[[名簿/456110]]

-''エクァールト・イヴライア・ヘルベチクァの問題３'' --  &new{2011-09-10 (土) 05:31:56};
--COLOR(darkturquoise){逃避、という行動は明確な目標物から遠ざかることを言う。&br;だから、これは逃避ではなく、徘徊、迂回だ。&br;どこかに行くことも、何かから逃げ出すことも出来ず、ただ同じ場所にいたくない、という理由だけで、わたしは空を見上げながら歩を進めていた。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:35:31};
---COLOR(darkturquoise){試験の不合格には何の異論もない。完全に失念、忘却していた自分が悪いのだ。&br;何事にも動じないように見えるかもしれないが、わたしにだって動じることはある。&br;例えば院生試験など、平静を装ってはいたものの、それなりに緊張はしていたらしい。&br;その結果が、この些細なミスだ。どんな顔をして、ゼンアード教授やシークエンス室長に顔をあわせればいいのか、と思う。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:37:13};
---COLOR(darkturquoise){いや、違う。わたしが教室に帰ることができない理由は、他にある。&br;わたしは、わたしのこの秘密に、この些細なミスで彼らが到達できないとは思えないのだ。&br;教授や室長は苦もなくわたしの『ゆがみ』にたどり着くだろうし、それは教室の他のゼミ生も時間をかければ到達できるということだ。&br;それだけ、今回のミスはわたしにとって致命傷だった。クリティカルだった。……ファンブルだったのだ。&br;終わったのは院生資格を得る試験だけではなく、この大学で築き上げてきた全てだった。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:40:22};
---COLOR(darkturquoise){召喚獣によるカンニング。そう取られてもおかしくはない。&br;まさか、インビジブル状態の召喚獣を試験中に侍らせることが、それ以外の目的に使用されていたなんて、誰が信じる。&br;ましてや、自分がそれを説明することができない後ろめたさがあることが、さらに疑いに拍車をかける。&br;自分がミスをした時点で、全ては詰み、終わっていたのだ。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:43:08};
---COLOR(darkturquoise){道行く人の顔は、窺い知れない。この中にゼミ生がいて、自分の動向を追っていないことを祈る。&br;できれば、気持ちの整理ができるまで、迂回し、迂遠し、周り続けたい。&br;人の口に戸は立てられない。自分の「秘密」が他人にバレれば、誰もが自分を蔑み、遠ざける。&br;奇異の目に触れ、大学に……もしかしたら地域にも居場所がなくなるかもしれない。&br;だから、それを覚悟できる心の強さができるまで、逃げ続けたいとさえ思った。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:46:24};
---COLOR(darkturquoise){&br;そんなことが無理なのは知っている。&br;第八教室の人間の優秀さは、誰よりもわたしが理解しているところなのだから。&br;彼らは、例え何重に鍵をかけても、その秘密を暴いてしまう。&br;立ち止まり、気づいてしまう。&br;だったら、もうすでに、どれだけ逃げ続けたとしても……自分の居場所は、どこにもないのか。&br;&br;人々の区別がつかない雑踏の中、一人地面を眺めた。&br;ようやくそこで、喪失感が沸いてきた。&br;後悔が、沸いてきた。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:49:28};
---COLOR(darkturquoise){人々が、自分を笑っているように感じた。&br;そんなもの、確かめようがないのに。&br;指をさし、あれが例のエクァールトという少女だと、囁いているように聞こえる。&br;&br;十数年、ずっと自分を騙し続けてきた檻が、今度は針となってその身を責めたてている。&br;確かめようがないのに。&br;そんなもの、自分には分かるはずがないのに。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:52:09};
---COLOR(darkturquoise){不意に、手を掴まれて引っ張られる。&br;驚き、身を竦ませて自分の手首を見ると、見知らぬ男の手。&br;被害妄想に苛まれていた自分は、咄嗟に悲鳴をあげそうになった。 };-- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:53:58};
---こんなところにいたのか、お前、何してんだよ、エクア。&br;室長も心配してたんだぞ、今ここにはいないけど。 --  &new{2011-09-10 (土) 05:55:02};
---ああ、いたのか……手間を掛けさせる。俺たちの仲だろう……。&br;本当に語りたくない場合は話が別だが、壁に話すよりは有意義な意見が出せると、自負しているのだがな……。 --  &new{2011-09-10 (土) 05:56:06};
