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  • 第 四 章  - 計略の教団 -
    • 厚い雲が街に闇を落とし、重苦しい夜霧の中を駆け抜ける朱の影がある
      茜色にたなびく髪と胸を揺らして走る姿の名前は退魔師、梢。
      退魔師としての訓練を積んだ彼女は息を乱すことなく夜の街を駆けているが、その心中は到底穏やかと言えるものではなかった
      彼女の心中を惑わす原因、それは知己の仲にあるアリスの存在だった
      先の凌辱で傷の癒えない梢の下に、差出人の書かれていない文が届けられた
      そこにはエクソシスター・アリスを捕えたこと、梢がこのままこの文を見なかったことにすれば彼女は帰らぬ存在になること
      それを由としないのであれば指定する場所に誰にも告げずに来る事と、かいつまめばこのような内容で締めくくられていた
      当然、梢はアリスを見捨てる事を選べるはずもなく傷を押して彼女への救出へと向かっていた
      文に記された目的地、この街に住む者ならば一度は耳にした事のある場所
      ────── エンデルング教団、その本部の門が梢の前に現れたことだ''
      • ――(早駆けの符を用いての疾走を緩める。きゅ、と音を立てる足元には気を向けず、小さく息を零した)
        (エンデルグ教団。いろいろと噂を耳にしてはいる。そのほとんどがきな臭く、いかがわしいものではあったが)
        (しかし、今回の一件で、灰色だった疑いは一気に黒へと傾いた。こともあろうに、アリスが、彼女がここに囚われているというのでは―)
        …まったく。不甲斐ないわね、アリス(口端に登るのは、嘲笑めいた言葉。しかし噛み締めた唇と、緊が解けない表情が、彼女の本心を物語る) --
      • エンデルング教団、数年前からこの街で台頭を始めた新興宗教団体である
        堕落神であるはずのエンデルングを崇め、人間の潜在能力開放や成長を目的として活動を行っており
        教団に入信すると病が傷が癒える、芽の出なかった才能が開花したお陰で有名になれたなど市井からの評判は上々である
        しかしどのようにして可能性を伸ばすかなど、それらは教団の秘儀とされ隠匿される上に入信すると必ずといっていいほど"人が変わってしまうのだ”
        別人になるといってもいい変貌、これに疑問を持った有識者や記者もいたのだが…、その全てが調査の過程で消息を絶ってしまっているのだ
        街のブラックホールとも一部では揶揄されるが、人は誰しも才能の開花を願う。そして今もこの門をたたく入信者の流れは途絶えない
        渾然と構え堂々たる門構え、宗教団体の施設とは思えぬ豪勢な佇まい
        そして深夜にも関わらず、まるで梢が来ることを予期していたように門は開放されていた
        しかし周囲に人気はなく、梢からすれば正面の入口までの道が不気味に見えてしまったことだろう
      • (人気はなく、しかし開け放たれた疑惑の教団の本拠への道。罠か、と口にするのもバカらしい、ある種の潔ささえ感じるその現実を前に、息を整える)
        (夜霧が肺を満たすその感覚に身を震わせながら、腰のバインダーを展開する)
        (…体調は、万全であるとは言えない。あの醜悪な蛙顔の坊主によって体に打ち込まれた媚薬は思った以上に強く、気を緩めれば胸の奥から微細な電流が走る程だ)
        (しかし―)―こんなものに、日之杜の巫女が屈するものですか!
