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第一期
とある森の奥にて
道中
闘技場、屋台
朽ちた社
百合の館
百合の館
闘技場、観客席
百合の館
貧民街
ブラックマーケット
広場
百合の館
常夜の街ナート
百合の館
広場
森
百合の館
百合の館
スラム
百合の館
闘技場、観客席
百合の館
スラム
百合の館
歓楽街
第二期
森
百合の館
第一期
†
↑
とある森の奥にて
†
(或る夜のこと。森の中、一人の男が闇に紛れて佇んでいる。片手には魔法書、もう片手には年代物と思われる指輪を持って) --
魔術師
?
(男は本来存在するべき世界から排斥された、異端者だった。まだ魔術の道を外れようとしなかったのは、彼自身の矜持か、一文にもならないプライドか) --
魔術師
?
……聖杯、か。下らない伝承だ。だが、何故俺はそんな眉唾を試そうとしている?
(土の上には、己の鮮血で形を成した模様、五芒の魔方陣が彩られている。
聖杯戦争、かつて行われた、魔術師と英霊たちによる狂宴。魔術師であれば、資格は厭わない、と聞いたが)
……ふん。
(乱雑に、指輪を魔方陣に放り込む。露天商人から購入した、効能も発揮しないはずのガラクタだ。
店主は「かつて英雄が愛用していた品だ」と嘘ぶいていた)
本当に、どうかしているよ、俺は。 --
魔術師
?
どこだったかな、英霊の召還と契約……。
(魔法書のページを捲りながらも、懐疑は耐えない。酩酊した、では言い訳としても冗談が過ぎる)
これだな、
素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。
(冬も開けきった四月の空に、詠唱の声が流れる) --
魔術師
?
告げる。汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。
聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ。
--
魔術師
?
(そして、最後のスペルが綴られる)
汝三大の言霊を纏う七天、抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ。
(風は静かに姿を変えず、ただ役割を遂行するだけ。景色は何一つ、変化しない)
ちっ……。
(徒労に終わった作業に苛立ちを隠せず、魔方陣へ近づいて―) --
魔術師
?
(夜闇よりなお暗き翳……昏き闇が其処にはあった)
(蠢くように形を変えて風は渦巻き、瘴気を伴って辺りに広がっていく…)
汝が……(森の中に不意に響く虚ろな声)
(咄嗟に杖を構え、周囲の状況を確認する。森へと足を踏み入れる際人に気取られぬよう、最新の注意は計った。そう、人間がいるはずがないのだ)
何者だ、姿を現せ!
(本当にそうなのか? 「いるはずがない」、ならば、「現れた」のではないか? 契約の召還に応え、自らの傍らの空間へ!)
サー……ヴァント……? --
魔術師
?
貴殿が……拙者を呼び寄せた主でありますか?(影は形を変え、女の姿をとる)
女? 髄分若いらしいが……いや、サーヴァントである以上、外見上の年齢は関係ないんだったか。
……くっくっく、はっはっは、ははははははははははは!
(狂った哄笑が林の中を駆け抜けて)出来過ぎだろう!?
シューゲイザーでもアルベリッヒでもフォールスでもない、アウエルンハンマーの! この俺が!
聖杯戦争という台本の、登場人物になるとは!
そうだ、俺だ。このアダム・アウエルンハンマーが、お前の主だ! --
魔術師
?
…なれば。(哄笑にも然したる反応も見せず跪き、頭を垂れる女)
拙者は剣の英霊……召喚の盟約に従い、主が従僕として仕えることを此処に誓うであります……
(隠されたその眼光は鋭く険しい) --
剣士
?
剣の英霊? 確か、セイバーというクラスだったか。
ならば、セイバーと呼ばせてもらおう。俺のことは好きに呼べ。
ついてこい、セイバー。俺たちが最強であると、証明してやろう。 --
魔術師
?
主命とあらば、御意に……主殿 --
剣士
?
↑
道中
†
ふう……さて、定住場所を確保したいところだが。セイバー、いるか? --
アダム
?
此処に……(音も無く物陰から姿を見せる女) --
剣士
?
サーヴァントというものは、どうにも気配すら察知できないな。
生者ではないのだから当然かもしれないが……。お前は、かつて冒険者だったらしいが、街の地形に関しては詳しいのか?
俺たちの本拠、と呼べる寝床が欲しい。
なるべく、他の連中に気取られない空間だ。 --
アダム
?
拙者の場合、元々忍ぶのが役目であったでありますから…
それなりに詳しくはあったでありますが、何分拙者の「存在した頃」はかなり前の様子でありますし……
そうでありますな、潜伏するならば貧民窟は場所に困らぬでありますが居住性を考えれば… --
剣士
?
隠密が習しだった、か。アサシンとして召還されても不思議ではないが、今となっては関係ないか。
スラム? あそこはダメだ、敵より先に物乞いに刺される(冗談めかして笑い)
人口密度の多い、例えば市街に構える、と言う手もあったがな。
こんな腐れた行事に参加しているおめでたい連中だ。何人死のうとお構いなしに、俺たちを狙ってくるだろう。 --
アダム
?
左様でありますか、強者にはへつらう者ばかりでありますよ…
適当に郊外の貴族の屋敷を拙者が「掃除」して使うという手もあるでありますが…
そうでありますな……郊外にとある
貴族の館
がかってあったでありますが、今もあればおそらく無人……拠点にはよろしいかと --
剣士
?
目立つ行動は慎め。騎士団にでも首を突っ込まれると厄介だし、小さな事件からでも足がつく可能性は高い。
それに……普通人を巻き込むのは本意ではない。甘い、と罵るなら、違いないだろうさ。
ならば、案内してもらうとするかな、その館に。 --
アダム
?
左様でありますか……此方であります(女は無表情、特に何の感情も伺えない)--
剣士
?
(かつて、百合の館と呼ばれた洋館。人の気配は既になく、ただ歳月の経過を感じさせた)
中々豪勢な邸宅じゃないか。二人だけの新生活には、役者が不足すぎるかな。
セイバー、最初の命題を与える。この屋敷を清掃しろ。 --
アダム
?
……。(無言のまま若干屋敷の景色に眼を細め)
承知でありますよ…(足を数度踏み鳴らすと部屋中の影が立ち上がりだす) --
剣士
?
やれやれ、便利なものだな。当面の生活はこれでよし、と。
(埃塗れのカーテンを見て、ため息を漏らし)流石に、痛んでいる調度品は買い換える必要があるな。
……ところでセイバー、感じないか? 人間には余る、異質な魔力の流れだ。
おそらくは、サーヴァントがまた現界でもしたのだろう。 --
アダム
?
(掃除を始める影の群れを背景に)御意に……。
……如何されるでありますか? --
剣士
?
打って出るのも悪くない。情報は必要だからな。
あわよくば、手を汚さずに共倒れも狙える。
が、今回の目的は偵察だ。できる限り、敵マスターとサーヴァントを蒐集しろ。戦略的な撤退は恥ではない。
(座椅子に足組みをして座り)吉報を待とう。
行け!
--
アダム
?
承知……(辺りを蠢いていた影も消え、音も無く女の姿は掻き消えた) --
剣士
?
↑
闘技場、屋台
†
(料理処、銀狼亭と書かれた出店が出ている。)
たこ焼き、たい焼き、大判焼き、1Gと書かれた看板が立っている。 -- シュタイアー
やはり客足が悪いなぁ…はぁ… -- シュタイアー
見物し損ねたであります……閉会式でありますし、何処も店仕舞いでありますかな たい焼き一匹焼いて頂けるでありますかな?(黒髪の女が訊ねてくる)
屋台もあるんだ〜♡ むむ、眺めてたらちょっとおなかへっちゃいました!
タコ焼きをおひとつくださいなっ♡ えへへ〜♡ こんにちはっ♡
(黒髪の女の人にも挨拶するわたし) -- ノノ
はい、たい焼き一丁!毎度ありがとうございます(目の前で焼いていく。いい匂いだ)
はい、お待たせしました!特製たい焼きになります、(熱々のたい焼きを渡す。) -- シュタイアー
はい、たこ焼ですね、少々お待ちを(大ぶりのタコが入ったたこ焼を焼いていく。)
たこ焼、お待たせしました。熱いので気をつけてくださいね。(出来立てのたこ焼を渡す) -- シュタイアー
う〜ん・・・いいにおいっ♡
ミスコン大盛況でしたねー!わたしは最後の方だけ見てたんですけど、みんなでわいわいお祭りやって!
次があったら参加しようかな・・・ん〜、やっぱいいや!それよりタコ焼き〜♡ (くるくる回るタコ焼きを眺めてる) -- ノノ
えへへ〜♡ ありがとうございますっ!(1G払ってタコ焼きを受け取る あつい!)
ふへへ〜♡ はふっ・・・は、はつっ!はふ・・・(つまみ食いしながら観客席の方へ戻っていった!) -- ノノ
ええと、人違いだったらすみません、黒髪のお方…もしかして、旋風さんですか? -- シュタイアー
ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております。 -- シュタイアー
…ありがとうでありますよ(たい焼きを受け取ると、金貨と共に何かを置いていく女)
(店主が問い訊ねた頃には女は人混みへと風の如く去っていた)
あ、ちょっと待って下さい!…人違いだったのかな…?
ん?金貨の他に何か…何だろう? -- シュタイアー
(其処にあったのは鎖に繋がれた古びた指輪だ…)
(見覚えがあるかもしれないし、ないかもしれない)
これは…矛盾の魔王の呪いを解いたときの…やっぱり旋風さんだったんだ…!
(急いで店を畳むと、旋風さんを探しに人ごみの中へ) -- シュタイアー
(既に閉会式も終わり、人は疎らだ…だが、黒髪の女の姿は其処には既に見えない)
はぁ…はぁ…そうだ、直接聞いてみよう… -- シュタイアー
↑
朽ちた社
†
(朽ちた社に身を横たえ、怠惰に日々を過ごす)
(変わらない社 変わらない少女)
(いつもと同じように今日という日さえ過ぎ去る… 彼女にとってそんなこともどうでもよかったが。)
(そう、穏やかに ゆっくりと 過ぎ去るはずの日だった。)
[その奥深く、奥深くは変わらずとも 今、状況は変わった]
[冒険者の街、その六箇所までで陣を用いた魔力の坩堝が異界からの力を引き出したのはつい先日]
[そして此処に、最後の気配 未だ顕現せずとも、伝わる]
(大きな耳を動かし、寝返りを打つ)
(続いて緩やかに首を動かし辺りを見る)
(何も、何も変わっていない。 人間どもの捨てた社、荒れ果て誰も近寄らぬ社、そして居続ける自分)
(それでも、何かを感じて身を起こす 何かに、期待して…………)
(音も無く不意に…夜闇の中から姿を現したのは女)
(黒髪に和装、一見すれば何の変哲も無い東方風の風体、だが纏う気配は瘴気)
……(社へとゆっくり近づいていくその背後に蠢くは直立したような無数の影、陰、翳…) --
黒髪の女
?
(社はその見た目を裏切らず静まり返っており、物音がしない また明りも灯されておらず、闇に包まれている)
(一般人であれば誰かが居るとも思わないような場所だ)
(女が足を踏み鳴らす、無音の空間に響く音)
(それが合図だったか、蠢く影達は探るように社へと殺到する) --
黒髪の女
?
(静寂を切り裂くように、全長2mほどあろう巨大な戦斧が宙を舞う 一つはその重量、威力で大木を叩き割り)
(一つは和装の影を両断せしめんと、枝葉をへし折りながらも襲い掛かる……) --
キャスター
(何者かの足音、空を切る音)
(どちらも非日常だ、有り得ない。 少なくとも彼女はそう思っていた。 蠢く影が瞳に映るまでは)
・・・・!!(口を開くが声は出ない 長いこと話していなかったので喉がその役目を果たさなかった)
(とっさに後退し、出来うる限り影から距離を取り、周囲の様子を伺う)
!(飛来した尋常でない大きさの戦斧が女を両断した)
(勢いそのままに地面を粉砕しながら突き立つ)
……おやおや、いきなり物騒でありますな(断ち切られたはずの女がその場に何事も無くやはり立っていた) --
黒髪の女
?
[影が探る社 飛び退いた猫の後ろ 長く静寂を保ってきた場に突然の衝撃]
[長く使われず塞がっていた―奈落が口を開ける]
へぇ……獲ったと思ったけれど、どうにも気の早い話だったようだ。 アサシン……いや、違うな。 セイバーか。
それで、こんな夜更けに散策かね? 夜道は怖いおじさんが出るんだよ……それとも、誘っていたのかな? --
キャスター
(一体何が起こっているのか、これから何が起こるのか 先ほどの衝撃で社に異変が起きた気配があったがそれを気に留める余裕もない)
(唇を噛み締め社の外の話し声に耳を傾ける)
フフッ……それはそれは運の悪い事
ところで。この場合運が悪いのは…どちらだと思われるでありますかな?(足音一つ、殺意も前触れも無く辺りから押し寄せるは蠢く影の群れ) --
黒髪の女
?
僕か、君か……それは結果が示すだろう。 今は只、享楽に任せて躍るだけさ。
(すぅ、と手を掲げれば、紫炎に揺れる光芒がゆらり背後に浮かび上がり 再度その腕を下ろせば……)
(
ビュウ、と風を劈く音
引き絞られた矢のように、無数の突撃槍が放たれた!) --
キャスター
(どうやら自分の知らない二人……当然だが……が何やら争い始めた気配がする)
(只管に社が壊されないことだけを願いながら、崩れかけた壁から二人の様子を見る)
[連鎖反応はもう始まっている それは此処に二体のサーヴァントが現われたという因果から来るものかもしれない]
[あるいはその決闘により社内奥深く 位相のズレた召喚陣が複雑にその意味を違え、刻々と英霊の座へ繋がる途を生成し始めているという―物理的/魔術的な要因によるのかもしれない]
ふむ、アーチャー…いや、キャスターでありますかな(群影が、辺りが、己が…槍に穿たれるのを見ても動じた様子も無く)
(その場で数度足を踏み鳴らせば突き立った槍の陰から再び生まれ出でる影の群れ…それが一つに纏まり始めた) --
黒髪の女
?
(この社に他者が、それも二人も来るという時点で異常だ)
(しかし異常はそれに留まらない 慣れ親しんだ社がどこかおかしい)
(どこが、とははっきり掴めないが…確実に何かが変化している)
(1歩、2歩と導かれるように 普段は足を踏み入れない、薄れ消えかかった陣のある部屋へと足を向ける)
(無情にも絡め取られ、捕えられた突撃槍 号令ひとつで手品のように消し去って、先刻と同種の戦斧を呼び出す)
搦め手とは珍しい……正面突破が信条であり、特性のクラスと思っていたんだが。 初陣から楽しませてくれるね。
(両腕を交差すると、4対の 合計8振りの刃がセイバーを求め虚空を飛び交った) --
キャスター
[猫のゆくのはぐるぐると渦巻く陣の部屋 違う、だが違う]
[折れた剣は何処から発生したのか?その陣の中央に突き立ち、決定的な変化を与えてしまっている]
[では、その意味するところは?問いかけの声を待つかのように螺旋陣は鳴動する]
(飛来する刃に立ち塞がるようにして地から現れる巨大な六本の黒い手)
即席ではこの程度が…限界でありますなー(一つに纏まった影、姿を見せるは数十mの巨体、三対の腕持つ
漆黒の巨人
)
(女の踏み鳴らした足音に巨体はその巨大な足を無造作に振り下ろす…轟音!確かな威力を持って大地が揺れる!) --
黒髪の女
?
(なぜ、どうして。 あの剣がここにあるはずはない)
・・・っ(声は出ない、空気が掠る音だけが部屋に響く 今日は異常なことばかりだ)
(天満がいなく…いや、姿を見せなくなってからただ怠惰に日々を過ごしていただけだというのに 何が始まろうとしているのか)
(目の前の、折れた剣に答えが秘められているのか? 問いかけの言の葉の代わりに剣へと手を伸ば……………)
ドゴォォォォッ
(セイバーの繰り出した巨体は社をいとも容易く地盤ごと揺らす ぱらぱらと天井からは欠片が降り注ぎ、この社の崩れる前兆を知らせる)
……………
ゆる
……
さないっ!!!
(怒りに任せ、目の前にある剣を引き抜こうと手をかける)
……こりゃあまた驚いた。 僕の代わりに、キャスターとして呼ばれても、良かったんじゃないかね?
(巻き上がった砂塵を払い、帽子を直し視線を上げる 悠々と聳え立つ巨体を前に、愉悦の溜息が思わず漏れる)
ただまぁ……いつまで維持できるかね? (攣り上がる口元に連れ、踵を鳴らせば合わせるように再度の地鳴り)
(キャスターを始点に、炸裂するように次々と立ち昇る岩盤は、巨人とセイバーを飲み込もうとしていた) --
キャスター
[桜吹雪は匂いと質感を持って貴方に触れる]
[猫の明確な意思とともに吹き荒れる、陣の内からの光!触れれば砕ける一本刀]
[其処に、一人の男が立っていた]
勿論許して置くものか
(男は豪奢で華美でまるで猫と対照的な服装をしていた)
そもさん、
汝
(
キミ
)
が
私
(
ワタクシ
)
のマスターか?
(奇怪な鞘を携えた男は 少女に向かって、扇子を持つ手を差し伸ばす)
--
ライダー
(舞い散る桜吹雪に包まれるように現れた男を見上げる)
・・・・だ・・・・・れ・・・・・・(言葉よりも瞳が、明確に男を問質す)
(しかしそこで今度はキャスターによる二度目の地響き 社は速度を増して崩壊する そのことに彼女はひどく顔を歪め、唇に牙を立てる 鮮血がぽたりとたれた)
(天井は抜け、床は裂ける それでも不思議と二人の周りは未だ崩れない)
・・・・・おまえは・・・ちからをもつか・・・? もつなら・・・なんにでもなってやる・・・・!!!(掠れた声を必死に上げ、小さな手をライダーの手へと伸ばす)
まあ、貴殿の御相手をする間には十分でありましょう…っと!?
(揺れる大地、立ち上る岩壁に遂に女は動き、巨人へと飛び乗った)
(前進、双脚が、三対の腕が岩盤を打ち砕いていく…辺りへと飛び散る岩石)
新手…か!(収束する魔力の気配に社へ一瞬視線を向ける) --
黒髪の女
?
ヤ、承知 求め訴えたる心、私捨て置けませんな(ぱたむ、と扇子を広げ貴方の掌に合わせる 余りにもイレギュラーな契約ではあるがこれで完了…)
我等が素晴らしき住処を荒らす不逞の輩を許すまじ!(ぐにゃあと微笑が緩慢に広がる間にその指は鞘を特殊な律動で叩く その
進行
(
コード
)
は―
鬼門七鍵守護神
(
ウシトラセブンチェンジャー
)
・土蜘蛛である 鞘が妖怪じみた展開と変形をもののミリ秒に終え、古い社の壁といわず床といわず疾駆する強力な脚となる)
参りましょうな、我が主(ひょい、と脇に抱え上げ、地上に向かい大蜘蛛が走る!飛び出す先は決闘のど真ん中)
--
ライダー
道中で余所見たぁ、一体どういう……ノイズか。 新たなサーヴァントが一人、何かを呼び出したな。(帽子を弄り、立て直す)
その様子じゃあ予定調和とは言えんようだね。 (破砕され、転がる瓦礫を踏み砕く 視線はセイバーと同様に……)
(担ぎ上げたバルディッシュを肩に、ゆらりゆらりと待ち侘びている) --
キャスター
な・・(んだそれと問い詰めることもできず小脇に抱えられた)
(セイバーやキャスターの前に姿を現す頃にはくったりとしている)
(慣れない魔力供給と移動にまいっているようだ)
ハハハ!困憊は早ぅございますな、これからが本番!(二体の英霊の視線を受け飛び出してきたものは機巧蜘蛛!しかしその姿は瞬く間に畳まれ消え)
まずは…その、戦斧!(上に立つ男の片手に持つ鞘へと収束する!足場を無くしたそこはバルディッシュを持つキャスターの真上 絶好の攻撃機会に見えるだろう)
--
ライダー
貴殿に時間を取られすぎたようでありますな…さてさて(場に割り込むように現われた異形とその主達に目を細め) --
黒髪の女
?
