#navi(../)
このページは[[http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp024906.jpg>企画/洋上学園都市]]に出現する脅威その他をまとめるためのページです。~
~
ご不明な点、メタ相談などは[[こちら>名簿/473572#z4501d63]]にどうぞ。~
#contents
***現在出現中の脅威 [#ibb2f4b2]
|CENTER:|RIGHT:|LEFT:|LEFT:|c
|>|>|>|<戦慄卿>|
|NO IMAGE|||瀟洒なスーツに身を包んだ、品のいい風貌の男性。&br;その実態は、洋上学園都市の暗部に長きにわたって姿を隠し、「全ての異能を手に入れる」という陰謀を企み続けた吸血鬼。&br;モノビーストを人為的に生成する方法を心得ており、また自らの手駒とするため&br;何体ものクローンを生み出し続けていた。&br;その一体のうち、エラーとも言える存在が狩人のレジェム。&br;&br;'''異能・全能(アーティスト)'''&br;自らが知る・知らざるに関わらず、過去現在未来に存在するすべての異能を操ることが出来るという。&br;もっともそれは本人の言であり、はたしてどこまでが真実なのかはわからない。|
|~|~性別|男|~|
|~|~種族|吸血鬼|~|
|~|~年齢|不明|~|
|~|~身長:&br;体重:|180cm弱&br;70kg前後|~|
|~|~ ||~|

|CENTER:|RIGHT:|LEFT:|LEFT:|c
|>|>|>|《齎獄》(ハーヴィンジャー)|
|NO IMAGE|||じくじくと泡立つ肉体を持つ、ドラゴン(モノビーストの亜種としての竜である)&br;通常のモノビーストを遥かに超える高い知性と悪意、戦闘能力を持ち、並の狩人では敵わない。&br;<上位種(エイベックス>と呼ばれるモノビーストの中でもことさら強力なモノであり、満月に殺害するだけでは殺すことは出来ない。|
|~|~性別|なし|~|
|~|~種族|モノビースト|~|
|~|~年齢|不明|~|
|~|~身長:&br;体重:|5m以上&br;8t以上|~|
|~|~ ||~|
***討伐済みの脅威 [#w79a7ced]
#region(''モノビースト"哮猿"'')
|CENTER:|RIGHT:|LEFT:|LEFT:|c
|>|>|>|モノビースト''《哮猿》''|
|&ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp024982.png,center,nolink,240x250);|||「二つ頭の化け猿」として学園都市の闇で暴れた第一のモノビースト。&br;多数の生徒やその他住人を補食し猛威を振るうも、&br;事態を察知した学園生徒たちの連携によって討滅された。&br;&br;討伐後、《脳》《口》《消化器》《感覚器》《利き腕》が[[レジェム>名簿/498420]]の手により保管されている。&br;《心臓》は[[風越>名簿/498091]]のもとへ。&br;&br;[[遭遇記録>ロダ3:025178.mht]]|
|~|~性別|なし|~|
|~|~種族|モノビースト|~|
|~|~年齢|不明|~|
|~|~身長:&br;体重:|4m強&br;5t以上|~|
|~|~ ||~|
#endregion
#region(''モノビースト《腐牙》、ハンターキラー"イグレック"'')
|CENTER:|RIGHT:|LEFT:|LEFT:|c
|>|>|>|ハンターキラー・''"影伝いの"イグレック''|
|#ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp025340.png,nolink,200x400);|||'''「ハヒヒヒヒ、ヒャハハハハ!!」'''&br;&br;鉄仮面を被り素顔を隠した奇怪な装いの男。&br;モノビースト《腐牙》とともに行動していながら、なぜか《腐牙》に殺されていない。&br;影から現れ影を操る。糸のようにして物を切断することも可能。&br;体重は誤りではない。奴はなぜか異様なまでに軽いのだ。&br;鉄仮面の下は[[レジェム>名簿/498420]]に瓜二つの顔。ただし髪は紅い。&br;弱点は「鏡などで意図的に反射された光を当てられる」こと。&br;&br;黄金歴248年4月の遭遇により、死亡。《腐牙》もそれから目撃されていないが……?|
|~|~性別|男|~|
|~|~種族|人間?|~|
|~|~年齢|不明|~|
|~|~身長:&br;体重:|190cm&br;12kg|~|
|~|~ ||~|
~
|CENTER:|RIGHT:|LEFT:|LEFT:|c
|>|>|>|モノビースト・''"《腐牙(イヰノグフ》''|
|NO IMAGE|||洋上学園都市に突如として現れた二体目のモノビースト。&br;強靭な翼により空を飛び、錐のような口で獲物を貫き殺す。&br;開口すると中には無数の牙が生えており、その体は常に腐り爛れている。&br;何らかの理由により、ともに行動するイグレックを襲わない。&br;イメージとしては[[これ>http://images.wikia.com/ldf/it/images/8/88/Vrock.jpg]]の体に[[これ>http://0-media-cdn.foolz.us/ffuuka/board/tg/image/1365/77/1365779055645.jpg]]を足した感じ。|
|~|~性別|なし|~|
|~|~種族|モノビースト|~|
|~|~年齢|不明|~|
|~|~翼長:&br;体重:|6m&br;3t弱|~|
|~|~ ||~|
-遭遇記録
#region(''黄金歴247年7月。[[レジェム>名簿/498420]]が一人と一体に遭遇'')
-''黄金歴247年7月 臨海学校一日目・夜(月齢:中潮)''
--「くそっ!」吐き捨てながら、少年が鎖を投げつける。三条のそれらはいずれも鈎つき、狩りの時にしか使用されない危険な代物だ。&br;狙う先には奇怪な獣がいる。頭部には目や鼻といったものが存在せず、まるで三角錐のような形になっており、その三辺の頂点に切れ込み。萌え開く前の花びらめいている。
---~ここは洋上学園都市の闇だ。少年は臨海学校の場にはいない。向かうことが出来ない理由があった。&br;目の前の怪物がそれだ。表皮が腐り落ち、再生する端から腐肉を零す化け物。その背には、巨体を支えるに足るだろう強靭な翼。
---~"それ"は少年のよく知る敵。不死不滅不可視の怪物、魔獣、モノビースト。満月の夜にのみ殺すことの出来る、都市の獣。&br;"それ"は体に鈎を打ち込まれ、未だ咲かぬ花びらのような形をした頭部から金切り声に似た不気味な絶叫を発した。少年・レジェムはそのまま鎖を引き、ヤツを引き回そうとする。
---~だがそれは叶わない。魔獣の膂力をもってもちぎり取ることは難しいほどの剛性で作られた鎖は、鋭利な何かによって両断されたのだ。&br;「ハハハハハハ! ヒハハハハッハハ!!」散らばる鎖を慰めるように、狂的な笑い声が響いた。闇が蠢く。わだかまった影が形を持ち、そこから人影が現れた。
---~190cmはあろうかという巨体は、臓物から流れでた鮮血のような不快な赤に染まっていた。頭部は無骨な鉄仮面で覆われている。&br;「ハヒヒヒヒ! ご破談ご破談、ハメ技はよくねェだろハメ技はよォ!」鉄仮面の奥、三日月を逆さにしたような形に歪む口元から、野卑な声が飛んだ。「正々堂々やろうぜェ、狩人よォ!」
---~レジェムは舌打ちする。この謎めいた男、奇怪な影使いの存在が今回の最大のイレギュラーだ。鎖を切断したのは、おそらく糸のように細まった影の刃だろう。&br;笑い声が煩わしいとばかりに頭を振り、新たに鎖を生み出す。「……お前、ハンターキラーか!」少年が叫んだ。
---~ハンターキラー、と狩人から呼ばれるものがいる。それらは名前の通り、狩人の敵である。狩人の敵であるが、モノビーストの味方とは限らない。&br;それらが狩人の敵たる理由は様々だ。モノビーストが見えないゆえ、狩人を狂人をみなして排除しようとする善人がその代表例である。
---~あるいは狂人であるがゆえに、モノビーストに味方して―――先にも言ったとおり、モノビーストがそれらを味方とみなすかは怪しいが―――狩人に敵対するものもいる。&br;魔獣を奉じるもの。魔獣を操れると思いあがるもの。魔獣を利用せんと目論むもの。魔獣に"なりかけ"てしまったもの。他にも様々だ。
---~この男はどれだ? それがわからねば、ヤツを倒すことは出来ない。ハンターキラーはそういうモノなのだ。正体を知る必要がある。&br;しかし影使いに意識を巡らせれば、その間隙に魔獣が滑りこむ。錐のような口が間近に迫り……花開いた。《'''KKYYYYYYYYYYYYY!!!'''》
---~腐液を撒き散らしながら魔獣が吠える。三角錐型の口の中にはびっしりと無数の牙が生えており、口部の頂点には鍵爪めいた犬歯。&br;ばくん、と口が閉じる。少年が背中から生やした鎖を使い、咄嗟に後退していなければ、間違いなくその中にとらわれ牙で肌をすり潰されていただろう。地獄の激痛だ。
---~「《腐牙》ゥ! ヒハハハハ、楽しいだろ《腐牙》ァ! 俺様も楽しいぜ、ヒヒッ、イヒヒヒヒ!」そこら中に張り巡らされた影の糸を伝いながら、影使いの男が笑った。&br;モノビーストはそちらのほうを見もしない。翼をはためかせ、腐液を撒き散らしながら烈風を巻き起こし全方位の攻撃とする。だが、その目標に影使いは入っていない。
---~肌を切り裂く暴風から鎖を使って逃れながら、少年は考える。なぜ奴はモノビーストに狙われずに済んでいる? まるで魔獣を制御しているかのようだ。&br;その仮定をすぐにかき消した。奴は楽しんでいる。自らが暴れることを。魔獣が暴れるさまを。奴はあくまで、魔獣を操ってはいない。……同じ獣とさえいっていい。
---~そして確かなのは、ヤツはこちらを、おそらくは自分に限らず魔獣を狩ろうとするモノ全てに対して楽しみながら敵する手合いだということだ。&br;ばさり、ばさりと《腐牙》が空へ羽ばたき始めた。その足を掴み、影使いもまた空へと舞い上がる。「覚えとけ狩人、俺様はイグレックだ、ハヒヒヒ!」
---~「お前、なんなんだ!」レジェムが叫ぶ。もはや日課となった夜のパトロールのさなか、突然この一人と一匹は襲いかかってきたのだ。&br;獲物を追っているところに出くわしたわけでもなく、そのあとに遭遇したわけでもなく。己を狙ったようにだ。だから問いかけた。
---~「何? 何かって? お前が聞くか? お前がァ? ヒ、ヒヒヒッ、ヒヒヒハハハ!」けたたましい羽ばたき音のなか、イグレックは狂ったように笑う。&br;「俺様とこいつらを殺せたら教えてやるよォ、ヒヒヒヒヒ! 遊ぼうぜぇ狩人、仲間を呼んで俺様どもを追いかけりゃあいい! ヒヒヒ!」そして影使いはぞっとするほど冷たい声で言った。「良い狩りを」
---~腐臭を烈風でかき消し、モノビーストとハンターキラーは夜の闇に消えた。空に飛ばれては狩人に追うことはできない。&br;「……なんなんだ、一体。くそっ!」笑われたことにだろうか? 無性に腹が立つ少年は、手近な壁を殴り飛ばした。
---~かくして、影使いのハンターキラーと、それに仕えるがごとくにはばたくモノビーストとの夜ごとの追走劇が始まった。&br;不可解なことにイグレックと《腐牙》は一般人を襲うことは滅多になく―――襲うとしてもレジェムや他の追撃者を焦らせるために―――、満月の前後になると姿を表した。挑発するように。
---~ハンターキラーの正体。モノビーストがハンターキラーを襲わぬ理由。そして奴らの目的。&br;全ては謎に包まれている。知るためには狩人と、狩人になろうとするものと、魔獣を狩ろうとするもの達の協力が不可欠だろう。良い狩りを。
#endregion
#region(''黄金歴247年11月、洋上学園都市に通じる街道。レジェム、[[リゼット>名簿/498142]]と遭遇'')
-くそ……ッ!(夜道を駆けながら吐き捨てる。実習は様々な意味で避けられないとはいえ、運悪く都市への帰還中に満月を迎えたことが災いした)&br;リズ、とりあえず走るんだ! 場所を変えないとあいつらの思う壺だ!(並走する少女に叫ぶ。周囲には自然が多く、人工物にありつくにはまだ暫く走る必要があるだろう) -- [[レジェム>名簿/498420]] &new{2013-05-09 (木) 23:29:52};
--&color(#393f4c){どういう事だレジェム! 話が違うじゃないか あいつがいなくなって…全部全部全部っ!! 終わった、はず、なのに…!&br;(ざらつくような殺気に足が竦んでしまいそうになる けれども止まってしまえばどうなることか、火を見るよりも明らかで)&br;説明して、くれるんだろうな…知ってたんだろう、本当は…!(息を切らせ、肺を焼きながら当てもなく安全圏を目指して)}; -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-09 (木) 23:47:29};
---モノビーストは一匹を倒したら次が現れるものなのさ……《哮猿》は死んだ、それでも「ヤツら」は現れたんだ。&br;満月でなければ現れるはずはない、んだけど……くそっ(空を仰ぐ。忌々しい。月齢のズレがこの誤算を生んだ)&br;(そして両者の鼓膜を震わす羽ばたき音)来たか……!? -- [[レジェム>名簿/498420]] &new{2013-05-09 (木) 23:49:32};
---'''KYYYYYYYYYYYYYYYYYY!!!!!'''&br;(空を覆う翼長6mの巨体。その頭部は三角錐めいた目鼻のない奇怪な形をしており、体のそこらじゅうが腐って液体をまき散らしている)&br;(そしてその鍵爪に捕まっていた何者かが、ばっと飛び降りるなり何かをリゼットめがけて投げつけてきた。正体は不明、しかし殺意は鋭い!) -- [[《腐牙》>名簿/498240]] &new{2013-05-09 (木) 23:53:11};
---&color(#393f4c){それがわかっててっ(やるせない怒りに目が眩みそうになる ぎり、と奥歯が軋んで)どうして今まで黙ってたんだ?&br;聞かなかったから、なんて言ってくれるなよ…死人が出てからじゃ遅いんだよ、何もかも手遅れなのに…!&br;……いや、いい、君を責めたって何も変わりはしないんだ 終わらせようレジェム 舞台に上がる前に幕を引いてやれ!&br;――できるさ、君と私の二人なら ''我が異能、我が力! リゼット=ラシェル・ピュイフォルカは革新する!!''&br;(逃走の合間に吸い上げてきたなけなしの鉄をかき集め、鋼鉄のガントレットと一振の細剣を生みだして斬り払う)}; -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-10 (金) 00:02:34};
---説明するっていう発想自体が出なかったんだよ! 狩人にとっては常識だもん!&br;(などと喚きながら、こちらは鎖を生み出し上空の《腐牙》めがけ投擲。両足や翼に鈎を埋め込み、飛び去るのを阻止しようと戦闘行動に入る) -- [[レジェム>名簿/498420]] &new{2013-05-10 (金) 00:04:41};
---(投げつけられ、レイピアにより切り裂かれたものは……影。それはべちゃり、と絵の具のように地面にぶちまけられると、周囲の闇へ解けるように消えた)&br;ヒハハハハ! アーハハハハハ、ヒヒヒッ、イヒヒヒヒ! アヒヒヒヒヒ!(そして地上に降り立ったものが、けたたましく笑う。鉄仮面の奥で)&br;あー面白ェ、面白ェ面白ェ! 俺様さァ、鬼ごっこってだァいすきなんだよなァ!  ヒハハハハ! ほれ逃げろ、逃げろ逃げろ逃げろ逃げろ! ハヒヒヒヒ!&br;(手近な影に手を突っ込んだかと思えば、握られた爪には細い影の糸がまとわりついている)ほらよォ!(それを振るう。影が鋭い糸の結界となってリゼットにせまる!) -- [[イグレック>名簿/498240]] &new{2013-05-10 (金) 00:07:01};
---&color(#393f4c){こいつ…人間なのか! どうして怪物なんかと一緒に?(両断したはずなのに手応えは虚ろで)&br;ふん、気が合うじゃないか 私も大好きだとも! ああ、ちょうどよかった…その仮面、こちらに寄越してもらおうか!&br;(不利と見れば細剣を崩して 精密にして強靭無比な鋼線に鍛えなおし、影糸の攻囲を絡め取りにかかる!)}; -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-10 (金) 00:15:06};
---(鋭く勁く撚り合わされた鋼糸とうつろな影糸の激突、ぶつかれば勝利は明らかだ。ゆえにその間に割って入るものがある)&br;'''KYYYYYYYYYYYYYAAAAAAA!!!!'''(モノビーストである! 打ち込まれた鎖と糸により体を傷つけられながらも、まるで影使いへの攻撃を防ぐようなふるまい)&br;(同時に、リゼットの正面に現れた三角錐めいた頭部が「がばり」と花開く。牙だらけの口がリゼットを飲み込もうと突き出され、閉じる) -- [[《腐牙》>名簿/498240]] &new{2013-05-10 (金) 00:22:26};