        (夜闇の中、それすらも照らし霞ませるのではないかと思う程の、静かな気迫。その整った身を全力で振り動かし、梢は、教団の敷地へ、敵陣へと、真っ向から踏み入った) --
      • 静寂を破る快音と共に教団本部のドアは開かれ、梢の目には教団の利用する礼拝堂が入ったことだろう
        一般的な礼拝堂に形は似ているが、奥には横幅をとられた説教壇はあるが十字架はなく代わりに見た事のない女神像が壁に掛けられていた
        …そしてその下段、説教壇の上には梢もよく知る人物。アリスが仰向けに寝かされている
        彼女を囲むようにして緑の外套を目深に被った者達がおり、梢の侵入に対しても目を向けることもなくアリスに何らかの儀式を執り行おうとしていた
      • (夜霧を通して薄まった月明かりを背に、小さな太陽がその静謐の場にその身を降ろす。揺らめく蝋の灯りに目が慣れれば、何が起きているのかはすぐに知れた)
        アリス!(名を呼びながら、走り出す。スカートのバインダーから飛び出した符を両手の指で挟み取り、力を込めて巫女が前へ出る。並ぶ長椅子と長椅子の間、赤黒い絨毯が敷き詰められたその道を、解き放たれた鏃のごとく駆け抜ける)
        アリスを離しなさい! --
      • 梢の一喝にさしもの信者たちも驚いたのか向き直り、檀上の供物には行かせまいとその進路を身を挺して塞ぐ
        彼らの目は一様に充血したかのように赤く、爛々と灯ったその瞳には狂気にも似た覚悟が見えていた
        それを見た梢は生半可な術では彼らを止められない、そう思うかもしれない
      • (その狂気に満ちた眼光を受けて、背筋が震える。それを一瞬で押さえこんでから、巫女は振り上げた札を、四方へ振り放った)
        (紅の印が記された札は、信者の群れに到達するその直前、橙の色を放ち―次の瞬間、焔と轟音に変わった)
        爆ぜなさい、《火槌》!!(耳を貫く爆発音、視界を、目を灼くほどの閃光。衝撃もさることながら、通常の人間を無力化することに長けた巫術を加減することなく放ち、異教の祭壇を制圧しようとする。傲岸不遜に振る舞う巫女の瞳には、爛々とした怒りの色が宿っていた)
        これ以上、彼女に手を出してみなさい。人であろうとなかろうと、焼き尽くしてあげるわ…! --
      • 檀上のアリスと長椅子の回廊を走る梢、その合間に挟まれた信者と投じられた符が激突する
        槌の名が示すようにさながら閃光の一振りとなって信者たちの意識を揺さぶる。ある者は狼狽え、ある者は目を押さえながら闇雲に手を伸ばし、ある者は昏倒して床に伏せっていた
        彼らを無視して進むのもこうなれば容易で、檀上の人質を回収するのもまた一つの手だ。無論、無力化された彼らに留めをさしても良い
      • ―ふん(壊滅寸前の信者を一瞥し、その脇を悠々と通り過ぎる。…一時の感情に振り回された己を恥じる心も、その頃には芽生え始めていた)
        (自分の術は、その技は、魔を焼き祓うためのものであり、暴徒を鎮圧するためのものではない。その教えを、一時の感情で無にした己の未熟さには、心が曇る)
        (―しかし、それを反省し、律するのはもう少し後にすべきだろう。祭壇と思しき場に横たわる修道女へと歩み寄り、その頬を軽く叩いた)…さっさと起きなさい、アリス。ここは教会のベッドではないのよ? --
      • 覚醒を促されたシスターの瞼が薄らと開き、まどろむ意識の中で彼女の名を口にする
        「─── コズエ……」
        巫女に背を支えられ身を起こす。夢現から覚めたアリスは人目はばかることなく、梢の腰に手を回して抱き着いた
        腰を掴む手と肩筋は震え、プライド高く弱音を吐くことのないアリスがライバルへと見せてしまった泣き所
        梢の胸に顔を埋めるかの如く顔を伏せ、表情を悟られまいとするアリスの姿を梢は何と思うだろうか