---そうですよ……はぁ、かなりの距離を走ったせいか、流石に堪えましたね。&br;教授たちにも報告をしなければ……ひとまず、教室に戻りましょう、エクア。 --  &new{2011-09-10 (土) 05:57:00};
---COLOR(darkturquoise){三人は言う。&br;シロマルくんと、ギアくんと、レネスくんだ。&br;手首を掴んでいるのがシロマルくんで、その後ろで腕を組んでいるのがギアくん。&br;腰に手を当てているのがレネスくん。&br;……うん。もう、わたしは、無理だ。&br;''これ以上は、自分を偽ることが出来ない''。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 05:58:44};
---どうしました、エクア。&br;……そんなに、辛い状況なんですか……？ --  &new{2011-09-10 (土) 05:59:05};
---ああ、ゴメン、痛かったよね、結構ぐいって引っ張っちゃった。&br;……エクア？ --  &new{2011-09-10 (土) 05:59:54};
---COLOR(darkturquoise){涙が、零れそうになる。&br;不完全な自分の存在を、今日ほど恨んだことはない。&br;&br;わたしは口を開く。&br;もう、わたしは、これ以上……嘘を、重ねたくない。&br;例えそれで全てを失っても、最後くらいは、自分に正直でありたいから。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 06:01:24};
---COLOR(darkturquoise){&br;&br;「――ごめん。皆。&br;&br;皆が、''誰だか、わたしにはわからないんだ''……」&br;&br;} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-09-10 (土) 06:02:28};
-''エクァールト・イヴライア・ヘルベチクァの問題２ '' --  &new{2011-08-28 (日) 23:14:02};
--（頭を掻きながら諮問室から出てくる）&br;ふぁー、どうしてこう、諮問委員会ってのはお役所仕事なのかね、ゼッテーオレ出世してもこんなとこじゃ（ぐいっとネクタイを引っ張られてつんのめる） -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:15:18};
---COLOR(#008B8B){愚痴なら全部終わったあとに聞いてやるから、それより、エクアは。（声を落として、だが強めの口調で言う）} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:16:32};
---お前な、頭に血ぃ上ってんのを差し引いたとしても、そんだけ目立つ行動してりゃ声落としたところでかわんねーだろうが、アホ。（ぐじぐじとシークエンスの頭をぼさぼさにする）&br;んなこったから愛しの大地ちゃんとの仲も全然、イッテー！！？　おいテメエ今マジ蹴りだったろ！？（ぴょんぴょんと廊下を跳ねながら） -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:22:19};
---COLOR(#008B8B){お前の口から大地の名前が出るたびに、お前の寿命が一年縮むと思え。（本気の目）&br;……はぐらかしてんなら怒るぞ。大体アンタがそうやってはぐらかす時は、あんまり状況がよくないときだろうし。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:23:37};
---うちの女房より察しいいじゃねーか畜生。性別逆に生まれて来いテメエ。（ひょこひょこ後を追う）&br;……抗弁が諮問に掛けられるくらいなんだ、結果は分かってるだろ。判定は覆らず、処分は妥当が大学側の見解一致だ。&br;エクアは落第。……あいつら、退学までちらつかせてきてたから、すでにもう書類は上に回ってファイルされてんだろうよ。&br;（禁煙の構内でタバコの代わりに禁煙飴を咥え）……しかし、まあ、カンニングとはな、どう思う、助教授ちゃん。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:29:56};
---COLOR(#008B8B){ありえない、っていうのが最初の意見。ただ、ありえないことが起こるだけの何かがあったんだろ。&br;正直、そこまで思いつめてるようには僕には見えなかった。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:31:29};
---女を見て、女を語るにゃ童貞が属性として邪魔だな、よっ（助教授のローキックをジャンプで避け）&br;でもまあ、そうだな、どんなバカでもゼミにいりゃ分かる、する必要がねえもの。筆記ごときでどうにかなるようなエクアじゃねーからな。&br;つか、オレもそこが引っかかって突っかかったわけだが、まあ、諮問委員会サマはゼッタイですからね。うっぜえ。&br;……問題は、エクアがそれを認めながら、理由を話さなかったこと。そして。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:34:13};
---COLOR(#008B8B){エクアが、僕らの到着を待たずに、一人帰路についたこと。&br;あいつの頭で、僕らが試験の失敗を聞いてどう動くかが分からないわけがないのに。&br;……どう思う？　ゼンアード教授から見たら。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:35:45};
