:お嬢様の日常
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ワープゲート
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編集:MenuBar
FA/0095
COLOR(#637180){} イリディナ>FA/0095 SIZE(){}
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コメントページを参照
(努力は……実ったのでしょうか)
(最近、不思議な光が自分を包み込んで……その時だけはとても輝けていて……)
(私を見つめるファンの視線はとても嬉しいもので……でも……これは魔法の力なんじゃないか、って思うこともあって……)
(今度、私のソロLIVEが小さいながらも……開催されることになる──)
(皆の期待を裏切らないためにも……今一度自分と向き合い、努力しなければ)
お名前:
+
...
(緑色のジャージ姿のお嬢様)淑女たるもの基礎体力も必要! だから……走るわ!
--
イリディナ
…………(40分後)
ぜぇぜぇ……ぜぇ…………こ、こひゅーっ……こひゅーっ…………
きょ、今日はこれくらいで勘弁してあげるわ…………(とぼとぼ…………ぱたりと倒れて運ばれていく……)
さて、どうしたものかしらね……(手には植物の育て方について書かれた本、リリネちゃんに貰った肥料の小袋、そして目の前にはニルちゃんから貰ったプルーンの鉢植え)
--
イリディナ
ふむふむ……余りお水はあげすぎないほうが良いのね。根が腐っちゃうのね(ぱらぱらとページを捲って)
それに……リリネの肥料の使い方までは書いてないみたいだし……とりあえずふりかければ良いのかしら
ちゃんと大きくなるのよー(苗木に向かって念じながら振りかけてみる……なぜかキラキラと光り輝く粉末)
(ぼわん!)(一気に枝分かれする苗木)
え……?
(とりあえずもう一回振りかけてみる……)
(ぼわん!)(一気にサイズアップする苗木)
ま、マジ……なのね……(とりあえず近くの森に苗木を移すことにしました)
(すっかり木として立派に育ったプルーンの苗木、実をつけるのはまだまだ先ですがそれを大事に見守る少女の姿があります)
ニル……貴女と過ごした日々は短かったけれど……それでも大事な日々だったわ
貴女が来てくれたから……私はまだこの街にいる……
そしてこれからもこの街で頑張っていく……だから……その……えっと…………今は……泣いても良いよね……
いなくなっちゃやだよ…………ニル……ニルぅ…………ふぇぇぇ…………(木により掛かるようにしてくったりと倒れ込む)
ぐすっ…………ぐす…………(そのまま寝付いてしまうのでした)
今日は…………ダンスの練習よ!
ボックスというのを踏んで見ようかしらね
わんつーすりーふぉー……わんつ……す……り"っ! ふぉっ! (ごふっごふっ)
(飛び散る吐血が辺りを染め上げて血の魔法陣が出来上がる)
(窓についた結露を指で拭う外を見る、真っ暗……だって夜だから)
(寂しくないと言えば嘘になる、此処に来てから出会いも沢山あったが結局は独りぼっちに変わりはなくて)
(いつになったら帰れるだろう、だけど帰ってもきっと独りぼっち)
(この世界では元気に動き回れるが、また元の世界に戻ればその保証はない)
(元に戻るのが良いのか。ここで一生何もせずに生きていくのが良いのか)
(わからない……わからないけど…………もう暗いのは嫌だ)
(咳止めの薬を飲んでベッドに横になる、発作が起きればまた皆に心配をかけてしまう)
(こんな身体…………消えてなくなればいい)
(元の世界で何度も願ったその言葉をまた思い返しながら憂鬱な空はぽつりぽつりと街道の石畳を濡らすのであった)
(私は私だ)
(だけど……もう君の様には成れない)
(このまま行けば、きっと…………)
(もし、ここに居なければ変わったのかもしれない)
(だけど、それは違う気がする……)
(私は私だ、もう君の様に成れなくて、いい)
(とある休日の昼下がりの事……)
うー……うーん…………むにゃむにゃ(お昼寝中)
(ばさばさばさーっと大きな音がする!)