      • わ、と…!(予想外の行動に出られて、戸惑いの声をあげる。気丈かつプライド高い振舞いを見せる彼女からは想像ができない反応だった)
        …これで貸し一つということで構わないわよね、アリス。貴方程の人間が、こんなところで囚われるだなんて、油断が過ぎたんじゃないかしら?(口調は彼女を嘲るように。何か、言い返してくることを期待しての物言いだった)
        とにかく、早くここを離れましょう。長居は無用だわ。 --
      • 梢の期待、それは普段のアリスを知っているからこその叱咤でもあった。
        憎まれ口を叩きながらも安心して背を任せることの出来る仲間。そう願っての囀りだったのだが、返ってきたアリスの言葉は梢の予想に反したものであった

        「にげ…逃げて……コズエ……」
        直後、梢の腰に触れていた手が腰に備えられたバインダーへと伸びる
        アリスの言葉の意味を理解するまでの一瞬、だがその隙を持って不意の裏切りは敢行された
        バインダーを掴んだ手が横に開かれ、ハードポイント式に接続されていたバインダーが無造作に引き千切られる
        符を収納しているバインダーは梢にとって敵地での生命線といえるが、その頼みの綱は床に乾いた音を立てて転がるのだった
      • (憎まれ口が紡がれるはずだったその唇から洩れたのは、引き攣った声音、そして逃避を乞う内容)
        え―?(予想とのギャップに、つい呆けた声をあげる。それが、致命的な隙になった)
        あっ―!? あ、アリス、一体何をしているの!?(金属が擦れ、カラカラと乾いた音を立てる。慌てて距離を取りながら、叱責めいた非難の声をあげた) --
      • 力の抜けたアリスの拘束から抜け出し、距離を取った梢の視線に下唇を噛んで肩を震わせるアリスの姿が入る
        抱き着いていたときと同様に肩筋を小刻みに揺らしているが、それは怯えや不安というよりも何かに堪えているといった面持であった
        だがそれを突き崩すかのように、アリスのボディスーツが内側より波打つ
        肌とスーツの内側で大蛇がのたうつかの如く。青地のスーツが暴れ、堪えていたアリスの頬と声が桃色へと染まった
        「ぁ…ああーーー! こ、これ以上は…コズエ…おねが…い、い…ああああーーー!!」
        アリスの悲痛にして色のある声が深夜の礼拝堂に吸い込まれていった
        絶頂に達し、身を仰け反らせたアリスがゆっくりと。気だるげに体勢を起こすとそこには梢の知るアリスはもういなかった
        凛とした表情は蕩け、指を唇へと持って行けば舌で舐め熱を帯びた視線を梢へと向ける

        『 ん…ふふ。存外と手こずらせてくれましたわね 』
      • ―お前、何者…! アリスはどうしたの!?(ここに至り、ようやく巫女にも事態が理解できた。これこそが、ここに仕掛けられた《罠》だったということか―!)
        (素早く、視線を巡らせる。肝心要の自分の力の源は、先ほどの隙を突かれてアリスの―アリスの姿をした何者かの近く、足元に転がっている)
        (それを取り戻すことができるか、否か―試算を胸で繰り広げながら、じりじりと間合いを整える日之杜の巫女) --
      • 『何を言うかと思えば、私はアリスですわよ? ────── ただし 』
        続きは言葉ではなく、冷笑するアリスの首が震動するように揺れればその口内からゲル状のスライムが尖塔を築くかのように吐き出される};

        「中身は別だったりしますがね。…初めましてコズエさん」
        アリスの口から伸びたスライムがその表面に水面のような表情を形作り、梢に向けて卑しい笑みを向けていた
        「私、この教団の司祭をしているマティアスと申します。…が、あまり動かれないように
