眺めて満足して帰るまでがデフォ。
--稼ぎの半分以上を孤児院に寄付しているのは孤児院のマザーとロックだけの秘密である。
-ちんちんのおけけは生えてません。
--ちんちんのサイズは身長を鑑みると頑張ってるほう。同年代平均+αくらい
---ちんちんの耐久・持続・回復は猿か兎かなってレベル
-自分の船で寝るか、孤児院で寝るか、酒場で夜を明かすか、安宿で寝るか。定住していない。
-連絡を取りたいときは名刺にある連絡先が船の端末の番号になっている。メールと電話は繋がります。
-ロックの感情表現は常に大げさ。昭和のギャグマンガかってくらいよく泣くしよく笑う。
--黙ってればモテるけど黙ってたらロック君じゃないよね、と優しいお姉さんが言ってた。
-年上には雑な敬語。同年代〜年下に対しては雑だが優しい一面も見せる。孤児院生まれだけあって年下の面倒見がいいとはよく言われる。
--でもぼいんちゃんな年上のおねーさんが好きです。
//孤児で母を知らないロックは無意識に母性を求めている。のでぼいんが好き。女性の胸に包まれたいという想いが強い。
-本人は一切気付いていなかったけど実はそれなりに魔力を持っている。
--護りの指輪を手に入れたことでようやく魔力を使う機会が生まれた。
---煩悩に比例して魔力が膨らむ特異な性質を持っている。
-[[過去に師事を受けていた老人がいた。:http://notarejini.orz.hm/?%A5%ED%A5%C3%A5%AF%A4%AF%A4%F3%A4%CE%C0%DF%C4%EA%C3%D6%A4%AD%BE%EC#s38bf702]]
--その老人はロック以外の誰とも親しくしていなかったため、名前は誰も知らない。ただ、オールドスミスという姓がロックに残るのみである。
---ロックは夕焼けと虹を見るのが好き。
***戦闘設定 [#n60b4541]
-荒くれ者を倒したらドロップした、ありふれたシミター（片手剣）を装備。
--今のところ普通に使える程度の腕前。あんまり使わない。
-イシュナから日本刀を貰った。腰に装備。
--今のところ使いこなせてはいないです。あんまり使わない。
---''刑部にあげた。''ロックより十分に使いこなしよる。
-サルベージで引き揚げた''黒曜石の魔杖''を装備。
--自分の魔力を増幅し、出力のコントロールがしやすくなる。後述の指輪と併用してよく使う。
--かわいい魔法の杖の魔力回路を移植。魔力コントロール力がパワーアップ！
---これが無くてもバリバリに魔力を使いこなせるようになったロック君だけど時々思い出す様に使ったりする。
-ダンジョンで発見した''護りの指輪''を装備。
--風を操り、危機から守護ってくれる優れもの。魔力を込めて風の盾を展開させて使用するイメージ。
--風を操り、危機から守護ってくれる優れもの。魔力を込めて風の盾を展開させて使用するイメージ。メイン武器。
---ランバートとの修業で開眼。『ウインド・ソーサー』と名付けて、盾を自由に展開できるようになった。銃弾までなら防げる。
--煩悩その他でロックが魔力を無理矢理指輪に注ぐと、風の密度が高まり過ぎて、いろんな用途に使用することができる。
---盾を投げつけて爆散、無数の風の刃となって荒れ狂わせたり
---剣の形に真空を固定して、''神すら斬れる''見えない剣として使ったり（ウインド・ブレード）
---空間を風で固定して空中の足場にしたり
---小型の風の塊を生み出し、弾丸のように幾つも飛ばしたり（ウインド・バレッド）
---風の翼を作って短距離を滑空したり
---風のボードを作ってエアリアルボードのように地面や水上を滑走したり
---単分子ワイヤー並みの強度を誇る風のワイヤーを生み出し見えない鋼線としてかっこいい使い方したり
---風刃縛封→風塵封縛殺のコンボで敵を一撃必殺したり（赤髪に褐色だからね）
--攻撃に使う際には、味方やその持ち物に傷はつけない。あくまで「護り」の指輪なのだ。敵味方識別兵器。
--ロック以外がこの指輪を使おうとすると、せいぜい強風が周囲を巡り攻撃を逸らす程度になる。無意識で凝縮して物質化までさせてるロックは規格外。
--指輪に『ジェイド』と名前を付けた。女の子になるんだぜというロックの想いが籠りに籠っている。
-黒曜石の魔杖を用いて、火炎魔法を使用可能。
--ヴィイに教えてもらい、火の魔法を習得した
---今の所、手のひらサイズの火球をコントロールする程度のレベル。何かを燃やしたり暖を取るときに便利。
---戦闘では積極的には使わない。延焼すると熱いから。
-サルベージで発見した『淫者の魔触衣』を着用することで、姿と音と匂いと気配を消すことができる。
--使っている間は魔力がすごい勢いで吸われるので長時間の使用は普通は無理。ロックの場合は煩悩をチャージできる環境でない限り無理。
---チャージできる環境だったら？そりゃあロックの煩悩は∞よ
-全体的な戦闘スタイルは勘と運とギャグ時空を絡めたスタイルを使用。
--ギャグマンガの住人だと思ってほしい。
---次の週で怪我が綺麗に治る特技を持っているからな。
**サルベージ船『ロンゴ＝ミニアド』 [#g0642316]
-ロック少年の所有するサルベージ船。小型艇。１年前に１０年ローンで中古で購入。
--７月頃にローンは完済。どかっと一気に返済した時期があった。
-サルベージ船にしてはかなり小さなサイズで、サルベージ機能とターボエンジン搭載の操舵席、そして潜水服置き場のほかに大したスペースがない。
--シャワー室があったが、ロックの改造でギリ二人はいれるくらいのサイズの浴槽も設置されている。
---無限の水差しと熱引かぬ温石のコンボでいつでも無料でお風呂が沸かせるぜー！！
-小さい船だがサルベージ能力はそこそこ。ソナーやセンサーの類を極力撤廃し、引揚機能を重視した作りになっているため、サルベージャーからの人気は低い。
--本来であればサルベージの支援艇としての役割を求められる船だが、ロックは支援なしに勘でサルベージを成功させている。
-小型艇のため、牽引で引いたりせずに中枢艦にドッキングさせて停留できる。乗り降りが簡単で助かる。
-操舵室に毛布が置いてあり、ロックたちはそこで寝ることも多い。
--流石に女子が暮らすことになったので布団を置いた。布団の下の床はめちゃくちゃ補強されている。
-羽海くんから全裸の女性が入ってるカプセルをもらって船に積んであった。
--そしたらなんとカプセルが開いて俺をマスターと呼び慕う金髪美女が現れた！！
---''はずだったんだけどなぁ''（泣いている。詳細は下記）
**ロンゴ＝ミニアドの同居人たち [#t06fd78f]
***同居人その１ [[ドルチェ:http://notarejini.orz.hm/?SLV%2F0018]]について（中の人別です。あしからず） [#j28a5005]
#region([[http://notarejini.orz.hm/up3/s/exp035826.jpg:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035826.png]])
-[[http://notarejini.orz.hm/up3/s/exp035798.jpg:http://notarejini.orz.hm/?SLV%2F0018]] ←薄い本に魂を引かれたロック君を見てドン引きしている時の表情
-羽海くんから貰ったカプセルの中の美少女が眠りから覚めた。ロックをマスターと認識してなし崩しに同棲することになった。