---&color(#393f4c){泣かせる話だ! きっと君のことが好きで好きでたまらないんだろうな(涼しげによく通る声を張って)けど――&br;しつけがなってない!!(鼓膜を聾するばかりの高音に顔をしかめつつ飛びのき、入れ替わりに鋭利な刃で縁取られた鋼板がせりあがる!)&br;鉄のカーテン、とまではいかないか…飼い主の責任だぞこれは、人に咆えるなと教えなかったのか?(軽口を叩きながら少年の姿を追って)&br;(どう見積もっても鉄の絶対量が足りない ただでさえ攻め手を絶えず替えなければならないのに、二体同時かかられたならまず積みだ)…レジェム!}; -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-10 (金) 00:44:19};
---やるしかないか……くそっ、暴れん坊め!(悶える《腐牙》をつなぎとめた鎖でなんとか引き廻しながら、頷く)&br;あいつはハンターキラー・イグレック、理由はわからないけどあのモノビースト……《腐牙》と対等にいる狂人だ、まずはあいつを狩る!&br;(次いで己を囲むようにやってきた影糸を踊るように回避。その軌跡をなぞるように熱波が首元を渦巻き、真紅のマフラーとなった。返す刀でイグレックへと鎖を投げつける。動きを封じるために!)リゼット! -- [[レジェム>名簿/498420]] &new{2013-05-10 (金) 00:48:10};
---&color(#393f4c){ああ、早く帰ってみんなに知らせないと…風紀にも話のわかる人間がいるんだ、きっと力になってくれると思う&br;(鉄壁の守りを削り、優美な三日月状の刃を編み上げる 鉄腕の強力に相応しいそれは、さながら死神の戦鎌とでもいうべきモノで)&br;(主従の連携が断たれた今こそ千載一遇の好機と踏んだ 次のチャンスが来る保証などどこにも無いのだ)&br;君の名は…イグレックというのか、覚えておこう(異形の腕(かいな)をたわめ、限界まで振りかぶって 刹那、怪人の胴を逆袈裟に斬り上げる!)}; -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-10 (金) 01:10:01};
---おやァ? 覚えていただけるたぁ光栄だねえ、ハヒヒヒヒ! いいぜいいぜ、その調子で抗っぐげ。&br;(引き絞られた弓矢のように、放たれた逆袈裟の斬撃がイグレックを薙いだ。あっけなくも臓物色の装束が断ち切られる)&br;(だがどうだ。断ち切られ地面に落ちたそれらは、インクのようにべちゃりと跳ねる。イグレックの頭部のみが残り、けたたましい狂笑をあげた)&br;ケハハハハ、イヒヒヒ、イヒッヒヒヒ! 驚いたァ? 驚きましたァ? こんなこともできまァーす!&br;(自らを薙ぎ払った鉄の刃を、高速で黒い影が伝う。目指す先は持ち手、すなわちリゼット。包み込むように闇の束が襲いかかった) -- [[イグレック>名簿/498240]] &new{2013-05-10 (金) 01:53:57};
---&color(#393f4c){っ…な…!(タールのようにのっぺりと広がる黒の血糊 正気を失ってしまったかの様な光景に足元がぐらぐらと揺れて)&br;(高笑いが鼓膜を打つたび理性が切り崩され、這い寄る混沌への対応が一瞬遅れてしまう 見上げたそれに、星ひとつない夜を思って)&br;(光沢すらないベタ塗りの黒、刃を呑み干し柄を伝うそれをあらん限りの力で振り払って――)&br;…こんな、の……まやかしに、決まっ…て…!(黒い染みは消えず、囲い込むように展開した鉄板から斑点が染み出して喉が詰まった様な呻きをもらす)&br;うるさいっ うるさいうるさいうるさい!(鉄針を生やしたブーツで生首を踏みにじって)……こんな、ものっ…!!}; -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-10 (金) 02:27:50};
---ヒハハハハ!(けたたましく笑う生首はそのままひしゃげる。飛び散った真紅の血は黒のインクに融け合った)&br;おーおー、惜しいねえお嬢さんン! そのとォり、俺様は頭だけ生身なのよォケハハハハ!&br;(もはや周囲は球状に黒の影が包み込み、リゼットを闇へと誘う。その眼前で鉄仮面が笑う)&br;ほれどうする? ん? もう一度やってみりゃあ俺様を殺せるかもしれんぜ! ほれほれ、ほれほれほれほれ!&br;やってみろよォリゼット=ラシェル・ピュイフォルカ! ヒハハハハ! アーヒヒヒヒヒ!!(眼前の生首はリゼットに最後の一歩を踏み出させようと遠のいていく。影の球の外側から、レジェムが何かを叫ぶ声が聞こえた。そして、モノビーストの怪鳥音も) -- [[イグレック>名簿/498240]] &new{2013-05-10 (金) 02:35:09};
---&color(#393f4c){(ああ、と小さな呟きが口をついた 周囲の音が急に遠のき、ココロを鎧う現実感が少しずつ剥がれ落ちていく)&br;(上下左右の概念すら消えうせ、闇夜の空を自由落下しているような感覚に陥って)……もう、止めにしよう…たくさんだ&br;きっと私は…嘘つきだったんだろう みんなを騙して、友達のような顔をして 心にもないことばかり言ってきた&br;(影の世界に堕ちながら、思考は残酷なまでに冷たく研ぎ澄まされて)…自分のことは棚に上げて、みすぼらしい私を隠すのに必死だった&br;笑えるだろう? イグレック、君は私とは違う 私は…一人だ、失ったものは大きすぎて、もう取り返しがつかなかった&br;これも一つの結末だ 結局、思う様にはいかなかったけれど…けど、それでも(黒に染まりはじめた手のひらに目を落として)&br;泣くことも笑うこともできない私を…壊れた私を大切に思ってくれる人がいた それだけで何だか、救われる様な気がするじゃないか&br;だから…すごく勝手な話で申し訳ないのだけど(大輪の鉄薔薇を掴み、麻酔もなしに引き抜いて投げ捨てる)&br;(露わになった黄金の左目から棘つきの枝が溢れだし、人の頭より大きな鉄薔薇が無間の闇のそこかしこで咲き乱れて)&br;――''君は私が連れていく'' ちょっと付きあってくれないか?(右手をまっすぐ仮面へとのばし、すまなそうに笑って握りこんだ)}; -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-10 (金) 03:18:52};
---ああ?(鉄仮面の奥で、顰め面をした気配がする。笑い声がやみ、影がわだかまった。困惑に)&br;おい、おいおいおいおい! マジかよ正気かオイオイオイオイ! 共倒れと来たか!&br;だが無理だね、お前にゃ無理だよお嬢さんよォ! そこまでの勇気は……あ? おい、ちょっと待てよ。&br;(血の雫が鉄の茎と眼窩とで糸の階を曳いた。しかしてそこにあるのは黄金瞳)&br;マジか? シリアス? いくらなんでも俺様、そこまで付き合うつもりは……おい、待てよ! 待てって! 聴いてんのか糞アマ!&br;(生首が喚き散らす。逃げようとしても叶わない。少女を閉じ込めたのは己であり、その影を喰らうように鉄の華が咲き誇る)&br;(そして右手が。右手が伸ばされる。鉄仮面へと伸ばされる。伸ばされて……)&br;おい、やめろ! ふざけんな!! こんなところで死にたかねえぞクソが、やめろ! いやだ、死にたくねえ! くそがあ!!&br;(くしゃり、と鉄仮面が握り潰され。ひしゃげた顔面が顕になる。鮮やかな真紅の髪。碧色の瞳。どこからいたずらっぽい表情は、大人びてはいるが見覚えがあり)&br;&br;なんちゃってー。&br;&br;(しろがねが影を喰らい尽くし、月光が再び少女の眼窩に飛び込んだ。映り込むのは、己の掌の中で紙屑のように握り潰され、新たな大輪となって咲き誇る鉄仮面と)&br;(けたたましい怪鳥音をあげるモノビースト。そしてその影……影? 影だと? 影に何がいる?)&br;ざぁんねんでええしたァー。……ああ、でも「ニアミス」はしたよなァ。アッヒヒ、イヒハハハハハハ!&br;(影で奴が笑っている。鉄仮面のない奴が。その髪は赤く、けれど顔立ちは、そうどこかで見覚えが……) -- [[イグレック>名簿/498240]] &new{2013-05-10 (金) 03:36:57};
---……リゼット?(少年は目を疑った。目の前の光景を。なおも咲き誇り続けるくろがねの、しろがねの薔薇を)&br;(その中心にある少女の名を呼ぶ)リズ……リズ!(無限に咲き誇るくろがねの茨に肌を裂かれながら叫んだ。そうしなければ少女がいなくなるような気がして)&br;&br;(少年のその相貌は。仮面の下の影使いのそれと、瓜二つだった) -- [[レジェム>名簿/498420]] &new{2013-05-10 (金) 03:39:32};
---&color(#393f4c){私の負けか 何だ、あっけないものだな これでもよくやった方だと思うよ?(外界に投げだされても壷中天に在るような非現実感は変わらず)&br;(そうか、これが、と呟いて鉄塊へと変わっていく指先を見下ろし)…どおりで虫のいい話だと思った&br;レジェム、君は同じ轍を踏むなよ 見ての通りさ 借り物の力なんてろくなものじゃない それにほら、よく言うじゃないか&br;世の中にただほど怖いものはない…ってね あ、えっと最期の最期だ、じゃあお元気で?…みんなによろしく?…も違う気がするし…&br;まあいいか それじゃあ、また(自分でも嫌になるほど正気を保ちきってしまった 変化が終わった端から風化がはじまって)&br;&br;(後にはただ一輪の鉄薔薇が横たわるばかり――)}; -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-10 (金) 04:04:06};
---(頭上で何かが聞こえる。狂ったような―――実際狂っているのだろう―――笑い声と、怪鳥音)&br;(そしてはばたき。それらは遠のいていき、やがて月夜に消えるようにして聞こえなくなった)&br;(それらを追うことも忘れ、少年はその場にへたり込んだ。月光がまるで、スポットライトのようにしろがねを照らす)&br;リズ……なんで、なんでさ……どうして、こんな……。&br;(震えながら手を伸ばす。そこにはしろがねがただ粛々とあり、まるで幼子をはじめて掻き抱く父親のように、うっそりとした手つきで鉄薔薇を抱えた)&br;なんで……こんな……(涙が溢れる。マフラーがたなびき、少女の左目と同じ黄金色の瞳が、涙でにじんだ)&br;リズ……リズぅ、ぅ、ぐ、ぁ……っく……。&br;(祭壇の上に立つ王へと捧げるように。うつむき、両掌に乗せたしろがねを月光へと突きつけた。お前のせいだ、と言わんばかりに)&br;(そしてそこから目をそらした。自分がそのタガを引いたのだという事実から目を背けるように)&br;リズ……ぅ、ぁああ、あ……。&br;&br;うわぁああああああ―――――っ!!&br;&br;(少年の流す涙にも、慟哭にも、慈悲深くも捧げられる満足の光にも)&br;(しろがねの薔薇は、ただ美しさとその輝き以外。何も返しはしなかった) -- [[レジェム>名簿/498420]] &new{2013-05-10 (金) 04:11:25};
#endregion
#region(''黄金歴248年4月、[[現代装飾美術部>洋上学園都市/部活動/現代装飾美術部]]の面々と遭遇。イグレックが討伐される?'')
-''黄金歴248年4月'' 
--''頭上には怪鳥と魔人。そして地上には、薔薇を包むように渦巻き始めた鉄の輝きがある。&br;「イグレックに《腐牙》がどうしてここに!? ……いや、考えるのはそこじゃないな」&br;レジェムが鉄薔薇とそれを包む鉄を見た。これから何かが起こる気配、まるで聖人の列福のような厳かな雰囲気。&br;「アイツらは明らかにリズを狙って来ているはずだ! 皆、あいつらをなんとかしてくれ!」&br;言うなり、レジェムは全身から鎖を展開し、融合を始めた鉄薔薇たちを保護するように結界を張り巡らせた。&br;「殿はボクがやる。……ただ、アイツらはいまいち正体がはっきりしない。そこだけ気をつけてくれ、良い狩りを」&br;レジェムの言葉が終わるのと同時、《腐牙》から飛び降りたイグレックが影の糸を展開。ルフィールの放った光を切り裂き飲み込んだ。&br;「ヒハハハハハ! 楽しくなりそうだねェ、遊ぼうぜ生徒諸君! ハヒヒヒヒ!」&br;狂笑をあげるイグレック。その頭上で魔獣《腐牙》が羽ばたく。&br;烈風が影の糸を散らし、飛沫となって地面に爆ぜた暗黒は人型をとって浮かび上がった。&br;'''《KKKKYYYYYYYYYYYYYY!!!!!》'''&br;魔獣の怪鳥音を皮切りに、影の兵隊が一同に向けて襲いかかった!''&br;
---(巨鳥と人型、カラスという特徴を鑑みれば戦いやすいのは人型の方だが・・・巨鳥は無視して良い存在ではない、空を飛べるのは恐らく自分達だけだ)&br;(影の兵隊を無視、一旦巨鳥よりも高く舞い上がると・・・)「ゴー!」(上空から一気に降下、11の嘴が巨鳥の頭部、主に目を狙う) -- [[レイヴンス>名簿/497623/学園用特設]] &new{2013-05-14 (火) 22:46:47};
---(レジェムは「気に入らない」が「信用はできる」。背中を任せると、地に降りたイグレックへ狙いを定め、懐から大型のククリナイフを取り出す)&br; (強度を第一とし、鉱石を圧縮し削り出した自らの得物だ。刃零れ一つない殺意の塊を、障害となる漆黒の人型へ叩きつける)&br; 邪魔だっ!&br; (イグレックの耳障りな哄笑を跳ね除け、雑兵を抉る、斬る、突く、裂く、割る) -- [[龍樹>名簿/498246]] &new{2013-05-14 (火) 22:48:04};
---(熱に満ち満ちた白い息を吐き出しながら一切の箍を外した怪物の瞳をレジェムへと向ける、そして…頷く事で理性を示した)&br;(直後に身体を沈ませ…凄まじい暴風を起こしながら上空のモノビーストへ凄まじい速度で向かう)&br;(カラスが上を目指すのならばこちらは下からだ、ノウズと呟き不可視の壁を一見空中での再加速を行い…)&br;(そのまま飛び蹴りの体勢で高速の質量弾として怪鳥の腹を射抜かんと飛び込む)''SHAAAAAAAAAAAAAAA!!!!'' -- [[ルベウス>名簿/498154]] &new{2013-05-14 (火) 22:50:59};
---(''ゴシャァ''、盛大に音を立て、教室の壁がぶっ飛ぶ。雑兵の一人が、壁から出現した腕に首を握り潰される)&br;オマエか、オマエがそうか。言うことない。オマエは、死ね&br;(リゼットの命を奪い、多くの者に悲哀を与えた存在が目の前に在る。それだけで、身体に怒りが満ちる。彼が生まれてこの方、味わったことのない怒りが)&br;''「マン・ウィズ・ア・ミッション」''(壁から躍り出た彼は、手近な敵へ怒りの拳を見舞った) -- [[シュンク>名簿/498430]] &new{2013-05-14 (火) 22:51:17};
---――来いッ!!&br;&br;(――鋼の右手が――)&br;(――レーチェルの右手に重なって――)&br;&br;([[レーチェルの背後に輝きを纏った人型の“鋼”が姿を現した。それはまさしく輝きの権化。あらゆるものを光へと変える右手!>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp025438.png]])&br;遅い。&br;喚くな。&br;(右目が視ている! 輝きたる彼と、レーチェルの黄金瞳が重なって!)&br;……なるほど、確かに。人は君に何もできないだろう。だけどどうやら、“輝き”たる彼は、人ではない。&br;輝きの君、我が《奇械》――。僕は、君にこう言おう。&br;''「光の如く、輝け」''&br;(《奇械》の右手がモノビーストに伸びる。奇蹟の力。光の力。あらゆるものを光の粒子へと変える光線を放ちながら、光り輝く右手が迫る。それは物理法則を捻じ曲げて届く強烈な一撃なのだ!) -- [[レーチェル>名簿/498187]] &new{2013-05-14 (火) 23:00:57};
---(先制射はさしたる効果を発揮しなかった。ならば──)&br;(一人、距離をとる。突撃銃を顔の前へ垂直に立て、詠唱準備を始めた)&br;回路閉鎖……増幅開始。(魔力を集中によって全身にめぐらせ、高まらせながらイメージを頭の中で形作る。詠唱のセンテンスは何でもいい。思い浮かんだ詩を口にすればいい)&br; '''──Dilegua, o notte!'''(夜よ去れ!) &br; '''Tramontate, stelle! Tramontate, stelle!'''(星よ沈め!) &br; '''All'alba vincer&ograve;!'''(夜明けとともに私は勝利する!) &br; '''Vincer&ograve;!'''(私は勝利する!) &br; '''Vincer&ograve;!'''(私は勝利する!)&br;(もっとも相応しいと思った歌劇の詩を口ずさみ──そしてそれは顕現する)&br;──マテリアライズ。 Flak 砲技&ruby(ワールウィンド){『魔の四連装』};!(四つの銃口をぴったり並べた長砲身の機関砲が魔力によって生み出され、一斉に火を噴いた)&br;(先ほどよりも格段に大きな魔力の塊が、無慈悲な威力を持って雑兵をなぎ払ってゆく) -- [[ルフィール>名簿/498137]] &new{2013-05-14 (火) 23:05:31};
