ゴルロア芸能新聞 †
ゴルロアの街にある多数の新聞の中でも芸能関連を扱う新聞社
そこにフリーのライターとして働くロッシャという少女
ここにあるスクラップ記事は、その彼女が書いた記事である
黄金歴244年□月 4面 †
噂のGL部に迫る! †
■GL部とはなんぞや
「今GL部と言うギルドがすごいらしい」 アイドルたちもそれぞれの道を歩み、忍者の里の対立なども一段落したある日。 酒場でそんな会話が交わされていた。 GL部とは、ヒナボリと言う女性騎士が個人的に組織したギルドだという。 なぜ個人組織であるギルドがそんなに話題なのか、早速取材に訪れて見た。
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■賑やかで和気藹々とした仲間たち
いざギルドに向かうと、既にギルドメンバーと思われる数人で盛り上がっていた。 早速インタビューしてみると、ムァンと言うケンタウロスの女性が笑顔で応じてくれた。 インタビューしてみると分かった事は、個人組織だけあってギルマスが主導したものらしい。 ギルマスからそれぞれのギルドメンバーに適した課題が出され、それをこなしていく。 もちろんそれだけではなく、集会所もありそこでメンバー同士の雑談も出来る。 さらに、温泉などの施設も整っており、充実した日々が過ごせるようになってるとのこと。 ほかにも、ギルドメンバーからインタビューしてみたが同じような内容を語ってくれた。 しかしもう一点、特に強調されていたギルドの良い点として語られていたのが、 「ギルドマスター・ヒナボリの素晴らしさ」 ある人は部長がkawaii!!!と言い、ある人は進むべきを指し示せる人と言う。 一体どんな人物か、多忙なのかなかなかインタビューしようにも捕まらない。 そんなある日、なんと向こうからこちらに出向いてくれたのだ! どうやらギルドメンバーなどから取材に来ていたのを知り、直接時間を見て来てくれたとのこと。 そんな訳でようやく、件のギルドマスターのヒナボリに直接インタビューする事が出来た。
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■真面目で仲間思いの可愛らしいマスター
早速インタビューしてみると、名前はヒナボリ・ソージュンというドワーフの少女だった。 ただ、一見するだけでは個性豊かなギルドメンバーを率い道を指し示し導くようなリーダーには見えなかった。 どちらかというと、kawaii!と言った人の言葉に納得するような可愛らしい存在。 しかし、話していくうちにそれはリーダーの一面でしかない事に気付かされた。
元々はヒナボリ氏が各国をともに回るという目的のために組織されたものらしい。 その目的のため各自力をつけるための課題らしいが、何も利己的な目的だけではない。 それぞれの素質を見抜き、それぞれが力を引き出せるように考えられた課題。 そして実際に課題を出されたギルドメンバーたちの反応や雰囲気からいっても、 ギルドメンバーのことをよく見て、よく考えているのがよく分かる。 ヒナボリ氏は個性豊かなメンバーの中では真面目すぎる面もありそうだが、 それもまた、メンバーから見れば信頼に値するものであり、愛されているところでもある。 そんな風にギルドマスターがメンバーを、メンバーがマスターを尊重し合うからこそ、 実際行ってみて感じたようにいい雰囲気でまとまったギルドとなっているのだろう。
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■現在も2期募集中とのこと 現在も2期メンバーを募集中であり、245年2月にも海での演習が行われるようだ。 演習は課題の時に集めたりしたお金を還元しての慰安と、気を引き締めるための両面の意味があるという。 温泉もメンバーに話しかければ入れ、もちろん集会所への訪問も大歓迎とのこと。 和やかに仲間と進むもよし、目的を持ってギルドを盛り立てるもよし。 興味があれば、一度行ってみるといいだろう。
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黄金歴243年×月 5面 †
アイドルプロジェクトの結果 †