        友人を犠牲にしてまで助かるつもりならばそれでも良いでしょうが」
        マティアスと名乗った妖魔がアリスの喉元をゲルで包みこみ、効果したゲルが縄のように頸部を圧迫させていく
        梢の戸惑う姿を見たとき、マティアスはしたり顔を浮かべてアリスの体内へと戻っていく

        シスターの体を内側から支配している妖魔は、ソプラノトーンの声にて悪魔の囁きを持ちかける
        『分かっていただけました? 無駄な抵抗…とは言いませんけど、私を見捨てたら恨みますわよ?』
        口調も仕草も梢の知るアリスのものだが、違う点をあげるとすれば彼女にはない好色の視線で梢を舐めまわしてみていたことぐらいだ
        間合いを整える梢に対し、一歩。前へと出ればまるでステージを歩くモデルのようにかつかつと足音を立てて
      • …この、下衆…!(最大の侮蔑を込めて、吐き捨てる。それが、今の丸腰の巫女にできる最大の抵抗だった)
        (いや、他にもできることはあるだろう。自分を見つめるその視線の意味を知ってか知らずか、肩を僅かに震わせながら、一歩、また一歩と下がっていく)
        く、しっかりしなさい、アリス! 貴女それでも、誉れ高いルシアンのエクソシストなの!?(いろいろな感情を滲ませた声で、呼びかける。そうしているうちに、足が何かにぶつかって、バランスを崩した)
        しまった…!(気づけば、長椅子に腰を下ろしてしまっている。焦りが、背後の確認を怠らせていた) --
      • 梢が腰を落としてしまった長椅子に視線を配ったとき、腰に手を当てていたアリスが目の前へと立つ
        ほんの一瞬、視線を後方に流したその合間が無防備となった
        梢が心中で焦りを覚えたとき、ふくよかに膨らんだ胸の果実にアリスの手が押し当てられる
        未だに恥辱の後遺症が残る肉体に、疼く痺れが乳房を中心として広がる
        『いやらしい胸ですこと。ふふ。彼に犯されてから我慢できずに、その胸を使ってオナニーしていたのかしら?』
        その口元が弦を引くように吊り上り、梢の胸を揉む力と速度が増していく
      • う、あっ!?(自分に覆いかぶさるようにして行動を封じてくる、見慣れた女の姿。その手が自分のふくよかな胸を撫で擦り、強く掴んできた途端、巫女の口から掠れた声があがった)
        くっ…離しなさい、汚らわしい!(指が胸に食い込むたびに、その奥から駆け上ってくる電流。ちりちりとしたむず痒さを堪えながら、両手でアリスの手首を掴んだ。どうにか力を込めて、引きはがそうとするが、上手く通らない)
        お、おな…だ、誰がそんなことをするものですか…!!(オナニー。自慰。その単語の意味は、知っている。早口に否定を告げるが、その顔は朱に染まっていた)ふ、く…う、あぅっ…!? --
      • 蟇坊主の手によって行われた凌辱の傷は深く、性感帯を開花されてしまった巫女は否応なくその口から桃色の息を吐くしかなくなる
        力が上手く入らないのに加えアリスの手は女性の細腕とは思えぬ力を発揮し、同時に先ほどスーツの内側で暴れていた物の正体も掌の触感で感じ取ってしまう
        アリスのグローブの裏側、肌とは別にぶよぶとよした弾力のある何かが犇めいていた
        梢が力を込めてしまった手首から追い出されるようにそれは這い出て、アリスの肉体を支配するゲルが滴り出る
        深緑の色をしたゲルは青色のグローブを伝い、アリスの手首から甲へ。甲から指へと這い進む
        指に絡みついた粘液は梢の乳房をローションでも塗るかのように広がり、その刺激はあの妖魔の体液にも似た媚薬効果を生んで梢を苦しませることだ
        『うふふ。彼から聞いて知ってますのよ? "これ”をコズエが大好きだって』
