MF/0001
- (整然と整理された、彼崎の事務所。その中でさらに整理にいそしむ二人の影)
(棚の中に入れられた、動物の玩具コレクションを、荷造り用の箱に入れて封を閉じる) …さて、これで終わりか。荷物は後で部下…いや、元部下達が郵送してくれる手筈です 色々突き合わせてすみませんでしたね、母さん(振り返って、昔馴染んだ呼び方でハイジアを呼ぶ) -- 彼崎
- (家具や什器はほぼそのままに、そこで起居した男の生活感だけが綺麗に取り払われていた 事務所は今、不思議な静けさに包まれている)
元部下か……今さらながらに、随分慕われていたみたいじゃないか 男泣きするやつが思いのほか多いこと多いこと(思い返して苦笑いする)私の方はさっぱりしたものだ 今生の別れというわけでもないしな たとえ世界の裏側にいようとも、技術が私たちを繋げてくれる けれど今は……私たち二人だけだ 何もかも振り出しに戻って、ゼロからのスタートだ -- ハイジア
- ああ…どうも…俺は女性より男に好かれるタイプらしくて(苦笑いを返し)
そうですね。…母さんは組織に来て何年経ったんでしょうか(余り過去を話したがらない女に対し疑問を投げかけ) 俺は物心ついた時から組織にいましたが…やはり。離れるとなると寂しいものですね…母さんはどうですか (事務所を事務所といて使っていた時より更に、寂しくなった室内を見て感慨深そうに言う) -- 彼崎
- それはおそらく……私に懸想しているのがわかりやすすぎて遠慮されていたんじゃないか 言われてみると思い当たる節だらけでな あれを周りから見ればさぞや……
今日の今日までだいたい100年ちょっとだな 細かい数字は覚えていない その頃はまだファミリーなんて陰も形もなくて、あいつは助けを求めていた 口説かれて、しばらく付き合うことにした そこから先はお前も知っての通りだ いつしかここは、私の安住の地になっていた 居心地は良かったさ 100年でも居続けられるくらいには……第二の故郷と呼ぶほどではないけれど、お前たちと過ごした思い出もある -- ハイジア
- …あ〜なるほど…そうなんですかね…だったらもう少し自信持てそうだな(この年までずっと袖にされてた男はそんな事を言って)
俺の3倍ぐらい居たわけだ。そりゃあ、やはり思入れも強くなりますよね(頷き) それはそれとして、母さん…前々から気になってたんですが、親父との関係って実の所どんな感じなんです …いや、無粋なのは重々承知なんですが、こう…やはり気になって(言い辛そうにして眼鏡の位置を直す) -- 彼崎
- ん、今聞くのかそれ 地雷かもしれないのに臆せず踏みにいったな(目を瞬いて)まあ、これから一家を興そうという男がモヤモヤしたままじゃ締まらないものな
いいさ、教えてやろうじゃないか(にま、と目を細めて笑う)要はヤったかどうかだろう? お前が知りたいのはたぶんそこだ あるいは、あいつ以外の誰かと付き合うことがあったかどうか…… (ケイカの胸に手を置いて、じわりと体重を預ける)お前も噂くらいには聞いていたはずだ 私もボスの女の一人だとかさ あいつも敢えて否定はしなかったし、おかげで他の男も手を出そうとはしなかった はぐらかすのも気の毒だな 答えはノーだ 散々口説かれたけれど、あいつは女と見れば大抵そうしていた だから私は断ったよ それ以上無理に迫られることもなかった -- ハイジア
- ヤッたかって…いや、そういう下品な物言いじゃなくってもっとこう…恋人関係だったとかそういう話…(とは言え、それが気にならない訳でもないので複雑な表情を浮かべ)
(ボスの女。その話は勿論彼の耳にも入っており)勿論気にはなりましたよ、ええ、そこはずっと…けど、それでも好きな事に変わりはなかったですが (歯切れ悪くしていたが答えを聞いて)そう…ですか。そうなのか…(その内容に対する実感がわかないのか何度も同じような事を繰り返し呟く) -- 彼崎
- それにだな、あいつには愛さないといけない女がたくさんいたんだ 時は矢の様に過ぎ去っていく 愛すべき女たちの美しい時代もまた、あっという間に終わってしまう