---(遠目に見ればゆっくりと這い進む溶岩を、間近に見たなら水銀を思うかもしれない)&br;(「それ」はさながら意思ある生物の様に、はたまた不可視の磁性に捉われたかの様に、ただ一点を目指して進んだ)&br;(超常の箱庭にあって最近語られるようになった最も新しい伝説のひとつ 塊の怪物、形定まらぬ怪異)&br;(高度な可塑性と延性をそなえ、姿かたちは変幻自在にして軽やかにたなびく雲のよう 流れるもの、白銀色の流体生命)&br;(「あれこそは南極の住人、先史時代より永らえたショゴスなのだ」という人がいた)&br;(成程、そういうこともあるかもしれない)&br;(とはいえ)&br;(今や大鉄塊は目当てのモノを手に入れた 片時でもそれに目を向けたなら、歓喜に震えるさまを見ることだろう)&br;(そして鋼の魂は優雅にさざ波だって変貌を遂げていく はじめは棘ある枝を、なめらかな肩を、背中を、憂いの笑み浮かべる横顔を)&br;(再起のときを言祝ぐように大輪の薔薇が咲き乱れ、瞬く間に散って――それは人間らしいカタチへと収束をはじめる!)&br;&ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp025719.png,260x420);&br; -- [[#498142>名簿/498142]] &new{2013-05-14 (火) 23:11:42};
---''実体なき影によって作られた雑兵どもは、それぞれは大した戦闘力を持たず次々に切り裂かれ、握り潰され、散っていく。&br; だがそれゆえに数は多い。夜の闇はそれ全てが影といえるものであり、雑兵は次々に現れて、そしてまた散っていくのだ。&br; しかし、その無尽蔵の進撃を遮るものがある。ルフィールの銃火である! 数も、威力も増した魔法の弾丸は光そのもの。&br; 影をなぎ払い、爆ぜさせ、消し飛ばす。そして雑兵の、死者の群れ(デッドマン・ウォーキング)めいた行軍に隙が生まれた!&br; その間隙に、シュンクの異能―――背後に立つ悪霊―――の拳と、龍樹の持つククリナイフの鈍光が踊った。&br; 向かう先には鉄仮面をまとう巨躯、イグレック! 奴はけたたましい狂笑をあげそれを迎え撃つ!&br; 「イヒハハハハハ! いいねいいねェ、血気盛んで楽しめそうじゃねェか!」&br; ククリナイフの斬撃、刺突、裂帛を、関節を感じさせないぬるりとした挙動で次々に回避。&br; 避けきれず切り裂かれた場所は、これまでの雑兵と同じ影で構成されていた。切り飛ばされた腕が黒の飛沫となって散ったと思えば、&br; すでに別の影から編み上げられた糸が腕となってイグレックの体を再構成する。&br; 「さあて、それじゃ反撃の時kぶげっ」&br; 油断した頭部を、マン・ウィズ・ア・ミッションの拳が殴り飛ばした。鉄仮面ごと生首は地面を転がっていく。&br; 「ヒャハハハハ! 無駄無駄ァ、それじゃ俺様は殺せねえ!!」&br; 生首は笑う。頭部を失った体が腕を振るったと思えば、影の錐というべき弾丸の雨が返礼のように一同を襲う!&br; &br; そしてその上空。もはや全員にとって可視状態にある魔獣は、腐液を撒き散らしながら羽ばたく。&br; '''《KKKYYYYYYYYYYYY!!!》'''&br; がばりと三角錐めいた頭部が花開いた。牙だらけの口が、そのまま飛び込んでくるレイヴンスを喰らおうと―――&br; '''《KRURURKRURURURUッ!?》'''&br; した矢先、胴体に突き刺さる怪物の蹴撃! その有り余る威力は魔獣の胴体を貫き、斜め上に脱出するに至る。&br; だが穿たれた穴は、即座に回復を開始。その再生速度はもしやするとルベウスをさえ上回っているかもしれない。&br; '''《KKYAAAWWWWYYYYッ!!》'''&br; 悶え苦しみながらはばたこうとした魔獣の翼を、物理をねじ伏せる異能の光の槍が貫き、そこをレイヴンスの嘴が抉る。&br; ズタズタにされ空中で姿勢を崩す《腐牙》。開かれたままの牙だらけの口が、レーチェルを飲み込もうと振り下ろされる!&br;'' --  &new{2013-05-14 (火) 23:14:39};
---・・・捉えたッ!!(イグレックの頭部を漆黒の殺意を持って、全力で粉砕せんと殴り飛ばす。だが―――)&br;ヌゥ!?(頭部に触れるも手応えは薄く、ダメージを与えられること無く千切れ飛び、嗤う)&br;オマエェェェ!!・・・・・!?(追撃をせんと、踏み込む。その時、気付く。気付いてしまった。視界の中に、追い求めた彼女の姿があった)&br;(そしてソレは、致命的な「隙」であった。弾ききれたはずの、無数の「影の錐」への注意が遅れる)・・・・ッ!!&br;(あの数、仲間も危険だ。そう判断した彼の動きはシンプルだった)&br;''グルァァァァ!!!''&br;(出来るだけ錐の拡散が始まる前に、突撃し、叩き落とし。漏れた分は、''「その身で受けた」'')&br;''”ブッシャァァァッッッ!”''(鮮血が、教室に舞った) -- [[シュンク>名簿/498430]] &new{2013-05-14 (火) 23:25:53};
---(どれ程の強度か分からない相手、その為自分の持ち得る全力を以って試した結果…自らの脚を砕きながらも確かに貫いた)&br;(だが足りなかろう、怪物として生きてきたが故に貫いた瞬間理解した、滅び行く一撃で無くば怪物は滅びない)&br;(そう腐液に塗れながら理解して尚空中で振り向き怪物を見れば…笑みが止まらない、自分でもアレほどの質量をあの速度では再生出来ない)&br;いいねえ君♪凄くいい♪ああ俺は君みたいな怪物と比べたかったんだ…♪&br;(そう呟くと共に喜びに脳を支配されかける、しかしその奇跡を目の当たりにすれば瞬時に理性が揺り戻される)&br;けど…今はその時じゃあない!ノウズ!(再びの不可視の壁を自分の上に、それを残った脚で蹴り割ればモノビーストの背中目掛けて腕をクロスさせて体当たりを試みる)&br;下の君!これで少しぐらい角度は変わるだろうけど…あんまり期待しないで♪(レーチェルへとそう叫ぶ) -- [[ルベウス>名簿/498154]] &new{2013-05-14 (火) 23:27:53};
---(食われるならばそれはそれで構わない、口の中のほうが肉は柔らかいからだ)&br;(だが援護が入るならばそれはありがたい事・・・遠慮なくこの隙を突き片目を頂く)&br;(巨鳥表面を抉れたのは・・・『B』『B-1』『B-4』『B-7』『B-9』の5羽・・・それで十分すぎる戦力になる)&br;&br;(一旦離脱した5羽が抉った血肉を一斉に飲み込み・・・)'''「クラエ クラエ クラエ!! ツヨキモノヲウラヤメ! ゴウイツヲノゾメ! ノゾミハチカラ! ワレハナンジナンジハワレ! イマ ドウイツノモノトナラン!! ■■■──!!」'''(呪文を唱える・・と)&br;(べきがきごきと音を立ててその身が変質する・・・羽が抜け落ち肥大化したその身から溢れる腐液、三角錐めいた奇怪な頭部・・・・大きさこそ1,2回り小さいが・・その姿は、まさしく・・・)&br;&br;'''《《《《《KKKYYYYYYYYYYYY!!!》》》》》'''&br;(モノビーストだ、一斉に巨鳥に襲い掛かる) -- [[レイヴンス>名簿/497623/学園用特設]] &new{2013-05-14 (火) 23:29:39};
---(尖った影の雨が制服ごと肉を削る。常人なら痛みに二の足を踏む状況でも、進む身体はむしろギアを上げて)&br; (自らを殺し切れない敵たちを笑っていた。これほどに冷静に命を奪う作業に没頭できる自分を嗤っていた)&br; (既に痛みはなかった。肉体を凌駕した精神は、人が本来自らに架しているという身体の十字架を外す)&br; (右腕にはナイフ、左腕は素拳。既に影に触れ引き千切るだけで雑兵は霧散する) (シュンクに殴り飛ばされたイグレックの頭部を発見すると靴裏を降り降ろし、発生を続ける黒い影の処理に続けた)&br; (裏側で起きている奇跡の体現には目もくれず、ただ狩人としての本懐を全うしようと) -- [[龍樹>名簿/498246]] &new{2013-05-14 (火) 23:37:11};
---シュンク君!?(弾丸の雨を彼が受け止めた!! 教室中に血飛沫が舞う。)&br;クッ……彼の血を以て得たこの機を――リゼット!?(視界に入ったのは人のかたちをした鋼鉄であった。それに気を取られ、《腐牙》が落下しつつも自らを飲み込もうとしていることへの反応が遅れた。&br;ちぃっ! ならば――ルベウス君!!(彼はモノビーストへと体当たりを試みた。軌道が、角度が変わる。――これならば!)&br;ここで終わるわけにはいかない! まだ何も始まっていないんだ。「待て、しかして希望せよ」 僕は十分に待った、希望をもって! だから――今は!&br;(現実の現象を歪める現象数式の力が行使される。レーチェルの体は本来ありえべからざる素早さで動き、地面を滑べり、飲みこまれるのを避けようとしつつ、《奇械》に命じて、光子の眼光をモノビーストへと放つ!) -- [[レーチェル>名簿/498187]] &new{2013-05-14 (火) 23:37:51};
---効いてる…?(効果あり、と見るやひたすらに火砲支援に徹する少女)&br;(巨大な機関砲システムはまるで重さを感じさせない動きで射撃方向を変え、腹に響くような重低音を伴って絶え間なく魔力弾を吐き出し、影の軍団を薙いでゆく)&br;リゼット…!(背後で何かが形を変えつつある気配。守らねばならない、と思った矢先にシュンクが闇の錐を身を挺して防ぐ)&br;(ならば、自分は。思うよりも先に口は動いていた) ──リビルド。 PaK… 砲技&ruby(ロアイング・タイガー){『咆哮する猛虎』};!&br;(四連装の機関砲が形を変え、巨大な単砲身のカノン砲へと形を変えた。狙いは空中の怪鳥。耳を聾する轟音と共に、巨大な光の砲弾が放たれる!) -- [[ルフィール>名簿/498137]] &new{2013-05-14 (火) 23:41:17};
---――そいつは、それは、影だ どんなに踏みにじったって消えるものじゃない(誰のものともわからない、夥しい量の血が流れるその中で)&br;(鉄の女は静かに語る ただ思うまま、感じたまま、嘘偽りのない言葉だけを)成程、影は消せないだろう&br;純粋な善人も、悪人もいないのと同じことだ けれど、強い光をもってすればあるいは…闇を祓うことくらい、できるかもしれないよ&br;(鋳造されたかの様な色味の肌は生けるがごとく脈打ち、軋み一つあげることなく首をめぐらせて 黄金の瞳が怪人を捉えた) -- [[#498142>名簿/498142]] &new{2013-05-14 (火) 23:46:20};
---''「アヒャヒャヒャヒャ! いいねェ犬野郎、その自己犠牲セイシン最高だぜ!」&br; 自ら肉の盾となって錐の雨を防ぐシュンクの尊き勇気を、生首はせせら笑う。&br; それを覆う影。龍樹の足が鉄仮面ごと力強くそれを踏み潰し、飛び散った脳漿は影に触れた途端溶け落ちた。&br; 闇の飛沫を放っていた頭部なき胴体が一瞬揺らいだかと思えば、踏み潰されたはずの頭部はそこにある。仮面を失って。&br; 「ヒヒヒヒヒ……いいぜ、いいぜェ? その調子で楽しませてくれよ」&br; 顕になった素顔は、猛火の如き赤き髪。背丈も表情も顔つきも違えど、一同はその素顔に見覚えがある。&br; 今まさに、彼らの背後で生まれつつある―――姿を変え、顕現しつつあるモノを、彼らとともに守っている少年と同じなのだから。&br; 「……チッ、目障りだよなァ」&br; そしてヤツは、レジェムと瓜二つの顔を持つハンターキラーは、再生しつつあるリゼットを認めると舌打ちし。&br; 「まとめて死……何ッ!?」&br; 影の糸を放とうとした矢先、頭上から響くいくつもの怪鳥音に顔をあげた。&br; その視界を、ルフィールの放ったカノン砲の光がなぎ払う。着弾。《腐牙》の半身が消失し、吹っ飛ぶ。&br; 即座に再生を始め、今度こそレーチェルを飲み込もうとする魔獣の背中に衝撃。ルベウスの体当たり!&br; '''《KYAAAAAAAAAHHHHHHHH!!》'''&br; 煩わしげにきりもみ回転し、ルベウスの肉体を翼の巻き起こす烈風と鈎爪がズタズタに切り裂く。&br; 高速移動によって射程外に逃れた獲物を諦めた《腐牙》の感覚は、ありえざるものを捉えた。&br; 自分と同じものども。飛来するレイヴンス、その姿は紛れもなく自分の写身!&br; '''《KYAAAAAAAAAAAAAAAWWWWWWW!!》'''&br; 単一の獣にとって、己を模倣されることよりその異質な精神を刺激するものはない。&br; 己に襲いかかるそれらを錐めいた嘴で貫き、かじり、牙で引き裂きながらも、巨大な翼が何度もはためく。&br; 烈風が放たれ、もはや廃墟というべき部室全体に嵐を巻き起こす。&br; その嵐に混ざる黒い旋風。イグレックである。高速の爪撃が、龍樹を、傷ついたシュンクを、地上の前衛達を切り裂く!&br; だが黄金の瞳が瞬いたとき、わずかにイグレックがたじろいだ。彼女の力、それそのものを恐れるかのように。&br;'' --  &new{2013-05-14 (火) 23:54:38};
---(声が空まで届いて眼下をチラとみる・・・素材は兎も角、確かに再生しつつある彼女を見て・・この戦いに確かな意義を感じる・・・頷くと改めてヤツを見やる)&br;(『B-4』が喰らい付かれる、『B-7』は切り裂かれた・・・だが二羽とも唯ではやられない、その翼と首にしっかりと喰らい付き決して離さない)&br;'''《《《KYAAAAAAAAAHHHHHHHH!!》》》'''&br;(「お前は降りてくるな・・・」そう告げるように残りで尾や翼に組み付くと翼をはためかせ部室から距離を置かせようとする・・・あえて両側から突っ張るようにして下から狙いやすくするのも忘れない) -- [[レイヴンス>名簿/497623/学園用特設]] &new{2013-05-15 (水) 00:06:21};
---(圧倒的な量の真空と衝撃波、そして埒外にある力を持つ爪が男の身体を容易く切り裂き赤き血潮と臓腑を晒す)&br;(だが自由落下をし血の泡を吹き出しながらも盛大に笑い出す)どうしたどうした怪物!怪人!何を恐れてる!&br;(そしてそのままに部室へと落下、全てを切り裂く嵐の中に飛び降りればもう一度リゼットを確認し…僅かに嬉しそうに微笑む、そして怪物たちへ振り向いて)&br;ああそうか怖いよなぁあ!人間の眼だもんなああ!俺達を殺す目だ♪(血のせいかゲラゲラと汚い笑い声を撒き散らす)&br;(モノビーストを蹴り貫いた時の脚の再生も終えれば両の脚で立ち再びの跳躍…目指すは怪物の翼!カラス達も咬み砕かんとするそれをただただ単純に頭ごと飛び込んでその翼をもがんとする!) -- [[ルベウス>名簿/498154]] &new{2013-05-15 (水) 00:11:19};
---く……!(暴風に混じるイグレックの爪が肩を、頬を掠める。しかし、まだ浅い)&br;(リゼットの言葉を頭で反芻し、カノン砲を構えなおす。照準の先には…何も無い。イグレックと、怪鳥との間の空間)&br;充填率120…時限信管… 発射!(放たれた第二射は、空気を切り裂く甲高い音を立てて飛び、閃光弾のように炸裂して周囲に光を撒き散らす!) -- [[ルフィール>名簿/498137]] &new{2013-05-15 (水) 00:13:19};
---凝った手品だ。(舌打ちし、再び怨敵と相対)&br; (十分な殺傷力を持った金属製の爪により、背中が、治癒したばかりの脇腹が、双眸を覆うまぶたが次々と切り裂かれる)&br; (敵意を更に増幅させて、再生したレジェムと同じ顔をしたイグレックの頭部へナイフを抉りこもうとして)&br; (背後にいるらしき、いつかも聞いたリゼットの声に後押しされる)&br; (光りあれ、闇を分かて。闇をぬけて、未来となれ)&br; (闇を払うのは、いつだって光。そして化物を倒すのは、いつだって人だと相場が決まっている)&br; (人とは、光とは、困難に立ち向かおうとする心、そのもの。種族や信条を越えた不思議な絆に繋がれて、光は、ここにある) -- [[龍樹>名簿/498246]] &new{2013-05-15 (水) 00:15:00};