なっ、にゃ!? にゃにごと!?
(メールボックスから大量の手紙が飛び出してきました、その数……およそ数百通)
そ、そんなに
(適当に一枚拾ってみると異世界からのもので……最終通告その436とか色々書かれてありました)
なそ
にん
(手紙を開けば脳内に語りかけられるような、そんな気がして……文章を読み進めます)
ようやく手紙を読んだわね? 全く……誰に似たのかしら。遊び呆けるのはかまわないけれどお嬢様としての修行はどうなったのかしら?
こ、こいつっ……脳内に直接……!? ってこの声って……ひいおばあ様……?
そうよ、貴女と対して外見年齢は変わらないけれど恐るべき美貌の元に生き続ける謎の美少女芸術家であり社長のひい御祖母様よ(自称)
そ、そんな設定が……!?
設定ではないわよ。れっきとした現実。平行世界ではあるけれど……生きていた場合の私、生きていた場合の貴女。それらがこの手紙で繋がっているということ
少し難しい話だったかしら? まぁ良いわ。本題に入るわよ
貴女……そろそろ自立なさい。定期的に送っていた仕送りも今回で打ち切りよ
えっ、えーっ!!!? あっやっぱり見なかったことに……(閉じようとする)
(閉じることが出来ません)駄目よ。もう諦めなさい
可愛い子には旅をさせろ、と言うけど。流石に甘やかしすぎたからね。お嬢様には自立も必要よ
一応三ヶ月分くらい贅沢できる資金はあげるけれど、これを元に何か始めてもいいし、働きながら繋いでいくのも良いし
少々酷なことを言うかもしれないけどお金が尽きる、イコールお嬢様としての活動は終了よ
そ、そんな……! 習い事とかの代金もあるし、贅沢しなくてもすぐ無くなっちゃう気がするわ……
気を落とすのはやめなさいな。何かあった場合はシスキンが見ているから、護ってあげるから。だけど甘えてはいけないのよ
プラティナに会いたいのでしょう? パーティに行きたいのでしょう? だったらもっと前に進む努力をなさい
ロジーの娘である貴女ならきっと出来るはずよ。私の曾孫でもあるからね
それともう一つ。貴女の吐血についてなんだけれど……
(以前夢みたいだったパーティに訪れた時に抱きしめられた綺麗な女性のことを思い浮かべます)え、えええええーっ!? あ、あの人御祖母様だったの!?
そしてお母様の名前も出てるし……やっぱり貴女が私の…………
こほん。話の腰を折るのだけは私と似ているのね。そうよ、貴女の先祖でもあり、吐血体質でもあり、リベロンカンパニーの社長でもあり、最強のお嬢様でもある……
シルヴァラ・リベロンよ。
(ぱたむ、なんかドヤってる気がしたので手紙を閉じました)あっ……これって……!?
手紙なのに……会話してるみたいじゃなかった……!? ひいおばあさま……一体何者……!?
とにかく自立……何か仕事を探さないとな…………
(後日オーディションを受けてお菓子会社のイメージガールになるのはまた別の話で……)
(寂しくないと言えば嘘になります)
(仕事が決まってからは忙しさに少し紛らわせることも出来ました、だけども……)
(パパとママに会いたい……)
(最近はずっと夜眠る時はクマのぬいぐるみが欠かせません、だって何かを抱いていないと心細くて)
(……疲れて眠るまで涙を流します、言い知れない孤独感が後ろからやってくるのです)
(泣きはらしても分からないくらい瞳が赤いことだけが唯一の救いなんだなぁ、と思いつつ……明日もお嬢様のフリを頑張ることにするのでした)
(血が、血が止まらない…………セキエイの森から帰って数日、自身の体調の異変には薄々と勘付いていたが)
(一度咳き込むと吐き出されるように血が流れる、そこから意識を失うまで血が止まらなくなる)
(洗面台が真っ赤に染まってそのまま倒れ込むように寝て、起きてからまた掃除して)
(そうこう繰り返す内に宿の掃除婦に見つかって病院に行くのを勧められた)
(そんな時、トゥリパがやってきて……相変わらず明るくて、素直で……優しい彼女を見て)
(どこかがズキンと傷んでしまった、嘘をつき続けてあんなに優しい皆を騙して、酷いことばっかり言ったりして……)
(姉だなんて偉そうな事をのたまって……本当に無様で滑稽で……気づけば八つ当たりのように彼女を追い出していた)
私なんて……私……なんて…………消えてしまえばいいのに…………
(そうつぶやいた瞬間に……ふと意識は途切れ……崩れ落ちることになる)
(そして、宿の従業員に発見されて近くの病院に運ばれることになる)
(意識が戻らない原因はわからず、未だに安静中のまま……彼女は眠り続ける……深い後悔の闇の中を)
(深い深い夢の中、意識の奥底、曖昧な場所)
(何百と繰り返した後悔の始まりがまた……)
(そこで声が聞こえました)
みんなイリディナの事待ってるんだからねー! 絶対帰ってくるって、ボク……ボクだって……信じてるんだからねー!