私みたいな連れない女にかまけている暇はなかったんだよ おかげで私たちはいい友人になれた あいつの悪巧みに手を貸して、私は家族を手に入れた あの男のことは今でも好きだ 家族であり友人であり、昔の私を知る数少ない人間の一人としてな……ああそうか、そういうことか?(何かに気づいた様子で一人で納得する) お前から見れば、私たちは二親だ 私はあいつの女房に見える だからモヤモヤするんだろう でも、それは違うぞケイカ(だって、と耳元に囁きかけて)私の旦那さまはお前じゃないか 違うなら違うと言ってくれ -- ハイジア
- (耳元で言われた事に満面の笑みを浮かべ)そう…俺が貴女の旦那。それでいい!(胸を叩いて強く言う)
あ〜スッキリした!色々胸につかえてた事が取れたなぁ…(清々しい表情で息を吐き) しかし、そういう事ならもうちょっと早めに言ってくれると俺としては助かったよ、母さん 貴女が好いた相手。結構独占欲強いらしいんで、自分でも意外だったけど(自嘲気味に笑う) -- 彼崎
- ふふ、ふふふ……一体どこまでバカなのかお前のバカさ加減を危ぶんでいたけれど、私の想像を軽々と飛び越えていったよお前は(胸に軽く拳を当てて)まったく、どうしようもないバカ息子だな
秘密でも何でもないぞ 聞かれなかったから答えなかっただけだ 自分から言い出すようなことでもないだろう? 気になって仕方ないなら、さっさと聞いてしまえば良かったんだ 独占欲が強いのは知ってるさ お前を置いて他の子供たちの相手をしにいった時は決まって機嫌を損ねていた……つまりは超ド級のマザコンが純粋培養されて、そのまま大人になってしまったんだ 私もそれなりに長く生きているけれど、お前ほどのマザコンは他に知らない……しかもその相手が私だときた ケイカお前、マザーファッカーとか罵倒されても返す言葉がないんだぞ? (自分で言ってて頭を抱える)どうしよう……育て方を盛大に間違えたような気がしてならない……… -- ハイジア
- 公然の事実だと思ってたんで…いや、本当に考えすぎでしたね…(頭を掻いて)
そ、そんな感じでした?俺…確かにそうだったかも(過去を思い出して顔が燃え上がる気がし) …お恥ずかしい限りです…それはもう…甘んじて受けます(表情を隠すように眼鏡の位置を直し) い、いや、ほら…血は繋がってないですから、一応…それで許すという事で 世間的には多分、まっとうに見えますよ…きっと(微妙な顔しつつ) -- 彼崎
- 子供がやる分には可愛らしかったぞ 愛情に飢えている感じがしてな お前の場合はもう少し別の愛情に飢えていたわけだが……ふふん、マザコンの自覚はあるわけだな?
ボスがマザコンの中のマザコンとか大丈夫なのかその組織……でもコッローディの故郷のあたりじゃ男は皆マンモーニだっていうしな 喜べケイカ、お前の同類がわんさかいるぞ つまりは大っぴらに、公然と大事な大事な愛しのお母さまに愛を捧げられるというわけだ 地の利に救われたなバカ息子め こら顔を隠すな(ため息をついてメガネを奪う) 今度子育てをすることがあれば気をつけるとしよう ここは心を鬼にして、相当厳しめにいくぞ 甘やかしてばかりいて、うっかり惚れられたりしない様にな…… -- ハイジア
- 母親だと思ってなかったと言えば嘘になりますからね…けどそれ以上に女性として見てましたよ、ちゃんと(そこだけ妙に自信ありげに)
嬉しくない事実ですねそれ…多少親離れした方がいいんだろうか…でもようやっと受け入れてもらった所だからな(難しい顔をして) あ、ちょっと…やめてください、視界ぼやけるの嫌なんです。母さんの顔が見えなくなる(手を伸ばして) そうしてください、流石に息子に盗られるのは嫌なんで -- 彼崎
- できもしないことを言うんじゃない というか、これからファミリーの長になる人間に先生と呼ばせるのも無理があるな……(逡巡や葛藤の様なものを抱えてすこし黙り込む)
