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ブラックタンさん! ブラックタンさーん!
(夜間。アパートの部屋の戸がやかましくノックされる) --
2011-09-07 (水) 00:02:02
はい、ブラックタンさんですが……。一体なんだというのだこんな夜中に……!!(ドアOPEN)
--
ジェラード
2011-09-09 (金) 00:10:31
(扉を開けて現れたのは白衣を着た青年。相対した瞬間から、生意気そうな視線でジェラードを値踏みしている)
夜に悪いね。あんたがサラの親父さんって人か?(疑いを孕んだ声で問う) --
ガゼット
2011-09-10 (土) 22:59:59
(白衣を着てこそいるが訪問者の顔立ちは整っており髪もそれなりと撫で付けられている)
(ふと、高貴な印象を感じてかつての級友を思い出す。「でもエリーとは全く毛色が違うな……同じく金髪だけど」)
(思えばあの頃から随分時が経った。今では爺に片足しっかり突っ込んだ年齢だ……)
(黒髪の頭を掻いて)……いかにも。昔から育ててきた自慢の娘だが、何かやらかしたのかあいつは……?
--
ジェラード
2011-09-10 (土) 23:11:11
(確かジェラード・ブラックタンはそれなりの年齢のはずだが、外見上は未だ若々しい雰囲気が保たれている。地毛が白髪にもならず残っているせいだろうか)
名前くらいは名乗らせてもらおう。俺はガゼットだ。(ファーストネームだけを告げる簡潔な挨拶)
あいつから話を聞いてね。少し興味が出た。サラをどうやって創ったんだ? --
ガゼット
2011-09-10 (土) 23:18:37
どうやら俺のことは知っておるようだからこちらは名乗らなくてもよかろう。ガゼットだな……。
(何故そんなことを聞くのか、という疑問は間を置かず氷解していく。目の前のガゼットとやら、興味というのが並々でないらしい)
(説明するには迷うところだが、歳になるとどうも語りたくなる)……そうだな。
先ず最初に……俺は学生時代、ラージサラマンダーと戦った。して、苦戦の末、勝った。その時に戦利品としてサラマンダーの本質的な力が結晶化したものを手に入れたのだな。ここからが始まりの話。
--
ジェラード
2011-09-10 (土) 23:33:45
大して教えてもらってもないけどな。サラがサラマンダーであんたが創造主だって触りの部分だけだ。
(ガゼット自身の纏う気だるげな態度とは裏腹に、瞳の奥に燃える炎は野心に満ちている。少し観察眼に長けた人間なら読み取れることだ)
どうたら、大して参考にはならなそうだ。
(自分の学生時代に、そんなものと戦えたのか? サラが正体を現した際に見たラージサラマンダーは、有象無象のモンスターより遥かに強大に思えた。そんなものを打ち倒したのか) --
ガゼット
2011-09-10 (土) 23:49:11
それだけ知ってりゃ今は十分。ただ、学生だったって部分がゴルロア学園X科の学生だったと付け加えるぐらいかね。
(話を続ける。思えば入学当初から大火蜥蜴を打ち倒す目標を立て、その後も結晶の研究に終始した)
(今となっては、人生の柱の一つ)……で、だ。その結晶を短剣に宿し、魔導器のようにして……。
一匹のサラマンダーをその結晶から呼び出し、支配下に置く技術を身につけた。これが第二段階の話……。
そのサラマンダーに最初は知性がなかった。俺の戦ったラージサラマンダーには確かな知性があったのに、だ。
結晶の中にもその意識を感じて……俺は、そのラージサラマンダーを再現しようと、研究と実験を重ねたんだ。
--
ジェラード
2011-09-11 (日) 00:04:50
(学園、養成校以前に発足したと言われる教育機関の一つだ。最近は生徒も減り、閉鎖に似た状況に陥ったと聞いている)
サラマンダーを倒したと聞いた時は、どうにも胡散臭いと思ったがな。そんな天才肌の人間が言うことだ。宛てになるかって。
(しかし研究と実験は違う。自分も、研究者の誰もが通った道だ。成功は失敗から産まれる。逆に言えば、失敗なくして成功はありえない)
続けてくれ。概ね理論は理解できてる。 --
ガゼット
2011-09-11 (日) 01:40:17
俺は天才肌なんかじゃないよ。強いて言うなら戦闘の経験と技術がいっとう高かっただけだ。
(話を繋ぐ)短剣にエンチャントを重ねて施してもらって……つまり、解り辛く言うとコンピュータのソフトにハードがついていけない状態だと思って、スペックを上げてみたわけだ。
それから、サラマンダー自体の構造だとかも調べに調べて、その特に知性の部分へ手を幾らか付け焼刃で加えた。
結果的に多少の知性は得られたよ。喋れないが、言葉を理解して簡単な自己判断が出来るようになった。
--
ジェラード
2011-09-11 (日) 01:54:44
学生の間で、の話だろ。俺が学生の頃はあんたほど勤勉でも、強くもなかった。
(同級生の何人かも、強くなることを目的として飽くなき向上心を持っていた。その結果、食べて寝るだけの生活では持ち得ない経験と技術を会得したらしい。
ただ時間を消費するだけだったかつての自分とは、意識の根底から大きな差が生まれている。これ以上話を続けることは、酷く惨めな気分にさせられるよう思える)
結局、サラが産み出されるまでに何年かかった? --
ガゼット
2011-09-11 (日) 17:47:54
研究を始めた頃から数えて、ざっと18年。人の形を取れるようになったのがそこからだ。
確かな意識を持ったんだと確信したのはそこから2年前ぐらいにあたるが、完成したと言っていいのは人化してからだ。
(青年の眼の底へ沈んで見えるのは焦燥感だろうか? デキる人間を見て焦る。兄の背中を遠く感じて我武者羅に足を動かした自分とそれは似ているか)
(どうでもいいことだろう。必要なのは今であり、過去の詮索などではなく、記憶の追体験だ)苦労したよ。糸口を見つけるのに何年も成果を上げられない日々が続いたからな。殆ど意地で続けて……今じゃ、あいつはあいつ自身で変容すらできるようになった。喜ばしいことだよ。
--
ジェラード
2011-09-11 (日) 18:08:33
大成には相当な年月がかかったんだな。一足飛びに次々と、ってわけにはいかないか。
(時間は取り戻せない。しかし追いかけることはできる。単に数年スタートが遅かっただけだ。
諦めに近い感情に埋め尽くされた先程とは違う。ガゼットの心には、閉塞した世界を吹き飛ばす新しい風が吹いた)
およそ20年か。俺なら半分だ。(表情は最初の少年的な生意気さを宿したものへと戻り) 10年で作ってやる。 --
ガゼット
2011-09-11 (日) 18:46:43
……へえ。(屋根の下に足を縫い付ける曇天の雨は止んだのだろうか、気もはやり今にも外へ飛び出しかねない溌溂さが顔へ戻ってきた)
そう簡単なものではないぞ。まあ、俺が生きてる間にコトを成せたらせいぜい悔しがってやるとするさ……。
(あえて冷笑を浮かべ、少年を見下ろす。背丈はそう変わるまいが経験が踏み台となって足の下にあるぶん、ほど高く見える)
(天井へ頭をぶつけ、腰を曲げて歩くようになり始めもした男から、労いや励ましを贈られるより、きっとこちらのほうがやる気を出すだろう。頬がなんとも釣りあがる)
--
ジェラード
2011-09-11 (日) 19:37:04
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Last-modified: 2014-02-12 Wed 01:05:04 JST (3726d)