飛び出し注意、長柄武器は急に止まれない……ってね! (コートに包まれた腰を捻り、ワンテンポ溜めてのフルスイング)
(月明かりを反射した刃は、銀光の軌跡を以ってアッパー気味に振るわれた!) --
キャスター
(丸腰、そう丸腰だった 何しろ鞘の中に収まるべき刃は対手のモノなのだから!)
……
鐵華!
(真上に振るわれたハルバードを受け止めるように鞘が木細工を幾重にも展開しその軌道の先を包み込む)
折刀ッ!
(ぴちりと異界に閉じ込められたバルディッシュは鞘の上から破滅のメロディーを瞬時に叩き込まれ砕け散る)
お粗末!(片手に猫、片手に飴細工を折るように長柄を通過した鞘 勢いのまま転びそうな足取りでキャスターから逃げるように着地 その格好だけは決まっている)
--
ライダー
鞘……まさか、あれは…あの技は!(無表情だった女の顔に驚愕が貼りつく) --
黒髪の女
?
完全に抉ったつもりだったが……曲芸師にしては、随分な蛮行だね? (着地するライダーを横目に、棒きれと化した武器を払い霧散させ)
セイバーに加え、君みたいなイレギュラーまで現れるとは。 こりゃあ梃子摺りそうだ、が。
是非とも再度見せてくれ!
(指を弾けばライダーを囲うよう、浮かび上がる九つの円月輪 二度鳴らせば、ひとつひとつが意思を持つかのように、降り注ぐ)
(既に意識はセイバーにはなく、目の前の1組へと注がれていた) --
キャスター
(長すぎる髪がライダーの動きに沿って流れる)
(着地し、それにともない地面に髪が触れ…少しだけ顔を上げた)
(左右違えど、禍々しい色彩を放つ瞳で社を荒らした者の顔を見るためだ)
!!(キャスターをその目に捉え、セイバーを横目に…しかし降り注ぐ円月輪に目を伏せることになった)
オヤ?どこぞで見た顔・・・やったったった?!(セイバーの顔を確認し、一息つく暇も無く 猫を抱えたまま円月輪に追われる男)
私平和主義者でしてナ(一度に襲い掛かる輪を鞘にて弾く、走りつつ弾いて再度自分に向かうタイミングを不規則な周期に変える それほど大きくは無い飛び道具が、二度男に襲い掛かるたびに消えていく)
そのための曲芸、無礼は承知(借りてきた猫のように大人しいマスターが今は救いか 言葉の軽さと動作の滑稽さからは想像も出来ぬ緊張と技芸で9つまでの円刃を粉へと還す)
--
ライダー
こりゃあ実に愉快だ。 ヘタなクラウンよりジョークが利いてるじゃあないか。 小脇に抱えてよくやるよ。
(駆けずり回るライダーらを前に、帽子を深めに直して鍔を撫でる 一度視線を外し溜息を付くと、心苦しそうに呟いた)
このひと時をずっと、ずっと楽しみたいところなんだけれど、生憎と魔力ってヤツは有限でね。
貯蓄も無いもんだからハメも外せやしないんだ。 世知辛い時世だよ。
今宵の宴は切り上げて、お二方で二次会でもどうかね? なぁ、マスター! --
キャスター
衝突は瞬時、結果は不測、なかなか面白い状況になったようではないか。(闇夜から姿を現す白衣を纏う紳士服)
ここで手傷を負うのはご遠慮願いたい なかなかの余興であった…… さぁ再び宴が始まる前に我々は一時撤退と行こうか。 --
ベヒスト
(恐る恐る目を開けば痛みを感じる箇所はどこにもない)
(助かった、だがそれよりも…)かえ・・・る・・・と・・・・ ただで・・・かえすと・・・・・・おもうな・・・・っ!!(精一杯叫ぶが虚勢でしかない)
(それでも我武者羅に暴れ、ライダーの腕から逃れようとする)
ハハハッ!まさか貴方までいようとは……生憎と刻限のようで
今宵は退かせて頂くでありますよ、収穫もあったでありますしな……
キャスターの方、そして先生とその主人の方、おさらば!最後に進呈するでありますよ!
(巨人が急激に収縮し、次の瞬間、轟音と共に
大爆発!!
…闇が爆ぜた後、女の姿は其処にはなかった) --
黒髪の女
?
オヤ?ヤ、小手調べにまんまとかかってしまいましたな、不覚、不覚(からからとおかしそうに、応えて飛翔)
エ、何だかこの辺りまで出ていましてが・・・マ、野暮というモノでしょうな(じたばたと暴れるマスターに顔など引っかかれながら担ぎ上げる形に そして、爆ぜる人形の威力は紛れも無く…兵器!ならば)
断楞影簾
(大きく、大きく異界の口を開けた鞘が火柱を直上から…放たれた榴弾砲の映像を逆回しするように呑み込んで行く 地上を焼く衝撃波の第一波を残し、熱と爆風は男の指先より奏でられる対波を鞘の中で浴び霧消する)
--
ライダー
(白煙があければ、共にキャスター……そのマスターと思わしき人物の影もなく)
(ただ闘争の爪跡が残された杜に、二人が残された) --
キャスター
一方、社から離れた場所で戦いを見つめる影一つ
サーヴァントと相見えたかキャスターよ 享楽に酔いしれて遊び過ぎぬようにな……。(杖を片手に口端を釣り上げ笑みを浮かべた) --
ベヒスト
だいぶ揺れたな……だがキャスターにはさほど問題はなかろう。
問題があるとすれば先ほどより強まっているこの魔力反応……これほどなれば何が起こっても不思議れはない。
(何やら思案するもその顔には笑みが、これから起こることがどれほど愉快なことなのだろうと) --
ベヒスト
どうやら聖杯戦争の参加者が増えたか……なに、増えたとしても何も問題はない。
ちょうどいい、キャスター 君の実力この目で確かめさせてもらおう。 --
ベヒスト
(同様に森の中から情報収集にいそしむサーヴァントの姿もあった 最も気配遮断能力に加え闇に溶け込んでおり発見することは困難だが) --
アサシン
(どちらも、マスターの姿はない、か……どこか近くで見ていると考えていいはずだが)
(そしてこの社の気配は……?) --
アサシン
(和装の女は影を操りオッサンは武器を飛ばす…ととりあえず今後のために分析などしておく) --
アサシン
[キキキ、キキキと蝙蝠が アサシンの存在に気づかずその腕に停まる 木の枝か何かと思っているらしい]
…む(使い魔の類かと一瞬警戒するも、視覚共有に必ず伴う意思の篭った視線を感じられないので捨て置く)
(蝙蝠はそのままにして呼び出された巨人に視線を戻す…少しでも事を有利に運ぶためには野生動物に構っている暇はなかった) --
アサシン
……騒がしい連中だ…(遠く離れた箇所にまで地鳴りを感じ、呆れたように) --
アサシン
[相次ぐ異変に蝙蝠はキィキィと悲鳴を上げ飛び立っていく、貴方に気づくことは終ぞ無かった]
……これで七人目、か(意味ありげなことを言いつつ観察を継続した) --
アサシン
(そして、もう一つの主君の影。若い男のようだが、正確な年齢は窺い知れない。ただ瞳には、爛々と黒い炎が燃え滾っていた)
接近するにも限界か。偵察だけで構わないと釘を刺したはずだが、どうして、愉しんでいるようだな。 --
アダム
?
潮時か。種を明かしすぎるのも問題だな。機はやがて来る、気長に待てばいい。
(社から踵を返し、自らの根城へと戻ってゆく。そう、まだ始まったばかりなのだ。魔術師たちの夜は)
帰るぞ、セイバー。
--
アダム
?
↑
百合の館
†
(軋む椅子を揺らして)おかえり。報告を聞こうか、セイバー。 --
アダム
?
見物は如何でありましたかな?
あの場に居たのは三種のサーヴァント、最初に遭遇した壮年の男は恐らくキャスター、武具の具現化に大地の操作、武芸も達者のようでありますし、他にも手を隠しているでありましょうな
割り込んできたのはあの場を拠点とするであろう…ライダー辺りでありますかな、確証はないでありますが。鞘が乗騎に転じるようでありましたが宝具でありましょう。生前は破剣をなりわいとしていた御仁で。
巧妙に隠れていたアサシンは最後まで姿を見せなかったで何ともいえないでありますな --
剣士
?
完全に視認したわけではないが、空気に触れるだけでも胸が躍ったよ。
英雄譚に憧れる童子と、大して変わりはない。子供騙しだとばかり思っていた英霊の乱舞を、この瞳に焼き付けられるんだからな。
ほう、キャスターにライダー、か。そしてアサシン。早くも出揃いつつあるな。
……セイバー、お前まさか、他のサーヴァントと生前関わりがあったのか?
私情を挟むような奴にも見えないが、どうか躊躇などはして欲しくないものだ。 --
アダム
?
ライダー?は拙者と同じ頃合いに生きていた御仁でありましたな、闘技場にも記録がおそらくは…
御意に…… --
剣士
?
そうか、ならば、破剣の技法について闘技場を洗う必要があるな。過去の資料が残っていればいいが。
今夜は仕舞いだ。好きにしろ。
(カーテンから漏れる月光に目を細め)なあセイバー、サーヴァントは、マスターの命令には服従が原則なんだっけか?
夜の伽をしろ、と命令されたら、お前はどうする? --
アダム
?
お望みとあらば…現界し続けるには主殿が必須でありますから拙者の場合は些末な事は叶えるでありますよ
尤も、サーヴァントが居なければ聖杯は獲られぬ事をお忘れにならぬがよいでありましょうが
令呪を用いれば意に沿わぬ事すら命ずる事が叶いましょう… --
剣士
?
(左手の甲に彫られた、痣とも見間違える刺青。聖杯戦争のマスターである証明、礼呪だ。サーヴァントを文字通り、意のままに行使できる絶対権限、命令を下す場面は、見極めなくては)
いい答えだ。サーヴァントとしては模範的だな。
かつての聖杯戦争では、機嫌を損ねたばかりに、飼い犬に噛み殺された主人もいるという。
俺も二の舞にならないよう、注意は払うさ。
部屋は好きに使って構わない。英霊に睡眠が必要かは知らないが……おやすみ、セイバー。 --
アダム
?
↑
百合の館
†
……(黙々と帳簿をつけている、背後では家事に蠢く影) --
剣士
?
ただいま、セイバー。おや、何をやっている?
家計簿でもつけているのなら面白いが。サーヴァントが生活費に苦心する姿も、愉快なものだな。 --
アダム
?
ご帰還何よりでありますよ、ご慧眼でありますな。(無表情に肯定する)
屋敷の補修に家財の買い替え、生活費…主殿の貯蓄が十分であればそのような細やかな事に気を配る必要も無いでありましょうが… --
剣士
?
冗談のつもりだったが、お前には負けるな。てっきり、敵サーヴァントの情報を纏めているのかと思ったよ。
生憎、俺は旅費程度しか手持ちのない貧民でね。資金繰りには苦労しそうだ。
聖杯戦争を見世物として、パトロンでも探すか? そんな酔狂な富豪が都合よく出てくるあろうはずもない、か。 --
アダム
?
家事の片手間でありますよ、情報は残すより記憶すればよいものでありますし。
なれば適当に集金にでも行って来るでありますかな…… --
剣士
?
そうだな、お前の優秀さを試したい。
セイバー、『殺人を犯さずに』資金繰りをして来い。手段は問わない。とりあえず、10万G、頼もうか。 --
アダム
?
左様でありますか……刻限と一応確認させて頂くでありますが
手段を問わずなれば主殿を担保にしても宜しいので? --
剣士
?
期日は明日、俺の身柄の如何に関わることは禁止する。
お前も満足に戦わないうちに、早々に敗退したくはないだろう?
俺が男娼宿に売られて世を儚み命を絶った時点で、自動的にゲームオーバーが決定してしまうぞ。 --
アダム
?
いえいえ、そんな事はしないでありますよ…まあ、どちらがマシかは何とも言えないでありますが
この地には所縁のある魔王がいるでありますから契約を結ぼうかと思っただけであります
それでは情報収集の片手間にやってくるでありますよ(影と消えた) --
剣士
?
念の為影兵を置いていくでありますが緊急時は令呪にてお呼びを…然らば御免(去ったと思ったら首だけ陰から出てそれだけ告げてまた消える) --
剣士
?
気が利くというか、よくできたサーヴァントだな。生前は、女中でもしていたのか?
(屋敷を出て、何処かへと足を進めた) --
アダム
?
↑
闘技場、観客席
†
あとのまつり観客席
さてはて、金貨十万枚……うむむ(無人の闘技場、無表情に呟きつつ、記録を閲覧している) --
黒髪の女
?
拙者と同じ頃合と考えると…110年辺りの記録でありますかな --
黒髪の女
?
懐かしい名ばかりでありますな…
おや、これは……思わぬ収穫で(偶然にも探していた人物以外の記録も見つけた) --
黒髪の女
?
二人の身元が判ったのは大きいでありますな……
あとは…金貨を何処から仕入れるかでありますが…… --
黒髪の女
?
↑
百合の館
†
明日までに金貨十万枚……さてはて(元手は金貨三百枚、思案している) --
剣士
?
(闘技場から戻ってきた、手にした記録は
四つ
、
およそ110年
前後
の記録だ
) --
剣士
?
キャスターは
ナシュア
という男…… --
剣士
?
ライダーは
ミダレバ
先生でありますな…… --
剣士
?
↑
貧民街
†
このひと月、
スラム近辺の店
が襲撃を受けたらしい……
襲撃の被害にあった中には組織系列の店も含まれており、犯人に対し賞金が掛けられた様だ
…これはまた、随分な命知らずがいるものだ。…さて、どうなるのやら --
ギルモア
話は聞いてるな、てめえら!(手下を集めて演説中のならずもの) --
ギザルド
?
オッス!ギザルドさん! --
手下達
?
このホシを上げりゃあ賞金はがっぽり!ついでに俺様の名も上がるって寸法よ!
行くぞてめえら! --
ギザルド
?
オッス!ギザルドさん! --
手下達
?
噂をすればなんとやら、ですかね。一先ずは成り行きを見守るとしましょうか
(演説に湧くギザルド一味を眺めている) --
ギルモア
(ぞろぞろとどこかへ向かっていったようだ…) --
ギザルド
?
おやおや、舞台袖が今日は随分と物々しい。いや、舞台袖とは常にそういうものかな? 暗幕の元、次の舞台に臨む役者が今か今かと緊張と自信と希望と嫉妬を胸に跋扈する
……ああ、素晴らしい、ここにもまた1つのシナリオがあり、輝きがある……! --
アラン
随分と楽しそうですねお嬢さん。貴女も賞金狙いで? --
ギルモア
楽しいか否かと聞かれれば、この世の全ては楽しく、悲しく、そして喜ばしい。怒る部分があるとすれば、神が我ら人間に与えた終幕の手段が余りにも少ない程度のもの。これだけ歓喜に震える舞台を見せられたとあっては、楽しまずにはいられないのが演出家のサガというものだよ、はははは
賞金? はて、それは……? --
アラン
成程、どうやら賞金稼ぎが目的ではない様子。(ただまともでもない様子ですが)
舞台ですか…人生は舞台、とは誰が言ったものか。 --
ギルモア
ええ、私はただの演出家。残念ながら、このか細い腕では無頼を追う戦士にはなりえません(血の匂いにも全く気負わず、場違いなほどに明るい笑みでそう答える)
ほう、異界の脚本家、シェイクスピアですな。彼の舞台の話はこの場末の演出家でも聞き及んでおります。ああ、是非とも一度生で見て見たいけれど……それが叶わぬのはいくらかばかり悲しい。しかし、それもまた考えよう。見れぬのならば想像する余地があり、想像は演出家を育て、演出家が育てばさらに素晴らしい舞台が世に放たれる! 世界はかくも素晴らしく美しく均整がとれている! --
アラン
…成程、想像する事こそが演出家の仕事ですからな。…貴女の放つ舞台は悲劇が多そうですが
(もっとも、それは私も同じか…) --
ギルモア
いえ、私の作る舞台は喜劇のみですよ。悲劇というものはどうにも難しくてね(フッと一瞬悲しそうな顔をするが、すぐに笑顔になってギルモアにむく)
だって誰だって、舞台の最後はハッピーエンドで飾りたいじゃない? 少なくとも、私は笑って終わりたいと思ってるんですよ、ふふ --
アラン
確かに、生きている以上は幸せな結末は迎えたいと、誰もが思うでしょうな。
フム、ところで…貴女の言うハッピーエンドとはどのようなものでしょうか?よければお教え頂けないかな? --
ギルモア
私の思うハッピーエンドは、ただ1つ……舞台の絶頂に達したその瞬間。最高点にまで舞台がもりあがったその瞬間に幕を引くこと。日の光すら陰る生命の輝きで、全てを魅了し、余韻だけを残して興奮と幸福の中で舞台を終えられれば、役者も聴衆も皆幸せになれると私は思っています
舞台を彩る以上、それを見る全ての人に最後は笑っていて欲しいんですよ(屈託の無い、柔らかな微笑みで女は笑った) --
アラン
成程…言わんとする事はわかりました。しかし…貴女を見てると独善というものがいかに厄介か、実に勉強になる。
…おしゃべりが過ぎましたな。私は帰るとしましょう、それでは… --
ギルモア
人の持つ感情全ては独りで押し込めねばならないものですよ。何、時がくれば皆笑顔になります。そのための舞台ですよ、ふふ
ええ、機会があればまた会いましょう。紳士 --
アラン
↑
ブラックマーケット
†
とある店舗の一室
血の匂いが染み付いている……
オラッ!現場ってなここかあ!(ドアを蹴り開けて巨漢とその手下達が侵入)
チッ……やな臭いがしやがる(眉間に皺を寄せて鼻をひくつかせる) --
ギザルド
?
派手に血の痕が残されてはいるが実質死人はいないらしい、尤もその全てが再起不能にされていたそうだが…
かなりの金品が強奪されたようだ
随分と派手にやりやがって……ロクなもんは残っちゃいねえな(ナチュラルに金目の物を物色する巨漢とその手下達)
おい野郎ども!なんか手がかり探せ!(がさがさと乱暴に家捜しを始める一団) --
ギザルド
?
物的な証拠、痕跡といえるものはありそうな気配が無い
敏感であれば物陰から漂う残留する瘴気に気づいたかもしれない…
辛うじて口の利けた者によれば襲撃者は黒い髪の女であったとのことだ
ふむ、終演の後の舞台か、ここもまた赴き深い……(手下達と一緒にそこらへんを調べている場違いな格好の女) --
アラン
ふん、無駄足か(瘴気には全く気付かない脳筋)
だが黒髪の女……いやいやまさかな(脳裏に浮かんだ嫌な記憶を振り払う)
おい、野郎ども!(手下達の方を振り返り)……なんだてめえは(アランに目を止める) --
ギザルド
?
? ああ、失礼、少し赴きに没頭していたよ、ははは(満面の笑みを浮かべて立ち上がり、ロングスカートの裾を軽く払う)
通りすがりのしがない演出家だよ。少しばかりこの終幕の様が気になったのでね、調べさせてもらっていた。君たちもそういう口だろう? --
アラン
演出家だぁ? はっ、用はてめえも賞金狙いって事か
悪いこた言わねぇ、大人しく引っ込んでな(アランの前に立つと威圧するように見下ろし)
女の出る幕じゃねえ(小馬鹿にしたような笑みを浮かべる) --
ギザルド
?