かくなる上は是非もなし、呼んでみるか? 私を、名前で……(メガネを返しながら、嫌そうな顔をして)ただし公の場で、どうしても私を呼ばないといけない時だけだ それ以外は絶対に許さないからな それだけなら何とか……呼び捨てにされても我慢してやらないでもない 特別だぞ? お前がどうしても困りそうだから、ごく限られた条件で許すだけだ というか、出発の朝に何を話し込んでいるんだろうな私たちは……(手荷物は最小限の旅行鞄ひとつにまとめて、今すぐにでも旅立てる旅装に身を包んでいる ケイカのネクタイをくいくい引いて) -- ハイジア
- (眼鏡を受け取ると掛けなおし、続いて投げかけられた言葉に相好を崩し)
(引かれたネクタイにつられるように唇を重ね、その喜びを最大限に表現する) (身を放しこれ以上ないくらい輝いた表情で)本当に…?いいんですか…?俺としてはこれ以上ない嬉しい言葉です… でも、実際使う状況になった時上手く言えるかな…予行練習で今一回だけ…構いませんね?(ニヤリと笑い、手を引いて) 行こうかハイジア!共に新天地へ!(事務所の扉を開け放ち、新たな世界へ共に歩き出す) -- 彼崎
- っ……!(唇が触れて、名を呼ばれる 反射的に握りこぶしを作りそうになって、もう一方の手でぐぐぐぐっと押さえ込む)ああ……ああ、一度だけだぞ 次はないと思え
公衆の面前でも母さんで通してくれても、私は別に構わないんだけどな さて、忘れ物はないな? あとから送ってくれとか言うのはだいぶ格好がつかないぞ 無いならよし! エスコートは任せたぞケイカ(こうして最後の一コマを締めくくり、長い長い時を過ごした街から旅立っていった 足取りは軽く、吹きわたる風のように―――) -- ハイジア
- ・ --
- (もうすっかり寝る部屋専用でなくなった自室で、ハイジアと二人夕飯を食べつつだべる)
そういえば、あちらに住む部屋。どいう部屋か希望とかありますか? …仕事忙しくてなかなか部屋に帰れなさそうですけど…母さんはあちらで何かしたい事はあります (先の話を何の気なしに聞いてみる) -- 彼崎
- あちらって……コッローディの行き先のことか 住まいは土地柄にあわせて選ぶことになるだろうな 空気の綺麗な場所なら風通しのいい部屋がいい、とかそういうのだ
そもそも、仕事をしないっていう選択肢もあるぞ 歯医者をしていたのもここ200年ちょっとの間だけだし、それもあるにはあるんだが……世事に疎くなるのは嫌だ 生活には張り合いがほしいし、日がな一日呆けてばかりいようものならボケがくるかもしれないしな…………ん? というか、お前と住むことになるのか? しばらくぶりだな -- ハイジア
- 結構暑い所みたいですね、ただ北から南で温度差が激しいみたいで
コッローディの組織本部が置いてあるのはどの辺だったかな…? 何かしら探した方がいいでしょうね、できれば今度はあまり物騒じゃない奴がいい(眉を寄せ) …俺はそのつもりでしたが、ダメですか?いえ、ダメと言っても一緒が良いですが -- 彼崎
- 暖かい土地は好きだ 陽気な風の吹く場所は気分まで明るくなるからな それに、そういう土地はだいたい飯が美味いんだ
次にしたいことが見つかるまで、歯医者でいいんじゃないか? お前の仕事をどこまで手伝うかは流れ次第だ 今度は気兼ねなくフラッと外を出歩ける様なのがいいな (白ワインを手酌で注いで、くいっと呷る)ふふ、懐かしいなと思っただけさ いつ頃からか一緒に風呂に入ってくれなくなってな……お前の髪をわしゃわしゃ洗うの、楽しみにしてたんだぞ私は -- ハイジア
- 食事は…それ以上に母さんが作ってくれるからいいんですがね
できれば堅気の仕事を選んでください…側にいてくれればそれで十分俺の為になってる いや…我慢できなくなりそうだったので…すみません、どうも…(眉を寄せ) -- 彼崎
- 美味い食材があって面白そうなレシピがあるなら、試してみない手は無いな 手に入る食材で作るしかないけれど、本当はいろいろ知ってるんだ 方々の土地で暮らしてきたのでな
