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[[マスター>名簿/510426]]　[[バーサーカー（D）>名簿/510427]]

-''&ruby(新たな伝説の序章){一つの伝説の終章};'' --  &new{2014-04-19 (土) 21:06:33};
--（――新たに得た友たちと別れて、勇者の男は平原を後にした。）&br; （そして、訪れていた。はじまりの場所に。焼け落ち、色を失った世界。カグラと共に過ごした、森。）&br; （力を使い果たした少女を抱いたまま、男はそこに足を踏み入れた。生命の光なき。滅んでしまった世界に、今一度現れた。）&br; &br; ……このはじまりの地を、一つの伝せつのおわりにしよう。&br; そして……（自らの腕の中のカグラを静かに見る。 -- [[ケイタ>名簿/510427]] &new{2014-04-19 (土) 21:11:32};
---（角が砕け、倒れ伏した少女は今、勇者の腕の中で安らかな寝息を立てていた）&br;（ずっと張り詰め続けていた緊張と、成さねばならなかった事の重圧）&br;（本来であればとても行使する事が出来ない儀式の連続で、小さな体に掛かった負荷）&br;（縛られ続けてきた悪夢のような過去…その全てから解き放たれて）&br;（安堵と、解放に、身を委ねて…眠りについていた）&br;&br;（少女を見る、勇者の視線。それがくすぐったいかのように、身を捩らせれば…ゆっくりと、目を見開いて）&br;（そこにある顔へと手を伸ばす。自分のよく知る、絶望と憎悪に染められた悲しい表情ではなく）&br;（赦しと希望に満ちた、その顔に触れれば。先ほどの出来事が夢では無かったのだと解って）&br;………おはよう、ケイタ。此処は………ニーナ・ミュウと、セイバーは………&br;（周囲を見渡せばそこは…ラヴィータ・ポヴェリーノを埋葬した時にも見た、尽きた生命の世界）&br;………この、始まりの地で、終わりを告げようと言うのですね&br;（全てを、理解した） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-19 (土) 21:21:53};
---（この小さな体にはあまりに重大な儀式。神を降し、神となり、勇者を転生させた神業。）&br; （カグラへの負荷はかなり大きい。魔力を蓄えていた角も今はない。）&br; （過去と定めから解き放たれて。そこにいたのは普通の少女。安らかな寝息を立てる小さな少女だった。）&br; （……ケイタは少女に言われるまで気づいてはいなかったけれど、少女は既に救われていたのだ。そして、ケイタは少女によって救われた。）&br; （それをねぎらうように、男は少女の頭を撫でた。）&br; &br; ……ああ、おはよう。カグラ。（少女の手が自らの顔に伸びる。バーサーカーと呼ばれた男の表情は、かつてのものではない。）&br; （目に光が宿り、希望に満ちている。あの絶望と悲しみの男はもういない。）&br; ここは、おれたちの森だ。君とおれがであった、はじまりのばしょだ。&br; セイバーとマスターは別れをつげたよ。おれが彼らに紋章を与えて……そして、おれたちは友となったんだ。&br; &br; ……そうだ。&br; （カグラの言葉に静かに頷く。&br; このはじまりの地で、終わりを告げよう。おれたちの聖杯戦争に。&br; 戦いにまきこまれ、きえてしまったこの場所で。&br; この場所を。&br; &br; ――再世の物語の、はじまりとしよう。&br; &br; （静かに目を閉じる。男のデクスの紋章が光を放ち始める。）&br; &br; もう、神にあやつられ、神の螺旋でおどらされるゆう者はいない。&br; &br; きみに、救われたから。&br; &br; （死した地を、幻想的な光が包む。）&br; &br; だから、見ていてくれ。みとどけてくれ。このはじまりを。きみによって誕生した、あらたなゆう者の物語の始まりを――&br; &br; （少女を地に降ろすと、ケイタは森の中央部天に向かって手を掲げる。） -- [[ケイタ>名簿/510427]] &new{2014-04-19 (土) 21:43:09};
---あの二人と…友に…（嬉しい、言葉だった）&br;（自分の我儘で、この終末を迎える為の戦いに巻き込み…そして、激しく消耗をさせた筈）&br;（それを全て受け入れて、赦し、願いを叶えてくれた二人）&br;（優しくて　強くて　想像を越えて魔王を討ち果たしてくれるもの。彼等は、正しく自分の希望を）&br;（…希望以上を、私達にもたらしてくれた。言葉を交わす事が出来なかったのは、残念だけど）&br;（…友達になれたのならば、きっとまた…出逢うことだって、出来る筈だ）&br;（もう一組の友達になってくれた、メルセフォーネとキャスター達にもそれを願っているが…）&br;（…彼等の行く末に、今の私を包んでくれているような、安寧と、幸福が訪れる事を願う）&br;&br;&br;（令呪は既に無く、魔力の源であった角は砕けて。今もまだ、彼との間に繋がりは残っているけれど）&br;（セイヴァーとなった彼を維持出来る程の魔力は自分にはもう、無い）&br;（分かっていた事だ。残された時間は限り無く少ない。その時を如何にして過ごすのか…）&br;…分かりました。既に私は、貴方に最後の願いを伝えています。&br;貴方の、成したい事を。この目で、見届ける事とします。&br;&br;（光が、溢れていく）&br;（暖かくて、優しい、幻想的な光）&br;（勇者の傍らに寄り添いながら、彼の一挙一動を見逃すまいと）&br;（…伝説の編纂者の一族、最後の生き残りとして。新たな伝説の始まりを、見届ける）&br;（…彼に救われ、彼を救った者として。ケイタが成さんとする事を、見守る） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-19 (土) 21:55:29};
---（光の粒子が大地より溢れ出していく。）&br; （まさに、神話のような、伝説のような、そんな奇跡が起ころうとしている。）&br; いまこそ、きみの最後のねがいをはたそう。&br; &br; ――おれは、新たなる伝説をつむごう。おれの、ほんとうにしたいことを、しよう。&br; &br; （眩いばかりの光が、デクスの紋章から溢れだす。洪水のような光が、森だった場所を包み込んでいく。）&br; &br; （これは、一つの伝説の終わり。勇者だった男が魔王に堕ち、勇者に倒されたお話。）&br; &br; （これは、一つの伝説の始まり。魔王だった男が勇者に転生し、世界を救うお話。）&br; &br; ''――これは、再世の物語――''&br; &br; （ケイタが、決戦の後に手にしたカグラの角の破片。それが、ケイタの懐より、飛び出し、輝いていく。）&br; &br; さあ、君とおれの力で、物語をはじめよう。世界を、再生しよう。&br; &br; これは、おれだけの物語じゃない。きみの、すべての、物語――&br; &br; （刹那、デクスの紋章と同じ輝きを得た角から、森全体を包む光が溢れ出す。空は晴れ、光が世界に満ちる。）&br; &br; （そして――森が蘇っていく。死した世界が、破壊された物語が、蘇っていく。）&br; &br; （魔物の住む森などではない。そこは、遥か過去に、勇者とそれを救った少女が出会った場所、伝説の場所となるところ――）&br; &br; （木々は伸び、草花が萌え、緑が二人を覆っていく。）&br; &br; （森が、燃えたはずの森が、蘇っていた。）&br; &br; （ケイタとカグラの、再世の力によって。）&br; &br; ……世界は絶望にあふれてなんかいない。こんなにも、かがやいている。&br; どんな存在だって、ふたたびあるきだすことができるんだ。ゆう者じゃなくても、神の如き力が無くても。&br; あるいていける。すすんでいける。物語をつむげる。だれもが、主人公になれる。&br; &br; ''――聖杯に願わなくても、夢は叶うんだ。絶対者の力なんて、なくても。''&br; &br; &br; ''おれたちは、輝いていける。おれは、それをみんなにつたえよう。おれのたたかいはまだまだつづく。だけど。''&br; &br; &br; ''おれは、すくわれたよ。きみに、カグラに。''&br; &br; &br; ''ありがとう'' -- [[ケイタ>名簿/510427]] &new{2014-04-19 (土) 22:11:26};
---私の…力？私にはもう、何かを成せるような、力なんて…&br;（ケイタの懐から飛び出していったもの。自分であったものの、欠片）&br;（今はもう無い、角のあった額に手を当てれば）&br;（デクスの紋章と同じ光を放ち始めたそれを、唖然としたような表情で、眺める）&br;&br;貴方と…私の、力。これが…新たな、伝説の…物語の、始まり…&br;&br;（死した世界に、命が溢れていく。生命の光が、溢れて行く）&br;&br;（眩い輝きが、木々を、草花を、そこで死した動物達を、蘇らせて行く）&br;&br;（目を覆いたくなる程に、眩しい筈なのに。その光は、暖かくて、優しくて）&br;&br;（再生した植物達は以前よりももっと、生命の灯火を輝かせているように見えて）&br;&br;これが…再生の、勇者の力………私達の、力………&br;&br;（再生した森は、以前と同じようで…少しだけ、変化を見せていた）&br;&br;（此処にはある筈の無い、育つ筈の無い植物が、カグラの目に止まった）&br;&br;（それは、あの日…全てを失った日に、燃え尽きていった筈の、故郷の森に生えていたもの）&br;&br;（…其処に暮らしていた人達は、戻ってくる事は無かったけれど）&br;&br;（当然だ、彼等は自分の死を迎え入れて…その魂の帰り着く先、月で自分達を見守ってくれているのだから）&br;&br;（…声が、聞こえる。失った、人達の。ヴァルナ・ソーマの家族の、友の、一族の、声が）&br;&br;（もう一度聞きたかった、大好きだった、人達の声が）&br;&br;（ケイタにもそれが届いたのかは、分からない。自分だけに聞こえた、幻だったのかもしれない）&br;&br;（自分のした事を、禁忌を破った自分を、許す言葉）&br;&br;（辛く、悲しい運命に苦しめられた自分を労ってくれる言葉）&br;&br;（これからも、強く生きていって欲しいという、願いの言葉）&br;&br;（これから歩んでいく未来に、幸福と希望を願う、愛情の言葉）&br;&br;（雫がカグラの頬を伝っていく…あの日、全て出し尽くして、失ったと思っていた…涙が、溢れてくる）&br;&br;お父さん…お母さん…皆………ありがとう………っ………私、私も…皆が、大好き………&br;………今までも、これからも………だから、私は………皆の事、忘れないからっ………&br;皆が、望んでくれたように………笑って、幸せになれるように…歩いて行くから………っ！&br;&br;&br;（声が、聞こえる。願いを叶えてくれた、再生の勇者の声が）&br;&br;…うん……うんっ………私は……もう、絶望に…身を委ねたりなんて、しない……&br;私が、貴方にそうであるよう願ったように…貴方が、私にそう願ってくれているように……&br;&br;''…私の物語を。希望の物語を、紡いでいく……！''&br;&br;（零れ落ちる涙はまだ止まってはくれない。だけど、それでいい）&br;（これは悲しみの涙じゃなくて、喜びの涙だから）&br;（だから、笑う。　泣きながら、笑う）&br;（勇者の紋章から溢れた光と、同じくらいの輝きをたたえて）&br;&br;…私は、貴方に…また、苦難を背負わせる事になってしまったのかもしれません。&br;だけど、今の貴方だったら…きっと、どんなに苦しい運命にでも、運命を弄ぶ神にも、負けることは無いって、信じています&br;…例え、同じ空の下にはいなくても…どんなに遠く離れていても…私達の夢は、決して終わらない&br;&br;''私は、救われたんです。貴方に、ケイタに。''&br;&br;''ありがとう…''&br;&br;（再生の光が消え去っていったのと同じくして、新たな、光が立ち上ってくる）&br;（月は落ちて、太陽が上る）&br;（長い、長い夜は明けて。新たなる明日を運んでくる）&br;&br;（朝日に包まれながら、少女は勇者の胸元に駆け寄り。縋るように、勇者の背に腕を回す）&br;私の心はいつも、貴方の中にいます。忘れないで下さい…私を。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-19 (土) 22:45:17};
---消えても、消えてはいない。&br; &br; きみの失ったものは、ここにあるんだから。&br; &br; （涙をあふれさせるカグラを見て言う。聞こえているのだ。失ったものたちの声が。）&br; （家族の声が。）&br; （幼い少女が、もう一度と求めていたものが。）&br; &br; （その願いは、決して間違ってなどいない。）&br; （誰しもが、求めるものだから。）&br; （涙をあふれさせながら少女は笑う。これまでにない、最高の笑顔で。）&br; &br; いいや、苦難なんかじゃないさ。&br; それは、おれの力になる。&br; きみの願いが、きみの思いこそが、ゆう者にとっては力なんだ。&br; &br; だから、もうぜつ望に潰えたりなんかはしない。たとえ、負けてもたちあがれる。&br; &br; そのためのたたかいに、おれはおもむく。&br; &br; （朝日が昇る。新しい世界の復活を照らす。）&br; （夜が、ようやく明けた。絶望の満ちた夜は、もう、ない。）&br; （明るい世界が蘇る。希望にあふれた世界が蘇る。）&br; （嘲笑響かせる神の笑いなど、ここには届かない。神はここにはやってこれない。）&br; （もう、世界は神の玩具箱ではなくなった。）&br; &br; ああ、どんなにはなれていても。どれだけ時がたとうとも。&br; 世界をこえて、時間をこえて、おれと君はいっしょだ。&br; &br; 決して、おれたちの夢は終わらない。かならず、かなえよう。&br; &br; （少女が駆け寄ってくる。勇者にすがるように、その背に腕を回して。）&br; （勇者は静かにそれに応え、少女を強く抱きしめる。）&br; &br; ……わすれなんかしないよ。ぜったいに。君とすごした日々は、わすれられない。&br; &br; その証を、きみに――&br; &br; （ケイタは背に回されたカグラの左手を優しく握る。光が溢れ――カグラの左手には、あの、蝶のような紋章が浮かび上がっていた。）&br; （それは、神に運命を弄ばれるものの証ではない。）&br; （勇者と少女の、かけがえのない、絆の証――）&br; &br; &br; ''おれは世界をまもるゆう者だが、この時、この瞬間……いや。''&br; &br; ''おれは世界をまもるゆう者だが、同時に、えいえんに……''&br; &br; &br; ''君だけの、勇者だ――''&br; &br; &br; （そう、笑顔で告げて。）&br; （サーヴァントとして召喚されたときの言葉を少し変えて。）&br; （再び、誓う。これは消えることのない誓い。いつまでもいつまでも消えない誓い。）&br; （少女の幸せを願って。少女の行く先を願って。）&br; （そして、いつまでも一緒だという証を残して。）&br; &br; ''――ありがとう。いつか、時の果て。世界の果て。おれの戦いが、終わるとき。''&br; &br; ''また、会おう――''&br; &br; （固く、そう約束して。）&br; &br; （ケイタはカグラより離れていく。そして、勇者の剣を抜いて――）&br; &br; （それを掲げれば、空間が割れ、あの原罪の地への扉が開いた。闇と絶望のあふれる世界。）&br; &br; （そこへ、ケイタは戻っていく。踵を返し、剣を手にして。）&br; &br; （そこに待つのは無限に続く神との戦い。彼の世界を創造した神との戦い。）&br; &br; （過酷な戦いが再び始まろうとしている。だけど。）&br; &br; （その顔は晴れやかで、希望に満ちていた。）&br; &br; （カグラの角のかけらを。しっかりと胸に抱いて。）&br; &br; &br; &br; （――彼の世界へと、戦いの地へと。勇者として再び、彼の地へと赴いて。）&br; &br; &br; &br; （――この世界から、消えていった――） -- [[ケイタ>名簿/510427]] &new{2014-04-19 (土) 23:11:21};
--～[[♪>つべ:EBydIQKizzQ]]～ --  &new{2014-04-19 (土) 23:16:49};
---（再生の勇者との別れて、幾許かの時が流れた）&br;&br;『私は、今。故郷の森に良く似た…再生した、あの森で暮らしている』&br;『再び、この森が無くなってしまう事が無いよう、護る為に』&br;『魔が棲むと呼ばれた森は、破壊され、再生した場所として話題を呼んで』&br;『今は多くの人達が訪れるようになっている』&br;『人々が訪れれば、当然多少森を汚されてしまうが…それを、綺麗に再生させるのが私の役目だと、そう思っている』&br;&br;『一人で暮らす森では、生活を続ける事が出来ないので…私は森からそう遠く離れてはいない農場で働き始める事にもなった』&br;『森の暮らしとは違う、大地に根ざす生活は新鮮で楽しく過ごせている』&br;『私を拾ってくれた農場のご夫妻は年齢を聞けば驚く程に若々しく、とても優しかった』&br;『彼等の子供達も良く懐いてくれて、新たな家族を得たような気持ちにさせてくれる』&br;『…ただ、ご夫妻の仲が睦まじすぎて、時折当てられてしまうのだけが難といえば難なのだが…』&br;『両親が生きていた頃も、そんな風に仲の良い姿を良く見ていただけに、懐かしくもある』&br;&br;『何時か旅費が貯まれば、一度、故郷の森に帰って…皆を正式に弔いたいと思っている』&br;『風の噂によれば、崩壊した国はとある商会の手が入り、緩やかにながら復興が始まっているらしい』&br;『あの森も何時かは…遠い未来になるかもしれないが、元のような、自然に満ちた姿を取り戻そうという動きも、あるそうだ』&br;『もう、一族はそこにはいないけれど…そうなれば、嬉しく思う』&br;『その手助けをする事が出来るようになればいいな、とも…思う』&br;『何時か、と言えば…聖杯戦争で出会う事が出来た友達の元にも、行ってみたい』&br;『彼女達がどのような結末を迎えたのか…それを知る事は出来ないけれど』&br;『私の様に、希望を…掴んでくれていると、信じている』&br;『お互いに、幸福を抱きあって…お話をする事が出来ればいいなと、願っている』&br;&br;『全てが順風満帆、とは流石に言えないけれど』&br;『希望には満ちている生活』&br;『貴方が救ってくれた、カグラ・ソーマという少女の物語は。そんな風に続いています』&br;&br;…ケイタ、貴方の物語は…どうですか？&br;（ペンを置いて、窓から映る夜空を見上げる。あの日のような、真円の月が輝いている）&br;（勇者が残してくれた伝説をもう一度書き綴り、残していく事。それが今の、少女の夢の一つ）&br;…問い掛けるまでも、ありませんか&br;（微笑む。そう、勇者の再生の伝説の行く末は…もう、決まっているようなものなのだから）&br;&br; -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-19 (土) 23:36:02};
---''そして伝説へ''&br;&br; &br; &br; ――聖杯戦争終結後からすぐなのか、それともはてしない時を経た後なのか。&br; それは、わからない。&br; だが、勇者は黄金の伝説の世界から去ったのちに、幾多の戦いを経て、たどり着いた。&br; &br; ――神の下へ。&br; &br; &br; &br; そこは原罪の地。ケイタの住んでいた世界のあった場所。&br; ケイタが魔王となって、その世界全てを、隣接する世界全てを滅ぼした原罪の、始まりの場所。&br; 今はもう何もない。無の空間。そこに勇者が現れた。&br; 希望を纏い、光と共に、それは現れた。&br; &br; &br; 「――ようやくたどりついたぞ、神……全能なる父よ」&br; &br; &br; ケイタの声が闇に響く。その声を嗤うように、世界が震える。闇から声が響く。&br; &br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){――素晴らしい！！　ついにここまでたどり着いたのか！};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){無限なる絶望を得てもなお！　立ち上がる姿、素晴らしい――あの世界で、君は再び勇者となったらしい。};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){おめでとう、ケイタ。君に、心からの祝福を。私の玩具の中で、君は一番だ。};'''&br; &br; &br; 邪悪な声が響く。この世界の創造神。ケイタをはじめとするデクスの一族にデクスの紋章を与え、運命の螺旋に巻き込んだ張本人。&br; 世界を何度も繰り返させ、ケイタに救わせ、滅ぼし、そしてケイタを狂わせた邪悪なる神。&br; ――''全能なる父''&br; この宇宙すべてを操り、ケイタに絶望を与え続けた存在。邪悪なる混沌。&br; ケイタの世界に至るまでの、「神殺し」とよばれた世界、「KreuzTraum」と呼ばれた世界、「ソリマ」と呼ばれた世界。それらを弄び、壊してきた存在が、そこにいた。&br; この闇の中で。&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){だが、どうする？　君の力は私が与えたものだ。};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){そのデクスの紋章も！　その勇者としての力も、何もかも！};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){私が与えたものだ！　私が全て、用意したものだ！　だから、君は勝てない。私には、勝てない。};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){この時を待っていた。君がついに最高潮に達するときを。そう、それを、それを絶望させてこそ！　それをぶち壊してこそ！！};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){――この世界を、弄んだ甲斐があるというもの。};'''&br; &br; &br; 笑う。笑う。嗤う。嗤う。嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う嗤う。&br; 神が、笑う。全能なる父と呼ばれた混沌が笑う。&br; 最高の時を迎えて。希望に満ちた勇者を滅ぼす時を迎えたと叫んで。&br; &br; &br; だが――&br; &br; ――その嗤いも、消える。&br; &br; &br; &br; 「そうだ。このデクスの紋章も、俺の勇者としても役割も、何もかもおまえにあたえられたものだ」&br; &br; 「だが、もうちがう&br; &br; 「おれは、もうお前のあやつり人形じゃない。おまえの、デクスの螺旋にとりこまれた勇者でもない」&br; &br; ''「おれはケイタ。ケイタ・デクス」''&br; &br; ''「うん命をもてあそぶ、お前を倒すゆう者だ――！！」''&br; &br; &br; 刹那、デクスの紋章が輝き――砕け散った！&br; 勇者としての誇りの証が、神の螺旋に取り込まれた勇者の力が、消え去った――！！&br; &br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){ほぉら！！　ほおら！！　無駄だと言ったじゃないか！　君の勇気も希望も愛も思いも何もかも何もかも何もかも何もかもッ！！};'''&br; &br; &br; '''''&color(#ffffff,#000000){無駄なんだよおおおっ！！　ハハ、ハハハ、ハハハハハハハハハハ！！！！};'''''&br; &br; &br; 神の愉悦の笑いが響き渡る。最高だ、最高だ、最高に滑稽だと叫んで――&br; &br; だが――&br; &br; ケイタは、笑っていた。狂って、壊れた笑いなどではない。&br; &br; 希望に満ちた笑みを、浮かべていた。&br; &br; &br; 「何をいってるんだ？　なにがすべて無駄だと？」&br; &br; &br; ――消えたはずのデクスの紋章が、ケイタの右手に宿っていた。&br; &br; ――ケイタの背後に、巨大なデクスの紋章が、闇に光り輝いていた。&br; &br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){……馬鹿な？　どうなっている？　私はこんなことをしていないぞ。どうなっている、何をしたんだケイタ？};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){――お前は、何をしたんだっ！！};'''&br; &br; &br; 初めて。この神と呼ばれた存在が、初めて恐怖の声を上げていた。&br; 全て操れるはずの存在が、操れない。&br; こんな結果は、自分が考えた物語の中に、ない。&br; &br; &br; 「――いったはずだ。おれはもう、おまえにあやつられるゆう者じゃない」&br; &br; 「おれは、ケイタ。もう、デクスの螺旋の勇者じゃない」&br; &br; 「デクスの螺旋はもう、ほうかいした。おれが、くだいた」&br; &br; 「――いや、おれたちが、くだいたんだ」&br; &br; &br; 御守として、首に下げていた、ある有角の少女の角を、ケイタは強く握る。&br; &br; &br; すると、世界に光が満ちていく。闇の世界が消え去っていき――&br; &br; &br; 今までケイタと出会った数多くの人が、そこにいた。皆、手にデクスの紋章を以て。&br; &br; &br; 「クリセスちゃん、伯爵、ブルー、トーコさん、ワタル、ルージィ君、ジュン――俺と出会って友となったひとびと、そして」&br; &br; ''「……カグラ」''&br; &br; ''「おれに、力を、貸してくれ――！！！」''&br; &br; &br; そこにいる人々は無論本人ではない。だが、ケイタへの思いが形となって現れたもの。&br; &br; それらがケイタのデクスの紋章に力を与えていく。&br; &br; 神から与えられた偽なるデクスの紋章ではなく――&br; &br; ――真なるデクスの紋章に！！&br; &br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){――素晴らしい！！　素晴らしい！　素晴らしい！！！};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){ついに君は私から独立したんだ！　私と同じ存在になったんだ！！　私と同じところへ来たんだ！！　――神となったんだ！};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){大成功だ！！　君は、ついに私と同じ存在となった！！};'''&br; &br; &br; 「――ちがう。おれは、神になんてならない」&br; &br; 「おれを待っている人いるんだ。再会をやくそくしたひとがいるんだ」&br; &br; 「だから、おれはおまえを倒して、あの世界に帰る――おれは、勇者だからだ」&br; &br; &br; 叫びと共に、デクスの紋章が強く輝き――世界が、再生していく。&br; &br; ケイタが滅ぼした世界が、蘇り始めていた。&br; &br; 奇跡の力によって。思いによって。神に運命を弄ばれた世界が、その鎖から解き放たれたのだ。&br; &br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){――ならば、来たまえ。この混沌たる私に勝てるというのなら。};'''&br; &br; '''&color(#ffffff,#000000){――来い、来い、勇者よ！！　私を倒して見せるがいい！！};'''&br; &br; &br; '''「言われるまでもない」'''&br; &br; &br; 勇者の剣を手に。全ての世界を背負って。闇の中から現れる異形の神の化身どもを前に。&br; 臆すことなく、恐れることなく、絶望することなく。&br; &br; ケイタと同じ姿を取り、闇の彼方で嗤う邪悪な神目がけて――&br; &br; 飛び出した――！！&br; &br; &br; ''世界を再生させながら――！！''&br; &br; &br; &br; &br; 
CENTER:そして遥か後に、少年は伝説となった。神話となった。蘇った世界で語り継がれる、創世の神話となって――&br; &br; &br; &br; &br; &br; &size(45){新・劇場版ケイタの伝説～外伝～&br;-MOON CHILD-月の少女と蝶羽ばたき};&br; &br; &br; &size(45){―完―};
CENTER:そして遥か後に、少年は伝説となった。神話となった。蘇った世界で語り継がれる、創世の神話となって――&br; &br; &br; &br; &br; &br; &size(45){新・劇場版ケイタの伝説～外伝～&br;-MOON CHILD-月の少女と蝶の羽ばたき};&br; &br; &br; &size(45){―完―};
-''伝説の終焉　そして'' --  &new{2014-04-18 (金) 01:33:56};
--終わらない！！　終わらない！！　俺はまだ、まだ、戦える――！！&br; （そう立ち上がったとき。あまりに痛々しい姿の、呪いのように突き動かされるバーサーカーの体が、かくん、と揺れ、倒れた。）&br; ――な、に……？　これ、は……。&br; （地面に膝をつく。剣が手から落ちる。もうそれを握ることもできない。）&br; （マスターからの魔力の供給が、断ち切られたのだ。）&br; な、何故だ、何故だ！　我が主！　俺は、まだ、まだ戦えるッ……！&br; マスターの魔力が尽きたなら、俺の、デクスの紋章の力を解放してもいい！&br; だから、まだ、まだだ、俺はまだ負けられないッ！　頼む、マスター……！　俺は、君と、聖杯を、この、戦いの果てを、願いを――！！&br; &br; マス、タァッ……！！　俺は、赦されてはならないんだ。世界を滅ぼした俺は！　苦しみの果てに、世界を、救い、だか、らっ……！&br; &br; あ、ああ、なぜ、だ。なぜ……。&br; &br; （魔力の供給が立たれ、現界もまともにできなくなり、地面に倒れ、バーサーカーは懇願し続ける。まだ戦えるのだ、と。）&br; （真円の月がバーサーカーを照らしている。）&br; &br; （ここで物語は、終わりなのか。それとも――） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-18 (金) 01:49:58};
---&br;（&ruby(魔王){バーサーカー};は、&ruby(勇者){セイバー};によって打ち倒された）&br;（これが物語であるならば、その一文で締め括られる、予定調和の結末）&br;（…少女が、ニーナとセイバーに望んだ通りの、理想的な終わりが、ここに迎えられた）&br;&br;（倒れ伏す自らのサーヴァントを見て…心が、鋭く痛むのを感じる）&br;（彼を、そう仕向けたのは自分だ。彼が、そうなってしまった原因を作ったのは、自分だ）&br;（この状況を作り出す為に、魔王を倒す事が出来ると信じた二人との戦いを仕組んだのは、自分だ）&br;&br;（魔力枯渇で鉛のように重い体に鞭を打って、ニーナの創りだした障壁から飛び出していく）&br;&br;（息を切らし駆け付ければ、倒れ伏せるバーサーカーと、セイバーの間に立つ）&br;ごめんなさい…ごめんなさい、"Ｄ"………だけど、私は…私は、もう…貴方の、そんな姿を見たくは無い………！！&br;（今にも泣き出してしまいそうな程に表情を歪めて、懇願を続けるバーサーカーに謝りの言葉を告げる）&br;（もう、声を出す事すらも儘ならなくなっていくサーヴァントの姿を苦しげに見つめて…）&br;（振り返る。魔王を討ち果たした勇者と、その主の姿をその目に映して）&br;………見ての通り、です。"Ｄ"への魔力供給を、絶ちました。&br;…もう、戦う事は、出来ません…&br;&br;…貴方達をこんな場所へと呼び出して…戦いを仕向けて…許される事とは、思っていません&br;…勝手な言い分である事は、承知していますが…一つ、お願いを聞いてもらえませんか。ニーナ・ミュウ、彼女に従う勇者&br;…これから、私が行う事を…見過ごしては貰えませんか。もしも…貴方達に、危害が及ぶと…そう判断した時には&br;…私ごと、"Ｄ"を切り捨てて貰っても、構いません。ですから……どうか……！&br;（懇願。そう呼ぶに相応しい、必死の呼び掛け） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-18 (金) 02:11:45};
---(かくして、偽物であっても、勇者の剣が魔王を下す)&br;(しかし。それでもとばかりに動いたＤを見て、剣を構え直そうとするが…)&br;(Ｄの動きが止まる。そこでようやく…固有結界から解放された事に気付いた)&br;(走り寄る足跡は二つ。双方のマスターである少女達のもの)&br;&br;(''&ruby(デクスソード){偽典・勇者の剣};''を構えたまま、油断はせずに少女の懇願を聞いた)&br;(切り捨てても構わない。という少女に頷き、剣をゆっくり持ち上げる)&br;(何も知らないものが見れば、これから少女とＤが斬られるように見えただろう。だがそんな事は無く─)&br;(''&ruby(デクスソード){偽典・勇者の剣};''が、少女とＤの前の地面に突き立った)&br;確かに返却した。後は…二人とも心のままにするといい&br;(無理なコピーで破却するはずの''&ruby(デクスソード){偽典・勇者の剣};''が莫大な魔力のバックアップを失っても残っていた)&br;(事の行く末を見届けるかのように) -- [[セイバー>名簿/510448]] &new{2014-04-18 (金) 22:25:11};
---（予備のために持っていた&ruby(Etheric Sphere){魔晶練石};が全て砕けてセイバーの糧となる）&br; （それでも足りず　令呪を以ってしてもまだ足りず　貪欲に魔力が消費された）&br; （&ruby(デクスソード){偽典・勇者の剣};の再現とは、それほどの負荷が掛かるものだった）&br; （双剣が魔王に振り下ろされて物語は幕を…）&br; &br; （まだ続くのか）&br; （まだ、魔王は）&br; （悲しき魔王の嘆きはまだ………）&br; &br; （これ以上の魔力供給を支え続ける余裕など微塵もないのだが　諦めるという道もまたない）&br; （歯を食いしばり、気を失うことだけはするものかと魔王を見据えた）&br; &br; （幕引きは意外な、否、正当者によって行われる）&br; （魔王の強行は主であるカグラによって抑えられた）&br; …うん、そうだね…………　止めてあげて、カグラちゃん。&br; あなたにしかできないことが、あるはずだから………&br; &br; （障壁を解き、セイバーの傍へ）&br; （彼が&ruby(デクスソード){偽典・勇者の剣};を振り上げるのを止めることもなく）&br; （その刃が二人に向けられることがないと分かっているゆえに静観した）&br; （これからのことを、決して手を出さず見守るという意思表示でもあった） -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-18 (金) 22:41:42};
---（静かに、許しを与えてくれた二人へ黙礼を返せば）&br;（&ruby(魔王){バーサーカー};の元へと歩み寄る。あれほど迄に力強かった事が嘘のように、その存在が、消失しかけている）&br;…ごめんなさい、"Ｄ"…私の為に…&br;…貴方は、私を救ってくれた。絶望の淵にいた私を、救い上げてくれた。…だから、今度は私の番。&br;貴方は…絶望に飲み込まれてしまった。だから…今度は、私が…貴方を救ってみせる&br;&br;（眼を閉じれば、髪を結い上げていた紐を解く。平原に吹く風が、腰元にまで届く長い髪を棚引かせる）&br;（星一つ見当たらない夜空には、満ちた真円の月が輝く）&br;&br;''&ruby(MOON　FALL){千夜一夜の儀式};''&br;&br;…月よ。我等月角種の祖たる存在よ&br;今こそ千の夜を越えて、その恩恵をこの身へとお注ぎ下さい&br;…私に、力を…与えて下さい…&br;&br;（両手を組み合わせ、指を絡めて、大地に膝を付き、月へと祈りを捧げる）&br;（闇の中、仄かに輝く月角種たるその証。輝きは徐々に、その光を増していく）&br;&br;'''（カグラの生まれたソーマの一族は、月角種という種族の中でも、特別な意味を持つ一族である）&br;（遥か神代、月より降り立った神が種の原点と言われる、その末裔。直系たる一族であると言われる彼等には一つの役目があった）&br;（月を尊び、奉る、即ち神事。それを執り行うのが彼らの役目である。そしてその一族で唯一人、神の台座として、神の代理人として取り仕切る役割を持つ存在がいた）&br;（カグラは、次代にその御役目を担う事となっており…そして、結果的には最期の、役目を果たす者となった）'''&br;&br;（…魔力が満ちていく。神秘たる月の輝きを秘めた魔力が、カグラの中へと注がれていく）&br;（…変化が現れたのは、夜闇のような漆黒色をした少女の髪。魔力が満ちる度、漆黒が削げ落とされて行く）&br;（暫しの時が過ぎれば…少女の髪は、夜空に輝く月と同じ…淡い、金色へと染まっていた）&br;&br;（立ち上がり、ゆっくりと後ろへと振り返る。その表情は、清く、穏やかで）&br;…ありがとうございます、ニーナ・ミュウ。誤りのセイバー。貴方達がいなければ、私は、此処に至る事が出来ませんでした&br;…月角種の巫女、『月姫』。ヴァルナ・ソーマとして、感謝を捧げます。&br;（彼等との戦いで、魔王は打ち倒された。同時に、カグラ…真の名をヴァルナと言う、少女の魔力は枯渇寸前にまで使い果たした）&br;（限界まで酷使された魔力の器は、よりその力を増そうと大きくなり…その結果、本来、儀式を執り行える程ではなかった、器に）&br;（月の魔力、その全てを満たす事が出来た。二人に、深く頭を垂れる）&br;…そして、出来る事ならば、今少しの間…私達を、見守っていて下さい。貴方達に害意を向ける事は、絶対に有りませんから。&br;…聖杯では叶える事の出来ない、私の願いの行く末を…見届けて下さい&br;（月光と同じ輝きを今、その身に湛える少女は儚げに二人へと微笑んで。視線を移す）&br;（自身の願いが向かう、その先へと） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-18 (金) 23:02:12};
---&br;（衣装の懐から取り出したのは、黒塗りの盃と…今はない、深き森の奥に湧き出ていた、清水の入った小瓶）&br;（盃に小瓶の中身を注ぎ、満たしていけば…そこに浮かび上がるのは、水面の月）&br;（天辺と、手元、それぞれに浮かぶ二つの月）&br;（盃を、天に捧げるように頭上高くへ持ち上げ、暫し祈りと、一族への懺悔の言葉を呟く）&br;…申し訳ありません、父様、母様、一族の皆様。私は今一つ、禁忌とされていた事を、破ります。&br;…許して貰えるとは思いません。皆様と同じ、月へ帰る事も出来なくなるかもしれません、ですが…&br;…私は。もう、過去に囚われて、今を足踏みし続けたくは無い…&br;…その先に、幸福が待っているとは限らずとも…私は、未来が…明日が欲しい。&br;…また、前に進む為に…一歩を踏み出す為には…どうしても、こうする事が必要なのです…&br;…ごめんなさい。&br;&br;（頭上に掲げていた盃を、胸元に戻せば目を閉じて。盃を口元へと運ぶ）&br;（盃に映る、一族の…種の、神を。清水ごと嚥下していく）&br;（その瞬間であった、月光に照らされていた周囲に変化が起こり始めたのは）&br;（月から届く光が、徐々に弱まっていく）&br;（満ちていた筈の月が、欠けていく）&br;&br;（その儀式の名は、月食み）&br;&br;''月を食らいて、月と成る&br;我が身に、我等が神よ、宿り給へ&br;我を身を神へと、転じさせ給へ''&br;&br;（その日、多くの天文学者の頭を悩ませる一つの出来事が起こる）&br;（観測的には有り得る筈の無い、皆既月食）&br;（その原因を知る事が出来たのは、その場所にいた者達だけ…）&br;&br;（月の光が消え、暗闇に閉ざされた平原で。ただ一つ、輝きを放つもの）&br;（その周囲を薄く照らしながら、神性を得た『月姫』は、その存在を維持する魔力すらも消えかかる"Ｄ"へと、歩み寄り）&br;（左手を、翳す）&br;&br;''────『月姫』ヴァルナ・ソーマが令呪を以って命ずる''&br;''　　　　&ruby(バーサーカー){魔王};よ、我が繭でもって、眠りに…眠りへつきなさい────''&br;''　　　　　　　　　　────伝承の、伝説の編纂者、ソーマ一族最期の生き残り、ヴァルナ・ソーマが命じる&br;　　　　　　　　　　　　　　　　貴方の永劫と見紛う絶望の伝説に…終焉を綴りなさい────''&br;&br;&COLOR(#cccc66){'''　　　　　　　　　　　　　　　　ひらり&br;　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひらり'''};&br;&br;（ヴァルナの左手に刻まれた蝶のような令呪から、二画。一対の羽が、舞い上がる）&br;&br;&COLOR(#cccc66){'''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ひらり&br;　　　ひらり'''};&br;&br;（舞い遊ぶように宙を彷徨った蝶はやがて''Ｄ''の右手。その存在と共に消えかかる、Ｄの紋章へと宿り）&br;（彼の体を、月光の繭で以って包み込む）&br;&br;&br;&br;''…眠りなさい、混沌と破壊を生む、絶望に堕ちし魔王…''&br;…おやすみなさい、私のサーヴァント…バーサーカー… -- [[ヴァルナ>名簿/510426]] &new{2014-04-18 (金) 23:03:05};
---&br;&br;（…最早、人であったのかも分からぬ存在へ成り果てた男）&br;（その波乱に満ちた人生…長すぎる歴史…伝説は、幕を下ろした）&br;（繭へ包まれてゆく青年の顔は…酷く、穏やかだった、漸く訪れた安寧に…終わりを、安らかに享受するように）&br;&br;（それが、彼の、救いなのだろうか？）&br;（…いいや、違う）&br;&br;（金色の髪の少女は、魔王を包む繭を中心として、舞う）&br;（それは、彼を神台とした神楽舞であるかのように見えた）&br;&br;（月の神を宿した少女は、舞い、そして…謳う。異世界の勇者の伝説を）&br;（それは、神と渡り合う存在となった彼への、祝詞のようであった） --  &new{2014-04-18 (金) 23:03:52};
---（――神の&ruby(よりまし){依巫};となった少女が歌う。）&br; （神そのものとして少女はここに居た。月そのものとなった神がいた。）&br; （神の座となった少女が歌う。舞う。庭火のもとで舞われる御神楽のごとく。）&br; （神楽笛や篳篥、和琴の音さえ聞こえてきそうな、まさしく本物の神遊び。）&br; （そこで、語られる。物語が語られる。伝説が謳われる。ユーカラの如く。）&br; &br; （かつて語られた物語。そして今なお語られていた物語。）&br; （――Kの伝説。）&br; &br; （一人の少年がいた。蝶のような紋章を手に持つ少年がいた。）&br; （遥か昔に滅亡した王国の末裔。神に力を与えられた者たちの末裔。）&br; &br; （――それが、Kという少年だった。）&br; &br; （ある日旅立ち、仲間を増やし、そして復活した魔王を倒すために、勇者となることを決意した。）&br; （そして、旅に果てに、彼は魔王を倒し、勇者となった。）&br; &br; （だが、その運命は、全て仕組まれたものだった。“神”と呼ばれる世界の創造者、全能なる父によって仕組まれた運命の勇者。）&br; （神から与えられた力は、魔王にもなりうる破壊の力。それは呪いの力。）&br; &br; （魔王を倒した後に現れた、デクスの使者を名乗る男によって、それは告げられた。）&br; &br; （だが、勇者の少年はその運命にも立ち向かうと誓った。魔王には堕ちぬと、仲間たちに誓い――消えた。）&br; &br; （勇者となった少年は、無数の世界を旅することとなった。並行する世界を、救う旅に出た。）&br; （蘇った魔王と戦い、世界を巡り――そして、この黄金の伝説の世界にたどり着いた。）&br; （友を得て、愛する人を得て、彼らと語らい、魔王を必ず滅ぼすと誓った。）&br; （――そして、友や愛する人を、この世界で失った。）&br; （それでも、それでも、勇者を名乗る少年はくじけなかった。彼らとの誓いがあるために。魔王を倒して世界に光明を齎さなければならないと、過酷な運命へと足を踏み入れた。）&br; &br; （神の呪いの螺旋を受けた戦いが、幕を開けたのだった。）&br; &br; （勇者は世界を救い続けた。最早人の身を超越したその体で、あらゆる世界を移動し、魔王と戦い続けた。）&br; （そして、絶望が訪れた。）&br; （勇者は神の螺旋に囚われた。）&br; &br; （魔王はかつての勇者であった。Kと同じ紋章を手にした勇者だった。）&br; （魔王を倒した勇者が再び魔王となる。それが、この紋章にかけられた呪い。）&br; （Kはそれを知った。だが、それでもなお魔王にはならぬと誓った。そして、それは神を喜ばせた。）&br; &br; （勇者はついに、完全に魔王を滅ぼした。その勇者の剣で。友との絆を受けて。魔王を運命の螺旋から解き放ったのだ。）&br; （……それで、全ては終わるはずだった。だが、終わらなかった。）&br; （魔王を倒したはずなのに、世界が音を立てて崩れ始めた。宇宙の彼方から、何かの哄笑が世界を包み、勇者が作った世界を滅ぼしていった。）&br; （世界は神によって弄ばれていた。この勇者も同じく。世界を救った勇者の絶望を見たいがための、デクス・エクス・マキナの降臨であった。）&br; &br; （世界が終わった後――気づけば、勇者は始まりの地にいた。最初に自分がいた世界に。）&br; （全ては繰り返していた。再び、最初に戻ってしまったのだ。そして、勇者は何度も何度も、何度も何度も、戦いを繰り返すこととなった。）&br; （果てに魔王を倒しても、世界が滅ぼされる。神によって弄ばれ、壊されていく。）&br; （それでも諦めずに。どこか神に一矢報いるすべがあると信じて、勇者は戦い続けた。）&br; （何度も、何度も、億の破滅と再生を繰り返して。）&br; &br; （――その果てに、壊れてしまった。）&br; &br; （世界を何度も滅ぼされる絶望、世界を守れない勇者という役割を与えられ続けて。）&br; （勇者は、狂った。絶望の果てに、魔王となった。）&br; （神に狂わされ、神に踊らされ、悲劇しか生まない世界を憎み、そして――）&br; &br; （――自らの住んでいた世界を、隣接する世界を、滅ぼしたのだった。）&br; &br; （これが、勇者/魔王が犯した大罪。自らの世界を自らの手で滅ぼしてしまった。）&br; &br; （……だが、伝説は終わらなかった。Kもまた、諦めなかった。）&br; &br; （罪を購うために。失った世界を取り戻すために。魔王と堕しても勇者であり続け、世界を救うために。）&br; （――同じく、全てを奪われた少女の呼びかけに応え、この聖杯を巡る戦いに身を投じた。）&br; &br; （自分は『勇者』である。それこそが、彼の力の全て。自らを狂わせてしまうほどの絶望を背負いながら、『勇者』として、この戦いに身を投じた。その正義は既に歪んでしまっていたが。）&br; （それでもなお、勇者だった。少女を守り、救うために、かつて語り合った友とさえ、刃を交えた。）&br; &br; （運命に負けないために。神を殺すために。世界全てを救うために。）&br; &br; （世界全てを救う。とても実現不可能な夢を抱いた少年は、その聖杯戦争の果てに――）&br; （勇者という己自身を捨ててしまったのだった。その果てに、遂に、真に狂い。絶望の叫びを上げながら――）&br; &br; （――白き、勇者に敗れたのであった。）&br; &br; （長い長い旅の果て。はてしない物語の終焉。それがここだと、誰かが告げる。かつての勇者だった魔王が勇者に敗れる物語――）&br; &br; （それが、Kの伝説だと。）&br; &br; &br; &br; ――違う。違う、違う。そんなのは、違う。&br; &br; 俺は、まだ負けていない！　まだ勝っていない！　俺は、負けてはならないんだ！！&br; &br; 運命に勝たなければ。俺は立ち止まってはいけないんだ、戦い続けなければいけないんだ！&br; &br; だから、ここで終わるなんてできない！　できるわけがない！　絶望にくじけてはならないんだ！！&br; &br; ''――世界を滅ぼした俺は、こんなところで、安らかに眠ることなんて、赦されないんだ！！''&br; &br; &br; （繭に包まれながら。死んだように眠る男の叫び。）&br; &br; （自らの世界の神とは違う、月の神に命じられ、眠る男が叫ぶ。独白するように。勇者は負けてはいけない。常勝しなければならない。そうしなければ何も守れない。何も救えない。）&br; &br; （そういうかのように。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-18 (金) 23:56:06};
---（それが、どういった経緯でこの地へと流れ着いたのかは、誰にも分からない）&br;（しかし、『Ｋの伝説』を月角種は知っていた、そしてその伝説の一部を書き記していた）&br;（少女は、『Ｋ』を知っていた）&br;（夜毎に語られる御伽噺の代わりに、少女は世界の、時には異世界のあらゆる伝説を寝物語として伝え聞いていた）&br;（その中の一つ。少女の心に特に強く残った物語が、彼の伝説だった）&br;&br;（少女はその物語を聞き終えた時、涙を流していた）&br;（何故、世界を救う為に、大好きな友達の為に戦い続けた勇者様が、こんなにも悲しい終わりを迎えてしまうのか）&br;（勇者様は何も悪い事なんてしていなかったのに、なんで、神様は勇者様を弄び続けるのか）&br;（泣きながら喚く娘に困った、その父親は少女に優しく、こう語りかけた）&br;（自分達が知り得た限りでは、この伝説はここで終わってしまったけれど、自分はそうは思っていないと）&br;（Ｋと呼ばれる勇者の伝説はまだ終わっておらず…彼は戦い続けていると）&br;（きっと、彼は何時か希望を見つける事が出来る筈だと）&br;（それを聞いた少女は、漸く少しだけ安心して…その夜は眠りへと、落ちていった）&br;&br;（時は経ち、やがて少女は…何時か聞いた伝説の勇者と、巡り合う事となる）&br;（そして彼と共に、伝説の続きを紡いでいく事となる）&br;（そして今…伝説は、終わりを告げようとしている）&br;&br;&br;&br;（声が、聞こえる）&br;（令呪を以ってしても、その伝説の終わりを頑なに拒む勇者の叫びが聞こえる）&br;（それは、呪いだ）&br;（人を捨て、勇者という存在へと変わってしまった者の、呪い）&br;（彼は勝ち続けてきた、運命を弄ぶ神にその台座を何度ひっくり返されたとしても）&br;（彼は戦い続けてきた、幾多の絶望に身を、心を挫かれそうになっても）&br;&br;&br;───それは、違います。貴方は、間違っていますよ、"Ｄ"&br;&br;…いえ、ケイタ・デクス。運命に縛られし勇者よ&br;&br;貴方は勝つ事に縛られて、見えなくなってしまっているものがあります&br;&br;必ずしも、勝利する事が全ての救いとなるとは限りません&br;&br;敗者とならなければ、見えないものも、ある&br;&br;私には、この聖杯戦争で…彼女達との戦いに、負ける事を望んで、気がついた事があります&br;…本当はそれを知っていたのに、気が付いていなかった事。負ける事を望んで、初めて気が付かされたもの&br;…私達月角種は、自然の理の中で生きて行く事を望むもの。例え、それが不意…悪意によって訪れたものであったとしても…&br;消えてしまった、命の灯火を。その理に叛らって再び灯す事を…皆が、望んでいる筈が無いという事を&br;…皆の命を、取り戻す事。それを理由としなければ…私は、生きて行く事が出来なかったから&br;見えないふりをして、気づかないふりをして、此処まで歩いて来ました…&br;…ですが、それに気付いてしまった以上…私は、もう過去を振り返らない&br;今という時に足踏みせずに…未来へと、進んで行きたい&br;過去に、絶望に囚われてしまった…貴方を救う事で、その第一歩を…踏み出したい&br;&br;…だから、貴方も、もう自分を赦してあげて下さい&br;&br;自分で、自分を縛り付けることを…止めてあげて下さい&br;&br;例え、絶望に打ち拉がれて、負けてしまったとしても&br;&br;希望を、諦めずに。また立ち上がればいいだけなのですから。&br;&br;&br;（それは、心と心が交わした会話）&br;（月姫はまだ、謳い続けている）&br;（自らの世界を、自らの手で滅ぼしてしまった、魔王の伝説。その続きを）&br;（…幼かったあの日、誰よりも早く目を覚まして…誰にも見つからぬよう書き記した、伝説の続きを）&br;&br;&br;''（世界を破壊した魔王が、やがて。世界を再生し、全てを救う勇者へと戻る物語を）''&br;&br;&br;（左手に残る令呪、最後の一画が宙へと、浮かび上がる。それは剣の姿をしていた。）&br;（それと同じくして、セイバーが行使し、地面へと突き刺さったままの二振りの&ruby(デクスソード){偽典・勇者の剣};が同調するように浮かび上がる）&br;（三本の剣が輝きを放ちながら、融け合うように一つになって）&br;（真なる勇者が持つべき剣へと、生まれ変わる）&br;&br;&br;''────貴方に救われ、護られし者。カグラ・ソーマが令呪を以って命ずる''&br;''　　　　　　　　　　　　　　　　　新たなる伝説を紡ぎなさい''&br;''　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　貴方の、本当の願いを成しなさい────''&br;&br;&br;（勇者の剣が、煌めいて）&br;（彼を包み込む、月の繭を斬り裂いた）&br;&br;''…目覚めよ、再生と希望をもたらす者。&ruby(救世主){セイヴァー};よ…''&br;&br;…おはよう、私の勇者様… -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-19 (土) 00:54:47};
---（少女は歌う。神は歌う。終わるはずだった物語の続きを。伝説の続きを。）&br;
（幼きころに聞いた伝説の物語。それは、魔王が勇者に負けて終わってしまうもの。）&br;
（あらゆる運命を背負って戦ったのに、最後には潰えて消えてしまう悲劇の物語。）&br;
（だけど。）&br;
（ヴァルナは、カグラは、歌う。勇者という呪いによって突き動かされる男に向けて。）（負けてはならない。絶対に折れてはいけない。それが勇者だと信じる少年に向けて。）&br;
&br;
&br;
――負けたと、しても……&br;
&br;
諦めずに、また、立ち上がれば、いい……？&br;
&br;
&br;
（少女は言う。間違っていると。運命に勝つことに縛られて、人の希望であるために、負けてはならぬと呪いを受けた男の叫びを、否定する。）&br;
（勝利することが全ての救いになるとは限らない。）&br;
（敗者にならなければ、見えないものも、救えないものも、ある。）&br;
（過去に、絶望に囚われていた少女は、前を向いた。）&br;
（今、一歩を踏み出そうとしている。）&br;
（どれほど過酷な運命を受けても、少女は立ち上がろうとしている。）&br;
（――かつての男が、そうであったように。）&br;
&br;
（負けてもいい。くじけてもいい。だけど、諦めてはいけない。希望を手に、立ち上がれるものこそ。）&br;
&br;
（勇者に、救世主に、なれるのだ。）&br;
&br;
（今、物語が始まる。Kの伝説は、終わってなどいなかった。）&br;
&br;
（今、男は赦された。自らを、赦した。自分で自分を縛り付け、苦しめ続ける螺旋から。）&br;
&br;
（あの老キャスターのような赦しではない。もう二度と、勇者を手放すことはない。手放さない。）&br;
&br;
（その誇りがあるからこそ、人を、世界を、救うことができる。化物はいま、消え去った。）&br;
&br;
（幼き少女の、幼き頃の願いが。幼き頃に、書き記した物語のつづきが）&br;
&br;
（成就する――）&br;
&br;
'''''（世界を破壊した魔王が、やがて。世界を再生し、全てを救う勇者へと戻る物語の幕開け――！！）'''''&br;
&br;
&br;
CENTER:&size(50){――&ruby(無限の希望を以て全てを救う勇者の物語){ケイタの伝説};――};&br;
&br;
&br;
CENTER:&br;
&ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028570.jpg,400x1002);&br;
&br;
&br;
LEFT:''&size(30){――ああ、おれは今こそ新たなる伝せつをつむごう。ゆう者として、救世主として。&br;&br;君のこえを、聞いたから――カグラ！};''&br;
&br;
&br;
（繭と蝶は死と復活の象徴である。）&br;
（魔王は繭の中で永遠の眠りにつき――勇者が目覚めた。）&br;
（最早偽典ではなく、真実の勇者の剣、デクスソードとなった剣によって。）&br;
（剣の形をした、最後の令呪とともに、月の繭を、裂いて。）&br;
&br;
（それは、現界する。眩い光とともに――）&br;
&br;
''&size(40){――クラスチェンジ、&ruby(バーサーカー){魔王};から&ruby(セイヴァ―){救世主};へ！――};''&br;
&br;
&br;
&br;
（過去、現在、未来を通じ邪悪と戦い続け、世界を救う誇りと尊き意志を掲げ――）&br;
&br;
&br;
&br;
（今、希望に満ちた勇者は高らかに、失われた自らの奇跡の真名を謳う――）&br;
&br;
&br;
&br;
（そう、その名こそ――）&br;
&br;
&br;
&br;
CENTER:''&size(45){おれの名は――&ruby(再生と希望をもたらす勇者){ケイタ・デクス};！！};''&br;
&br;
&br;
&br;
LEFT:''――ただいま、カグラ'' -- [[ケイタ>名簿/510427]]
---（願いは、成った）&br;（幼き頃に願った、伝説の続きは。新たなる伝説が…今、始まった）&br;（月の輝きを宿す自分よりも、暖かく、眩く、輝く勇者の姿は、まるで太陽のようで）&br;（夜闇に包まれていた平原を、世界を、光で満たしてゆく）&br;（その姿こそが待ち望んだ、願望機には叶える事の出来ない願い）&br;&br;…おかえりなさい、ケイタ。私の声に…応えてくれて、ありがとう&br;&br;（少女は、静かに微笑んで。勇者の帰還を祝福する）&br;（夜空では月が、ゆっくりと、その姿を取り戻していく）&br;（月の魔力で満たされていた世界が、ゆっくりと本来の姿へと還っていく）&br;&br;（転生した勇者の他は何事も無かったかのように、世界は平常を取り戻して）&br;（真円の月が再び世界を照らし出す）&br;（金色に輝いていた少女の髪もまた、元の黒色へと戻っていた）&br;（勇者の元へ、近づこうと足を踏み出した、その瞬間だった）&br;&br;……………っっっっっっ………………！！！！！&br;（突如として、頭を抱えれば、苦しげな呻き声を響かせて）&br;（…それは人の身には余る力を行使した、その代償）&br;（禁忌とされた儀式を行った、罰）&br;&br;''っっっっっっっあァァァァッッッッッッッ！！！！！''&br;&br;（月角種の証が…額で、仄かな輝きを放っていた角が…砕け散る）&br;（同時に。空を仰ぐようにして、倒れ伏していく。月の欠片のような破片と共に） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-19 (土) 03:16:06};
---もちろんだ。おれは君のこえにこたえる。&br; &br; ――おれは、ゆう者だからな。&br; &br; （この聖杯戦争中見せたことのないような笑みを浮かべた。その目は、あの絶望満ちた昏い瞳ではなくなっていた。）&br; （輝ける、希望に満ちた、勇者の瞳だった。）&br; &br; （神の依代となった巫女は、今、かつての少女へと戻った。）&br; 〈月は天に戻り、世界は神界から、元の世界へと戻る。）&br; （魔王を勇者へと転生させるための儀式は今、終わったのだ。）&br; &br; ――カグラッ！？&br; &br; （少女がこちらへと歩き出そうとしたときだった。カグラは突如頭を押さえ、蹲った。）&br; （魔力を大量に封じた、ルナコーンたる証の角。魔力の輝き宿すそれが――）&br; （禁忌の儀式を行ったための反動が――）&br; &br; （訪れた）&br; &br; &br; （ルナコーンの証たる角が砕け散った。月の欠片のように、破片が飛び散っていく。）&br; （少女の絶叫と共に。）&br; （ケイタはそれにすぐに駆け寄り、倒れていくカグラを受け止める。）&br; &br; ……すまない。おれのために。君のつのは、砕けてしまった……。&br; ありがとう……なにもかも、きみのおかげだ。だから……。&br; &br; （少女を抱きかかえつつ、角の破片を手に取り、握りしめる。輝く角の破片を。）&br; &br; おれもそれに応えるために、なすべきことを、成そう。&br; &br; （少女を抱きかかえたまま静かに立ち上がると、セイバーとニーナの下へとケイタは歩き出す。）&br; （おとぎ話の中の勇者が姫を抱きかかえるようにして。） -- [[ケイタ>名簿/510427]] &new{2014-04-19 (土) 03:40:08};
---（月の魔力が満ち満ちた空間）&br; （幻想的で　御伽噺の数ページのような　夢と錯覚しかけない出来事が繰り広げられている）&br; （たゆたう魔力を肌で感じながら…）&br; （息を潜め、身動きせず）&br; （今はただ傍観者であればいい　二人の物語、二人の伝承を見届ける者でありたい）&br; （大事に大事に頁を捲る様に見守っていた）&br; &br; &br; &br; （やがて悲嘆の魔王は眠りにつき）&br; 　　　　　　　　　　　　　　　　（再生の勇者が目覚め）&br; （新しい物語が紡がれ始める――――）&br; &br; &br; &br; （カグラを抱えたケイタがこちらへと歩み寄る）&br; （それを畏怖でも恐怖でもない　新たな勇者の目覚めを、柔らかな笑顔で歓迎した）&br; （おはようもおかえりもカグラとケイタの二人が成す言葉）&br; （だからただただ笑顔で） -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-19 (土) 08:46:49};
---(月が欠け、魔王が眠り、救世主が生まれる伝説)&br;(その一部始終を見届ける)&br;(自分達は引鉄こそ引いたが、残るやることはただ見守る事だと弁えていた)&br;&br;(マスターの隣で彼の到達を待った)&br;(笑顔でただ歓迎するマスターの代わりに、こちらにきた二人へ言葉をなげかけた)&br;君は…君達は、これからどこへ向かう？&br;(新しい始まりを迎えた二人に、端的に問いかけた) -- [[セイバー>名簿/510448]] &new{2014-04-19 (土) 09:28:55};
---――&ruby(希望){明日};へ。&br; &br; （セイバーの問いに、笑顔でそう答える。瞳には光があり、あの異様な重圧も、絶望も、ケイタには最早なかった。）&br; &br; おれはもう、英れいじゃない。サーヴァントでもない。だから、もう聖杯をおいもとめることはしない。&br; もう、聖杯戦争でのおれの願いはかなえられた。ま王はたおされた。&br; ――君達によって。&br; &br; きみたちの勝ちだ。この世界のゆう者と姫君よ。&br; &br; デクスのま王をたおし、おれという存在をとりもどしてくれたのは――きみたちだ。&br; &br; ありがとう。&br; &br; （目を伏せ、礼を言う。）&br; &br; この先、きみたちがどういう道をえらぶのかはわからない。この聖杯戦争の果てがどうなるかも。&br; だけど、希望をもち、むげんの勇気をもつきみたちならば、かならず、道はひらけるはずだ。&br; &br; （宝具&ruby(ケイタの伝説){《伝説の書》};がセイバーとニーナの前に出現し、自動的にページが繰られる。）&br; （それはケイタの伝説という、未だ書き記され続けている伝説の一部。）&br; （そこには、白のセイバーとニーナの名前が記されていた。この世界の勇者と姫君。魔王を倒し、勇者の再臨を招いた伝説の者として。）&br; &br; （周囲に光が満ちていく。Dの空間……デクスの空間が広がっていく。）&br; （魔王の時に否定された黒き歴史は今や勇者の物語として肯定された。）&br; （デクスソードがひとりでにケイタの鞘へと収まっていく。）&br; &br; きみがよびだしたデクスソードは、もはや偽典ではない。これは、ほんとうのデクスソード。ゆう者の剣。おれがこの世界にのこしたものだ。&br; ――たしかに、返された。ま王はこの剣によって、ほろぼされたんだ。&br; だから、おれもきみたちにおかえしをしよう。君達にはそのしかくがある。&br; &br; ――どんな存在でも、どんな過去を持っていても、奇蹟は起こせるんだ。&br; &br; （カグラを抱いたまま、右手をセイバーとニーナの前に掲げる。デクスの紋章が光り輝きはじめ、二人に光を放つ。）&br; （宙に何かの紋章が浮かび上がり、消える。）&br; （二人の掌にその紋章が浮かび上がり、消える。）&br; &br; これは、ま王をたおしたゆう気あるものの証。&br; そして、おれの友という証だ。&br; まだ、うん命は定まっていない。どれだけ絶望しても、負けても、たちあがればいい。&br; きみたちは、そしてカグラは、それをおしえてくれた。&br; &br; その紋章はきみたちをしょうちょうするものだ。きっと、奇跡をおこしてくれるだろう。&br; いや、ちがうな。奇跡をおこすのはきみたち自身だ。その紋章はてだすけをするだけだ。&br; おもいのままに、ねがいのままに、あらゆる絶望にたちむかうゆう者の証――おれからの、おんがえしだ。どうかうけとってくれ。&br; &br; &br; ――おれは、いかなければならない。おれの戦いはおわっていない。むしろ、これからだ。&br; デクスの神をたおし、うん命をもてあそぶことをやめさせる。そして、おれは世界をすくおう。&br; おれの罪をあがなうために。そして、友たちとの誓いをはたすために。&br; &br; おれが、その戦いの果てにいたったとき。&br; &br; ――また会おう。白のサーヴァント、そしてそのマスター。 -- [[ケイタ>名簿/510427]] &new{2014-04-19 (土) 18:38:04};