賞金? 先ほどの魔術師然の紳士といい、何か誤解が生じてしまうようだね……ううむ
ふむ、役者がそういうなら、演出家がでしゃばるのは確かに無粋だな……そういうなら、私はこっちの隅に行かせて貰うよ(さっさと部屋の隅に引っ込み)
(そのまま体育座りして座り込む) --
アラン
……… --
ギザルド
?
……… --
手下達
?
………ヒソヒソ
どうしましょうギザルドさん、あの女動きませんよ?
--
手下達
?
………ヒソヒソ
うるせえよ俺が知るか!無視しろ無視!
--
ギザルド
?
(ニコニコと場違いな笑顔を浮かべたまま、楽しそうにごろつき達が現場を物色する様を見ている) --
アラン
………(アランの視線を背に黙々と現場を漁る)
ヒソヒソ
ギザルドさんやっぱ無理ッス!すげえ気になります!
--
手下達
?
ヒソヒソ
てめえらそれでも男か!たかだか女一人でがたがた言ってんじゃねえ!
(でもやっぱり気になる)
あーくそ大した収穫もねえし引き上げだ野郎ども!!(いい加減焦れたのか手下を引き連れてぞろぞろ現場を出て行く) --
ギザルド
?
これだけ物証を残していない事を考えると専門家の仕業と思えるが
玄人が組織の系列に手を出すなど危険を冒すとも考えにくい…ちぐはぐな事件だ
ん? おや、もう帰るのかい? もう少しゆっくりしてもいいじゃないか(パンパンと服についた埃をたたきながら立ち上がり、ギザルドを見上げてそういう) --
アラン
あーーうるせえうるせえ! 俺様は多忙な身なんだよ!
ゆっくりしたきゃ勝手にしとけ!(どこか感覚のずれている女の相手をするのに疲れ始めている) --
ギザルド
?
忙しいのかい。なら、仕方ないね。時は金なりだ、これ以上引き止めるのも悪い(ぱっと道を譲り、見送る)
なかなか斬新な舞台で面白かった。また会おう諸君(満面の笑みでそういう) --
アラン
あ、ああ…あばよ!(そそくさと背を向けて逃げるように足早で立ち去っていく一団)
クッソ、なんなんだこの間といい今日といい…ここらにまともな女はいねえのか!?(女の方を一切振り返らずにひとりごちた) --
ギザルド
?
↑
広場
†
賭場でも襲撃したほうが早いでありますかな…(独り言を呟きながら歩く女、日差しに辛そうな表情をしている)
(その周囲には微かに血の香りが纏わりついていた) --
黒髪の女
?
(一枚二枚…と金貨を数えている) --
黒髪の女
?
(ジョニー達とほど近い路地)かーっこつけても結局マスターも食うもん食うだよなぁ・・・
はぁめんどくせぇなぁ・・・いっそ、まだ生きてるらしい私に頼んで合成人間にでも・・・
(正面衝突5秒前) --
ランサー
足りないでありますな……(視線を上げる、スキル効果で女のサーヴァントとしての気配は酷く薄い) --
黒髪の女
?
ぎゃー!(大量の買いだし品のせいで前が見えなかったので衝突) --
ランサー
…おぉっと!?……。…大丈夫でありますかな?(一瞬鋭く緊張した気配も隠すように、荷物を拾いながらにこやかに声を掛ける) --
黒髪の女
?
(荷物を手渡すとそのまますれ違った) --
黒髪の女
?
おや、おやおやおやおや、黒花こんなところで倒れて……ああ、でも、その倒れた様もまた絵になる……やはり私の黒花は美しい……しかし、このままというわけにもいかないね。黒花は重くて人間の私ではどうしようもないから友達に頼むとしよう(指を鳴らせば有翼獣を基としたキメラが飛来し、ランサーを背負って飛び去っていく)
さて、そこな通行人、私の黒花が迷惑をかけてしまったようだね。すまない。お詫びにお茶でもどうかな?(明るい笑顔でそう提案する) --
アラン
保護者の方でありますか、いえいえ、お気になさらず…(不意に現れた気配に振り向き)
ほほう、使い魔という奴でありましょうか……魔術師の方でありますかな?(飛び去る光景を眺め呟いた)
……ではお言葉に甘えて(同じくにこやかに微笑む) --
黒髪の女
?
いやいや、ただの演出家さ。そしてあれは使い魔ではなく役者の1人。つまりはそういうことだ(1人で自己完結するが、笑顔に悪意はない。さもそれが全てであるというがの如く、善意のみで構築された満面の笑みで返す)
受けてくれてありがとう。君のような美しい娘と昼下がりを過ごせるのは嬉しい限りだ。さ、そこのカフェテラスで一服でもしようか(カツカツと靴音をならし、オープンカフェの一角に座る) --
アラン
ははぁ?劇作家のような感じでありましょうか…(深くは問わずそう呟く)
いえいえ、拙者など…(苦笑いしつつ対照的に静かに後に続く) --
黒髪の女
?
ま、そんなところさ。舞台を彩ることが私の生き甲斐にして自らに課した義務なのでね、ふふふ。ああすまない、そこの君(店員を呼びとめ、メニューを指差す)
ここから(すっと指を端までもっていき)
ここまで全部くれたまえ。一品ずつね(反対側までさっと流す)
私は以上だ。君も何か頼むといいよ(と、笑顔でメニューを渡す) --
アラン
…随分と食べるでありますな!?(注文に流石に唖然としつつ、メニューを受け取り)
ええと、拙者は……あいすてぃーをお願いするでありますよ --
黒髪の女
?
物事を想像し、創造する作業というものには相当なエネルギーがいるのだよ、これでも少し少ないくらいだ。はっはっは
む、本当にそれだけでいいのかね? 遠慮せずにもっと食べていいのだよ? 折角こんなに可愛い顔をしているのに、栄養不足で肌が荒れでもしたら台無しだ(そっと細い指で頬をなで、妖しく笑う) --
アラン
ははは……いやはや、大変なのでありますな(少ないくらいと聞いて乾いた笑い)
ええ、拙者はこれで十分でありますよ…(触れる手に微かにびくりとしたがそのまま話を続ける) --
黒髪の女
?
ふむ、そういうなら強要はしないがね
ああ、しかし……まるでその髪、所作、そして指先と瞳……流れる季節の風のよう……美しいな、君は。私は今日から君を風と呼ぼう(目の奥の光が一層輝きを増し、鋭く女の瞳を射抜く) --
アラン
何やらむず痒いでありますな…(流れるように紡がれる言葉を聴いていたが)
風、でありますか……(一瞬表情が消え、続いて笑みへと変わる)
素敵な喩えをありがとうでありますよ。貴殿の事は何とお呼びしましょう? --
黒髪の女
?
気に入ってもらえたなら幸いだよ、美しい風
私? 私はそうだね、今はただの演出家だ白夜に舞う梟……ヌクティアと名乗らせてもらおう
ん? やっときたようだね(料理が運ばれてくる) --
アラン
白夜に舞う梟、詩的でありますなー…
…そのようでありますな、頂きますでありますよ(ずらずらっと料理が運ばれる様をみながらアイスティーに口をつける) --
黒髪の女
?
何せ演出家だからね、ははは
それでは頂こうか(さっと銀のナイフとフォークを手に取り、普通に食事を始める。食べている速度は決して速くみえないし、大分礼儀正しく綺麗に食べているのだが……なぜか料理はとんでもないスピードで減っていく) --
アラン
……お味は如何でありますかな?(ストローを銜えたまま、目を瞬かせて消えていく光景を見ていたが) --
黒髪の女
?
ううむ、実に美味だよ風! ああ、君も少し食べたまえ! 特にこちらのチーズケーキなどは絶品だよ! ああ、やはり料理もまた芸術! 美味は正に下の上を踊る華麗な演者! 私は満足している!
ふぅ、さて、君が食べ終わったら行こうか。ゆっくり食べてくれたまえ(気がつけば風に残したと思われ分以外は全て消えていた) --
アラン
はあ、それでは遠慮なく頂くでありますよ……(小さく切り分け、口に運び、その味を噛み締める)
なるほど、よい腕のようでありますな……(美味という言葉を肯定するように小さく頷き、それほど時間も経たずに皿が空く) --
黒髪の女
?
うん、そうだろそうだろう! それでは代金を払い、さらには賛辞の言葉と僅かばかりの返礼をしていこうと思うよ。少し時間がかかりそうだし、風は先にいっててもいいよ? --
アラン
む? いけない、もうこんな時間か……すまないが、今日はもう帰らないとだ。また会おう、風(時計を見て少し微笑み、代金を支払って去っていった) --
アラン
↑
百合の館
†
さてと、セイバーは言いつけを守れただろうか? --
アダム
?
帰還したであります…… --
剣士
?
おかえりセイバー。お前の手に入れた敵サーヴァントの情報は、大変役に立った。
ところで、10
0
万Gは無事に収集を終えたか? --
アダム
?
それは何よりであります……集金の方でありますが残念ながら…(秒数万枚の金貨が影から吐き出される) --
剣士
?
ま、十分だろう。最悪空手で戻ることも想定していた。ご苦労だった、片付けておけ。
さて、と。セイバー。これからは俺たちも打って出ようと思う。
幸いにもある程度の状況は把握できた。
今回の聖杯戦争で召致された英霊は七人、キャスター、ライダー、アサシン、バーサーカー、そしてセイバーのお前を含め五人までは確認済みだ。
よって、当面の命題を
残り二人のサーヴァントの確認
ということにしておく。 --
アダム
?
御意に。なれば一組は確認したでありますよ…クラスはバーサーカー辺りかとも思ったでありますが、残りと考えるとランサーでありましょうかな(影が再び金貨を飲み込む、賭場ですったとは言えない幸運Eの剣士) --
剣士
?
ああ、バーサーカーはマスターと共に既に確認した。「サーヴァント以外とは事を構えない」と、非常に理性的な発言をしてくれたよ。
少々、頭の方に難はありそうだが。
ならば残りは一人だな。順当にいくと弓兵、アーチャーか。早めに尻尾を出して欲しいものだ。
……時にセイバー、正直に答えろ。
戦いたい
か? --
アダム
?
ランサーのマスターは演出家を名乗っていたでありますが…芝居がかった感じでありましたな。継接ぎの獣じみたものを操っていたでありますが…
戦う理由が、勝たねばならぬ理由が無ければ拙者達は存在していないでありますよ?(微笑と共にそう告げる) --
剣士
?
継ぎ接ぎの獣……魔導生物か? 厄介な相手だな。
前回の聖杯戦争には、現世に留まることを望む余りサーヴァントとしての本懐を忘れた愚者まで出たそうだ。
お前は肥えた豚ではない、飢えた狼だ。その牙で、得物を狩ってこい。
但し、お前のサーヴァントクラス、マスターが俺であることは悟られるな。
軽く遊んでやるだけで構わん、
行け
。 --
アダム
?
ランサーの方は一見すれば少女といった風体でありましたな……
……御意に(影と消える) --
剣士
?
↑
常夜の街ナート
†
(常夜の街の片隅に位置する小高い塔。その尖塔の頂に立つのは小柄な影)
(月を背後に腕を組み、見下ろすは遠い街並み。半目を閉じ、その目ではなく気配を探る様に…ただ、佇む)
(夜風が黒い髪を、翼を、尾を僅かに揺らすほかには動きは、無い。――否、無かった、のだが)
…っくしょ!まもの。…ぐす、なんだろ、誰かどっかでボクの悪口言った気がする。頭わるいとか…。
(静寂と緊張感を台無しにするくしゃみ、集中を止め、ふぅ、と息を吐く)
サーヴァント同士は気配でわかるって言うけど、気配を探るのも疲れるよね。
それにしばらくは全力出すな、とかマスターも無理言ってくれるよ。
(サーヴァント捜索に多少飽きが来たところか、そのまま屋根の縁に腰を降ろして独りごちた)
--
バーサーカー
少女が佇めば風には血の香りが混じり、続いて夜の静寂を引き裂くように、そう遠くない距離から悲鳴が響いた…
(これからどうしたものか、と言う方向に思考が行きかけたその時――)
(塔の風に沿い吹き上げる風の中に鉄錆にも似た匂い、血の匂いを敏感に感じとる)
おー、五感も随分強くなってるんだ。あは、サーヴァントも悪くないね。
(血、それは冥府には存在し得ない、肉の体を持つ者の命の証。その匂いは心を昂ぶらせる)
(更に続くは悲鳴。人間のものであれば、それは戦いを思わせる。行かぬ理由などは…無い)
あは!何だろっ。決闘かな?喧嘩かな?それとも強盗?まあ何でもいいや!…とぅっ!!
(蝙蝠の翼を大きく広げると、屋根の縁を蹴って滑空)
(悲鳴の方向へと夜空…この街はずっと夜だが…を真っ直ぐ降りてゆく)
--
バーサーカー
路地裏、近づくにつれて血の香りは濃く強くなっていく……
空より見下ろせば血の海に沈んだ猫妖精と腰を抜かしたような黒い髪の女の姿…
(バン!!翼が空気を打つ音。それを響かせた悪魔は路地裏の惨状を数m上空より眺める)
(倒れているのはこの街特有の種族…の市民だろう。怯えているのは…同じくただの市民か…)
ちぇ!遅かったみたいだね。…ねぇ!キミ、これやったのってどんな人?
(そのまま黒髪の女性の前までゆっくりと降りて行き、割合軽い…と言うよりは普段通りの調子で問う)
(特に警戒も何もなく、獲物の剣も背負ったままだ)
--
バーサーカー
2009-11-10 (火) 20:40:10
「…く、黒の……」 がたがたと震える様子で呆然と屍を指差している
視線をやれば鋭利な何かに一刀両断にされている、物取りなどの類にしてはかなりの手練だろうか
不意に、すぐ傍にいた筈の女の気配が消えた
黒の?クロノ…なーに?(要領を得ない解答に困り顔になる悪魔)
(仕方なく死体を見る、その目が喜びの色を帯びる)わ、すごい!真っ二つだっ!
剣の達人だって、本当に人体…人じゃないけど…を両断なんてそうそう出来るものじゃない。
けど、それを出来るってコトは…!うん!強いねっ!――て、およ?
(強者出現の予感に喜々とする、その間に姿の、否、気配ごと消える女――)
(危険を勘が告げる。今すぐこの場を離れろと自己保存本能が喚く、が…)
(悪魔は動かない。次の瞬間に起こるであろう危機、それを狂戦士は…望み、選んだ!)
--
バーサーカー
(音も殺意も無く…背面、迫るは刺突、襲い掛かってきたのは…先程の女だ) --
黒髪の女
?
(ド…ズ。背より胸へと抜ける衝撃。続いて熱を帯びた――痛み)
く…はっ…!!痛ぅ…!(空気が開いた口より漏れるが、言葉は紡げる。とりあえず心臓が串刺しになってはいない)
(それだけ判る。そして、それで十分だ。悪魔はその左手を動かすと、己を貫いた刃――)
(胸の下あたりより飛び出した白刃、否、己の血を滴らせる紅の刃をぐっと握る)
不意打ち、ね。じゃあキミはアサシン、と見ていいのかな…?あはは、すごいね。
剣の技もだけど、こうして襲われるまでキミがサーヴァントだって、わかんなかったよっ!
(昂ぶりをギリギリで抑えた様な声色。左手はそのまま、右の手は背――長剣の柄へと伸び、掴む)
(いまだ相手には背を向けたまま、しかし、この狂戦士は人ではない。この体勢のまま攻撃に転じる事が…出来る)
…お返しだよっ!!(ヒュン!と空を切る音が女に真下から迫る。黒い矢に似たそれは…悪魔の尾!)
(矢尻の形をした尾を、敵の顎の下を狙い、突き上げたのだ)
--
バーサーカー
!(捉えた、そのまま引き裂かんとした瞬間…巌に突き刺さったかのような抵抗)
(更には下方から迫る殺気、躊躇せずに刃を手放し後ろへと跳ぶ)
いやはや…タフでありますな(掠めたか頬から流れる鮮血) --
黒髪の女
?
(黒い尾はぴん!と突き上げ切る。けれど手応えは――なし)残念。こっちも不意を突いたツモリだったのに…!
(左手を刃より離し、くるり、と身体全体で振り返る。そして見る敵の姿は最早怯えた女の物ではない)
(カシャァァ…。と金属の擦れる音を立て乍、無骨な造りの長剣を鞘から引き抜く)
(剣士のそれとは異なり、肉厚の刃の、重量で叩き斬るタイプの剣だ)
タフ?まあそうだね。ボク達サーヴァントの体はマスターの魔力で現界した、言わば仮初のもの。
肉体の破損は魔力で補える――と言っても、今ココにマスターは居ないんだけどね。
(くすり、と笑み、一歩、前で出る。そして剣先を敵なる女へと向け)ボクはバーサーカー。
マスターのために戦うサーヴァントだけど、ボク自身は戦う相手は選んでいくツモリだよ。
だから、キミに問う!キミは――ボクよりも強いのかな?
(期待をこめた眼差しを向け、問う。ちなみに剣はまだ刺さったままだ)
(下手に抜けば大量の失血はまのがれない事くらいは、この悪魔娘でもわかるゆえに)
--
バーサーカー
さて、どうでありましょうな……試してみては如何でありますかな?(無手のまま両腕を広げ、余裕の態度か、笑む女) --
黒髪の女
?
(返された言葉は煮え切らないものだが、敵の態度は――余裕。ならば…)ボクは挑むのみ!だよ。――行くよっ!!
(敵の剣を己が身に残したまま、地を蹴り、跳ぶ。まずは真っ向、上段に剣を振り上げ――)
ちぇぇぇぇぇぇい!!!(――足が地に着くと同時に振り降ろす。狙いは敵の額。いわゆる兜割りだ)
(鋼鉄の重い刃が敵の頭を砕くために夜の冷えた空気を切り裂く…だが…)
(刀剣のスペシャリストたる剣士には判るだろう、その刃は…)
(見た目の迫力に拠らず実に粗雑で脆い造りである、と――)
--
バーサーカー
(酷く真っ直ぐ、同時に見るからに武具は鈍ら…使い手に見合わぬ、宝具ではない?)
(ウォームアップも既に終えている女は疾い、いつの間にかその手には酷く…あまりにも薄い黒い刃)
(跳ぶ女に対し、地を這うが如く潜り…振りぬかせる前に閃く黒、直下から根元に当てる)
(あとは相手の力次第だ……) --
黒髪の女
?
(振り降ろされる鋼鉄は、またも手応えなく、空を斬りそのまま路地の石畳を砕くべく地へ墜ちて行く)
(躊躇いも容赦もないその一撃は、サーヴァントの力で行われた事もあり、単純な威力として見れば大砲の直撃に等しい)
(尤もそれは当たらなければ意味はないが。そして敵が何処からか瞬時に取り出した極薄の刃――)
(それは常夜都市の夜の闇に紛れ、夜目の効く悪魔の目でも捉え難いものだ…は長剣の刃の根元を正確に捕える)
(キィン!と済んだ音。…鋼鉄が、それ以上の何かにより両断された音だ)
(ゴガギィン!!ガガゴォン!!騒音。折れた刃が路地を跳ねまわる音だ)
――っ!!?(剣を振り降ろした格好のまま、目をぱちくりする悪魔。何が起きたか理解するのに1秒)
わ!この剣、買ったばっかりなのにー!?…でも安物じゃこんなものかな…。痛ぅ…。
(激しい動作と、身を屈めた事により胴体に刺したままの剣、その刃が傷を拡げている)
(刃より長くなった傷は、鮮血を溢れさせはじめ、それは刃を、白い肌を伝い、ぽたりぽたりと道に落ちる)
(もっとも、既にこの場は既に猫養成の血に染まっているのではあるが…)
あはっ!随分と早いね、流石は
アサシン
。すごい身のこなしだよ。
(もっとも単純、すなわちほぼ最短距離で行った斬撃を、相手は軽く上回ってきた)
(であれば、剣での打ち合いには分が無い、と言う事だ)…しかたない、ね。どのみち剣なくなっちゃったし…
(刃を無くした剣の柄はそのまま落とし、今度は右の脚を軽く上げ)――ライトニング・キック!