-ロックは臨時マスターという扱いらしいけど命令を聞いてくれたりするわけではない。お願いは通じます。
-生活費は二人の稼ぎから折半。食費はドルチェの稼ぎからも出してもらうようになり負担は減りました。
--''でもやっぱり食費はやべぇ。''
---こいつ俺の5倍は食べやがりますよ。エンゲル係数がすごい。
-しばらくは一緒にサルベージ業をやり、助っ人稼業を手伝ってもらっている。
--ちょっとだけ助っ人料金が値上がりしました。生活のためなんだ 悔しいだろうが仕方ないんだ
-まぁ可愛いよ。めっちゃ可愛いと思うドルチェ。
--でも思春期を押し出したお願いを何にも聞いてくれないんだよ！！
---なんだったら生活中の色気がめちゃくちゃ少ないんだ！！！
---だからもっとこう色気のある表情してみて？ってお願いしたら[[こんな顔:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035798.png]]されたよ。
-あとドルチェは''クソ重い''ので船の積載限界がかなりギリギリになりました。
--本人に直接「重い」って言ったら簀巻きにされかけました。
-秋〜冬で着られる[[服:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035826.png]]をプレゼントしてやった。
#endregion
***同居人その２ バリウについて（NPCです 普段は猫の姿） [#s8d7fe0d]
#region([[http://notarejini.orz.hm/up3/s/exp035855.jpg:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035855.png]])
-[[http://notarejini.orz.hm/up3/s/exp035809.jpg:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035809.png]]
-メスの三毛猫。見た目は子猫。名前はバリウ。
-[[シェラ:http://notarejini.orz.hm/?SLV%2F0017]]により海の底からサルベージされた謎の猫。シェラから預けられて現在飼っている。
-いつもなんか咥えてる。食いしん坊さんめ！
-ロックの服のフードがお気に入り。フードがない服の時は頭の上にいたり肩の上にいたり。ずいぶんと懐いているようだ
-サルベージされた猫なだけあって不思議な雰囲気があります。
-猫語は猫人は多分聞き取れる。猫人からすると大人の女性って感じの声色に姐さん口調。
-精霊石のネックレスを装備すると人間形態になれる。身長152cmのスレンダー美人。
--実はネックレス無しでも人間の形態をとれるのだがまぁどうでもいいことさね。
-ロックへの感情は家族愛、主従愛といったところ。ロックの器の大きさ、運命の面白さに惚れこんでいる。
--性的な関係は特に望んでいないが求められればやぶさかではない。
-黄金歴時代よりはるか昔から生きている。また、大国の王に仕え国を幾つも滅ぼした、傾国の存在でもある。
-戦闘スタイルは徒手格闘。東洋っぽい謎の拳法を修めている。円を基調とした動きで流麗さを感じさせるもの。
#endregion
***同居人その３ ジェイドについて（NPCです 普段は指輪の姿） [#r77af707]
#region([[http://notarejini.orz.hm/up3/s/exp035831.jpg:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035831.png]])
-護りの指輪があまりに膨大なロックの煩悩魔力を頻繁に注がれすぎて''とうとう人格と意思を持ち始めた。''
-存在としては宝石を依り代とした精霊、のようなもの。なりかけともいう。煩悩から生まれた精霊ってこの子が初めてなんじゃねぇかな
-ロックの意識が落ちてるときだけ、指輪に残る残存魔力を用いて己の肉体を生み出し、自由に行動できるようになる。身長173cmでぼんきゅっぼん。
-基本的にロックに忠実。性格はおっとりお姉さんで下ネタに寛容。ロックを「パパ」と呼び父親のような存在に思っている。
-護りの指輪でロックがやっていることは大体できる。
--魔術を使うたびにロック君がむらむらする副作用が出るけどまぁ…どうでもいいでしょう？
-ロックへの感情は愛。愛が重い。護りの指輪を使ってもらって役に立てることを誇りに思っている。
--だから自分の存在が揺るぎそうな武器は壊すね…
-ロックとの子供が欲しいと思っている。
#endregion
***同居人その４ アクーラについて（NPCです 普段はサメの姿） [#me3bc9b9]
#region([[http://notarejini.orz.hm/up3/s/exp035854.jpg:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035854.png]])
-[[http://notarejini.orz.hm/up3/s/exp035848.jpg:http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp035848.png]]
-人語を介し、しかも話せるサメ。♀。体は真っ白で恐らくアルビノ。体長2.5mくらい。
-「ざぁこ💛ざぁこ💛」が口癖の「邪なかわいいサメ」。性格は邪な感じで下ネタ好きでメスガキな感じ。
--ランバートが引き揚げたサメをロックに譲渡し、ロックに懐いたので今はロックが飼っている。
-普段はロンゴミニアド号の周辺の海を漂い、自分でエサをとったり、ロックが残飯などでご飯をあげたりしている。
-サルベージ中も船についていき、海中の敵やサルベージなどを手伝ったりする。深海適性◎。
-極めて知能は高いので、他人の船や泳いでいる人、ペットなどへの被害はない。サルベージ中の敵は別。
-その咢は孤島ウミガメの甲羅をかみ砕くほどに強力。食えないものはあんまりない。
-精霊石のネックレスを装備すると人間形態になれる。身長144cmで若干ロリ巨乳。なんかふわふわ浮いてる。
-ロックへの感情は好きすぎて悪戯しちゃう小学生メンタル。でも知能は高いのでセックスしたいと思ってる。
--ロックと周囲の関係も気に入っているので、独占するのを我慢している。
-戦闘スタイルはかみつきとおおきな手（エラ）による殴打。物理破壊力が高い。
#endregion
***同居人その５ 刑部について（NPCです 普段は白い犬（サモエド）の姿） [#kcc1b7e2]
#region([[https://download1.getuploader.com/s/goldenLoa/142.png:https://download1.getuploader.com/g/goldenLoa/142/waifu%282%29.png]])
-ドルチェによって引き揚げられた、魔力駆動のサモエド。普段は白い一般的なサモエドであり、人語を理解はしているようだが喋れない。
-忠犬であり、ロックとドルチェによく懐いている。海は恐れていない。ロンゴミニアド号の番犬として怪しい人間が近づくと吠える。知能が高い。
-鼻が利くので探し物などをするときに便利。海中にあるものもある程度わかるようで、ロックの勘が響く箇所にはよく一緒に吠えている。