---うん。　それが、相応しい…目覚めた勇者の歩む道は、そうじゃなきゃ！&br; （諸手をあげて喜んだ　自分たちのことのように）&br; &br; （傍観者として…終わる、そのつもりだったのに）&br; （現れた書物に名前が記されていく）&br; （御伽噺のヒーローとヒロインとして…二人の名が）&br; ………（それは照れくさくもあり誇らしくもあり）&br; &br; （目覚めた勇者が放つ言葉は希望に溢れていて　彼らの先に広がる道、光に包まれて続いていくと確信できる）&br; 躓いても大丈夫&br; 諦めなければ道は必ず続いているの………　ふふ、もう言わなくても、大丈夫だよね&br; （宙に浮かび上がった紋章はやがて手のひらに）&br; これは……　ありがとう！&br; いつか挫けたとき…きっとあなたたちのことを思い出すの&br; &br; いってらっしゃい、目覚めた勇者&br; 私たちの道がまたいつか交差することを祈っているの&br; またね！！ -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-19 (土) 20:07:52};
---(希望へ。そう答えた姿が、ただ眩しい)&br;(きっと彼は物語をめでたしめでたしで終えてくれるだろう)&br;(巫女…カグラの容態は心配だが、それも勇者に抱き抱えられた姿を見てひとまず納めておく)&br;…そうか。やはり、コピーに成功したのはマスターの助力もあったが…&br;(この世界に眠っていた、彼の剣が応えてくれたのもあるのだろう。まさに勇者の剣だな、と独りでに鞘に納まるそれを見送る)&br;&br;どんな存在でも…か。それは、ああ。それは覚えておこう、勇者…いや、友と呼ばせてもらおう&br;(思えば、聖杯戦争から始まった戦いで友と呼べるものなどいるわけもなく…望外にあったそれを得た事になる)&br;&br;確かに受け取った。いつかきっと、この紋章があるから戦えたという日が来るといいな&br;&br;(最後に顔を引き締めて)&br;…ほんの僅かだが、あの「神」の声は俺も聞いた。あれは、恐ろしいな…君が一度は負けたのも頷ける&br;(だが。それでも。今なら信じられる)&br;(勇者ケイタの作るであろう未来が、見える)&br;それでも、今の君なら勝てると信じている。また会おう、勇者ケイタ…我が最初の友よ&br;(ニーナ共々、これから往く勇者を祝福し、見送る。その旅路が過酷であろうと、乗り越えられると信じて) -- [[セイバー>名簿/510448]] &new{2014-04-19 (土) 20:12:36};
-''星の無い夜に'' --  &new{2014-04-15 (火) 12:24:13};
--（森での邂逅から幾許、聖杯を巡る戦いも終盤へと近づいて来たある日の事である）&br;（聖堂跡の工房、その扉には、あの森で見たものと同じ、木を削り作られた矢に文が巻かれ突き刺さっていた）&br;（広げてみれば、そこに記されていたのは、謂わば貴方達を戦場へと誘う招待状）&br;（日時と場所、そして極めてシンプルな脅迫が、その文言にそぐわない丁寧な文字で書かれていた）&br;&br;（そして）&br;&br;（日中は雲一つ見当たらない晴天、夜の帳が降りれば真円の月が輝く、星の見えない空の下）&br;（指定されたのは、焼け落ちた森とそう離れていない平原。目印となるようなものは何も無かった）&br;（しかし、近づくにつれて大きくなっていく圧倒的な重圧は、標が無くともその場所へと導いていく）&br;（辿り着いたその先。月明かりだけが照らす闇の中で、溶け込むような黒い衣装を纏った二人が、貴方達を待ち構えていた） --  &new{2014-04-15 (火) 13:00:49};
---…招待を受けて頂けたようですね、まずは…ありがとうございますと、言っておきましょうか&br;（あの時と同じように、黒き&ruby(魔王){勇者};を従えた少女が頭を下げ、その後夜空を見上げる）&br;…時刻は少し遅刻と言ったところでしょうか。こうして来てもらえたのですから、構う事ではありませんが…&br;時間にルーズな方は嫌われると言いますよ、気をつけた方が良いと思います&br;（以前の邂逅に比べ、随分と饒舌に。まるで用意していた台本を読み上げているかのように、少女は語る）&br;（役者であれば三流もいいところだろう、その表情は固く、一向に変わる様子が無い）&br;ここまで来て頂いた理由は、言わずとも分かって貰えるでしょう&br;で、あるならば。語らう言葉は必要ありません&br;&br;（ちら、と。傍らに控えるサーヴァントを垣間見る）&br;（…彼女達と出会った時とは違う、堕ちた勇者の姿。一瞬、苦しげに表情を歪めて）&br;………"Ｄ"&br;貴方の、望むままに。　その力を振るいなさい。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-15 (火) 13:01:09};
---（真円の月が空に穴を開けたかの如く煌々と輝いている。その光故に星は覆い隠され見えることはない。）&br; （特に何か目立つものがあるわけでもない平原に、黒衣の二人組がいた。）&br; （ここに訪れるべき二人組を待ち構えて。）&br; （かつて出会ったときからすれば、二人の印象は大いに変わったと言えるだろう。）&br; （特に、黒衣のバーサーカーは大きく変わっていた。かつてあった気高さはなく。誇りはなく。溢れ出す殺気と世界に対する憎悪を、現れた白きサーヴァントとそのマスターに向けた。）&br; （剣を抜き、すべてを壊してしまおうと言わんばかりに、狂った波動が、重圧が、平原に広がっていく。）&br; &br; ――了解した。我が主。&br; &br; （主の命令に従順に頷く。）&br; （だが、その堕ちた勇者には最早主の言葉は届かず、主の姿が見えることもない。）&br; （彼女の決して上手ではない演技めいた態度にも。自らに命令を下した時の苦しげな表情も。）&br; （その悲しげな表情にも、何一つ気づくことはない。）&br; &br; （かつての彼ならば、敏感に反応したであろうことも、最早気づかない。勇者としての誇りを捨て、魔王となり、世界を救うために何もかもを壊す。手段も何も択ばない。）&br; （化物となった彼には、もうカグラの言葉は届かない。ただ、暴力の塊となり、主の願いを叶えるために、自らの行動は肯定されるとする盲信を抱く男には。）&br; &br; ――この力、我が主の為に、世界の為に。何もかもを壊すために。&br; &br; 取り戻すんだ。何もかもを！　もう運命になど俺は負けない。負けてはならない。&br; &br; 来い、来い、来い、来い。何もかもを壊してやる。このような悲劇しか生まぬ世界など！　邪悪な神に操られる運命など！　この聖杯戦争に、勝利して……！&br; &br; 最早正義も悪も関係はない。俺は勇者などでなくてもいい。そんなものは必要ない。&br; 殺し、壊し、すべてを救う。そうだ、俺にはそれが出来る。それをしなければならない。&br; だから……消えてもらうぞ。白きサーヴァント！&br; &br; ''我らの願いの為に！！''&br; &br; &br; &ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028505.png,750x531);&br; &br; &br; （世界の憎悪と絶望のために赤い血の涙を流しながら。バーサーカーが吼える。吼える。願いを叶えるために、何もかもを成すために、ただ力を振るうだけの装置となったおとこが、長い長い闇の剣を手に取って。）&br; （それを一たび振るえば、地面がえぐれ、大地が震動する。）&br; （勇者の伝説の剣で、世界を破壊するのだ――その剣は、どこか泣いているようでもあった。）&br; &br; ''オオオオオオオオオ！！！''&br; &br; （絶叫を上げながら。溢れる闘争への願いを抑えることができなくなりながら。）&br; （非情な破壊力を纏った剣を構え、一気にセイバー・エラーの下へと飛び出した。彼を一刀両断する為に。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-16 (水) 11:57:18};
---(遠間からでも、その猛威は容易く知れた)&br;(ああ、確かに。この&ruby(化物){勇者};を野放しにしては世界が壊れる危険はある。十分に)&br;(そして、饒舌なマスターの少女も痛ましい。なんとかしてやりたいが…それはマスターに任さざるを得ない様だ)&br;(『すまないがマスター。そちらに気を裂いている余裕があるかどうか…余波に巻き込まれないように注意してくれ』)&br;&br;どんな存在に唆されたのか知らないが…なんという有様だ&br;(平原で対峙する『D』という化け物を見て呻いた)&br;(一度の邂逅ではあったが、その時に感じた物が消し飛んでいる)&br;&br;なぜ、取り戻すために壊すんだ？&br;&br;なぜ、運命を憎んだのか覚えているのか？&br;&br;本当に、この世界には悲劇しかなかったのか？&br;&br;(絶望に対するように問い返す。何故だ。と問いかけ続ける)&br;(理不尽に諦めるのではなく。問い続け解法を探す事こそが希望だという様に)&br;いいだろう。かつて、何かを救い抜いた人間を元に作られた俺が。マスターと共にお前を迎え撃つ&br;来い、黒のサーヴァント。お前が全てを取り戻したいと願い、その為に全てを破壊するというなら&br;&br;''まずは、お前の全てを取り戻す…！''&br;&br;(絶叫を上げ突き進むサーヴァントに、そう声を張り上げて)&br;(ただ、無言で宝具を召喚する。硝子の双剣が、手の内に硝子の砕ける音と共に生み出された)&br;(硝子の双剣が、セイバーの両手に生み出される。周囲の光を通すそれは無垢に敵の到達を待っている)&br;(─解析開始) -- [[セイバー>名簿/510448]] &new{2014-04-16 (水) 21:21:43};
---（燐光纏う長大な剣を手に、黒のサーヴァントは疾走する。）&br; （溢れだす力は岩を砕き、空を闇が染めていく。）&br; （恐るべき破壊の力。恐るべき魔の力。魔王の城を両断したと伝説に記された剣を手に、セイバーへと迫る。）&br; &br; お前にはわかるまい！　この世界に満ちる悲劇が&br; &br; お前にはわかるまい！　幾度救おうとも零れ落ちていく世界の絶望が！&br; &br; 黙れ！　問うな！　そのような問いなど意味はない――俺は既に結論を出した！&br; 結果が全てだ。故に俺は全てを救う。この神に呪縛された世界を壊して！&br; &br; 救えなければ！　何も成せなければ！　力を持ったとて、無意味だ。故に、俺は力を使う。&br; 世界を救う勇者、邪悪な世界を破壊する魔王、そのような肩書など、意味はない……俺は、それでも、全てを救えなかった。&br; &br; だからこそ、俺は今こそ全てを成す！　救い、破壊する。その矛盾を今、同時に成す！&br; &br; 滅べ！　滅べ！　滅べ！　我が前に立ちふさがるもの全てが敵だ！　それが、どのような存在であっても！！&br; &br; 何かを救いぬいた人間……だと。（バーサーカーは大きく跳躍する。それと同時に世界が震える。憎悪によって。）&br; 俺の前で……何もかもを救い、何もかもを救えなかった俺の前で！　''救いぬいただと！！''&br; &br; ''出来るものか！！　全てを奪われたことのない存在に、それの全てが取り戻せるものかああああっ！！''&br; &br; &br; ''[[「発動、Dの紋章」>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028304.png]]''&br; &br;  （眩い勇者としての光が右手から満ちていく。だがしかし、しかし、最早黒のサーヴァントは、勇者ではない、故に。）&br; （紋章から、闇が噴出していく。神への憎悪が、絶望が、悲しみが、全てが。）&br; （噴き出して、世界を震わせ、周囲に闇を招く。&br; &br;  &ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028552.png,500x281); &br; &br; &br; 　　　　　　　　　　　　'''''――反転――'''''&br; &br; &br;  &ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028553.png,500x281); &br; &br; &br;  （――魔王が降臨した。世界を全て壊す魔王が降臨した。）&br; （その身を漆黒の闇に染めて。その絶望を恐るべき力に変えて。）&br; &br; ''オオオオオオオオオオ！！！''&br; &br; （すべてを破壊する剣で、セイバーの硝子の剣を切り裂かんと振り下ろす――！） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-16 (水) 23:02:26};
---(激昂するDを見て。ああやはりと思う)&br;(恐らく自分の元になった人物も、こうなる可能性があった)&br;(志は似ていたはずなのに。決定的に分岐してしまった)&br;(そこに善悪はないはずだ。優劣もない。だからこそ辛い)&br;(だからこそ。それでもと。まだなんだと語るのは、成功を経ている者の義務だ)&br;(一人では何も救えはしない。自分だけでも。彼だけでも。世界は、多くの手を求めているはずだから)&br;言葉ではもう分かるまい…分かるなら止まれたはずだ。俺ではなく、お前のマスターの言葉で…！&br;(それを言うのは、戦いを見守るDのマスターにも辛かろう。だからこそ、自分が戦って、彼女の言葉が届くようにしてやらねばならない)&br;&br;…ッ！？&br;(紋章が反転する。異様なプレッシャー。自分にすら呼び起こされる恐怖心)&br;(それを押し殺しながら。畏れるように叫ぶ。ああ、自分は初めて相対する。これが、これが)&br;''魔王！''&br;(己を。否、世界を砕かんと振り下ろされたDの剣をクロスして受け止める)&br;っぉおおおおおおおおおお！！&br;(硝子の剣が、砕け。しかし瞬時に再生する。その繰り返し。気功の技能を持ってしていなせない超威力！)&br;(このままでは、死ぬ。何かで返さねば…宝具で！)&br;(だが、あのDの剣は恐らくEXランク。易々と転写はさせてくれまい)&br;(何かバックアップでもあれば別だが…そう考えている間に。ともかく。この剣をいなさねば死ぬ！)&br;''&ruby(イグナストライク){迅雷の魔閃};''…二刀&br;(双剣が白い稲妻を纏った。それ一つではDの剣に対抗すべくもないが…)&br;''&ruby(ライトニングジェミニ！！){瞬雷の双刃！！};''&br;&br;(双剣、双方による雷剣二閃。それを持ってして、Dの剣を受け流してのけた)&br;容易く俺を切れると思うなよ…！&br;(長大なDの剣の脇を駆け抜けるようにして、白のサーヴァントが黒のサーヴァントの間合いに踊りこんだ) -- [[セイバー>名簿/510448]] &new{2014-04-17 (木) 00:45:34};
---（声にならない叫びが続く。）&br; &br; （幾度も、幾度も。幾度も幾度も幾度も幾度も幾度も。）&br; （黒衣のサーヴァントは戦い続けてきた。無限なる戦いを。果て無き戦いを。）&br; （問い続けた。問い続けた。何故終わらないのか、何故世界を救っても、全ては台無しになってしまうのか。この物語の終わりはどこなのか。）&br; （幾万度と与えられた絶望にも負けなかった。勇者として立ち上がり続けた。神に弄ばれ続けても。）&br; （何度も、何度も。何度も何度も何度も何度も何度も。）&br; （たとえ、全てを失っても。再び立ち上がった。主の切なる願いに応え、現れた。）&br; （絶望の果てに、その狂った正義を掲げても。）&br; （“勇者”であり続けようとした。）&br; （それこそがDの勇者の力の源。それこそが世界を救い続けた男の存在そのもの。）&br; &br; （だが。）&br; &br; （今ここにいるのは化物と化した絶望に狂った男。老キャスターによって赦され、ただのDとなった男。己の目的の為に、欲望の為に、全てを壊して救う者。）&br; （勇者としての矜持はない。誇りはない。全ては捨てたために。それらを捨てでも、力をして、全てを破壊して、聖杯に至ることを望んだのだ。）&br; &br; （主の切なる願いを叶えるために――しかし、その意味すらも、今は狂ってしまった。）&br; （《かつて勇者だった者》が、そこに在った。）&br; &br; （慄然たる威圧とともに硝子の剣に、魔王の剣が打ち付けられる。硝子が砕け、散っていく。だがそれは瞬時に再生し、Dの剣を防ぐ。）&br; （世界をも両断するほどの感情の奔流が込められた剣が受け流される！　するり、と、伝説の剣の、長大な赤く光る刀身がセイバーを避け、伸び続けていく。地面にぶつかり、地面をえぐり続けていく。）&br; &br; 馬鹿な……！　何故受け流せる！？　全てを、全てを両断した剣だぞ――！！&br; &br; （刹那、白のサーヴァントが黒のサーヴァントの間合いに突入してきた。）&br; &br; ――曲がれェッ！！&br; &br; （黒のサーヴァントの叫びと共に地面をえぐっていた剣が大きく弧を描き、“曲がる”）（天を突くほどの長さとなったそれはセイバーへと向かう。）&br; （だが、間合いに入った彼は止められない。剣は長大故に、高速の戦闘には向かない！） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-17 (木) 02:20:31};
---(─解析中)&br;(受け流したDの…魔王の剣は予想以上に凄絶だ。ほぼ無傷で切り抜けたのが不思議なくらいだ)&br;(最も、無傷が死ぬかの二択であればそうをならざるを得まい)&br;(あれが勇者の剣ならば、斬られていただろう)&br;(あれが世界に向けて真に振り下ろされたなら、世界は断絶されただろう)&br;(だが、そうなってはいない)&br;はぁぁぁ…ッ！&br;(その理由を問いはしない。その答えは、問うものではなく。これから導く物だから)&br;&br;全てを両断してきたとしても、今斬れてはいまい…それが全てだ！&br;(二重の意味を篭めて。気付いてくれと祈って。白が駆け抜ける)&br;(そしてついに、間合いに捉えた黒を白の双剣が二重に薙いだ)&br;''&ruby(ライトニングジェミニ！){瞬雷の双刃！};''&br;(宝具の連打。容赦なく主から魔力を吸い上げていくが、今はそれしか手が無い)&br;(白の雷剣が魔王とすれ違い様に、閃光もかくやという速度で振りぬかれ…)&br;&br;あの規模で更に刀身が伸びて曲がるというのか…！？　星くらいは切り抜きそうだな！&br;(駆け抜け離脱しても間に合いはしない)&br;(軽功の力で飛び跳ねながら、直撃を避けるも…)&br;(余波だけで裂傷を食らう。胴が千切れていないだけマシというダメージを受けながらも、着地して魔王と対面する位置に降りたった) -- [[セイバー>名簿/510448]] &new{2014-04-17 (木) 20:48:31};
---（――二人が着地した後、バーサーカーの胸部が十字に切り裂かれ、赤黒い血が流れる。）&br; （セイバーの宝具を受けた。軽いダメージではない。胸を左手で掴み、魔力を無理やり流し込んで血を押しとどめる。）&br; （闇という属性を得て魔王となった男の昏い瞳が、セイバーを捉える。）&br; ……まだ、俺の中に甘さが残っているということか。単なる力になりきれていないということか。&br; 一刀のもとに、お前を切り裂くことができなかった――&br; &br; 俺は、もう戻れない。戻らない。そうすれば、全てが無駄になってしまう。俺は、負けるわけにはいかない。&br; お前にも、世界にも、運命にも――神にも。&br; &br; 勇者では救えなかった。魔王となっても神は殺せなかった。&br; ならば、今一度、今一度、全てを俺は捨てよう。&br; 勇者としての、魔王としての過去を捨て、ただ一つの力となる。&br; そして、遍く世界を救う。&br; &br; ――それが、俺に出来るただ一つの、贖罪だ。&br; &br; &br; （星くらいは切り抜きそうだという言う言葉に、バーサーカーは目を閉じる。）&br; &br; &br; そうだ。&br; &br; ''俺は、俺の住む星を、世界を、この剣で切り裂いた。''&br; &br; ''――滅ぼしたんだ。''&br; &br; &br; それを、今、見せてやろう。お前に勝つためには、運命に勝つためには、全てを切り裂き、救うためには！&br; &br; 俺の過去全てを、罪全てを、黒き歴史として力に変える。そして俺の全てを否定する。&br; &br; 俺の、絶望も、かつての栄光も、全て――&br; &br; （剣を高く天に向けて掲げる。すると、異様な気配が満ちていく。世界そのものが振動しているかのような。）&br; （途轍もないことが起きるというような雰囲気が満ち満ちていく。）&br; &br; 俺の絶望の全てを知れ。それでもなお俺を討つことができるならば、貴様が勇者であるならば。&br; &br; そこが、俺の物語の終焉だ。だが、それはない。あり得ない。俺は世界を救わなければならない。己の意志のままに。主も、お前も！　何もかも！&br; &br; だからここで、潰えるがいい――白の男よ。我が最後の宝具を受けて。&br; &br; ――守るべき世界を守れなかったとき、君は、どんな顔をする？&br; &br; &br;
CENTER:
''&size(45){――&ruby(終わらない絶望の物語){Kの伝説};――};''&br; &br;
CENTER:
&ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028565.jpg,400x1002);&br; 
&br;  
LEFT:（赤い剣が天を貫いて伸びる。空間自体を切り裂いて、その空間から闇が溢れ出す。平原一帯を包み込み始める。）&br; （それは固有結界。Dの勇者/魔王の最後の宝具。）&br; （次々と、大空に走馬灯のように、「Kの伝説」と呼ばれたある勇者と魔王の物語の映像が流れていく。）&br; （[[勇者として目覚め、旅立ち、魔王と戦い、>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp027743.html]][[仲間とともに駆け抜けた日々。>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp027750.html]]）&br; （[[Dの紋章の真実に気づいてもなお、運命に立ち向かい、抗い続けた男の物語。>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp027751.html]]）&br; （この黄金の伝説の残る世界にやってきて、勇者として、魔王に堕ちず、世界を救うと友たちに語った日々。友に戦った日々。）&br; &br; （[[そして――神から与えられた絶望故に、狂い。世界を、自ら滅ぼしてしまった絶望の物語。その真実が今、ここに明らかになった。>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028096.txt]]）&br; &br; （神に運命を弄ばれ続けた男。勇者として世界を救い続けても、最後には神が現れて、全てを滅ぼしてしまう。そして、それが永遠に繰り返される。）&br; （Dの勇者は、それでもなお運命を乗り越えるために戦い続け――そして、遂に神によって狂わされ、魔王となった。）&br; （絶望の果てに――世界を滅ぼしたのだ。その手で。何もかもを。）&br; （男の大罪とは、自ら世界を滅ぼした事。）&br; （そして、男が成そうとしていることは、その贖罪。この世界と同じようにすべてを滅ぼして、神の呪縛から世界を解き放つ。）&br; （――そのすべてが、今此処に示されたのだった。）&br; &br; ――ここが、俺の原罪の地だ。&br; &br; （あたりは闇に満ちていた。そう、宝具により空間が裂かれ、この地に、Dが破壊した世界が呼び出されたのだ。）&br; （だが、そこには何もない。何もなくなるほどに、無に還してしまうほどに、破壊してしまった世界。）&br; （あらゆる絶望、気が狂ってしまいそうなほどの絶望とプレッシャーが、セイバーに襲い掛かる。）&br; （そしてそれはバーサーカーの力となる。これは一つの賭けだった。再び、自分が世界を破壊する姿を目にすることによって、その覚悟を思い起こし、力とする。）&br; （この空間で、この罪の世界で、この絶望を力に変えることができれば、自らが狂わずにいられれば。）&br; （――勝てる、と信じて。）&br; &br; これで最後だ。この世界で、俺は決着をつける。来るがいい。俺の全てを取り戻せるというのならば！&br; &br; 
（赤い剣が伸びる。世界を滅ぼした剣が伸びる。）&br; &br; （だが、どれほど力を得ようとも、超越した能力を持とうとも。）&br; （心は耐えられない。バーサーカーの体が揺れ、赤い涙が頬を伝い続ける。）&br; （全てを忘れるために、運命に打ち克つために行ったはずの行為が、自らの存在を、心を削っていく。）&br; （――そして、もう耐えられなかった。&br; &br; ''うあ、ああ、あああああああ！！！！''&br; &br; （嘆きの声を上げる。すると、何かの哄笑が空より響いていく。それは、この男を嘲笑う神の声であった。バーサーカーを嘲笑う。自らが世界を滅ぼしていく様が、映像として何度も再現されていく。）&br; （そんな世界の中で、バーサーカーは狂いながら、白きセイバーへと天を突く剣を以て、切りかかった。）&br; （魔王となった男。全てを捨てた男。だが、ほんとうは勇者になりたいのだ。世界を滅ぼしたくはないのだ。）&br; （それ故に、目の前の男は眩しすぎる。かつての自分だ。それを忘れ去るために、その絶望の剣で斬りかかる――！）&br; &br; （魔王は勇者に勝てぬと、知り得ながらも。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-17 (木) 22:05:04};
---(魔力さえあれば、今のセイバーにとって消滅に至らない傷は。直す隙さえあれば致命傷とはなりえなかった)&br;(即座に修復していく。万全でなければ相対できる相手ではないのだ)&br;…何がそこまでお前を追い詰めた。何がお前をそこに追いやった&br;(それを知らない。知らなくてはいけない)&br;神を殺せない…そして、世界を滅ぼした。切ったと言うのか&br;(そこに、どんな絶望があったのだろうか)&br;(それでも)&br;戻れない…か。それは…それだけは、お前が決める事ではない&br;それは、勇者が決められる事でもない。魔王でも、神ですら決めるものではないはずだ&br;俺も。ニーナも。お前も。お前のマスターも。お前が今まで関わってきた全て。それだけが決めることだ&br;&br;(そしてその問いが放たれ。その力が見えた)&br;&br;(''――守るべき世界を守れなかったとき、君は、どんな顔をする？'')&br;&br;(俺はその世界を知らない。聖杯戦争の始まりに生まれ、今まで歩いてきたちっぽけな時間しか過ごしていない)&br;(元となった人物ならともかく。この白のサーヴァントは世界を救った経験なんてないのだから)&br;(でも。理解できる事はある。その日々が長さに関係なく。全て大事な物であったこと)&br;(生まれてきた意味が分からなくても、進むべき道があった事)&br;&br;(そして。その伝説を見た)&br;(その物語が語られる)&br;(それが彼の絶望の一端。ただ、勇者と魔王という枠に踊らされる絶望)&br;(その重みが理解できない。理解できたとはいえない。誰が言えるものか)&br;(輝く過去があるからこその苦悩。大罪の重み。全てが重く圧し掛かってくる)&br;……これが……滅びた世界だというのか……！&br;(今まであった決意が綻びていく。目の前の男の絶望の一端に潰されて、見えなくなっていく)&br;…あ…！(膝が勝手に折れる。心の前に、身体が萎縮したように)&br;ぅぁ……！(こんなのは無理だ。と心が叫ぶ。体は怖いから動きたくないと震えて止まない)&br;げぇぅ…！！(ついに。その二つがセイバーの体をも蝕んで、ダメージを与える。剣を受けるまでもなく、内部から崩壊していく──)&br;&br;(でも。その涙を見てしまった)&br;(狂いきった、Dの流す涙)&br;(勝ちたいという気持ちではなく。それがあるのが我慢できないという。理屈ではないただそれだけの理由で)&br;(前を見た)&br;&br;(血を吐きながら腕を動かす)&br;&br;(歯をくいしばって足を動かす)&br;&br;&br;&br;(血を吐きながら準備オッケー)&br;(双剣を構えて。嘆きと共に上がる剣を見据えて。戦いを再開しよう)&br;(''解析中断。読み取り不可能。対象の構成ランクはEX'')&br;(諦めない。それが必要だ。手を伸ばす。自身を壊そうとも)&br;(だが、それだけでは足りない)&br;(力を。誰かの力を。力をいつもくれた彼女を呼べば…！)&br;''マスター…ニーナ。聞こえているかニーナ''&br;''俺に…力を！''&br;''彼を…この世界を諦めない。彼を諦めさせない。君のいる世界を壊させない''&br;&br;&size(25){''ニーナ、俺に力をくれ───！！''}; -- [[セイバー>名簿/510448]] &new{2014-04-17 (木) 23:33:37};
---(極大の魔力を使用。EXランク宝具の転写を開始します。詠唱開始)&br;&br;'''''It's raining in the still of the night'''''&br;'''''at first light to be a memories'''''&br;'''''but don't lose grip on the dream of special'''''&br;'''''so long as I live, never say goodbye'''''&br;'''''I'll return in your heart'''''&br;&br;&size(25){''硝子の万華鏡よ、全てを写しとれ──！''};&br;&br;(双剣が姿を変える。魔王化したDの剣を元にコピーして、しかしそこに生まれたのは魔王化した状態のDの剣ではない)&br;(''&ruby(デクスソード){偽典・勇者の剣};'')&br;(かつてデクスソードと呼ばれたものを、この世界に眠る記憶から強引に召喚。模倣したのだ)&br;(本物ではない。偽者だ。それを二本掲げて、魔王の振り下ろされる剣に抗い、走り出す)&br;(即座に潰されそうになった。その時に、声が……)&br;&br;''&color(#ffffff,#000000){何かが甘く囁いた。剣を真似られるなら紋章もコピーしてしまえと。そうすれば越えられる。};''&br;''&color(#ffffff,#000000){魔王を倒す、世界を救う勇者になれると──};''&br;&br;(その誘惑を。人であるなら抗いがたい。苦痛も敗北も容易く除けられるであろう誘惑を)&br;否。断じて否だ！！&br;(跳ね除けた。ちっぽけな意地だけで)&br;俺は勇者じゃない…勇者になりたいわけでもない！&br;ふざけるな。勇者でなければ救えないと誰が決めた！　神に愛されなければ何かを救う配役が回ってこないと誰が決めた！&br;(天を突く剣を受けるたびに。両手に持った剣が軋む。本来の持ち手でもなければ、完全なコピーでもないのだから当然だ)&br;(剣を凌いで走る間に何度も。砕ける。そして、コピーし直す)&br;(そうして。ついに。ボロボロになって、血塗れでない場所などなくなって。彼の前にたどり着いた)&br;&br;'''''覚えていますか？　過ぎしあの頃　今もいつまでも　忘れえぬ　日々'''''&br;&br;(歌うように。もう一度君は立つべきだと想いを投げて、二本の''&ruby(デクスソード){偽典・勇者の剣};''を振り上げ…振り下ろす！)&br;&br;''運命に、抗おう…！'' -- [[セイバー>名簿/510448]] &new{2014-04-17 (木) 23:34:53};
---（対比。）&br; （重すぎる運命を背負わされて、何回も、何百回も、何万回も、何億回も、世界を救い、そして壊されていった男。その果てに、自らの根源である勇者さえも捨て去った男。）&br; （聖杯によって構築された無名の英霊、『魔剣使い』。色のない白きサーヴァント。まだ、動き始めたばかりの男。）&br; （あまりに違う存在。対局ともいえる存在。まだ始まったばかりの物語と、もう永遠に繰り返され続けてきた物語がぶつかり合う。）&br; （始まったばかりの物語が、その重みに耐えきれるはずはない。絶望の物語に押しつぶされてしまうはずだ。）&br; （恐れ、絶望、かつての栄光、世界を救った記憶、そして、全てを奪われる記憶。救っても手から零れ落ちてしまう砂のような世界。それらがなだれ込み、セイバーを押しつぶそうとする。）&br; （その膝は折れ、内部を浸食し、壊していく。）&br; &br; （だが。）&br; &br; （だがそれでも、目の前の男は立ちあがった。前を向いた。傷つきながらも、腕を、脚を、動かしていく。）&br; （たとえ勇者を名乗らなくても、たとえ世界を救ったことがなくても、真白な存在でも。）&br; （輝いている。眩く、輝いている。）&br; （それは、かつてのバーサーカーの姿。運命に負けない。どのような窮地に立たされても、諦めない姿。）&br; （最後の最後に、自分が失ってしまった姿が、そこにあった――）&br; &br; ――馬鹿な……！&br; &br; ''――デクスソードだと！？''&br; &br; （硝子の剣が万象を再現する。かつてこの世界にあったもの。かつてバーサーカーが手にしていたもの。）&br; （父から受け継いだ、今は亡きデクス王家に伝わる伝説の剣。二振りの剣。）&br; （この剣でかつて、この黄金の伝説の地を駆け、戦った。その剣はこの世界の何処かで眠っている。今はこのバーサーカーの手にもない。）&br; （だが、セイバーは持っていた。伝説の剣を！　魔王を倒す剣を！）&br; （不完全であっても、それはまさしく「デクスソード」だ。それを手に出来るのは、勇気あるものだけ。絶望に立ち向かえるものだけ。）&br; （――今のバーサーカーでは、握ることができないものを、彼は持っていた！）&br; &br; （デクスの「神」の甘言を一蹴し、それは迫る。）&br; （天を突く、世界を破壊したDの剣を受けて、何度もボロボロになって、血まみれになって。）&br; （それでもなお、こちらに迫ってくる。――これが、恐怖なのか。これが、魔王が勇者に抱く恐怖なのか。）&br; （どんなに戦力差があっても、どんなに絶望を受けても、なお立ち上がり、何かを救おうとするもの。）&br; （――魔王を倒すと誓ったあの日、少年が本当になりたかったものが、そこにいた。）&br; &br; ――あれは、俺だ。&br; &br; （アルヴィンを見た時と同じ言葉を、呟いた。絶望に打ちひしがれた勇者の末路のような男を見たときの言葉を。）&br; （そして、かつての自分のように輝き、運命に立ち向かう男の姿を見て、呟いた。）&br; &br; ''俺は、俺は、俺はああああああああっ！！！''&br; &br; （溢れ出す。溢れ出す。捨てたはずの記憶。もう、黒歴史として葬り去ったはずの過去。）&br; （勇者として、運命に立ち向かった、日々が――）&br; &br; （二本の勇者の剣によって、招かれた――）&br; &br; &br; &br; ―――――あ、ああ。&br; &br; （からん、と手に持っていた剣が地に落ちた。原罪の地が崩壊していき、空に真円の月が戻る。）&br; （固有結界は消えた。闇の歴史の世界をセイバーは脱出したのだ。）&br; （バーサーカーは地に膝をつく。最早戦う力はない。魔力は限界だ。戦うことなどできない。）&br; （――敗北したのだ。世界を壊す魔王は。）&br; （勇者は名乗らない。だが、勇者たるべきものによって。）&br; （魔王は勇気ある者に倒される。それは、道理のことだ。）&br; &br; （セイバーはそれに気づかせてくれた。彼は、それを、思い出させて――）&br; &br; ''&color(#ffffff,#000000){――素晴らしい！　なんと悲劇的で愚かなことだろう！　君は魔王として勇者に倒される！};''&br; &br; ''&color(#ffffff,#000000){そうだ、そうだとも。これが結末、これが全て！　これが君の旅の終わり！　これが君の物語の終わり！};''&br; &br; ''&color(#ffffff,#000000){彼こそ真の勇者だ。何も救えなかった君とは違って。――結局、君は何も成せない。};''&br; &br; ''&color(#ffffff,#000000){さあ、絶望に泣きたまえ、絶望に震え給え。まだ、まだ戦えるだろう？　願いを叶えるのだろう？　デクスの螺旋から脱出するんだろう？};''&br; &br; ''&color(#ffffff,#000000){まだ終わりたくないのなら戦え。そうしなければ君は永久に魔王だ。運命に屈した勇者だ！　だから――};''&br; &br; ''&color(#ffffff,#000000){殺せ、滅ぼせ、何もかも。その男を。そうすれば、君は、勇者に戻れる。勇者は常勝だ。勝たなければ、君はただの――私の玩具だ。};''&br; &br; ''&color(#ffffff,#000000){ハハハ、ハハハ、ハハハハハハハ！！};''&br; &br; （デクスの「神」の声が響く。それが、セイバーの言葉を受けてかつての心をとりもどしそうになったバーサーカーの心を乱す。）&br; （邪悪な神の哄笑が、再びバーサーカーを、Dの螺旋へと落そうとする。永遠に終わらない物語の、主人公になれない男へと、落そうとする――）&br; &br; これが、結末なのか……？　俺は、魔王として滅ぼされる……？&br; 違う、違う、違うッ！！！　そんなのは、違う！　俺は、俺は――世界を救うんだ！&br; そうしないと誰にも償えない！　俺が滅ぼしてしまった者たち全てに、償えない！！&br; こんなところで俺の物語は終わるのか！　神の操りに人形のままで！　嫌だ、嫌だ、嫌だッ！！&br; 俺は、もう世界を壊したくない！　――魔王になんて、なりたくないんだ！！&br; だから、負けない、負けてはならない。''絶対に俺は負けられない！''&br; 立ち上がれ立ち上がれ立ち上がれ……俺は、俺は、俺は、神の世界を壊す。壊す。壊す。&br; ここで負けたら、俺は、何の為に戦ってきたんだ。これまで、何の為に――！！&br; 止まれない、止まれないッ！！　負けられない！　ああ、ああ、あああああああああっ！！！&br; 運命に負けては、いけないんだあああああっ！！&br; &br; （魔力は尽きている。最早消える寸前なのに。神の言葉に突き動かされ、バーサーカーは動き出す。剣を携え、立ち上がり、目の前のものを滅ぼそうとする。）&br; （再び、神の操り人形へと、堕さんとしていた。）&br; （魔王になど、そんなものにはなりたくなかった男の、悲痛な叫びが響き続ける。神によって運命を歪められた男が。このままでは、どのみち消えて、終わりだ。）&br; &br; （これが――物語の終焉なのだろうか。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-18 (金) 01:06:10};
--（指定された場所へと足を踏み入れる）&br; （そこを取り巻く重圧は…かつてのカグラのサーヴァントとのものだとは分かるものの、雰囲気が違う）&br; （何かあったのだろうか　この聖杯戦争で自分たちが様々な変化を経たように　カグラとそのサーヴァントもまた変わったのだろうか）&br; &br; カグラ、ちゃん。（硬い表情のまま紡がれる言葉、それは薄っぺらくて…）&br; …！！（現れたサーヴァントはがらりと様変わりしていた）&br; （壊す。　ただそれだけの化身へと成り果てていた）&br; （しかし秘めていたポテンシャルを躊躇うことなく解放した彼は…間違いなく、強い）&br; （『セイバー…。』）&br; （わざわざ念話で確かめなくても、彼もわかってることだろう）&br; （きっと。　変容してしまったサーヴァントの正気を、取り戻してくれる　そう信じて魔力を送る）&br; &br; &br; （そして。　自分たちには、やるべきこと。　話すべきことがある）&br; （けれど彼らから離れすぎるわけにもいかない　見届けなければならないのだ、己のサーヴァントたちの行く末を）&br; （故にこの戦いにおいては気休めでしかないだろうが…防御障壁を最大出力で張った）&br; （自分と、カグラを中心に。） -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-16 (水) 22:36:22};
---（命令を下した、その言葉に頷くサーヴァントの声は、表情は…ただそれに反応をしただけで、そこには心を感じ取る事が出来ない）&br;（待ち望んだ、破壊する為の戦いに、ただ世界への憎悪と、殺気を放つばかり）&br;（そこには…自分の知る勇者の姿は、欠片も伺う事は出来なかった）&br;（願いの為にと、叫ぶ魔王の声は空虚にしか、聞こえなかった）&br;（…そして、自身の言葉を引き金として戦いは始まった。…考えてみれば、こうして自らが率い…戦いを起こしたのは、初めてだったかもしれない）&br;（襲撃を受け、それを迎撃する…それ以外の戦いにおいて、"Ｄ"は自分を帯同させようとはしなかった）&br;（足手纏になる、という事もあっただろうが…それ以上に、私の心を気遣っての事だったのだろう）&br;（間近で見る、彼の闘気は…森で見てきた、それ以上に熾烈と思えた。それは狂気に満たされていた以前でも、そうだったのだろう）&br;（…彼は、私にそれを見られたく無かったのだろうか…それとも…）&br;&br;（死闘を演じ合う、漆黒と純白のサーヴァント）&br;（それにもっとも近い場所で、その行く末を見届ける、二人の少女）&br;…やはり、貴方達を選んで良かった。…これを使ってください、ニーナ・ミュウ&br;（二人を包む障壁を見て、力無く、微笑む。…近くで見れば、有角の少女は以前と比べて随分と憔悴しているように見える）&br;（手渡そうとしているのは小瓶に入った、深い緑色をした液体）&br;…貴方の口には合わないかもしれませんが、魔力の消耗を抑える効果を持つ、薬です。&br;以前に会った時と比べて、随分と…力を無くしたようですが。貴方の魔力が尽きて…彼が戦えなくなってしまうのは、避けたい&br;（小瓶を開いて先持って口を付けて見せる、毒は入っていないと、示して） --  &new{2014-04-17 (木) 20:18:40};
---（眺めていた）&br; （ずっと、目を見開いて、二人で）&br; （繰り広げられる戦闘のほとんどは目に捉えられず、理解も及ばない域のものだった）&br; （ただ着実に消費されていく魔力が、戦闘の激しさを物語る）&br; &br; （このペースで消費されては身がもたない、けれどそんなことは言っていられない　この戦闘は、そんな理由で終わってはいけない）&br; （自然と表情も険しいものになる…が、掛けられた声の主に振り向く頃には寄っていた眉はいつも通りに）&br; （改めてカグラの姿を見る　久しぶりにみた彼女の様子は変わっていた　外見が変化した自分が言えたことではないのだが…）&br; （どこか、憔悴して、そして…諦めたような雰囲気が感じられる）&br; （そう考えている間薬を受け取ろうとしなかったので疑っているように思われてしまったのだろうか…と思いかけてすぐに否定する）&br; （彼女は彼女なりの誠意を見せてくれただけで他意は他にあるまい）&br; ありがとう、正直…余裕はなかったの（すぐに受け取って飲み干した）&br; （如何にも薬、味を楽しむものではない深緑の液体の効果はすぐに感じられた）&br; （吸い上げられるように消費されていた魔力の激流がやや抑えられたのだ）&br; （しかし倒すべき敵である自分に。　…もとよりあれほど強力なサーヴァントであれば、不意打ちの一つでかなり追い詰めることが出来るはずだ）&br; カグラちゃん…、教えてもらっても、（いいかな。　そう切り出そうとした正にその時）&br; &br; ――――――――聞こえる&br; （固有結界に包まれながらも確かに聞こえた）&br; （それは力を求める声）&br; （破壊ではない、取り戻すための力）&br; &br; （ああ、カグラはこのために　自分たちを呼んだのだろうか）&br; （苦しみに、悲しみに、絶望に、神に、囚われてしまったサーヴァントを取り戻すために）&br; （カグラに視線を向けた　一度頷くと視線を再び戦場へ向けて）&br; &br; 大丈夫…………誰に嘲笑われようとも　世界に否定されようとも　諦めなければ………取り返せる！！！！！！！！&br; （ありったけの魔力と、令呪を開放する）&br; &ref(https://dl.dropboxusercontent.com/u/78385222/GL/%E8%81%96%E6%9D%AF%E7%94%A8/blan.png,nolink); ''セイバーに令呪を捧げるの！''&br; &ref(https://dl.dropboxusercontent.com/u/78385222/GL/%E8%81%96%E6%9D%AF%E7%94%A8/blan.png,nolink); ''どうか…絶望に染まった魔王を救って！！！！'' -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-17 (木) 23:34:16};
---（如何なる達人でもっても、英雄と呼ばれるような存在であったとしても、その戦いを理解する事は、叶わなかっただろう）&br;（それこそが、英霊と呼ばれる者達の、その存在をかけた戦い）&br;（読み解いて来た幾多の伝承で謳われていた、伝説となった勇者と魔王の闘争。そのどれよりも熾烈で、過酷であるように思えた）&br;（背けたくなる目を…しかし、外すこと無く、見届ける）&br;（もう逃げないと、決めたから。その戦いは、見届けなければならない）&br;&br;（小瓶を受け取ったニーナと、多分、その味はやはり口に合わなかったであろう、少し歪んだ表情に、儚く微笑む）&br;サーヴァントよりも先に、貴方に倒れられてしまっては、困ります。&br;貴方達には…………（立っている事が出来なくなる程の、魔力の吸引。同時に）&br;（''絶望が''）&br;（''絶望が。''憤怒が。''絶望が。''悲哀が。''絶望が。''嘆きが。''絶望が。''絶望が絶望が絶望が絶望絶望絶望絶望絶望ゼツボウぜつぼう────────────）&br;&br;&br;（────────────………''絶望が。''濁流のように流れ込んで来る）&br;&br;（それが、自身のサーヴァントが抱えてきた、堕ちてしまう程の、絶望）&br;（いっそ、気が狂ってしまえればどれ程楽だろうという、深く昏い彼の想いが、伝わってくる）&br;（こんなものを抱えて…何故、彼は狂わずにいられたのだろうか）&br;（混濁する意識の中で、ただ、自身のサーヴァントを、魔王を、想う）&br;（もしも問い掛ける事が出来たのならば、彼はきっと、こう言っただろう）&br;（『''俺は、勇者だからだ''』）&br;（ただ、それだけの想いで。彼はずっと、ずっと、永劫にも等しい時間を戦い続けてきたのだ）&br;（矛盾と絶望を抱えながら、たった一人で）&br;（そしてその果てで、彼は。その想いを捨て去ってしまった）&br;（彼を戦い続けさせてきた、信念を。自らという、存在そのものを）&br;&br;&br;――――――――聞こえる&br;（最早声にもならない、悲しみに満ちた嘆きが）&br;（本当は魔王になんてなりたくなかった、少年の絶叫が）&br;&br;&br;…もう、いい。いいんですよ、バーサーカー………&br;貴方は…もう、十分に…苦しみ抜いた。そして…貴方の中にあった魔王は、今…討たれた…&br;………だからッ………だから、もう…………解き放たれても、いいんです……っ……&br;（自身の魔力も底を付き欠けている、意識が途切れそうになるその寸前に）&br;（未だ戦う意思を見せる………いや、違う、戦いを、辞める事の出来ない&ruby(魔王){バーサーカー};への）&br;（魔力供給を、絶つ）&br;&br;（未だ、令呪を使う事は出来ない以上）&br;（彼を、止める方法は…それしか無かった）&br;&br;&br;（ペンを置くには、まだ早い）&br;（物語の続きが──紡がれていく──） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-18 (金) 01:18:29};
-''白と黒'' --  &new{2014-04-13 (日) 00:51:02};
--（時を遡ろう、それは今は焦土となった森が、まだ緑を蓄えていた頃の事）&br;（時節は春、魔が棲むと呼ばれる森にあっても鮮やかな彩りで溢れる季節）&br;（木々は果実を実らせて、草花は色濃く咲き誇り、来訪者の目を楽しませる）&br;（気候は穏やか、時折吹くそよ風は春の匂いをふんだんに含ませて歩き続ければ熱を持つ身体を冷ましてくれた）&br;（長い冬の眠りから目覚めた動物達も時折顔を覗かせる。今、木を登っていったのは栗鼠だろうか）&br;（…森林浴を楽しむには絶好の日和であり、ロケーションといえる森の様子は、聖杯戦争の最中にあるという事を忘れさせる程、穏やかだった）&br;&br;（…森に潜む、二人の存在を除いては。高い魔力と、特徴的な魔力…二つの気配が森に在る事を感知すれば、それを辿り…）&br;（…今、正に、その目に捉えた。戦いを仕掛けに来た様子とは思えないが…彼等も自分達と同じである以上）&br;（警告の意味を兼ねた、矢を番え…放つ）…戦いに来たのではないならば、去りなさい。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-13 (日) 00:52:07};
---（そう、これはまだまだのんきだった頃の、子どもだった頃の出来事の一つ）&br; （セイバーの記憶を取り戻す一環、と位置付けて森林浴をしに森を訪れた）&br; （春の到来に歓喜する森は生命に満ち溢れ　とても清清しい）&br; ふう…空気が、おいしいの&br; この街にこんなに綺麗な森がまだ残っているなんて、嬉しいな&br; （買い込んだお菓子の紙袋を抱えてスキップなんかして）&br; &br; （けれど平穏は唐突に破られる）&br; えっ何！？&br; （放たれた矢に目を白黒させて）&br; 戦うって、あ…！（ここにきてやっとマスターの魔力を察知した） -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-13 (日) 01:12:30};
---(マスターの気まぐれに付き合って、森林浴である。一応、記憶のためという名目ではあるが)&br;(マスターほど気を抜きはしなかったが、しかし矢の気配を感じ)&br;む…&br;(武器を現出させようとして、しかし止めた。一応当たらないように。ついでにニーナが先に行き過ぎないように引っ張り戻し)&br;さて、どうやら彼女の縄張りだったようだな&br;(『どうするマスター。警告を放ってきた以上会話は出来るだろうが、さりとて友好的とも限らないぞ』)&br;(矢の放たれた方向に視線をやりつつ、周囲に気を払っている)&br;(こちらを知覚し、なおかつ警告を入れてきたという事は…どこかにサーヴァントもいるだろう。と) -- [[セイバー・エラー>名簿/510448]] &new{2014-04-13 (日) 01:21:48};
---（穏やかな空気の漂っていた森に突如として走る緊張感、それに呼応してだろうか）&br;（鳥達はざわめき始め、飛び立っていく…それは矢が放たれてきた方向から迸る強烈なプレッシャーの為か）&br;（少年のような、少女のような中性的な声からの警告は続く）&br;…去れと言った筈ですが。これ以上ここに留まるのであれば警告ではすみませんよ。&br;戦闘の意思を見せるならよし、叩き潰すのみです&br;（大凡隠し仰せるものではない、サーヴァントのものと思われる気配とは裏腹に）&br;（おそらく声の主であろうそのマスターの気配は、森に溶け込んでいるようで伺い知れない）&br;（かけられる言葉は友好的とは言えなかったが、すぐに攻撃をしてくる程好戦的では無いようだ） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-13 (日) 23:19:48};
---（中性的な声による警告が聞こえてくる方向からは、非常に強い負の重圧が溢れ出していた。）&br; （その意図があるにせよないにせよ、奥に進もうとすればそれは感じられ、一般人は逃げ出してしまうだろうほどのものである。）&br; （明らかなサーヴァントの気配だった。そのあまりに強い重圧を秘めたそれが、ゆっくりと森の奥より姿を現した――）&br; &br; （それは漆黒であった。）&br; （白いローブをまとっているセイバー・エラーとは対照的な、闇の如き黒であった。）&br; （黒衣に身を包んだ男が姿を現した。とても中性的な、少年のような声を出すような男ではない。となれば、警告を発しているのはマスターだろう。）&br; （静かに黒衣の男は、剣を抜く。だがすぐに斬りかかったりはしないようだ。あくまでまだこの段階では威嚇ということである。）&br; （目の前にいる二人の姿を、昏い昏い瞳で見つめる。）&br; &br; ……そう言うわけだ。戦うというのであれば、俺は全力でお前たちと切り結ぼう。&br; &br; （と、黒衣の男は静かに告げた。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-13 (日) 23:33:58};
---（『強大なサーヴァントの魔力…それと、マスターだと思うけれど、どこに居るかは掴めないの』）&br; （『すぐに友達になれそう、ではないけれど…でも、お話が出来るなら、お話しようと思う』）&br; （相談している間に件の強大なサーヴァントの方が姿を現した　パラメータを見るまでもなく途轍もない力を持っているようだ）&br; （威圧されている訳ではないのにその力の前にプレッシャーを感じる）&br; ………（唾を飲み込む）&br; 私たちに戦闘の意思はないの（まず一番大事なことを宣言した）&br; あなたたちに危害を加えるつもりは無い…だから、もう少しだけお話できないかな？&br; そうだ、今日は……シナモンたっぷりのアップルパイとチョコレートワッフルがあるから一緒に食べながら…どう？&br; （交渉とも思えない無邪気な提案だった） -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-13 (日) 23:47:46};
---………！？&br;(強力な気配。負の気配…己を隠すことの無いサーヴァントの気配を捉えた)&br;(『不味い。このサーヴァントが本気で動いたら撤退できるかどうかから考えなくてはならなくなる』)&br;(『などと進言していたら。既に戦意が無い事を示す以上に暢気な提案をしていた)&br;………そういう事らしい&br;(物凄く気が抜けることをマスターに言われたが、自分もひとまず戦意がない事だけは明かしておいた)&br;(集中力は、基本的に新しく現れたサーヴァントに向けておく) -- [[セイバー・エラー>名簿/510448]] &new{2014-04-13 (日) 23:53:58};
---ここに来る輩は何時もそれを口にしますね。最初からそのつもりでいたのか、それとも我がサーヴァントの力に恐れを成したのか…&br;（対話を望む声、それを聞き飽きたとでも言うような声音が響く。そして、それに続いたニーナの言葉に）&br;……………（呆然としたような、ただただ呆れているような静寂が森を包んでいく）&br;（こちらからは、森へやって来た二人の聖杯戦争参加者の姿を捉える事が出来ている）&br;（その、余りにも無邪気な…脳天気と言える言葉を口にする少女は。どうやら本気でそれを提案しているように見える）&br;（幼さ故の、無知なのだろうか。自分達が何をしているのか…理解していないのだろうか）&br;………いいでしょう、話をしたいというのであれば、聞きましょう。&br;（お菓子云々については完全に無視をして。サーヴァントの後方に、彼と同じ黒を基調とした衣装…目深にフードを被り、その顔は伺い知れないが）&br;（小さな体躯だけは明らかな、マスターが姿を現す）…余計な事は考えない方がいいですよ、おかしな動きをすれば… -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-14 (月) 00:13:28};
---（魔力の気配から察するに、サーヴァントはこの白いローブの男のほうであろうと黒衣の男はあたりをつけた。）&br; （クラスなどはわからないが、関係はない。どのようなクラスであれ、己がマスターの敵は討ち滅ぼすだけなのだ。）&br; （おかしな動きをすればすぐに動くことはできる。剣は既に抜いてあるのだ。）&br; （だがどうやら、この黒衣のサーヴァントはマスターの命令には忠実らしく、特に何か命じられたりしなければ、動きはみせないようだ。）&br; &br; ……何？&br; &br; （黒衣のサーヴァントは、その視線を主に白いローブのサーヴァントに向けていたものの、そのマスターと思しき少女の言葉に、思わず声を発し、そちらの方を向いた。）&br; （話をするというのもそうだが、お菓子云々という言葉に、さすがに驚きを隠せなかったようだ。）&br; &br; （静かに目を伏せ、再び二人を視界に捉える。）&br; （マスターの言葉に合わせるように剣を軽く振るう。）&br; （だが、それ以上は特に何もしなかった。主が話をすることを承諾した故にである。）&br; （相手の言葉や様子、仕草はいくらでも偽れる。黒衣のサーヴァントは警戒は解かないまま、重圧をあたりに垂れ流したまま、マスターの傍に、影のようにして侍った。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-14 (月) 00:26:00};
---（誰もが唖然とする中、お菓子袋を抱える少女だけがガサガサと中身を取り出していた）&br; えへへ、よかった…　お話してくれるマスターが多いから、嬉しいの&br; こっちがアップルパイで、こっちがワッフルで……じゃーん、実はパンプキンプリンもあるの！&br; あなたはどれが好きかな？（移動時間でやや冷めてしまったもののまだほんのりと暖かいパイとワッフル、それとかわいらしい小瓶に入ったプリンを両手に乗せて）&br; （話す内容も実に能天気だ　こんな調子では何を話しにきたのかすら推測が難しいかもしれない） -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-14 (月) 00:42:57};
---(距離感はありつつも。対話を始めるマスター二人)&br;(サーヴァントは、対比するように同じスタンスでマスターの傍に控えて、互いを警戒している)&br;(白と黒)&br;(弱いサーヴァントと強いサーヴァント)&br;(重圧からマスターを庇うように立つ者、重圧を周囲に放ちマスターを守る者)&br;(『マスター…いやもう何も言わん。警戒は俺に任せて自由にやってみていい…』)&br;(マスターの行動を容認しつつ、しかし守る姿勢だけは堅持する) -- [[セイバー・エラー>名簿/510448]] &new{2014-04-14 (月) 00:49:14};
---（その場から動くつもりは無い。一緒に食べながらという言葉に同意したつもりもない）&br;（だというのに。少女は完全にその気のようである。というよりこちらの話を聞いていないのだろうか）&br;（あくまでも自身が認めたのは聖杯戦争のマスター同士の会話であって、慣れ合いをするつもりは一切無いのだが…）&br;（…やはり、子供は苦手だ。彼女からは自分が最も良く知るマスターである、メルセフォーネと近い何かを感じる）&br;（ある意味で自分と最も相性の悪い存在と言える…その「裏」を感じさせない振る舞いが心を土足で踏みにじって来る）&br;…それは、相手の事を知らずに戦い、余計な事故を起こさない為にでしょう。誰も、慣れ合いの為の会話を行おうとはしていない筈です&br;（距離はそう遠くない、甘い香りがこちらまで漂ってくる…隠してはいるが年頃の少女、そういったものが嫌いな訳ではないが…）&br;いりません。それに毒が盛られていないとは私には断じる事が出来ない。&br;…貴方はその調子で、他のマスターとも「お話」をしてきたのですか。我々が何なのか、わかっているのですか…&br;（若干の苛立ちを滲ませる声音、相変わらず表情は伺えないが…） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-14 (月) 00:59:31};
---（黒衣の男は寡黙らしく、ほとんど口を開くことはない。相手との会話はマスターの職分だと言わんばかりである。）&br; （マスターの会話に口をはさむこともしない。ただ、主を守ることが自分の使命であると言わんばかりである。）&br; （二人の対称的なサーヴァントだが、今は計らずとも、同じ立ち位置にあった。）&br; （マスターを守る――何もかも対称的なサーヴァントは、その点においては共通していた。）&br; （対称的だが、似ている。彼岸にありながら、何処か共通していた。）&br; （その瞳は白のサーヴァントに向けているものの、相手のマスターの様子もしっかりと見つめていた。）&br; （……見ただけでは、とても聖杯戦争に参加しているマスターとは思えない。子供である。）&br; （勇者を自称とする黒のバーサーカーが本体守るべき対象であるような存在だ。）&br; （この姿が仮面であるとするならば、警戒は怠れない。会話は我が主が行うもの。危機が迫れば、黒衣のサーヴァントが動くのみである。）&br; （どこか苛立つ様子の主の傍へとさらに近づく。言葉は発しないものの、何かしら冷静な行動を促しているようでもあった。感情に走ることで、手痛い一撃を以前受けたばかりだ。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-14 (月) 01:12:09};
---…？（きょとん）　そうかな、他に会ったマスターとも…お菓子を食べたり…ご飯食べたり…（幸いなのか不幸なのか、これも事実である）&br; 今買ってきたのに毒なんてないよ？（そう言ってパイを一口）&br; さっきも言ったとおり他のマスターとも…ああ、でも。　聖杯のお話もしたよ&br; （段々と苛立ちを感じさせる声音に、さらりと）&br; 例えば……「あなたの願いは、何？　どうして聖杯戦争に参加しているの…？」って。 -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-14 (月) 21:33:16};
---(フードを着ている少女の主張はなんともまっとうだが)&br;(語り聞かせる様な口ぶりは自分にも言い聞かせているように聞こえていた)&br;(あの強力なサーヴァントを侍らせていてなお、恐れる何かがあるのか)&br;&br;(一方。こちらのマスターは暢気なものである)&br;(幸い、今まで問答無用で仕掛けてくる相手がほぼいなかったのでこうなっているとも言えるが…)&br;(ひとまず、完全に会話が不味い方向に向かわない限りは任せるかと、そのまま見守る事にする)&br;(『そこは会話できたなら最初に切り出してもいい所だったな…』)&br;&br;(そして、やはり一番気になっているのは黒のサーヴァント)&br;(自分が言えた義理ではないが寡黙だな。などと思いつつ、フードの少女の傍に無言で近寄ったのに気付いた)&br;(念話しているのかもしれないが、あれは落ち着けという意味だろう。良く諌めている)&br;(対称的である故に、危険であると感じる故に、刺激しない程度の観察は続く) -- [[セイバー・エラー>名簿/510448]] &new{2014-04-14 (月) 21:45:12};
