[[手をとりあって>名簿/15622]]
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-twizzy...twizzy...
--''(黄金暦106年2月某日早朝 セリスの自宅)&br;(仄暗い雲が空を覆っている)''
---「ふ………っんぅ………」&br;寒さで目が覚めた。ふと気がつくと、隣で寝ていた筈の彼が居ない。&br;「……?あらぁ……?」 -- [[セリス>名簿/15622]]
---セリスが部屋の暗がりの中で目を凝らすと、寄り添って眠っていたはずの男が、身支度を整えて静かにタバコを吹かしていた。&br;「おはよう」&br;顔も向けずにそれだけ呟くと、窓の外をぼんやりと眺めている。 -- [[文鳥>名簿/98224]]
---あぁ、これだ。昨日の夜にも感じた、この違和感。こんなに近いところにいるのに、彼が果てしなく遠く感じる、そんな感覚。&br;「……今日は早いのねぇ。いつもなら私が先に起きてるのに…どういう風の吹き回しぃ?」&br;不安や寂しさとも言えるこの感情を、ごまかすように言う。 -- [[セリス>名簿/15622]]
---………また、だ。昨日の夜にも感じた、この違和感。こんなに近いところにいるのに、彼が果てしなく遠く感じる、そんな感覚。&br;「……今日は早いのねぇ。いつもなら私が先に起きてるのに…どういう風の吹き回しぃ?」&br;不安や寂しさとも言えるこの感情を、ごまかすように言う。 -- [[セリス>名簿/15622]]
---「お仕事だよ。いつも通りのクソ仕事」&br;どこか遠くを見つめるように、文鳥の目が細まる。&br;「早めに出なきゃならんのだけど、かったるくてね。ちょっとだらだらしてた」&br;少しばかり赤くなった瞳から涙が滲む。&br;身体がつまらない嘘を誤魔化したくなったのか、大きなあくびが漏れた。 -- [[文鳥>名簿/98224]]
---そういえば今日は、彼が依頼に出発する日であった。そんなことも忘れていたのかと、セリスは少し自嘲気味に笑う。&br;「うふふ、そういえばそうだったかしら。  ………?」&br;ふと彼の言葉が引っかかる。長年の付き合いからだろうか、微かな異常でさえ、感じ取ってしまう。……まぁ少し、嬉しくもあることなのだが。&br;「………眠れなかったの…?」 -- [[セリス>名簿/15622]]
---「ちょっとね。色々思い出しちゃって」&br;昨晩の記憶が頭をもたげてくる。&br;窓から覗く曇天が、あっけないほどに清々しい心持を皮肉るように重い。&br;短くなり過ぎたタバコをもみ消し、すぐにまた新しい一本を取り出して咥える。&br;火もつけずに、ただぼんやりと。 -- [[文鳥>名簿/98224]]
---気付いたときには、文鳥を後ろから抱き締めていた。&br;衣服は身に付けていなかったが、彼の背中から伝わってくる熱が、優しく心地よく私を包み込んでくれている。&br;「………」&br;昨日の夜、伝えるべきことは伝えた、はずだった。これ以上望んではいけないとは分かっている。…なのに。&br;抱き締めた腕が、彼を捕まえて離さない。 -- [[セリス>名簿/15622]]
---&br;気付いたときには、文鳥を後ろから抱き締めていた。&br;衣服は身に付けていなかったが、彼の背中から伝わってくる熱が、優しく心地よく私を包み込んでくれている。&br;「………っ」&br;昨日の夜、伝えるべきことは伝えた、はずだった。これ以上望んではいけないとは分かっている。…なのに。&br;抱き締めた腕が、彼を捕まえて離さない。 -- [[セリス>名簿/15622]]