[[名簿/510391]]
 個人コメ欄です！　&br;　&size(　){　};　&ruby(　){　};　＼／　''''　&COLOR(#C41A41){★};　&new{now?};　キャスター>名簿/510391
//|BGCOLOR(#FFFFFF):http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst085126.png|
|BGCOLOR(#000000):COLOR(#FFFFFF):#pcomment(茨の魔女,1,below,reply)|

-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst080094.gif --  &new{2014-04-17 (木) 03:09:30};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst080094.gif　''名前の無い怪物''
--名前が欲しい&br; &br; 誰かちゃんと名前をつけて&br; &br; でも、名前をもらうと心が真っ赤に染まって皆殺してしまうんだ&br; だから欲しいけどいらない&br; いらないけど……欲しいなぁ&br; &br; この娘の中は心地良いから、ここでずっと眠っていよう&br; 隣に小さな子供がいてくれるときもあったし&br; その子供がいるととてもあたたかいんだ&br; &br; &br; &br; 「キャスター」&br; &br; 誰かが自分をそう呼んだ&br; 眠りから覚める&br; 駄目だ名前をつけたら皆殺してしまう…！！！&br; &br; ……何故かそうはならなくて&br; どうしてだろう？&br; &br; ああそうか、キャスターと呼ばれるものはたくさんいるのか&br; &br; 「キャスター」&br; &br; 自分の名前だけどそうじゃない&br; だけど、その名前で自分だけを呼んでくれる人がいて&br; なんて幸せ&br; &br; 嬉しいな&br; 貴方の武器になり、盾となるよ　娘が誓ったように&br; &br; &br; &br; だからあたしの名前を呼んで、マスター。&br; &br; あたし達の名前を呼んで。 -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-14 (月) 21:28:39};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst080094.gif　''妹''
--&COLOR(#C41A41){月が雲で隠れてる。真っ暗な道。&br; あの時の子供の怯えた表情が忘れられない。&br; &br; あの老人を殺すために、何日も何日も通っているうちに懐いてきた子供達。&br; &br; 『後悔しているの？』&br; &br; そんなことない、あたしは覚悟を決めていた。&br; あの人と一緒にいるためなら何でもするって。&br; &br; 『嘘ですよ。姉様は優しい人です』&br; &br; 違う、違うんだ。あたしは卑怯者で、優しくなんて無い。そんなもの捨てた。&br; 子供を見ただろう、教会を見ただろう。優しい人間があんなことするものか！&br; &br; 「でも姉様」&br; &br; 子猫の鳴き声がして振り返ると……そこには。&br; &br; &br; &br; &COLOR(#0097a2){「誰も殺せなかったじゃないですか」};&br; &br; &br; &br; 赤い髪をおかっぱに切りそろえた、小さな少女が立っていた。&br;猫の耳と尻尾を揺らして。}; --  &new{2014-04-09 (水) 23:31:35};
---&COLOR(#C41A41){&br; 「マルチナ…！」&br; &COLOR(#0097a2){「お久しぶりです姉様。でもずっとそばにいたのですよ&br; 　魔物さん達の中の赤い猫さんが仲間に入れてくれたので一緒に紛れてお外に出れていたのです&br; 　この姿を取れるようになったのは姉様が大人の姿になってからだけど」};&br; &br; エプロンドレスの猫耳の子供はぴょんと抱きつく。&br; 抱き返したい、ぎゅうっとしてやりたいのに、震える手で髪に触れることしかできない。&br; &br; …あたしにはもう、そんな資格無い。&br; &br; 「ごめんね……あたし……」&br; &COLOR(#0097a2){「いいのです。いいのです。姉様は悪くないのです。怖かっただけなのです」};&br; 「あたし、あんたにも酷い事……」&br; &COLOR(#0097a2){「いいのです。&br; 　ぎゅって抱き返してくれたら許しますよ、姉様。&br; 　してくれないのなら怒るのです。泣いてしまうのです」};&br; &br; 子供の肩は小さく震えている。&br; &br; あたしは……。&br; &br; 「……ごめんね」&br; &br; キャスターを抱きしめた時のアルヴィンのように、そっと妹を抱いた。&br; &br; &COLOR(#0097a2){「帰りましょう。わたしがついているのです。アルヴィンさんに全部お話しましょう姉様。&br; 　ああ、そろそろ姿を保っていられなくなる……でも猫の姿ではいられますから」};&br; &br; &br; &br; &COLOR(#0097a2){「頑張って姉様……わたしたち、幸せになりましょう？」}; &br;&br;&br; 腕の中で笑った妹は、そう言って小さな猫に戻った。}; --  &new{2014-04-11 (金) 03:22:46};
---&COLOR(#C41A41){&br;  &COLOR(#0097a2){「最後まで姉様と一緒にいたいのです」};&br; &br; 駄目だよ、あんたをまってる人たちがいるだろう。&br; &br;  &COLOR(#0097a2){「それは姉様もです」};&br; &br; ……いたっけ。&br; &br;  &COLOR(#0097a2){「わたし！！！……お父さんだってお母さんだって待ってるのです」};&br; &br; ……ああ、そうだった。そうだったね……ごめんねマルチナ。&br; ありがとう。大丈夫だよ、あんたのお父さんとお母さんがあんたを助けたように、&br; あたしも……きっとアルが助けてくれるから。&br; &br; 信じて待ってて。&br; 二人の元でさ。&br; &br;  &COLOR(#0097a2){「……」};&br; &br; ヴィヴィアンに薔薇ジャム沢山作っておいてってお願いしておいてよ。&br; アルと二人で取りに行くから。&br; &br;  &COLOR(#0097a2){「……約束ですよ」};&br; &br; うん、約束。}; --  &new{2014-04-11 (金) 20:10:35};
---&COLOR(#C41A41){&br; &COLOR(#0097a2){「姉様」};&br; &br; なぁに。&br; &br; &COLOR(#0097a2){「わたしね、もう一度姉様と一緒にいられて嬉しかったですよ。いっしょに泣いて笑って……懐かしかったです」};&br; &br; ……あたしも。だからちょっとだけ、あんたを帰すの迷ったよ。ごめんね。&br; &br; &COLOR(#0097a2){「おあいこなのでいいのです。それに嬉しいし。ふふふ」};&br; &br; ごめんね。あんたを忘れて幸せになろうとした。&br; &br; &COLOR(#0097a2){「謝らないでいいのです」};&br; &br; でも……ごめん。&br; &br; &COLOR(#0097a2){「わたしの時はね、姉様がいつも一緒だったから怖くなかったの。独りじゃなかったから、耐えられたの。&br; 　でも、姉さまは独りだった。それじゃあ耐えられないのです。だから、謝らないで」};&br; &br; ごめん……。&br; &br; &COLOR(#0097a2){「わたしも望んだ事だったから。姉様が背負っているものから開放されて、明るく笑ってる所が見たいと願ったのはわたしなの&br; 　意地悪な叶え方されちゃいましたけどね」};&br; &br; ……ありがとう。&br; &br; &COLOR(#0097a2){「ふふ、どうせ言われるならそっちがいいです。&br; 　アルヴィンさんにもいっぱい言うんですよ。抱えてる事もちゃんと打ち明けるのです。&br; 　もう独りではないのです。それを忘れないで」&br; &br; 「愛しているのでしょう、あの人を。&br; 　愛されているのでしょう、その人に」&br; &br; 「だから」&br; &br; 「泣かないで、姉様」&br; &br; &br; &br; &br; &br; &br; &br; 「……時間です」};}; --  &new{2014-04-12 (土) 02:16:10};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst080094.gif ''街の教会''
--&COLOR(#C41A41){&br;&ruby(貴方の近くの仇討つ者から逃げよ){Fly for th'Avenger is near thee,};&br; &ruby(呼ぶのだ、さすれば貴方の救済者は貴方の声を聞こう){Call, and the Savior will hear thee;};&br; &ruby(彼の胸は貴方を支えよう){He on His bosom will bear thee,};&br; &ruby(罪に疲れし貴方を){Thou who art weary of sin,};&br; &ruby(ああ、罪に疲れし貴方。){O thou who art weary of sin.};&br; &br; &ruby(彼は貴方を永遠に守るであろう){He will protect thee forever,};&br; &ruby(流れる涙を拭きとるがよい){Wipe ev'ry falling tear;};&br; &ruby(彼は貴方を見捨てるなど、ああ、決してない){He will forsake thee, O never,};&br; &ruby(そこにはかくも優しき塒……){Sheltered so tenderly there...........};&br; &br; （朝日のあたたかな教会の中、子供達が並んで一人のシスターを見ていた）&br; （鮮やかな赤い髪に白いヴェールをかぶり、少し低い美しい声で賛美歌を歌う……目の前の子供達に歌を教えているのだ）&br; （どこか外国から取り寄せたものなのか、珍しいデザインの極彩色のステンドグラスの光が彼女の白いヴェールを彩っていた）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-07 (月) 08:45:43};
---（街角にある教会）&br;（毎朝の礼拝でささやかな炊き出しの習慣などもあるせいか、信徒の足が途絶える事は無い）&br;（飯目当ての無宿者や無法者が来ることもあるが、祈りがその為の代金と思えば疎かにする者はいない）&br;（毎日、賑やかながら厳かに それらは行われている）&br;（そんな中、老人が1人）&br;（聴衆席の長椅子に腰掛けながら、目を瞑って静かに賛美歌をきいている） -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-04-07 (月) 16:36:34};
---&COLOR(#C41A41){（歌い終わった後は急に賑やかな笑い声。その美声の持ち主が子供達に何か言ったのだ）&br; （赤い髪のシスターは子供達を歌わせ始めると、老人の方へと歩いた）&br; （白いヴェールを取りながら、彼の前に立って）&br; ごめんなさい。今の子供達の声で起こしてしまったかな。&br; よくここへいらっしゃってるんですね？子供達に聞きました。&br; ……お久しぶりです、ご老体。&br; （シスターと言うには少々しっかりした化粧をした顔に微笑みを浮かべる）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-07 (月) 21:10:15};
---私は割かし信心深い方なのでね&br;（その赤髪の女性を見て、老人は曖昧に笑う）&br;どこかで会ったような気はするが……すまない、見ての通りの老体でね&br;記憶力のほうにはちと自信が無い&br;初対面とは不思議と思わないのだが、君の名が思い出せないな&br;どこか、BARあたりであったかな？&br;（シスターにしては品が『良すぎる』化粧をした女性を見て、素直に老人はそう尋ねる） -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-04-07 (月) 21:17:04};
---&COLOR(#C41A41){あら、そういう風には見えませんでしたけれど。&br; （記憶力に自信が無い。そう彼が言うところころと笑って）&br; &br; ……少し前に貴方に弟子入り希望をした子供です。灰色の狼の姿で貴方の前にいた。&br; 事情がありましてだいぶ育ってしまったけれど……中身はあんまり変わってないのですよ。&br; あの時はドーナツご馳走様でした。&br; （スカートをつまんで軽く挨拶をしてみせる）&br; ……キャスターと、名乗っていたと思います。&br; ……思い出していただけました？ふふっ。}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-07 (月) 21:29:54};