(叫び、踏み落ろす。踵が石畳を打つと同時に、其処から紫電が発生。悪魔の右脚に纏い付く!)
(そして悪魔はニィ、と敵に微笑み掛ける。来い、今度はキミの番だ――と。)
--
バーサーカー
ああ、やはり…安物買いの銭失いでありますよ(そう言いつつも飛びずさり、破壊の痕跡にちらりと目をやる)
(正規の武器であったらと考えれば練気だけでは受け切れそうにない)
(足に紫電を纏ったのを見て目を細め笑む)
(間合いを詰め直すように駆け出しながら腕を交錯、袖口から苦無を抜き出すと)
(少女の左右へと投擲、直接狙ったものではないようだがその両端には極細の線…)
(刹那、尖塔の方へとちらりと視線をやった) --
黒髪の女
?
これも作戦なんだよ。マスターに言わせればね。…ボクは思いっきり戦りたいのにさー。
(不満げに言い、跳び下がった相手に迫るべく前へと歩を進める)
(構えも何も無い歩み。防御の一切を捨て…と言うよりは考えもせず、敵を真っ向から力で捻じ伏せ、破壊せんとする――)
(全ての戦法が特攻に等しいそれは、自我こそあれ…狂っているのだ。故に、敵の放つ苦無には無反応!)
(しかし、敵が何かを投げたその動作に合わせ)えぇぇぇあぁぁぁぁぁぁっ!!!(跳躍、右脚を高々と振り上げる)
(所謂飛び踵落とし、しかし先ほどの剣と異なり、狙いは相手の肩口)
(電撃、と言うよりはプラズマによる体組織の分解切断が狙いのため、とにかく大きく当たり易い箇所を狙う)
(――が、同時に夜闇に溶け込む、敵の放った線が悪魔の脇を駆け抜けていく)
--
バーサーカー
…使う気はなかったでありますが、そうも言ってられないでありますな
(女はただ手を向けた、それだけだ…だが)
(巻き起こるは突風、足場の無い状態の少女に大気そのものが牙を向く!)
観衆も来ているようでありますし、今宵は退かせて頂くでありますよ…(辺りから聞こえてくる人が近づく音、影に飲まれて女の姿が消える)
(後には屍と少女が残された…) --
黒髪の女
?
――――!!わぁっ!?(完全に予想外の敵の対応。詠唱も準備もなく繰り出された突風に、成す術もない悪魔)
(脚を思いきり振り上げた状態では空中でのバランス維持もままならず)んきゃぁ!!
(そのまま、地面の血溜まりの中に引っくり返る様にしてべしゃあ!と落ちた)
て、逃げたー!!?ちょ、ちょっと…ううーっ!(慌てて起き上がるも敵の姿は既にそこにない)
ぐぬぬ…。ボク、こんなのやだな…(不完全燃焼。ストレスだけが残り、はへ、と溜め息)
…っと、帰ってこれ抜いてもらわなくちゃ。えーと、宿どこだっけ…?
(観衆などはまったく気にも止まらない。目の前で翼を広げ、夜空へと飛び立つ)
(そしてこの夜、剣の刺さった悪魔娘が都市のあちこちで目撃されたという)
--
バーサーカー
血の気に誘われて来てみれば……いつかのセイバーと、ありゃあ誰だろうか。 バーサーカー?
随分と珍しい個体だね。 自我どころか平静を保っているだなんて。 暫くは、高みの見物と洒落込もうじゃないか。
(宵に紛れるまま、塔の先から動向を眺めている……) --
キャスター
帯電……? こらまぁ、ド派手なことで。 亜人特有の身体能力特化型かな? 個性的なもんだ。
あのセイバーにどこまで通用するか……。 --
キャスター
負傷も気にせんとは、相当にタフかね。 あそこまで追い込まれて、手の内を出す気もない、と。
これでは見物してても得られるモノもないな。 (ポツリ言い残し、闇宵の空へと同化していった) --
キャスター
↑
百合の館
†
(椅子に腰掛け、サーヴァントの帰りを待つ) --
アダム
?
…(部屋の片隅、影から女は姿を見せる、纏うは血臭、頬からは血が滴っている) --
剣士
?
(掛けてあったタオルケットを、戻った従者へと放り投げた)
おかえり。報告を聞こうか。
こちらは最後のサーヴァント、アーチャーのマスターと遭遇した。喰えない男だ、用心の必要がある。
名前とサーヴァントクラスを自供するあたり、胆力も見過ごせないな。真名までは明かさなかったが。 --
アダム
?
アサシンと勘違いするように仕向けたので此方の正体などは恐らく問題ないかと
雷気を纏う能力があるようで、単純な腕力、耐久力では拙者以上でありますな…
多少の小細工は暴力でねじ伏せる非常に単純解を突き進むタイプで。あとは飛行能力がいささか厄介かと
…ただマスターから武装制限を受けているようで、よほどの広域被害の宝具を持っているのかもしれないでありますな --
剣士
?
(受け取ったタオルケットで血を拭っている) --
剣士
?
バーサーカーらしい、と言えばらしいな。純粋なパワーは想像以上に厄介なものだ。
『来る攻撃が分かっていても阻止できない』という最悪のパターンに陥る可能性がある。
ご苦労だった。今日はもう休め。聖杯戦争は、まだ始まったばかりなのだからな。 --
アダム
?
御意に……(物陰へと下がり、姿を消す) --
剣士
?
↑
広場
†
広場脇路地
サーヴァントどうしは合えばわかるらしーけど、今マスターと戦ってるのは結構やるようだけど違うよね
じゃああれは別の奴のマスターかな(キメラ達と混じってたまたま居合わせたエキストラ達を死体役に変えている)
人間相手なら私がやれば一発で蹴りつくと思うんだけどーまぁいいかマスター楽しそうだし?いつも楽しそうだけどさ、そこんとこ君どうおもう?
(横のキメラに話しかける)
・・・うん、話すほど頭よくなかったよね君ら(人を頭からがぶぅしてもぐちゃもぐちゃしてるキメラをべしべししながら) --
ランサー
(夥しいほどの汁気を帯びたキメラの群れ 肉塊を貪り食っていた彼らに、豪雨の如き銀の矢が、突如現れ降り注ぐ)
(耳を劈くような断末魔 彼らが変えた人間たちのように、彼らもまた、等しく肉塊となって……)
(刹那、死にきれずもがき苦しむキメラを切り裂きながら、血柱を巻き上げ大鎌が躍る)
(幾つもの命を刈り取り、宙を舞うそれは、次の標的をランサーに定めた) --
キャスター
(頭上から風切り音の唸り、聴覚器がその音を届くよりも前に黒い少女と飛翔体の間を何度も走ったものは電波)
飛翔体接近・警告
(その文字が視界に映った次の瞬間その場を飛びのく、
そして後からせまる大鎌めがけて重機の爪のような小盾を付けた腕を交差させる軌道に振りあげた) --
ランサー
酷いな、これは随分と酷いじゃないか。 ハデスの釜をぶち撒けたって、きっと此処まで成りはしない。
この惨劇は何の為だね、ランサー? 魔力の収集か……それとも只の快楽か。 どっちにしたって、余り趣味のいい話じゃないな。
B級スプラッターもオペラに見えるよ。(絨毯のように広がるキメラのなれの果てを踏み締めながら、コートの男が姿を現す)
(遠目に眺めているマスターならば、彼の正体は掴めたことだろう)--
キャスター
・・・(誰だとは問わず、じっと男を見るその視線は蛇のようでともすれば酷く無機質)
ああ、『分かる』ってこういうこと?(不意に顔に笑顔をつくる、歓迎でも喜びでもない、彼女なりの合理的な思考の結果)
ようこそ伊達男さん、飛び入り参加は大歓迎、それでは即興劇をはじめましょう(大仰な仕草は、体の動かし方はプログラム通り、これはコピーした動作)
ふふん、煽情的な3文芝居もこの舞台に・・・(不意に言葉が途切れた)舞台にえーと・・・??(キメポーズのまま次のセリフが思いつかない --
ランサー
(帽子を押えため息交じり 視線を外して顎鬚を弄りながら、3秒費やし向き直る)
……華を添えるには不可欠かい? (指を鳴らせば、背の光芒より浮かびし5つの突撃槍)
(再度鳴らせば、騎兵の突撃を思わせるように、次々と打ち出されてゆく) --
キャスター
マスターのようには行かないな・・・あの言語回路はどうなってんだろう・・・ね!(迫りくる槍の突進、避けも下がりもせず、それどころか構えすらとらず、
真正面から槍の先端めがけて裏拳をかます力と頑丈さに自信があるが故の行動だ) --
ランサー
バーサーカーに続き、何ともエグい怪力自慢だろうね、とんでもない話だよ……興味は尽きんな。
(打ち砕かれる槍の攻勢 明ければランサーの目前には、ハルバートを振り被るキャスターの姿があった)
対刃防御のほうはどんなモンだろね……? (旋風あげて、白刃が振るわれる) --
キャスター
マスターが近くに居るな、頑張らないとね(槍を弾きとばした盾ほとんど傷もない)
ふふん、試してみる?・・・そのまえに、長いセリフ苦手なんだ、だから一言で決めよう(手の爪のような盾が反回転してカタールのようになる)
さあ、お前の終演を始めるよ!
(迫る白刃に対してまっすぐ、機械の打ち込みのような攻撃で応える) --
ランサー
(
ギン
、と重く刃が交え……膂力の差か、はたまた意図的なものか、弾かれるまま後方へ飛び退いて)
終演とは大きく出たが、生憎と僕のシナリオは完成されているんでね。 だから呼ばれたと言っても過言じゃあない。
只今は享楽を感受するだけさ……演劇なんて前世で飽いたよ。だから……。(諸手に握られしは緋色の刀)
心行くまで僕と殺し合おうじゃないか。 さぁ、おいで。 --
キャスター
へー・・・楽しそうな人生送ってたんだねー?(歩みよる、ただそれだけ、なのに一歩たりともその道を外れようもない重さがある)
あんまり自慢しないでよ、思わずムカついて笑顔わすれちゃうじゃないか(駆けた、拳を振り上げ真正面から殴りかかる!) --
ランサー
(巻き起こる粉塵に、辺りはもうもうと酷く白やんで……爆砕された老館の外壁からは、慌しく子鼠が逃げ惑っている)
(ランサーの拳には、無機物を殴りつけただけの感覚しか伝わってこなかっただろう 標的の男は、背後)
(今まさに斬り伏せんと、自らの得物を振り下ろす……) --
キャスター
(解体ハンマーを打ちつけたような派手な振動と大音響、しかし標的がいない)
(
ザンッ!
振りかえる間もなく大上段に振りかぶられた刃を背中に受け、ガクンっと膝をついた)
(両断されてもおかしくない一撃!しかし表皮を切り裂きめりこんだ刃は止まる、内部の機構を抉る感触は異常に硬く重たい
・・・・・・・・・(間違いなくダメージはある、だが、呻きの一つもあげず背に刃を受けたまま押し返そうとしてくる) --
ランサー
(特異な感触に眉を顰め、目を凝らす 見えるは自ら裂いた柔肌と、機械仕掛けの内部構造)
(何馬力か判別も付かないほどの膂力で返され、素直にも跳躍し廃倉庫の屋根へと降りた 視線を下げて)
カラクリ仕掛けとは……名実共に、忠実な舞台装置ってわけだ。 魂がなくても、サーヴァントになれるモノなのかね?
君自身はどう思うんだい、ランサー。 --
キャスター
考えた事なんてない、過程や条件がどうあろうと私はすでに作出されている(かなりの深手のはずだがまったく痛みも感じていないようかに立ちあがり、相手を目視する)
起動した時点で所有者は居なかった、在り得ないことだがエラーは出なかった(
ガンッ!
と何もない空間が破裂した、背部に無数の黒い帯が編まれはじめる)
本来持ち主がいなきゃ作られもしないのに、こりゃおかしいわけなのよ・・・だから考えた(
ガンッガンッ
と破裂音が続き帯が形を得始めた)
私は自我をもって自身に命令する存在、人間にならなきゃいけないんだ、だから・・・モノ扱いすんな!!
(ひときわ大きな爆砕音、顕現したそれは黒い機械の手足)
ハッ!(重金属の拳を足場の廃倉庫めがけて振り下ろす、その威力はさっきのパンチの何倍にも達する) --
ランサー
(轟音上げて、廃工場に打ち込まれたその一撃 外壁はおろか、内包する一切喝采を無残に破砕してゆく)
(彼はというと、『あわや飲み込まれて大惨事』の寸前で、一足に飛び降り得物を振り上げランサーの頭上へと)
(大上段に掲げた其れは、威力を纏った剣閃と共に振り下ろされる) --
キャスター
オーダー了解、この場のすべてに幕引きを
(飛びだしてきた相手を見上げ、駆動のための膨大なエネルギーを受信した)
(ガグンッと重たく駆動し黒い放電を放ち膨大なエネルギーが巨大な複腕に集まっていく)
フゥ・・・ッウォオオオオオ!!!(雄たけびと機械の唸り、上向きにむけられた力の反動で足場が陥没し放射線状のヒビが走った
振り下ろされる剣撃に合わせ否、跳躍するキャスターとその辺り一帯に向けて重金属の鉤爪が振りだされる) --
ランサー
(相対する二つの力場は、拮抗するまでもなく……歪曲し一方へと雪崩れ込む 生み出された衝撃は、中空の彼へ)
……ッ! (不意のカウンター 恐らく、諸手の得物では防ぐことも叶わない 故に大盾へと持ち帰え、正面にて迎え撃つ……)
(瞬間、大気を張り裂くような音が轟いた 剛腕によって齎された一撃は、彼ごと廃工場跡を吹き飛ばす)
(一つ二つと建造物を破壊し町外れの方角へと昇った白煙は、有り余る程の威力を物語っていた)
……露骨な挑発も程ほどにしないと、こりゃあ身体がもたないね……。 魔力も枯渇、経戦不可能、か。
……おとなしくこの場は引こう。 (姿と共に、気配も霧と消えていった) --
キャスター
(衝撃が建物を揺らし、窓をたたき割った、ごっそりと建物を削り取った悪魔の爪が
はるか屋根を超えて立ち上る粉塵をボゥッと裂いた)・・・直前で楯に持ち替えた、どこにあんなに持ってるんだ?
っち・・・もう見えない(霊的なものや魔力を探ることに関しては鈍い彼女の感覚では、飛んで行ったキャスターの足取りを追うのは難しすぎた)
でも・・・面白い、そうかこういうのが面白いのか(崩壊した建物が火をあげ始める、彼女もその場を後にした) --
ランサー
はっはっは、黒花もやっているようだね。いやはや、先ほどのムーンダスト君には中々手を焼いたよ。彼のシナリオは猛々しい輝きを伴っている、是非とも彼の終幕も……と、おやおや、これはこれは、新たな役者が舞台に上がってくれたようだね。ふふふふ(数体のキメラを護衛につれて広場に現れる) --
アラン
ほうほう、ほうほうほうほう! この魔力! この威圧間違いない! ああ、間違えよう筈が無い!(興奮した様子で目を見開き、コートの男に目を奪われる)
新たな役者! この聖杯戦争を彩る主演の一人よ! ああ、願わくばその名を私に教えておくれ! --
アラン
ほう、どうやら他にも役者がそろっているようで……おや? あれは! おおあれは獣の眠り姫に麗しの風ではないか! また再演の機会に恵まれるとは正に歓喜の極み!(2人の姿を認めて笑う) --
アラン
(見つかったことに小さく牙を鳴らす)・・・・・・・アラン・・・ここで何している? ・・・・・おまえまさか・・・・・・・(これだけ役者が揃っていれば漸く分かる、つまりアランはサーヴァントかマスターか、どちらにせよ聖杯関係者だ)
(さらに耳を傾け周囲を見遣る アランの言葉から隠れていたのが自分だけではないことがわかるから)・・・・他にもいるのか・・・・・・
(これだけ揃ってしまえば一人で歩いたことは失策以外の何でもない すぐに逃げなければ… 頭ではそう分かっているのにキャスターとランサーの戦いに目がいってしまう) --
莢
見ての通り、今そこで刃を交えている私の美しい黒花と多くのシナリオの輝きの為に舞台を彩っていたのだよ。君にも聞こえるだろう? 尊い生命達の歌う賛歌が! 見えるだろう? 果てる際に放つ眩いばかりの輝きが!(黒花……ランサーとキャスターの戦いを観戦しながらも街の人間の虐殺を辞めようとはしない。キメラ達が手当たり次第に無力な人間達をくらってはその魔力をランサーへと送っている) --
アラン
クロカ・・・・? あの女のことか・・・(アランに顔は向けず、ランサーとキャスターの方を見ている セイバーのことも気になるが、二人から目が離せない)
あの女・・・どういうカラクリだ・・・・・・・・・・・
(上がる血飛沫は意にも介さず、ただそれよりも送られていく魔力に興味を示す)・・・ニンゲンの命は・・・まりょくとして使えるのか・・・・・・・(ふむ、とひとりごちる) --
莢
おお! おおお! 黒花の破壊の蹂躙とそれを紙一重で避ける男の舞踏! ああ、その煌きの軌跡が舞う埃すら優美に纏う……宮殿の剣舞すら陰るこの舞台、素晴らしい! 実に素晴らしい! 黒花! 綺麗だよ黒花、私の黒花! ああ、君の肢体は! 君の拳は! 君の動きの全てが愛おしい……(陶酔するように2人の戦闘を見つめ、ほうとため息をつく)
ほら、ごらん眠り姫、あの美しい姿を……君もああやって散っていくんだ。そのための演出は私が最大の誠意を持って行おう。君も彼もそして黒花も全て、私はこの舞台にあがる全ての人間を幸せにしたい……! --
アラン
(確かに二人が戦う様は美しいまでに優雅だとは感じる あの身のこなし、発動する魔術、底抜けのチカラ、闘いにおける駆け引き…全てが凄まじい)
(それでもアランのように恍惚とはしない そこまで傾いてなどいない)
私の悠久の生に・・・しゅうまくを・・・与えるのはアラン、おまえじゃない・・・・!(強く言い切るとそれを肯定するようにゆらりと魔力が漏れる 彼女の魔力だろうか、それとも…?) --
莢
(突如、やや離れた位置に膨れ上がる気配。正確には発生したのではなく今まで魔力が遮断されていたため感じられないだけであったが)
(次の瞬間、アラン、莢を頂点とした正三角形の最後の頂点となる位置に暗殺者の英霊が現れる その移動速度はぶれて見えるほどだ)
白刃―――一閃ッ!!
(低い姿勢で滑り込んできた招かれざる英霊は、そのまま抜刀 二人に半円状の空間の断裂が襲い掛かる) --
アサシン
ははは、つれないな眠り姫。何、しかしその時になればきっと君も分かるさ。終幕を引かれる恍惚とその瞬間に見える極上の光が……(と、そこまでいったところでアサシンの攻撃がアランの身体を引き裂き、ずたぼろの肉塊と化す)
おっと、主演に夢中になって他の役者を忘れてしまうとは……私もまだまだ役者としては半人前だな、は、ははは……なら、仕方が無い。不本意ではあるが、今は一時退かせて貰おう。
黒花!
(少し長い詠唱の後、ぼろぼろの身体で指を鳴らせば、そこら中にいたキメラがもがき苦しみ、そのまま爆ぜて絶命する)
(そして、絶命したキメラの身体から漏れ出した魔力が……キメラの吸った犠牲者達の命が……ランサーの身体へと注ぎ込まれていく!)