歯医者は堅気の仕事だぞ 今度は近所のご老人や子供が気軽に来られる場所にしよう 待合室には絵本を並べて、受付に地元の若い子を置いてさ そしてついに我慢の限界に達してしまったわけか……私からみれば三十路越えのお前も、12歳のお前も大して変わらないんだけどな(グラスに1/3ほど残ったのを呷って) お前は私の息子だ 5060になっても、100歳になっても変わらない…… -- ハイジア
- 楽しみです、母さんの料理は旨いから…離れてからそれが恋しくてなぁ(今はこうして席を並べているが、やはりこれがいいのか表情が柔らかい)
拷問係の方です…できればそういう奴の方が俺の気が休まります。本当に心配だったんですよ?余り外に出れなかったみたいだし 俺は母さんをずっと女性として見てましたからねぇ…できれば俺の事も男として見てもらいたいな、と…あ、勿論息子として見るなとは言いませんが -- 彼崎
- んん? 拷問係……何を言ってるんだ? どういうわけか途中から前歯を折られたり死にかけてる屈強な男しか来なくなったけど、この100年間ずっと歯医者だったぞ私は 狙われたのは単に色々知りすぎたせいだ
ひどい喜劇だったな お前が求めた愛情は、私が注いできたものとは少し違っていた………情愛と慈愛の違いとでもいったところか? 私にとってはどちらも大事だ そのことなんだけどな 母さん母さんって呼ばれながら抱かれて、はじめは頭がどうにかなりそうだったのだけど……最近は、その…………何だ?(淫靡に笑って目をそらす)うん、悪くないなっていうか……すごく濡れる、というか…… -- ハイジア
- …実の所運ばれてるのを預かってただけと?…幹部すら知らない事実ですね(眉を寄せ)
(白ワインを噴出しかけ)…マジですか…インモラルだな…(眼鏡を正し平静を保とうとする) …ああ、ダメだ、我慢できない。付き合って貰います(席を立ってハイジアを抱き上げ寝床へ) -- 彼崎
- 手当てをした後に身の上話を聞いていた 大抵の患者はひどく怯えていたから、何を勘違いしてか秘密めいたことをペラペラ白状してくれてな お前たちの役に立つだろうと調書にまとめてやっていた ただそれだけだ
母親を性的な目で見つづけて、20年越しでモノにしたバカ息子が言っていいセリフではないな(やんわりと睨む)お前がはじめたことだぞ、ケイカ しかしこの背徳感は癖になる…… 長く生きていると大抵の刺激に慣れてしまうものだけど……こんな快楽があるなんて知らなかった 血が繋がっていないことを感謝する日が来るとは思わなかったさ あっこら!?(ひょいっと抱き上げられて) -- ハイジア
- …続きはベットの上で(短く告げてベッドへ倒れ込む)
(そしてそのまま、終わるまで夢中で母と呼び続け) -- 彼崎
- こればかりはいつまで経っても慣れないんだろうな……(軽い身体がベッドの上に弾んで、無我夢中で覆いかぶさる男の首に腕を回すのだった) -- ハイジア
- (自分の事務所の上にある自室にサイカから貰ったサボテンを持って入る)
…しかし、どこに置いたもんだこれ(今まで動植物をまともに育てた事のない男は首を傾げて悩む) -- 彼崎
- ニンゲンよ……我は砂塵の大地より来たりしもの…………そなたらの奉仕など必要とせぬ……ゆえによく……日のあたる場所に置くのだ……ニンゲンよ……(無駄にいい声でアテレコする) -- ハイジア
- …無駄にうまいですね。というか勝手に入って来るなよ!?(基本的に人を入れない場所にいつの間にかに現れた姿に驚き)
相変わらず神出鬼没だ事。…水とかはいいんですかね(取り敢えず窓際に置いて) これ、貰ったはいいんだけど出てくときどうしようかと今から悩んでるんですが…どうしたもんですかね -- 彼崎
- そうさな……ニンゲンよ……春秋には月に二度……夏と冬には月に一度………手ずから慈雨を注ぐがよい……我は声なき声をもって快哉を叫ぶであろう…ろう…ろう……(エコー)
ニンゲンよ……そこな女の輩(ともがら)が我が同胞に奉仕している……彼の者の名はアーヴィング……倶に天を戴くに相応しきサボテンよ…よ…よ……(エコー) -- ハイジア
- …カランドリエもサボテン育ててるのか…微妙に被ってしまったぞ