---（そう、正体を明かされれば、流石に目を見開き、「ほう」と口から感嘆の声を漏らしてしまうが……それもせいぜい嘆息一回分の間である）&br;（相手がサーヴァントであるというのなら、その可能性もまた考慮して然るべきだ。宝具の効果などで変化するサーヴァントの存在は珍しくない）&br;ああ、やっと思い出したよ、ありがとう&br;余りに綺麗になったせいで、見違えてしまったよ&br;あの時と違って尻尾も前足もないからね&br;女性は少しみない間に変わってしまうと良く聞くが、これほどまでに見事に変化されてしまっては驚嘆する他ないな、はははは&br;さて、今日はドーナツはないが、良ければ一緒に食事でもどうだい？&br;すぐそこでもうすぐ神の御慈悲にありつけるからね&br;（そういって、扉の外を指差す）&br;（そろそろ外で炊き出しがはじまるのだ） -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-04-07 (月) 21:38:18};
---&COLOR(#C41A41){なんだか恥ずかしいです。子供の頃を知られている祖父がいたらこんな感じなのでしょうか。&br; お誘いは嬉しいのですが、この姿でご一緒するわけにはいきませんので……お食事がてらお話を聞いていただけないでしょうか。&br; （彼の指したほうからさっきまで歌っていた子供の一人がシチューの器とパンを持ってやってくる）&br; （どうぞ冷めないうちに、と子供は老人に丁寧にお盆を手渡した。シスターには小さなクッキーの包み）&br; （シスターはその子供の髪をくしゃくしゃと撫でる。ちょっと乱暴だけど子供はそれが嬉しいようで）&br; ありがとね、あんたもご飯もらっておいで。今日のにんじんはとても細かくしておいたから。&br; （言葉も彼に向けるものとは違う、蓮っ葉と表現していいような喋り方）&br; （子供が戻っていくのを優しげな目で追って、また老人に向き直った）&br; &br; あれからあたしの方にも色々ありまして。またこんな風にお話したいと思っていたのです。&br; 聖杯について……願いについて、お聞きしたい事があるのです。}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-07 (月) 21:55:28};
---そうかい、なら、私だけ頂こうか&br;お、すまないね、ありがとう。頂くよ&br;（お盆を受け取り、子供に満面の笑みで礼をいう老人）&br;（その姿だけをみれば、悪印象を持つ人間はそうはいないだろう）&br;（笑顔で子供を見送ってからこちらもまた向き直り、優しい味のシチューに舌鼓を打ちながら、パンを齧る）&br;中々、子供に懐かれているじゃないか&br;かしこまった口調よりも、そっちの砕けた口調のほうが私も好みだね&br;（そう嘯いて、微笑む）&br;まぁ、とにかく話だね&br;そういえば前も似たようなことをきいたね、今度はどんな事を聞きたいのかな？ -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-04-07 (月) 22:02:04};
---&COLOR(#C41A41){……ふふ、育ちは良くないですけれど目上の人に大して不敬な言葉遣いをしない程度には常識があるのです。&br; 妹がいたから子供の世話は昔から慣れていて……そうですね、砕けた口調でかまわないのなら、そうさせてもらいます。&br; &br; さっきから窮屈でね。こんな服も初めてなものだから。娼婦がシスターの格好で奉仕活動なんて、お話の世界だけで十分だ。&br; （行儀よくそろえていた足を組んで、肩をまわす。ふーとため息をついて）&br; そうだな、まずは「願い」について。あんたの願いへの考え方について聞きたいんだ。&br; サーヴァントになったのだから、強い「願い」があったのだろう。&br; どうして……今はそんな風に諦めているような事を言えるんだい？&br; ……繰り返すうちに、諦められるようになってくるのだろうか……この気持ちは。}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-07 (月) 22:19:38};
---ははは、見事な年功序列の精神であるが、私には不要だ&br;むしろ、そっちの口調の方が好ましいね、実にいい&br;仕事も素敵だ。違う形で出会っていたら、常連になれたかもしれなかったねぇ&br;（嬉しそうに笑いながらあっというまにシチューを平らげ、パンを口に放り込む）&br;（そのままろくに咀嚼もせずに嚥下し、話を聞く）&br;まぁ……そうだね&br;何度も何度も繰り返せば、本当に何度も飽きるほど繰り返せば……それらは徐々に「ついで」でよくなってくる&br;優先順位が下がるのさ&br;そういう意味では、諦めに近づくといってもいいのかもしれないね&br;だいたいの事は、時間が解決してくれるものだよ&br;あらゆる形でね&br;しかし、キャスター君と呼ぶのも同じ名前だから妙だね&br;何か他の呼び名はないかね？ -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-04-07 (月) 22:27:01};
---&COLOR(#C41A41){色ボケシジイ。あたしは高いよ？値段の問題じゃなくてね、気に入った客しか取らなかったからね。&br; （くすくす笑いながら続きを促す。デザートに、とクッキーの包みを開いて二人の間に置いて）&br; （一つ口に放り込む。素朴な味。子供達が作ったものだ。自然と笑みが浮かぶ）&br; …そうか。&br; “時間が解決してくれる”その通りなんだろうね。&br; どんな強い気持ちも、届かないまま時間がたてば、薄れていく……。&br; （老人の言った事場を繰り返し、つまんだクッキーを眺めた。月の様に丸い形）&br; ……あの人の願いも、きっとそうなるんだろう。&br; （小さな呟き。口元が薄く笑った）&br; &br; ああ、名前か、''キリル''。あたしはキリルだよ。そう呼んでおくれ。&br; 名前を隠すのは性に合わなくてね。話のお礼になるかはわかんないけど。&br; &br; ……ありがとう。もうひとつ、聖杯の事だ。&br; 聖杯を…使い物にできなくする方法があると聞く。&br; ザーヴァントを殺し、その命をもって呪わせる。これは本当なのかな。&br; ご老体は聖杯で願いが「かなわなかった」所を見たことがあるかい？聞いたことは？&br; （クッキーを半分食べて、ゆらゆら揺らす。軽い様子で訊ねる）}; -- [[キリル>名簿/510391]] &new{2014-04-07 (月) 22:45:33};
---男は誰だって狼さ。ま、私のことは気にいってくれるだろうから、客としていくときは安心だねぇ&br;（クッキーを齧るならケラケラと笑う）&br;（浮かぶ笑みの質は、赤髪の彼女と見た目は同じだ）&br;&br;そう、どんな気持ちや感情なんてものは、基本的には一過性だ&br;どんな喜びも、怒りも、哀しみも、楽しみも……時間の前には風化し、崩れ落ち……最後には原型を止めないほどに美化されて完成を見る&br;願いも同じ。それだけのことだ&br;&br;そして、キリル君、か&br;綺麗な響きの名だね&br;気に入ったよ。キャスターなんて無粋な名前より、そのほうがずっといい&br;&br;（そう笑って、次の質問にクッキーを食べながら答える）&br;（なんでもないように、軽い調子で）&br;&br;ああ、あるよ。聖杯で願いを叶えようとして「実は偽物だった」なんて事例は実際に私が参加した聖杯戦争でもあった&&br;&br;他にも事例だけできくなら、中身が外印的な呪いによって汚染されて強大な呪詛となってしまった例&br;最後になってマスターがサーヴァントに令呪をつかって無理矢理聖杯を破壊した例などもきく&br;&br;サーヴァントを殺して呪いにできるかどうかって話は、噂でしかきいてないがね&br;まぁ、それくらいにこの聖杯ってものは……本来信用するに値しないものってことさ&br;&br;だからこそ、私は見ての通り願いに対してはそれほど希望を抱いていないのさ&br;サーヴァントは道具だからね -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-04-07 (月) 22:56:36};
---&COLOR(#C41A41){ありがと。妹がつけた名前なんだよ、これ。&br; ふふっ、商売続けてたら今ので一晩たっぷりサービスするとこだったよ。狼さん。&br; （嬉しそうな笑顔はとても自然なもの。今までのものに少し違和感を覚えるくらいに）&br; ……へー…そう。やっぱ年の功だね、聞いてみるもんだ。&br; （軽く、とても軽い口調。世間話の一つみたいに。クッキーの残りを口に入れる）&br; &br; ……そう。&br; ……そうか。&br; 偽物が一番いいんだけどねぇ、それは確信出来るほどの情報は無い。&br; &br; 壊したら駄目なんだ。&br; 「願ったのだけど叶わなかった」それが必要なんだ。&br; 叶わなかったその後は、''“時間が解決してくれる”''&br; 敗北は優しさだ。譲れないものを譲るしかない状況へと持って行ってくれる……。&br; あの人も願いを諦めてくれるかもしれない。&br; &br; あたしは、永遠に戦わなくてはいけない。&br; あの人も、神殺しを成し遂げられるような力を求めてる。&br; &br; でもさ、あたしはもう他の夢を見始めているんだ。&br; あの人の隣で、あの人と笑っていたいって……思ってしまった。&br; &br; だけど、願いを変える事はできない。それは裏切りだから。昔愛してくれた人を裏切る事になるから。&br; だから変えられない。あたしは聖杯を手にしたらそう願うだろう、どんなにほかに求めるものがあっても……！！&br; あの人だって、力を求める事はやめないだろう。そしていつかあの老人のように、人の心を失って、悲しく笑うようになる。&br; あたしを置いて、手の届かない所へいってしまう…！！神殺しを成し遂げられるような力を持つとはそういうことだ！！&br; &br; （声を荒げて、自分をぎゅうと抱きしめた。考えるだけで苦しい。気が狂いそうだ。あの人と…アルヴィンと一緒にいられないなんて）&br; &br; …………ならば。それならば、あたしの手で聖杯を使い物にならなくしてしまえばいい。&br; 「願ったのだけど叶わなかった」それはあたし達の救いになるだろう。&br; 自らの誓いを曲げることなく、自由になれる……。&br; &br; &br; （娼婦は、聖女の姿をして、優しく微笑む）&br; &br; &br; ……「信用するに値しない」存在なのであれば、可能性は高いという事。&br; 試してみようと思うんだ。&br; &br; あんたはあの時言ったよね。&br; ''“次からは気をつけたほうがいい”''&br; ……そりゃあもう念入りに、気をつけた。&br; あんたに気づかれないように。少しずつ、少しずつ、魔法を敷いた。&br; &br; （その言葉は、とても穏やかで）&br; （歌うように紡がれた）&br; &br; &br; &br; ご老体。あんた、''その命を使って聖杯を呪っておくれ。''&br; &br; ……惨い、惨い、苦しみがあれば、あんたみたいな奴でもその気になるだろう？&br; &br; &br; （女の足元から湧き出るように、銀色の狼が無数に現れる）&br; （教会の宙には青く輝く魔法陣。禍々しいと思うほどに澄んだ青）&br; （………………子供達の悲鳴と、大人の叫び声が教会中にこだました）}; -- [[キリル>名簿/510391]] &new{2014-04-07 (月) 23:39:50};
---（違和感に気付いた時、つい……笑みが漏れる）&br;（極限の殺意と極濃の魔力に、今更気付く）&br;（否、気付かされる）&br;（今の今まで隠しとおされていたのだ）&br;（もとより……そんなものを感知する能力が無いキャスターからすれば、これは一溜まりもない奇襲であった）&br;（それでも、漏れるのは笑み）&br;（なぜなら危機など……日常でしかない）&br;（危機的状況であればあるほど）&br;（冷や汗のかわりに……笑みが漏れる）&br;（逆にいえばその笑みこそ、恐怖を払拭するための虚勢でしかないわけだが……それでも、老人は気にせず笑う）&br;（それを自覚して尚、笑う）&br;（まさにそれこそが、この老人の出来る数少ない抵抗であるからこそ……笑う）&br;（徹底する）&br;（それだけは、確実に）&br;&br;愛故に。その愛の深さ故に……願いがあるが故に願いが叶わぬ理由を自ら作り上げ、まさに自らの手でそれを成そうとする&br;&br;そのために手段は選ばず、そのために全てを投げ打つ&br;&br;聖杯にすら頼らない……否、甘えないその気概&br;実に見事。実に好ましい&br;君は弱さを強さにかえる術を知っている&br;負の想念で……願いに手を伸ばすいじらしさ、たまらないな&br;（銀狼が囲み、悲鳴が溢れ、狂気を片手ににじり寄ってくるキリルを見て……尚、微笑む）&br;&br;なるほど、これは確かに厳しい&br;非好戦的で甘いという布石を事前に打つことで油断を誘い、自らの願いのありかたすら利用して罠をはる&br;子供や聴衆すら利用し、私を『殺す』ためだけに巻き添えにするその狡猾さ&br;そして目的のために手段を選ばない潔さ……それを策に持ち込む豪胆さを、魔術にして昇華する&br;見事である、素晴らしいと手放しで褒められる&br;（咄嗟に盾にした聴衆を狼が喰らい、老人に踊りかかった次の刹那）&br;（老人は）&br;&br;――では、''採点''しよう&br;&br;（殊更深く、微笑み）&br;&br;''『&ruby(リテイク){再訂者};』！''&br;&br;&br;（『剣』を、振るう）&br;（その手に握られているのは、何の変哲もない、剣）&br;（どこにでもある、なんの変哲もない）&br;&br;（&ruby(アイゼン){『一振りの鉄の剣』};）&br;&br;（狼が、打ち払われる。滅ぼされるのでなければ、切り払われるのでもない）&br;（打ち払われる。一振りで、ただその一度で、『仕切りなおされる』）&br;（罠の陣形に、風穴が開く）&br;&br;（最小の労力で……最大の効率）&br;&br;（その深紅の魔力を纏った一撃は紛う事なき……宝具の一撃）&br;見事な罠。見事な策略ではあるが……これではまだ私は死ねない&br;時間があれば講義も辞さないところではあるが、それはお互い、今は望むところではないようだね -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-04-08 (火) 19:26:19};