---（この森に訪れた者達の大半の目標は自分達だった。それは聖杯を求める者としての思惑が深く絡んだものが殆どで）&br;（僅かな例外こそあったものの…時には弁舌、時には力でもって、争った）&br;…随分と幸運なようですね、貴方達は。そのような暢気さで、今まで食い物とされなかったとは…&br;（腹芸であるようには見えないが…しかし、この少女の内に秘める魔力は、その傍らに控える白きサーヴァント以上とすら思える程、強く感じる）&br;（それを警戒して他の、彼女と遭遇した聖杯を求める者達は戦う事を控えたのだろうか…）&br;&br;（それにしても…殆ど事故のようにして遭遇した彼女達ではあるが…）&br;（此方は既に敵意を見せた。それだというのに、この少女は微塵の害意すら感じさせない）&br;（無邪気にパイを頬張る姿を見ると、緊張を持って接する此方が小者であるかのようにすら思えてくる）&br;（沸き立ちそうになる感情を…傍らに近寄る黒きサーヴァントの姿を認めて、抑える）&br;（…セイバーの考察は間違っていない。少女は恐れている、自身と従者以外の存在を。それに、油断をする事を）&br;&br;…食事等するよりも、本来はその話をする事が普通なのです。我々は、争うべき存在なのですから&br;（落ち着きを取り戻せば、ニーナの姿勢に絆されたのだろうか。若干口調が柔らかく…彼女の姿勢を諌めるようになってしまった）&br;（…どうにも、自分よりも幼いと思えるような相手には、弱い。しかし、それを自覚し、続く言葉を聞けば気を取り直して）&br;…ならば、前もって言っておきましょう。僕達は、願いを叶える為…奪われた全てを取り戻す為に、聖杯を巡る戦いへ赴きました&br;立ち塞がるものは全て、薙ぎ払う。例えそれが、切なる願いを持つ者だとしても…頂に並び立つ事は、出来ないのですから。&br;（フードを取り払えば、ニーナに刺し貫くような視線を向ける）&br;…しかし、今、この場では貴方達を見逃しましょう。戦う覚悟を持たずに来た者を、"Ｄ"に斬らせるのは偲びありませんから。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-15 (火) 10:15:32};
---（言葉は特に発さないが、マスターのカグラが落ち着いたのを見ると、静かに頷いた。）&br; （自身もある程度魔力は感知することが出来る。己がマスターと同じ感想を、セイバーとそのマスターを見て、バーサーカーは持った。）&br; （どれだけ子供らしくあっても、害意が無いように見えても、油断はできない。）&br; （守るべき幼子たち故に、それを屠るなどということはバーサーカーも望むところではない。あの白きサーヴァントとなれば別であるが。）&br; （サーヴァント同士の戦いになれば手は抜けない。全力であの白い男を滅ぼすしかない。）&br; （だが、今はその時ではない。静観すべき局面である。）&br; &br; そうだ。我々は失った全てを取り戻すために戦っている。&br; それを阻むものであれば、俺はこの力で何であれ切り捨てよう。&br; &br; （短くそう告げる。己が強烈な重圧が相手にどのような影響を及ぼすか、及ぼさないのか。）&br; （何にせよ、自らの覚悟と目的は相手に告げた。今の従者としての役割は果たしたと言えるだろう。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-15 (火) 22:02:07};
---（『お菓子は大事だよ？』）&br; （この念話が筒抜けでなくてよかったのかどうか）&br; &br; （カグラが願いについて語る間は食べるのをやめ、じっとカグラを見詰めていた）&br; ……そっか、あなたも…失ったものがあるんだね&br; （初めて会ったマスターらしいマスターだ　己が願いのために他者を犠牲にする覚悟も持っている）&br; 私も、失ったものがある…そしてこれ以上自国の民の犠牲を出さないために、聖杯戦争に参加しているの&br; （国、という言葉を出した　あどけない少女はどこかの国の重要な地位にいるのだろう）&br; けれど、問答無用で戦闘したいっていうわけじゃないよ&br; （バーサーカーからの重圧をひしひしと感じながらも対話の場を求め続ける）&br; （少しだけ緩くなったカグラの口調に僅かな希望を抱きながら）&br; ああ、まだ名前も教えてなかったね　私は &ruby(nina mew){ニーナ・ミュウ};っていうの　あなたの名前、聞いても良いかな？ -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-15 (火) 22:42:44};
---(張り詰めていた相手のマスターも、フードを取って一時的に戦闘を行う気はない旨を告げる)&br;(そして、願いを聞いた。サーヴァントも同調している)&br;(失われた物を取り戻す。誰しも、重さはともかく願う願いだろう)&br;(聖杯に賭けねばならない程のモノを失ったという事だ。少なくともフードを解いた角を持つ少女は)&br;(だが──)&br;&br;俺の願いは、現状マスターを守り、願いを成就させようというものだ。今、戦意がない証として一応告げておこう&br;(端的にそう告げて)&br;一つ、マスターに倣って問いかけてみたいのだが&br;(視線は、Ｄと呼ばれた黒衣のサーヴァントに)&br;君は、全てを取り戻すと言ったな…それは、君のマスターの失ったものを。それは伝わった&br;聞きたいのはそうだな…君自身が生前失った物も、同時に取り戻したいということか？&br;(少なくとも大抵の場合、死後にサーヴァント化した者には願いがある。それが気になった。初対面の、なおかつ敵性の存在に答えるかは怪しかったが)&br;(それでも) -- [[セイバー・エラー>名簿/510448]] &new{2014-04-15 (火) 23:03:54};
---（何かの間違いか、或いはその類稀なる魔力を見込まれたのか。とかく自分の意思とは関係の無い所で巻き込まれたのではないかと思える、無邪気な少女から出た言葉は）&br;（国という、極めて大きな単位。その口ぶりから考えるに姫君か…それに類する高貴な身分なのだろうか）&br;（自分と同じで、とても大切なものを失って…それを取り戻そうとするのではなく、これ以上失わない為に戦うのだという）&br;（…自分と似ているようで、それは大きく違っている。彼女は、振り返るのではなく…前へと進む為に願いを求めている）&br;（…先ほど感じた器の違いは、そんな彼女の秘めた意志から感じるものだったのだろうか）&br;…認識を改めましょう。僕は貴方を何も考えてなどおらず、ただ何でも叶えてくれる便利な道具を求めるだけの脳天気な子供だと思っていました&br;…貴方は聖杯を求めるに足るだけの願いと、確固とした意志がある。サーヴァントを従えるマスターとして相応しい。思い違いをした事を、誤ります&br;（軽くではあるが、頭を下げる）&br;…では貴方は、問答を求めるというのですか？　言葉を重ね、心を交わし合えと？…僕には、理解出来ません。&br;…何れ必ず戦わねばならない相手に余計な感情を抱いてしまえば…それは何れ、枷へと変わるだけだというのに&br;（それはニーナへの忠告であり、自分には到底理解し難い考えを持つ少女に興味を持ちつつある、自分への戒め）&br;…カグラ・ソーマ。（それでも、滅多に明かす事の無い名を告げてしまったのは、抑えきれなかった感情故か）&br;…もういいでしょう、ニーナ・ミュウ。僕は既に貴方達へ去れと、伝えた筈です。これ以上は貴方の好まない手段を使う事になりますよ&br;（ニーナとサーヴァントに背を向けて）…"Ｄ"、彼の質問に答えてあげてください。それが、最後です。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-16 (水) 10:38:33};
---（セイバーからの問いに最初は答える様子はなかった。しかし、己がマスターから答えるように言われると、静かに頷いて口を開く。）&br; ……そうだ。&br; 俺は、失ったものを全て取戻し、そして世界を救う。&br; あらゆる障害を排し、あらゆる邪悪を消し去って……そのために、この戦いの果てに至る必要がある。&br; 全てを取り戻し、運命に打ち克つ。全てを守り、全てを救う。そのために、それに至るために、俺は勝ち進まなければならない。&br; （それからやや間があって、バーサーカーは再び口を開いた。）&br; &br; ……俺の失った世界の全てのために。&br; &br; （短い言葉の内だったが、そこには何やらかなり壮大な願いが隠されていた。）&br; （世界を救う。さらりとそう口にした。そうするのが当然であるかのように。）&br; （バーサーカーが失ったものは、どうにも途方もなく大きなものであったようだ。）&br; （同じく奪われた者である自らのマスターに深く同調しているのはそのためであろうか。）&br; &br; それが俺の答えだ。願いだ。白きサーヴァント。&br; 我らの願いを阻むのであれば、即ちお前たちは悪となる。&br; ならば、覚悟はしておくがいい―― -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-16 (水) 22:28:45};
---カグラちゃん、だね。　よろしくね（どうせ壊れる関係だと言われても　笑顔でお辞儀をした）&br; 話して…相手を知ることは、枷、かな？　私はそうは思わないの&br; この街にきて一番最初にサーヴァントに襲われたよ　とにかく倒さなきゃ、と思って……魔術で。（その先の言葉はなかったが、彼女が今ここにいるということは、相手を屠ったということだ）&br; でもね…辛かった。　知らないまま、面倒だから、倒しちゃった方が楽だからって相手のことを倒しても、辛いだけだったの&br; きっと私はそういう人間なの　甘いって言われても、なんていわれても変わらないの&br; …だったら。　言葉を交わして、納得して…そしてその上で戦う方がいいって思う&br; なんて、長くお話過ぎちゃったかな？&br; 怒らせるつもりはなかったの、だからこれで帰るね　また…会えるといいな。&br; （そう告げて。　もう一度カグラとバーサーカー、二人にお辞儀をした） -- [[ニーナ>名簿/510447]] &new{2014-04-16 (水) 22:53:02};
---…失った世界を取り戻す、か(並々ならぬ決意。妄言でなく、そう信じきっているのが危ういと感じる)&br;(迷いが無い者は強く。強く。それ故に脆い時があるのだから)&br;(例え今、彼我の戦力差が絶対的であってもそう感じる)&br;&br;対峙する者は悪、か。それはきっと、何かをかけ違えているぞ黒のサーヴァント&br;(せめて、そう言っておくのが精一杯。戦わずに引くのなら尚更だ)&br;まあいい。戦わないと決めたのだからここまでとしよう、邪魔をしたな&br;(マスターがお辞儀をすると、帰ろうと促して去っていく) -- [[セイバー・エラー>名簿/510448]] &new{2014-04-17 (木) 00:10:36};
---（敵であると告げ、その意思を否定したにも関わらず。自身に笑みさえ浮かべ宜しく、と）&br;（…その考え方は、何もかも、自分とは正反対だった）&br;（何も知らぬままであれば、心を痛める必要は無い）&br;（知らない相手のままであれば、その願いについて何も考えずにいられる）&br;（…しかし彼女は、相手を知って、その考えに納得して、それを乗り越えて…戦おうという。それは…甘さではない）&br;（むしろ、茨の道を自ら進もうという気高い意思だ）&br;（…本当に甘いのは、目を背けて、相手を意思を背負ってしまうことから逃げる、自分の方だ）&br;……………いえ、怒ってはいませんよ。貴方の…呆れる程なその真っ直ぐさに、感心していただけです&br;（それは、彼女のサーヴァントにも言える事だった。彼からは、確かに奇妙な魔力の流れを感じる）&br;（しかし、その力はそれ程強いようには思えない。自身のサーヴァントと比較してもそれは明らかだ）&br;（それを最も自覚しているのは彼だろうというのに、臆することも無く。堂々と食らい付こうとしている）&br;（恐らく…いや、確信めいたものを感じる。彼等は、紛うこと無く、強敵で）&br;………嫌でもまた会うことになるでしょう。この聖杯戦争を、勝ち抜いていけば、必ず。&br;さようなら、ニーナ・ミュウとそのサーヴァント。貴方達はもう少し、危機感を持つべきですよ、これからは。&br;（背を向け、連れ立って去っていく二人の姿を見つめ。その姿が見えなくなった頃…ニーナ・ミュウが置き忘れていった、紙袋に気がつく）&br;（近づいて、その中身を確かめれば…そこにあるのは、彼女が語っていた、お菓子）&br;（…その一つを手に取れば、口に含む。…彼女の言った通り、毒は入っていない）&br;…甘い。（自然の中にある、素朴な甘みに慣れた舌には甘すぎるお菓子の味）&br;（…それは彼女の対峙した事で気が付いた、自らの甘さであるように、感じた） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-17 (木) 20:59:26};
-（ベネディクタとの戦いから後日の事――……）&br; （友達同盟を組んでいて、安心できる相手だからか、それとも彼女にも甘えて依存し始めている所があるのか）&br; （会いたくて、会いたくてたまらなくて、カグラちゃんの所へ行こうと、森へ足を運べば――……あの子の住む森が、焼かれているのを見て、呆然とする）&br; 　&br; 何……　これ……&br; 　&br; （呆然と、黒檀と化した森を見て……受け入れられなくて、暫く立ちつくした後に大泣きした）&br; （『これ』は『聖杯戦争』である）&br; 　&br; だからと言って……！　こんな……！　酷いっ……！！&br; （何があったのか、分からない）&br; （あの子は無事なのだろうか？……それとも）&br; （私が、ベネディクタちゃんと戦った様に、あの子も――……）&br; 　&br; （考えたくない）&br; （考えたくないけれど、無事とは言い難い森の様子から――……最悪の可能性も読みとれる）&br; （どうなってしまったのか、分からない）&br; 　&br; （嗚呼、私は一体どうしたらいいの？）&br; （途方にくれながら、一つ思いついた事があった）&br; （……私は聖杯関連者と、これまで夢で在っている）&br; （それを逆手に、彼女と夢で繋がる事を、前もって儀式して就寝すれば――……或いは、それも可能なのでは？　と）&br; 　&br; （もし）&br; （あの子が生きているのであれば、きっとそれで会えるでしょう……他の参加者の様に）&br; 　&br; （もし）&br; （あの子が死んでしまっていたとしても、夢の中は無意識の空間であり、死者と生者の境目も無くなる為に、最後の挨拶も出来る筈――……）&br; （それは、自分にとって最後に出来る『賭け』であり――……最後にあの子と繋がりを持てるチャンスでもあった）&br; 　&br; （だから、その日は少し特別に）&br; （あの子の無事を祈りつつ、護符を作って、簡単に儀式を済ませた後に、眠りに落ちる――……）&br; （いつもの自分の心の奥の砂漠の光景で、一つだけ違う所は）&br; （あの子の為の、あの子に通じる扉を、自分から創った事）&br; （広大な砂漠の中に、あの子との繋がりを表すかのように、その日は砂の下に、あの子の角の様な宝石が埋もれていた）&br; （もし――……貴方の心と通じる事が出来れば――……）&br; （今宵、貴方の月角の宝石に良く似た輝くの星空の下で）&br; （夢の扉を通じて――……再開する事が出来るでしょうから……） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-04-11 (金) 00:26:16};
--（あぁ、これは…夢なんだっていう事が、痛い程に…分かってしまった）&br;（二人の少女が幾度の時を交わした、在りし日の森）&br;（そこに良く似た…あの場所よりも更に深く、濃い緑に包まれた森に、有角の少女は佇んでいた）&br;（既に無いその場所には、何度も、何度も…訪れていた。だから、気付いてしまう）&br;（それが目を覚ませば、淡く消え去ってしまう幻想だという事を）&br;（何時だってその夢の終わりは、同じ結末を迎える。そうなる前に…目を覚ます事が出来れば、どんなに…楽だろう）&br;（抵抗なんて出来ない。明晰夢のように明確に映るというのに、救うことは…出来ない）&br;（立ち尽くしたまま、それを眺めるしか、出来ない…）&br;&br;（その筈だった）&br;（…動く事が、出来る。夢の中だというのに、それを自覚しているというのに実感すら伴って、四肢を動かす事が、出来た）&br;（…せめて、夢の中だけでも。駆け出そうとすれば目の前に現れたのは…見たことも無い、扉）&br;（これが、この夢に変化をもたらした原因なのだろうか）&br;（…そう考えれば一つ、思い当たる節があった。そうだと自覚すれば更に意識は鮮明となっていく）&br;（…所詮、これは夢なのだから。扉の向こうで…何時もどおりの悪夢が、始まろうとしている）&br;（それを無視して、扉に手をかける）&br;&br;&br;（そこに広がるのは、天には瞬く星々、地にはその欠片を散りばめたような光景）&br;（自分がそこに足を踏み入れた瞬間、現れた月を仰いで）&br;…もう、貴方と会うことは無いだろうと思っていましたよ&br;…いいえ、違いますね。出来る事ならば…貴方とはもう、出会いたく無かった。&br;…貴方とは、戦いたく無かったから。私は…貴方に、情を抱き過ぎてしまった…&br;（こちらを見ているだろう、少女の顔を見る事無く。淡々と、呟く） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-11 (金) 01:26:09};
---（あの時の、互いを繋ぎ合わせた、静寂に佇む森の優しい抱擁は）&br; （あの時彼女が生活していた、そのままの木漏れ日が、カグラを照らす）&br; （柔らかな時の中……それは既に、淡く消え去ってしまった、過去の想い出のまま、時が止まっているかのように）&br; （けれど――……その夢は、いつものものでありながら）&br; （夢である筈なのに――……本当に、過去へ戻ったかのような、現実に限り無く近い夢で）&br; （動く事も出来れば、体感覚もそのままに――……）&br; （植物に触れようとすれば、植物の生きた触り心地や、風がそよいで運んでくる香りも）&br; （全てが、現実そのものに等しくて）&br; （『夢』である事すら、疑ってしまう程かもしれない）&br; 　&br; （けれど）&br; （目の前に現れる、見たことない扉が）&br; （これを紛れもない夢である証であるかの様に存在している）&br; （手をかければ、貴方を歓迎するかのように）&br; （或いは、扉の向こうから貴方を誘うかのように）&br; （簡単に扉は開かれて――……）&br; 　&br; 　&br; （優しい天空の星星の呼吸が煌く下で）&br; （広大で、砂漠の筈なのに、何故か優しさを感じる空間で）&br; （駱駝の上に乗り、白いドレスとヴェールを身に纏いながら、ひたすらに貴方を待っていた少女の姿）&br; （淡々と呟く少女に、嬉しさを隠しきれなくて……静かに、けれど貴方と会えた喜びを隠しきれない声で語る）&br; ……私も、貴方とはもう会えないかと思っていたわ……&br; あの森が、焼かれたのを見て、既に貴方は亡くなってしまったかもしれないと思ったら……とても悲しくて&br; ……だから、こうして　貴方と再び出会えて――……無事である事を知れて、本当に嬉しいと思ったの&br; 　&br; ……出会いたく無いと思われていたのは、寂しいし、会いたいと思っていたのは、私のエゴなのでしょうけれど&br; （ちくり、と）&br; （彼女の言葉に胸が痛むけれど……これは慣れ合いじゃない、聖杯戦争なのだから）&br; （彼女の会いたくない理由を知れば、小さく頷いた『わかっている』と言いたそうに。そして『私も同じ』と言いたそうに）&br; 私も、貴方とは、戦いたくない、傷つけたくないの&br; だから、貴方の無事を知れた今本当によかったと、心から嬉しく思っているの（安心したように、語る）&br; 　&br; だからこそ……貴方と戦う事になってしまう事は、出来るのであれば全力で避けたいと思うわ&br; また『あの子』と同じ過ちを繰り返したくないのもあるから……&br; （そっと目を閉じて、彼女――……ベネディクタの事を思い出す）&br; 　&br; 故に、貴方とこうして会うのも――……恐らくは最後になるでしょう&br; だから、最後のお願いであり我儘を聞いて貰っても良いかしら？&br; 　&br; 『この夢が終わるまで、お友達で居て欲しい』&br; 　&br; これは聖杯戦争で、慣れ合いじゃない……分かってる。貴方とお友達になりたくても、もし互いに勝ち残れば……&br; いずれは、潰しあわなければならない運命にある事を&br; だから、その前に貴方と最後の時を過ごしたい……そして&br; もし、貴方の赦しがあれば――……この間、私の身に起こった戦いのお話を……しても、構わないかしら？&br; （真っすぐに、彼女の瞳を見つめて問う――……彼女の気高さが、その瞳から感じる、宝石の輝きにも似た瞳をまっすぐ見つめながら） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-04-11 (金) 01:51:48};
---&br;…これは、夢。現実ではないのであれば…（一向に少女の顔を見ようとしなかった目が、月から降りて）&br;本音を偽る必要も、ありませんか。…本当は、会いたかった。貴方の優しさに触れたかった。&br;（メルセフォーネの偽りの無い言葉を聞けば、冷えた心が否応なしに温もりを帯びていく）&br;（彼女へ抱く感情は、こんな戦争にはそぐわないもの、あってはならないもの）&br;（現実で出会ってしまえば…もう、戦う事は避ける事が出来ないだろう。状況は既に、慣れ合いをしていられる程悠長な段階ではない）&br;（…何よりも自身のサーヴァントは彼等と邂逅したあの時とは変質してしまった。彼等の姿を見てしまえば…戦いを止める事が出来ない）&br;（だから、そう。これは夢である事。それを強調し、言い訳とする事で、彼女の我儘を）&br;（…それは自分の我儘でもある事を…叶える）&br;&br;…私も、貴方の安否が気になっていました。森を出た時…最初に、思い浮かんだ場所は貴方達の家だったから。だけど…&br;（実際、バーサーカーも同盟を組む彼女等のところに一時避難するという事には賛成を示し、彼等の孤児院跡まで赴いた、だが）&br;（そこに残っていた戦いを行った魔力の残滓。それを感じ取り、踵を返す事となった）&br;（戦いを好まない心優しいマスターとサーヴァントですらも、この戦いの運命からは逃れる事が出来ない事が、悲しく）&br;（…そこに逃げ込めば、追われる自分達のせいで新たな火種を生んでしまう事を、避けたかったから）&br;…貴方が無事である事を、私も嬉しく思います。…貴方は、貴方だけは、こんな戦いで命を落として欲しくないから。&br;…ですが、貴方の言う通り…我々は、聖杯を巡る闘争の輪の中にいる。&br;…だから、この夢を…最後としましょう。私と、貴方が…友達でいられる、最後の時。どれだけの時間を過ごせるかは…わかりませんが&br;…悔いなきよう、過ごしましょう。私も、貴方と…語らいたい事が、ありますから。&br;（真っ直ぐ、射抜くような瞳を正面から見返し、歩み寄ればメルセフォーネの手を取る）&br;（唯一の友に…現実では見せた事が無い、歳相応の少女としての、微笑みを浮かべて） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-12 (土) 21:45:28};
---（ヴェール越しに瞳が合い『本当は会いたかった』と聞けば――……涙が溢れそうになる）&br; （嗚呼、彼女に会いたいと思っていた気持ちは、私のエゴでも無くて、彼女と同じだったのか――……という事が、嬉しくて嬉しくて）&br; （冷やかな目線と言葉が、暖かさで緩められるのを知りながら――……少しだけとはいえ、彼女と過ごした日々から本心である事は分かる）&br; （彼女とは戦いたくない、傷つけ合いたくない――……それは本心、けれど聖杯戦争に身を投じている都合上）&br; （戦いも終盤に差し掛かり始めているのを感じている今――……それは難しい現状なのも分かる）&br; （戦いたくないけれど、また潰されて欲しくない相手と想えば尚更……矛盾する想いと現状から、決して合う事は出来ない）&br; （もし……次に現実で出会ってしまった時はきっと――……互いに潰しあわなくてはならないでしょうから）&br; 　&br; （彼女の言葉に、安否を気にして貰えていた事を知ると嬉しくて、胸の奥がじんわりと暖かくなる）&br; （言葉にはないけれど……夢で繋がっているせいか、彼女と現在の変わり果てたＤの状況を、うっすらとだけれど把握した）&br; ……ありがとう、私も孤児院で初めての戦いがあった後……貴方達の住む森に足を運んだら、森は焼かれていて、哀しかったから……無事で居てくれて本当に嬉しいと思うの&br; 私も、カグラちゃんは無事で居て欲しいと思うの。お互い聖杯戦争で争っている身としては、難しいかもしれないけれど――……&br; 決して、死んで欲しくない、無事であって欲しい……願わくば幸せになって欲しいと思うわ&br; （この夢を最後としましょうと言われると、頷いて承諾する）……そうね&br; この後、目が醒めた後――……もし、現実で出会ってしまったら、互いに争いを避けるのは難しいと思うの……故に、もうこれで出会うのは最後にしましょう&br; （真っ直ぐな瞳で見つめられて、手を取られれば――……微笑んで、自分も駱駝から降りて、初めて夢の中でヴェールを外して彼女の手を取る）&br; （唯一の友に、ヴェールは必要の無いものだから……そして）&br; 　&br; 貴方とは戦いたくないし、避けられるのであれば――……その運命を可能な限り避けたい&br; あの時……ベネディクタちゃんの時と同じ戦いを……貴方とだけは決して繰り返したくない――……&br; 　&br; （両手を取れば、彼女の身に起きたベネディクタとの戦いの情景が――……）&br; （砂漠に浮かぶ幻の様に、暗い月夜の下自分達の周囲に浮かび、鮮やかに聖杯戦争の一幕が流れていく――……）&br; 　&br; （戦いたくないと願いつつも、避けられなかった戦い）&br; （嘗ての幼馴染同士であったサーヴァントの対決）&br; （夢の中で出会い、対話を重ねたお茶会のマスター同士の姿が――……）&br; 　&br; （流れていく）&br; 　&br; （そして、苦しい結末の末にキャスターが打ち勝ち）&br; （ベネディクタとアサシンの最後の会話を重ねる姿が――……）&br; （今、目の前で行われているかのように　鮮明に映像が蘇る――……） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-04-13 (日) 02:12:54};
---（夢、それは心理の奥底を映し出す鏡のようなもの。二つの夢が重なり合っているという事は、心を重ね合っている事と同じ）&br;（だからだろうか。そこでは嘘が意味を成さないような気がした。何を言っても心を見透かされてしまう、そんな気がして）&br;（この場所では、本音のままに。…聖杯戦争の参加者であるという事は、真実であるから捨て去る事は出来ないけれど）&br;（それよりも、メルセフォーネの友人である、カグラ・ソーマとして。偽りの無い自分でいようと、思った）&br;（そう、心に決めれば…心を開けば、メルセフォーネの心が、感情が…）&br;（真に自分を想い、気に掛けていた事が言葉以上に深く染み渡って来た。それは、彼女も一緒の事だろう）&br;（…同時に、彼女が今抱えている…抱えてしまった出来事も、薄らとながら伝わってくる）&br;…貴方のその願いは、とても尊いものです。優しい、貴方らしい言葉。ですが…それは、理想でしかありません。&br;…聖杯を求めてしまった以上、幸福を得る事が出来るのは…最後まで勝ち残った、ただ一組だけ。&br;…ですから、約束は出来ません。だけど、そう…想うのは、自由ですから。私も、貴方に幸福が訪れる事を祈りましょう…&br;&br;（彼女の口から出た名前は、自分も知る名前だった。そうではないと、信じたかったが…）&br;（砂漠に浮かび、消えていく…そこに映る姿は、自分の知るベネディクタ・イーズデイルでしか有り得なくて）&br;…そう、ですか…貴方は、あの子と………&br;（…言葉に出来ない思いが、胸中を駆け巡る）&br;（友として、時を重ねた少女と…多分、自分にとても良く似た…ただ、共に月を眺めただけの…共感を覚えた少女）&br;（二人共、戦いたくはないと、想った相手だった。その二人が…聖杯という、願いの為に戦い合ったという事実が）&br;（鈍い痛みとなって心を打つ。だけど、それ以上に…メルセフォーネが抱いている、苦渋の心の方が、きっと、痛い筈で）&br;…貴方もあの子と、時を重ねていたんですね。辛かったでしょう…悲しかったでしょう。&br;…私も、あの子も…貴方も、この戦争が無ければ出会う事は無かったのでしょうが…&br;…もっと、違う形で出会えていれば…運命がもう少し、優しさを見せてくれていれば…きっと、友達でいる事が出来た筈なのに…&br;&br;（悲しげに、目を伏せる）&br;（この世界は、運命は…自分たちに優しくなんてない。そんな事は分かり切っていた事）&br;（それなのに、更に過酷を背負わせる世界は、なんて…歪んでいるのだろうか）&br;………メルセフォーネ、一つ。聞いてもいいですか。&br;…彼女は…ベネディクタは、最後…どんな表情を、浮かべていましたか？ -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-13 (日) 23:56:10};
---（夢は深層心理であり、無意識でもある。カグラが感じる通り、二人の夢が折り重なる事は、心を重ね合っている事と同じである）&br; （感じる通り、嘘は意味をなさないだろう……逆を言えば、言わなくても互いの事が交差する事で伝わる）&br; （故に、彼女の抱く想いが伝わると同時に　また、メルセフォーネの言葉が嘘ではない事が伝わると同時に）&br; （言葉にしなくても、過去に起きた事までもがありありと――……偽りなく鮮明に伝わるだろう……）&br; そうね、理想でしかなくて無理である事は分かっているの……願いを叶えられるのは１組みだけだって言う事も&br; けれど、出来る事なら互いの衝突だけでも避けたいと想うし、聖杯を手にする、しないに関わらず……幸せになって欲しいと思うの&br; （出来ない約束なのも、分かってる……けれど）ありがとう、お互い幸せになれると良いわね……&br; （彼女の言葉に嬉しく思いながら、空を見つめる――……人は星に願いを囁くけれど、届く事を願って）&br; 　&br; （彼女の表情が変わる事から、知っている少女であった事を感じる）&br; （――……彼女との戦いを、カグラちゃんに見せるべきでは無かったかもしれない……彼女の心に痛みを与えてしまった事を知って、後悔した）&br; ……ごめんなさい、貴方も　知っていた　のね……？&br; （彼女の心から、月を眺める二人の姿が伝わる――……嗚呼、ごめんなさい。彼女の敗北する姿は、見たくなかったでしょうに……）&br; （彼女の言葉に、小さく頷いて返事をする）……戦いたく、なかった……できれば避けたい相手だった&br; （『辛かったでしょう、哀しかったでしょう』と言ってくれる彼女の優しさに、大粒の涙が真珠の様に零れていく。小さく頷いて）&br; だから……出来れば貴方とだけは戦いたくない……本当に……&br; どうして、聖杯戦争で出会ってしまったのかと思うわ……他の形で会えたら、友達として一緒に居られたかな……？&br; 　&br; （涙が止まらない……分かってる、誰かに打ち勝った上に立つという事は、こういう想いを抱くという事）&br; （勝ち進めば勝ち進む程に……抱え込む想いは重く圧し掛かるというのに）&br; （彼女の言葉に頷いて、ゆっくりと――……ゆっくりと語り始める）&br; 　&br; あの子の最後は『死』を望んでいて、その為に自分のサーヴァントに殺すよう令呪で命じたけれど……&br; キャスターの張った結界のせいか、それは発動する事もなく、また最後まで十分な別れの挨拶をする時間があったわ&br; アサシンに諭されて、彼女に変容という死を与えて……彼は光となって消えたわ&br; 彼女は、代わりに令呪で彼の、どんな人でも殺せる斧を貰って、いつか彼と会う約束をして&br; 彼女自身も、微笑みと共に日差しに溶けるように姿を消したわ……&br; 彼女の唇は、確かに『ありがとう』の形を作って&br; 　&br; 今、彼女が幸せな道を歩み始めていると……私は信じたい -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-04-14 (月) 01:44:29};
---（…目の前に立ち、手を繋げ合う少女の幸福は）&br;（あの日、現実の世界で紡がれた奇跡のように尊い、安穏の時間に聞いた言葉は）&br;（…この聖杯という万能の願望機を巡る舞台の壇上で詠うには、余りにも儚い願いだった）&br;（この舞台は、戦場。最後の一組となるまで争い、血と、汗と、涙を流して。互いを傷付け合う、過酷なる戦場）&br;（メルセフォーネの抱く「繋いだ手を放したくない」という願いとは、最も遠くにあるといってもいい）&br;…貴方は優し過ぎる。何故こんな場所にいるのか…分からない程に&br;貴方はこんな舞台に、上がってはいけなかったんです…その優しさは、必ず貴方を傷つける…&br;そんな優しさを持つ貴方だからこそ…私は、貴方を好きになってしまったのですが…&br;（同じように、空を仰ぐ。煌めく星々と、月は…自分達を見つめるばかりで。願いを叶えてなんてくれないって、知っている筈なのに）&br;&br;（月の下で出会った少女。些細な言葉を交わしたばかりで、彼女の願いも、その素性も、知る由ではない）&br;（それはベネディクタも同じ事。互いが何れ、ぶつかり合うと知っていたから。近付き過ぎる事をせずにいた）&br;（それでも、近くにいたいと思ってしまったのは通じるものが、感じ合うものがあったからこそ）&br;（きっと、『他の形で出逢う事が出来ていれば』。彼女とも友達になれた筈だった）&br;…私は、貴方と…こんな場所で出会いたく無かった…違う空の下で、貴方と出会っていればきっと…&br;（『こんな思いをせずに、済んだのに』）&br;（メルセフォーネの瞳から零れ落ちる雫。悲しみの余りに、溢れ続ける涙は）&br;（自分の分までも泣いてくれているから、止まらないのだと。そう、感じた）&br;（…願いを叶えるその時まで、もう泣かないと決めた。自分の分まで）&br;（…その涙を止めてあげる事が出来れば、どんなに良かっただろう）&br;（その嘆きを共有する、自分には…それが出来なかった）&br;&br;（自分を殺せという、命令を下した。それはつまり…死ぬ事が出来ないという事を暗示している）&br;（…彼女に抱いていた、印象と推察は間違いでは無かったという証拠）&br;（その令呪はきっと、彼女の願いそのものだった筈。そうだというのに、彼女は）&br;…そう、ですか。あの子は、微笑って…去っていったのですか…&br;（彼女もまた、自身が喚んだ存在に救われて。きっと、そのサーヴァントもまた彼女に救われて）&br;（願った結末ではなかったとしても、微笑みを浮かべて…『ありがとう』と囁いて、この舞台から降りていった）&br;私も、そうであると願います。…いえ、信じます。&br;…そうでなければ、ありがとう…なんて言葉を、残していけるとは思えませんから&br;（…つい先程、自分が理想だと断じて…否定した、聖杯を得れなかった者の、幸福）&br;（ベネディクタは、それを成して去っていったと。メルセフォーネは信じているという）&br;（…そしてまた、自分もそれを信じたいと思っている）&br;（それならば…自分達にだって、それは…出来る筈だと、信じさせてくれる）&br;&br;…メルセフォーネ、前言を撤回させてもらいますね。&br;…あの子が、幸せな道を歩み始めたと…私達が信じるのであれば。私達にだって…きっと。それを成す事が出来るかもしれない&br;&br;…望んだ、"最高"の結末が得られなかったとしても。&br;"最良"の結末を迎える選択が、私達にも出来るように。&br;&br;（繋いだままの手に、ぎゅっと。力を込めて） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-15 (火) 11:25:18};
---（手を繋げ合う互いの幸福は、手を伸ばしても届かない星の様に）&br; （儚く、遥か彼方にあるものなのだろうか……）&br; （少女達の願いの前に立ちはだかる、血に濡れた聖杯という戦場という現実の前にはあまりにも非常で――……）&br; 　&br; ……戦いに身を投じる事も、私の運命の一つである事も確かなのだと思うわ&br; 戦争という舞台に、戦いの幕に……私は上がりたくは無いけれど――……&br; （夜空の星が、軌道を描き、存在する場所を変えていく……天空に出来あがったのは、彼女のホロスコープそのものの配置の星）&br; 私の星は『生と死』という場所に固まっていて、そういう場所で私自身の運命が回る事や、素質が伸ばされるのも確か……&br; 哀しい事に、その星の下で私の運命が回っている事も確か……&br; 大爛帝国の時代から、私は戦場で足手まといである事は知っていたわ、何より私自身、気づつけられる場所、悪意や思惑の蠢く場所はとても苦手なの……&br; 嗚呼――……でも……&br； （『…貴方は優し過ぎる。何故こんな場所にいるのか…分からない程に』という、彼女の言葉が胸に木霊する）&br; 私を好きになってくれて、ありがとう……私も、カグラちゃんと会えて嬉しいと思っている&br; 束の間の、本当に少しの間だけだったけれど……お話ししたり、お泊りしたり、お茶を飲んだり&br; 貴方の作ってくれた食事が本当に美味しくて、一緒に居られて幸せだったの……&br; （あのまま、時が止まって欲しいと思ったくらいに　４人で居る空間は幸せだった）&br; （同時に、彼女の言葉で『知る』）&br; （私は争いが嫌いだし、苦手だし足手まといで時には混乱を引き起こすけれど――……）&br; （もしかしたら、その中でも、ほんの少しの人にでも『癒し』を他者にもたらす為に、私は存在しているのかもしれない）&br; （或いは、気付かないうちに自身もそれを行いたいのかもしれない、と）&br; （瞬く星を見上げても、彼らは何も答えない　ホロスコープを作って読み取っても――……真意を知るのは黙して語らぬ星星の中）&br; 　&br; 　&br; （私がベネディクタを近しいと思った様に）&br; （きっと、互いの願いが似ていると感じたカグラちゃんも……彼女と通じて似通る部分は多いだろう）&br; （他の形で出会っていれば、私達３人はお友達になれていたかしら……？　そう思いながら、頷く）&br; 私も、貴方と……聖杯の敵同士のマスターとして、出会いたくなかったわ&br; ベネディクタちゃんとも……夢の中でお茶会をしたけれど……違う出会いをしていれば、私達は現実でもお茶会を出来て居たかなって感じてしまう……&br; （『こんな思いをせずに、済んだのに』）&br; （心から、想う――……エオという名の少女、名前の聞こえなかった少女のマスターとも夢で出会ったのもあって）&br; （まだ年端もいかない少女ばかりの争いの中に身を投じているけれど……違う場所なら皆とも友達になって、幸せになれたかな？って）&br; （零れる涙が止まらないまま、ただただ運命に嘆く事しか出来なかった）&br; 　&br; （『微笑って…去っていったのですか…』と聞かれれば、小さく頷いて肯定する）&br; うん……ベネディクタちゃん微笑んで、声は聞こえなかったけれど……『ありがとう』って、唇が確かに言ってたの&br; あの子は多分、聖杯が手に入らなかった時は最初からサーヴァントに殺して貰うつもりだったのだとおもう&br; 『選んで』召喚したって言ってたから……でも、けれど&br; アサシンに諭されて、最後は心が変わったのだと思う……だから、彼があの子に召喚されたのも、きっと&br; 『不幸な過去の彼女』を殺す為の死神だったと……私は想ってる&br; 信じてる、だって　消える時の微笑み　本当に清らかで美しかったから&br; 　&br; （前言撤回をする、彼女の言葉を真剣に聞く）&br; 私達にも……幸せな道を進める事って出来るかしら……？（少しの間だけ、そっと片手を離して涙を拭いて、頷く）&br; 　&br; 例え、聖杯を手に入れて、願いが叶って幸せになれる結末が得られなかったとしても&br; 聖杯を手に入れられなくても、幸せを迎えられる結末の選択……&br; ……そうね、それはとても大切な事ね……出来るかな？ううん、しなきゃ駄目……よね&br; 　&br; （繋いだままの手が、優しい力を込められて握られる）&br; （互いの"最良"の結末を迎える選択が出来る為の祈りを込められていて――……）&br; 　&br; （カグラちゃんを見て、微笑む）&br; （彼女の瞳を見ていると、きっとどんな未来を選んでも……何処かに救いが訪れてくれるような）&br; （胸の奥から暖かい気持ちと、幸福感が沸いてくる） （この気持ちを、どう表現していいか分からない）&br; （けれど、確かにそれは、彼女から『勇気』と『信じる強さ』を、握った手と共に伝わってきて）&br; （小さく頷く）&br; 　&br; うん、私達も……どうなるかわからない　けれど……私達の幸せを、信じることは出来るわよね&br; それを教えてくれてありがとう……カグラちゃん&br; そして、私とお友達になってくれて……本当にありがとう -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-04-16 (水) 02:31:19};
---（満天の星と、真円の月。本来であれば両立は不可能である存在が並び、浮かぶ夜空）&br;（夢の世界でなければ有り得る筈も無いその光景は、謂わば二人の少女の現在を暗示していた）&br;（…その、星々が瞬いて、夜空の姿を変えていく…彼女は星を詠み占う事を生業としていたと以前に聞いた）&br;（自分にはその星を見ても、それが何を示しているのかは分からないが…語る、その言葉からするに）&br;（今の星空は、彼女自身の事を指し示している）&br;（『生と死』の元で廻る運命…そんな星の元に彼女が生まれたというのならば、ふざけるなと、そう、言いたくなってしまう）&br;（そんな場所を苦手としている事は言われずとも分かっている）&br;（仮にその星の巡りが絶対なのだとすれば、この聖杯戦争を乗り越えた先でも、彼女にはそんな運命が待ち構えているというのか）&br;（この戦いでも心に幾多の傷を負い、それを悲しみ涙する少女を、更に傷つけようというのか）&br;（…それは、余りにも残酷だ）&br;（願う。それは聖杯に捧げるものとはまた別種の、祈りにも似た想い）&br;（彼女が信じ…彼女を苦しめる星にではなく。自らが信じる月に、願いを捧げる）&br;（この優しい少女の行く末に、安寧が訪れる事を）&br;&br;…ほんの短い時間でしか無かったとしても、私達が重ねた時は確かにあったもの&br;そしてその時間が尊くて、幸せだったという事は…私も同じです。&br;…あんなに、人らしい時間を過ごしたのは本当に、久しぶりでした。貴方と出会わなければ、きっと…私はそれを忘れたままだったと思います&br;…貴方のお陰で、一つ。私が失くしてしまったものを取り戻す事が出来た&br;（メルセフォーネとの邂逅で、確かにカグラの心は『癒し』を得た）&br;（失くしてしまったと思っていたものは、まだ…心の奥底にあって）&br;（ただただ、凍り付いていただけだと気付かせてくれた。そして…それを溶かしたのも確かに、メルセフォーネだった）&br;（カグラにとって、メルセフォーネという少女は。温もりを届けてくれた、太陽のような存在だと言える）&br;（その暖かな光で持って、翳った月に輝きを取り戻してくれた。今だって、そうだ）&br;&br;（聖杯の求め…その道すがらを行く途中で出会った、少女達）&br;（…聖杯が無ければ、出逢う事は無かった少女達）&br;（他の形なんて、有り得なかったかもしれないけれど。そんなものは単なる夢想に過ぎないのかもしれないけれど）&br;（それを、想像くらいすることは、赦されてもいいだろう）&br;…ええ、きっと。争う理由さえ無ければ…皆、とても優しい子ですから。&br;（夢の中に、淡い幻影が浮かぶ。一つのテーブルを囲んで、談笑をする。二人が知る少女達の幻）&br;あの子達が妙な事を言って、それをベネディクタや私が諌めて…メルセフォーネが微笑って…&br;（メルセフォーネが思い浮かべた名前を知らない少女も、妖精のような無邪気な少女の姿もそこにはあって）&br;（それは、夢。夢の中で見た儚い夢想。とても優しくて、残酷な、幻想）&br;…こんな風に、笑い合える世界が…何処かには、あったかもしれません。&br;（平行世界と呼ばれる概念がある。サーヴァント達には、そんな世界から喚ばれるものもいると聞いている）&br;（…そんな幾多の世界の中に。この世界で争う因果を背負った少女達が、友達として出会える世界が…あったかもしれない）&br;&br;…そんな覚悟を背負って、あの子は………だけど、良かった&br;…彼女の呼び掛けに応えてくれたのが、そんな優しい死神で&br;…貴方が信じている事は、きっと正解ですよ。だって、私も…そうだと、信じられますから&br;…そうでなければ、そんな風に微笑う事は出来なかったでしょうから&br;（自分と会う時のベネディクタは何時も微笑みを浮かべていた。そんな仮面を付けているかのように）&br;（その微笑みも確かに美しかったが…何処か、影を感じさせた）&br;（メルセフォーネの見た微笑はきっと、自分が見たものとは違う…輝きを持っていたのだろう）&br;（それならば、彼女はもう…大丈夫だって、信じる事が出来た）&br;&br;…私達一人じゃ、無理かもしれません。ですが…私達には、信じる事が出来る存在がいる&br;…彼等とならきっと、間違える事無く…その選択をする事が出来る筈です。&br;…いえ、頼ってばかりではダメですね。私達もその覚悟を持って、彼等を助ける事できっと…それが出来る筈です&br;（メルセフォーネが取り戻してくれた、心が。新たな決意をカグラに刻み込む）&br;（それは令呪にも等しい力を持っていると思えるもの）&br;&br;私達を&ruby(あした){希望};へと、導いてくれる筈です。&br;&br;…うん、確証なんて無いけれど…信じる事は、私達にだって出来ますから&br;そう、信じることが…それを掴む力になると、思いますから&br;…それはこちらの台詞ですよ、メルセフォーネ&br;…私に手を差し伸べてくれて、ありがとう。友達になってくれて…ありがとう。&br;（それが、少女の本来の姿なのだろう。弱い自分を隠すため纏っていた鎧を、全て脱いだ）&br;（…夢の夜空に輝く、満月のように。優しい輝きを灯す、微笑みを浮かべて） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-16 (水) 13:33:03};
---（幽玄な月と星の輝きに満ちる星空）&br; （夢の世界の中で、二人の少女の希望……幸福への願いを象徴するような美しい煌きの星空）&br; 　&br; （星星の輝きが姿を変えて、彼女の運命図を示す配置となる……神の息吹のかかったかのような、調和を感じさせる星星ではあるけれど）&br; （彼女の星は『生と死』『破壊と再生』『他者との深い関わり』を強く示す運命を描いている）&br; （それは、あたかも聖杯戦争が、元より運命に仕組まれていたとでもいうかのように――……）&br; （彼女の嫌な感は、その通りかもしれない……彼女が初めて生きた時代は、戦乱の世）&br; （嘗ての世で、その役目を終えた時に、終焉という死を迎えた様に、表舞台から姿を消して）&br; （二度目に生きている今が聖杯戦争――……もし、彼女に次の生があるとするならば……それはまた『戦争』に関するのだろうか）&br; （或いは、表舞台からも消えた事に共通している『誰かとの深い繋がり』だろうか？）&br; （傷を負い、傷付きながらもそこに呼ばれる理由は……何か）&br; （今はまだ、分からないかもしれない――……けれど）&br; （この美しい星空の呼応に、彼女の優しい祈りに似た想いは、きっと届くだろう）&br; （もしかしたら、意図した事と違う形かもしれない）&br; （けれど、祈りは必ず何かしらの祝福（ギフト）となり、降り注いでくれる日が来るだろう）&br; （星は『望みの叶う前兆』の象徴でも在るのだから――……）&br; （月姫の、月の巫女の祈りは、彼女の信仰する月の守護　柔らかな月明りの様に）&br; （優しく安寧が降り注ぐだろう）&br; 　&br; （小さく頷く）ほんの少しの時間だったけれど、本当に幸せな日々だったわ&br; 願える事なら、ずっとあのお茶をした時間の日々のままでいたかったけれど&br; 初めてのお友達が出来て、遊んで楽しいと思える経験が出来て凄く嬉しかったの&br; （微笑む。胸の中に、宝石にも似た眩しい煌きを放つ、あの時の想い出の光で溢れて）&br; 私は初めての事で、宝物が増えたような気持ちになったけれど&br; カグラちゃんも、失くしてしまった何かを取り戻す事が出来て良かったわ……&br; （カグラが『癒し』を得た様に、メルセフォーネもカグラとの日々から友達という『光』を得て居た）&br; （彼女は今まで、ずっと誰かの元で星詠みの為の従属をしていた）&br; （それは『誰かに飼われている』畜生の様な日々でもあったのだ）&br; （けれど、初めてカグラという少女という友を得て、初めてごく普通の少女の得られる幸せを手にする事が出来た）&br; （嘗ての環境、特殊すぎる経緯や性質から、それはもしかしたら一生出来なかった事でもあった）&br; （けれど、彼女と友達となり、束の間の日々でも……楽しい日々を過ごして、笑いながらお喋りをして、お茶を飲む時間は）&br; （本当に貴重で、かけがえの無い大切な宝物となり、彼女の心の光となった）&br; （彼女が居たから、この聖杯戦争に絶望しきること無く、また日々に潤いがあり幸福だった）&br; （それは、戦争の中とは思えないほどに、かけがえの無い想い出として心に深く刻まれている）&br; （彼女にとって、自分がそうだったように。自分にとっても彼女は太陽の様な存在だった）&br; （優しい、午後の暖かな日差しにも似た眩しい気高さと、姉の様な性格は）&br; （『カグラちゃんみたいなお姉ちゃんが欲しいな』と、思う程で）&br; （誇り高く、自分の運命に立ち向かう輝きの光を――……彼女から与えられて、自分を支えてくれていた）&br; 　&br; （聖杯の元で歯車の廻る運命は――……）&br; （もしかしたら『聖杯』が無ければ、互いの運命が混ざり合う事は無かったかもしれないけれど）&br; （それを『夢を見る、夢を描く』事なのであれば……赦されるだろう）&br; ……そう、よね　皆本当は戦いたくなんて、無かった筈……だものね&br; （描く――……夢の中に『理想の幸せの形』を。少女達の幸せなお茶会の幻影を）&br; （それは、もしかしたら可能だったかもしれない可能性の一つ……だったのかもしれない）&br; そうね……あったかもしれない。けれど、残念な事に私達は聖杯戦争で出会ってしまった……&br; でも、何処かの世界で　少し歯車の違う世界で……私達は幸せにお茶会をしていると、お友達同士だと思ってても……罪では無いわよね&br; 　&br; （小さく頷く。彼女の願いも過去も知っている、けれど勝手にそれを伝えるのは良くないと思うから全ては言わなかったけれど）&br; ……ベネディクタちゃんの過去、言えないけれど凄惨な過去だったから&br; 夢で初めて出会った時も、戦いに来た時も――……聖杯を勝ち取りたいと思う願いは本当に本気だったわ&br; （『きっと正解ですよ』と言われれば、微笑んで）そう……よね。ベネディクタちゃんの眼から闇も消えていたもの&br; （ずっと彼女の眼は、深い闇を佇ませていた。けれど、それは最後に消えていた）&br; （きっと、彼女の心に一条の光が差し込み始めて闇を溶かした証しの様に思う）&br; 　　&br; そうね、もし一人で出来るなら……聖杯のマスターとして選ばれなかったかもしれないものね&br; 私もキャスターとなら、一緒に歩いて行けるわ&br; ふふっ……そうね、私は特に誰かに依存しがちだけれど、彼に出来る事なら何でもして、支えたい……幸せも、互いに協力する事で得られるわよね&br; （カグラが教えてくれた、誰かに依存してばかりでは駄目な事、自分の足で立つ事、自立を覚えて、初めて誰かの役に立ちたいと自分から思えるようになっている）&br; （それは、時の止まっているに等しい彼女に『成長』を貰えて）&br; （マスターとしての『誇り』や『役目』に気付く事が出来た）&br; （カグラとの関わりで、メルセフォーネも『死』という変容を、以前より大人びる形で与えられた）&br; 　&br; 　&br; きっと、私達の明日（希望）は、まだ気付かないだけで近くにあるかもしれないわよね&br; 　&br; ええ、きっとできる。今はまだそれに気付いていないだけかもしれないから&br; 信じましょう、お互い……きっと信じていれば掴む事や気付く事が出来ると思うから&br; ううん、私の方こそ――……本当にカグラちゃんとの出会いでお友達になってくれて嬉しかったの&br; 私に気高さを、強さを教えてくれて、ありがとう。お友達になってくれて、ありがとう&br; （最後の夢で見た、彼女の本当の姿。自分を守る為の心の壁も全て取り除かれた）&br; （満月の輝きの様に、優しく美しく――……闇を照らす様な微笑み）&br; （月の一族の、月姫の微笑みは、祝福の輝きに等しくて――……）&br; （星星の輝きも、月の明るさで一層美しく輝き始める） 　&br; 　&br; （けれど――……）&br; （彼女が本当の姿で微笑んで、彼女の輝きが眼に映り、心に刻まれた瞬間に）&br; （夢の終わり、夜明けの始まりに夜空の砂漠は一転して、朝の幕開けの眩しさに覆われる――……）&br; （辺り一面、砂漠の砂も光を反射して、黄金色の輝きに包まれて夢は、二人の繋がりは途切れ、幕を閉じた） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-04-19 (土) 04:43:47};
-''狂化'' --  &new{2014-04-09 (水) 23:19:05};
--（焼かれた森から脱出してしばらく後。渾沌たる瓦礫城の拠点に、非常に禍々しい、抜き身の刀の如き何かがやってきた。）&br; （その隠すことのない殺意、その隠すことのない目的への強い意志、怒り、憎悪、それらの重圧が溢れ出していく。）&br; （それが通った後は、人がサッと姿を隠し、避けていく。繊細なものは、叫び声すらあげている。）&br; （恐怖、そう、恐怖されている。人々がそれを恐れている。目的を果たすための、何もかもを成すための、勇者としての矜持、誇りを、今は捨てた者を。）&br; （今にも、世界の全てを破壊しかねない。）&br; （そのような、危険を隠すことのないバーサーカー、Dが帰還した。）&br; （あの老キャスターに「赦されてしまった」ために。勇者から反転し、魔王となり、さらにそれですらなくなった男が帰還した。）&br; &br; （世界を壊すために。世界を救うために。何もかもを成すために。）&br; &br; ――帰還した。我が主。&br; &br; （拠点にいる少女へと、短くそう告げた。Dのその言葉に淀みはなく、その瞳に曇りはない。なさすぎた。）&br; （明らかに、これまでとは異質。何かが変わってしまった。そう、明らかにわかるほどの変化の気配を、バーサーカーは見せていた。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-09 (水) 23:19:20};
---（雑多という言葉が積み重なったような混沌の街、その最中にあるお世辞にも綺麗とは言えない廃屋で、少女は騎士の帰りを待つ）&br;（絶えず人が行き来し、眠る事の無いそこは静かな森で人生の大半を過ごしてきた少女にとって居心地が良い場所ではない）&br;（声が、音が、匂いが、気配が。その全てが少女の心でストレスという緩やかな毒と変わって蝕んでいく）&br;（この場所で、彼女が安心できるのは忠実なるサーヴァントが傍らにいる、その時間だけだった）&br;&br;（まだそれは遠い、しかしその魔力を知覚する。環境の変化やストレスが何らかのスイッチを押す、というのはよくあることで）&br;（カグラの魔力を感知する力は以前にも増して研ぎ澄まされていた。…それだけ、神経質となっている証左ともいえるが）&br;（座り込んでいた廃屋の隅から立ち上がり、帰還を待つ。………その変化を感じたのは、それからすぐの事だった）&br;（間違える筈のない、慣れ親しんだ強い魔力の塊。他者からすればそれは恐怖の象徴でしか有り得ないような漆黒の重圧）&br;（違う。何かが、違う。怒りと憎悪、その強すぎる意志には変わりは無い。だが、しかし、今までの彼はその中に僅かな人間味を残していた）&br;（その正体は、絶望。既に通り過ぎてきた苦しみと嘆きと哀しみが、彼を人たらしめていた筈なのに）&br;&br;（その気配が、少女達は潜む隠れ家の、その目前まで迫って。思わず、後退る）&br;（口数少ない彼から、一番良く耳にする言葉。何時もと何ら変わりのない、感情の伺えない声音）&br;（それに、一切の変化が見当たらない事が逆に少女にとっては恐ろしかった。何故、なんで、そんな顔をしているのに）&br;………"Ｄ"………なの、ですか………？&br;（自分に対する忠誠、それだけは変わらずにいるのか）&br;（何時の間にか、壁を背負っていた。今まで、彼と相対してきたものが感じたであろう恐怖を、今、初めて、身を持って知る）&br;（それはとても、幼さを残す少女には耐え切れるものではなく。膝が、落ちる） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-09 (水) 23:47:02};
---――そうだ、俺だ。我が主。&br; &br; （崩れ落ちるマスターを、立ったまま見据えながら、バーサーカーは言う。）&br; （その感情は勇者としての使命感からではない。それは狂ってしまった。）&br; （その感情は神に操られる魔王としての使命感ではない。それは狂ってしまった。）&br; （純粋に。己の欲望と目的の為に。何かを救いたい、救いたい。救わなければならない。守りたい、守りたい、守らなければならない。）&br; （喉から血が溢れるほどの渇望。目から血が流れ出すほどの渇望。）&br; （……それを果たすために、勇者としての誇りは消えた。）&br; &br; 俺は、かつて、自らの手で、世界の全てを滅ぼした。世界を滅ぼした魔王とは、俺だ。&br; （バーサーカーはカグラと同じように全てを奪われていた。歴史の中で、バーサーカーの祖先たる王家は滅んだ。冒険者の街で、仲間を、友を、失った。）&br; （そして、一族という規模にとどまらない……自らの手で、自らの守るべき世界を、「破壊」したのだと、告げる。）&br; （神に、操られるままに&br; &br; ……すべてを成すために。俺は真に魔王となる。&br; （人間味は消えうせている。その目的の為ならば、どんなことを成すという意志がある。殺し、奪い、壊す。救うために。）&br; （矛盾していた。だが、その矛盾さえ今は肯定されている。）&br; &br; 全てを救うために、君を救うために。……すべては、最後に救われなければ意味がない。&br; たとえ、勇者としてその矜持を果たしても、救えなければ、何の意味もない。&br; ……何の意味も、ない。&br; （勇者として称えられた男の、最終的に何も救えなかった勇者の、あまりに重い言葉。）&br; 最早過程に意味ない。俺は、最後に全てを救う。その果てで何もかもを壊しても、救う。君の願いを果たそうとすれば、他の願いを踏みにじることになる。&br; 勇者としての矜持に尽くせば、君の願いを叶えられない。&br; &br; ――だが、俺は他の願いを踏みにじっても、何としても君の願いを叶える。迷いなど、もういらない。&br; &br; ――最後に、俺が何もかもを、救うのだから。&br; &br; 何故世界は荒れ果てる？　何故世界は悲劇に満ちている？　何故俺は誰も救えない？　何故君のような運命を背負った生まれる？&br; 何故だ、何故だ何故だ、我が主。何故だ。救っても、救っても、救っても！　やがて全ては流転し、絶望に満ちる。&br; ……この世界自体が、狂っているからだ。だから俺は滅ぼす。この世界を壊す。&br; そして、全てを救う。&br; &br; 英雄としての戦いなど意味はない。勇者としての誇りなど意味はない。目的を果たせないのなら、その仮面をかぶっても、意味はない。&br; &br; 俺は君を守る。俺は君の願いを叶える。俺の全てが朽ち果てようとも、俺が魔王と、邪悪と呼ばれようとも。&br; 目の前の相手が邪悪であれそうでないにせよ、関係はない。彼らを全て倒さねば、君に勝利を献じることはできない。だから、全てを滅ぼす。&br; ――しかる後に、俺は全てを救う。彼らさえも。だから、勝たなければならない。勝たなければ、君の願いも、そして俺も神の呪縛から逃れられない。&br; 今は、願いを果たすための機械と、装置と成り果ててもいい。俺の絶望や悲しみは、相手を貫く武器となる。世界を壊す刃となる。&br; &br; 君なら、いや、君こそが、俺の主だ。&br; 全てを奪われた君ならば。幼き心で、この荒んだ戦争に身を投じた君ならば。&br; 俺を、破壊の力を、自在に使う権利がある。俺は君を守る。そして全てを踏破して、君に聖杯を捧げよう。&br; これは、神に操られた勇者の言葉ではない――俺の、言葉だ。&br; &br; ――さあ、我が主。&br; &br; （崩れ落ちたカグラの前に、召喚された時のようにして、跪く。）&br; &br; 君の命令の一つがあれば。この矛盾を肯定し、君が願いの果てを目指すならば。&br; 俺は君の覚悟に殉じる。その覚悟があれば、俺は狂ってもいい。壊れてもいい。それで、目的が果たせるならば。&br; 故に、ご命令を、我が主。&br; &br; ――今一度、一言、勝利を捧げよと告げるだけで良い。あの時のように。&br; &br; ――ご命令を、&ruby(マイ・マスター){我が主};&br; &br; （非情な言葉。それは、命令を求めるもの。）&br; （少女の決断を促すもの。ただ聖杯を勝ち抜くための暴力と成り果てよと、命じるための。）&br; （共犯者のような。盟友のような。血の誓い。狂った男はそれを求めているのだ。）&br; （――幼い少女には、あまりに重すぎる、それを。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-10 (木) 00:26:47};
---（何時にない饒舌なその姿に、ただ、ただ圧倒される）&br;（つい先ほど、かの仇敵である老キャスターの気配を察知して、彼を送り出した。その時までは、変わらぬ姿だったというのに）&br;（何を、されたというのだろう。正しく術と呼ぶに相応しい言葉を巧みに操る彼の者とはいえ、言葉だけで、彼の信念を覆す事が出来るとは、思えない）&br;（それが何であるかも分からない、老キャスターが仕組んだ何かに。"Ｄ"は敗北を喫した）&br;（付いて行けば良かった。一人でいいと、そう言った"Ｄ"の甘えてしまった、自分は余りにも迂闊だった）&br;（後悔の念と、怒りが、辛うじて自我を保たせてくれる。気付いていなかったが、あの男を前にすれば、また惑わされると相対する前から屈していたのがコレの原因であるならば）&br;（自身のサーヴァントにまで、屈してはならない。保て、自分を。見ろ、その姿を。聞け、彼の言葉を）&br;（それは全て、自分が背負うべきものだ。もう、甘え等許されないのだ）&br;&br;（挟持無きものの、言葉は何時だって何処か、空虚だ）&br;（彼は今も尚、怒りに打ち震えている。身を焦がさん程の憎悪を秘めている。なのに、何かが足りていない。それは、おそらく）&br;（如何に狂気に落ちようと、絶望に身を焼かれようと、それだけは捨てる事の無かった&ruby(絶対善){勇者};であるという、誇りが。消え去っている）&br;（矛盾を自覚しながらも、それでも執着し続けた、最後に残った根底を。人としての欠片を、手放してしまっている）&br;（故に、彼はもう自分の知るバーサーカーではなかった）&br;（…幼き頃に読んだ、伝説の勇者では、なかった）&br;&br;…随分と、饒舌になってしまいましたね、"Ｄ"。そうなってしまったのは…私の責任でしょうか。&br;貴方の言う事は…確かに、間違ってはいないと思います&br;間違いではないというのに、こんなにも…心に、届かない&br;矛盾に満ちて、それでもただ我武者羅に、自らを信じる事で誤魔化していた貴方の言葉の方が、私の心には…響いてきました&br;&br;貴方を、変えてしまったのは…あの男の、仕業なのでしょう&br;ですが…貴方をそうしてしまったのは、私の責任です。&br;（令呪を用いれば、彼を元に戻す事は…不可能ではないだろう）&br;（左手に宿る、サーヴァントの持つ紋章と同じ形をした、令呪をちらと見て、思う）&br;（しかし、それを成せば…自分はまた、彼に甘えてしまう）&br;（彼がこうなった原因を作ったのは、自分の弱さであると思うカグラには…それが、出来なかった）&br;&br;（あの時のように、跪く&ruby(魔王){バーサーカー};）&br;（しかしその心持ちはあの時とはまるで違う。絶望の中からようやく見出した希望の光は、今は…そこに無く）&br;&br;…バーサーカー、貴方に命じます&br;&br;（それは、願いではなく、淡々と紡がれる命令。）&br;&br;貴方の力を、私の、私達の願いの為に振るいなさい&br; -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-10 (木) 23:23:45};
