企画/聖杯戦争四期
| - 第 二 階 層 ・ 水 簾 窟 - |
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- 某日 - 聖 杯 の 迷 宮 ・ 第 二 階 層 -
- 告知
- - 第 二 階 層 -
- （第一層決戦の間、つい先日死闘を繰り広げたそこの場所を過ぎ、迷宮のさらに奥へと歩を進める）
さてと、ここから先は未踏区画だが……なにか探索方針の意見はあるかガンスリンガー（明かりを掲げ奥を見ながら） -- シャレット
- （底知れぬ迷宮の深部に二人分の靴音が木霊する 何がわからないのかさえわからない、謎めいた異境を一対の主従が行く）
（新たに出現した未踏破領域 その先に息を潜めるモノたちと対峙し、これを駆逐し道を拓く）
（それこそ開拓者たる我が身に課せられた使命にして存在意義だ 実感はといえば今一つ薄くもあるのだが）
こいつがでっかい迷路なら壁伝いに行ってみるってのが定石だよな だが面倒だ 好きにしろよ 俺がフォローしてやるさ -- ガンスリンガー
- （ため息ひとつ）ようは行き当たりばったりか、まぁ手がかりも無しそれもいいだろう……ではまっすく進む、あとだな普通はお前が前だろう？ -- シャレット
- 君たちが死闘を繰り広げた一層の中枢から降りた先は迷宮というよりも洞窟であった
岩場から切り出したような細い足場、足下に広がる地底湖
だが岩場から生えるように点在する水晶が光を放ち、地底だというのにやけに明るい
しかしこの幻想的な雰囲気に安心してはならない
迷宮の基本は奥へ進むごとに敵もまた強くなる。そのことを忘れず探索を開始したまえ --
- はっはっは、わかってないなシャーリー！ お前はエサみたいなもんだ こんがり焼けたターキーになったと思え
お前は人畜無害な顔して美味そうに歩いてればそれでいい で、釣られて出てきた間抜けを俺がズドン！といただくって寸法さ -- ガンスリンガー
- マスターが死ねば終わり、敵でなく罠の可能性もあるだろうに……と思ったが罠の心配はなさそうだな
（奥へと進むにつれ変わる様相、人工的な通路はやがてごつごつとした岩肌に取って代わられる）
ほう地底湖か、しかしまだ距離があるか（細い足場をゆっくりと進みながら眼下に広がる地底湖を見る、目的となる場所がないかを注意深く伺う） -- シャレット
- 地底湖へと目を落とすシャレット、この地底の世界にあっても魚というのはいるらしい
水中の中を泳ぐ何かが見えた --
- お前は俺が守る（何の驕りもなくきっぱりと口にする）俺の目の黒い…青い？内はそうやすやすと死ねると思うなよ
ところで…（奇怪な形の岩に視線が引き寄せられて）シャーリー、お前兄弟いるのか？ 兄貴とかさ 男兄弟いただろ
ん、何かいるっぽいなこれ（掌大の石を拾って投げ込んでみる）魚って奴は洞窟ん中にもいるのかね -- ガンスリンガー
- 口説き文句を聞きに来たわけではないんだぞ、それなりの働きをしろガンスリンガー……っておい待て！
（引き止めるもむなしく洞窟内に木霊する水音、思わず片手を顔にあて）よくも寝た子を起こすような真似をするものだな……
その影はまだしも他に怪物がいるかも知れないというのに（周囲を警戒しながら） -- シャレット
- シャレットの忠告を裏付けるように地底湖の水面から迷宮の魔物が飛び出した
胴は人間、下半身は魚の尾を模した機械。かつては多く見受けることができた神姫と呼ばれる機械人形の一体が複製として現れた
マーメイドを思わせる外見はグラマラスに、しかしこれまでの迷宮の魔物と同様に複製の魔物にはノイズの欠損が生まれている
無機質なその表情は人形であることを強調させ、手にしたトライデントをガンスリンガーに向けて突き出した --
- そいつらを叩いて回るのが俺たちの仕事だろ？ 悪い子ならまた寝かしつけてやるさ…っとおいでなすったな！