---&COLOR(#C41A41){（銀色の狼達は人々を無差別に喰らった。大人も、子供も。ただ血は流れない。皆意識を刈り取られるだけ）&br; （人々の恐怖による悲鳴で目の前の老人も竦ませるつもりだった。その後自らの手で切り刻もうと太股に銀のナイフをくくりつけてあるのだ）&br; &br; （動じないという予想はしていた）&br; &br; （しかし、老人はその上で笑った）（ただの人間達を顔色も変えずに盾にした）（やすやすと伝説の狼の群れを退けた）&br; &br; （そこまでも予想通りだ。更なる悲鳴の中で女も笑う）&br; &br; 狸ジジイめ。まああたしはただの好々爺なんてものが“英霊”連中に存在するなんて信じてなかったけどね。&br; あんた、そのクラス本来のものとはだいぶ違うだろ。そうでなかったら大人しくしている筈がない。&br; いや、大人しくしているように見えているだけなんだろう。あたしみたいな女には。&br; &br; （ただのか弱い老人が今の今まで存在していられるわけが無い。“英霊”に成るわけがない）&br; （この男はサーヴァント、ではなく“英霊”。サーフ・ジュエルと名乗った男とおなじものだ）&br; （何の銘もなさそうな剣。本当に何も無いのだろう。積み重ねた技の上にはそんなもの必要ないんだ）&br; （深紅の魔力は血のような色。彼の流してきた血を思わせる）&br; &br; （''底が見えない''）&br; （''出来損ないのサーヴァントが太刀打ちできる相手ではないことは初めからわかっている''）&br; &br; ''……それでも、生贄にはあんたを選んだ。''&br; どうしてだかわかる？&br; &br; （太股から銀のナイフを取り外し、片手にぶら下げながら狼達の間を歩く）&br; &br; …………あんたなら、&br; このどす黒い気持ちを好ましい、いじらしいというあんたなら。&br; そう手放しで褒めてくれるあんたなら。&br; 繰り返しの中の一度くらい「譲って」くれるんじゃないかって思ってね。&br; &br; あたしは完全なサーヴァントじゃない。成りきる前に召喚された。&br; そのせいか力も酷く不安定になりはじめて、負けて聖杯に吸収されればそのまま消えて次はないかもしれない。&br; 繰り返せないかもしれない。後が無いんだ。&br; &br; 講義はあんたを切り刻みながら聴くよ。&br; あんたなら、切り刻んでも正気は失わないだろう。&br; &br; （女の姿が揺らぐ。ノイズが走る。一瞬だけ少女の姿に変化する）&br; &br; ''聖杯を呪って最後にその力をあたしに食べさせて。そうすればあたしはちゃんとサーヴァントにもなれるかもしれないのですよ。''&br; ''だから今回は譲ってくださいな。お師匠様。''&br; &br; （少女ははじめてあった時と同じ、無邪気な笑顔を見せた）}; -- [[キリル>名簿/510391]] &new{2014-04-08 (火) 21:40:25};
---いい趣味をしているじゃないか&br;容赦も躊躇もなく凶行に至る覚悟は見事といえるね&br;（狼と十分に間合いは離れている。何より、老人は既に得物を持ち、一度宝具で打ち払っている）&br;（故に、知恵有るが故に狼たちも間合いも測る）&br;（一度仕切りなおしただけでもこれだけの効果が生まれる）&br;（互いに命がかかっているのだから、当たり前だ）&br;（それが、戦争だ）&br;（それを十分理解しているからこそ老人は笑い、興味と時間稼ぎの両立を測っているであろうキリルの甘言に答える）&br;（それだけの余裕がある。それすら戦争では場を支配する要因となる）&br;&br;ま、御察しの通りキャスターとして顕現したのは手違いみたいなもんでね&br;お陰で魔術の使えないキャスターの出来上がりだ&br;（逃げ遅れた子供を蹴り飛ばして狼に食わせ、それを助けようとした両親も盾につかって間合いを巧みに取る）&br;（一歩引くだけで狼は勝手に長椅子に激突し、後続との連携が乱れて老人を囲む機会を逸する）&br;（なんでもないことだけでなんでもないように戦局を操作しながら、ただただ老人は笑う）&br;&br;君の着眼点は流石といえるよ&br;私の好みの料理をならべて、巧みに私に『甘え』ようとするその手腕は見事だ&br;目的の為に文字通り私を『食いもの』にしようとするその姿勢も、私はまさに手放しに褒めよう&br;&br;戦争とは我侭のぶつけあいだ。覚悟があるならそうするべきだ&br;君は面白い。そして……そのドス黒い感情のぶつけ方は正しい。ぶつける相手も正しい&br;&br;譲りたいと思わせるところもある&br;愛らしいとすら思える&br;&br;しかし……&br;&br;（いうと同時に老人が一歩前に出て剣を振るう。空振りだが、それだけで間合いは離れる）&br;（狼が一足で踏み込んでこれない間合いを作り出した次の刹那）&br;&br;残念ながら、今回は譲れないね&br;君のその願いを聞くと……''私の目論見が崩れてしまうのでね''&br;&br;（即座に実体化を解いて、姿を消す）&br;（最初から、これが狙いだったのだ）&br;（実体化を解いた瞬間を狙われないように、間合いを開くことが）&br;&br;さらばだキリル君&br;願わくば……君が君の納得できる理由で敗北できることを、祈っているよ&br;それこそ、君の願いのためにね&br;はははははは&br;&br;（その言葉を最後に、完全に老人の気配が消える）&br;（あとに残された酸鼻の教会に、高笑いだけを残して） -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-04-08 (火) 22:48:06};
---&COLOR(#C41A41){（子供が前に出た。その度に女は少しだけ表情が崩れそうになる）&br; （意識を刈り取るだけだ。そうわかっているのに）&br; （この老人はそれも理解してやっているのだろう）&br; （狼達が自分の命令を聞かずに彼と間合いをとったままの固体が多い）&br; （自分の心が揺れているせいだ）&br; （目の前の老人の言葉はあたしを褒めているはずなのに、責められている様にも聞こえる）&br; （罪を並べ立てられる罪人の様な気持ちになってしまう）&br; &br; （手段を選ばないと決めたはずだ）&br; （思惑はあれど親切にしてくれた者を生贄とする事は選べたのに、どうして）&br; &br; （覚悟はある）&br; （あるはずだ）&br; &br; &br; ならば譲れ！何度となくあんたは繰り返せたんだろう。今度も駄目だというだけだ！！&br; あたしにはアルと一緒にいたい……！！消えてしまうなんて嫌だ…！！！&br; （自分を奮い立たせるために声を荒げる）&br; （動かなかった狼達が老人に襲い掛かったが、また狼は振られた剣により引いてしまう）&br; &br; …っ！！殺せ！！！！&br; （意識ではなく体そのものを喰うように術を変える。この際力だけでも奪えれば…！！）&br; &br; &br; （けれど）&br; （次の瞬間老人の姿は消え、笑い声が教会に響き渡った）&br; （残された狼は逃げ惑う人々とに標的を変える）&br; （それをあわてて静止したために追いすがる事もできなかった）&br; &br; （魔法陣も消え、狼も消え、人々は教会の外へと逃げた）&br; （後には、女だけ）&br; &br; （……………目論見とはなんなのだろうぼんやりと思う）&br; （あのような老人が長く追いかける願いとは、なんなのだろう）&br; &br; &br; （かたん）&br; &br; （静まりきった教会のすみで音がした）&br; （そちらを見ると、自分にクッキーを渡した子供が怯えきった瞳でこちらを見ていた。足をくじいて逃げられなかったのだろう）&br; （近寄って、子供の前でかがむ。安心させるように微笑んで）&br; &br; ……大丈夫。もう終わったよ。皆気を失ってるだけだ。&br; &br; （でも子供はその声にさらに怯えただけ。縮こまりながら母や父を呼んだ）&br; &br; （二度とあの笑顔や優しい時間は戻らないのだと、今更ながらに気づく）&br; （覚悟はしていたはずなのに）&br; &br; &br; &br; ……ごめんね。&br; &br; （女はそう呟くと、老人と同じように姿を消した）}; -- [[キリル>名簿/510391]] &new{2014-04-09 (水) 03:37:38};
-（もはや庭のように通い慣れたスラム街だったが、珍しく人が少ないその日は、少し奥まで来る事が出来た）&br;（暗くなる前に帰れば荒事にもなるまいと高をくくり、鼻歌交じりに行けるところまで、と少年の冒険のような心持ちでそこに訪れていた）&br;&br;……へえ。ガラクタの奥に、宝物でも仕舞ってるつもりなのかな、彼ら。（一面の銀盃花の咲く草原を見つけ、肩を竦めた）&br;（誰かが管理しているのだろうか。もしかしたらスラムの花売りはここから花を摘むのかもしれない）&br;（そう思い、誰か管理者がいるのかと周囲を伺うと、その建物の上に、一面の白より目を引く紅を、偶然に見つけた）&br;&br;……お嬢さん？　もしかして、この草原の管理人か何か？（軽薄に警戒心もなく尋ねる） -- [[リジェン>名簿/510397]] &new{2014-04-04 (金) 19:14:55};
--&COLOR(#C41A41){（長い真紅の髪は風になびいていた。くすんだ色の多いスラム街の中その場所だけ色がついたよう）&br; （華やかな身なりをして場違いとも思える少女は呼びかけられてもしばらくぼんやりと草原を眺めていた）&br; ……ああ。あたし。&br; （見下ろすと見慣れない青年がいた。彼の方へと視線を落とすとちょっとだけ微笑んで）&br; ちがいますよーう。ここが好きでよく見に来ているだけでーす。&br; ここからだと夕日もお花も街もぜーんぶ見えて素敵なんですよー。&br; あがってきます？階段そっち&br; （今にも崩れ落ちそうな教会裏を指差して誘ってみる。そろそろ帰らなきゃと思っていたのだけど動く気になれなくて）&br; （なんとなく話し相手が欲しかったのだ）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-04 (金) 19:29:38};
---（少女と同じ物を低い目線で見て、笑う）……ああ、分かるわ。&br;特にこの辺だと、他に見るべきものもないからね。もし時間が永遠にでもあるなら一生こういう物を見て暮らしたいくらいだ。&br;（肩を竦めて）じゃあ、お言葉に甘えて。（裏口に回っていく）&br;（途中、ただの建物としか思っていなかったそれが、朽ちた教会であることに気づいた。スラム街の奥に朽ちた教会という皮肉が、口角を持ち上げる）&br;&br;（屋上に出ると、思ったよりも高い。思ったよりも高かったので、その銀盃花の咲く草原が端まで見る事が出来た）&br;へえ、いい場所見つけたね、君。下で見るよりずっといい。&br;（と、そこで少女の外見の特異さに目が行く。下ではわからなかったが、その真紅の出で立ちは明らかにスラムに似つかわしくない）&br;（赤い少女の隣に立ち、一面の白を眺めながら、尋ねる）……君はこの辺の子なのかな？　俺と会ったことないよね、結構こっちには来てるんだけど。 -- [[リジェン>名簿/510397]] &new{2014-04-04 (金) 19:40:23};
---&COLOR(#C41A41){（階段の途中にはまだ生えたばかりのような茨が、所々教会内部から飛び出していた。少女の座る屋根にも）&br; （誘いに応じてくれた青年が現れたのを見ると嬉しそうにお辞儀して）&br; ここは思い出の場所なのです。あたしも本当ならずっとここでぼんやりしていたいな。ふふ。&br; 夜がおすすめなのですよ。月の下真っ白い銀盃花がとても綺麗で……うん？&br; （問いかけられると立ち上がって）&br; ああ、昔はこの辺に住んでたりしたのです。今はちょっとお世話になっている人がいて。&br; ここにはよく来ますが…夜中が多いのでお会いできてなかったのかも。&br; &br; （そんな風に他愛も無い話をとても楽しそうに話していた少女が、急に固まる）&br; ……それ。&br; （目を見開いたまま彼の胸元の呪印を指差して、すぐにぽんと手を打った）&br; （主から聞いていたとあるマスターの情報に彼が当てはまったのだ）&br; ……ああ、貴方がマスターの言っていた、“悪魔”&br; &br; ……な、なんです？！なんかの罠です？！マスターには貴方としゃべっちゃあいけないって言われているのです！！&br; あっ　これも喋ってますね？　あっ　あっ&br; （急に怒った顔をして、そのあとひとりで慌てて、と忙しい）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-04 (金) 20:08:51};