      • ひっ―?(そのぶにょりとした感覚に、嫌悪感が先に出る。それでも手を離さないでいたのは、一重に彼女自身のプライドの高さやその他の賜物だったのだろう。しかし、それが裏目に出ることとなる)
        う、あ、くっ…!?(白装束の上から塗りたくられる粘性の液体。それが布地を通して肌に、今も形を変える張りのある乳房に触れたその途端、奥から湧き上がる快感が跳ね上がった)
        (うっすらと透き通って見える柔肌、その先端に息づく桜色のものが、ぷくりと浮き上がる。それを掌で転がされる度に、腰を跳ねさせて巫女は身悶えた)
        マ、ティアス…だった、わね…う、あぅっ…! あ、あの男…あいつと、貴方…同類だってことかしら…!? あっちは蛙だから、さしずめ、蛇か何かかしら…!? --
      • 『 同類? ふふ、違いますわ。…彼は私たちの同志ですのよ 』
        口調はアリスのものだが、同志と名指したのはマティアスのものである。彼はアリスの体を使い、前のめりに身を傾け梢と頬が触れ合う近さでせせら笑う
        『 蛇とは言い得てますわね。なぜなら、これからコズエを快楽で飲むのですから 』
        梢の視界がアリスの額に塞がれ、唇に柔らかい感触が重ねられた
        マシュマロのような弾力で重ねられたのはアリスの唇。巫女の初めてを奪った接吻はあろうことか、同性からによるものだった
        どきりと鳴る鼓動を塞ぐようにアリスは唇と共に体を押しつけ、前のめりになった体を椅子に座らせられた梢の太ももへと腰を落とす
        重ねられたアリスのボディスーツはグローブと同様、ウォーターベットにも似た感触を梢へと伝えた
        だがグローブだけでなくブーツや首元といった箇所からもゲルは溢れ、滴るスライムは潤滑剤となって重ねられた2人の体を滑らす
        『ん、あ。あ、いいですわ…あ、は。コズエの胸がこすれて……あ、ぅ…ん』};
      • (やはり、あの男が―殺意にも似たものが沸き起こるのもつかの間、与えられた感触に、一瞬だけ思考が真っ白になった)
        ん、むっ…ん、むぅぅっ…!?(一体、自分は何をされている―そう自問する間にも、湿ったものが押し付けられ、唇を割り開き、艶めかしく蠢く舌が自分の口内を蹂躙していく。知らず、頬を熱いものが伝い、零れていた)
        ぷ、あっ…! い、いい加減、にぃっ…!?(修道女の全身から溢れ出す淫液が、体全てを濡らす。太腿の間、股間にそれが触れたと感じた瞬間、熱が、腰の奥深くを焦がすような勢いで燃え盛る)う、あっ…あ、あっ…!? やや、めっ…あ、うあぁっ! --
      • 『 ほらほら。我慢しませんと、彼が来るまでに持ちませんことよ? 』
        梢の腰を浅く抱き、お互いの体を押しつけ擦り合えばマッチのように欲情の火も灯る
        『 妖魔の体液に冒された退魔師は後遺症に悩むと聞きますけど、コズエの場合は元々から淫乱だったのを開花されてしまったのかしら 』
        くすくすとした嘲笑を耳元にて囁けば梢の自尊心を踏みにじり、唇・うなじ・腰・太腿と彼女の性感帯をなぞり快感へと導く
        導きの手はクロッチによって守られた花園へと伸び、その表面を擦れば甘き疼きが梢へと与えられる
      • い、やぁっ…!(女の腕による、しかし苛烈な拘束に身をよじる。それが二人の体の擦り合いを生み、疼きに拍車を掛けていく。押しのけようとする腕にも力は入らず、悔しさから溢れ出た涙が、巫女の目尻から零れ落ちた)
        淫乱、なんて…ひっ…ん、ぐっ…そんなこと、ない、…ないぃ…! あ、ふああっ…!?
        (粘液によって透き通り始めた白装束、そこから見える秘所をなぞり上げられ、電流のような刺激を感じた。…自分が擦り上げたときよりも遥かに強い刺激を)
        (もし、直にそこを擦り上げられたらどうなるのか―一瞬それを想像し、顔を青褪めさせる)あっ、う…う、ううぅ…!