---（頭を掻き）んなもん決まってんだろーが、オレらン中の誰かと会えない理由があんだろーな。&br;単に試験の失敗でへこたれるような女でもねー。あ、ちなみにオレ可愛い嫁さんいるから女語るね、童貞じゃないし、よっ！ほっ！（二連のキックを避ける）&br;まあ、エクアがいなくなった、って言うだけで自動的に探してくれる連中がいる分、そんなに大事にはなるめーよ。あいつらもなんつーか、ホントオレのゼミ女相手に不器用なやつばっかだな。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:38:27};
---COLOR(#008B8B){男女の問題じゃないだろうが。（分かってない）&br;僕らは探さなくていいのか？　エクアのこと。……いや、そうか。&br;別アプローチから攻める。か。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:39:41};
---よーく分かってきてんじゃん、オメーも30近くなってきたらちったあ頭回るようになってきたんじゃねーの。&br;歳重ねるとな、足回んなくなるから頭回すしかねーんだよ。足は若い連中に任せて、オレらはしっぽり外堀埋めねーとな。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:40:58};
---COLOR(#008B8B){宛てはあるのか？　あとしっぽりとか言うな、死ね。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:43:48};
---正直言うと、なんもねえ。ただ、ちっと憶測ではあるが、知ってる情報纏めると、エクアの思考くらいは辿れるんじゃねーかと思う。&br;……エクアのカンニングの詳細、オメーも説明受けただろ、セータ。どんくらい覚えてる？ -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:45:12};
---COLOR(#008B8B){本気で不快だから名前で呼ぶな。こっちの人間に名前で呼ばれると拒否反応出る。&br;あとな、もうお前んとこの生徒じゃなく助手なんだ、試験方式で問題の再確認するのもやめてくれ、不快だ。&br;（顎に手を当て）召喚獣を召喚した状態で、筆記を受けたんだろ。一発でバレる子供でもしないようなカンニング法だよ。&br;明らかに不自然すぎる。外語の授業に外語の辞書開いて受けに来るみたいなもんだろ。……人の神経持ってたら、カンニングなんていえないと思うほど稚拙だと思うんだけど。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:48:27};
---お前ホント諮問委員会嫌いなのな。むしろ機械的に行うから揉めねーで済むんだろうが、そこは評価されるべきだと思うぜ。&br;まあ、ただ、オレも不自然だとは思う。んじゃあ、それが自然になるような状態はどんな状態だ？&br;単純に考えりゃ、そうせざるをえない理由があったか、もしくはそうすることで試験を落ちようとしたかのどっちかだ。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:50:52};
---COLOR(#008B8B){前者はない。……そうする理由が、思い浮かばない。&br;自然なのは後者、か。……院生試験を落ちることのメリットってなんだ？} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:53:20};
---おもしれえ。意見が分かれた。&br;オレはな、お前より今一個多く情報を持ってるせいで、どうしても前者であるようにしか思えねーんだよ。&br;まあ、その一個の情報も、お前の童貞アイとオレの非童貞アイの違いで見つけた、ただのあいつの癖みてーなもんなんだけどな、よっ、ほっ、とう！っつーかお前オレが言葉言うまで待ってくれるあたりに愛を感じていーか？ -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:57:34};
---COLOR(#008B8B){なんだよ、エクアの癖って。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-28 (日) 23:58:46};
---……簡単なこったよ。&br;&br;あいつ、人の目見て話さない。&br;もっと別のものを見て話してる、そんだけだ。（真剣な顔をして言い、こいこい、とシークエンスを手招きして大学を出た） -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-29 (月) 00:00:10};
-''エクァールト・イヴライア・ヘルベチクァの問題'' --  &new{2011-08-22 (月) 21:36:57};
--いや、まさか派手にやりやがったなこれ……。&br;なんか恨みでもあったんかよ、レネス。（にやにやしながらギアの顔を覗き込む） -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:37:46};
---COLOR(darkorchid){辞めてくださいよ。悪趣味です。冗談にしても性質が悪い。&br;誰が好き好んで友人の顔を凍傷で焼くんですか。……ギアも、すぐに医務室で見てもらえばよかった物を。（不機嫌に言う）} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:39:13};