---（その少女の狼狽振りに肩を竦める）悪魔って、そりゃ誰かと間違ってないかな？&br;悪魔ってもっとほら、こう、角とか生えてて、牙とかあって、浅黒い肌でさ。翼とか生えてるもんじゃないの？&br;見てよ、どっからどう見ても人間じゃない。……それに、君その人をマスターって呼ぶんならサーヴァントなんだろう？&br;俺がもし悪魔でも、俺なんか一捻りの強ーいサーヴァントが、何を怖がることがあるよ。&br;えーと……なんて呼ぶべきかな。先に名乗っとくかな。&br;……俺はアンリ。女みたいな名前って良く言われて困ってるよ。（堂々と偽名を名乗って肩を竦める）&br;&br;確かに俺は聖杯戦争参加者だけどさ、あんまり戦闘とか得意じゃないんだよね。乗り気でもないし。&br;だから、強いサーヴァント同士が潰し合ってくれるのを、こうやって時間つぶしながら待ってるんだよ、君みたいな子と話しながらね。&br;（はぁ、と溜息を吐き、憂鬱な表情を作って）&br;でも、俺の願いって大したことないし、もしかしたらこの辺で引いておくのも手かなって思ってるよ。&br;君も、だって俺より強い願いを持ってたりするんだろう……？　絶対に譲れないような願いをさ。&br;（よいしょ、と教会の屋上に腰掛けながら、少女に向かって言葉を投げる）&br;（少女の言う通り、夜には月下にこの草原は綺麗に映えるだろうなと思い、小さく笑った） -- [[リジェン>名簿/510397]] &new{2014-04-04 (金) 20:24:10};
---&COLOR(#C41A41){えっ　えぇー…あ…まあ人間よりは強いですけどね。あたし…。&br; マスターはあんまり“悪魔”のことはお話してくれなかったもので…よくわからないのです。&br; ……いつもなら話した内容も少し教えてくれるんですけど。「こういう姿の男には近づくな」って言われて。&br; 何か誤解でもあったんですかね……？お名前は確か…リ……ああ、アンリさんでしたか。うろおぼえで申し訳ないのです。&br; （偽名の一部が聞いていた名前と似ていたからあっさりと上書きされた。ぺこぺこと頭を下げて、少し悩んだ後）&br; &br; あたしは……''キリル''。キャスターですよ。&br; 名前を隠すのって好きじゃないのです。あたしの知ってるサーヴァントはいつも名乗っていたし。&br; （真名を口にする。あまりにもあっさりと、堂々と名乗ったので偽名だと思われるかもしれない。少女はそれでいいと思っていた）&br; （青年の赤い目を見上げる少女のまっすぐな視線は、それが嘘ではない事を伝えていた）&br; （話をする青年の横に少しだけ距離を置いて座った）&br; （主と同じ赤い瞳を眺めながら）&br; ……貴方みたいな人もいるんですねぇ。よく他の参加者に殺されないでいられますね。&br; サーヴァントのいない貴方を手にかける気にはなれませんけど……そうで無い人も多いと思うのに。&br; （ほへーと半分呆れたようにため息をつく。青年よりはちょっと短い軽いもの）&br; &br; 願い。&br; 願いか……。&br; （ひょいと立ち上がって、屋根のふちをバランスをとりながらゆっくりと歩く）&br; あるけれど、あたしは別に聖杯は必要ない願いなのです。&br; ただ……&br; （長い髪を揺らして、青年の瞳をまた見た。誰かを重ねて、愛しげに笑う）&br; マスターがとても必要としているから……あげたいだけ。&br; 手に入れないとあの人は苦しいままだから……でも、ほんとはあんまりあげたくない。&br; ふふっ、貴方の瞳、マスターと同じ色で綺麗です。赤い赤いうさぎの目。寂しいと死んでしまううさぎの目。&br; うさぎさんのアンリさんは、どんな願いなのです？}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-04 (金) 21:01:48};
---まあ、同じ人間だしね、すれ違いも勘違いもあるさ。俺はそのマスターがどんな人間かは知らないけど、許すよ。しょうがないことだ。&br;君可愛いしね、傍に置いておきたいって思う男の気持ちも良く分かるよ。大事にされてる証拠だとでも思えばいいんじゃない？&br;……男は皆狼だから、って意味で近づくなって言ってるかもしれないしね。（安心して、取って食わないから、と笑う）&br;&br;（その純朴さに、ぶるりと背筋に冷たいものが差し込まれたような恍惚感が走った）&br;（――''真名を明かす''。それが聖杯戦争で持つ意味というものの大きさは、誰もが知るところであるはずなのに）&br;へえ、いい名前だね、ありきたりな褒め言葉でごめんね。俺、語彙少なくてさ。……キリルちゃんか。&br;（そして、クラスはキャスターだという。敵対関係にあった場合、待ちぶせでやられていたかと思うと、現在の状況にぞくぞくする）&br;まあ、そうだね。話し合いで解決出来れば、これ以上にいいことなんてないのにねえ。&br;（どこか暢気な稚気を見せるキャスター……キリルに本心でそう言い、微笑みかけた）&br;&br;（ごろん、と屋上の上に寝転び、とん、とんと歩くキリルを見上げながら）&br;マスターの願いを、か。キリルちゃんは優しいサーヴァントなんだねぇ。&br;うちのにも見習って欲しいくらいだ。（まあ、概ね似たようなものだがと心のなかで付け加え）&br;んー、俺かい？　俺はね、物語を書きたいんだ。誰も見たことのない、他人の心を動かす、楽しくて楽しくて仕方がない物語をさ。&br;その為になら、他に何もいらない。うさぎのアンリさんは、他人にそれを読んで貰うためなら、何でもするんだ。&br;笑っちゃうだろ。君の願いに比べたら、本当に些細な願いだ。自分で叶えろってくらいのさ。&br;&br;（肘をつき、膝立ちになる。まるで姫に傅く騎士のように）&br;……ねえ、キリルちゃん。でも一つさ、心配な事があるんだよ、俺。&br;聞いてくれるかい？（キリルを見つめるのは赤い赤いうさぎの目。寂しいと死んでしまううさぎの目）&br;（本当に傷一つない少女に、傷を入れたとき、同じ赤い目をした男は何を思うだろうという、少年のような好奇心でキリルを見つめる） -- [[リジェン>名簿/510397]] &new{2014-04-04 (金) 21:37:03};
---&COLOR(#C41A41){もしかしたら、言葉より戦いの方が優しいのかもしれません。&br; たとえば大切な人を病気で失いたくない人がいて、相手も同じ願いだったら。&br; 話し合いで片方が「大切な人間を見殺しにする」と自分の意志で決めるのはとても残酷な事。&br; 戦いで、負けるのであれば「負けてしまったからしょうがなかった」のだと諦められる。&br; そこで命を落としてしまっても…卑怯でも、薄情でもない。裏切り者でもない。自分は精一杯やったんだと思える。&br; 戦いでの敗北は優しさでもあると思うのです…。&br; （まるでそれを望んでいるかのように呟いて、くるくる長い髪をなびかせ、屋根のふちで踊る）&br; &br; 卑怯ではない事、それはあたしのたった一つの信念……と言いつつ、やぶっちゃったりもしましたが。&br; &br; ふふっ　「ちゃん」付けされるとなんだか気恥ずかしいですね。そんな歳でもないのですよーう。&br; （寝転んだ青年をまた覗き込む。瞳を見るのが好きなようだった）&br; 物書きさんですか。いいですね。あたし本を読むのが大好きで、いろんな物語を読みましたよ。&br; それだったらあたしと同じ、聖杯必要ないかもしれませんね…。でも、願いの重さは人それぞれですから。&br; ……楽しい物語なら皆が幸せになる物語がいいですね。あたしはハッピーエンドが好き。&br; &br; （青年の前に手を後ろに回して立って、首をかしげる）&br; なんでしょうか？物書きのうさぎさん。怖いことでもあるのですか？あたしでよければ聞きましょう。&br; （物書きとわかったとたんに芝居がかった喋り方。童話の登場人物のように）&br; （見つめられると主を思い出したのか、少しだけ真剣な顔）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-04 (金) 22:10:38};
---（物書きは小さな姫に謳う）では箴言しましょう、小さき乙女よ。&br;人の願いを踏み越え、人の願いを蹴落とす意味を知る、賢き少女よ。&br;この話はね、それだけの代償を求めなければ誰の願いも叶わない残酷な物語なのさ。俺にとってみればね。&br;&br;そして、その最悪はもう一つ深い最悪を連れてきたみたいでね。&br;もしかしたらさ、俺が死ぬほど願う利己的な願いも、君のマスターが苦しんででも掴もうとしている強い願いも。&br;君みたいな少女が信念を曲げてした卑怯の上の細やかな願いも、誰かの夢を踏みにじってでも叶えたい夢も。&br;&br;――もしかしたらこの聖杯ってやつは、叶えてくれないかもしれないんだ。&br;&br;残酷な物語だろ？　誰が考え、誰が組んだか知らないが、それが本当なら最初から悲劇が想定されてたとしか思えない。&br;どんな尊い願いも、どんな汚い祈りも、何もかもを薙ぎ払う最悪の存在かもしれないんだ、聖杯ってやつはさ。&br;&br;どうだい。キリル。&br;君がどんなに頑張って、どんなに汚れて、どんなに卑怯なことをして、どんなに信念をねじ曲げたとしても。&br;君が叶えたいと願う、マスターの願いは、聖杯戦争で叶わないかもしれないんだ。&br;&br;（間近で。その自分が今からつける小さい傷の傷口を眺めようと。綻びを覗きこもうと）&br;（本当に好奇心だけに突き動かされて、男は立ち上がりキリルの元へと近づく）&br;（その顎に優しく指を添えて少しだけ上を向かせ、キリルの瞳の奥を真紅の瞳で覗き込むと、呟く）&br;&br;だとしたら。誰の願いも叶えてくれないなら……俺はそれがさ。すごく怖いんだ。&br;君なら''――どうする？''　キリルちゃん。&br;（黒髪の悪魔が、小さく、薄く微笑んだ） -- [[リジェン>名簿/510397]] &new{2014-04-04 (金) 22:26:39};
---&COLOR(#C41A41){（青年の瞳に、魅入られたように動けない）&br; （言っている事が初めは理解できなかった）&br; &br; （聖杯が）（願望を叶えるものではない？）（だって今までのものは願いを叶えていたはず）&br; （あたしがかつて参加していた聖杯戦争も、同じ血を持つ少女が参加した聖杯戦争も、願いは叶った）&br; &br; （信じられない話）&br; （だって）（それは）（まるで夢の中であるかのように……）&br; &br; （''…………………………少女にとって、都合のいい話''）&br; &br; （間近に見える青年の顔が笑う。人形のようにされるがままで、硝子玉のような金色の瞳がただ赤い瞳に向けられて……）&br; &br; ''………どうもしない。黙っているわ。''&br; &br; （……その瞳に宿るのは、歓喜。静かに涙が一筋流れた）&br; &br; 叶わなくていい……アルヴィンの願いは叶って欲しくないんだ。&br; だって、願いが叶ったら、あの人は手の届かないところへきっと行ってしまう。&br; 願いが叶ったなら、悲しい顔で笑うだけの、血まみれの手で優しく頭を撫でるような、そんな人生しか…。&br; いいえ、人でもきっといられなくなる。あの優しい老人のように。&br; （愛しげに、震える両手を青年の頬に伸ばす。瞳がよく見えるように）&br; （赤い、赤い、血のように赤い、寂しいひとの瞳を重ねて、無意識に名前を呼んだ）&br; &br; 言っただろう。&br; ''戦いでの敗北は優しさでもある''と。&br; 戦いで、負けるのであれば「負けてしまったからしょうがなかった」のだと諦められる。&br; 聖杯が、願いをかなえるものではなかったら………同じように、諦められるかもしれない。&br; そばにいるあたしの声を聞いてくれるかもしれない……きっとあの人を人のままでいさせることができる…！！&br; &br; ああ、それが本当だったらどんなにいいだろう。&br; 怖くなんて無い。''それは、あたしの望んだ聖杯よ……！！''&br; &br; （心のそこから幸せそうに、夢を見るように、少女は笑う）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-04 (金) 22:56:57};
---&br;（心の奥底まで見つめ合うような距離、真紅の瞳の見つめるその先の宝石は）&br;（――最初から、自らの願いのままに、歪に歪んでいた）&br;（そこにあるのは献身という愛情でも、信念という尊さでもない。これ以上無いくらいに美しい利己によって、綺麗に華の形になった傷跡だった）&br;&br;……ああ、そうかい。&br;……君は、綺麗だね。（綺麗に、歪であることを保っている）&br;（これ以上押せば壊れて、これ以上押せないように壊れている。それは、酷く繊細な芸術品のように見えた）&br;（――愛おしさの余り無理やりそれを壊してしまいたくなりそうなくらいに……唇を奪ってしまいたくなるほどに）&br;&br;（衝動を静かに心のなかに押し込み、頬に添えられた手に自分の手を重ねる）&br;&br;じゃあ。……俺達は''共犯者''だ。&br;君は、君が願う、君の大好きな者の幸せの為に、その俺の零した弱音を胸に仕舞っておけるね、キリル。&br;もしそうだったらどれだけいいかという、甘い甘い希望は、君の一番大事なところに仕舞っておいて欲しい。&br;&br;（言いながら、頬に添えた手の小指を、自分の小指で結んだ）……約束だよ。 -- [[リジェン>名簿/510397]] &new{2014-04-04 (金) 23:07:05};