(どこか聞き覚えのある声……それは……ビスコのものでした)
(いつも素直に遊んで欲しいとはいえなくて、同年代の男の子との付き合い方もわからなくて、つい暴力を振るったり、酷いことを言ったり)
(彼の声を聞く度に申し訳無さが募って、胸が苦しくなりました……絶対、帰ってくるとは…………皆待っているとは……)
(きっと皆ならそう言うのでしょう。あんなに優しい人達なのだから、だけど……だけど……どんな顔をして帰れば良いのでしょうか)
(答えは…………まだ……見つかりませんでした)
ディナ…ぬいぐる、み貰いにきた…ら、ここにいるって……あの、ね…私の祝福は…望まないと、叶わなくて…
起きてない人は…叶えられないの…元気に出来なく…て、だか、ら 起きたらいっぱい、お願いを聞くから…起きて…ディナ
(とても物静かだけれど……心まで届いてくる声……それは……ハロリータのものでした)
(ぬいぐるみをあげる約束……確かにしていました……彼女が広い部屋で一人、寂しくならないように……そう思ってつい口に出したけれど……)
(自分のお古だなんて、貰っても嬉しいのかな、あの子は優しいからそう言ってくれただけなのかな……なんて悩んでしまっていたのでした)
(彼女は一人で聖女と言う役目を精一杯頑張っているのです、少しだけ彼女に共感を覚えました)
(でも、何もかも中途半端な自分と……少しずつだけど前に進んでいる彼女とは大きく違うということも……わかっていました)
(お願いごと……何にすればいいのかな……なんて思って甘えてしまうのは……やっぱり彼女がとても優しくて慈愛を持った女の子だからなのでしょう)
イリディナ、君も今……戦っているのだろうね。ふふっ……かくいうボクも、自分と向き合い…戦う時が近付いているらしい
……君の言葉は嬉しかった。バケモノになるかもしれないボクに「傍にいなさい」とまで言ってくれたのはイリディナだけだ
ある意味で、変に諦めがついた。もしもの時は…君に甘えようってね? けれど、今日こうして最後の見納めに来たのに面会謝絶とは……
これはもう、また「ボク」として戻ってくるしかないようだね…?ふふっ♪ ……大丈夫、君も戻ってこれる。ボクも信じてるから
その時のために、ボク自身の戦いに決着をつけてくるよ。良かったら、イリディナもボクのことを信じていて……
(静かで落ち着いているけれど……その奥には渦巻く奔流と情熱を感じさせる声……それは……リリネのものでした)
(彼女は自分の計り知れない場所できっと戦っているのでしょう、それはとても辛く……残酷なもの……)
(そんな彼女にわがままを言って困らせてしまいました……側にいて欲しい、それは自分の心から出た嘘偽りの無い言葉)
(でも、精一杯お嬢様という壁を作って演じて、そうお願いしたのです、酷く惨めで彼女に迷惑を掛けたのに……)
(それなのに彼女は嬉しそうに微笑んでくれたのでした、そんな彼女の事をとても大事に思います)
(本当は消えてほしくない、ずっと一緒に居て遊んで欲しい、撫でて欲しい……お願いしたいことはたくさんあります、だって自分はわがままだから……)
(でも、どんな願い事も聞いてくれなくていい、一つだけ……一つだけお願いしたいのは)
(彼女が、無事に……元気で幸せで帰ってきて欲しい、それだけなのでした)
ちょっとどうしちゃったんすか姉さん・・・? この間まで普通に元気にしてたっすのに・・・ 面会謝絶って・・・?