---（怯える主の顔。後悔、怒りの表情。それらはバーサーカーにもわかる。）&br; （静かに主の言葉に耳を傾ける。絶対なる善を捨て、願いの為には全てを壊すこともいとわない存在となったバーサーカーに向けられる言葉を。）&br; （……これまでのバーサーカーならば、主の言葉に酷く狼狽えたかもしれない。）&br; （守るべき存在からの、失意にも似た言葉。）&br; （それは、何よりも重い。それは、勇者として向けられてはいけないもの。）&br; &br; （だが。）&br; &br; （今のバーサーカーは勇者ではない。人ではない。）&br; （あの老キャスターにより、化け物へと変えられてしまった。）&br; （人の形をしている。人の感情を持っている。人の言葉を理解できる。だがしかし。）&br; （……目的の為に、全てを成すために、それらを無視することも、できる。）&br; （まずは勝たなければならない。勝利しなければならない。そうしなければ無意味。それは、確かに戦争にとってはひどく、当たり前のことだ。）&br; （それが、マスターである少女の望むものではなく、彼女が見出した希望でもないということを、バーサーカーは理解していても――）&br; （目的の為に、それを見ないようにできる。できてしまう。今は、少女も苦しむことだろう。自分の姿に嘆くだろう。）&br; （だが、結果さえ果たせば――彼女は救われるはず。そうでなければならない。そう信じるがゆえに、バーサーカーは、少女に向かって、先程のように言い放ったのだ。）&br; （……聖杯戦争の抱える矛盾に、勇者のままでは、バーサーカーは耐えることができないのだから。）&br; （全てを壊した後に、全てを救えばそれでいい。結果的には、何もかも救われたことになる。）&br; （絶対に、全てを救う。もう二度と、この手から零れ落ちさせない。）&br; （それを成すために、全てを壊しても構わない――そんな矛盾。それを導き出すために、人としてのタガを外し、願いを叶えるためだけの、化け物となったのだった。）&br; &br; ……君は、俺たちは、勝たなければならない。&br; 今は、君もそのような顔をするかもしれない。悲しむかもしれない。&br; だが、そうだ。全て救ったならば、きっと――&br; &br; 最後には、笑うはずだ。君の望む平穏な世界が訪れるはずだ。&br; &br; だから、俺は力であればいい。それによって、全てを救えるならそれでいい。&br; ……人としての感情も、何も、必要ない。勇者のままでは、何も救えないままでは、ダメだ。&br; ……主。我が主。ただ、今は力となればいい。君に、理解されなくてもいい。&br; だが、君の願いは――必ず、俺が叶えよう。そうしなければ、全て無意味だ。願いは叶わず、全ては闇に飲まれたまま……。&br; ……そんな繰り返しは、俺はもう、嫌だ。&br; &br; （そう呟き、主の言葉に再び耳を傾ける。）&br; （主が苦しんでいても、悲しんでいても、それさえ耐えれば、その先にこそ。）&br; （願いの果てが、世界の救済が、あると信じて。）&br; （歪んでしまった勇者/魔王は、少女の前に傅く。）&br; &br; ――了解した、我が主。&br; &br; ――それが君の命ならば、それはその命のままに、どこまでも、どこまでも。戦って、君の願いを果たそう。&br; &br; ――あらゆる全てを排して、君に、聖杯を捧げよう。その果てに……俺の願いはある。&br; &br; ――俺の全ての力を用いて。俺の何もかもを用いて。全てを壊して。&br; &br; ――君を、救おう。&br; &br; （その言葉に輝きはない。ただ、力で全てをねじ伏せ、思うままに変えてしまおうというような、そんな意味合いすら感じられるだろう。ただ当人だけが、そうとは思っていないだけだ。）&br; （君だけを守る騎士となると語ったバーサーカーは。）&br; （勇者として世界を守り救おうとした男は。）&br; &br; （――もう、いないのだ。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-11 (金) 00:35:09};
---&br;&br;（失わなければ、分からないものがある）&br;（それはきっと何時だって、その人にとってとても、大事なもの）&br;&br;（そうして失ってみて、気付かされる事もある）&br;（その日…少女の中には新たな決意が生まれた）&br;&br;（それは最初から、ずっと分かっていた筈の事）&br;（押し隠して、気付かないふりをしている事にも、気づいていなかっただけ）&br;&br;&br;………もう、貴方には………私の願いは、叶える事が出来ません………&br;（口中、誰にも聞こえないくらいに小さな声で、呟く）&br;（傅くバーサーカーの声は、聞こえている筈なのに、届かない）&br;（…それはきっと、彼も同じ事）&br;（今の彼には私が、見えていない。しかとその目には捉えている筈なのに。そこに私はいない）&br;（それなのにどうして、救うことが出来るのだろうか）&br;（もう、救えない）&br;（誰も　何も）&br;（救うことなんて出来ない）&br;（今の彼のもたらす事が出来るのはもう、破壊だけ）&br;（その先に待っているものは、何だろうか）&br;（それは、きっと）&br;&br;&br;（だから）&br;（私にはもう、間違う事は、出来ない）&br;（………だから）&br;（破壊の化身となる前の彼が、もたらしてくれたもの）&br;（少女は、それを胸に）&br;（魔王/勇者と同じく、誓う。） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-11 (金) 01:03:57};
---（カグラが望んでいたものは。カグラが助けを求めたものは。）&br; （ルナコーンの記憶する伝承の一つの中の、勇者であった。）&br; （確かにそれは魔王となったが、それでもなお立ち上がり、勇者とならんと戦い続けていた。）&br; （たとえ狂っていたとしても、望んでいるものは、真に世界の救済だった。）&br; （狂ってしまっていても、勇者であろうとしていた。）&br; （だが、今はそれもない。勇者であろうとすることをやめた。ただの力であることを望んだ。）&br; &br; （ただの力では、人を守ることはできない。救うことはできない。）&br; （すでに二人は交わってはいない。バーサーカーはただ、願いを果たすために。戦争に勝つために、勇者という自らの力の源を放棄したのだ。）&br; （ただの暴なる力にはなれても、もう、それだけでは。）&br; （人を救うことも、世界を救うことも。出来ないとは、想像もせずに。）&br; （老キャスターに赦されたまま。勇者などの肩書は、後から拾ってくればいいなどという言葉にままに。）&br; &br; （壊すことしかできない、破壊の化身となったのだった。）&br; &br; ――行こう。我が主。俺たちの全てを取り戻すために。&br; &br; （カグラに届かない言葉が、響く。）&br; &br; （一つの勇者の物語の終焉。その果てに、あるものは――） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-11 (金) 01:22:02};
-～誤った見切りの時～ --  &new{2014-04-05 (土) 21:38:06};
--（視界の全てが、赤く、紅く、朱い）&br;（あれ程に緑に満ちていた森が。自分達を護ってくれていた森が。炎に包まれ、今は敵となって襲い来る）&br;（それは月も地平の向こうへと落ちようという未明の時刻、異変に気が付いた時には既に遅く。延焼を食い止める事も叶わなかった）&br;（それは自然に起こった災害ではなく。自身が招き入れ、保護していた…そう思っていた、存在の手によるものだった）&br;（カカポと名乗った少年。家に戻る事は出来ないと涙ながらに語った事は全てが嘘で、彼は自身を狙う刺客であった）&br;（混乱の中、燃え盛る森からの脱出を図るその最中、彼の存在を思い出し…彼を保護していた洞窟へと駆け込めば、そこはもぬけの殻となっており）&br;（彼の持つ技能なのだろう、全く気配を感じさせず…不意打ちを仕掛けてきた彼が狙ったのは自分の命。幸いにして、致命傷とはならず…バーサーカーの手によって撃退こそしたものの、倒すことが出来たかは定かではない）&br;（最初こそ訝しんでいたものの、彼には少しずつ心を開いていた）&br;（メルセフォーネに接する時の様に、まるで弟が出来たような気持ちで。それだけに、ショックは大きい）&br;（森を抜けるまでは後少し…焼ける木々を時に薙ぎ倒し、道を開くバーサーカーの背を追いながら）&br;（心に受けた傷と、負わされた負傷から失った血と、燃え盛る炎の熱とで、意識が朦朧とする意識の中、苛まれるのは後悔）&br;（先日、あろうことか敵たる存在から、その警告を受けたばかりだった。自身達も見切りをつけるべきだと、話し合っていた）&br;（それなのに、中々決心をつける事が出来なかったのは自分だ。街に出る事を嫌がり…怖がっていた、その結果がこれだ）&br;（故郷にも良く似たこの森を、故郷と同じ末路を辿らせたのは他ならぬ自分自身で）&br;（瞬きをする度に、焼け落ちた集落の姿が瞼の裏へ鮮明に描かれる）&br;…ごめんなさい…ごめんなさい…………（唇から漏れだすのは、森に生きる動物達への、今正に燃え尽きようとする森への、謝罪） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-05 (土) 22:09:26};
---（ごうごうと。）&br; （燃えていた。何もかもが燃えていた。地獄の燃え盛る劫火のごとく、全てを燃やしていた。）&br; （緑に包まれていた森閑とした世界は今は無く）&br; （有角の少女の故郷にも似た懐かしき風景は今は無く）&br; （ただ、燃えていた。無慈悲に、無感情に、無差別に。）&br; （燃やされていた。燃やされていた。小さな世界が。）&br; （最早止められない。止めることはできない。バーサーカーの力を最大限に発揮すればそれも可能ではある、だが。９&br; （マスターは傷を負っていた。この状態で力を使えば、マスターの体は持たない。）&br; （この森から脱出する以外、道はなかった。）&br; &br; （黒衣の男は、燃え盛る劫火の中にあっても汗一つ流さず、その剣で易々と樹を切り裂き、突き進んでいく。）&br; （――こうなった全ての原因は、一人の少年によるものだ。正確には、それは正しくないのだろうが。）&br; （何にせよ、彼はカグラの幼き心につけこみ、信頼関係を築き上げたうえで――破壊した。裏切った。）&br; （それは、幼い少女にとってはあまりにも、あまりにも、重い事実だった。）&br; （マスターを傷つけられたバーサーカーの怒りは凄まじく、猛烈な一撃を加え、退散させたものの、相手のその後はわからない。追う暇もなかった。）&br; （少女の心は深く傷ついたに違いない。黒衣の男は歯噛みする。自らの怒りに焼きつくされる。守ると誓ったはずであるのに。）&br; （幼いマスターにはこの聖杯戦争は過酷すぎる。故に、主が洞窟に少年を保護したのに気づいても、何も言わなかった。心の平穏は、必要なものであるために。）&br; （見逃したのは緩みではない。だが、バーサーカーは甘かったと、自身に言い聞かせた。どんな素姓かわからぬゆえに、近づけるべきではなかったのだと。）&br; （全ては後の祭りだ。燃え盛る森は、バーサーカーの心をも黒く刺激する。世界の終焉を思い起こさせるために。）&br; （だが、今はその怒りに燃えているときではない。主を救わなければならない。それが出来るのは自分だけだ。）&br; &br; ――主、我が主。&br; （後ろを振り返り、マスターを見る。）&br; 後、少しだ。&br; （森にいきるものへ、森へ、謝罪し続ける幼き主に、バーサーカーは手を伸ばす。）&br; 手を……俺の手を取るんだ。&br; （傷を負った主の消耗は大きい。おそらくは意識も朦朧としているはずだ。早く脱出しなければ命に関わる）&br; 君を抱えて、ここを一気に脱出する。だから、手を取るんだ、我が主。&br; ……君は、ここでくじけてはいけない。倒れてはいけない。俺が守る。&br; 君の為ならば、どのような痛みにも、俺は耐えられる。だから進むんだ、俺と共に。&br; ――それが、俺たちに出来ることだ。君が、この森を思うならば、進むしかない。&br; （今の少女には重い言葉だ。だが、ここで絶望に染まれば、きっと壊れてしまうだろう。それは、この男がよく知っている。自分もそうなったために。）&br; （過去に大罪を犯した。この森の規模ではない。自分の世界全てを――）&br; （故に、男は言う。降りかかる火の粉も、敵も、何もかもを自分が屠る。だから、今は生き残ることを考えろと。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-05 (土) 23:00:16};
---（まるでそれは壊れてしまった蓄音機のように。ただ、謝罪の言葉を繰り返す。謝れば許される、そんな筈は無いのに）&br;（或いは、何も考えずに済むように。この痛みと、悲しみだけを抱えていれば今を見ずにいられるから）&br;（目は確りと見開いて、バーサーカーの背を追い続けている。しかしそれは現実を見ているとは思えない程に虚ろで、生気が抜け落ちていた）&br;（痛みも、苦しみも、此処に至るまでに数えきれない程受けてきた。それを乗り越えて、覚悟を決めて、この戦争へと挑んだ）&br;（バーサーカーを呼び出した時に語った決意に嘘偽りは無い。決して諦める事無く、願いを叶えようとしてきた）&br;（しかし、燃え盛る森の姿が呼び覚ます。あの日に受けた心の傷を。今よりももっと、幼く弱かった自分を）&br;&br;（振り返り、手を差し伸べるバーサーカーの姿を呆、と見つめる）&br;（もう、いいんじゃないか、と）&br;（もう、諦めようと）&br;（もう傷付けられるのは嫌だった。傷つける事も、嫌だった）&br;（このまま森と共に燃え尽きてしまえば、楽になれる）&br;（場所は違っても、同じ末路を辿れば皆と同じの所に逝けるのではないだろうか…）&br;（折れかけた心が考えるのは、一番楽な逃げ道の事ばかりで）&br;（しかし、自身のサーヴァントの紡ぐ言葉はそれを許さない）&br;（くじけてはいけないと、倒れてはいけないと。語りかける彼の声には、彼にしか込める事が出来ないであろう、重みがあった）&br;（「守る」という優しい言葉が、これ程厳しく感じられたのは初めての事）&br;（その絶望に満ちた昏い瞳が、壊れそうになった心を、繋ぎ止めてくれる）&br;…そう、ですね…ここで立ち止まる事は…それこそ、犠牲としてしまった…この森への冒涜になってしまう…&br;私達には………私には、逃げる事なんて許されていないの、ですから…貴方を呼び出した、その時から。…ごめんなさい、"Ｄ"。&br;&br;（僅かに、その瞳に光が戻る。その手を取る前に、一度だけ振り返り…その光景を、脳裏へと刻み込む）&br;（この激しく燃え盛る炎を、自らの怒りへと変えよう）&br;（この森に生きていた、全てのものの命も…この身に背負おう）&br;（それが自分に出来る贖罪。何時かは罰を受ける、その時まで…進む事を、誓う）&br;（差し伸べられた手を、力を入れる事も出来ず震える手で掴む） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-05 (土) 23:47:45};
---……そうだ。俺たちは逃げることはできない。&br; 望むのであれば、自分で前に進まなければならない。だからこそ、君は俺を呼び出した。この勇者/魔王である俺を。&br; 俺は全てを成せる。君の願いの為に戦い続ける。世界の為に戦い続ける。&br; 君が、願いの為に進み続ける限り。諦めない限り。&br; ……俺は、全てを失った。全てを壊した。それは、償い切れるものではなかった。&br; （魔王となった時のことを思い出しながら、言う。）&br; だが、そこで絶望し、諦めてしまえば、全ては終わりだ。俺が壊してしまったもの全てへの裏切りだ。&br; だから、俺は戦う。彼らに報いるためにも。彼らを取り戻すためにも。（規模は違えど、カグラとバーサーカーは同じだった。失ったものを取り戻すために戦っている。）&br; 過酷な事を言っているのはわかっている。だが、目的を果たすためには……止まることは、できない。&br; &br; ――世界を壊した魔王を、勇者足らしめているのは、君の力だ。我が主よ。だから、共に行こう。&br; &br; ――君がそうする限り、俺は君の為に戦う。君の命のままに動こう。&br; &br; （アルヴィンとの戦いで、バーサーカーの絶対善は大いに揺らいだ。魔王の影がすぐそこに忍びよっている。）&br; （だが、この少女がいるならば、とバーサーカーは信じる。守るべきものがあるならば、勇者であり続けられると。この、全てを奪われた少女とともになら。）&br; （少女の小さな手を、震える小さな手をしっかりと握ると、一気に少女を抱き上げて、凄まじいスピードで駆け出し始めた。）&br; （延焼が広がっている。もう逃げる猶予は少なかった。全て炎で囲まれてしまう前に、脱出するのだ。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-06 (日) 00:54:00};
---（腕の中に抱かれれば、元より朦朧としていた意識が更に遠のいていくのを感じる）&br;（その中でも…考えねば、ならない事があった。今、バーサーカーは自身の事をはっきりと魔王と、言った。そして、勇者たらしめているのは私であると）&br;（今までならば、魔王であることは認めてもそれ以上に勇者であること、それを自らに課すかのように強調し続けた彼が）&br;（勇者である理由を自分に託した。何らかの変化が、彼の中にも起こっている）&br;（揺らぐことの無かった信念を、何者かに揺さぶられたのだろうか…？）&br;（瞼が重い。煙のせいもあるだろうが…視界が黒く落ちていく。ぼんやりと、その向こうに見えるバーサーカーの顔に）&br;（手を伸ばし、その頬に触れて。未だ窮地の最中で有るということも抜け落ちてしまう程の、混濁した意識の中で）&br;………貴方、が…私と…共に、戦い…続けて…くれる、なら………私…も、貴方…の…罪を……………&br;（それ以上、口を開くことは出来なかった。伝えたい言葉は、半ばのまま）&br;（意識を完全に手放す、その間際に少女が感じたのは）&br;（自分を抱く、彼の腕は…とても、暖かい。そんな、場違いな思いだった）&br;&br;（やがて森を抜け出せば、この大規模な森林火災だ…町の方からやってきたのであろう、有志達による火消しの姿が多数見受けられた）&br;（恐らく、この火災を完全に止める事は出来ないだろう…そう、長くはない時間ではあるが）&br;（勇者と少女が出会い、過ごした森は…こうして、彼等の戦争の犠牲となり…焼け落ちていった）&br;（やがて、目を覚ました少女が新たな拠点として示した場所は…今まで暮らした森とは正反対と呼べる土地）&br;（人と物と欲望が溢れる混沌の街。瓦礫城だった） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-04-06 (日) 01:38:53};
-（冒険者の街から離れた薄暗い森林は、魔物が出る、という噂のために普段から人の気配はない）&br; （その噂が立ち始めたのはごく最近のこと）&br; （噂の出所は二種類に大別される）&br; （意図的に誰かが真偽の不確かな噂を流しているもの）&br; （実際の目撃者が噂の発信源となっているもの）&br; （この森に関しての噂は、果たして）&br; &br; （森の中を闇色の衣を纏った人影が歩みを進める）&br; （黒いローブは森の暗がりに紛れ、天然の迷彩色となる）&br; （得物を狙う鷹であったとしても、その影を視覚で判別することは困難だった） --  &new{2014-04-03 (木) 22:47:40};
--（魔物が出現するという噂により、人の寄り付かないうっそうとした森。）&br; （その森自体が、何か異様な気配、重圧に包まれていた。まるで、その森に本当に魔物でも潜んでいるかのように。）&br; （森の中を進む黒いローブのものにも、それは伝わるだろう。）&br; （その行く先、進行方向に、ただならぬ気配がある。人の出せるようなものではない、恐ろしい重圧がそこにあった。）&br; （鳥獣用の罠の張り巡らされた、人の侵入を拒むかのような森の奥には、計り知れない絶望や怒り、そんな気配を纏った何かがいた。）&br; &br; ――ヒュン&br; &br; （視認は難しい迷彩性の高いローブに身を纏ったそれへと向けて、虚空から鋭利な剣が突如飛来した。）&br; （森の奥の重圧と同じ気配を纏って。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 00:33:01};
---（森の奥地から放たれれる重圧は、確かに姿を隠して座する何者かの存在を如実に示していた）&br; （足を止めるには十分な警戒線も意に介さず、ただローブの影は前進を進める）&br; &br; （そして風を裂く飛剣は布ごと人影の肩口を抉る）&br; （人間であれば確かに肉が存在する外套の下からは、苦悶の声が漏れることも、生温い血液が滴ることもなかった）&br; （忙しなく首を動かし周囲を索敵、攻撃を仕掛けた張本人の正体を見定めようとする） --  &new{2014-04-05 (土) 23:32:00};
---（ローブの人物の肩口をえぐった剣は、複雑な軌跡を描きながら、森の奥へと消えていった。）&br; （切り裂かれたはずの人物の痛みをこらえる声も、血も、流れることはない。）&br; （首を左右に動かし、周囲の様子をうかがっていた。）&br; （その時である。轟然とした音が響き、深い闇が木々の間より飛び出してきた。）&br; （それは闇であり、あらゆる絶望と悲しみを背負った存在であった。黒衣に身を纏った青年が、凄まじい速さと共にローブの人物の前に飛び出し、切りかかった。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-05 (土) 23:58:04};
---（飛び去る剣を見送り、フードの奥にあるだろう双眸がなおも襲撃の主を求めて左右に揺れる）&br; （呼応するように現れたのは奇しくも影）&br; （フードの人物よりも、森に立ち込める夜霧よりも深い黒を湛えた漆黒が、凶刃を手に出現する）&br; （先手を許してしまい、銀色の鋼剣が先程受けた傷とは反対側の肩口から一気に振り下ろされた）&br; （間もなく肉とは異なる、石に近い硬質を裂く感触が剣身からバーサーカーの握る柄に返る）&br; &br; （その間隙を、宵闇に紛れたもう一人は見逃さなかった）&br; 食らえッ！&br; （術式起動。宙に発光する六芒星の魔法陣が展開され、陣の中に封じられた魔力の渦がバーサーカーを飲み込まんとする）&br; （「これで始末されてくれると楽なんだが」という淡い期待を寄せて） -- [[偽のキャスター>名簿/510556#qad4f737]] &new{2014-04-06 (日) 00:25:53};
---（肩口を一気に斬りつける。だが、その感触は妙であった。）&br; （石を裂くような、少なくとも肉を裂くような感覚ではなかった。）&br; 人では、ない……？&br; （そう呟いたときであった。宵闇に紛れていたもう一人が術式を起動させた。）&br; （魔法陣から魔力の渦が発生し、バーサーカーを飲みこもうとする。）&br; ……成程、奇妙な連中だ。&br; （魔力の渦が向かってくるにもかかわらず、静かに落ち着いた声で言う。）&br; ハアアアッ！！&br; （剣をフードの人物から抜き去り、地面に勢いよく突き刺すと、それを強く蹴り、バーサーカーの体は高く舞い上がる。）&br; （バーサーカーは虚空から剣を抜き取った。剣には闇と光が交互に渦巻いている。異界の魔力がそこに付与されている。）&br; （宙を舞いながらバーサーカーはそれを投擲する。投擲する。投擲する。）&br; （虚空から次々と剣を抜き取っては、二つの影へと投げていく。それらは意志を持っているかのように奇怪な動きをしつつ、敵に向かって行く。）&br; （さらに、切り裂くだけではなく、剣先からは闇と光の光線を放つ。4つの剣が、飛来する。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-06 (日) 01:12:03};
---（大口を開いた魔力が、バーサーカーを飲みこもうとして）&br; （バーサーカーは異形の津波へ逆らわず、波に乗る）&br; （剣を足場に闇夜を翔け、引き抜いた新たな刃が的を撃つ矢のように放たれる）&br; （身体の破損により足元がおぼつかなかったフードの人影の正体は、命を持たないゴーレム）&br； （地団駄を踏む間に頭部が、胴体が、次々と流麗な動きの剣に破壊されてゆく）&br; （斬撃に加え、光と闇、白と黒が融合したコントラストに彩られて） （断たれた魔力の結合はすぐに効力を失い、ゴーレムはただの青白い塊に帰した）&br; （ゴーレムを破壊するに飽き足らず、また別の剣がバーサーカーを襲った若者へと迫った）&br; どんな手品だよッ！&br; （手を翳し、すかさず魔力による障壁を展開する）&br; （先程息絶えたゴーレムに酷似した色の青白い障壁が何重にも出現し、剣から発生する光線の威力を和らげた）&br; （剣の威力に押されてか、壁は容易く破壊され、残滓の輝きが飛散する）&br; 手前、何のサーヴァントだ。この妙な剣、セイバーか！？ -- [[偽のキャスター>名簿/510556#qad4f737]] &new{2014-04-06 (日) 20:45:05};
---お前の質問に答える必要はない。&br; （黒衣の男が口を開いた。自らの剣によりその姿を崩壊させていくゴーレムを見ながら。）&br; （魔力による障壁が展開され、剣より来たる光線を防ぐ。だがその障壁もすぐに砕かれていく。）&br; （虚空を舞う剣を一つ掴みとり、切っ先を偽のキャスターへと向ける。）&br; （虚空を舞っていた残りの剣もバーサーカーの後ろに控え、その剣先を偽のキャスターへと向けた。）&br; 手品ではない。俺の力だ。俺の剣だ。&br; 妙な人形を使っているようだが、それでは俺を倒すことはできない。&br; 悪は俺に倒される。その道理は揺るがない。&br; ――俺は、勇者だ。&br; &br; （剣の切っ先に力が収束していく。あの闇と光を纏った光線を再び放つつもりだ。）&br; -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-06 (日) 21:36:36};
---ごもっとも。僕とお前は敵同士なんだからな。&br; （諸手を挙げて降参、の恭順を見せて。その裏で思考を巡らせる）&br; （『勇者』のサーヴァントクラスが存在したのか）&br; （勇者とはそもそも救世を求める人間の幻想が作り上げたもの）&br; （自称だとしたら大した狂人、多少だとしたら相当の手練だ）&br; （後で報告の必要がありそうだ。この場を五体満足で突破することができたならば）&br; &br; なあ勇者よ。&br; （唇の端を釣り上げ、笑う。勇者を名乗る男ならば、こう餌を垂らせば必ず食らいつくと予想して）&br; お前のマスター、今どうしてると思う？&br; （それは完全なるブラフ。窮地を脱するための咄嗟の嘘）&br; （一瞬の隙を作るだけで十分だった。森に潜ませた、もう一体のゴーレムに命令を下すだけの余白を）&br; &br; （茂みから新たな黒い影が姿を現す）&br; （顔のないのっぺらぼうは、バーサーカーが破壊したゴーレムと同種の傀儡）&br; （主の命令を忠実に遂行する木偶は、一切の淀みを持たず、バーサーカーの四肢へと組みついた）&br; （"自爆"というこれ以上ない大役を仰せ使って）&br; ヒャーッハッハッハ！　くたばれ！&br; （退くキャスター。ゴーレムの体が発光し、ノーカウントで内蔵された爆破の術式が起動した） -- [[偽のキャスター>名簿/510556#qad4f737]] &new{2014-04-06 (日) 22:06:27};
---――我が主に、何を。貴様ッ！！&br; （その言葉を聞いた瞬間、黒衣の男の中の深い憎悪が偽のキャスターへと向けられた。）（次の瞬間には、ゴーレムがバーサーカーの四肢に絡みついていた。）&br; （そうすれば、それが自分を誘うための虚言だったことがわかる。）&br; &br; ……成程。姑息な手を使う。&br; だが、虚偽であっても、我が主を狙ったこと――&br; それは、大きな間違いだったな。&br; （自らの体がまさに危機に陥っているのにもかかわらず、剣先は偽のキャスターに向いたままである。）&br; （ゴーレムに内蔵された爆破の術式が作動すると同紙に、黒衣の男の右手の紋章が[[強く輝き始めた。>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028304.png]]）&br; &br; （――爆破！）&br; （閃光が走り、森を強烈な爆発の光が染めていく。）&br; （普通の存在ならばひとたまりもない。サーヴァントと言えど、この至近距離であれば。）&br; （しかし、しかし。）&br; （男は立っていた。そこに、砕け散ることなく。）&br; （右手の紋章が煌々と輝いている。それが発動した瞬間、何やら魔術的な障壁が男を覆ったらしい。詠唱も何も行うことなく。）&br; （それにより、瞬時に自らの体を守ったのであった。服は焦げ付こうとも、身にダメージはほとんどない。）&br; （これが、この勇者を名乗る男の力だった。）&br; ……空そうであっても、我が主をねらったことを、後かいするがいい……！！&br; （その言葉と同時に、偽のキャスター目がけて、四本の剣から一斉に、周囲を光で染めてしまうほどの、強烈な光線が放たれた！） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-06 (日) 22:35:45};
---やったか！？&br; （閃光に包まれるバーサーカー。サーヴァントすらも直撃を受ければ無事では済まない一手を指して）&br; （果たして目論見は、容易く崩れ去る）&br; （刺青に似た呪いの紋の持つ輝きは、太陽よりも熱を帯び、黄金よりも目を虜にする）&br; （張り巡らせた計略の全てを暴くかのような、バーサーカーの憤怒の代弁が、そこにあった）&br; あの至近距離で、無傷だっていうのかよ……！&br; （進退極まった今、絶対正義の裁きの鉄槌が、悪しき者に下される）&br; ちくしょおおおおおおおおおおおお！&br; （断末魔の絶叫を、広がる光が覆ってゆく―） &br; （光が収まった時、若者の姿は、そこにはなかった）&br; （同時にざわめきに満ちていた森の気配が静寂を取り戻す）&br; （それは襲撃者達が消えたことと同時に、彼らの敗北を意味する） -- [[偽のキャスター>名簿/510556#qad4f737]] &new{2014-04-06 (日) 22:54:13};
-(森を闊歩する女が一人。その足取りは淀みなく、まるで最初から道筋を知っているかのように進んでいく)&br;(それもそのはず。彼女のマスターは以前、この場所に足を運んだことがあり、道筋も記録していた)&br;(加えて、彼女自身のサーバイバル技術によるものも大きい。大して苦でもないかのように見えるだろう)&br;&br;マスターが言ってたのはこの辺だっけね。&br;しっかし、奥まで来たもんだな。&br;&br;(いつのまにか握られた大剣を振り被り、鳥獣用の虎バサミを殴りつける)&br;(静かな森だ。異音がすれば、仕掛けた者が急いで来るだろうと彼女は踏んでいた)&br;(言わば呼び鈴代わりである。些か物騒な話だが) -- [[セイバー>名簿/510375]] &new{2014-04-04 (金) 20:44:59};
--（トラバサミの音が響く。森の中がにわかにざわついていく。）&br; （元々サーヴァント相手には罠もあまり意味がない。呼び鈴代わりにされるのが関の山であった。）&br; &br; ――ゴウッ&br; &br; （それと同時に、森の奥から、非常に強い重圧を放つ何かがセイバーのほうへと接近してくる。）&br; （非常に強い力と、絶望や怒り、憎悪などの黒い感情を背負った何かが、物凄い勢いで近づいてきているのだ。）&br; （風を切り裂いて、セイバー目がけて一振りの剣が森の中から飛来した。それは単に投げられたというわけではなく、明確な意志を以て操られているようであった。）&br; （小手調べとでもいうのだろうか。複雑な軌道を描きながら、セイバーを切り裂かんと剣は迫る。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 21:14:51};
---おいおい嘘だろ。&br;マスター、よく帰ってきたな……。&br;&br;(枝葉を縫い合わせる針めいて、切っ先は目まぐるしくも確実に迫っていた)&br;(彼女はといえば眉間にしわを寄せ、露骨に面倒そうな表情を浮かべている)&br;(飄々としてはいるものの、剣を目視した直後に切り替わった熱のある眼差しは)&br;(慢心などではなく、的確に"まだ見えぬサーヴァント"の力量を感じ取っていた)&br;&br;そうら……よっ！　と。&br;&br;(操者が存在し、自在に動かしているとすれば飛んで避けるなど愚の骨頂)&br;(大きな挙動は対処が容易く、追撃の恐れもあった)&br;(故に彼女は大剣の腹を這わせるようにし、恐るべき来客を地面へと誘導する)&br;(大地が爆発したかのように緑は爆ぜ、吹き飛んだ土くれがまるで雨のように降り注ぐ)&br;&br;おっかねーな、おい……。&br;別に殺し合いに来たわけじゃない。&br;それならもっと効率的にやる。&br;&br;サーヴァントの方でもいいから出てきなよ。&br;こっちはお前らと話しに来たんだ。 -- [[セイバー>名簿/510375]] &new{2014-04-04 (金) 21:30:53};
---（雨のように降り注いだ土に埋もれ、剣はその身を土くれの中に埋めていく。）&br; （勢いを失った剣は土の中に消えた。それは土の中でも動き、土を掘り進めながら勢いよく地上にでると、森の奥にいるサーヴァントの下へと消えていった。）&br; &br; 話、だと。&br; &br; （重々しい声が森の中に響く。そして、闇の中から闇が現れた。）&br; （漆黒の衣に身を纏った男であった。その気配からして、森の奥から溢れだしていた重圧はこの男のものだろう。）&br; （光のない昏い瞳でセイバーを見ながら、彼女と対峙する。）&br; （黒衣の男の手には先ほどの剣が握られていた。）&br; &br; 交渉の類は俺の主が行うことだ。俺の領分ではない、が。&br; ……サーヴァントの方でもいい、とはな。&br; ならば、なんだ。俺に一体何の話があるというんだ。&br; いずれは、参加者と雌雄を決しなければならないというのに。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 21:43:09};
---そう。その通りだ。&br;だからこそ、論点はそこになる。&br;&br;よく考えてもみな、お兄ちゃん。&br;お前たちがここにいるって情報、結構な奴らがもう掴んでいるぞ？&br;そしてお前が優れたサーヴァントであることもだ。&br;実際、又聞きじゃなく目の当たりにして私は確信したね、&br;軽妙な口調で誤魔化してなきゃ、重圧で押し潰されそうになる。&br;&br;(それは嘘だ。彼らがどれだけの参加者に知られているか、正確な数は把握してなどいない)&br;(だがこれだけ日数が経ってもなお、この場に陣取っているのなら多くの参加者に知れ渡っていてもおかしくはない)&br;(正しければそれで良し。間違っていたとしても、彼らにそれを確認する術は無し。故のブラフ)&br;(それは嘘ではない。彼女は剣を下ろしてはいるものの、消してはいない)&br;(咄嗟に襲われれば、彼女とて命がないことは、先程のやり取りだけで理解している)&br;&br;だがね、お兄ちゃん。&br;強いってことは純然たるアドバンテージになることはないんだよ。&br;お前、既に何回戦った？ 数は？ 規模は？&br;まあ、この際それらは答えなくていい。&br;私が懸念してるのはそこじゃない。&br;&br;お前たちが強大であればある程、他は結託して潰しにかかるだろうよ。&br;何せ、自分より弱い相手ならばいつだって潰せる。&br;手に負えないところから潰すのは、自然の理さ。&br;&br;(必要以上に捲くし立てる)&br;(交渉と表現するよりは、扇動の方が近い程の論調)&br;&br;そうさ、今に見てろ。&br;尻に火付けられて逃げ出すハメになる。&br;徒党を組まれてそれこそ山狩りだ。&br;熊でも殺すかのようにわっと押しかけてくるだろうね。&br;情報が割れてるというのはそこが怖い。&br;&br;(今後起こりえることは彼女にとっても全てが見通せるわけではない)&br;(しかしながら、転がした言葉には確信もあった)&br;(何故ならば、自分にそれを行使する力があり意義があるのならば、迷わず決行しているからだ)&br;(特に森はよく燃える。隠れ家にしては最適だが、居所が割れた現在、陣取るメリットは薄い)&br;&br;そこで、だ。&br;私には、お前らの衣食住を保証してやれるだけの用意がある。&br;人並み以上の住まいだ。少々古い洋館だけどね。&br;対する見返りはこうだ。&br;好き勝手に、他の参加者を駆逐してくれればいい。&br;それはつまり、お前のマスターを守ることにも繋がるんじゃないかね。&br;悪い話ではないと思うよ。&br;&br;それに……お前のところのマスター、まだ幼いんだってね？&br;私は元々教職についていた。勉学の大事さは身に染みているし、教育は得意分野だ。&br;……このまま世捨て人として過ごすのは、限界もあるんじゃないかね。&br;将来を見越した場合、人として。 -- [[セイバー>名簿/510375]] &new{2014-04-04 (金) 22:24:24};
---（セイバーの女の言葉にしばし耳を傾ける。）&br; （つまりは、森を出て、自分が用意した拠点へとうつれと言うのだった。）&br; （すでにこちらの居所は広まってしまっている。確かに、隠れ家としてはいいが、もうそのメリットも薄れてきていた。）&br; （この拠点の限界は、バーサーカーとマスターの間でも感じられてきたこと。）&br; （その点を突いてきたのだ。さらに、拠点をも提供しようと来ている。）&br; &br; ハハ。&br; （乾いた笑いが響いた。男は静かに首を横に振る。）&br; &br; 何を言い出すかと思えば……とんだ痴れ言だ。&br; 俺たちは聖杯戦争で敵対する者同士だ。確かに、お前の言うとおり、既に我々の居所は知られている。結託されて、攻められる可能性はある。&br; だが、それはお前にとって何かデメリットがあるわけじゃない。俺たちを滅ぼせて、好都合のはずだ。&br; 俺を暴力装置として解き放つことを期待しているのだとしても……何故、敵であるお前の用意した場所などに行く必要がある。&br; 敵が用意した場所などに、我が主を連れていけるはずなどない。&br; &br; 我が主を守るのは俺の使命だ。今更、お前に言われる話ではない。&br; それに、だ。&br; （そこで言葉を切り、セイバーをまっすぐ見据える。）&br; &br; 俺は、たとえこの戦争の参加者たちが徒党を組んで、俺を討ちに来たとしても。&br; ――俺は、それに勝つ。悪としてそれらを斬ることが出来る。&br; 我が主を守り、その願いを叶えるために戦い続ける限り、俺は負けない。それが勇者というものだ。&br; （常軌を逸していた。たとえ多勢に無勢となったとしても、敵を打ち滅ぼせると男は語る。）&br; （己が力を微塵も疑っていないのだ。最終的な勝利を信じて疑わない。狂っているのだ。）&br; &br; お前の話を信用して、のこのこと拠点に住んでやる必要など、どこにもない。&br; お前に、我々の聖杯戦争の行方を心配される筋合いもない。&br; （主の行く末、将来のことを言われると、静かに目を閉じる。）&br; ……これは、我が主の決めた道だ。俺は、それに従うまでだ。&br; &br; ……わざわざこのようなことを言ってくるからには、相当な自信もあるのだろう。&br; 仮に、お前の用意したところに俺たちが移ったとして、真っ先にそのことを知るお前を倒す可能性は十分に考えられるはずだ。&br; だが、そうなっても俺を退けられるという公算があるということだ。&br; そんな者の言葉を信用するわけにはいかない。いいや、そもそもこれは聖杯戦争だ。&br; 周りの全てが敵というくらいで、丁度いい。&br; （不遜にそう言い放ったのであった。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 23:15:25};
---口下手かと思いきや、存外舌が回るじゃあないか。&br;聞いていた話と違うね、これはとんだ大誤算だな。&br;&br;(笑うしかない。下に出れば間違いなく関係が確定する)&br;(彼が上で彼女が下。それだけは避けねばならなかった)&br;&br;しかしながら大した自信だ。&br;幾らお前が強かろうと、誰もが敵わない絶対的な力を所持していようと、同時に存在できるのは一人だけだ。&br;万が一に備えて、切れるカードは用意しておいた方がいいとは思うがね。&br;&br;例えば……そう。例えばの話だ。&br;今、この瞬間、お前の主が危機に陥ったとしよう。&br;私が容易く帰すと思うかな？&br;別に私じゃなくてもいい。誰だって。&br;ほんの数秒、足止めできるサーヴァントならばいいんだ。&br;それだけあれば、確実にお前の主は殺せる。&br;数の優位性は如実に出るんだよ。&br;&br;''そう、私のマスターは、今ここにはいないんだ。''&br;&br;(足元のタンポポを毟り、綿毛を一息に吹き飛ばす)&br;(まるでそれが生命が潰えることの暗喩だとばかりに)&br;&br;……まあ、その意思はないがね。&br;あくまで、今のところは。&br;&br;それにだ。&br;さっきデメリットを謳っただろう？&br;あれは半分正解で半分思い違いだよ。&br;我々にデメリットは薄い。それこそお前らがくたばれば万々歳だ。&br;だがね、それ以上のメリットがあるから、こんな交渉ごとをやっているんだ。&br;私は腕っ節にゃ自信があるけど、それだけに矢面に立たされそうでね。&br;友達は慎重に選んでるんだよ、こっちは。&br;&br;……まあ、サーヴァント一人の頭にはちと重過ぎる話だ。&br;返答はいつでもいい。それこそ、どうしようもなくなった時でもね。 -- [[セイバー>名簿/510375]] &new{2014-04-04 (金) 23:40:53};
---（ギリ、と奥歯を噛む。）&br; （瞬間移動めいたものは高速移動によって可能だが、さすがにここから主の距離までを一瞬で移動することなどできない。）&br; （セイバーの力は高いはずだ。瞬時に倒せるような相手ではもちろんない。戦っている間に、主は消されてしまう。）&br; （聖杯戦争云々という以前に、勇者として守るべきものとした主を殺されるということは、あってはならないことだ。）&br; （女の言葉は、正しい。相手が一挙に攻めてくるならばまだしも、それぞれ多角的に来られてはどうしようもない。）&br; （数の利には抗えない。相手とは違い、主の居場所を知られている……これは、あまりに大きな違いであった。）&br; &br; ……その意思があると言った瞬間、お前は消し炭になることも覚悟してもらわねばならなかったが。&br; （剣を強く握りしめて言う）&br; それ以上のメリット、だと。……ふん。&br; ……いいだろう。どの道、俺が勝手に決める話ではない。&br; （ここで相手の提案を一蹴するのは避けたようだ。元々主の命によって動いている男である。そのルールを破るわけにはいかない。）&br; （それに、このことを利用できないこともないはずである。まずは、主に話してみなければならない。）&br; お前のことは一切信用はしない。敵の施しなども受けることはない。だが。&br; 我が主には、伝えておこう。&br; （静かに目を閉じ、剣を鞘に納めた。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-05 (土) 00:15:10};
-（鎧のセイバーとの戦闘以降、アルヴィンの肉体には変調が現れた）&br;（右目の失調、反して身体能力の不可思議な向上、体質の不安定化。英霊化と人間としての中間点にあるような状態）&br;（その状況に至り、アルヴィンは単独での探索・斥候行を行うことが増えてきた）&br;（そして、夜。三日月が昇るその日、魔術師としての彼の探索能力が強烈な負の魔力を感知した）&br;これは……なんだ、この気配、いや、神性というべきか……？&br;（露わにされているわけではない、だがこの鋭敏化した超自然的な知覚力には痛いくらいに突き刺さる。ランクで示すならばAクラスか）&br;（夜闇の中を音もなく駆け、高い構造物から気配の主を探す。これほどまでの強力な魔力、並のサーヴァントの比ではない……） -- [[アルヴィン>名簿/510374]] &new{2014-04-04 (金) 01:08:30};
--（月夜の晩。黒衣を纏ったそれが闇の中を闊歩していた。）&br; （闇にまぎれるような漆黒の衣をまとい、溢れ出す無量の黒い重圧を周囲に振りまきながら、それは歩いていた。）&br; （そう、溢れ出している。自ら周りに圧力をかけているのではない。そのあまりに深い絶望や怒りゆえに、自然とそれがあふれ出ているのだった。）&br; （闇を共に引き連れ、剣を携え、蝶のような紋章を右手に持った男が、アルヴィンの目にも映るだろう。）&br; （非常に禍々しい気配であるが、邪悪というわけでもない。そんな混沌の気配を、その男は纏っていた。剣の柄に常に手をかけているため、臨戦態勢であるようだ。）&br; （まだアルヴィンに気づいている様子はない。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 01:18:30};
---……（禍々しい、と形容するべきか。強すぎる力は善悪という人間が生み出した軛を超えた脅威として映る）&br;（仕掛けるべきか？　冷静に考えれば退くべきだろう。だが、ここで見逃し、態勢を整えて勝てる相手か。それも難しい）&br;……バーサーカーのクラスと見るべきだな（ここまで純粋にスペックを引き出しうる選択肢はそれしかあるまい）&br;（口を開かぬまま、特殊な舌の震わせ方により異界めいた呪文詠唱を行う。言語化不能の圧唱を2秒で6度、遥かに良い）&br;（音もなく現れた異形杖マリーエングランツに、ふつふつと魔力が灯る。最適な場所まであと3歩。2歩。1……）&br;&br;'''&ruby(ヴィレドゥニス){爆ぜろッ};！！'''&br;&br;（音叉していた魔力が、開放される。瞬時に展開したマリーエングランツの先端部から、バランスボール並の大きさの光球が放たれた。物質的に触れた瞬間、その輝きは単純極まりない破壊の爆裂をもたらす威力を秘めている！） -- [[アルヴィン>名簿/510374]] &new{2014-04-04 (金) 01:27:56};
---（魔力の行使、発動の気配があった。高い魔力を感じ、黒衣の男はその方向を瞬時に向く。）&br; （抜刀。右手の紋章と同じ紋章の刻まれた剣を抜き、迫りくるバランスボール大の光球に向かって、自分から飛び出していく。）&br; （そして、その手に持った剣で光球に触れ――）&br; &br; （刹那、あたりが光に染められた。単純な、あまりに単純な力というものが解放され、破壊の力を解放し、あたりを吹き飛ばしていく。）&br; （黒衣の男はそれに包まれ、直撃したかに思われたが――その光の中から、黒衣の男は勢いよく飛び出した！）&br; （右手の紋章が黄金の光を放ち、そして消えた。それにより、何かしら障壁のようなものを展開したようだ。）&br; &br; ――オオオオオッ！！&br; &br; （怒号と共に、男は建造物の壁を蹴り、一気にそれを駆けあがっていく。）&br; （高い建造物の上で、奇妙な杖を構える男を視認し、黒衣のバーサーカーは、それ目がけて、高い膂力を以て、持っていた剣を男目がけて投擲した。）&br; （それは複雑な軌跡を描きつつ、男を切り裂かんと迫る。）&br; （相手は魔術師――いや、サーヴァントだろうか？　そのどちらともつきかねるような気配が感じられた。）&br; （だが、黒衣のバーサーカーのやることは一つだけである。主の為に、目の前に迫りくる“悪”を、全て切り捨てるのみである。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 01:44:42};
---仕留めきれんか（吐き出す。だが想定済みだ。距離のアドバンテージ……これが機能するのは僥倖）&br;（投擲された剣をしゃがんでかわす。通常時のマスターとしてのそれより身体能力が上がっているとはいえ、サーヴァント、特にバーサーカー相手では、戦車を前に蟻が猿に変わったようなものだ）&br;（ただ投擲するためだけに剣を投げるか？　否。どう考えてもあれは意志下に置かれている！）&br;&br;'''&ruby(ザルジス・ドゥス){我が前に聳えよ大波};ッ！！'''&br;&br;（二重圧唱により際立つ水の障壁を生み出し、背後からぐるんと正中線をなぞり飛来した剣を「そらす」。剣風で水波が弾け、その勢いが捻った半身を直撃した）チィッ！！&br;（一撃で致命傷を受けないだけ、自分が強化されつつあることの証左か。刀傷によって衣の下の鋼の肉体が顕になるなか、マリーエングランツに己の血液を循環させる）&br;推定バーサーカーといったところだな。さあ、俺自身がどこまでやれるか試させてもらうぞ……！&br;（試金石とするにはあまりにも危険すぎる相手。そのスリルに、口元にいびつな笑みが浮かぶのに本人は気付いているのだろうか）&br;'''&ruby(レスクシュルーサ){穿き貫く光の矢よ};！！'''&br;（高密度に圧縮、収束された光の魔力が三条、文字通りの矢継ぎ早に放たれる。その隙を縫い、再度飛来した剣に肩口を切り裂かれた）ぐぅっ！！ -- [[アルヴィン>名簿/510374]] &new{2014-04-04 (金) 01:51:24};
---（男の詠唱と共に水の壁が生み出され、その軌跡はそらされる。高速で飛来した剣は奇怪な軌道を描きつつ、再びアルヴィンへと向かう。。アルヴィンの想像通り、それは黒衣の男が自在に操れるらしい。）&br; （普通の人間であるならば、たとえ直撃ではなくとも大きなダメージは受けるはずだが、奇怪な杖を構えた男には致命傷にはならなかったらしい。刀で空いた傷から見えるのは、鋼の肉体であった。）&br; （その間にも、バーサーカーは壁を蹴り、男へと迫る。男が駆けた後は、その壁が破砕されていく。）&br; &br; ――なるほど。俺で力試しというわけか。&br; &br; （歪な笑いを口元に浮かべた男へと向かって、黒衣の男は言った。完全に理性が崩壊しているというわけではないようだ。）&br; （次に、男はまたも詠唱を行った。魔力の圧縮された光が三条現れ、バーサーカー目がけて飛来する。）&br; （床の肩を切り裂いた剣はバーサーカーの手にひとりでに戻り、バーサーカーは来たる光に立ち向かっていく。）&br; （大地と平行になって走りつつ、魔力の圧縮された光を、一つ目は素早い動きでさけ、二つ目は、魔力をも両断する剣で切り裂いた。）&br; （しかし三つ目は、剣を振り上げた隙を突かれ、バーサーカーの体を貫いた。）&br; チィィッ……！！&br; （忌々しげにバーサーカーは言う。わき腹を爆ぜた魔力が襲う。体は横に吹っ飛ばされ、衣服に血がにじむも、バーサーカーは壁に剣を突き刺して体を固定すると、剣を抜き、再び男へと駆け出していく。）&br; （バーサーカーの体は大きく飛びあがり、アルヴィンのいる建造物よりもさらに高く飛翔する。）&br; （背後には三日月が輝いており、不気味にバーサーカーを照らす。飛翔の勢いでフードが下がり、その若い青年の顔が明らかになる。だが、その瞳はあまりに昏く、深い絶望を湛えていた。）&br; （そして、バーサーカーは空中にて&ruby(オクス){雄牛};の構えを取り、アルヴィンに剣の切っ先を向ける。）&br; &br; ''&ruby(光と闇を携え悪を貫く相反の剣){デクスソード};''&br; &br; （黒衣が翻り、剣先にかなりのエネルギーが集まっていく。剣の周りを光と闇が包み始め、振動を始める。）&br; （非常に危険な力を秘めていることがわかるだろう。そして、その力はこの世界の魔術体系の外にあるものだ。&br; （剣先から勢いよく光線上になった光と闇が、アルヴィン向かって振り注ぐ。螺旋状に収束していた光と闇が拡散し、一斉にアルヴィンへと向かって行く。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 02:25:26};
---浅いか……！！（歯噛み。そして見上げる。月を背負う男、その瞳に映る大いなるまでの絶望を）&br;（だが、その宝具から放たれたのは光。まるで勇者の如き神々しき力……そのAクラスの神性も含めても、あまりにいびつ）&br;ザルジ……ぐ、がああっ！！（障壁が間に合わない。あるものは躱し、いなし、防ぐが、直撃弾も少なくはない。肩が爆ぜ、足が裂け、腹が砕かれる）&br;っぐう！！（ずだん！　とボロ布のように吹き飛ばされ、向かいの建物屋上までも転がり瓦礫の中で呻く。これでまだ死なない、不死の吸血鬼の血と英霊化しつつある肉体がなした奇跡だ）&br;……なぜだ……（土煙のなか、問いかけるように呻いた）お前の、その闇……それだけのものを抱えながら、なぜこの聖杯戦争で闘うことが出来る……！？&br;（聖杯を求める。それはすなわち大なり小なり目的があるということ。あれほどの絶望に浸るものに、目的意識などあるはずはない。―――狂ってでもいない限り） -- [[アルヴィン>名簿/510374]] &new{2014-04-04 (金) 02:30:58};
---（アルヴィンは相反する光と闇の雨に打たれ、その身を崩していく。）&br; （そのダメージは大きいはずだ。勢いよくアルヴィンは反対側の建物まで吹き飛ばされていった。）&br; （体の大部分が損傷したようだが、それでもまだ死んではいない。およそ普通の人間ではない。）&br; （バーサーカーは目を細めてそれを見る。自身と同じく英霊のような気配も備えつつも、完全に英霊とはなっていない男の姿を。）&br; &br; （ストン、とバーサーカーは男の近くへと舞い降りる。無論剣はまだ納めてはいない。）&br; ――なぜ、だと？&br; &br; （アルヴィンの呻きにバーサーカーは答える。若い声だが、同時に歴戦の勇士のような響きも秘めている。）&br; &br; ……闇を抱えているからだ。絶望を抱えているからだ。それ故に、俺は進まなければならない。立ち止まるわけにはいかない。&br; （深い絶望を秘めた瞳で男を射る。幾多の絶望にうちのめされながら、なおも絶望しきらない狂った光を秘めた瞳が射る。）&br; &br; 一つは、我が主を守るために。我が主の切なる願いを果たすために。&br; 一つは、世界を壊すために。&br; 一つは、世界を救済するために――&br; そのために、俺はいる、俺は戦い続ける。&br; 全てを奪われたために。大切なものを守れなかったために。&br; &br; ――世界を、救えなかったために。&br; &br; （男の瞳が絶望と怒りと憎悪に震える。それは自身に向けられたものか。それとも、いと高き天にある至高の存在に向けたものか。）&br; &br; だからこそ、俺は戦う。たとえこの身が闇に包まれようとも、狂おうとも。&br; 絶望を抱えてもなお、戦い続ける事が出来る。&br; &br; （剣を構え、アルヴィンへと切っ先を向ける。今ならばとどめを刺すのもたやすいはずだ。）&br; &br; ――守るべき世界を守れなかったとき&br; ――お前は、果たしてどうするのか&br; &br; （問いかけるようにそう呟いた。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 02:51:40};
---（これを会話と呼ぶべきか、それぞれの判断と価値観に委ねられることだろう）&br;（バーサーカーの言葉には、一語ごとに矛盾が潜む。それでありながら、奇跡的というべき矛盾を生み出す矛盾のバランスが、彼を一個人として保たせている）&br;（破壊と守護、救済と破滅、希望と絶望。相反しけして交じり合うことのないそれらが、同居し、それゆえに戦いという指向性を得ているのだ）&br;なるほど……狂戦士と呼ぶには、相応しい精神回路だな……。&br;（だが、それこそが。"絶望を抱えながら誰かのために闘う"という、その精神性こそが。アルヴィンの心の奥底に沈泥していた、タールのような何かに火を付けてしまった）&br;……''ふざけるな''……。&br;（どろりと、濁ったような声音。半壊した左腕を支えに起き上がる。赤い左目が、さらに煌々と闇に輝いた）&br;誰かのために戦える貴様が、絶望を抱えるだと？　絶望があるからこそ戦えるだと？&br;ならば……貴様のように、絶望故に諦め朽ち果てたものは、戦えないとでも言うのか。戦えず、汚泥の中に溺れて行けとでもいうのか。&br;''人のために戦える貴様が、絶望などと口にするなッ''！！&br;（ぶわっ、と、内側から膨らむ魔力が金の髪を翻した。鋼鉄の肉体がぎちぎちと侵食し、アルヴィンの損壊部分と生身の顔を覆っていく）&br;その問いの答えを、貴様にくれてやる必要はない。&br;貴様を打ち倒すことこそが……あの日、己の意志でさえなく少女を殺した俺の、諦め折れた俺が唯一出せる答えだからだ……ッ！！　''オオオオオオオオッ！！''&br;（宝具「英霊契約」による、英霊化を自らの意志で促進する。全身を鋼鉄が包み込み、四眼のうち左半分が真紅に染まっていた。それは、彼が「鬼」と呼ぶ意志の侵食を示す）&br;バーサーカー！！　貴様は、貴様の存在そのものが、俺に対する挑戦だ！　絶望を抱えるというならば折れるがいい、誰かの為に闘うというのならば、絶望という言葉を使うことはけして許さんッ！！&br;（激昂。咆哮。獣じみた四足姿勢を取ったアルヴィンが、瓦礫を吹き飛ばしながら一直線にバーサーカーへと突撃する。爪、爪、拳、足、両爪の恐るべき乱打）''オオオオオアアアアアアッッ！！'' -- [[アルヴィン>名簿/510374]] &new{2014-04-04 (金) 03:00:44};
---そうだ。&br; （きっぱりと、静かに言い放つ。）&br; 絶望に負けて朽ち果ててしまうのならば、世界は救えない。何も守れない。&br; 立ち止まることは許されない……それが、勇者というものだ。&br; 俺は全てを救う。そのための勇者は、俺一人でいい。（昏い瞳が揺らめく。狂ってしまうほどに強固な意志がそこにあった。）&br; ……人の為に戦っていた。守るために戦っていた。そして、今もそうだ。俺はそうあり続ける。人の為に、何かの為に戦えなくなったときは、既にそれは勇者じゃない。&br; 俺は守ろうとした。そして守れなかった。そして、絶望してしまった……これは、それをもう二度と繰り返さないための――俺の誓いだッ！！&br; &br; （アルヴィンの過去に対する何かの引き金になったらしい。勇者として呪われたような黒衣の男は、自身を曲げることはなかった。）&br; （アルヴィンの言葉は、まるで自身が人のために戦うことができなくなった、と言っているようであった。）&br; （バーサーカーの言葉は、アルヴィンの何かを刺激してしまった。）&br; ――何っ！？　これは……！！&br; （アルヴィンの姿が変容する。金の髪が翻り、体を鋼鉄が覆っていく。それはまるで……どこか、鬼を彷彿させるような。）&br; ……まるで、英霊だ……！！&br; （現れたそれは、英霊と同じ気配を持っていた。英霊化が促進され、異形のそれが、バーサーカーの前に姿を現したのだ！）&br; お前は俺の過去を知らない。俺の絶望を知らない。俺の背負った罪を知らない。&br; 絶望を抱えても、俺は絶対に折れない、折れなどしない！　その絶望故に今の俺がある！　たとえ、何があっても、何をしても！　世界を救うという思いがある！&br; 俺は、違う！　俺は全てに絶望した……だが、折れはしない。そうするわけにはいかなかった！！&br; &br; ''諦め折れた者に！　俺が斃せるかあああああっ！！''&br; （瓦礫を吹き飛ばしながら、まるでバーサーカーのようになったアルヴィンが迫る！　強烈な乱打がバーサーカーを襲う！）&br; それほどの怒りを、俺に向けられるのならば――世界の為に戦って見せるがいいッ！！　それが、できないのなら……！！&br; （恐るべき連打にバーサーカーは押され気味になる。拳や足の爪が襲い掛かり、バーサーカーは傷ついていく。）&br; オオオオオオオ！！（だが同時に、もう一つの剣を虚空より引き抜き、アルヴィンへと踏み込み、絶叫と共にそれを振り回して応戦する。）&br; （刃は光と闇を纏っている。異界の魔力を纏っている！） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 21:08:07};
---ガアアアアアッ！！（光が魔たるその血肉を灼き、傷口に甘美なる闇が染みこむ。矛盾に似た苦悶に絶叫）&br;（だが、ぎらりとなおも赤い瞳が輝く。今のアルヴィンを突き動かすものは、怒りだ。対手への怒り、己への怒り、世界に対する怒り。度し難いほどの憤怒！）&br;勇者だと？　人のために闘う者だと？　ふざけたことを……貴様の過去など、貴様の背負ったものなど知った事かッ！！&br;（異界の魔力を纏う刃に脇腹を抉られながらも、後退という単語を消失したアルヴィンはその鉤爪でバーサーカーの素っ首を掴もうと手を伸ばす）&br;何故だ……貴様は、何故それでなお戦える。絶望を抱えたのならば、人はいずれ膝を突くものだろう……！！&br;''貴様が戦えているというのなら、膝を突き諦め恐れた俺は、一体何だというのだ！！''　俺の、俺の戦いは、俺の意志は、なんのためにあるというのだ！！&br;それが、貴様の言う「勇者」とやらにしか、人ならざる力を持つものにしか許されぬ踏破だというのならば……！！&br;（右二つの眼のうち、下部にあるそれが赤に染まる。血のような真紅、残るアルヴィンの正気を示す青の瞳は1つのみ）&br;俺は、人などやめてやる……不屈を嘯く貴様を討ち、神を殺し、魔を滅ぼし、絶望などというものを消し去ってやる！！&br;''折れずに戦えるという貴様の存在そのものが、俺の過去と未来を否定している……そんなものを、許すわけがなかろうッ！！''&br;（力を。力を！　狂おしいまでのその渇望は、己のうちにある闇をなおも増幅させる。その度に英霊"もどき"とでも言うべきアルヴィンの肉体は、バーサーカーに比するほどのポテンシャルを解放していく）&br;グ、ググ……GRRRRR……（その正気と、引き換えに）AAAAAAAARRRRRGGGGGHHHHH!!!&br;（首を掴もうと伸ばした手、その逆側の拳でバーサーカーの身体を打ち据える。打ち据える。砕く。砕く！　砕く！！） -- [[アルヴィン>名簿/510374]] &new{2014-04-04 (金) 22:28:52};
---膝をついてしまえば、全てを諦めることになる。世界を救うことなどできなくなる。&br; 勇者であり続けるためには、ふざけた運命を破壊するためには、そうするほかない。&br; ――ただ、それだけだ。&br; （あまりに短い言葉だった。しかし、神に弄ばれながら、幾度となく傷つけられ立ち上がった無限に戦い続けた男の、血糊で濡れたような言葉であった。）&br; （自分の幸せなどとうに捨て、世界を救うために、護るためだけに、勇者であり続けるために、その呪いのような戦いを続けてきた男ゆえの言葉だった。）&br; （いくら絶望を与えられても、何度も何度も立ち上がり、全てを救うまで進み続ける。それが、この男のいう勇者なのだ。）&br; &br; グ、ウ、ゥゥッ……！！&br; （怒り。あまりに強い怒りに突き動かされるアルヴィンに、バーサーカーは首を掴まれる。）&br; 救いたいというのならば、止まるな、恐れるな！　……もう一度、立ち上がればいい！　世界を救えずに、滅んで、弄ばれた者たちに報いるには、そうするほかない！！&br; （深い深い絶望と憎悪と怒りの中で得た境地ではあったが、アルヴィンにとっては、ラなる怒りを誘発するものであろうか。）&br; （膝を突き諦め恐れた男に対して、もう一度立ち上がればいい、などと。）&br; &br; 許せぬならば、俺を倒して見せろ！　その怒りで再び自分を立ち上がらせろ！　それができないのならば――お前は俺を倒せない。お前は、俺によって否定され、倒される、悪だ！&br; （呪いのような絶対善を吐く。自分が勇者であり続けるために、そう信じなければ立ち止まってしまうがための、呪い。）&br; &br; ガ、ハァッ！！&br; これは、狂化、しているのかっ……！&br; （バーサーカーと肩を並べるほどの力を解放し、アルヴィンは、首を掴み固定したバーサーカーの体を、打つ！　打つ！　狂おしい力で、打つ！）&br; （バーサーカーは無論無事などではいられない。血を吐き、体は震え、危険な状態だ。）&br; （だが、どうであれこの男は諦めない。狂っているために。目的を果たすために立ち上がり続ける。）&br; &br; ''[[――発動、Dの紋章ッ！！>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028304.png]]''&br; &br; （右手の紋章が強く輝き始める。と同時に、バーサーカーの力や魔力耐性、その他ポテンシャルが異常に上昇しはじめる。）&br; （まばゆい光。そこには闇はない。勇者として、悪を、魔王の討つための力が発動する。&br; &br; ''オオオオオオ！！''&br; &br; （狂い正気を失うアルヴィンの手を掴み、無理やり自分の首を引きはがす。爪で肉はえぐられ、血が流れ出す。）&br; （そして虚空から剣を引き抜く。引き抜く。五本となった剣が、一斉に狂ったアルヴィン目がけて飛来していく。光と闇の魔力を帯びて。）&br; &br; ''デクス・ソードォォォオッ！！''&br; &br; （絶叫とともに、あの光と闇の恐るべき光線が五本の剣から一気に放たれた。バーサーカーは身をひるがえし、宙へと舞う。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-04 (金) 23:54:06};