アイドルブームによって発足されたGolden Lore Idol Project(略してGLIP)は 候補生期間、そしてアイドル期間を終えてついに243年の2月を持って終了して結果発表となった。 |
| 第一回目の頂点に輝いたのは、キューティクル事務所所属のクレナーテさん。 最終月まで僅差ながらも2位に甘んじていたが、最終月にファンの強烈な後押しによりついに逆転した。 本人の努力もさることながら、自分の一族のために頑張る姿勢、そして族長としてのカリスマ性が発揮された結果と言える。 インタビューに対し「私が勝つのは当然。だけど…思ったよりも…苦戦したわね。もちろん私の実力ではあるけれど。」 「それでも最後に勝つことが出来たのは、やっぱりファンのおかげね。」と自信を見せつけた一方で不安を感じてた一面も覗かせた。 また、今後も活動は続けていくようで今後の活動内容も注目されている。 |
| 惜しくも最終月に逆転され、2位になってしまったのはワイルド事務所所属の雪月花・クライムさん。 クレナーテさんと熾烈な首位争いを演じていたものの、僅差で守ってきたリードを最終月に一気に追い抜かれた結果となった。 それでも老若男女幅広い層からのファンを獲得した安定感は、本人の親しみやすさとノリの良さが十二分に発揮された結果でもある。 インタビューに対して「ここまで来れたのは運とか、まぁ色々重なったんだろうけど、応援してくれた奴らがここまで押し上げてくれたお陰。」 「それに対してありがとうって感じだな。」と慣れないインタビューに照れくさそうに語ってくれた。 今後の活動に関しては、どうやら雪月花としては解散するらしく、近いうちにライブが行われる予定だという。 本人の去就に関しては、まだ決まっていないらしく言葉を濁す答えとなった。
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| 続いて3位となったのはワイルド事務所所属の雪月花・龍之介さん。 1位と2位には追いつけなかったものの、中盤からは安定した結果を残し3位という結果を残すことが出来た。 インタビューに対して「3位と言う事でトップにはなれなかったでござるが、これ以上の順位を望むのは贅沢と言うもの。」 「まずは応援して頂いたファンの皆様方に感謝をば。皆様あっての雪月花、龍之介でござった!そして雪月花のめんばーにも感謝でござる!」 など、ファンだけでなくメンバーなどへの感謝の気持ちを熱く語ってくれた。 今後についてはクライムさん同様に解散してからはまだ不明とのこと、人気がある二人だけに引退となれば嘆くファンも多そうだ。 |
結果だけ見れば女性が1位に輝いたが、驚くべきは男性陣の奮闘。 特に候補生期間では女性陣の評判が高く、ワイルド所属の男性陣は差をつけられていた形となっていた。 しかし、箱を開けてみれば男性のみで結成された5人組ユニット雪月花の大躍進という結果となった。 他のメンバーも10位や11位と言ったように高い人気を誇り、多人数ならではの話題の多さ、そして活動の幅の広さなどが一役買った形だろう。
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そのほかに取材に応じてくれたのは、惜しくも3位になれなかったものの少女3人組ユニットを率いた6位のメルディエールさん。 インタビューに対して「アタシたちは解散しちまったけど、皆の数だけアタシたちの魂がある。アタシたちの全てがアンタらの中に詰まってる。」 「忘れるなとは言わない、でも、そのことだけわかっといてくれよな!」という気持ちのこもったコメントを残してくれた。 ほかにもバラエティでの体の張ったロケにより高い人気を得た7位のホムンさん、清純派として一生懸命な様子が人気だった8位の一御くるみさん。 それぞれ特色や才能をいかし頑張って来た結果の順位だといえる。 中にはスキャンダルに巻き込まれ、謹慎の末に引退した人もいるが、出来ればそのような事ではなく。 アイドルとファンが納得した形で、笑顔で引退してほしかったのは筆者だけではないだろう。 次回があるとするなら、報道各社は無理に追いかけることなくアイドルを見守る姿勢であることを願うばかりである。
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