（黒色火薬が炸裂し、.45口径LC弾がトライデントの切っ先に撃ちこまれる）何だコイツ？ 人魚？の………人形か！！
しかも何だ、見ろよシャーリーモザイク付きだ！ ぶっ壊しちまうのが勿体ないなッ！と（頭上に向けて発砲、鍾乳石を三つ四つ撃ち落とす） -- ガンスリンガー
- やらずともいい戦いをするなと言っているんだ（足場が悪い、かつ水中は相手の独壇場、ならばと銃を抜き構える）
だが始まってしまったら仕方があるまい、徹底的に排除するまでさ（ガンスリンガーの狙いを読み取り、人魚をその場に釘付けにするための射撃）
それと何匹いるかも分からん、できれば早いうちに広いところへ出たいものだな（銃を構えたまま先に通じる道を見る） -- シャレット
- ガンスリンガーの早撃ちによってトライデントが砕かれ、落ちてきた鍾乳石を避けるようにして遺跡の魔物は水の中へと逃げて行く
しかし逃げ帰った訳ではない。二人が警戒を強めるとその合間を縫い撃つように銃撃が放たれる
水中戦に特化したこの魔物は地底湖がある限り、君たちをどこまでも追い詰めることだろう
第二階層の魔物は地形を生かしてより厄介に、より強力となって冒険者の行く手へと立ちはだかる --
- 待て待てあいつ銃持ってんのか！？ マズイなシャーリー 魔物連中も知恵付けちまったわけだ（勘を頼りに応射する）
ああくそっ賛成だ！（帽子を押さえて銃撃を避け）珍しく意見が合ったな ほら走れ走れッ 足滑らして落っこちんなよ！
（少女への射線を遮り、予備シリンダーを即座に空にしながら先を急ぐ 真っ正面から噛み合って融合した弾丸が雨あられと水面に注いだ） -- ガンスリンガー
- 知るか、お前の好きな女だ、説得して口説いて聞き出したらどうだ？（姿勢を下げ弾丸を装填する暇もあれば毒舌を返し）
ともかくあいつの射線が通らない場所を、それでも追ってくるのなら好都合だ、陸の上ならまな板の上も同然だろうからな
（銃撃が洞窟の岩壁を穿つ中、ともかく先へ先へと） -- シャレット
- マーメイド型MMSの基本装備であるネプチューン、短銃としても使えるが…
先へ急ぐ二人の足場を崩すように水中から短筒が花火のように打ち上がり、マイクロミサイルの雨が降り注ぐ
短銃の中にはこういうものも仕込まれ、この他にも光学兵器を使いこなし、水中を自在に泳いで攻撃をかわし続ける複製のマーメイド
水中との敵の戦いを想定して動かなければ勝機は望めない --
- お断りだ！ 二人も面倒見切れるかよ！（さすがに数が多すぎる 捌ききれなかった分が次々に着弾して迷宮を揺るがし）
ん、待てよ…いいかもしれん やってみる価値はあるぞ（水中は魚の独壇場だ 釣り上げなければ勝機は望めないだろう）
となれば――（腰に吊り下げたロープを外し、じゃじゃ馬馴らしの要領で投げ縄を打つ 狙いは射撃のために水面に近づく一瞬のタイミングだ）
（手ごたえがあった、様な気がした）いいこと教えてやるよ魚介類！ 世の中には二種類の人間がいる
鉛玉をぶっ放す奴と…ぶち込まれる奴だ！ やれッシャーリー！！（思いっきり引っぱる） -- ガンスリンガー
- こんな狭い場所でバカスカと（舌打ちしながら爆風をやりすごし、何か思いついたらしい従者の顔を見る）
そんな方法で上手くいくとも思えないが……ええい、お前はすぐ独断に走るのが厄介なところだ！
（当たれよ、と念じ、釣り上げられたかどうかの確認もしないままに水面に向かいトリガーを引く、もしその姿が水上に現れるなら全弾叩き込む腹積もりだ） -- シャレット
- プロテウスによるミサイルランチャーで二人にトドメを刺そうと水面に近付いたとき、その腕に絡みつく投げ縄がある
ガンスリンガーの一本釣りで水中から引き摺りだされたとき、遺跡の魔物の体をシャレットが放った弾丸が貫く
肩が砕け腕が折れ、胸に穴が開くと遺跡の魔物が動かなくなって水面へと沈んで行き光となって消えて行く... --