-その身体はもふり適性◎。めちゃくちゃもふりがいがある。もふられると気持ちよさそうな顔をする。可愛い。
-精霊石のネックレスを装備すると人間形態になれる。身長160cmで細身でそこそこの胸。犬耳がトレードマーク。性格は純真無垢、僕っ子で、ひらがなでしゃべる。
-ロックへの感情は、普通の人間であればあるはずの、動物への恐れや嘲りが全くなく、無垢な心に一切の悪意を感じさせない、珍しい人間という想い。恋心未満だが撫でてもらえるのは嬉しい。
--周りの同居人に性的な知識を植え付けられている。そのうちロックで試してみようと思っている。
-戦闘スタイルはロックの持っている日本刀を使った居合術。踏み込んでぶった切ってそのまま距離を取る感じ。
#endregion
***サルベージ成果 [#re031e9c]
|11/3|個性的なパイナップル 巨大文明の遺跡発見 太古の石貨 イルカと喧嘩（金貨1500枚分の資源）|
|11/4|邪悪ながれき（幽霊海賊に奪われた） セイレーンと遭遇 結果として''成果なし。''（金貨300枚分の資源） ＼なんだかとってもちくしょー！／|
|11/5|質の悪いダイオウグソクムシ（羽海と協力） きれいな貝殻（シラザア族からもらった） 荒くれ同業者と喧嘩 （金貨2600枚分の資源）|
|11/6|カラフルな洗剤 カジノでちょい負け 巨大ダコと戦闘して大怪我 （金貨1400枚分の資源） 重傷を負いましたが翌週には治りました|
|11/7|異性の知人のものらしきウサ耳（プレナさんので間違いない） 沈没船発見→祝福の聖貨 白鯨 （金貨1900枚分の資源）|
|11/8|壊れたグローブ（直して孤児院へ）スピアーオオダツと戦闘（無傷で切り抜けた） えげつない香辛料（後で売ろう）（金貨1700枚分の資源）|
|11/9|嵐の後の虹 デスゲイズ遭遇 ラッシャイ・イタマエ号で舌鼓→綺麗な熱帯魚、頑丈な石材（金貨1500枚分の資源）|
|11/10|原始文明の遺跡発見→族長のコテカ セイレーンと遭遇 ありふれたブロンズ像（金貨300枚分の資源）|
|11/11|弾丸マグロを無傷で撃退 釣り針をフグに食われた 悪天候に見舞われた（金貨900枚分の資源） ＼何の成果も得られませんでしたっ！！／|
|11/12|頑丈なラジオ かわいいエロビデオ（ソルと一緒に引き揚げ） ラッシャイ・イタマエ号で舌鼓→傷だらけの拳銃、個性的な服だけ分解する粉 （金貨2500枚分の資源）|
|11/13|ブス人魚と遭遇→こんぶのおにぎりを貰う 海底火山発見→熱引かぬ温石 卑猥な家庭用ドローン （金貨1100枚分の資源）|
|11/14|傷だらけのパンツ（捨てた） 原始文明の遺跡を発見→黒曜石の魔杖（SSR装備品） 嵐→虹 （金貨1300枚分の資源）|
|11/15|海洋生物にモテる罠 上質な牛乳の入ったポリタンク 電気を帯びた服だけ分解する粉 （金貨2900枚分の資源）|
|11/16|宝田と遭遇→海流脱出 小汚い壊れたスマートフォン ネコマンマ団襲撃→かなりの（精神的）損害 （金貨1300枚分の資源）|
|11/17|かわいい魔法の杖（能力だけ黒曜石の魔杖に写した） 雹害 ハンドレッド・シープス号で美女にビンタくらった （金貨3200枚分の資源）|
|11/18|カラフルなウサ耳（テールにあげた） 質の良いテレビ プレジデントグソクムシ襲来→無傷で撃退 （金貨3000枚分の資源）|
|11/19|かわいい洗剤 マキマキ・カリフォーニア号で寿司→上質な猫耳 シーウォーカーと遭遇→シカトされた （金貨1400枚分の資源）|
|11/20|大量の水着（売値がよくなったら売る） イルカ遭遇→ビッグな薄い本 ベガス・ドリーム号→カジノでちょい勝ち （金貨3500枚分の資源）|
|11/21|いい天気→フグに釣り針食われる 重爆マンボウ襲撃→船体に軽い傷 上質な蓄音機 （金貨900枚分の資源）|
|11/22|マッシブロブスター→船体に大きな損害 小さな壊れたスマートフォン いい天気→釣りで必殺カジキ釣り上げ （金貨2200枚分の資源）|
|11/23|便利な魔法の指輪（能力だけ護りの指輪に写した） ダイナー船『沈黙の引揚号』でコック活躍→強力なフローレスの大事な何か カラフルなリボン （金貨1800枚分の資源）|
|11/24|昼寝フグ針 ギルカさんと遭遇→個性的なローターを山分け 幽霊船に挑戦→成功。淫者の魔触衣ゲット （金貨1700枚分の資源）|
|11/25|強力な綿布 ウェルカム・オーイエス号でステーキ食べる→新品同然の財布、虹色のぬいぐるみ シープス号で裸の美女に襲われる （金貨2800枚分の資源）|
|11/26|シューシー・ダイナマイツ号でめちゃうまメシ→えげつないマナポーション（飲んだ） ユイカの名前が書かれた麻薬 カラフルな短剣 巨大な繭発見 つやつやした漫画 （金貨2000枚分の資源）|
|11/27|超巨大ペンギン『イワトビ皇帝』とバトル→勝利。賞金と宝杖『ペンギン慣らし』GET 劣化が進んだ眼鏡 素晴らしいイッカクの角 （金貨3500枚分の資源）|
|11/28|滑らかなパイロットスーツ 死んでも泳いでる白鯨と遭遇 虹色の発電機 （金貨2600枚分の資源）|
|11/29|シーウォーカーと遭遇×２ えっちな気分になるガス（無効） クリスマスプレゼントに陶器 （金貨600枚分の資源）|
|11/30|超高性能な爆弾 綺麗なリボン 幽霊船に挑戦→失敗。男に戻って事なきを得た （金貨1100枚分の資源）|
|12/3|友好的なイルカ→魔力を帯びた媚薬貰った 怪しげな金庫→金の鍵 半透明のうに （金貨3700枚分の資源）|
|12/4|上質なストーブ 素晴らしい髪飾り 人造バイオギガンティックシャークと遭遇→超巨大シャチの支援で撃退 （金貨2100枚分の資源）|
|12/5|シーウォーカー遭遇 いつもの幽霊船→成功、サキュバスの媚香 ハングリー・ゴーストで舌鼓→傷だらけのエロビデオ、神聖なグローブ （金貨1200枚分の資源）|
|12/6|凪海→釣り→何もない ネコマンマ団Rに襲われる→逃した 鉄腕ガザミとバトル→ひどい怪我→同居人sに介抱され完治 （金貨1400枚分の資源）|
|12/7|デストロイイルカ→船に軽い傷 肉弾マグロ→ロック重傷、刑部が人型になり助ける エロ幽霊船→今回は見送り （金貨2600枚分の資源）|
|12/8|人魚かと思ったら顔見知りのセイレーン→呪われた陶器 大王ザメ→船体に大きなダメージ ネコマンマ団R→人外ズが撃退 （金貨2800枚分の資源）|
|12/9|踊り狂う巨大なナマコ→逃走 幽霊ちゃん達とサルベージ合戦→敗北 デストロイイルカ→無傷 （金貨1200枚分の資源）|
|12/10|劣化が進んだ首輪を（刑部へ） アルフィンの名前が書かれたドレス（アルフィンへ） 魚人と遭遇→海藻糖蜜酒もらう （金貨1000枚分の資源）|
-RP上で貰ったり手に入れたりしたもの
--邪悪な樹木の種（捨てた）
--全裸の女性が入ったカプセル（羽海からもらった）
--白鯨（コジローと一緒に釣り上げてルゼアさんに牽引手伝ってもらった。儲けた）
--赤い宝石（アルフィンからもらった。サルベージされた品。後で指輪にでも加工する）
--上質な布類（ユイカのダンジョン探索でGET。支倉紡績のリセに売ってだいぶ儲けた）
--翡翠の指輪（ユイカのダンジョン探索でGET。マジックアイテム。左手にはめて使っている）