うぅー。。。 でもコバヤシが悩んでもしかたないんすよね・・・ あ、あの何とか治してあげて欲しいっす その人、コバヤシの友達っすから・・・
(とても明るくて人懐っこい声……それは……コバヤシのものでした)
(彼女はいつだって向上心を絶やさず、人見知りもせず、また心からこちらを応援してくれる存在でした)
(彼女が姿を見せなくなってから数日、見た目の変わった彼女……でも本質は変わらずあの子のままで安心したのです)
(そんな彼女を心配させている、そしてこんな自分の事を友達といってくれる)
(自分に彼女を友達と呼んで良いのか……そんな資格はあるのでしょうか……)
(きっとそれでも彼女は元気いっぱいの笑顔で微笑んでくれるのでしょう……それこそがコバヤシ、そういう存在なのでしょうから……)
面会・・謝絶・・・
やっぱり・・良くなってなんか・・・ないじゃないですか・・・
(大人しいけれどその芯は決して折れない強さを内に秘めている声……それは……リリアのものでした)
(彼女とはトゥリパのクリスマス会で仲良くなり、皆で姉妹みたいだなんて笑いあったりしたのでした)
(でもそれは自分なんかが居ていい場所じゃなかった……きっと無理やりそう言って困らせていたのだと思うのです)
(彼女は真っ先に身体の心配をしてくれました、そして自分の描いた絵が魔物となって飛び出していたことも教えてくれました)
(酷く、酷く後悔しました、ただ……ビスコのように絵を描いて楽しみたかった)
(それすらも迷惑になってしまったことに対して、皆に申し訳なくて……ちゃんと謝れなくて)
(そして忠告も聞かずに見ないふりをして……今こうして倒れてしまったこと)
(言い訳かもしれない……だけど……病院には行きたくなかった)
(そこに帰ると全てが終わってしまう気がして……そんな気がしてならなかったのです)
「どうすべきか悩んでいるのでしょう、自分は皆と違うから、居て良いのかと、笑って良いのかと…」
「…答えはとても単純です、けれど私からは何も言いません…だってそれは誰もが自分で出すべきものなのですから」
「…目覚めたくなったらこの名を想いなさい、「サフィリア・ダイモニオン」と…本当は私が駆け付けたいのだけれど」
(確かに肌に感じた温もり……優しい暖かさ……そして優しくて穏やかな声……夢なのに、きっとそうじゃないはずなのに……聞いたことのある声……それは……リリスのものでした)
(本当は恐るべき魔王と称される彼女なのに、全くそんな気は感じさせなくて……)
(彼女にはたくさんの事を教わりました、独学で学んでいたマナーや身なりや礼儀……そして知識等)
(それは決してお硬いお勉強ではなくて……とても楽しくて有意義な時間でした)
(夢の中だけの出来事だからでしょうか、彼女に対してだけはありのままの、素直な自分で居られたのでした)
(まるで姉や母のように優しく包み込んでくれて、見入ってしまうくらい綺麗で、憧れのお嬢様……それが彼女でした)
(だからこそ、彼女の言葉が突き刺さります)
(自分は皆とは違う、その言葉の通りでした)
(この世界に来てからすぐに、此処が自分の居た世界ではない事に気づきました、程なくして遠い未来だと言うことにも……)
(この世界では自分も家族も……血族も皆亡くなっていて、まるで存在しなかったかのように世界が時を刻んでいたのです)
(この世界で何が出来るか、立派なお嬢様になれば……どうなるのか)
(わからないことは不安を呼びます、だからこそ……見ないようにしていたのです)
(私はこの世界で生まれ変わった、一人前のお嬢様なのだ、と……そう言い聞かせて来て……なんとか、なんとか此処まで来たのです)
(正直、にわかには信じたくなかったけれど……出来れば、立派になって、この世界に居た、確かに居たんだ、とその証を刻むためにここに居るような気がして……そんな気がしてなりませんでした)
(シルヴァラが言うにはきっと何時でも戻ってこられる、私は試されているのだ、そう感じて……)