---&COLOR(#C41A41){（重ねていた誰かの顔から、元の青年の顔に戻る）&br; （彼を“悪魔”だと主は言った）&br; （そうではない、誤解だと初めは思った）&br; （でも……今は、その通りだと思っている）&br; &br; （叶わないかもしれない希望を持たせるなんて……悪魔のやることだ）&br; &br; （希望を見つけてしまったら、それに手を伸ばしてしまうのは当たり前じゃないか）&br; （この願いを叶える為ならなんだってしたくなってしまう……）&br; （希望を知らなかったら、求める事なんてしないのに）&br; &br; ……ありがとう、物書きのうさぎさん。&br; そんな風に言う男は、娼婦のあたしを恋人みたいに扱って、酷いくらいに優しく振舞う奴ばっかりだったよ。&br; だいたいろくな死に方しなかったけどね。&br; &br; ……黙っているよ。二人だけの秘密だ。&br; &br; （指きりをする少女はもう涙を流してはいなかった。穢れを知らないような顔をして純粋に振舞って）&br; &br; えへへ、素敵な物語が書けることを祈っていますね。&br; ハッピーエンドがいいのです。&br; 皆が喜ぶ終わりでなくてもいいのです。&br; たとえ主人公意外誰もそれを幸せと認めてくれなくても、主人公が幸せを感じている終わりならそれがハッピーエンドなのです。&br; &br; （触れていた指に軽く口付けて、手を離した）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-04 (金) 23:41:44};
---&br;本当にいい女の前に立つと、男は誰だって何時だって格好悪いくらいにいい格好したくなるのさ。&br;その男の愚かしさを許してくれる女を、いつだって男は探してるものだからな。&br;俺はいい格好が他人より少しだけ上手いだけ、「碌な死に方」をせず、一夜の思い出を胸に「良く生きた」そいつらと本質は同じだよ。&br;（自分の指に口付けを重ねて、静かに夢物語を語る物書きは現実を生きる娼婦に微笑んだ）&br;&br;（キリルが娼婦の顔から、少女の顔に戻る。物書きは肩を竦める）&br;&br;安心しなよ。俺はこれしか出来ないけど、これなら出来るんだ。&br;誰もが納得して、誰もが感涙して、誰もが感動して、誰もの胸が苦しくなる。&br;今まで一度も見たことがない、本当に胸を貫くような話を、俺は作ってみせるからさ。&br;&br;そうだね、俺はその愛しくて、悲しい、愚かでも、真っ直ぐな心をもった主人公には、その主人公だけの幸せを掴んで欲しいって、ずっと思ってるよ。&br;例え誰もが目を奪われるのが一面に咲き乱れる白く綺麗な華だったとしても、俺だけはその気高く紅い華の美しさを知っているからさ。&br;やっぱりさ。……物語ってそうあるべきだもんな。ハッピーエンドが一番だよ。&br;（笑って言いながら登ってきた裏手の階段の方に歩いて行く）&br;&br;じゃあね――『キャスター』。&br;（名前も告げない、卑怯でズルい男はそう呟くと、階段を降りていった） -- [[リジェン>名簿/510397]] &new{2014-04-05 (土) 00:05:38};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079485.gif --  &new{2014-04-03 (木) 11:40:06};
-（街中を歩く。足が向かうのは何時だったか二人で眺めたショーウインドウ）&br;（此処に来れば会えるような気がして。今更謝るつもりなどない）&br;（自分の感情が間違っていたとも思っていない）&br;（けれど今。今再び会いまみえた時、あの時とは違う言葉が言える気がしたから）&br;&br;……流石に、都合よすぎるかな&br;&br;（ショーウインドウの前には誰も居ない。）&br;（あの時と変わらぬウエディングドレスだけがそこにある―） -- [[ライダー>名簿/510412]] &new{2014-03-31 (月) 22:55:38};
--&COLOR(#C41A41){（ふわりと、甘い匂い。すぐ近くにあるドーナツのお店からだ）&br; （「いつも買ってくれるから今日は二つおまけだよ」と店主の声に）&br; ありがとうございますっ！！やったー！！&br; （びっくりするくらいよく通る、高い声がこたえる）&br; &br; （……運命の神様というのは時々すごく期待通りに動いてくれる）&br; （派手な赤い色の髪がｼｮｰウィンドウのガラスごしにうつって）&br; （勢いよく走り出した少女が、転びそうな勢いで立ち止まった）&br; （硝子ごしに映った顔は、初めはとても嬉しそうに。その後は怯えるような表情に）&br; ライダー……さん……。&br; （それでも躊躇いながらも、声をかける）&br; （少女の髪には、おそろいで買った髪留めがまだついていた）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-03-31 (月) 23:11:09};
---（ガラスの向こうに見えたのは、最初に会った時とは真逆の表情）&br;（たった一度の会合で、此処まで彼女を変えてしまったというのは、我ながら少し気まずい）&br;&br;……久しぶり。怯えなくてもいいよ。別に何かする気もないから&br;（此方を警戒しているであろうキャスターに、とりあえず敵意が無いことを伝える）&br;（と、そこで彼女がつけている髪留めに気が付いた）&br;&br;……驚いた。まだつけてたんだ。嫌な思い出だろうし、捨てちゃったかと思ってた -- [[ライダー>名簿/510412]] &new{2014-03-31 (月) 23:48:25};
---&COLOR(#C41A41){……あ。&br; （彼女に言われて、鏡に映った自分の姿を見た。つける事が当たり前になっていた小さな花の髪飾り）&br; 折角おそろいで買ったものだったから。&br; それに、貴方とのあの時事、忘れないようにしようって思ってつけているのです。&br; ……あたしが馬鹿だったから。あの場で…一番卑怯だったのはあたしだった。&br; ……無理矢理力を使わせたマスターよりも。&br; （髪留めに触れて、少し俯く）&br; &br; えへへ、お久しぶり、です。&br; あれからずっと会いたいって思ってたから、びっくりしちゃった。&br; （敵意がないのもわかっているけれど、また自分の一言で彼女を傷つけてしまうのが怖くて、一つ一つ言葉を選ぶ）&br; （大きく、息を吸って）&br; あの時のこと……ちゃんと謝りたくて。でもまた傷つけてしまうのが怖くて。&br; 探しにいく勇気もなくて迷っていたら、神様があわせてくれたのです…ふふ。あいつたまにいいことする、のです。}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-01 (火) 00:04:45};
---…ホント、神様もどうせなら生きてる時に微笑んで欲しかったよ&br;（キャスターの言葉にふぅ、と溜息交じりに冗談を返す。その態度は先日の殺意をむき出しにした少女とはまるで別人）&br;&br;…あの時のこと、謝る気は無いから。今でも…貴方が羨ましくて、妬ましいのはホント&br;いつかは…また、戦う運命にあるんだし&br;でも、僻んでるだけじゃ何もならないって気づいたから。私も…前を見てみようかなって思った&br;だから……これ、ありがとね&br;（そういって取り出したのはお揃いのヘアピン。あの時と同じようにフードの端にぱちり、とつけて）&br;（謝るつもりはない。けれど、感謝はしよう。彼女がくれたこの髪飾りも、自分が今生きていることを証明してくれる）&br;（おしゃれをする喜び。そんな当たり前の喜びを享受するくらいには、前向きで居たかったから） -- [[ライダー>名簿/510412]] &new{2014-04-01 (火) 22:24:35};
---&COLOR(#C41A41){（きょとんとした顔になっていたと思う）&br; （彼女の様子があまりにも変わっていたから。とてもいいと思う方向に）&br; （どうしてだろう。すぐに答えは出た。あの人だ、きっと……ブレイズという名の、彼女のマスター）&br; （……彼女をとても大切にしていた。戦ってる姿を見ていれば痛いほどによくわかった）&br; （きっと、彼のおかげなんだろう。そう思った）&br; （……胸の奥が、ちりっと痛む。彼女の言う「羨ましい」という気持ち）&br; &br; （おそろいのヘアピンをつけてくれるのを見ると顔をほころばせて）&br; やっぱりよく似合うのです。えへへ…サーヴァントになったって、あたしたちはここに今生きているんだもの。&br; …生きてるって言い方はおかしいかもしれないけど……ここにいる。女の子らしいおしゃれくらいしましょう。おいしい物だって。&br; （ね？と言ってドーナツを一つ差し出す）&br; ……あたしが、謝りたい事は一つ。&br; 逃げて、ごめんなさい。&br; 戦う事から逃げてごめんなさい。一番酷い事をしたのです。友達になりたいと思ったのに、貴方の気持ちを見ていなかった。&br; 今度はちゃんと……戦うべきときは、正々堂々と戦います。}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-01 (火) 23:25:41};
---……うん。お互い譲れないものがあって。大事なマスターが居て。その為に命を懸けるのがサーヴァントだもん&br;それだけが命の価値だなんて思わないけど…それを果たせないようじゃ、本末転倒だと思うから&br;私たちは戦う運命にあって、きっと…それは変わらない。でも、私たちの関係は変えることが出来るから&br;（ぐし、と左袖を服の裾で拭い、ん、と無言で差し出して）&br;&br;友達には多分なれない。……でもさ、好敵手にならきっとなれる&br;私は…貴方から学びたいことがある。だから…貴方に対して遠慮はしない。遊びたい時はそういうし、戦いになったら容赦はしない&br;……そういう関係に、なりたいと思う&br;&br;（ダメかな、と呟いてキャスターの瞳を見やる）&br;（きっと、それは普通の人から見たら余りにも歪な関係）&br;（互いを尊重し合い、思いやりあうような関係にはきっとなれない）&br;（でも、互いが互いを羨み、互いが互いの環境を望み合うなら）&br;（それはきっと、好敵手という関係になるのだろうと、そう思った） -- [[ライダー>名簿/510412]] &new{2014-04-01 (火) 23:40:29};
---&COLOR(#C41A41){（どうしたら……こんな風に変われるんだろう）&br; （今の彼女はとてもまぶしかった。あの時、真っ暗な闇の中で光に焦がれていただけの少女はもういない）&br; （妬ましいと言った相手にこうやって手を差し出してくれる彼女は……もう光を持っている。きっと気づいていないだけ）&br; &br; （彼女の左袖を、両手で包むように握った）&br; 好敵手……それもまた、友情の形の一つです。&br; &br; ……こんな事言うと、また怒らせてしまうかもしれないけれど……。&br; あたしは、あの時……貴方とそのマスターを見て、苦しいくらい羨ましいと思いました。&br; マスターにとても大切にされていて……信頼で結ばれていて。&br; 今も思い出すと胸がちょっと痛いくらいに。&br; あたしも、貴方の事知りたい。そして貴方のように変わりたい……マスターに愛されるようになりたいな。&br; &br; よろしくおねがいしますね、ライダーさん！&br; （そして、彼女が羨むまっすぐな明るい笑顔を彼女に向けた）&br; （不思議な関係だっていい。だって……普通の人生なんて知らなかったんだから）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-04-02 (水) 00:15:57};
---…私も、貴方のことが羨ましかった。同じサーヴァントなのに、貴方は前を見て、夢を見ることが出来て…&br;貴方を見てると、最初からあきらめてる自分が…何か、惨めに感じたの&br;…でも、それももうお仕舞。私は貴方に追いつくから。絶対に。だから…これからも、よろしくね&br;&br;（向けられた笑顔に頷き、顔を上げればそこには―）&br;&br;（サーヴァントとして現界してから初めて―）&br;（生前の頃ですら珍しかった、柔らかな笑顔が浮かんでいて）&br;（孤独の殻につつまれていた彼女の心が、此処に来てようやく顔を出したのだった）&br;&br;…それじゃ、手始めに何か食べに行こう。友達じゃないけど、一緒に食事ぐらいならきっと誰でもするよね？&br;（いこ、と付け加え、キャスターの手を引いて歩き出す）&br;（敵同士で在りながら互いを羨み、互いを尊重し、手を取り合って）&br;（聖杯戦争に於いてこの上なく奇妙な関係が、今此処にむすばれたのだった） -- [[ライダー>名簿/510412]] &new{2014-04-02 (水) 21:16:53};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079485.gif --  &new{2014-03-30 (日) 21:51:08};
