CENTER:''ぞぶり''
&br;
&br;&br;
CENTER:そんな厭な音がした。
&br;
&br;&br;
CENTER:「……おや」
&br;
&br;&br;
CENTER:血塊とともに口から溢れ出てきたのは、そんな他人事のような声。
&br;
&br;&br;
CENTER:見下ろすと、硬質化したウーズの触手が槍となって胸を貫いている。
&br;
&br;&br;
CENTER:確かに今まで数十回、数えるのも馬鹿らしくなるほど死に掛けながらも生き延びた。
&br;
&br;&br;
CENTER:極限状況を日常とするうち、年老いて時を重ねる機能も壊れて消えた。
&br;
&br;&br;
CENTER:それでも神ならぬ身。心臓を貫かれたならば、死は免れ得ない。
&br;
&br;&br;
CENTER:辛うじて攻撃を免れたひとりを振り仰ぎ、逃げろと手を振った。
&br;
&br;&br;
CENTER:逃げられるかな、逃げられるといいな。
&br;
&br;&br;
CENTER:せめて仲間が逃げおおせるよう、雷砲の一発も撃てればいいのに。もはや魔力の集中も、撃発音声の詠唱もままならない。
&br;
&br;&br;
CENTER:随分長いことあの街で過ごした。もはやあの街こそが故郷と、そう思うまでに。
&br;
&br;&br;
CENTER:出会い、そして別れた人の顔がよぎる。生きている人、旅立った人、死んだ人。
&br;
&br;&br;
CENTER:自分はあの街に何かを残せたろうか。ふとそんな益体もないことを思った。
&br;
&br;&br;
CENTER:色々とやってきたはずなのに、なぜかひとつも浮かばない。口から血塊をもうひとつ。ついでに笑いもこみ上げた。
&br;
&br;&br;
CENTER:「だ…か…ア……イン……た…に…い…く……かな……無理……う…あ……」
///////「だれか…アーナインめのために泣いてくれるかな……無理だろうなあ……」
&br;
&br;&br;
CENTER:掠れ声にもならない呟き。いつの間にか倒れ伏していたことも、視界が真っ暗になっていることも、もう分からなかった。
&br;
&br;&br;
CENTER:
&br;
&br;&br;
CENTER:&color(gray){''ゴルロア魔術師協会副議長・アーナイン・ミレットフィールド''};
&br;
CENTER:''――黄金暦180年 11月、遺跡探検依頼にて&color(red){死亡};――''
**あの船はもう港にない [#e1566822]
#listbox3(ありがとう,server,stay2)

//ここに書いときゃ伝わるもん?まいいわ、自己満で
//世話んなったわね、アンタには 上で会ったらカレーパン奢るわ(レイン)
//いや、まさかいらしてくださるとは思わず…申し訳御座いません
//たくさんいただいて皆様で食べたいもので御座います。3人、4人…いっそお子様たちも含めて、皆様で一緒に

//みれちー…ガチ死んじゃったのかー
//暇なときとか来てくれてありがとね…私はのんびり生きるとするよ…

//あなたの長い長い歴史の中で、うちのこ達がほんのちょっぴりすれ違い続けていました
//一介の冒険者だったり、学園の先生だったり、同盟に参加してたり
//うちのこの短い歴史の繰り返しの中で、あなたはいつもどこかにいました
//あなたは私にとってそういう、路辺の英雄だったのです
//素晴らしい英雄でした 素晴らしい、どこかの英雄でした
//上手く言えないですが・・・書き残したかったのよ 許してネ☆

//ありゃー、カーレースで数回喋っただけだがまあお疲れ様
//皮膚病にはビタミンB12が良いのよ、カボチャパンを供えるのよ(ガンタンク

//お休みなさい、アーナイン先生。輪廻の先にまた逢えることを願っています(ニナ)