(結局はこの世界は踏み台にしか過ぎなくて……私という存在もきっと利用されているだけなんだと、そう感じて……)
(だからこそ……この世界の人達には迷惑はかけたくない、そう思っているはずなのに……)
(自分が演じているお嬢様はとても高飛車で図々しくて……でも、何でも出来て……皆に好かれていて……)
(そんな存在になりたくて、誰にも見えないところで必死に努力をして……そして……うまく行かなくて……)
あぁ…………また……(うわ言のようにそう呟いたかもしれません、また……また後悔の波が押し寄せてくるのです……)
皆……ごめんなさい……私を……許して……ください…………
はー、まったく、普段であれば気兼ねなくできる事も場所が場所だと落ち着きませんね……さて、まぁ撤去されるかもしれませんが
(どこか気だるげだけど落ち着いててクールさを感じさせる声……それは……クキのものでした)
(ヤヤヤとクキに出会ってから楽しいことが沢山で、ヤヤヤの真っ直ぐさと明るさ、そしてどんな時も楽しくあれ、と言う姿勢)
(クキの合理的かつ娯楽的な一件相反する姿勢の融合、彼女たちは名コンビでした)
(勿論二人の仲の良さに憧れたこともあります、ヤヤヤもクキも、もし一緒に居られたらどちらも違うけれど良いところのある素敵な姉だと思えるくらい大好きでした)
(ヤヤヤと共に違う道を進んで行ける喜び、クキに甘えられる喜び)
(彼女たちは、自分にとっての素敵な日常そのものでした)
(だからこそ……今の自分を見せたく無かったのかもしれません)
リベロンか……懐かしいわね。残滓でしかない私でも感慨深さを感じるわ……
ま、それは兎も角ありがとう。貴女の想いは私がリリネに勝手に届けておくわね? //
--
魔女の幻影
(久しぶりに胸の痛みや吐き気などの無い、ぐっすりと眠れる夜を迎えられたのでした)
(目覚めてからストレッチをしてジョギングをこなし、朝食後には新しいオーディションに参加、移動中や合間の時間にも読書をし)
(午後は仕事で様々なポーズをとったり、PRで外回りをしたり、夕食後は夜遅くまでダンスレッスン)
(休日には習い事や作法を学び、いつも眠るのは日付が変わった頃で……それでも、それでも足りなかった)
(目指すのは完璧なお嬢様、そしてそれ以上に……自分を認めたかった)
(だけど頑張っているから報われる、とは思っていないし、こんなに頑張っているんだから……なんて周りにも口が裂けても言えない)
(私はひねくれ者で自信が無くて内に篭ってネガティブな事を考えすぎるから、忙しくしないといけないのだ)
(目指す高みは遠くて、とても遠くて……全く見えないけれど……それでも歩みを止めると……)
(辛くて寂しがりやで泣き虫な嫌いな自分が出てしまうから、これは強くなるために必要なこと、そう言い聞かせるのだ)
(ようやく掴んだアイドルへの道、色々な勉強や修行と並行してのレッスンは大変で……)
(最近は曾祖母の食客であるという、とある魔術師に魔法の基礎を教わっても居る……全ては人を幸せにするための魔法、それを覚えるために)
(同じ夢を志すアイドル仲間、彼女らはとても眩しく輝き、自分には眩しすぎる……いつかは彼女たちと並び立てれば良いな、と思って頑張る日々)
(大量の魔力があるだけで魔法なんて何一つ使えない、そしてそれを放出するだけで魔法に変換できない……そんな中途半端な存在が自分だ)
(このまま頑張れば……アイドルとして皆を笑顔にして、魔法で皆を幸せにするなんて……本当に出来るのだろうか)
(だけど私には何も無い。頼っちゃいけない。弱音を吐いても立ち上がらないといけない……秘めていたひとつの淡い想いが砕けてしまったから)
(せめてこの世界に生きた証を刻みたい……刻まないといけない)
(そう思えば自然と立ち上がれるはず、そう……私はお嬢様、いつだって気高く立派で聡明であるべきなのだ)
(私の理想とする私に、私はなりたい。そうじゃないと……)
(しゅばばばばばばば)
ほ、本当にこの横ステップを続ければ……アイドルへの近道、且つ皆を幸せにすることが出来るのかしら……!