---GRRRRRッッ！！（獣じみた呻き声をあげてバーサーカーの四肢を爆砕させんと殴打の嵐を吹かせる）&br;（だがそれでもなお対手は倒れず、あろうことか攻撃を繰り出してくる。"どんな絶望にも折れない勇者のように"）&br;（それが、なおさらに、アルヴィンを苛立たせる。なぜだ。''なぜそこまで戦える。''そしてなぜ、''自分は闘うことが出来ない''）&br;（何かが叫ぶ。''力がないからだ''と。''力を求めれば闘うことが出来る''と）&br;オオオオアアアアッッ！！（ならば力を。より強き力を、この勇者を打ち砕く力を。力を、チカラを、チカラヲ！！）&br;（その姿は、絶望を打ち砕き立ち上がり続けたと信じるバーサーカーからすれば、あまりにも無力で脆弱で無様に見えるだろう）&br;（はたしてそこまでして、力を求める存在が悪だというのか？　己の無力さを嘆き、怒り狂うそれが、悪だと？）&br;''GAAAARRRRRッッ！！''（だだんっ、と瓦礫を蹴ってバーサーカーの後を追う。その全身を光と闇の光芒が穿き、破壊され、そのはしから異形の再生能力が働く。止まることなどあり得ない、あり得ない！）&br;（そしてまるで宝具による攻撃を真似るかのように、鋼鉄の肉体から溢れだした血液が……自在槍となり、バーサーカーに襲いかかる！） -- [[アルヴィン>名簿/510374]] &new{2014-04-05 (土) 00:09:55};
---（バーサーカーと化したようなアルヴィンの力。だが、それでもなおバーサーカーは倒れない。）&br; （たとえ重傷を負ってもなお、倒れることを自身が許さない。）&br; （いや、許されないというべきなのか。この男には、そうすることしかできない。それが、定められているかのように。）&br; （あまりに強い正義感故に。）&br; &br; （バーサーカーと化したアルヴィンは力を求める。力を求める。）&br; ……似ている。（何に対して、誰に対して、とはいわない。無力を嘆く姿。力を求める姿。それは、似ていた。自分自身に）&br; （アルヴィンは止まらない。光と闇が体を破壊しても、異形なるその身は再生を遂げる。）&br; ぐあ、ああああっ！！&br; （素早い動きで攻撃を避けようとしたが、相手も同じく早い。さらには……）&br; &br; 馬鹿な！？　我が技を真似たとでも……！（血液でできた自在槍がバーサーカーを襲う。それはまるでバーサーカーの宝具のようにして、バーサーカーに振り曽於具。）&br; （グサリ、グサリ！　と勢いよく体に突きささる。恐るべき力だ。英霊に近いと思われれるこの男の力は上昇している！）&br; （バーサーカーの紋章は強く輝いている。だが今、その動きは血液の槍によって絡め取られた！） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-05 (土) 00:59:00};
---（狂っていく。渇望に。狂っていく。やり場のない憤怒に。狂っていく……バーサーカーのように、戦い続ける事ができる者たちへの羨望に）&br;''貴様ラハッ！！''（血の槍を放ちながら、人とも鬼ともつかぬ声で"それ"は言った）&br;''強イ。強イカラ戦エル。俺ハソノ強サガ、欲シイ……力ガアレバ、力サエアレバ！！''&br;（だが力を求めて、得て、そこに何がある？　……何もない。たとえ宝具開放したバーサーカーに太刀打ちできようと、その先には何もない。あるのは死という暗闇だけだ）&br;（だがそれでも。何より己自身への憤怒に、憎悪の炎に己をくべ、アルヴィンは戻ることの出来ぬ道をひた走る。その生命を犠牲にして）&br;妬マシイ……貴様ラガ！！　貴様ラノ力ガ！！　ソノ存在ノ全テガ！！&br;何モカモ、何モカモヲ砕ク力ヲ……ヨコセェエエ……！！&br;&br;（その渇望が、頂点に達する）&br;（その怒りが、頂点を超える！）&br;&br; http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028469.jpg &br;''オオオオオオオオオオオオオオオオオアアアアアアアアアアアアアア！！！！！！''&br;&br;（吠え猛るのは、もはや一匹の鬼）&br;（血が、牙が、爪が。暴力と呼ぶしかないその機構が、荒れ狂う。バーサーカーを削岩機じみて削り取り、滅ぼすためにのみ。狂った復讐者（アヴェンジャー）の爪が、振るわれる……！！） -- [[アルヴィン、あるいは鬼>名簿/510374]] &new{2014-04-05 (土) 01:28:18};
---''――力じゃ、ない。''&br; &br; （慟哭のような憤怒の叫びを聞きながら、血の槍に串刺しにされながら、バーサーカーは言う。）&br; （渇望。羨望。憤怒。鬼と化したアルヴィンのそれらが最高潮に達する。）&br; （戦い続けることの出来る存在への渇望！　それらが吹き出し、暴れ狂う。）&br; （力、力、力、暴、暴、暴。暴力！　それらはまさしく“力”ではあった。だが、だが、それだけでは戦い続けることなどできない。）&br; （強さ、この男が戦い続けられる、その根源とは――）&br; &br; ''俺が戦い続けられるのはッ！！　俺の意志にゆえにだッ！！''&br; &br; （Dの紋章が強く強く光り、バーサーカーは血を噴き出しながら、無理やり血の槍の拘束から逃れ、一気に背後へと下がる。迫るは鬼。）&br; （何もかもを圧潰し、砕かんがために迫りくる！）&br; &br; ''全てを救う！　悪を滅ぼす！！　その誓いの為に、俺は戦い続ける。それ故に、力が生まれる！　その意志がなければ、力など手にしても無意味だ！！''&br; &br; ''わかるか、鬼よ！　たとえ力及ばずとも、くじけても、なおも立ち上がることが出来る者こそ、勇者であり、強き者となる！''&br; &br; （Dの紋章は眩いまでに光り輝いている。Dの紋章発動時に発生する言語能力の乱れも今は発生していない。）&br; &br; ''俺は、俺は、もう二度と後悔したくない！　そのためにはたとえこの身を闇にも染めよう！　永遠の時の牢獄の中に閉じ込められもしよう！''&br; &br; &br; ''もう二度と、全てを奪われるわけにはいかない！　何度死んで蘇っても、俺は何時か、全ての世界を救済する！　その決意さえできれば――世界を破壊する覚悟さえできれば！''&br; &br; （狂ってしまった正義を振りかざし、救うために壊すとのたまっても。男は勇者であろうとし続けている。それが呪いのようなものであったとしても、世界を救うために、大罪を繰り返さないために、戦い続けるのだ。）&br; （その誓いは血の誓い。繰り返す絶望の中で、狂った果てに手に入れた結論。）&br; （世界の破壊と新生。全ての世界を救うという途方もない理想。それこそが、この男の力の淵源。「何かを守ること」こそが、もっともその力を生み出す源なのだ！）&br; &br; ''――さあ、受けろ。お前に、その力を見せてやる！''&br; &br; &br; '''''&size(50){&ruby(世界を救済/破壊した剣){デクスソード！！};};'''''&br; &br; http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028471.png &br; &br; （五本の剣が一つに集まり、融合していく。）&br; （そして構えた剣の刀身が砕け散り、光と闇の刀身が新たに出現し、爆ぜる。）&br; （その出力は最初に出した時のものと比べ物にならない。眩いばかりの光と、全てを飲みこむ闇の力が剣となって、長い長い、あまりに長い一つの剣となって。）&br; （鬼へ！　暴走する鬼へと伸びていく！）&br; （Kの伝説の中に記される、世界を救い、そして壊した剣。それが今、ここに顕現した！ -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-05 (土) 04:41:42};
---（光が）&br;&br;（光が、あふれる。己を、この街を、いや、ともすれば世界さえも飲み込めそうな、輝きが）&br;（そこには力があった。破壊があった。狂気的な意志があった。輝きが覚悟が狂気が力が救済が前進が勇気が）&br;（アルヴィンが狂おしいまでに求めるものが、あった。純粋過ぎるがゆえに狂ったその力が、己に向かってくる！！）&br;&br;''アアアアアアアアAAAAAARRRRRRRGGGGGHHHHHHH!!!!!!''&br;（ならばそこに向かうものも、ただ純然たる力足りえる。光に貫かれ、焼かれ、砕かれ、削られ、斬られ、消され、吹き飛ばされてなお、かき分け、さらなる暴威を振るおうと）&br;（まるでその輝きを飲み干すように。渇き飢え、求め続けるモノが進む。砕ける。再生する。進む。砕ける。再生する。進む。再生する。進む。進む！！）&br;&br;&br;（そして輝きの奔流が消えた時、焼け野原となったそこに鬼はいなかった）&br;（一瞬、三日月が陰った。月光を断ち割るように跳躍したその影は、あの鬼のものか）&br;（血だまりさえも消え去る光のあと。あの魔術師も、その成れの果てたるモノの姿も、もはや何処にもありはしなかった）&br;（ただ、力を求め続けるモノの姿をバーサーカーの心に刻み込み） -- [[鬼>名簿/510374]] &new{2014-04-05 (土) 04:58:02};
---（光。伝説の勇者の、伝説に記された剣が名状しがたい光を放った。）&br; （眩い。あまりに眩い。光と闇を孕みながら、どちらも“輝いて”いた。）&br; （力、救済、破壊、勇気、絶望、覚悟、不屈、狂気――それらが満ち満ちていた。歩むことをやめない、やめることのできない男の意志ゆえの力。）&br; （世界を救いたい！　悪を滅ぼしたい！　誰かを守りたい！　そんな、純粋な思いから始まった全てがそこにあった。）&br; （それ故に狂い、狂わされてしまった勇者の光は、鬼を、全てを、包み込んだ――）&br; &br; （――そして、光が消えた。）&br; （鬼の姿はなかった。月の光を遮り、鬼は飛び出していったのだ。）&br; （光の後には何も残らなかった。血の一滴さえ吹き飛ばした。恐るべき力であった。）&br; （だが、敵は退けた。自らを英霊化させるという何とも奇怪な手段を用いてくる相手を。&br; （だが、バーサーカーの表情は昏かった。心が晴れやかになるはずもなかった。）&br; &br; はぁ、はぁ、はぁっ……！！&br; （対城宝具以上の規模である対界宝具を用いたのだ。その消耗はあまりに大きく、バーサーカーはその場に膝をついて崩れ落ちる。）&br; （カラン、と右手に持っていた剣が地面へと落ちる。）&br; あれは……。&br; （動悸が激しくなる。体が震える。）&br; ''あれは、俺だッ……！！''&br; （慟哭のような叫びが木霊した。嗚咽のような叫びが木霊した。）&br; &br; （果たして、自分が退けた魔術師の男は、“悪”であったのか。）&br; （力を求めた。進もうとした。それは、悪なる所業のためではない。）&br; （彼の過去のことはわからない。だが、一人の少女を守ることができず、少女を殺し、諦め、挫折したのだという。）&br; （それはまるで、なれの果て。自分自身を見ているような。）&br; （そう、守るべきものを守れず、自らの手で滅ぼした。それは、まさに――）&br; ……やめろ！！　違う、俺じゃない。俺は、俺は、勇者だ……！&br; （自分に言い聞かせるように叫ぶ。バーサーカーは言った。自分は全てを救済するのだと。）&br; （だが、どうだ。目の前の、あの鬼となった男は救えたのか。）&br; （救おうとなどしなかった。勇者としての力で吹き飛ばした。自身の、なれの果てのような男を。）&br; （いや、なれの果てとも違う。あれは、過去の自分だ。全てに絶望し、自らの世界を――）&br; &br; （バーサーカーは、Dの勇者は、その男を吹き飛ばした。過去の自分を吹き飛ばすようにして。）&br; （――救えてなど、いない。）&br; &br; （ああ、それは再び来てしまうのか。闇に飲まれる時が。Dの紋章が怪しく光る。その光の色は、黄金ではなく、闇色。）&br; ッ……！！（バーサーカーは右手を強く抑え、力の発現をとどめる。これまで押しとどめてきたものだ。再び、罪を犯すわけにはいかない。）&br; （この世界に召喚され、一人の少女を守って戦う。純粋な勇者に、何かを守って純粋に戦える勇者に、立ち返る時が来たはずであったのに。）&br; （蝕む。蝕む。蝕む。過去は、運命は、勇者を逃がしはしない。）&br; （神を殺すための魔王ではなく――絶望に満ちた故に、魔王になった勇者のことを。）&br; &br; ああ。ああ。あああああああ！！！！！&br; &br; （絶対善によって隠されてきた矛盾。絶対善を信じれなくなったとき、それは顕現してしまう。）&br; （狂気が溢れ出してしまう。砂のように手の上からこぼれていってしまう世界が記憶の中に蘇っていく。）&br; （罪の記憶。大罪の記憶。勇者が魔王となった、なってしまった原因。）&br; （そこから立ち上ったはずだった。罪を悔い、再び世界の為に立ち上がった。）&br; （世界を操る神を殺し、世界の悲劇のループを終わらせる。そのはずだった。）&br; （しかし。）&br; （しかし、結局は、まだ。&br; （神の掌の上なのか。神を楽しませるための、操りの――）&br; &br; ――違う。&br; &br; （自らに暗示をかけるようにして、男は言う。違う、と。）&br; &br; ――俺は、そのためにここへ来た。Dの螺旋を脱出し、神を殺すためにここへ来た。&br; &br; ――俺の前に現れる一切合財全ては、悪だ。倒すべき悪だ。&br; &br; ――みんなに誓ったんだ。俺は勇者でなければならない。&br; &br; ――俺は、勇者なのだから……。&br; &br; （その言葉に答える者はいない。）&br; （アルヴィンの存在は、バーサーカーの絶対善を、大いにゆるがせた。）&br; （彼が、自分とあまりに似ていた為に。）&br; &br; （バーサーカーの心に、揺れぬ心に、一つの傷が、生まれた。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-04-05 (土) 06:04:34};
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- （それは郊外にあった。街から外れた魔物の棲むと言われた森）&br; （誰も寄りつかない場所にある森……だった）&br; （昼間であってもどこか鬱蒼とした緑の濃い森。ところどころ木漏れ日はもれるが、闇と緑が支配する部分は大きい）&br; &br; 確かにあぁいう存在を魔物というのなら、そうとも言えるな&br; &br; （魔物……それに近いだろう。人外の人を凌駕した存在”サーヴァント”）&br; （聖杯戦争により呼び出された英雄の霊的存在。強大な力を持つ存在）&br; （この森に棲むのが如何なるサーヴァントであれ、その存在は徐々に聖杯戦争の参加者に勘付かれ始めただろう）&br; （なぜなら幾度もこの場所でそのサーヴァント同士の戦いがあったのだ。気づかないほうがおかしくないほどに……）&br; （故にこの男、マスター・ブレイズがやってきた）&br; （多少の危険を承知しつつも……その存在と、連れそうマスターと会って知るために）&br; （然るにこの森に張り巡らされた狩猟用にも似ている鳴子罠、それを指で弾き存在を敢えて伝えるのも……当然と言えた）&br; （何人が同じ手を使っただろうか？そんなことを一瞬考え……来訪者を伝える呼び鈴に家主が出てくるのを待ちながら） -- [[ブレイズ>名簿/510631]] &new{2014-03-28 (金) 22:33:26};
--&br;（森閑とした静寂の中に、鳴子の音が響く。）&br; （これまでここを訪れた者は幾人かいたが、その多くはわざと鳴子罠を鳴らし、己が存在を、森の主に知らせていた。）&br; （今、この広大な森を訪れた男もまた、そうであった。）&br; &br; （静かな森の奥から、気配があった。強烈な重圧を率いて、それはやってきた。）&br; （それは人の形をしていた。黒衣の男であった。だが、その纏う雰囲気はおよそ人なるもののものではない。）&br; （あまりに昏い瞳に、深い絶望と悲しみ、怒り、憎悪を湛えた男だった。）&br; （気高さもあり、狂気に染まっているようでもあり、かといって邪悪そのものというわけではない、混沌とした気配。）&br; （常人であるならば、怯えてしまいそうなプレッシャーをブレイズに向けつつ、男はブレイズと相対した。）&br; &br; ……流石に、こう何度も同じ手を使われると呼び鈴のようになってしまうな。&br; （静かに、剣の柄に手をかけつつ、黒衣の男は言う。）&br; だが、そちらから来てくれるのならば、好都合だ。&br; -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 22:50:14};
---（目の前の男……それはサーヴァントであることはすぐに理解できた）&br; （その瞳を狂気に曇らせ、かつ混沌に身を染めている者。しかし言葉には知性がある）&br; （不可解だが、サーヴァントクラスはさておき……邂逅したあのサーヴァントにも近くも、また違う）&br; （言うなれば……自分の心を掴んでいない。暴れさせているような狂暴さが見える）&br; （冷静沈着な穏やかさではなく……&ruby(おどし){威};を持って向かい合う）&br; （そう……その精神的圧力は確かに人に向けていいものではなかった。）&br; （燻るように己が内の炎が湧きだし始め、出現したサーヴァントに向き合い……）&br; &br; そう呼び出した相手を一々威圧して剣を向けているのか？&br; 嫌なら呼び鈴を付けて欲しいものだが……&br; しかし大した狂犬振りだな、サーヴァント。魔物が棲むという話も納得できる&br; &br; （臆すことなく、その瞳はただ目の前のサーヴァントを見据えて問う）&br; （マスターであり、人の身でありながらサーヴァントに相対し……）&br; &br; マスターはどこだ？話がしたい。 -- [[ブレイズ>名簿/510631]] &new{2014-03-28 (金) 23:09:51};
---&br;（静かに目を細めて、目の前の男を見る。）&br; （サーヴァント特有の、この世ならざる気配は感じられない。おそらくは人間だろう。）（それが、自身の圧力などを受けても何ら臆している様子は見られなかった。常人でもないようだ。）&br; （正しくは、圧力をかけているというより、溢れ出してしまうのだが。）&br; &br; 我が主の命のままに、ということだ。お前がどういった存在かわからない以上、当然のことだ。&br; どんな手を使って、我が主を襲うやもしれない。それは、俺が許さない。&br; 敵の陣地に入ってきて、いきなり襲われないことを感謝してほしいくらいだが。&br; （淡々と言う。そこにはまだ、感情の動きなどは見られない。）&br; （圧力、力を背景とした相対。基本的にこのスタンスでこれまで聖杯戦争に臨んできた。）&br; &br; 我が主と、だと？（マスターと話がしたいという言葉に、眉を動かす。以前やってきた青年も同じことを言っていた。）&br; 我が主と、どんな話をするつもりだ？　お前が我が主を害さないという保証もない。&br; 我が主を守るのは、俺の使命だ。そうやすやすと、教えるわけにはいかない。&br; マスターと、共闘をしよう、などというつもりか？&br; （基本的に、これまでもまず最初は相手の実力は目的を探ってから、マスターが現れるという方法を取っていた。）&br; （黒衣の男の主は用心深い。そう簡単には出てこないだろう。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 23:27:41};
---（脈々と流れ続ける……いや、決壊したダムのように放出され続ける威圧）&br; （特にそれが、その存在が人と相容れぬ存在ならこの身も体も焔が燃え上がり護るが…）&br; （今はただ、己の内に燃やし……燻らせる。揺蕩う炎の水辺のような、揺らめきで）&br; &br; 敵、か。確かに俺は敵だな。&br; （言われてみれば聖杯戦争参加者全ての敵でもあったな、と思い出し笑ってしまった）&br; （それがどう取られるかはさておき……ではあるが）&br; （その猛犬のようなサーヴァントと向き合う。それが一歩間違えれば戦いになることを承知で）&br; （なぜなら話が通じない相手ではないとわかる。その言葉の主体性にマスターへの強い依存は見えたが）&br; （それは令呪によって拘束されている、それか騎士道とは思えぬほど強かった）&br; （この狂犬、猛犬じみた行動もマスターを想ってのことだろうとは察せられる）&br; &br; サーヴァント、その雰囲気ならわかっているだろう。&br; 共闘がその場しのぎであり……誰のためにならないことも&br; 欺瞞であることも、な&br; （この邪悪な椅子取りゲーム。いつ裏切られるかそもそもわからない中で共闘）&br; （普通の感性からすれば手を組むのはよほどの能天気かそもそも戦いを理解していないか）&br; （互いを互い利用し寝首をかく準備がある者）&br; （そのどれらでもないが、確かな事実が口に出る）&br; &br; わかった。サーヴァント、ならお前と話そう。&br; 俺はマスター・ブレイズ。名を聞く代わりに聞こう……望みはなんだ。&br; この聖杯戦争に望む願い…&br; （最も答えるものかはわからない。それでもその願いに関わるが故に問うた） -- [[ブレイズ>名簿/510631]] &new{2014-03-29 (土) 00:29:14};
---&br;ああ、それは欺瞞だ。自らが勝ち進むための、効率的な手段に過ぎない。&br; 最終的には争うことになる。ならば、同じことだ。&br; （そんな共闘に幻想は見てはいけない。真に志を同じくして、共闘するなどはあり得ない。）&br; （殊に、この聖杯戦争においては。）&br; （それはこの黒衣の男もよくわかっている。いずれは破られる幻想。）&br; （自らの主が、緑色の髪の少女と手を結んだことは知っていても、やがて訪れるのは破局だ。）&br; （それをほかの者には告げても、主に告げることはない。まだ幼きその心には、暖かさが必要だと知っているために。）&br; そう理解しているならば、よもや共闘などと言い出さないと信じているぞ。&br; &br; ……それに、答えると思っているのか？　マスター……ブレイズ。理由がどうであれ、戦うことに違いはない。&br; （聖杯戦争の果てに望む願いをブレイズは尋ねる。そのブレイズを、黒衣の男は昏い瞳で見据え続ける。）&br; ……我が願いは主の願い。その果てに、俺の望むものはある。その主の願いを、今ここでお前に告げるつもりはない。&br; 俺の力は主の為に、俺の全ては主の為に。ただ、それだけだ。&br; だが。&br; （黒衣の男は静かに一度目を閉じる。風が吹き、木々をさやさやと揺らす。）&br; &br; その主の願いの果てに、俺が望むこと。俺が、行わなければならないこと。&br; それは、世界の救済。&br; それは、世界の破壊。&br; それは、失った全てを取り戻すこと。運命を否定すること。&br; ……俺が、勇者であり続け、あらゆる世界を壊し、救済すること。&br; 俺の前に立ちふさがる全ての者を、悪と斬り、正義を成すこと。&br; その願いの為に、俺は聖杯戦争を勝ち残らなければならない。&br; 世界を救うために、壊す。深い絶望の淵に立たされても、俺は行わなければならない。&br; ……世界を、救うために。世界を、守るために。&br; 勇者として、存在し続けるために。&br; （目を見開く。その色は昏い。深い深い絶望を秘めている。怒りを、憎悪を秘めている。）&br; （それでもなお、強い決意があった。狂った決意があった。世界を壊し、救う。そのために男は動いているのだと語る。）&br; （自分の行いを絶対の善とし、それ以外を悪として切り捨てる。）&br; （勇者としてあるために、善でなければならないために、そうするのだという。）&br; &br; ――さあ、俺は答えた。ならば、お前も答えなければならない。&br; 聞こう。ブレイズ。お前は、君は……この聖杯戦争の果てに、何を望む？&br; -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-29 (土) 01:11:00};
---（彼は狂っていた）&br; （一言でいえば、そうなのだろう。一言で済ますにはあまりに複雑に倒錯した）&br; （呪いのようなものに縛り付けられた願いと目的。呪いじみた願いに縛られたその身）&br; （故に答える。己の問いに答えたサーヴァントに）&br; （だからこそ告げる……己の狂気の願いを答えたサーヴァントへ）&br; &br; 俺がこの戦いの果てに望むものは……聖杯を砕くこと&br; 俺の目的はこの聖杯戦争を、邪悪な儀式を破壊するためだ！&br; &br; だからこそ言おう、サーヴァント！&br; &br; お前の願いは間違っている！&br; &br; それは自分の存在の為に全てを犠牲にする欲望でしかない！&br; &br; 盲目の貴様に救えるものなど何もない！&br; &br; （否定した。その存在自体全てを否定した。願いも、何もかも）&br; （勇者という呼び名も、失ったものを取り戻すことも）&br; （世界の救済も、正義も、善も、悪も全て……この目の前のサーヴァントの目的全てを否定した）&br; &br; 貴様は立ちはだかるものが、悪とすると言ったなサーヴァント……&br; &br; なら俺は貴様の言う悪でいい。&br; &br; 犠牲を是とし！破壊を是とするのが善なら……悪と断じられてもかまわない！&br; &br; 貴様を止める！&br; &br; （闘争心が湧き出てくる。この狂った……狂ってしまっただろう男に立ち向かうために）&br; （立ち向わなければいけないために。サーヴァントだろうと知ったことではない）&br; （悪や善ではなく、人として立ち向かわなければいけない相手）&br; （今、炎のマフラーが現れて……視覚的にもその燃え盛る闘争心を解き放って行く） -- [[ブレイズ>名簿/510631]] &new{2014-03-29 (土) 01:45:52};
---&br;……成程。それがお前の聖杯戦争の参加の目的か。&br; 聖杯戦争という儀式を否定し、聖杯そのものを砕く、か。&br; ――ならば、許しはしない。それは、我が主の願いを挫くこと。&br; 我が主の、切なる願いを、思いを、砕くこと。お前に、その資格はない。&br; 全てを奪われた我が主を守ること。その願いこそ、俺が果たさなければならないこと。&br; かつての俺ならば、お前のように言っただろう。この聖杯戦争を邪悪なものとして、その破壊を考えただろう。&br; だが、今の俺は我が主の従者だ。我が主の為にのみ命を捧げる騎士だ。&br; そのためにも、聖杯の破壊などはさせない。そんなものは、神と戦う覚悟がなければ、できないことだ。&br; ……お前にはあるのか？　世界の全てを、万象全てを操る神と戦い、無限の牢獄に捕らわれても……絶望に沈まず、戦い続ける事が！&br; &br; 俺は、出来る。そうしてきた。そして、世界を守れなかった。&br; だからこそ、今度こそは、全てを守る、全てを破壊する。この悲劇しか生まない世界を破壊する！&br; そして、何もかも、全てを、俺は救う。救済する。&br; 俺の存在そのものが、その証だ。俺が勇者であり続ける限り。俺の行く先全てが正義であり、俺の行いを阻むもの全てが、&br; 神に操られた、“悪”だ。&br; （たとえ存在を否定されても、何もかも否定されても怯まない。全てを奪われた為に。狂っているために。あまりに強靱な意志である。）&br; &br; 俺は勇者であり、魔王だ。世界を破壊する勇者であり、世界を救う魔王だ。&br; お前の、聖杯砕くという願いの果てにも、犠牲は伴う。他の者の願いは踏みにじられる。&br; お前では、我が主の願いは叶えられない。救うことはできない。&br; だが。&br; 俺は、全てを救う。何もかもを救う。&br; ――勇者だからこそ。&br; &br; （腰に差した剣は抜かれる。それは、光と闇を共に纏った奇怪な剣であった。）&br; （森全体を震わせるような、そんな力が剣より溢れ出す。）&br; 止められるならば止めてみるといい。自らを悪とした時点でお前に勝つことはできない。&br; お前が勝つならば、自分を正しいと、正義と言い切らなければならなかった。&br; それができないなら――お前は、何も救えはしない！&br; &br; 勇者には、勝てない――！&br; &br; （漆黒の気配が強まる。世界への絶望、自らの運命を弄ぶ神への憎悪。マスターの願いを叶える前提そのものを破壊しようとする男への怒り。）&br; （守るべきマスターを守るために、黒衣の男の力は否応なく増していく。何かを守る、それは勇者として必要なものゆえに。）&br; &br; ――問おう。&br; &br; ――守るべき世界を守れなかったとき、あらゆるものを奪われたとき。&br; &br; ――お前はどうする？&br; -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-29 (土) 02:19:42};
-なんじゃ、聞いとった話とちぃと違うのう。（森に引きこもる待ち伏せタイプというのが老キャスターの話しである。だとすれば、自分に有利な陣地を築きそこに相手を誘い込むキャスタータイプであるだろうと考えていた。（この手の知識は瓦礫城の古本市で読んだ。）&br;（しかし、どうにもおかしい。ローファーで、足取り軽くドンドンと奥へ踏み入っていく。サーヴァントの創りだした陣地に踏み込んだような気配がない。）&br;（かなり巧妙な作りであるのか、それとも…。）&br;（キャスターでないとしたら、敵はなんだろうか？話術を得意とする老キャスターは、最も面倒な相手としてこの森の主を教えた。）&br;（そうすれば、必ずセイバーはこの森に向かう。老キャスターはそう考えて教えたのだろう。つまり、戦闘になる可能性が高く老キャスターの話術に取り込まれない相手……。）&br;&br;（キャスターでなければ、バーサーカーか…。）&br;&br;（確信はない。住人を求めて奥へ、奥へと……。） -- [[&ruby(セイバー){ヤクザ};>名簿/510515]] &new{2014-03-30 (日) 01:51:48};
--（深き緑は、深き森は神秘を宿す。純然たる自然の魔力が森には満ちているが、不自然な手を加えられた様子は伺えない）&br;（結界や陣地作成といった魔術師特有の嫌な香りも漂ってはこない、あるがままの自然の姿。あるのはその自然が破壊されぬよう作られた、素朴な罠ばかりである）&br;（奥へと踏み入っていけば途中、明らかな不自然が、交戦後の痕跡が散見されるようになる。力でへし折られたような木々、燻されたような焼け跡の残る倒木）&br;（誰かがここで、争いを起こした事には間違いが無い…そして、その辺りに来た頃にはセイバーのお目当てと思しき気配が、近づいて来ていた）&br;（セイバーの様子を伺うような、遠巻きからの視線を感じるだろう） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 02:31:14};
---そこかぁ。（右腕の肉が波打つ。膨張し収縮すると、拳銃が握られている。）&br;（こちらを伺っているということは、すでに見つかっているということ。生前からシティーガールで手の入らない自然帯などに縁のなかったことが災いしたのか？）&br;パン！&br;&br;（破裂音が森に響く。）&br;&br;パン！パン！&br;&br;（どうせ目的はマスターの暗殺。当たりどころなど悪くても全く構わない。マガジンを空にしながら、ローファーとは思えない速さで気配の先へ疾走する。）&br;（走りながらにしては正確な射撃ではあるが、木々生い茂る森のなか。所々から差し込む光を反射する銀ダラから発射される7.62mm弾は威嚇以上の力を持ち得なかった。）&br;（もっとも、サーヴァントであればたとえ命中したとしても大した傷は負わせられまい。） -- [[&ruby(セイバー){ヤクザ};>名簿/510515]] &new{2014-03-30 (日) 02:42:03};
---（銃声の破裂音が響く、静かな森にはそぐわない異質な音に森に暮らす鳥達が一斉に羽撃いていった）&br;（けたたましい鳥達の鳴き声が響く中でこちらに高速で迫ってくるのはやはりサーヴァント）&br;（今までに遭遇したことのないタイプの相手…明らかな闘争の意志を持ってここへとやって来たらしい。考える暇すら与えてくれない）&br;''Ｄ''！迎撃をお願いします、相手はマスターを引き連れていない…単独行動が得意な相手と思われます、魔力供給が無くともそれなりの力を発揮してくるでしょう&br;僕も隙があれば攻撃を仕掛けますが…！（指示を出す時間はそれ程残されていない）&br;（それなりの距離をとっていたのに感知してきた辺り身を隠して意味があるかは分からないが、あのサーヴァントの持つ武器は忌み嫌う銃だ）&br;（視界の中にとどまっているのは、マズい。木々の合間に身を潜め気配を消していく） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 03:11:12};
---――了解した。我が主よ。君を直接狙ってきたサーヴァント……俺は、許さない。&br; （銃撃が行われると同時に、森の中から黒衣の男がセイバー目がけて飛び出してきた。）（あまりに素早く、弾丸のように飛び出してくる。セイバーのそれにも匹敵する速さだ。）&br; （マスターの気配を覆い隠すように、あまりに禍々しい、絶望と怒りと悲しみと狂気を秘めたプレッシャーが森中を覆っていく。）&br; &br; 我が主を狙うとは……許さない。俺は貴様を許さない。許さないッ！！&br; （マスターを狙った攻撃に激しい怒りを見せ、それにより素早さも力もますます増していく。）&br; 滅びるがいい！　我らが道を阻む、悪め！！&br; （バーサーカーの叫びと共に、剣が引き抜かれる。闇と光を共に纏った奇怪な剣である。）&br; （龍を殺し魔王を殺した万象切り裂く伝説の剣である。）&br; おおおおおおおッ！！（まっすぐ、滅ぼすという強い意志を込めた一撃が、セイバーに放たれる！） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 03:22:51};
---シャコン&br;（金属の擦れる音とともに拳の中からからのマガジンが吐出される。）&br;ち…。（右手の中程から別の腕が生える。その手にも拳銃が握られている。異形の二丁拳銃。）&br;（木々に遮られてるとはいえ、間断ない射撃。激しく弾丸が降り注ぎ、一度傘から出ればその雨に身体を晒すことになる。）&br;（しかし…。）&br;&br;来よったな。（ビリビリと周囲の木々を震わす恐ろしいまでに強いプレッシャー。だが、だからこそそれはその攻撃は奇襲としては不合格であった。）&br;（タンッ。放たれる殺気を読み、より一層スピードを増し前方に跳ねる。バーサーカーの剣はそこに残った影を切り裂き、地面を穿つ。）&br;ワレがサーヴァントか？（絶望も怒りも悲しみも狂気も、そんな人の営みを何もかも飲み込むような…たとえるならば人間の、生物の業そのものがそこに立っている。）&br;（左手に持った錫杖を肩にのせ、両の目はバーサーカーを見据える。右腕の中ほどに開いた瞳はマスターの油断なく見張っている。どうやら、推測は正しい。こいつはおそらく&ruby(バーサーカー){狂気};。）&br;ちぃと頼まれてのう。ワレのタマ、とりに来たけぇおとなしゅう並んで素っ首差し出せや。 -- [[&ruby(セイバー){ヤクザ};>名簿/510515]] &new{2014-03-30 (日) 03:34:49};
---（敵は言った、頼まれて、と。彼女のマスターからの命令と言った風でもない）&br;（自身でも、主でも無い誰かが為の願いを聞き入れて此処へと赴いたというのだろうか。それは、余りにも）&br;（自己犠牲という訳ではないだろう。随分と好戦的であるようだし、それは恐らく戦いを、争いを求めてやってきたのだとカグラは推察する）&br;随分と、ふざけた事をしてくれますね…戦いを求めていない等と言った[[あの男>名簿/510560]]も不愉快ではありましたが…&br;（鉛弾の雨が降り注ぐ、身を晒せば一溜りも無いが…あくまでもこの武器は人に対して作られたものである）&br;（理を超えた力を持つものを殺しきるには至るまい）"Ｄ"、容赦はいりません。対話を求めて来るものも大概ですが…&br;意志も無く、願いも無く、請われたというだけで我々と対峙しにきたというあの者を…後悔させてあげなさい&br;首を取られるのは自分の方だと、あのサーヴァントに思い知らせてやりなさい！ -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 04:07:13};
---（土が噴きあがり、土の雨が降り注ぐ。その剣は地面をえぐり取ったのだ。）&br; ……そうだ。俺が我が主のサーヴァントだ。&br; （あまりに昏い瞳の男が言った。深い深い絶望を秘めた瞳でありながら、諦めてはいない瞳である。）&br; （ゆらりゆらりと影のように黒い体から、禍々しい闘気を放っている。）&br; &br; ……頼まれて、だと？　……そんなことをしそうな奴は一人だけ知っているな。&br; （今だ記憶に新しいあるサーヴァントのことを思い出す。自らの主に情報を与えるとともに、自分たちの情報を奪い去って行った老キャスターのことを思い出す。）&br; （ああいう風に集めた情報を利用してこのような事態を引き起こしているということか。）&br; （目の前の少女のサーヴァントは、実に奇妙な言葉づかいであった。どこかの訛りらしいが、あまり聞いたことのないものだ。）&br; &br; ――出来ると思うか？　お前には我が主に指一本たりとも触れさせはしない。&br; お前は、我が主を傷つけようとした、それは……&br; 許されることでは、ない。&br; （怒りが狂気をかきたてる。ゆらりと動いたかと思うと、セイバー目がけて、男の剣が投げられていた。）&br; （投げると同時に男は素早く動き、セイバーの後ろを取ろうと駆け巡る。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 04:13:22};
---ワレもよう知っとるじゃろうなぁ。（ニヤニヤと笑う。）自分の術にかからないワレ達を最初に消しておこうゆうことじゃの。&br;最も、ワレがあの爺をどう思っていようとここで死ぬるんは変わらんがの。（成る程、こういう敵か。バーサーカーの性質を理解する。つまりは…。）&br;（ズルリ…。右腕部から新たな腕が生える。その腕に構えられているのは。）&br;（全長770mm。濃緑色の円筒系。非伸縮式の砲身が、不気味に膨張した腕に開いた口から吐出される。）&br;&br;РПГ-26 &laquo;Аглень&raquo;&br;&br;（投げられた剣は足止めのための囮。バーサーカーの動きは自分の背後へ回ろうとしている。エモノを囮にする度胸、怒りの中でも作戦を練り遂行する冷静さ、悪くない。通常ならば剣を避けるか防ぐかする隙に、有利な位置に移動することもその脚力なら可能だろう。）&br;（だが。）&br;（構えられたRPGの砲身が狙うのは、銃弾を浴び続けているカグラが隠れている木。ためらいなく発射させると、HEAT弾が煙を引きながら木々の間を縫ってカグラに襲いかかる。）&br;（どう動く……。左手で錫杖を振るい、飛来する重い剣の腹を弾きながらもバーサーカーの動きに注視する。） -- [[&ruby(セイバー){ヤクザ};>名簿/510515]] &new{2014-03-30 (日) 04:35:32};
---――貴様ッ！&br; &br; （剣を投げ、瞬時に相手の背後に回り、Dの剣を操作して己が手に戻し、相手を切り裂く。）&br; （このバーサーカーがよく用いる手であった。まず間違いなく相手に一撃を入れられる。）&br; （だが。）&br; （セイバーの腕から不気味な武器が現出する。ロケット弾だ。そんなものを喰らえば普通の存在は即死する。）&br; （その方向が、カグラのほうを向いたのだ。）&br; &br; ――させるかああああぁっ！！&br; &br; （[[男の右手の紋章が強烈な光を放ち始める。>http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028304.png]])&br; （刹那、男の姿は見えなくなった。光とともに消えてしまった。）&br; （そして、男は現れた。まさに神速。勇者の紋章は奇跡を起こす力。何かを守るための力。）&br; （全てを奪われ、魔王となった勇者。そしてなお勇者であり続ける男は）&br; （もう何一つ、奪われるわけにはいかなかった。）&br; &br; ――――――！！！&br; &br; （男が現れたのは、ロケット弾の射線上。そこに現れた。）&br; （自らを盾にして。）&br; （そして爆風が起こる。黒衣の男がロケット弾に直撃し、爆炎に包まれていく。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 05:13:23};
---（思い浮かべたサーヴァントは恐らく、しかし間違いなくバーサーカーと一致しているだろう。自身を最も弱いと称した、あの老人の姿）&br;（持っていた印象に間違いはなかった。情報を武器として、全ての敵を敵対させようとしているのだろう。やあり、間違っていた）&br;（あの男はあの場で始末しておくべきだった）&br;（セイバーの背後にちらつく影に歯噛みする。しかし今は、そればかりを考えている余裕は、ない）&br;（あの男が差し向けたという事はあの少女のように見えるサーヴァントも相当な実力を持っていることが推し量れる）&br;（そして、情報が正しくいっているのであれば…バーサーカーと交戦している、今この場であっても狙われるのは）&br;（辿り着いた結論に、木陰から、銃弾の飛び交う中へ飛び出していく）&br;（正確に狙われた訳ではない弾幕は身を切り裂くが、致命的な負傷は幸いにして、負わなかった。転がるようにして岩陰へと身を飛び込ませれば）&br;（炸裂弾の爆風が髪を棚引かせる。なんとか、避ける事が出来た…しかし、状況が好転してはいない）&br;（現状を確認するべく、岩陰から顔を覗かせれば…そこにあった、光景は）………"Ｄ"…！？ -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 05:16:29};
---ちっ……。（サングラスはヤクザのマストアイテム。右腕から生えた手がレイバンのサングラスを掛けさせる。それでも強烈な光に目を細める。視界を奪うほどではないが、強い魔力の奔流を残しその視界からバーサーカーが消えていた。右腕に無数の目が開き、バーサーカーの行方を追う。）&br;&br;こんなも肝が座っとるわい。（銃弾の雨の中を突っ切る度胸、判断力。それなりの場数を踏んでいる。カグラの身を隠した岩に、カンカンと銃弾があたる。）&br;そうじゃろなぁ……。（セイバーの顔に凶悪な笑みが浮かぶ。全く、全く想像したとおり。奴はかばった。再び現れたバーサーカーは、マスターをかばいHEAT弾に身を晒した。）&br;（マスターは通常火器の通じる相手であること。そしてこのサーヴァントはテレポートのような能力を持っていること。）&br;&br;（ガシャン。使い捨てのRPGを捨て、間髪入れず左手の錫杖を腰だめに構えて煙の中に突入する。）&br;（サーヴァントがこんなものでくたばるはずはない。錫杖に仕込まれた長ドスによる抜き打ち。爆炎の中のバーサーカーめがけて、白刃。胴を払う一文字の横薙ぎ。）&br;（同時に、右腕の&ruby(ヤクザ){複腕};が手榴弾を取り出し、表面に現れた口がピンを噛む。）&br;最後まで、護ってみぃや。（HEAT弾のように障害物を破壊する力はないが、投擲された手榴弾は弧を描いて岩陰に転がる。マスターを岩陰からチャカで狙える位置へ追い立てること。そしてバーサーカーの意識をそちらへ向かわせること。） -- [[&ruby(セイバー){ヤクザ};>名簿/510515]] &new{2014-03-30 (日) 06:00:58};
---（爆炎の中、長ドスを構えてセイバーが突入してくる。）&br; （煙の中で、ゆらりと揺らめく影があった。服は焼け焦げた跡はあるものの、バーサーカー自体が大ダメージを負った様子はない。）&br; （長ドスにより胴を斬られるもの、その場を動くことはない。）&br; （そして、次の瞬間、底知れない闇が周囲を包み始めた。）&br; （バーサーカーの目が赤く光る。それが、セイバーを見ている。）&br; &br; ''この外道め。''&br; &br; ''この森から生きて出られると思うな。''&br; &br; ''お前の行動存在全て、俺は許さない。''&br; &br; ''こんな幼子まで、何の躊躇も狙うというのか。''&br; &br; （投げられた手榴弾。それに向かって先ほどセイバーに防がれた剣がひとりでに飛来し、その爆破機構を正確に貫き、破壊した。）&br; （禍々しい気配が非常に高まっていく。常人ならば卒倒しかねないほどのおぞましい気配。）&br; （爆破機構を破壊した剣がひとりでにバーサーカーの手の中に戻る。）&br; &br; ''お前に言われるまでもない。何があっても我が主は護る。''&br; &br; ''そして、貴様は死ぬがいい。滅ぶがいい。滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ滅べ！！''&br; &br; ''この魔王の手先め！　神の操り人形め！　死ぬがいい、消えるがいい！　悪め、悪め悪め悪め悪め！！　この俺から、世界から、またも全てを奪おうというのか！！''&br; &br; （悪逆へのおぞましいほどの怒りが向けられる。どす黒い色に森が染まっていく。バーサーカーの赤い目の光が強まっていく。）&br; （手に持った剣が変質していく。その刀身が光と闇に変わり、瞬く間に肥大化していく。）&br; （右手の紋章が強く輝く。先ほどの黄金色だった光は、どこか禍々しい色に変質していた。完全なる狂化ではないが、それは禍々しく光っていた。）&br; &br; ''死ぬがいい。我が主にその銃口を向けた罪の重さを、ここで味あわせてやる。''&br; &br; （胴から血を流しながら、バーサーカーは目を見開く。そして、剣を天へと構える。）&br; （刀身はめきめきと伸びていく。断罪の剣が伸びていく。おぞましいほどの光量を放ちながら、闇と光を従えて。）&br; &br; ''&ruby(我が慈悲に答えよ){我が怒りに答えよ};''&br; &br; ''&ruby(闇){光};の剣、&ruby(光){闇};の剣よ、我が眼前の悪に、&ruby(破壊){救済};を齎せ。''&br; &br; ''我が&ruby(魔王){勇者};の名において命ずる。其の真名を今こそ、高らかに謳いあげよう。我が手に来たれ――''&br; &br; ''――&ruby(遍く世界の悪逆を弑する絶対善なる光闇の剣){デクスソード};！！！''&br; &br; （遥か上空まで、その光と闇の剣が伸びていく。伸びていく。そして一気に、セイバーへと振り下ろされる。）&br; （ランサーの時に繰り出した対城宝具、それを越えるもの。剣の周囲の空間をも歪めるほどの力を抱えた、悪逆を滅ぼすための剣が、空間を歪めながら、死の力を以て、セイバーへと迫る！） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 07:28:39};
---（朦々と立ち上がる爆煙のその奥、自身のサーヴァントが、敵がどうなったのか確認出来ない）&br;（自分はまだしもバーサーカーは英霊だ、あの程度の爆発でダメージを負ったとは思えないが…それでも、自分を庇い、攻撃をまともに受けた）&br;（その事実が心配を加速させる。ただ、無事を祈る事しか出来ない自分が情けない。標的とされ、まんまと敵の目論見に乗ってしまった自分が、情けない）&br;………"Ｄ"………（祈るように、爆煙の向こうを。まだ晴れぬ煙の向こうを見つめる）&br;&br;（守られる事しか出来ないのか、まだ。あんなにも後悔を続けてきたのに）&br;（力が、欲しい。もう、守られるばかりの子供でいるのは嫌なのに）&br;（声が、聞こえる。猛り、荒ぶる"Ｄ"の声が。無事である事を安堵する以上に）&br;（自分のために、幾多の絶望を越え…その末に狂ってしまった勇者が、更なる怒りをその身に宿してしまう事が悲しかった）&br;（彼のために自分が出来る事は、無いのだろうか。こんなにも弱い、自分でも…出来ることは）&br;（天を突く二色の輝き…それは&ruby(魔王){勇者};である事の証明で、&ruby(勇者){魔王};である事の、証明でもあり）&br;（相反する二つの力が混じりあったその剣を見上げて、ただ、思うのだった） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 08:14:15};
---悪いのう、あんちゃん。ワレのマスターをバラすゆうんがあの男の依頼じゃけぇ。（底知れぬ闇の中で少女が笑う。闇の中こそ、裏社会こそ我らの生きる場所。我らの世界。この深く、深く、深く、深い闇はまるでこの少女の本質を表しているかのようだ。）&br;（しかし……。）&br;（確かに致命傷のはずだ。恐ろしいほどに研ぎ澄まされた抜刀術は、凡庸な数打ち刀を魔剣へと変える。そのおぞましき妖刀を持ってしても倒れない。）&br;（先ほどの光の力か…？右拳の輝く令呪のようなもの。）&br;&br;勝利のためなら女子供だろうと、区別なく分け隔てなく平等に公平に利用し殺すのが、こん戦争じゃけぇ。（そしてそれが、マスターを狙ってセイバーを送り込んだあのキャスターの策なのだ。）&br;（主にも劣らぬ幼い少女を睨みつけるバーサーカーの瞳から、その深い怒りを感じる。その瞬間、確信した。この戦いの終焉を。）&br;&br;ヒュン……&br;&br;（視界の端をものすごい勢いで剣が横切る。手の届かぬ先に捨てられたはずの剣が独力で飛来し、中空の手榴弾の撃発装置を両断していた。）&br;（成る程重いはずだ。あの剣は投擲されたのではない、振るわれたのだ。）&br;&br;（我らは飽くなき欲望。我らは止むことなき暴力。人間そのものであり生物そのもの。その末裔。奪う者。魔王も神も我らにとって）そがーなもんは、みぃんな道具にすぎん。&br;ワレがわしを悪じゃと断罪しよるなら、ワレもワレの主も、みんなみぃんな、断罪せんにゃあいけんのう。（禍々しい魔力の怒涛の中で、セイバーは笑っていた。）&br;&br;（くるか！宝具！バーサーカーの手にした剣から桁外れの魔力が放出される。サングラスの下の目が見開かれる。）&br;（やはり剣だ。この男の武器は剣。だが……。）&br;こりゃあ……。（初めて目にする戦闘型サーヴァントの宝具。思わず目をみはる。此れが宝具か。サーヴァントの力なのか。）&br;（相克する魔力がその剣に宿る。長い。阿呆のように、長い。）&br;（空を裂き、雲を切り裂くその剣。全く性質の違う二つの魔力が暴威となり、地を揺らし大気を鳴らす。セイバーの白く長いマフラーがさかしまに揺れ、力の余波に当たれば先端が爆ぜる。）&br;（予想以上だ。さすがにこれは予想していなかった。サーヴァントが全力で宝具を振るうとは、こういうことなのか……。）&br;&br;こがーなもん、普通に防ぐんはいたしいのう。&br;（ぺろりと唇を舐める。地面を蹴る。が、大きく避けるわけではない。立ち位置を少しだけ、少しだけ変える。）&br;（セイバーが立つその背後に、空気のレンズに歪められた岩が見える。岩の表面は無数の弾丸で穿たれている。その岩の後ろには、カグラ。右腕の黒星はまっすぐにその岩から飛び出すを狙っている。）&br;&br;さぁ、やってみぃ。そん、ぶちでかい剣で、何もかんも薙ぎ払ってみぃや。（出来ないはずだ。今までのバーサーカーの行動ならば。だが…）&br;&br;ゴウッ……&br;&br;（振り下ろされる。まっすぐに、セイバーめがけて。その背後に潜む有角の幼女めがけて。）&br;なんなら……！（予想外だ。予想外も甚だしい！これがバーサーカーなのか。このままでは、あのマスターも死んでしまう。それは少し目的から外れる。否、このバーサーカーがリタイアするというのなら逆に良い展開といえるのか？）&br;（左肩に剣が食い込む。）久しぶりじゃ…。（生きていた時以来の感覚。）&br;（焼き切るように左肩から右脇腹に刀身が沈む。刀身の周囲は地面がめくれ、木の根はひしゃげて爆ぜる。手応えは十分。確実に殺せている。）&br;&br;ドサリ&br;&br;やった…。（両断された身体が互い違いに前後に落ちる。仰向けに後ろに落ちた上半身を反らせ、戦果を確認する。）&br;（だが、目にしたのは、半ばまでしか切断されていない岩。その裂け目からは伏せている幼女が覗く。二重の魔力を持った刀身は……。）&br;&br;（曲がっていた。）&br;&br;（いや、しなっていたというべきだろうか？上空に向けて弧を描いた先端が、ちょうど幼女を傷つけぬように振り下ろされていた。）&br;&br;ハッ…ハハッハッ…。（笑った。なんとでたらめな武器なのだ。）&br;（静かな森に、哄笑が響く。血だまりの中で、いつまで笑い続けるのか？しかし、やがてその声もしぼむように小さくなり静寂が戻るとサーヴァントというものの死が訪れ、周囲にぶちまけた血も、肉も、何もかもが粒子となってゆっくりと天に登っていった。） -- [[&ruby(セイバー){ヤクザ};>名簿/510515]] &new{2014-03-30 (日) 10:03:02};
---（バーサーカーの宝具が振り下ろされればその衝撃で舞い上がっていた火薬の匂いと煙は吹き飛ばされて）&br;（両断され崩れ落ちていくセイバーは、光の粒子となって散っていく。その向こう側には先ほど見たものと同じ輝きを纏い佇むバーサーカーの姿がある）&br;（彼の表情は今まで自分に向けられていたもののどれとも違い、怒りをたたえ、歪に歪んでいた）&br;（普段の無表情を崩す程の怒りは、どう考えても自分を狙われたが故のもので）&br;（初めて見たその顔は………少し、いや…とても、恐ろしいものに思えた。）&br;（しかしそれを怖いとは、思わない。彼は怒りに支配されて尚、その剣の矛先を曲げて自分を護ってみせたのだから）&br;&br;（セイバーの姿が完全に天へと登っていったのを確認した後…まだ動くことの無いDの元へと歩み寄っていく）&br;（そして…その手を両手で包み、胸元へと手繰り寄せる）&br;もう大丈夫です…私は、無事です。また…護ってもらいましたね、ありがとう…&br;（静かに呟いて、宝具を行使し消耗したバーサーカーへの魔力を供給する）&br;（今、自分が彼にしてあげあられる事はそれしか無かったから）&br;（魔力とともにカグラの感情もまた、僅かながらにバーサーカーへと流れこんでいく）&br;（窮地を乗り切った事による安堵と、バーサーカーへの信頼、そして…憐憫にも良く似た悲しみ） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 23:22:44};
---（光と闇の剣で両断されたセイバーの肉体も血も、全てが粒子となって消えていった。）（戦いは終わった。）&br; （元のDの剣に戻った剣がからん、と音を立てて地面に突き刺さった。）&br; （オーバーキルとでもいうのだろうか。元々、人一人に向けるような宝具ではない。魔王の城を、それごと滅してしまうような強烈な力を持ったものだ。）&br; （それが振るわれ、全てを消し飛ばした。）&br; &br; 我が、主……&br; （岩陰から現れたマスターを見て小さくつぶやいた。致命傷ではないにしろ、傷は負っている。）&br; 違う、護れてなどいない。君を、我が主を、傷つけてしまった。&br; 護ると誓ったはずだ。もう何もかも失うことはないと、そう。なのに。&br; 俺は、俺は――もう少しで、君を奪われ……&br; 怒りのままに、奪う、ところだった……！！&br; （バーサーカーの身が震える。己への怒りによって。マスターにより、その手が彼女の胸元へと手繰り寄せられる。）&br; （あれほどの宝具を用いたのだ。消耗はかなり激しかった。そこに、魔力が供給される。）&br; ……君とて、消耗しているはずなのに……すまない。&br; （もしマスターが著しく傷つけられでもすれば、それこそもう自分を抑えることは叶わないかもしれない。世界の運命全てを呪い、破壊する魔王と化すだろう。）&br; （そんな危険性も秘めたサーヴァントの姿を、マスターは見た。それでもなお、自身を信頼し、憐憫にもにた感情を齎している。）&br; ……君は、こんなにも、優しいのに。何故、何故、世界は……&br; そう、なれないんだ。（心からの問いだった。戦い続け戦い続け、ついに平穏を齎すことのできなかったかつての勇者の。）&br; （泣いていた。涙は流していなかったが、泣いていた。）&br; （決意を新たにする。何があっても、この少女を守る。この少女を傷つけさせてはならない。切なる願いは必ず自分が叶えて見せる。）&br; （狂おしいほどに、そう誓った。）&br; &br; &br; ……やはり、休戦などというのは欺瞞だったようだ。&br; （先ほどのサーヴァントは依頼されたと言った。そして、そんなことをしそうな者は、今のところ一人しか思いつかない。）&br; （それへの強い強い怒りと憎しみが増大する。それを許しておけるはずもなかった。）&br; （主を翻弄し、あまつさえ命さえも奪おうとした。）&br; （これは戦争である。マスターを狙うのも当然だ。だが、それでも。&br; （勇者はそれを、許すことはない。）&br; ……あの男……魔王への断罪は、俺が下さなければならない。&br; （そう呟いた。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 23:56:00};
-……中々に雰囲気がありますが、全然出てくると噂の魔物が出てこない(鼻の効くサーヴァントに時々問いかけつつ森の中を進みながら、唐突にそうぽつりと)&br;あのサーヴァントがその「魔物」なのでは………っと、と、と&br;(進んでいる内に陣地近くへと足を踏み込んだのか…危うく罠へと引っかかりそうになる。慌てて足を引っ込めて)&br;……いや、でも鳴ると敵が来たと分かるんですから出てくるんですよね…呼び鈴みたいなものですよね？&br;(一見サーヴァントに問いかけるような口調だが、言うと同時に鳴子を蹴り上げる)&br;……さて、普通に出てくるでしょうか(攻撃されるかもしれないと言う考えはあるようだが、隠れようなどと言う様子は一切見られない) -- [[ラヴィータ>名簿/510456]] &new{2014-03-30 (日) 00:51:54};
-- （マスターに命令され渋々といった感じで後をついてきた巨躯の老人が鳴子を蹴りあげたラヴィータを見て眉を顰める）&br; それにしてももう少し鳴らしようがあるだろう、はしたない… -- [[ランサー>名簿/510457]] &new{2014-03-30 (日) 00:55:15};
---（乱暴に揺らされた鳴子は不規則な音を木霊させていく、静かな森に響いていく異音は森に住む動物達をざわつかせ）&br;（にわかに森を活気づかせた音色が鳴り止む頃、二つの気配がラヴィータとランサーに近づいて来た）&br;&br;（事前に交戦をしたと報告を受けたサーヴァントの特徴と一致する、バーサーカーに確認を取れば間違い無いと、頷かれた）&br;（一度剣を交えた相手が、わざわざ訪ねてきたとなれば。それは再戦を、決着をつけるためにやって来たのだろうと断じる）&br;（もはやこの森が我々の拠点であることはある程度周知されている、であれば）&br;"Ｄ"、顔見知りという事でしたが…貴方の事です、問題ありませんね。…打って出るとしましょう、あちらが挑んできたのであれば、正々堂々と。&br;（警戒の為かぶってきたフードを外し、サーヴァントを伴って歩み出る） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 01:19:07};
---――問題はない。我が主。&br; （黒衣のバーサーカーはよどみなく答える。何の迷いもそこには見えない。）&br; 生前のことはもう関係ない。俺は、今の俺は、君のための騎士だ、我が主。&br; 迷いも問題も、あるはずがない。この聖杯戦争で出会った以上は。&br; ……俺は、君の為に、全ての障害を排除するまでだ。&br; &br; （森の奥から現れた二つの影。一つは小さく、一つは大きい。）&br; （剣を右手に携えた黒衣の男が、ランサーとラヴィ―タの前に姿を現した。）&br; 決着をつけに来たか？　闇の王よ。&br; 既にお前とは袂を分かち、敵となった。最早俺に何の迷いもない。全て切り捨てるまでだ。&br; （非常に禍々しい気配をランサーとラヴィ―タに向ける。常人では恐怖するほどの圧力をかける。）&br; &br; 我が主は我が傍に在る。ならば、勇者は負けることはない。魔王は、勇者に倒される運命にある。&br; ――その節理は、変わらない。故に、伯爵……いいや、サーヴァントよ。&br; &br; 我が剣によりて、永遠に眠れ。&br; &br; （剣より闇と光が噴き出す。森が揺れるほどの波動が放たれ、それと同時にバーサーカーは足を踏みだし、ランサーへと駆け出していく。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 01:36:50};
---蹴った後にですが裾は一応押さえたでしょう…やめてください子を注意する親のような事は…&br;…と、ご登場ですね…っ(自分にも向けられる気配に、思わず顔を歪めつつも、あくまで冷静に)&br;領主、いいでしょうか。余り乗り気でなさそうですが…今回はあちらもマスターがいらっしゃいます。前回のようには行きませんよ…分かってらっしゃるとは、思いますが&br;(と言えば、邪魔にならぬようその場を離れる……近すぎてはこちらも危険だが、目を離す訳にもいかない。サーヴァントもそうだが…マスターからもだ) -- [[ラヴィータ>名簿/510456]] &new{2014-03-30 (日) 01:47:43};
---そうは言うがラヴちゃんは私より遥かに年下ではないか…そうもなろう（そこまで口にした所で二人の聖杯関係者の気配を感じ取るとそちらに視線を向ける） &br; （鬼気迫ると形容するに相応しい殺気を眼前のバーサーカーから感じ）&br; 退っておれ&br; （一言ラヴィータに告げ、前に出る）&br; &br;倒されるか。確かに、節理だな。…が、その一人の勇者が現れる前に幾人の勇者と名乗るものが倒れていったか知っておるか？&br; &br; あるいはその勇者の成り損ないがヌシかもしれんぞ。ヌシは私を倒すためにどれだけの覚悟があるのかな&br; （外套を払いのけ黄金の錫杖を取り出す。握ると同時に長く伸びる錫杖）&br; 来るがいい。今度は前回のように見逃しはせんぞ&br; （台詞と同時に錫杖を前に構えると雷が天から迸りバーサーカーへと落ちてゆく） -- [[ランサー>名簿/510457]] &new{2014-03-30 (日) 01:53:03};
---残念だが、俺は唯一絶対の勇者だ。&br; 全てを壊し、全てを救うまで、倒れるわけにはいかない。我が主も守り、その願いの果てへと到達させる。&br; そんな、勇者のなりそこないと同じにされては困る。俺はその一人の勇者なのだから。&br; &br; ――俺は、世界を救うために、神を殺す覚悟がある。世界を壊す覚悟がある。&br; &br; ――たとえ、この身が呪われてもなァッ！！&br; &br; （叫びと共にバーサーカーの力が増大する。主が傍にいる故に、守るべき者がいる故に、勇者はその力を増大させる。）&br; （地面を蹴るバーサーカーは一陣の風の如くなる。轟く雷鳴。それに臆することもない。）&br; （雷撃が自らに直撃する刹那、地面を大きく蹴り、己が体を斜め上に飛ばし、間一髪で避ける。）&br; （進行方向の樹の枝を蹴り、己が体をランサー向けて飛ばす。）&br; &br; （空中で剣を構え、その剣をランサー目がけて振り下ろす。）&br; （光と闇を纏ったものは非常に鋭利なものと化し、ランサーを襲う。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 02:17:44};
---（バーサーカーの剣は振り下ろされランサーを斬り裂くかと思われたがその直前で硬質の物体に阻まれその動きを止める）&br; （斬りかかるバーサーカーと棒立ちのランサーの間を阻むように衝立ったそれは一本の「杭」だ）&br; （地面からそれが生えバーサーカーの攻撃をその途中で留めている）&br; （ランサーは微動だにしていない。それ所かバーサーカーの方すら見ていない）&br; （お互いの距離は殆どない。しかし、今それを阻むものがさながら城の城壁のように厚く硬く、そして、ランサーの距離を遠く感じさせているだろう）&br; （これがランサーの宝具<<串刺公(カズィクル・ベイ)>>の仕業だとバーサーカーが気付くと同時にランサーが悠然と手をあげ）&br; （「放て」と号令するかのようにその手を振り下ろす。すると地面から槍衾のように杭が噴出しバーサーカーを貫かんと襲いかかった） -- [[ランサー>名簿/510457]] &new{2014-03-30 (日) 02:37:17};
---――杭？&br; （恐るべき剣の一撃を阻んだのは、一本の杭であった。）&br; 成程……貴方らしい。&br; （その杭は厚く硬い。ランサーが一つの城の中にいるようにも思える。）&br; 宝具、か――！&br; （魔術の類ともまた違う。これはおそらく宝具によるもの。そう気づいたときには、地面から杭が飛び出し、バーサーカーを襲う。）&br; （バーサーカーの腹は貫かれ、血が吹き出し、黒衣が赤黒く染まる。そう思われた――）&br; &br; （だが、そうはなっていなかった。バーサーカーは杭により吹き飛ばされたものの、その先端を、Dの剣で防いでいたのだ。）&br; 我が剣は、我が意志のままに、折れない。断たれることはない！&br; （そのまま宙に舞い、木の枝に飛び乗り、ランサーを見る。）&br; &br; ……紋章を使うわけにはいかない。だが、あの宝具……かなり強力なもののはずだ。&br; （Dの紋章を発動させれば、あれに対抗することもできるだろう。しかし、紋章の発動はマスターに大きな負担をかける。）&br; （敵のマスターと自らのマスターが相対しているときに使うべきものではない。）&br; ――ならば。&br; （そう言うと、虚空よりもう一つのDの剣を取り出すと、それらを十字に構え、木の枝から飛び出し、杭を突き出すランサー目がけて降下する。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 03:11:20};