--邪な薄い本（ドルチェがサルベージしたものをマスター権限で強奪し大切に保管した。バイブル。）
--小型船の残骸（羽海と一緒にサルベージした。壊れてる機械のメンテナンスして買取に出したらわりといい値段になった）
--聖なるプレナの下着（キングさんが引き揚げた物を何故か貰った。後でプレナさんにお返しした。ゆるしてくれました）
--背負うタイプのファーストエイドキット（コジローから貰った。これを使って美女の命を救って吊り橋効果を期待せよ！！）
--日本刀（イシュナから貰った。かっこいいけどなかなか使いこなせない。かっこいいからいいけど）
--懐中電灯（夜道を帰る俺に危ないからってプレナさんがくれた。プレナさんマジ天使）
--無限の水差し（ユイカのダンジョン探索でGET。傾けると無限に真水がでてくるやつ。保管に気を付けなければならない）
--エロ本（ヤスさんから貰った。有難う…それしか言葉が見つからない…有難う…本当に有難う……）
--魔術教本初級（シュガーさんから貰った。魔術にちょっと詳しくなった。赤い宝石に俺の魔力を練り込んでみんとす）
--猫を模したタイピン（シェラとデートしてたらプレゼントしてもらった。気に入ってるので普段使いしてる）
--小さい子向けのおもちゃ類（テールとサルベージ中に発見したコンテナの分け前。孤児院の子供たちに寄付した）
--異次元バッグ（ダンジョンでGET。中身が異様に広く、色々なものを入れて保存できる。これまた文化破壊する系のアイテムだな？）
--質のいい土（ダンジョンでGET。後で鉢を買って鉢植えにしてシェラにあげよう）
--ごつごつしたエロ本（幽霊ちゃん率いるクリムゾン号から提供を受けた。こんな俺に有難う。謝りたいと感じている…だから感謝というのだろう）
--サボテンの種（フローレスの姐さんから貰った。鉢植えで育てている。翌日に芽が出たんだけどダンジョンの土すごすぎない？？）
--カラフルな薄い本（コジローが焚書しようとしていたところを強奪。フルカラーな薄い本を燃やすとはどういう了見だーッ）
--高性能な精力剤（上記の薄い本のついでにコジローから貰った。使い道…使い道どこ…？？？）
--精霊石のネックレス（ダンジョンでGET。これをつけると人化できる系の人外たちが人間に変わりやすくなる。ロック君のマストアイテム）
--冷気を帯びたエロ本（幽霊ちゃんからもらった。ぼいんちゃん重点のナイスチョイスな一品。ただ本が冷気を帯びてるので冬場は抜きづらい）
--暁光の剣（シェラのサルベージイベントでGET。握る筒のボタンを押すと素粒子保持力場によって形成される光り輝く理力の刃が生まれる。簡単に言うとビームサーベル）
--ごくありふれたビデオデッキ（コジローから借りた。俺がサルベージしたテレビと合わせてAV見放題だぜーっ！）
--黄金示す羅針盤� 淵▲襯侫�ンから託された。北ではないどこかを示す羅針盤。きっとその先に宝物があるだろう。見つけたらアルフィンと半分この予定）
--黄金示す羅針盤�◆淵董璽襪�ら貰った。これで二つの羅針盤が手に入り、より詳細な座標を割り出せるだろう。何があるか楽しみやなーっ！）
--黄金示す羅針盤��（幽霊ちゃん達から貰った。これで３つめ。正確に座標を割り出せるようになるはず。報酬は山分けになりそうな気がしてきた…！）
--黄金示す羅針盤�ぁ淵�ルカさんから貰った。これで４つめ。座標の位置はほぼ特定。あとは何がそこにあるか…！）
--最高級マナポーション（ダンジョンでGET。この一本で完全に魔力が回復する逸品。だけどこれ、俺が呑んだからどこまで回復するんだ？煩悩チャージ分だとすると∞…？）
--[[翡翠と瑠璃で出来た小さな猫の置物:http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst089389.png]]（クリパ交換会でランバートさんから貰った。バリウとドルチェが気に入ったようで船に飾ってある）
--俺にピッタリのラジオ（りせが引き揚げた物を貰った。なんか俺にぴったりらしい。エロ音声が流れてくるタイプのやつか？）
--単分子ワイヤー（糸使いっポイ武器になるめっちゃ頑丈なワイヤー。ドルチェから貰った。ただしジェイドが嫉妬で風のワイヤーを覚えたので武器として使う機会はないのであった）
--聖なる救命ポッド（枢さんとサルベージ争奪になり獲得した品。中に第二のドルチェがいるかと思ったけど空でした。なんかに使うこともあるやろ）
**海の底 [#s38bf702]
#region(彼の過去がそこにある)
【４年前 春】
「──おいガキ、まだ甲板の掃除終わらねぇのか？とっとと仕上げて錨をあげろってんだ。ったく本当にトロいな手前ぇは」
「うるせーぞじいさん！掃除だってちゃんとしっかりやれって言ったのはあんただろーが！」
１２歳になったロックは、自分がサルベージ業を始めるために推薦された研修先───『ロンゴ・アリアドネ号』の整備を行っていた。
先ほど声を掛けた老人は、この船の持ち主だ。
サルベージャーとして長く生きているこの老人は…しかし、偏屈で、卑屈で、身寄りがなく。町のサルベージャー達にいい印象を持たれていない男だった。
「…ったく、なんで俺、こんなところに…！もっとぼいんなおねーちゃんのいる船がよかったー！！」
「やかましい！…手前ぇが孤児院育ちで金のねぇガキだから儂みてぇな奴のところに来たんだろうが。面倒が増えて儂だっていい迷惑だ」
「そんなこと言ったっていやなもんはいややーっ！！こんな古くてソナーも満足にない船で何が覚えられるって言うんじゃーっ！！」
老人のサルベージは、昔ながら…いや、老人が生まれたころにはもう誰もやっていない、ソナーに頼らず勘で引き揚げポイントを決めるというものだった。
無論、そのような航海にはリスクが付きまとう。だが、老人の勘は確かだった。
本来は支援艇である『ロンゴ』シリーズの船、それ一隻のみでサルベージを続けている理由もそこにあった。
老人は月に何度かそうして一人で航海し、サルベージを成功させ、それを売り払い生活の路銀としていた。
「くっそー！！とっとと一人前になってこんなところ出てってやるぅー！！錨を上げたら次はエンジンかけていいんだよなーじいさん！！」
「手前ぇみてぇな下の毛も生えてねぇクソガキが生意気なこと言ってるんじゃねぇ。儂の勘についてこられるようになったら考えてやる。…エンジンをかける前に外装の点検だ。忘れると死ぬぞ」
「それをまず先に教えろってぇの！！やり方も！！じいさんは言葉が本当に足りないんだよーっ！！」
サルベージ業を始める若者に対しては、研修制度が存在する。
通常であれば親元に関係のある企業、団体に推薦され、そこで十分な支援制度の下、研修が行われる。
だが、身寄りもなく、金もなく、何もないロックは、推薦枠を得ることが出来ず……役場から仕方なしに、偏屈な老人にあてがわれたのだ。
ロック、１２歳の春。
義務教育の小等部を卒業し、中等部に（孤児院育ちで金がないので）奨学金で通信教育を受けながら。サルベージの道を目指した。
彼のサルベージャーとしての歴史は、ここから始まる。
【３年前 夏】
「甲板の掃除とサルベージクレーンの整備と次の航海の地点登録終わったぞー、じいさん。もうやることないよな？俺海洋寺先生の所行ってきていい？」
「あぁん？ちゃんとやったんだろうな？後で手ぇ抜いてるの見つけたらただじゃおかねぇぞ、坊主」
「ちゃんとやってあるわい！！今日はプレナさんが学校早く終わる日のはずなんだよ！！あのお顔を今日眺めずして俺の明日は来ないんじゃーい！！」