- 上出来だ、なかなか筋がいい！ 短い間に腕を上げたな（ふたたび手応えが無くなったロープを手繰り）お、消えちまった
グラハム・エーカーの時と同じ、だよな（先行こうぜ、と促して）奴も俺たちの出来損ないみたいなもんだった…ってことか
だとすると…認識を改める必要がありそうだな（掃討戦は無意味、ということだ）…っと すまんシャーリー、怪我は無いか？ -- ガンスリンガー
- これくらい出来なくてはいざという時にな……ああ、やはりお前もそう思うか？確かに似てはいる
聖杯に呼び出されたガーディアンという線もありそうだ、だとすれば倒さねば先に進めないのかもしれんぞ？（決戦のようにと心の中でつぶやく）
大丈夫だ、ともあれ先へ進もう、いつ復活して襲ってくるとも限らぬし、この先にも同じ輩がいるやも知れないからな -- シャレット
- だが二人が迷宮の奥へと進もうとしたとき、彼らの道を遮るように現れたものがあった
壁と壁を、空間と空間を、それらを繋ぐように漆黒の胴体を持つ巨体が悠然と宙を泳いでいる
潜水艦の下半身を持ち、上半身が少女の外見をした複製の魔物
壁へと吸い込まれるように消えていくが、また別のところより空間の穴を作って現れる
この先は空間へと潜行するあの魔物を倒さなければ進めないだろう
しかし手持ちの武器ではあれを倒すには些か心許ない
今は撤退し、準備を整えてからあの魔物を倒すのがいいだろう ────
//今夜はここまでとなります。すいません... --
- 某日 - 聖 杯 の 迷 宮 ・ 第 二 階 層 -
- （探索者同士がかち合うことも少なくなったが、会う時には会うものだ。それは迷宮内でのことであったり、今回のように……入り口ではち合わせたりとかであったり）
（二階層は一階層と少し趣が異なって、朽ちた建造物ではなく……自然の創り上げた環境。淡く輝く水晶や、澄んだ地下の川……かけられた天然の石橋） --
- （いつものように、てんてんと10フィートの棒で、何か有りげな場所をつつきながら。）
（石橋に到達し、ふと、周囲を見渡してみる。……探索開始の直前に、偶然、蜂合わせたペアの姿をも、確かめるように） -- 季來
- （自分のサーヴァントである鋼の巨人の後ろに隠れるようにして小さな少女が歩く）
（季來がこちらを見れば表情に緊張を走らせ、警戒と言うより怯えながら付いていく形になっている） -- ベル
- （一方サーヴァントの方は予期せぬ同行を特に気にかける様子も無い）
（マスターの守護と探索の進行、それだけが目的なのだろう。無言で周囲をサーチしている） -- バーサーカー
- （あたかも一行に同調するかのごとく、ここも随分静かなものだ。微かな水の滴り。反響する足音。どこか遠くからの湧水音）
（一角には、見事な水晶が生えている。天井からも逆さまに垂れ下がって、どこか睨めつけるようでもあった）
（水晶は何らかの力を帯びているのかはなっているのか、バーサーカーのサーチに、そういったものが引っかかるかもしれない） --
- （はぁ…と、息をついて。…セイバーは今のところ、霊体として潜み、姿を見せていない。）
（対戦相手が散々に来襲した影響だろうか。今や、呼べばすぐに現れる程度には、常に近くにいるとは思えるものの。）
（緊張するのは、こちらも同じ……というより。あんな鋼の物体がついて回る状態では、こちらの居心地のほうが悪い……）
（橋を渡りきり、ランタンの光を照らし込み、通路の先を見渡す…… そういえば、怪物との遭遇が報告された場所は……？） -- 季來
- （同行者のサーヴァントが見えない事が余計不安を煽っている、アサシンと言うクラスがあると聞くし……どこかに潜んで自分を狙っているのだろうか）
……バーサーカー、あれ（ふと水晶に目を留めて指差す あれ、と言うのはあまりに目立つのでバーサーカーの鑑定眼に委ねる、という意味である） -- ベル
- （二人の不安を知る由も無く進んでいたが、マスターの指示を受け水晶にサーチを集中する）