(彼女の髪から光り輝く粒子が溢れ出していることを……まだ彼女は知らないのであった)
(ダンスのレッスンを終えて足元を見る、ボロボロのシューズ、穴が開いている)
(赤い染みが出来ている、血が滲んでいる……痛みは無い、興奮しているから)
(何をやっても中途半端な私は、今は逃げるように仕事に没頭している)
(これが正しいんだと自分に言い聞かせて……本当は迷っている)
(何のために生まれてきたのだろう……私は……望まれて生まれてきたのだろうか)
(例えそれが利用されるだけだったとしても……それでも私は生まれてしまった……生まれてしまったからこそ)
(生きたい……生きていたい)
(消えたくない)
(周りの思惑なんて……知ったことでない、生きた、生きた証を残したい、嫌だ……まだ生きていたい……ここに存在したい)
(見つけて欲しい……薄汚れてしまった、ぼろぼろな……小さなものだけれど)
(生まれた理由なんてどうでもいい…………それより、どう生きたか……)
(自分に嘘だけは……つきたくなかった)
(初ステージ、初めてのスポットライト……湧き上がる歓声……それはほとんどは他の子たちに向けられたものだけれど)
(でも、確かに私は此処に立っている、此処に居るんだ……)
(ステージから舞台裏に降りた時に……私を応援してくれる人が居た、それはとても嬉しいことで……)
イリディナちゃんー! 頑張って!
(そう言われるだけで何か……認められたような気がして……少しだけ…………顔が綻ぶのでした)
(愛、とは何なのでしょうか)
(私がしていたものは恋であり、それは一方的で、自己的で、暴れまわる危険なもの)
(恋を制御することはとても難しく……いえ、制御できないから恋なのであって)
(恋の先に愛があると言えば……それも違うものであって)
(私が世界に証を刻みたかったのは恋ゆえに……そういうことだったのだと気づきました)
(では、愛とはなんなのでしょうか……ずっと考えてきました)
(それを大切に思う心、見返りを求めず、何も言わず、何も聞かせず……全てを許し、愛し……大切に思い……幸せにすること)
(恋は人間を成長させてくれます、私もその御蔭でこの場所にまだ立っています)
(愛を知ることは……とても難しい、子供の私でもわかります)
(全てを平等に愛すことなど不可能なのです、人間には……きっと……)
(全てを愛することが出来る存在が居たとして、それはきっと人間ではなく……別の存在)
(今度は迷いも苦しみもない、そう言えるくらい強くなりたい)
(そして……皆を包み込めるほどの愛を持って……こう言いたいのです)
(皆のことが、大好きなのだ……と)
(私は…………アイドルになりたい……)
(努力は……実ったのでしょうか)
(最近、不思議な光が自分を包み込んで……その時だけはとても輝けていて……)
(私を見つめるファンの視線はとても嬉しいもので……でも……これは魔法の力なんじゃないか、って思うこともあって……)
(今度、私のソロLIVEが小さいながらも……開催されることになる──)
(皆の期待を裏切らないためにも……今一度自分と向き合い、努力しなければ)
Last-modified: 2018-01-10 Wed 11:16:44 JST (2291d)