「けっ、前にもまして色気づきやがって。……もう少しで成果物の査定が終わる。それまで待ってろ坊主。査定の結果を見るのも勉強だ」
「ちくしょー！あと３０分でプレナさん出かけてまうかもしれんやろーっ！？」
１３歳になったロックは、ロンゴ・アリアドネ号の扱いにも慣れ始めていた。
また、サルベージをする際の…老人の、勘を。後ろで眺め、盗み見て。時には自分がやると言い出して……少しずつではあるが、サルベージャーとしての技能を身に着け始めていた。
さらに、ロックは老人の所で得られる経験だけではなく。他のサルベージャーの所へも自主的に仕事の手伝いを進めていた。
一年前は実績も何もない彼を雇ってくれる船などなかったが、半年もすればいくつかの企業、船主が受け入れてくれて、そこでまた経験を積み、次の手伝い先が決まっていった。
────あの老人のところで、半年もやって根を上げない根性があるなら。
そう言って、老人の次で初めて雇ってくれた学者の海洋寺丘四矢舞郎先生には、特にお世話になっている。
「あー……それにしてもプレナさんすげぇよなー。飛び級でもう高校の過程も終わりそうなんだって。はー！天才は違うわー！親父さんも天才で…船もあるし…研修とかも苦労しねぇんだろうなー」
「……………」
「くーっ、美人で天才で俺にないもの全部持ってる！うらやま！ほんとうらや」
「坊主」
「まー………、なんだよ、じいさん」
「僻むのはやめろ」
老人の落ち着いた、そして深い重みのある言葉に、ロックは思わず口を閉じた。
「僻むな。…色ボケしたっていい、バカだっていい、金がなくたって、辛い想いをしたっていい。だが、僻むな。妬むな。人を妬んだら、そいつはもうおしめぇだ」
「………そうはいうけどよ、じーさん。正直、どうやったって僻むぞ、俺。……親の顔も知らねぇし、金もねぇし、孤児院育ちだし…周りの年近い奴らが、眩しく見えるときが…あるし……」
「……そうかもしれねぇ。だが僻むな。…僻めば、心が歪む。心が歪んだら、性根が歪む。性根が歪んだら、もう終わりだ。そいつは腐っちまう。……儂みてぇにな」
「────…………うーん…わかるような、わからねーような………！！！！」
老人の、重い重い忠告に。
素直に受け取れない…これまでの環境もあり、育ちもあり…素直に受け取れないロックは、それでも悩む。
老人の言葉は、１３歳の頭には少し難しかったが。それでもきっと忠告に意味はあるのだろうと、それを自分の中でしっかり腑に落とそうと、悩む。
その様子を見て、老人もほんの僅かに目じりを下げた。
こいつは…このガキ、いや坊主は──人として大切なものを、持ってる。
本当に生意気なクソガキなら、ここで思い悩んだりしない。悪口でも何でも吐き散らすだろう。
また、軽い気持ちで「わかったよ」とも言わない。自分の中で本当の意味を探るために、納得するために、しっかりと悩み、答えを出せる強さがある。
…この一年、一緒に付き合ってきて、感じていたことがある。
この坊主は、少しばかり──
──息子夫婦と、孫を航海中に事故で失い、周りの者すべてを妬み、性根がねじくれちまった儂には──
──眩しい。
「そんな深く悩むことじゃねぇ。もっと簡単な話だ。…人を僻めば、そりゃ顔に出る。妬むのに慣れちまえば、顔に刻まれる。そんな顔の男を、女は振り向きもしねぇって話だ」
「！！！？？？？！！！！」
「理解したか？だから僻むな、妬むな。どんなに辛くても、胸を張れ。もし気の迷いで僻じまったら、飯食って眠って忘れろ。……大丈夫だ、坊主なら──」
「──わかった！！俺二度と人を妬まないっ！！そんでもってIKEMENになって美人のぼいんなねーちゃんと仲良くなるっ！！！！！」
「…………かっか。そうかそうか。お前さんがそれでいいなら、それがいい」
老人は苦笑し、この少年にそこまで心配することはなかったか、と嘆息した。
──その後、前以上に明るく、人見知りせず、そして（たまにIKEMEN滅びろと叫ぶ他には）人を妬むことの無くなったロックは、巷で少しずつ噂になっていった。
ロック、１３歳の夏。
少しずつ、この偏屈な老人と、分かり合えた気がした。
【２年前 秋】
「でね？支倉紡績で２か月くらい働いて来たんだけど、一個下のリセってのがかなーり可愛い感じで！あれは将来美人になるね、間違いない。５年、いや４年後が楽しみやなーっ！」
「…お前さん、相変らずなのはいいが……ちゃんと働いて来たんだろうな。支倉んとこの娘っ子の尻追っかけてクビになりました、は儂も笑えんぞ」
「失礼な！きっちりやってきたわい！！支倉紡績さんとこのお船はこんなボロ船に比べたらめちゃくちゃ最新型でしたー。そっちの扱いも教えてもらったんじゃい！！」
ロンゴアリアドネ号の甲板で、サルベージにいそしみながら少年と老人が言葉を交わす。
１４歳になったロックは、老人から教えてもらったことはすべて吸収し…また、他の船や企業での手伝いも増え、そこでも下っ端の仕事から操船まで、さまざまなことを吸収していた。
物覚えがよく、働き者で、安い金で雇えて──女を見るとサルになるのと、やかましいこと以外は──使えるやつだ、という風評。
そんな評判を獲得し、先月までは支倉紡績のサルベージ業務から荷下ろし、仕入れ業務なども経験していた。
「そんでよ、ソナーがマジで高性能なの！信じられる？海底の形から熱量まで図れるんだぜ？？いやー文明ってすげーってなったよね俺！！このボロ船とは大違い！」
「やかましい。そんなボロ船に研修に来た自分を呪え、お前さん。………で、だ。どうだった？」
「どうだった、ってのは？」
「その高性能のソナーを使ってやったサルベージは、どうだった、って話だ」
「ん、あー…………そうだな。確かに引き上げ自体は上手くいったんだけど」
老人の急な問いかけに、ロックは所在なさげに頭をぽりぽり掻いてから、言った。
「…ちっとつまんなかったな。この船でサルベージしてる時よりも」
「ほぉ。…そりゃ一体どうしてだ。お前さん、いつも言ってたじゃないか。こんな不便な船でやってられるかってな」
「あー、まぁそうなんだけどさ……なんつーか、釣り堀にでもいるような感じ？『ここに竿を垂らせば魚が釣れますよ』って言われて釣った魚に感動も何もねぇわけじゃん？」
ロックが己の心中をうまく言葉にできないままに続けて紡ぐ。
「この船でのサルベージに慣れちまったところあるからさ…こう、この船ってソナーが無いから勘で下ろすしかないじゃん」
「そうだな。儂はそのやり方しか知らん」
「そんで、何が上がってくるかもわからねぇ。何も上がってこねーかもしれねー。けど…勘がはまって、何かが上がってきた時の…何、いやっほぃ！って感じ？それが無いとなんかな」
「…かっか、そうか、そうか……くく。お前さんも、残念になっちまったもんだなぁ」
「は！？何で急にディスられてんの俺！？！？」
「バカが。もうお前さんはまともなサルベージじゃ満足できねぇ体になっちまったってこったよ」
「えっ何それ！？急に卑猥な言い回し止めてくれない！？お、俺はまだノーマルなんじゃーっ！！１４歳のぴちぴちなボディなんですけどーーーっ！？！？！」
おがーん！！！と海に向かって叫ぶ少年に、くっくっ、とかがむ様に老人は嗤う。
どうにも、残念な星の元に生まれた少年だ。
この偏屈な老人に付き合ってサルベージを覚えたばかりに、勘で引き揚げることに「快感」を感じ始めてしまった。
……本当は。
本当は、それは是正しなければならないことだ。
勘でサルベージをする、というのは正気の沙汰ではない。