---COLOR(gray){…これはこれで、名誉の負傷というやつだ。自身の力のなさと、友人の成長を同時に感じられるいい機会だと思ってな。&br;……俺からも言わせてもらおう、見事な実戦演舞だった。何一つ悔いはない。} -- [[ギア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:40:30};
---まぁ、オレの教室の自慢の生徒達が、院生試験如きで躓くとは微塵も思ってねーかったけどな！カッカッカ…。&br;おや、ところで院生試験を一度お落ちになったセータ・シークエンス助教授殿、なぁんでそぉんな不機嫌な顔してんのかにゃぁぁあ？？（うっざい顔で） -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:42:30};
---COLOR(#008B8B){死ね} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:43:44};
---二文字！！二文字ですよ！！返事が二文字って倦怠期の夫婦じゃねーんだから、あ、ちなみにうちは円満だから今娘四歳だからマジ可愛いだろこれ！！ほら！ほら見たい！！（セータの顔に活動写真を押し当てながら）&br;二文字なら二文字なりにもっと面白いこと言ーえーよー！　ほら、セータ君のちょっといいとこみってみたぐほっ！ -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:45:18};
---COLOR(darkorchid){……教室での暴力行為を咎めたいんですけれど、ここまで一切擁護できない人は初めて見ましたので、後学のためにスルーしてみます。} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:46:12};
---COLOR(gray){うむ。いい経験かもしれんな、それも。&br;シロマルとエクアはまだ、か。……同教室対決ということで、かなり注目を集めたようだが……まあ、合格のラインまで戦ってからシロマルが音を上げるだろうな。} -- [[ギア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:47:22};
---COLOR(#008B8B){どっちかというとお前らのカードの方が注目集めてたみたいだけどな……。&br;実際、顔に怪我負わせるくらいの白熱した院生試験だったんなら、両方合格も納得いくだろ。八百長とか騒いでた他所の連中も。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:48:32};
---COLOR(darkorchid){……ところで、何故室長は一度院生試験落ちたんですか？&br;あ、いえ、怖いです、そんな顔しないでください。単純な疑問ですから。&br;例え実戦が苦手だとしても、いくらでもやりよう、魅せようはあったでしょうに。記述もあったわけですし。そちらでのアピールは当時なかったんですか？} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:50:54};
---あー、なっつかしいな、お前の院生試験。&br;そっか、あんときお前らまだ院生が云々とかわかってなかったもんな。いやー、月日経つのはえーってもんだわ。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:52:08};
---COLOR(#008B8B){お前教授余計なこと言ったらブッ殺すからな。いいか、僕は殺ると言ったら必ず殺る。&br;……報復されたんだよ。試験の場で。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:53:15};
---COLOR(darkorchid){報復……？　なんでまた。} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:54:08};
---ありゃジードのせいだっけ？　ほら、年に二回御前試合あるだろ？　なんとか絢爛試合。&br;昔はさー、なんかオレもちょっとやる気あったからすっげー一杯生徒取ってたわけよ、第八研究室ゼミ。まあ、そしたら一定の確率で優秀なやついてなー、御前試合にも出てたやついたんだよ。選抜で。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:55:36};
---COLOR(gray){……また偉く話が飛ぶんだな。} -- [[ギア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:56:21};
---COLOR(#008B8B){（嘆息する。恩師に任せたら尾ひれがつくと思い、観念して語ることにした）……そうでもないんだよ。&br;グレナデン姉妹ってお前たちの世代も、多分知ってるだろう。第七研究室の。&br;その姉の方が、ジード先輩、まあ、第八研究室の先輩の御前試合の相手だったんだよ。&br;……まあ、昔からうちの研究室、他所の研究室とそんなに良好な関係じゃなかったのと、グレナデン姉妹の姉の方は大学でも有名な負けず嫌いでな……。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:59:16};