---黄金瞳!?&br;(リゼットの黄金瞳に驚愕の表情を浮かべる。黄金瞳の所持者だったのか!妖精眼、すべてを見抜く瞳、すべての想いを見抜く瞳――。レーチェルと同じく、黄金の瞳が、そこにあったのだ。)――影、影か。……光あるならば影も同時に生まれる。影を消すことはできないのかもしれない。&br;だが、そうだとも! 闇は祓うことができる! 「輝き」を以て!&br;(迫りくる嵐をクラッキングでその行く先を変えて前へと進む。)&br;僕自身の「輝き」を以て――僕は、僕にこういおう。&br;「輝き、闇を、祓え」&br;(レーチェルの体に重なるようにして、《奇械》が消えていく。レーチェルの体から、まばゆい輝きが発せられる。クラッキング光と呼ばれる異能発現時に輝く光だけでなく、命そのものの輝きがそこに。)&br;疾く去れ! お前たちの居場所は、ここにはない。&br;光刃――!(稲妻めいた輝きが、レーチェルの右手に集中していく。)&br; &ruby(SHINE){光、あれ};!&br;(レーチェルの体が流星の如くモノビーストへと向かっていく。凝縮された超エネルギーの塊の剣となったその身で、敵を切り裂くのだ!) -- [[レーチェル>名簿/498187]] &new{2013-05-15 (水) 00:25:19};
---光・・・光?&br;(朦朧とする意識の中、リゼットの呟きが頭のなかで反響している)&br;・・・・・簡単、事、だ・・・&br;(穴だらけになった体を無理やり起こし、美術室であれば、必ずある物を狙う)&br;少し、教室・・・壊すが・・・怒るな、リゼット・・・天井、破った・・・オマエ、失敗した、な&br;&br;(即ち、巨大な姿見。鏡を。悪霊の拳で、、粉々に粉砕した)&br;''「マン・ウィズ・ア・ミッション」''・・・・光、収束・・する、喰らえッ&br;(停滞した鏡が、天井から溢れる光を一点へ集めたッ!)[[■>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp025722.jpg]] -- [[シュンク>名簿/498430]] &new{2013-05-15 (水) 00:25:22};
---まだ夢の続きを見ているのでなければ…頭の痛い問題だ 見間違いであってほしいと思うこの気持ち、君はわかってくれるだろうか&br;(変わり果てた工房…らしい廃墟の惨状に肩を落として)なあイグレック、言っただろう、君の名を憶えておくと&br;君が私を忘れても、私は君を忘れない…なにしろ仇だ、私を手にかけた不届き者だ 忘れられるはずがない&br;[[(少女のカタチが完成され、鉄塊はさらなる変化をはじめる 無機物と有機物の融合体、白い肌を晒して)>http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst083533.png]]&br;この落とし前、どうやって付けてもらおうか?(戦場を囲って築かれる鉄壁、傷一つない鏡面が光を一点へと絞り込む!)&br;それから、もしも君が…鉄に縁あるモノだとしたら、その髪のように、君もまた赤い血の流れる身だとしたら&br;見せてくれないかな 君の生命の色彩を!(舞台装置よろしくせり上がる&ruby(アイアン・メイデン){鋼鉄の処女}; 生体の維持に必要なFe原子、血の一滴までも絞り取ろうと大口を開けて) -- [[#498142>名簿/498142]] &new{2013-05-15 (水) 00:27:07};
---''「手前ェ……!!」 憎悪に濁った唸り声だった。その動きが止まった瞬間を、見逃す龍樹ではない。&br;  頭部にナイフが突き刺さる。少年と瓜二つの顔を持つ怪人の顔が切り裂かれ、血がしぶいた。&br;  だがそれさえも影が埋めていくなか、その暗黒を散らすかのごとく、光が瞬いた。&br;  「ヒハハハハッ! 何をやるかと思えば、そんなことかよ! 甘ェ甘ェ、砂糖みてェに甘い連中だなァオイ!!」&br; 龍樹を怪力で殴り飛ばしながら、怪人は笑った。だがその笑いもすぐに消える。マン・ウィズ・ア・ミッションの拳。殴り散らすもの。鏡。&br; 「……オイ、手前ェ」&br; 怒気を孕んだ声であった。それ以上に畏れを含んだ声である。&br; そしてルフィールの放った輝きが、鏡に反射され、収束する。臓物色の装束を照らし……その場所が、焼き払われた!&br; 「AAAARRRRRRRGGHHHHHHHッ!?」&br; イグレックの体が。灼かれている。反射した光、凝縮された輝きに!&br; 「クソ、《腐牙》ッ、さっさと雑魚どもを仕留めろォ!!」&br; それは叶わない。頭上を見あげれば、流星のようにモノビーストめがけ走る光がある。&br; さしもの魔獣とて、己の肉から力を得たレイヴンス相手には、身動きが取れない。なにより怒り狂っている。&br; '''《KYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAYHHHHHH!!!》'''&br; 狂乱する怪鳥の体を、レーチェルが、魔を焼く光が、貫く!&br; '''《GYAAAAAAAAAAAAAAAOOOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHH!?!?!?!?》'''&br; 胴体を真っ二つにされたモノビースト。翼でもってはためき、思わず逃走しようとしたそこに、さらなる影。&br; ルベウスだ。圧倒的怪力を持つ怪物が、しかし人の意志を感じさせるその膂力が、はためかんとした翼を引きちぎる。&br; べしゃり、と。腐液と血を撒き散らし、《腐牙》が落下した。もはやイグレックに言葉はない。&br; そしてイグレックの驚愕した顔が、少女を見た。鉄ではない。血が通い、ぬくもりを持つ命ある少女を。&br; 「手前……うおおおおおお!!」&br; 作り上げられた鉄壁。それがさらに反射した光をイグレックに浴びせる。&br; それがヤツの弱点。影によって構成された奴の体は、天然の光には一切揺らぐことがない。&br; だがそこに意志と、特殊な偏光性が与えられ、光を《逸らす》ようにして浴びせたとき、奴の体は崩壊していく。&br; 「ふざけんじゃねえ、俺様が、俺様がこんなところでばっ」&br; がちゃり。鋼鉄の処女の間口が閉じられ、その牙がイグレックの肉体を引き裂いた。&br; 血が、影が、噴き出る。そこからは一切の怒りも、罵声も、苦痛もない。ただ静寂と、血だけがある。&br; &br; これだけの猛撃を受けてなお、満月という時の理を持たないモノビーストは生きていた。&br; 光が収束し、一同の視界を灼いたその一瞬、ほとんど残骸といっていい《腐牙》が姿を消す。&br; 鈎爪に遺された鉄仮面だけをぶらさげて。満月以外は無敵であるはずの魔獣が、完膚なきなまでに敗北を喫したのだ。&br; 上弦の月が、いっそ清清しいほどの輝きを持つ鋼鉄の処女を見下ろす。&br; そして、戦いを終えた一同と、受肉―――あるいは受鉄―――を果たした少女の姿を)''&br; --  &new{2013-05-15 (水) 00:59:46};
---&ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp025728.png,260x420);&br;…やあ、また会ったな(悪びれもせずに笑うその顔は生命の赤にまみれ、鋼の身体は生身のそれへと変わりきって)&br;&br;諦めなかったんだな、レジェム これしきの事でくじけてたらハンターなんて務まらないか しかも知った顔ばかり、こんなに連れてきて…&br;ラシェル、君が戦う姿を見るのは初めてだったと思う 勇ましかったな、もしかして男の子なんじゃないかって思うくらいには&br;いつからだろうね、龍樹 君が迷いを捨てたのは…こんな大人びて見えるだなんて、10年も寝ていた様な気がするな&br;人は見かけに寄らないというけど、ルフィールもけっこう暴れん坊だったんだな 意外な一面だ もちろんいい意味で、だよ&br;ベンジャミンと…そっちの彼女は例の上司の人かな 勉強の成果、少しは出せただろうか ありがとう、君たちのおかげだ&br;ルベウス…がどうしてここに? いや、えっと…どうせ治るからって、あれじゃいつも通りじゃないか! もう少し身体を大事にしてくれないと…&br;…シュンク、その怪我は…医者だ、すぐに診てもらわないと危ない 君に死なれたら何もかも台無しになる! -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-15 (水) 01:17:25};
---・・・・・(停滞していた鏡が、思い出したかのように一斉に重力に従って落下する。能力の維持の限界点だった)&br;''”ズシャリ”''(膝を突く。満月には無尽蔵の再生力が在る彼だが、この夜は上弦の月。血を流しすぎた。最早体勢を維持する事も出来ない)&br;・・・・倒した。俺達、意志が・・・勝った(ゆっくり、床に向かって倒れこむ。だが彼の顔に浮かぶのは安堵。周囲には、同じ心を持ち、同じ目的の下に命を賭けた「仲間」達。そして何より―――)&br;・・・・おかえり、言う・・リゼット・・・&br;(求めていた者が、そこにいる。幻でも夢でもなく。温もりを持って、呼吸をして。今は、ソレで十分だった)&br;―――――ああ、今日、死ぬには・・・良い日だ -- [[シュンク>名簿/498430]] &new{2013-05-15 (水) 01:18:21};
---(逃がした・・・されど手ごたえはあった・・・戦いにおいて大事なのは物的な勝利以上に精神的な勝利だ、ヤツはもうそう簡単には立ち上がれまい)&br;《KY・・・》&br;(砕けた部室、その壁の上に立ち彼女を見て、頷く。もう大丈夫そうだ・・・となれば、正直この姿をあまり晒していたくはない、恥かしがるように背を向ける)&br;もう、終わっちゃったか・・よくやったね・・ベン・・・(遅ればせながら現れた少女が声をかける、リゼットに軽く一礼)「ハデニヤッタナー ナカナカイカスゼ? ベン」(からかうジャックを軽く睨むBの怪鳥) -- [[レイヴンス>名簿/497623/学園用特設]] &new{2013-05-15 (水) 01:26:28};
---(自由落下の最中喉に溜まっていた血を吐き出し鋼鉄の処女に向け口笛を吹く)美女に抱かれて幸せだね君も♪&br;(その最期をけらけらと笑いながら…モノビーストの消える様を見る、やはり死なない、それを安堵した面持ちで見つめて)&br;(やはり自分とは違う''本当に?''自分は人間ならば殺せる程度の存在だ''かの怪物とて滅びはしよう'')&br;(頭の中のノイズを振り払うように頭を振る)今は…うん(そのまま自由落下、ズシ、と重い音を響かせ着地)&br;うん…(致命傷は重症に、重症から軽傷に、そして無傷へと変わる中…結果に満足する、変わらぬ少女の言葉に微笑む)&br;また会えたねぇリゼット、地獄以外の場所で♪(そう言いつつシュンクを見る、自分の呪われた血は必要かどうか) -- [[ルベウス>名簿/498154]] &new{2013-05-15 (水) 01:28:55};
---終わった…… ふぅー……(まるで機械の強制排熱のような吐息とともに、その場に膝をつく。砲身を形成していた魔力は集中が切れて雲散霧消した)&br;(懐からシガレットチョコを取り出して一本咥えながら、再び人の形を成した友に笑みを向けた)…リゼット……&br;(自分も数割を吹き飛ばしたかつての工房は今や見る影もないが、それだけだ。友は皆ここに居る。友が居ればやり直せる)&br;……おかえり。(短く、しかし万感の思いを込め、その言葉をあらためて贈った) -- [[ルフィール>名簿/498137]] &new{2013-05-15 (水) 01:31:14};
---(魔獣と鉄仮面の正体。奴らは何故リゼットを狙ったのか。レジェムと鉄仮面の関係)&br; (諸々の疑問は「そういうものなんだろう」と結論付ける。考えても答えが帰ってこない謎は絶対にあるものだ)&br; (戦いの余波で口内に溜めこんでいたを血混じりの唾を地面に吐き捨て) (皆に囲まれ祝福を受けている、再誕した裸のリゼットを見ながらぼんやりと)&br; (「まだ4月だし全裸は寒そうだな」と考えていた)&br; (ああそうだ。倒壊した部室の修繕または再建について申請しないと)&br; (それと部室跡から、自分の生活用品を回収する作業も)&br; ったく、仕事ばかり増やしやがって。時間にはルーズだし、頼りにならない部長だ。&br; (唇の端を上げ、どこか嬉しそうに、嘆息をついた) -- [[龍樹>名簿/498246]] &new{2013-05-15 (水) 01:36:14};
---(完全決着とはならなかった。だが確かに、彼女の復活は成せた。今度こそ、護れたのだ。)&br;……ラシェル、お帰り。もう一人の僕。&br;君は僕にいったとも、「待て、しかして希望せよ」とね。そう、僕は待った。希望をもって。君の言うとおり、探偵はいつも遅い。事件が起こってから動くんだ。&br;だけど、僕は待てなかった。だからこうして――来てしまったよ。僕はやはり、行動していないとダメなんだ。……そして。&br;君が本当に消えてしまうという「事件」は未然に防いだぞ。どうかな、探偵とて、間に合うことはあるのさ。&br;(そこまで冷静に言ったはよかった。)&br;……う、く、ぅう、ぅぅっ! ば、かっ! 心配、心配、したじゃないかっ! 本当に、消えたかと思ったんだぞ、死んだのかと、おもったんだぞ……! 僕に、僕に何も言わず、急に消えたりなんか、する、なぁっ! ラシェルッ……!!&br;(右目の黄金瞳から、左目の緑の瞳からも、大粒の涙を流して、リゼットの傍で言うのだった。)&br;もう、あんな思いは嫌だ……だから、僕はきっと、学園都市を守ろう。「待て、しかして希望せよ」だ―― -- [[レーチェル>名簿/498187]] &new{2013-05-15 (水) 01:40:18};
--- http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp025729.png &br;(平然とリゼットを祝福する一同をよそに、記憶にある限り初めて女の裸を目の当たりにする少年は鼻血を流しすぎて倒れた) -- [[レジェム>名簿/498420]] &new{2013-05-15 (水) 01:46:12};
---(取り合えず部室のカーテンをもぎ取ってリゼットにかけておくモブい子) -- [[サニー>名簿/497623/学園用特設]] &new{2013-05-15 (水) 01:49:41};
---死ぬだなんて、笑えないこと言うものじゃないよ、シュンク 今度は君が化けて出る番になりたいのか? あまりおすすめできないな…&br;ルベウス、今は他に手がないと思う あれをやってくれないか 後が大変だろうけど、生きてるって感じはしたから…彼なら大丈夫、きっと耐えられるさ&br;ルフィール、龍樹 ずいぶん被害を出したな 2年間の蓄えがパーになった まあ、そろそろ建て替えの時期だとは思ってたんだけれど&br;思い出もしがらみも更地にしてしまって、また一から始めよう 生きてさえいれば何度でもやり直せるんだ これから忙しくなるぞ!&br;…ん、やってくれたな名探偵 私の中の探偵像は塗り替えられたと思うよ 次の活躍も期待していいんだろうね?&br;(とか何とかよく回る舌で受け答えしながら、ふと少年と目があって)…ああ、あっちにも怪我人が一人だ 顔が赤い様だけど…&br;…っくしゅん! んー…ありがとう、君は…(ローブみたいにカーテンはおって)&br;はじめましてかな、私はリゼット=ラシェル・ピュイフォルカ 美術科2年…あっ単位! 単位が足りないんじゃ…? -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-15 (水) 01:58:52};
---(鏡の一部が月光を反射すれば、その光の当たった箇所は徐々にではあるが、再生を始めていた)&br;(ルベウスの血は恐らく必要ないだろう。また彼自身、祝福と言うなの「呪い」を受けている血族でもある)&br;(天井の穴から、一陣の風が吹く。すると彼のボロボロになった上着から一枚の紙が飛んだ)&br;(血まみれになったソレは、辛うじて何であるかが確認できる程度だった――――''「入部届け」''そうあった)&br;(リゼットに話しかけられても眼は覚まさない、しかし寝顔が少し微笑んだ気がした) -- [[シュンク>名簿/498430]] &new{2013-05-15 (水) 01:59:15};
---私はサニー=サイストリー・・・ヨロシクね?リゼットちゃん(倒れたレジェムの頭の下にバッグで枕を用意、額にぬらしたタオルを置いておく、シュンクの方は・・・寧ろ自分はオジャマかも?と手は出さない)&br;ベン、おいで・・・(近づいてくる怪鳥を抱き締め)'''■■■──'''(呪文を唱えると彼らの変化の術が解けてカラスへと戻る)お疲れ様(にこー)&br;アイク・・『B-4』と『B-7』を・・・「ハイ・・・」(激戦の果てに気高く散った二羽を回収し、背を向ける)それでは・・&br;「マタ 図書館デネ? リゼット」(去っていった) -- [[レイヴンス>名簿/497623/学園用特設]] &new{2013-05-15 (水) 02:04:29};