この大海原の１点を掬い上げ、成果を為そうなど常人の考えることではない。
そんなサルベージを覚えてしまっては、今後サルベージャーとして生き延びられるはずもなく、金も仕事も失ってしまうだろう。
だが、老人はロックのそんな様子を是正する気にはならなかった。
この少年は…彼なりに考えて、何も言わずに他の船も手伝い始めて、ソナーや最新の設備の使い方も覚え始めている。
自主的に、自分に足りないものは何か考えて、それを埋めるためにどうするべきか考えて、そして実行に移す気勢をもった奴だ。
研修が終わっても心配することはないだろう。こいつはこいつの必要な船を自分で選び、独り立ちしていくはずだ。
それに。
それに、だ。
「───ん。……じいさん、もうちょっと北北西に行こうぜ。今日はそこで何か上がりそうな感じじゃねーか？」
「あぁ……そうさな、今日は『そこ』だろう。取り舵は任せた。サルベージもお前さんがやれ」
「人使いの荒さは変わらないわねこんちくしょーっ！！！」
…この少年の勘は、驚くほどに鋭くなった。
最初、ロックが研修に来た時には……不憫な子だと思った。
こんな偏屈な老人の元で指導を受ける羽目になり、何も得られぬまま無駄な時間を過ごしてしまうのだと。
だからあえてきつく当たり、サルベージの仕方も勘に任せた物しか見せなかった。
早く音を上げて、サルベージャーなんていう職業にはならずに普通の道を歩むもよし。このやり方に見切りをつけて、違う船に行ってもよし。
…儂みたいな、性根のねじくれた爺に付き合うよりも、もっと明るい未来があると。
しかし。
「いよーし！！来た来た来たぁ！！こりゃ木箱じゃねーか！？水中で腐らないタイプならきっとすげーぞ！！裸のねーちゃんいないかなーっ！！！」
「いるわけないだろうが阿呆。とっとと水抜きして開封しろ。マスクと軍手は忘れるんじゃねぇぞ」
…儂の、この自慢にもならない勘に任せたやり方すらも、吸収し、己の物にしようとしている。
そんなロックに、今更ながら、どうしようもなく。
儂の持つ、すべての経験と、知識と、勘を。任せてやりたくなる。
……息子夫婦にも、孫にも、やってやれなかったことを。
「…瓶詰の香辛料か？こりゃ。…くっー！！ぼいんなねーちゃんじゃなかったかー！！」
「水死体なんぞ勘弁してくれ…ロクなことにならん。ロック、木箱も捨てるなよ。素材によっちゃ結構な値段になる」
「ん、そーなの？前仕事してたところじゃ捨ててたけどな…そっか、そんじゃそれも積んでおくわ」
ロック、１４歳の秋。
長い様で短かった研修期間の終わりは、もうすぐそこまで来ていた。
【１年前 春】
「…おがーん！！！ぎゃおーん！！！！足元見やがってぇぇぇぇ！！！！！！」
「……ロックよぅ。頼むから隣でそんな大声で叫ばんでくれ。儂の心臓に悪い」
「そんなこと言ってもーーー！！！俺はサルベージャーにはなれないんだよーーーー！！！！悲しくてこれが泣かずにいられるかーっ！！！！」
港に停留させていたロンゴ・アリアドネ号の上で、老人と少年が騒いでいた。（騒がしいのは一方だけだが）
その理由は明白である。
「だって！！だってどこの店も、苗字が無くて保証人になる親もいない孤児院生まれの俺には！船を売れないって言うんですよー！！金はあるのにーっ！！！」
「金と言っても手付金だけで、ローンは組むと言っとっただろうが。…そんで、どうするつもりだロック。儂に泣きつくつもりか？」
「じいさんに迷惑かけるつもりはないけど！！！大声で泣ける場所がここしかないからちくしょーーーーー！！！！！おがーーーーん！！！！」
相変らず……ああ、本当に相変らずな様子に、老人はふぅ、と嘆息をつく。
泣きだすその様子もそうだが……ロックは、この少年は。時々、変に人に遠慮することがある。
それは少年の心の奥底に持つ、優しさが…遠慮という形で、そうさせているのだろうと老人は察する。
察せるくらいの付き合いはあるつもりだ。
…だから、だ。
「…そんな寂しいことをいうな。ロック、お前さんは研修もこないだ終わった身だ。…そうなりゃ、お前が一人前のサルベージャーになれねぇのは儂にも責任が出てくる」
「ぎゃおー……ん、へ？何、じいさんなんかツテでもあるの？」
「ない。…船を売るってことは店にとってもそれだけ信用問題だって話だ。規定は規定で、守らねぇといけねぇもんだ。お前さんに船を売るツテなんて儂もねぇよ」
「………期待させておいて裏切るなんてじいさんのクソ爺ーーーー！！！おたんこハゲーーー！！！！」
「やかましい！……だから、儂が正当にお前に船を買わせる手伝いをしてやる、って話だ。わかったら少し静かにしろ、もう１５だろうがお前さんも」
「びええええー……え！？なんて！？マジで！？」
ほんとに！？と目の色が変わるロックに、現金な奴め、と老人が笑う。
「嘘はつかん。…つまりはロックよ、お前に、苗字と、保証人があればいいんだろう？そうすりゃ店も無理は言えねぇ」
「あ、ああ……そんなこと言ってた。保証人に書いてもらう証明書の藻造紙は貰って来たけど……」
「保証人ってのはサルベージャーやってる人間で、信頼があるやつが書けばいい。………儂が書いてやろう」
「マジで！？いいの！？っていうか保証人って親のことじゃなかったの！？」
「違う。…別に儂じゃなくても、海洋寺のせがれか、他に懇意にしてるサルベージャーでも書けるとは思うがな。そっちにするか？」
「いや海洋寺先生に迷惑かけらんないからそれはＮＧ。一番迷惑かけてもいいなって思うのはやっぱじーさんだわ。頼むわ」
「こいつめ………」
苦笑を零しながら、老人は保証人の欄に己の名前を記入する。
苗字と、名前を書いて……拇印を押す。そして紙をロックに返した。
「これで保証人はOKだ。次に苗字だが…」
「…あー。俺孤児院の出身だから、苗字がないんだよ。ただのロケートだ」
「……この辺はお前さんがまだ若いから知らなくてもしょうがないがな。苗字ってのは区役所に申請すれば取れる。…知らなかっただろう？お前さん」
「マジで！？……知らなかった、知らなかった！！！！ちくしょーお店のおねーさーーん！！！そのこと俺に教えてよーーーーっ！！！」
「泣くな。…大人の同伴があれば可能だ。それにも儂がついて行ってやる。申請を終えたら、その苗字と保証人で船を買ってこい」
「わーわーわーわー…！有難う、ありがとうじーさん！！俺立派なサルベージャーになるよ…！！」
ひしっ、と泣き顔で手を握られ、老人は呆れた顔になる。
本当に、ロックという少年はこういうやつだ。
……どうにも、見ていて面白い。馬鹿だが悪い奴ではない。
一緒にいると気持ちがほぐれていくような、そんな天性の才能。
…だから、儂の我儘を一つ通すくらいは、いいだろう？ロックよ。
「ああ、苗字だが…儂のをくれてやる。自分で自由に考えさせるとお前さん、ろくな苗字にしないだろうからな」
「え！？スーパーヒーローとかって苗字にしようとしてたのに！？じいさんと一緒！？じいさんの苗字おっさんくさいやつじゃん！！」
「阿呆が、苗字は人を表すもんだ。職人になろうとしてるお前さんにはそれくらいがちょうどいいんだよ」
二人でそんなやり取りをしながら、苗字の申請に区役所に向かう。
無事に苗字と、保証人を手に入れたロックは……自分の船、『ロンゴミニアド号』を購入できた。
『ロンゴ』シリーズのアリアドネの後継機──中古ではあるが──を己の船として、ここからロックの助っ人サルベージャー業が始まった。
ロック……いや。
ロケート＝オールドスミス、１５歳の春。
彼が一人前のサルベージャーになった日。
【半年前 秋】
荒れ狂う大波が船体に押し寄せる。