---グレナデン姉の頭おかしいところは、昔パーでビンタされたことがあって、負けたくないからチョキでビンタしかえしたら二指骨折したくらいの負けず嫌い、とかいう噂がまことしやかに囁かれてるくらいだからな。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:00:37};
---COLOR(darkorchid){………い、いや、流石に嘘でしょうそれ。} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:01:04};
---COLOR(#008B8B){そんなグレナデン姉がな、御前試合でジード先輩に締め落とされたんだよ。適当なところでタップしとけばよかったのにな。&br;んで、失神させられたことを恨んでたのか、何故かその思いが僕の院生昇格試験で爆発したんだ。&br;……院生昇格試験の相手がグレナデン姉だったんだよ。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:03:28};
---いやあ、お前らにも見せてやりたかったわ……。惨敗っていうのも生々しいくらいの負け方だった……。&br;なんせその試験でこいつ腕折られてるからな。しかもタップしてたのに。&br;後にも先にも、院生昇格試験で腕折られたなんて珍事、こいつで最後らしーぜ？（ぐりぐりセータの頭を片手で回す） -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:05:24};
---COLOR(#008B8B){（ウザかったのでゼンアードのアバラに抜き手を刺す。ゼンアードは死んだ）……お前、こっちは試験のつもりなのにあっちは殺しに来てるんだぞ。&br;勝つために腕を折るならまだしも、腕を折るために腕を折るやつにどうやって勝てっていうんだよ。当時、握力もまだ戻ってなかったし。&br;……まあ、それで一年ダブったんだから、そっちの方が痛かったけどな。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:08:35};
---げっほ、ゲホ。いってーコイツ、あんときゃ荒れるお前を宥めてすかして大変だったつーのに。&br;まあ、んで終わりじゃねーのがこの話のすげーとこでな。&br;その後グレナデン姉から惚れられてんだよ、こいつ。（他人事のように笑いながら） -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:10:22};
---COLOR(gray){''いや。今恋愛の要素微塵も出てこなかったと思うが。''} -- [[ギア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:10:51};
---COLOR(darkorchid){''えっ、何から始まったんですその恋。''} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:11:18};
---COLOR(#008B8B){（こいつ…という目でゼンアードを見ながら）安心しろ、恋は始まってない。始まったのは妄執だ。&br;……あいつが惚れたの、僕の腕折られるときの断末魔にだぞ。&br;「一生私の地下室で悲鳴を上げ続けてください」って恋文貰ったときはこの僕が「ぎゃあ」って言ったからな、「ぎゃあ」って。漫画か。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:13:32};
---正直対岸の火事にしちゃ面白い出来事だったわ（くく、と笑いながら）　半泣きのセータとかあんとき見たのが最初で最後だった気ぃするし。&br;何か物音したらビクッって振り返ってんだぞ。どんだけ怖いんだっつーの。 -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:16:01};
---COLOR(#008B8B){お前、折れた手を執拗に前蹴りしようとしてくる女から付きまとわれる経験がないからそういうこと言えるんだよ。&br;ちなみにそれはグレナデン姉が半年後に政略結婚するまで続いた。&br;僕はその知らせを聞いて「よっしゃー！！」って言ったからな、「よっしゃー！！」って。漫画か。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:17:38};
---COLOR(darkorchid){……なんというか、変人奇人大集合って感じですね。&br;ただ、聞く限りでしたら、同年代だったら自分も狙われていた可能性があるというのが、恐ろしくてしょうがないですね……。} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:18:45};
---COLOR(gray){……全くだな。過去の話であれば笑えるが、今自分に降りかかったらと思うと恐ろしい。&br;不謹慎な言い方ではあるが、対岸の火事でよかったといわざるをえない。} -- [[ギア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:19:24};
---COLOR(#008B8B){お前ら勘違いしてるから言っておくが、&br;グレナデン姉は今キャスレイクって苗字を変えて第七研究室で教授やってるんだが。} -- [[シークエンス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:20:32};
