瓦礫
風水傳 †
小小豆芽工厂公司 †
小小豆芽工厂公司 つまり 有限会社もやしファクトリー
それは土も光も必要としない究極作物「もやし」の瓦礫城内での生産を一手に引き受ける企業
隣接する建物の地下室を買い取りガンガンと拡張を続けたその工場は迷路のようであり一部で瓦礫城内の思わぬ場所にも繋がっていると言われている
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| | もやしファクトリーのひみつ
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もやしの元となる豆は日のあたる上層階から不当な高値で購入。実質的に搾取されている
仕込みから出荷まで7日のサイクル。毎日トン単位のモヤシが出荷される
工場は半ば自動化されており従業員はまばら
残念ながら無農薬ではない。成長促進、漂白、抗菌防虫に薬物添加がされているが、農場区画ほどの乱用はされておらず味にも問題はない
従業員は全員揃いの制服に奇妙な顔の描かれたヘルメットを付けていて個人の識別が出来ない。みな一律に「サイバイマン」という呼ばれ方をする
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どうでもいこと(増やしてもよい) †
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| | 前回からのあらすじ
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150年ほど前ふたりのボンクラ社員が暖簾分けという名目で瓦礫城の外へと放り出されましたが、彼らは天地の巡りと人の縁に助けられ、始めた商売で短期間に財をなし、この瓦礫城に帰ってきました。そしてファクトリーを吸収し社長の座に収まりましたが、つまらない理由で喧嘩別れして会社は分裂。周囲を巻き込んだいがみあいを数十年続けたあとキッチリ同じ日に天寿を全うして世を去ったといいます。すっかり疲弊した両者の会社は部門を整理したのち合併。もとと変わらない規模のもやしファクトリーとして再出発をして今に至ります
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