        (唇を噛み締め、舌を拒む。背筋を張り詰めさせ、迫りくる悪寒に身を震わせる虜囚の巫女) --
      • レオタードの生地の上から擦られる快感、それは閉じられた扉をノックでもするかのよう上下を往復しては巫女の身を震わせる
        操られたシスターの指は沼にでも沈むようにクロッチの窪みへと押し込まれ、禁欲を強いられてきた巫女にとっては未知の感覚が電流となった駆け抜けた
        その刺激は下腹部から脳天までを一瞬で支配し、動きの緩んだ梢の唇を割って舌を入れるアリスの姿がある
        『ん、ちゅ…あ、はぁ。コズエの初めて…美味しいですわ……あ、んぅちゅ…』
        興奮に駆られたシスターの指が引き抜かれては沈み、指の第一関節までが粘液に濡れたレオタードごと情感の窪地を刺激し続けていた
      • う、あっ…!?(自分でも忌避を覚えてなかなか触れることができずにいた秘奥、その浅瀬が、浸食される。清い身を護るものであるはずの衣、それ自体が、巫女の膣を、容赦なく擦り上げた)
        う、うくっ…う、うっ…!(唇は、すでに紅いもので濡れている。それほどまでの自制を強いても、すでに媚毒に冒されきった肢体は、彼女の意思などたやすく裏切り、まだ到達したことのない高みを望んで快感を受け入れていく)
        や、くっ…くる…何か、きちゃうっ…あ、っ…ああああぁっ…!!
        (全身が張り詰める。首を逸らして喉を曝け出し、腰を、伸ばした足を震わせて、巫女は絶頂に達した。ぷしゃぁ、と布地ごと潜り込むシスターの指の隙間から、僅かに濁った愛液が溢れ、椅子を、床を濡らした) --
      • 絶頂に達した梢が肩で呼吸をし始めるとシスターはクレバスから手を引き、指の合間に糸を引いて滴る愛液を見て笑みをこぼす
        まるで果実を口にでもするかのような仕草で指を咥え、梢の羞恥を液にして反芻すれば淫蕩に表情が緩む
        『ん、ふ。ふふ…。素晴らしいですわぁ…コズエのお汁、すごく美味しいですの』
        頬を手で支えうっとりとした表情を熱と共に浮かせば、体を操られるがままに身動きの取れぬ梢の下へ───
        だが、それを遮る声があった

        「 困りますな、マティアス殿。その巫女はワシの担当だといったはずじゃが…」
      • はー…はー…!(だらしなく開かれたままの唇から涎を零しながら、迎えた絶頂の強さに身を震わせる巫女。頬が熱いのは、知らずに零した涙のためか、それとも、未だに燻り続ける媚毒のためなのか)
        (さらに身を寄せようとしてくる囚われのシスターを、押し止める声。今の彼女に残されている精一杯の嫌悪感を視線に乗せて、どうにか首を巡らせた)
        蟇坊主…っ! --
      • 『ふふ、ごめんなさい。コズエのいやらしい姿を見ていたら我慢ができなくなってしまって
        …でもあなたが出てきたということは傷が癒えたということかしら?』 -- アリス(マティアス)
        礼拝堂の奥、闇の中より現れたのは梢にとって仇敵とも言える男だった。
        アリスを操るマティアスが傷といったように男の表皮の殆どは酷い火傷の痕が残っている。
        爛れた皮膚、膿んで水膨れとなったその表情はまさに蝦蟇と呼ぶべき形相であったことだ。

        「久しいのう、梢…。お主にやられた傷を見るたびに今のお前の姿を思い浮かべておったわ」 -- 蟇坊主

        (悶える梢の前に立つとその細顎を指で掴み、嬲るようにその視線をめぐらせた)
        「ひひっ、いい姿じゃのう。どうじゃ大好きなシスターと戯れることが出来て楽しかろう」 -- 蟇坊主

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Last-modified: 2014-07-16 Wed 22:52:04 JST (3543d)