オーダーだ黒花。いくら無駄遣いしても構わない。この舞台、この場面、この局面に一時のピリオドを与えたまえ。何、舞台はまだまだある。これはそのための演出の準備だ……この場は任せるよ、愛しい私の黒花……同じ人間になろう、かならず、ね……ふふふ、ふふふ、ふはははははははは!
(高笑いを残し、アランの身体もまたキメラに食われて消え、ランサーの身体に魔力となって注ぎ込まれていった) --
アラン
サテ。ワタクシこういうものでしてナ(剣閃の一つに押し宛てられた鞘。目前のかぶきおとこは何処から来たか?)
不意を打ち斬り払う。その為の釼、一閃頂戴!(地下からだ!莢の数歩前の位置、鞘から変じた傘が地を抉り飛び出し様に刃を包む。次の一手が通らば破剣!) --
ライダー
(アランを切り裂いた剣閃のエネルギーは、莢に届く前に鞘に飲み込まれ――破壊されて消失する)
……むう(困ったような呻りは剣閃が破壊されたためではない、確かに殺したと思ったアランが奇怪な言動で消えたからだ)
参ったなー……一気にいただきだと思ったんだけど……こりゃ大失敗だ。さて、自己紹介はいるかい?(破壊されたのは刀から放たれたエネルギーのみ、未だ健在の刀身をライダーに向け問う) --
アサシン
(近くに居ることは分かっていたがここまでタイミングよく出てくるとは… 少しライダーを見直しかけたが、荷物からはみでている奇抜な色の染料を見て思いなおした)
遅い・・・ 変なものを・・・かいすぎだ・・・・・
(アランはまたも崩れた これで目の前で2回目の死を迎えているはず……… 一体何者なのだ、こいつは)
(思考を打ち切るとアサシンを睨みつけ)紹介がいるか、だと・・・ むろん名乗ってもらう・・・名乗らなくても・・・・名乗らせる・・・!(尾を立て、威嚇 同時にライダーにも行け、と目配せする) --
莢
エ、マ、趣味の時間は大切ですからな(鞘を叩く指は正確無比 砕いて奏でる軌跡は主人を前に円月型を描いた)
ヤ、そうですな・・・(気もそぞろにその刀身を見据え)銘は何と言いますかな?(名ではない、貴方ではなく武器の銘を聞いていた 指示とか超聞いてない、悪い病気が出ている) --
ライダー
そう言われるとやっぱり名乗りたくなくなってしまうな。まあ通りすがりの
メイド
のお姉さんとでも覚えてくれたらいいさ(変装状態での印象を強くするためにメイド部分を強調)
あー……銘? 『荒河』と呼んではいるけど勝手につけただけだし、作者とかも知らないな……期待に添えなくて悪いね
(目の前のライダーと会話しつつ、遠くで反応の高まるランサーも気にしており、じりと一歩下がりながら内心この場を離れる算段を立てる) --
アサシン
めいど・・・? 変な名前だ(現代知識は皆無なので横文字を理解していないようだ)
(ここで逃がしてたまるか、もう一度行け、とライダーに目配せ)
(目配せというよりも命令無視するライダーをこれでもかってくらい睨みつけている)
(響く機械音がひどく耳障りだが、彼女にはこの音の意味がわからない……) --
莢
荒川・・・良い銘ですな、使用者により付けられた銘というのも味わい深い(主人のキツい視線は素通り、にこやかに剣を眺めている)
あちらもまた(今正に振るわれた力。機械仕掛けの鉤爪が齎す破壊の余波はこちらにまで届いてきている、猫の首根っこを捕まえて跳びつつ)良い・・・ヤ、水入りですな〜(そしてメイドと距離は開いた) --
ライダー
違う「こうが」だ! 「こうが」!(なぜか焦りながら訂正)
…と……(飛んできた破片を避け、衝撃波を追い風に飛びすさる)うむ、君の技能といい今日は良いものが見れた
もともと私の目的は情報収集だ…向こうも一区切りついたようだし、今日はここいらでまた取り直しにしてみないかね(先に斬りかかった者のセリフではない) --
アサシン
ドゴンッ!
(不意に対峙する両者の横の壁をぶちやぶって乱入してきた者がある)
ここだな、うん間違いない(気配を消したセイバーは見つけられずキャスターに逃げられた、残った気配を手繰り先ほどの爆心地から文字通りまっすぐ突っ込んできたのだ) --
ランサー
コリャ失礼、コウガ転じて荒川の字かと(貫璧の音に振り向くと)
どうやらそういうわけにも行くまいか?メイド君、あちらの闖入者に突っ込んでいって諸共に散華、その上で私に得物を折られて頂けると主人の気も晴れると踏んだのですがな(如何?と提案する) --
ライダー
(首根っこつかまれてぶらーんとしている猫巫女 無論暴れまくり)
おまえ・・・何をしている、行けってば・・・・・!!!!
(そこへ派手な音を立てて現れるランサー)・・・さっきの・・・クロカ・・・・・・ ぶちやぶってきたのか、化け物ばかりだ --
莢
まあだいたいあってる…んあー、私ゃああいう手合いは苦手なんだよなあ、あんたのようなタイプも同じくらい苦手だけど
ここはお手並み拝見ということではダメかな? その代わりそこの子猫は私が安全なところに連れて行っておくよ、責任を持ってさ?(かちゃり、と鍔を鳴らし答える 交渉決裂?) --
アサシン
ひとつ取り逃がしたけれど、二つ追加、マスターの指示通り舞台の第2幕と行こう(先の戦いでのダメージは浅く無い、だが巨大な機械の手足を駆る姿に疲れや痛みは見て取れない)
掴みが弱かったかな?演出っていうのは難しいよマスター・・・まぁいいか、
よそ身してると叩き潰すよ
(振りあげられた巨大な鉤爪、プレス機の圧力をもって両手で狙うのはライダーとアサシン) --
ランサー
アラ残念。我が主人が嫌うところのキミに預ければ身の安全が保障できませんな、キミの(暴れる手足に散々叩かれつつランサーの攻撃が迫る)
ではサエ君、しばしの不自由を勘弁願う!お望みの闘争が始まり申す故(迫る、迫る爪軽い軽い猫を直上に放り投げ―建物から気球が行く手にある―圧力を止めるのではなく、力の向きを逸らし懐に入るため鞘が走る) --
ライダー
やれやれあれだけ暴れてまだ有り余ってるとは…その元気を分けてもらいたいもんだ(先ほどの戦いでおおよその威力、強度は見切っている)
そのようだ、まったく仕事とは言え子供に嫌われるのは辛いね――――
つばめ返し
(受け流すのになんら問題は無かった。ライダー同様、ただしこちらは反撃を叩き込むために刀の腹で力を逸らさんと狙う) --
アサシン
(目で追えたのはどこまでか ランサーが振り上げた鉤爪の行方を見ていたはずなのにいつの間にか視界はどんどん広がり…いや自分が放り投げられた)
(獣の本能で気球へと着地、ボスッと足が沈む)
・・・・・・(やっとやる気になったのか、と一人納得して…それでもやや不服そうに…眼下で繰り広げられる戦いを覗き込んだ) --
莢
(巨大な機械の腕の両方で衝撃が走る、両者の手に伝わる衝撃は見た目以上に重いが、人であった時よりも強化されたその武技をもってすれば往なせない道理はない)
おっ・・・あれ?っと!(バランスを崩しその威力故に制御が難しい巨大な腕が見当違いの地面を抉った
あっさり懐に潜り込まれる) --
ランサー
…つばめ返し!(見立て以上のパワーに、これが直撃すればと冷や汗を浮かべるものの大きな隙は見逃さない、舐めたくなるような曲線の腹に強烈な斬撃を叩き込む)
(ちなみに発動前と発動後で二度叫ぶのがこの技のマナーだ、などということはまったくなく彼女が二度技名を言ったのはなんとなくである) --
アサシン
やったったったったた、と(斬撃に巻き込まれてはかなわない、とばかりに潜り込んだ懐、その脇からするりと背後に抜ける!鞘尻がランサーの後頭部をこつりと叩いたかもしれない) --
ライダー
ごはっ・・・!(ふかぶかと滑らかラインな腹を襲う刃、めりこんだ刃に真っ赤な液体が滴るが、両断するには硬すぎる)
ぬぉ!?(決してスピードが遅いわけではないが複雑な動きにはついて行き辛い、頭を小突かれる)
・・・・・・・・・(良いように弄ばれる状態だ、表情が抜けおち演算と制御を急速に再開する)
ゴァッ
(地面にめり込んだ複腕が肩の所で回転し後にふりおろされ、目の前のアサシンに向けて腕につけた楯を反回転させリーチを伸ばして突きだしてくる) --
ランサー
これが・・・・サーヴァントの戦い・・・・・(見下ろし、息を飲む)
(正直な所何が起きているのか詳細にはわからない… が、なんとなくライダーはおちょくってるだけで攻撃してないように見える)・・・・めいどはこうげきを入れたのに・・・なにやっている・・・?
む・・・クロカの顔が変わった・・・ あのカラクリも・・・・全然わからない・・ --
莢
(視線もほとんど動かさず、4本の腕の挙動は独立してまったく無駄がない
上空の莢からみればまさに一つの機械仕掛けが動いているように見えるかも知れない) --
ランサー
ヤ、振リ抜くだけであの威力とは恐ろしい・・・(近接、間合いは0!自らには後腕、アサシンには前腕を同時に攻撃してくる合理的な判断、一瞬のうちに戦況を読みきる極意を備えていることは明白)
然らば触れ得り三十六計!(向こうが機械ならこちらも機構 人の腕なら有り得ぬ方向から襲う爪に追従する木細工は半ばまで口を開き異界の闇を覗かせる)
一手御指南!(振り上げる爪、合わせてライダーが飛ぶ 鞘口をランサーの爪先に、鞘尻を自らの爪先に向ける奇妙な跳ね方 進めば折れる黄泉小路) --
ライダー
(これ以上入らないと見るや即座に刀を抜きバックステップ もとより致命打を狙う気はない、軽いジャブだ)
…っと、怒っちゃったかな?(髪の束が幾本か散り飛ぶ、下がるのが遅ければ切り裂かれていただろう、先ほどとは違う正確かつ素早い攻撃に感心しつつ軽口は絶やさない)
あーそろそろ私は帰って夕食の準備をしなきゃいけないのだが……まあ、このまま続けたいというなら構わないがね、二対一でもまだやるかい? --
アサシン
(原子の単位から精巧に構築された強靭な構造を持つその腕の破壊は不可能だ、いやそのはずだった)
!?(
ガギャギャギャギャギャ
と甲高い破砕音を立てて腕の半分までが消失した!)
・・・(背後には詳細不明な破壊技を持つランサー、前方には今の装備では動きをとらえきれないアサシン)
ゴゥンッ
(思考し同時に残った腕を振り上げ駆動する、今自分が取りえる選択肢の中で最も有利なのは・・・破壊!力任せの破壊のみ!)
ドゴォッ
(先に街を抉ったあの技だ、それを自身の足元に向けて放つ!消耗し片腕となり威力は落ちるが、その威力は爆圧を生み瓦礫の飛礫を高々と舞い上げる) --
ランサー
(不快を感じる4本の腕の動き…彼女に理解する術はなく、唸るばかりだ)・・・・・・・・
(劈く音に耳を伏せ、目を見張る)な、腕・・・・消えた・・・・・・?! まずい、またあの・・・!(耳鳴りな音、さきほどの瓦礫を撒き散らしたのと同じものが来る!!)
(分かっていても身動きなど僅かにしかとれず、飛来する瓦礫が足場である気球に当たらないことを祈りながら手で防ぐより他ない) --
莢
暗駑爪穏ッ!
(そう、原子単位を破砕する共鳴…ニュートリノ次元界面にも轟く!英霊として祀られるに最大の要因である粉砕の調べが鞘を媒介に伝えられ、必滅の威力を失った機腕は塵芥に帰す)
ええい!やはりですな、こうなってか!(両足で鞘に乗るのは変化の合図
鬼門七鍵守護神
(
ウシトラ・セブンチェンジャー
)
・輪入道へと乗り込んで爆圧から逃れるべく空を翔る)
サエ君、一時撤退!広域対応には消耗が勝る!(宙を舞う重輪から身を乗り出し少女を抱える) --
ライダー
(言われなくとも、とこちらも身を乗り出しライダーに署ルまる)
(魔力消費が厳しいのか、大人しい) --
莢
……あれまで破壊するか……とんでもないな(自分の得物などではひとたまりもない、と警戒を新たにしつつ刀を数閃。幾条もの空間の切れ目が飛来する瓦礫を微塵に砕いた)
(が、外套の無い身では衝撃波は消せず軽い体はトラックに激突されたように吹き飛ぶ)……ぐうっ! これだから馬鹿力ってのは……!
ええい勝負は預けておくよ! また会おう!(手をついて着地すると素早く買い物袋を回収、土砂を被りながら爆心地から走り去った) --
アサシン
(爆心地には深い穴が開いていた、ぽっかりと空いたその穴は地下下水道のトンネルだ
どうにも不利とみるや即座に退場を選択したらしかった) --
ランサー
嗚呼、コリャ買い物の為直しですな…ふむん(手荷物の殆どはぶちまけた上に砕かれた、一つ残った銀糸の束を手に外装に損傷が目立つ輪入道の中顎を撫でる)
ヤ、しかしもう一度来られるものやら…莢君?(散々に荒らされた街から逃げて、魔力消費に芳しくない主人の表情と共に幕) --
ライダー
(漸く慣れてきた地理、新調した服を纏い街を往く)
・・・あいつのセンスは最悪だ・・・・・みのまわりのものは・・・自分でそろえるにかぎる・・・・・・・・・
(それにしても臭い 血の匂い)
(不穏な空気に身を潜め、路地裏を覗けば)・・・あいつは・・・社に来た・・・きゃすたーとやら・・・・・・他にも・・・アラン・・・あと知らない女 --
莢
(一方その頃、センスに不当な評価を下された英霊は地下市場にて染物と刺繍の道具を買い求めていた)
・・・へきし!(虫の知らせにくしゃみが出る 生前の反射行動であるため唾は出ない、演技のようなもの 包帯まみれの風体がより不穏になる恐れは無い)
サテ、マ、あぁ・・・派手にやっていますな! そろそろ、御主人の心配が必要か。(どうやら近くに居るらしい事はわかっても探知は専門ではない ふらふらと探しに歩き出した・・・山盛りの金糸、銀糸とアグレッシブ色な染料を抱えて。) --
ライダー
(気配も無く高みから見下ろす黒い影、視線の先には異形の獣たち…)
一つ、二つ、三つ、四つ…(女のその手の数本の竹串、それを音も無く投じる)
(ただの竹串、だが当たったそばからキメラの頭部が爆ぜていく) --
黒髪の女
?
まるで本数が足りないでありますな……(視線に気付き、足を踏み鳴らしつつ軽く手を振る)
(その間に影が伸び、地上のキメラを射抜いていく) --
黒髪の女
?
キリが無いであります…(一人静かに無双しつつ) --
黒髪の女
?
ふむむ、戦場は拡大の一途でありますな…… --
黒髪の女
?
ふむむ、先生が庇ったのを見るにあれはマスター…対するあれもサーヴァントでありますかな(視線の先には二つの戦場) --
黒髪の女
?
なにやらやばげでありますな……(ランサーの増大する気配に視線が行く) --
黒髪の女
?
!(一帯を揺るがす衝撃に呆然と目を見開く)
あれは本当にランサー…でありますか? --
黒髪の女
?
三つ巴、さてさて……守と攻と速の極み達の争い、どうなるでありましょうな(見物する口調は愉しげだ) --
黒髪の女
?
ふむ、負傷の激しいものに狙いを絞ったでありますか
多人数戦闘の定石ではあるでありますな…(冷静に戦法を分析している) --
黒髪の女
?
先生は想像以上に攻撃手段が無いようでありますな… --
黒髪の女
?
…が、カウンターに置いては一切合財をへし折る。実に手を出しにくい --
黒髪の女
?
あれに対応するには……知覚の外を突くか、或いは… --
黒髪の女
?
解散のご様子でありますな…いやはや、しかし大災害で(カカと笑う) --
黒髪の女
?
すれ違い広場
何やら騒がしいでありますな…(彼方此方から逃げ惑う人の群れを眺めながら、ベンチでのんびり緑茶を啜っている) --
黒髪の女
?
くそ、まだ転移は短距離が限界か。
……お前は何をやっているんだ、セイバー。混ざれとは言わないが、奴のシナリオを潰してやりたい。
(アランを警護する合成獣に、露骨な不快感を露にして)キメラを残らず掃除しろ。 --
アダム
?
今の所大きな気配は…二つといったとこでありますかな(団子を口に運びながら呟く) --
黒髪の女
?
今日は忙しいなあまったく(大量の買い物袋を抱えてぱたぱた走ってきて観戦するメイド) --
アサシン
徐々に他の気配も集まりつつあるようでありますが…よろしいので?(団子の包みを主人に手渡し) --
黒髪の女
?
構わん。キャスターと……あちらはランサーか。奴らは互いを相手にするので精一杯だ。
できるだけ気配を殺して動け。お前も、人型以外を相手にしたいんじゃないか? --
アダム
?
拙者は獲物は問わずでありますよ、得物もでありますが…(その手には数本の団子の串) --
黒髪の女
?
頼れる従者だことだ。行け。 --
アダム
?
承知……(その言葉と共に音も無く影と消える) --
黒髪の女
?
(しばらくやりとりを眺めた後、アダムの隣を観戦位置に定め、親しげな笑顔を浮かべながら歩み寄る)
やあ、そこのお兄さん。最近はこういうことが多いですねー、先ほども向こうで何かあったようですし
今のお姉さんは従者で? --
アサシン
(衣服、皮膚、所々に擦過傷が見える。何処かで小競り合いを起こしたのは間違いない。アサシンの気配に不穏なものを感じるも、気のせいかと思い直し)
従者であり、家族であり、恋人である……と言うところか。
そういうお前も、服装から判断すると使用人ではないのか? --
アダム
?
ほうほう、それほどの親しい仲ということですか。羨ましいことです
ええ、私も見ての通りなんですけど買い物中に居合わせてしまって…でもま、巻き込まれさえしなければ中々面白い見世物ですね?
あ、お手当て致しましょうか?(笑顔で袋を抱えていない方の手を掲げ、赤いペンキが十字に塗られた木箱を見せる) --
アサシン
(『面白い』、この惨劇を見て、普通人の精神状態からは出て来ない言葉だ。気配は終ぞ感じなかったが、あるいはこの娘も―)
俺に構うな、早く帰れ。家の者も心配しているぞ。最近は物騒な事件が増えているからな。 --
アダム
?
なあに、このぐらいメイド界では日常茶飯事ですよ!(荷物を持ったままガッツポーズで色々間違った発言)
ですが、ま、構うなと言うならそうしましょうか。失礼しました(それきり話しかけることもなく、キャスターが魔術を放ったりキメラの頭部が爆ぜたりするたびにおお、と小さく声をあげる) --
アサシン
…ふう(ちらりと脇に目をやる。隣には無防備な敵マスター…間違いなく殺せる状況だ。だが、離れているはずのセイバーがどうにも気にかかる…言うなれば同じ匂いを感じた)
(そしてやや離れた位置に敵のマスターが二人。護衛のキメラはセイバーにより数を減らされつつあり、今なら接近して攻撃することも可能に思えるが…さて) --
アサシン
(どちゃり、と果物の詰まった紙袋が地に落ちる音。それを抱えていたメイドの姿はすでにそこにはない) --
アサシン
(ちらり、と隣に女が座っていたはずの空間を見る。ぽっかりと、風景から登場人物が切り取られた欠如を、隙間は感じさせる)
殺す価値なし、と思われたか? 今は好都合だな。おそらくは、奴がアサシンか。、 --
アダム
?
さて、と。見咎められないうちに、隠れておくとするか。
(監視者はいない。自らの根城へと、帰って行った) --
アダム
?