…魔力が集中しています。該当する魔術パターンはデータに無し、ここに特有の物と推測します。ご注意を -- バーサーカー
- うん……らしい、ですよ……気を、つけて（知らない人に話しかけるのは怖いが、独り言の様に季來に向かってぼそぼそ呟く ） -- ベル
- （宿る魔力は脈動して、生命の息吹すら感じられそうなほどだ。やもすれば、実際に生きているのだろう）
（水は底も見えるほどに透き通って、だが闇におおわれて薄暗い。何者も居ないのはわかる）
（報告があった場所がここかは判然としないが……程なくして、幅狭く、天井の低い通路にいきあたった） --
- ここより更に下の階、て…… 天井が抜けたら水浸しになっちゃうんじゃぁ……。
（不安そうに、時折水面に目を遣る。……例えば、そこから殺人魚が飛び出してこないとも限らない、かもしれない）
……。（通路を前に、ひどい圧迫感を覚える。通りたくないけど、通らなくてはいけないのだろうけれども…）
（再び視線を巨人と少女のペアに移す。『……先、いってくれたり……しないよね。』と目で語りながら） -- 季來
- ……バーサーカー、通れる？（何か考えていたようだったが関心事はそちららしい）
水の中、通らないと、だめなら……抱えてね？（ちらちらと季來を見ながらサーヴァントと会話を交わす様子は、迷宮よりも近くの将来敵になるかもしれない 人間に恐怖を感じている風でもある） -- ベル
- …通行可能です。マスター、ここからは私の横に。
（安全確認には自分が先に行く必要があるが、それではマスターを相手サーヴァントから守れない可能性がある。可能な限り危険を減らすための判断だった） -- バーサーカー
- うん……（素直に隣に位置して歩き出す、出来るなら中に入って隠れたい位の気分ではあったが） -- ベル
- （これまでの空間から比べれば、外と家の中にいたくらいの差がある。圧迫感もかなりのものを感じられるかもしれない）
（一行が通路に入り込んで少しの後……感覚に優れるものであれば後方少し離れたところ、足より下になんらかの反応が見出せるはずだ。さっきの水晶と同じものである） --
- （ざらついた気配を感じはするものの、それが何なのかはわからない。
この明らかに怪しげな通路に潜む、何らかの罠を探すのに夢中だ……）
……うう。どのくらい続いてるのかな、これ……（ぺかーとランタンで通路の先を照らし…時折、後ろを振り返ってもみる） -- 季來
- 何だか、急に、狭くなった、な……（圧迫感は覚えるものの反応には気付かない）だ、大丈夫、かなぁ、先に、行って……心配…… -- ベル
- （サーヴァントのセンサーに異常な気配が引っかかった）
マスター。季來。後方、地中より接近する反応があります。パターンは先ほどの水晶と一致…警戒を。
（自身も立ち止まり、周囲を一度走査してから気配に向き合う） -- バーサーカー
- え……せ、接近……？（バーサーカーの足元に縋る様に近付く）ここで、戦える？いつもより、狭い、けど…… -- ベル
- （振り返る間にも、怯える間にも、反応は止まらず近づいていく。距離そのものはさほど詰まっていない。純粋に下から上に移動しているのだろう。やがてそれは加速し）
（気づいていないものには、突然の出来事だったに違いない。３つの太い水晶が突如地面から生え伸び、通路の入口を塞いだ。更にそれが一本ずつ、また埋まっては突き出しを繰り返し一行に迫った！） --
- ま、また……！？（通路ごと塞ぎ、攻撃を加えてくる怪物。第一階層にも、似たタイプのものがいた…）
ぇと…… 〜〜走りますです！？（踵を返して、進行方向に向き直り。ここは狭く、そして敵が壁や地面に潜んでいたのなら…状況が悪いと思った） -- 季來
- （入り口はふさがれた、出口があるかどうか分からないがじっとしていたら飛び出す水晶にやられるのは確かだろう）