---COLOR(gray){''……此岸！！''} -- [[ギア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:21:24};
---COLOR(darkorchid){''ヒィ！！''} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:21:44};
---COLOR(#b22222){ただいまー。（がらっと研究室のドアを開けて入ってくる）} -- [[シロマル>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:23:06};
---おう、お疲れシロ。&br;あん？　エクアは一緒じゃねーの？　試験一緒だったんだろ？ -- [[ゼンアード>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:23:40};
---COLOR(#b22222){あー、いや、なんかさ（珍しく言いにくそうに頬を掻き）&br;&br;……エクア、落ちたって。&br;不正で。} -- [[シロマル>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 22:24:26};
-''エクァールト・イヴライア・ヘルベチクァの悪問'' --  &new{2011-08-22 (月) 21:16:13};
--その暗闇の中で、エクアは身を起こす。&br;朝はそれほど弱い方ではない。&br;級友には意外だと言われるが、いつも寝覚めはいいほうで、ベッドの上で二、三回伸びをするころには、もう目は覚めている。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:17:59};
---ベッドから降りると、ぎぃ、とスプリングが揺れた。&br;腰を捻りながら台所を通り、洗面所へと行く。&br;歯磨きと洗顔を終え、タオルで顔を拭く。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:19:30};
---自分の部屋に戻ると時計を確認する。まだ時間には余裕がある。&br;遮光布を取り、家の中に光を入れる。朝。気持ちのいいくらいの晴れ。&br;陰鬱になりがちな自分の気持ちすら晴らしてしまいそうなくらいの、暴力的な朝の空気を吸う。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:21:51};
---居間に向かう。&br;少し早くなるだろうけれど、大学に向かおう。&br;馬車の時間は大体把握している。&br;この時間に出れば、一つ前の馬車には乗れるはずだ。&br;朝食を取ろうとリビングに向かうと、朝食の席に彼女の父と母が既に座っていた。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:25:21};
---「おはよう」&br;エクアが言う。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:25:45};
---「おはよう」&br;「おはよう」&br;父母が返す。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:26:34};
---朝食はライ麦パンにした。&br;バスケットから一つ取り、ラードを塗って齧る。&br;腹にさえ収まればいい、どうせ午前中は授業がないから、研究室で寝よう。&br;エクアは父母の座る席の前で、もくもくとパンを食べた。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:28:26};
---今日も何も変わらない食卓。&br;特に会話もないのがヘルベチクァ家の朝食の風景である。&br;特に信じる宗教があったり、信念があったりするわけではない。&br;あまり、無駄な会話をはさまない、一つの家族の形式であると、エクアは理解している。&br;家族の良し悪しなど、他人と比べるべくもないのだ。&br;だから食事はいつもすぐに終わる。&br;「ごちそうさま」&br;言いながら席を立つ。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:30:40};
---「いってきます」&br;振り返り、エクアが言う。&br;気が逸っている理由は午後にある。&br;今日は院生への昇格試験なのだ。&br;午前中こそ暇だが、午後に備えて確認をしておくのもいいかもしれない。&br;あまり、自分らしい行動ではないかな、やっぱり寝よう、と心の中で笑いながら思った。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:32:12};
---&br;「いってらっしゃい」&br;「がんばっておいで」&br;父母の声に後押しされるように、エクアは手を振り、家を飛び出していく。&br;大学が楽しくて仕方がない空気が、全身からにじみ出ていた。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:33:10};
---&br;''ドチャリ''と。&br;エクアのいた居間で、何か大きな塊が落下するような音がした。&br;&br;机の下。&br;支えていた首から落下したのか、父親の頭部が転がっていた。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:34:25};