---無駄だ（静かに冷たく、下知を下すように口にする）&br; （その言葉を肯定するかのように杭が二本噴出しバーサーカーの進行を阻むよう眼前で十字に交差させられる）&br; それで終わりか？ヌシの覚悟はその程度か…（低く響く声が。バーサーカーの耳に入る、続けて土がめくりあげられる音）&br; （今度は数十本、次々と、バーサーカーを追い立てるよう杭が伸びる。直線的ではあるが、その長さは幾らでも伸びるのか、高みに逃れても如意棒のように伸び、串刺しにせんと襲いかかる）&br; &br; それでは、私に勝つ事は…（勝利宣言に近い言葉を口にした直後）&br; ぐわっっ！！？（突然その顔の左目に矢が突き立った）&br; …なんだ！？一体！？（突然の事に戸惑いを隠さず辺りを見回す） -- [[ランサー>名簿/510457]] &new{2014-03-30 (日) 03:23:17};
---いいや、これからだ。&br; （相手の言葉には動じず、降下しながら静かに告げる。）&br; （杭が伸びてくる。今度は一本だけではない。何十本とそれらはバーサーカー目がけて飛び出してくる。）&br; &br; （その飛び出してきた杭の幾つかに飛び乗り、空を舞っていると、突如ランサーが苦しみ始めた。）&br; （彼の左目に何かが突き刺さったのだ。どうにも矢のようだ。ならばカグラが放ったものか？　だがそれにしては奇妙な方向から飛んできたように思えた。）&br; （矢が転移したとでもいうのだろうか。だが、マスターはそのような魔術の行使は……）（何にせよ、好機であった。ランサーの反応からして、罠でもあるまい。向こうにとっても想定外だったのだ。）&br; &br; ――今だ！&br; &br; ''&ruby(我が闇なる剣は、神を殺し、世界に破壊をもたらすもの){我が光なる剣は、魔王を倒し、世界に光をもたらすもの};''&br; &br; ''&ruby(闇){光};の剣、&ruby(光){闇};の剣よ、遍く世界に、&ruby(破壊){救済};を齎せ''&br; &br; ''我が&ruby(魔王){勇者};の名において命ずる。其の真名を今こそ、高らかに謳いあげよう。我が手に来たれ――''&br; &br; ''――&ruby(魔王を殺し神を殺し万象全てを切り裂く救済と破壊の剣){デクスソード};！！！''&br; &br; （バーサーカーが叫ぶと、クロスした二つの剣が一つに交わっていき、強烈な光と闇を放ち始める。）&br; （刀身が光と闇に包まれ、森全体を光と闇が照らし、包み込んでいく。長大な刃が出現していた。天を突くような光と闇の刃。）&br; &br; それが城であるならば、城壁であるならば。&br; それごと、壊すのみだ！&br; &br; （あらゆる闇と光を引き連れて、無数に飛び出す杭へ向けて、刃が振るわれた。対城宝具だ！！）&br; （宝具には宝具を以て！　光と闇を以て引き裂く刃が迫る。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 03:54:06};
---（バーサーカーへ向かう杭が斬り裂かれなぎ倒される）&br; （無意識化の杭による防御、攻撃では対城宝具を防ぎきれる事はできなかった）&br; くっ…！（再び手を掲げ杭を噴出させようとするが時すでに遅く）&br; （光と闇の交差する刃により巨躯を十文字に斬り裂かれ）&br; ぐおぉぉぉ！！（苦しみの声を上げ後退する）&br; おのれ…一体何事だというのだ…（胴体から噴出する血より先に目から矢を引き抜きへし折り怒りを露わにする）&br; …今の一太刀は見事だった、ケイタ君。このままでは分が悪い、今日の所は退かせてもらおう（宣言すると外套を翻し立ち去ろうとする）&br; （当然、それを阻害するであろうバーサーカーの行く手を阻むように、再び杭が幾数本も立ちはだかり邪魔をする） -- [[ランサー>名簿/510457]] &new{2014-03-30 (日) 04:26:41};
---――まだ。&br; &br; ――まだ俺のことを、ケイタ君と呼ぶのか。&br; &br; 貴方は――&br; &br; （ランサーは去っていく。それを追いかけることはできない。再び杭が何本も行く先をふさいでいく。）&br; ……追うのは、無理か……。&br; （バーサーカーは地面に足を着いた。本来ならば、あの宝具はDの紋章の発動なしに使うことはできないもの。）&br; （それを、マスターに危機が及ぶことを考え、敢えて普通の状態で使用したのだ。その消費はかなり大きかった。）&br; &br; 我が、主……無事、か……。&br; （そう呟きながら、主が隠れていた方向へと向かうのだった。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-30 (日) 05:54:56};
--（見知ったものとの、争い。バーサーカーはその覚悟も既に終えている。自分はどうだろうか）&br;（緑髪と、銀髪の少女をそれぞれ思い浮かべる。何れ、彼女達とも戦う事になる、ほんの少しでも心を交わした相手と）&br;（それを考えれば棘が刺さったような僅かな痛みを胸の奥に感じる、しかし…迷いなく、自らの問に答え）&br;（対峙するため、歩み出ていくバーサーカーの背を眺めればそれも幾らかは和らいだ）&br;…貴方は何時も僕の迷いを払ってくれる。貴方の為にも、僕も迷いを捨てなければ…いけませんね。&br;…サーヴァントの相手は、お願いしましたよ"Ｄ"。万全の貴方ならば、どのような相手であっても…！&br;（その声と共に駈け出したバーサーカー、同時に自らも行動を、開始する）&br;&br;（自分にはバーサーカーをより有利に立ち回らせる為の武器は無い、出来る事はこの戦いを少しでも有利にさせるべく出来る行動だけだ）&br;（相手のマスターはすぐに退がっていった、となれば。彼女は自分と同じく、戦いには向いていないタイプであると判断する）&br;（最早十全を知り尽くしたといえる自身の陣地であれば、彼女を仕留める事も…難しくはない筈）&br;（森の賢者と呼ばれた有角の種である少女は木々に身を潜めながら、静かにラヴィータへと接近していく） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 02:22:37};
---(自分のテリトリーでもなければ、気配がわかる訳でもない…ならばと、マスターが消えて行った方へと向き)&br;……大方、私を狙っているのでしょうが、無駄です。止めておきなさい&br;最悪、死ぬことになりかねない。下手な事はしない方がいいですよ(淡々と。声に感情は乗っていない) -- [[ラヴィータ>名簿/510456]] &new{2014-03-30 (日) 02:40:19};
---（有角のマスターの気配は既に伺えない、自然を知り、森と共に生きる彼等の種はそれに溶け込む事を得意としていた）&br;（サーヴァント同士が争う強大な圧力のぶつかり合いの、その横で行われるのは静かな戦い）&br;（茂みに紛れ、弓矢を番えていた少女の耳に届いたのは自分に対する警告のようであった）&br;（無駄かどうかは、自分が決める事。それとも何かしらの対抗策が、こちらの気配を追うことも出来ていない彼女にあるというのだろうか）&br;（…確かにラヴィータからは高い魔力の反応を感じるが…それが致命傷となり得る力の行使が出来るとは、思えなかった）&br;（ブラフ、こちらを威嚇する為の言葉の罠。そう判断し、引き絞った矢をラヴィータに向けて放つ） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 02:54:43};
---(森に溶け込んだ相手のマスターをこちら側は伺うことは出来ない。返事がなければ、それは余計に)&br;分かって頂けたのか、頂けてないのか、分かりませんね……全く&br;(納得したならば勿論それで…納得していないのならば、それはそれで構わない。見て、思い知ればいいではないか。キョロキョロと周りを伺うように見回していたのを止め、その場に膝をつくと胸前で手を組み目を閉じる)&br;(そんなラヴィータに向かって真っ直ぐと、放たれた矢は飛んで行く)&br;(狙いは外れていない。誰が見ても刺さることは明らかであった矢は)&br;(ラヴィータに当たる寸前で…忽然と姿を消した)&br;(…攻撃されたことは理解したのか、手は組んだまま、瞼を開き)……物分かりが悪い貴女にも、これでお分かり頂けたでしょうか -- [[ラヴィータ>名簿/510456]] &new{2014-03-30 (日) 03:05:47};
---（警戒はしている様子である、しかしその姿は余りにも無防備だ。こちらが撃たないとでも、思っていたのだろうか）&br;（それならば、甘い。完璧といっていい射角で風を裂いていく矢は間違いなく命中する）&br;………！？（…筈だった。放たれた矢は突如として、消失した。結界に阻まれた訳でもなく、撃ち落としたでもなく掻き消えたように見えた）&br;今のは…一体…？（再び身を隠しながら、今の現象の理由付けを考える。間違いなく魔術の代物であるだろうと考えられるが…）&br;（その魔術を発動したような痕跡は見受けられない。一体、彼女は何をした…？考えても、答えは出てこなかった）&br;（幸いというべきか、不敵というべきか。彼女からこちらに仕掛けてくるような雰囲気は感じない。ならば…）&br;…今、貴方は何をしました。不可思議な力を持っているようですね、貴方は…（未だ姿は見えない、が声だけが何処かから響いてくる） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 03:31:12};
---(声を聞けば組んでいた手を解き、立ち上がる。膝をついた際タイツについた土埃を払えば、再び周りを見回し)&br;……私は姿を隠した人間となど、話をするつもりはありません。話がしたいなら出てきてはどうです。コソコソと隠れて、小賢しい&br;…それとも何か、堂々と出て来れない程に弱いのですか、あなたは -- [[ラヴィータ>名簿/510456]] &new{2014-03-30 (日) 03:36:08};
---（自分に対する情報はほぼ無いと見れる、自ら此処へと赴いたというのに調べはつかなかったのだろうか、あるいは、共闘関係を結んでいる相手はいない？）&br;（ならば下手に情報を与えるのも良くはない…挑発に乗る形ではあるが、ラヴィータから少しばかり距離を取った背後の茂みから姿を現して）&br;無駄な危険は排除し行動する、当然の事でしょう。賢しくなければ生き残る事が出来ないのですよ、この戦争は。&br;誰もが貴方のような力を持っている訳ではありませんからね…（そうしている内に聞こえてきたのは相手方サーヴァントの苦悶の声）&br;（ラヴィータから気を逸らさぬままそちらを確認し…見えたのは彼に突き刺さった、自らが放った筈の、矢）&br;…攻撃を肩代わりさせる力…？（思い至った節を、そのまま口へと出す） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 03:55:13};
---賢しい…と言うよりは、怯えて暮らす小動物の様ですね(漸く出てきたかと視線を向ければ、角が真っ先に目に入る。思わずまじまじと見つめていたが、聞き覚えのある声にビクリと体を揺らし…視線は声の方へと移る)&br;…領主！？あの矢は…？(敵方のサーヴァントが、以前の戦闘であのような物を使っていた覚えはない。そもそもあれはサーヴァントの使うものではない…ただの弓矢のように見える。…思考を巡らせていた最中、聞こえてきた言葉に反応し…カグラの方へと向き直る)&br;攻撃……あぁ、そう、ですか。あれは、あなたの…あなたが………あなたが？&br;(要領を得ない喋り。…向けている視線には段々と怒りが乗り始め)&br;……力。そうです、力。私が持つ力…ですが、あれは私がやったものではない。神が、私を、守るために、行ったことです。&br;私に向かう悪意から、全て神が守って下さるのです……しかし、誰かが幸せになれば、誰かが不幸になる。これは、悲しいながら、摂理なのです。&br;………その不幸を生み出したのは、今、あなたです。…だから、言ったのに。だから言ったのに、''だから言ったのに！！'' -- [[ラヴィータ>名簿/510456]] &new{2014-03-30 (日) 04:19:06};
---（騒ぎ立てるマスターの元へ歩いて行くと）帰るぞラヴィータ（自身に起きた不運の原因を察したのか吐き捨てるように口にし）&br; 良いサーヴァントだ、そして良い心意気を持ったマスターだな（称賛の言葉を口にしカグラの側をすり抜けそのまま帰っていった） -- [[ランサー>名簿/510457]] &new{2014-03-30 (日) 04:27:40};
---(名前を呼ばれれば何も言えなくなり、先程の勢いはどうしたのかという程、黙りこくる。…漸く口を開くも、あまり納得はいっていない様子で)&br;…っ次はないです。次、また何かあるようなら…あなたの罪は神火にて裁かれるべきと判断します。…ご留意を&br;(サーヴァントの後を追うように、カグラの横を駆け抜けていった…) -- [[ラヴィータ>名簿/510456]] &new{2014-03-30 (日) 04:48:39};
---知りませんか？獣達は自分達の事を良く理解しているのです、自身が最も上手に立ち回る術を。僕も、そうしているまでですよ。（）&br;（こちらを見据えるラヴィータを、改めて観察する。年の頃は二十歳そこそこといった所だろうか、挑発を繰り返してくる辺り強気な性格だと伺える）&br;（目を引いたのは特徴的な赤い修道服、神に仕えるものの証。それが、聖杯を望むというのは随分と歪んだ話だ）&br;（そして、それには心当たりがあった。伝説を、伝承を編纂する一族の知識の中に、認められていた神の一柱）&br;（月を信仰する自分達とは対照的といえるその存在は、記憶の隅に残っていた）太陽神…でしたか。異神を崇めるものが創りだした争いに介入し利用しようとするとは…&br;（目的は読めないが、神が自らを守っていると言いはる彼女の様子を見るに宗教関連である事は伺える）&br;（徐々に語気を荒らげるラヴィータの姿は狂信者のそれであるように思えた）…神は何も護ってなど、くれませんよ&br;幸と不幸が同量ずつ秤に載せられた世界であるならば…不幸は押し付けられるしか無いもの、そして押し付けられたものは弱い者です&br;弱きものを守ろうともしない神に縋る貴方に僕は負ける訳にはいきません… -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-30 (日) 04:53:03};
-（古来、森には神秘が宿ると言う。ヒトの手の入らぬ自然は、それだけで《魔法の如く》の神秘を有するという、比喩抜きの意味合いである）&br;（故に、余人の寄り付かぬこの森において魔術的な迷彩など却って目立つだけと踏んだ呪術師は──至極真っ当且つ、地味な手段での偵察を試みる）&br;……。&br;（息を抑え、しかし殺すことはせず。森と一体になるかのようにゆっくりと呼吸を整えて。注意深く下生えの中を歩むその様は、ごく注意深い者が見れば人と分かる所作であるが）&br;（最低限の魔力遮断繊維を織り込んだギリースーツに包まれて、久多良木アクタは森の深奥を覗き込む。この地に一組のマスターとサーヴァントが潜むという「噂」。茫漠たるその情報の真偽を確かめる為に） -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-24 (月) 01:00:32};
--（獣と、植物と、魔物。そしてたった二人の例外のみを除いて擁す事の無い深き森は、侵入者を許容する。彼等にそれを拒む術など存在しないのだから）&br;（深く草が生い茂り、差し込む木漏れ日の他は灯りもない。人の手が入らぬ森の中は獣道の他、時折明らかな違和感を垣間見せた）&br;（度胸試し等と称して森に入り込むものは時折いないではないが、そういったものであれば痕跡はすぐに自然が消していくだろう）&br;（明らかな意志を持って進んだであろう跡、ほんの僅かに付けられた木々への印。それらは此処に、アクタの求める者達であるかは別として人が暮らしているという証に他ならない）&br;（それらを辿り、進んでゆけば罠の存在が、明らかとなってくる。鳥獣用のものである、素朴な仕掛けは注意深く進めば余程の間抜けでなければ引っかかる事は無いだろう） --  &new{2014-03-24 (月) 01:53:35};
---（森の息吹と言えば聞こえは良いが、それは同時に容赦の無い自然淘汰でもある。それに抗い、時に融和した痕跡が深く、確かなものとしてアクタに確信を与える）&br;（「誰か」は分からないが、この森には間違いなくヒトが存在する。神秘を畏れ、尊び、そして幾許か利用もする知性の跡）&br;&br;（「……こりゃあ、当たりクサいな」）&br;&br;（鳥獣用の罠を避け、通り易い獣道を態と迂回し。誰もが通りたがらない険しい森を一歩ずつ確実に進みながら、アクタは胸中で呟いた）&br;（森という陣地は、利便を考えねば分からないではない選択ではない。魔術師としても戦術家としても、正しく要害堅固な拠点であると評する他あるまい）&br;（ヒトの気配を追い、森の奥深くへと注意深く分け入って行く。行軍は既に、十時間超を数えていた） -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-24 (月) 02:04:49};
---（アクタは行軍の最中で幾つかの拠点跡らしきものと、此処に潜む者が利用しているであろう森が備えた"設備"を散見していく事となる）&br;（それは人が営みを行う以上欠かす事の出来ない存在、火を炊いた痕跡であり。獣が取ったとは思えない、森の恵みを貰い受けた消失跡であり）&br;（雨風を防ぎ安全に休息を取れるであろう洞窟であり。清らかな清水流れる小川であり。その袂であろう、神秘的な湖であり）&br;（どうやら彼等は何かを避けるように、拠点とする場所をこの森の中で転々とし、一箇所に留まらないようにしているらしい）&br;（その臆病な程とも取れる慎重さは何かを警戒しているという事を感じ取らせるには十分たる証拠となった）&br;（かくして十時間にも及ぶ調査の末、アクタはついに決定的なものを目にする事となる）&br;（差し込む陽の光は既に赤い、逢魔が刻を迎えていた。その落ちかけた太陽の光の中、森にはそぐわぬ一条の白い煙が上がっている） --  &new{2014-03-24 (月) 02:39:18};
---（情況証拠は十二分。収穫としてはこれでも十分過ぎる程度ではある。だが、しかし）&br;（これが尋常な”狩り”であれば、或いは不意を打っての狙撃なりという方策を立てて出直すという選択肢もあったであろう。しかしこれは聖杯戦争）&br;（尋常のものでない英霊同士の戦いでもあるのだ。情報は、いくら欲張っても足りない）&br;（森の中を這いずるように、黙々と歩く。疲労を軽減する霊薬は尽き、帰りを考えれば保存食もそろそろ心許無い。一睡もせずに突き進み続けた果て、見つけた一条の煙）&br;&br;……ビンゴだ。&br;&br;（快哉を叫びたくなるのを堪える。彼我の距離は遠いとは言えない。僅かに口中で呟くに留め、それまでの倍の注意深さで）&br;（深く、静かに。まるで&ruby(アサシンのサーヴァント){姿なき暗殺者};の如く、赤く染まる森を往く。狼煙の如く立ち昇る、確かなヒトの気配のもとへと──） -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-24 (月) 02:49:20};
---（接近していけばそこにある気配は二つである事に気がつくだろう。そしてその内の一つは、魔術師でなくとも感じ取れる程の強大な重圧を絶え間なく放っている事に）&br;（だがしかし、彼等はアクタの接近に気付いている様子は無かった。魔力遮断繊維の力と、慎重を期すアクタ自身の努力）&br;（何よりも、漂ってくる匂いから察するにどうやら彼等は夕食の準備をしているようである。人間は欲求を満たそうとする時、無防備になるものだ）&br;（揺らめく炎の光は近づく者の気配を隠し、時に弾ける焚き木は音を隠し、漂う香ばしい肉の香りは戦意を消してくれる）&br;（目視出来る程の距離まで接近すれば、幾度かここに来るまでに見れた簡易的な釜戸に向かい、鍋にかかる有角の小さな体躯と。その近くに佇む黒衣を纏った男の姿が確認出来た） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 03:15:03};
---（近付けば否応無く感じるこのプレッシャー。疑う余地は無い。サーヴァントである）&br;（ただ、どちらが「そう」なのかという事までは分からない。影に紛れ、生の営みにひっそりと隠れる様に。ギリースーツを下生えの色彩に紛れさせ、二人の姿を目視で覗い、声を聞くべく耳を傍立てる）&br;&br;（「サーヴァントは……どっちだ？」）&br;&br;（長身の男と、有角の小柄な影。どちらでもありそうではあるが……聖杯戦争に臨むマスターは、サーヴァントの能力値をある程度読み取る能力を聖杯により与えられる。重圧の主は、長身の青年。魔力と幸運に劣り耐久こそ平均的ではあるが、実際の戦闘においては底の読めぬ何かを感じる）&br;（だとすれば、マスターは小柄な方であろうとさらに目を凝らし……アクタはその行いを、自ら少し後悔した。背格好から言って、未だ十代の半ばを過ぎぬ年頃の少年、もしくは少女）&br;（分かってはいたが、この戦争に参戦しているのが分別もついただろうに聖杯などを求める愚かな大人──勿論、自分も含めて、であるが──だけではないという事実に、暗澹たる心持を抱える）&br;&br;（さて置き。情報収集は十二分。これ以上この場に長居することと下手に動けば自分の存在が露呈するということの危険性を天秤にかけ、此処は対象が夕餉を済ませてこの場を離れるのを待つべきかと考えて。今しばらく観察に徹する事を決めた）&br;（焚き火の音と光を囲うこの一組の聖杯戦争参加者は、如何なる関係性を築いているのか。純粋に興味もあった） -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-24 (月) 16:37:21};
---（夕食時、角を持った少年、あるいは少女は鍋に向かって、今晩の夕餉を作っていた。）&br;（その傍には、黒衣の男。静かに、それを見守り、佇んでいた。）&br;（最初は料理も全て自分が行おうと申し出たのだが、そこまで過保護にしなくていいと言われた。元々この男に卓越した調理技術はない。）&br;（はたから見れば、男は小柄な人物の庇護者のようにも見えるだろう。&br;&br;（そして、アクタが潜み、二人を観察しているときであった。男は静かに自らの右手を抑えた。それはにわかに光っていた。何かに、共鳴をするようにして。）&br;（スッ――と、黒衣の男の、あまりに昏い瞳が、アクタの潜んでいる方向を射た。禍々しい気配が、アクタへと向けられる。）&br;（そうすると、黒衣の男は料理に気を取られている小柄な人物に気づかれぬように、静かにその場を離れ、アクタの潜む場所へと歩いていく。）&br;&br;（音も立てないままに、剣が抜かれた。昏く、禍々しく、そしてどこか気高い気配を纏い、黒衣の男が迫る。）&br;（アクタは気配を消していた。二人はそれに気づかなかった。だが、バーサーカーはしばらくしてそれに気づいたのだ。）&br;（どこか、自分に似た気配。どこか、自分の似た呪いの気配。）&br;（アクタにだけ、強烈なプレッシャーを向けて、右手にある令呪――紋章――を鈍く光らせながら。）&br;&br;我が主の至福の時を侵すとは、許されたことではない。&br;（深い絶望と悲しみの運命を背負った男の声が、アクタに届く。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-24 (月) 22:33:45};
---（日向に陰に──そういう形容の似合う男である。まるで、語義通りの&ruby(サーヴァント){従者};であるかのように、彼は己のマスターに仕えているように見えた）&br;（良好な関係か、と脳裏に書き留めたその時……黒衣の青年は、静かに、しかし確実に、此方に視線を向けた。紛うことのない、殺意を伴って）&br;（今更じたばたとした所でしょうが無い、と腹をくくる。十数時間に及ぶ森林行軍が全てフイになる事自体は痛いが、今はこの瞬間を切り抜ける事に思考を割り振るべきと判断）&br;（声が届く。背の呪印が、痛みにも似た疼痛を訴える。見たことの無い呪印だが……然し、よく似た何かだと、経験と本能が告げる）&br;&br;飯の時間を邪魔するつもりは無いんだけどな。と言っても、信用出来るわけも無し、か。&br;（茂みが動いてそのままヒトの形を取った──素人目にはそうとしか見えぬだろう。ギリースーツを着込んだアクタが立ち上がると、そのような見た目になる）&br;とりあえずこれ脱いでいいか。暑苦しくてかなわんし、顔も見えないと喋り辛いだろ。&br;（抜け抜けとそう言い放つ声は低いが、同時に若々しさも感じさせる。目の前のサーヴァントにのみ聞こえる声量に絞って、やれやれと肩を竦めた） -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-24 (月) 23:58:40};
---（まるで茂みそのものが動くようにして、アクタは立った。良くできたスーツである。傍から見れば茂みにしか見えない。）&br;（明らかな殺意を隠さない黒衣の男。右手の紋章と同じ紋章の掘りこまれた鋭利な剣が、後ろの炎に照らされて光。）&br;俺はお前と話すようなことはない。主に近づく脅威は、すべて俺が打ち砕くのみだ。&br;罠にかからず、そしてここまで俺たちに気配を悟らせなかった……なるほど、手練れのようだ。&br;（脱ごうが脱ぐまいが、大して男は気にしないらしく、答えないチャキ、と音を立てて、剣の切っ先をアクタに向ける。すぐに斬りかかったりしないのは、相手に関する情報があまりに少ないため。。）&br;（そして、少女の食事の準備を、邪魔立てしたくないという思いの為であった。斬るならば一瞬。一閃で切り捨て、少女に気づかれぬようにというわけだ。）&br;……なんだ、この、感覚は。（男はわずかに顔をしかめた。Dの紋章に、共鳴のようなものを再び感じる。）&br;&br;紋章の保持者か……？　いや、ありえない。あれは俺の世界にのみ存在するものだ。&br;（一人そう呟くと、再びまっすぐアクタを見据える。）我が主の時を邪魔しに来たのでないというのならば、何をしに来た。我々を見ていたということは、お前も聖杯戦争の関係者のはずだ。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-25 (火) 00:22:49};
---成程。忠実だなサーヴァント。&br;（ギリースーツのフードを脱ぎ去り、素顔を晒す。濡羽色の蓬髪に、夕日の中でさえ赤い瞳が黒衣の青年を見返す）&br;いやぁ、気付かれるとは思ってなかったんで焦ってんだよな。どうして気付いた、と聞きたい所だが──&br;（彼の独り言のような戸惑いを聞き届け、苦笑いを漏らす）成程。よくよく厄介な呪印だわ。&br;&br;さて置き。ご明察の通り俺は聖杯戦争に参加するマスターの一人で、何をしに来たと言われれば偵察だな。&br;この森に一組居るっつーあやふやな噂。そいつを十ウン時間かけて確かめて、確信を持った所で大ポカやらかして相手サーヴァントに見つかった間抜けが俺です。&br;（気負いは無く、怯懦も無く。向けられた切先にも怯える事無く、軽い調子でそう答えて）&br;さて、俺が脅威になるかどうかは……アンタのマスターの方針次第ってトコか。とりあえず、飯が終わるまで待たせて貰ってもいいかね。 -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-25 (火) 00:38:10};
---（若い。目の前の男には若さがあった。フードを脱ぎ去った容姿からそれがうかがえた。）&br;（黒衣の男のみためとてそう年齢が離れているようには見えないだろうが、男はこの冒険者の世界を去ったのち、遠い世界で永劫の戦いを続けていた。この世界では百五十年程度しか経っていなかったようだが。）&br;（その瞳をどこか眩しそうに見る。）&br;呪印……成程。呪いの印か。ならば、似たようなものだな。&br;（自嘲気味にそう笑った。）&br;&br;……何を心得違いしている？（剣先はアクタに向けたまま言う。相手に怯えた様子はない。切り抜ける手段も用意があるということだろうか。）&br;俺たちは戦争をしている。お前は俺たちの領地内に踏み込んだ……ならば、すぐにこの場で切り捨てられてもおかしくない。それに、お前がマスターならば、お前をここで消せば、我が主の願いに一歩近づくということだ。&br;（男の瞳には静かな狂気があった。自らの行いを絶対の善だと信じる狂ったように強い信念。何があってもマスターを守るという決意があった。）&br;待ってどうする？　我が主と話をするつもりか？　……お前が武器という武器を、すべて捨てたならば、それもいいだろうが、な。&br;（刹那、剣を一気に前に突き出す。アクタ目がけて。相手の力量を試すためにも 。そして、彼の呪いの印への共鳴反応が、黒衣の男を少し、狂気に染めようとしていた。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-25 (火) 01:01:24};
---……まぁ、そいつも道理だな。だが──&br;（ざくり、と。抵抗なく、左手の掌がバーサーカーの刃によって貫かれる。刀身に夕日よりも尚赤く、鮮血が溢れ）&br;──だが、オマエのマスターはどうだ？　見たところ使い魔を放っているようでも無さそうだし、外部の情報もそう入ってこない。明確な敵意は無く、貴重な情報源と成り得る他のマスターを、オマエは、オマエの独断で排除するのか？&br;確かに俺を排除すりゃ、一歩勝利には近付くだろうな。だが、それはアドバンテージでも何でもない。令呪使って自分のサーヴァント……まぁ、セイバーなんだけどな。&br;ソイツをこの場に呼び寄せてこの場で全面対決ってのも悪くは無いが、俺にとっても、オマエ達にとっても悪戯に消耗を重ねるだけの悪手だ。互いにとってメリットは全く無い。そうだろ？&br;（痛みなど何処かに置き忘れたかのようにそう捲し立て、何より、と言葉を置く）&br;オマエは此処まで条件を提示されて尚、俺を殺す程目が曇った愚かな臣下じゃなかろうよ。&br;（ま、殺すつもりなら三合までは耐え切って見せようがね。と豪語して、一旦言葉を切る）&br;&br;武装解除しろと言うならば応じよう。何なら全裸でも構わんぞ。 -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-25 (火) 01:34:03};
---――止まれ……止まれェッ！&br;（剣の突きが、アクタの左の掌に突き刺さる。それと同時に、黒衣の男が叫ぶ。）&br;止まれ止まれ止まれ……まだ、我が主の命は出ていない。ならば俺は、何も、出来ぬはずッ……！　そう、だ、我が主を、傷つけさせては、ならない、だ、が……。&br;（剣の突きを放った時、あまりに禍々しい波動がアクタに放たれた。理性的な黒衣の男が狂気の呑まれたのだ。右腕の紋章が、何処か黒い光を放っていた。）&br;チィッ……！（剣を引き抜き、鞘に納める。黒々とした狂気の波動は消えていた。）&br;&br;……お前に言われるまでもない。俺の全ては我が主の下にある。我が主の命のままにだ。&br;（相手の呪いの印への共鳴、そしてマスターへの過剰なほどの忠誠心、守らねばならないという思いが、男から冷静さを奪い、狂気へと駆り立てた。）&br;（自分のクラスの情報をわずかに与えたか、と歯噛みする。）&br;&br;ならば、ここで装備を解除しろ。……全裸にはならなくていい。我が主への愚弄だ。&br;いつでも、お前を俺は殺せるということを忘れるな。&br;装備が解除すれば、俺がお前を我が主のところまで牽引する。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-25 (火) 01:46:24};
---（予想外の反応であった。僅かに眉を顰め、つと右腕に視線を移して）&br;難儀なもんだ。不如意で理不尽な”呪い”ってのが、この世にゃあまりに多すぎる。&br;（透徹した口調は、何処か独り言じみていた）&br;はーいよ。流石にこのまま持ち逃げとかされると切なさで死んでしまいそうなので、出来れば後で返してもらえると有難いです。&br;（肩をすくめてそう嘯き、背負ったザックを下ろし、ギリースーツを脱ぎ、衣服の各所に仕込んだ呪符を置き、その他諸々各種装備を全部置き去った後──）&br;（──久多良木アクタはようやっと自身の礼装たる、六連装リボルバーの銃把を黒衣のサーヴァントへと向けて差し出すのであった）&br;&br;いや、楽しいハイキングの準備が大変でな？&br;（悪びれもせず、そう言葉にする） -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-25 (火) 01:58:42};
---……それは、我が主次第だ。（後で返してくれとの言葉にはそう答えた。）&br;ここまで装備しておいて、よくハイキングだなどと言えたものだな。（装備を確認する。もう武器らしきものは持っていないだろう。）&br;（リボルバーを受けとる。元々男には必要のない武器だ。）&br;&br;いいだろう。ならば、我が主の下へ案内しよう。&br;主に指一つ触れることがあれば、お前は俺の剣の錆となることを覚えておけ。&br;（そう言うと、牽引するように、アクタを主の元まで連れていく。）&br;&br;……我が主よ、我々を見ていた者がいた。&br;（そう、食事の準備をしていたマスターに告げる） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-25 (火) 02:07:19};
---（茂みの揺れる音が背後から聞こえる…明らかに動物のものではないそれを聞けば少々首を傾げる。先ほどまでサーヴァントはすぐ傍で、何時も通り佇んでいた筈だ）&br;（断りも入れず、何処かに行くなんて珍しい。丁度食事の準備も終わり）&br;何処に行っていたんですか、"Ｄ"。食事の準備は出来たので食器を…（振り向いた瞬間に、声がかかった）&br;（黒衣のサーヴァントが引き連れた、見知らぬ…奇妙な格好をした男。完全に緩んでいた緊張感が一気に引き締まる）………少々、気が緩んでいたようです。&br;手間をかけました、"Ｄ"。（表情を引き締めれば、アクタに視線を向ける）&br;（遮断をしているようであるが、奇妙な魔力の流れを感じる。平時であれば感知出来ない訳が無いのだが…）随分と、不躾なお客様ですね。&br;我々に何か御用ですか、こんな森の深くまで。"Ｄ"が連れて来たという事であれば、迷い込んだという訳ではなさそうですが… -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 02:20:02};
---（何処か弾んだ声。自分を見て引き締まる表情。嫌になる。其処に居たのはどうしたって、子供で……）&br;（そんな内心をおくびにも出さず、久多良木アクタは口の端を歪める。左手に滑る血が滴るのも隠さずに）&br;さて、ね。見つかっちまったんだから結果的には意味がない。&br;さておき、用向きは情報交換の申し入れって所か。今ならそっちは、オマエの名前と質問一個に答えるだけでいい。そんな破格のお値段で、こちらの知り得る情報をある程度出血大サービスってな。&br;久多良木アクタだ。サーヴァント・セイバーのマスターにして薄汚い呪術師。魔術師狩りの職業殺し屋……ってな自己紹介はどうだろうね？&br;あ、これ欲しい？　ある程度の魔力を遮断するギリースーツ。下生えに紛れられるから狩猟ん時とか割と便利だぜ。&br;（羽織ったギリースーツを摘んで見せつつ、空惚けた調子で青年は語る。カグラの額の角にも驚いた様子は無く） -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-25 (火) 03:06:07};
---（全くもって、自分の迂闊さにはほとほと愛想が尽きる。普段であれば、それが敵だと分かれば自身の顔を隠す。顔を知られるというよりも、有角種である事を隠したいが為に）&br;（自身の生まれを呪うつもりは一切無いが、情報というものの価値が極めて高くなる戦争下において、最大の特徴を捉えられるという事は致命的だ）&br;（しかしこうなってしまった以上今更隠し立てしたところで仕方がない、開き直る）&br;（それにしても、一言くらいかけてから連れてくればいいのに…普段は口数の少ないサーヴァントを、口下手な自分は感謝しているが…"Ｄ"をちらりと見て、嘆息する）&br;余計な事は言わなくて結構です。僕はそんなものに興味はありませんし、お喋りな人は嫌いです。雄弁は銀という言葉を、ご存知ですか？&br;（先日現れた口達者の老キャスターを思い浮かべ、目付きを鋭くする）&br;（しかし、情報を軽く提示してくる。まだ何も尋ねてすらいないのに、自身の事を、ぺらぺらと）&br;…貴方が言ったことが事実であるという確証はありません。今貴方は圧倒的不利な立場にあるという事を自覚して頂きたいものですね。&br;（集中し、周囲の気配を探知する。強い魔力の存在は感じられない。で、あれば。彼はサーヴァントを引き連れていないという事になる）&br;貴方の命は今我々の掌の上なんですよ（バーサーカーに目配せを送る、先ほどの対峙を把握していない少女は脅しをかけろ、という指示を与えた）&br;ですが…我々も今、全てを敵に回すつもりはありません。貴方の持つ情報が、有益であれば開放しても構いませんよ。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 03:30:07};
---（マスターの嘆息を聞くと、バーサーカーは静かに目を閉じた。まだ幼い少女ゆえに、食事の邪魔はさせたくないという思いからであったが、前にも言われた通り、少々過保護にすぎるのかもしれなかった。）&br;……（脅しをかけろという指示に、バーサーカーは静かに頷く。剣を鞘から抜く。そこにはまだ血糊がついたままである。）&br;先程も言ったが、下手な真似をすればすぐに斬る。お前の武器は既に我が手中にあるのだからな。（先ほどのリボルバーをマスターへと見せる。）&br;（そして、静かにマスターに目くばせする。相手の装備にどうにも呪術系の札と思しきものがあった。魔術師であるならば、その名を明かすことは危うい可能性もあると言うように。）&br;令呪を以てお前のサーヴァントを呼ぶとも、さっき言ったな。そうなれば、容赦はしない。……我が主、気を付けるといい。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-25 (火) 03:43:21};
---そして沈黙は金ってか？　……おっと。&br;（混ぜっ返しそうになった所で、鋭い目つきに慌てたように襟を正す。にべもない対応にため息を一つ）&br;だろうな。俺だってまな板の上の鯉だって事は理解してるさ、だからこそこんな所で口から出任せ吹く意味が無い。&br;……メリットとデメリットを天秤にかけた上で、観念して生き残る目に掛けてる訳で。&br;（鞘走りの音に頬を掻く。殊更な示威は口舌の徒を警戒するが故か、と頭の片隅で推測しつつ、交渉に対する姿勢を測る）&br;そうだな……斃しても斃しても現れる、無数のアサシンの話。&br;俺が直に体験した話ばかりで恐縮だが、そういうのなら興味を持って貰えるかね？&br;（赤い視線が、一段低いカグラの瞳を覗き込む） -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-25 (火) 04:01:27};
---（本人にその自覚は無いが、ビク、と眉が釣り上がった）…詳しく、聞かせて貰いましょうか。まな板の鯉という自覚があるならば、貴方のサーヴァントの能力でも聞き出そうと思いましたが…&br;（サーヴァントクラス：アサシン。自身が最も警戒している存在だった）&br;（以前会ったマユルという名のアサシンはそれを由としていなかったが、本来であればマスターを狙う事を得意とするクラス）&br;（正面からの鍔迫り合いであれば、自身のサーヴァントは余程のことが無ければ負ける事が無いと信頼しているが）&br;（自分達の最大のウィークポイントは、自身の弱さにあるという事。サーヴァントに襲われれば、一瞬で死に至ると、自覚していた）&br;（故に、最も欲しかった情報と言っても過言ではない。それを見越したであろう、アクタが仕掛けた針であるとは、気づいていない様子）&br;無数に現れる…というのは、どういう事ですか。同一のアサシンが複数体存在すると…？ -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 04:10:59};
---（アクタの言葉に静かに耳を傾ける。確かに、今この男が嘘を吹っ掛ける意味はない。これでもかというくらいにこちらの力は示威されている。）&br;アサシン……。（アクタが語ったのは、斃しても斃しても現れるアサシンの話であった。）&br;（以前に戦ったアサシンも強力な相手だった。あのアサシンも複数に分身する技を使ったが……アクタの口ぶりでは、どうもそれとはまた別のようだ。）&br;（相手がそれを知っていていったのかどうかは不明だが、アサシンの情報ならば、こちらは特に欲しい情報だった。バーサーカーとしても、得意な相手とは言えない。）&br;（だが、あくまでバーサーカーが話に直接かかわることはない。交渉や会話は、マスターの役割だ。自分はただ、マスターを守る剣と盾であればよいのだ。時には、言葉からも守る盾となればいいのだ。）&br;（あまり過剰に反応してしまえば、相手へ隙を作ることになる。まだ幼いマスターを支援するのは、そのときだ。我々は口舌の輩には弱い……その自覚はバーサーカーにもある -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-25 (火) 04:22:13};
---別に喋ってもいいが、────まぁ、&ruby(アイツ){セイバー};が負けるってのは、そう無い事だろうな。&br;（その言葉には何の感慨も無い。過大評価による慢心ではなく、純粋な戦力としての事実を述べているような響きがあった）&br;ま、今はアサシンの話すっか。&br;&br;正確な所、アレが同一のマスターかどうかって確証は無い。だが、街の何処にでも現れ、それぞれの個体が別の外見、別の能力を持ってマスターとサーヴァントを襲っている。&br;幸いにして、戦闘慣れしてりゃマスターでも斃せるレベルの雑魚が多いが……上位個体とでも言うべきか。サーヴァントとやり合うに足る性能を持った連中も多数確認されている。&br;（興味を惹かれた様子は把握出来た。後は条件を整える）&br;厄介なのはそれぞれ個性がバラバラって点と……その癖、どいつもこいつも恐らく気配遮断スキルを持ってやがるって事か。&br;故にいつの間にか囲まれて多数にボコられるって状況が発生し易い。その上一般人を巻き込むのに躊躇も無いからな。&br;&br;……俺と、あといくつかの組が停戦してソイツらを潰して回ってるが。ぶっちゃけどの程度効果があったもんだか分かんねえ。&br;（そこまで言ってふん、と気に入らなさ気に鼻息を漏らす）何でもアリアリの戦争とは言え、神秘の秘匿の原則を忘れた莫迦は救いようが無ぇからな。&br;はいここまでで質問は？ -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-25 (火) 04:36:04};
---（負けることはない、そう言い張る姿に少し眉根を釣り上げる）負けますよ。僕の、"Ｄ"とやり合えば。どんな相手だろうと。過信しない事ですね&br;（どちらがだ、という話ではあるが。自身のサーヴァントへの絶対的な信頼感から来る言葉である事には違いない）&br;&br;（この話が事実であれば、自分にとって最悪の相手であることは疑いようがなかった。これまで遭遇しなかったのは幸いだが、相性が悪すぎる）&br;（ここでこの情報を仕入れる事が出来たのは、大きな収穫だ。知ってさえいれば備えようもある）&br;…随分と逸脱した存在のように思えますね、そのアサシンは。それが個別のマスターを持つ存在であるならば行動が軽薄過ぎる。&br;聞く限り、目的意識を感じられません。まるで戦争を掻き回す事だけを主眼に置いているようにさえ感じる…危険ですね。&br;それに、弱い個体が存在するというのも信じ難い。聖杯に引き寄せられる以上は一定の名声を持つ程の存在でなければならないのでは無かったでしょうか…&br;………いえ、一人自身を弱小だと揶揄する風変わりなサーヴァントはいましたが。（口にするのも嫌だという風に眉を潜め）&br;…いいえ、特に。分かり易い解説で助かりますよ、マスターアクタ。思いがけず、貴方が徒党を組んでいる、という事も知ることが出来ましたしね。&br;"Ｄ"、もう構いません。近くへお願いします。（その、徒党を組んだ存在が語られたのは別のアサシンを擁するマスターであれば）&br;（今この場を狙われていてもおかしくはないと、そう判断したらしく） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 05:04:03};
---（マスターの言葉に静かに頷く。自身、何者にも負けるつもりはない。どんなサーヴァントにも。）&br;（そうでなければ、マスターは護れない。護れないのだ。勇者として。）&br;（勇者に求められるのは悪に対する絶対の勝利。そうでなければならないのだから。）&br;&br;（話に聞くアサシンは、かなり特殊な存在であるように思えた。マスターが一人であるかどうかは定かではない。そもそも一人で複数のサーヴァントを従えることは本来できることではないはずだ。）&br;（さらに、関係のない人間まで巻き込んでいるという。アクタは魔術師故に、それに憤っているように見えた。）&br;……成程。（ぽつりと、バーサーカーは呟いた。無辜の民、罪なき人々、それを護るのは勇者の務めだ。）&br;（たとえ、その身が闇に染まり、絶望に満ちていたとしても。）&br;（世界を壊し、新生する勇者であっても。）&br;（変わらない。変わらないのだ。“悪”への強い怒りは。）&br;&br;了解した、我が主。&br;（アクタの元から離れ、ごく自然な動きで、マスターの傍へと戻る。マスターを守るように、斜め前に立って。）&br;（話の流れからすれば、同じく徒党を組み、共通の的を倒せということなのだろうか。バーサーカーはそう感じながら、静かにアクタを見据え続ける。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-25 (火) 05:21:53};
---想定外なんてものは付き物さ。そういうのを潰していくのも定石だろ。&br;（暗に自身がアサシンを巡る他のマスターと停戦を結んだ理由を匂わせ、頷く）&br;にしても、弱小を謳うサーヴァントね……似た様なマスターなら見たけれど。&br;マスターであることを隠そうともせず、さりとて好戦的に戦いを挑むと言う訳でもなく。……戦略眼も在り、頭も切れるが、その「前提」を覆されるのを楽しみにするような……&br;（半ばからは独り言のような響きであった。軽薄そうな態度とは裏腹に、脳裏に焼きついた赤い視線を振り払うように頭を振り）&br;いや、すまん。これは損得や取引は関係無く、個人的な忠告としてだが……&br;胸元に令呪のある兄ちゃんには気をつけた方が良いかも知れねえな。どういう振る舞いに出るのか、底の知れない物があった。&br;（何処か、真剣味を帯びた言葉であった。それまでのおどけた雰囲気では無い、真摯さすら感じさせる）&br;&br;……ま、こっちの提示した情報に満足して貰えたなら幸いだ。そんでもって、こちらの要求と言うか、目的と言うか。&br;先ずはオマエの名前。ガキだのお子様だのと呼び付けたら、そこのおっかないサーヴァントに兄さんにぶった切られちまいそうなんでな。&br;もう一つは──&br;（赤眼が、射るようにカグラの瞳を見据える）&br;&br;──オマエは、聖杯に何を望む？ -- [[アクタ>名簿/510407]] &new{2014-03-25 (火) 18:44:14};
---………仮にその想定外が我々のいる所で起こった場合、優先するのはそちらとする事を明言しておきましょう。無用に人を巻き込むのはこちらとしても、不本意ですから。&br;（完全なる害意の塊であり、悪と断じる事の出来る存在。自身のサーヴァントも彼等に対する怒りを感じていると見て取れる）&br;（限定的な同盟とでも言えばいいだろうか、彼等に与するつもりは無い。しかしそれを無視する事は出来なかった）&br;…ふむ？（自分達が遭遇したキャスターに対し抱いた感覚と、アクタの語るマスターは近い雰囲気を感じ取れる）&br;私がかのキャスターに持った印象と近いものを感じますね。弱小であると謳いながらも一切の怯みを見せる事も無く…&br;我々に、勝っていった眉雪の男と。…ええ、忠告は有り難く受け取る事としましょう。あれだけの慎重を期していたというのに、存外甘いところがあるのですね、貴方は。&br;（感謝の言葉は示さない、その代償として自身からも僅かに情報を垣間見せる）&br;（アクタの忠告を施しと受け取り、甘く見られたと感じた少女なりの、幼いプライドだ）&br;&br;先程も言った筈です、貴方は不利な立場にいると。これは交渉でではなく、譲歩です。我々に要求を飲む必要がありますか？&br;（外見と不釣合いな冷静を纏っているように見せて、やはり性根はアクタの言った通りの「子供」なのだろう。僅かな苛立ちを感じさせる所作を隠し切れていない）&br;………カグラです。名乗った以上、そうと以外呼んだ場合どうなるかは、分かっているようですのでこれ以上は言いませんが。&br;&br;（鋭い、瞳。先ほどまで時折おちゃらけて見せていた男がしているとは思えない程に）&br;（………それを問いかけて、どうするというのだろうか。それ以上を発しない、アクタからは何を感じ取る事も出来ない）&br;（この戦争の参加者は、誰であれ何かしらの願いを持っている筈。切なる希望、下衆たる野望。それは様々であろうが）&br;（それを知った所で、彼の状況が好転するとは思えない。むしろ、いらぬ痛みを抱えるだけであろうのに）&br;（何故、彼はそんな事を──────）&br;&br;（アクタに背を向ける。もう貴方には用は無いと、今すぐにでも立ち去れと、そう言わんばかりに）&br;（──射抜くような、その赤い瞳から逃がれるように）&br;&br;………僕は、取り戻したいだけです。理不尽な運命に奪われた、その全てを。&br;（小さな背中を、アクタに向けたまま。小さな声で、呟いた） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-26 (水) 13:19:23};　
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-森閑とした静寂の空間、魔物が隠れ住むという人の寄り付かない森に、男がいた。&br; 黒衣に身を包んだ男。瞳に光宿さない、若い容姿の男。&br; 隠すことのできない強烈な重圧、暗い波動をその身より溢れ出しながら。&br; 男は、森の中で一番高い木の上にいた。&br; そこから、冒険者たちが集う街を見ていた。&br; ただ、見ていた。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:03:50};
--&br; 「……変わらないままだな」&br; 漆黒の男は、ぽつりと言葉を漏らした、&br; 黄昏時の冒険者の街には、だんだんと明かりが灯り始めていた。&br; にぎやかな街、そして混沌とした街。&br; あらゆる正義と悪逆とか入り混じった奇妙な街。&br; そこは、何も変わっていなかった。&br; かつての時と、何も。&br; この青年が、この街に初めて降り立ったのは黄金歴で数えて、約180年以上前。&br; それほどの時が経っていても、この街は何も変わっていなかった。&br; 昔のままで。あの時のままで。&br; 勇者を名乗る少年が、この世界に迷い込んできた、その時のままだった。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:05:10};
---&br; 「……俺は、こんなにも変わってしまった」&br; 懐かしげに男は言う。かつての時を思い出すように。&br; 魔王を倒す旅の途中、冒険者の街に、何の運命か迷い込んだ。この世界に顕現した時のことを。&br; &br; そして、少年はこの世界で暮らし始めた。魔王を倒す力をつけるために。&br; そして、元の世界に戻るために。&br; そして、世界を救うために。&br; &br; 右手に蝶のような紋章を持った少年は、数々の出会いを経て、成長していった。&br; 仲間を得た。友を得た。お互いに過酷な運命に巻き込まれながらも、負けずに戦うと誓った友を得た。&br; この世界で、愛する人もできた。&br; 勇者が取り込まれた、否、これから取り込まれるであろう、過酷な運命を、乗り越えて見せると誓った。&br; 勇者として戦い、世界を救い、魔王になどなることはなく。&br; 気高き勇者として在ることを、友たちと語ったのだ。&br; &br; そう、忘れえぬ日々だった。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:05:53};
---&br; だが、運命は転がり落ちていく。&br; 親友と誓った、同胞と誓ったともは消えた。&br; 愛する人さえも、この世から旅立った。&br; それでも。&br; それでもなお、勇者の少年は前を向き続けた。&br; 彼は、勇者であるから。何があっても、立ち止まってはいけなかった。&br; どれほど悲しんでも。&br; どれほど絶望しても。&br; 絶対に、止まれない。止まらない。勇者であるから。&br; 去って行った友や愛する人達との誓いであるから。&br; &br; 勇者は、戦い続けたのだ。喜びも悲しみも、全て背負って。&br; ――そして、運命の導くままに、デクスの勇者は、この世界から旅立った。&br; 自らの運命に立ち向かうために。魔王を倒すために。全ての世界を、救うために。&br; 無限の螺旋へと、向かって行ったのだった。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:06:27};
---&br; 「……そう、誓った。俺は、誓ったんだ。皆と」&br; 夜が訪れようとしている街並みを眺めながら、黒衣の男は泣いていた。&br; 涙は流してはいない。だが、泣いていた。最早戻らぬ日々。自分には許されることのない日々を思って。&br; 「運命には負けない。闇にも負けない。俺は、俺は勇者であり続けて、魔王にもならないことを、誓ったのに……」&br; 体が震える。あまりの哀しみと絶望に。思わず手に力を入れると、掴んでいた木の枝が粉々に砕け散った。&br; 「俺は……世界を救えなかった」 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:07:08};
---&br; 「クリセスちゃん、伯爵、ワタル、ルージィ君、トーコさん……ブルー……ジュン」&br; それだけではない。この世界で出会った多くの人々、友、愛する人の名を呼ぶ。&br; もう、彼らのほとんどはこの世の住人ではない。生きているにせよ、この世界からは去っている者ばかり。&br; 伯爵と呼んだ人物とは、この聖杯戦争の敵として出会ってしまった。本来ならば、喜ぶべき再会であったのに。&br; 運命は、勇者を逃しはしない。安寧の時は訪れない。&br; 「……すまない。俺は、俺はッ……」&br; 涙はない。泣くことは許されない。勇者であるために。&br; 「……世界を、壊した。破壊した。絶望に導かれるままに。そして、世界を救うために」 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:07:59};
---&br; &ruby(ルナコーン){月角種};が書き記した世界の伝承の中の一つに記された勇者の物語。勇者の少年が冒険者の街を去ってからも、それは書き記され続けた。&br; 無数の並行世界を旅し、魔王を倒し、世界を救う勇者の物語。&br; 魔王を倒しても永遠に終わらない物語。救った端から、世界は神により壊され、再び始まる。&br; 永遠に、永遠に繰り返す終わらない伝説に記された勇者。&br; 曰く、絶望に抗い続けた者。&br; 曰く、哀しみに堕ちながらも光を求め続けた者。&br; 曰く、憎悪に、怒りに、打ち震えながらも勇者たろうとした者。&br; 伝説の中の“Dの勇者”、それが、この男だった。&br; 終わらない物語の勇者である。&br; かつて勇者であり、そして勇者であり続ける者である。&br; &br; 深き絶望の果てに、そして神をに操られる世界を壊すために、魔王となった、勇者。&br; 世界を救えなかった、勇者。&br; 大切なものを守れなかった、勇者&br; それが、“D”だった。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:08:54};
---&br; 「……もう、何も失うわけにはいかない。彼らとの誓いを果たすためにも」&br; 男の体の震えが止まる。漆黒の中に、輝きを秘めた瞳が光る。&br; 「俺は全てを救う。俺は全てを守る。全て、そう、全てだ」&br; 決意の言葉を口にする。この世界に、マスターの少女に召喚されたときから決めていたことを。&br; 「我が主を守る……彼女もまた、全てを奪われたもの。その切なる願いを、俺は叶えなければならない」&br; 過酷な運命に巻き込まれた少女。その姿は、自分と重なり合う。&br; 全てを奪われたこそ、強い決意があった。自らを絶対の善と信じ、全ての悪を滅ぼし、世界を守る狂った思いがあった。&br; そうでなければ、勇者たりえない。守れなかったからこそ、もう何も失うわけにはいかないからこそ。&br; たとえ、聖杯なるものが、運命を動かすものであり、本来この勇者と相いれないものであったとしても。&br; 勇者は、男は、主に尽くす。主の為にのみ、戦う。その果てに、Dの螺旋を越え、神を殺すために。&br; 世界を操る邪悪を滅ぼすために。&br; たとえ魔王となっても、勇者は戦い続ける。抗い続ける。全てを破壊しても。&br; &br; 「それが……俺に出来る、たった一つのこと。無限に罪を背負ったとしても」 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:09:52};
---&br; 静かに目を閉じる。この世界の思い出も、勇者の力の一つとなる。だが、それももう思い出すまい。&br; それは、許されないことだから。&br; &br; 「世界を、救って見せる――」&br; &br; 「見ていてくれ、ブルー、ジュン……俺は、勇者であり続ける」&br; &br; 「何が、あっても」&br; &br; 黒い男は決意した。この聖杯戦争の果てにあるものを目指して。&br; 神の呪縛から解き放たれ、神を殺すために。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:10:31};
---&br; 男はもうすでにその場にいなかった。&br; そろそろ夜が迫る。故にマスターの下へと戻ったのだった。&br; 互いに奪われたもの。そしてマスターたる少女の切なる願い。&br; それを叶えるために。守るために。勇者であるために。&br; 男は、戦い続けるのだ―― -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-28 (金) 03:13:18};

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-(カカポ・グリードがカグラの陣地を嗅ぎつけるのはそれほど難しいことではなかった)&br;(カグラ自体に落ち度はない　あるとすればカグラを求めて出入りするほかのマスターやサーヴァント――と言ってもカカポ自身は聖杯戦争に参加しているという意識はないためそう呼ぶのは知らないが――であろう)&br;(魔物が出ると噂される森への人の立ち入りはここのところ不自然なほどに増えている)&br;(それをつぶさに観察している内にマスターと思しき少女の姿を見つけ、舌なめずりをした)&br;&br;(カグラの姿を確認した後、数日をかけて下準備を済ませる)&br;(森の近くの街で男の子が一人森に迷い込んできてもおかしくないと思わせる状況を作り、再び森に立つ)&br;・・・ふふっ、可愛いもんでち(簡易な罠を見ると滑稽で笑いをこらえきれない)&br;(そしてこれにわざと引っかかる自分もまた滑稽だな、とこぼれた笑みを消して罠に踏み込んだ)&br;(それはカグラたちに伝わるであろう) -- [[カカポ>名簿/510398]] &new{2014-03-24 (月) 23:25:23};
--（カカポの踏み込んだ罠は簡易なトラバサミ、少年の姿をしたアサシンの足に歯が食い込むとほぼ同時に連動した鳴子の音が静かな森に木霊していく…）&br;（暫しすれば、人の気配が近づいてくるのを感じられただろう。サーヴァントを伴っているようで、二つの気配はカカポを確認する事が出来るギリギリの距離で止まり）&br;（また暫しの間を置いた後、一方の強大な気配は静かに立ち消えて）&br;（近寄ってきたのはカカポのターゲットである、少女だった。少女は目深にフードを被り、仕掛けられた罠を避けながらすぐ傍にまでやってくれば）&br;（食い込んだトラバサミの歯を外し、その傷口に問答無用で薬草を塗り込んで応急処置をすれば）&br;………もう二度と此処には近付かないように。ここは「魔」が潜む森です、貴方のような子供は一瞬で食い殺されてしまいますよ&br;（警告を残し、立ち去っていこうとする） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 00:05:56};
---い・・・っ(すり込まれる薬草に涙目になる)&br;ご、ごめんなさい・・・でもボク・・・ボク・・・・・・(行く所が無くて、と小さな声がカグラの背に届く)&br;(見た目が10になるかならないかの少年は捨てられた子犬のような雰囲気をまとっていた) -- [[カカポ>名簿/510398]] &new{2014-03-25 (火) 00:22:21};
---（歩き出していた歩を止める、行く所が無い、という言葉に怪訝そうに振り返り、少年を見据える）&br;（フードに隠されて、表情は伺えないが赤い瞳が薄らと見えて）………帰るべき場所が無いのですか。&br;…家出か、そういった類であるならば帰りなさい。貴方位の年頃では分からないかもしれませんが、家は…家族というのはとても大切なものです。&br;喧嘩をしたのであれば、頭が冷えるまで何処かをうろついていればいいでしょう…こんな、危険な場所に留まる必要はありません -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 00:33:57};
---そんなこと・・・出来ない・・・　あれは、家族なんかじゃないでち・・・(言葉少なに語る)&br;それに、街や街の近くじゃすぐに見つかっちゃう・・・(だから、ここじゃないとダメなのだ、と)&br;おねえちゃん、お願いでち・・・ -- [[カカポ>名簿/510398]] &new{2014-03-25 (火) 00:45:18};
---（口振りを察するに、この少年は家庭に何かしらの不具合を抱えている、らしい。家族といえば、仲の良いものだと、暖かなものであるというのは確定的なものではない）&br;（自身の失った家族は、一族のものたちは皆仲睦まじかったが…人間は、そうではないという事を聞いたことがある）&br;（怯えるように震える目はそれを表している、それが、演技だとは気付くことが出来ない）&br;………僕は貴方を関知するつもりはありません。ですが、付いてくるのは勝手です。身を隠すには丁度いい洞窟がありましたが…少し様子を見てくる事にしましょうか&br;（再び背を向け、歩き出す。その歩調は小さな子供であってもついてこれる程にはゆっくりで、森の中にしては安全な道を選んでいるようだった） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 00:58:40};
---おねえちゃん・・・(ぱぁっと表情が明るくなる)&br;(森の中を歩き慣れていないよたよたとした足取りでカグラの後ろについていく)&br;(その先にはカグラの言葉通り洞窟があり、カカポはそこに住み着くことに決めた)&br;おねえちゃんありがとうでち・・・ボクの名前はね、エドでち　おねえちゃんの名前は・・・？ -- [[エド>名簿/510398]] &new{2014-03-25 (火) 01:08:41};
---（洞窟から去ろうとすれば、感謝の言葉を投げかけられる）僕はただ、歩いていただけです。その洞窟を貴方は勝手に見つけた、礼を言われるような事ではありません&br;それと、僕は「お姉ちゃん」ではありませんから。（質問には答えず、あくまでも冷淡なふりを続け、去っていく）&br;（気配が消え、暫し待っても戻ってくる様子は無く。結局、顔はフードに覆われ隠されたままで見せる事は無かった）&br;（その後、夕方過ぎに洞窟の入り口にはパンと木の実…焼いて素朴な味付けをされた獣の肉と、綺麗な水の入った竹筒が置かれていて。それからも定期的に食料が置かれるようになった）&br;（心を開いた様子は無くとも、気にかけてはいるというのが見て取れる、配慮だった） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 01:54:42};