は、走ります！（水晶に対する恐怖が打ち勝ったらしく季來に続いて走る構えだが、足が遅いので逃げ切れるかどうか不安になる） -- ベル
- （突き出してきた水晶の1本を剣で打ち砕く。だが地下から迫る反応は更に複数。逃げる判断は間違いではないだろう）
了解しました。――マスター、失礼します（再び通路の先を向き、ベルの小柄な体を左腕で抱え上げ走り出す） -- バーサーカー
- えっ、うわわっ！？（急に抱え上げられた上に走られて驚いて少し足をばたばたさせるがバーサーカーが取り落とすような反動は付かないだろう） -- ベル
- （剣に打たれれば容易く水晶は砕け散った。煌く欠片が周囲に散乱する）
（迫る速さは、バーサーカーとキライならば問題なく逃げられる程度のものだ。進行方向は長く同じような洞窟だが、奥の方は開けている）
（走りながらの見識では黒い空間が広がるだけで、なんとも判断しがたいが） --
- （『……どうしよう。』 駈け出したものの、飛び込んだその先が、怪物の腹の中でないとも言い切れない。）
（灯りの反射がよく見えないということは、先に待ち受けるのは、それなりに広い空間なのだろう。しかし、このままでは…）
（…と。先に駆け出す体勢を取ったのに、もうすぐ鋼の人型に追い抜かれそうな自分に気づく。）
（もとより、あちらのほうが体格も身体能力も上なのだ…。このままなら、意図的に速度を落とさずとも…）
（…あのサーヴァントが先に到達するのではないのか？ …そんな考えが、頭をよぎって） -- 季來
- ば、バーサーカー！そっち、そっちの、広い所で……（ふと広い所では逆に四方八方からやってくるんじゃないかとか思う）
バーサーカー、あれ、全部、壊せそう？壊すなら、狭い所に、押し込めた方が、楽かも……（抱えられたままとりあえず戦術のようなものを提案してみる、戦闘に関しては素人だが何か言わずにはいられない） -- ベル
- 全部、となると恐らく不可能でしょう（ここに来るまでに見た水晶、あれらが全て迫っているとなればその数は途方も無い）
迎撃する場合を考えても前方の空間の方が適しています。（走りながらもそう答え――闇の中へと飛び込む） -- バーサーカー
- （空洞音、とでも言うのだろうか。大気が広くも閉ざされた空間で不気味に蠢く音。闇の正体は対岸もしれない断崖だ。左右に通路として続くいくらかの足場を経た後に、茫洋と口を開けた巨獣のごとく横たわっている）
（出口に差し掛かったことは、水晶の方も察知したのだろう。群れの密度は増して、こすれ合う音は高く。ついには波濤となって通路から溢れ出し、押し寄せた） --
- ………（大量に押し寄せてくる水晶を見ると、幾らバーサーカーの強さを信用していても戦って全部倒せと言おうとは思わなくなった）に、逃げよう……？逃げる場所、あるよね？ -- ベル
- ぅぅぇぇぇっ！？ ……と、と……っ！（バーサーカーたちにやや遅れて、通路を飛び出し、急停止。断崖を前に、踏み留まって……）
（周囲を急いで見回す。背後に迫り来る水晶の怪物。左右に続く…というより、残されてるとも思える足場。断崖……）
（パニックにならないだけ、マシだと自分に言い聞かせる… けれども） ……どうしましょう……です -- 季來
- （闇の手前、崖縁で立ち止まる。周囲を走査。後方には水晶の群れ、左右は――）
逃走経路を発見しました。もうしばらく不便をかけますがご了承ください（右の道へと走り込む。そちらを選んだ理由は、単に近かったというだけだが） -- バーサーカー
- 私の足じゃ、逃げられないし、いいけど……お、落ちないで、ね？（断崖の方はなるべく見ないようにして自分を抱える腕にしがみつく） -- ベル
- （まさか断崖に水晶の床が続いている、なんてことはないだろうとランタンの灯りを方々に向けて……）
（その灯りを右に向けた時、バーサーカーたちは既に駆け出していて）
ぇ、それじゃ、ゎた、私は……？！（おいてかれたことに動揺して、今に後ろに迫る水晶に……） -- 季來