-スラムの一角、壊れかけた教会の前で --  &new{2014-03-29 (土) 23:43:02};
--（一人の男が茨の檻の前に立っていた）&br;（裏稼業めいた黒いスーツに身を包み大きめの鞘に包まれた刀を持つ男は一見マフィアなどの類に見えるだろう）&br;（茨とその奥…透明な棺とそこに眠る美女、そしてそこを包む異質な空間を確かに視ている事を除けば）&br;…赤髪、尖った耳、この時空間魔術…魔法の領域に等しい大術式を維持し続ける魔力…&br;これがあのマルチナ…か？いや違うか、彼女は死んだ筈だ&br;（このあまりの異質な光景が聖杯と関係が無くとも考えこまざるをえない、何が起きたのだ？と） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-29 (土) 23:44:31};
---&COLOR(#C41A41){&br; マルチナを知っているのですか？&br; （彼女に良く似た声、顔立ちの少女が茨に包まれた教会の屋根の上から話しかける。赤い日記帳を抱いて）&br; （ただマルチナよりは少し年上だった。15・6といったところ）&br; &br; ここで起きたことは誰も知らないのです。知っている人は今はもういないのです。&br; （足をゆらゆらさせながら呟く。それは見た目より少し幼い仕草）&br; （だけど、少女は急に大人のように足を組んで）&br; &br; ……あんたは誰だい？見たところ堅気じゃなさそうだ。}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-03-30 (日) 00:04:32};
---（刀を鞘毎抜くと杖の様に前に置いて手を預ける、この体勢では即座には抜けない…敵意は無いと示す為だ）&br;いや…生憎と生前出会う事は無かったよ、私が知るのはあくまで知識の上での少女だ&br;（仰ぎ見れば目を細める、赤い髪の女…その仕草の変化による違和感、そしてもう二つ大きな違和感を感じる）&br;&br;そうだね、見た所君のご同業と言った所だ。&br;ああだが…そうとも言い切れないな、君は何かがおかしい…。&br;（老齢に差し掛かった男の顔が僅かに険しさを増す、その瞳は多くの経験から様々な事を見て取り）&br;&br;まるで不安定だ、本来あるべきではない…英霊ではないように感じる。&br;…いや失礼、そういった過去を持っているのかも知れない人に不躾だった。 -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-30 (日) 00:17:52};
---&COLOR(#C41A41){なるほど…（つい妹の名前に食いついてしまった。余計な事をいったような気がする。むうとちょっとだけうなって黙る）&br; （同業という言葉に驚くというよりも、やっぱりと思った）&br; （英霊とは本来はこういう人間がなるものだ。そう思っていたから）&br; &br; 謝る事はないのです……ええ、あたしはちゃんとしたサーヴァントではありません。&br; ご老体達の目は流石にごまかせなさそうですので、ここは素直に認めるのです。&br; （もう一度口調が変わる）&br; （敵意はなさそうだと判断すると、トンと屋根から舞い降りる。ふわりと重力がないかのように彼の目の前に浮かんで）&br; 召喚事故みたいなものがありまして、そのあたりの事覚えてないのですよ。&br; ……でもご心配なく。戦う力には不自由していないのです。&br; &br; ……あんたの前で子供っぽくしても無駄っぽいからこっちでいいね。&br; そっか、あんたがマスターの言ってた……“おじさま”だね？&br; （くすっと笑って彼の出方をうかがう）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-03-30 (日) 00:51:56};
---そうか、君が…アルヴィン君のサーヴァント（自分の中である程度予想が固まる、キャスターだと思っていたがやはり）&br;（そう至った所で一つの疑問を思い出す、それはアルヴィンがあまりに不利な戦いに身を投じた理由）&br;&br;いや好きな喋り方で構わないよ、大人の女性も甘える類も好みでね（伺うキャスターに愉快げに）&br;召喚事故…か、ふむ（眠れる茨の美女に目を向けて）起こり得るべくして起こった事故、とも今の状況では取れるが&br;（そうカマかけ染みた言葉を投げ掛けるとキャスターへ視線を戻す）&br;…アルヴィン君が戦う理由は君、かな？…少なくとも誰かを救う為なのは確かそうだが&br;（アルヴィンの行動を何処か理解するような素振りを見せる、救えなかった者特有の寂しげな瞳を垣間見せる） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-30 (日) 01:10:23};
---&COLOR(#C41A41){好みの喋り方があったらそれにしてさしあげてもよろしくってよ、おじさま。&br; （返ってきた答えは老成した大人らしいものだった。わざとまた別の口調にしてみたりして、噴出す）&br; ふふっ　媚びても効果の薄そうな人に媚びるのは面倒だから素にさせてもらうよ。&br; ……残念だけど偶然なのか誰かの仕組んだ事なのか、今のあたしにはわからないんだ。&br; &br; （作ってもしょうがない、それは本心なので素直に答える）&br; （けれどマスターのことになると話は別だ。瞳には少しだけ警戒の色）&br; （でもすぐにその色は消え、ふっと笑う。苦笑するように）&br; （自分の主と同じような瞳を彼がしたから。気を緩めたわけではないけど、必要以上に警戒もまた、いらないだろうと思って）&br; 少なくともあたしのためじゃないだろうねぇ。あたしのマスターは色々複雑みたいだよ。&br; 一言ではあらわせられない。ため息をつきたくなるほど色々抱えててね。&br; &br; 戦うしかないから戦っているのさ。それ以外もう何もないから。&br; ……あたしも同じようなもの。}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-03-30 (日) 01:40:54};
---（お互いに笑い合う、元より優勝に興味の無い男にとって戦わぬ相手はこうして笑い合う相手なのだ）&br;（成る程と納得する、この少女が言っている事は嘘ではあるまい…）&br;（消えたハズの記憶からさえその苦労を滲み立たせているその姿が真実だと物語っている）&br;（だからこそこの少女とアルヴィンが危うく感じる、英霊らしさの無い少女と英霊になる直前の者特有の顔を見せるアルヴィン）&br;&br;…そうでもないさ、生きている限りはきっと他にも方法はある&br;それが何か？と問われたら答えられないけれどね、私は君の年頃…というのもおかしいか&br;15の頃にはそんな生き方を選んでしまったから、他に思いつかなくてね&br;&br;それでも引き返すべきなんだ、その果てはあまりに無残だ&br;英霊の生き方なんていうのは私の様な呪われるべき者の仕事さ&br;…君は英霊とはなんたるかも忘れてしまっているかい？ -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-30 (日) 02:03:49};
---&COLOR(#C41A41){&br; それなら分かるだろう。&br; あんたなら解るだろう。&br; &br; そう言えるあんたならば…ここまで来た人間が引き返す事を選びはしないという事を。&br; &br; （淡々と諭すように語る男を前に、酷く固い声で少女の姿の女は言う）&br; &br; 英霊とは、英雄のことだ。&br; 絶望の海で溺れて救いを求める人間に、手を差し伸べ応える者。&br; 人間では太刀打ちし得ない、神の様な力を持ち、救いを阻むものを打ち倒す。&br; 呪われるべき者と自分を言い表しているというのに、そんな身に成り下がっても尚手を差し伸べようとする……&br; ……優しくて、弱すぎる故に……強い人。&br; &br; （高らかに。焦がれるように、目の前の男を見る）&br; （どうしてだろう。何故英霊になる道を選んだのか自分でも思い出せないのに、勝手に言葉が口から出てくる）&br; &br; （けれどすぐに俯いた。……主の顔が浮かんで……主が話した彼の「願い」が浮かんで……）&br; &br; …………………………そうか。&br; &br; ああ、なんでこんなことわからなかったんだろう…そうだ、そうだよ、マスターの戦う理由、その先の願い…！&br; マスターの願いを聞いても途方もないことだとしかわからなかった。何かとても引っかかるのに、ずっと解らないでいた。&br; &br; （アルヴィンを見て、英霊になる直前の者のようだと思ったアーチャーと、少女もまた同じように思っていた）&br; （ただそれは彼よりももっと漠然としたものだった。記憶がなく、英霊に対する自分の想いも思い出せないでいたせいだ）&br; （……それが今、はっきりと理解できたのだ。英霊を語る事で）&br; &br; あの人は救えなかったものがとても多かった。多すぎた。&br; 夢で共有した記憶はとても断片的なものだったけど、救えず、背負った人達なのだろうと思う存在が沢山いた。&br; 復讐する力が欲しいと、マスターは……アルヴィンは言ったんだ。&br; 明確な敵がいるにはいたけれど、何か、彼が見ているものはそいつらじゃないって思った…………。&br; &br; （うわごとのように呟き続け……不意に顔をあげた。とても嬉しそうに）&br; &br; ……なりたいのは、復讐者なんかじゃない。英雄だ。救世主だ。&br; ''……アルヴィンは…………英霊になりたいんだ、きっと。''&br; &br; &br; …………引き返えさないよ。引き返させることなんてできない。&br; あたしは……あの人に救って欲しい。そう願ってしまっているから………。&br; &br; あの人は……あたしの英霊になるんだ。&br; &br; （それは一方的な思い込みかもしれない。少女の語る英霊も主もあまりにも綺麗なものだった）&br; （でも、それを間違いのないものだとひたむきに信じている）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-03-30 (日) 13:33:16};
---（乾いた、何処までも乾いた笑い声が響く…）&br;（少女の語る英霊の姿があまりに綺麗すぎて、そしてそれからあまりに外れた自分が喜劇とすら感じたから）&br;&br;…ああやはり忘れてしまっているようだね&br;正しい部分もある、英霊とは英雄であり人や世界の手に余るモノを打ち倒す者だ&br;だが英霊は救世主とイコールではなく手を差し伸べる者でもない&br;&br;（憧れるような瞳を向ける赤髪の少女にこの男もまた同じ視線を返す、そうであったらどれだけ良いかと）&br;英霊の本質は取り除く事、歴史という大きなジェンガを積み重ねる為のブロックに時折混ざる質の悪いモノを取り除く事だ&br;…取り除いて取り除いて取り除いて…取り除き続ける&br;&br;…話は変わるが彼は泣く事はあるかな？少々セクハラ染みた質問ではあるが&br;（ああいった男は涙を中々人に見せようとはしない、心を許した者か無理にでも流れなければ）&br;救えなかった…それが彼が天秤を用いた事を意味するのならば正しく彼は英霊に近づいている事だろう&br;…だが泣けるのならば彼は英霊になるべきではない、涙を流せるのは悲しむ資格のある者だけだ&br;偶々…偶々だ、善良な人間がより大勢か眼前の少数を選ぶ羽目になってしまっただけの事 -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-30 (日) 15:08:28};
---&COLOR(#C41A41){（笑わないで）（子供の夢だと笑わないで）（あたしの）&br; &br; ''あたしの&ruby(カテン){サーヴァント};は、そうだった！！！''&br; &br; （彼はそういう意味で笑ったんじゃない。だけど少女にはそう思えて）&br; &br; ……忘れてない！！それだけは…絶対忘れてない……！！&br; （子供が駄々をこねるように叫んで、自分の服を握り締める）&br; &br; あたし達ではもうどうにもできなくて、ただ消えていくしかない妹を抱きしめる事すらできなくて…！！&br; ……それを助けてくれたのがサーヴァントだ！！&br; 約束のために愛した人まで置いていって…遠い遠い未来まで英霊と呼ばれるようになるまで戦って…！！&br; いつも前を向いて、あたしに前を向かせてくれた……あたしの……。&br; ……あたしのサーヴァントは取り除いたりなんてしない。全部拾って助けてくれる……！！&br; &br; （涙が零れた。我慢する事なんてできなかった。蓋をされていた記憶があふれ出して……一緒にそのときの気持ちまで）&br; （中身はもう大人に戻っているはずなのに。少女のように、子供のように、違うと繰り返した）&br; （少女の涙は魔術で体と同じように浮かび上がり、細かいピーズのようにキラキラとゆっくりと地面に落ちていく）&br; &br; ……そういう、人だった。あたしがサーヴァントとして呼んだ男は。&br; &br; （嗚咽を必死に抑えて、大きく息を吐いて……少女は大人のフリをする）&br; （泣きすぎてぼんやりした頭で、主を想った）&br; &br; 涙……。&br; 涙はたまに見る。あんな人も泣くんだと思った……血みたいに、紅いんだ。&br; ……アルヴィンは優しいよ。こんなあたしにも、あんだけ辛い思いしたってのに、また背負おうとしてくれてる。&br; &br; サーヴァント…あたしは、これから聖杯を手にするまで永遠に争いを繰り返し、少しずつ心は磨耗していくだろう。&br; そういう奴も見たよ。英霊になるほどに強かった願いを諦めていた。&br; …………そんな風になったアルヴィンを見ることになるのは、とても苦しい事だと思う。&br; &br; でも…………言っただろう？「あたしの英霊」と。&br; だから、だから……戻れるとしても、駄目だ。&br; &br; アルヴィンはあたしのものだ。引き返させない。引き返させたいのなら、あたしを殺せばいい。&br; でもあたしを殺せば………………今度こそアルヴィンは壊れて、戻らない。&br; &br;}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-03-30 (日) 16:02:26};