---そうだねー♪どうせ君達には馴染まないんだしー(そう言ってシュンクに近付けば再生を確認する)ああいや必要無さそうだ♪&br;彼もまあ随分面倒な身体らしい♪(けどもっといい所に寝かせるといい、と伝え)&br;じゃあ俺は行くよ、積もる話というのは苦手なんだ!(そう言うと踵を返す…最後に振り向いて)&br;''コレに面倒な事を覚えさせてくれたなリゼット=ラシェル・ピュイフォルカ''&br;(そう言って笑う声は…レジェムの知る怪物、リゼットがこの男をモデルにした時に語りかけた声)&br;(───一陣の風と共に男は音も無く消えた) -- [[ルベウス>名簿/498154]] &new{2013-05-15 (水) 02:10:57};
---そういう体質だからって、無茶していい理由にはならないよ、シュンク…おや、これは幸先がいい(龍樹とルフィールに見せて)&br;(二羽のカラスを知っていた 物言わぬ骸となったその姿は、かつて図書館で出会ったのと同じ――)…君たちときたら、本当に…&br;ああ、日を改めてゆっくり話そう 何しろ今日が何月の何日かもわかってないんだ しばらくは休む間もなくなるだろうな&br;…え、っと…「これ」って? でも、まだまだ変われるんじゃないか 君が自由でいたいと望む限りは(見送るとデスクの残骸に腰かけて、これからの日々のことを想うのだった) -- [[リゼット>名簿/498142]] &new{2013-05-15 (水) 02:26:45};
#endregion
#region(''黄金歴248年7月'')
-''黄金歴248年7月 どこかの暗闇''
--そこにはモノビーストがいた。本来であれば翼長6mの体を悠々と広げ、己が"単一の獣"たる所以を夜の闇に知らしめているもの、《腐牙》が。&br;だがいまもって、《腐牙》の傷は深い。通常、モノビーストの傷は満月以外であれば即座に回復する……この魔獣は通常のものと違うのだ。
---~モノビーストはまるでなにかを待つように、じっと翼を折りたたんでいる。……いや、正しくはそうすることを命ぜられているのだ。何者かから。&br;そのたもとに、一個の鉄仮面が転がっている。ハンターキラー・イグレックが装備していたものである。
---~じゃり、と足音がした。……いくつもの足音だ。そして、いくつもの呼吸音。だがそれらは一言として言葉を発しない。&br;そこに、かつんという足音が混ざる。いくつもの呼吸音がしんと鎮まり、「それ」を迎えた。
---~「やはり使役用に調整されたモノビーストでは、消散能力に疑問が残るか」と、その足元の主は言った。&br;モノビーストは何も言わない。代わりに鉄仮面そのものが、ケタケタと笑い出した。「使い勝手と強みは反比例ってわけですなあ、ヒハハハ」
---~「"笑面"」声が言った。「お前の本体がまだ仕留められていないのは僥倖だ。このモノビーストを処分せずに済む」&br;「隠れ身が俺様の得意技でさあ」"笑面"は言った。「次はどうなるかわかりやせんが……で、続けますかい?」「無論だ」
---~「この都市にはいくつもの闇が蠢いている。彼らにも頑張ってもらわねばならぬ……私の欲望のために」「強欲なこって」"笑面"はしめやかに言った。&br;声の主が指を鳴らした。すると、暗闇から何人もの人影……いずれとして表情はうつろであり、その顔立ちは一律だ。まるで双子か何かのように。
---~「"総会"はすでに堕ちたといっていい。"グリード"、<血の渇望>、カルブンクルス、"偽りの鐘"……そして」声の主の口元に薄い笑み。「統治会。働いてもらわねばな、隠れ蓑として」&br;しばしの沈黙の後、"笑面"は言った。「次はもうちと頑丈な駒が欲しいとこですな、主どの」「いいだろう」声の主が、そばに立つ青年らの一人の首を掴み、頸動脈に指を突き刺す。
---~ドクン、ドクン……何かがその指から送り込まれ、あるいは抜き取られ、青年が痙攣する。体格が一回り大きくなり、完全な生気を失った。&br;その様子を鉄仮面は無慈悲に、無感情に眺めている。そして言った。「隠れ蓑といえば、あのガキのことは?」「利用させてもらう。《喰狼》の食い残しで傷を癒せ」「アイ、アイ」
---~声の主が、鉄仮面を拾い上げた。そして、今しがたまで首を掴み、何かを吸い取り、流し込んだ青年の顔に仮面をはめ込む。&br;ざくり、という音がした。仮面からなんらかの物体が青年の頭部に挿し込まれたのだ。しばらくして、"彼"はけたたましく笑った。
---~「《腐牙》は、お前が使役することの出来る代わりに人間に対する闘争本能を持たぬ。だから利用するのだ、あの獣の子とその飼い主を」&br;「わかってまさあ。……しばらく俺様も、体に慣れる必要がありそうだしなあ。イヒハハハ、ハハハハヒヒヒ!」
---「"偽の王"については?」「殺すな。……だが追い込め、もっとも我々が手を出さずとも、隠れ蓑どもが十分にやってくれているが」声の主は顎をさすりながら言った。&br;その口元には酷薄な笑み。「<血の渇望>が羨ましいな。だがやはり、幸福が失われていくさまは愛おしささえ憶える」「いい趣味してらっしゃる、ヒハハハハ!」
---~鉄仮面を被った影が念じれば、その身を臓物色の装束が包んだ。それを無感動に、無表情に、とりまく青年、あるいは少年らが見届ける。&br;「せいぜい場を乱せ、"笑面"。……いや、イグレック」「承知」ぞっとするほど冷たい声で、イグレックは言った。その言葉に、《腐牙》が鎌首をもたげる。
---~「さて、どう動く? ……どう私を楽しませてくれる、狩人たちよ。人間たちよ」声の主の姿が消え、その声だけが残った。&br;「我々は挑戦を歓迎し、またお前が苦しむ姿を喜びとともに眺めるだろう。……良い狩りを」その呟きは、狂笑と羽撃く音にかき消された。
---~声の主に続けて、取り巻きとなった青年らも姿を消した。彼らの相貌はいずれも人形めいている。&br;そしてその顔は、この学園で学生生活を謳歌する一人の少年狩人のそれに瓜二つだった。
---~夜闇に再び、影の使い手と翼持つ魔獣が蠢く。狩りはまだ、終わっていない……。
#endregion
#region(''黄金歴249年7月、討伐'')
-''黄金歴249年6月・研究棟区某建築物屋上 満月''
--''黄金暦249年6月。狩人・レジェムが目的ある失踪をしたことを知っていたものであれば、彼から突然の連絡があったことには驚くだろう。&br;いずれにせよ、レジェムが何らかの方法で(主だってそれはエルトリウム魔石を使われた)連絡によれば、以前討伐したはずのモノビーストとハンターキラー・イグレックの行方が知れたという。&br;リゼットの蘇生という大目的があったゆえに以前は取り逃がしてしまったが、今回は完全な狩り。それゆえに、連絡を受け取った者にとっても参戦する理由は様々だ。&br;義憤・義務・因縁・友情……いずれにしろ、君達はあの魔獣と影使いとの決着を胸に、レジェムから指定されたポイントへと向かう。&br;そこは研究棟区。連なる高層建築物の一つ、その屋上であった。時刻は夜、空には雲に隠れた満月が輝いている。''
---(異能の消失と新たな力の獲得により、金色の髪と碧眼を手に入れた少年が高層建築物のビル風にマフラーをなびかせている)&br;……さて、みんなは来てくれるかな。 -- [[レジェム>名簿/498420]]
---(建物上空、二羽のカラスが飛翔する)「ベン 『B-4』ト『B-7』ノ 鎮魂ハ オワッテルンダ レイヴンスハ カカワラネーゾ(通達をするAのカラス)」&br;「ワカッテルヨ コレハ ワタシノ ナットクヲエル タタカイ アルモ カエッテ」 「・・・シヌナヨ(ばっさばっさとその場を離脱する)」 -- [[レイヴンス>名簿/497623]]
---(外壁を駆け登ってきたのか突如下から現れ角に手を掛ければそのまま跳躍、レジェムの側に飛び降りて)&br;や♪生きてたんだってーイグレック?しぶといねぇ、アイツも人間辞めちゃってたのかな?&br;(相変わらずの陽気な笑みを見せる、しかし以前と比べそれは理性の下にあるモノで怪物であった頃の気配は随分と薄れていた) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---……ここで…合ってたね。(レジェムの姿を見とめると、空を見上げる)……イメチェンした?&br;………雨、降ってなくてよかった。(担いでいた自動小銃を肩から下ろし、ボルトを引く。ガシャンという音が静寂にこだまする)&br;さて…(目を閉じ、大気の観測を始める。風や都市の生活音といったノイズを除き、迫る脅威に対して最大感度で走査を始める) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---……あのとき以来か。いよいよ決着するときだ。&br;今の僕には黄金瞳も異能も使えないが……それでも、バリツとこのマシンベルトがある。十二分に、戦える。&br;(右目の黄金瞳が消えたレーチェルが、高層建築の屋上に現れた。) -- [[レーチェル>名簿/498187]]
---(やってきた一同に、金色の髪をたなびかせながら少年が振り返った。狩人には不似合いな柔和な笑みを浮かべて)&br;ありがとうみんな、よく来てくれた。……奴が、奴らはまだ生きてる。今夜なら、この満月なら奴らを仕留められる。&br;イグレックの正体は''吸血鬼''だ。以前、優理が別の吸血鬼に連れ去られたことがあったんだけど……その時知り合った吸血鬼狩人にいろいろ手伝ってもらってね。&br;あいつは生き返ったっていうより、どうやら肉体を何か別のものが支配してるらしい。なんにしても、今夜決着をつける。そのためにはみんなの力が必要でね、勝手ながら声をかけさせてもらったんだ。&br;(決意を固めた一同に頷く)モノビースト……《腐牙》が潜伏してる建物がこの先にある。そろそろ誘き出す準備が……。&br; -- [[レジェム>名簿/498420]]
---''少年がそう言い、南東の方角に目を向けた瞬間。ひときわ大きな建物から轟音、さらに最上階部分からもくもくと黒煙が噴き出す。&br;数秒後、その下の階層から轟音。明らかな爆薬の衝撃波が窓から吹き出し、それがだるま落としの逆順のように上から下へと続いていく。&br;……やがて一階部分が爆薬で吹き飛ばされ、地下階から轟音。その直後、黒煙を切り裂くようにして「何か」が空へと飛び出した。&br;あるいは霊視能力を持つものならば、そしてモノビーストの肉を食らった経験のあるレイヴンならば見えるだろう。腐り落ちた体を持つ怪物、《腐牙》だ!&br;「まずはアイツを追う。ついてきて!」&br;レジェムが言葉と同時に屋上から跳躍、後続が続きやすいよう鎖をロープのように張り巡らせつつ、モノビーストが飛び去った方角へと、いくつもの建築物を飛び石のように伝っていく。''
---「キューケツキ・・・」(羽ばたきながらすぃーっと降りて来てレジェムに並ぶ)「ダカラ 光ニ ヨワカッタンダネ」&br;「Bレイヴンス!!(ばさばさと黒い羽ばたきが連続し、横一列になってモノビーストを追う) ハデニ ヤッタネ ・・準備ッテ ナニシタノ?」 -- [[レイヴンス>名簿/497623]]
---吸血鬼、鬼か…つくづく俺は鬼と縁があるみたいだね♪(その柔和な笑みに苦笑を返して)&br;それならアイツも末路の一つってワケだ(一瞬顔を曇らせるが直ぐに表情を戻し)&br;(直後の爆発音、そちらへ目を向ければ…)お出ましか!(肉体を完全に自らの物にした今以前よりも確かにソレを目にする)&br;(鎖を握れば力で鈎を外しかねない事もあるのでそのまま屋上を跳躍していく、時に不可視の足場を生み出しレジェム達と併走し) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---なるほど、爆薬で…いぶり出した…? ずいぶん派手だね…(轟音の振動の中から生じた別の空気振動。覚えのあるその波形に目を細める)&br;おっけー、追いかける。(少し後ろを追ってゆく。具体的には建物一つ分後方。いざというときは隣の建物からでも砲撃による支援を加えるためだ) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---……《吸血鬼》だって? この学園都市においてありえないなんてことはないに等しいけれど、なるほど吸血鬼か。&br;(合点が言ったという風に頷く。そしてその後、爆発が起き、「何か」が飛び出した。)&br;(黄金瞳が焼失した――実際になくなったわけではないが――レーチェルには、「それ」は見えない。だが、何かおぞましいものは感じ取る。)&br;現れたか――よし、行こう。案内は頼んだよ、レジェム君!&br;(今のレーチェルはただの人である。だが、バリツがある。バリツ的な動きでなんとか皆についていく。まだベルトは着けない。) -- [[レーチェル>名簿/498187]]
---''「吸血鬼狩人ってのはずいぶんお金があるらしくてさ、よくやると思うよ。おかげで助かってるけどね」&br;準備とは、どうやらモノビーストどもをすみかからいぶりだすあの爆発のようだ。ロケーションを変えることは、狩りにおいても重要な要素の一つ。&br;そして一同が少年狩人に続き研究棟区を駆け抜ける。爆発騒ぎに対しても不気味なまでに静まり返った区内……彼方の力か、それともレジェムの言う狩人の「準備」が関わっているのか。それはわからない。&br;いよいよ距離が縮まってきたのがわかれば、以前戦った因縁のあるレーチェルにもその忌まわしき姿が見えてくる。《腐牙》がぐるん、とその場で横回転すれば、まるで手品のようにその背にあの臓物色の装束を着た男が現れた。&br;「イヒヒヒハハハハ! よくもまあしつこくやってくるもんだなァいい子ちゃんの皆さんよォ!? ……ウザいぜ、死にな!」&br;底冷えするほどの声で威圧し、爪を振るうイグレック。そこから飛び散った影の飛沫があの黒黒とした雑兵へ変わり、足止めのため一同に襲いかかる!''
---「スゴイナ アノウゴキ バリツダ ナントイウカ スッゴイ バリツダ(突っ込まずにはいられなかった)」&br;「オサキ(雑兵を目にして急旋回、一気に高度を上げる・・・足止めをしたという事は相手は体勢を整える時間が欲しい、このままでは拙いという事だ・・・そうはさせまいと彼らを飛び越えモノビーストの正面を目指す)」 -- [[レイヴンス>名簿/497623]]
---相手を…拠点から引き離すのは…小細工されないための、基本…&br;………パターンが同じって言うのは、悲しいね…? アレは…任せて。(言うが早いか、雑兵めがけて自動小銃型の「杖」から光の弾丸を猛射する) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---やーるなぁ、学生の俺じゃとても思いつかない方法だよあれ♪(その説明にけらけらと楽しげに笑い)&br;探偵の君!あまり無理をするんじゃあないよ!(何かを喪失している事を伺えばそう声を掛けつつ跳ぶ)&br;(そしてイグレックが現れれば威圧を一笑、地面をその体重と速度によって抉りながら着地して)&br;(そのまま雑兵を弾き飛ばすように疾走する、今の自分がどれだけの事を出来るか確かめるように) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---――僕にも、見えたぞ。……また会ったね、イグレック。あの時は逃がしたが、もうだめだ。これで、今度こそ、終わりだ!&br;(迫りくる雑兵目がけて、腰から提げていた拳銃を抜く。機関式拳銃だ。スロットに機関カードを差し込むと、機関が駆動を始める。)&br;特注品だよ、よく味わいたまえ。(魔術と錬金術の結晶である黄金色の球が、科学の力たる機関式の拳銃によって雑兵どもに向かって放たれる。化物のための弾丸だ。) -- [[レーチェル>名簿/498187]]
---''ルフィールの言葉通り、それは一つ覚えの小細工。吸血鬼は、イモータルであるがゆえに永遠。それは進歩がないことを意味する。&br;変則的な吸血鬼であれ、イグレックもその因果からは逃れられない。現れた雑兵は、そのほとんどがレーチェルとルフィールの弾丸により切り裂かれ散っていった!&br;「チッ! ……《腐牙》、奴らを仕留めるぞ!」&br;'''《KYYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAAWWWWW!!!》'''&br;本来自分以外の何者にも隷属しないモノビーストが叫べば、一同は雪崩れ込むように別の建築物の屋上へ着地。そこへさらに生み出された雑兵が殺到するが、それらはルベウスのチャージにより吹き飛ばされていく!&br;「ハッハァ、やるじゃねェか! だが俺様の新しいボディなら直接戦闘のほうが得意だぜェ!?」&br;イグレックがいきり立つ。ヤツを一足先に屋上へ着地させた《腐牙》はというと、まさに一同の頭上で羽ばたき、烈風の嵐を巻き起こして彼らを吹きとばそうとしている!&br;しかし奴らは気づいていない。それを見越し、奴らの正面―――反転した今では背後―――に陣取るレイヴンの存在に!''