- （通路からその無数の先端を、キライに寸でのところまで突き出し──そこから追いかけてくることはなかった。風切り音と共に素早く通路の中へ引き戻っていく）
（通路の中に詰まっている以上の反応はなく、追撃がかかってくることはまず無いだろう） --
- （断崖の縁に、足が差し掛かり。喉元に突き付けられる水晶の鋭利な剣に、冷や汗が滴りそうになる。）
（その剣が引いていった時、ようやく、深く息を衝く……。運が良かったのだろうか。それとも、この先に何かが――）
……セイバーさん。今のはさすがに、ぎりぎり……でした、ですよう （姿の見得ない従者に、語りかけながら） -- 季來
- （今は背後に断崖のあるばかり。どちらの道にせよ、安らげる場所にたどり着くのは確かである。） --
- あわてものを崖に突き落とす罠だ。落ち着いていれば十分、対処できると踏んでいた（呼ばれ、姿を現す赤毛の従者）
普段のマスターなら、だが（言葉を切り、主を見る） …少し読みが甘かったようだ。済まなかった
次からは先んじて護るようにしよう。マスターも、迷わず俺を呼べ。…俺を、呼べ（言い終えると主の先に立ち、どちらに向かうのかと訊ねた） -- 赤髪のセイバー
- ……。ごめんなさい、です……。
（目を伏せる。なぜ呼ばなかったのか… いつでも、呼べた。呼ぶべき状況も、あったのに）
（……黙ったまま、バーサーカーたちの進んだ道に目を遣る。……もう姿は見えないのだろうか。……なら、）
……左、です。どこに繋がってるか……わからないです、ケド。……行きましょう -- 季來
- （消え入りそうな主の声。そして、すぐに目を逸らす。以前から、こうだっただろうか… 眉間に皺を寄せ、従者は考える）
…左だな。ああ、進もう
進めるなら、大丈夫だ。歩みを止めない限り、望みを捨てない限り… マスターは、俺が護る
（二人、先行したペアとは反対の方角へ… 道は違えど同じ迷宮の奥を目指して、消えていった） -- 赤髪のセイバー
- 某日 - 聖 杯 の 迷 宮 ・ 第 二 階 層 -
- （暗闇の中。一人の少年が往く。深淵の中にあっても、彼の歩みが淀む事は無く、また、止まる事もない）
（能面のような無表情。しかし、深淵の中に於いては其れすら確認することは叶わない）
（闇に響く靴音だけが彼の存在を肯定する） -- 黒髪のセイバー
- ……さっさと出て来い雑魚共。余自ら足労したのだ。疾かく参じろ
（闇の深奥で少年が哭える。遺跡の闇へ。聖杯の産み出す闇へ） -- 黒髪のセイバー
- 少年の呼びかけにこたえるように、闇から魔物が……聖杯の産み出す矛盾の軍勢のコピーと……聖杯が産み出したサーヴァントのコピーのような何かが、闇の中に立つ少年を囲む --
- くくく……やっと出てきたか。相も変わらず数だけは居るようだな有象無象共
（自らの軍勢のコピー。コピーの産み出すコピーのそのまたコピー……性質の悪い冗談に、少年の顔の笑みも自然と深くなる）
余も汝らも大差などない……どちらも聖杯の闇に導かれた哀れな影絵だ
（腰の刀に手をかけて、抜く。瘴気は纏っていない……其れは、必要最低限の魔力しか使わない証拠） -- 黒髪のセイバー
- 少年が得物に手をかけると同時に……咆哮と共に、其れ等は襲い掛かってくる
闇の中、光は届かず、音は残響する。黒は感情を浮き彫りにし、殺意でその場を染めて行く --
- （刀を抜き、振るう。目前に迫る其れを一刀）
……足りない……
（振りきり、切り返して後続に再び一刀）
……足りない……
（後背より迫る其れが肩に喰らいつく。だが、気に止めない。首を軽く捻り、喰い付いて来たそれを逆に喰らい返し、咀嚼する）
……足りない……
（目前に迫る其れ等の群れ。刀を一閃して纏めてなぎ倒し……）
足りない
（喰らう）
足りない
（喰らう）
足りないッ！
（喰らう）
（魔力の器を少しでも満たす為に。スィーニの損耗を少しでも抑える為に）