---（そうして憧れを語る少女を見る男の顔は、大切な人を穢されたと激怒する女性を見守る男の顔は…）&br;（穏やかで、何処か安心したような表情で見詰めていた…ああこの子らはまだ救われる事が出来ると、人の心があるのだと）&br;善き人だったようだが…それはサーヴァントだろう？英霊であり英霊ではない、その人の在るべき姿だ&br;…だからこそ君達は英霊になどなるべきではないのだ、壊れるなどという話ではない&br;&br;歴史に於いて出来損ないのブロックの大半は人の手に依るものだ、それが偶然かはたまた必然か世界に不都合だった時&br;……そこに善良な罪の無い…偶々運が悪かっただけの人が含まれていても&br;本当に偶々だ、偶々跳ねた泥が掛かったように世界を滅ぼす呪いを身に宿してしまった者かも知れない&br;必然であっても愛する人を取り戻したくて手にした方法が世界に不都合だっただけかも知れない&br;&br;けれど殺すんだ&br;&br;必要だから&br;&br;（泣き続ける少女を見下ろす、その顔には笑い皺も多い、生前よく笑顔で過ごしたのだろう）&br;（だが同時に眉間などにその後悔が深く刻まれている…寂寥に満ちた瞳がそれを真実と語る）&br;&br;君の願いこそが彼を殺す、淡々と人を殺す永劫の地獄がそこにある&br;（悲しみに満ちた顔が淡々と殺す、そう告げる姿に欺瞞を満ちさせる）&br;（キャスターがこの男を本来英霊とはこうした者がなるものだと思ったのは正しい）&br;（この男は正しく英霊だ、それは生きていた頃さえも…）&br;（吸血鬼も、悪魔も、巨人も、愛する者も、友も、守りたいと願った幼子も、か弱くより多い者達を守る為に殺し尽くした生粋の英霊）&br;（守護者と呼ばれる最もか弱く愚かな英雄がキリルの前に立っていた）&br;&br;…私はね、君を殺したい訳でも彼に壊れて欲しい訳でもない、君達の優勝を望んですらいる&br;だからこそ「人」として願って欲しいんだ、君達二人がもっと笑顔になれる未来を模索して欲しい&br;泣く事が出来る限りは君達は人間なのだから…少なくとも&ruby(私){英霊};からは程遠い、優しい子達だよ -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-30 (日) 18:23:13};
---&COLOR(#C41A41){（この男はどうして、そんな優しい目であたしを見るの）&br; （アルヴィンの抱えているもの、蝕んでいるものを利用して、その影に隠れて彼を自分の求めているものに仕立て上げようとしているのに）&br; &br; 必要だから、アルヴィンもドリットを殺した……あんなに懐いていたのに。あたしの妹に良く似た子……あの子は死んだんだと思う。&br; 世界と子供を天秤にかけて、子供を殺した。他にも沢山大切なものを失った、失い続けた。&br; 救いたいと願っているのに、失わなくてはいけなかったから、失った。&br; &br; あんたはそんな事を繰り返し続けて、あんたの言う「英霊」になったんだろう。&br; &br; ……あたしが願っても、願わなくても、アルヴィンはいずれ&ruby(それ){英霊};になるだろう。&br; &br; だってきっと、これからも繰り返し続ける。あんたがそうしてきたみたいに。&br; あんな苦しんでいるのに……アルヴィンはあたしを背負おうとしてしまった。&br; もう二度と背負わないように心を閉ざしていたのに、あたしが無理矢理踏み込んでしまったから……！！&br; そのまま閉ざしていれば、もう苦しまなかったはずなのに……！！&br; &br; ……そうだよ、確かにアルヴィンという人間をあたしは殺すことになるだろう。&br; 願っても、願わなくても、あの人がいつか人でなくなるのだとしたら、あたしのせいだ………！！！&br; &br; （見開いたままの瞳からまた涙が零れる。それは後悔の涙か、自分でもよくわからない。感情がぐちゃぐちゃだ）&br; （男の眼差しは、自分にただ、すまなかったと謝ったアルヴィンに似ていた）&br; （あれからあたしに時々向けてくれるようになった眼差しに、今の男の目は似ているような気がする）&br; &br; （似てきているのだ。彼の言う「英霊」に）&br; &br; ……アルヴィンは人でいることが苦しくてたまらないんだ。&br; 人でなくなればその苦しみから解放されるのなら、あたしはそうしてやりたい。&br; あたしを助けてくれるあの人を……あたしだって救ってやりたい。&br; &br; ……でも、でも……人でなくなってほしくない。&br; あたしのサーヴァントは「人間」であり続けた。あんたの言う英霊とは違う。&br; ……どうしたらいい……同じ事を経験したらあたしだってああなるだろう。&br; 止められるわけなんてないんだ……。&br; &br; （少女を宙に浮かべていた魔術が消えた。地面に足がついて……広がっていた赤い髪も、下に流れる）&br; （涙も）}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-03-30 (日) 19:44:12};
---止められるさ、それを考えるんだ…どうすれば彼が救われるか、どうすれば君がそうならないか&br;けれど一人ではきっと辿り着けない…だから君が彼の心を解きほぐし一緒に考えるんだ&br;そのもっと良い答えに至るのはとても難しいと思う、けれどその答えを実現する為の奇跡はある…&br;聖杯という人の命を注いでしまったモノだけれど確かに&br;それを選ばなくてもいい、君達自身が奇跡に代わる何かを得るのもいいだろう&br;考えて考えて、話し合って、あとはどんなに辛くても進むだけだ…&br;&br;（少女の頭を撫でるものがある、男の…戦いの日々を物語るような無骨な、大きな手）&br;（人の頭を撫でる事にも使える事を生まれてから数十年経ってやっと気付いた手で）&br;&br;私もそうして救われたんだ、殺さなくていい生き方があるんだと教えてくれた人が居た&br;短い間だったが未来を閉ざすのではなくより良い未来を与えられるよう育てる日々は…過ぎた程に幸せだったよ&br;私は気付くには遅かったが（苦笑する、君達ならばまだ間に合う筈だと付け加えて）&br;&br;涙で曇る今よりも笑顔で笑い合える明日を目指す、それが君の言う英雄だろう？&br;（励ますようにそう告げると刀を再び抱える、踵を返して）&br;…どうしても聖杯を目指したくて、けれど力が足りなくて屈しそうになった時は…&br;サーフ・ジュエル、その名で私を呼びたまえ…一度だけだ、気まぐれを起こすとしよう&br;&br;（去っていく、道士めいた気の用い方によって気配が消えると共に男の姿も消えた） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-30 (日) 20:28:10};
---&COLOR(#C41A41){&br; （いつか、こんな風に道を示してくれる人がいた）&br; （さっき無意識に、名前を呼んだ人）&br; （妻の、自分の人生をかけてまで、あたしを助けてくれたサーヴァントとこの人は、そんなに遠いものなのだろうか）&br; （この頭に触れる手の暖かさは、かわらないのに）&br; &br; ……はい。&br; &br; （違う。あいつの手は冷たかったんだ。義手になっていたから。でもとてもあたたかく感じたっけ……）&br; &br; （アルヴィンの顔が浮かぶ）&br; （あの人と同じように、この人と同じように、躊躇いながらだったけど頭に置いてくれた手）&br; &br; （今ならわかる。彼が酷く躊躇っていた理由が。それでもアルヴィンはあたしに触れてくれたじゃないか）&br; （どれだけ怖かったんだろう）&br; （どれだけ苦しかったんだろう）&br; &br; （それを乗り越えて、触れてくれた手の重みが）&br; &br; （今、ようやくわかるなんて……………………！！！）&br; &br; （泣きじゃくって上手く返事はできなかった）&br; （まだ間に合う。そうだろうか。自分にできるのだろうか）&br; （生きる事から逃げてサーヴァントになったあたしに……………………）&br; &br; （気づくのがおそかったと、彼は言う）&br; （違うと言いたかった。涙が邪魔して、胸がいっぱいで声がでなかった）&br; （あたし達が間に合うというのなら…………………………あんただって）&br; &br; （だって今、ここに、存在しているじゃないか）&br; （こうして人を導こうとしてくれているじゃないか）&br; &br; （あんただって遅くないんじゃないかって）&br; &br; （伝えたい。だけどきっと彼はもう遅いのだと繰り返すだろう）&br; &br; ……あたしには、あんたがとても人でなしになんて見えないよ。&br; （涙をぬぐって、微笑んで、たった一言しか言えなかった）&br; （それもなんだか気休めみたいな台詞でさ）&br; &br; ありがとう、名前までくれて。お守り代わりに覚えておくよ……。&br; あたしの名前は……もう知ってると思うけど。&br; &br; &br; キリル。&br; &br; &br; そこで眠っている、卑怯者の成れの果て。&br; &br; （……そして、男の姿は消えた）&br; （残された少女は一人茨の檻の前で、妹と読んでいた懐かしい物語を思い出していた）&br; &br; http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079876.gif　&br; &br; 　　　おとぎ話では沢山あるじゃないか。&br; 　　　人でないものが人になる話が。&br; &br; 　　　人でなくなってしまったのなら、人に戻ればいい。&br; &br; http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079861.gif　&br; &br; ……それができる奇跡が、聖杯。}; -- [[キャスター>名簿/510391]] &new{2014-03-30 (日) 21:37:53};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079485.gif --  &new{2014-03-29 (土) 06:16:07};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079485.gif　''茨の檻''
--&COLOR(#C41A41){待っているのが怖くなって、逃げてしまったんだ&br; これから先もずっとひとりで待っているのが怖くなったんだ&br; &br; 帰るのを待つと約束したのに&br; &br; しあわせになりたいと思ってしまった&br; &br; だから逃げたんだ&br; しあわせにならないように&br; 無限の戦いの輪に&br; &br; あたしには魔力がある&br; 聖杯が現れたらまた……この手に呪印が現れるだろう&br; &br; あたしのサーヴァントはただひとり&br; &br; それに、もう誰も巻き込みたくない&br; &br; だから&br; あたしはサーヴァントになろう&br; &br; この身に宿る魔獣の伝説がきっとあたしを英霊にしてくれる&br; 北の雪国の遠い昔話&br; &br; あいつと同じになるんだ&br; 悪くない&br; &br; マルチナはもう父も母もいる&br; あたしがいなくても大丈夫&br; &br; &br; ちゃんと幸せになるんだよ&br; あんたが選べばちゃんと歳をとっていける&br; &br; あたしのことなんて忘れてさ&br; 好きな人と一緒に歳をとって&br; &br; 沢山の子供に囲まれて&br; &br; &br; しあわせに&br; &br; &br;}; --  &new{2014-03-29 (土) 05:26:15};
---&COLOR(#C41A41){&br; だけど神様って奴は底意地が悪くて&br; &br; 妹まで巻き込んで&br; その上、何もかも忘れるなんてさ&br; &br; どんだけ神様はあたしの事嫌いなんだろう&br; &br; どこまでいったって卑怯者には罰が与えられるのかね&br; &br; ごめんね、マルチナ&br; &br; あたしは酷い女だよ&br; &br; 何もかも忘れて&br; このまま無邪気に笑っていたいって、思ってしまう&br; &br; 何よりも大切なあんたを犠牲にしてる事まで忘れて&br; &br; &br; でも今、生まれて初めて自由を感じている&br; あの研究所から出た時の青い空をずっと見ているような気持ち&br; &br; あたしにはなんにもない&br; &br; なんて　自由&br; &br; あんたがあたしの中にいることも嬉しいんだ&br; 離れていてずっとずっと寂しかったから&br; &br; ごめんね、マルチナ&br; &br; あたしは酷い女だよ&br; &br;}; --  &new{2014-03-29 (土) 06:13:53};