-（アルメナから離れて、此方の街に来て少ししか経過していない……けれど）&br; （元々自然が好きな上に、慣れないコンクリートジャングルに息苦しくなり、居心地のいい場所を求めるかのようにこの森へと足を踏み入れる）&br; …………&br; （ここは、なんて空気が澄んでいて清らかなのだろうか……神秘的な森の、奥深くまで誘われるかのように歩いて行き）&br; （森の美しさを象徴するような、清らかな湖を見つければ、樹の下で服を脱いで……ゆっくりと湖へと足を入れ、沐浴をし始めた）&br; （沐浴も、随分と暫くぶりだ……穢れ無く、森が生きているかのような空間は、とても心地よくて自分好みだった）&br; （こんな幸せな場所なら、私はこのまま神話の様に、魚になりたいと思う程……） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-03-24 (月) 01:51:15};
--（深き森の中で数少ない木々の開けた場所、清らかなる清水湧き出す湖のほとり。人の手が入る事無く、森の動物達しか使っていなかったその水は透明度が極めて高く）&br;（沐浴を行うには打ってつけといって良いほどに。穢れも無く、静かで、穏やかな空気が流れていた）&br;（少女が沐浴を始めてからも人の気配は一切、感じられず。彼女を見守るのは時折囀りを響かせる鳥達と、森に住まう獣達だけ）&br;（５月の陽気は朗らかで温かい、とはいえ地の底より湧き出した湖の水は冷たい。少女が沐浴から上がろうと、湖から出ようとしたその時だった）&br;（獣とは違う、この森深くでは異質の気配が小さな足音を響かせ、近づいてきた。それは明らかに人で）&br;（敵意は感じない。どちらかといえば安穏としているようで、人の気配でありながらも森の動物達に近い空気を纏い）&br;（それは現れた、男物の服を身にまとい、異形の角を生やした小さな体躯。人の姿があるという事を認めれば、驚いた様子で目を見開いて、手にしていた荷物を取り落とした） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 02:17:10};
---（深い森の清らかさに相応しい、湖のほとりは……人の気配も無く、動物の気配を少し感じる程度で、透き通るほどに美しい）&br; （沐浴を行うのにとても適してて、これほどまでに清らかな湖が存在する事も稀な程に、穢れが無く美しい　自然そのもの）&br; （人気も無く、時折響く鳥や獣の声や足音……風に揺られる木々のメロディに心を癒される）&br; （――……けれど　森の奥で涼しい場所である上に、湖はまだ冷たい……日に日に暖かさが増し、春の陽気から初夏に変わりかける時期だとしても）&br; （永い間身を浸すには、冷たすぎる……すぐに湖から出ようとした時――……）&br; …………？&br; （獣とは違う、高い魔力と人の足音が近づいて警戒する――……どうしよう、サーヴァントが居無いどころでは無い……一糸纏わなぬ姿で身を守る術も無い）&br; （近づく気配から、どんどん魔力が高まるのを感じる――……いけない、魔術師としたらレベルの高い人の魔力……）&br; （左上腕部に、ルビーの様に輝く令呪を一先ず右手で覆って隠しながら、足音のする方向へと振り向く）&br; （けれど――……時、既に遅し）&br; （見られていた……！一部始終を、令呪を隠す所を……）&br; （焦りで動揺するが……高い魔力を感じる他は、敵意は無い……寧ろ安穏としている……？）&br; （不思議に思うが、人よりも森の住民たちの空気に近い雰囲気は、自身もとても落ち着いて……先程までの、慌てる心は消え失せた）&br; （男物の服を身に纏っているが、異形の角は　まるで宝石の輝きの様に美しく――……可憐な顔立ち）&br; ……綺麗、な子（思わず、呟く）&br; （それは、あまりにも　あまりにも……顔立ちだけでなく、纏う空気も神聖さを感じたから）&br; （あちらも、私に何か驚いたらしく、手にしていた荷物を落としている）&br; ……あっ……荷物――……（湖に居る私は、何もできず、ただただ　ぼんやりと彼女の姿を見ながら、間の抜けた事を、ぽつりと呟く） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-03-24 (月) 02:32:07};
---（森の中に人が入ったという形跡は見受けられなかった、いや見つけられなかった、というのが正しいだろうか）&br;（それに慣れているとはいえ、森での清貧な暮らしというのは娯楽に欠け、楽しみといえるものは少ない）&br;（それは例えば食事であり、その食事を取る為の材料を探す事であり、生きる為獣を追う事であり）&br;（その中でもカグラにとっての大きな楽しみの一つが、水浴びだった。男装をしているとはいえ、年頃の少女であり身奇麗でいたいという気持ちは、当然持ち合わせている）&br;（何時、何者に襲われるかも分からない切り詰めた心を解き解すその行為をしに、湖へと赴く心は多少なり浮かれ、緊張が緩んでいたのだろう）&br;（そこにいた異物に気が付いた瞬間、自身の緩みを痛烈に呪う。武器の一つも持たず。サーヴァントとは言え男であるからと連れ立たなかったのは間違いだった）&br;（角から感じ取れる、視界の先にいる少女の魔力はとてつもなく、高い。見た目が少女であるとはいえ、魔術師であればそれに対向する手段が今の自分には、無い）&br;（取り落とした荷物を拾うでもなく警戒し、木陰に身を隠し、隙あらば自身のサーヴァントを呼びだそうとした、その時）&br;（聞こえた声は自身の緊張とは裏腹で。何処か自分を気遣うようにすら聞こえた）&br;（その一言だけで随分と緊張が削ぎ落とされてしまった事を自覚する。今更、身を隠しても遅い。相手が仮に思った通り、魔術師であるならば）&br;（先日戦ったアサシンを伴った少年と同じく、木々など身を守る役には立たない）………貴方は、何者ですか。&br;（一糸纏わぬ少女を恥ずかしげも無く正面から見据え、鋭い目を向ける） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 02:54:44};
---（森での清貧な暮らしのせいか、娯楽に欠けているせいか――……）&br; （きっと彼女にそのつもりは無いのだろうが、現代人と比較して、遥かに修行者に近しい生活の彼女の魔力は、元々高い素質に加えて更に高められているかのように感じる）&br; （自然と一体化した生活故、彼女自身が清らかで美しく気高いのだ――……故に、種族に加えて神聖さも感じるのだろうか）&br; （等とぼんやりと思っていると、彼女にも自分の事が共鳴するかのように伝わっているのか……警戒されて身を隠されている）&br; （……私も彼女に警戒したけれど、同じように彼女も『未知の私』を警戒している……怖いのだ、お互い）&br; （けれど、相手からの攻撃性は見当たらないし、生憎自分も持ち合わせていない……何よりそれに安心した）&br; （『何者ですか？』と声をかけられれば）……えっと&br; （答えようとして、名を告げようとして――……自分の状況を思い出した）&br; （緊張で感覚が麻痺していたが……湖に浸かる半身は冷えて寒い。安心した瞬間に、緊張も緩んで寒さに身を震わせる）&br; ……ごめんなさい、答える前に……湖から上がって、服を着ていいですか……？&br; （実に、その少女はぼんやりとしていた。決して、油断させる策でもない事は、大ボケした空気と天然なやりとりから、余程弁が立つような人間ではない事はわかるだろう）&br; （そして、ちょっと唇の色が薄くなり、血色も消えて白っぽくなっている様子からも、嘘でない事は黙認できる） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-03-24 (月) 03:07:04};
---（しかと対峙してみれば、左手に刻まれた令呪が、疼いている。目の前の少女は、敵だ。あどけない少女に見えても、他を排してでも叶えようとする願いを持つ、敵）&br;（緊張しろ、警戒しろ、騙されるな、容赦をするな、幸いにしてこの場も自分の陣地といっていい程熟知した場所）&br;（武器と出来るものならある筈だ、小石であろうとも礫となれば人を致死させる事だって出来る）&br;（少女の返答を待ちながら、出来うる限りの状況を組み立てていく。緩んだ糸を引き締めていこうとする。しかし）&br;……………はぁ………？（状況が、分かっているのだろうか）&br;（少女も、自分が敵であるという事は理解している筈だ。それなのに）&br;（彼女が口を開く度に自身の中の毒気が抜け落ちていく。それが自分の甘さであるのか、少女の持つ人徳であるのかは分からないが）&br;（こめかみに手を当てて、大きく溜息を吐き出す。同時に、強張った背中から力が抜け落ちていった）…現状を理解しているんですか、貴方は…&br;…分かりました、いいですよ。但し…武器を隠していないか、確認はさせてもらいます。&br;（少女に服が何処にあるのかを聞けば、その木陰に赴いて念入りにそれを確認し。問題が無い事を確認すればそこから離れ服を着るように促した） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 03:32:10};
---（カグラが、敵として緊張感を高めるのが、森の魔力を集め始めた事からもわかる……けれど自分の緊張は続かない、寒い）&br; （丸腰で、湖の中で震えている自分は、彼女から見れば格好の餌食だ、今すぐサーバントを呼ばれて捕食されてもおかしくない、というか赤子の手を捻りつぶす様に、簡単に殺されるだろう……でも、寒い）&br; （彼女がその気になれば、その辺の石を拾い、頭部目指して投げつけるだけでも、彼女は倒れるだろう……それ程に彼女自身は弱い）&br; （命の危険が一杯であるにも拘らず……彼女の思考は、徐々に冷え切る身体に、耐えられない……『寒い』しか頭に無かった）&br; （カグラが『はぁ？』なんていうのは当然である）&br; （聖杯の敵同士なのだから……けれど）&br; （湖で震えている彼女の姿は……あまりにも不憫で、毒気や警戒を解くには十分だった）&br; ……理解してます、貴方が聖杯のマスターだって事……　''でもそれ以上にここから早く出ないと私……風邪引いちゃいます……！''&br; （耐えきれないのか声が大きくなり、彼女に『いいですよ』っていわれるととても喜んだ顔をする）&br; あ、はい……！大丈夫です何も持っていません……！そこの樹の下に白い服あるの、私のです……！（震える指で、樹の下を指さす）&br; （目線を向ければ、肌触りが良い純白の布に、レースやフリルのついた、ネグリジェみたいなドレスと、ドロワーズ、ヘッドドレス、鎖の付いた首輪や、高価な宝石の付いた指輪等があるのが見えるだろう）&br; （……武器どころか、鞄や財布一つ持っていなかった。確認が済み、彼女からの許可が下りれば、早速上がって服を着始めた）&br; ……まだ、沐浴には寒かったです……（震えながら、呑気な事を言う）&br; 私の名は、メルセフォーネと言います……えぇと、女の子ですよね？貴方は？（男性の服で、迷ったが……綺麗な容貌から女性だと簡単に分かって、名前を尋ねる） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-03-24 (月) 03:56:07};
---（死の可能性を考慮するよりも現状の寒さにしか思考に無い様子を見るに…容貌からしてそのままであるが、異種族である可能性は無きにしも非ずで、そうであれば断ずる事は出来ないが…子供である事が良く分かる）&br;（今まで受けた経験から何処か達観とした、大人びた思考をする自分にとってそれは懐かしく、同時に羨ましくも思えた）&br;（服を着込む少女の姿を未だ信用はしておらず、監視しながら、考える）&br;（このような無邪気に見える少女までも聖杯を望み、戦いに赴いている。そうとは見えなくとも、彼女にも自分が抱えるような絶望を秘めているのだろうか、と）&br;&br;（辺りにサーヴァントの気配は無い、自身のサーヴァントも少し離れた陣地から動いた様子は無かった。本当にただ、沐浴に来ただけなのだろうか）&br;（着替えを終えた少女に質問を投げかけようとしたが、出鼻を挫かれる。先ほどから尽く、調子を狂わされ続けている）&br;あ、僕はカグラ・ソーマ………っ（余りに無邪気に投げかけられた質問に素直に返答してしまった、半ば条件反射だった）&br;（名前の一つとも思うが、情報を与えるという事が後々にどういった影響を与えるか分からない戦争の中だ。つくづく、自分の迂闊さが悔やまれる）&br;（続く女性であるという指摘には答えず、緩みそうになる表情を固く引き締めて）…質問をするのはこちらの方です。&br;此処は僕達の拠点であるという事は貴方でも理解出来るでしょう。今すぐにでも貴方を殺す事が出来るんですよ、僕達は。&br;サーヴァントはいないようですが何をしにここに来たのです。貴方のサーヴァントがアサシンであるならば、今の僕は罠にかかった哀れな的にしか過ぎませんが -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 04:23:52};
---（容姿は非常に幼く、容貌や背丈から平均値を換算しても7～8歳前後にしか見えない……けれど、その年にしてはあり得ない程の凄まじい魔力を持つ事も確かで）&br; （彼女の種属等の詳細は見えてこないが――……只一つ、現実的精神年齢は、年相応で在る事は確かだろう）&br; （現に『死』の可能性よりも、寒さの我慢が限界に達して震えている緊張の無さからも、察せられる）&br; （急いで服を着こむ姿を監視しても……隙をついて攻撃をしたり、カグラを伺おうとする様子も無ければ、またサーヴァントの気配も一切無い）&br; （ただ、彼女の左上腕部で、令呪が真紅の鮮血の様な輝きを見せるばかり――……）&br; 　&br; （カグラの内心も、敵同士というのに露知らず……彼女の名前を聞くと、少しばかり微笑んで『あぁ、カグラさんって言うんですか』……なんて呑気に返す）&br; （そこには、繕った仮面の様子も、騙して油断させる色を感じない……例えるなら『末っ子』そのものの性質だった）&br; （……悲しいかな、カグラが緊張を持ち、名前一つの情報で迂闊に悔やんでいる事も『……？　名乗って後悔している？何故……？』と思うばかり）&br; （生まれ持った才の殆どを魔術に振り分けた様な彼女は、魔術には長けていても、知略的知性は無い）……あ、はい&br; ……そう、ですね……この森からは人気も無く、植物や動物達の清らかな自然の魔力しか感じませんが――……貴方と……強そうなサーヴァント？の気配が、魔力で残っている事から理解はできます&br; （『今すぐにでも貴方を殺す事が出来るんですよ、僕達は』との、彼女の言葉が胸に響くが――……威圧するのは言葉と態度だけ、殺意も敵意も感じない）&br; 本当に殺すつもりだったら、今すぐサーヴァントをけしかけるか、貴方からの殺気を感じて私は逃げます……そう言うのには、長けていますから（小さく微笑む……笑顔の裏に悲しみを隠して）&br; （だって、本当に殺すつもりなら、こんなやりとりなんてしている余裕は無いのだ――……自分の過去に眠る、凄惨な時代で痛いほど殺し合いがどういうものか分かってる……それに）&br; 私は、貴方が好きなので答えますが、此方の町の空気が合わず、自然と触れ合いたくて偶然此方の森に訪れ、沐浴したら気持ち良さそうな場所だったので、湖に浸っていたまでで&br; ……アサシン……ああ、アサシンだったらそう言う方法もあったかもしれないわ。でも、私のサーヴァントは違うの……それ以上は流石に教えられないけれど&br; （言葉から、嘘を感じる気配も無い……そして、あろうことか少女は『好き』というと頬笑みを向けてにこにこしている）&br; （カグラに今のところ分かるのは、本当に彼女に『好まれた』……という事は、手玉に取る為の作戦でも無い事が、空気から分かるだろう） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-03-24 (月) 20:35:32};
---（彼女の無邪気な表情を見るに、それが巧妙な演技でもない限りは謀略の匂いは感じられない）&br;（純粋。その言葉がとても良く似合う。少女の言に嘘偽りが無いと、頭ではなく心で理解出来てしまう。故に、戸惑いが隠せない）&br;（自分が敵であるという事を示したにも関わらず。無防備に着替えを続けて、その間にも殺されるかもしれないという事を微塵も考慮していない）&br;（この欲望と、策略と、血の匂いに塗れた聖杯戦争という舞台にはとても相応しくない、最もかけ離れた演者であるように思える）&br;（だというのに、殺意を向けられる事、殺気を感じ取る事が出来て。それに慣れているとまで彼女は謳った。なんなんだ、一体）&br;（考えれば考えるほどメルセフォーネと名乗ったこの少女の事が分からなくなっていくようだった）&br;&br;（思い悩む自分にそうして、向けられたのは純然たる好意。そうして、はたと理解する）&br;あぁ…貴方は。そうですか…（というよりも、理解していた事を聖杯戦争の相手だ、というフィルターをかけた為に見失っていたのだろう）&br;（先ほども思考の中で「子供」であると断じた。彼女はそれそのものなのだ。紛うことなく）&br;（自分も故郷にいた時にはそうだった。好意には好意を返してもらえる、そう信じているのだろう）&br;（そしてその穢れない目は、自分の本質を看破し表面上の敵意をすり抜けて、彼女に好意を抱き始めている事を捉えたのだろう）&br;…腹芸をしようとしていた僕が馬鹿みたいですね。（ため息を一つ、苦笑交じりに零す）&br;（メルセフォーネには知る由も無いが、この戦いが始まって以降。いやそれよりも前から。サーヴァントの前以外では、始めて表情を崩した）&br;…この時期ではまだ、埃を流すくらいに止めておいた方がいいですよ。既に体感したでしょうが、この湖は地下から湧き出す清水で温度がとても低いですから。&br;（話し声を聞きつけたのだろう、サーヴァントの気配が近づいていた事に気付き、手で制し戻るよう指示する）&br;…もう一つ、注意をしますが。貴方は今、初めて会った人を、僕を好きだと言いましたね。それは、とても危険な事です。&br;第一印象で抱いた人柄は、凡そ間違いは無いとも言いますが。人というのはそんなに簡単なものではありません。好きだから、なんていう理由で情報を明かすのは、好ましくない。&br;それがほんの些細な事であろうとも。特に今、僕達は戦争をしているのですから。出来うる限り、情報は隠すべきです。&br;（まだ口調は固く、何処か冷たい声音である。しかしそれは、妹を諭す姉のように、柔らかみも感じさせた） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 22:51:06};
---（まるで、彼女の純白の衣装が、それを象徴するかのように、純粋に無邪気で無垢な少女だった）&br; （同時に、カグラからは、敵同士だというのに無防備かつ浅はかで、緊張感の欠片も無い様に感じるが……）&br; （彼女のこの一連もまた、カグラから殺意を感じず、良い意味で安心しているからの行動と、好意宣言だった）&br; （カグラには混乱を招いたかもしれないけれど）&br; 　&br; （思考を巡らせるカグラとは裏腹に、にっこりと好意を告げる――……敵同士であるにも、関わらず）&br; はい（頷いて、肯定する　確かに聖杯の敵で在ることは確かなのだけれど……水浴びをしていて、格好の餌食だったにもかかわらずサーヴァントをけしかける様子も無ければ）&br; （時折、こうして忠告してくれるのは、少なからず彼女の優しさだと思うから……本当に敵であれば、そんな優しさを交流に感じないし、命を狙われて居たら、今頃裸のまま逃げなければならない状態になっていてもおかしくない）&br; （……何より、この神秘的な森の空気に負けない程の気高さと芯の強さを感じて、興味を持ち『相手を知りたい』という好奇心が勝っていた）&br; （彼女は見るからに、角がある事から純粋な人間では無い……混血種か何かなのだろうか？とか、聖杯とは全く関係ない事を考えてしまう）&br; （溜息を、苦笑交じりに返されれば――……先程までの角もやや、丸みを帯びた言葉が嬉しくて、微笑みながら忠告に耳を傾ける）&br; 埃を……？　ああ、そういう事なのね、お陰で思ったよりも冷たい理由が分かったわ　出来れば入る前に聞いておきたかったわね&br; （ほんわりと、そんな事を返しながら――……彼女のサーヴァントの気配を感じる……強い。クラスまでは分からないが強力な気配を感じる……！）&br; （思わず、緊張でそちらの方へと目線を向け、身構える……サーヴァントの姿は見えないが、遠くで黒いシルエットが動くのだけ、辛うじて見える程度だった）&br; 危険……？（不思議そうに首を傾げるが）　……成程、確かにその通りね&br; （とはいえ。此方のサーヴァントはアサシンでは無いよと言っただけで、情報を漏らしたつもりも無いが……それも一種の情報なのだ）&br; （ぼんやりしている彼女には、彼女の忠告は勉強になった。先程のほんわりとした雰囲気が引き、真面目に聞いて頷く）&br; ありがとう、あまり大したことじゃない……って思ったけれど、そう言う事では無いのね。とてもいい勉強になったの&br; （にこやかに柔らかくお礼を言う姿は――……傍目から見れば、種属が違うのも傍目からわかりきっていることだが）&br; （周囲が見たら、微笑ましい『姉妹』の様な雰囲気が醸し出されている様にも、映るだろう） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-03-24 (月) 23:19:57};
---（メルセフォーネが好奇心を抱いたのと同様に、カグラは一つの疑問を少女に抱いていた）&br;（彼女は何のために、この戦いへと赴いたのだろう、と）&br;（先ほどの言葉からはこの少女ですら、まだ長いとは言えない人生を容易ではなく送ってきた事が察する事が出来る）&br;（それでも尚、こうして好意を隠すことも無く向け、告げる事が出来るような純白の少女は、何を求めているのだろう、と）&br;もう少し早く僕が此処に来ていれば、警告することも出来たでしょうけれどね。…とはいえ、そうであったならこんなに安穏とはしていなかったでしょうけれど。&br;…そもそも、入った時に分かったんじゃないですか。水が冷たい事は。それをあんなに冷えてしまうまで浸かり続けていたのが悪いですよ。暖かいとはいえ、風邪をひきます&br;（しかしその疑問を口に出す事は躊躇われた。それを聞けば、聞いてしまえば）&br;（彼女に切なる願いがあると知ってしまえば、自分はまた迷いを抱く。何れは、この少女とすらも争わねばならなくなるのだから）&br;…お礼は必要ありません、余計なお節介を焼いただけですし…先ほど迂闊に名前を漏らした自分への戒めでもありますから。&br;（柔らかな笑みを向けられれば、視線を逸らす。その笑顔は今の自分には、些か眩しすぎたから）&br;（何より、これ以上の情を、この少女へと感じたくなかったから）&br;（だが、しかし。既に心の中に芽生えたものは無視する事が、出来なかった。悪意なき視線が、純然たる好意が）&br;（とても、とても懐かしかったから。異形たるこの角を見ても気にせず振る舞ってくれる少女の優しさを、嬉しいと感じてしまったから）&br;………………その、メルセフォーネ。&br;（遠慮するように、伺うように、少女の顔をちらりと垣間見て）&br;…僕達と共に、この聖杯戦争を…行きませんか。…何時か必ず、道が違える時は来るでしょうが、しかし…&br;（自分の中に芽吹いた感情に戸惑うように、迷いながら言葉を紡ぐ） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 23:55:06};
---（カグラが一つの疑問を抱けば、それに察して口を開く……きっといつか、互いに語る事だと思っていたのもあっての事だけれど）&br; ……昔、今では叙事詩と記される時代が存在した……嘗て大爛帝国という国があったの……私は、そこが好きだった&br; （まるで独り言かの様に語り、口を閉じた）&br; （昔の思い出に、胸が締め付けられて……）&br; 　&br; 入った時は、冷たかったけれど気持ちよかったの……丁度、ここまで歩いて汗もかいていたし　すぐに上がろうとしたらカグラの姿が見えて、お話し始めて……寒いのに気付いたの&br; （揺れるカグラの心に気付けば……それ以上自分の身の上の話も、願いの話をしなかった……寧ろ余計な事をしてしまったかのようにも思ってしまう）&br; （きっと、優しいから揺れるのだろう――……優しさが無ければ、人がどんなにか残忍になれるかは、国の争いで知っていたから）&br; （嗚呼、こういう事が余計なのかな……そう思いながらも、けれど私は、他者の尊い犠牲で成り立つ願いだからこそ……それを『知らない』『理解しない』で踏みにじるのは、相手に対する侮辱の様にも感じてしまうのだけれど）&br; （結局それも、価値観の押しつけでしかないので、口を閉じて忘れる事にする）&br; ……そう？　余計なお節介……けれどそれは、しっかりしているからそう言う事が出来るんだなって思うの、私はいつも忠告される側だから……（苦笑する）&br; （『自分への戒め』も、私は人の基準よりも甘い気がする。……いや、甘いからこそこうして、微笑んで『好き』とか無邪気に言うのか……聖杯戦争なのに）&br; （けれど、敵だから容赦しない、踏みつけるっていうのは好きではない……だから、出来るなら『敵だから何をしても良い』という思考は好きじゃない）&br; 　&br; …………？　なんでしょう&br; （ぼんやりと――……想いを巡らせて、声をかけられれば振り返って――……）&br; （先程までとは違う、遠慮して此方を伺う様な、少女の顔に、首を傾げて……）&br; えっ……&br; （誘われれば、少し戸惑った　優勝できるのは一人だから）&br; （けれど――……それはお互いに分かっている事）&br; （そして何より、私も彼女と同じく　年相応……と言えるかは疑問だけれど）&br; （見た目にも年齢の近い女の子は居無かったので、仲良くできるのはとても嬉しい）&br; （微笑んで、無邪気に喜んで頷く）……うん&br； お互い聖杯のマスターだから、いつか繋いだ手は……離れてしまうと思う　けれど&br; 私は貴方の事が好きだし、出来れば仲良くしたい……それが例え、束の間の間でも　叶うのは嬉しい事……&br; （そっと、彼女に手を伸ばす）&br; 　&br; （――……遥か昔）&br; （私が独り、途方に暮れた所を宗爛様が助けてくれたように）&br; （或いは）&br; （全てを賭けて、令呪が浮かんだ夜に、キャスターを呼び出して……二度目には彼から手を差し伸べて貰った様に） -- [[メルセフォーネ>名簿/510368]] &new{2014-03-25 (火) 00:49:53};
---（大爛帝国、聞いたことある言葉だった。月角種は各地の伝承や伝説を遍参していくことを種としての生業としていた）&br;（叙事戦争と呼ばれたその戦乱は何れ、その名の通り叙事詩として伝えられるであろうとされ、大人達がその記録をしていた）&br;（詳細は知る由もない、故郷にいた頃はまだほんの子供であったのだから。心は大人へと変わりつつある今であれば、悲しんだものが沢山いたという事は、分かる）&br;（それは英雄譚等ではなく、戦乱であったのだから。自身の機微を悟ったのか、少女はそれ以上語る事は無かったが…）&br;（しかし新たな疑問を抱いたのも、事実である。その戦争が行われたのは…カグラの尺度から言えば、随分と昔の出来事であった筈だから…）&br;（騙されぬ為に、奪われぬ為に、聡く生きるようにしてきた癖は、そこから幾つかの推論を生むに至った）&br;（そのどれもが、胸をすくような考えとは言えない。そんな、話を聞いてしまったからだろうか）&br;（その言葉を、かけてしまったのは）&br;&br;（どうせ、争わねばならないのに）&br;&br;（終わりにはきっと、悲しみが待っているのに）&br;&br;（今ならばまだ撤回出来る。引き返せ。）&br;（返答を聞いてはいけない、一刻も早くここから立ち去れ）&br;（聡く生きる為の思考が、また悲しみを背負いたくは無い心が、警告を打ち続ける）&br;（だけど、あぁしかし）&br;（幾ら大人びていても。聡く生きようとしていても。冷徹になりきろうとしていても。）&br;（その性根は、未だ少女でしかなくて。暖かな心に、飢えていて。）&br;（心を許すことが出来る、「友達」が欲しくって）&br;&br;（先に伸ばしたのは、こちらだった筈なのに。差し出された手を、握りしめた）&br;分かって、います。これは、ほんの僅かな間しか許されない…脆い、ガラスで出来た架け橋のようなもの。&br;ですが…その僅かな間だけでも、貴方を傷付けないと、誓いましょう。&ruby(ルナコーン){月角種};の誇りにかけて。&br;（純白を着飾るメルセフォーネと、黒を基調とした衣装を纏うカグラ。対照的な見目をした、二人の少女の手は結ばれた）&br;（少女等のその運命は現時点を持っては誰にも分からない。灰色の未来の行く末は、如何に） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-25 (火) 01:42:38};
-（怪しい気配があれば調べる、この戦いに於いてそれは最も重要な事だ…）&br;（優勝が目的ではないこの男にとってもそれは何も変わらない、故に魔力の痕跡在るこの森へと現れ…）&br;さて、どうにも当たりのようだが…狂人ではないとありがたいな（ゲリラ戦術のプロは罠を目ざとく見つけ、鳴子をわざと指で揺らす） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-24 (月) 00:58:16};
--（新緑が眩しく輝く季節、外の穏やかな陽気とは裏腹に魔物が出るという噂の森の中は薄ら寒さを感じさせた）&br;（カラカラカラ…と、鳴子の音が森の中に響き渡れば、それと呼応するように森は静かに、だが確かにざわつき始める）&br;（歴戦たる強者のアーチャーならば感じただろう、二つの気配が同時に動き始めた事を。獣の純然たる気配とも違う、魔物の害意とも違う、禍々しい気配が）&br;&br;（先日、訪れた敗戦。それを踏まえ、相手は明らかに人間のそれとは違う異質の魔力を秘めている事を察知すれば傍らのサーヴァントに目を向ける）&br;…先ずは様子見がてら、一手組んでみましょう。実力を、あの男の目的を測ります。場合によっては…容赦はいりません。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 01:31:15};
---（鳴子の音が響く。それと同時に、森の奥から何かの気配が訪れる。）&br;（非常に禍々しい気配を纏った何かが、アーチャーを感じ取ったのである。）&br;&br;……了解した、我が主。（剣の柄を持った黒衣の男が、マスターに答える。）&br;（相手の気配はこの世のものではない。まず間違いなく、自分と、同じ存在であることをバーサーカーは感じ取った。）&br;我が主の命のままに。（それと同時に、アーチャーの前に、黒々とした気配を纏った、黒衣の男が現れた。）&br;（あまりに深い闇を湛えた瞳で、森の侵入者を見ると、手始めにと、Dの剣をアーチャー目がけて放った。それは恐ろしいスピードで、敵へと飛来していく。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-24 (月) 01:39:24};
---（細めていた眼を開く、確かに気配を感じ取った…一つは高い魔力を持ちはするが天の理には背かぬ個体）&br;（もう一つは…）…今回の聖杯は汚れてはいまいね、穢れていれば壊さねばならないが&br;（武を極めた身は天地の気の流れから気配を察する、気の流れが語る気配はあまりにも黒く禍々しい）&br;&br;（飛来する剣、恐ろしい膂力からの投擲だが確かめる意味合いもあるのだろう、隙はある）&br;（当たる直前男はその刃に無手で触れ…弾く、単純な筋力では到底弾けないモノを腕一本丸ごとの回転の力で後方へ逸らしたのだ）&br;（並の銃火器で弾けるモノではなかった、それに武器を出せばこちらの戦意を示す事にもなる為の無手）&br;…交渉の為に訪れたのだが、殺戮を望む類かな？（重く響く声で語る） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-24 (月) 01:53:06};
---（Dの剣はなんと無手で弾かれた。あらぬ方向へと剣は飛び、そして弧を描いて、自然と黒衣の男の手の内に収まった。）&br;我が領内に入っておきながら、攻撃されぬと思っていたわけではあるまい。当然の対応だ。&br;（若い男の声である。しかしながら、深い闇を背負ったような、歴戦の勇者のごとき響きを持っていた。）&br;俺は殺戮などは望まない。だが、我が目の前に立つものは、切り捨てるまでだ。交渉は、俺が行うことではない。&br;――行くぞ。&br;（マスターよりまずは相手の実力を見極めたいという話である。相手の言葉も本当に交渉しに来たどうかなど、わかったものではない。）&br;（相手の実力を知るために……襲い掛かる！）ハアアッ！！（相手の戦意がなかろうが、関係はない。その対応も見れるというものだった。鋭く、そしてまだ万象切り裂く剣とは化していない伝説の剣を構え、黒衣の男は突撃する。）&br;（そして剣を横なぎに払う。相手を切り裂かんために。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-24 (月) 02:10:51};
---ノックはしたつもりだがね？いや君の忠誠心を見ていると自分が恥ずかしくなるよ、サーヴァントの誇りだ&br;（戦闘態勢を取りながら皮肉めいてそう言う、しかしその表情は、瞳は猛禽めいてバーサーカーを見据えている）&br;（声の響き、その手に自然と戻る程に馴染んだ剣、その禍々しい気配は気にかかるがあの膂力）&br;（まずはセイバーの類と見るべきと判断すれば行動は早い、足を大幅に開き伏せ紙一重で剣を避ければ前に突き出した両手に現れるのは45口径のオートマチック）&br;（実際の所この距離はマズイ、牽制をして離れなければならない…その為に狙うはバーサーカーの足！）&br;（オートマチックの弾数は基本的に10発前後だが…弾切れを忘れた銃はそれを超えて尚バーサーカーの足目掛けて連射する） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-24 (月) 02:42:04};
---……拳銃か！&br;（横薙ぎは紙一重で避けられた。そして、アーチャーの手中に現れたのは銃。無論普通の銃であるはずもない。）&br;（銃弾が何発も撃ち込まれる。その数を見れば、弾数が異様に多いか、もしくは無限なのだおちうことがわかった。）&br;（足を目がけて撃たれ、黒衣の男は剣を一振りして最初の何発かを防ぐと、剣を地面に深く突き刺し、それに飛び乗って、残りの銃弾を避ける。）&br;（そして、剣の柄を強く蹴り、大空に舞いあがると、キャスター目がけて降下する。）&br;（地面に突きさされた剣は自らバーサーカーの手に収められ、握られた剣の先をキャスターに向けて、突き刺さんと舞い降りていく。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-24 (月) 02:55:17};
---（予想通りの凄まじい反応速度だ、ハッキリ言ってしまえば自分にとっては最悪な予想でしかないが）&br;（だがその跳躍を待っていた、実際セイバークラスかそれに近いモノに威力の低い拳銃で深いダメージは難しい）&br;（その為の牽制、跳躍を誘えばデスペラードめいた体勢から横に一気に飛び退き木々の間を擦り抜け距離を取ろうとする）&br;ささやかなプレゼントだ…受け取り給え、気に入ると思うよ？&br;（跳躍の直前男は拳銃を魔力化させ消すと共に在るモノをその場に落としていた）&br;（対霊格用手榴弾、対人への攻撃力は皆無だがその名の通り霊格相手の為の装備…ユニコーンの角の粉末を臨界させ狭い半径に浄化を齎す）&br;（流石に英霊クラスともなれば威力は期待出来ないがそれでも嫌な装備だ、何より閃光が強い） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-24 (月) 03:10:53};
---（上空からの攻撃。これならば、たとえ銃撃を喰らったとしても、行動できなくなるわけではない。足を撃たれることもない。）&br;（だが、この行動は読まれていた。相手が望んでいたものだった。目の前の男が、かなりの戦闘技術を持っていることが分かった。）&br;（アーチャーは一気に飛びのいた。剣が当たることはない。そして）&br;……これはっ！&br;（気づいたときには遅かった。眩い光条が足元より噴き出した。浄化の光があたりを包んでいく。）&br;勇者の俺に、浄化の力とは――！（光と共に炸裂する霊格用手榴弾。バーサーカーは地面を蹴り、その場を脱出する。炸裂により黒衣を焼かれながら、その場を飛びのく。）&br;クッ……！（あまりの閃光に目がくらむ。視界が奪われる。追撃をかけることができない。）&br;……（光も収まるころ、二人の距離は大きく空いていた。静寂が訪れる。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-24 (月) 03:22:20};
---…バーサーカー、剣を収めて下さい。そちらの貴方も、まだ我々に交渉の余地があると思うのであれば武器を置いて頂けますか。&br;（静寂を切り裂くように、高い声が森に響き渡る。変声前の少年のようにも、少女のようにも聞こえる中性的な声。バーサーカーの後方より、フードを目深に被った小さな体躯が姿を現して）&br;（バーサーカーの傍らに立てば彼を気遣うようにその姿を伺い）傷は負っていませんか、"Ｄ"。このままでは、様子見ではすまなくなります。水を刺すようで、すみませんが…&br;（バーサーカーに目立つダメージが無い事を確認すれば、アーチャーの方へと向き直り）&br;僕が彼の、マスターです。敵対行動を取った以上、名乗りは控えさせてもらいます。そちらはお一人のようですね。&br;（距離は保ったまま、警戒態勢のままではあるが。問い掛ける。） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 03:42:24};
---（現在の決め手の無さに交渉の為妖刀を置いていった事を悔やむ、幾ら技術でその場を誤魔化しても能力の差がいずれ出てくる）&br;（距離を取れば虚空から取り出すは手に馴染む自動小銃2丁、大火力では取り回しに難があり拳銃では威力も速度も足りない）&br;（マスター狙いという手もあるが…未だ生きているただの敵ならばそのような非道は選択肢に無い）&br;&br;（そう考えていた所に一旦の停戦の言葉、肩を竦めればその銃を魔力化させ消して）&br;私は君を殺しに来たアサシンとでも名乗ればいいのかな？冗談だ、クラスはアーチャーだよ&br;私の主は仕事で忙しい身でね、こうして鉄火場での交渉を任されている訳だが…&br;敵を悪戯に増やして多対1が望みな類ならすまなかった、後日他の者と協力しようと思う（皮肉めいてそう言う、言い換えれば中立の立場だとも） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-24 (月) 03:57:03};
---……了解した、我が主。（背後から自らのマスターが姿を現す。その声を聞けば、スッと剣を鞘に納める。）&br;何も問題はない。先ほどの手榴弾も、威力がさほどあるわけでもなかった。&br;そして、俺は俺自身の享楽の為に戦っているわけじゃない。君の為に戦っている。何も問題はない、我が主。&br;（水を差すようで、という言葉に対して静かに首を横に振る。）&br;（そして、再び視線をアーチャーへと向ける。未だ、剣の柄には手をかけたままで。）&br;勝負は預ける、アーチャー。（一度目を伏せ、そう言った。自らクラスを名乗ることはない。騎士の礼には背くが、彼は騎士ではなく勇者、そしてマスターを守る従者であるのだ。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-24 (月) 04:07:07};
---（何時でも自分を優先としてくれる存在。それが長いとは言えない付き合いの中でも熟知している。だからこそ、故に、この言葉を忘れてはならない）ありがとう、"Ｄ"&br;…僕一人の判断では、間違うかもしれません。何か有れば、遠慮はいりませんので。&br;（先日のキャスターとの邂逅の後は、こうしてサーヴァントの意見を取り入れようとする事が多くなった）&br;&br;冗談は好きではありません、交渉をしたいというのであればそのような言葉は不要ではありませんか。持ちかけて来た貴方が聞かせるべきは冗句ではなく誠意だと思いますが&br;（真剣な眼差しである。多くの人間を見てきたアーチャーならば気付くだろう）&br;（このマスターは近く、舌戦で手痛く敗北を喫したであろう事を。それを糧として、この場の交渉を優位に取り持とうと、意識が盛っている事に）&br;如何に強力な力を持っていたとしても、状況によっては敗北し得る事は僕にも分かっています。その最たるものが多勢に無勢である事も。皮肉はいりません、本題に入って下さい、アーチャー。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 04:33:54};
---（だろうなと考える、実際の所あれで負傷を負うのは余程耐久値が低いサーヴァントか死にかけているかだろう）&br;（バーサーカーが名乗らない事は気にしない、この男がクラスを名乗ったのは単にカグラがそう呼んだ事への遠回しな返礼だからだ）&br;&br;（カグラのその状態は確かにこの男も見て取った、余程痛い思いでもしたのか、もしくは追い詰められているか…聖杯なのだ、その双方か）&br;（素顔を隠しているがどう見ても若い、そのような子供が無理をしている様に一瞬憐憫の瞳を作ってしまう）&br;成る程信用は大事だ、我がマスターの口癖だね。ならば語ろうか、まずは…我々は優勝に興味など無い&br;その上で我々は聖遺物を欲している、出来れば武器類をね…取り扱いたいのだそうだ&br;手に入れる為に必要ならば殺す（まず最大級の理不尽を語り、次に譲歩をする）だが情報提供や協力の余地があるのならばそれを対価としよう&br;（抑揚なく語る、嘘偽りなど無い事を示すように先程までの皮肉げな口調とは打って変わって）&br;そうでなくとも客としてならば武器を売ろう、恐らく君個人のモノ向けになるが（カグラを見て） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-24 (月) 04:58:39};
---わかった。我が主を守るために、必要とあらばそうしよう。&br;（過酷な運命にあって、願いの実現のために如何に努力しようとも、幼さは残る。ならば、それをカバーするのは自らの役目だと、バーサーカーは心得たのだった。）&br;&br;聖杯戦争への勝利に、興味がないだと……？（訝しげな顔をする。そして、さらに）&br;……聖遺物を欲しているだと？（アーチャーを名乗った男の言葉ににわかに反応する。）&br;（そして、殺すということばに、強く剣の柄を握りしめる。カグラを守るように斜め前に立ちながら。）&br;（だが、強く反応することは律する。自らはあくまで冷静でなくてはならない。）&br;……我が主、落ち着いて思案したほうがいい。君には俺がいる。故に、どんな状況でも、俺は切り抜けられる。&br;聖遺物をやすやすと渡す者など、いるはずもない。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-24 (月) 05:16:37};
---（優勝に興味が無いという言葉、それはカグラにとっては許しがたい事である。自身も含め、この戦争に参加するものは切なる願いを持って、その最後の望みとして赴いてきたのだと思っていた）&br;（だからこそ、覚悟を決める事が出来た。覚悟を持ったものだと思うから、それを撃つ事に躊躇いを持たずに済んだ）&br;（だというのに、彼等は。この戦いの結果には興味が無いという。この戦いの過程に自らの結果を求めるという）&br;…ふざけるな…私達が、どんな想いでこの戦いに参加したと思ってるんだ…！！何のために、命を投げ打つ覚悟をしたと…！！！&br;（それは叫びとは言えない小さな声である。しかし確かな激高を孕んで、フードに隠されたその奥の、赤い瞳を苛立たせアーチャーへと向ける）&br;私は………！私達は………！！！（更なる苛立ちをぶつけようとしたその時、バーサーカーが前へと歩み出た）&br;（こちらを向いてはいないが、その背が、言葉が、冷静さを取り戻してくれる。ダメだ、感情を殺せ。今は、その時じゃない）&br;（小さく深呼吸を３つ。そうすれば、声にも冷静さを取り戻し）…失礼。これは、交渉でしたね。&br;…ですが、貴方の、貴方達の望みを叶える事は僕達には、出来ません。&br;僕が彼を呼び出す際に使ったものは武器では無い。そして、それは僕にとって、とても…とても。大事なものなのです。&br;手放す事は出来ない。そして、貴方達の客となることも出来ません。………僕は、貴方の使うような武器を憎んでいるからです。&br;貴方の実力は先ほど見て取れたように高いでしょう、貴方達と協力体制を敷く事が出来れば、優位に事が運ぶでしょう。ですが&br;僕は貴方達の姿勢が嫌いです。武器を売り捌き戦いを助長するような人間が嫌いです。故に。&br;奪えるものならば、奪ってみせるがいい。殺せるものならば、殺してみるといい。&br;（フードを外し、素顔を晒す。アーチャーの見立て通り、まだ幼さの残る子供の顔。しかしそこに浮かぶ表情は、それに似付かわしくない明らかな敵意）&br;僕のサーヴァントは貴方達を返り討ちにするでしょう。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 05:33:25};
---聖杯戦争の優勝に興味は無くとも聖杯戦争そのものに興味がある英雄も居るのだよ"Ｄ"君&br;例えば強者との戦いを求めて、過去を変える為に、生前成せなかった感傷の為に、奇跡の再会の為に&br;…英霊なんてものはそんなものだ、逃げるべき時、無視すべき時に沿わなかった傲慢な者の集まりなのだから&br;（よりカグラの怒りを助長させる様に語る、ルナコーンの証を見て取った時彼女の願いは叶えられるべき悲痛な物だと悟ったからこそ）&br;（そして悟ったからこそ同時に罪も植えつける、殺人で得られる正義など存在しないと英霊となる程に信じたから）&br;そうか…残念だ、やれやれやはり口が上手くないな私は…そういう点では兄弟が羨ましくなる&br;ならば一つ助言をしておこう、命を天秤に掛けるなどという愚かな行為をするならば自分の感情など捨てたまえ&br;怒りに燃えた所で君が12人以上を殺し尽くすのは変わらない、ならばソレは君の愛する者達でも君の英雄でもなく君が独り抱えなければならない&br;&ruby(ルナコーン){死んでいった者達};と&ruby(君の罪){大量殺人};を天秤に掛けたのは君なのだから（何処までも冷たく言い放つ、天秤の守り手たる男だからこそ）&br;では共に死合うその時まで（胸に手を当て一礼、その瞬間胸元から先ほどの閃光を発した手榴弾が落ち…男の気配が消える）&br;（魔術的なモノでもアサシンのスキルでもない、中国武術の気を溶けこませる天地合一に近い気配遮断を以ってその場から消え去った） -- [[アーチャー>名簿/510494]] &new{2014-03-24 (月) 06:06:51};
---（手榴弾の閃光からマスターをかばうように正面に立ち、男のいた場所を見る。）&br;（もう男はそこにはいなかった。気配もない。おそらくは遮断したのだろう。）&br;……我が主、俺のマスターよ。君の願いは、誤りではない。それは正しきものだ。&br;君は理不尽な運命に晒された。それは君の罪ではない。全ては、運命なるものが、引き起こしたものだ。故に、俺はそれを壊す。神の手で踊る世界を壊し、真の世界を取り戻す。&br;……俺は、そうして戦い続けてきた。そして俺は、罪を背負い続けている。俺が、闇に染まった故に。&br;（前を向いたまま、マスターに言う。永劫の時を戦い続けてきた男の言葉だ。そして、マスターに振り返る）&br;君の敵は俺が払う。君の願いの為に、俺は戦う。君の為に刃を取り、君の為に敵を屠ろう。&br;俺は正義のために戦っている。俺は勇者だ。なら、成すべきは正義しかない。この理不尽なる世界を壊し、すべてを取り戻す。……その思いは、果たして悪だろうか。罪だろうか。&br;いいや、いいや、違う。俺たちの願いは罪ではない。その罪は、罰は、世界を操る“神”が受けるべきものだ。&br;俺は、命の重さを天秤にはかけない。俺は、すべてを救う勇者だからだ。だが今は、君だけを守る騎士だ。&br;君のそれが罪だというのならば、聖杯戦争自体に参加することも既に罪だ。勝ち残らなければ、聖杯には至れない。それは、誰も彼も同じだ。&br;俺は、君の願いを穢れたものにはさせない。俺は君を守ると誓った。ならば、罪というのならば、俺が負おう。この咎人たる俺が、負おう。&br;勇者であり、神に立ち向かう魔王である俺が、全てを背負おう。&br;君の前に来たる悪は俺が滅ぼす。君の願いを愚弄するものは俺が斃す。&br;……幼き君には、あまりに過酷な運命だ。ならば、俺がそれを背負おう。俺は、勇者だから。&br;（口が上手いわけではない。ただ、自分を絶対善だと信じる男であるからこそ言う。少女の切なる願いを、罪だなどと、言わせてなるものかと。キャスターの男も、何か経験があっての言葉なのだろう。嘘偽りは感じられなかった。）&br;（だが、それでも勇者は言う。罪ではないと。罪ならば自分が背負うと。全ての罪を背負い、そして世界を救う。そう誓った男なのだ。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-24 (月) 06:37:32};
---（逃すべきではないと思った、アーチャーを名乗るこの男は間違いなく強大な敵となる。しかし今ならば、バーサーカーの全力を持ってすれば打ち倒す事が出来る筈だと）&br;（明らかな挑発の言葉に頭に血を昇らせ、表面上は冷静を装いながらも激しく怒り）&br;（攻撃を命じようとすれば、それを察知したかのように閃光弾が炸裂し…視界が戻った時には既にその姿は消えていた）&br;………知ったような、口を………（血が滲む程に強く、拳を握り締めれば先ほどまで男がいた、その場所を睨む）&br;罪を背負う覚悟ならば、とっくに決まってる……罰は既に受けたのだから、ならば………今更迷う事なんて、無い………&br;（あの男はどうやら自分達の種族を、月角種を知っていたらしい。そして、自分がこの戦場に立つ理由をそれだけで推察してみせたらしい）&br;（今もまだ警戒を怠らず、自分を守ろうとしているバーサーカーの背に近づいて、焼け焦げた黒衣の裾を掴み）&br;…もう警戒は必要ありません、アーチャーは今私達と戦うのは不利と判断したのでしょう…（その指示を出した直後、バーサーカーは語り始めた）&br;（余り雄弁とは言えない自身のサーヴァントの言葉は、敵とした男からの言葉からすらも自らを守ろうとしていて）&br;（揺るぐことはないと、自らに言い聞かせても。幼さ故に揺らぐ心をその強さで包もうとしてくれている）&br;（その強さは、自身に感じ続けている弱さとは対極のもの。あの時、望んでやまなかった意志の力）&br;（如何なる錘を秤にかけたとして、揺らぐことはない天秤の支柱）&br;（脆く、すぐにでも折れてしまいそうな自らの天秤の支柱を、支えてくれる）本当に…貴方には、迷惑をかけてばかりですね…"Ｄ"。&br;（振り向いた彼の顔を見上げ、頷く）私は、大丈夫です。例え愚かと罵られようと…貴方と契約をした時に、決めたのですから。何があっても、取り戻してみせるって。&br;（アーチャーは言った、自らの英雄ではなく、自分が抱えなければならないと）&br;ですが…その全てを、貴方に任せるつもりはありませんよ。あの男にそう言われたからではありません。私自身がそうと決めています&br;貴方が私を守る騎士なのならば、私は貴方と共に同じ錘を持って進まねばならないのですから。貴方にそれを命じた責任が、私にはある&br;（左手に嵌めた手袋を外し、令呪を見せて微笑む）私達は一蓮托生の身なのです。余り、過保護過ぎるのもいけませんよ"Ｄ"。&br;（先ほどまで顕としていた怒りは既に無かった。そう、迷うことは無いのだ。彼がいる限り、迷うことなど許されないのだから） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-24 (月) 06:59:53};
-この辺だったかな&br;（と、脚を前に踏み出すと同時に鳥用の罠である鳥もちを踏み抜き、動きがとまる）&br;……うむ、この辺みたいだな -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-03-23 (日) 03:59:00};
--（鳥もちを踏み抜いてから数分、動けなくなっているキャスターの付近に二つの気配が現れる）&br;（一つは余りにも禍々しい、熾烈なプレッシャーを放ちながら。そしてもう一つは、状況に困惑しているような戸惑いを感じられる）&br;………んとに………トなの………罠に…………れ…食料用の……………（春うらら、穏やかな陽気で木漏れ日刺す森のざわめきの中、妖精の囁きのように彼らの声が少しだけ聞こえてくる） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 04:06:32};
---ぬ？&br;（聞こえてくる小さな声に傍耳をたてる）&br;おーい、誰かいるのかね？　いるのなら助けてくれないか？ -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-03-23 (日) 04:16:50};
---（キャスターの声が森に響けば暫しの静寂が森を包む。魔物が出るという噂があるが、小鳥の囀りが聞こえ妙に長閑だ）&br;……あえず………を聞い…………にする……"Ｄ"は………待機………て…………………（また、声が聞こえたと思えば二つの気配の内の一方）&br;（小さな方がキャスターのすぐ近くにまで寄ってきた。まだ、その姿は見当たらない）動かないで下さい。…動けないのかもしれませんが。&br;貴方は一体何者ですか。サーヴァントであるという事は確認出来ています。何故罠にかかった振りなどして、僕達を誘き寄せたのですか。&br;（年若い少年のような詰問の声がキャスターの後方から響いてくる） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 04:26:39};
---ほほう？　私がサーヴァントであるとわかるのかね？&br;大した感知能力だね&br;なら、隠す必要もないな。私はキャスターのサーヴァントだ&br;そして、別に罠にかかった振りではなく、ガチでひっかかっている&br;外してもらえるかな？ -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-03-23 (日) 04:32:11};
---人間とサーヴァントでは魔力の質が違います、貴方からはそれを感じる。…随分弱いので、近づくまでは断定は出来ませんでしたが…今、言質も取れましたしね&br;（茂みが擦れる音がする、どうやら姿を表したらしい。背後ではあるが）貴方がサーヴァントで、キャスターであるのならば、助ける必要が何処にありますか？&br;我々は戦争をしているのですよ。貴方は僕達の陣地に踏み入り、罠にかかった。この好機をわざわざ逃す必要がありますか？&br;（そうは言いながらも、サーヴァントを仕掛ける様子は無い。ギッ…という何かを引き絞ったような音から察するに、弓を構えているようではあるが）&br;（警戒している。自身をキャスターの名乗る男が、このような原始的な罠に引っかかり、動けなくなっている…そんな事は有り得る筈が無いと） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 04:42:59};
---（なるほど、つまり天然の探知センサーとして使えるわけか……便利そうだな）&br;好機？　何をいっているのだね&br;ここで私をしとめても、君にいい事なんて一つもないよ&br;君は既に私がサーヴァントであると知ってしまった&br;なら、話す以外に手はないと思うね&br;他は全て悪手だ&br;それこそ、戦争を真面目にしているのなら……取るべきではない非効率な手といえるな？ -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-03-23 (日) 04:48:13};
---（番えたままの矢を穿つ、キャスターの頬を掠めるよう狙ったが逸れて、顔の横５０ｃｍ程度の辺りを飛んでいった）&br;黙って下さい。次は当てますよ。（ブラフではあるが、脅しの言葉）&br;（魔術自体にはそれ程明るく無い、魔術師たるキャスターのサーヴァントであればこの無防備を狙い打てば何かしらの反発魔法で反撃をされる恐れがある）&br;悪手？何を言っているんですか貴方は。我々は戦争をしているんですよ、たった一組だけが勝ち残れる戦争を……（遮られるように、キャスターの言葉が続いた）&br;…………………（この男の狙いが、読めなかった。彼はこれがお遊びではない事を理解している）&br;（戦いを望まないと言ったあのサーヴァントとは違う。で、あるにも関わらず話を持ちかけてきている）&br;（全てを打ち倒せばいい、自身のサーヴァントの力であればそれが出来る、そう思っていたが現実はそう甘くはなかった）&br;（全てを敵に回していては、とてもではないが勝ち残る事が出来ない）&br;（言葉を、紡ぐ事が出来ず押し黙る。） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 05:04:54};
---そう、生き残れるのはたった一組だ&br;『何組いるのかすらまだわかっていない殺し合いをして、生き残るのはたったの一組』&br;バトルロイヤルの定石をご存知かな？&br;知らないなら教えてあげよう、簡単な話だ&br;多数で徒党を組んで少数の強大なサーヴァントをさっさと始末する事だ&br;それまでは一時休戦をするのが……真面目にやるなら普通だ&br;むしろ、他に手はない。他の手はすべて定石に劣る悪手だ&br;ゆえにだ&br;全体戦力の把握もせずに、一先ず話し合いをしてもいいという意志を見せる『駒』を排除するなんて……どう考えても『無い』だろう？&br;私が強大なサーヴァントなら話はまぁ別かもしれないが……もしそんな強大なサーヴァントにここで弓を放ってしまったらどうなるかな？&br;そんな今すぐ相手をしなくてもよかったはずの『強大な敵』を今すぐここで相手して消耗してしまっていいのかな？&br;まぁ、実際は強大でもなんでもない弱小サーヴァントだがね&br;魔力探知ができる君ならわかるだろう、それも&br;そして、私が弱小であるなら……強大である以上にここで倒す意味はない&br;いつでも倒せる相手なのだ&br;なら、泳がせて他の相手に噛み付かせるのが利口というものだろう？&br;&br;まぁ、コレが私の理屈だ&br;&br;そろそろ振り向いてもいいかね？ -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-03-23 (日) 05:18:44};
---'''ビュンッ'''&br;（今度は、狙い通り。百発百中とまではいかない腕ではあるが、弓矢の放たれた矢は正確にキャスターの頬を切り裂いた）&br;黙って下さい、と言った筈です。僕は必要以上に弁が立つ人を信用しません。&br;（敵意を孕んだ眼差しをキャスターの背へと向けて、押し黙る。数瞬の後）&br;（小瓶がキャスターの足元に放られた、何やら液体の入っているが…）ですが、貴方の言う事はもっともだと思いました。&br;…話をしましょうか。その瓶に入っている薬をかければ鳥もちの効果は弱まります。&br;振り向いて貰って構いませんよ。ですが、それ以上こちらに近づかないで下さい。貴方を信用した訳ではありませんから。&br;"Ｄ"、こちらに来て貰えますか。攻撃はしないで下さい、ただ、護衛を頼みます（手を上げてサーヴァントを呼び出す） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 05:31:48};
---（会話する二人の元に、闇が現れた。漆黒の衣装に昏い瞳の男。）&br;（禍々しく、強烈な威圧感を放つ男であった。）&br;（深い絶望と悲しみ、怒り、それらを秘めた瞳でキャスターを見る。）&br;了解した、我が主。（命に応じて、男は来た。まさしく&ruby(サーヴァント){従者};のようにして、自らのマスターの横に侍る、守るようにして）&br;全身全霊を以て、君を守ろう。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 05:37:22};
---（現れた黒衣のサーヴァントには一瞥だけくれつつ、素早く鳥もちに液体をかけて脱出）&br;（降り返る。矢傷を気にする様子は無い）&br;話を聞いて貰えて嬉しい限りだ&br;そして、信用する必要はない。利害でだけ判断すれば良い&br;勝ち進めばいつかは遅かれ早かれ敵になるのだ&br;なら、信用などというものは幻以外の何物でもない&br;（角に驚く様子もなければ、その小さな体躯に侮ることもない）&br;（ただキャスターは笑う）&br;さぁ、話をしよう&br;単刀直入にいおうか&br;休戦しないかね？&br;敵にも味方にもならなくていい&br;私としばらくは戦わないと約束してくれれば、それでいいよ -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-03-23 (日) 05:45:37};
---（傍らに立つバーサーカーの姿を見、少しだけ緊張を解き大きく息を吐いた。彼がいれば、例えキャスターの言葉が全て虚言であり、突如として襲われたとしても大丈夫だ）&br;言葉を選んで下さい、貴方がもし言う通りの、感じた通りの弱小たるサーヴァントであるならば、そこは"Ｄ"の剣で今すぐにでも殺す事が出来る距離です。&br;貴方は、我々にお願いをする立場なのですよ。（キャスターの目をじっと見据える目には、先ほど垣間見せた迷いが無い）&br;お願いをする立場である以上、貴方は私達に見返りを差し出す必要があります。貴方が差し出せるものは？&br;それ次第では、その条件を飲んでもいいでしょう。&br;（バーサーカーに対し、目配せをする。不審な動きをすれば、構わずに斬れ、と。） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 05:58:49};
---（自らのマスターを守るように横に立つ。手は常に、剣の柄にかけられている。何があっても、マスターを守れる姿勢だ。）&br;（目の前の、キャスターを名乗る男の言葉は確かに理はあるように思われた。いずれは敵となる。それまで上手く事が運ぶように互いに手を打つだけに過ぎない。）&br;（だが、今ここでは何か思うことがあっても、口にはしない。マスターと男の交渉自体に何か干渉しようとする気はないようだ。）&br;（マスターから目配せされると静かに頷き、キャスターの一挙動一挙動に注目する。無論、それをしつつ、周囲への警戒も行う。）&br;（今はまだ、蝶のような形の紋章を右手に持つ男は、主の傍で控えているだけであった。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 06:06:16};
---違う、違うなぁ、それは違うよ……『お嬢さん』&br;（その場から動かず、むしろ両手を広げながら、キャスターは笑う）&br;我々は対等だ&br;君達が私を殺して得られるのはデメリットだけ……つまり、私を殺しても私も君も損をするだけなのだ&br;故にそれは脅しとして機能しない&br;交渉材料にもなりえない&br;だが、安心してくれ&br;それでも私は差し出そう&br;もし、休戦を受け入れてくれるのなら……君の質問になんでも１つ、絶対に嘘をいわずに答えよう&br;なんでもだ。知っている限りで教える&br;それこそ……真名でもね？&br;まぁ私の真名などしっても面白くもなんともないだろうし、別の質問にすることをお勧めするがね&br;さて、どうかな？ -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-03-23 (日) 06:18:39};
---（キャスターの言に、目を見開く。彼の言葉には、何処か違和感がある。だがしかし…確かに今彼を殺す事によるメリットは存在していない）&br;（何時でも殺せる程の弱小　この男がもたらす情報　自分達は未だこの聖杯戦争に対する情報を殆ど得る事が出来ていない。それならば…）&br;&br;（思考の渦が、揺らぐ。それこそがキャスターの狙いである事にも気付かずに）&br;（前提は既にすり替わっている事に気付かずに。こちらが絶対的な優位者であるにも関わらず、惑わされる）&br;（それは恐らく経験の差。幼さ故の脆さを露呈する事になっている事に、気付けない）&br;………分かりました。いいでしょう、その休戦を、受け入れます。その代償は、貴方が持っている、知り得ているこの聖杯戦争の参加者の情報、その全てさせてもらいます。&br;………それと、僕は「お嬢さん」ではありません。勘違いしないで下さい。&br;（違和感を抱きながらも、受け入れる他無かった。無意識に自らのサーヴァントの服の、その裾を掴みながらキャスターを見据えた） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 06:34:58};
---――飲み込まれてはならない。我が主よ。&br;（サーヴァントの声がマスターへとかけられる。）&br;俺たちは休戦してやったわけだ。この場における優位性は揺るがない。奴はここで斬られればそれで終わりだ。もう口は開くまい。&br;だが、俺たちには、手段はいくらでもある。そして、君には、俺がいる。恐れるべきものなど、何もない。&br;（舌論の類は元よりそれほど得意なわけではない。だが、揺らぐマスターを見ているだけもできない。守ると誓ったのだから。）&br;（マスターをかばうようにして立つ。静かにキャスターを見据えながら。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 06:49:12};