---(上空、あの時から幾分メンバーの変わった・・去れどもキッチリ11羽揃ったBレイヴンス)「・・・(リーダーがこくりと頷くと一斉に舞い降りる)」&br;(それは音もなく・・・しかして降り注ぐ矢の如く苛烈に、羽ばたく《腐牙》の片翼と頭部に嘴を叩き込む) -- [[レイヴンス>名簿/497623]]
---(烈風が訪れれば地面を脚へとめり込ませ耐える、風が肌を切り裂こうとも怪物を見据えて)&br;忘れたのかい《腐牙》!!!お前の腹に大穴を開けたのは誰だったのかを!!!&br;(怪物は死なぬが故に学ばない、それでも尚恐怖を掻き立てんと言葉を投げかけ、咆哮!)&br;(レイブンの行動を少しでも成功させる為にこちらへ意識を向けさせる心算だ、当然この烈風が消えれば即座に蹴りを叩き込む為に跳躍の準備も行い) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---くっ……!!&br;(吹き飛ばされそうになりつつも、脚をしっかりと大地につけ、拳銃を打ち続ける。こちらへと意識を引き付けるために。)&br;(この大風が収まった時。レーチェルは機械帯……マシンベルトを使うつもりであった。) -- [[レーチェル>名簿/498187]]
---(距離は保ったままで詠唱準備に入る。銃は身体の前で立て、捧げ銃)&br;回路閉鎖……増幅開始…(息を吸い込み、魔力を高ぶらせながら唇を湿らせ──)&br;──'''Freude, sch&ouml;ner G&ouml;tterfunken,'''(歓喜よ、美しき神々の煌きよ)&br; '''Tochter aus Elysium,'''(楽園から来た乙女よ)&br; '''Wir betreten feuertrunken,'''(我らは情熱の中に酔いしれ)&br; '''Himmlische, dein Heiligtum!'''(天空の彼方、貴方の聖地に踏み入る!)&br;(詠唱の詩を朗々と詠いあげ、魔力が構えた銃を包み込んで大砲の形を成す)&br;──マテリアライズ。 PaK…砲技&ruby(ブッシュ・スウィーパー){『藪薙ぎ』};&br;(やや小ぶりな軽野砲を形成すると、砲身を残りわずかとなった雑兵めがけ、小気味よい砲声を響かせる)&br;(放たれたのは、大きな光弾ではなく無数の光の散弾。雑兵を光のシャワーで切り裂き滅してゆく)&br;……さぁ、次は…(しっかりと脚を踏みしめて風圧に耐えながら、砲身を空中の怪鳥へと向けて口角を吊り上げた) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---'' '''《KYYYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!》'''&br;空というアドバンテージ。かつて怪物的な力をもっていたルベウスでさえ、永遠に空にいることは出来ない。&br;しかし翼を持つモノビーストにはそれができる。絶対的な領域。そこを侵すことは何者にも出来ない、《腐牙》はそう自惚れていた。&br;「……!! 《腐牙》、下がれ! クソ鴉が……ぐおっ!?」&br;四人の策に気づいたイグレックの言葉を、レジェムの鎖が阻んだ。「少しおとなしくしてなよ、いいところなんだからさ!」「手前ェ!!」&br;その喧騒が止んだ瞬間か、それより早かったか……漆黒の光線のように一直線に飛来したレイヴンスが、モノビーストを貫く!&br;'''《KKYAAYYYGGGGGG!?!?!?》'''&br;翼をもがれ、悶絶する怪鳥の頭部が削り取られた。《利き腕》にあたる片方の翼に受けたダメージは甚大であり、そのままきりもみ回転して屋上へ落下。&br;ずずん! という振動のなか、鎖を引きちぎったイグレックが怒りのままに叫ぶ。&br;「この糞カスどもがァ!! 手前ェらまとめてぶっちらばして、《腐牙》に喰わせてやるぜ! 俺様たちにここまで刃向かったことを後悔しやがれ!!」&br;もはや雑兵さえも尽き果てた。イグレックは両腕をクロスし、全員を文字通り四散させる大量の影糸を生成しようとした……その瞬間!''
---(イグノックの交差した腕に、小型の折り畳みのナイフが投擲される)&br; おーいついた。&br; (善と悪が対峙する殺伐とした空間に気の抜けた声が響く)&br; (声色こそ緊張感を欠くも、その表情に張り付けられたのは憤怒そのもの)&br; (彼は怒っていた。静かな夜を汚されたことに)&br; (彼は怒っていた。本来生き物が眠るはずの時間を我が物顔で侵略する存在に対して)&br; (本質はさておき、イグノックを妥当しようととするその意思は、この場では確かに善の側に分類された)&br; 俺も仲間に入れてくれよ。俺もそろそろ、後顧の憂いなく眠りたい。 -- [[龍樹>名簿/498246]]
---(飛ぶというのは繊細な行為だ、片翼にダメージがあればそれだけで不可能になる・・・そして)&br;「モイダゾ・・・」&br;(大きな肉片を手に入れた、それはつまり全員が口に出来るという事だ、&#65533;据いだ翼を一斉に啄ばみ・・・)&br;&br;'''「クラエ クラエ クラエ!! ツヨキモノヲウラヤメ! ゴウイツヲノゾメ! ノゾミハチカラ! ワレハナンジナンジハワレ! イマ ドウイツノモノトナラン!! ■■■──!!」'''(呪文を唱え、べきがきと音を立ててその身が肥大していく)&br;《《《《《《《《《《《KYYYYYYYYYYYYYAAAAAAAAAWWWWW!!!》》》》》》》》》》》&br;(遠慮も容赦もしない、本物より一、二周り程小さい、再生のような特異な力もない、去れども数はある。カラス達は翼と牙を持つ11の偽腐牙へとその身を変え、上空を飛び回る) -- [[レイヴンス>名簿/497623]]
---(そう、以前ならば即座に烈風すら切り裂き飛び込んだ怪物も今や人の心を得た事でその力を完全には引き出せない)&br;(だが怪物として戦ったこの身が知っている、仲間を持った者達の強さを)ナーイス皆♪&br;でさあ♪俺の生まれ持った力って邪悪な考えとか不運なモノを祓うらしいんだよねー?(先程の烈風で切り裂かれ血の滴る脚を前に踏み出し)&br;今まで使った事無かったんだけど…試してみようかあ!(男の身体からミシミシと音が立ち始める)&br;(怪物であったモノは怪物であるモノを屠るべく地を踏み進む、目指すは腐牙だ) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---あ、龍樹も…来たんだ。(見知ったその顔に笑みを一つ。めいめいにわめく一人と一匹に視線を戻せば)&br;相変わらず…耳障りだね。 そこも進歩は…ないんだ?(わずかに憐憫すら感じさせる声で、囁きかけるようにそう言うと、首を鳴らし、前腕と一体化した野砲を構え直す)&br;さぁ、日頃の鬱憤を…晴らさせてもらおうか…?(この戦いなどその程度でしかないのだとでも言いたげに、イグレックへとその砲口を向けた) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---使わせてもらうぞ……! ロジャー君!!&br;(レーチェルは腕を広げ、外套を大きく風に靡かせる。レーチェルの手にあるのは機械式のベルト! 計器が中央に据えられ、機関カードを収めるスロットがつき、様々な歯車やボタンなどで彩られた鋼鉄の帯!)&br;(機関と魔術と錬金術にて駆動する、異能無きレーチェルに、力を与えるもの。《&ruby(マシンベルト){機械帯};》!)&br;(そして今、それが駆動する。機関が、動き始めた――)&br;――変身!&br;(――レーチェルの姿が――)&br;([[――変わる――>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp026003.jpg]])&br;&br;今の僕には《黄金瞳》も《異能》もない。だが、僕には《&ruby(マシンベルト){機械帯};》がある。&br;(その両手には機械の籠手が装備されていた。)&br;(その右腕は未だ動かぬ機械の腕。異能の輝きを制御する奇蹟の力。)&br;(その左手に満ちるのは雷電。バチバチと火花散らす輝きがそこにはあった。)&br;この雷電の輝きの前に、君達は果たしてその邪悪を貫き通せるかな。&br;(左手を前へ――) -- [[レーチェル>名簿/498187]]
---''「……ハ」&br;新たな力。滾る殺意。もはや己を歯牙にもかけぬ卓越、そして境を乗り越えしもの……。&br;両腕をナイフで釘付けにされた状態のまま、気の抜けた笑い声をイグレックがもらした。それはすぐさま、けたたましい狂笑に変わる。&br;「ひ、ヒハハハハハ!! ハハハハハハハ!! ……そうかい、手前ェらはそこまで死にてェわけか」&br;ルベウスが決断的に迫る。震えながら《腐牙》が起き上がる。……いや、それは痙攣だ。ダメージのせいではない、なんらかの変態が行われようとしている。&br;「だったら俺様もこいつも本気で相手してやるよ、ヒハハハハ! ハァハハハハハハハ!! イヒハハハハハハハハ!!」&br;ぼこ、ぼこりと音を立て、イグレックの体が不可解なまでに隆起する。べぎゃっ!! と骨と肉を割って現れたのは、グロテスクな肉色の、瘤のついたミミズというべき奇怪な生命体である!&br;「……あれがイグレックの本体か……あいつが肉体を乗り移っていたんだ! 仮面からその肉体にうつって栄養を喰らうことで!」&br;レジェムが叫んだ。その間にも《腐牙》の痙攣は強まり、その異形の肉体がベキベキと音を立てて変異していく。&br;イグレックだったものの肉体から現れた肉色の蚯蚓が、レイヴンスの真似をするかのように、飛び散った《腐牙》の肉を食らった。&br;直後、イグレックの肉体は肉色の蚯蚓ごと巨大な血だまりへと溶解。べしゃり、と屋上に飛び散ったそれが、逆回しの映像のように収束し、新たな巨体を形成する!&br;&br; http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp026004.png &br;&br;『光栄に思えよクソども、俺様の【真の姿】を見ることが出来たんだからなァ……この"笑う仮面(ラフィング・マスク)"の本性をなァ!!』&br;(砕け散った鉄仮面は、いまや継ぎ接ぎの体を接合する拘束具となっていた。同時に、新たな一対の翼を生やし、全身から鋭い牙を生やした《腐牙》が咆哮する!&br;'''《GYAAAAAAAAAAAAOOOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHH!!!》'''&br;モノビーストと、その肉を喰らい異形の力を得たものだけが可能とする異形化。反動として肉体への高い負荷を要求される……それゆえに、魔獣がこの形態を取ることは相手の必殺を意味しているのだ。&br;そしてもぎ取られたとはいえ、モノビーストの肉体には不可思議な霊的なつながりがある。異形化の負荷は、その肉を食ったレイヴンスにもフィードバックされてしまうのだ……!''
---《ァ・・・(モノビーストを喰らい、変態を開始するイグレックを見てベンジャミンは己の迂闊を思い知る)》&br;《(確実な攻め手、攻撃を次の攻撃へと繋げる事で徐々に相手の優位を奪う戦い方・・・それがひっくり返された、詰みだ)》&br;《マズイ・・スレイヴス!・・(叫んでどうなる物でもない・・・この状態からリカバリー出来るのは彼らの王だけだ、自分はその力を借りているに過ぎない)》&br;(それは類似の原理の呪術、大元を破壊することでその影響を受けた者にも被害がある事を願う呪い・・・変化の為に利用した繋がりを辿り呪い返しが起こり・・・)&br;&br;(ばちゃりと音を立てて11羽の偽腐牙が血を噴出し・・・地面へと堕ちていった) -- [[レイヴンス>名簿/497623]]
---カラスの人…(怪物と同時に異変を起こして落ちてゆくレイヴンスを眺める。呪いを逆利用する事、その危険性)&br;ぺらぺらと、飽きもせずに…よく喋る。(より闇の色を濃くした巨躯に向き直り、身構える)&br;──リビルド。 Flak…砲技&ruby(ホーン・オブ・ジェリコ){『悪魔のサイレン』};…!&br;(声と共に空いたままの左腕を魔力の光が包む。近接防御をかなぐり捨てて両腕に顕現する二門の機関砲)&br;(以前の機関砲よりもさらに大きな口径と長砲身を備えた二門の機関砲は、それぞれ異形化したイグレックと怪鳥とへ向けて、同時に光弾を速射し始める) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---(変貌を見る、自らも似たようなモノだった為その光景に驚きは無い…が、レジェムの言葉に一気に瞳に嫌悪感が宿り)&br;ああ…そういう事か、新しい身体っていうのはそういう意味か…&br;…クソはお前だイグレック、奪ったな意思を…身体を…!(バキバキと男の拳から音が漏れる)&br;(その時血の雨が降り注ぐ、何かと仰げばレイブン達の最期、それが尚更怪物の怒りを掻き立てて)&br;''GUUGAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!!''&br;(バンッという空気が弾ける音が響く、怪物が居た場には大きな陥没…音よりも早く、怒りと共に腐牙の体に右腕をねじ込もうとする!) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---おいおい、お前らも正義の味方気取りか。&br; (月光を背に並ぶのは、レジェムを始めかつて共闘した邪悪の跋扈を是としない戦士たち)&br; (参戦の理由はそれぞれ違えど、ここにいる時点で同じ穴の狢である)&br; (腐牙の一部を吸収し肥大化するイグレック、その本性をレジェムが暴く)&br; 合点がいったぜ。道理で前回、肉体的なダメージをまるで意に介さなかったわけだ。つまりは寄生虫みたいなもんか。&br; 借り物の力で調子に乗ってる、な。&br; (挑発しながらも、口火を切る様子を伺う。これは野生動物相手の狩りではない。一方的な殺戮だ)&br; (奴はどれだけの肉体を乗り移ってきたのか? 死者を辱め続ける異形に、敵意は募り続け)&br; (悪魔からの呪詛返しを受け鴉たちが亡骸となった時、着火した)&br; (吊っていたベルトから抜き出したククリナイフを構え、弾かれたように地上のイグレックを強襲する) -- [[龍樹>名簿/498246]]
---まさしく《怪異》か。――よくも、あのカラスの彼らを。&br;僕はおよそ正義の味方ではない。僕は、たとえ世界の敵であろうとも、僕の思うことを行うだけ。&br;その醜い姿のまま、果てるがいい。君は、ここにいてはならない。&br;電刃――《タケミカヅチ》!!&br;(遥かオリエントの神のなを叫び、レーチェルは疾走する。異形化したイグレックと怪鳥目がけて!)&br;(憧憬の左手が光る。たとえ、幻想であったとしても。たとえ、偽りの記憶であったとしても。レーチェルは、思い出の中の、雷電たる彼に救われたのだ。)&br;(その彼のごとき雷電がレーチェルの左のマシンアームに走る。レーチェルはマシンベルトに機関カードを差し込む。すると、マシンベルトは大きく駆動音を鳴らし、上記を吐き出す。)&br;(レーチェルの体は高く舞い上がり、落下する。)&br;(そして、雷鳴の光が天に走る。その雷撃がイグレックと怪鳥を襲う!) -- [[レーチェル>名簿/498187]]
---(11羽の勇敢なるカラス達の身が爆ぜた正にその時)&br;'''''Woooooooooooooooooooooow!!!'''''&br;(咆哮。狼の咆哮が、空を震わせた。声は周囲の建物に反響し、位置が掴めない)&br;(そして、これは予てからレジェムに伝えられていた「策」の一手。遠吠えが響いた時、兎に角敵から離れろ―――そういう段取りだった)&br;'''....シル...シル....''シル'''''(次に聞こえてきたのは、ルフィールならば馴染みであろう音。質量を持った物質が、落下してくる音だ。とどのつまり、「砲撃」の様な―――)&br;レジェム、「誘導」ご苦労言う・・・喰らうして、砕けろッ&br;(頭上、音の主は――――――十数発に及ぶ巨大な''「丸太」''だった。そう、丸太としか形容できない、白木の柱がイグレック目掛けて高速落下していたのだッ!)&br;聖句刻むした、白木・・・これ食らう、無事な夜族(ミディアン)、居ない -- [[シュンク>名簿/498430]]
--''落下していくレイヴンスと対照的に、二対の翼を広げ《腐牙》が吠えた。&br;そこへ飛来する、機関砲から放たれる無数の光弾!&br;'''《GRRRRRッ!!》'''&br;硬質化した翼をシールドのように閉じ、光弾を防御。その皮膚を貫いてなお浴びせられる弾丸の前に、身動きがとれない。&br;そして攻撃を強行しようと翼を開いた瞬間、怒りのルベウスの拳が胴体へと放たれた!&br;'''《GAAAAWWWWWWWッ!!》'''&br;その豪腕によって《消化器》に当たる部分を貫かれながら、モノビーストはしかしいまだ絶命しない。殺すことの出来るこの満月でさえ!&br;そしてラフレシアのようにグロテスクに花開いた頭部が、ルベウスの上半身を飲み込んでしまおうと鎌首をもたげ、襲いかかる。&br;レーチェルの放った電光を切り裂くように、その巨体から同時に射出されたのは、体表に生えた無数の牙である。それが針弾となり、アウトレンジに立つルフィールを狙うのだ!''