↑
森
†
[線路、廃線。かつては館に続く森、更にその先の鉱山か要衝。鉄道が通っていた名残の路をそぞろ歩く影が二つ]
[昼間でもなお暗いそこは人目に映らず街へと向かう絶好の道のりといえた しかし]
・・・迷いましたな!(どうもキナ臭い森だ そういうことにしておかないと完璧に迷ったことへの説明がつかない、先日補充しそびれた諸々の買い物を済ますために別の街へ連れ立って行く途中であった) --
ライダー
(実は結構必死にライダーの歩幅に合わせている)
・・・・・・・・・(無言)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(無言)
(重苦しい空気、何よりも刺す様な視線がライダーを貫く)
(尾は莢の心情を表すように荒々しく振られ………やはり無言) --
莢
マ、仕方が無いですな、本日は散歩に変更ですな・・・ネ?(その場にマスターを留め、周りを少し窺って来てから振り向けばばしんばしん振られる尻尾が目に入る)
・・・偵察に変更ですかな・・・?(譲歩した) --
ライダー
視線、二人を見つめる眼が森にはあった……殺気も気配も無くそれは歩む二人を見つめていた
(当然視線には気付かない、気付けない)
(早く探して来い、見つけなかったら………………という念を込めて顎をしゃくる) --
莢
オヨ?どこぞで見た顔ですな、そうアレは確か地が丸い世界での闘士で―(視線には同じく反応も無く。如何にこの廃線が館に近かろうとも、それに気づいた風でもない。偶然の邂逅というべきだろう) --
ライダー
不意に。不吉な硬質な音が辺りに響く…森の暗がりは一層深くなり、影が蠢き始めた
ヤヤ?探すまでも無く?しかしこれだけで敵と見るのも気の張りすぎでございますか(少女の方へ向きのほほんと) --
ライダー
(つべこべ言わずに早く行け、口も開かずご立腹)
(突如ざわめく森…いやこの音は違う、森はこのような硬い音は鳴らない)
・・・・・・・・なんだ・・・・? --
莢
音も無く、それらは現れた…空間に直立した影としか言いようの無い黒の群れ、辺りから押し寄せてくる
とと、寄席でもないのに大入りですな!
マイマスター
(
莢君
)
、お客様を如何致す?(くるくるぱしん 扇子を回して胸元に いつでも抜けるその鞘を) --
ライダー
もんどう無用、片付ける・・・・・・・(鬱憤を晴らすためか、無謀にも影に駆け寄る) --
莢
や、友好の道も残されていて欲しいものです(その横を守るように歩調をあわせる) --
ライダー
木々の影だけあってその大きさは少女はおろか男の身の丈よりも大きいほど、囲むように間合いを詰めて来る…
それほど機敏ではないのか迫ってきた少女へとゆっくりと太い枝だったであろう影の一部を撓らせ振りかぶる
(駆け出してから考える、こいつらに物理的な攻撃は通用するのか…?)
(動きが早くない、避けられると判断し 身を屈める) --
莢
ふむう……サテこの術、出会った中では・・・ウム、幻惑に特化したあの子ですかな?(本体を見せない・・・かといって通りすがりの怪異であるわけが無い ならば、とこちらは飛んで避けつつ思案) --
ライダー
木の影は確かに大気を引き裂きながら、ごうと少女の頭の上を通り過ぎた
空振りを気にした様子も無く、そのまま押し潰すように前進してきた…一方で飛びずさった男の頭上、何かが降ってくる!
デ、こういう場合(扇子を上空に投げつける、影に潜み何段もの仕掛けで敵の行動を絞っていく。その戦法は遥か東で武芸から外れた、しかし殺しの業として広く知られる) --
ライダー
(頭上に風を切る音…この影、確かに質量がある)
(そうと分かれば圧し掛かられるよりも早く踏み込み、両手から爪を出し切りかかる) --
莢
爪で引き裂いた感触はさながら粘質の油、粘体生物のようで多少の傷ではゆっくりと塞がっていく…
男へと降ってきたのは木の枝、迫る鋭く尖った切断面が扇子に弾かれるが…その地面に映った影から女が一瞬姿を見せ、男の退路を制限するように左右斜めに四本苦無を投じる
その間には極細の線…
エ、先日はお構いも出来ませんで(ばさりと鞘が変化の様相 最外層が薄幕を張る
鬼門七鍵守護神
(
ウシトラ・セブンチェンジャー
)
・絡傘だ)
私も多少は頑丈になりましてな、君は如何か?(後退の意図は無く進むには糸の門 しかし、この手に雨除け、弾除け一本) --
ライダー
(切り裂いた感覚は粘質、これではキリがない)
(かといって今天満の力を借りるのは気が引ける…どうせこれらは消耗させるために呼ばれたようなものだろう)
(苦々しい顔をすると飛び退き、手近な枝に駆け上る)
(どうやら黒幕が姿を現したようだが…ライダーが何とかするだろう、むしろ、しろ) --
莢
(影の群れは木の上の少女から男の方へと向かっていく、女が姿を見せたからかその歩みは滑らかなものとなる)
…御壮健で何より、先生。
(先程も響いた硬質な音、地に写った男の影から伸びる異形の腕が双脚を捉えんと) --
剣士
?
(影が引くのを見てやっと周囲の状況を見回す余裕が出た)
・・・・・・あいつは・・・!(忘れもしない、ライダーを召喚した時に…社を破壊した女) 知り合いなのか・・・・っ --
莢
ええ、ええ存じないでもありませんな…ヨヨ、ハッと(貴方に向かい跳ぶ傘を担いだ男の影は丸い 下から来る腕を下駄先で軽やかに踏み、あるいは両足合わせて止めつつまた跳ねる 軽業は貴方の知るソレより・・・大分人間離れが進んでいる)
時にですな、何とお呼びすれば宜しいか?どうも伊達だったはずがボヤけますな・・・名前も幾つか覚えがある(少女から注意をそらすことには成功したようで 問答により生まれる隙、あるいは正確な居場所を探るだけの機転を期待するのは人里から長年離れた娘には辛いことか) --
ライダー
いやはや、曲芸に磨きがかかったでありますな先生…
拙者今は
剣士
(
セイバー
)
の名を頂いているでありますよ(作り物めいたにこやかな笑みを見せる女)
しかし、こうした場で逢おうとは…(旧知の親交を深めるがごとく言葉を紡ぐ最中、前触れもなく少女の気配の方へと無造作に苦無を投げる) --
剣士
?
(頭に血が登りきっており、辛うじて殴りかかるのを踏みとどまっているような状態において…ライダーが望むような行動を取る可能性は極めて低い)
(それどころか投げられた苦無にさえ気付いていない… このままでは間も無く餌食になるだろう) --
莢
セイバー、ネ・・・ならばセイバー君としますな(扇子を追ってもう一本 クナイを逸らすべく抜き放つと貴方へと距離を詰めるべくアクロバティック森の中 傘に乗り糸を滑り影を踏んで踊るように)
多重存在集約現界。剣士の名はそのタガ代わり、というわけですかナ(ハッタリ一つ、しかし確かにそういう事例もあったのだ あまりにも世界は広く幅を持つ) --
ライダー
存外冷静でありますな…(詰まる間合い、その間に投げられた刃は扇子に当て逸れ、少女のすぐ横に突き立った)
さて、どうでありましょう…(にこりと笑みつつ女は男が近づいてくるのを待つが如くその場を動かない) --
剣士
?
2009-11-12 (木) 00:17:42
(軽やかな音を立てて突き立つ苦無…それが通り過ぎる風によって我を取り戻す)
・・・・・っ(落ち着け、冷静になれ、サーヴァントの戦いは広場で見たとおりなのだから自分など一瞬のミスで命を落とす危険がある)
(すぅ、と大きく息を吸うと耳を澄まさなければ聞こえないような、木々のざわめきに飲まれてしまいそうなほどの小さな音で奥歯を打ち鳴らす) --
莢
どうなのでしょうナ・・・?私は私であるのか否か?聖杯戦争というシステムに組み込まれた自我は連続性を保つ。しかしそれ自体が私なのかといえばとても、とても
(貴方の目線にはさかしまに立つ傘 更に上には片手で支える逆立ちの姿勢 瞳は交わらない) --
ライダー
存在する以上は変えようの無い事実、虚像と否定するならばそれすら塗り潰す他に道はないでありますよ(三度硬質な音が響く…) --
剣士
?
(この
音
は天満への合図、祝詞の代わり 内に秘めた天満の力を少しだけ借りるための祝音)
(硬質な音に掻き消されながらも最後の音を鳴らす)
(影に対抗するような眩き光、御柱が3本現れ━━━その中心に位置するセイバー目掛けて上空から照らしながら降り注ぐ) --
莢
君は揺れる心であった。その在り様がどう響いたか。綾模様は如何なるものか。興味は尽きまじ(燐光、虚影を尽く照らす それがマスターのものによる援護だとは理解したがしかし)
マスター、どうやら虚像は尽きません この辺に出没するということを収穫に帰りましてナ(これだけの術、負担はどう考えても激しい!戦慣れせぬ少女に無理をさせては危険と判じ、ぽーんと跳ねてまた浚うように) --
ライダー
少々マスターの方を侮りすぎたでありま…(眩ゆい光に飲み込まれ、女の身体が…虚像が群影共々溶けていく)
(何事もなかったかのように、森に静寂が戻った) --
剣士
?
ヤ、芝居が上手い 拍手、拍手(静かな森に、有無を言わさず莢を抱えて走り去る男の手よりの音が響く)
此処はどうやら敵陣。兵法に劣り軍略に敗れて散るを良しとはしますまいな?(留まれば、更に絡めとられ致命的な状況に陥る―そんな気がした) --
ライダー
(大きく肩で息を吸いながらライダーの小脇に抱えられる)
(消耗していても文句だけは一人前に放ち、やれ探せ、やれまだやれるなど喚いたとか) --
莢
↑
百合の館
†
少々、セイバーを遊ばせすぎたかな。結果的に、奴らに手の内を晒すことになったが。
マスターにまでは至っていない。上出来な足止めをしたと、褒めてやるべきか? --
アダム
?
いやはや、判っていたとはいえ厄介な相手でありますな…(何時に無く疲れた様子で影に佇んでいる) --
剣士
?
ご苦労。あれだけ発破をかければ、しばらくは近づいてくれないだろうな。
今夜の仕事は終わりだ、ゆっくり休養しろ。 --
アダム
?
そうさせて頂くでありますよ……主殿、よい夜をであります(そう言って影の中へと潜っていった) --
剣士
?
↑
百合の館
†
……(館で静かに主の帰還を待っている) --
剣士
?
ただいま、セイバー。昨夜は、侵入者を追い払ってくれたようだな。
ライダーのマスターを偵察してきたが、やはり人間ではないらしい。
俺がマスターだと察知もできなかったが、異質な魔力を感じた。 --
アダム
?
ご無事で何よりであります、護符も拾われたようで…
身のこなしといい猫の物の怪のような形でありました……ほほう。異質、でありますか? --
剣士
?
物の怪か、当たらずとも遠からず、だ。精霊や、土地神の類かもしれない。
演出家に神父に、マスター共はどいつもこいつも癖がある人間ばかりだな。
少し出掛けてくる、お前も好きにするといい。 --
アダム
?
それはまた大物でありますな……従者といい陽光の業といい、一筋縄ではいかなそうで
左様でありますか、お供は宜しいので? --
剣士
?
構わないさ。多少のトラブルは自分で処理する。
何より、お前を伴っていると、聖杯の参加者以外にも余計な疑念を抱かれるからな。
お前は、この街にいたんだろう? 死者が蘇ったとなれば、只事では済むまい。 --
アダム
?
相当前の話でありますし、何より人の行き交いの多い街でありますから忘却の彼方でありましょう
それに……どうやら拙者の居た街とは似て異なるようでありますしな --
剣士
?
ああ、英霊が召還されるのは一つの歴史からではないんだったな。
マスターの危険はサーヴァントにも伝わる。俺に何かあれば、嫌でもお前は気づくさ。
では、行ってくる。 --
アダム
?
行ってらっしゃいませ……(一礼し、見送る)
さて、拙者は……「食事」に出かけるでありますかな --
剣士
?
↑
スラム
†
夜のスラム街
……(夜道を一人歩いている和装の女、誰の目にも留まる事も無く悠然と) --
黒髪の女
?
(女の正面、闇の街路から歩いてくる長身の人影) --
---
……(その背丈は否が応でも視界に入るが気にするでもなく、そのまま歩みを進める女)
(纏うのは澱んだ風、死の気配、微かな瘴気) --
黒髪の女
?
…ん。(正面から歩いてくる女に気づく。 それと同時に、単なるここの住人、単なる冒険者、どちらにもない空気を感じた)
あら、こんばんは。 あなたも散歩中かしら。(前髪をかき上げて声をかける。 女剣士ていといった姿だ) --
華絵
今晩和でありますよ…ええ。まあ、そのようなものでありますな。
(実際の所は「食事」の為の獲物探しであったが)
…佳き月も出ているでありますし、確かに散歩も風情があっていいでありましょう --
黒髪の女
?
そう。 変わってるわねぇ、こんなへんぴで物騒な所散歩するなんて。 まぁそれはあたしもだけど、あはは!
んー…(女の服装に目がいく) あなた、どこから来た人かしら。 あたしの国の服に…似てる、いやそのままかも。 --
華絵
?此処より遥か東の小さな国、名も無い里でありますよ(視線に気づいて首を傾げつつ)
おや、同郷の方でありましたか…この街はあちらから流れてくる御仁も多いでありますからな --
黒髪の女
?
東の小さい国…やっぱり。 最近同郷の人に会うことがおおいわねー。 あれだけ遠いのに。
確かにそうねぇ…いろんな事情があって流れてくる人も多いでしょうね。 あたしや…たぶんあなたみたいに。 --
華絵
そうでありますな……まあ、この地で冒険をする者多くに言える事でありますよ(微笑む女) --
黒髪の女
?
そういうことね。 それに…(暗闇の街路を見渡す) ここに住んでいる人たちもまた、って所かしら。 --
華絵
寄る辺無き者達のいやはてでありますからな…… --
黒髪の女
?
寄る辺なき…か。 正にあたしの事かも。(自分に言いかけるように呟く)
さてと、それじゃあたしはこの辺で。 この辺りはなかなかにアブない人たちがいるから、気をつけてね? あたしみたいに斬りかかれちゃうかも。 それじゃまた。(そう言って女とすれ違い、街路を歩き出す) --
華絵
ご機嫌ようでありますよ……ええ、用心なさるがよいでありましょう(微笑を向けて互いにすれ違う、その行く手には惨劇の痕…) --
黒髪の女
?
(女とすれ違ってからすぐに、路上に残っていたその痕跡に出くわす)
…なるほど。 また、面白い人と出会っちゃったわね。 ふふふ。(凄惨な現場と化したその道を歩く。色々な物を踏みつぶしながら。)
(剣客の通った道に、紅の足跡が残った。それはスラムを出てもしばらく続いていた) --
華絵
↑
百合の館
†
なんだあのアホはーーーーーーーーーっ!?
(ぐったり) --
アダム
?
おや、早かったでありますな……如何されたでありますか?(小さく首を傾げる) --
剣士
?
マスターらしき人間がいたから少し様子を見ていたら、魔法も使わずに追い返された。
バカらしくて戦う気にもならんが、アサシンを擁するマスターだ。
放置したら勝手に消えるだろう。 --
アダム
?
は、はぁ…左様でありますか?そのアサシンの方は格好は兎も角、中々見事な腕でありましたが… --
剣士
?
現状では脅威になりえない。アサシンと遭遇しても、適当にあしらっていいぞ。
無論、迎撃しても構いはしない。愚図には早々に落ちてもらわねば。 --
アダム
?
御意に。これでほとんどの競争者が判明したでありますな…… --
剣士
?
↑
闘技場、観客席
†
バリケードの作ってある観客席
おやおや、何やら物々しいでありますな……
…(今日も今日とて「資料」を閲覧している) --
黒髪の女
?
94年までの記録には該当者は……(
一人
いるようなと思いつつ確信の持てない表情で)
しかし、これだけの量となると一苦労でありますな --
黒髪の女
?
95年までの記録には該当者は……無しでありますかな --
黒髪の女
?
96年は
…
ううむ、真名の調査の為とはいえ凄まじく地味な作業でありますな --
黒髪の女
?
97年
…おや、記録の保管場所が間違っているでありますな(修正しつつ) --
黒髪の女
?
98年
…一先ずこの辺りまでにしておくでありますかな --
黒髪の女
?
↑
百合の館
†
今日は俺が先か? セイバーを待つとしよう。 --
アダム
?
拙者は此処に……お呼びでありましょうか?(主の背後の物陰から現れる) --
剣士
?
何、特に用事というわけではない。
ある程度の情報は集まってきた、様子見に徹しても構わないくらいだが、お前が黙ってはいまい?
戦こそが、英霊の性だ。 --
アダム
?
此度も戦利品を得たようで、種類は兎も角おめでとうでありますよ……
そうでありますなー……拙者の場合、燃費は悪いでありますから準備に徹するとあらば異は唱えぬでありますが --
剣士
?
お前に回してやりたいほどだ。魔術師が武器を使っても、な。
戦いを仕掛ける分には異論はない。ただ、仕留められる相手は確実に息の根を止めろ。
毎度毎度、戦果も上げずにガス欠になられてはたまらん。 --
アダム
?
ああ、あと…報告を忘れていたでありますが
この記録
のジルという娘、バーサーカーでは無いかと思うでありますが、主殿は如何思われるでありますかな --
剣士
?
対魔力を持つ従者が多い以上、最後に身を守るはご自身の刃でありますよ…
そうならぬ為に拙者がいるのも確かでありますが --
剣士
?
ふむ? 例の悪魔娘か。
(差し出された資料に目を通し)奇抜な格好と、爛漫な言動は類似しているな。
何より、サーヴァントは概して生前も戦闘を好む傾向がある。八割、いや九割方間違いない。
よく働く従者を持つと、主人冥利に尽きるな。
お前は、他のマスターを見たことがあるか? --
アダム
?
キャスター、ライダー…そして、ランサーのマスターに関しては実際に目視したでありますが --
剣士
?
その中で……マスターとして俺より魅力的に見えた者は? --
アダム
?
ははは……キャスターを従えるの高い野心を感じる風貌でありましたし
ライダーを従えるは守るものがある強い眼をしていたであります
ランサーの主のその狂気はある種拙者に近しいもので…
一見しただけでありますが総合的に見れば主殿が今のところは抜きん出てると思うでありますよ --
剣士
?
さて、どうかな。お前の見ている俺は唯の一端で、実は異なる世界に在するかもしれない。
それこそ、野心と狂気を孕んで、な。今日の仕事はない。好きに骨休めをしておけ、セイバー。 --
アダム
?
主観による虚像であろうと拙者は否定しないでありますよ。
肉親や伴侶ですら全てを知る事は適いますまい、それこそ神でもなければ…
承知したでありますよ、くれぐれもご無理はされませぬよう……それでは佳き夜をお過ごし下され(主の元から下がり、影と消える) --
剣士
?
↑
スラム
†
惨劇と血肉、足跡の残るスラム
スラムの一角、夜の間に起こった惨殺の現場、その一帯は異臭に包まれている
また、かよ…!(口元を押さえながら惨状に険しい顔) --
英雄
?
石畳に広がる、かつては人だった物の塊。 その血溜まりから、足跡が伸びている
…!足跡!!……犯人の、か?
何にせよ、何か手がかりになるかもしれない…!(痕跡を追うように駆け出すちびっ子) --
英雄
?
血の足跡、形からすると、ブーツであろう。 歩幅は広め…長身の者の足跡である可能性がある
そして足跡の並び形…道に引かれた一本の線の上を歩くように、やや内股…女性の可能性 足跡はスラムの出口まで続いている
此処まで…か。(出口の辺りを見回しつつ)
俺が小さくなったのを踏まえても大柄だな…スラム街の住人じゃない奴、か?