空は分厚い雲に覆われ、日の光を感じさせず、そして神の怒りの如く豪雨と雷音が鳴り響く。
……大嵐に巻き込まれ、ロンゴアリアドネ号とロンゴミニアド号は、難破の危機に陥っていた。
「……儂も、ヤキが回ったか」
ロックと共に、サルベージに出向したのが５時間前。
今日のポイントを２，３カ所回っていると…老人にとって、忌むべき海域が付近にあるのがわかった。
そこは以前……１０年以上も昔に。老人と、その息子夫婦と、孫と共に向かった海域。
息子夫婦の新品のサルベージ船に、孫を乗せ、支援艇として老人が随伴した、そこで。
今と同じように、大嵐に巻き込まれ……息子夫婦と孫を乗せた船は、難破し、沈没した。
そこの近くを通りたくなかった…通れなかった老人は、帰路を変更する様にロックに連絡を取った。
ロックも了承し、大回りしてゴールデンロア号へ帰港しようとしたところで……まるで、あの日の様な大嵐に見舞われてしまったのだ。
大嵐に対して、老人の勘は働かなかった。
最近は体調も思わしくなく、それでもと出航した航海で、まったくと言っていいほどこの危機を感じ取れなかった。
「呼ばれた……のかもしれんなぁ。あいつらに……」
船体が６０度ほど傾くほどの大波を受け、足元をすくわれ、操舵室の床に尻もちをつきながら、ひとり呟く。
そうだ。これは、自分一人だけがあの時生き延びてしまった、その報いなのだろう。
そうでなければ、勘が何とかしてくれたはずだ。
…いや、その勘ももはや働かない。
この大嵐からは、自分の船は助からないと、言っている。
「…ロック。ロックよぉ…！」
余りの大波で外の景色は全く見えなかったが、最後に心配するのは同行した少年のことだ。
あの子だけは。
ロックだけは、死なせてはならない。
息子よ。嫁よ。孫よ。儂を誘うのは構わない。儂ももう十分すぎるほど生きた。
お前らに何もできなかった儂だ。
この世に何も残すことができなかった儂だ。
お前らと一緒に海に消えるのを、嫌とは言えるはずもない。
だが、ロックだけは。
あの子だけは、勘弁してやってくれ。
あいつは、あいつだけは……………
祈るように目を閉じる。
もはや、船がどうなっているかもわからない。沈む寸前なのかもしれない。
でも、だからこそ、ロックがどうにか無事に港にたどり着けるように、神に祈りを───
───じーさん！！！なにぼさっと座ってやがんだっ！！舵をとれ舵をっ！」
「！？」
その少年の叫び声に、驚き、目を見開く。
すると目の前に、ずぶぬれで…そして、めったに見せない真剣な顔をしたロックがいた。
「バカな！？お前さん！…どうやって儂の船に乗り込んだ…！？お前さんの船はどうした！？」
「さっきまでじいさんの船にめいっぱい寄せて、飛び乗った！！俺の船は今は自動航行で流してある！！ロンゴシリーズはミニアド号からそういう機能があるんだよ！」
信じられない、と驚愕の表情をする老人に、ロックが吐き捨てるように叫びながら、ロンゴ・アリアドネ号の舵を取る。
…この大嵐の中を、飛び乗れるほどに船同士を接近させて、そして飛び乗ってきただと？
信じられない。そんなことをした奴は、出来る奴は、ゴールデンロア号の長い歴史にも、いない。
「俺の船は多分大丈夫！！『大丈夫』って確信できる方向に流した！！とっととこの海域を抜けるぞじいさん！」
「何を…バカなことを！儂を見捨てて逃げればよかったんだ！！こんな大嵐で、もう転覆寸前のこんな船など！！」
「バカ言ってんじゃねぇ！！俺の勘は余裕で抜けられるって叫んでるんだよ！！この程度の危機で俺らが死ぬわけねーだろーがっ！！」
「……ロック………お前……」
何かの確信をもって、取りつかれたかのように船を操舵するロック。
その操舵は……でたらめに、時には大波に向かうように、時には船をバラバラにしてしまうのではないかと思うほどに、がむしゃらに動かす。
老人はその様子を、呆然としながら眺めることしかできない。
儂は、教えていない。
操舵の技術も、勘も、儂にもできることではない。
……この少年は、儂を超えた。
「それによー！！１６にもなって俺はまだ童貞なんじゃーっ！！！美人でぼいんなねーちゃんと一発やるまで死ねるかーっ！！！！」
おがーん！！と号泣しながらも……でたらめな操船を１時間も続けた結果。
ロンゴ・アリアドネ号は無事に…船体に重大なダメージを受けながらも、大嵐を脱出した。
脱出した先、ほとんど傷を受けていないロンゴ・ミニアド号が漂流しているところに合流したのは…ロックの勘の成せる業か。
「……っへーぇ！！なんとかなったなじいさん…！！いやー死ぬかと思った！」
「死ぬかと思った、って…それは儂の台詞だ。お前さん…いや、ロック、お前……」
「ん？なんだよ。腰が抜けて立てないじいさんの代わりに操舵したんだぞ！！確かに傷つきすぎたけど俺は弁償しねーからな！！港まではミニアド号で曳航するから！」
「………ああ、ああ。そうだな、頼む」
あっけらかんと。
死を覚悟するほどの困難に見舞われても、こうして無事に突破し、しかも自分がどれほどの事を為したのかわかってすらいない。
こんな……これほどまでに、いつの間にかなっていたのか。お前さんは。
……先ほど、儂はこの世に何も遺せなかったと思ったが………。
──お前を、遺せたと。
そう、誇ってもいいのだろうか。
「……お！！見ろよじいさん！」
「ん？何だ…？」
「───虹だ！！！」
いつの間にか、暗雲は綺麗に晴れ、夕日のオレンジが海面を赤く照らしていた。
そんな中に、水平線に綺麗に半円を描くように、大きな虹が生まれていた。
少年と老人は、その光景にお互いに言葉を失う。
「いやーっ、綺麗なもん見れたな！！へへ、夕焼も好きだし虹も好きだし。こんな景色が見れたんなら大嵐を抜けた甲斐があるってもんだぜ！」
「そう…だな。本当に、そうだ。たまにはいいこと言うじゃねぇか、お前さん」
「…ひどーい！！！俺はいつだっていい事言ってますぅー！！女の子ナンパするときにも優しい言葉でお近づきになってますぅー！！！」
そうか？そうさ！と言葉を交わし、そして二人の笑いが大海原に響いた。
ロックが自分の船に戻り、ロンゴ・ミニアド号でロンゴ・アリアドネ号を曳航し始める。
その海域を去る前に、老人は自分の船で現在の海域の座標を確認した。
それは、やはり、想った通り。
息子夫婦と、孫が沈んだちょうどその地点で。
「……そうか。お前らが、あの子を守ってくれてたんだな………有難う、ありがとうよ……！」
老人は、静かに涙を流す。
曳航している少年は、そんな様子に気づかぬままに舵を取り。
ロケート=オールドスミス。１６歳の秋。
少年と老人の物語も、終わりが近づく。
【三か月前】
「…じいさん、あの後ぜんぜん船に手を付けてないって話じゃん。どしたの？カゼ？金がない？？変なもんでも食った？？？」
「やかましい。別に…船を直す修理先を探してるだけだ。儂のペースでやってるだけだ」
「そっか？なんならこないだ知り合った修理工紹介するぞ？腕もいいしサービスも利くしプレナさんもたまに使ってて会えたらラッキーだぞ！？！？」
「それはお前さんだけだろうが。…いいんだよ、少し休みたくなっただけだ。お前さんのお陰で、金はあるしな」
港の隅のほうで、船体がおおきくひしゃげたロンゴ・アリアドネ号を眺めながら、少年と老人が話す。
あの大嵐から帰港した後……老人は、アリアドネ号の修理を進めていなかった。
ロックがいろんなところで助っ人稼業をして、無事に帰港し、名を上げている…そんなうわさ話を肴に、晩酌を楽しむ。
そんな生活をして、己の体の不調から目を逸らし続けていた。