…というかまだやるんですか、それ…え〜と… (咳払いして)砂塵に生けし孤高の者よ汝の名を我が前に示せ(それっぽい演技) -- 彼崎
- ハローとドリーに預かってもらえばいいのではないかな ケイカの代わりだと思って可愛がってやってほしい、とでも言えば快く引き受けてくれるだろうさ 眼鏡かけさせたりとかな
(何言ってるんだろうこの子みたいな生温かいまなざしを向ける)そうか、そういうの言っちゃいたくなるお年頃か……ケイカ二号はどうだ? -- ハイジア
- ああ、いえ。折角サイカ嬢がくれたものだから、一応持っていこうとは思ってるんです…ただ、棘が邪魔で移動が大変そうで…
…オイこの野郎、折角乗ってやったのにその仕打ちはないだろう!…ケイカ二号…流石にそれは駄目ですな… 仙人掌…センカ!…いや、ダメだもろ被りだこれ(首を傾げて悩む) -- 彼崎
- 餞別というにはまだ気が早いかな 梱包財で包んでおけば持ち運びで苦労することはないだろう この先は常に旅空の下、というわけでもなし……そういうことならお前の手で育ててやるといい
ふふふ……何だとケイカ、親に向かって何だその言葉遣いは!(ハイジア怒りの正拳突き)いっそサイカはどうだ 贈り主の名前をつけて可愛がれば程よいサイコ感が醸せるぞ -- ハイジア
- 一応貰った物ですからね、無下にはできな…イテぇ!?…眼鏡をかけた男を殴るな!非常識な(非難を浴びせ)
…うん、絶対ダメだそれは。…はぁ、やっぱこういうの向いてないのかな、俺(困り顔) -- 彼崎
- こらこら、いじけるんじゃない いじけて可愛く見えるのはせいぜい10代前半までだ そういうのは期間限定なんだよ またおかしな薬が出回って、子供の姿にでもなれば話は別だけれど……
アーヴィングの由来はあいつの好きな俳優の名だ お前にも気に入っているもののひとつやふたつ、あるだろう? あっ私が言ったってバラすんじゃないぞ なぜかすごく恥ずかしがるんだよこの話をすると -- ハイジア
- …また?そういう薬が出回っていたんですか、以前(初耳だと驚いた様子)
言いませんよ、その辺口は堅いつもりですが(好きな物と聞かれて首を傾げ) 猫とか好きですけど…俳優とかそういうのはないな…この年まで趣味がほとんどなかったからな…(腕を組んで) もしよければ母さんが付けてくれませんかね…名前考えるの好きでしょう?(と、言ってみる) -- 彼崎
- 別の土地の話だ ある種のBC兵器テロだな 出会いがしらに散布されて防ぐ手立てはない……男が女に変わる薬もあったな お前の顔立ちならなかなかの上玉になるかもしれない……
猫は私も好きだ 遠くから眺める分にはな どうにも苦手なんだよあれは……近づかれると身構えて、逃げ出してしまいたくなる(寂しいやつめ、と腕組みして唸る) 私にゴッドファーザーになれと…? どんなことになるかお前が一番よく知っているだろうに そうだな……うん………フルンドとかどうだろう? 私たちの古い言葉で「棘」という意味がある -- ハイジア
- …嬉しくないなぁ…このままでいいですよ、俺は…
へぇ…母さんでも苦手なものあるんですね、意外だな(本当にそういう様子で) ゴッドマザーですね、どちらかというと。何れ新しい所でもそうなりそうですが… …フルンド、フルンド。ん、悪くないんじゃないですかね、では今後そう呼ぶことにしましょう よろしくフルンド(そう言って改めてサボテンの鉢を窓際に置きなおす) -- 彼崎
- //寝るよ〜。寝落ちはしない様に気を付けてね、寒いですから --
- そうだな 昔のお前も愛らしかったけれど、今には今の良さがある 男のお前だからこそできたこともな そこに「もしも」は存在しない……今ここにいる私たちの、あるがままの結果が全てだ
人はサボテンに「癒し」を見出すことが多いと聞くけれど、フルンドは勇壮で猛々しい印象があるな……そのうち馴染むだろうか?(よろしく、と同じく声をかけて見守るのだった) //おやすみなさーい そちらもお風邪を召されぬ様に気をつけて…… -- ハイジア
- …また眼鏡持ってかれた…全然離さねぇんだから…母さん!起きたか!?