---じくり。&br;じくりと、その首の切断されたような表面から、血が溢れ出す。&br;父親の身体はゆっくりと倒れ、地面に横たわった。&br;まるで最初から生きていなかったかのような、無機質な倒れ方だった。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:35:29};
---エクアは知らない。&br;&br;父親が、すでに死んでいることを。&br;母親も、すでに死んでいることを。 --  &new{2011-08-22 (月) 21:36:08};
-''エクァールト・イヴライア・ヘルベチクァの過去問'' --  &new{2011-08-22 (月) 20:58:21};
--COLOR(olive){……珍しいですね、泊まりで研究ごとですか？　エっちゃん先輩。&br;（窓を開け、よっ、と声を出してベランダに飛び移ってくる）} -- [[ホイム>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 20:59:33};
---COLOR(darkturquoise){（ふと気づいたように首を傾げ、手の中の酒盃を回す）&br;ほら、わたしは月から降りてきた姫だから、こんな日には月が恋しくて一人見上げるんだよ。&br;（ちらりと学生証を見て）ホイムくんこそ、学生証を携帯している、ということは忍び込んできたわけではなく、研究のためなのだろう？&br;お互い様じゃないか、はは、先輩の鬱陶しい語りに付き合ってくれるのかい？} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:01:47};
---COLOR(olive){いや、エっちゃん先輩のような方から声をおかけいただくのは男冥利に尽きるというものなのですが。&br;……生憎、一人ではないのですよ。} -- [[ホイム>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:02:57};
---COLOR(darkorchid){この時間まで実戦形式の手合わせに付き合っていたというのに、酷い言い草ですね。&br;それとも、気を利かせて席を外しましょうか？（肩を竦めながら）} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:03:47};
---COLOR(darkturquoise){レネスくんも一緒だったか。&br;すまないね、たまにこうして一人でここから月を眺めるのが好きなのだ。レネス君は、知ってるだろうけどね。&br;……夜は、平等に訪れるのが、酷く残酷で……それでいて愛しいと思うんだよ。&br;黄昏時も別字では誰彼と書くように、暗闇もまた蔵闇からきているそうじゃないか。それは、私にとって平等で、だからこそ、この時間だけは自分を赦せるんだよ。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:06:32};
---COLOR(olive){（分かったような分からないような顔で、レネスを見る）} -- [[ホイム>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:07:14};
---COLOR(darkorchid){（ホイムの視線に嘆息して、肩を竦める）&br;誰に赦されるっていうんですか？（笑いながらベランダに降りる。エクアの言うとおり、月が綺麗だった）} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:08:17};
---COLOR(darkturquoise){（同じように笑い）自分に、かな。&br;……時々は、こうやって古傷を弄んでやらないと、生きている気がしないんだよ。&br;そのついでに、少し先輩の傷跡に触っていかないか、ホイムくん。&br;わたしのこと、人並みには気になるのだろう？（にやにやしてホイムに尋ねる）} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:10:15};
---COLOR(olive){まあ、思春期の少年が袋とじの中身に対する興味程度は興味ありますよ。} -- [[ホイム>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:10:51};
---COLOR(darkorchid){ベクトルとしては大きすぎると思いますよそれ。&br;（ただ、あの頃の、自分たちがまだあらゆる意味で若かった頃をこうやって話すことができるようになったことこそが）&br;（月日の経過を、自分たちの成長を示しているのだとしたら、またそれも皮肉な話だと小さく笑う）} -- [[レネス>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:12:16};
---COLOR(darkturquoise){……では、少しだけ恥ずかしいところを見せてあげよう。&br;語り手としては余りに稚拙で、書き手としては余りに幼稚になってしまうけれど。&br;それでも、少しは興味を引けることを、笑い話にできることを祈りながら。&br;&br;……これは、わたしが。&br;二人の友人を傷つけ、&br;両親をこの手で死に追いやったときの話だよ。} -- [[エクア>名簿/456110]] &new{2011-08-22 (月) 21:15:01};