「金はあると言ってもよー、俺たちサルベージャーなんだから、やっぱサルベージしないと調子が出てこなくない？俺なんて一週間も出なかったら叫びたくなるぞ！」
「はは、若いなお前さん。…これくらいの年になると、多少は休むことも覚えるんだ。お前さんはそのままのお前さんでいい」
「はー！！枯れた台詞を吐くようになったもんだなじいさん！！どーしたのホント。なんだったら俺の船に一緒に乗ってもいいよ？燃料代は折半でさ」
「それは──よしとこう。お前の船の女神に儂は嫌われてるだろうからな」
「なんだそれ。俺の船未だに俺一人しかいないんですけど？？？？何？エア嫁を作れって言うそういうアドバイス？？？？？？泣くよ？？？？？？」
くっ、と苦笑を漏らしながら、老人は酒を口に運ぶ。
おがーん！！と泣き始める少年を肴に、ずいぶんと味のしなくなった酒で喉を潤した。
………正直な所。
もう二度と、儂はサルベージに行くつもりはない。
儂はもう、あの大嵐の時点でサルベージャーとしての心を失った。
旬が過ぎた。
旬が過ぎた魚は廃棄されるように、旬が過ぎたサルベージャーは二度と航海に出てはならない。
それをしてしまい、戻ってこなくなったサルベージャーを、何度も見てきた。
…あの時。
ロックに、すべてを託したと確信し……満足してしまったから。
儂はもう、死を待つだけの抜け殻だ。
「なぁ、ロックよ」
「なんだよ、じいさん」
「こないだ、大嵐を抜けた後に虹を見た海域があっただろう」
「あー……あの夕焼けの虹ね？覚えてる覚えてる。良い所だったよなー」
「あそこにはな……儂の息子夫婦と孫が、海の底で眠ってる」
「…………………あー……マジか？……マジか……」
老人の急な重い話に、ロックの声色が１トーン下がる。
その様子に、くっ、と老人が苦笑。そういえば、この少年には家族の話をしたことが無かった。
「ああ。…息子夫婦の処女航海だった。孫も乗せてな。儂はその支援艦として、アリアドネで随伴していた……そして、前の時と同じような、大嵐に見舞われた。あっという間だった」
「…………………ご愁傷様、って言っていいのか…？」
「気にするな。…昔の話だ。…孫が生きていれば、お前さんくらいの年になっただろう」
己のことを他人に話すのは、いつぶりだろうか。
しかも、こうして……穏やかな気持ちで話せる時が来るなどとは、考えたこともなかった。
全てを託す、託しきれた、というものは……存外に、気分がいいものらしい。
己の体の不調など、屁にも思わない。
「だからな。儂に万が一のことがあったら、骨はあの海域に撒いてくれ。それを今日は伝えたかった」
「………やめろよそういうの！！マジで！！！…じいさん殺しても死なないくらいぴんぴんしてるじゃねーか！！」
「かっか。そうだ、だが１０年もすれば流石に儂もくたばるだろうからな。その時の話だ」
「…あー、あー。そういう話なら…でも１０年後も変わらず俺に文句をつけてそうな気がするのは俺だけ？？俺の勘が囁いてるんですけれど？？？？」
「そうか。ずいぶんとお前さんの勘も濁ったもんだ」
「言い方ァ！！！！」
かかか、と楽しそうに老人が笑う。釣られて、ロックもにへっと笑みを浮かべた。
老人の体の事に、ロックも気づいていたし、老人も気づいていた。
もうすぐ、こうして話し合うこともできなくなるのだろうと。
そんな風に、二人の勘は囁いていた。
ロケート=オールドスミス。１６歳の冬。
次が最後の一幕。
【１週間前】
ロックは、ロンゴ・ミニアド号を操舵し、沖に出ていた。今日はサルベージの準備はしていない。
向かう先は、半年前に死線を潜り抜けたあの海域。
老人の、息子夫婦と孫が眠る、その地点。
「……じいさんよー。あんた、ずいぶんと軽くなっちまったなー」
そう呟くロックの腕には、白い風呂敷に包まれた骨壺が抱かれていた。
老人の骨が、そこには入っている。
これから、彼の散骨に向かうのだ。
……３日前、ロックに急な知らせが病院から届いた。
老人が港で倒れ、救急搬送されてきたとの知らせ。
その日の予定をすべてキャンセルし、ロックが病院へ駆けつけた時、老人は既に瀬戸際にいた。
泣きながら……普段の軽薄な涙ではない、熱を持った水晶のように温かい涙を零しながら、ロックは老人の最期を看取る。
老人は、かすれた声で、しかし最期の言葉ををロックに届けることができた。
きっとロックは、その一言を一生忘れないだろう。
『………ありがとうよ、お前さん』
偏屈な老人が、ロックに残した最期の一言は。
初めてロックが聞く、簡素なお礼の言葉だった。
ロックと同じく、老人にも身寄りが一人もいなかった。
そのため、焼香の手配や遺物の整理はロックが行った。
葬式は出さなかった。彼に親しい知り合いがいないことをロックは知っていたし……そんな目立つ式を、老人は好んではいなかったからだ。
ただ、遺言状はあった。
荷物の整理のためにアリアドネ号の中を探索していたロックは、老人が使用していた船室の机の引き出しの中から遺言状と、それに添えられた手紙を発見した。
そこには、こう書かれていた。
遺言状
己の所有する一切の財産、金銭、所有権を、ロケート＝オールドスミスに譲渡する。
──ロックへ。
お前さんくらいしかこれを読む奴はいないと考えて書き記しておく。
ずいぶんと世話になった。
お前さんのお陰で、何も残せない無為な物になるはずの儂の人生に、残せるものが生まれた。
最後まで世話になっちまってすまない。
儂の骨は、前に話したところに撒いておいてくれ。
ロンゴ・アリアドネ号は解体し、金に換えて、お前さんの船のローンの返済にでも充ててくれ。
何も成すことができなかった儂と、儂の船が、せめてお前さんの役に立てば儂は嬉しい。
口座にも、お前さんの名前で権利譲渡の連絡は済んである。受け取って、使ってくれ。
儂から残せるものがこんなものばかりで悪いが、偏屈な老人の我儘だと思って、遠慮なく使ってほしい。
また、儂が死ぬことでお前さんの心の傷にならないようにただ祈っておく。
儂は、お前さんがお前さんらしく生きて、そしてお前さんにしか為せないことを為してくれたら、嬉しい。
さらばだ。
本当に、楽しかった。
それを読んで、ロックはとめどなく泣いた。
泣いて、泣いて、それでも涙は枯れなかった。
「……じいさん。あんたから教わった事、俺、無駄にはしないからな」
ポイントに到達した。かつて、老人と共に夕焼けに広がる虹を見た、その海域。
今日は一面に青空が広がる。雲一つない空だった。
「ま、俺らしく、ってのは心配すんな。いつでも、いつも通りだよ俺は。またぼいんなねーちゃんの尻を追っかけて行くからさ」
骨壺を持ったまま、甲板に出て舳先に立つ。
壺の蓋を開けて、風向きを見て、最後の別れの時だ。
「───あばよじいさん。家族と向こうで仲良くやれよっ！」
……骨を、海へと還す。
風に乗って、海へと流れ込み、しばらく波に揺蕩った骨は、静かに沈んでいった。
それを見届け、片手で頬をぬぐってから。
ロックは操舵室に戻り、いつもの表情で船の操舵に入る。
別れは済ませた。
少し、寂しい気持ちはまだあるけれど。
これからは、俺一人で生きていく。
「……まっ！！じいさんの言う通り、俺らしく生きてやるとしますかねーっ！！そーいや噂でなんか全裸の美女が入ったカプセルが最近上がったらしいから帰ったらそれ調べてみよーっと！」
……寂しい時間は、意外と長く続かないかもしれない。
#endregion
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