(正午過ぎに訪問する) -- 彼崎
- (診察室の隣部屋の生活スペースにシャワーを使う水音だけが響いている 合鍵を使えば難なく入り込めるだろう 同居人の気配はない) -- ハイジア
- …あ〜…(水音が聞こえ、ハイジアが使用中だと気づくと、少し考え…頭を掻いて悩み)
(右の内ポケットから革製のキーケースを取り出し、それを開く、複数並び置いてある鍵の群れその中にひとつ鍵を手に取る) (何時だったか、ハイジアが自分に渡したこの場所の合鍵、使う必要が無いと思われたそれを使って扉を開け ) …多分大丈夫だよな…母さん!居るか!(一応確認のために声をかける) -- 彼崎
- (引越しの時に荷物の大半を整理した関係で、ケイカの私物はあまり残されていない 見覚えのある古い写真がいくつかの写真たてに飾られているくらいだ)
ん…んっ、なんだ……?(ケイカが一声かければ水音が弱まり、やがて音がしなくなる しばらく気配をうかがっている様子で、空耳と判断したのかまた熱い雨が降りそそぎはじめる) -- ハイジア
- …懐かしいな(子供の頃の過去の自分と変わらぬハイジアが写った写真を見つけ懐かしそうにして)
…あれ?おかしいな、一瞬水音が止んだと思ってたのに(シャワー室へ静かに歩いていき、シルエットを確かめる) なんだ、やっぱり母さんじゃないか。母さん!(強めに声をかける) -- 彼崎
- うわっ!?(何かがひっくり返る様なすごい音がした)……な、なんだケイカ? ケイカか?? 来ていたのか……びっくりするじゃないかまったく……
待て、ちょっと待て…今出るから……(指に絡まった白濁を洗い流して、辺りを念入りに洗い清める)昨日の今日でがっつきすぎじゃないか? さすがに呆れるぞケイカ 5秒以内にそこから出ていくんだ 私と鉢合わせたらメガネの命はないものと思え(返答を待たずに出てきて身体を拭きはじめる あっという間にTシャツと下着姿になって) ふぅ………(バスタオルに長い金の髪の水気を丁寧に吸わせながら出てきた)それで、まだ足りないって? 冗談じゃない ダメだダメだ、ひりひりして大変だったんだぞこっちは -- ハイジア
- やめろォ!そいつに手を出すな!お気に入りなんです!(すぐにその場を出て行って、部屋の方で待つ)
…違いますよ。アンタが持ってた眼鏡を返して貰いにきただけなんですけど… そんなに乱暴にした覚えはないんですが…そんなに下手でした?…余裕なかったからなぁ(申し訳なさそうな顔をする) -- 彼崎
- 相対評価を聞きたいのか? 私の口から? 変わっているな……何にせよ、じきに慣れるさ 人は環境に適応していく生き物だからな
勢いだけはあったんじゃないか 最後の方は私も訳がわからなくなっていたけど、途中で音をあげなかったことだけはほめてやろう 鍛錬の甲斐があったというものだ おおかた、今の今までいい気持ちで寝ていたんだろう いい気なものだまったく……いくら何でも出しすぎだぞケイカ あんなに洗ってもまだ残っているような感じがする……(お腹に手を当ててため息をつく) 身篭る可能性なんて万に一つも無いとはいえ、お前の子種を抱えたままにしておくのも不衛生なのでな(涼しい顔で扇情的な発言を滔々とかます)ゴムはいらないと言ったのは私だけれど、後始末をする側のことも忘れてくれるなよ -- ハイジア
- …(返す言葉に困って、表情を隠すように眼鏡の位置を直す)
流石にそれは無い!仕事はきちんとしてます!…多少陽の光を眩しく感じるぐらいで それは…ほら…どうにもならなくないか?ねぇ…?…これからもご迷惑をおかけします(頭を下げ) -- 彼崎
- んん?? 照れたな? 照れてるなこいつ(背伸びして顔を覗きこむ)鬼畜眼鏡のインテリヤクザを気取っているくせにこの体たらくか……初心すぎてすこし心配になるぞ