---シュンク……!(砲撃のように降り注ぐ杭の雨を視界の端に捉えながら、今は目の前の脅威へと向き直る)&br;(ルベウスのための足止めをかねて、今度は二門両方で弾幕を展開させるが)&br;…っ。(迫り来る針弾。両腕が塞がっている今、防御に使えるのは──)&br;(即座に弾種を近接信管タイプに切り替える。針弾の隙間で光の砲弾が炸裂して大半は叩き落したが、それでも数割はその弾幕を突き抜けた)&br;ぐっ、ぅ……(肩口、腿、脇腹。深手は避けられたものの、掠め飛ぶ針弾に皮膚を裂かれ、鮮血が飛ぶ。それでも尚、支援砲撃を加え続けた) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---''喚くな''&br;(怒りにより震えギラつく瞳と共にかつて鋼鉄の少女が怪物に投げ掛けた言葉を放つ)&br;(そして腐牙が上半身を飲み込もうとすれば花弁の内側に更に豪腕を振るい角度を変えようとする、だがこのままでは腕だけでも噛み千切られるだろう)&br;(しかしそれで構わない、何故ならば…)言った筈だよ…!俺は邪悪を祓うと!そしてそれは…この俺の身体全てを構築している!&br;ルフィール!もう少しだけこいつを抑えてくれ!その間にこのクソを…ぶっ壊す!(そう叫べば更に跳躍し右足による蹴りを頭部へ向け放つ!) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---''撃ち落とされた針弾は、もしも突き刺さったことがあればルフィールの体を内部から化膿させ破壊していた危険な化膿歯である。&br;掠め取んだそれらは奇跡的なことに何の病的作用も持たず、しかし鋭利にルフィールの柔肌を切り裂き出血させた。&br;いっぽうで、本体がルベウスを飲み込もうと開かれた頭部の喉奥には、代わりとばかりの杭のごとき巨碗が突き刺さる。&br;《GRRROOOORORRRRRRッ!!》&br;甚大な一撃を《感覚器》に食らいながらも、異形化したモノビーストはそのダメージをものともせず牙を閉じる!&br;ぶちぶちぶち……ぶちり。叩きこまれた巨腕が無理矢理に引きちぎられ、その傷口がぶすぶすと音を立てて焼けていく。特殊な溶解液、それは再生を阻害し筆舌に尽くしがたい激痛を与える生体毒だ!&br;錐のように閉じられた頭部がさらにルベウスをドリルのように貫こうとした瞬間、ルフィールが健気に放ち続ける光弾が矢継ぎ早に命中。&br;よろめいたそこへ大鎌めいた蹴りが叩きこまれ、ごぎりという鈍い音が頚椎から響く!&br;《AAAWWWWWWwwGGGGGGGGッッッ!!》&br;《脳》に致命的なダメージ。満月の夜、超常の再生能力を発揮しきれぬモノビースト……しかしヤツを支配するのは、憤怒。逆上した《腐牙》は止まらない!&br;咀嚼した腕が体内で破邪の作用をもたらし、霊的分子を破壊されながらなお、魔獣は飛翔。ルベウスとルフィールをともに引き裂こうと、急降下からの突撃を敢行する!''
---あれで…まだ動けるんだ…?(首を砕かれながらも尚咆哮するその姿に、驚きと共に…笑みがこぼれた)&br;ふふ、抑えるだけじゃ…面白くない……!(傷の痛みも忘れてこみ上げる高揚感。今の自分の全力をぶつけるのも悪くない)&br;(左腕の砲を魔力へと還元し、再び右腕へ。さらに魔力回路を閉鎖して再び増幅の詠唱を始める)&br;── '''Singt dem Herren, alle Stimmen!'''(すべての声よ、主に向かって歌え!)&br; '''Dankt ihm, alle seine Werke!'''(すべての主に御業によるものよ、主に感謝せよ!)&br; '''La&szlig;t zu Ehren seines Namens'''(主の御名をあがめるために)&br; '''Lob im Wettgesang erschallen!'''(讃美の歌を競い響かせよ!)&br; '''Des Herren Ruhm, er bleibt in Ewigkeit!'''(主の誉れは永遠に変わることなく!)&br;(それは、神を称える詩。魔を払い、邪悪を打ち砕くのに相応しい詩。全身を駆け巡る魔力は最高潮に達し…干渉を起こした眼帯が弾けた。覆っていた右目から鮮血が迸るが、増幅を締めくくる最後の一句を──)&br;──'''Amen!'''&br;(その一声と同時、全身を覆っていた魔力は右腕の機関砲へと集約され、再び形を成す。それは、怪鳥の翼幅を上回るほどの長大で巨大な榴弾砲)&br;──マテリアライズ。 sFH…砲技&ruby(バンブルビー){『蜂の一刺し』};!&br;…っ、あああああぁぁぁぁっ!!(搾り出すような咆哮と同時、巨砲が、咆哮する。轟音と衝撃波が、巨大な光の砲弾が、夜の闇を裂いた) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---(腕が音を立てて引き千切られれば通常生物はその光景と痛みで戦意を喪失、または気絶などして戦闘力を一切合切失うだろう)&br;(更に肉を溶かし激痛を与える溶解液と来ればマトモな精神状態を保てる訳が無い、最悪ショック死も有り得る)&br;(それを証明するかのように男も声を上げる…ああと、それは徐々に徐々に声量を増していく)&br;(通常の生物ならば戦意を喪失するのだから、だがこの男を形作るモノに喪失などというモノは存在しない)&br;(あるのは眼前の怪物を駆逐する為の怒りだけだ)&br;(故にその声は腐牙と同じ憤怒の咆哮)&br;''AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!''&br;(溶けている部位から何かがズルリと現れる、それは紅く紅く炎の様に光り溶け去った部位を形成し腕となり拳を作り)&br;(突撃が来れば跳躍、かつてある怪物が見せた距離も何もかも無視する殺人技、それをルフィールの射撃を援護するかのように、怪物を屋上へ縫い留めるが如く腐牙の背へと向け放つ!) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---''この世の全てを作り万物を見守りし全能の主を称える聖句が、満月の光の中に溶け込んでいく。&br; それを合図に、ルフィールの体に流れる血潮の一つまでもが叫ぶ。かのものを討て、魔獣を打ち払えと!&br; 異質な知性を以ってさえ忌まわしく―――邪悪なるものにとってこれ以上のものはあるまい―――感じられるそれに、《腐牙》が吠えた。&br; 光をかき消す邪悪と殺戮を! 全身の針弾を活性化させ、ルフィールの血肉を斬り裂こうとした、瞬間。&br; ありえないはずの力を、ありえないはずの生命が発現させた。その輝きはルベウスのもの!&br; まさにそれは真紅の炎。生命の原初の輝き、生きるものに敵対する魔獣を払う紅蓮の弓矢!&br; 距離さえも関係なく詰めたルベウスの一撃が、まるで主に頭を垂れる愚者のように《腐牙》を打ち据える。&br; 《GYAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWWW!!!!!》&br; もだえる。吼える。それは断末魔の絶叫にも似て――――&br; &br; &br; 夜の闇を照らし、切り裂く光の槍が駆け抜けたそこに、忌まわしき魔獣の姿はどこにもなかった。&br; ただ在るのは、光の弓矢によって削り取られ、焼け焦げた屋上の床と……それに両断され、肉の塊になった、魔獣の成れの果てだけである。''&br;
---……っ、はぁ……っ……(ほぼすべての魔力を込めた一射。汗が吹き出て力が抜け、膝をつく。重々しい音を立てて床に触れた砲身は、そのまま青白い粒子となって雲散霧消した)&br;ルベウス…大丈夫……?(屋上の縁に寄りかかってルベウスを、そして決着のつきつつあるイグレックの方を無事な左目で見遣る)&br;(もう、ろくに動けそうにない。身体に負った傷は浅いが右目の視界はゼロ。恐らくは──)&br;……こんな状態からでも、再生したり…しないよね…?(一つ大きく嘆息し、怪鳥だったものに視線を向けた) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---(RRRRRRR…と獣が発するような声を喉から出しながら白煙を口と腕から発する)&br;(最後に大量の白い息を吐けば生命を剥き出しにした発光する腕がミシミシという音を立てて再生を始め…同時にドッと音を立てて膝を突く)&br;…ああ、大丈夫だよルフィール…(大きく息を吸えば立ち上がりルフィールの傍に寄り)&br;…怪物はしぶといからね♪けど流石にここから無理さ、きっと(安心させるようにルフィールの肩を叩く) -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---それ、ルベウスの…体質…? 凄いね…(腕が再生する様子に目を丸くし、肩を叩かれれば小さな身体はぐらりと大きく傾ぐ)&br;ん、ごめんルベウス…ちょっと、疲れちゃって… 背中、貸してもらって…いいかな…?(右目にハンカチを宛がいながら、ルベウスを見上げて力なく笑って見せた) -- [[ルフィール>名簿/498137]]
---俺もまあ…身体の方はこいつ等と大差無いからね♪(けらけらと笑う、身体は、だが心まではそうではないとしっかり伝え)&br;っと(肩を軽く叩いただけでふらつく程の疲弊に驚き、更にその右目を訝しげに見るが…)&br;そうか、君の異能は目で見るから…(頷くとスカートの女性は流石に背負うのは不味いと判断し両腕で抱える)&br;あっちもそろそろか…これで終わればいいんだけど -- [[ルベウス>名簿/498154]]
--''電光と、光弾。2つの光は、しかし【真の姿】を表した"笑う仮面"の肉を焦がすにとどまった。&br;『ヒャハハハハハ、そのくらいで俺様が殺せるかよォ!!」&br;せせら笑い、3m近い巨体となった"笑う仮面"が一歩を踏み出す。その懐に飛び込み、ククリナイフを振るう龍樹。&br;ビィイイイッ! と、勢い良く布を切るような音。皮膚と、その内側に詰まった肉を飛び散らせながら、龍樹の振るった刃は奴に傷をつけた。&br;だが吸血鬼としての不死性を完全に開放した"笑う仮面"は、それさえも意に介さない。&br;『虫けらが、死になッ!!』&br;そして巨大な腕をふるい、龍樹を吹きとばそうとした瞬間……ずぐんっ!! と、その巨体の土手っ腹を白木の杭が貫いているではないか!&br;『な、にィ……!?』&br;驚愕にうめきながら"笑う仮面"がシュンクの姿を捉える。さらに疾走し、迫り来るレーチェルの鋼の腕を。&br;『は、犬ころ一匹増えたところで俺様が殺せるかよ! まとめてミンチにしてやるぜ!!』&br;白木の杭に刻まれた聖句が肉と皮を焼きながらも、それを相殺する再生力を以て"笑う仮面"が身動ぎする。無理矢理に杭から逃れ、《利き足》に当たる部分が引きちぎれた。&br;流れだす血が、意志を持つ蛇のように地面を走り、三人の急所を貫こうと恐るべき勢いで迫る!''
---ヌゥウ・・・(胴体への直撃、ソレですら大きなダメージとならぬ事態に歯噛みする。元より一撃で、とは考えていなかったが)&br;まあ良い・・・舞台出来るした。オマエ、今夜逃がすしない&br;(両手を広げ、体勢を落とした構え。獣人族の臨戦態勢の構え、そうして告げる)&br;「此処」は森、オマエ迷い込んだ。出る出来る、死ぬ時だけ。周りよく見る、いい&br;(そう、先ほどの十数発の白木は、”笑う仮面”への直撃のみを狙ったものではない。彼を取り囲むように、周囲に円状に打ち込み、聖句の檻を作ることが目的だった―――ッ!)&br;''GRooow!''(血蛇を躱し、「柱」を蹴る。柱と柱を連続で跳躍し、あっという間に”笑う仮面”の視覚に潜り込むと、加速を蓄積させた「斧弾」を頭部めがけて放つッ!)&br;(だが当然、そのままでは効果はない。だから彼は用意していたものを斧に括りつけ、投げた。ソレは瓶。聖水の、瓶だ) -- [[シュンク>名簿/498430]]
---いや死ぬね。死の概念から離れてすぎて、至極単純な摂理すらも忘れたか。&br; (盛者必衰。全ての生命が縛られる倫理。何人たりとも逃れられぬカルマ)&br; (不死性を誇示するイグレック―"笑う仮面"も、腐り落ちた身体を持つ常識性を欠いた腐牙ですら)&br; 再生するなら潰す! 二度と迷い出ないよう、殺し返す! それだけよ!&br; (吹き荒れる杭と雷撃の嵐に耐える敵は、細切れになった利き足を引き摺りながら、血液すらも武器として)&br; (ククリナイフを構え、腹の部分で流動する血液を弾き返す。心臓を狙い矢のようにしなる赤い鞭打は、市販品のナイフなら容易く破壊しそうなほど)&br; (力任せに払い退けると、滑らせた反動でそのまま仮面の懐に飛び込み、刃を立てて腹の部分を捌こうとする) -- [[龍樹>名簿/498246]]
---不死などこの世には存在しない。不死など、誰が確認したと言うんだ。&br;不死者、吸血鬼、永劫なるもの。だけど、君は。&br;君は、僕たちが、倒す!&br;(レーチェルは機関カードを抜き取り、別の機関カードをスロットに差し込む。すると、左腕の輝きがより増していく。)&br;バリツ式――《天の鳥船》!!!(レーチェルの体が再び宙に浮く。空中で回転し、飛び上がりながら、迫りくる血を避けていく。服に切れ目が入ろうが構うことではない。)&br;――遅い。&br;(レーチェルは《黄金瞳》を使えない。であるならば、強力な演算能力も今はない。ゆえに、異能は使えない。)&br;(だが、だが、このベルトはそれでもなお、レーチェルに力を与える。)&br;――ここへ来い。ここへ、来いッ!!&br;(レーチェルの右手に機関カードを差し込む。すると、右手に雷が落ち――現れたのは、銀色に輝く巨大な槌)&br;聖銀の輝きを受け給え!&br;(レーチェルはそのまま上空から、相手目がけてそれを振り下ろす!) -- [[レーチェル>名簿/498187]]
---''突き立てられた柱の結界をさらに強固にするかのごとく、レジェムのはなった鎖が絡みつき清浄なる決闘のリングを形成する。&br;『ヒハハハハハ! 小賢しいんだよォ糞虫どもがッ!! 手前ェらに勝率なんぞ生物レベルで存在しねえんだよォ!!』&br;絶対者、エルダーとしての傲岸不遜。それこそが奴の力の証左であり、同時に弱点でもある。&br;攻撃を避ける理由など無い、とまともに胴部への一撃を喰らう。あっけなく皮が引き裂かれ、内側に詰め込まれた何人もの「体」ぶんの《消化器》がでろりとまろびでた。&br;そこから溢れる血は新たな血蛇となり、さらにさらけ出された臓物さえもが邪悪な触手となってのたうち襲いかかるなか、それらを切り裂き突き刺さる斧の弾丸!&br;『ぐっ!? うおおおおおおおおッッ!?』&br;急所に直接叩きこまれた聖水は、ぶすぶすと煙をあげて吸血鬼の邪悪な肉体を灼く!&br;それに苦悶した隙、巨体を隠す陰り。見上げてみれば、銀の槌が今まさに振り下ろされ―――。&br;グゴォン!! という強烈な轟音。強靭な両腕でクロスガードされた槌がもたらした衝撃で大気が揺れる。触れた瞬間に銀により皮膚が焼かれ、"笑う仮面"は怒りと苦痛に獣じみた唸りを漏らした。&br;『イイイヒヒハハハハ!! あぁクソが、いらつくぜえ!! いらつきすぎて笑えてくる、イヒヒヒハハハハ、ウヘアアハハハハハハハ!!! アヒヒヒヒヒ!!』&br;奴の笑いの正体はおぞましいまでの憤怒。再生と浄化を繰り返すいびつな"笑う仮面"の体からさらなる血蛇と影の牙が生み出され、全方位をなぎ払うように暴力の嵐が吹き荒れる!''
