91年6月 いよいよ冒険者稼業から身を引こうかと思いましたが、まだ続きます 茸の捜索は滞りなく完了し、早期の帰還を果たすことが出来ました そして報酬を受け取った時、このお金を何かに使えないかと思ったのです いまだ使い道の定まらぬものではありますが、貯蓄しておいて悪いものではありません もう少し続けてみましょう しかし酒場つきのバニーというのは盲点でしたね なにかと騒動の多い場所ですし、普段はバニーをして、というのはいいかもしれません 91年7月 依頼は早期に終了、労力と報酬を比べれば楽な依頼でした 先月、シド・フレデリック様にサブオーナー1の登録をしていただきました 勤労時間についてはこちらの自由にするよう言いつけられております 冒険者であるうちはシド様の医院を専任で 引退することがあれば医院の営業が終わった後、酒場でバニーをしながら酔った方の介抱をしようと考えております 今はまた、冒険者に価値を見出し始めましたので、いつになるかはわかりませんが 91年8月 このたびの依頼は今までのものと趣が違います。討伐系依頼…… 捜索組にも時たま振り分けられると聞いていましたが、私に回ってきたようです 遺跡の中へと足を踏み入れれば、迎えたのはグールの群れ 生理的な活動は一切停止しているのに動き回る、非科学的な存在です 簡易光学兵器で殲滅しきれるか不安はありましたが、討伐対象まで到達、撃破しました 次回は再び討伐依頼、人型の怪物が相手となっております 91年9月 正体の知れぬ人型の怪物討伐依頼……ゴブリンが待ち受けておりました 敵は弱く、捜索依頼で出てくるそれよりも容易く駆逐を完了 私自身も多くの戦果を上げております しかし金銭の獲得量は多く、その点については驚きました やはり敵性生物の持ち物を奪えるからなのでしょうか 次回からは捜索依頼へと戻ります 91年10月 冒険者として経験を積んでいきますと、それだけ上位の依頼を回されます すると発見する財宝も相応のものとなりまして 今回は大鼠の群れと一回交戦、罠は同行者の方のお陰で全て回避 至ってスムーズに完了させることが出来ました そして報酬に匹敵するほどの財宝を獲得 一時期は身を引こうかと思っていたのが嘘のように、今は充実しています このお金で救われない人々を救うことが出来るなら…… 91年11月 途中に大蛇との戦闘になりましたが、それ以外は特にございません 次回は巨大怪物討伐となっております 2回連続して討伐依頼に赴いたことはございましたが、今回はさらに趣が違うもの 果たして何と出くわすことになるのか、討ち果たせるのか 捜索を主立って行ってきた身としては、判断しかねるところであります 願わくば、無事に戻って来たいものですね 91年12月 巨大な怪物ということで警戒レベルを高めていきましたが 討伐対象は最も弱い巨大怪物とされる蟻でした 森の中に作られた蟻の巣はまだ浅かったのか交戦は2度 兵隊蟻の一隊と、女王蟻とその取り巻きのみでした 蟻といえど巨大となれば顎の力は驚異的と認識していましたが こちらもそれなりに戦闘データは蓄積しております 戦果は3。兵隊蟻が2に、女王蟻の活動を停止させました 次回は再び討伐依頼、狼討伐となっております 92年1月 それなりに経験は積んでまいりましたが、戦闘データの蓄積はまだ不十分です 討伐対象は狼。冬ということも有り、洞窟をねぐらにしておりました 対象である狼王の場所までは他の狼と出会うことも無く そのまま狼王の活動を停止させました 次回は再び巨大ありの討伐依頼となっております 酒場のマスターが方針を変更したのでしょうか……それとも、乱心したのでしょうか…… 92年2月 再び巡ってきた巨大蟻の討伐依頼、特に何事も無く完了しました 戦闘は三度。二度は巣に紛れ込んで大鼠のもので、兵隊蟻との遭遇は無し 女王蟻と取り巻きを間もなく発見しこれを駆逐 帰還の途につきました 戦闘データの蓄積に伴い、光学兵器の精度が上がっています これで少しは戦力としてもマシになるでしょう 次回は捜索依頼に戻ります 92年3月 久方ぶりの捜索依頼でしたが、問題なく対象を発見しました 近頃は討伐依頼にばかり赴いていたので、警戒レベルを下げるのは久しぶりです 遭遇した敵は大鼠のみで、先月戦った巨大蟻とは比べるべくもありません 今回でネズミ駆除人の呼び名を頂きました 看護機械人形のみとしては複雑な気分です 次回も捜索となっております。どうやら元のレールに戻れた模様 92年4月 今回の依頼では蓄積した戦闘データを生かし、多くの戦果を挙げることが出来ました 長く同一の光学兵器を使い続けているだけあって、これを用いた戦闘は精度の高いものとなっています 戦闘は3、戦果は4、3度目の戦闘では戦果がありませんので、その前の2戦であげたものです ネズミ駆除人に続き、鉄探しの呼び名を頂きました 看護機械人形の身としてはやはり複雑な気分です 次回も捜索。この調子で進めることが出来ればよいのですが 92年5月 捜索依頼ということでしたが、私の経験した討伐依頼にも劣らぬ敵と遭遇 道中に罠や扉があったころから、敵性種族の巣となっていたのでしょう 鉱脈も敵性種族が用いて、武器の製造を行っていたものと思われます ともあれ無事に依頼を完了し、熟練と呼ばれるまでになりました そして今月でこの世界に来てから2年の歳月が経過したことになります 思えば長い時間でしたね