（少年は未だ其れを契約の為と断じている……己には……そう断じていた） -- 黒髪のセイバー
- （皿まで喰らう勢いで、その場に群がる魔力の塊を喰らいきり、一息つく）
（少しは足しになった。だが足りない。圧倒的に足りない）
（魔力の器たる聖杯から溢れた魔物を喰らってもこの程度……町に出て無差別に喰らうことも考えたが……聖杯の魔物でこの程度なら、普通の人間なんて幾ら喰っても足しにもならない）
（なら以下にするか……魔力を生み出し、身体を修復し、そして自立する……そんな魔導器でもあれば或いは……）
……或いは……か……
（一筋の光すら届かない闇の中……少年は強かに微笑んだ） -- 黒髪のセイバー
- 某日 - 聖 杯 の 迷 宮 ・ 第 二 階 層 -
- 告知
- - 二 階 層 -
- 二階層となる洞窟では戦闘の音が鳴り響いていた ───
あるところにおばあさんとおじいさんがいました
おばあさんはかわでまものをみつけ
おじいさんはちゅうにうかんだきょだいなまものをしばきにいきました
第二階層の守り手たる魔物、それはかつてこの土地に存在していた潜水艦を模した冒険者の複製であった
だが正しくは潜宙艦と言った方がいいだろうか。その巨体は宙を彷徨い、空間と空間の間を跳躍しながら不規則な行動を見せている
気が付けば消え、気が付けば現れる。神出鬼没の魔物を倒さない限り、先へは進むことはできはしない --
- いやぁ大変ですねぇ…局長、アレどうしましょうねぇ
（砲撃を続けつつ、潜行と浮上を繰り返す埒外の艦を見る ひょこひょこと逃げ回り、時にはサーヴァントを盾にしつつも、今のところ無傷） -- グラフィカ
- 壁に淀みが生まれ、空間に波紋が広がると魔物が姿を現す
姿を現すと発射口から魚雷がグラフィカとそのサーヴァントに向けて放たれる
さらには魔物の取り巻きたち、水中に生息する生き物や船、兵器などが攻撃を加え続けた --
- 知れた事。（一撃も加えない内からその姿はズタボロである。とても自信満々に言い放てる状況ではないはずだが…）
この身では針で刺すが如き攻撃しか与えられぬというのならば…（Проклятие Закон 呪言が迸れば、膨れ上がる影！）
Высокопрочная конструкция Из мести（言葉通りに、巨大なショベルアーム、ドーザーブレード、そして化物じみた破砕顎…サーチライトは迷宮の闇を照らし、鋼の腕は手当たり次第に雑魚を引き千切る！）
怨みの深さ、思い知るがいいのであるよ（運転席には老婆を乗せて、自らはキャビンの横に立つ。四角い海の中、冗談めいた重決戦が開始された） -- 黒手紙
- 遺跡の魔物には潜水艦らしからぬパーツがあった
それはツインテールの少女、神姫と呼ばれる機械人形の一体・ストラーフの上半身があるのだ
だがその顔立ちは無機質なノイズによって蝕まれ、無感情のままに現れた怪重機を見据える
再び発射口から魚雷が放たれたがその標的は重機にあらず、
その直上にあった岩場が爆破されると無数の岩石が重機に対して降り注いだ --
- この工事力、ナメて貰っちゃァ困るよォ（いつの間にか、スイッチが入り鋭く開いた眼差し。クラッチレバーとコンパネを老婆らしからぬ速度で操れば、一瞬遅れて鉄脚と鋼腕が唸る！） -- グラフィカ
- 無貌の人魚、といったところであろうかな（降り注ぐ岩塊をショベル群の高速回転により掬い投げる間、敵を観察。）
（こちらに飛び道具はない。距離が開けば、一方的に攻撃を受けるだけ、であれば…）
接近戦を仕掛ける！目標、前方亜空間潜行艦！（投げつけた、一際大きい岩塊を目眩ましに。キャタピラが大地を削り、火花と共に突撃） -- 黒手紙
- 豪腕の一振りによって落盤は砕かれ、その重厚な装甲板にこまかな岩石の粒が降って注ぐ
分が悪いと判断したのか遺跡の魔物は空間の中へと身を潜め、
代わりに有象無象の取り巻きたちが、圧倒的抗磁力を誇る重機に向かって攻撃を集中する --