---チッ!(傷つけば傷つくほどに新たな攻撃手段が現れる)&br; (繰り返される落命と蘇生。一見不死の"笑う仮面"も、断続的に続く死神たちの鎌の前に分が悪いと見える)&br; (正に怪物と呼ぶに相応しい、永遠の存在者。人智を越えた大敵を前にも怯むことなく)&br; ふざけろよ! テメェが腹立ててる以上にな、俺たちの側が沸騰してるんだよ!&br; (発生した牙に衣服ごと皮膚が切り裂かれる。もうすぐ卒業だというのに、また制服を買い替える羽目になりそうだ)&br; (血蛇ごとはらわたであった触手をナイフで薙ぎ払うと、のっぺらぼうの顔にあたる箇所を短く滅多刺しにして)&br; (そのまま右肩口に得物を挟み込み、一気に斜めに削ぎ落す)&br; 血が出れば殺せるはずだよなぁ! イいんだぜ諦めちまっても! ニンゲンのクソ根性の前に、頭を垂れても! -- [[龍樹>名簿/498246]]
---不死者を騙るが故の傲慢だ。身の程を知るがいい――!&br;く、ぅぅぅっ!! まだ、倒れないかッ!&br;(聖銀の槌を高速で回転させ、血の蛇と影の牙を弾いていくも、徐々に押され始める。)&br;電磁障壁展開ッ!(左手を前に突き出す。すると、強力な電磁のバリアが出現し、敵の攻撃を寄せ付けまいとする。)&br;では、これならばどうだ!&br;(レーチェルは右の機械の腕で思い切り槌をイグレックに投げつける。それと同時に、電撃もまた、その槌に乗せる。さらに、レーチェルは飛んでいく槌と並行して走り、イグレックに直接左手を押し付け、高圧電流を流そうとする!)&br;喰らえ――! 《憧憬の雷電王》ッ!! -- [[レーチェル>名簿/498187]]
---・・・・効くか&br;(「斧弾」に括り付けた「聖水」が効果的なダメージを与えた事を確認し、柱を使用した立体機動から弾丸のようにイグレック目掛けて飛び込む)&br;―――今宵、満月。俺縛る鎖、今此処に無く&br;(強引に、一本の矢となって突撃する。迫り来る「血蛇」と「影牙」を''「マン・ウィズ・ア・ミッション」''で弾くが、処理しきれない攻撃が次々と彼を貫く)&br; ''ドシュッ!  ザシュゥッ!  ブッシャァァァ!  ボタタ...''&br;(彼の体は殆どが朱に染まる。だがそれでも、突撃は止まらない)&br;(そしてイグレックは視るだろう。月光に照らされたシュンクの肉体が、自分に匹敵する速度で再生している事実を。そして、頭部を貫かれて尚、獲物―つまりイグレック自身―を翠と黄金の瞳が捉え続けているということを)&br;''・・・・・射程距離、入った''&br;(パリン、と音がした。聖水の入った瓶を両手で彼が握りつぶした音。そして聖水滴る拳で彼は―――)&br;''貴様の悪しき魂!清めるしてやるッ!!「ACT-2・(残撃結界―マッシュ・アップ・ザ・ワールド―)」・・・グララララララララララララララララララッ!!!グルァァァァッ!!!''&br;(拳の奔流を、血の蛇などあっさり埋め尽くす「圧縮された時」の必殺にして渾身のラッシュを放ったッッ!) -- [[シュンク>名簿/498430]]
---''吸血鬼は不死。幾多の弱点を持ちながらそれを補うほどに無敵であり、無双の力を誇る。 故に鬼。故に永生者(エルダー)。しかし奴らには、聖水や銀、流れる水、十字架、大蒜以上に大敵たるものがある。 魔性の顕現たる血と牙の軍勢が、善なる者たちを食いちぎる。その生命をよこせと喉を鳴らす。&br; 『ハァアアアアハハハハハ!! 死ね死ね死ね死ね死ねェ、その生命を俺によこせェ!!』&br; 死は吸血鬼に力を与える。流れる血はさらなる精髄に変わり、しかし……その再生を凌駕する圧倒的なまでの斬撃の連続!&br; 『何、手前ェ……くそったれが、ふざけるなァ!! 手前ェらごとき定命(モータル)相手にィ……ギィイイイッ!?』&br; 龍樹に激昂した瞬間、その隙に伸ばされた左手。そこから流れ込む、神なる雷の力!&br; バチバチバチバチ!! とすさまじい紫電が闇を照らす。雷電の王、オーディンの振るう神雷のような超電撃!&br; 『このくらいでェ、俺様がァああああああああ……!!』&br; さらなる猛撃。それを生き残れる生命などいない……はずだ。そう思っていた。自分以外には。&br; だがどうだ。眼が捉えた先には、自らと同等、ともすればそれ以上の速度で再生し、迫り来る獣人。&br; そのそばに寄り添い立つ影。なぜだ? なぜ奴は、まるで、己を狩る狩人のごとくに、月を背負い……!!&br; 『――――AAARRRRRRRRRGGGGGGGGHHHHHHHHHHHHHH!?!?!?!』&br; それは文字通りの苦悶の絶叫。&br; 聖水をまとった乱撃がその不浄な肉体を浄化していく。&br; 吸血鬼に効くもの。それは日光、聖水、銀、聖印……そして、度を超えた暴力!&br; 『UUUUURRRRRRGGGGGHHHHHRRRRッ!!』&br; ズタズタに引き裂かれ、もはや絶命寸前の"笑う仮面"。&br; だが現世にしがみつくその妄執が、最期に一人でも道連れにせんと、最大規模の破壊と暴力をばらまく。&br; その懐にもっとも在るのは龍樹。彼の刃は、脈動する奴の心臓を切り裂けるか……ッ!?''&br;
---(神雷と聖拳が戦いの幕を引く。散華し崩れゆく"笑う仮面"の肉片を見送れば、チェックメイトは確信できた)&br; (腐牙の方を受け持った二人も、今頃は戦いを終えているはずだ)&br; どんな気分だ、蔑んだニンゲンに下剋上される気分は。&br; &br; (嘲笑にも似た勝利宣言をした直後に)&br; (生温かい、赤黒い液体が地面に滴り、自分の腹部と右腕をも濡らしていると知った)&br; (そして遅い来る激痛。最後の抵抗に放った触手に貫かれているのだと悟るまでにそう時間はかからない)&br; &br; (この感覚を自分は体験している。死だ)&br; (遥か太古の昔のようにも、つい昨日の事のように思い出せる。最初は四肢の自由が奪われ、体温が失われ、そしてゼロに至る)&br; (ああ、『また』自分は死ぬのか。過去と現在が入り混じる。脳裏に浮かぶビジョンは何だ)&br; (走馬灯ではない。見知らぬ土地の、見知らぬ空。しかし記憶に刻まれた、確かな憧憬)&br; &br; (混濁する意識の中、龍樹が抱く感情は怒りであった)&br; (眼前の生に執着するくたばり損ないのために、死の危機に瀕してしまっている)&br; (こんな不条理がまかり通るものか)&br; (クソ野郎、お前は死ね。ここで死ね。死ぬべきなんだ)&br; (だから。今ここで、終わらせる)&br; (レジェム、リゼット、ルベウス、レーチェル、ルフィール、シュンク、散って行った鴉たち。彼らが積み重ねてきた意思を繋げる時は、今だ)&br; (正真正銘、最後の一撃。露見した"仮面"の心臓を視界に捉えて、自由な左腕を伸ばし、五指の牙を抉り込む!)&br; &br; &size(20){''Finiiiiiiiiiiisssssssssssss!''};&br; &br; &br; (かつて、とある哲学者が提唱した理論がある)&br; (『世界の全てが認識という概念で形作られているならば。認識を制した者がこの世界の覇者となる』)&br; (輪廻の輪を破壊し、死から逃れ続けた存在に対し)&br; (遂に死という認識が、齎されたのである) -- [[龍樹>名簿/498246]]
---''あらゆる行動はすなわち、自らの内的な指向性を外部にもたらしそれを確定させることに集約される。&br;であれば、吸血鬼とは世界の、生命の絶対律に対して悪あがきを続ける、ある意味では究極の弱者だ。&br;それを覆すことが出来るものは神くらいなものだろう。そしていま、その神の如き力が振るわれた。&br;言葉でもなく、暴力という形でもなく、より高次元の、あるいは根源的な、絶対的な「死」。それが五指の爪によって、心の臓腑に刻まれる。&br;『……いッ、嫌だ、死にたくねえ、やめろ! クソッ!! 畜生!! うおおおおおああああああああッッ!!』&br;ついに化けの皮が剥がれ、醜い断末魔が響く。&br;龍樹の手の中には脈動する邪悪な心臓。それを引きちぎられ、死という静謐の中に叩きこまれながら怪物は譫言を呟く。&br;『ひ、ヒハハハ……そうか、そうかよ……死ぬか、ヒヒヒ……』&br;『だがなァ、イヒ……手前ェらを集めたその狩人。そいつは所詮、<戦慄卿>が作り出した無数のコピーの中のエラーでしかねえ』&br;その言葉を示すように、崩れゆく"笑う仮面"の体にいくつもの顔が浮かぶ。それはいずれも、レジェムと同じ相貌。&br;『<戦慄卿>は俺様を創りだした。この都市にある異能、その全てを己のものとするという計画のために』&br;『手前ェらが狩ったモノビーストは―――それを操る"獣使い"であるこの俺様も―――所詮はその計画を隠すための隠れ蓑でしかねえ』&br;『ひ、ヒヒ……「もっとも万能に近き不能」、"偽りの王"……それがその狩人の糞ガキってわけさ、ヒヒヒ……』&br;『……だが、その"偽りの王"は<戦慄卿>の意図を超えて成長しやがった。もはや<戦慄卿>はなりふり構わねえ』&br;『手前ェらは知らねえだろうな、<戦慄卿>はすでに別の生贄を見出してる……ひ、ヒヒ! もう少しだ、もう少しで全ては完成するのさ!』&br;『せいぜい無力感を噛み締めやがれ、クソどもめ……イヒハハハハ、ハハハハハハハ! ハハハハハハ!!!』&br;&br;『……くそったれが、死にたくねえ、くそが、うぉあああああああああああああああ!!』&br;生者を嘲笑おうとした死者の言葉も、結局は醜い怨嗟の声に変わる。&br;ぐずぐずに解け、ほどけた肉体が塊へと変じていく。そこには吸血鬼の悪意も、魔獣さえも操る異質な精神もない。&br;幾多の死を踏みにじり、生を食い物として私腹をこやした怪物の末路が、ただそこにあった。''
---・・・・・・・(ブシブシと敵に受けた深手が血を吹きながら再生する。だが今は、ソレに構うことも戦いの終結を喜ぶこともできない)&br;『戦慄卿』・・・創りだされた?異能手にする?・・・フン(最後の最後に明るみに出された巨悪の存在。皆が力を合わせて滅ぼしたコイツですら、その影の一端に過ぎなかった。であれば、敵の勢力は想像を絶するものだ。しかし―――)&br;だから、どうするした・・・・&br;(周囲を視る。疲れ果てて眠るルフィール、ソレを護るように背負うルベウス、確かな正義の執行に満足気なレーチェル、皆の意志を束ね遂に敵を討ち滅ぼした龍樹、そして新たな戦いの予感に未だ鋭い闘志を持つレジェム)&br;(誰も彼も、本物の勇者だ。世間に言う英雄だとか、そんなものは関係ない。彼にとって、シュンク・マニツ・タンカにとってくつわを並べて死戦に挑める真の勇者達)&br;(だから、大丈夫だ。たとえ次の巨悪が現れても。その次の次のさらなる巨悪が現れても、彼らが居ればきっと―――負けるはずがない)&br;・・・・夜、そろそろ開けするな&br;(愛おしい人々が、今日も変わらぬ朝を迎えられる。その確信と満足感を胸に、今一度仲間たちを見る。――――――――――――ああ、今日は本当に、死ぬにはいい日だ) -- [[シュンク>名簿/498430]]
---(僅かな疑問を思い出す、レジェムの顔とイグレックの顔、そして異能を使う程にレジェムの髪色が奴に近付いていた事に)&br;(これで多くの事に合点がいった、成る程そういう事かと)&br;(同時にレジェムに対し僅かな憐憫と強い親近感を持つ、何故ならこの男もまた)&br;(そして強い嫌悪感を再びその表情に浮かべる、自らの私利私欲の為に誰かに枷を与え、縛り、操る存在に)&br;ふん…そいつも何も変わらないじゃないか、ならきっと失敗するよ、…歴史は繰り返す&br;地獄で精々その戦慄卿とやらに謝る準備をしておくといいさ♪&br;(そう肉塊へ告げた後ふと考える、レジェムの異能だったモノについて)&br;(アレは…本当に可能性を燃やしていたのか?異能を望むのなら、と考えて肩を竦めた)&br;まあいっか♪終わりよければすべてよしってね♪ -- [[ルベウス>名簿/498154]]
---(頭のなかがこんがらがりそうではあった。きっと、今は現実感がないだけだろう)&br;(しかし重要なことが在る)<戦慄卿>。……そいつが敵だというなら、ボクはそれを狩るだけだ。&br;みんなの力がまた必要になると思う。……その時は頼むよ、みんな。&br;(青の炎が全ての邪悪を洗い流していく。狩人たちの戦いを見届けるのは、ただ満ちた月の輝きだけだった……) -- [[レジェム>名簿/498420]]
#endregion
#endregion
***TIPS [#v12fbf60]
以下の事実はもともと知っていた・独自に調べた・誰かから(思いつかないならレジェムでOK)から聴いたなどで把握していてよいです
#region(''モノビーストとは?'')
mono-beast、直訳すれば「単一の獣」となる。不可視の怪物、魔獣というふうにも呼ばれる。~
基本的に都市部に出現する。生殖を必要とせず、無から現れるように自然発生する、と考えられている。詳しくは不明。~
また、モノビーストは基本的にひとつの都市には一体しか同時に存在しない。~
-特性
--不可視
---常人はモノビーストを視ることが出来ない。透明なわけではなく、圧倒的な魔獣の存在を脳が拒絶してしまうため。~
肉体的にモノビーストと接触する間は視える。あるいは大事な人を殺されたりすることで精神的因縁が生まれると視えるようになる。~
魔法使いや異能力者、狂人などはもともと視えるケースがたびたび発生する。~
--不死
---モノビーストは死なない。肉体が四散するほどのダメージを受けてもじきに回復する。~
瞬時の再生ではないため、一時的な撃退は可能だが、それでも基本的に死ぬことはない。~
ごく稀に、不死能力を無効化して殺害したケースも起きるが、例外の域を出ない。~
--霧散
---モノビーストは瞬時に霧へと変わり、逃走あるいは追撃が出来る。どんな場所にも入り込めるし、出ることも出来る。~
霧となったモノビーストにはあらゆる攻撃が(基本的に)通用しない。例外は存在するが、やはり稀なレベル。~
-対策~
--不可視~
---モノビーストと戦う者がもっともよく取る不可視への対策手段は、恒久的な接触を得ること。~
すなわち、モノビーストの肉を食うこと。一部の説によれば、モノビーストの霊的分子が体内に残留し視えるようになるのだという。~
その他にも呪文や異能力などで無効化出来るケースがある。狂気も有効だという。~
--不死と霧散
---モノビーストは死なない。しかも、霧に変じていつでもどこでも逃げることができる。~
だが物事には例外がある。満月の夜。その時だけはモノビーストは、不死と霧散の特性が弱体化するのだ。~
もちろん、これも呪文や異能力などの例外的手段で無効化したケースが存在している。一番手っ取り早いのは、度を超えた暴力である。~
#endregion
#region(''ハンターキラー'')
ハンターキラーとは、その名の通り狩人の敵である。モノビーストを狩ろうとする者に敵対する、モノビーストならざる存在を指す。~
理由はハンターキラーにより様々に分かれる。以下にその一例を挙げていく。
-ハンターキラーの種別
--善意の守護者
---モノビーストは不可視である。恒久的接触者以外、「それ」を目撃するということは獲物として喰われる直前なのだ。~
いっぽう、狩人は一般の人間にも見える。そして彼らは、見えない怪物と戦うために夜の闇を歩く。武器を振るう。~
モノビーストは人を喰う。人間にはそれが見えない。狩人はその場に居合わせる。結果として生まれるのは、当然の誤解だ。~
この種別のハンターキラーは、モノビーストの存在自体を知らない。彼らは人類社会を守るため、猟奇殺人犯かつ異常者たる狩人を倒そうとしているだけなのだ。
--魔獣の信奉者
---モノビーストはしばしば、霊的存在として(実際にモノビーストは霊性を有しているが)崇められる。~
人間の攻撃を寄せ付けぬ不滅の獣。常軌を逸した存在や、退屈な日常に飽きた者からは崇められるに相応しい力だ。~
対話は不可能でも崇拝は出来る。そうして生まれた信奉者は、しばしば狩人を邪教徒とみなす。
--獣の仔
---狩人との戦いを生き残ったモノビーストは時折、その異質な知性を使い邪悪な思考を得る。~
自らのことを視る事のできる接触者の子供―――もちろん魔獣のことなど露知らない―――に懐いてみせ、「いい怪物」のふりをするのだ。~
不可視の怪物がもたらす不幸によって孤立した子供は、より深く、強く、モノビーストに依存する。~
彼らにとっての唯一の「ともだち」であるモノビーストを狩ろうとする怖い大人たちは、敵以外の何物でもない。
--越境者
---この世には、モノビーストと同じように超常の力がいくつもある。それを操るものも。~
忍者。魔法使い。カード。オバケ。不死者。騒霊。渡来人……そうした尋常と超常の境目を超えたものを越境者とさす。~
彼らは時折、モノビーストを操りさえもする。そして何らかの目的のため、狩人に敵対するのだ。
#endregion
#region(''謎の人物'')
#endregion
----
**コメント欄 [#j6faf0ba]
-現在のイベント状況~
ステイシアが<戦慄卿>により連れ去られ、血徒(吸血鬼の手下)となる。~
ステイシアのなかに封印されていた月煌獣の悪たる部分をモノビーストが捕食、"上位種"に進化。~
↑ここまでが黄金歴1月の出来事。モノビーストの完全変態のために1ヶ月弱の時間を要し、3月の頭に戦慄卿は活動を開始。~



#pcomment(良い狩りを,1,below,reply,nodate)

#region(一時格納)
**Q&A [#rd2ff3c8]
何か気になることがあれば、メタコメント欄に投げるかここに書いてください。~
''ここはメタ相談欄ではないです。また、ロールプレイ用のコメント欄でもありません。''~
#comment(below,noname)
***これまでの質問(想定されるもの含む) [#i6f137aa]
-Q.元ネタありますか?
--A.現時点で、ホラーアクションRPG・[[ハンターズ・ムーン>ぐぐる:ハンターズ・ムーン]]を利用しています。
-Q.何がやりたいの?
--A.戦闘ロールとイベントの進行です。このページに記載された「脅威」は、いわゆる悪役としてのロールを希望しています。
-Q.戦闘出来ないキャラなんですけど……。
--A.正面切った戦闘以外にも、追いかけられたり、誰かに対しての人質にされたり、やりようは色々あるかと。
-Q.戦ったことがあるとか、設定つけてもいい?
--A.場合によりますので、不安であればメタコメント欄に一言ください。
-Q.いきなり襲ってきたりしないよね?
--A.基本的には様々な方法でメタ的にお伺いを立てた上で遊びに行きます。そこでイヤと言われれば大人しく消えますので、気兼ねなく。
-Q.はい! 絡みたいです! どうすればいい?
--A.どうぞ突撃なさってください。もちろんメタコメント欄に一言あれば打ち合わせしやすいですね。~
極稀に、キャラ同士の相性などを理由に絡むのをお断りする場合もあるかもしれません。~
-Q.噂話とか広めてもいい?
--A.どんどんやってくれ。
-Q.[[このキャラ>名簿/498420]]の立ち位置は?
--A.ロールプレイ上で必要な知識(モノビーストの倒し方)とかを提供したり、あとは戦闘ロールなどで他の方々をサポートする役。
#endregion