悪い女に騙されてくれるなよ 今からでも、どこかに気立てのいい子でも見つかれば話は別だけれど……午後からは私も通常営業だ これしきの夜討ち朝駆けは日常茶飯事だものな (髪を拭いていた手を止め、言葉の意味を咀嚼する)………ふむ、ふむふむ? こんなのは序の口だケイカ これからも絶対孕ませるつもりで弄んでやるケイカ ケイカーッカッカッカ!……ということか? どうしよううちのバカ息子のIQが危険なレベルまで下がっていく…… -- ハイジア
- 悪かったですね、経験ないんだからしょうがないでしょう(憮然とした表情で)
今現在そういう気分になってますよ…だからと言って探す気も移る気も無いですが 言ってねぇし!?IQ下がってるのはアンタの方だろ!?(そんなこんなで営業を開始するまでこんな感じで過ごすのだった) -- 彼崎
- 先生、それで…腰、大丈夫ですかね…? -- 彼崎
- もう何ともないぞ おおむね普段どおりだ ふつうは銃座に据え付けて使う兵器なのでな あんな使い方をすれば、どんなに屈強な猛者でも悲惨な目に遭うことになる……むしろあれで済んだことを驚くべきだな
しかし、まったく手のかかることだ……不肖の息子とはよく言ったものだけれど、犠牲者を出さなかったことだけは褒めてやる よくやったなケイカ 15ハイジアポイントをやろう -- ハイジア
- それは何より…流石にいきなり真横に現れてメイド姿でガトリング撃ち出した時は心臓が止まるかと思いましたが(努めて冷静に保ったのは立場の問題が彼をそうさせた為だった)
だから要りませんって…(髪を撫で上げ)ポイントを貰う為にやってるわけじゃない、家族を守る。当たり前の事ですから 誰が不肖の息子ですか…先生…じゃなかった母さん。説教喰らう覚悟はできてるんですか?流石に俺ちょっと怒ってます -- 彼崎
- 通りすがりのお手伝いさんがいきなり重火器をぶっ放して、驚かないやつの方が珍しいだろう できればお前の目に触れないまま事を収めたがったが、状況がそれを許さなかった
怒る? 私はお前の好きにさせた 私は私で好きにした それ以上のことは何もない……というかだな、あのまま私が大人しく留守番していると思っていたのか? この私が? お前のわがままにあんなにあっさり折れてやって、不審に思わなかったのか? いくら何でも見通しが甘すぎるぞケイカ -- ハイジア
- 母さんがいきなり出てきたからビックリしたんです!
…はぁ…アンタだけは本当に俺の考えを裏切るね…まったく(微妙な顔をして) 吸血鬼の方がまだ御しやすい… -- 彼崎
- 前にドリーに尋ねられたことがある お前のどこが好きなのか、とな その時は母さんと呼んでくれるところと答えたけれど、そうか……なるほどこれは(ひとりで何か納得して)
たぶん私は……お前の驚く顔を見るのが好きなんだ その時だけは外向きの顔が崩れて、うろたえたお前が子供みたいに無防備になってしまうのが愛おしいんだ そういう意味では、今回は失敗だったな(悪戯っぽく笑って)人生は驚きの連続だとか言うじゃないか そのうちの半分か2/3くらいは私が仕掛けてやるから、楽しみにしているといい -- ハイジア
- 退屈はしなそうですが、寿命は縮みそうだなぁ…というか怒られるつもりでいてくださいよ、流石に!(指差し)
…まあ、これからもよろしくお願いします母さん …それはそれとしてですね、これからの話もあるんで、聞きに来たんですが(表情を戻し) -- 彼崎
- 私だって小言のひとつやふたつや一ダース、並べたいのをぐっと呑み込んでるんだぞ(人差し指をぐいっと握る)でも、済んだことをとやかく言うのは不毛だからな
それより何か言うことがあるんじゃないか ほら、いいんだぞ言ってくれても? うちの母さんが美人過ぎてつらいとかすげーとか超かっけーとか惚れたとか、あとは何だ? あの衣装どっから引っ張り出したんだ!とかないのか? 当然の疑問だと思っていたのだけれども……ああよろしく、それで? 何か込み入った話かな -- ハイジア
- (言い辛そうに)…惚れ直しはしましたが…ではなく!