- （一手遅かった。踏み込んだアクセルの先には敵影無く、代わりに受ける集中砲火）
中々に判断がはやいねぇ…しかし耐え切れるッ（装甲が凹み、各所に穴が開くが稼動部は健在である ブレーキワークと、固定トグルを駆使し、突撃の勢いを殺さず）
散らすよォ、しっかり掴まってな！（腕を広げたままの超信地旋回により、鉄の嵐と化した重機がその暴風域に敵を巻き込み、破砕する） -- グラフィカ
- そしておそらく、次に来るのは砲撃…（発射点の算出を、これまでのパターンよりメモ帳に筆記。回転する足場に悩まされつつも）
距離50、水平角30度！方角7時！（急速に斜め方向へ転進！あとは、タイミングだ！） -- 黒手紙
- 螺旋を描いて生まれた破砕の渦、吸い込まれるように遺跡の魔物たちは砕かれて宙を舞った
破砕が終わると同時、サーヴァントが予測した方向より遺跡の魔物は現れ、発射口から三連装の魚雷、カタパルトアームによる投擲などの一斉掃射を浴びせられる
これを凌がなくては────！ --
- ハハハ！ドンピシャァ！（螺旋を描く瞳孔！狂気か、狂喜か。赤く光るボタンの一列を次々にOFF） -- グラフィカ
- 捉えた、と言わせて頂きたい（回転を止める暇もなく、足回りは先行して目標地点へと駆動を始めていた）
（キャビンからの信号は…ドーザー、アーム、装甲…そしてカウンターウェイトの能動的排除！魚雷へはデコイ代わりとして目標を逸らし、投擲された岩と敵は、内部からの爆破除装の勢いで殺す。）
（比較的身軽になった重機は、残った一本のハンマーを振りかぶる！失くしたカウンターウェイトは、威力を倍加させ、予想外の軌道を得るために。掟破りのバランス崩し） -- 黒手紙
- 一斉掃射の爆心地、生じた炎を割るように装甲板の剥がれた怪重機が飛び出す
一瞬のことに遺跡の魔物の挙動も遅れ、後進しながら空間の歪みに逃げようとしたがそれも適わず
振り下ろされたハンマーが潜水艦の船体を真っ向からたたき割り、フレームが悲鳴のような軋みをあげ、砕かれた場所より艦が二つに裂ける
だがまだ人型の胴体は残っており、最後の攻撃と言わんばかりにカタパルトアームで怪重機の操縦席へと掴みかかった --
- やったのであるかな？（敵艦、轟沈。煤と爆炎で黒く焦げた顔で、その最期を見届けた、とおもいきや）
マスター！（吹き出す煙の中より現れた腕に、潰される操縦席） -- 黒手紙
- 聞こえてるヨォ（否、違う！天井一枚隔てて、拮抗している！）
諦めが悪い坊だねぇ…仕方ない、お仕置きだよぉ（爛々と輝く、その左腕。この聖杯戦争の中、初めて展開されるその腕は）
до свидания（振動爆砕クロー。かつて、遠い国で産まれたという破砕剣術…「固有振動の同調による構成粉砕」を機械的に再現するための義腕。）
（未だ対象の破砕周波数を測定するのは困難であるため、運用はカン頼りというとても実戦では使えないはずのシロモノが咆哮を上げ） -- グラフィカ
- 人の身によって鋼の腕が砕かれた
───否、このような芸当ができる者が人であるはずがない
固有振動による共振は破砕の波を広げ、腕が気泡のように泡立ち、破砕を広範囲にわたって伝播させた
腕から広がった破砕の力は残っていた胴体を破壊し、遺跡の魔物は断末魔ともいえる悲鳴をあげて光の粒子となって消えて行く
すると倒された魔物の背後、洞窟の終着点ともいえるべき場所に巨大な扉が立っているのが見えた --
- 次はもう少し老人を労るといいよぉ（あいたた、と腰をさすり 光の粉の中、扉を見据える） -- グラフィカ
- 決戦場への道が開いた、のであろうな。オーダー完了、帰還と行こうではないか
（決闘の日取りはまだ先。待ち伏せするには、長すぎる…散々な破壊の爪痕を残す迷宮を後に、暗闇の中を引き返していった） -- 黒手紙
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