此間辺りのと同じであれば黒髪の…あれどっかで見たな、そんな感じの… --
英雄
?
スラムの出口から街の中心へ向かう道…土の上にはまだわずかながら足跡は残っているが、途中でとぎれてしまっている
方向からおおざっぱに推測するに、酒場、もしくはその近くへ向かっているようだ
あっちは…酒場辺りにいくって事は……腕前も踏まえると冒険者の可能性は高い、か(渋面で呟く) --
英雄
?
英雄がいつかここで会った長身の女…その風体、ブーツ…
少なくともこの足跡の主は事件に関わっている、もしくは一部を見ている可能性が高いだろう
怪しいのはあの時の……(女の姿を思い出す)
街で情報を集めるか、スラムで張り込むべきか…
あのまま現場を放置する訳にもいかないし、一先ず、連絡取ったほうが良さそうだな…(詰め所へと駆け、応援の要請に行った) --
英雄
?
魔力集めんだったら戦争かテロでもおっぱじめるのが一番効率よさそうだけど
まぁあんまり派手にやり過ぎるのも考えものかーこないだはそれで敵にいっぺんに遭遇してちょっとピンチったわけだし
(独り言が多い、黒いコートの女がスラムの裏路地を徘徊している)
ちょうどよさそうな人全然いないなーここんとこ派手にやり過ぎたか --
ランサー
(前方、路地からゆらりゆらりと静かに現われる人影、黒い髪の女) --
黒髪の女
?
(居た、よーしよし、あんまり派手にやって警戒されないように軽くかっさらって別の場所でやろう
そう思うとスッと人影へと近づいて行く) --
ランサー
…おや。貴殿は確か…黒花殿では…(近づいてくる気配に大げさに驚いたように声を洩らす) --
黒髪の女
?
・・・なっ!?(びびった、いきなり声をかけられ戸惑う、知り合いはターゲット外だ)
やあ、ひさしぶりー・・・じゃない、誰だなんで私の名前を知ってる(聖杯の関係者か、サーヴァントなら気配でわかるか、あるいは誰かのマスターか) --
ランサー
今晩和であります、お忘れでありますか?暫らく前に広場で拙者とぶつかったではありませんか…
お名前はあの時ご一緒に居られた、ヌクティア殿から伺ったでありますよ(ごくごく自然に笑みを向ける) --
黒髪の女
?
ああー(納得、ほんの一瞬の出来事だったのでチェックリストの対象外だった)
そうかじゃあマスターの知り合いだね(ならば殺すのはよしておくか、見れば別の人間が居た、あっちを標的にしとけばよかったかなーとか思いつつ)
ランサーだ私のことを呼ぶならそうしておいて(出鼻をくじかれたせいもあってか、やや不機嫌そうだ) --
ランサー
ランサー殿、でありますな…承知したでありますよ
拙者の事は…風、といえばヌクティア殿には誰だか伝わるかと
今宵は夜道を散歩でありますかな?…お気を付けを、近頃はこの辺物騒でありますから --
黒髪の女
?
「風」か・・・物騒?んーそうかもねー(半笑いを浮かべる)
まっ散歩じゃなくって・・・鍛練かなー、うんそう言う感じ(殺して魔力の足しにする人間を探していたのであながちウソでもない)
君は?散歩するような場所じゃないと思うんだけど --
ランサー
ほほう、鍛練でありますか…熱心でありますな、この辺りだと闘技場がよい場所でありますよ
拙者でありますか?…「食事」でありますよ。以前この辺りよい店があったので来たでありますが、残念ながら無くなってしまったようでありますな… --
黒髪の女
?
まぁもうちょっと実戦的な奴がよくってさ・・・ふぅん、いいお店かぁ残念だな、私はともかくマスターはよく食べるからなぁ
ちぇっ先にそのこと知ってれば、このあたりはさk・・・うん、何でもないよ --
ランサー
なるほど、模擬戦でありますしな…実践に近付ける意味であそこの地下は一般的には反則な事も許されるでありますが
ああ、確かに。広場の喫茶店でご一緒したでありますが、お品書きの端から端まで頼んで居られたでありますからな…あれだけ早く綺麗に食べられる方は初めてで…どうかされたでありますか?(小さく首を傾げ) --
黒髪の女
?
(脇の方で縮こまってる女をそれとなしに観察してもしかして取り逃がした目撃者の一人かなとか考えてる) --
ランサー
んーん、なんでもないなんでもない、ほんとになんでもない(この辺りを避けて獲物を探したのにとか言えない)
そうそう、マスターほっそいくせにすごい量食べるんだよねーなにかの対価かよってくらい
そっかー一緒になー・・・あれ、そういや私は一緒に食べたことないぞ・・・食べる必要ないからってそういや全然食事してなかった --
ランサー
…食べていない?(と聞き違えたのか)
ヌクティア殿ほどは兎も角、きちんと摂らねばよくないでありますよ…ランサー殿、食事は人の健康や成長にも影響するでありますし --
黒髪の女
?
私人じゃないから(秋の夜に吐く息も白くしながらそう言った)
ほらメカとかそういう奴だよ、結構いるでしょこの辺りだと --
ランサー
…左様であったでありますか。いやはや、失礼をば…あまりにも人らしいので気付かなかったでありますよ --
黒髪の女
?
別にいいよ、それに今は人じゃないってだけだし、ふふん、まぁねーかなり高機能にできてるんだよ私は(得意気だ)
でもマスター以外でこういう話をしたのは初めてだ --
ランサー
なるほど、そうでありますか…もっと話を聞きたいものでありますな、すっかり時が経つのを忘れていたであります
さてさて、冷え込んできたでありますしそろそろ拙者は塒にかえるとするでありますよ。
いずれまた、逢えるでありましょう(夜道へと去っていく) --
黒髪の女
?
あんまりふつーの人と話すことはなかったから面白かったしいいさ、そうだねまた会えればね
それじゃあオヤスミ風さん(見送ったあと、彼女は別の場所へと獲物を探しに行った) --
ランサー
(汚い毛布に包まって地べたにうずくまってる。煙草の紫煙越しに目立つ二人を眺めていた) --
ジルバ
(びびってる方を眺めて。あの女鉄人てやつか この辺じゃ珍しくないって本当だったんだ…と思ってる) --
ジルバ
(不穏な視線と目が合ったので慌てて視線をそらす。地べたの潰れた鼠が目に入り気分が悪くなった) --
ジルバ
(相変わらずだるそうな表情で眺めてる。先ほどから何か嫌な気配…殺気を本能的に感じ取り毛布の中につま先をちぢこめた) --
ジルバ
(今度こそ視線に寒気を感じたので、こそこそとより薄暗い路地裏へ隠れて行った) --
ジルバ
↑
百合の館
†
うむむ…… --
剣士
?
どうしたセイバー、らしくない表情で。 --
アダム
?
ご帰還何よりであります…いえ、大したことでは。少々嫌な予感がしただけでありますよ --
剣士
?
俺かお前が斃されるとでも? 杞憂だな、心の弱さは隙に繋がるぞ。
しばらく外の空気でも吸って気分を入れ替えてこい。 --
アダム
?
過信もまた心の間隙でありますが……御意に(普通に扉から出て行く) --
剣士
?
↑
歓楽街
†
雑 沓
……(喧騒の中、酷く気配の薄い女が一人、人目に留まる事も無く歩みを進める) --
黒髪の女
?
……(獲物を探す眼、此処で暴れても相当な「食事」になるだろうが、あまり目立つ真似は避ける必要がある) --
黒髪の女
?
(フィッシュ&チップス片手にちらと女を見たが、別段声を掛けるでもなく通り過ぎた) --
ベリタス
?
…(男の視線に気付いたか無言で会釈してすれ違った) --
黒髪の女
?
今のは拙者に気付いていたでありますな…
なかなか質が良さそうだったでありますが(人混みへと過ぎ去った男をそう評する) --
黒髪の女
?
(細い路地を見つけると女は夜の闇へとそのまま消えていった) --
黒髪の女
?
↑
第二期
†
↑
森
†
廃線の森・アゲイン
ヤ、というわけで今回は別ルートからですな、探りに来たわけで
(
鬼門七鍵守護神
(
ウシトラ・セブンチェンジャー
)
・
処住
(
カジュウ
)
の、テント大の装甲に包まれつつ進む 急な襲撃に警戒してのことだが、小回りは効きづらい)
--
ライダー
必ず・・・見つけ出す・・・・・・(気を引き締め、厳しい顔つきで進む)
(彼女に出来る最大限周囲に気を配っている) --
莢
しかしですな莢君。その、窓を占拠されますと操者たるワタクシに外が見えないわけでありまして
(ずずん、木に脚を取られ巨体が転ぶ)
--
ライダー
・・・・・そういうこ・・・(とは早く言え、という前に転がる巨体、そしてその中で翻弄される子猫) --
莢
…とまあ、妖怪というのもまた一長一短ありましてナ…
ましてや人為的に再現したものであれば。幾ら名工カラクラの作といいましてもうんぬんかんぬん(転がる中、猫に蹴られながらも処住を立てなおすと解説病が始まった、隣の小窓から外を見るしか無さそうである)
--
ライダー
うるさい(げし)・・・いいから(げしげし)・・・早く何とか(げしげしげし)・・・しろ・・・
(漸く立て直ると窓から離れ)つまり・・・おまえしか外が見えない・・・ 不便だ。 この音を聞きつけて・・・出て来たらいいが・・・・ --
莢
静寂に満ちた森、転倒の音が響けば…聞き覚えのある硬質な音もまた響き…
森の陰達が蠢き始める
っとと、早速出てきましたな…木偶、地形に住む者を動かしている…?
……本体、が居ない限りは 定置型の行動原理として順当なのは「追い返す」ですかな…(音の鳴る方へ舵を切り)
--
ライダー
また・・・あの音、出てきたか 耳障りだ・・・・・・・・!
私には・・・この術の原理が分からん・・・ 追い返すとは、どういうことだ・・・ --
莢
要するにですな、自身の意思を拡散、あるいは定着させる。「目的に沿う機構」として分離するのですな
デ、どうやらこの森には彼等の大事なものがあるらしい。ならば、入られたくない。我等のような明確な敵ならば尚更ですな。しかし
単なる散歩に訪れた老人などを急に襲うなどして目立てば…逆に不利。この広い森をカバーするにはあまり細かい識別能力を持たせることもキツいと見まして。
通常ならば、脅威を感じない限りは…追い返す方向で動いているのではないかと
--
ライダー
音鳴る方へと向かえば行く手を妨げるように起き上がった木々の影達…以前見た事のあるあれだ
ふむ・・・つまり・・・この近くに奴らの拠点があるが故・・・立ち入られたくない、しかし目立ちたくも無い・・・だから「追い返す」か・・・(子供向けの魔法基礎で居眠りしていた時とは打って変わって。 すとんと理解したようだ)
ここらの影の相手をしても・・・きりが無い・・・・・・・ 突っ切れるか・・・? --
莢
ヤ、理解が早くてよろしい 出来ればですな、普段ももう少し…(しかし、「あの」セイバーが真っ当な手を打つだろうか?だが現に今そうなっていると見られる)
やってみましょう。エ、ほっぷすてっぷ(軽快に跳ねる巨体、影に真っ向から踊りこむ)
--
ライダー
奇怪な光景、只の人がみればそれだけでその場を後ろにするであろうが…
更に近付き駆け抜けんとする二人に対し、影は小さく身を縮めて、至近距離で爆ぜた!礫の如く降り注ぐ黒
(小言は耳に入らない それでも影が爆ぜる音は聞こえる)・・・なんだ・・・!?
(小窓を譲ったので音しか聞こえず、余計に不安は煽られる) --
莢
2009-11-22 (日) 00:27:48
頑張れ、頑張れ処住〜(どうやら乗機の選択は正しかったようだ…地雷原を駆け抜けるように、樽に手足が生えたような材木要塞は進む)
やったったった?!しかし…はやいところ、抜けないとまずいかもしれませんな(揺れる室内。)
--
ライダー
爆ぜた影は瘴気を撒き散らし、辺りを蝕んでいく…
行く手を阻むは爆ぜる影ばかりではない、進むにつれてその激しさを増し、一層陰湿なものとなってくる…
ヤ、成る程…物理的な障壁だけでなく環境的なものも?
莢君、少々空気が悪いゆえ外での派手な立ち回りは出来ぬものと心得ましょう。こいつの装甲が頼りですな
……恐らく、棲み処付近まで抜ければ…(未だに姿を顕さないのは不可解ではあるが進む、進む この激しさならば行く手には必ず敵が居る)
--
ライダー
(不浄な空気は小さな身体を苛む)・・・・・・・・・・・・ 私にも、わかる。 気持ち悪い・・・
はやく・・・抜けろ・・・・・・(揺れに堪えながらも身を縮こませる) --
莢
辺りは罠罠罠罠……さながらキャスターの陣地の如く。
攻撃、障害多岐に渡り、堪え忍ぶ二人に襲い掛かる…だが
進み続ければやがては森の切れ目が見えてくるだろう
ヤハハ、コリャちょっと予想外でしたな…!(剣林弾雨をひた走り 森の地獄を潜り抜け)
しかし何故・・・?ここまで、仕掛けてくる気配は無し(光が見える、突っ切りはしてもやはり被害の少ない方へ 誘導されるかのように)
ッ!変殻…ッ(装甲が維持できない より剛性を上げ、天幕を絞った「椎蜘蛛」にやむなく変形、ギリギリで森を抜ける)
--
ライダー
(森を抜けることに必死でそこにどんな思惑が隠されているかなどと考えている様子はない)
抜けた・・・か・・・・? --
莢
森を抜けると其処には咲き誇る花々…遠方に見えるのは大邸宅、あまりにも広大だが此処は庭、だったのだろうか
視界に入る人影…
どうやら。(展開された蜘蛛は鞘に戻る、少女を肩に乗せ降り立つそこは花畑)
…どうやら、アタリ、のようですが…サテ(人影は何者か 誰何の声は無くとも、味方で無いことは間違いない)
--
ライダー
(ぐったりしていたのも束の間、すぐに顔を上げて人影を睨みつける)
(確証は無いが予感がする きっとあの影は…………) --
莢
↑
百合の館
†
百合の館・メルキオール
(二人の目の前に現れたのは、邸宅を背に佇む青年。現れた闖入者には何の感慨も抱いていない様子で、ただ視線を返している)
ようこそ、我が居城へ。 --
アダム
?
バカな…マスター、では?!(誘い込まれた、という可能性に行き当たる ならば、敵は此処で決着をつけるつもりだ―!)
莢君、十分警戒を…(言ったところで、完全に対策を講じられた敵地である 何より未だ姿を現さぬ「剣士」と、渡り合うには少女に敵マスターを任せる他はない 完全に失策だった
--
ライダー
おまえが・・・・っ おまえがマスターか!!(声を荒げ言い放つ)
(憎しみを語るのは言葉ではなく… ライダーの心配も他所にアダムへと駆け寄る 大きく拳を振り上げて)
--
莢
セイバー、サーヴァント同士、任せたぞ。俺はマスターを潰す。
(控えさせた従者を呼び出す合図だ。月夜が静寂に映える闇の中、二人の影が交わろうと)
悪いが、動物愛護の精神は持ち合わせていないんでね。
(既に、魔術は発動している。莢の拳の先には、魔力によって形成された大型の球体があった) --
アダム
?
ニンゲンに・・・庇護される程落ちぶれていない・・・っ!(大口を叩くも向かう先には如何にもな魔法が発動している)
(小さく舌打ちをすると 魔法球体に突っ込むまいと軌道を逸らす 拳を地面に叩きつけるように力をかけ、球体の下へと潜り込もうとする)
--
莢
ならば路傍の捨石となるか、野良猫。
(球体の反応は早い。莢を察知しているかのように、正確に下段へと起動を変える)
どうした? 魔術を行使しないのか? --
アダム
?
(アダムの言葉に耳を伏せ、牙を顕わにする)いつの世も・・・ニンゲンは口が達者なことだ・・・
・・・・・・・・!!(動きが予知されている…避け切れない、接触する!)
(猫が魔術による防御をする気配は無く、驚くほど無防備だ)
--
莢
人間には言語という知恵があるのさ。そうしなければ、生存できなかった。
(肉体との接触と共に、球体が小規模な爆発を起こす。猫の肉体が、硝煙に包まれて)
まさか、こんなものではないだろう? --
アダム
?
(硝煙の中からやや焦げた巫女装束の猫が姿を現す まともに食らったのにあの程度の被害。 魔術ではない、だが、彼女が何者かに守護されているのは明らかだろう)
(爆風に煽られ、されどしっかりとした足で着地)やれ言語やれ知恵と言いながら・・・最終的には愚かな手段しか取らぬのがニンゲンだ
どこまで・・・驕り高ぶれば気が済む?(言い終わるのを合図に、再びアダムへと駆け寄る)
--
莢
直撃させた、と思ったが。
(やはり何らかの策を講じている。魔術を使用しない、その上で丸腰だとは到底考えられない)
化物とコミュニケーションが必要か? 化物は人間に倒される、それが定めだ。
(魔術の効果が薄いのならば、物理的な衝撃ではどうか。莢の周囲に、何らかの気配が現れ始める) --
アダム
?
・・・私を化け物と呼ぶのか? おまえたちが??
滑稽だ、実に滑稽だ!
おまえらが心に飼っているモノの方がよほど化け物だというのに
(周囲の気配は気になる それでも自分がやるべき事は目の前の敵を倒す、ただそれだけだ)
(駆け寄った勢いを殺さずそのまま蹴りかかる)
--
莢
(一つ、二つ、気配は増えてゆく。莢が攻撃に移る際には、その数実に九)
かも、しれないな。
(自嘲か、散りゆく者への惜別か。言葉を終えた後には、気配は正体を表していた。かつて神話の時代より語り継がれし、死者の魂をヴァルハラへと運ぶ御使い、冠された名は
ワルキューレ
。九人の戦乙女が、莢を取り囲んでいる!)
バイバイ、ジプシーキャット。
(一斉に下される、九本の剣による審判!) --
アダム
?
(捉えた、と思った刹那━━━)
(先行く右足に刃が触れる)く…ぁ……っ!?
(痛みに怯む隙も無い、降り注ぐ刃の的となり一身に受ける)
(貫かれるは右肩、左腿、右手甲、左腕…何処もかしこからも鮮血が溢れる)
(最も朱が鮮やかなのは…腹、深々と貫かれている)
--
莢
よくやった。
(目的の達成を確認すると、瞬時に消える九つの影)
俺の魂を喰わせた使い魔だ。セイバーの他に、サーヴァントが九体いると考えてもらっていい。
必殺の切り札故に使い惜しんでいたが……もう見ることもないだろう。それほど血を失っては、な。 --
アダム
?
・・・・っ!!(影が消えると同時に地へと落ちて 周囲へ血溜りを作る)
(切り札、そんなものがあればもっと戦えたのに。 情けない、器として…天満の器として余りにも情けない)
(目の前のニンゲンに一撃も入れることが出来ないなんて)
(込み上げる赤が邪魔をして言葉を発することが出来ない、しかし目だけは輝きを失わず アダムを睨みつけている)
--
莢
(莢へと近づき、靴裏で髪を踏みつける。いかなる手段の反撃を受けないとの確信があった。隠し玉が存在するなら、此処まで自分を追い込む必要があるのか?)
どんな気分だ? 最も、声を出してしまってはまた傷口が開くぞ。
(更に、足に力を込めて)
髄分と、お前のサーヴァントは薄情だな。マスターが死んでは現界が不可能だというのに。 --
アダム
?
(朱に染まる銀糸、踏みつけられてざりりと悲鳴を上げた)
・・・がっ はぁ、げほっっ(血を出来る限り吐き出し)
踏む、な・・・・!!