-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079485.gif　''異界のどこかの国'' --  &new{2014-03-27 (木) 01:59:10};
--&br; http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079876.gif　&br; &br; 　　　………………　……　……&br; 　　　……姉様が自分の体がもうだめだってわかったのは、ずいぶん前。&br; 　　　体にかかった魔術のバランスが完全に崩れれば&br; 　　　姉様の中の魔物達が一斉に世に放たれる事になる。&br; 　　　実験施設の中で何年も毎日のように喰わされた魔物たちが、一度に。&br; 　　　その中には神話に出るような……そういうものもいるの。&br; 　　　冒険者の街だから、大丈夫かもしれない。&br; 　　　でも、誰かが傷つくのはきっと避けられない。&br; 　　　もし、誰かが死んだら？&br; 　　　そういうことを沢山沢山考えて、姉様は「眠る」事を選んだ。&br; 　　　死の直前で強力な魔法をかけて、永遠に。&br; 　　　&br; 　　　あの時、死とずっと見つめあわなければいけなかった私だからわかるの&br; 　　　とても恐くて、つらい日々だったはず。&br; 　　　わたしは姉様がいたから耐えられた。お父さんやお母さんに出会えたから、希望を持てたの。&br; &br; 　　　だけど、姉様はずっと独りだった。&br; 　　　優しいから誰も傷ついて欲しくなくて、口をつぐんで。&br; 　　　全部抱えてひとりでいってしまった。&br; &br; 　　　お父さんお母さん、わたし、姉様を助けたい。&br; 　　　二人に相談してから決めるべきなんだろうけど……でも、二人に頼らず助けたいの。&br; 　　　姉様は、二人を巻き込んでしまったことをずっと悔やんでた。&br; 　　　また二人を巻き込んだら姉様は苦しむ。ずっと、ずっと苦しんできたのに。&br; &br; 　　　助けを求めれば誰かが傷つく。その方が死ぬより恐くなってしまった姉様を助けてあげたい。&br; 　　　姉様に助けてもらった、わたしが。&br; &br; 　　　聖杯がまたこの地に現れるようです。&br; 　　　姉様はきっと、お父さんと同じものになるつもりなんだと思う。&br; 　　　わたしにはわかるの。姉様は……（ぐしゃぐしゃと文字が黒く塗りつぶしてある）&br; &br; 　　　わたしがマスターになれればよかったんだけど……今回はだめだったみたい…。&br; 　　　手をかしてくれるアルヴィンさんという人は優しい人、だと思います。&br; 　　　なんとなくだけど、お父さんに似てるかも……。&br; &br; 　　　わたしはこの人を信じてみようと思います。&br; &br; 　　　心配しないで、特にお母さん、大丈夫だからね？&br; 　　　また手紙を書きます。&br; &br; 　　　どうか、娘を信じて。&br; 　　　あなたたちに産みなおしてもらった娘を。&br; &br; &br; 　　　　　　　　　　　　　　　マルチナより。&br; &br; http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079861.gif　&br; &br; --  &new{2014-03-27 (木) 02:30:55};
---&color(#3366cc){…………。&br;（煙草をくわえたまま、手紙をテーブルの上に放り投げた）&br;フー……。&br;ま、なンだ。オレ達の娘らしいっつーか、キリルの妹らしいっつーか。……どうしたモンかね（頭をかく）。 -- [[カテン>名簿/473083#m0b11e83]] &new{2014-03-27 (木) 02:35:54};
---&COLOR(#800080){（異界から来た烏が届けた手紙には、マルチナが今のキリルの様子と、出会った人間についての事が書いてあった）&br; （アルヴィンに持ちかけられた話の事も。そして……これから危険な事をするという事も）&br; （また手紙を書く。そう書いてあったから荷造りはしたけど追いかけられないでいた）&br; （……心配で胸が張りさけそうだったけど、それでも信じてあげたくて）&br; &br; 手紙が出されてからずいぶんたったわ。あの子の事だから大丈夫ならすぐにまた手紙をくれているはずよね？&br; 何かあったのかしら……このアルヴィンって人、カテン知ってる？聞いた事ある？危なくない？&br; ああ、やっぱり今から行こうか？うう、もう十分待ったわよね？いいよね？？&br; （宿の部屋の中をうろうろうろうろ落ち着き泣く歩き回る）}; -- [[ヴィヴィ>名簿/473083]] &new{2014-03-27 (木) 02:39:02};
---&COLOR(#800080){行こう。そういうことになった…！！！（ガッ　とトランクを持ち上げて）}; -- [[ヴィヴィ>名簿/473083]] &new{2014-03-27 (木) 02:40:09};
---&color(#3366cc){シット・ダーウン（ぐいと引っ張ってソファに座らせた）&br;気持ちはわかる。けどな、マルチナだってもうガキじゃねェんだ。体の方は成長こそしちゃいねェし、あいつもそれを気にしてるくせに表に出してねェ……ま、隠し事もする歳なわけだよ。&br;たァいえ（頭をもう一度かいた）聞いたことねェなァ、当たり前だけど。ただまァ……。&br;（どっしりとヴィヴィの隣に腰を下ろし、天井を眺めたあとポツリと言った）無理だろうな、おそらく失敗してる。}; -- [[カテン>名簿/473083#m0b11e83]] &new{2014-03-27 (木) 02:43:07};
---&COLOR(#800080){きゃあ！！（ぼふっとしりもち。痛くないけど。かぶっていた魔女帽子がずり落ちる）&br; ……わかってるわ。あの子はもう立派なレディよ。&br; （隣に座ったカテンの腕にしがみつき）でも…いくつになったって私たちの子供よ！！&br; 失敗してるなら、助けに行かなきゃ……あの子は…あの子達はもう十分頑張ったと思うの。&br; キリルは……苦しむかもしれないけど、でも、カテンが行ったらきっと安心するわ。&br; 理屈ではないのよ、女心って……キリルの気持ち、私よくわかるもの（しがみついたまま俯く。何か思うところがあるようで）}; -- [[ヴィヴィ>名簿/473083]] &new{2014-03-27 (木) 02:59:55};
---&color(#3366cc){……。あの時のこと、まだ気にしてンのか。&br;あいにくオレにゃ女心ってわかンねェけどよォ、ありゃオレ達であってオレ達でなかったわけだぜ。&br;それでも、"オレ"がキリルと同じ時間を過ごしたってのが、なンかこうモヤモヤするわけだろ？　ヴィヴィはよ。}; -- [[カテン>名簿/473083#m0b11e83]] &new{2014-03-27 (木) 03:03:05};
---&COLOR(#800080){（ぎゅうっと少しだけしがみつく力を強くして、顔を上げる。困って泣き出しそうな顔）&br; そりゃあね、気にはするわ。&br; ……だって、一つ屋根の下で一緒に暮らすのよ？かっこいいカテンが！！&br; 自分を助けにきてくれたいい男とずーっといっしょにいて、惚れない女はいないわ。薔薇ジャムのタルトを賭けるわ。&br; ……でも、カテンを信じてたし。あの子達を助けたい気持ちはすっごくあったし。送り出したのよ。&br; キリルは……カテンが、未来のカテンが好きだった。でも、きっとね、私のことも好いていてくれたの。貴方を送り出した私を。&br; 私が貴方の昔のお嫁さんを好きだなって思うのと同じように……だから、気持ちに蓋をした。&br; ……そして…せめて、未来のカテンと同じようにサーヴァントになろうって思ったんだわ。&br; あの時の貴方は違うものだったけど……近いものになろうと思ったのよ、きっと。&br; （そして言葉を一度とぎらせて、じっと夫を見つめ）&br; ……罪な人ね。何でこんなもてるのかしら。大好きだけど。}; -- [[ヴィヴィ>名簿/473083]] &new{2014-03-27 (木) 03:26:57};
---&color(#3366cc){（ため息。青白い煙が吐き出された）なンだかねェ……。&br;ただ、キリルの奴が失敗してンのはおそらく……そこだけじゃねェな。&br;あいつの、アイツ自身の心の問題だ。アイツ自身が、自分の求めるモンを自分から求められねェ限りは、オレ達が行ったって変わりゃしねェよ。&br;下手すりゃ、ヴィヴィがそこまでいうオレが関わるだけ逆効果かもしれねェ。たァいえ……ここのままじゃヴィヴィも納得できねェ、か。&br;しゃーね。ちとあそこの世界行ってくるわ。心配だろ？　マルチナのこと。キリルのこともよ。}; -- [[カテン>名簿/473083#m0b11e83]] &new{2014-03-27 (木) 03:31:26};
---&COLOR(#800080){……貴方の事、待ってるわよきっと。逆効果なんかじゃないわ。&br; ……う。でも乙女心は複雑だからなあ。キリルはいい子よ。娼婦ってもっと男女関係にだらしのない人多いんだけど。&br; 私のことをちゃんと大事にしてくれる……うん。私も心配だけど、カテンだけの方がいいと思う。&br; 多分……私がいると、キリルは私に遠慮するわ。&br; &br; （そっと腕をはなそうとして……とまる）&br; （夫を見つめる瞳はどこか、いつもよりもずっと大人びていて）&br; &br; ……私は、未来の記憶は無いの。未来の私が抱いていってしまったから。&br; でも情報として出来事は知ってる。未来の私が言った言葉とか、全部。&br; &br; だからね、未来の私の気持ち、完全ではないけどわかるの。&br; あの時……貴方の腕の中で死んだ時。&br; キリルが未来の貴方を好きになって、未来の貴方があの子を好きになったのなら……&br; ふたり、いっしょになっていいよって言おうと思ってたはずなの。&br; 永遠に続くかもしれない孤独に、貴方を独り置いていくのは本当につらかったから。&br; &br; …………でもね、未来で待ってるから、って言った。言ってしまった。&br; それはとっても酷いことだってわかっていたけど……貴方が、好きだから。&br; 酷くても、ずるくても、願ってしまった。&br; &br; キリルに足りないのはそれなのよ、きっと。&br; もっと、もっと、女はわがままでいいんだわ。&br; ……それがかなわない事だったとしても、声に出していいんだわ。&br; そういうのからきっと、幸せははじまるものだと思うから……。&br; &br; &br; ………………………マルチナを、キリルをお願い。&br; 私はまた、信じて待っているね……薔薇のジャム、いっぱい作って。ふふ。&br; 愛してるわ、カテン。}; -- [[ヴィヴィ>名簿/473083]] &new{2014-03-27 (木) 04:05:40};
---&color(#3366cc){（二人にとって多くの言葉は必要なかった）&br;（顎を支えてやって、長いキス。そして髪をなで、額にもう一度。にこりと微笑み、青い炎が揺らめいた）おう。行ってくる。マルチナとキリルと……愛してるお前のためにな、ヴィヴィ。&br;&br;（そして男は世界を超える）&br;（黄金の英雄たちの世界で、魔術師と出会うことになる……）}; -- [[カテン>名簿/473083#m0b11e83]] &new{2014-03-27 (木) 04:09:12};
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*とある娼婦の話。 [#j553f89f]

-http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst079485.gif ''雪の降る、夜明けの晩に。''
--&COLOR(#C41A41){&br;……　…………　………………そいつのこと&br; 好きだったのかと言われたら頷く。&br; 愛していたのかと言われたら頷く。&br; &br; 恋をしていたのかと言われたら、そうじゃないって首を振る。&br; &br; この感情を説明するのは難しいんだよ。&br; &br; ……ああ。敬虔な信者が神に抱く気持ち、あれに似てるよきっと。&br; &br; &br; &br; ……ちょっと、なに笑ってるのさ&br; 娼婦が神を信じてちゃいけないってのかい？いや、信じてなんかいないけどさぁあたしは。&br; &br; 恋……みたいのは他にいたんだよ、あの頃。&br; でも、そいつ行方不明になっちゃってさ。それっきり。&br; &br; &br; その後好きだと言ってくれた人もいたけれど……あたしはその手をとることはできなかった。&br; &br; &br; ……もう昔の話さ。何もかも。&br; 何年たったのか思い出せないくらいにね。&br; &br; あーこのごろ昔のことばかり思い出すな。歳とったせいなんかね。やーね。&br; &br; &br; &br; ……ん？そうだよ、あたしは人間じゃないんだ。&br; ほらこのとがった耳。ちょいと訳ありの身でね、長生きなの。&br; &br; ね、いくつにみえる？&br; &br; ……ふふ、あてたら今日はタダでいいよ。};