---構わないよ&br;今ある情報で良ければね&br;これが全てだ&br;（そういって、警戒されないように[[メモ>共通知識《眉雪キャスペア》]]をその場にばら撒く）&br;これで全部だ&br;きっとこれからもっと増えるだろうが、今持っているものはこれで全部だよ&br;満足かな？　『お嬢さん』&br;（確信を持って、キャスターは嘯き、笑う）&br;さて、手札もなくなったことだし、私はコレで今日は失礼させてもらうよ&br;では、また会おう&br;おやすみ、『お嬢さん』&br;（踵をかえし、背中をみせて帰って行く）&br;（追撃などあるはずがないと……まるで確信しているかのように） -- [[眉雪のキャスター>名簿/510369]] &new{2014-03-23 (日) 06:56:24};
---だから…僕は…っ！！！（神経を逆撫でるように呼び続けるキャスターに怒りを顕とするが、前に出る事はバーサーカーに遮られ、ならなかった）&br;（悠然と去りゆくキャスターの背に、言い知れぬ敗北感を植え付けられた。そして、気付く。自らを弱いと宣言するあの男の武器はこれなのだと）&br;（相手を眩惑し、翻弄する話術。敗北感等ではない、負けたのだ。自分は。のうのうとまた会おう、等と言い放ったがあの男は、二度と此処には近づくまい）&br;（敵を一人でも減らす好機を、自ら手放したのだ。そしてあの男が自分達という情報を勝ち取っていった）&br;（簡単に自らの持つ情報を全て晒していったあの男は、自分達の情報も容易く売り払うだろう）&br;………っ………ごめんなさい、バーサーカー…私は、せっかくの好機を………&br;（掴んだままでいた裾をぎゅ、と握りしめ、俯く）私はあの男の、偽りの余裕に愚弄されました…&br;信用してはならないと、わかっていたのに…飲まれてしまいました… -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 07:12:29};
---……なるほど、厄介な相手だ。（去っていくキャスターをバーサーカーは見送るほかなかった。）&br;（マスターは攻撃を命じていない。マスターのまだ成熟しきらないその心を惑わして、男は消えて行った。）&br;（おそらく、他に何か力を隠し持っていないのならば、バーサーカーの剣の一撃のもとに屠れたことだろう。だが、その脅威を、男は口先一つで切り抜けて行った。）&br;（人の心を動かす、ことば。それはとても恐ろしい武器となりえたのだった。）&br;……大丈夫だ、我が主。（静かに幼きマスターを見て）&br;今回は負けというほかない。奴は俺たちの情報を手に入れた。自らは一つも傷つくことなく。&br;俺に対して観賞することは全くなかった。最初から狙いは君だったという事だろう。……ならば、それは許さない。&br;君を守れなかった、俺の責任だ。&br;そして、今回は敗北だが……俺たちはあの男が、ああいう男だという情報も得ることができた。何かを差し出さずして、何かを得ることはできない。&br;そして、永遠に勝ち続ける者も存在はしない。敗北を知ってこそ、人は成長する。&br;（それは自分自身の経験であった。幾度も絶望し、這いあがり、力を手にした、かつての勇者の伝説の自分自身の。）&br;君ならば、それができるはずだ。あのような男の言葉に、負けてはいけない。言葉は、所詮言葉だ。俺には、君がいる。&br;君は俺が守る。だから、恐れることはない。この身は盾となり、君を守り続ける。故に、人の言葉などを恐れることはない。&br;いずれ、あのサーヴァントも、表に出てこざるを得なくなる。決着をつけなければならなくなる。あの男が自分で言ったことだ。ならば、決着をつける。君を弄んだ男を……俺は、赦しはしない。&br;（静かな狂気の片鱗を見せて。マスターを守るという狂信的な誓いを再び口にする。）&br;好機など、俺が斬り開いて見せる――俺は、勇者なのだから。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 07:32:31};
-（さくさく、さく。森の中の小道の下生えを編み上げブーツで踏み分ける音が響く）&br;（もとよりキャスターからの派生クラスたる砲術師は、サーヴァントとしての気配を隠すことにかけて一切の能力を持たない。） -- [[アーティラリスト>名簿/510560]] &new{2014-03-22 (土) 22:49:00};
--''ザクッ''&br;（アーティラリストの眼前、風を切って木の幹に突き刺さったのは木を削りだし造られた矢）&br;（あえて外した、という訳ではないようで正しく矢継ぎ早。次々と同様の矢が飛び掛かる）&br;バーサーカー、相手はサーヴァントのようです。容赦はいりません、かかってください -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 22:58:13};
---随分と客の多いことだな――了解した、我が主よ。&br;（スッ、とバーサーカーは闇に消えた。そして、再び顕現する。）&br;――ハァッ！&br;（次々に飛んでくる矢と共に、バーサーカーが砲術師にDの剣で斬りかかる。マスターの命があった。ならば、この男は躊躇はしない。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 23:08:21};
---あや。（とす、と足元に刺さった矢）あやま。''氷砲！''（さらに今度は自分を狙ってきた矢を氷の弾丸で相殺する）&br;あややや……って、いきなりで御座いますかー！？（さらに矢をバック転でかわす。サーヴァントになってなかったら無理な芸当ではある）&br;ちなみにアーティめ、戦いに来たわけではないので御座いますけれどもー！？ -- [[アーティラリスト>名簿/510560]] &new{2014-03-22 (土) 23:10:54};
---サーヴァントであることを隠しもせず、戦いに来たのではないとは、随分と面白い冗談を言う男だ。&br;（砲術師の前に現れたのは、あまりに深い闇を瞳に湛えた男であった。）&br;我々は戦争をしている……そのはずだったと思うが。（再び剣を構える。狂った瞳が砲術師を捉える。）&br;俺は我が主の前に立ちはだかるものを全て砕くのみ。そして我が主を守るのみ。&br;お前に戦いの意志があろうとなかろうと、同じことだ。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 23:18:27};
---いわゆるアレで御座いますよ。「自分、不器用ですから」という。サーヴァントの気配の隠蔽とか、そういうのできないので御座いますよねえ。だから魔術師のクラスを名乗れないわけで……ああ、アーティラリストとして現界を致しております。そのように御呼びくださいまし？（ひとまず攻撃の手がやんだので、はふ、と一息。魔術師とか砲術師とかいっているものの、服装は蒼基調の海賊コート。あまり魔法が達者なようには見えない。） -- [[アーティラリスト>名簿/510560]] &new{2014-03-22 (土) 23:22:28};
---待って、”Ｄ”。（姿を隠したままであるが、マスターの声がアーティラリストにも届くよう響く）&br;戦う覚悟も無いままに、ここに飛び込んできたというのですか。不用心にも程がある。貴方が誰であるかなんて、我々には関係がありません。&br;何のためにここに来たのかを問うつもりもありません。戦う相手が訪れたのであれば…する事は一つでしょう。&br;（それは警告、その意志が無いのであれば即刻立ち去れという意を持った宣言だ）逃げられるものなら逃げてみるといい、黙って見過ごすつもりもありませんが… -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 23:32:58};
---……そういうことだ、&ruby(アーティラリスト){砲術師};&br;（マスターの声が届くと、それに追随するように言う。）&br;お前の目的は知らない。だが、この俺の前に来たということ、それだけで既に十分だ。敵がここで減るというのならば、より良いことだ。&br;俺の剣は龍を殺し魔王を殺す。――我々の戦いは児戯ではない。お前がどんなものであれ、滅ぼすだけだ。&br;（非常な威圧感、プレッシャーが砲術師を襲う。あまりに深い絶望と怒りに裏打ちされた、狂気の波動だ） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 23:39:56};
---目的は……まあ、すでに果たしているといえば、おります。何しろ、御挨拶に伺ったまでで御座いますので。&br;そうですねえ……「なるべく戦いは避けたいなあ」と思っている妙なサーヴァントもいることはいると、思っておいていただければアーティめは大変嬉しゅう御座いますよ。何しろ今回我々が争うべき相手は確か23だか4だかいるはずで御座いますからねえ。全部に喧嘩を売るばかりでは疲れてしまいます（喉の奥で引きつり笑いを漏らす）&br;そういうわけで御座いますので……アーティめは、これにて失礼をいたします。あ、森に勝手に入った非礼の段は、平に御容赦を……。（深々と頭を下げる。ちなみにこの会話の最中、本当に一切敵意も殺意もない。バーサーカーの発する狂気にも、特段動揺もなく、恐れもなく） -- [[アーティラリスト>名簿/510560]] &new{2014-03-22 (土) 23:46:14};
---ふざけるのも大概にしてもらおう。挨拶、だと？（苛立たしげに勇者は言う。遍く戦いを永遠に続けてきた男にとっては、とても許しがたいものだ。）&br;……そのお前の考えを汲んでやる必要が、俺のどこにあるんだ？&br;（「なるべく戦いは避けたい」と目の前のサーヴァントは言う。無論虚言の可能性もある。）&br;（敵意も殺意も畏れもない。何かしらの能力を使って、それらを隠している可能性もある。戦いを避けたい。ならばなぜ、この聖杯戦争に参加しているのか。何も、読めない。）&br;（あまりに、平然としすぎているのだから。）&br;お前がここで失礼できるならば、の話だがな。我が主の命があれば、俺はすぐにでも、お前をこの剣の錆としよう。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 00:13:43};
---…避けられませんよ、戦いは。望んで戦うものもいれば、望まず戦いに巻き込まれるものもいるでしょうが。僕達は望んで戦いに赴いたもの。&br;（バーサーカーと同様に、その男の言う言葉は何一つ信じられない。世界には余りにも平然と嘘をつく人間がいる事を知っている）&br;（何一つ、この期に及んで何一つ機微の乱れを見せないアーティラリストは自分にとって、信用のならない存在でしかなかった）&br;何も知らぬ人間であれば、逃がしもしたでしょうが…貴方は足を踏み入れている、この戦争に。"Ｄ"！&br;（その名を呼んだ、ただそれだけだ。しかし憎悪を含むその声音を聞けば、我がサーヴァントならば理解する） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 00:32:53};
---必要は御座いませんが、得は御座いますよ。たとえば来る人に無差別に喧嘩を売った場合、逆にこちらのペアを共通の敵に数組のペアが徒党を組んでやってきたり致します。ええ、ええ。アーティめは聖杯戦争において実例を見て参りました。一息ついて考えるだけで、その危険性は割合減るもので御座います。（鱗を模した緑の仮面の紫の瞳を細めて、うんうんと頷く）&br;だ、そうで御座いますが……如何なさいます、マスターの御嬢様。ここで辞すのを許して頂けるならアーティめはではまた会う時まで御健やかにと言って失礼を致します。&br;許して頂けないなら、アーティめはバーサーカー様の攻撃を避けるか防ぐかしながらしながら失礼を致しま……あや、無理で御座いましたか。（そして、傍目にも分かる憎悪の声を含んだ声を聞くと、あからさまにしょんぼりした） -- [[アーティラリスト>名簿/510560]] &new{2014-03-23 (日) 00:34:06};
---&ruby(イエス){了解した};、&ruby(マイ・マスター){我が主};&br;言葉はいらない。お前と組むことも、ない。言ったはずだ、目の前に来るものは、打ち倒すと――&br;その打算も結構だが、同じこと。どのような相手が来ようと、徒党を組もうが関係ない。俺が、我が主の為に、全て屠るだけだ。&br;そして今、我が主の命によりお前を――討つ。俺に立ち向かう者全てが、悪であり、俺の敵だ。&br;&br;（Dの剣を再び抜き放つ。慄然たる狂気の叫びが剣先からほとばしるように、名状しがたい光が剣を包み込む。）&br;ハアアアア――！！（刹那、バーサーカーは一気に駆け出した。そして砲術師へと、あらゆるものを切り裂く刃で斬りかかった。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 01:02:21};
---（はふ、ともう一つため息）……困りまして御座います。意気消沈で御座います。ひとまず、失礼を致しましょう。''氷砲！''（目の前のサーヴァントは言った。自分は不器用である、と。サーヴァントの気配の隠蔽などできない、と。ではこの不器用ゆえに魔術師のクラスさえ与えられなかったサーヴァントはいったい何ができるというのか。それは自らの名乗りが物語っている。）&br;（砲術である。属性の力を一発の砲弾と変え、撃ちだすことである。その技能にかけて、このサーヴァントは他の追随を許さない。たとえば――自分の真正面ではなく横合いに砲弾を顕現させて撃ち出すこともできる。）&br;（そして、それを光を纏って全てを断ち切る力を得た刃ではなく、その剣の横腹へ当てるタイミングを計ることもできる。それによって、剣の軌道を強制的にずらすこともできる。必殺の一撃の回避はそうやってなされた。向きを変えないままに跳ぶ。跳び退る。間合いを外し、しかし自分からは撃ってこない。そのまま森から撤退していく。） -- [[アーティラリスト>名簿/510560]] &new{2014-03-23 (日) 01:17:43};
---（未だマスターは姿を見せていない、しかしバーサーカーと、アーティラリストを名乗る男の攻防は確認していた）&br;（戦うつもりは無い、その言葉に嘘は無いらしい。こちらから仕掛けた攻撃には確りと対処をするものの、攻撃を仕掛けてくる様子を見せない）&br;（何が不器用だ。バーサーカーの剣戟は早く、鋭く…強い。それを退けるだけの実力を、あの男は持っている）&br;（最小限の動きで、消費で的確に………そこで、ふと思い当たる節があった）&br;"Ｄ"。手を緩めて下さい。あの男の目的は…こちらの消耗にあるのかもしれません。（バーサーカーにだけ、聞こえるよう指示を出す。ただそこにあるだけで、魔力の消費が激しいのがバーサーカーというサーヴァントである）&br;（あちらがどうであるかは不明だが、その消耗はこちらに比べれば少ないだろう。）いたずらに浪費するのは、得策といえません。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 01:34:19};
---何……（攻撃がよけられる。いや、剣の軌跡をずらされたのだろう。）&br;（そのとき、自らの耳にだけ、マスターの声が届く。）&br;（曰く、攻撃をゆるめよ、とのことだ。）&br;成程……確かに、その可能性もある。&br;（勇者は剣戟を止め、剣を納める。）&br;（戦えば戦うほど、マスターの魔力は消費され、負担が大きくなる。下手に戦いを長引かせるのはこちらが不利になる。）&br;――いいだろう。ならば、去れ。（昏い瞳で砲術師を見た後に、踵を返す。）&br;お前が聖杯を求めるならば、再び対峙することもある。&br;その時は、お前を滅ぼそう。我が主の願いを果たすために。&br;（そう言い残し、勇者は、バーサーカーは、森の奥へと歩き出していく。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 01:51:26};
-この森が怪しいと思うでござるよ。拙者の調べは間違いないでござる。あ、マスター。足元に気をつけるでござるよ。&br;森では足元に気をつけないと滑って天然岩で肌を切ったりして危険でござるよ。 -- [[雪影のアサシン>名簿/510389]] &new{2014-03-22 (土) 22:21:46};
--チッ、本当に合ってるんだろうなヘボ忍者。（魔術師のローブに革靴のままなので非常に歩きづらい）&br;これで何もなかったらお前の信用がまた一つ落ちるからな。（そう言いながら乱雑に草を踏み散らして歩く）&br;&br;（その時、張り巡らされていた糸の一つを踏んだ）…何！？（遠くから聞こえてくる音）&br;（それは鳴子と呼ばれる対人罠の一つであったはずだ）おいアサシン、これ！ -- [[アドニス>名簿/510390]] &new{2014-03-22 (土) 22:24:58};
---（森の拠点にて、戦闘には然程詳しくない為バーサーカーに意見を問いながら今後の指針を固めている段階だった）&br;（場所によって音色が違うよう仕掛けておいた鳴子がけたたましく響いてくる）&br;この音は…！？まさか、もう…！？（少々慌てた様子で立ち上がり、場所を探り）&br;こんな時間に獣がかかるとは思えない…バーサーカー、これは多分…人。こんな所にわざわざ出向いて来る位です。&br;まずは少し脅かすくらいのつもりで出迎えをしてあげて下さい。一般人のようでしたら、それで逃げ帰るでしょう。立ち向かってくるようでしたら………お願いします。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 22:32:37};
---（聖杯戦争を勝ち抜くためには当然ほかのサーヴァントやマスターたちを打ち破らなければならない。そのための計画を練ったいたときである。）&br;……客のようだな、我が主。（鳴子が響く。侵入者を知らせているのだ。）&br;了解した。俺は君の手足となり、そして君の騎士となり盾となったものだ。&br;慌てずに落ち着いているといい――悪であるならば、この俺が斬るまでのことだ。&br;（あまりに暗い瞳の男が剣を片手に立ちあがり、罠の場所へと闇と共に向かった。）&br;&br;''――ガキン！''&br;（アサシンとアドニスが罠にかかって僅かの時、漆黒の気配が二人の前に現れ始め、アドニスの足元目がけて、剣が飛来した！）&br;（それと同時に、漆黒の衣装に身を包んだ男が、闇と共に現れ、プレッシャーめいたものを放つ。）&br;――このような森閑とした場所で、何の用かな。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 22:44:29};
---これは……（アドニスの足元に突き刺さった剣を引き抜き）当たりでござるな、マスター。&br;だから足元に気をつけろと言ったでござるよー。（引き抜いた剣を黒衣の英霊に向けて放物線を描くようにゆっくりと投げて返し）&br;拙者はアサシン。真名を雪影のマユルと申す者。（拳を構えて）聖杯を狙う英霊とお見受けした。&br;恨みはないが、御首もらいうけるでござる。（バーサーカーの放つ圧倒的プレッシャーを前にして、平然と宣戦布告をして） -- [[雪影のアサシン>名簿/510389]] &new{2014-03-22 (土) 22:50:17};
---ヒッ……（足元に刺さる刃）あ、あああ……（そしてあまりにも強烈な負のプレッシャーと暗い瞳）&br;（魔術師の直系とはいえ戦闘経験も浅い子供は一瞬で相手の気配に飲まれて後退り）&br;き、気をつけろアサシン……あいつはやばい…何かわからないけど、すごく危険だ…！！（木の陰に隠れて） -- [[アドニス>名簿/510390]] &new{2014-03-22 (土) 22:52:16};
---（アサシンによって投げられた剣は自然と黒衣の男の手に収まった。）&br;やはり、この聖杯戦争の相手か。真名まで告げるとは、大した自信だな。&br;（男の右手には蝶のような令呪……紋章があった。それは未だ光ることはなく。）&br;ならば、俺も答えよう。俺は――Dの勇者だ。（Dの剣を構える。闇と光が交差し、剣先へと集まり、不気味に輝く）&br;俺の首を取ると言ったか……いいだろう、ならば話は早い。&br;勇者に立ち向かう者――それは、悪だ。ならば、俺はそれを斬るまで。&br;全ては我が主の為に、全ては世界の為に。……行くぞ。&br;（剣を構えた闇の勇者が剣を振るう。それは衝撃波のようにして、鋭い刃となり、アサシンを襲う。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 23:04:52};
---アサシン…って、マスターを狙うのが得意なサーヴァントの筈…正面から名乗るなんて、実力に余程自信があるって言う事…？&br;（バーサーカーより少し後方、アドニスと同じく木陰に身を隠しながら接敵したバーサーカーの様子を見張る）&br;（バーサーカーのあの熾烈な圧力にも動じた様子も無い、ちらりと見えたマスターはそうでもないようだが…）&br;…名乗りが虚言の可能性もあります。わざわざ情報を与える意味がありません。油断はしないで下さい、貴方に限ってその心配は無用だとは思いますが&br;もしも本当にアサシンならば…正面から貴方に敵う筈がありません。叩き潰しなさい、”Ｄ”！&br;（自身のバーサーカーは特殊であるという事はわかっている、ならば情報を与える必要も無い。指示を下せば木々の合間を縫って移動を開始する）&br;（あの様子ならば、自分でも相手方のマスターを囚える事は難しくないように思えたからだ） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 23:05:27};
---武の神様というのは堂々と身命を捧げる者にしか微笑みかけてくれぬ故。（口布を巻いて口元を覆い）&br;いいでござろう。我が主君のためになら……拙者は悪にでもなる。（次の瞬間、姿がブレて掻き消える）&br;（衝撃波の数々を潜りぬけ、超加速により彼我の距離を一瞬でゼロにして詰めより）&br;''疾ッ！''（地面を蹴り、腰を入れ、背中を回し、関節を加速させ）&br;（基本に忠実な正拳突きを正面から黒衣の勇者に打ち込んだ） -- [[雪影のアサシン>名簿/510389]] &new{2014-03-22 (土) 23:14:47};
---ハァッ　ハァッ（震える手で杖を握り）父さん……母さん…ッ（木の陰で目を強く瞑って両親を呼び）&br;アサシンを強化魔術で援護するんだ……それくらいなら、オレにだって……（しかし足まで勇気が伝わらない）&br;（少年は木陰に隠れたまま流れる汗を手の甲で拭った） -- [[アドニス>名簿/510390]] &new{2014-03-22 (土) 23:16:33};
---（バーサーカーの相手をしながらマスターを守る等という芸当、余程の自信があったとして無理だろうという判断ではあったが、事実その通りのようだ）&br;（こちらを警戒している様子も無いが…しかし相手は随分と素早い、あの速さで、対象を自分に切り替えられた場合距離があればバーサーカーも間に合わない可能性がある）&br;（然程距離は離せなかった、制約のある中移動し…アドニスを視認する）&br;（様子を見るに魔術師だろうか…まだ、子供だが、しかし補助魔法でもかけられれば厄介だが…）&br;子供が…覚悟も出来ていないのに…！（汗を拭い、まだ現状を把握していない様子のアドニスに苛立ち、構えた弓から矢を穿つ） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 23:27:22};
---――委細承知した、&ruby(マイ・マスター){我が主};&br;既に命は下った。容赦はしない……全ては、我が主の命のままに。&br;（主の命令に答える。守るべき者がいるとき――この勇者の力は増大するのだ。）&br;&br;……速い！&br;（アサシンの姿が消えた。それは迫りくる衝撃波を抜けて、一気にバーサーカーへと詰め寄った。）&br;（そこに、正拳突きが放たれる。）クッ……！（勇者はその正拳突きを受ける。ぐらりと体が後ろに揺れるが、そのまま宙返りすると）&br;わざわざ近寄ってくれるとは、好都合なことだ。（そう言い放ち、空中を蹴って、高速でアサシンへと飛びかかり、斬りつけようとする。）&br;（Dの剣からは異様な波動が噴出していた。悪を断つ剣だ。おそらくは魔術的な刃を物質的な刃の上からかけているらしい。現在それは、非常に鋭利な状態となっているのだ。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 23:32:23};
---！！（拳が通ってみて初めて分かることもある）&br;（魔力とも違う。闘気とも違う。相手の中に渦巻く圧倒的なエネルギー、その奔流が）&br;底知れぬ！！（その時、敵マスターがアドニスに害意を持ったことに直感で気付いた）&br;しまっ（黒衣の勇者の攻撃に集中しすぎていた愚を悟るも、とても間に合わない）&br;（目の前の攻撃に集中するも、回避しようとするが勇者の悪を断つ剣は余りにも鋭い）&br;（かわしきれず、左腕を切り裂かれて血が噴出した）&br;&br;（それでも出血と痛みに怯むことなく）蛇ッ！！（軽く跳躍しながら正中線三連撃）&br;（腹部、胸部、顔面を狙った拳の速射が勇者を襲う） -- [[雪影のアサシン>名簿/510389]] &new{2014-03-22 (土) 23:40:34};
---！！（目を瞑っていなければまだ対応もできたものを）&br;あっ……（矢が左肩を刺し貫いて）''あああああああああああぁぁ！！''　アサシ……&br;（痛みに涙を流しながら、その言葉を飲み込んだ）&br;（アサシンはDの勇者と戦っている）&br;&br;（その支援こそすれ、邪魔をすることはできない）&br;&br;うっぐ……（涙をボロボロ流しながら杖を構えて）お前…殺してやるッ！！　殺してやるからな！！&br;（魔力の矢を三本練り上げて放つ、初歩魔術マジックミサイルで敵マスターを狙う） -- [[アドニス>名簿/510390]] &new{2014-03-22 (土) 23:45:14};
---（主たるカグラが敵のマスターに接触したらしい。Dの波動によりマスターらしい少年は怯んでいる。が、何を秘めているかはわからない。）&br;（マスターの動向にも注意しつつ、勇者は戦うこととなった。無論、目の前の敵の相手をなげうって、マスターの手伝いをする、などという甘いことは、このアサシンは許さないだろう。それほどの相手である。）&br;そちらを見ている暇は与えない。お前の敵は、俺だッ！&br;（アサシンの左腕を切り裂いた。龍をも魔王をも殺す伝説の剣が。）&br;&br;（だが、相手もそれで攻撃を休めることも、撤退することもなかった。）&br;チ、ィッ……！　なんだ、この速さは……！&br;（速い、あまりに速い。とても今のDの勇者では追いつけぬような速さだ。このサーヴァントが速さに特化していることは容易に想像が出来た。）&br;（防御をしようとしても、それより先に拳が撃ち込まれる。腹に、胸に、顔に、拳が突き刺さる。）&br;く、うぅぅっ……！！（なんとかクリーンヒットだけは避けるものの、攻撃を喰らってしまう。）&br;……いいだろう。お前は、俺の力を見せるにふさわしい相手だ。&br;（勇者が呟き、不敵に笑う。殴りかかってくるアサシンの腹部目がけて剣で突きを放つ。実際に当てるつもりはない牽制だ。Dの勇者は、何かをしようとしている。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 23:53:55};
---（当たった、狙いとは逸れたが自分の腕で命中したのであれば、良しとする）痛いのが嫌ならば、こんな所へ…こんな戦いに来なければいい…！&br;（その痛みに咽ぶ叫びを聞いて、更に苛立ちを深める。"Ｄ"はアサシンの足止めに成功している、圧していると見てもいい）&br;（覚悟もしてない、子供の一人…自分だけでも、仕留められる。そう確信し、弓に矢をつがえて木陰から身を翻しアドニスへと駆けようとした…が）&br;（殺意。子供が故のだろう、純粋な怒りと憎悪の入り交じる殺意を向けられ…）そうです、それでいいんですよ…！&br;（覚悟が無くとも、相手を倒すという意志。それがあるならば…自分も、容赦をしなくてもいい。下手な、情けを感じずに済む）&br;（構えたままの矢を放つもマジックミサイルに砕かれた。自身に迫る魔力の砲弾を転がるようにして避ければ木々を盾としながら近づいていく）&br;（少なくとも、こちらに気を向けてさえいれば補助魔法を使う暇など無いだろうから。） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 00:06:22};
---（マスターがピンチだというのに目の前の敵から一切目が逸らせない）&br;（恐ろしい何かを秘めた瞳、この世界に存在すること自体が呪いであるかのような存在感、決して戦闘経験が少ないわけではない自分の挙動を確実に捉える刀剣の扱い）&br;（この英霊はDの勇者、と名乗っていた）&br;（勇者と一口に言うにはこの英霊の全てはあまりに禍々しく、そして気高い）&br;&br;（相手の繰り出してきた突きを布石と読む。危険な何かが待っていることを自分の直感が知らせている）&br;（だが、それでも素早く目の前の敵を倒してマスターを助けに行かなくてはいかない）&br;&br;…忍ッ！！（突きを掻い潜り、相手の懐に飛び込み）''浸透剄！！''&br;（剄打、と呼ばれる相手の防御力を無視した一撃を掌底で勇者の腹部へ放つ） -- [[雪影のアサシン>名簿/510389]] &new{2014-03-23 (日) 00:10:14};
---''殺すッ！　殺してやるッ！！　殺す殺す殺す殺す殺す！！''&br;（子供は復讐と言う狂気にかられ、刺さった矢も引き抜かず魔力を杖に集中させる）&br;（彼の体内には魔術核という自己再生を促進させる魔導具が埋め込んである）&br;（この程度で死ぬことはないとはいえ、止血すらしないで行動する愚かしいまでの怒り）&br;セットA、C、D！！　魔術回路並行励起！（短く詠唱を済ませ）''マジックブラァスト！！''（不可視の衝撃波を周囲の木々に扇状に放った）&br;（この忌々しい樹木さえなければ相手に良いようにされないとの考えもあり、偶然当たれば幸運という考えもあり） -- [[アドニス>名簿/510390]] &new{2014-03-23 (日) 00:17:53};
---――我が主よ、発動をどうか、許してほしい。&br;この力が、俺を永遠の螺旋に閉じ込める楔であったとしても。&br;この力、我が主の為に、君だけの為に、今、発動させよう。&br;&br;（マスターの身に危機が迫る。敵のマスターからの攻撃を、マスターが受けている。）&br;（許されることでは、ない。）&br;&br;（アサシンの浸透剄が勇者の腹部に突き刺さる、その刹那――）&br;&br;&br;''「発動――Dの紋章」''&br;&br;&br;http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028304.png　&br;&br;（Dの勇者の右手の[[紋章>http://notarejini.orz.hm/up2/file/qst085028.png]]が黄金に輝き始める。）&br;（あまりに眩い光。勇者としての輝きが森を照らす。）&br;（気配が違う。先ほどまでのDの勇者とはあまりに違う。存在が、一つ上になったような。そのような印象を相手に与えるだろう。）&br;（先ほどのプレッシャーよりも、さらに強烈なそれが放たれる。）&br;（内部から敵を破壊する拳の一撃――それを、勇者は障壁めいたもので受け止めた。高位の魔術を行使している。）&br;&br;さあ、これがおれのしんの力だ。Dのゆう者の力だ。&br;おれのぜつ望をかいまみるがいい。おれのいかりをしるがいい。世界をまもれなかったとき、きみは、どんな顔をするのか。&br;&br;（Dの紋章を輝かせながら、体全体を金の光が包み込む。そして、先程とは違う、大幅に強化されたスピードで、アサシンの後ろに回り込み、光の剣を、振るう。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 00:31:05};
---！！！（角を中心とした痺れ。純粋な魔力の塊である自身の角は、魔力に対して高い感応性を持つ。何かを仕掛けている、何をする？）&br;（慌て、相手方を伺うも狂乱でもしたかのような表情で自身への敵意を剥き出すばかりでその思考は読めない）&br;（自身の思考でもってトレースを試みる、痛みに、怒りに打ち震えその相手を捉えられないならば、自分はどうする？）&br;（邪魔になるものがそこにあるなら、どうする…？）…っっっ&br;（なまじ力を持っているならば。その呪文が発動する前に、それを止めようと矢を放つが…一手遅い）&br;（木々がへし折られ、薙ぎ倒されていく。それに対する怒りはある、が…その射線上から離脱する為姿を現して、駆ける）&br;これだからっ、子供は、人間は…！！！（自らの都合で、自然を破壊する。ただ邪魔であったからと、そんな理由で）&br;こいつ…！！！（怒りを顕にし、アドニスへ駆けようとした、その時。ズキ、と頭に痛みが走った）&br;…"Ｄ"…！（彼が力を、発動した。魔力を大幅に吸われ、身体にだるさのような重みを感じる。この状態では…）&br;…ちっ！殺せるものならば…殺してみるがいい！！さぁ！僕はここです！！！（せめてアドニスは、こちらに集中させる。それが今、自分にできる最善の選択） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 00:52:02};
---（自分の浸透剄は確かに相手の胴を捉えたはず）&br;（しかし気は通らない）&br;（相手が高位の魔術で防いだ証左、しかし詠唱は聞いていない）&br;…………っ！！（そして輝きが満ちた）&br;（相手の紋章が輝いた、それだけなのに）&br;（武人として練り上げたこの身は恐怖を感じていた）&br;&br;（自分より圧倒的高位の存在と戦う恐怖を）&br;&br;（認識の外から攻撃される）……う、あ…？（背面からの光の斬撃は、女の背をざっくりと切り裂いた）&br;（一歩前につんのめり、その直後振り返って）&br;拙者も……本気を…見せね、ば…（口布を破り捨てると血の塊を吐き出し）&br;（Dの勇者を真っ直ぐに見る）''紫電絶禍。''（その瞳に紫の雷鳴が流れたように見えたかも知れない）&br;&br;（次の瞬間、分身が流れるように出現。四体となってDの勇者を取り囲む）&br;（本体と分身はDの勇者の周囲を幻惑するように動きながら、最後に四方から襲い掛かってくる）&br;''四神・鏡花水月！！''&br;（最速のサーヴァントがDの勇者へ向ける最速の四連打） -- [[雪影のアサシン>名簿/510389]] &new{2014-03-23 (日) 00:57:37};
---（目の前に、敵マスターが姿を現した）殺ッ（杖を構えて）してやるゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ！！&br;（魔力回路を通して火炎魔術を放とうとした瞬間）…うぐっ…（喀血して）&br;（頭髪が滲むように白くなっていく）&br;（全身を制御・統括する魔導核にすら魔力がいかなくなった状態）&br;ア、アサシンの奴……宝具を使う気か………（肩に刺さった矢傷の出血も酷くなり、その場に蹲り）&br;おい、そこのやつ……（蹲ったまま敵マスターに声を掛けて）運がなかったな……オレのサーヴァントは、最速だ…！！ -- [[アドニス>名簿/510390]] &new{2014-03-23 (日) 01:03:40};
---（追撃が来ない。岩陰に身を潜め、ズキズキと痛む頭を抑えながら、状況を探る）&br;（相手方も、宝具を。或いはそれに類する高出力の力を発動した…？ならば、相手マスターも消耗している筈、今が好機か…？）&br;っっ痛っっ……（更に激しい頭痛が襲いかかる、この消耗の激しさは今までに無い。とても、じゃないが動ける状態ではなかった）&br;（そこに飛び込んでくる、声）………それがどうかしましたか。&br;如何に早かろうと、如何に強かろうと、関係…ありません。僕の、サーヴァントは…&br;（荒く息を吐きながら、宣言する）絶対に、折れません。負けません。運が無いのはそちらの方ですよ…！ -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 01:22:59};
---――これは！&br;（光の剣はアサシンの背を切り裂いた。マスターを守るためにも、すぐに決着をつけなければならない。さらに勇者が追撃をかけようとした、そのときである。）&br;かみなり……！（アサシンの瞳に、紫電の轟が見えた。何かが起こる、そのような気配がある。）&br;&br;分しんしたか……！（アサシンの分身が次々と現れていく。計四体。その区別はつかず、恐ろしい速さで勇者を取り囲む。Dの紋章を発動した勇者であってさえ、捉えきれるかどうかわからないもの。）&br;悪……おれにたちむかうもの、すべてが悪だ。ま王の、いな、神のじゅばくにとりこまれた世界で、おれにたちむかうもの、すべて！！&br;（幻惑される。幻惑される。最速に対して、勇者は追いつけない。ならば、最早見なければいい。あるいは、目を増やせばいいのだ。）&br;&br;''――かりるぞ、タツヤァッ！！''&br;（今この場でその名を知る者はいないだろう。Dの勇者が生まれた世界で、最初に旅をしたときの仲間の一人の名だ。）&br;（勇者の伝説を読んだカグラならばわかるだろうが、それ以外の者にはわからない。）&br;（Dの紋章の特性――伝説の力。伝説に記された、かつての仲間の力を、勇者は使うことができるのだ。）&br;（狂ったとしても、壊れたとしても、まだ、まだ。勇者としての旅の、記憶は忘れては、いない。）&br;&br;''百眼閃光剣！！！''&br;&br;（勇者は叫ぶ。かつての友が使った技の名前を。）&br;（勇者の目がカッと見開かれた。その意識が増大する。広がっていく。その視界が、百の目があるように、あらゆる方向へと、広がる！　魔術で構成された百の瞳が、現れる。）&br;（追い切れない。捉えきれない。二つの目では。ならば――）&br;ああああああっ！！&br;（襲い掛かる四体のアサシン。虚空から、Dの勇者は剣を取り出す。二本目のDの剣を。そして、前から襲ってくるアサシンに、視界の届かない背後から襲ってくるアサシンに。）&br;（――閃光の一撃を放った！）&br;（最速が勝つのか、剣戟が勝つのか……！） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 01:23:02};
---（一瞬の交錯）&br;&br;（染み渡るような静寂）&br;&br;（既に女は分身していない。拳を振るった構えのまま、立ち止まっている）&br;&br;（そして）うぐっ！？（一拍遅れて刃の傷がアサシンに刻まれ）&br;し、紫電絶禍でも勝てぬか……！（懐から煙玉を取り出し）散ッ！（その場に叩き付け）&br;（負傷してなお、最速を保ったままでマスターの元に向かうと）&br;すまないでござる、マスター……ここは退くでござるよ！（血を流したままマスターを抱えて逃げ出した） -- [[雪影のアサシン>名簿/510389]] &new{2014-03-23 (日) 01:32:23};
---あっ……コラ！　子供扱いすんなヘボ忍者！！（抱きかかえられてもがきながら）&br;（敵のマスターを見る）絶対に折れないものなどない……！！　いつか、思い知れ！！（呪いの言葉を残し）&br;（サーヴァントに連れ去られて森から消えた） -- [[アドニス>名簿/510390]] &new{2014-03-23 (日) 01:34:36};
---（静寂が解けたとき、アサシンに刃の傷が刻まれた。）&br;くっ……！（そして、バーサーカーも四連撃を受けて、軽く膝をついた。ツウ、と口から血が流れる。）&br;（ダメージは少なくない。アサシンを追撃できるほどの余裕はなかった。）&br;……一応は、勝ったか。だが、恐ろしい相手だったな……。（Dの紋章の光は消えている。普段のDの勇者の闇の姿がそこにあった。煙幕が晴れると勇者は立ち上がり、マスターのいる森へと歩む。）&br;……我が主よ、すまない。力を使ってしまった。大丈夫か……！&br;（守るべきものを傷つけられそうだった。その事実は勇者にとってあまりに重い。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 02:10:23};
---（朦々と漂う煙が晴れれば、マユルと名乗ったアサシンとそのマスターの姿は掻き消えていた。あの動き、立ち振舞からみるにあのアサシンは東方のニンジャなのだろうか）&br;"Ｄ"、追う必要はありません。こちらも…随分と消耗してしまいましたからね。痛手を負わせただけ、良しとしておきましょう。&br;…いえ、追えませんでしたか。貴方がそれ程のダメージを受けるとは…これが、聖杯戦争ですか…甘く見ていたつもりはありませんが、想像以上に…厳しい戦いになりそうですね&br;考えを少し改めないといけないかもしれません…（万全の準備をしてあったといえる、自身の拠点であってもこれだけ苦戦をした）&br;（より一層の警戒をしていかなければならないかもしれない）…あの男が言っていた通り、一時的な共闘体制というのも視野に入れるべきでしょうか…&br;（思案に耽りながら立ち上がり、岩肌に背を預け）…思っていたよりも心配性ですね、貴方も。&br;この通り、怪我はありませんから大丈夫…（バーサーカーに近寄ろうと、踏み出した…が、よろめいて） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 02:18:26};
---……そうだ。これが、聖杯戦争だ。サーヴァントと召喚された以上、まさしく、その力は一騎当千だ。&br;（いわばここは自分たちの城というべきところだが、それでもこちらの圧勝というわけにはいかなかった。これらの罠も、先程のアサシンほどの技量があれば、回避することも可能だろう。）&br;俺は俺一人でも戦うことはできる。長き時の果てで、そうしてきた。だが、共闘というのも手段の一つではある……すべては、君の思いのままに、俺は従おう。我が主。&br;君は、俺が守るべき存在だ。君の命は俺の命だ。ならばこそ……。っ！&br;（こちらに近寄ろうとし、よろめいたマスターを見て、すぐさま駆け寄り、受け止める。）&br;……やはり、かなり消耗している。……すまない、我が主よ。君のことは、俺が守ると、あの時誓ったはずだったのに。&br;（守りたかったものを守れなかった。その絶望はこの男は一番良く知っている。マスターを傷つけられでもすれば、それこそそのクラスの名の通りにもなるだろう。） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 02:29:18};
---（予想以上にバーサーカーが消費する魔力は大きい、月角種である自分であれば賄いきれると踏んでいたが、未だ幼いこの身ではまだ、足りない）&br;（今もマスターを初撃で仕留める事が出来ていれば、そのチャンスがあったというのに活かし切る事が出来なかった）&br;（自身の無力が、弱さが…子供である事が、口惜しい。受け止められたバーサーカーの腕の中で、歯噛みする）&br;…いいえ、そんな事はありませんよ、バーサーカー…私が、弱いせいで…貴方に迷惑をかけました。&br;（バーサーカーの口元に手を伸ばす。付いたままの血糊を指で拭えば微笑み）&br;良く、勝ってくれました。ありがとう、バーサーカー…これからも、私を………&br;（伸ばした手がすとん、と落ちる。閉じられた眼は穏やかで、規則正しく呼吸を繰り返す）&br;（気丈に振る舞ってはいたが、やはり緊張していたのだろう。静けさを取り戻した森の中、信頼する者に近づいた事でその糸が切れ、気を失ったらしい） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-23 (日) 02:42:56};
---（バーサーカーの口から流れる血を、マスターは指で拭う。）&br;ああ……守るとも。君が望むままに。俺は君の敵を倒し、君を守り、君の願いを果たす……それが、それこそが、俺を、勇者でいさせてくれる。&br;（伸ばした手が落ちる。みれば、マスターの少女は、静かに気を失っていた。戦闘経験など大してないはずだ。それでもなお、気丈に振舞って、この戦争に臨んでいるのだ。）&br;……今度こそ、今度こそは、守らなければならない。&br;（眠りに落ちた少女を、バーサーカーは抱きかかえ、拠点へと向かって歩き出す。）&br;奪われてはならない……絶対に、絶対に、絶対に。&br;（その瞳に映るのは慈愛、そして怒り。デクスの運命を弄ぶ存在に対しての憎悪。）&br;（世界を何度救っても、最後に“それ”が現れて、すべてを台無しにしてしまう。また、すべてが初めからになってしまう。そういう世界で、奪われ続けた勇者。）&br;（故にこそ、強い強い決意があった。狂おしいほどに、マスターを守らなければという思いがあった。）&br;……救わなければならない。この世界を。神の創造たる、この世界を、壊して……！&br;（この少女も、運命を弄ばれた者の一人。だからこそ、勇者と共に、進むにふさわしい存在なのであった。）&br;（そして、勇者は森の奥へと、少女を連れて消えて行った――） -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-23 (日) 02:55:25};
-（街から少し離れた森の中、ぽっかりと口を開いたように木々が開けている。そこに、一人佇んで…数分閉じていた目を見開き空を仰ぐ）&br;（そうすれば、自分はまだ一人ではないと信じる事が出来る。見上げた天辺には真円を描く月が今日も変わらずそこに有って、自分を照らしてくれている）&br;（月へと帰った同胞達が、我らの神たる月そのものが自分を見守ってくれている。大丈夫、やれる。そう、言い聞かせて視線を足元へと落とす）&br;（描かれているのは魔法陣。その中央にはボロボロで、すす焦げた一冊の書）&br;…父様、母様、皆様。私は今、禁忌を犯します。そうしてでも…取り戻したいのです。あの時を。あの場所を。許しは請いません…ですが、見逃して下さい。私の成す事を。&br;（独白を終えれば、儀式を開始する。使い慣れない魔力、しかし繰り返し覚えてきた詠唱は滞り無く紡がれ始める） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 00:44:55};
--（月明りの下、自身の祖と信じるその光の下、魔力が満ちていく。同時に、自らの角と、魔法陣に静かに光が灯り始めた）&br;&br;''素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。 祖には我が大師シュバインオーグ。''&br;''降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ''&br;（灯った光の色は対照的だ。自身から放たれる光は月明りと良く似た、淡い銀色の光）&br;（一方詠唱を紡ぐにつれ魔法陣が宿していく光は自然界には有り得ない、不自然な光の色。それは赤く、黒い）&br;&br;&br;''&ruby(みたせ　　みたせ　　みたせ　　みたせ　　みたせ){閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。閉じよ。};''&br;''繰り返すつどに五度。　 ただ、満たされる刻を破却する'' -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 01:06:00};
---（…少し、風が出てきただろうか。髪が揺れる。木々のざわめきが聞こえる）&br;（閉じたままの瞼の裏に故郷の情景が浮かぶ。そこは深い森の中。押し込められた土地ではあったが、自分達にとっての楽園であった場所）&br;（優しい&ruby(仲間){人達};と。優しく、時に厳しい&ruby(環境){自然};に包まれた場所）&br;（遠く離れた場所であるのに、目を閉じていれば此処はあの場所のように感じられた。未だ春は遠く、風は冷たい）&br;（しかし芽吹きの時を待つ、森の香りが鼻腔の奥に感じられ。緊張していた身体を少しだけ解き解してくれた）&br;&br;&br;''&ruby(　　　　　　　　　　　　　セット){―――――Anfang};''&br;&br;&br; ''―――――――――告げる'' -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 01:22:56};
---&br;&br;''――――告げる。''&br;&br;（もう迷いは捨てた筈だ。禁忌を犯す事も。理を犯す事も。）&br;（それなのに、震えそうになる身体を、唇を。理性で抑えて。祈るように呪文を告げる）&br;&br;''汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。''&br; ''　 聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ''&br;&br;&br;''誓いを此処に。''&br;''　 我は常世総ての善と成る者''&br;''　 我は常世総ての悪を敷く者''&br; -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 01:32:10};
---&br;（静かに眼を開けば、やはりそこは郷里ではない。そこには誰もおらず、自分一人がただ、強みを増した魔法陣の光の中で佇むばかり）&br;（冬でも尚青々と茂る常緑樹達の姿が目に入り、その事を強く実感させられる。郷里の青は既に、失われた）&br;（焼き払われた森と。ほんの少し前まではそこにあった筈の、今はただ焼け焦げた瓦礫の塊となった集落の姿を思い出す）&br;（呆然と変わり果てた集落を歩き、一人でも生き残っていればと、亡骸を確認し続けた事を思い出す）&br;（そうしていく内に最後に辿り着いたのは自らの生家、代々受け継がれてきた一族の知と、それを記した書を守ってきた場所）&br;（もう、動くことの無くなった父が抱いていたのがそれだった。編纂を続け、ボロボロになってしまった一冊の書）&br;（今はもう失われたと言われる伝説と、神話の数々が記された書。それは父の、一族の誇りだったのだろうと今は思う）&br;（今、書は魔法陣の中央に設置されている）&br;（それならばきっと、自身の願いを叶えてくれる力となってくれると、信じたから）&br;&br;&br;''されど''&br;&br;''　　　汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者――''&br; --  &new{2014-03-22 (土) 01:53:35};
---（さぁ………）&br;&br;''汝三大の言霊を纏う七天''&br;&br;（始めよう、私の戦争を）&br;&br;''　 抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――！！！''&br;&br;（応えよ、私の願いに）&br;&br;（応えよ、永劫の絶望に縛られて尚、立ち向かい続けた戦士よ） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 01:58:31};
---（少女の詠唱が、月空に響き渡ったとき、魔法陣の中央に置かれた書物がバラバラと、自ずから繰られ始めた。）&br;（すると、魔法陣から、異様な気配が噴き出し始めた。）&br;（名状しがたい気配。慄然たる気配。それは狂おしきもの。）&br;（詠唱に付け加えられた文言ひとつ。それは、狂った戦士を呼び出すもの。）&br;（今こそそれが、来たる。来たる。来たる。）&br;&br;''――ガキン！''&br;&br;（虚空より、剣が現れた。蝶のような形をした紋章を柄に戴く、剣がひとつ。）&br;（それは魔法陣の中に突き刺さり、光を放つ。）&br;（光が満ちる。光が満ちる。だが、それは正しき光ではない。本来あるべき光ではない。その者が、本来持っていたはずの光ではない。）&br;（深き絶望と悲しみ。憎悪と怒り。無限の鎖に捕らわれた、''「勇者だったもの」''）&br;（そして、その絶望の中に在りても、たとえ狂ったとしても、''「勇者であり続けようとするもの」''）&br;&br;(その“御名”が&ruby(狂った魔王){バーサーカー};であったとしても、運命を許さず、神に抗い続けるもの。）&br;&br;&br;（''――Dの勇者！''）&br;&br;&br;（それは来た。深き絶望と共に。）&br;&br;（それは来た。世界を救えなかった自らへの激しい怒りと共に。）&br;&br;（それは来た。何かを守るために。）&br;&br;（それは来た。世界を救済する為に。）&br;&br;（それは来た。――世界を、破壊する為に。）&br;&br;（魔法陣の上に、蝶の形をした紋章が浮き上がる。それは、勇者である証。それは、無限なる地獄に囚われた者の証。）&br;（――Dの紋章が輝く。遥か遠い、無限に戦いづつける、勇者が来たる。）&br;&br;''――ザァッ！''&br;&br;（声なき声が響いた。あまりの絶望に嘆き、狂った男の声が。狂ってもなお、勇者であろうとする者が。）&br;（闇が結集し、光が結集し、勇者/魔王が、姿を現した。）&br;（漆黒の衣装に身を包んだ、赤毛の男。その書を、剣を依り代にして、深き闇と共に、魔法陣の中より現れた。）&br;（その瞳に光はない。その瞳に光はない。右手に蝶の紋章を持つ男。）&br;（ついぞ、現界した――）&br;&br;''――問おう。&br;（男の声が響く。名状しがたい悲しみと絶望と怒りと慈悲とともに。）&br;――守るべき世界を守れなかったとき&br;――君はどうする。&br;全てを諦めるのか、それとも、全てを取り戻そうとするのか。&br;&br;――我が主よ。聞かせてくれ。'' -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 02:24:13};
---（曰く、絶望に抗い続けたもの）&br;（曰く、哀しみに堕ちながらも光を求め続けたモノ）&br;（曰く、憎悪に、怒りに、打ち震えながらも勇者たろうとした者）&br;（書に綴られていた伝説は断片的なものでしかない。知る由は無いが、其の全ては未だ終わっていないのだから）&br;&br;（ソレが顕現しつつある時、カグラの心は恐怖を覚えていた。穏やかに靡いていた筈の風は今やこの場を中心とするように吹き荒れて）&br;（異様たる気配、高次の存在を目の前にしたような圧倒的な重圧。ソレが胸の内に秘めた感情は自身が受けた絶望も、哀しみも、怒りも、憎悪も）&br;（遥かに超越しているようで。光無きその瞳に射抜かれて、震えそうになる膝を、自らの臆病を、押し込める）&br;&br;（覚悟はしていただろう）&br;（誓った筈だろう）&br;（ならば震えるな私の身体よ。ならば、震えるな私の心よ。）&br;（彼は、自身の願いを叶える為の、力だ。力に怯えて、屈してどうする）&br;&br;そんな事、決まっています。&br;（正面から、勇者/魔王を見据える。その意志を込めて）&br;（それと同時に、カグラにバーサーカーが纏う昏き光が伸びる）&br;………僕は、守る事が出来なかった。守るべき力が無かったから。弱かったから。&br;僕は、守られていた。幼かったから。弱い存在だったから。&br;（それは光と呼んでいいのかも分からない、闇のように漆黒で、纏わり付くように自分の身体を包んでいく）&br;今だって僕は…弱虫で、臆病で、卑怯者だ。&br;…それでも………！！&br;（昏き感情の、闇の渦に飲まれそうになりながらも叫ぶ）&br;（縋るように、手繰るように、何よりもそれを求めて絶叫ぶ）&br;それでも僕は！！取り戻したいっ…！！！&br;守れなかったものを！優しい人達を！！大好きだった人達を！！！&br;&br;（やがて&ruby(光){闇};は収束するようにカグラの左手へと集ってゆき…そして、刻まれる）&br;（蝶を模したような形をした、刻印を）&br;&br;だから…故に…！僕は、貴方に命じる。&ruby(魔王){バーサーカー};。&br;（&ruby(令呪){紋章};の刻まれた左手をかざす）貴方の力を僕に。僕の願いの為に、使って下さい。 -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 03:02:07};
---――君の、願いを聞いた。&br;（&ruby(令呪){紋章};の刻まれた少女の左手を見て、言う。）&br;君も、奪われた者ならば。そして、全てを取り戻すと言うのならば。&br;（バーサーカーの瞳は昏い。あまりに昏い。かつては光に満ち溢れていたはずであるのに。）&br;（しかし、その瞳の奥には、心があった。正義の心。たとえ、歪んでしまっていても。なくしてはいない。）&br;&br;俺も、守れなかった。世界を、守るべきものを、この手で、守れなかった。&br;君の願いは我が願い。奪われ、取り戻したいと願うのならば。&br;この、狂った勇者をも用いて、願いを成すというのならば――&br;&br;この、紋章の力を君の為に。&br;&br;この、腕は君の腕となり、この足は君の足となろう。&br;&br;君の悲しみは我が哀しみ。君の絶望は我が絶望。&br;&br;非情な運命にあってもなお、抗う者こそ――俺にはふさわしい。&br;&br;（男は自らの右手に刻まれた紋章を見せる。蝶のような形のそれを。）&br;この紋章がたとえ、俺を無限の世界に縛り付けるものであったとしても、俺はこの力を、君の為に使おう。&br;君の願いの為に。君を守るために。&br;&br;何故か――それは、俺が勇者だからだ。神の操る世界を壊す魔王であるからだ。&br;&br;君が、それを望む限り――&br;&br;俺は世界を守る勇者だが、この瞬間、この時、この戦においては――君だけを守る、騎士となろう。&br;（漆黒の男は少女の前に跪く。騎士が、姫に忠誠を誓うようにして。）&br;&br; &ref(http://notarejini.orz.hm/up3/img/exp028283.png,700x494); &br;&br;――君が、俺のマスターだ。&br;ご命令を、&ruby(マイ・マスター){我が主};。この力、全てを、君の為に用いよう。&br;それは、俺の願いをも果たすもの。&br;――さあ、我が主の名を、ここに。我が主の名前を、俺に、聞かせてくれ。&br;&br;――そして共に、全てを、取り戻そう。 -- [[バーサーカー>名簿/510427]] &new{2014-03-22 (土) 03:22:51};
---（絶望の末に辿り着き、縋った最後の希望。それは、応えられた）&br;（自らに跪き、こちらを見留めるバーサーカーの目は、余りにも昏い）&br;（しかし、その深い暗闇の奥底には未だ。幾度と折られ、踏み躙られ、嬲られても未だその心が根付いていた）&br;（善たろうとした者の、淵き絶望に抗おうとする心が。歪まれていたとしても、正義の心が）&br;（自身が開いたのはパンドラの箱かもしれない、幾多の厄災を孕んだ狂乱の箱）&br;（しかしそれもその奥には希望があった。そう、自分は希望を手に入れたのだ）&br;（故郷を失い、大切な人達を失い、ずっと自分は独りだった。一人ではないと、そう言い聞かせながらも孤独だった）&br;（祖たる月に見守られていても数多の夜を眠れず過ごしてきた）&br;（しかし、眠れぬ夜も何れは…明ける）&br;（まず一つ、たった一つだが…取り戻した。抗おうとしたことで、進む決意をし行動した事で、一つ）&br;（自分の味方となってくれる存在を）&br;&br;………ありがとう、ございます。&br;（気を抜けば溢れそうになる涙を堪えて、祈るように手を組み、先ずは感謝の言葉を）&br;（未だ泣く訳にはいかない、始まったばかりなのだ。全てを取り戻す為のこの戦いは）&br;僕は、呼ぶことが出来た事を、貴方が僕の願いに応えてくれた事を。応えてくれたのが貴方であった事を…とても、嬉しく思います。&br;（偽らざる本心を吐露する。それは最凶と呼ばれるサーヴァントであるが…自身にとって、最良の相棒だった）&br;&br;（一歩、また一歩。ゆっくりと自身のサーヴァントへと近づいて）&br;僕の………私の、名前はカグラ。&br;カグラ・ソーマ。それが、貴方の主の名前です。&br;（跪くその目前まで迫れば、紋章の刻まれた彼の右手を両手で包み）&br;抗いましょう。戦いましょう。それが唯一の手段ならば。&br;僕の…僕達の、願いを叶える為に。全てを、取り戻すために…&br;&br;（頑なであった相貌を崩す。男装の少女にとってそれは、失ってから久しい…微笑みだった） -- [[カグラ>名簿/510426]] &new{2014-03-22 (土) 04:00:41};
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-～天辺にて真円の月が輝く、静寂の夜～ --  &new{2014-04-05 (土) 22:49:02};
--魔が棲むと言われる森の、奥深く&br;そこには見るものが見れば湖と見間違う程、豊かな水量を誇る泉があった&br;&br;鏡花水月。清らかなる泉には森の木々と、満月が映し出されている&br;その畔にて、少女が一人。衣擦れの音を響かせて、纏っていた衣装を何時もの場所へと置けば&br;爪先を泉へと浸す。真夏であっても冷たい泉の水に少し体を震わせて。徐々に、体をその冷たさに慣らしていく&br;胸元までが水に浸されれば、立ち止まり、天を仰ぐ。これより先は一段と深くなるので、これ以上進む事は出来ない&br;一度、頭まで水を被れば暫し震えそうになる体を抑え、沐浴を続ける --  &new{2014-04-05 (土) 23:55:42};
---穢れが落ちたと感じられれば、水面に揺蕩う月と、天から見下ろす月、二つの月に向け、祈りを捧げる&br;月を祖とし、神とする月角種の儀式。故郷にいた頃はその意味も、理由も分からずに幾度と無く行わされていた&br;それをすると言われる度に無駄だと分かっていても大いに渋り、理由をつけて断ろうとしたものだった&br;いざ行うとなっても嫌々であったというのに、今はこうして進んでこの儀式を行っている&br;それが良きにすれ、悪きにすれ、人は変わるものだなと思う。この儀式の名前は、一夜千夜の儀式と名付けられていた&br;額の先で薄らと輝く角は月から降る魔力を蓄えたものだとされている&br;聖なる泉の中、二つの月の輝き、その光を身に浴びて祈りを捧げる事で、角に宿る魔力の純度とその力を高める儀式 --  &new{2014-04-06 (日) 00:18:39};
---&br;…本当に静かな夜だ。虫の音も、鳥の音も…木々を揺らす風の音すら聞こえない。こんなにも静かだと、つい…思い出してしまう&br;&br;月角種は高い魔力を持ちながら、その魔力を行使する事を禁忌とする風変わりな種族&br;それなのに、何故魔力を高めるような儀式を行うのか？幼いながらに疑問を覚え、泉へと向かう最中両親に尋ねた事があった&br;数度行ったその質問は、大抵はぐらかされる内に泉へと到着し、儀式を行う事となったのだが&br;一度だけ。…あの日が来る前の、最後の夜にこう聞かされた&br;「お前には特別な御役目があるから、皆の為に儀式を行わなければいけないんだよ」と。&br;それが何の事かまでは知らされず…ただ、自分は特別な何かがあるという事が妙に嬉しく思えたという事を覚えている&br;明けて翌日、新たな儀式を行うと連れて行かれた先は、今まで立ち入る事を禁じられ、入り口を封じられていた洞窟&br;数日分の食料と水、それだけを渡されて送り出されれば入り口は閉ざされてしまった&br;「時が来れば入り口は開く、そうしたら集落に戻って来なさい」と告げられていたものの、たった一人で暗い洞窟に取り残されるのは勿論不安で&br;暫くは入り口の近くで泣きながら、出して欲しいと喚いていた。それが、聞こえていたのか、聞こえていなかったのかは定かではないが、封印が解かれる事は無かった --  &new{2014-04-06 (日) 00:43:07};
---泣き疲れて眠り…目覚めても、それが夢という事は無く。また少しだけ泣いて。漸く落ち着くことが出来た頃、洞窟の中は暗闇ではないという事に気が付いた&br;目が慣れたという訳ではない。壁面に…洞窟を漂う空気に、淡い光が含まれている。それは自身の額の先で薄ら輝く角と同じ色合いを帯びていて&br;何処か、懐かしさと温かみを感じるその光に包まれれば、先ほどまで抱いていた心細さは何時の間にか消えていた&br;…喚ばれている。行かなくてはいけない、この先へ。&br;何がそこに待っているのかは分からない…だけど、怖がる必要はない&br;導かれるようにして歩いて行った先で、自分が見たものは………………&br; --  &new{2014-04-06 (日) 21:13:32};
---………閉じていた目を、見開く&br;あの場所で経験した、それが現実であったのか未だに判別のつかない出来事&br;それが無ければ、今、こうしてこの場に立っている事は無かっただろう&br;あの儀式で培ったものは今も自分の中に根付いている。&br;そして…あの儀式を行っていなければ…今も自分は一族と共にあった事だろう&br;両親が語った通り、時が来れば…洞窟の封印は解かれた。ほんの数日ぶりだというのに、随分と久しぶりに感じる外の世界へ出た私が見たものは&br;…変わり果てた故郷の森の姿だった&br;&br;一年を通して青々と茂っていた木々と草花は、見る影もなく、黒く爛れて焼け落ちて&br;洞窟に入る前、最後に見上げた空は確かに青かった筈なのに…未だ燻る煙で覆われ、灰色に染まっていて………&br;&br;…いけない、これ以上思い出しては。暗い顔をして戻れば、バーサーカーにいらない心配をかけてしまう&br;…ただでさえ、彼には随分と苦労をかけている。それがサーヴァントの役割だと言われれば、それまでだが&br;戦う力を持たない自分の代わりを努めて、この過酷な戦争に挑み続ける彼にこれ以上の負担は掛けたくは無かった&br;これからの戦いはより熾烈になっていくだろう…如何にサーヴァント達にも恐れられる程の強大な力を持つバーサーカーであっても&br;窮地に陥る事は考えられる…そうなった時には…自分が、彼の力とならなければいけない。その為にも。&br;余計な考えを振り払って、儀式を再開する&br;&br;千の夜を越える、その時は近づいて来ている --  &new{2014-04-06 (日) 21:54:28};
サヨナラ・ヘヴン の変更点