(眼鏡の位置と表情を正し)コッローディの奴の話です…今回の件、一応ひと段落しましたが アイツは引き続き吸血鬼に対する戦いを続けるでしょう、そして恐らくこの組織に居続ける事はしない …俺は既にアイツを家族だと思っています…以前の様に一人で戦い続けるのを黙って見てはいられない ですので、アイツがここを離れる時…俺もここを出て、新たな『組織』いえ…『ファミリー』を新たに作ろうかと、そう考えています…(静かに告げ) (服装を正し、深呼吸をした後軽く咳込み)…話はここからです。その必要が出た時は…貴女に付いてきて欲しい -- 彼崎
- そうだろうそうだろうとも(ふふんと笑う)髪型だってさ、ふだんの私とそっくり同じじゃあまりにもあんまりだからおさげみたいにしてみたんだ よかっただろう?
(ケイカの話に黙って耳を傾けた 深呼吸のあとに続いた言葉に曖昧な笑みを返して)……お前はこのまま、死ぬまであの男を支えて生きるのかと思っていたよ だとしても、そういう生き方を選んだやつをたくさん見てきた お前をつまらない男だと思うことは決してなかったはずだ でもさ、ケイカ 本当の親孝行というのは…… (一歩ずつ近づき、胸に手をかけ背伸びして唇を奪う 青い瞳を至近距離から細めて)親を超えるという事だ お前、あの男から私を奪うつもりか ずいぶん愉快なことを言う! いいだろう、奪われてやろうじゃないか そんなこと考えもしなかった! すごいぞケイカ、さすがは私の自慢の息子だ 奪う覚悟を決めたからには、絶対に投げ出してくれるなよ -- ハイジア
- …それがオヤジへの俺なりの恩返しと考えまして
(答えを受けると様々な思いが交錯するが、やはり最大の感情は喜びだ。そして出る返しの言葉の選択肢ひとつ) 当然。返せて言われても返さない(言って抱きしめ、改めて口づけを交わす) -- 彼崎
- (腕の中、熱く濡れた吐息を漏らして)………ふふ、あの男は私に居場所をくれた 家族の一員として、いつまでも留まっていられる場所をな
彼を超えたいと願うのならば、私の探しものを手伝ってくれ お前とならば、見つけられるかもしれない もういつ死んでも構わないと思えるほどに生きること…… 私はそれを、本物の人生と呼んでいる この場所で過ごした百年は……愉しかった 幸せだった だが、こんなのはまだ序の口だったと教えてくれ やってくれるな、ケイカ -- ハイジア
- 居場所か…俺は母さんがここに無理に縛られてる。そう思う時もあった
…何時もピアノ弾いてる時、遠くを見つめる目をしてただろ、あれ、凄く嫌いだったんだ 俺はこの場から離れられないのに、縛られた鎖を切って何時どこに消えるかもしれない不安があって …これからは違う、一緒に行ける。連れてくから共に探そう 差し当たって………今日は診察は終了。という事にしないか?(眉を寄せては若干恥ずかしそうに笑う) -- 彼崎
- 私を縛るものがあるとすれば、それは未練だ 私自身のな 居場所を見つけて留まって、たくさんの人々と交わって……ここにいても見つからないと見切りをつけるのは、とても辛いことなんだ
いつかはそんな決断を下すしかなくなるかと思うと、怖くもあった 人生を仕切り直すには途方も無い労力がいる 少しずつ、心が疲れていく感じもあってな 私のために何もかも捨てる覚悟ができる人間はあまり多くない……そして、私を奪って連れ去ろうとしたバカはお前が初めてだ とんだバカ息子もいたものじゃないかまったく そっちこそ、休業にしても構わないのか? ま、いいさ なにか困ったことになったらお前のせいにしよう(体重を半ば預けて、襟元の目立ちそうな場所に吸い痕を残す) -- ハイジア
- ここも、きっと貴女の言う居場所だったと思いますが…出来の悪い息子ですみませんね、どうも(苦笑で返し)
…優秀な弟分と急成長中の妹分が居るので、今日ぐらいは大丈夫でしょう多分…(ハイジアの体を支えつつ部屋の明かりを消し、ベッドがあるであろう奥の部屋へと連れ立ってゆく) -- 彼崎
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