あいつは・・・こなくて当然、セイバーを仕留めず・・・・・・ ぐ・・・っ 来たら、殺す・・・・・・・・・
(常人よりはいくらか丈夫とはいえ、鮮血は止まらない それでも助けを呼ばないのは虚勢か、信頼か。)
--
莢
(素直に、足を退かせた。嗜虐嗜好はないし、情報を引き出す理由も、興味もない。ないない尽くしだ。そう、自分にとって目の前の小動物は、
既に終わっている
)
死ね。
(その単語だけでことは足りる。ごく短く告げ、発露した魔力を莢の頭蓋へと押し付けた) --
アダム
?
(眩しい… 目の前の、命の灯火を消そうとしている魔力さえその明るさ程度しか分からない)
(視界はそれほどに翳み、音は聞こえず、静かだ 眩暈が酷く、意識が遠のき、猫はひっそりと目を閉じた)
(………なのに
音
(
ネ
)
が聞こえる 内から響く鈴の音)
(
思い出せ、莢(器)の意味 発現せよ、そのチカラ おまえにはもう二度と、踏み躙られぬ様に与えられたチカラがある………
)
(猫は 今一度 瞳を 開けた)
ひと!
(透る声 それは対する魔力を打ち消す声)
(アダムが発露させた魔力を瞬時に相殺し、猫の身体は宙へと舞う)
--
莢
何っ!?
(詰め、だと確信していた。目の前の獣に余力はないと。それどころか先程まで零に近かった魔力を、何故大量に感じる?)
貫け、Slave!
(再度九つの人型が現界し、莢へと飛来する。自分は比嘉の戦力差を誤ってはいない。上にいるのは、自分だ!) --
アダム
?
ふた!
(紡ぐ毎に跳ね上がるナニカ)
(それは朱に染まった銀糸を靡かせ 宙で哂う) 芸が少ないな・・・・・・(囁く声、表情、全てがアダムを見下し嘲笑う)
(一度目と同じように避ける素振りは無い、しかし一度目と違う余裕がそこには在った)
--
莢
(何かがおかしい。自分は誰を相手にしているのだ? 半死半生だった化け猫は、何処へ追いやられた?)
畜生の分際で、ほざくな!
(収束した人影たちは、主の命の元、莢を貫こうとする!) --
アダム
?
(声を荒げるアダムを見下しながら、哂う 哂う)
(ひらりと右手を前に一本 流れる動きで左足を下げ二本 舞うように優雅に刃を受け流す 依然として滴る赤をも小道具として利用し舞い終わる頃には九本の刃を流していた)
・・・・・・終わりか・・・・・・・・?(くすくす、口元を歪めて)
--
莢
(攻撃をいなされた戦乙女たちは役目を負え、消える。召還術は乱発が効く魔術ではなく、この戦いで助力は期待できない)
爆ぜろっ!
(莢を目掛けて無数の弾丸が舞う。飛んだのは、戦いの最初に使われた魔力の球体。少々形が小ぶりにはなったが、それだけ魔力を凝縮してある) --
アダム
?
(何時ものように怒りで魔力を暴走させているわけではないため、怪我による出血以外の出血はない それどころか徐々に治癒しているようにさえ見える)
可愛らしい・・・鞠だ・・・・・・(飛来する球体を爪で一突き)
(触れれば爆ぜる筈の魔法球を、遊ぶように宙に打ち上げる)
(無論弾丸の多くは莢に到達し予定通り爆ぜたが…着物さえ焦げることなく平然と遊び続ける)効かぬと・・・知っているのに何故使う・・・? まさか・・・他に術が無いのか・・・・?(
くすくす くすくす
笑い声は止まらない)
--
莢
(―適わない。決断は早かった。現在自分が行える最上の選択は、消耗を最小限に抑えこの場から撤退すること)
アダム・アウエルンハンマーがセイバーに命ずる!
俺を守れ!
(手の甲に刻まれた紋様が輝き、絶対遵守の命令、令呪が行使された!) --
アダム
?
おやおや・・・・・・・存外、潔い・・・ もっと醜く喚くと思っていた・・・・・
(靡く髪をかき上げる 彼女の後ろ、髪に隠された部分から溢れる魔力、光 令呪の発動)
ライダー、セイバーを倒せ
(冷淡に冷酷に 獲物は逃がさない 淡々と告げた)
--
莢
…御意に。(ライダーの後方、影から姿を見せる女)
(カツンとあの硬質な音が響く) --
剣士
?
莢君?!(甘く見ていた、社を壊した敵への憎悪。最早交戦状態、しかも)
ええい!(早速現れた影 音もなく背後をとる「剣士」 いやさ、「忍者」というべきか 損傷により鞘の動作は不全、変形の幾つかが使えぬ有様だがやるしかない)
エ、暫くぶりで(だが声はあくまで講談調 間断なく構える間も尽きない矜持)
--
ライダー
折角お越しいただいたのでありますから、目一杯歓待するでありますよ
準備の時間は存分に頂いたでありますし
(微笑と共に響き渡る轟音、影の巨人の姿が…二つ) --
剣士
?
マ……そうでしょうな、本日この日の晴れ舞台(傀儡に手間取っている暇はない、魔術師と猫の戦力差は歴然だ)
大入り満員、然して要らず!(跳ねる!殴りかかる巨人の片方を呑み込まんと機功鞘が唸る!今宵の観客は、一人)
--
ライダー
(殴りかかる一方に対し、鞘で呑み込まんとすればもう一方は接近)
(その動きは以前見た大樹の影を思うと軽快…その身を歪ませ逆に男を飲み込まんと影の顎門を広げる)
(剣士は動かず…いや、動けないのか?…微笑と共に眺めていた) --
剣士
?
彌屡屠因
(ばきばきばきり、指の一本を残して鞘に呑み込まれる巨人。破砕、破滅の音が鳴り…そこでもう一方に捕らえられ)
とっとっと、ええい囮には見えぬ!(閉じられんとする顎に、つっかえ棒で止めるも口中。みしりと加わる力に絶体絶命だが、だがしかし)
その牙、顎、武にして兵力!(認識は済んだ。ならば折るべきモノが…目の前には三十六歯二対で七十二、顎を合わせて七十四!蠢く、奈落の口金)
--
ライダー
いやはや、不定形でもへし折れるでありますな(拍手喝采、鳴り止まぬ硬質な音)
(顎門から漏れ出した瘴気が跡には残される) --
剣士
?
ぐぇっふげっふ、ヤ、単位時間内に微積分でどうにかなるものですな まこと世の理というのはいい加減ですな
(くるくるすたん、老衰前に入れ歯必須となった巨人の口中から抜け出して 貴方へ駆ける、歌舞伎武者 次の得物は上下左右、どちらから来るものか 鞘を走らせ折ってくれよう、掠る地面に火花が散る)
--
ライダー
(ライダーへの魔力供給が著しく減る)
(それは即ち主の危機を示していて………)
…ッ!(伝わる、しかし 目を離すことなど出来ぬ敵)
(何より。この苦境に泣き言をあげぬ主人だからこそ、隙を作るわけにはいかない 今要るのは―剣士の打倒、その一言だ)
--
ライダー
さてはて、どうしたものでありましょうか…(女は動かない、やはり鳴り響く音)
(極薄の…原子の結合すら断ち切る極限よりも更に薄く研ぎ澄まされた黒い刃、下から…男の影から顕れる)
先生は実に厄介であります…やはり主殿にまかせてしまうでありますかな(戦乙女が舞うのを眺めつつ女はにこやかに呟く) --
剣士
?
・・・ッ!(避けず。勢いは殺さない、脇腹を浅く切り裂いて、触れた刃を走りつつ砕く)
そうも言ってられぬようで…ヤ、一つ、ワタクシと踊っていただけませんか
(肉薄!音の所在を探りつつ、目に見える貴方へ突っ込む!鞘は展開済み、サーヴァントを武器と定義すればその意図は明白)
--
ライダー
お誘いとあらば…(ようやく女が動く、渦巻く風、その手で印を結びつつ)
(音は…女の足下から、其処にまるで別の空間があるかのような…)
(地から足が離れず滑るようにして移動するその動きもまた違和感…)
(疾風迅雷、何の奇のてらいもなく真正面からの突撃、突き出される腕はただ虚空を捻っただけ)
穿…
(その一言、そのまま空間が、その場にある存在ごと捻り斬られる!) --
剣士
?
ヤ、全く、全く!(供給される魔力は風前の灯。見て、交錯する瞬間に呑み込もうと―)
ぐぅぅぅぅぅぅッ?!!?!(疾い!今、やっと自ら動いた「剣士」の攻撃は人の、そして英霊の速度も超えていた 捉える事適わず 消し飛ぶ半身、更に減る魔力 霞む現界)
エ どうして、どうして……面白いッ(ひた走る その姿は今にも倒れそうで、だが不可思議に揺れて 貴方は気づいただろうか?館の屋根に、窓に、森に、空に、地に、見つめる216の少女の瞳)
サテ、大・舞踏会(不意に取り落とす左手の鞘。奇術のように掻き消えて、次の一撃を捉えるべく…
再び宙に現れる
(
・・・・・・・
)
)
(その一瞬、人の腕から切り離されて 捻じ切る空間を捉えて折らんがため!多重に浮かぶ、木の欠片)
--
ライダー
(手応え、有効打を与えた確信があった、継続したまま次なる一手を打たんとしたが…)
…!?(気配に鋭敏であるが故に見物者が居る事にすら女は気付いていたが、今注がれている視線の数は…度を超している)
(そして、何よりあの鞘が、明滅するようにして螺旋斬る「刃」を悉く捉えていく…)
流石は先生、いやはや困ったでありますな…(無力化されていく光景を極間近で見せられる) --
剣士
?
東・西・南・北・天・地・無用!
(瞳は観測主だ。あらゆる、あらゆるセカイの狭間から。揺れる波動関数を確定し、威力の位置を測定し。)
壬子癸
(浮かぶ、斬撃の来る位置に「在る」)
丑艮寅
(掴む、満身創痍の腕が鞘を「執る」)
甲卯乙
(疾る、意よりも速く威力に「番う」)
辰巽巳
(開く、過たず殺意を鞘口で「呑む」)
丙午丁
(調べる、その破壊の渦を解くため「触る」)
未坤申
(聞こえる、構成破砕の…音域すら突破した次元振動を「奏でる」)
庚酉辛
(伝わる、四季峠の殻に内包された鳴動が歪みを「砕く」)
戌乾亥
(始まる、繰り返す事全方位全時間!一瞬だけ敵うという事は…いつまでも敵うという事!)
エ、勿論君の先生は強い。君の先生ですから…ナ(奔って、来る)
--
ライダー
されど、小鳥が親鳥を越えて行くように…生徒は師を越えるもの…
さて、疲弊したその状態で何時まで保つでありましょう?防ぐだけでは……勝てぬが道理
拙者の刃は先生も居られるこの空間そのもの…際限は無いでありますよ?(しかし、言葉ほど女に余裕がある訳ではない)
…(周囲の空間に対し、宝具をほぼ常時展開しているが為にその魔力燃費は狂戦士並に悪い)
(更には空間を圧縮し、影で覆って作り出した虚人を悉く…空間を螺旋切る刃を今も…喰われているが故に…)
(近づいてくる男に対し、大気をより濃く濃く…気圧を高め、徐々に見えざる刃を忍ばせていく)
(自然と風が、吹き荒び始めた…) --
剣士
?
(切れそうだったラインは再び勢いを取り戻す)
(疑ってしまうほど確実に、今まで以上に強かに繋がり始める)
(流れ込むのは紛れも無い
莢
の魔力)
道理不条理何するものぞ?ヤ、しかし言う通り(削る火花と歪む空。寸秒に無数の折刀は乱気流を呼び嵐を形作る)
しかししかし大舞台、隣の幕もまだ変わる(破砕と斬撃が完全に拮抗し、二人の間には無風状態が作り出される 純粋な残存魔力の削りあい、ならば男が圧倒的に不利…だが)
ダラけた芸は見せられませぬ…ナ!(観測眼は捉えた 主人の変化を…続いて補充される魔力!捌く鞘には後光が散って、唸る音鳴地獄の喚聲!)
--
ライダー
変わる?いえいえ、多少延びたに過ぎぬでありますよ…
(高圧になった大気が一瞬にして緩められていく…急速な減圧、忍ばされた意識外の魔の手、それは明らかな変調を齎す筈だった)
……!?(その瞬間、対する相手の明らかな変化を感じ取る…それは減圧症状によるものではない、急激な魔力の増大) --
剣士
?
(武器ならぬ武器、その慧眼は特筆に価する。そう、観測は微細な変化を見逃すはずも無く 鞘がその環境自体を武器と認識しても「構成破砕の意思を持ち、また実行するものはあくまで一人」)
(故に、だからこそ微細な感覚の狂いは致命の隙を作るはずであった そう、弱ったサーヴァントには)
頼もしいことで…ッ!(内圧も外圧も無い、魔力によって構成された肉体をはみ出してなお足りぬ純粋な力が周辺の空間へ侵食を開始する 言うなれば球体、見えない宇宙艇を纏っているかのように 交錯の、間合い)
--
ライダー
…まさか!(主達の闘いの様子が目に入る、立場は逆転、軽くいなされあしらわれているかの如く劣勢)
…くっ!(今すぐにでも援護に手を出したいがそれは許されぬ、状況が、対峙する相手が容易には許しはしないだろう) --
剣士
?
そして、一騎討ちは唐突に崩される 主人の下へ、主人の元へ これは尋常の決闘ではない、聖杯に与えられた状況破壊の力が行使され、舞台は移る
今日は役者がそろっているようだね……なら、今日の私は聴衆だ。アランでもヌクティアでもない一人の観客としてこの舞台を楽しむとしよう(いつのまにか館の隅では一人の女が佇んでいた) --
アラン
ほほう、どうやらムーンダストの方が今のところは優勢のようだね……しかし、舞台とは些細なことで転ぶもの。今は固唾をのんで見守ろう、ふふふ --
アラン
貴方の隣、少女の幻影が瞬いては消える キモノに彩られた小さな影が
おや? 新たな聴衆かな?
君もどうだね、こっちに来て一緒に見ては?(笑顔で語りかける) --
アラン
ふい、と話しかけられると消える ややあって、逆方向に同じ影―いや、微妙に違う 顔ではない、その装いが―
おや、これはまた珍妙愉快。よろしければ名をお聞かせ願えるかな? 儚い聴衆よ --
アラン
ぷい、とまた消える 今度は廊下の向こう、また別の娘
映像を再生するように、幽世に迷い込んだように サーヴァント同士の決闘を見つめては消える
周囲の霊圧が乱れる、何らかの波動関数が収束しようとしている 同じ場所で、巡業公演が一度に催されようとしている―
ほほう、どうやら聴衆をも使う舞台にしたてあげようと何者かが暗躍しているようだね……面白い! その試みここでしかと魅せてもらうことにするよ --
アラン
おやおやアラン、何か面白いものでも見つけたかね?(戦いを傍聴せんと現れる白衣を纏った男) --
ベヒスト
おや、ロジャーじゃないか。残念ながら、今の私は夢幻の舞台に踊る役者にではなく、どこにでもいる無力な聴衆さ。その名で呼ばれるには相応しくない(とすまなそうに笑う。それが証拠か、今日は仮面をつけていなかった)
ああ、見てくれ。今、最高の舞台が催されているところさ。生憎、役者は出揃ってしまっているがね --
アラン
おや、それでは今日の君はなんと呼べばいいかねレディ。
我々が役者として立てなかったのはいか仕方ない、せめて観客として終焉を見届けるしかあるまい。 --
ベヒスト
聴衆は聴衆であるべき、名は必要ないさ……しかし、名無しは些か不便だ。今は仮に『ジェーン・ドゥ』と名乗らせてもらうよ
全くその通り。完成された舞台には引くものも無ければ加えるものもない。我々はただここに座してシナリオの行く末を見守るのみ、だね……ふふふ --
アラン
名称不明とは、これまた洒落が聞いているねジェーン。(口の端を吊り上げ笑みを浮かべる)
その結末はどうなるか我々にも分からない、見届けたものだけが知る真実となるだろう……。 --
ベヒスト
お褒めに預かり嬉しいよロジャー(こちらも笑顔でかえす、今日は仮面がないので心から嬉しそうなその顔が良く見える)
おや、どうやらムーンダスト君側がチェックメイトだね。眠り姫側はどうこれを切り返すかな? --
アラン
(令呪の発動、ライダーと対面していた女の虚影が掻き消え、主の影から姿を見せる)
(もはや影で作っていた傀儡すら解き、影の世界から姿を見せるは義足の女) --
剣士
?
承服(言葉は飾らない。心は迷わない。絶対のシステムがそれに必要な要素全てを揃えそれを行わせる。主義主張を全て覆し、ただそれに至る手段と化す)
万物流転共鳴相似
(先に主の下へ辿り着いたセイバー、その振るう一撃を捉え折る、そこまでは変わらず)
―二重破剣
(しかし、そこからは違う。折った刃を砕かずに、返す刀は鞘を開き 打ち込まれた、寸分違わぬ致命の一撃を剣士自身へ向かう刃とする!)
--
ライダー
(最早猶予はない。セイバーが押されている、つまり、敵の魔力量は自分より上だ。が、セイバーは役目を果たした。そう、自分の魔力が練られる時間稼ぎを)
退くぞ、セイバー!
(淡い発光に包まれ、アダムとセイバーの姿はその場から消えようとして) --
アダム
?
(近接する気配、牽制に振るう黒い薄刃、捉られ折られる…だが、砕いては攻手にはならない)
(―故に砕かず返してくる、其処までは予測の範疇)
(事前に読めているならば必殺の返しも十分に避け、反撃に移れる…)
(だが、女は致命的なまでに不幸…その背後には主の姿、避ける事は即ち…)
…(躊躇いなく、その黒刃を自らの身で受けとめる…主を守れ…その令は今もなお続いているが故に) --
剣士
?
ヤ、デハまた来世…旋風君(普段のひょうげた言葉が入り込む余地は無い。ただその最期を無言に葬送するはずである、令呪の力―への、ささやかな抵抗を言葉へ乗せて見送った)
--
ライダー
2009-11-24 (火) 00:48:55
足止め、よくやった(舌なめずり その言葉は賛辞であるはずなのに禍々しい)
逃がしはしない、おまが・・・侮り、詰ったバケモノに・・・ 惨めに、無様に敗れるがいい
(愉しそうに瞳孔を細め、祝詞も無しに行使するは天満のチカラの一部)
(
九本の眩い槍が莢を中心に輪を描くように音も無く現れ
、アダムと…ライダーの刃を一身に受けるセイバー目掛けて一斉に突き出される)
(それらは目標に近付くにつれ収束し、やがては一本の巨大な…天より降る槍として二人を貫かんとする!)
--
莢
(足先から、腰が、胸腹から肩まで、転移の魔術が行使されようとしていた。が、暴虐の君は最高の舞台からの退場を許さない)
―――っ!
(末期の言葉を発する暇も、走馬灯すらも許さず。ただ無慈悲に、人間の四肢は槍によって引き裂かれた) --
アダム
?
おさらばで、ありますよ…先生…(口元から血を溢しながら気弱げな笑み)
(死に体の身で主を逃がそうとその手を伸ばすが…閃光が全てを呑み込んだ)
(影は過ぎ去り、光は残る…) --
剣士
?
あとは高笑い。影も瞳も光も人も、全て消え去り獣じみた叫声が響くのみ
…これが、二つ目の終わり。かくも不条理な戦争を闘った剣士と術者の、凄惨な幕切れだった
巡る、巡る 舞台が巡る。次の戦場を、次の敗残を、次の勝利を求めて聖杯に張られた銀盤は廻る―
Last-modified: 2009-11-25 Wed 23:32:14 JST (5490d)