実は貴族の血族だったらしいメイドさんが お家復興のため がんばらない!
もしこの街の誰かがフェアを見たらこう思うだろう 人形の様だと…… 流れる様な銀色の髪に赤い瞳、雪の様に白く陶磁器の様に艶やかな肌 さらにあまり言葉を発しない事が人形的雰囲気をさらに強くする
そんなフェアの故郷はこの街よりはるか北にある黄昏の続く薄暗い街 その街を治める領主の城で暮らしていた 城で暮らしていたとは言ってもお嬢様ではなく仕えるメイドとしてであった
城の者達は優しくフェアが身の回りの世話をしていた姫も良き友として接してくれた しかしただ一人、城の主たる領主だけは時折フェアに忌みの視線を向けた それでも領主はフェアを追い出す事は無かった
変化の無い淡々とした日々…… そんなある日フェアの元に一通の手紙が届き 物語は動き始める